説明

空気循環手段による温度調節可能なパンチルト機構雲台装置及び前記装置の汚れ除去装置。

【課題】 本発明は、電子カメラまたは電子カメラ撮影対象への照明装置を搭載したパンチルト機構を有する構造体の内部温度環境改善する装置と前記温度環境改善するパンチルト機構で電子カメラ撮像方向または電子カメラ撮像対象への照明方向に配置される透明窓の汚れを除去するワイパーブレードを配置する装置の提供を課題とする。
【解決手段】 パンチルト機構に電子カメラまたは電子カメラ撮影対象への照明装置を搭載し、強制空気循環構造と能動的温度素子を用い装置内の動作温度を適正化すること特徴とするパンチルト装置を提供する。また同装置に搭載される電子カメラ撮像方向または撮像対象への照明方向の透明窓を設置し、前記透明窓の汚れを除去するワイパー装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器を搭載しパン(左右方向)およびチルト(上下方向)の移動機構をもつ雲台装置においてファンによる強制循環空気流路を持ち、その空気流により前記パンチルト機構装置に搭載された電子カメラ部または電子カメラの撮影対象への照明用投光器部の動作環境温度を調節する装置に関する。また前記遮蔽構造装置に付属する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に透明窓を設置する装置及び前記透明窓の汚れ除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子カメラなどを利用したセキュリティ監視等を行うにあたっては、広範囲の撮像対象を確保するため、パンチルト機構を有する雲台上に電子カメラ装置を搭載し監視映像等を撮像する。また前記雲台装置の動作環境は屋外であることが多く、耐候性が求められることから遮蔽構造を持つことが多い。また搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象への照明用投光器の照射方向に配置される透明窓の曇りや汚れが撮像または投光への支障になる。
【0003】
屋外使用環境に対応するため遮蔽構造内部に電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器を配置し日光直射や風雨に対処している。電子カメラ等を搭載した遮蔽構造は電子カメラ等の発生する動作熱の放熱に支障をもたらし、直射日光や外気温の影響を受けやすく内部機器の適正な動作温度環境を維持することは困難となる。
【0004】
従来、循環する空気よる冷却効率を向上させ雲台内部のカメラの温度を低減させる構造が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。また上記透明窓の曇りや汚れを構造が提案されている(特許文献3及び特許文献4参照)。
【0005】
しかし、特許文献1は筐体内部にファンを設置し、ファンによる空気流に依って熱攪拌を行い筐体内部の装置の冷却を行うものである。特許文献2では雲台機構部とは別に空気送風装置を設置し、前記空気送風装置からエアーチューブで雲台機構部に空気を送り込み筐体内の温度を制御する循環する空気温度を能動的に制御するものではない。特許文献3、特許文献4では汚れを除去する機能のみでありパンチルト機構構造に最適化されたものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−136209号 公報
【特許文献2】特開2004−096571号 公報
【特許文献1】特開平10−126650号 公報
【特許文献2】特開平10−295591号 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上述べたような従来の方法では空気流による熱拡散を用いており、空気流を筐体内の機器冷却に利用している。しかし電子カメラ等を搭載する雲台装置は屋外で使用される事が多く、筐体外の環境に大きく左右される。外気温による筐体温度変化、直射日光による筐体温度上昇、風雨や雪などの天候要因がある。例えば、内部機器温度が適正温度より低い場合で、かつ外気温が内部機器より低い場合にはファンによる空気循環の停止し、内部機器の動作熱に依存する待ちの温度制御となる。また内部機器温度が適正温度より高い場合で、かつ外気温が機器内部より高い場合にはファンによる空気循環を停止するしか対応できない温度制御となる。このように空気環流のみでは外界の環境要因に対処し温度管理することは不可能である。また上記透明窓の汚れ除去する装置は設置される雲台の構造を考慮した最適の形状ではない。
【0008】
本発明は、上記のような不都合な状況に鑑みてなされたものであり、空気循環流と熱的能動素子を用い上記温度制御の制約を解消する温度制御可能なパンチルト装置を提供すること及び前記装置の透明窓の曇りや汚れを除去する装置の最適化が課題である。
【0009】
本発明は、機器の温度制御を可能とするために内部温度センサー及び外気温温度センサーを遮蔽筐体内に配置し、機器が設置されている動作環境温度と遮蔽筐体外部の外気温度や筐体そのものの温度を把握する事により能動的温度制御素子を動作させることと、強制的に空気循環させるファンの駆動を制御し機器内部の動作温度環境を改善することを特徴としている。
【0010】
また、本発明では、遮蔽構造のチルト機構部に搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に透明窓を設け、循環する空気を前記透明窓に導入する案内流路を設ける事により、チルト機構部内の機器動作温度環境を調節する事をも特徴とするとともに、前記透明窓を取り外し可能とする構造を併せ持つことで透明窓に新たな機能選択を可能としている。
【0011】
上記の透明窓の機能として透明窓の形状がチルト部前面の透明窓への能動的温度素子の採用と空気案内路の設置や透明窓の結露や汚れを除去するワイパー機能に関わっており、またチルト部構造や搭載する機器にも関連し、本発明を補う位置づけにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記目的を達成するため遮蔽構造を持つパン機構部、チルト機構部のチルト機構部に電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器を搭載し、前記パン機構部とチルト機構部に空気循環流路構造、ファンによる強制循環空気送風機能、能動的温度素子により前記遮蔽筐体構造内のチルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器の動作環境温度環境を適正に調節する事や遮蔽構造を持つパンチルト機構で搭載される電子カメラまたは撮像対象の照明方向前面に設けられた透明窓の最適形状及び前記透明窓の結露や汚れを除去する装置を備える事を特徴としている。
【0013】
請求項1において、遮蔽構造を持つパン機構部、チルト機構部のチルト機構部に電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器を搭載し、前記パン機構部、チルト機構部にファンによる強制循環空気流路を設け、その空気流により前記遮蔽筐体構造内のチルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器の動作温度環境を調節する方法をとる。遮蔽構造は循環空気流を効率的にすることと同時に本発明の装置が屋外環境で使用されることも多く、直射日光や風雨の影響を受けやすいため、これに対処する防塵防水機能にも対応している。また前記装置内に電流制御による発熱または吸熱する能動的温度素子を配設することで、遮蔽構造体の内部機器温度と遮蔽構造体外部の様々な温度要因にも温度制御することが可能になる。図1、図2、図3、図4、図5、図6に本発明の具体的実施例を示す。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1の能動的温度素子にペルチェ素子を採用したものである。ペルチェ素子は流す電流の方向によって発熱する面、吸熱する面を自在に変更でき、また電流量によって発熱量、吸熱量を変化させる事も出来、遮蔽構造体の循環空気の温度を制御し機器の動作温度を適正にすることが可能となる。図4に本発明の具体例を示す。
【0015】
請求項3の発明はペルチェ素子の一面にヒートシンクを接触させ、ファンによる強制送風路に前記ヒートシンクを配置し効率的な熱変換をする工夫である。ペルチェ素子の一面に対向する二面との温度差は遮蔽構造低壁面に接触させペルチェ素子の過度な温度差を吸収する構造を採る。図4に本発明の実施具体例を示す。
【0016】
請求項4に記載の発明は、遮蔽構造体チルト機構部に搭載される機器の内部機器の動作環境を計測する温度センサーと外気温の温度センサーを配置することにより、前記チルト機構部内の機器の動作環境温度と外気温の関係を把握出来る。この遮蔽構造体の内部、外部の様々な温度要因から能動温度素子とファンによる強制送風空気流で循環空気の温度を制御しチルト機構部の内部機器の動作温度を適正にすることが可能となる。また外気温と遮蔽構造体壁面温度は相関していることが多く、遮蔽構造体温度を勘案して温度制御することも出来る。図2、図3、図4、図5に本発明の実施具体例を示す。
【0017】
請求項5に基づく本発明はチルト機構部に搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に透明窓を設け、循環する空気を前記透明窓に導入する案内流路を設ける事により、温度制御された空気流を効率的に内蔵機器に接触させ空気循環の効率を高めることが出来る、併せて透明窓の結露防止することも可能である。また前記透明窓を取り外し可能とすることは、前面窓に温度能動素子膜を形成することや、汚れや曇りを除去するワイパー機能を付加することが出来、用途選択に対応できる利点を持つ。図5、図6、図7、図8に本発明の実施具体例を示す。
【0018】
請求項6の発明は、前記透明窓の内面側に電流による透明導電膜の発熱体を能動的温度素子として成膜配置し、遮蔽構造内部からの電源供給及び制御する端子からの発熱制御を行うと同時に前記透明導電膜の発熱体に循環する空気を導入する案内流路を設ける事により、流入する空気を暖流空気として循環させ装置内機器の動作環境温度を調節する機能を持つ。また透明窓の発熱機能は結露防止にもなる。図5、図6に本発明の実施具体例を示す。
【0019】
請求項7の発明は前記透明窓に汚れや結露等を除去するワイパー機能を付加する工夫である。前記透明窓の外気面に接する面にワイパーブレードを、前記透明窓のチルト機構部側の内面に前記ワイパーブレードの駆動装置を持ち駆動装置の電源供給及び制御をチルト機構部より行う。ワイパーブレード、ワイパーブレード軸及びワイパーブレード駆動装置はチルト機構部に搭載されている電子カメラあるいは電子カメラの撮影対象への照明用投光器の撮影視野や照明光を妨げることが無いように配置する。ワイパーブレード非動作時の休止位置も前記撮像視野及び照明光を遮ることの無い位置に停止する。図5、図6に本発明の実施具体例を示す。
【0020】
請求項8に記載の発明は、遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、パン回転軸の軸受の内孔を介しての空気流路を持ち、前記パン回転軸受内孔の空気流路に吸排気の仕切板を有する空気循環路構造とチルト機構部の装置のチルト回転軸の軸受の内孔を経由する空気流路の空気循環路構造により空気循環路を形成し、この空気循環路の途中にファンを設けファン駆動による強制空気流を発生させる事によりチルト機構部に搭載された電子カメラ部または電子カメラ撮像対象への投光器部の動作環境温度を調節する。チルト軸は両端支持構造の軸受の内孔を空気循環流経路としている。パン軸受は一つであるためパン軸受け内孔部に空気環流路の吸排気を分離する仕切り板を設ける構造をとる。図2、図3、図4、図5に本発明の実施具体例を示す。
【0021】
請求項9乃至請求項12に記載の発明は遮蔽構造内のチルト部前面に配置される透明窓の形状に関する工夫である。前記透明窓は単に電子カメラ視野及び照明配光に支障を排除するだけでなく請求項7に記載の汚れや結露等を除去するワイパー機能をも持つことが想定される。搭載される電子カメラまたは照明装置を搭載するチルト部より透明窓部が小さければカメラ視野及び照明範囲を阻害する、逆に大きすぎればチルト部回転に支障を生じ、またパンチルト機構雲台サイズの大型化を招く。チルト部前面に設けられる透明窓の適する形状はパンチルト機構雲台を前面から見たチルト部及びチルト回転支持体の投影面積形状に依って決定される。前記透明窓の形状サイズは円、楕円、長方形が考えられる。請求項9の発明は電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に円形の透明窓を設置し、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記チルト部の水平方向幅寸法の和が前記透明窓前面より見た前記チルト部の長方形の対角寸法より大きいときは、前記円形の透明窓の直径は前記対角寸法より大きく、かつ前記チルト部の水平方向幅寸法とチルト部を支持する軸受けの水平幅方向寸法との和より小さいことを特徴とする。請求項10の発明は電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に円形の透明窓を設置し、前記チルト部を支持する軸受けの水平幅方向寸法と前記チルト部の水平方向幅寸法の和と前記チルト部の対角寸法を比較し、軸受けの水平幅方向寸法と前記チルト部の水平方向幅寸法の和が前記チルト部の対角寸法より小さいときは前記円形窓の直径を前記対角寸法とすることを特徴としている。請求項11の発明は請求項8の装置において、前記遮蔽構造のチルト機構部は直方体であって、搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に長方形の透明窓を設置し、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和が前記透明窓から見たチルト部の対角寸法より大きいときは前記長方形透明窓の垂直方向の高さ寸法は前記対角寸法とし前記長方形透明窓の水平方向の幅寸法は前記対角寸法以上で、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和より小さくすることを特徴とする装置である。請求項12の発明は請求項8の装置において、前記遮蔽構造のチルト機構部は直方体であって、搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に長方形の透明窓を設置し、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和が前記透明窓から見たチルト部の対角寸法より小さいときは前記長方形透明窓の垂直方向の高さ寸法と水平方向の寸法は前記対角寸法とすることを特徴とする装置である。図9、図10、図11、図12、図13、図14に本発明の実施具体例を示す。
【0022】
請求項13乃至請求項16に記載の発明は遮蔽構造内のチルト部に搭載される機器の動作環境温度と外気温や遮蔽構造筐体温度の関係によって前記機器を温度調整する方法であり、適正な内部機器温度環境を維持するためのファンや能動的温度素子の動作制御行う。温度環境によりファンを駆動し空気循環させたり、透明窓の導電薄膜体を発熱させたり、ペルチェ素子の電流方向を変化させ吸熱、発熱を選択可能にしている。能動温度素子に流す電流量を制御することでも発熱または吸熱量を可変に出来る。また、現在の温度環境だけでなく温度環境予測までを考慮した制御を行うことが可能となる。請求項13の発明は遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より高く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より低い場合にはファンを駆動し強制送風によりチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事、またはペルチェ素子の電流方向を制御し形成される冷却面に前記ファンによる強制送風空気流を導入し冷風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴としている。請求項14の発明はチルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より高く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より高い場合にはペルチェ素子の電流方向を制御し形成される冷却面に前記ファンによる強制送風空気流を導入し冷風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴としている。請求項15の発明は、請求項1乃至5、請求項7乃至請求項8の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より低く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より高い場合にはファンを駆動し強制送風によりチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事、またはペルチェ素子の電流方向を制御し形成される発熱面に前記ファンによる強制送風空気流を導入し温風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴としている。請求項16に記載の発明は、請求項7乃至請求項8の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より低く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より低い場合には、ファンによる強制送風の空気流をペルチェ素子の電流方向を制御することにより形成される発熱面に前記強制送風空気流を導入し温風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴としている。図4に本発明の実施具体例を示す。
【0023】
請求項17の発明は、請求項6の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より低い場合には、ファンによる強制送風の空気流を前記透明窓の導電膜の発熱体に案内流路で導入し、流入する空気を暖流空気として循環させ装置内機器の動作環境温度を調節する事、ファンによる強制送風の空気流をペルチェ素子の電流方向を制御することにより形成される発熱面に導入し温風として強制送風すると同時に空気流を前記透明窓の導電膜の発熱体に案内流路で導入し、流入する空気を暖流空気として循環させ装置内機器の動作環境温度を調節する事を特徴としている。図5、図6に本発明の実施具体例を示す。
【0024】
本発明は空気循環手段による温度調節可能なパンチルト機構雲台装置を提供するものであるが、雲台収納される機器の機能を最大に引き出せるものでもある。能動温度素子を用い、内蔵機器の動作温度環境を適正化することは限られたスペース内に機器を搭載しても温度環境を整えることが出来、収納機器としての性能を引き出せるものでもある。チルト機構部に電子カメラを2台搭載しても熱的破綻を起こすことなく制御出来るし、電子カメラを2台収納すれば3D機能の撮像も可能であり、撮像対処の距離や大きさを把握する事が出来、搭載機器の性能を引き出す作用をもたらす。また電子カメラと電子カメラの撮像対象を照明する投光器を同梱収納可能であり夜間の撮影や遠くの撮像の照明不足にも対応可能であり電子カメラの性能をより引き出せることが出来ると同時に透明窓をパンチルト機構雲台装置に対して最適の形状にすることが出来る。
【0025】
また、ファンによる強制空気循環方法は遮蔽構造内の気圧を外気圧よりも大きくすることが出来、外部からのホコリ、水の侵入を防ぐ事に繋がる。以上の構成要素の任意の組み合わせにより機器そのものの性能を副次的にも引き出す事が可能となる。また、チルト部前面に配置する本発明の透明窓の形状は透明窓に要求される機能を損なう事なく、かつ遮蔽構造を持つパンチルト機構雲台装置のサイズを最適化することが可能となる。
【発明の効果】
【0026】
このような構成により、前述のごとく、
・様々な温度や外部環境変化要因に対処し、搭載機器の動作温度環境を適正化出来る、
・遮蔽構造の機器収納構造であり直射日光、風雨、外気温変化への耐候性を持つ。
・強制空気送風により搭載機器密度を高めることが可能で、結果的に小型の装置になると同時に搭載機器の種類や個数の制約を少なくし機器性能の機能連携を高める。
・前面透明窓は取り外し可能の構成とし能動温度素子の薄膜透明導電発熱体、汚れや曇りを除去するワイパー機能付加等への用途範囲が広がる。
・強制空気流送付により内部空気圧力を外気圧より高くなり、結果的に外部からの塵や水の侵入を防ぐ。
・透明窓の形状によりパンチルト機構雲台装置の形状最適化を図ることが出来る。
と様々な利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】 本発明による実施形態例である。
【図2】 本発明による強制送風の実施形態例である。
【図3】 本発明による強制送風の実施形態例である。
【図4】 本発明によるペルチェ素子を用いた実施形態例である。
【図5】 本発明による薄膜導電発熱体を用いた実施形態例である。
【図6】 本発明による薄膜導電発熱体の詳細図である。
【図7】 本発明によるワイパー取り付け実施形態例である。
【図8】 本発明によるワイパー機構の詳細図である。
【図9】 本発明によるワイパー取り付け実施形態例である。
【図10】 本発明によるワイパー取り付け実施形態例である。
【図11】 本発明による強制送風の実施形態例である。
【図12】 本発明によるワイパー機構の詳細図である。
【図13】 本発明によるワイパー取り付け実施形態例である。
【図14】 本発明によるワイパー機構の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明を具体化した実施形態を図に基づいて説明する。図は説明の都合上模式的に描いてある。図1〜図14は本発明に係る説明図を示している。
【0029】
本発明例である図1はベース機構部101上にパン機構部102、パン機構部102上部にはチルト機構部103を配置し、それぞれの機構部は遮蔽構造を持つ。チルト機構部103には電子カメラ104と電子カメラ撮像対象の方向を照明する投光器105を搭載し、前記撮像方向に透明窓106を取り付ける。チルト機構部103内部には搭載機器の温度を検知する温度センサー110と透明窓への電源供給及び制御用の端子109を備える。遮蔽構造のパン機構部102は回転軸107を中心にパン回転方向(111)に回転する。遮蔽構造のチルト機構部103は回転軸108を中心にチルト回転方向(112)に回転する。113は外気取り入れ吸気口、114は空気排出口である。
【0030】
図2は本発明例の内部構造を示す。図2はベース機構部201上にパン機構部202、パン機構部202上部にはチルト機構部203を配置し、それぞれの機構部は遮蔽構造を持つ。チルト機構部203には電子カメラ204と電子カメラ撮像対象の方向を照明する投光器205を搭載し、前記撮像方向に透明窓206を取り付ける。チルト機構部203内部には搭載機器の温度を検知する温度センサー210と透明窓への電源供給及び制御用の端子209を備える。遮蔽構造のパン機構部202は回転軸207を中心にパン回転方向(211)に回転する。遮蔽構造のチルト機構部203は回転軸208を中心にチルト回転方向(212)に回転する。チルト機構部203は軸受213、214で両端支持される構造を持つ。パン機構部202はパン回転軸受215を介してベース機構部201に取り付けられパン軸207を中心に回転(211)する構造である。パン軸受215の内孔にはベース機構部からの仕切板216が設置され強制送風される空気流の吸気流、排気流を区別し混流避けている。強制送風するファンはベース面に配置したもので、吸気用ファン217と排気用ファン218を配した例である。必ずしもファンは2つ必要ではなくファンが一つであっても空気送風の機能を果たす。外気取り入れ吸気口222より外気219を取り入れ、空気流220を循環送風し、排気口223より排気する。ファン217,ファン218の送風能力を選定することにより循環空気圧を外気圧より高く設定でき、外部からの塵、水等の侵入防止にも効果がある構造を採っている。循環する空気流は軸受213、214、215の軸受内孔を経由する構造である。224は外気温度センサーである。
【0031】
図2に示される強制送風ファンはベース機構部上に配置したものであるが、図3はこの強制送風ファンをチルト機構部の両端軸受け内孔に設置した例を示す。チルト軸受314の内孔に設けられたファン317による空気流は外気取り入れ吸気口321より外気を取り入れパン軸受315内孔の仕切板316の吸気部側を経由し、チルト軸受け313の内孔を経てチルト軸受314に至り、パン軸受315の仕切板316の排気部側を通り排気口322より排気(320)される構造を持つ。ファン317は排気側のチルト軸受313に配置したが、機能上吸入側の軸受314の内孔に設定しても同じ効果が得られる。323は外気温度センサーである。
【0032】
図4は請求項2または請求項3に係る発明で能動的温度素子にペルチェ素子を用いた例である。図4に内部構造を示す。図4はベース機構部401上にパン機構部402、パン機構部402上部にはチルト機構部403を配置し、それぞれの機構部は遮蔽構造を持つ。チルト機構部403には電子カメラ404と電子カメラ撮像対象の方向を照明する投光器405を搭載し、前記撮像方向に透明窓406を取り付ける。チルト機構部403内部には搭載機器の温度を検知する温度センサー410と透明窓への電源供給及び制御用の端子409を備える。遮蔽構造のパン機構部402は回転軸407を中心にパン回転方向(411)に回転する。遮蔽構造のチルト機構部403は回転軸408を中心にチルト回転方向(412)に回転する。チルト機構部403は軸受413、414で両端支持される構造を持つ。パン機構部402はパン回転軸受415を介してベース機構部401に取り付けられパン軸407を中心に回転(411)する構造である。パン軸受415の内孔にはベース機構部からの仕切板416が設置され強制送風される空気流の吸気流、排気流を区別し混流を避けている。強制送風するファンはベース機構面に配置した例で、吸気用ファン417と排気用ファン418を配した例である。外気取り入れ吸気口425より外気419を取り入れ、空気流420を循環送風し、排気口426より排気する。図4の下部にペルチェ素子の配置例詳細図を示す。ペルチェ素子422の一面422aをベース機構部壁面に取り付けペルチェ素子の他面422bにヒートシンク423を配置する。このヒートシンク423に循環空気流427を導入案内し循環空気の温度を制御する方法を採用しており、ペルチェ素子に流す電流方向により循環空気を冷気流または暖気流とすることが可能となる。428は外気温度センサーである。ヒートシンクは必須のものではないが強制送風流を導入する事や熱伝達効率を高めるために用いる。
【0033】
図5は請求項6の実施例として透明窓に導電薄膜を発熱体能動的温度素子とした例である。図5は本発明の内部構造例で、ベース機構部上にパン機構部、パン機構部上部にはチルト機構部を配置し、それぞれの機構部は遮蔽構造を持つ構造で、強制送風ファン506をチルト機構部の軸受内孔に設置した例を示す。チルト機構部501には電子カメラと電子カメラ撮像対象の方向を照明する投光器を搭載し、前記撮像方向に透明窓504を取り付ける。チルト機構部501内部には搭載機器の温度を検知する温度センサー503と透明窓への電源供給及び制御用の端子502を備える。チルト軸受516の内孔に設けられたファン506による空気流は外気取り入れ吸気口512より外気を取り入れパン軸受内孔の仕切板の吸気部側を経由し、チルト軸受515の内孔を通り案内板507によって形成される空気循環路509を経て、透明板504のチルト機構部内面側に設けられた薄膜導電発熱体505に導かれ循環空気流511を暖気化し、チルト機構部に搭載した機器の温度環境制御を行う。508は空気流導入案内板、510は案内板508によって形成される空気循環路である。案内板507、508によって循環空気流を前面の透明板504に導入することは、薄膜導電発熱体505を作動させなくとも透明板504の結露防止にも寄与する構造となるし、薄膜導電発熱体505を発熱させれば、より効果が期待できる。514は外気温度センサーである。
【0034】
図6は図5に示される実施方法例で使用する前記透明窓の構造を示す。透明窓601のチルト機構部内面側に薄膜導電発熱体602を能動的温度素子として成膜し、成膜の両端に導電端子603,604を形成し両端子間に電圧を印可し薄膜導電発熱体602を発熱させる構造を持つ。薄膜導電発熱体602への電流制御はチルト機構部内に設けた端子502に依る。電流により発熱する膜の例として酸化錫を用い、薄膜として成膜することで透明性も確保している。透明窓601はネジ穴605によりチルト機構部に取り付けられる構造となっている。
【0035】
図7は請求項7の実施例として透明窓の結露や汚れを除去するワイパーを設置したものである。ベース機構部上にパン機構部、パン機構部上部にはチルト機構部を配置し、それぞれの機構部は遮蔽構造を持つ構造である。チルト機構部703には電子カメラと電子カメラ撮像対象の方向を照明する投光器を搭載し、前記撮像方向に透明窓710に軸713を回転中心とするワイパーブレード711、712を取り付ける構造となっている。図7においてチルト機構部703は軸受部704、705によって支持されている構造となっている。チルト部の水平方向寸法と前記軸受け部の水平方向の寸法和とチルト部高さ方向寸法はパンチルト機構雲台装置の大きさに大きく関わる。このため、チルト部の水平方向寸法と前記軸受け部の水平方向の寸法和の増大を避けるためチルト部は縦長の直方体が採用されることが多い。チルト部が縦長構造となることはワイパーブレードの長さがチルト部に取り付けられた透明窓の水平方向寸法に制約される事からワイパーブレード回転に依る汚れ除去能力に影響を及ぼす。依ってチルト部構造に対し最適の透明窓寸法を採用する必要がある。
【0036】
図8は図7のチルト機構部の透明窓にワイパー機構を設置した詳細図である。透明窓801のチルト機構部外側面に軸804を中心に回転(805)するワイパーブレード802、803を取り付け、透明窓801の汚れを除去する構造を持つ。チルト部内部には電子カメラ810,レンズ811及び照明用投光器812を配置する。電子カメラによる撮像範囲は813a、813bで示し、投光後期の照明範囲を814a、814bで示す。前述のごとく、ワイパーブレードの大きさはチルト部の幅寸法で制約されワイパーブレードが回転しても拭き残り部が存在する。816はワイパーブレード802、803の回転による汚れ除去範囲を示しているが拭き残り部がある。
【0037】
図9は上記の支障に鑑み、チルト部前面に配置する透明窓の直径φ(919)をチルト部対角寸法D(917)より大きくかつチルト部水平寸法とチルト部軸受け寸法の和F(918)より小さく設定してある例を示す。図9の例ではチルト部の円筒部901に取り付けられた円形透明窓902にワイパー機構を配した例である。電子カメラの撮像範囲や投光器の照明範囲を妨げることが無く円筒部901のスペースにはワイパー駆動機構を配置出来る。また円筒内スペースにはチルト部に搭載した機器とは別な機器を搭載する事が可能となる。チルト部に搭載される機器は電子カメラと照明用投光器である例を示したが、チルト部に複数の電子カメラを搭載することや円筒部にワイパー機構だけでなく投光器等を配置する事も出来る。ワイパーブレードは回転(908)し、電子カメラの撮像範囲や投光器の照明範囲の透明窓902の汚れを除去する。ワイパーブレード903、904はワイパーブレードの休止位置を示し、電子カメラの撮像範囲や投光器の照明範囲を妨げることは無い。
【0038】
図10はチルト部前面に配置する透明窓の直径φ(1017)をチルト部水平寸法W(1014)とチルト部軸受け寸法の和F(1016)にほぼ等しく設定してある例を示す。
【0039】
図11は図10の内部構造で空気環流と能動温度素子(ペルチェ素子)による機器温度制御方法を示している。
【0040】
図12は図11のワイパー駆動機構設置の詳細を示す。チルト部(1203)前方に円筒体1201及び円形透明窓1202を取り付け、円形透明窓1202にワイパー1204、1205及びワイパー駆動機構設置例を示した。ワイパーブレード1204、1205はワイパーブレードの休止位置で、ワイパーブレードが回転軸1206を中心に回転(1222)することで円形透明窓の汚れを除去する。除去範囲は電子カメラ1215の撮像範囲、投光器1216の照明範囲をカバーしている。1209、1211は歯車、1210はベルト、1212はウォームホィール、1213はウォーム歯車、1214は駆動モータを示している。
【0041】
図13はチルト部1303の前面方向に直方体1304、長方形透明窓1305を配置したものである。前記透明窓より見たチルト部1303の対角寸法をD(1316)とし、チルト部水平方向幅寸法W(1315)とチルト部支持軸受けの水平幅方向寸法の和をF(1317)とした時。寸法F(1317)が寸法D(1316)より小さい場合には長方形透明窓の高さG(1318)及び幅I(1319)の寸法をD(1317)とし、寸法F(1317)が寸法D(1316)より大きい時は長方形透明窓1305の高さ寸法G(1318)は対角寸法D(1316)とし長方形透明窓1305の幅寸法I(1319)は対角寸法D(1316)より大きく、チルト部水平方向幅寸法W(1315)とチルト部支持軸受けの水平幅方向寸法の和F(1317)より小さいことを特徴としている。図13の例では長方形透明窓の高さ寸法G(1318)を対角寸法D(1316)とし、長方形透明窓の幅寸法I(1319)をチルト部水平方向幅寸法W(1315)とチルト部支持軸受けの水平幅方向寸法の和F(1317)とした例である:¥。
【0042】
図14は図13のワイパー駆動機構設置の詳細を示す。チルト部(1403)前方に直方体1401及び長方形透明窓1402を取り付け、長方形透明窓1402にワイパー1404、1405及びワイパー駆動機構設置例を示した。ワイパーブレード1404、145はワイパーブレードの休止位置で、ワイパーブレードが回転軸1406を中心に回転(1420)することで長方形透明窓の汚れを除去する。除去範囲は電子カメラ1415の撮像範囲、投光器1416の照明範囲をカバーしている。1409、1411は歯車、1410はベルト、1412はウォームホィール、1413はウォーム歯車、1414は駆動モータを示している。
【符号の説明】
【0043】
100 本発明実施例
101 ベース機構部
102 パン機構部
103 チルト機構部
104 電子カメラ
105 投光器
106 透明窓
107 パン軸
108 チルト軸
109 電源供給及び制御端子
110 温度センサー
111 パン機構部回転方向
112 チルト機構部回転方向
113 吸気口
114 排気口
200 本発明実施例
201 ベース機構部
202 パン機構部
203 チルト機構部
204 電子カメラ器
205 投光器
206 透明窓
207 パン軸
208 チルト軸
209 電源供給及び制御端子
210 温度センサー
211 パン機構部回転方向
212 チルト機構部回転方向
213 チルト軸受
214 チルト軸受
215 パン軸受
216 仕切板
217 ファン
218 ファン
219 吸気流
220 循環空気流
221 排気流
222 吸気口
223 排気口
224 外気温度センサー
300 本発明実施例
301 ベース機構部
302 パン機構部
303 チルト機構部
304 電子カメラ
305 投光器
306 透明窓
307 パン軸
308 チルト軸
309 電源供給及び制御端子
310 温度センサー
311 パン機構部回転方向
312 チルト機構部回転方向
313 チルト軸受
314 チルト軸受
315 パン軸受
316 仕切板
317 ファン
318 吸気流
319 循環空気流
320 排気流
321 吸気口
322 排気口
323 外気温度センサー
400 本発明実施例
401 ベース機構部
402 パン機構部
403 チルト機構部
404 電子カメラ器
405 投光器
406 透明窓
407 パン軸
408 チルト軸
409 電源供給及び制御端子
410 温度センサー
411 パン機構部回転方向
412 チルト機構部回転方向
413 チルト軸受
414 チルト軸受
415 パン軸受
416 仕切板
417 ファン
418 ファン
419 吸気流
420 循環空気流
421 排気流
422a ペルチェ素子面
422b ペルチェ素子面
423 ヒートシンク
424 ベース部壁面
425 吸気口
426 排気口
427 循環空気流
428 外気温度センサー
500 本発明実施例
501 チルト機構部
502 電源供給及び制御用端子
503 温度センサー
504 透明窓
505 導電発熱体
506 ファン
507 導入案内板
508 導入案内板
509 空気循環路
510 空気循環路
511 循環空気流
512 吸気流
513 排気流
514 外気温度センサー
600 導電発熱体構造図
601 透明窓
602 導電発熱薄膜
603 導通端子
604 導通端子
605 取り付け用ネジ穴
700 本発明実施例
701 ベース機構部
702 パン機構部
703 チルト機構部
704 チルト軸受
705 チルト軸受
706 電子カメラ
707 投光器
708 温度センサー
709 電源供給及び制御端子
710 透明窓
711 ワイパーブレード
712 ワイパーブレード
713 ワイパーブレード回転軸
714 パン回転軸
715 チルト回転軸
716 パン機構部回転方向
717 チルト機構部回転方向
800 本発明実施例
801 透明窓
802 ワイパーブレード
803 ワイパーブレード
804 ワイパーブレード回転軸
805 ワイパーブレード回転方向
806 ワイパーブレード
807 ワイパーブレード
808 ワイパーブレード
809 ワイパーブレード
810 電子カメラ
811 レンズ
812 投光器
813a 撮像範囲
813b 撮像範囲
814a 投光範囲
814b 投光範囲
815 取り付け穴
816 ワイパーブレード拭き取り範囲
900 本発明実施例
901 円筒部
902 円形透明窓
903 ワイパーブレード
904 ワイパーブレード
905 ワイパーブレード回転軸
906 ワイパーブレード
907 ワイパーブレード
908 ワイパーブレード回転方向
909 チルト軸受
910 チルト軸受
911 チルト機構部
912 電子カメラ
913 レンズ
914 投光器
915 チルト部高さ寸法H
916 チルト部幅寸法w
917 チルト部対角寸法D
918 チルト部幅寸法とチルト軸受幅寸法の和F
919 円形透明窓直径φ
1000 本発明実施例
1001 円筒部
1002 円形透明窓
1003 ワイパーブレード
1004 ワイパーブレード
1005 ワイパーブレード回転軸
1006 ワイパーブレード
1007 ワイパーブレード
1008 チルト軸受
1009 チルト軸受
1010 チルト機構部
1011 電子カメラ
1012 投光器
1013 チルト部高さ寸法H
1014 チルト部幅寸法W
1015 チルト部対角寸法D
1016 チルト部幅寸法とチルト軸受幅寸法の和F
1017 円形透明窓直径φ
1100 本発明実施例
1101 ベース機構部
1102 パン機構部
1103 チルト機構部
1104 円筒部
1105 円形透明窓
1106 ワイパーブレード
1107 ワイパーブレード
1108 ワイパーブレード回転軸
1109 チルト軸受
1110 チルト軸受
1111 パン回転軸
1112 チルト回転軸
1113 電子カメラ
1114 投光器
1115 パン回転軸受
1116 仕切板
1117 ファン
1118 ファン
1119 ペルチェ素子
1120 吸気口
1121 排気口
1122 吸気流
1123 循環空気流
1124 排気流
1125 排気流
1200 本発明実施例
1201 円筒部
1202 円形透明窓
1203 チルト機構部
1204 ワイパーブレード
1205 ワイパーブレード
1206 ワイパーブレード回転軸
1207 ワイパーブレード
1208 ワイパーブレード
1209 歯車
1210 ベルト
1211 歯車
1212 ウォームホィール
1213 ウォーム歯車
1214 駆動モータ
1215 電子カメラ
1216 投光器
1217 レンズ
1218 電源供給及び制御端子
1219 温度センサー
1220 パン回転軸
1221 チルト回転軸
1222 ワイパーブレード回転方向
1223 取付穴
1300 本発明実施例
1301 ベース機構部
1302 パン機構部
1303 チルト機構部
1304 直方体部
1305 長方形透明窓
1306 ワイパーブレード
1307 ワイパーブレード
1308 ワイパーブレード回転軸
1309 ワイパーブレード
1310 ワイパーブレード
1311 ワイパーブレード回転方向
1312 チルト軸受
1313 チルト軸受
1314 チルト部高さ寸法H
1315 チルト部幅寸法W
1316 チルト部対角寸法D
1317 チルト部幅寸法とチルト軸受幅寸法の和F
1318 長方形透明窓高さ寸法G
1319 長方形透明窓幅寸法I
1320 パン回転軸
1321 チルト回転軸
1400 本発明実施例
1401 直方体部
1402 長方形透明窓
1403 チルト機構部
1404 ワイパーブレード
1405 ワイパーブレード
1406 ワイパーブレード回転軸
1407 ワイパーブレード
1408 ワイパーブレード
1409 歯車
1410 ベルト
1411 歯車
1412 ウォームホィール
1413 ウォーム歯車
1414 駆動モータ
1415 電子カメラ
1416 投光器
1417 レンズ
1418 電源供給及び制御端子
1419 温度センサー
1420 ワイパーブレード回転方向
1421 パン回転軸
1422 チルト回転軸
1423 取付穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮蔽構造を持つパン機構部、チルト機構部のチルト機構部に電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器を搭載し、前記パンチルト機構部にファンによる強制循環空気流路を設け、その空気流により前記遮蔽筐体構造内のチルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮影対象への照明用投光器の動作環境温度を調節する装置において前記装置内に電流制御による発熱または吸熱する能動的温度素子を配設するとともに、前記遮蔽構造を持つチルト機構内に搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に透明窓を設置した事を特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1の装置において能動温度素子はペルチェ素子であることを特徴とし、前記ペルチェ素子の一面に強制循環空気流を当て循環する空気流の温度を制御し、ペルチェ素子の前記一面と対向する他面を遮蔽構造筐体の壁面に接触させることによりペルチェ素子の2面の過度な温度差を吸収する構造を持ちチルト部の内部温度と外気温または前記遮蔽構造の壁面の温度によりペルチェ素子への電流方向を制御する事を特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1の装置において、能動温度素子はペルチェ素子であることを特徴とし、前記ペルチェ素子の一面と接触するヒートシンクに強制循環空気流を当て循環する空気流の温度を制御し、ペルチェ素子の前記一面と対向する他面を遮蔽構造筐体の壁面に接触させることによりペルチェ素子の2面の過度な温度差を吸収する構造を持ちチルト部の内部温度と外気温または前記遮蔽構造の壁面の温度によりペルチェ素子への電流方向を制御する事を特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構内部に搭載される電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍に温度センサーを配置するとともに循環空気の外気吸入孔近傍に外気温度センサーを持つことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の装置において、前記遮蔽構造のチルト機構部に搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に透明窓を設け、循環する空気を前記透明窓に導入する案内流路を設ける事により、チルト機構部内の機器動作温度環境を調節する事を特徴とし、前記透明窓を取り外し可能とする構造を併せ持つこと特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5の装置において、前記遮蔽構造のチルト機構部に搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に透明窓を設置し、前記透明窓の遮蔽構造のチルト機構部内面側に電流による透明導電膜の発熱体を能動的温度素子として成膜配置し、遮蔽構造内部からの電源供給及び制御する端子からの発熱制御を行うと同時に前記透明導電膜の発熱体に循環する空気を導入する案内流路を設ける事により、流入する空気を暖流空気として循環させ装置内機器の動作環境温度を調節する事を特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、前記遮蔽構造のチルト機構部に搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に結露や汚れを除去するワイパー付き透明窓を設置し、前記透明窓の外気面に接する面にワイパーブレードを、前記透明窓のチルト機構部内面側に前記ワイパーブレードの駆動装置を持ち駆動装置の電源供給及び制御をチルト機構部より行うことを特徴としワイパーブレード、ワイパーブレード軸及びワイパーブレード駆動装置はチルト機構部に搭載されている電子カメラあるいは電子カメラの撮影対象への照明用投光器の撮影視野や照明光を妨げることが無いように配置するとともに、ワイパーブレード非動作時の休止位置を前記撮像視野及び照明光を遮ることの無い位置に停止することを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、パン回転軸の軸受けの内孔を介しての空気流路を持ち、前記パン回転軸受け内孔の空気流路に吸排気の仕切板を有する空気循環路構造とチルト機構部の装置のチルト回転軸の軸受けの内孔を経由する空気流路の空気循環路構造とにより空気循環路を形成し、この空気循環路の途中にファンを設けファン駆動による強制空気流を発生させる事によりチルト機構部に搭載された電子カメラ部または電子カメラ撮像対象への投光器部の動作環境温度を調節することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8の装置において、前記遮蔽構造のチルト部は直方体であって搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に円形の透明窓を設置することを特徴とし、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和が前記透明窓から見たチルト部の対角寸法より大きいときは、前記円形の透明窓の直径は前記対角寸法より大きくかつ前記チルト部の水平方向幅寸法とチルト部を支持する軸受けの水平幅方向寸法との和より小さいことを特徴とする。
【請求項10】
請求項8の装置において、前記遮蔽構造のチルト部は直方体であって、搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に円形の透明窓を設置する事を特徴とし、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和が前記透明窓から見たチルト部の対角寸法より小さいときは、前記円形の透明窓の直径を前記チルト部の対角寸法に設定することを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項8の装置において、前記遮蔽構造のチルト機構部は直方体であって、搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に長方形の透明窓を設置し、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和が前記透明窓から見たチルト部の対角寸法より大きいときは前記長方形透明窓の垂直方向の高さ寸法は前記対角寸法とし前記長方形透明窓の水平方向の幅寸法は前記対角寸法以上で、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和より小さくすることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項8の装置において、前記遮蔽構造のチルト機構部は直方体であって、搭載する電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の照明方向に長方形の透明窓を設置し、前記チルト部を支持する軸受けの水平方向幅寸法と前記透明窓から見たチルト部の水平方向幅寸法の和が前記透明窓から見たチルト部の対角寸法より小さいときは前記長方形透明窓の垂直方向の高さ寸法と水平方向の寸法は前記対角寸法とすることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1乃至請求項12の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より高く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より低い場合にはファンを駆動し強制送風によりチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事、またはペルチェ素子の電流方向を制御し形成される冷却面に前記ファンによる強制送風空気流を導入し冷風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴とする装置。
【請求項14】
請求項1乃至請求項12の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より高く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より高い場合にはペルチェ素子の電流方向を制御し形成される冷却面に前記ファンによる強制送風空気流を導入し冷風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴とする装置。
【請求項15】
請求項1乃至5、請求項7乃至請求項8の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より低く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より高い場合にはファンを駆動し強制送風によりチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事、またはペルチェ素子の電流方向を制御し形成される発熱面に前記ファンによる強制送風空気流を導入し温風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴とする装置。
【請求項16】
請求項1乃至5、請求項7乃至請求項8の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より低く、かつ外気温が前記機器近傍の温度より低い場合には、ファンによる強制送風の空気流をペルチェ素子の電流方向を制御することにより形成される発熱面に前記強制送風空気流を導入し温風として強制送風しチルト機構部内機器の動作環境温度を調節する事を特徴とする装置。
【請求項17】
請求項6の遮蔽構造内のパン機構部、チルト機構部の装置において、チルト機構部に搭載された電子カメラまたは電子カメラの撮像方向または撮像対象へ照明する投光器の近傍の温度が前記機器の動作適正温度より低い場合には、ファンによる強制送風の空気流を前記透明窓の導電膜の発熱体に案内流路で導入し、流入する空気を暖流空気として循環させ装置内機器の動作環境温度を調節する事、ファンによる強制送風の空気流をペルチェ素子の電流方向を制御することにより形成される発熱面に導入し温風として強制送風すると同時に空気流を前記透明窓の導電膜の発熱体に案内流路で導入し、流入する空気を暖流空気として循環させ装置内機器の動作環境温度を調節する事を特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−85204(P2013−85204A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235441(P2011−235441)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(510165378)株式会社NEXTコア (2)
【出願人】(592159999)株式会社ケンコー・トキナー (9)
【Fターム(参考)】