説明

管理機

【課題】主変速操作および作業部変速操作をそれぞれ別の変速レバーで行う管理機について、主変速操作および作業変速操作を簡単に行うことができるものを提供すること。
【解決手段】走行部4、作業部5、前記走行部4および作業部5を駆動させる原動機2、原動機2からの動力を前記走行部4に伝達する走行用ギア部3aおよび作業部5に伝達する作業用ギア部3bを有するミッション部3、前記走行用ギア部3aの変速を行うための主変速レバー10、前記作業用ギア部3bの変速を行うための耕耘変速レバー20とを備えている管理機1において、走行部4が後退動作状態になる操作位置に前記主変速操レバー10を移動させると、作業部5への動力伝達が切断状態になる操作位置に耕耘変速レバー20を移動させる作業モード切換手段を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理機に関する。
【背景技術】
【0002】
管理機としては、走行部の変速操作である主変速と、耕耘部などの作業部の変速操作を、それぞれ別の変速レバーで行うものと、1本の変速レバーで行うものがある。
【特許文献1】特開平5−16688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、1本の変速レバーで主変速操作および作業部変速操作を行う管理機では、両変速操作を片手で行うことができるので操作が容易である。ところが、変速レバーの設置位置が1ヶ所に制限されるので、1本の変速レバーをいずれの変速操作にも適した位置に設置するということができない。他方、2本の変速レバーを用いる管理機では、各変速レバーをそれぞれ適当な位置に配置できる。ところが、2本の変速レバーを操作する必要があるので、操作が煩雑になりやすい。たとえば管理機では、主変速レバーが後進位置であるときに作業部が動作しないようにする牽制装置を設けることが好ましいが、このような牽制装置の操作が加わると、さらに操作が煩雑なものになる。
【0004】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、主変速操作および作業部変速操作をそれぞれ別の変速手段で行う管理機について、主変速操作および作業変速操作を簡単に行うことができるものを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、機体の移動に用いられる走行部と、耕耘等の作業を行なうための作業部と、前記走行部および作業部を駆動させる原動機と、当該原動機からの動力を前記走行部に伝達する走行用ギア部および作業部に伝達する作業用ギア部を有するミッション部と、前記走行用ギア部の変速を行うための走行変速操作具と、前記作業用ギア部の変速を行うための作業変速操作具とを備えている管理機において、前記走行部が後退動作状態になる操作位置に前記走行変速操作具を移動させると、前記作業部への動力伝達が切断状態になる操作位置に前記作業変速操作具を移動させる作業モード切換手段を備えたことを特徴とする管理機である。
【0006】
前記走行用ギア部は、前記走行部に前進動力を伝達する前進モードと、後退動力を伝達する後退モードとに切換可能であり、前記作業用ギア部は、前記作業部に正転動力を伝達する正転モードと、動力を伝達しない作業中立モードと、逆転動力を伝達する逆転モードとに切換可能であり、前記走行変速操作具は、前記走行用ギア部が前進モードになる前進操作ゾーンと、後退モードになる後退操作ゾーンに切換操作可能であり、前記作業変速操作具は、前記作業用ギア部が正転モードになる正転操作ゾーンと、作業中立モードになる作業中立操作ゾーンと、逆転モードになる逆転操作ゾーンとに切換操作可能であり、前記作業モード切換手段は、前記走行変速操作具が後退操作ゾーンに移動された状態での前記作業変速操作具の位置が作業中立操作ゾーンになるように当該作業変速操作具を移動させるものでもよい。
【0007】
前記走行用ギア部は、前記走行部に動力を伝達しない走行中立モードにも切換可能であると共に、前記走行変速操作具は、前記走行用ギア部が走行中立モードになる走行中立操作ゾーンにも切換操作可能であり、前記作業変速操作具の正転操作ゾーンおよび逆転操作ゾーンは、それぞれ、作業中立操作ゾーンへの切換操作が可能なゾーン切換可能領域と、ゾーン切換操作が規制されたゾーン切換規制領域とを含むものであり、前記作業変速操作具の作業中立操作ゾーンは、ゾーン切換可能領域内であり、前記作業モード切換手段は、前記走行変速操作具が走行中立操作ゾーンに移動された状態での前記作業変速操作具の位置が前記ゾーン切換可能領域になるように当該作業変速操作具を移動させるものでもよい。
【0008】
そして、前記走行用ギア部は、前記走行部に動力を伝達しない走行中立モードにも切換可能であると共に、前記走行変速操作具は、前記走行用ギア部が走行中立モードになる走行中立操作ゾーンにも切換操作可能であり、前記作業変速操作具の正転操作ゾーンおよび逆転操作ゾーンは、それぞれ、作業中立操作ゾーンへの切換操作が可能なゾーン切換可能領域と、ゾーン切換操作が規制されたゾーン切換規制領域とを含むものであり、前記作業変速操作具の作業中立操作ゾーンは、ゾーン切換可能領域内であり、前記作業モード切換手段は、前進操作ゾーンに位置する前記走行変速操作具を後退操作ゾーンに向けて移動させる切換操作に連動して前記作業変速操作具を前記ゾーン切換規制領域内から前記ゾーン切換可能領域内に移動させる規制解除機構と、前記走行中立操作ゾーンに位置する前記走行変速操作具を後退操作ゾーンに向けて移動させる切換操作に連動して前記ゾーン切換可能領域内に位置する前記作業変速操作具を前記作業中立操作ゾーンに移動させるモード切換機構とを備えるものでもよい。
【0009】
また、前記作業モード切換手段は、前記モード切換機構によって作業中立操作ゾーンに移動された前記作業変速操作具を当該作業中立操作ゾーン内に保持する保持構造を備えているものでもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の管理機は、前記走行部が後退動作状態になる操作位置に前記走行変速操作具を移動させると、前記作業部への動力伝達が切断状態になる操作位置に前記作業変速操作具を移動させる作業モード切換手段を備えているので、容易かつ確実にいわゆるバック牽制操作をすることができる。
【0011】
本発明の管理機は、走行変速操作具が後退操作ゾーンである状態における作業変速操作具の位置が作業中立操作ゾーンになるように当該作業変速操作具を移動させる作業モード切換手段を備えており、これにより、後退時に作業部を動作させないいわゆるバック牽制を行うことができるようになっている。つまり、オペレータが走行変速操作具を後退操作ゾーンに操作すると、作業変速操作具が作業モード切換手段によって自動的に作業中立操作ゾーンに移動され、ミッション部の作業用ギア部が作業中立モードに切換えられ、耕耘等の作業を行う作業部を停止するようになっている。このように、本発明の管理機は、走行変速操作具および作業変速操作具を備えているが、走行変速操作具が後退操作ゾーンに移動されると、作業変速操作具が自動的に作業中立操作ゾーンに移動されるようになっているので、容易かつ確実にいわゆるバック牽制操作をすることができる。
【0012】
また、作業モード切換手段として、走行変速操作具が走行中立操作ゾーンである状態における作業変速操作具の位置がゾーン切換可能領域になるように当該作業変速操作具を移動させる作業モード切換手段を用いてもよい。このような作業モード切換手段が用いられている管理機では、オペレータが走行変速操作具を走行中立操作ゾーンに操作すると、作業変速操作具が作業モード切換手段によって自動的にゾーン切換可能領域に移動され、作業変速できる状態になる。したがって、その後、走行変速操作具を後退操作ゾーンに移動させたときに、作業変速操作具を自動的に作業中立操作ゾーンに移動させて作業部を停止させることができ、容易かつ確実にいわゆるバック牽制操作をすることができる。また、走行変速操作具が走行中立操作ゾーンに操作されると作業変速操作具が自動的にゾーン切換可能領域に移動されるようになっていれば、走行変速操作具が前進操作ゾーンに位置されているときに、作業変速操作具をゾーン切換規制領域に位置させることができる。このように、管理機の前進時に作業変速操作具をゾーン切換規制領域に位置させることができれば、作業変速操作具を正転操作ゾーンまたは逆転操作ゾーンに位置させて作業を行っているときに誤って作業変速操作具を作業中立操作ゾーンに移動させて作業部を停止させ、作業を中断させてしまうといったことがより確実に防止されることとなり、作業性および操作性が向上する。
【0013】
作業モード切換手段は、前進操作ゾーンに位置する前記走行変速操作具の後退操作ゾーンに向けての切換操作に連動して、前記作業変速操作具を前記ゾーン切換規制領域内から前記ゾーン切換可能領域内に移動させる規制解除機構と、前記走行中立操作ゾーンに位置する前記走行変速操作具の後退操作ゾーンに向けての切換操作に連動して、前記ゾーン切換可能領域内に位置する前記作業変速操作具を前記作業中立操作ゾーンに移動させるモード切換機構とを備えるものでもよい。このような作業モード切換手段が用いられている管理機では、前進操作ゾーンに位置する走行変速操作具を後退操作ゾーンに移動させると、これに連動して、作業変速操作具が自動的にゾーン切換規制領域内からゾーン切換可能領域内に移動し、走行中立操作ゾーンに位置する走行変速操作具を後退操作ゾーンに移動させると、これに連動して、ゾーン切換可能領域内に位置していた作業変速操作具が自動的に作業中立操作ゾーンに移動する。したがって、容易かつ確実にいわゆるバック牽制操作をすることができる。また、走行変速操作具が前進操作ゾーンに位置されているときに、作業変速操作具をゾーン切換規制領域に位置させることができるので、上述した場合と同様、作業変速操作具を正転操作ゾーンまたは逆転操作ゾーンに位置させて作業を行っているときに誤って作業変速操作具が作業中立操作ゾーンに移動されて作業部が停止しまうといったことがより確実に防止され、作業性および操作性が向上する。
【0014】
そして、作業モード切換手段は、モード切換機構によって作業中立操作ゾーンに移動された作業変速操作具を、当該作業中立操作ゾーン内に保持する保持構造を備えているものでもよい。このような作業モード切換手段が用いられている管理機では、保持構造によって作業変速操作具の位置を作業中立操作ゾーンに保持することができ、これによりいわゆるバック牽制の状態を保持することができるので、管理機の後退時に誤ってバック牽制が解除されるといったことがより確実に防止されることとなり、作業性および操作性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態の管理機について図面を用いて詳細に説明する。なお、説明に用いている図としては、部材の一部を省略して、構造をよりわかりやすく示しているものがある。
【0016】
図1に示されるように管理機1は、その前方位置に配設された原動機2と、原動機の下方位置に配置されたミッション部3と、ミッション部3の前側下部に配設された走行部4と、ミッション部3の後側下部に配設された耕耘等の作業を行う作業部5と、同作業部5の上方に配設された操作部6と、ミッション部3を操作するための変速操作部7とを備える歩行型の管理機である。
【0017】
原動機2は、走行部4および作業部5を駆動させるものであり、本実施形態の管理機1ではガソリンエンジンが用いられている。なお、符号「8」は、原動機2の上方に取り付けられた燃料タンクを示している。
【0018】
ミッション部3は、原動機2からの動力を走行部4や作業部5に伝達するものであり、動力を走行部4に伝達する走行用ギア部3aと、作業部5に伝達する作業用ギア部3bとを備えている。走行用ギア部3aおよび作業用ギア部3bは、いずれも変速可能であり、走行用ギア部3aは、走行部4に前進動力を伝達する前進モードと、走行部4に動力を伝達しない走行中立モードと、走行部4に後退動力を伝達する後退モードとに切換可能になっている。また、作業用ギア部3bは、作業部5に正転動力を伝達する正転モードと、動力を伝達しない作業中立モードと、逆転動力を伝達する逆転モードとに切換可能になっている。
【0019】
走行部4は、管理機1の移動に用いられるものであり、ミッション部3から伝達される動力によって回転される車軸(不図示)の左右端部に取付けられた車輪4aを備えている。
【0020】
作業部5は、耕耘等の作業を行うための部分であり、ミッション部3から伝達される動力によって回転される耕耘側出力軸5aを備えている。耕耘側出力軸5aには、複数の耕耘爪を備える円筒状のロータリ(不図示)が着脱自在に取り付けられるようになっており、また、作業部5には、耕耘深さを調節するための調節バー5bが取付けられている。
【0021】
操作部6は、ミッション部3の上部に取り付けられた平面視門型のハンドルである。このハンドルは、後ろ上方に向けて傾斜した状態で延在する一対のハンドルバー6aを備えており、各ハンドルバー6aの後端部にオペレータが把持するための把持部6bが設けられている。
【0022】
変速操作部7は、図1から図3に示されるように、ミッション部3に設けられた主変速レバー(走行変速操作具)10と、耕耘変速レバー(作業変速操作具)20と、主変速レバー10が取付けられている回動体30と、主変速レバー10の操作方向をガイドする主変速ガイド溝41を備える主変速インデックス40と、耕耘変速レバー20の操作方向をガイドする作業変速ガイド溝51を備える作業変速インデックス50と、ミッション部3の走行用ギア部3aのモードを切換えるための主変速シフタ60と、ミッション部3の作業用ギア部3bのモードを切換えるための作業変速シフタ70とを備えている。
【0023】
主変速レバー10は、主変速シフタ60を動作させて走行部4の変速(主変速)を行うための操作手段であり、ミッション部3の左側部に設けられた回動体30に取付けられている。
【0024】
回動体30は、管理機1の進行方向前側に位置する回動体前部31においてミッション部3に回動可能に軸支されている。回動体30の回動軸は車幅方向に延在する水平軸30aであり、回動体30は、回動体前部31から後方に延在している。そして、回動体後部32に主変速レバー10が取付けられている。したがって、主変速レバー10を操作して上方に移動させると、回動体30が上方に回動し、主変速レバー10を下方に移動させると、回動体30が下方に回動する。
【0025】
また、主変速レバー10は、回動体30に対して回動可能に取付けられている。主変速レバー10の回動体30に対する回動軸30bは、前記水平軸30aに対して直交している。回動体30は前後方向に延在する状態で配置されており、主変速レバー10は、回動体30に対して左右方向(管理機の車幅方向)に回動させることができるようになっている。
【0026】
図2および図3に示されるように、主変速レバー10には、主変速インデックス40のガイド溝41に係合するガイドピン11が設けられている。つまり、主変速レバー10の移動は、ガイドピン11およびこれをガイドするガイド溝41によって規制されている。主変速インデックス40のガイド溝41は、前後方向に伸びる走行中立操作ゾーン41aと、走行中立操作ゾーン41aの前端部に連なっており車幅方向に延在する前進操作ゾーン41bと、走行中立操作ゾーン41aの後端部に連なっており車幅方向に延在する後退操作ゾーン41cを備えている。
【0027】
ガイドピン11が走行中立操作ゾーン41aに位置するとき、主変速レバー10も走行中立操作ゾーンに位置すると共に走行用ギア部が走行中立モードになり、ガイドピン11が前進操作ゾーン41bに位置するとき、主変速レバー10も前進操作ゾーンに位置すると共に走行用ギア部が前進モードになり、ガイドピン11が後退操作ゾーンに位置するとき、主変速レバー10も後退操作ゾーンに位置すると共に走行用ギア部が後退モードになるようになっている。また、主変速レバー10は、ガイドピン11が走行中立操作ゾーン41aに位置しているとき上下動でき、ガイドピン11が前進操作ゾーン41bまたは後退操作ゾーン41cに位置しているとき左右動できるようになっている。
【0028】
そして、主変速レバー10には、後述する主変速シフタ60の主変速フォーク軸61に設けられた主変速シフトピン62が係合するシフト溝12が形成されたシフトアーム13が取付けられている。
【0029】
主変速シフタ60は、車幅方向に延在する主変速フォーク軸61と、主変速フォーク軸61の一端に取付けられた主変速シフトピン62とを備えている。主変速フォーク軸61は軸方向に移動自在であり、主変速フォーク軸61にはミッション部3の走行用ギア部3aのモードを切換えるための主変速フォーク63が取付けられている。したがって、主変速フォーク軸61を軸方向に移動させると、主変速フォーク軸61と一体的に移動する主変速フォーク63によって走行用ギア部3aのモードを切換えることができる。
【0030】
なお、本実施形態の管理機1では、主変速フォーク軸61は、軸方向について5箇所の位置に位置決めできるようになっている。主変速フォーク軸61には、5つの切り込み61aが形成されており(図2参照)、ミッション部3にはこの切り込み61aに係合する図示しない位置決めボールが取付けられている。したがって、いずれかの切込み61aをボールに係合させることによって、主変速フォーク軸61を5箇所の位置のいずれかに位置決めできる。例えば、主変速フォーク軸61を最も右側(図3において左下側)に移動させると、走行用ギア部3aは前進モードに切換えられ、最も左側(図3において右上側)に移動させると、走行用ギア部3aは後退モードに切換えられ、中間位置に移動させると、走行用ギア部3aは走行中立モードに切換えられるようになっている。
【0031】
また、主変速シフトピン62は、主変速フォーク軸61と直交する方向に伸びており、主変速レバー10のシフトアーム13のシフト溝12に係合している。したがって、主変速レバー10が回動体30に対して左右方向に回動されると、主変速シフトピン62が左右方向に移動して主変速フォーク軸61がその軸方向に移動し、走行用ギア部3aのモードを切換えることができる。他方、主変速レバー10をミッション部3に対して上下方向に回動させた場合、主変速レバー10の動きは主変速シフトピン62には伝達されないので、主変速フォーク軸61は移動しない。
【0032】
耕耘変速レバー20は、作業変速シフタ70を動作させて作業部5の変速を行うための操作手段であり、主変速フォーク軸61の他端部に設けられたレバーホルダ21(図3参照)を介して主変速フォーク軸61に取付けられている。このレバーホルダ21は、主変速フォーク軸61に対してその軸回りに回動自在であり、耕耘変速レバー20は、このレバーホルダ21から後方に延在する状態で配置されている。つまり、耕耘変速レバー61は、上下方向に揺動可能な状態で主変速フォーク軸61に取付けられている。また、耕耘変速レバー20は、主変速フォーク軸61に対して直交する軸回りに揺動可能な状態でレバーホルダ21に取付けられている。したがって、後方に延在する耕耘変速レバー20は、車幅方向(左右方向)にも揺動可能になっている。
【0033】
耕耘変速レバー20は、耕耘変速インデックス50のガイド溝51に係合している。つまり、耕耘変速レバー20の上下回動範囲および左右回動範囲は、ガイド溝51によって制限されており、制限範囲内で揺動操作できるようになっている。耕耘変速インデックス50のガイド溝51は、管理機背面視で逆凹字形(逆U字形)であり、中央部に突起52が形成された下段50bと、突起がない上段50aとを備えている。つまり、耕耘変速レバー20は、下段と上段に上下動操作可能である。
【0034】
下段50bは、突起52によって耕耘変速レバー20の左右方向への回動が規制されている領域(ゾーン切換規制領域)である。したがって、下段位置に移動された耕耘変速レバー20は、左右方向に回動できない。他方、上段50aは、突起がない領域(ゾーン切換可能領域)であり、耕耘変速レバー20を左右方向に自由に回動させることができる。
【0035】
そして、突起52の位置を含む縦ゾーンは、作業中立操作ゾーン53aであり、突起52の上方に耕耘変速レバー20を位置させると、原動機2からの動力が作業部5に伝達されない状態になる。また、図2において突起52の左側に位置する縦ゾーンは、正転操作ゾーン53bであり、このゾーンに耕耘変速レバー20を位置させると、原動機2からの動力が作業部5に伝達され、作業部5の耕耘側出力軸5aが正転する。そして、突起52の右側に位置する縦ゾーンは、逆転操作ゾーン53cであり、このゾーンに耕耘変速レバー20を位置させると、原動機2からの動力が作業部5に伝達され、作業部5の耕耘側出力軸5aが逆転する。
【0036】
したがって、耕耘変速レバー20を左側下段(正転操作ゾーンのゾーン切換規制領域)の固定正転ポジションに位置させた状態では、作業部5は正転状態であり、耕耘変速レバー20は変速操作(すなわち左右方向への回動操作)が規制された状態である。そして、耕耘変速レバー20を左側上段(正転操作ゾーンのゾーン切換可能領域)の可動正転ポジションに位置させた状態では、作業部5は正転状態であり、耕耘変速レバー20は、変速操作が可能な状態である。また、耕耘変速レバー20を突起52の上方(中央上段すなわち作業中立操作ゾーンのゾーン切換可能領域)である作業中立ポジションに位置させた状態では、作業部5は停止状態であり、耕耘変速レバー20は、変速操作が可能な状態である。そして、耕耘変速レバー20を右側上段(逆転操作ゾーンのゾーン切換可能領域)である可動逆転ポジションに位置させた状態では、作業部5は逆転状態であり、耕耘変速レバー20は、変速操作が可能な状態である。さらに、耕耘変速レバー20を右側下段(逆転操作ゾーンのゾーン切換規制領域)である固定逆転ポジションに位置させた状態では、作業部5は逆転状態であり、耕耘変速レバー20は変速操作が規制された状態である。
【0037】
作業変速シフタ70は、車幅方向に延在する作業変速フォーク軸71と、作業変速フォーク軸71の他端に取付けられた一対の係合ピン72とを備えている。作業変速フォーク軸71は軸方向に移動自在であり、作業変速フォーク軸71にはミッション部3の作業用ギア部3bのモードを切換えるための作業変速フォーク(不図示)が取付けられている。したがって、作業変速フォーク軸71を軸方向に移動させると、これと一体的に移動する作業変速フォークによって走行用ギア部3bのモードを切換えることができる。
【0038】
また、一対の係合ピン72は、作業変速レバー20を挟む状態で配置されている。したがって、作業変速レバー20が左右方向に回動されると、いずれかの係合ピン72が押されて作業変速フォーク軸71が軸方向(左右方向)に移動するので、作業用ギア部3bのモードを切換えることができる。他方、作業変速レバー20を上下方向に回動させても、作業変速レバー20の動きは係合ピン72には伝達されず、作業変速フォーク軸71は移動しない。
【0039】
そして、本実施形態の管理機1は、主変速レバー10の動きに連動して耕耘変速レバー20を移動させる耕耘モード切換手段を備えている。
【0040】
具体的に説明すると、耕耘モード切換手段は、耕耘変速レバー20を下段から上段に移動させるための規制解除機構81と、上段に移動された耕耘変速レバーを左右方向に回動させて突起52の上方の作業中立操作ゾーンに移動させるモード切換機構91とを備えている。
【0041】
図3、図11および図12に示されるように、規制解除機構81は、主変速フォーク軸61の他端部に形成された凸部64と、ミッション部3に取付けられた規制解除体82とを備えている。主変速フォーク軸61の凸部64は、主変速フォーク軸61が左右方向(軸方向)に移動すると、一体的に左右方向に移動するものである。規制解除体82は、車幅方向に延びる水平軸回りに回動可能に取付けられており、主変速フォーク軸61の凸部64の移動経路上に位置する当接片83と、耕耘変速レバー20に当接して当該耕耘変速レバー20を上方に押し上げるための規制解除片84とを備えている。また、規制解除体82が回動すると、規制解除片84が上下動するようになっている。
【0042】
そして、主変速フォーク軸61が車幅方向右側の移動限度位置に位置する状態では、凸部64は、規制解除体82の当接片83から離間した状態である。このとき、規制解除体82の規制解除片84は、下方移動限度位置に位置し、耕耘変速レバー20からは離間している。他方、主変速フォーク軸61が車幅方向左側の移動限度位置に位置する状態では、凸部64は、規制解除体82の当接片83に当接する状態である。当接片83に凸部64が当接すると、当接片83は、凸部64によって後方(すなわち規制解除片84が上方に移動する方向)に押される。そして、このとき、規制解除体82の規制解除片84は上方移動位置に位置する。この位置に位置する規制解除片84は、耕耘変速レバー20に当接して、耕耘変速レバー20を上段50aに位置させる。
【0043】
モード切換機構91は、耕耘変速フォーク軸71の一端部に取付けられた作業変速シフトピン73(図2参照)と、回動体30に形成されたモード切換溝33を備えており、作業変速シフトピン73は当該モード切換溝33に係合している。また、作業変速シフトピン73は、作業変速フォーク軸71が左右方向(軸方向)に移動すると、一体的に左右方向に移動するようになっている。そして、モード切換溝33は、回動体30の後部に形成されており、背面視で、上方になるに連れて先細りの略三角形状である。
【0044】
したがって、主変速レバー10が上方に回動された状態では、回動体30が回動してモード切換溝33が上方に回動し、作業変速シフトピン73がモード切換溝33の底辺に当接する状態になる。この状態では、作業変速シフトピン73は、左右方向(作業変速フォーク軸の軸方向)への移動が可能であり、図13において左端に示される正転位置73aと、中央の作業中立位置73bと、右端の逆転位置73cとに移動可能である。したがって、耕耘変速レバー20を左右方向に回動させることで作業変速フォーク軸71を軸方向に移動させて作業変速操作を行うことができる。
【0045】
他方、主変速レバー10が下方に回動された状態では、モード切換溝33が下方に回動し、作業変速シフトピン73がモード切換溝33の頂部に当接する状態になる。この状態では、作業変速シフトピン73は、モード切換溝33の左右の傾斜辺33a,33bの両方に当接する状態になり、中央の作業中立位置73bに位置する状態になる。そして、作業変速シフトピン73は、左右の傾斜辺33a,33bによって左右方向に移動できない状態になる。したがって、耕耘変速レバー20を左右方向に回動させることができなくなる。
【0046】
このような管理機1における変速操作について説明する。
【0047】
図4に示されるように、主変速レバー10のガイドピン11が前進操作ゾーン41bに位置しているとき(以下、前進操作状態)、作業用ギア部3bは正転モードであり、正転動力が原動機2からミッション部3を介して走行部4に伝達されるので、走行部4は前進動作状態である。
【0048】
前進操作状態のとき、回動体30は、図13に示されるように、上方側の回動位置に位置しており、作業変速シフトピン73はモード切換溝33の底辺側に位置している。つまり、モード切換溝33に係合する作業変速シフトピン73は、左右方向に移動可能である。したがって、耕耘変速レバー20を左右方向に回動させる操作を行うことによって、ミッション部3の作業用ギア部3bの変速を行うことができる。
【0049】
また、前進操作状態のとき、シフトアーム13は、図8に示されるように、揺動範囲の右寄りに位置しており、シフトアーム13のシフト溝12に係合する主変速シフトピン62など、主変速シフタ60は移動範囲中の右寄りに位置している。このとき、規制解除体82の当接片83には、主変速フォーク軸61の他端の凸部64は当接していない(図11参照)。そして、規制解除体82の規制解除片84は、上下揺動範囲内の下方寄りに位置しており、耕耘変速レバー20に当接していない。
【0050】
したがって、この状態で、耕耘変速レバー20を正転操作ゾーン53b(図2参照)に移動させた後、耕耘変速レバー20から手を離すと、耕耘変速レバー20は、規制解除片84によって上段位置に保持されることはなく、耕耘変速レバー20の自重によって、正転操作ゾーン53bの下段である固定正転ポジションに移動する。そして、耕耘変速レバー20を逆転操作ゾーン53cに移動させた後、耕耘変速レバー20から手を離すと、耕耘変速レバー20は、その自重によって、逆転操作ゾーン53cの下段である逆定正転ポジションに移動する。ただし、耕耘変速レバー20を作業中立操作ゾーン53aに移動させた後、耕耘変速レバー20から手を離しても、耕耘変速レバー20は下段位置に移動しない。つまり、作業中立操作ゾーン53aには突起52が設けられており、この突起52によって耕耘変速レバー20の位置が上段位置に保持される。
【0051】
このように、前進操作状態のとき、正転操作ゾーンや逆転操作ゾーンに移動された耕耘変速レバー20の位置は、突起52によって移動先の操作ゾーン内に保持され、他の操作ゾーンへの移動が防止される。したがって、管理機1の前進中に、誤って作業部5の正転動作や逆転動作を停止させてしまうようなことが防止される。
【0052】
そして、図5に示されるように、主変速レバー10を右側に回動させると、主変速レバー10のガイドピン11が走行中立操作ゾーン41aの前端位置に位置し、原動機2からの動力が走行部4に伝達されない状態になり、走行部4は停止状態になる。
【0053】
このとき、回動体30は、回動しないので、図13に示される状態のままである。したがって、耕耘変速レバー20を左右方向に回動させる操作を行うことによって、ミッション部3の作業用ギア部3bの変速を行うことができる。
【0054】
他方、シフトアーム13は、図9に示されるように、主変速レバー10の移動に伴って左方向に揺動するので、シフトアーム13のシフト溝12に係合している主変速シフトピン62、主変速フォーク軸61およびその凸部64が左方向に移動し、当該凸部64が規制解除体82の当接片83に当接する(図12参照)。すると、当該当接部83が後方に押され、規制解除体82が回動し、規制解除片84が上方に移動する。このとき、耕耘変速レバー20が下段に位置していれば、規制解除片84は、耕耘変速レバー20に当接して、当該耕耘変速レバー20を上段位置に移動させる。
【0055】
このように、本実施形態の管理機1では、主変速レバー10を走行中立操作ゾーンに位置させると、自動的に、耕耘変速レバー20が上段に位置する状態になる。したがって、耕耘変速レバー20は、正転操作ゾーンまたは逆転操作ゾーンに位置する状態であっても、上段に位置する状態が維持され、左右方向への回動が可能な状態が維持される。
【0056】
その後、図6に示されるように、主変速レバー10を下方に回動させると、主変速レバー10のガイドピン11が走行中立操作ゾーン41aの前端位置から後端位置に移動する。なお、ガイドピン11は走行中立操作ゾーン41aに位置する状態に維持されるので、原動機2からの動力は走行部4には伝達されず、走行部4は依然として停止状態である。
【0057】
他方、このとき回動体30は回動し、図14に示されるように、回動体30の後部に形成されているモード切換溝33が下方に移動する。モード切換溝33は、上端になるに連れて先細りの三角形状であるので、モード切換溝33が下方に移動すると、それに従い、モード切換溝33に係合している作業変速シフトピン73の左右方向の移動可能範囲が徐々に狭くなる。また、このとき、正転位置73aや逆転位置73cに位置していた作業変速シフトピン73は、モード切換溝の左右の傾斜辺33a,33bによって、作業中立位置73b側に押される。上述したように、主変速レバー10が走行中立操作ゾーン41aに位置する状態では、耕耘変速レバー20は上段に位置しており、左右方向への回動が可能な状態になっているので、作業変速シフトピン73は、傾斜辺33a,33bに押されて作業中立位置73b側に移動していく。そして、作業変速シフトピン73がモード切換溝33の上端に接する状態になると、作業変速シフトピン73は作業中立位置73bに位置する状態になる。この状態になると、作業用ギア部3bは作業中立モードになり、作業部5に原動機2からの動力が伝達されない状態になり、作業部5は停止状態になる。
【0058】
また、作業変速ピン73は、左右の傾斜辺33a,33bの両方に挟まれた状態になり、両傾斜辺33a,33bによって作業中立位置73bに保持される。つまり、両傾斜辺33a,33bは、モード切換機構によって作業中立操作ゾーンに移動された作業変速レバー20を当該作業中立操作ゾーン内に保持する保持構造として機能する。
【0059】
その後、図7に示されるように、主変速レバー10を右方向に回動させると、主変速レバー10のガイドピン11が後退操作ゾーン41cの左端位置に位置し、作業用ギア部3bが逆転モードになり、走行部4に原動機2から後退動力が伝達される後退動作状態になる。このとき、図10に示されるように、主変速フォーク軸61の凸部64が規制解除体82の当接片83に当接する状態が維持され、耕耘変速レバー20は、規制解除体82の規制解除片84によって上段位置に移動された状態に保持される。また、回動体30は回動しないので、図14に示される状態が維持される。つまり、作業変速シフトピン73は、左右の傾斜辺33a,33bによって作業中立位置73bに保持された状態に維持される。
【0060】
このように、本実施形態の管理機1では、走行変速レバー10が後退操作ゾーンに移動されると、耕耘変速操レバー20がその動きに連動して自動的に作業中立操作ゾーンに移動されるようになっているので、容易かつ確実にいわゆるバック牽制操作をすることができる。また、保持構造によって耕耘変速操レバー20の位置を作業中立操作ゾーンに保持することができ、これによりいわゆるバック牽制の状態を保持することができるので、管理機1の後退時に誤ってバック牽制が解除されるといったことが確実に防止され、作業性および操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る第1実施形態の管理機を示す斜視図である。
【図2】図1に示される管理機のミッション部の変速操作部の概略構造を示す左後ろ上方からの分解斜視図である。
【図3】図1に示される管理機のミッション部の変速操作部の概略構造を示す右前上方からの分解斜視図である。
【図4】図2に示されるミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための左後ろ上方からの斜視図である。
【図5】図2に示されるミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための左後ろ上方からの斜視図である。
【図6】図2に示されるミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための左後ろ上方からの斜視図である。
【図7】図2に示されるミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための左後ろ上方からの斜視図である。
【図8】ミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための右後ろ上方からの斜視図である。
【図9】ミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための右後ろ上方からの斜視図である。
【図10】ミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための右後ろ上方からの斜視図である。
【図11】ミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための右方からの斜視図である。
【図12】ミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための右方からの斜視図である。
【図13】ミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための背面図である。
【図14】ミッション部およびその変速操作部の動作を説明するための背面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 管理機
2 原動機
3 ミッション部
4 走行部
5 作業部
6 操作部
7 変速操作部
10 主変速レバー(走行変速操作具)
12 シフト溝
13 シフトアーム
20 耕耘変速レバー(作業変速操作具)
21 レバーホルダ
30 回動体
33 モード切換溝
40 主変速インデックス
41 主変速ガイド溝
50 作業変速インデックス
50a 上段(ゾーン切換可能領域)
50b 下段(ゾーン切換規制領域)
51 作業変速ガイド溝
53a 作業中立操作ゾーン
53b 正転操作ゾーン
53c 逆転操作ゾーン
60 主変速シフタ
61 主変速フォーク軸
62 主変速シフトピン
63 主変速フォーク
64 凸部
70 作業変速シフタ
71 作業変速フォーク軸
72 係合ピン
73 作業変速シフトピン
81 規制解除機構
82 規制解除体
83 当接片
84 規制解除片
91 モード切換機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の移動に用いられる走行部と、耕耘等の作業を行なうための作業部と、前記走行部および作業部を駆動させる原動機と、当該原動機からの動力を前記走行部に伝達する走行用ギア部および作業部に伝達する作業用ギア部を有するミッション部と、前記走行用ギア部の変速を行うための走行変速操作具と、前記作業用ギア部の変速を行うための作業変速操作具とを備えている管理機において、
前記走行部が後退動作状態になる操作位置に前記走行変速操作具を移動させると、前記作業部への動力伝達が切断状態になる操作位置に前記作業変速操作具を移動させる作業モード切換手段を備えたことを特徴とする管理機。
【請求項2】
前記走行用ギア部は、前記走行部に前進動力を伝達する前進モードと、後退動力を伝達する後退モードとに切換可能であり、
前記作業用ギア部は、前記作業部に正転動力を伝達する正転モードと、動力を伝達しない作業中立モードと、逆転動力を伝達する逆転モードとに切換可能であり、
前記走行変速操作具は、前記走行用ギア部が前進モードになる前進操作ゾーンと、後退モードになる後退操作ゾーンに切換操作可能であり、
前記作業変速操作具は、前記作業用ギア部が正転モードになる正転操作ゾーンと、作業中立モードになる作業中立操作ゾーンと、逆転モードになる逆転操作ゾーンとに切換操作可能であり、
前記作業モード切換手段は、前記走行変速操作具が後退操作ゾーンに移動された状態での前記作業変速操作具の位置が作業中立操作ゾーンになるように当該作業変速操作具を移動させるものである、請求項1に記載の管理機。
【請求項3】
前記走行用ギア部は、前記走行部に動力を伝達しない走行中立モードにも切換可能であると共に、前記走行変速操作具は、前記走行用ギア部が走行中立モードになる走行中立操作ゾーンにも切換操作可能であり、
前記作業変速操作具の正転操作ゾーンおよび逆転操作ゾーンは、それぞれ、作業中立操作ゾーンへの切換操作が可能なゾーン切換可能領域と、ゾーン切換操作が規制されたゾーン切換規制領域とを含むものであり、
前記作業変速操作具の作業中立操作ゾーンは、ゾーン切換可能領域内であり、
前記作業モード切換手段は、前記走行変速操作具が走行中立操作ゾーンに移動された状態での前記作業変速操作具の位置が前記ゾーン切換可能領域になるように当該作業変速操作具を移動させるものである、請求項2に記載の管理機。
【請求項4】
前記走行用ギア部は、前記走行部に動力を伝達しない走行中立モードにも切換可能であると共に、前記走行変速操作具は、前記走行用ギア部が走行中立モードになる走行中立操作ゾーンにも切換操作可能であり、
前記作業変速操作具の正転操作ゾーンおよび逆転操作ゾーンは、それぞれ、作業中立操作ゾーンへの切換操作が可能なゾーン切換可能領域と、ゾーン切換操作が規制されたゾーン切換規制領域とを含むものであり、
前記作業変速操作具の作業中立操作ゾーンは、ゾーン切換可能領域内であり、
前記作業モード切換手段は、前進操作ゾーンに位置する前記走行変速操作具を後退操作ゾーンに向けて移動させる切換操作に連動して前記作業変速操作具を前記ゾーン切換規制領域内から前記ゾーン切換可能領域内に移動させる規制解除機構と、前記走行中立操作ゾーンに位置する前記走行変速操作具を後退操作ゾーンに向けて移動させる切換操作に連動して前記ゾーン切換可能領域内に位置する前記作業変速操作具を前記作業中立操作ゾーンに移動させるモード切換機構とを備えるものである、請求項2に記載の管理機。
【請求項5】
前記作業モード切換手段は、前記モード切換機構によって作業中立操作ゾーンに移動された前記作業変速操作具を当該作業中立操作ゾーン内に保持する保持構造を備えている、請求項4に記載の管理機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−148649(P2008−148649A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341838(P2006−341838)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】