管理装置及び装置管理方法及びプログラム
【課題】共用装置を利用する電子機器に影響を与えることなく、共用装置の省電力制御を効率的に行う。
【解決手段】共用装置1は複数の電子機器3により共用される。省電力制御サーバ装置4は、共用装置1から共用装置1にログインしている電子機器3の数と、共用装置1で実行中のタスクの情報を取得し、また、データベースから共用装置1において実行が予定されているタスクの情報と電子機器3の利用時間帯の情報と電子機器3の利用者の在席状況の情報を取得する。省電力制御サーバ装置4は、共用装置1にログインしている電子機器の有無、共用装置1における実行中のタスクの有無、電子機器3の利用時間帯、在席している利用者の有無に基づき、共用装置1の電源をオフにする制御又は共用装置1の動作モードを省電力モードへ移行させる制御を行う。
【解決手段】共用装置1は複数の電子機器3により共用される。省電力制御サーバ装置4は、共用装置1から共用装置1にログインしている電子機器3の数と、共用装置1で実行中のタスクの情報を取得し、また、データベースから共用装置1において実行が予定されているタスクの情報と電子機器3の利用時間帯の情報と電子機器3の利用者の在席状況の情報を取得する。省電力制御サーバ装置4は、共用装置1にログインしている電子機器の有無、共用装置1における実行中のタスクの有無、電子機器3の利用時間帯、在席している利用者の有無に基づき、共用装置1の電源をオフにする制御又は共用装置1の動作モードを省電力モードへ移行させる制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、省電力制御方法、省電力制御システム、及びプログラムに関するもので、特に、オフィスや家庭で利用するパソコン等の電子機器により共用される共用装置の電気使用量の抑制と利便性の維持を図り、共用装置の省電力を実現する制御技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器の省電力制御方法及びシステムは、電子機器の電源が入っているが入力操作が行われていない状態が予め定められた時間を継続した場合に、電子機器自体や電子機器を構成する各ユニットを電源オフやスタンバイモード等の低消費電力モードに移行させる方式が一般的である。
【0003】
特許文献1には、より発展した形態として、最新の稼動状態と、使用実績と相関の高い付帯情報(時刻、予定表との連携)との組合せで電子機器の使用確率を推定し、この使用確率に基づき稼動制御を行うことで、個人の使い方に適合する利便性と省電力を満足する電源管理を行うことが示されている。
【0004】
特許文献2には、ベイジアンネットの確率計算により利用者端末の使用確率を算出し電子機器の省電力制御を行う方法が示されている。
【0005】
特許文献3には、ユーザの状態と予め設定されたユーザの行動予定情報により、コンピュータの電源を制御できる方法が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−295714号公報
【特許文献2】特開2009−93422号公報
【特許文献3】特開2004−334585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の技術では、不特定の電子機器が利用する共用の電子機器である共用装置の省電力制御では、入力情報に基づいた使用実績や共用装置の稼動状態のみで電源管理を実施するとしても、スタンバイモードや電源をオフする場合には、利用機器に対する影響があるため、実施することができないという課題が存在する。
つまり、複数の電子機器が利用するサーバ装置やプリンタ装置等の共用装置は、共用装置の使用実績や稼動状態のみに基づいて共用装置の電源をオフにしたり、共用装置の動作モードを省電力モードに変更すると、共用装置を利用している電子機器に影響を及ぼす。
このため、従来技術のように、共用装置の使用実績や稼動状態のみに基づいて共用装置を省電力モードに移行させることはできないという課題が存在する。
【0008】
また、サーバ装置では利用機器が無い場合や利用率が低下する夜間等の時間帯にジョブを動作させることで、バックアップ等のメインテナンス処理を実施することが行われており、共用装置のタスク管理機能やジョブ管理ツールにタスクのスケジュールを登録することで実現されていた。
この為、低い稼動状態においても、省電力制御を実施せず稼動させているという課題が存在する。
【0009】
本発明は、上記のような課題を解決することを主な目的としており、共用装置を利用する電子機器に影響を与えることなく、共用装置の省電力制御を効率的に行うことを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る管理装置は、
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理する管理装置であって、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断部と、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断部と、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出し部と、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出し部と、
前記ログイン数判断部により判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断部により判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、共用装置へのログイン数、共用装置におけるタスクの実行状況と、電子機器の稼働スケジュール、共用装置におけるタスクの実行スケジュールとに基づき、共用装置への電力供給を停止する制御又は共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うため、共用装置を利用する電子機器に影響を与えることなく、共用装置の効率的な省電力制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態1に係るシステム構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る構成管理DBの構成例を示す図。
【図3】実施の形態1に係るタスク管理DBの構成例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る状態管理DBの構成例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る機器情報DBの構成例を示す図。
【図6】実施の形態1に係る個人スケジュールDBの構成例を示す図。
【図7】実施の形態1に係るモード切替処理手順の例を示すフローチャート図。
【図8】実施の形態1に係る接続機器チェックの処理手順の例を示すフローチャート図。
【図9】実施の形態1に係る実行タスクのチェック手順の例を示すフローチャート図。
【図10】実施の形態1に係るモード切替判断手順の例を示すフローチャート図。
【図11】実施の形態1に係る省電力制御サーバ装置のハードウェア構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
本実施の形態では、サーバ装置やプリンタ装置のように複数の電子機器が共用で使用する共用装置の省電力制御について説明する。
前述したように、共用で利用する共用装置の省電力は、共用装置を利用する電子機器がある為に、共用装置の使用実績や稼動状態のみに基づいて省電力化(電源OFFやスタンバイモードへの移行)することができない。
そこで、本実施の形態では共用装置の使用実績や稼動状態に加えて、スケジュール等の外部情報を用い、省電力化を可能とする技術を説明する。
より具体的には、共用装置に関連する電子機器やシステムの状態を確認することで、共用装置の今後の稼動状態を推定することで、省電力制御の効果を向上させる。
また、共用装置を利用する不特定多数の電子機器の状態や、夜間等に実行されるバッチジョブのスケジュール等の外部情報を活用することで、省電力制御機能を実施する。
加えて、共用装置を利用する電子機器の利用者の動態監視を行い、電子機器の利用者が休暇や出張で在場していない場合は、電子機器が未使用状態にあるもとし、共用の電子機器の省電力制御を実施する際の判定基準として用いる。
【0014】
以下、本実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係るシステム構成例を示す。
【0015】
本実施の形態に係るシステムは、共用装置1、共用装置2、これらの共用装置を利用する電子機器3と共用装置1、共用装置2の省電力制御を実施する省電力制御サーバ装置4から構成される。
共用装置1は例えばサーバ装置であり、共用装置2は例えばプリンタ装置である。
共用装置1、共用装置2、電子機器3及び省電力制御サーバ装置4は、ネットワークで接続されており、相互に通信可能である。
なお、省電力制御サーバ装置4は、管理装置の例である。
【0016】
本実施の形態では、共用装置1及び共用装置2は複数の電子機器3により共用される。
省電力制御サーバ装置4は、共用装置1から共用装置1にログインしている電子機器3の数と、共用装置1で実行中のタスクの情報を取得する。
また、省電力制御サーバ装置4は、データベースから、共用装置1において実行が予定されているタスクの情報と、電子機器3の利用時間帯の情報と、電子機器3の利用者の在席状況の情報を取得する。
そして、省電力制御サーバ装置4は、共用装置1にログインしている電子機器の有無、共用装置1における実行中のタスクの有無、電子機器3の利用時間帯、在席している利用者の有無に基づき、共用装置1の電源をオフにする制御又は共用装置1の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う。
共用装置2についても省電力制御サーバ装置4は、同様の処理を行う。
このようにして、本実施の形態では、共用装置を利用する電子機器に影響を与えることなく、共用装置の省電力制御を効率的に行う。
【0017】
共用装置1及び共用装置2は、電子機器3の状態を監視し、省電力制御サーバ装置4へと情報を送信する接続機器情報収集部11と、省電力制御サーバ装置4からの情報に基づき共用装置を制御する共用装置制御部12を持つ。
【0018】
省電力制御サーバ装置4は、共用装置1と共用装置2の状態を収集し管理する共用装置状態管理部13と、収集された情報から共用装置の状態遷移を推測する共用装置状態予測部14から構成される。
より詳しくは、共用装置状態管理部13は、共用装置1及び共用装置2と通信を行い、共用装置1及び共用装置2にログインしている電子機器3の数をログイン数として判断する。
また、共用装置状態管理部13は、共用装置1及び共用装置2と通信を行い、共用装置1及び共用装置2におけるタスクの実行状況を判断する。
共用装置状態管理部13は、ログイン数判断部及びタスク実行状況判断部の例である。
また、共用装置状態予測部14は、共用装置1及び共用装置2にログイン可能な電子機器3ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される利用履歴詳細テーブル(電子機器稼働スケジュール情報)を後述の構成管理DB22から読み出す。
また、共用装置状態予測部14は、共用装置1及び共用装置2において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク管理テーブル(タスク実行スケジュール情報)を後述のタスク管理DB21から読み出す。
更に、共用装置状態予測部14は、共用装置1及び共用装置にログイン可能な電子機器3の利用者の行動スケジュールが示される個人スケジュール管理テーブル(行動スケジュール情報)を後述の個人スケジュールDB24から読み出し、読み出した個人スケジュール管理テーブルに基づき、利用者ごとに電子機器3の利用が可能な状況にあるか否かを判断する。
また、共用装置状態予測部14は、共用装置状態管理部13により判断されたログイン数とタスクの実行状況と、利用履歴詳細テーブルに示される電子機器3の稼働スケジュールと、タスク管理テーブルに示されるタスクの実行スケジュールと、電子機器3の利用者ごとの状況(電子機器3の利用が可能な状況にあるか否か)とに基づき、共用装置1及び共用装置2への電力供給を停止する制御又は共用装置1及び共用装置2の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う。
共用装置状態予測部14は、電子機器稼働スケジュール情報読み出し部、タスク実行スケジュール情報読み出し部、電力制御部及び利用者判断部の例である。
【0019】
次に、本実施の形態に係る省電力制御サーバ装置4が利用するデータベースについて説明する。
【0020】
タスク管理DB21は、共用装置1と共用装置2上で動作するタスクの情報を管理するデータベースである。
タスク管理DB21は、図3に示すテーブルから構成される。
機器タスク管理テーブル41は、共用装置上で動作するタスクの一覧を管理し、共用装置のID(Identification)である機器ID41AとタスクのIDであるタスクID41Bから構成される。
タスク管理テーブル42は、各タスクの詳細情報を管理し、タスクのIDであるタスクID41Bとタスクの名称であるタスク名称42B、タスクの開始時間である実行開始時間42C、タスクの平均処理時間である平均処理時間42D、タスクの最大処理時間である最大処理時間42Eから構成される。
タスク管理テーブル42に示される各タスクは各共用装置に登録されているバッチ処理のタスクである。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、実行開始時間42Cと最大処理時間42Eから登録されている全タスクの終了予定時間を予測する。
【0021】
構成管理DB22は、共用装置1と共用装置2を利用する電子機器3の情報を管理するデータベースである。
構成管理DB22は、図2に示すテーブルから構成される。
関連機器情報テーブル31(図2(a))は、共用装置とそれを利用する電子機器の一覧を管理し、共用装置の機器ID31Aと共用装置を利用する電子機器の関連機器ID31Bから構成される。
関連機器ID31Bは、後述する関連機器利用履歴テーブル32に含まれる利用機器ID32Bと利用時間ID32Cとを結びつけるための便宜的なIDである。電子機器3を識別するためのIDは、後述する機器ID33Bである。
関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))は、共用装置を利用する電子機器の利用者の利用時間を管理し、共用装置を利用する電子機器の関連機器ID31Bと利用機器の利用機器ID32B、利用時間を管理する利用時間ID32Cから構成される。
利用機器ID32Bは、関連機器ID31A(ひいては関連機器情報テーブル31の機器ID31A)と後述する利用機器情報テーブル33とを結びつけるための便宜的なIDである。
利用機器情報テーブル33(図2(c))は、共用装置を利用する電子機器の詳細情報を管理し、利用機器ID32Bと、共用装置を利用する電子機器3のIDである機器ID33B、共用装置を利用する電子機器3の利用者のIDである利用者ID33C、共用装置を利用する電子機器3に割り当てられている通信アドレスであるIP(Internet Protocol)アドレス33Dから構成される。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、このテーブルから、共用装置の利用者と電子機器3の機器番号を特定する。
利用履歴詳細テーブル34(図2(d))は、各電子機器が共用装置を利用する時間帯を管理し、利用時間ID32Cと、電子機器3が共用装置の利用を開始した時間を示す利用開始時間34Bと利用を終了した時間を示す利用終了時間34Cから構成される。
利用履歴詳細テーブル34に登録した利用時間帯に基づき、共用装置状態予測部14が、共用装置の利用状態を予測する。
なお、利用履歴詳細テーブル34に記述される利用開始時間34B及び利用終了時間34Cは、例えば、直近に共用装置を利用した際の利用開始時刻及び利用終了時刻である。
【0022】
状態管理DB23は、共用装置に接続している電子機器3の状態を管理するデータベースである。
状態管理DB23は、図4に示すテーブルから構成される。
状態管理DB23に含まれる各テーブルは、共用装置のタスク実行状況を監視した結果を示す情報である。
機器状態管理テーブル51(図4(a))は、共用装置を利用している電子機器3と実行中のタスクを管理し、共用装置のIDである機器ID51A、共用装置に接続している(ログインしている)電子機器の機器数を管理する接続機器数51B、実行中のタスク数を管理する実行タスク数51Cから構成される。
上記にかっこ書で示したように、接続機器数とは、共用装置にログイン(論理的に接続)している電子機器の数を表しており、単に物理的に接続されている電子機器を表すものではない。
接続機器数51Bと実行タスク数51Cが共に“0”である場合、共用装置状態予測部14は共用装置が利用されていないと判断する。
詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))は、共用装置を利用している電子機器3の情報を管理し、共用装置のIDである機器ID51Aと共用装置を利用している電子機器(接続機器)のIDである接続機器ID52Bから構成される。
詳細タスク管理テーブル54(図4(c))は、共用装置上で実行されているタスクの情報を管理し、共用装置のIDである機器ID51Aと共用装置上で実行されているタスクのIDであるタスクID54Bから構成される。
タスクID54Bにより示されるタスクは、リアルタイム処理のタスクである(図3のタスク管理テーブル42で管理されているタスク(バッチ処理のタスク)は含まれない)。
利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))は、利用者のIDを示す利用者ID53Aと在席状態53Bから構成される。
利用者在席状態管理テーブル53は、利用者ごとに在室状況が示される。
利用者在席状態管理テーブル53は、詳細接続機器管理テーブル52の接続機器ID52Bを検索条件とし、利用機器情報テーブル33(図2(c))から該当する利用者ID33Cを抽出し、更に、抽出した利用者ID33Cについての個人スケジュール管理テーブル71(後述)を参照することで生成される。
機器状態管理テーブル51の機器接続数51Bが、“0”でない場合で、かつ詳細接続機器管理テーブル52に登録されている接続機器ID52Bにより示された電子機器の利用者全ての在席状態53Bが不在の場合、共用装置状態予測部14は共用装置が使用されていないと判断し、共用装置を省エネモードへ移行させる。
【0023】
機器情報DB25は、共用装置と共用装置を利用する電子機器3の構成情報を管理するデータベースである。
機器情報DB25は、図5に示すテーブルから構成される。
機器情報テーブル61(図5(a))は、電子機器3の詳細情報を管理し、他のテーブルに登録されている電子機器3のIDを示す機器ID61Aと電子機器3を識別するためのMAC(Media Access Control)アドレス61Aから構成される。
電力消費量テーブル(図5(b))は、各電子機器3の消費電力を各省電力モード毎に管理を行うテーブルであり、電子機器3のIDを示す機器ID61Aと省電力モードを示す省電力モードID62Bと各モードにおける消費電力が登録されている消費電力62Cから構成される。
【0024】
個人スケジュールDB24は、電子機器の利用者のスケジュールを管理するデータベースである。
個人スケジュールDB24は、図6に示すテーブルから構成される。
個人スケジュール管理テーブル71は、電子機器3の利用者の詳細スケジュールを管理するテーブルである。
利用者のIDを示す利用者ID71Aと各スケジュールの開始時間と終了時間を示す開始時間71B、終了時間71C、スケジュール名71D、場所情報を登録する場所71Eから構成される。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、個人スケジュール管理テーブル71より在席状態の判断を行い、判断結果を利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))の在席状態53Bに書き込む。
なお、図6では、スケジュールとして「会議」と「−」のみが例示されているが、例えば、「休暇」や「出張」等も記述される。
【0025】
図7に従い、本実施の形態に係るモード切替処理の手順例を説明する。
【0026】
まず、共用装置上の接続機器情報収集部11が、共用装置に接続している(ログインしている)電子機器3の情報を取得し(S101)、取得した電子機器3の情報を省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13に送信し、共用装置状態管理部13が、接続機器情報収集部11からの電子機器3の情報を受信する。
このとき、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11から受信した電子機器の情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))等に登録する。
なお、当該登録処理の詳細は、図8を参照して後述する。
また、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、接続機器情報収集部11から受信した電子機器3の情報から、共用装置に接続している電子機器の数(ログイン数)を判断する(ログイン数判断ステップ)。
【0027】
次に、省電力制御サーバ装置4において共用装置状態予測部14が関連機器情報テーブル31(図2(a))、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))、利用機器情報テーブル33(図2(c))及び利用履歴詳細テーブル34(図2(d))を読み出し(電子機器稼働スケジュール情報読み出しステップ)、関連機器情報テーブル31(図2(a))、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))、利用機器情報テーブル33(図2(c))に基づき、共用装置ごとに、共用装置を利用するとして登録されている電子機器(共用装置にログイン可能な電子機器)の利用者の一覧を生成し、利用者の利用開始時間と利用終了時間を取得する(S102)。
具体的には、共用装置状態予測部14は、関連機器情報テーブル31(図2(a))の機器ID31Aごとに、関連機器ID31Bを介して、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))の利用機器ID32Bを得るとともに、利用機器ID32Bを介して利用機器情報テーブル33(図2(c))の利用者ID33Cを得る。
このようにして、共用装置状態予測部14は、共用装置ごとに、共用装置を利用するとして登録されている電子機器の利用者を特定することができ、共用装置ごとに利用者の一覧を生成することができる。
そして、利用機器情報テーブル33(図2(c))の利用者ID33Cごとに、利用機器ID32Bを介して関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))の利用時間ID32Cを得て、利用時間ID32Cを介して利用履歴詳細テーブル34(図2(d))の利用開始時間34Bと利用終了時間34Cを取得する。
このようにして、共用装置状態予測部14は、共用装置ごとに、共用装置を利用するとして登録されている電子機器の利用者の利用開始時間と利用終了時間を取得することができる。
【0028】
次に、共用装置状態予測部14は、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))の利用開始時間34Bと利用終了時間34Cを確認した結果、共用装置が利用時間帯外にあることをチェックする(S103)。
現在時刻が、いずれの利用者についても利用開始時間34Bと利用終了時間34Cとの間の時間に属していなければ、現在は共用装置が利用される時間帯ではないことが分かる。
【0029】
次に、共用装置の接続機器情報収集部11が、共用装置上で実行しているタスクの情報を取得し(S104)、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13へタスク情報を送信する。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11からのタスク情報を受信する。
そして、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11から受信したタスク情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細タスク管理テーブル54(図4(c))等に登録する。
なお、当該登録処理の詳細は、図9を参照して後述する。
また、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、接続機器情報収集部11から受信したタスク情報から、共用装置で実行されているタスクの有無、タスクの数(タスクの実行状況)を判断する(タスク実行状況判断ステップ)。
【0030】
次に、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14が、共用装置ごとに、タスク管理テーブル42(図3(b))を読み出し(タスク実行スケジュール情報読み出しステップ)、タスク管理テーブル42の実行開始時間42Cと最大処理時間42Eから、タスクの実行終了時刻を算出し、今後所定時間内に実行するタスクが存在しないことをチェックする(S105)。
上記所定時間は、システム管理者が任意に決定する時間であり、例えば、30分である。
【0031】
次に、共用装置状態予測部14は、個人スケジュール管理テーブル71(図6)を読み出し、S102で生成した共用装置ごとの利用者の一覧に基づき、個人スケジュール管理テーブル71(図6)から、利用者ごとに現時点での在席状況を確認し、利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))の在席状態53Bに記入する(S106)。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、個人スケジュール管理テーブル71(図6)において現在時刻での場所71Eが“自席”になっていれば、その利用者は在席と判断し、“自席”以外になっていれば、離席と判断する。
【0032】
次に、共用装置状態予測部14は、S101、S103、S104及びS106で取得した値が全て“0”であり、かつS105でタスクの実行予定がないと判断したか否かを判定する(S107)。
S107の判定でYESの場合、つまり、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”であり(S101)、共用装置が利用時間帯外にあり(S103)、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であり(S104)、今後、所定時間内に実行するタスクが存在せず(S105)、かつ全ての利用者が不在の場合(S106)、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S108)(電力制御ステップ)。
このように、共用装置にログインしている電子機器がなく、共用装置が利用される時間帯になく、現在実行中のタスクがなく、また、所定の時間内に実行予定のタスクがなく、また、在席している利用者がいない場合は、共用装置が利用される可能性が低いので、共用装置の電源を落とす。
【0033】
一方、S107の判定でNOの場合は、共用装置状態予測部14は、S101及びS104で取得した値のみが“0”であり、更に、S103及びS105で利用予定がないか否かを判定する(S109)。
S109の判定でYESの場合、つまり、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”であり(S101)、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であり(S104)、共用装置が利用時間帯外にあり(S103)、今後、所定時間内に実行するタスクが存在しない(S105)が、在席の利用者がいる場合(S106)は、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S110)(電力制御ステップ)。
このように、共用装置にログインしている電子機器がなく、共用装置が利用される時間帯になく、現在実行中のタスクがなく、また、所定の時間内に実行予定のタスクがないものの、利用者が在席している場合は、在席している利用者により電子機器が共用装置にログインされ、共用装置が利用される可能性があるので、省電力モードにする。
【0034】
一方、S109の判定でNOの場合は、共用装置が現在利用されているか、または、所定時間内に利用される可能性が高いので、共用装置状態予測部14は電源を落とすことも省電力モードに移行することも指示しない。
【0035】
なお、S109の判定がNOの場合に、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”でなく(S101)、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であり(S104)、共用装置が利用時間帯外にあり(S103)、今後、所定時間内に実行するタスクが存在せず(S105)、全ての利用者が不在の場合(S106)、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行うようにしてもよい。
この場合は、利用者が電子機器3を共用装置をログインさせたままの状態で、帰宅した可能性が高いと考えられ、省電力モードにする。
また、省電力モードに移行した後に勤怠管理システムにより当該利用者が帰宅していることが判明した場合は、共用装置の電源を落とすようにしてもよい。
【0036】
次に、図8に従い接続機器のチェック手順の動作について説明する。
図8は、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13が、図7のS101で接続機器情報収集部11から受信した電子機器の情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))等に登録する手順の詳細を示している。
【0037】
まず、共用装置上の接続機器情報収集部11が、コマンドを用いて、共用装置上で接続している(ログインしている)IPアドレスを調査し、IPアドレスの一覧を生成し、生成したIPアドレスの一覧を省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13に送信する(S200)。
【0038】
次に、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11からIPアドレスの一覧を受信し、コマンド(例えば、ARP(Address Resolution Protocol)コマンド)を用いてIPアドレスをMACアドレスに変換し、MACアドレスの一覧を生成する(S201)。
【0039】
次に、共用装置状態管理部13は、MACアドレスを検索条件とし、機器情報テーブル61(図5(a))の検索を行い、機器IDの一覧を生成する(S202)。
また、このとき、共用装置状態管理部13は、機器IDと利用者IDとを対応付ける情報(不図示)に基づき、一覧に含まれる機器IDの利用者IDの一覧も生成する。
【0040】
次に、共用装置状態管理部13は、利用機器情報テーブル33(図2(c))と生成した機器IDの一覧とを比較し、一覧にある機器IDが利用機器情報テーブル33の機器ID33B上に存在しない場合(S203でNO)、利用機器情報テーブル33に新たなレコードを設け、新たなレコードの機器ID33Bに当該機器IDを記述し、また、前述の利用者IDの一覧に示される該当する利用者IDを利用者ID33Cに記述し、接続機器情報収集部11から取得したIPアドレスをIPアドレス33Dに記述する。
更に、共用装置状態管理部13は、新たな利用機器IDを生成し、新たな利用機器IDを当該レコードの利用機器ID32Bに記述する(S204)。
また、共用装置状態管理部13は、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))に新たなレコードを設け、利用機器情報テーブル33に記述した利用機器ID32Bを新たなレコードに記述し、更に、新たな関連機器IDを生成し新たなレコードの関連機器ID31Bに登録し、また、関連機器情報テーブル31(図2(a))にも新たなレコードを設け、新たなレコードに関連機器ID31Bを登録し、また、S200でIPアドレスを通知した接続機器情報収集部11が搭載されている共用装置のIDを新たなレコードの機器ID31Aに登録する。
【0041】
次に、共用装置状態管理部13は、S204において利用機器情報テーブル33に登録した機器ID数分、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bの値を増やす(S205)。
次に、共用装置状態管理部13は、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))に新たなレコードを設け、新たなレコードの接続機器ID52Bに、機器IDを記述する(S206)。
また、このとき、共用装置状態管理部13は、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))に新たなレコードを設け、新たなレコードの利用開始時間34Bに現在時刻を記述し、また、新たな利用時間IDを生成し、新たなレコードの利用時間ID32Cに新たな利用時間IDを記述する。
更に、共用装置状態管理部13は、機器IDを検索条件とし、関連機器利用履歴テーブル32内の対応するレコードの利用時間ID32Cに新たな利用時間IDを記述する。
【0042】
次に、共用装置状態管理部13は、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))の接続機器ID52Bに含まれる機器IDの一覧を生成する(S207)。
【0043】
次に、共用装置状態管理部13は、S207で生成した一覧と、S202で生成した一覧(共用装置状態管理部13がコマンドで生成した機器IDの一覧)との比較を行い(S208)、詳細接続機器管理テーブル52には存在するが、現時点で接続していない(ログインしていない)機器IDの一覧を生成する(S209)。
【0044】
次に、共用装置状態管理部13は、接続していない機器ID数分、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bの値を減らし(S210)、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))から、接続していない機器IDを検索条件として、利用終了時間に現在時刻の登録を行う。
【0045】
最後に、共用装置状態管理部13は、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))から、接続していない機器IDのレコードを削除する(S210)。
【0046】
次に、図9に従いタスクのチェック手順の動作について説明する。
図9は、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13が、図7のS104で接続機器情報収集部11から受信したタスク情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細タスク管理テーブル54(図4(c))等に登録する手順の詳細を示している。
【0047】
共用装置上の接続機器情報収集部11が、コマンドを用いて、共用装置上で実行されているタスクの一覧(タスクIDの一覧)を生成し、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13へタスク一覧の情報を送信する(S301)。
そして、省電力制御サーバ装置4上の共用装置状態管理部13は、タスク一覧を受信する。
【0048】
次に、共用装置状態管理部13は、タスク一覧の送信元の共用装置で実行されているバッチ処理のタスクの一覧を生成する(S302)。
より具体的には、タスク一覧の送信元の共用装置のIDと一致する機器ID41Aが示されている機器タスク管理テーブル41(図3(a))のレコードを抽出し、抽出したレコードに含まれるタスクID41Bが示されているレコードをタスク管理テーブル42(図3(b))から抽出し、抽出したレコードのタスクID41Bが示されるタスク一覧を生成する。
【0049】
次に、共用装置状態管理部13は、S301で受信したタスク一覧と、S302で生成したタスク一覧を比較し、タスク管理テーブル42に登録されていないタスクIDのみを抽出し(S303)、抽出したタスクIDの数を機器状態管理テーブル51(図4((a))の接続機器数51Bに記述するとともに、抽出したタスクIDの各々を詳細タスク管理テーブル54(図4(c))に記述する(S304)。
なお、管理テーブル51(図4((a))及び詳細タスク管理テーブル54(図4(c))の機器ID51Aは、S301のタスク一覧の送信元の共用装置のIDである。
【0050】
次に、図10を参照して、図7のS103〜S110の処理の詳細を説明する。
なお、図10のS401〜S405及びS407の実行順序は入れ替えることができる。
【0051】
まず、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、現在、共用装置で実行中のタスク数が“0”であるかを判断する(S401)。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であるかを判断する。
実行中のタスク数が“0”でない場合(S401でNO)は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす制御も省電力モードに移行する制御も行わない。
一方、実行中のタスク数が“0”の場合(S401でYES)は、処理をS402に進める。
【0052】
S402では、共用装置状態予測部14は、現在時刻から所定時間内に実行が予定されているタスク数が“0”であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、タスク管理テーブル42(図3(b))の実行開始時間42Cに基づき、現在時刻から所定時間内に実行開始するタスクが存在しないことを確認する。
実行予定のタスク数が“0”でない場合は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす制御も省電力モードに移行する制御も行わない。
一方、実行予定のタスク数が“0”の場合(S402でYES)は、処理をS403に進める。
【0053】
S403では、共用装置状態予測部14は、共用装置にログインしている電子機器の数(ログイン数)が“0”であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”であるかを判断する。
ログイン数が“0”の場合(S403でYES)は、処理をS404に進める。
【0054】
S404では、共用装置状態予測部14は、現在、共用装置の利用時間帯外であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))の利用開始時間34Bと利用終了時間34Cを確認し、共用装置が利用時間帯外にあるか否かを判断する。
共用装置の利用時間帯外である場合(S404でYES)は、処理をS405に進める。
【0055】
S405では、共用装置状態予測部14は、共用装置の利用者が全て不在であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))の在席状態53Bが全ての利用者について“離席”となっているか否かを判断する。
共用装置の利用者が全て不在である場合(S405でYES)は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S406)。
【0056】
一方、S404でNOの場合及びS405でNOの場合は、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S408)。
【0057】
更に、S403でNOである場合は、共用装置状態予測部14は、共用装置の利用者が全て不在であるかを判断し(S407)、利用者が全て不在である場合(S407でYES)は、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S408)。
一方、在席している利用者がいる場合(S407でNO)は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす制御も省電力モードに移行する制御も行わない。
【0058】
このように、本実施の形態では、従来、電源のOFFやスタンバイモードへの移行が困難であったサーバやプリンタ等の共用装置の省電力制御において電源のOFFやスタンバイモード状態への移行を可能にすることにより、省電力制御の効果の向上が期待できる。
【0059】
本実施の形態では、
サーバやプリンタ等のように複数の電子機器が接続しリソースを使用する共用装置の省電力制御方式であって、共用装置のリソースを使用している電子機器の稼動状況から共用装置の利用情況を判定し、リソースを利用する電子機器が存在しない場合に、共用装置を電源オフ及びスタンバイモード等の省エネモードへと移行させる省電力制御方式を説明した。
【0060】
また、本実施の形態では、
共用装置を利用する全ての電子機器の利用者の行動を追跡し、全ての利用者が共用装置を利用可能な状態で無いと判断できる場合に、共用装置の状態を省エネモードへと移行させる省電力制御方式を説明した。
【0061】
また、本実施の形態では、
共用装置と共用装置を利用する電子機器との相関関係が登録されている構成情報データベースの情報に基づき、共用装置の状態を監視し、一定期間、共用装置のリソースが利用されない場合、構成情報データベースから相関情報を削除する機能を持つ省電力制御方式を説明した。
【0062】
また、本実施の形態では、
新規に共用装置のリソースを利用する電子機器が検出され、かつ、連続してリソースを利用する場合、構成情報データベースに相関情報を追加する機能を持つ省電力制御方式を説明した。
【0063】
また、本実施の形態では、
所定の省電力制御ポリシーに基づき省電力制御を行う共用装置の省電力制御方式を説明した。
【0064】
最後に、本実施の形態に示した省電力制御サーバ装置4のハードウェア構成例について説明する。
図11は、本実施の形態に示す省電力制御サーバ装置4のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図11の構成は、あくまでも省電力制御サーバ装置4のハードウェア構成の一例を示すものであり、省電力制御サーバ装置4のハードウェア構成は図11に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0065】
図11において、省電力制御サーバ装置4は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、SSD(Solid State Drive)、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
本実施の形態で説明した各データベースは、RAM914、磁気ディスク装置920等により実現される。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
【0066】
通信ボード915は、図1に示すように、ネットワークに接続されている。
例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、SAN(ストレージエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
【0067】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
【0068】
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
【0069】
また、ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
省電力制御サーバ装置4の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0070】
上記プログラム群923には、本実施の形態の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0071】
ファイル群924には、本実施の形態の説明において、「〜の判断」、「〜の抽出」、「〜の検索」、「〜の比較」、「〜の確認」、「〜の生成」、「〜の取得」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」、「〜の入力」、「〜の出力」、「〜の記述」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。
ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出される。
そして、読み出された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、本実施の形態で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示す。
データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。
また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0072】
また、本実施の形態の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。
すなわち、本実施の形態で説明したフローチャートに示すステップ、手順、処理により、本発明に係る装置管理方法を実現することができる。
また、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。
或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。
プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。
すなわち、プログラムは、本実施の形態の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、本実施の形態の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0073】
このように、本実施の形態に示す省電力制御サーバ装置4は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータである。
そして、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【符号の説明】
【0074】
1 共用装置、2 共用装置、3 電子機器、4 省電力制御サーバ装置、11 接続機器情報収集部、12 共用装置制御部、13 共用装置状態管理部、14 共用装置状態予測部、21 タスク管理DB、22 構成管理DB、23 状態管理DB、24 個人スケジュールDB、25 機器情報DB。
【技術分野】
【0001】
本発明は、省電力制御方法、省電力制御システム、及びプログラムに関するもので、特に、オフィスや家庭で利用するパソコン等の電子機器により共用される共用装置の電気使用量の抑制と利便性の維持を図り、共用装置の省電力を実現する制御技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器の省電力制御方法及びシステムは、電子機器の電源が入っているが入力操作が行われていない状態が予め定められた時間を継続した場合に、電子機器自体や電子機器を構成する各ユニットを電源オフやスタンバイモード等の低消費電力モードに移行させる方式が一般的である。
【0003】
特許文献1には、より発展した形態として、最新の稼動状態と、使用実績と相関の高い付帯情報(時刻、予定表との連携)との組合せで電子機器の使用確率を推定し、この使用確率に基づき稼動制御を行うことで、個人の使い方に適合する利便性と省電力を満足する電源管理を行うことが示されている。
【0004】
特許文献2には、ベイジアンネットの確率計算により利用者端末の使用確率を算出し電子機器の省電力制御を行う方法が示されている。
【0005】
特許文献3には、ユーザの状態と予め設定されたユーザの行動予定情報により、コンピュータの電源を制御できる方法が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−295714号公報
【特許文献2】特開2009−93422号公報
【特許文献3】特開2004−334585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の技術では、不特定の電子機器が利用する共用の電子機器である共用装置の省電力制御では、入力情報に基づいた使用実績や共用装置の稼動状態のみで電源管理を実施するとしても、スタンバイモードや電源をオフする場合には、利用機器に対する影響があるため、実施することができないという課題が存在する。
つまり、複数の電子機器が利用するサーバ装置やプリンタ装置等の共用装置は、共用装置の使用実績や稼動状態のみに基づいて共用装置の電源をオフにしたり、共用装置の動作モードを省電力モードに変更すると、共用装置を利用している電子機器に影響を及ぼす。
このため、従来技術のように、共用装置の使用実績や稼動状態のみに基づいて共用装置を省電力モードに移行させることはできないという課題が存在する。
【0008】
また、サーバ装置では利用機器が無い場合や利用率が低下する夜間等の時間帯にジョブを動作させることで、バックアップ等のメインテナンス処理を実施することが行われており、共用装置のタスク管理機能やジョブ管理ツールにタスクのスケジュールを登録することで実現されていた。
この為、低い稼動状態においても、省電力制御を実施せず稼動させているという課題が存在する。
【0009】
本発明は、上記のような課題を解決することを主な目的としており、共用装置を利用する電子機器に影響を与えることなく、共用装置の省電力制御を効率的に行うことを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る管理装置は、
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理する管理装置であって、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断部と、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断部と、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出し部と、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出し部と、
前記ログイン数判断部により判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断部により判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、共用装置へのログイン数、共用装置におけるタスクの実行状況と、電子機器の稼働スケジュール、共用装置におけるタスクの実行スケジュールとに基づき、共用装置への電力供給を停止する制御又は共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うため、共用装置を利用する電子機器に影響を与えることなく、共用装置の効率的な省電力制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態1に係るシステム構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係る構成管理DBの構成例を示す図。
【図3】実施の形態1に係るタスク管理DBの構成例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る状態管理DBの構成例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る機器情報DBの構成例を示す図。
【図6】実施の形態1に係る個人スケジュールDBの構成例を示す図。
【図7】実施の形態1に係るモード切替処理手順の例を示すフローチャート図。
【図8】実施の形態1に係る接続機器チェックの処理手順の例を示すフローチャート図。
【図9】実施の形態1に係る実行タスクのチェック手順の例を示すフローチャート図。
【図10】実施の形態1に係るモード切替判断手順の例を示すフローチャート図。
【図11】実施の形態1に係る省電力制御サーバ装置のハードウェア構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
本実施の形態では、サーバ装置やプリンタ装置のように複数の電子機器が共用で使用する共用装置の省電力制御について説明する。
前述したように、共用で利用する共用装置の省電力は、共用装置を利用する電子機器がある為に、共用装置の使用実績や稼動状態のみに基づいて省電力化(電源OFFやスタンバイモードへの移行)することができない。
そこで、本実施の形態では共用装置の使用実績や稼動状態に加えて、スケジュール等の外部情報を用い、省電力化を可能とする技術を説明する。
より具体的には、共用装置に関連する電子機器やシステムの状態を確認することで、共用装置の今後の稼動状態を推定することで、省電力制御の効果を向上させる。
また、共用装置を利用する不特定多数の電子機器の状態や、夜間等に実行されるバッチジョブのスケジュール等の外部情報を活用することで、省電力制御機能を実施する。
加えて、共用装置を利用する電子機器の利用者の動態監視を行い、電子機器の利用者が休暇や出張で在場していない場合は、電子機器が未使用状態にあるもとし、共用の電子機器の省電力制御を実施する際の判定基準として用いる。
【0014】
以下、本実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係るシステム構成例を示す。
【0015】
本実施の形態に係るシステムは、共用装置1、共用装置2、これらの共用装置を利用する電子機器3と共用装置1、共用装置2の省電力制御を実施する省電力制御サーバ装置4から構成される。
共用装置1は例えばサーバ装置であり、共用装置2は例えばプリンタ装置である。
共用装置1、共用装置2、電子機器3及び省電力制御サーバ装置4は、ネットワークで接続されており、相互に通信可能である。
なお、省電力制御サーバ装置4は、管理装置の例である。
【0016】
本実施の形態では、共用装置1及び共用装置2は複数の電子機器3により共用される。
省電力制御サーバ装置4は、共用装置1から共用装置1にログインしている電子機器3の数と、共用装置1で実行中のタスクの情報を取得する。
また、省電力制御サーバ装置4は、データベースから、共用装置1において実行が予定されているタスクの情報と、電子機器3の利用時間帯の情報と、電子機器3の利用者の在席状況の情報を取得する。
そして、省電力制御サーバ装置4は、共用装置1にログインしている電子機器の有無、共用装置1における実行中のタスクの有無、電子機器3の利用時間帯、在席している利用者の有無に基づき、共用装置1の電源をオフにする制御又は共用装置1の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う。
共用装置2についても省電力制御サーバ装置4は、同様の処理を行う。
このようにして、本実施の形態では、共用装置を利用する電子機器に影響を与えることなく、共用装置の省電力制御を効率的に行う。
【0017】
共用装置1及び共用装置2は、電子機器3の状態を監視し、省電力制御サーバ装置4へと情報を送信する接続機器情報収集部11と、省電力制御サーバ装置4からの情報に基づき共用装置を制御する共用装置制御部12を持つ。
【0018】
省電力制御サーバ装置4は、共用装置1と共用装置2の状態を収集し管理する共用装置状態管理部13と、収集された情報から共用装置の状態遷移を推測する共用装置状態予測部14から構成される。
より詳しくは、共用装置状態管理部13は、共用装置1及び共用装置2と通信を行い、共用装置1及び共用装置2にログインしている電子機器3の数をログイン数として判断する。
また、共用装置状態管理部13は、共用装置1及び共用装置2と通信を行い、共用装置1及び共用装置2におけるタスクの実行状況を判断する。
共用装置状態管理部13は、ログイン数判断部及びタスク実行状況判断部の例である。
また、共用装置状態予測部14は、共用装置1及び共用装置2にログイン可能な電子機器3ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される利用履歴詳細テーブル(電子機器稼働スケジュール情報)を後述の構成管理DB22から読み出す。
また、共用装置状態予測部14は、共用装置1及び共用装置2において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク管理テーブル(タスク実行スケジュール情報)を後述のタスク管理DB21から読み出す。
更に、共用装置状態予測部14は、共用装置1及び共用装置にログイン可能な電子機器3の利用者の行動スケジュールが示される個人スケジュール管理テーブル(行動スケジュール情報)を後述の個人スケジュールDB24から読み出し、読み出した個人スケジュール管理テーブルに基づき、利用者ごとに電子機器3の利用が可能な状況にあるか否かを判断する。
また、共用装置状態予測部14は、共用装置状態管理部13により判断されたログイン数とタスクの実行状況と、利用履歴詳細テーブルに示される電子機器3の稼働スケジュールと、タスク管理テーブルに示されるタスクの実行スケジュールと、電子機器3の利用者ごとの状況(電子機器3の利用が可能な状況にあるか否か)とに基づき、共用装置1及び共用装置2への電力供給を停止する制御又は共用装置1及び共用装置2の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う。
共用装置状態予測部14は、電子機器稼働スケジュール情報読み出し部、タスク実行スケジュール情報読み出し部、電力制御部及び利用者判断部の例である。
【0019】
次に、本実施の形態に係る省電力制御サーバ装置4が利用するデータベースについて説明する。
【0020】
タスク管理DB21は、共用装置1と共用装置2上で動作するタスクの情報を管理するデータベースである。
タスク管理DB21は、図3に示すテーブルから構成される。
機器タスク管理テーブル41は、共用装置上で動作するタスクの一覧を管理し、共用装置のID(Identification)である機器ID41AとタスクのIDであるタスクID41Bから構成される。
タスク管理テーブル42は、各タスクの詳細情報を管理し、タスクのIDであるタスクID41Bとタスクの名称であるタスク名称42B、タスクの開始時間である実行開始時間42C、タスクの平均処理時間である平均処理時間42D、タスクの最大処理時間である最大処理時間42Eから構成される。
タスク管理テーブル42に示される各タスクは各共用装置に登録されているバッチ処理のタスクである。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、実行開始時間42Cと最大処理時間42Eから登録されている全タスクの終了予定時間を予測する。
【0021】
構成管理DB22は、共用装置1と共用装置2を利用する電子機器3の情報を管理するデータベースである。
構成管理DB22は、図2に示すテーブルから構成される。
関連機器情報テーブル31(図2(a))は、共用装置とそれを利用する電子機器の一覧を管理し、共用装置の機器ID31Aと共用装置を利用する電子機器の関連機器ID31Bから構成される。
関連機器ID31Bは、後述する関連機器利用履歴テーブル32に含まれる利用機器ID32Bと利用時間ID32Cとを結びつけるための便宜的なIDである。電子機器3を識別するためのIDは、後述する機器ID33Bである。
関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))は、共用装置を利用する電子機器の利用者の利用時間を管理し、共用装置を利用する電子機器の関連機器ID31Bと利用機器の利用機器ID32B、利用時間を管理する利用時間ID32Cから構成される。
利用機器ID32Bは、関連機器ID31A(ひいては関連機器情報テーブル31の機器ID31A)と後述する利用機器情報テーブル33とを結びつけるための便宜的なIDである。
利用機器情報テーブル33(図2(c))は、共用装置を利用する電子機器の詳細情報を管理し、利用機器ID32Bと、共用装置を利用する電子機器3のIDである機器ID33B、共用装置を利用する電子機器3の利用者のIDである利用者ID33C、共用装置を利用する電子機器3に割り当てられている通信アドレスであるIP(Internet Protocol)アドレス33Dから構成される。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、このテーブルから、共用装置の利用者と電子機器3の機器番号を特定する。
利用履歴詳細テーブル34(図2(d))は、各電子機器が共用装置を利用する時間帯を管理し、利用時間ID32Cと、電子機器3が共用装置の利用を開始した時間を示す利用開始時間34Bと利用を終了した時間を示す利用終了時間34Cから構成される。
利用履歴詳細テーブル34に登録した利用時間帯に基づき、共用装置状態予測部14が、共用装置の利用状態を予測する。
なお、利用履歴詳細テーブル34に記述される利用開始時間34B及び利用終了時間34Cは、例えば、直近に共用装置を利用した際の利用開始時刻及び利用終了時刻である。
【0022】
状態管理DB23は、共用装置に接続している電子機器3の状態を管理するデータベースである。
状態管理DB23は、図4に示すテーブルから構成される。
状態管理DB23に含まれる各テーブルは、共用装置のタスク実行状況を監視した結果を示す情報である。
機器状態管理テーブル51(図4(a))は、共用装置を利用している電子機器3と実行中のタスクを管理し、共用装置のIDである機器ID51A、共用装置に接続している(ログインしている)電子機器の機器数を管理する接続機器数51B、実行中のタスク数を管理する実行タスク数51Cから構成される。
上記にかっこ書で示したように、接続機器数とは、共用装置にログイン(論理的に接続)している電子機器の数を表しており、単に物理的に接続されている電子機器を表すものではない。
接続機器数51Bと実行タスク数51Cが共に“0”である場合、共用装置状態予測部14は共用装置が利用されていないと判断する。
詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))は、共用装置を利用している電子機器3の情報を管理し、共用装置のIDである機器ID51Aと共用装置を利用している電子機器(接続機器)のIDである接続機器ID52Bから構成される。
詳細タスク管理テーブル54(図4(c))は、共用装置上で実行されているタスクの情報を管理し、共用装置のIDである機器ID51Aと共用装置上で実行されているタスクのIDであるタスクID54Bから構成される。
タスクID54Bにより示されるタスクは、リアルタイム処理のタスクである(図3のタスク管理テーブル42で管理されているタスク(バッチ処理のタスク)は含まれない)。
利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))は、利用者のIDを示す利用者ID53Aと在席状態53Bから構成される。
利用者在席状態管理テーブル53は、利用者ごとに在室状況が示される。
利用者在席状態管理テーブル53は、詳細接続機器管理テーブル52の接続機器ID52Bを検索条件とし、利用機器情報テーブル33(図2(c))から該当する利用者ID33Cを抽出し、更に、抽出した利用者ID33Cについての個人スケジュール管理テーブル71(後述)を参照することで生成される。
機器状態管理テーブル51の機器接続数51Bが、“0”でない場合で、かつ詳細接続機器管理テーブル52に登録されている接続機器ID52Bにより示された電子機器の利用者全ての在席状態53Bが不在の場合、共用装置状態予測部14は共用装置が使用されていないと判断し、共用装置を省エネモードへ移行させる。
【0023】
機器情報DB25は、共用装置と共用装置を利用する電子機器3の構成情報を管理するデータベースである。
機器情報DB25は、図5に示すテーブルから構成される。
機器情報テーブル61(図5(a))は、電子機器3の詳細情報を管理し、他のテーブルに登録されている電子機器3のIDを示す機器ID61Aと電子機器3を識別するためのMAC(Media Access Control)アドレス61Aから構成される。
電力消費量テーブル(図5(b))は、各電子機器3の消費電力を各省電力モード毎に管理を行うテーブルであり、電子機器3のIDを示す機器ID61Aと省電力モードを示す省電力モードID62Bと各モードにおける消費電力が登録されている消費電力62Cから構成される。
【0024】
個人スケジュールDB24は、電子機器の利用者のスケジュールを管理するデータベースである。
個人スケジュールDB24は、図6に示すテーブルから構成される。
個人スケジュール管理テーブル71は、電子機器3の利用者の詳細スケジュールを管理するテーブルである。
利用者のIDを示す利用者ID71Aと各スケジュールの開始時間と終了時間を示す開始時間71B、終了時間71C、スケジュール名71D、場所情報を登録する場所71Eから構成される。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、個人スケジュール管理テーブル71より在席状態の判断を行い、判断結果を利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))の在席状態53Bに書き込む。
なお、図6では、スケジュールとして「会議」と「−」のみが例示されているが、例えば、「休暇」や「出張」等も記述される。
【0025】
図7に従い、本実施の形態に係るモード切替処理の手順例を説明する。
【0026】
まず、共用装置上の接続機器情報収集部11が、共用装置に接続している(ログインしている)電子機器3の情報を取得し(S101)、取得した電子機器3の情報を省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13に送信し、共用装置状態管理部13が、接続機器情報収集部11からの電子機器3の情報を受信する。
このとき、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11から受信した電子機器の情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))等に登録する。
なお、当該登録処理の詳細は、図8を参照して後述する。
また、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、接続機器情報収集部11から受信した電子機器3の情報から、共用装置に接続している電子機器の数(ログイン数)を判断する(ログイン数判断ステップ)。
【0027】
次に、省電力制御サーバ装置4において共用装置状態予測部14が関連機器情報テーブル31(図2(a))、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))、利用機器情報テーブル33(図2(c))及び利用履歴詳細テーブル34(図2(d))を読み出し(電子機器稼働スケジュール情報読み出しステップ)、関連機器情報テーブル31(図2(a))、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))、利用機器情報テーブル33(図2(c))に基づき、共用装置ごとに、共用装置を利用するとして登録されている電子機器(共用装置にログイン可能な電子機器)の利用者の一覧を生成し、利用者の利用開始時間と利用終了時間を取得する(S102)。
具体的には、共用装置状態予測部14は、関連機器情報テーブル31(図2(a))の機器ID31Aごとに、関連機器ID31Bを介して、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))の利用機器ID32Bを得るとともに、利用機器ID32Bを介して利用機器情報テーブル33(図2(c))の利用者ID33Cを得る。
このようにして、共用装置状態予測部14は、共用装置ごとに、共用装置を利用するとして登録されている電子機器の利用者を特定することができ、共用装置ごとに利用者の一覧を生成することができる。
そして、利用機器情報テーブル33(図2(c))の利用者ID33Cごとに、利用機器ID32Bを介して関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))の利用時間ID32Cを得て、利用時間ID32Cを介して利用履歴詳細テーブル34(図2(d))の利用開始時間34Bと利用終了時間34Cを取得する。
このようにして、共用装置状態予測部14は、共用装置ごとに、共用装置を利用するとして登録されている電子機器の利用者の利用開始時間と利用終了時間を取得することができる。
【0028】
次に、共用装置状態予測部14は、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))の利用開始時間34Bと利用終了時間34Cを確認した結果、共用装置が利用時間帯外にあることをチェックする(S103)。
現在時刻が、いずれの利用者についても利用開始時間34Bと利用終了時間34Cとの間の時間に属していなければ、現在は共用装置が利用される時間帯ではないことが分かる。
【0029】
次に、共用装置の接続機器情報収集部11が、共用装置上で実行しているタスクの情報を取得し(S104)、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13へタスク情報を送信する。
省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11からのタスク情報を受信する。
そして、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11から受信したタスク情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細タスク管理テーブル54(図4(c))等に登録する。
なお、当該登録処理の詳細は、図9を参照して後述する。
また、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、接続機器情報収集部11から受信したタスク情報から、共用装置で実行されているタスクの有無、タスクの数(タスクの実行状況)を判断する(タスク実行状況判断ステップ)。
【0030】
次に、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14が、共用装置ごとに、タスク管理テーブル42(図3(b))を読み出し(タスク実行スケジュール情報読み出しステップ)、タスク管理テーブル42の実行開始時間42Cと最大処理時間42Eから、タスクの実行終了時刻を算出し、今後所定時間内に実行するタスクが存在しないことをチェックする(S105)。
上記所定時間は、システム管理者が任意に決定する時間であり、例えば、30分である。
【0031】
次に、共用装置状態予測部14は、個人スケジュール管理テーブル71(図6)を読み出し、S102で生成した共用装置ごとの利用者の一覧に基づき、個人スケジュール管理テーブル71(図6)から、利用者ごとに現時点での在席状況を確認し、利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))の在席状態53Bに記入する(S106)。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、個人スケジュール管理テーブル71(図6)において現在時刻での場所71Eが“自席”になっていれば、その利用者は在席と判断し、“自席”以外になっていれば、離席と判断する。
【0032】
次に、共用装置状態予測部14は、S101、S103、S104及びS106で取得した値が全て“0”であり、かつS105でタスクの実行予定がないと判断したか否かを判定する(S107)。
S107の判定でYESの場合、つまり、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”であり(S101)、共用装置が利用時間帯外にあり(S103)、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であり(S104)、今後、所定時間内に実行するタスクが存在せず(S105)、かつ全ての利用者が不在の場合(S106)、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S108)(電力制御ステップ)。
このように、共用装置にログインしている電子機器がなく、共用装置が利用される時間帯になく、現在実行中のタスクがなく、また、所定の時間内に実行予定のタスクがなく、また、在席している利用者がいない場合は、共用装置が利用される可能性が低いので、共用装置の電源を落とす。
【0033】
一方、S107の判定でNOの場合は、共用装置状態予測部14は、S101及びS104で取得した値のみが“0”であり、更に、S103及びS105で利用予定がないか否かを判定する(S109)。
S109の判定でYESの場合、つまり、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”であり(S101)、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であり(S104)、共用装置が利用時間帯外にあり(S103)、今後、所定時間内に実行するタスクが存在しない(S105)が、在席の利用者がいる場合(S106)は、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S110)(電力制御ステップ)。
このように、共用装置にログインしている電子機器がなく、共用装置が利用される時間帯になく、現在実行中のタスクがなく、また、所定の時間内に実行予定のタスクがないものの、利用者が在席している場合は、在席している利用者により電子機器が共用装置にログインされ、共用装置が利用される可能性があるので、省電力モードにする。
【0034】
一方、S109の判定でNOの場合は、共用装置が現在利用されているか、または、所定時間内に利用される可能性が高いので、共用装置状態予測部14は電源を落とすことも省電力モードに移行することも指示しない。
【0035】
なお、S109の判定がNOの場合に、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”でなく(S101)、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であり(S104)、共用装置が利用時間帯外にあり(S103)、今後、所定時間内に実行するタスクが存在せず(S105)、全ての利用者が不在の場合(S106)、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行うようにしてもよい。
この場合は、利用者が電子機器3を共用装置をログインさせたままの状態で、帰宅した可能性が高いと考えられ、省電力モードにする。
また、省電力モードに移行した後に勤怠管理システムにより当該利用者が帰宅していることが判明した場合は、共用装置の電源を落とすようにしてもよい。
【0036】
次に、図8に従い接続機器のチェック手順の動作について説明する。
図8は、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13が、図7のS101で接続機器情報収集部11から受信した電子機器の情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))等に登録する手順の詳細を示している。
【0037】
まず、共用装置上の接続機器情報収集部11が、コマンドを用いて、共用装置上で接続している(ログインしている)IPアドレスを調査し、IPアドレスの一覧を生成し、生成したIPアドレスの一覧を省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13に送信する(S200)。
【0038】
次に、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13は、接続機器情報収集部11からIPアドレスの一覧を受信し、コマンド(例えば、ARP(Address Resolution Protocol)コマンド)を用いてIPアドレスをMACアドレスに変換し、MACアドレスの一覧を生成する(S201)。
【0039】
次に、共用装置状態管理部13は、MACアドレスを検索条件とし、機器情報テーブル61(図5(a))の検索を行い、機器IDの一覧を生成する(S202)。
また、このとき、共用装置状態管理部13は、機器IDと利用者IDとを対応付ける情報(不図示)に基づき、一覧に含まれる機器IDの利用者IDの一覧も生成する。
【0040】
次に、共用装置状態管理部13は、利用機器情報テーブル33(図2(c))と生成した機器IDの一覧とを比較し、一覧にある機器IDが利用機器情報テーブル33の機器ID33B上に存在しない場合(S203でNO)、利用機器情報テーブル33に新たなレコードを設け、新たなレコードの機器ID33Bに当該機器IDを記述し、また、前述の利用者IDの一覧に示される該当する利用者IDを利用者ID33Cに記述し、接続機器情報収集部11から取得したIPアドレスをIPアドレス33Dに記述する。
更に、共用装置状態管理部13は、新たな利用機器IDを生成し、新たな利用機器IDを当該レコードの利用機器ID32Bに記述する(S204)。
また、共用装置状態管理部13は、関連機器利用履歴テーブル32(図2(b))に新たなレコードを設け、利用機器情報テーブル33に記述した利用機器ID32Bを新たなレコードに記述し、更に、新たな関連機器IDを生成し新たなレコードの関連機器ID31Bに登録し、また、関連機器情報テーブル31(図2(a))にも新たなレコードを設け、新たなレコードに関連機器ID31Bを登録し、また、S200でIPアドレスを通知した接続機器情報収集部11が搭載されている共用装置のIDを新たなレコードの機器ID31Aに登録する。
【0041】
次に、共用装置状態管理部13は、S204において利用機器情報テーブル33に登録した機器ID数分、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bの値を増やす(S205)。
次に、共用装置状態管理部13は、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))に新たなレコードを設け、新たなレコードの接続機器ID52Bに、機器IDを記述する(S206)。
また、このとき、共用装置状態管理部13は、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))に新たなレコードを設け、新たなレコードの利用開始時間34Bに現在時刻を記述し、また、新たな利用時間IDを生成し、新たなレコードの利用時間ID32Cに新たな利用時間IDを記述する。
更に、共用装置状態管理部13は、機器IDを検索条件とし、関連機器利用履歴テーブル32内の対応するレコードの利用時間ID32Cに新たな利用時間IDを記述する。
【0042】
次に、共用装置状態管理部13は、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))の接続機器ID52Bに含まれる機器IDの一覧を生成する(S207)。
【0043】
次に、共用装置状態管理部13は、S207で生成した一覧と、S202で生成した一覧(共用装置状態管理部13がコマンドで生成した機器IDの一覧)との比較を行い(S208)、詳細接続機器管理テーブル52には存在するが、現時点で接続していない(ログインしていない)機器IDの一覧を生成する(S209)。
【0044】
次に、共用装置状態管理部13は、接続していない機器ID数分、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bの値を減らし(S210)、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))から、接続していない機器IDを検索条件として、利用終了時間に現在時刻の登録を行う。
【0045】
最後に、共用装置状態管理部13は、詳細接続機器管理テーブル52(図4(b))から、接続していない機器IDのレコードを削除する(S210)。
【0046】
次に、図9に従いタスクのチェック手順の動作について説明する。
図9は、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13が、図7のS104で接続機器情報収集部11から受信したタスク情報を機器状態管理テーブル51(図4(a))、詳細タスク管理テーブル54(図4(c))等に登録する手順の詳細を示している。
【0047】
共用装置上の接続機器情報収集部11が、コマンドを用いて、共用装置上で実行されているタスクの一覧(タスクIDの一覧)を生成し、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態管理部13へタスク一覧の情報を送信する(S301)。
そして、省電力制御サーバ装置4上の共用装置状態管理部13は、タスク一覧を受信する。
【0048】
次に、共用装置状態管理部13は、タスク一覧の送信元の共用装置で実行されているバッチ処理のタスクの一覧を生成する(S302)。
より具体的には、タスク一覧の送信元の共用装置のIDと一致する機器ID41Aが示されている機器タスク管理テーブル41(図3(a))のレコードを抽出し、抽出したレコードに含まれるタスクID41Bが示されているレコードをタスク管理テーブル42(図3(b))から抽出し、抽出したレコードのタスクID41Bが示されるタスク一覧を生成する。
【0049】
次に、共用装置状態管理部13は、S301で受信したタスク一覧と、S302で生成したタスク一覧を比較し、タスク管理テーブル42に登録されていないタスクIDのみを抽出し(S303)、抽出したタスクIDの数を機器状態管理テーブル51(図4((a))の接続機器数51Bに記述するとともに、抽出したタスクIDの各々を詳細タスク管理テーブル54(図4(c))に記述する(S304)。
なお、管理テーブル51(図4((a))及び詳細タスク管理テーブル54(図4(c))の機器ID51Aは、S301のタスク一覧の送信元の共用装置のIDである。
【0050】
次に、図10を参照して、図7のS103〜S110の処理の詳細を説明する。
なお、図10のS401〜S405及びS407の実行順序は入れ替えることができる。
【0051】
まず、省電力制御サーバ装置4の共用装置状態予測部14は、現在、共用装置で実行中のタスク数が“0”であるかを判断する(S401)。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、機器状態管理テーブル51(図4(a))の実行タスク数51Cが“0”であるかを判断する。
実行中のタスク数が“0”でない場合(S401でNO)は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす制御も省電力モードに移行する制御も行わない。
一方、実行中のタスク数が“0”の場合(S401でYES)は、処理をS402に進める。
【0052】
S402では、共用装置状態予測部14は、現在時刻から所定時間内に実行が予定されているタスク数が“0”であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、タスク管理テーブル42(図3(b))の実行開始時間42Cに基づき、現在時刻から所定時間内に実行開始するタスクが存在しないことを確認する。
実行予定のタスク数が“0”でない場合は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす制御も省電力モードに移行する制御も行わない。
一方、実行予定のタスク数が“0”の場合(S402でYES)は、処理をS403に進める。
【0053】
S403では、共用装置状態予測部14は、共用装置にログインしている電子機器の数(ログイン数)が“0”であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、機器状態管理テーブル51(図4(a))の接続機器数51Bが“0”であるかを判断する。
ログイン数が“0”の場合(S403でYES)は、処理をS404に進める。
【0054】
S404では、共用装置状態予測部14は、現在、共用装置の利用時間帯外であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、利用履歴詳細テーブル34(図2(d))の利用開始時間34Bと利用終了時間34Cを確認し、共用装置が利用時間帯外にあるか否かを判断する。
共用装置の利用時間帯外である場合(S404でYES)は、処理をS405に進める。
【0055】
S405では、共用装置状態予測部14は、共用装置の利用者が全て不在であるかを判断する。
より具体的には、共用装置状態予測部14は、利用者在席状態管理テーブル53(図4(d))の在席状態53Bが全ての利用者について“離席”となっているか否かを判断する。
共用装置の利用者が全て不在である場合(S405でYES)は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S406)。
【0056】
一方、S404でNOの場合及びS405でNOの場合は、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S408)。
【0057】
更に、S403でNOである場合は、共用装置状態予測部14は、共用装置の利用者が全て不在であるかを判断し(S407)、利用者が全て不在である場合(S407でYES)は、共用装置状態予測部14は、共用装置を省電力モードへと移行する処理を実行するよう共用装置制御部12へ指示を行う(S408)。
一方、在席している利用者がいる場合(S407でNO)は、共用装置状態予測部14は、共用装置の電源を落とす制御も省電力モードに移行する制御も行わない。
【0058】
このように、本実施の形態では、従来、電源のOFFやスタンバイモードへの移行が困難であったサーバやプリンタ等の共用装置の省電力制御において電源のOFFやスタンバイモード状態への移行を可能にすることにより、省電力制御の効果の向上が期待できる。
【0059】
本実施の形態では、
サーバやプリンタ等のように複数の電子機器が接続しリソースを使用する共用装置の省電力制御方式であって、共用装置のリソースを使用している電子機器の稼動状況から共用装置の利用情況を判定し、リソースを利用する電子機器が存在しない場合に、共用装置を電源オフ及びスタンバイモード等の省エネモードへと移行させる省電力制御方式を説明した。
【0060】
また、本実施の形態では、
共用装置を利用する全ての電子機器の利用者の行動を追跡し、全ての利用者が共用装置を利用可能な状態で無いと判断できる場合に、共用装置の状態を省エネモードへと移行させる省電力制御方式を説明した。
【0061】
また、本実施の形態では、
共用装置と共用装置を利用する電子機器との相関関係が登録されている構成情報データベースの情報に基づき、共用装置の状態を監視し、一定期間、共用装置のリソースが利用されない場合、構成情報データベースから相関情報を削除する機能を持つ省電力制御方式を説明した。
【0062】
また、本実施の形態では、
新規に共用装置のリソースを利用する電子機器が検出され、かつ、連続してリソースを利用する場合、構成情報データベースに相関情報を追加する機能を持つ省電力制御方式を説明した。
【0063】
また、本実施の形態では、
所定の省電力制御ポリシーに基づき省電力制御を行う共用装置の省電力制御方式を説明した。
【0064】
最後に、本実施の形態に示した省電力制御サーバ装置4のハードウェア構成例について説明する。
図11は、本実施の形態に示す省電力制御サーバ装置4のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図11の構成は、あくまでも省電力制御サーバ装置4のハードウェア構成の一例を示すものであり、省電力制御サーバ装置4のハードウェア構成は図11に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0065】
図11において、省電力制御サーバ装置4は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、SSD(Solid State Drive)、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
本実施の形態で説明した各データベースは、RAM914、磁気ディスク装置920等により実現される。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
【0066】
通信ボード915は、図1に示すように、ネットワークに接続されている。
例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、SAN(ストレージエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
【0067】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
【0068】
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
【0069】
また、ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
省電力制御サーバ装置4の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
【0070】
上記プログラム群923には、本実施の形態の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0071】
ファイル群924には、本実施の形態の説明において、「〜の判断」、「〜の抽出」、「〜の検索」、「〜の比較」、「〜の確認」、「〜の生成」、「〜の取得」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」、「〜の入力」、「〜の出力」、「〜の記述」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。
ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出される。
そして、読み出された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、本実施の形態で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示す。
データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。
また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0072】
また、本実施の形態の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。
すなわち、本実施の形態で説明したフローチャートに示すステップ、手順、処理により、本発明に係る装置管理方法を実現することができる。
また、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。
或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。
プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。
すなわち、プログラムは、本実施の形態の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、本実施の形態の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0073】
このように、本実施の形態に示す省電力制御サーバ装置4は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータである。
そして、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【符号の説明】
【0074】
1 共用装置、2 共用装置、3 電子機器、4 省電力制御サーバ装置、11 接続機器情報収集部、12 共用装置制御部、13 共用装置状態管理部、14 共用装置状態予測部、21 タスク管理DB、22 構成管理DB、23 状態管理DB、24 個人スケジュールDB、25 機器情報DB。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理する管理装置であって、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断部と、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断部と、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出し部と、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出し部と、
前記ログイン数判断部により判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断部により判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御部とを有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記管理装置は、更に、
前記共用装置にログイン可能な電子機器の利用者の行動スケジュールが示される行動スケジュール情報を取得し、取得した行動スケジュール情報に基づき、利用者ごとに電子機器の利用が可能な状況にあるか否かを判断する利用者判断部を有し、
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部により判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断部により判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールと、前記利用者判断部により判断された利用者ごとの状況とに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部によりログイン数が0であると判断され、前記タスク実行状況判断部により現在実行中のタスクが0と判断され、前記電子機器稼働スケジュール情報より現在稼働中にスケジューリングされている電子機器がなく、前記タスク実行スケジュール情報より所定時間内に実行される予定のタスクが0であり、前記利用者判断部により電子機器を利用可能な状態にある利用者が0と判断された場合に、前記共用装置への電力供給を停止する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部によりログイン数が0であると判断され、前記タスク実行状況判断部により現在実行中のタスクが0と判断され、前記電子機器稼働スケジュール情報より現在稼働中にスケジューリングされている電子機器があり、前記タスク実行スケジュール情報より所定時間内に実行される予定のタスクがない場合に、前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部によりログイン数が0でないと判断され、前記タスク実行状況判断部により現在実行中のタスクが0と判断され、前記タスク実行スケジュール情報より所定時間内に実行される予定のタスクが0であり、前記利用者判断部により電子機器を利用可能な状態にある利用者が0と判断された場合に、前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項6】
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理するコンピュータが行う装置管理方法であって、
前記コンピュータが、前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断ステップと、
前記コンピュータが、前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断ステップ、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を前記コンピュータが所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出しステップと、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を前記コンピュータが所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出しステップと、
前記コンピュータが、前記ログイン数判断ステップにより判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断ステップにより判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御ステップとを有することを特徴とする装置管理方法。
【請求項7】
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理するコンピュータに、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断ステップと、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断ステップと、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出しステップと、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出しステップと、
前記ログイン数判断ステップにより判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断ステップにより判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御ステップとを実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理する管理装置であって、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断部と、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断部と、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出し部と、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出し部と、
前記ログイン数判断部により判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断部により判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御部とを有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記管理装置は、更に、
前記共用装置にログイン可能な電子機器の利用者の行動スケジュールが示される行動スケジュール情報を取得し、取得した行動スケジュール情報に基づき、利用者ごとに電子機器の利用が可能な状況にあるか否かを判断する利用者判断部を有し、
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部により判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断部により判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールと、前記利用者判断部により判断された利用者ごとの状況とに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部によりログイン数が0であると判断され、前記タスク実行状況判断部により現在実行中のタスクが0と判断され、前記電子機器稼働スケジュール情報より現在稼働中にスケジューリングされている電子機器がなく、前記タスク実行スケジュール情報より所定時間内に実行される予定のタスクが0であり、前記利用者判断部により電子機器を利用可能な状態にある利用者が0と判断された場合に、前記共用装置への電力供給を停止する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部によりログイン数が0であると判断され、前記タスク実行状況判断部により現在実行中のタスクが0と判断され、前記電子機器稼働スケジュール情報より現在稼働中にスケジューリングされている電子機器があり、前記タスク実行スケジュール情報より所定時間内に実行される予定のタスクがない場合に、前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記電力制御部は、
前記ログイン数判断部によりログイン数が0でないと判断され、前記タスク実行状況判断部により現在実行中のタスクが0と判断され、前記タスク実行スケジュール情報より所定時間内に実行される予定のタスクが0であり、前記利用者判断部により電子機器を利用可能な状態にある利用者が0と判断された場合に、前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項6】
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理するコンピュータが行う装置管理方法であって、
前記コンピュータが、前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断ステップと、
前記コンピュータが、前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断ステップ、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を前記コンピュータが所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出しステップと、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を前記コンピュータが所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出しステップと、
前記コンピュータが、前記ログイン数判断ステップにより判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断ステップにより判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御ステップとを有することを特徴とする装置管理方法。
【請求項7】
1つ以上の電子機器に利用される共用装置に接続され、前記共用装置を管理するコンピュータに、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置にログインしている電子機器数をログイン数として判断するログイン数判断ステップと、
前記共用装置と通信を行い、前記共用装置におけるタスクの実行状況を判断するタスク実行状況判断ステップと、
前記共用装置にログイン可能な電子機器ごとに、電子機器の稼働スケジュールが示される電子機器稼働スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出す電子機器稼働スケジュール情報読み出しステップと、
前記共用装置において実行が予定されているタスクの実行スケジュールが示されるタスク実行スケジュール情報を所定の記憶領域から読み出すタスク実行スケジュール情報読み出しステップと、
前記ログイン数判断ステップにより判断されたログイン数と、前記タスク実行状況判断ステップにより判断されたタスクの実行状況と、前記電子機器稼働スケジュール情報に示される電子機器の稼働スケジュールと、前記タスク実行スケジュール情報に示されるタスクの実行スケジュールとに基づき、前記共用装置への電力供給を停止する制御又は前記共用装置の電力消費モードを省電力モードへ移行させる制御を行う電力制御ステップとを実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−83825(P2012−83825A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227257(P2010−227257)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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