説明

線状部材の押出し供給方法

【課題】 簡易な構成によって、所定の長さに切断した線状部材を配設位置に向けて順次横方向に効率良く送り出すことのできる線状部材の押出し供給方法を提供する。
【解決手段】 所定の長さに切断した線状部材18を、後続する線状部材18aを用いて押し出して所定の位置に供給するための押出し供給方法であって、連続供給される線状部材18を先端からガイド部材24の平行面筒状部24aに挿入した状態で、線状部材18を切断機構34により所定の長さに切断する工程と、切断した線状部材18を、後端が平行面筒状部24aに位置するまで引出し機構40を用いて前方に引き出す工程と、後続する線状部材18aを前方に送り出し、テーパー面筒状部24bを介して平行面筒状部24aに先端を案内して挿入した後、後続する線状部材18aをさらに送り出すことにより、線状部材18を平行面筒状部24aから押し出して所定の位置に向けて供給する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の長さに切断された線状部材を押し出して所定の位置に供給するための線状部材の押出し供給方法、及び該押出し供給方法において用いる線状部材の切断供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電気部品のリード線等の線状部材は、例えば巻回リールから巻き出されて連続供給される当該線状部材を予め定められた所定の長さに切断した後に、切断後の線状部材を所定の取付け位置に順次供給して取付け作業等が行われる。また、このような線状部材の切断や供給を自動的且つスムーズに行えるようにするための装置が種々開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1の線状部材自動供給装置や特許文献2の線状部品の供給装置によれば、切断時或いは切断後に鉛直又は略鉛直に保持した線状部材を、その自重によって下方に落下させつつ所定の取付け位置等に向けて順次供給するものである。
【特許文献1】特開昭50−28074号公報
【特許文献2】特開平8−67316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、例えば金属製の針金、細幅状板、線状の形状記憶合金等からなる線状部材は、様々な用途に用いられており、切断後の線状部材は、縦方向に配置して自重によって下方に落下させて送り出すよりも、横向きに寝かせて配置した状態で、横方向に順次送り出して適宜の取付け位置や次工程に向けて供給できるようにすることが、製品の製造工程上便利な場合がある。切断後の線状部材を横方向に送り出す手段としては、例えば線状部材を一本一本把持して送り出す方法が考えられるが、線状部材を把持するための機構や装置が複雑になる。したがって、切断後の線状部材を一本一本効率良く横方向に順次送り出すことを可能にする方法や装置の開発が望まれている。
【0004】
本発明は、簡易な構成によって、連続供給される線状部材を所定の長さに切断すると共に、切断後の線状部材を所定の位置に向けて順次横方向に効率良く送り出すことのできる線状部材の押出し供給方法、及び線状部材の切断供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、所定の長さに切断された線状部材を、後続の線状部材で押し出して所定の位置に供給するための線状部材の押出し供給方法であって、前記線状部材を挿入可能な中空断面形状を有し、前記線状部材を軸方向に案内する平行面筒状部と、該平行面筒状部の後方に連続して設けられ、後方に向かって断面形状を拡大するテーパー面筒状部とからなるガイド部材と、該ガイド部材の後方に配置される切断機構と、前記ガイド部材の前方に配置される引出し機構とを備える切断供給装置を使用し、連続供給される前記線状部材を先端から前記ガイド部材の平行面筒状部に挿入した状態で、前記線状部材を前記切断機構により所定の長さに切断する工程と、該切断した線状部材を、後端が前記平行面筒状部に位置するまで前記引出し機構を用いて前方に引き出す工程と、前記後続する線状部材を前方に送り出し、前記テーパー面筒状部を介して前記平行面筒状部に先端を案内して挿入した後、前記後続する線状部材をさらに送り出すことにより、前記線状部材を前記平行面筒状部から押し出して前記所定の位置に供給する工程とを含む線状部材の押出し供給方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0006】
また、本発明は、上記線状部材の押出し供給方法において用いる切断供給装置であって、前記線状部材を挿入可能な中空断面形状を有し、前記線状部材を軸方向に案内する平行面筒状部と、該平行面筒状部の後方に連続して設けられ、後方に向かって断面形状を拡大するテーパー面筒状部とからなるガイド部材と、該ガイド部材の後方に配置される切断機構と、前記ガイド部材の前方に配置される引出し機構とを備える線状部材の切断供給装置を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の線状部材の押出し供給方法又は線状部材の切断供給装置によれば、簡易な構成によって、連続供給される線状部材を所定の長さに切断し、切断後の線状部材をスムーズに順次送り出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の好ましい一実施形態に係る線状部材の押出し供給方法は、例えば図1及び図2(a),(b)に示すようなガセット袋10に、当該ガセット袋10を構成する前後一対の正面部14の両側の立辺17に沿って、線状部材として例えば塑性変形可能な線状部材18を取り付ける際に採用されたものでる。
【0009】
ここで、本実施形態によれば、ガセット袋10は、収容物として例えば粉末状の洗剤16を収容する容器として用いられ、上端取出し口11を封止して製品化されている状態から、使用者がガセット袋10の封止部分を切り取り線20に沿って切り取って上端取出し口11を開口形成し、当該上端取出し口11から洗剤16を繰り返し取り出して使用できるようにすると共に、洗剤16を必要量取り出したら、その都度、取出し口部13をスムーズ且つ安定した状態で閉塞させて(図4参照)、収容された洗剤16を効果的に保存することを可能にするものである。
【0010】
また、ガセット袋10は、前後一対の正面部14と、これらの正面部14の内側にV字状に折り込み可能な左右一対の側面折り込み部15とを備え、自立させた状態で上端取出し口11を開口して、例えば開口した状態を維持しつつ収容された洗剤16を片手で容易に取り出せるようにした洗剤用の袋容器であって、正面部14と側面折り込み部15とが連接する4箇所の立辺17に沿って、塑性変形可能な線状部材18が取出し口部13から胴部12にかけて各々取り付けられることになる。
【0011】
さらに、ガセット袋10は、予め設計された所定の形状に切断加工された1枚又は複数枚のシート材料22に、公知の各種の折り曲げ加工や接合加工を施すことにより、矩形形状を有する底部19と、底部19の各辺部から立設する前後一対の正面部14及び左右一対の側面折り込み部15によって周囲を囲まれて、洗剤を収容する袋容器の本体部分を構成する胴部12と、この胴部12の上方部分に一体として連続配置され、当該ガセット袋10を閉塞する際に折り返される部分である取出し口部13とからなるガセット袋容器として形成される。またガセット袋10は、上端取出し口11から収容物である粉末状の洗剤16を予め設計された所定量投入した後に(図2(b)参照)、左右一対の側面折り込み部15をV字状に内側に折り込むようにしながら上端取出し口11を例えば融着接合して封止することにより、投入された洗剤16を内部に封入すると共に(図2(a)参照)、洗剤16の未収容部分である取出し口部13を例えば2重に折り返した状態で、洗剤製品として製品化されている(図1参照)。
【0012】
さらにまた、ガセット袋10を構成するシート材料22として、アルミ箔層を含む多層シートが用いられており、好ましくは、図3に示すように、例えば最外層である第1層がポリエステル、第2層がポリエチレン、第3層がアルミ箔、第4層がポリエチレン、最内層である第5層がシーラント層からなる5層構造の多層シートを用いることができる。
【0013】
そして、本実施形態の線状部材の押出し供給方法は、上述のような構成のガセット袋10を形成する際の洗剤16の収容前の製造工程において、一対の正面部14の両側の4箇所の立辺17に沿って塑性変形可能な線状部材18を各々取り付けるべく、図5(a)〜(c)に示すように、所定の長さに切断した線状部材18を、後続する線状部材(以下「後続線状部材」とする。)18aを用いて押し出して所定の位置(配設位置)に向けて順次供給するための供給方法であって、線状部材18を挿入可能な中空断面形状を有し、線状部材18を軸方向Xに案内する平行面筒状部24aと、この平行面筒状部24aの後方に連続して設けられ、後方に向かって断面形状を拡大するテーパー面筒状部24bとからなるガイド部材24と、このガイド部材24の後方に配置される切断機構34と、ガイド部材24の前方に配置される引出し機構40とを備える切断供給装置35を使用し、連続供給される線状部材18を先端からガイド部材24の平行面筒状部24aに挿入した状態で、線状部材18を切断機構34により所定の長さに切断する工程(図5(a)参照)と、切断した線状部材18を、後端が平行面筒状部24aに位置するまで引出し機構40を用いて前方に引き出す工程(図5(b)参照)と、後続線状部材18aを前方に送り出し、テーパー面筒状部24bを介して平行面筒状部24aに先端を案内して挿入した後、後続線状部材18aをさらに送り出すことにより、線状部材18を平行面筒状部24aから押し出して配設位置に向けて供給する工程(図5(c)参照)とを含んでいる。
【0014】
また、本実施形態によれば、線状部材18が磁性体を含む材料からなり、引出し機構40は磁石40aと当接面40bとを備えており、磁石の磁力によって、当接面40aまで線状部材18を前方に引き出すようになっている。さらに、引出し機構40は、平行面筒状部24aの軸方向Xと交差する方向Yに進退可能に設けられており、切断した線状部材18を前方に引き出す工程(図5(b)参照)において、平行面筒状部24aの前方に配置されようになっている。
【0015】
ここで、磁性体を含む材料からなる塑性変形可能な線状部材18は、例えば金属製の針金や、板、細幅状板、メッシュ、リボン、形状記憶合金等からなり、手の指の力で容易に折り曲げて変形させることができると共に、折り曲げ後のガセット袋10の形状を容易に保持できる程度の塑性変形性を備える線状部材であり、且つ例えばガセット袋10の上端取出し口11の付近を折り返してガセット袋10を閉塞した際に、折り返し部分のシート材料22の折り返し復元力に抵抗して、折り返し部分の折り返し状態を安定して保持できる程度の塑性変形時の保形剛性を有するものである。
【0016】
また、線状部材18は、磁石の磁力によって引き付けられる磁性体を含むものであり、例えば磁性体を非磁性の被覆樹脂等によって覆ったものであっても良い。ここで、被覆樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等を用いることができ、例えば0.05〜5.0mmの厚さで針金の周囲を覆うことが好ましい。被覆樹脂で針金の周囲を覆うことにより、針金の厚さ(径)を実質的に大きくして、線状部材18の折り曲げ強度を向上させることが可能になる。
【0017】
そして、本実施形態によれば、上述のような構成のガセット袋10を形成する際の洗剤16の収容前の製造工程において、一対の正面部14の両側の4箇所の立辺17に沿って、塑性変形可能な線状部材18を各々取り付けるには、例えば図6〜図11に示すように、まず一対の正面部14を重ね合わせて平坦に折り畳んだ状態のガセット袋10に対し、側縁部10aの先端部分を両側から吸引ヘッド21により吸着して上下方向に動かすことにより、当該側縁部10aにおける先端開口10bを開かせた状態とする(図6〜図8参照)。この際に、薄板片27をガゼット袋の折り目部分に押し入れること(薄板片27を図8の矢印の方向に移動させること)により、先端開口部10bの開きの程度をより大きくすることができる。また、ガイド部材24の平行面筒状部24aを構成する、例えばステンレスからなる非磁性の筒状パイプ部材24cを、線状部材18を内部に保持した状態で、開かせた先端開口10bから挿入して立辺17の内側の所定の位置に配置した後に、後述する本実施形態の押出し供給方法によって線状部材18を筒状パイプ部材24cから抜き出すと共に、立辺17の外側に設置した磁石25の磁力により抜き出した線状部材18を立辺17に沿って保持する(図9及び図10(a),(b)参照)。しかる後に、立辺17を外側から挟み込むようにして融着装置26によって融着することにより(図11参照)、線状部材18を、立辺17の折り返し融着部23に保持(本実施形態では、線状部材18を、好ましくは立辺17の折り返し融着部23に封入して保持している。)した状態で取り付ける。
【0018】
そして、本実施形態の線状部材の押出し供給方法によって、線状部材18をガイド部材24の内部に保持した状態で、開かせた先端開口10bから平行面筒状部24aを挿入して立辺17の内側の所定の位置に配置した後に、保持した線状部材18を、ガイド部材24の筒状パイプ部材24cから後続線状部材18aによって押し出すことにより抜き出して、線状部材18の配設位置である立辺17の内側の所定の位置に供給する工程では、図5(a)〜(c)に示す切断供給装置35を使用する。
【0019】
すなわち、切断供給装置35は、上述のように、線状部材18を挿入可能な中空断面形状を有し、線状部材18を軸方向Xに案内する平行面筒状部24aと、平行面筒状部24aの後方に連続して設けられ、後方に向かって断面形状を拡大するテーパー面筒状部24bとからなるガイド部材24と、ガイド部材24の後方に配置される切断機構34と、ガイド部材24の前方に配置される引出し機構40とを備えるものであり、さらに、切断機構34の後方には、巻回リール等からなる線状部材供給装置(図示せず。)から連続供給される線状部材18を、ガイド部材24に向けてスムーズに送り出すための、補助テーパー面筒状部41aを備える補助ガイド部材41が設けられている。
【0020】
そして、例えば巻回リール、該巻回リールから巻き出したワイヤーの真直度を改善する矯正を行う垂直方向矯正部や水平方向矯正部を含むワイヤー矯正部、矯正されたワイヤーを把持して所定の長さ引き出すワイヤクランパー等からなる公知の各種の線状部材供給装置から連続供給される線状部材18は、例えばワイヤクランパーを介して、予め定められたガセット袋10に取り付けるための所定の長さずつ間欠的に順次送り出され、補助ガイド部材41の補助テーパー面筒状部41a及びガイド部材24のテーパー面筒状部24bによる略円錐形状の滑らかなテーパー面によって案内されて、筒状パイプ部材24cによる平行面筒状部24aに、ワイヤクランパーから送り出された長さに応じた長さで先端からスムーズ挿入される。
【0021】
ここで、筒状パイプ部材24cは、例えばステンレス等の非磁性の材料からなる、中空円筒形状のパイプ部材であって、ガセット袋10に取り付けられる線状部材18の長さに応じた長さを有すると共に、線状部材18を一本のみ挿入可能な中空断面として、例えば0.1〜6.0mmの内径の円形断面を備えている。これによって、平行面筒状部24aに保持された線状部材18を、後続線状部材18aによってスムーズに押し出すことが可能になる。
【0022】
ガイド部材24に挿入保持された線状部材18を切断する切断機構34は、例えば送り出される線状部材18を挟んで左右に配置された一対のカッター刃42からなり、ガイド部材24と補助ガイド部材41との間に配置されて、ガセット袋10の立辺17に沿って配置されるべき所定の長さに線状部材18を順次切断する(図5(a)参照)。
【0023】
切断した線状部材18を、後端が平行面筒状部24aに位置するまで前方に引き出す引出し機構40は、上述のように、磁石40aと当接面40bとを備えており、切断した線状部材18を前方に引き出す工程において、平行面筒状部24aの軸方向Xと交差するように配置されると共に、磁石40aの磁力によって、当接面40aまで線状部材18を前方に引き出すようになっている(図5(b)参照)。
【0024】
後端が平行面筒状部24aに位置するまで線状部材18を前方に引き出したら、引出し機構40は、平行面筒状部24aの軸方向Xと交差する位置から後退すると共に、線状部材18を保持した筒状パイプ部材24cは、その先端部分が、ガセット袋10の先端部分の側縁部10aにおける先端開口10bに、線状部材18の取り付け位置に応じた所定の深さで挿入配置される(図9、図10(a)参照)。この状態で、図5(c)に示すように、後続線状部材18aを前方に送り出し、テーパー面筒状部24bを介して先端を平行面筒状部24aに案内して挿入することにより、後続線状部材18aは、その先端が線状部材18の後端に当接するようにしつつ一直線状に並ぶことになる。しかる後に、後続する線状部材18aを、予め定められた所定の長でさらに送り出すことにより、線状部材18は平行面筒状部24aから押し出されて、配設位置に向けて供給されることになる。
【0025】
また、筒状パイプ部材24cの平行面筒状部24aから押し出されて配設位置に向けて供給された線状部材18は、ガセット袋10の側縁部10aの外側に設けられた、例えば希土類永久磁石等からなる磁石25(図9参照)の磁力によって押し出しと略同時に吸引されて、立辺17に沿ったガセット袋10の所望の取り付け位置に移動すると共に、かかる吸引力により立辺17の内側に沿って安定した状態で保持されることになる(図10(b)参照)。さらに、立辺17の内側に沿って線状部材18を保持した状態で、立辺17を外側から挟み込むようにして融着装置26によって融着することにより(図11参照)、線状部材18は、立辺17の折り返し融着部23に取り付けられることになる。
【0026】
そして、本実施形態の線状部材の押出し供給方法及び線状部材の切断供給装置35によれば、簡易な構成によって、連続供給される線状部材を所定の長さに切断すると共に、切断後の線状部材を配設位置に向けて順次横方向に効率良く送り出すことができる。すなわち、本実施形態によれば、平行面筒状部24aとテーパー面筒状部24bとからなるガイド部材24と、ガイド部材24の後方に配置される切断機構34と、ガイド部材の前方に配置される引出し機構40とによる簡易な構成の切断供給装置35を用いて、線状部材を把持するための複雑な機構を用いるこことなく、後続線状部材18aを利用しつつ、切断後の線状部材18を配設位置に向けて順次横方向に効率良く送り出してゆくことが可能になる。ここで、線状部材18を送り出す横方向は、水平方向の他、線状部材18を軸方向に自重によって移動させることのできない範囲で、水平方向から傾斜する適宜の方向を含むものである。
【0027】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、線状部材は、ガセット袋の立辺に沿って取り付けられる塑性変形可能な線状部材である必要は必ずしもなく、電気部品のリード線等の例えば巻回リールから巻き出されて連続供給される種々の線状部材に対して採用することができ、弾性変形可能な線状部材であっても良い。また、線状部材は、磁性体を含む材料でなくても良く、被覆樹脂で覆われる必要は必ずしもない。さらに、引出し機構は、磁石と当接面とを備えるものである必要は必ずしもなく、例えば、真空吸引等の線状部材を引き出すことが可能なその他の種々の引出し機構を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の好ましい一実施形態に係る線状部材の押出し供給方法を採用して形成されたガセット袋による洗剤製品を示す斜視図である。
【図2】(a)は、本発明の好ましい一実施形態に係る線状部材の押出し供給方法を採用して形成されたガセット袋に収容物を保持した状態を示す斜視図、(b)は、同ガセット袋の上端取出し口を開口した状態を示す斜視図である。
【図3】ガセット袋を構成するシート材料の層構成の一例を説明する断面図である。
【図4】取出し口部を折り返してガセット袋を閉塞する状態を示す斜視図である。
【図5】(a)〜(c)は、本発明の好ましい一実施形態に係る線状部材の押出し供給方法及び切断供給装置の説明図である。
【図6】ガセット袋を形成する際の洗剤の収容前の製造工程を説明する斜視図である。
【図7】ガセット袋を形成する際の洗剤の収容前の製造工程を説明する斜視図である。
【図8】ガセット袋を形成する際の洗剤の収容前の製造工程を説明する斜視図である。
【図9】ガセット袋を形成する際の洗剤の収容前の製造工程を説明する斜視図である。
【図10】(a),(b)は、立辺の内側に線状部材を送り出して保持する工程の説明図である。
【図11】ガセット袋を形成する際の洗剤の収容前の製造工程を説明する斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
10 ガセット袋
10a ガセット袋の側縁部
10b ガセット袋の先端開口
11 上端取出し口
12 胴部
13 取出し口部
14 正面部
15 側面折り込み部
16 洗剤
17 立辺
18 線状部材
18a 後続線状部材
19 底部
20 切り取り線
21 吸引ヘッド
22 シート材料
23 折り返し融着部
24 ガイド部材
24a ガイド部材の平行面筒状部
24b ガイド部材のテーパー面筒状部
24c ガイド部材の筒状パイプ部材
25 磁石
26 融着装置
27 薄板片
30 線状部材取付け装置
34 切断機構
35 切断供給装置
40 引出し機構
40a 引出し機構の磁石
40b 引出し機構の当接面
41 補助ガイド部材
41a 補助テーパー面部
42 カッター刃
X 平行面筒状部の軸方向
Y 軸方向と交差する方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の長さに切断された線状部材を、後続の線状部材で押し出して所定の位置に供給するための線状部材の押出し供給方法であって、
前記線状部材を挿入可能な中空断面形状を有し、前記線状部材を軸方向に案内する平行面筒状部と、該平行面筒状部の後方に連続して設けられ、後方に向かって断面形状を拡大するテーパー面筒状部とからなるガイド部材と、該ガイド部材の後方に配置される切断機構と、前記ガイド部材の前方に配置される引出し機構とを備える切断供給装置を使用し、
連続供給される前記線状部材を先端から前記ガイド部材の平行面筒状部に挿入した状態で、前記線状部材を前記切断機構により所定の長さに切断する工程と、該切断した線状部材を、後端が前記平行面筒状部に位置するまで前記引出し機構を用いて前方に引き出す工程と、前記後続する線状部材を前方に送り出し、前記テーパー面筒状部を介して前記平行面筒状部に先端を案内して挿入した後、前記後続する線状部材をさらに送り出すことにより、前記線状部材を前記平行面筒状部から押し出して前記所定の位置に供給する工程とを含む線状部材の押出し供給方法。
【請求項2】
前記線状部材は磁性体を含む材料からなり、磁力によって前記線状部材を前方に引き出す請求項1記載の線状部材の押出し供給方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の線状部材の押出し供給方法において用いる線状部材の切断供給装置であって、
前記線状部材を挿入可能な中空断面形状を有し、前記線状部材を軸方向に案内する平行面筒状部と、該平行面筒状部の後方に連続して設けられ、後方に向かって断面形状を拡大するテーパー面筒状部とからなるガイド部材と、該ガイド部材の後方に配置される切断機構と、前記ガイド部材の前方に配置される引出し機構とを備える線状部材の切断供給装置。
【請求項4】
前記引出し機構は、前記平行面筒状部の軸方向と交差する方向に進退可能な当接面と、磁性体を含む材料を前記当接面に引き寄せる磁石とを備える請求項3記載の線状部材の切断供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−159239(P2006−159239A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−353570(P2004−353570)
【出願日】平成16年12月7日(2004.12.7)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】