脱穀機
【課題】本発明では、揺動選別棚の前部から中間部までに落下する選別済穀粒を受ける一番受樋や揺動選別棚の後部から落下する藁屑交じりの選別済穀粒を受ける二番受樋への藁屑混入を減少させて脱穀効率を向上することを課題とする。
【解決手段】揺動選別棚１の下方において、第一唐箕１０の後方で一番移送螺旋２を有する一番受樋３から後方上位に向けて上り傾斜する一番棚先４を揺動選別棚１のチャフシーブ５終端下方近傍まで延設し、この一番棚先４の後側へ適宜に離して該一番棚先４と略平行に傾斜する一番後方棚先６を設け、さらに、前記一番棚先４と一番後方棚先６の間で選別風を吹き上げる第二唐箕７を設け、前記一番後方棚先６の下方に穀粒を受ける一番後方受樋８を設け、該一番後方受樋８内に一番後方螺旋９を設け、この一番後方螺旋９の移送先を前記一番棚先４上に連通してなる脱穀機の構成とした。
【解決手段】揺動選別棚１の下方において、第一唐箕１０の後方で一番移送螺旋２を有する一番受樋３から後方上位に向けて上り傾斜する一番棚先４を揺動選別棚１のチャフシーブ５終端下方近傍まで延設し、この一番棚先４の後側へ適宜に離して該一番棚先４と略平行に傾斜する一番後方棚先６を設け、さらに、前記一番棚先４と一番後方棚先６の間で選別風を吹き上げる第二唐箕７を設け、前記一番後方棚先６の下方に穀粒を受ける一番後方受樋８を設け、該一番後方受樋８内に一番後方螺旋９を設け、この一番後方螺旋９の移送先を前記一番棚先４上に連通してなる脱穀機の構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、コンバインやハーベスタに搭載する脱穀機に関する。
【背景技術】
【０００２】
脱穀機で脱穀する際に扱室内で発生する藁屑や刈取の際に混入した雑草の切れ端等の被処理物には穀粒が混入している。この穀粒を回収する為に脱穀機の扱室や二番処理室から出る被処理物をさらに攪拌して脱穀する排塵処理室が設けられている。扱室から直接取り出される穀粒や排塵処理室から取り出される穀粒には、未成熟穀粒や藁屑が混入しているので、この未成熟穀粒や藁屑を排除するために揺動選別装置が扱室の下部に設けられている。
【０００３】
揺動選別装置は、穀粒を受け止めて揺動しながら選別する揺動選別棚とこの揺動選別棚の下方から斜め後上方へ選別風を吹き上げて揺動選別装置上の藁屑等を浮かしながら排塵口へ吹き出す唐箕によって構成されている。
【０００４】
唐箕は揺動選別装置の前方下方に設けた第一唐箕だけでなく、下記の特許文献１，２，３に記載の如く、揺動選別棚の中央下方に第二唐箕を設けて揺動選別棚後端部のストローラック上の藁屑等を強く吹き出すようにした構成もある。
【０００５】
また、揺動選別装置の下方に第一、第二、第三の穀粒回収螺旋を設けて穀粒の回収を迅速に行うようにした構成が、特許文献４に記載されている。
【特許文献１】特開２００１−９５３５９号公報
【特許文献２】特開２００４−１６２００号公報
【特許文献３】特開２００５−９５０７３号公報
【特許文献４】特開昭６２−２８８４３号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
前記の特許文献１，２，３に記載の第二唐箕を設ける技術は、いずれもストローラック上の藁屑等が下方へ落下して穀粒に混入するのを防止する為に、第一唐箕の選別風を強化補助する為のものに過ぎなく、揺動選別棚の中間部から落下する脱穀穀粒に混入する藁屑等を少なくすることにはならない。
【０００７】
また、特許文献４に記載の揺動選別装置の下方に第一、第二、第三の穀粒回収螺旋を設けた構成では、単に穀粒回収手段を多くしただけで、穀粒に混入する藁屑等は少なくならない。
【０００８】
そこで、本発明では、揺動選別棚の前部から中間部までに落下する選別済穀粒を受ける一番受樋や揺動選別棚の後部から落下する藁屑交じりの選別済穀粒を受ける二番受樋への藁屑混入を減少させて脱穀効率を向上することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項１に記載の発明では、揺動選別棚１の下方において、第一唐箕１０の後方で一番移送螺旋２を有する一番受樋３から後方上位に向けて上り傾斜する一番棚先４を揺動選別棚１のチャフシーブ５終端下方近傍まで延設し、この一番棚先４の後側へ適宜に離して該一番棚先４と略平行に傾斜する一番後方棚先６を設け、さらに、前記一番棚先４と一番後方棚先６の間で選別風を吹き上げる第二唐箕７を設け、前記一番後方棚先６の下方に穀粒を受ける一番後方受樋８を設け、該一番後方受樋８内に一番後方螺旋９を設け、この一番後方螺旋９の移送先を前記一番棚先４上に連通してなる脱穀機としたものである。
【００１０】
請求項１の作用は、揺動選別棚１のチャフシーブ５終端までに選別されて落下する穀粒は一番棚先４で受け止められ第一唐箕１０の選別風で藁屑等が後方へ吹き飛ばされ、一番受樋３内に回収される。チャフシーブ５の後方から落下する藁屑交じりの穀粒は一番後方棚先６で受け止められ第二唐箕７の選別風で藁屑等が後方へ吹き飛ばされながら、一番後方受樋８内に回収され、さらにその穀粒が一番棚先４上に供給され第一唐箕１０の選別風を受けて再度藁屑等が吹き飛ばされ、一番受樋３内へ送られる。
【００１１】
揺動選別棚１の終端から落下する藁屑交じりの穀粒は二番移送螺旋１２の二番処理経路へ送られ、二番処理物として再度排塵処理室に送られ選別作用を受ける。
請求項２に記載の発明では、前記一番棚先４の終端部に選別孔を形成した選別板１１を設けたことを特徴とする請求項１記載の脱穀機としたものである。
【００１２】
請求項２の作用は、請求項１の作用に加え、チャフシーブ５の近辺で落下する選別穀粒に含まれる藁屑が選別体１１で受け止められることで、第一唐箕１０や第二唐箕７の選別風で直ちには飛ばされ難い重い藁屑が選別体１１上に滞留している内にやがて後方へ吹き飛ばされるようになり、選別穀粒へ混入することを防げる。
【発明の効果】
【００１３】
本発明は上述のごとく構成したので、請求項１記載の発明においては、揺動選別棚１のチャフシーブ５までに落下する選別穀粒が一番棚先４で受けられ第一唐箕１０の選別風で藁屑等が効果的に取り除かれ、一番受樋３に落下し直ちに選別済の穀粒として回収される量が多くなり、一番後方棚先６で受け止められる藁屑交じりの穀粒も第二唐箕７の選別風で藁屑を排除され一番棚先４上に供給されることで、選別済の穀粒がさらに多くなる。このことによって、相対的に二番処理物として再処理される量が少なくなり、二番処理物の選別負荷を低減し選別効率が向上する。
【００１４】
また、請求項２記載の発明においては、請求項１の効果に加え、選別風で飛ばされ難い重い藁屑が選別体１１上で効果的に取り除かれ、選別済の穀粒に混入することを防げる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
図１０と図１２には、本発明を具現化した脱穀機を搭載したコンバインが示されている。
走行装置１５を有する車台１６の前方には、刈取装置１７が設けられている。この刈取装置１７は、植立穀稈を分草する複数の分草具１８と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置１９と、植立穀稈を刈り取る刈刃２０と、該刈刃２０にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置２１で構成されている。
【００１６】
車台１６の上方には、前記株元搬送装置２１から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン２２を有する脱穀機２３と、該脱穀機２３の右側方であって、この脱穀機２３で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク２４と、該グレンタンク２４の前方に位置してコンバインの操縦等各種操作を実行する操作部２５が設けられている。脱穀機２３の後方には、脱穀済の排稈を切断するカッター装置２６が設けられている。
【００１７】
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈が分草具１８にて分草され、刈刃２０にて刈り取られる。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置２１にて後方へ搬送され、脱穀機２３のフィードチェン２２へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン２２で後方へ搬送されながら脱穀機２３にて脱穀選別さ、脱穀済の穀稈がカッター装置２６で短く切断され、圃場面に散布される。
【００１８】
次に、脱穀機２３を図１〜図９に基づいて説明する。
脱穀機２３内には、扱網２７を有する扱胴２８を軸架した扱室２９と、該扱室２９の一側には、扱室２９の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網３０を有する排塵処理胴３１を軸架した排塵処理室３２が設けられている。そして、扱室２９と排塵処理室３２の下方には揺動選別棚１を設けている。
【００１９】
また、排塵処理胴３１の前方には、二番処理胴３３と二番処理胴受樋３４（網や格子状のものでもよい）からなる二番処理室３５が構成されている。二番処理胴３３は、本実施例では扱胴２８の一側グレンタンク２４側であって、排塵処理胴３１の前方にこの排塵処理胴３１と一体的に構成されている。この二番処理胴３３は基本的には二番物を処理するものである。この二番処理胴３３は二番処理胴軸３７にて支持されている構成であるので、前記排塵処理胴３１と二番処理胴３３が一体的に支持されている構成である。
【００２０】
扱網２７から漏れた被処理物は二番処理室３５内に取り込まれる構成であるので、前記二番処理胴３３は二番物の他に、扱室２９内から入り込んできた被処理物も一緒に処理する構成となっている。前記扱網２７と二番処理胴受樋３４と排塵処理網３０は、それぞれ扱胴２８と二番処理胴３３と排塵処理胴３１の下方に設けられている。
【００２１】
排塵処理胴３１の排塵処理歯３１ａは、扱室２９の後部からの脱穀物を選別風送り方向の下手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。本実施例では、該排塵処理歯３１ａは、排塵処理胴３１の外周面に巻き付け螺旋形状となっている。
【００２２】
前記扱室２９と二番処理室３５と排塵処理室３２の下方には、落下してくる被選別物を受けて選別する揺動選別棚１が設置されていて、該揺動選別棚１の下方には、選別風送り方向始端側に第一唐箕１０を設け、該第一唐箕１０から送風される選別風の送り方向下手側には、第一風路４０と第二風路４１が設けられていて、この第一風路４０と第二風路４１の下手側に一番移送螺旋２を設け、該一番移送螺旋２の選別風送り方向下手側には二番移送螺旋１２を設けている。
【００２３】
一番移送螺旋２の底部に設ける一番受樋３は、その前側を第一唐箕１０のケーシング４２へ一体的に繋ぎ、後部を一番棚先４へ延ばしている。一番棚先４は、上側の揺動選別棚１のチャフシーブ５終端に向けて斜め上方へ傾斜して設け、その上端に選別孔を設けた選別体１１を取り付けている。この選別体１１は選別孔を設けた板や網で構成し、その選別孔の孔径は、穀粒の径より大きく下記の第二唐箕７の選別風を通過させ穀粒のみが下方の一番後方棚先６上に落下し、藁屑等は後方へ吹き飛ばされるようにしている。一番移送螺旋２は、一番揚穀筒４３の螺旋に繋がって穀粒をグレンタンク２４へ送り揚げるようにしている。
【００２４】
一番棚先４の下側で一番移送螺旋２と二番移送螺旋１２の中間部に横断流ファンからなる第二唐箕７を横架して設けている。この第二唐箕７の上部は、前側を前記一番棚先４の下面で、後側を一番後方棚先６で、排塵口（三番口）３９へ向かって第三風路４４を形成し、下側から吸引しこの第三風路４４へ選別風を吹き込んでいる。一番後方棚先６は、一番棚先４と略平行に設け、その上端出口を一番棚先４の選別体１１から離して開口している。一番後方棚先６の後端部は板部材６６をボルト４７とナット４８で取り付け、穀粒の品種や湿り具合などによって後端位置を前後調節して二番処理物からの穀粒取り込み割合を変更するようにしている。
【００２５】
また、この一番後方棚先６の下部には開口部４５を形成し、この開口部４５の下方に一番後方螺旋９を横架している。一番後方棚先６の開口部４５に向かう受面が第三風路４４より下側になるようにして穀粒が一番後方螺旋９の受樋８に落下し易くしている。この受樋８は、第二唐箕７のケーシング４６と一体に形成している。
【００２６】
一番棚先４と一番後方棚先６は揺動選別棚１と一体に組み付けて揺動するようにしているので、図２に示す如く、ゴム板からなるシール部材６１，６２，６３を設けて穀粒が交じり合ったり漏れ出たりすることを防いでいる。
【００２７】
一番後方螺旋９の移送経路は、一番還元螺旋５１を軸支した還元筒５２に繋がって、穀粒を一番棚先４上の第一唐箕１０による風選別を受ける位置に送り込むようにしている。（図９参照）
この還元筒５２は一番揚穀筒４３と二番揚穀筒５０を設けた機枠側面で第二唐箕７の軸位置を横切るようにかつ両筒４３，５０に挟まれるように設けて側方へ突出しないようにしている。（図９参照）
揺動選別棚１の後部から落下する藁屑交じりの穀粒（二番物）は、二番移送螺旋１２を内装した二番受樋４９内へ落下するが、この落下の際に第二唐箕７の強い選別風を受けて軽い藁屑が後方の排塵口３９へ吹き飛ばされる。
【００２８】
二番移送螺旋１２の移送経路は、二番物を前記二番処理室３５へ揚穀するための二番揚穀筒５０に繋がっている。
第二唐箕７と一番後方螺旋９は一番移送螺旋２と二番移送螺旋１２の間で前後に並んで軸架しているので、一番後方螺旋９が二番移送螺旋１２に接近し、その軸位置が第二唐箕７と二番移送螺旋１２の軸位置を結んだ線よりも下方に位置した位置関係となっている。
【００２９】
なお、一番移送螺旋２と二番移送螺旋１２及び一番後方螺旋９の螺旋径は、一番移送螺旋２＞二番移送螺旋１２＞一番後方螺旋９の関係になっているが、螺旋径の違いは処理量の多寡で決まる。
【００３０】
揺動選別棚１は、選別送り方向の始端側から順番に、落下した脱穀物を後方に移送する移送棚５５，脱穀物を選別するグレンシーブ５３、二番物を選別するチャフシーブ５、排塵処理物をほぐしてササリ粒を回収すると共に排塵処理物を機外に移送して放出するストローラック５６とから構成されている。
【００３１】
このように構成された揺動選別棚１は、図８に示すように、前端下部を揺動軸６２にエキセンアーム６３で取り付けられ、後端下部に設けたローラ６４を機枠へ斜めに設けたガイド６５へ嵌合して、斜め前後に揺動されるようにしている。
【００３２】
吸引ファン５７は、選別室５８内の軽い塵埃を機外に排出するためのもので、扱胴２８に対して排塵処理胴３１と対向する位置に設けられている。
図９は、脱穀機の動力伝動系統図で、コンバインに搭載したエンジンの動力が唐箕軸６６に入力して第一唐箕１０を駆動し、この唐箕軸６６から揺動軸６２にベルト伝動６７すると共に一番移送螺旋２と第二唐箕７と二番移送螺旋１２及びカウンター軸６８へベルト伝動６９で動力を伝動する。
【００３３】
揺動軸６２はフィードチェン２２へギア伝動７０し、一番移送螺旋２から一番後方螺旋９へベルト伝動７１し、カウンター軸６８は吸塵ファン５７とカッター装置２６を駆動する。一番後方螺旋９は、チェン伝動７２で一番還元螺旋５１を駆動する。
【００３４】
次に、上記の如く構成された脱穀機での脱穀選別状態を説明する。
前記株元搬送装置２１で搬送されてきた穀稈は、脱穀機２３のフィードチェン２２の始端部に引き継がれると共に、該フィードチェン１５に引き継がれた穀稈は、後方に搬送されながら、扱胴２８と扱網２７により脱穀される。脱穀された脱穀物の一部は揺動選別棚１上に落下して、該揺動選別棚１の揺動作用と第一唐箕１０からの風選作用により選別され、一番移送螺旋２内へと取り込まれていき、該一番移送螺旋２に取り込まれた穀粒は、グレンタンク２４内に一時貯溜される構成である。
【００３５】
扱室２９の残りの脱穀物は、排塵処理室３２へ搬送されていくが、その途中において一部の脱穀物は二番処理室３５内に取り込まれていく。該二番処理室３５内に取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向上手側に搬送されながら、二番処理胴３３と二番処理胴受樋３４との相互作用で脱穀（特に枝梗粒が処理）されて、下方の揺動選別棚１上に落下していく。
【００３６】
排塵処理室３２では、排塵処理網３０の目合いが荒い格子状なので、一部の短い藁屑は揺動選別棚１上に落下し、落下しなかった長い藁屑は排塵処理室３２の終端部まで搬送されて、ストローラック３上に強制的に排出される。そして、このように被処理物が排塵処理室３２内にて搬送される間に、排塵処理胴３１とこの排塵処理胴３１で、さらに脱穀されるとともに、脱穀物は解されて中に混在している穀粒いわゆるササリ粒が取り出されて下方の揺動選別棚１上に落下し、さらに、二番移送螺旋１２で回収されていく構成である。
【００３７】
また、扱室２９の終端部まで搬送されてきた脱穀物のうち、排塵処理室３２内に取り込まれなかった脱穀物は下方の揺動選別棚１上に落下していく構成である。
揺動選別棚１上に落下した穀粒は、揺動作用と第一唐箕１０と第二唐箕７の選別風で穀粒が落下し、藁屑等が後方へ送られて排出される。揺動選別棚１の前部からチャフシーブ５終端までに落下する穀粒は、一番棚先４で受け止められ一番移送螺旋２の受樋３内へ回収され、一番揚穀筒４３を経てグレンタンク２４へ貯められる。
【００３８】
チャフシーブ５の終端付近から更に後方で落下する穀粒の一部は一番後方棚先６で受け止められ、第二唐箕７の選別風で藁屑を排除され、一番後方螺旋９から一番移送螺旋２側へ送られる。
【００３９】
このような、揺動選別棚１の揺動作用と第一唐箕１０と第二唐箕７からの選別風の作用にもかかわらず、一番移送螺旋２内に取り込まれなかった残りの穀粒は、他の排塵物と共にさらに後方に送られ、二番移送螺旋１２内へと取り込まれていく。該二番移送螺旋４７内に取り込まれた二番物は、二番揚穀筒５０にて前記二番処理室３５の選別風送り方向下手側に還元されて、扱室２９からの脱穀物と合流し、その後、選別風送り方向の上手側に搬送されながら、二番処理胴受樋３４との相互作用で脱穀処理されながら搬送され、再度、下方の揺動選別棚１上に強制的に落下していく。
【００４０】
脱穀後の排稈はフィードチェン２２の終端部から、排稈チェン３８の始端部に引き継がれて搬送されていき、その後、カッター２６に送られて短く切断され下方の圃場上に放出されていく構成となっている。
【図面の簡単な説明】
【００４１】
【図１】脱穀機の正断面図
【図２】脱穀機の一部拡大正断面図
【図３】脱穀機の平断面図
【図４】脱穀機の背断面図
【図５】脱穀機の平断面図
【図６】脱穀機の左側断面図
【図７】脱穀機の左側断面図
【図８】脱穀機の正断面図
【図９】脱穀機の動力伝動経路図
【図１０】コンバインの正面図
【図１１】コンバインの平面図
【符号の説明】
【００４２】
１ 揺動選別棚
２ 一番移送螺旋
３ 一番受樋
４ 一番棚先
５ チャフシーブ
６ 一番後方棚先
７ 第二唐箕
８ 一番後方受樋
９ 一番後方螺旋
１０ 第一唐箕
１１ 選別体
【技術分野】
【０００１】
この発明は、コンバインやハーベスタに搭載する脱穀機に関する。
【背景技術】
【０００２】
脱穀機で脱穀する際に扱室内で発生する藁屑や刈取の際に混入した雑草の切れ端等の被処理物には穀粒が混入している。この穀粒を回収する為に脱穀機の扱室や二番処理室から出る被処理物をさらに攪拌して脱穀する排塵処理室が設けられている。扱室から直接取り出される穀粒や排塵処理室から取り出される穀粒には、未成熟穀粒や藁屑が混入しているので、この未成熟穀粒や藁屑を排除するために揺動選別装置が扱室の下部に設けられている。
【０００３】
揺動選別装置は、穀粒を受け止めて揺動しながら選別する揺動選別棚とこの揺動選別棚の下方から斜め後上方へ選別風を吹き上げて揺動選別装置上の藁屑等を浮かしながら排塵口へ吹き出す唐箕によって構成されている。
【０００４】
唐箕は揺動選別装置の前方下方に設けた第一唐箕だけでなく、下記の特許文献１，２，３に記載の如く、揺動選別棚の中央下方に第二唐箕を設けて揺動選別棚後端部のストローラック上の藁屑等を強く吹き出すようにした構成もある。
【０００５】
また、揺動選別装置の下方に第一、第二、第三の穀粒回収螺旋を設けて穀粒の回収を迅速に行うようにした構成が、特許文献４に記載されている。
【特許文献１】特開２００１−９５３５９号公報
【特許文献２】特開２００４−１６２００号公報
【特許文献３】特開２００５−９５０７３号公報
【特許文献４】特開昭６２−２８８４３号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
前記の特許文献１，２，３に記載の第二唐箕を設ける技術は、いずれもストローラック上の藁屑等が下方へ落下して穀粒に混入するのを防止する為に、第一唐箕の選別風を強化補助する為のものに過ぎなく、揺動選別棚の中間部から落下する脱穀穀粒に混入する藁屑等を少なくすることにはならない。
【０００７】
また、特許文献４に記載の揺動選別装置の下方に第一、第二、第三の穀粒回収螺旋を設けた構成では、単に穀粒回収手段を多くしただけで、穀粒に混入する藁屑等は少なくならない。
【０００８】
そこで、本発明では、揺動選別棚の前部から中間部までに落下する選別済穀粒を受ける一番受樋や揺動選別棚の後部から落下する藁屑交じりの選別済穀粒を受ける二番受樋への藁屑混入を減少させて脱穀効率を向上することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項１に記載の発明では、揺動選別棚１の下方において、第一唐箕１０の後方で一番移送螺旋２を有する一番受樋３から後方上位に向けて上り傾斜する一番棚先４を揺動選別棚１のチャフシーブ５終端下方近傍まで延設し、この一番棚先４の後側へ適宜に離して該一番棚先４と略平行に傾斜する一番後方棚先６を設け、さらに、前記一番棚先４と一番後方棚先６の間で選別風を吹き上げる第二唐箕７を設け、前記一番後方棚先６の下方に穀粒を受ける一番後方受樋８を設け、該一番後方受樋８内に一番後方螺旋９を設け、この一番後方螺旋９の移送先を前記一番棚先４上に連通してなる脱穀機としたものである。
【００１０】
請求項１の作用は、揺動選別棚１のチャフシーブ５終端までに選別されて落下する穀粒は一番棚先４で受け止められ第一唐箕１０の選別風で藁屑等が後方へ吹き飛ばされ、一番受樋３内に回収される。チャフシーブ５の後方から落下する藁屑交じりの穀粒は一番後方棚先６で受け止められ第二唐箕７の選別風で藁屑等が後方へ吹き飛ばされながら、一番後方受樋８内に回収され、さらにその穀粒が一番棚先４上に供給され第一唐箕１０の選別風を受けて再度藁屑等が吹き飛ばされ、一番受樋３内へ送られる。
【００１１】
揺動選別棚１の終端から落下する藁屑交じりの穀粒は二番移送螺旋１２の二番処理経路へ送られ、二番処理物として再度排塵処理室に送られ選別作用を受ける。
請求項２に記載の発明では、前記一番棚先４の終端部に選別孔を形成した選別板１１を設けたことを特徴とする請求項１記載の脱穀機としたものである。
【００１２】
請求項２の作用は、請求項１の作用に加え、チャフシーブ５の近辺で落下する選別穀粒に含まれる藁屑が選別体１１で受け止められることで、第一唐箕１０や第二唐箕７の選別風で直ちには飛ばされ難い重い藁屑が選別体１１上に滞留している内にやがて後方へ吹き飛ばされるようになり、選別穀粒へ混入することを防げる。
【発明の効果】
【００１３】
本発明は上述のごとく構成したので、請求項１記載の発明においては、揺動選別棚１のチャフシーブ５までに落下する選別穀粒が一番棚先４で受けられ第一唐箕１０の選別風で藁屑等が効果的に取り除かれ、一番受樋３に落下し直ちに選別済の穀粒として回収される量が多くなり、一番後方棚先６で受け止められる藁屑交じりの穀粒も第二唐箕７の選別風で藁屑を排除され一番棚先４上に供給されることで、選別済の穀粒がさらに多くなる。このことによって、相対的に二番処理物として再処理される量が少なくなり、二番処理物の選別負荷を低減し選別効率が向上する。
【００１４】
また、請求項２記載の発明においては、請求項１の効果に加え、選別風で飛ばされ難い重い藁屑が選別体１１上で効果的に取り除かれ、選別済の穀粒に混入することを防げる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１５】
図１０と図１２には、本発明を具現化した脱穀機を搭載したコンバインが示されている。
走行装置１５を有する車台１６の前方には、刈取装置１７が設けられている。この刈取装置１７は、植立穀稈を分草する複数の分草具１８と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置１９と、植立穀稈を刈り取る刈刃２０と、該刈刃２０にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置２１で構成されている。
【００１６】
車台１６の上方には、前記株元搬送装置２１から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン２２を有する脱穀機２３と、該脱穀機２３の右側方であって、この脱穀機２３で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク２４と、該グレンタンク２４の前方に位置してコンバインの操縦等各種操作を実行する操作部２５が設けられている。脱穀機２３の後方には、脱穀済の排稈を切断するカッター装置２６が設けられている。
【００１７】
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈が分草具１８にて分草され、刈刃２０にて刈り取られる。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置２１にて後方へ搬送され、脱穀機２３のフィードチェン２２へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン２２で後方へ搬送されながら脱穀機２３にて脱穀選別さ、脱穀済の穀稈がカッター装置２６で短く切断され、圃場面に散布される。
【００１８】
次に、脱穀機２３を図１〜図９に基づいて説明する。
脱穀機２３内には、扱網２７を有する扱胴２８を軸架した扱室２９と、該扱室２９の一側には、扱室２９の後部からの処理物を受け入れて処理する排塵処理網３０を有する排塵処理胴３１を軸架した排塵処理室３２が設けられている。そして、扱室２９と排塵処理室３２の下方には揺動選別棚１を設けている。
【００１９】
また、排塵処理胴３１の前方には、二番処理胴３３と二番処理胴受樋３４（網や格子状のものでもよい）からなる二番処理室３５が構成されている。二番処理胴３３は、本実施例では扱胴２８の一側グレンタンク２４側であって、排塵処理胴３１の前方にこの排塵処理胴３１と一体的に構成されている。この二番処理胴３３は基本的には二番物を処理するものである。この二番処理胴３３は二番処理胴軸３７にて支持されている構成であるので、前記排塵処理胴３１と二番処理胴３３が一体的に支持されている構成である。
【００２０】
扱網２７から漏れた被処理物は二番処理室３５内に取り込まれる構成であるので、前記二番処理胴３３は二番物の他に、扱室２９内から入り込んできた被処理物も一緒に処理する構成となっている。前記扱網２７と二番処理胴受樋３４と排塵処理網３０は、それぞれ扱胴２８と二番処理胴３３と排塵処理胴３１の下方に設けられている。
【００２１】
排塵処理胴３１の排塵処理歯３１ａは、扱室２９の後部からの脱穀物を選別風送り方向の下手側方向に送るような向きに固着しておく必要がある。本実施例では、該排塵処理歯３１ａは、排塵処理胴３１の外周面に巻き付け螺旋形状となっている。
【００２２】
前記扱室２９と二番処理室３５と排塵処理室３２の下方には、落下してくる被選別物を受けて選別する揺動選別棚１が設置されていて、該揺動選別棚１の下方には、選別風送り方向始端側に第一唐箕１０を設け、該第一唐箕１０から送風される選別風の送り方向下手側には、第一風路４０と第二風路４１が設けられていて、この第一風路４０と第二風路４１の下手側に一番移送螺旋２を設け、該一番移送螺旋２の選別風送り方向下手側には二番移送螺旋１２を設けている。
【００２３】
一番移送螺旋２の底部に設ける一番受樋３は、その前側を第一唐箕１０のケーシング４２へ一体的に繋ぎ、後部を一番棚先４へ延ばしている。一番棚先４は、上側の揺動選別棚１のチャフシーブ５終端に向けて斜め上方へ傾斜して設け、その上端に選別孔を設けた選別体１１を取り付けている。この選別体１１は選別孔を設けた板や網で構成し、その選別孔の孔径は、穀粒の径より大きく下記の第二唐箕７の選別風を通過させ穀粒のみが下方の一番後方棚先６上に落下し、藁屑等は後方へ吹き飛ばされるようにしている。一番移送螺旋２は、一番揚穀筒４３の螺旋に繋がって穀粒をグレンタンク２４へ送り揚げるようにしている。
【００２４】
一番棚先４の下側で一番移送螺旋２と二番移送螺旋１２の中間部に横断流ファンからなる第二唐箕７を横架して設けている。この第二唐箕７の上部は、前側を前記一番棚先４の下面で、後側を一番後方棚先６で、排塵口（三番口）３９へ向かって第三風路４４を形成し、下側から吸引しこの第三風路４４へ選別風を吹き込んでいる。一番後方棚先６は、一番棚先４と略平行に設け、その上端出口を一番棚先４の選別体１１から離して開口している。一番後方棚先６の後端部は板部材６６をボルト４７とナット４８で取り付け、穀粒の品種や湿り具合などによって後端位置を前後調節して二番処理物からの穀粒取り込み割合を変更するようにしている。
【００２５】
また、この一番後方棚先６の下部には開口部４５を形成し、この開口部４５の下方に一番後方螺旋９を横架している。一番後方棚先６の開口部４５に向かう受面が第三風路４４より下側になるようにして穀粒が一番後方螺旋９の受樋８に落下し易くしている。この受樋８は、第二唐箕７のケーシング４６と一体に形成している。
【００２６】
一番棚先４と一番後方棚先６は揺動選別棚１と一体に組み付けて揺動するようにしているので、図２に示す如く、ゴム板からなるシール部材６１，６２，６３を設けて穀粒が交じり合ったり漏れ出たりすることを防いでいる。
【００２７】
一番後方螺旋９の移送経路は、一番還元螺旋５１を軸支した還元筒５２に繋がって、穀粒を一番棚先４上の第一唐箕１０による風選別を受ける位置に送り込むようにしている。（図９参照）
この還元筒５２は一番揚穀筒４３と二番揚穀筒５０を設けた機枠側面で第二唐箕７の軸位置を横切るようにかつ両筒４３，５０に挟まれるように設けて側方へ突出しないようにしている。（図９参照）
揺動選別棚１の後部から落下する藁屑交じりの穀粒（二番物）は、二番移送螺旋１２を内装した二番受樋４９内へ落下するが、この落下の際に第二唐箕７の強い選別風を受けて軽い藁屑が後方の排塵口３９へ吹き飛ばされる。
【００２８】
二番移送螺旋１２の移送経路は、二番物を前記二番処理室３５へ揚穀するための二番揚穀筒５０に繋がっている。
第二唐箕７と一番後方螺旋９は一番移送螺旋２と二番移送螺旋１２の間で前後に並んで軸架しているので、一番後方螺旋９が二番移送螺旋１２に接近し、その軸位置が第二唐箕７と二番移送螺旋１２の軸位置を結んだ線よりも下方に位置した位置関係となっている。
【００２９】
なお、一番移送螺旋２と二番移送螺旋１２及び一番後方螺旋９の螺旋径は、一番移送螺旋２＞二番移送螺旋１２＞一番後方螺旋９の関係になっているが、螺旋径の違いは処理量の多寡で決まる。
【００３０】
揺動選別棚１は、選別送り方向の始端側から順番に、落下した脱穀物を後方に移送する移送棚５５，脱穀物を選別するグレンシーブ５３、二番物を選別するチャフシーブ５、排塵処理物をほぐしてササリ粒を回収すると共に排塵処理物を機外に移送して放出するストローラック５６とから構成されている。
【００３１】
このように構成された揺動選別棚１は、図８に示すように、前端下部を揺動軸６２にエキセンアーム６３で取り付けられ、後端下部に設けたローラ６４を機枠へ斜めに設けたガイド６５へ嵌合して、斜め前後に揺動されるようにしている。
【００３２】
吸引ファン５７は、選別室５８内の軽い塵埃を機外に排出するためのもので、扱胴２８に対して排塵処理胴３１と対向する位置に設けられている。
図９は、脱穀機の動力伝動系統図で、コンバインに搭載したエンジンの動力が唐箕軸６６に入力して第一唐箕１０を駆動し、この唐箕軸６６から揺動軸６２にベルト伝動６７すると共に一番移送螺旋２と第二唐箕７と二番移送螺旋１２及びカウンター軸６８へベルト伝動６９で動力を伝動する。
【００３３】
揺動軸６２はフィードチェン２２へギア伝動７０し、一番移送螺旋２から一番後方螺旋９へベルト伝動７１し、カウンター軸６８は吸塵ファン５７とカッター装置２６を駆動する。一番後方螺旋９は、チェン伝動７２で一番還元螺旋５１を駆動する。
【００３４】
次に、上記の如く構成された脱穀機での脱穀選別状態を説明する。
前記株元搬送装置２１で搬送されてきた穀稈は、脱穀機２３のフィードチェン２２の始端部に引き継がれると共に、該フィードチェン１５に引き継がれた穀稈は、後方に搬送されながら、扱胴２８と扱網２７により脱穀される。脱穀された脱穀物の一部は揺動選別棚１上に落下して、該揺動選別棚１の揺動作用と第一唐箕１０からの風選作用により選別され、一番移送螺旋２内へと取り込まれていき、該一番移送螺旋２に取り込まれた穀粒は、グレンタンク２４内に一時貯溜される構成である。
【００３５】
扱室２９の残りの脱穀物は、排塵処理室３２へ搬送されていくが、その途中において一部の脱穀物は二番処理室３５内に取り込まれていく。該二番処理室３５内に取り込まれた脱穀物は、選別風送り方向上手側に搬送されながら、二番処理胴３３と二番処理胴受樋３４との相互作用で脱穀（特に枝梗粒が処理）されて、下方の揺動選別棚１上に落下していく。
【００３６】
排塵処理室３２では、排塵処理網３０の目合いが荒い格子状なので、一部の短い藁屑は揺動選別棚１上に落下し、落下しなかった長い藁屑は排塵処理室３２の終端部まで搬送されて、ストローラック３上に強制的に排出される。そして、このように被処理物が排塵処理室３２内にて搬送される間に、排塵処理胴３１とこの排塵処理胴３１で、さらに脱穀されるとともに、脱穀物は解されて中に混在している穀粒いわゆるササリ粒が取り出されて下方の揺動選別棚１上に落下し、さらに、二番移送螺旋１２で回収されていく構成である。
【００３７】
また、扱室２９の終端部まで搬送されてきた脱穀物のうち、排塵処理室３２内に取り込まれなかった脱穀物は下方の揺動選別棚１上に落下していく構成である。
揺動選別棚１上に落下した穀粒は、揺動作用と第一唐箕１０と第二唐箕７の選別風で穀粒が落下し、藁屑等が後方へ送られて排出される。揺動選別棚１の前部からチャフシーブ５終端までに落下する穀粒は、一番棚先４で受け止められ一番移送螺旋２の受樋３内へ回収され、一番揚穀筒４３を経てグレンタンク２４へ貯められる。
【００３８】
チャフシーブ５の終端付近から更に後方で落下する穀粒の一部は一番後方棚先６で受け止められ、第二唐箕７の選別風で藁屑を排除され、一番後方螺旋９から一番移送螺旋２側へ送られる。
【００３９】
このような、揺動選別棚１の揺動作用と第一唐箕１０と第二唐箕７からの選別風の作用にもかかわらず、一番移送螺旋２内に取り込まれなかった残りの穀粒は、他の排塵物と共にさらに後方に送られ、二番移送螺旋１２内へと取り込まれていく。該二番移送螺旋４７内に取り込まれた二番物は、二番揚穀筒５０にて前記二番処理室３５の選別風送り方向下手側に還元されて、扱室２９からの脱穀物と合流し、その後、選別風送り方向の上手側に搬送されながら、二番処理胴受樋３４との相互作用で脱穀処理されながら搬送され、再度、下方の揺動選別棚１上に強制的に落下していく。
【００４０】
脱穀後の排稈はフィードチェン２２の終端部から、排稈チェン３８の始端部に引き継がれて搬送されていき、その後、カッター２６に送られて短く切断され下方の圃場上に放出されていく構成となっている。
【図面の簡単な説明】
【００４１】
【図１】脱穀機の正断面図
【図２】脱穀機の一部拡大正断面図
【図３】脱穀機の平断面図
【図４】脱穀機の背断面図
【図５】脱穀機の平断面図
【図６】脱穀機の左側断面図
【図７】脱穀機の左側断面図
【図８】脱穀機の正断面図
【図９】脱穀機の動力伝動経路図
【図１０】コンバインの正面図
【図１１】コンバインの平面図
【符号の説明】
【００４２】
１ 揺動選別棚
２ 一番移送螺旋
３ 一番受樋
４ 一番棚先
５ チャフシーブ
６ 一番後方棚先
７ 第二唐箕
８ 一番後方受樋
９ 一番後方螺旋
１０ 第一唐箕
１１ 選別体
【特許請求の範囲】
【請求項１】
揺動選別棚（１）の下方において、第一唐箕（１０）の後方で一番移送螺旋（２）を有する一番受樋（３）から後方上位に向けて上り傾斜する一番棚先（４）を揺動選別棚（１）のチャフシーブ（５）終端下方近傍まで延設し、この一番棚先（４）の後側へ適宜に離して該一番棚先（４）と略平行に傾斜する一番後方棚先（６）を設け、さらに、前記一番棚先（４）と一番後方棚先（６）の間で選別風を吹き上げる第二唐箕（７）を設け、前記一番後方棚先（６）の下方に穀粒を受ける一番後方受樋（８）を設け、該一番後方受樋（８）内に一番後方螺旋（９）を設け、この一番後方螺旋（９）の移送先を前記一番棚先（４）上に連通してなる脱穀機。
【請求項２】
前記一番棚先（４）の終端部に選別孔を形成した選別板（１１）を設けたことを特徴とする請求項１記載の脱穀機。
【請求項１】
揺動選別棚（１）の下方において、第一唐箕（１０）の後方で一番移送螺旋（２）を有する一番受樋（３）から後方上位に向けて上り傾斜する一番棚先（４）を揺動選別棚（１）のチャフシーブ（５）終端下方近傍まで延設し、この一番棚先（４）の後側へ適宜に離して該一番棚先（４）と略平行に傾斜する一番後方棚先（６）を設け、さらに、前記一番棚先（４）と一番後方棚先（６）の間で選別風を吹き上げる第二唐箕（７）を設け、前記一番後方棚先（６）の下方に穀粒を受ける一番後方受樋（８）を設け、該一番後方受樋（８）内に一番後方螺旋（９）を設け、この一番後方螺旋（９）の移送先を前記一番棚先（４）上に連通してなる脱穀機。
【請求項２】
前記一番棚先（４）の終端部に選別孔を形成した選別板（１１）を設けたことを特徴とする請求項１記載の脱穀機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２００７−１５９４８７（Ｐ２００７−１５９４８７Ａ）
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３６０５８４（Ｐ２００５−３６０５８４）
【出願日】平成１７年１２月１４日（２００５．１２．１４）
【出願人】（００００００１２５）井関農機株式会社 (3,813)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１２月１４日（２００５．１２．１４）
【出願人】（００００００１２５）井関農機株式会社 (3,813)
【Ｆターム（参考）】
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