説明

表示制御装置、表示制御方法、およびプログラム

【課題】効率的に焼き付きを軽減することが可能な、新規かつ改良された表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムを提案する。
【解決手段】画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部と、を備える、表示制御装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、焼き付きを起こしやすいディスプレイ表示素子として、画素ごとに独立した自発光素子をもつ表示装置が知られている。代表的な自発光型ディスプレイとしては、例えば、有機EL(electroluminescence)素子を有する有機ELディスプレイが知られている。有機EL素子の発光輝度は、一般的に、素子に流れる電流量に比例する。また、有機EL素子は、素子の発光時間が長いほど、また、素子の発光輝度が高いほど、発光効率が低下することが知られている。このため、例えば、低輝度なバックグランドで高輝度な固定パターンを長時間表示し続けると、高輝度部の輝度が周辺の低輝度部の輝度より速く低下することが原因で、固定パターン部の表示される領域に対して焼き付きが生じやすい。
【0003】
焼き付きを低減する技術として、例えば、所定の時間ごとにディスプレイ上の画像の表示位置を切り替える技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。上記特許文献1により開示されている技術によれば、同一画素に表示される複数の画素データ間の差分が小さい場合であっても表示位置を切り替える動作がなされ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−148558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、同一画素に表示される複数の画素データ間の差分が小さい場合には、同じ画素に同じ画像が表示されている場合とあまり変わらなくなってしまい、画素データが表示される位置を切り替えても焼き付き軽減とならない。このため、無駄な切り替え動作がなされてしまう可能性がある。また、どのような画像であっても常に同じ周期で表示位置の切り替えが行われるため、切り替えにより生じる消費電力が大きくなり易い。
【0006】
そこで、本開示では、効率的に焼き付きを軽減することが可能な、新規かつ改良された表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部と、を備える、表示制御装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出することと、前記差分の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御することと、を含む、表示制御方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、コンピュータを、画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部と、を備える表示制御装置として機能させるための、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本開示に係る表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムによれば、効率的に焼き付きを軽減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本開示の第1の実施形態に係る表示システムの構成を示した説明図である。
【図2】視差バリアのバリア位置と画像の表示位置との関係を示す図である。
【図3】視差バリアのバリア位置と画像の表示位置との関係を示す図である。
【図4】視差バリアの構成例を示す図である。
【図5】本開示の第1の実施形態に係る表示システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】図5に示した動作の流れの変形例を示す図である。
【図7】本開示の第2の実施形態に係る表示システムの構成を示した説明図である。
【図8】被写体距離と奥行値との関係を示すテーブルである。
【図9】被写体距離と奥行値との関係を示すグラフである。
【図10】奥行値と視差量との関係を示すグラフである。
【図11】左眼用画像と右眼用画像との位置関係を模式的に示す図である。
【図12】本開示の第2の実施形態に係る表示システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【図13】図12に示した動作の流れの変形例を示す図である。
【図14】本開示の第3の実施形態に係る表示システムの構成を示した説明図である。
【図15】画像データから立体視画像データへの変換手法の例を示す図である。
【図16】本開示の第3の実施形態に係る表示システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0014】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.表示システムの構成
2.各実施形態の説明
2−1.第1の実施形態
2−2.第2の実施形態
2−3.第3の実施形態
3.むすび
【0015】
<<1.表示システムの構成>>
本開示による技術は、「2−1.第1の実施形態」〜「2−3.第3の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。後述するように各実施形態に係る表示システムによれば、画像データの例として立体視画像データが表示されるが、本開示に係る技術に適用できる画像データは立体視画像データに限らない。
【0016】
例えば、画像データが平面画像データである場合にも本開示に係る技術が適用され得る。したがって、本開示に係る表示制御装置10は、
A.画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部(110)と、
B.検出部(110)の検出結果に基づき、複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部(130)と、
を備える装置として提供され得る。
【0017】
かかる構成によれば、無駄な切り替え動作がなされてしまう可能性を低減することができ、切り替えにより生じる消費電力が大きくなることを防止することができる。したがって、かかる構成によれば、効率的に焼き付きを軽減することが可能となるという格別な効果を奏する。
【0018】
なお、上記した通り、以下に説明する各実施形態においては、画像データの例として立体視画像データが表示される。一般的に、眼鏡を用いなくても閲覧者に対して立体的な画像を閲覧させる技術の例としては、視差バリア(パララックスバリア)方式、レンチキュラーレンズ方式、液晶レンズ方式などが知られている。
【0019】
これらの方式は、表示装置20の水平方向の各画素(RGBの集合を画素とする場合、RGBの各々を画素とする場合の双方を含む)に対して交互に左眼用画像、右眼用画像を表示する技術である。また、上記方式は、左眼用画像は閲覧者の左眼、右眼用画像は閲覧者の右眼に視認されるようにバリアやレンズを配置し、両眼視差に基づき閲覧者に画像の立体感を与える技術である。以下に説明する各実施形態においては、特に、視差バリア方式を利用した場合について説明する。
【0020】
<<2.各実施形態の説明>>
以上、本開示による表示システムの構成を説明した。続いて、本開示の各実施形態について順次詳細に説明する。
【0021】
<2−1.第1の実施形態>
まず、本開示の第1の実施形態について説明する。図1は、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの構成を示した説明図である。図1に示したように、本開示の第1の実施形態に係る表示システムは、表示制御装置10Aと、表示装置20と、視差バリア駆動装置30と、視差バリア(バリア液晶)40とを備える。表示制御装置10Aは、検出部110Aと、周期判定部120Aと、表示制御部130と、視差バリア制御部140とを備える。
【0022】
ここで、図2〜図4を参照しながら、各ブロックが有する機能について説明する。図2および図3は、視差バリア40のバリア41の位置と画像の表示位置との関係を示す図である。なお、図2および図3に示した例では、RGBの集合を画素としている。また、図4は、視差バリア40の構成例を示す図である。
【0023】
検出部110Aは、上記したように、画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する機能を有する。検出部110Aは、特に、画像データが複数の左眼用画素データおよび複数の右眼用画素データからなる立体視画像データである場合には、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データ間の差分を検出する機能を有する。隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データ間の差分の具体例としては様々なデータが想定される。その中でも、本開示の第1の実施形態では、検出部110Aが、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの輝度成分の差分を検出することができる。
【0024】
図2および図3には、画像データの例として、左眼用画素データL0、L1、・・・、L8および右眼用画素データR0、R1、・・・、R8が水平方向に交互に並べられる立体視画像データが示されている。しかしながら、水平方向に並べられる左眼用画素データの個数および右眼用画素データの個数の各々は、複数であれば特に限定されない。
【0025】
検出部110Aは、例えば、隣接する左眼用画素データL0および右眼用画素データR0の差分を検出することができる。同様に、検出部110Aは、他の隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの差分を検出することもできる。画像データは、例えば、図示しない撮像装置により撮影されることによって取得されてもよいし、図示しない記録媒体から取得されてもよいし、図示しない他の装置から受信されてもよい。
【0026】
検出部110Aは、1フレームの画像データ中のどの範囲を対象に差分を検出してもよい。例えば、検出部110Aは、1フレームの画像データ中の全部の範囲を対象に差分を検出してもよい。あるいは、検出部110Aは、1フレームの画像データ中の一部の範囲を対象に差分を検出してもよい。1フレームの画像データ中の一部の範囲が対象とされる場合には、一部の範囲がどの範囲であるのかをあらかじめ決めておくことができる。例えば、一部の範囲は、1フレームの画像データの中央の領域であるとしておいてもよい。
【0027】
表示制御部130は、検出部110Aの検出結果に基づいて隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えを制御する機能を有する。表示制御部130は、例えば、図2に示したように、入れ替え前は、R0、L0、R1、L1、・・・、R8、L8といった順序により表示するように制御し、図3に示したように、入れ替え後は、L0、R0、L1、R1、・・・、L8、R8といった順序により表示するように制御してもよい。
【0028】
しかしながら、入れ替えの手法はかかる例に限定されない。例えば、表示制御部130は、R0、L0、R1、L1、・・・、R8、L8をいずれかの方向にスライドさせるようにしてもよい。すなわち、表示制御部130は、R0、L0、R1、L1、・・・、R8、L8の並び順を変えずに位置を変えるようにしてもよい。
【0029】
視差バリア制御部140は、検出部110Aの検出結果に基づいて視差バリア40のバリア41の位置の変更を制御する機能を有する。視差バリア40を構成するバリア41は、光を遮る性質を有し、視差バリア40を構成する開口部42は、光を透過する性質を有している。かかる性質を利用して、視差バリア制御部140は、例えば、図2および図3に示したように、R0、R1、・・・、R8から発せられた光は直接右目には届くが直接左目には届かないように視差バリア40のバリア41の位置を制御するとともに、L0、L1、・・・、L8から発せられた光は直接左目には届くが直接右目には届かないように視差バリア40のバリア41の位置を制御する必要がある。
【0030】
したがって、表示制御部130により隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えが制御される場合には、その制御に伴って、視差バリア40のバリア41の位置の変更を制御する必要がある。
【0031】
表示装置20は、表示制御部130による制御に基づいて、立体視画像データを表示する機能を有する。より詳細には、表示装置20は、表示制御部130から出力された表示制御信号を取得し、取得した表示制御信号に基づいて左眼用画素データおよび右眼用画素データを表示したり、取得した表示制御信号に基づいて左眼用画素データおよび右眼用画素データを入れ替えたりする。
【0032】
視差バリア40は、液晶パネルで構成され、平板状の共通電極45と、共通電極45に液晶層を介して対向配置されたストライプ状に延びる複数のバリア制御電極44とにより構成された電極構造を有している。また、視差バリア40は、複数のバリア制御電極44に電圧が印加されるように構成されている。
【0033】
図4に示したように、各バリア制御電極44は、1本おきに配線を介して結線されており、例えば、図4において、左側から数えて奇数番目のバリア制御電極44が、第1入力端子43Aに接続されている。一方、図4において、左側から数えて偶数番目のバリア制御電極44が、第2入力端子43Bに接続されている。すなわち、複数のバリア制御電極44は、1本おきに同じ電圧が印加されるように構成されている。
【0034】
視差バリア駆動装置30は、視差バリア制御部140による制御に基づいて、視差バリア40のバリア41の位置の変更を行う。より詳細には、視差バリア駆動装置30は、視差バリア制御部140から出力された視差バリア制御信号を取得し、取得した視差バリア制御信号に基づいて視差バリア40のバリア41の位置の変更を行う。
【0035】
例えば、視差バリア駆動装置30は、第1入力端子43Aおよび第2入力端子43Bに異なる電圧をそれぞれ印加して、光透過部と、遮光部(バリア)とをストライプ状に形成することで立体視表示を可能とする。すなわち、視差バリア駆動装置30は、第1入力端子43Aと第2入力端子43Bに印加する電圧を入れ替えることで画素入れ替えに合わせたバリア位置変更を行う。
【0036】
以上に説明した機能によれば、画像データが平面画像データである場合と同様に、無駄な切り替え動作がなされてしまう可能性を低減することができ、切り替えにより生じる消費電力が大きくなることを防止することができる。したがって、かかる構成によれば、効率的に焼き付きを軽減することが可能となるという格別な効果を奏する。
【0037】
表示制御部130および視差バリア制御部140による制御の手法は特に限定されない。例えば、周期判定部120Aは、検出部110Aの検出結果に応じた周期を判定する機能を有している。したがって、表示制御部130は、周期判定部120Aにより判定された周期に従って隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えを制御してもよい。そのとき、視差バリア制御部140は、周期判定部120Aにより判定された周期に従って視差バリア40のバリア41の位置の変更を制御してもよい。
【0038】
また、周期判定部120Aによる周期判定の手法についても特に限定されない。例えば、周期判定部120Aは、検出部110Aにより検出された差分が差分比較値を上回る隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの組の出現頻度に応じて周期を判定することができる。差分比較値はあらかじめ決めておくことができる。ここで、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの組とは、図2および図3に示した例では、「R0およびL0」であり、「R1およびL1」、・・・、「R8およびL8」の各々も同様に組をなしている。
【0039】
出現頻度に応じた周期の判定にも様々は手法が想定される。例えば、周期判定部120Aは、出現頻度が高いほど、表示制御部130および視差バリア制御部140による制御は長時間なされなくてもよいと考えられるため、短い周期を判定することができる。あるいは、周期判定部120Aは、出現頻度が頻度比較値を下回る場合には、表示制御部130による入れ替え制御、および視差バリア制御部140による変更制御を行わないと判定してもよい。
【0040】
出現頻度の算出にも様々は手法が想定される。例えば、周期判定部120Aは、検出部110Aにより検出された差分に関わらず、カウント値として同一の値(例えば、「1」)を累積していくことにより出現頻度を算出してもよい。しかしながら、カウント値は同一の値でなくてもよい。
【0041】
例えば、周期判定部120Aは、検出部110Aにより検出された差分の大きさに応じてカウント値の重み付けを行い、重み付けされたカウント値に基づいて出現頻度を算出してもよい。例えば、周期判定部120Aは、検出部110Aにより検出された差分の大きさが「60以上」である場合には、カウント値を「1」として累積していき、差分の大きさが「30以上」かつ「60回未満」である場合には、カウント値を「0.5」として累積していけばよい。
【0042】
周期判定部120Aは、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの各組に関して検出部110Aにより検出された差分の合計値に応じて周期を判定してもよい。図2および図3に示した例では、周期判定部120Aは、「R0およびL0」、・・・、「R8およびL8」の各組に関する差分の合計値に応じて周期を判定すればよい。例えば、合計値が小さいほど、表示制御部130および視差バリア制御部140による制御は長時間なされなくてもよいと考えられるため、短い周期を判定すればよい。
【0043】
検出部110Aによる検出の間隔は、適宜変更することも可能である。例えば、検出部110Aは、今回の検出結果に応じた時間の経過後に次回の検出を行ってもよい。より詳細には、例えば、検出部110Aにより今回検出された差分が差分比較値を上回る隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの組の出現頻度に応じた時間の経過後に次回の検出を行ってもよい。
【0044】
さらに詳細には、例えば、出現頻度が低いほど、表示制御部130および視差バリア制御部140による制御は長時間なされなくてもよいと考えられるため、長時間経過後に次回の検出を行えばよい。例えば、検出部110Aは、出現頻度が「30回/1フレーム以上」かつ「60回/1フレーム未満」である場合には、「2分」ごとに検出を行い、出現頻度が「60回/1フレーム以上」である場合には、「1分」ごとに検出を行えばよい。
【0045】
他の手法として、例えば、検出部110Aは、画像データの連続表示時間に応じた時間間隔で差分の検出を行ってもよい。例えば、画像データが連続して長時間表示されている場合には、焼き付きが起こり易い状況にあると言える。したがって、例えば、検出部110Aは、画像データの連続表示時間が長い時間であるほど、短い時間間隔で差分の検出を行うとよい。
【0046】
例えば、検出部110Aは、連続表示時間が「5分未満」である場合には、「3分」ごとに検出を行えばよい。また、例えば、検出部110Aは、連続表示時間が「10分以上」かつ「15分未満」である場合には、「2分」ごとに検出を行えばよい。また、例えば、検出部110Aは、連続表示時間が「15分以上」である場合には、「1分」ごとに検出を行えばよい。
【0047】
以上、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの各ブロックが有する機能について説明した。続いて、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明する。
【0048】
図5は、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの動作の流れを示すフローチャートである。図5を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明する。なお、水平方向に隣接する右眼用画素と左眼用画素を「L/R画素」と表記する場合がある。
【0049】
まず、検出部110Aに入力される画像データは、閲覧者が立体視できるように、表示装置20の水平方向に、R0、L0、R1、L1、R2、L2・・・R8、L8の順に表示される。検出部110Aでは、これらの画素データの輝度信号(例えば、YUVの輝度信号または画素データのRGB信号)に関して、「R0とL0との差分」といったように、水平方向に隣接する右眼用画素データと左眼用画素データとの間で比較することにより、差分を検出する(ステップS11)。検出部110Aにより検出された差分は、検出結果として周期判定部120Aに出力される。
【0050】
周期判定部120Aは、差分があらかじめ設定された差分比較値よりも大きいか否かを判定し(ステップS12)、差分が差分比較値よりも大きい場合には(ステップS12で「Yes」)、出現頻度をカウントする(ステップS13)。なお、ステップS13が実行される度にカウント値が累積されることにより出現頻度が算出される。一方、周期判定部120Aは、差分が差分比較値以下の場合には(ステップS12で「No」)、ステップS14に移行される。
【0051】
周期判定部120Aは、表示フレーム分についてのステップS11〜ステップS13が終了していない場合には(ステップS14で「No」)、ステップS11に戻って、次の画素データ(例えば、「R0とL0」に関する処理の次には「R1とL1」に関する処理)についてのステップS11〜ステップS13を実行する。一方、周期判定部120Aは、表示フレーム分についてのステップS11〜ステップS13が終了した場合には(ステップS14で「Yes」)、ステップS15に移行される。
【0052】
例えば、画像データの輝度信号が「0」〜「255」の値であり、R0=「255」、L0=「128」の輝度信号であった場合、R0とL0の差分は「127」となり、あらかじめ設定された頻度比較値が「64」であれば、頻度比較値より差分が大きいため、カウント値が加算される。つまり、表示フレーム内において差分(R画素とL画素との間の差分)があらかじめ設定された値より大きい画素の数をカウントする。
【0053】
検出部110Aにより差分が検出されるタイミングは特に限定されないが、例えば、差分は定期的に検出されてもよいし(例えば、特定のフレームに対して検出を行うようにする。)、撮像装置により再生される画像の切り替わり時(画像送り時、画像戻し時)、再生スタート時、ストップ時、録画スタート時、ストップ時、ズーム操作時などのように、状態が遷移するタイミングで検出されてもよい。
【0054】
出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値よりも大きい場合には(ステップS15で「Yes」)、周期判定部120Aは、出現頻度に応じて周期を判定し、表示制御部130は、周期でL画素とR画素との間の入れ替えを制御し、視差バリア制御部140は、視差バリア40のバリア41の位置変更を制御する。表示装置20は、表示制御部130による制御に基づいてL画素とR画素との間の入れ替えを行い、視差バリア40は、視差バリア制御部140による制御に基づいて視差バリア40のバリア41の位置を変更する(ステップS17)。その後、検出部110による検出は終了する。
【0055】
周期判定部120Aにより判定される周期は、例えば、出現頻度が大きいほど短くするように判定される。例えば、周期判定部120Aは、下記計算式(1)により周期(フレーム数)を算出することができる。
【0056】
周期(フレーム数)=基準周期−周期(出現頻度に基づく値)…(1)
【0057】
ここで、基準周期は、周期判定部120Aにあらかじめ設定された値である。周期(出現頻度に基づく値)は、例えば、算出された出現頻度に対してあらかじめ設定された係数が乗じられて得られる。周期(出現頻度に基づく値)が「30」、かつ、基準周期が「60」であれば、周期(フレーム数)が「30」となるため、30フレームが表示装置20に表示されるごとに、L/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とが行われるようになる。その後は、次の検出まで30フレーム周期でL/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とが行われる。
【0058】
このような周期判定の手法によれば、例えば、立体視表示において、暗い背景に背景よりも明るい固定パターン(OSDや物体)が多く表示されるほど、隣接するL/R画素間の輝度差が短時間で平均化され得る。また、周期判定の他の手法として、累積差分値と出現頻度とに基づいて周期が判定される手法も採用され得る。
【0059】
この場合、例えば、周期判定部120Aは、あらかじめ設定された差分比較値より大きい差分を表示フレーム内で累積しておき、累積差分値と出現頻度に応じて周期を判定する。例えば、周期判定部120Aは、下記計算式(2)により周期(フレーム数)を算出する。周期(出現頻度と累積差分値とに基づく値)は、例えば、出現頻度と累積差分値との合計に対してあらかじめ設定された係数が乗じられて得られる。
【0060】
周期(フレーム数)=基準周期−周期(出現頻度と累積差分値とに基づく値)…(2)
【0061】
このような周期判定の手法によれば、例えば、隣接するL/R画素間の輝度差が大きく、出現頻度が大きい場合に、短い周期が判定される。したがって、出現頻度が同じ場合でも、隣接するL/R画素間の輝度差が大きいほど、隣接するL/R画素間の輝度差が短時間で平均化され得る。
【0062】
一方、出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値以下の場合には(ステップS15で「No」)、L/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とを周期的に行うことはせず、現在の状態を継続する(ステップS16)。その後、検出部110による検出は終了する。
【0063】
以上、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明した。しかしながら、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの動作の流れは、図5に示した通りでなくてもよく、適宜変更することが可能である。以下、本開示の第1の実施形態に係る表示システムの動作の変形例について説明する。
【0064】
図6は、図5に示した動作の流れの変形例を示す図である。図6に示したように、図5に示したステップS15およびステップS16は省略してもよい。すなわち、周期判定部120Aは、出現頻度と頻度比較値との比較(ステップS15)を省略し、表示フレーム分についてのステップS11〜ステップS13が終了した場合には(ステップS14で「Yes」)、画一的に出現頻度に応じた周期でL/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とが行われてもよい。
【0065】
以上説明したように、本開示の第1の実施形態によれば、画像データが立体視画像データである場合、平面画像データである場合と同様に、無駄な切り替え動作がなされてしまう可能性を低減することができ、切り替えにより生じる消費電力が大きくなることを防止することができる。したがって、かかる構成によれば、効率的に焼き付きを軽減することが可能となるという格別な効果を奏する。
【0066】
<2−2.第2の実施形態>
続いて、本開示の第2の実施形態について説明する。上記したように、本開示の第1の実施形態では、L/R画素の輝度成分の差分が検出され、その差分に応じて、L/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とが制御される。本開示の第2の実施形態では、左眼用画素データまたは右眼用画素データの各々の奥行値が検出され、奥行値に応じて、L/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とが制御される。
【0067】
図7は、本開示の第2の実施形態に係る表示システムの構成を示した説明図である。図7に示したように、本開示の第2の実施形態に係る表示制御装置10Bは、本開示の第1の実施形態に係る表示制御装置10Aと異なる。表示制御装置10Bの中でも、特に、検出部110Bおよび周期判定部120Bが、検出部110Aおよび周期判定部120Aと異なる。以下、図8〜図11を参照しながら、検出部110Bおよび周期判定部120Bが有する機能について主に説明する。
【0068】
検出部110Bは、左眼用画素データまたは右眼用画素データの各々の奥行値を隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの差分として検出する機能を有する。奥行値は、画素(左眼用画素データと右眼用画素データとの組)に対して与えられ、奥行き情報は、各画素に関する奥行値の集合である。
【0069】
図8は、被写体距離と奥行値との関係を示すテーブルである。また、図9は、被写体距離と奥行値との関係を示すグラフである。図8および図9に示すように、奥行値は、各被写体距離に対して「0」〜「255」の値となっており、被写体距離が短いほど大きい値となっている。被写体距離は、撮像位置から撮像画像に含まれる被写体までの距離に相当する。奥行き情報を生成する手法についての詳細は、例えば、特開2011−199084号公報に開示されているため、奥行き情報はこの生成手法に従って生成され得る。
【0070】
図10は、奥行値と視差量との関係を示すグラフである。視差量は、左眼用画像と右眼用画像とにおける対応画素のずれ量であり、例えば、図10に示すように、画素数により表される。図10に示すように、奥行値が大きいほど、左眼用画像と右眼用画像とにおける対応画素のずれ量は大きくなる。
【0071】
図11は、左眼用画像と右眼用画像との位置関係を模式的に示す図である。図11に示すように、左眼用画像211および右眼用画像212の各々には、人201、棒202〜204、山205が存在している。また、左眼用画像211および右眼用画像212を重ね合わせて得られる重ね合わせ画像213において、物体(人201、棒202、203)の各々の輪郭を示す線のうち、太線は右眼用画像に存在する物体の輪郭、破線は左眼用画像に存在する物体の輪郭を示す線である。
【0072】
図11に示した例では、人201の奥行値は「255」であるため、左右の画像のずれが大きく、棒203は奥行値が「12」であるため、左右の画像のずれが小さく、山205は奥行値が「0」であるため、左右の画像のずれはない。このように、視差量と奥行値とに相関関係が存在するため、奥行値を検出することにより左眼用画像と右眼用画像とに表示される物体のずれ量を検出することができる。例えば、人201に着目した場合には、左右の画像のずれが大きいため、隣接する左眼用画素データと右眼用画素データとに違いが生じる可能性が高いことが想定される。
【0073】
以上に説明したように、奥行値が大きいほど、左右の画像のずれ量が大きくなる(視差量が大きくなる)。したがって、奥行値と視差量との間に相関関係が存在することにより、検出部110Bは、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの差分として、左眼用画素データまたは右眼用画素データの各々の奥行値を検出することができる。
【0074】
また、本開示の第2の実施形態においては、検出部110Bにより、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの差分として、左眼用画素データまたは右眼用画素データの各々の奥行値が検出される。そのため、周期判定部120Bは、検出部110Bにより検出された奥行値が奥行比較値を上回る左眼用画素データまたは右眼用画素データの出現頻度に応じて周期を判定することができる。奥行比較値はあらかじめ決めておくことができる。
【0075】
また、本開示の第2の実施形態においても、本開示の第1の実施形態と同様に、出現頻度の算出手法として様々は手法が想定される。例えば、周期判定部120Bは、検出部110Bにより検出された差分に関わらず、カウント値として同一の値(例えば、「1」)を累積していくことにより出現頻度を算出してもよい。しかしながら、カウント値は同一の値でなくてもよい。
【0076】
例えば、周期判定部120Bは、検出部110Bにより検出された奥行値の大きさに応じてカウント値の重み付けを行い、重み付けされたカウント値に基づいて出現頻度を算出してもよい。例えば、周期判定部120Bは、検出部110Bにより検出された奥行値の大きさが「60以上」である場合には、カウント値を「1」として累積していき、奥行値の大きさが「30以上」かつ「60回未満」である場合には、カウント値を「0.5」として累積していけばよい。
【0077】
周期判定部120Bは、検出部110Bにより検出された奥行値の合計値に応じて周期を判定してもよい。図2および図3に示した例では、周期判定部120Bは、「R0」、・・・、「R8」の各奥行値の合計値に応じて周期を判定すればよい。例えば、合計値が小さいほど、表示制御部130および視差バリア制御部140による制御は長時間なされなくてもよいと考えられるため、短い周期を判定すればよい。
【0078】
以上、本開示の第2の実施形態に係る検出部110Bおよび周期判定部120Bが有する機能について説明した。続いて、本開示の第2の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明する。
【0079】
図12は、本開示の第2の実施形態に係る表示システムの動作の流れを示すフローチャートである。図12を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明する。なお、本開示の第1の実施形態と同様に、水平方向に隣接する右眼用画素と左眼用画素を「L/R画素」と表記する場合がある。
【0080】
まず、奥行き情報は、例えば、上記したような手法により生成され、検出部110Bにより読み出される(ステップS21)。上記したように、奥行き情報は、各画素に関する奥行値の集合である。検出部110Bにより検出された奥行き情報は、検出結果として周期判定部120Bに出力される。
【0081】
周期判定部120Bは、奥行値があらかじめ設定された奥行比較値よりも大きいか否かを判定し(ステップS22)、奥行値が奥行比較値よりも大きい場合には(ステップS22で「Yes」)、出現頻度をカウントする(ステップS23)。なお、ステップS23が実行される度にカウント値が累積されることにより出現頻度が算出される。一方、周期判定部120Bは、奥行値が奥行比較値以下の場合には(ステップS22で「No」)、ステップS24に移行される。
【0082】
周期判定部120Bは、表示フレーム分についてのステップS21〜ステップS23が終了していない場合には(ステップS24で「No」)、ステップS21に戻って、次の画素データ(例えば、「R0」に関する処理の次には「R1」に関する処理)についてのステップS21〜ステップS23を実行する。一方、周期判定部120Bは、表示フレーム分についてのステップS21〜ステップS23が終了した場合には(ステップS24で「Yes」)、ステップS25に移行される。
【0083】
検出部110Bにより奥行き情報が検出されるタイミングも特に限定されないが、例えば、奥行き情報は定期的に検出されてもよいし(例えば、特定のフレームを検出したら奥行き情報を読み出すようにする。)、撮像装置により再生される画像の切り替わり時(画像送り時、画像戻し時)、再生スタート時、ストップ時、録画スタート時、ストップ時、ズーム操作時などのように、状態が遷移するタイミングで検出されてもよい。
【0084】
出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値よりも大きい場合には(ステップS25で「Yes」)、周期判定部120Bは、出現頻度に応じて周期を判定し、表示制御部130は、周期でL画素とR画素との間の入れ替えを制御し、視差バリア制御部140は、視差バリア40のバリア41の位置変更を制御する。表示装置20は、表示制御部130による制御に基づいてL画素とR画素との間の入れ替えを行い、視差バリア40は、視差バリア制御部140による制御に基づいて視差バリア40のバリア41の位置を変更する(ステップS27)。その後、検出部110による検出は終了する。
【0085】
周期判定部120Bにより判定される周期は、例えば、出現頻度が大きいほど短くするように判定される。例えば、周期判定部120Bは、上記計算式(1)により周期(フレーム数)を算出することができる。周期(出現頻度に基づく値)は、例えば、算出された出現頻度に対してあらかじめ設定された係数が乗じられて得られる。
【0086】
このような周期判定の手法によれば、例えば、表示フレーム内の奥行値が大きい画素の出現頻度が検出されることで、出現頻度が大きいほど左眼用画像と右眼用画像とにおいて表示される物体にずれが生じている画素の範囲が大きいことが判断できる。また、ずれの範囲が大きいほど、短時間で固定パターン部分の隣接する画素間の輝度差を平均化することができる。また、周期判定の他の手法として、累積奥行値と出現頻度とに基づいて周期が判定される手法も採用され得る。
【0087】
この場合、例えば、周期判定部120Bは、あらかじめ設定された奥行比較値より大きい奥行値を表示フレーム内で累積しておき、累積奥行値と出現頻度に応じて周期を判定する。例えば、周期判定部120Bは、下記計算式(3)により周期(フレーム数)を算出する。周期(出現頻度と累積奥行値とに基づく値)は、例えば、出現頻度と累積奥行値との合計に対してあらかじめ設定された係数が乗じられて得られる。
【0088】
周期(フレーム数)=基準周期−周期(出現頻度と累積奥行値とに基づく値)…(3)
【0089】
このような周期判定の手法によれば、例えば、奥行値が大きく、出現頻度が大きい場合に、短い周期が判定される。したがって、出現頻度が同じ場合でも、奥行値が大きい(視差量が大きい)ほど、隣接するL/R画素間の輝度差が短時間で平均化され得る。
【0090】
一方、出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値以下の場合には(ステップS25で「No」)、L/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とを周期的に行うことはせず、現在の状態を継続する(ステップS26)。その後、検出部110による検出は終了する。
【0091】
以上、本開示の第2の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明した。しかしながら、本開示の第2の実施形態に係る表示システムの動作の流れは、図12に示した通りでなくてもよく、適宜変更することが可能である。以下、本開示の第2の実施形態に係る表示システムの動作の変形例について説明する。
【0092】
図13は、図12に示した動作の流れの変形例を示す図である。図13に示したように、図12に示したステップS25およびステップS26は省略してもよい。すなわち、周期判定部120Bは、出現頻度と頻度比較値との比較(ステップS25)を省略し、表示フレーム分についてのステップS21〜ステップS23が終了した場合には(ステップS24で「Yes」)、画一的に出現頻度に応じた周期でL/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とが行われてもよい。
【0093】
以上説明したように、本開示の第2の実施形態によれば、画像データが立体視画像データである場合、平面画像データである場合と同様に、無駄な切り替え動作がなされてしまう可能性を低減することができ、切り替えにより生じる消費電力が大きくなることを防止することができる。したがって、かかる構成によれば、効率的に焼き付きを軽減することが可能となるという格別な効果を奏する。
【0094】
<2−3.第3の実施形態>
続いて、本開示の第3の実施形態について説明する。上記したように、本開示の第2の実施形態では、左眼用画素データまたは右眼用画素データの各々の奥行値が検出され、奥行値に応じて、L/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とが制御される。本開示の第3の実施形態では、奥行き情報がない場合、あるいは奥行き情報があっても視差量が小さい場合に、奥行き情報を取得するため、画像データが立体視画像データに変換される。例えば、画像データが2次元画像データの場合などには、奥行き情報が存在しない。
【0095】
図14は、本開示の第3の実施形態に係る表示システムの構成を示した説明図である。図14に示したように、本開示の第3の実施形態に係る表示制御装置10Cは、表示制御装置10Aおよび表示制御装置10Bと異なる。特に、表示制御装置10Cは、奥行き情報判定部150および画像変換部160を備える点が、表示制御装置10Aおよび表示制御装置10Bと異なる。以下、図15を参照しながら、奥行き情報判定部150および画像変換部160が有する機能について主に説明する。
【0096】
奥行き情報判定部150は、奥行き情報が存在するか否かを判定する機能を有する。また、奥行き情報判定部150は、奥行き情報が存在すると判定した場合、奥行値が奥行比較値を上回る左眼用画素データまたは右眼用画素データの出現頻度が頻度比較値を下回るか否かを判定することができる。奥行き情報判定部150は、第2の実施形態において説明した手法と同様の手法により奥行き情報を読み出すことができる。例えば、奥行き情報の読み出しがなされたか否かにより奥行き情報が存在するか否かの判定がなされる。
【0097】
画像変換部160は、奥行き情報判定部150により奥行き情報が存在しないと判定された場合に、画像データを立体視画像データに変換する機能を有する。また、奥行き情報判定部150により奥行き情報が存在すると判定され、かつ、奥行値が奥行比較値を上回る左眼用画素データまたは右眼用画素データの出現頻度が頻度比較値を下回ると判定された場合に、前記画像データを立体視画像データに変換することができる。
【0098】
画像データを立体視画像データに変換する手法についての詳細は、例えば、特開2010−63083号公報に開示されているため、この変換手法に従って画像データから立体視画像データへの変換がなされ得る。
【0099】
図15は、画像データから立体視画像データへの変換手法の例を示す図である。図15に示すように、画像変換部160は、画像データ(図10に示した入力信号に相当)から生成された微分信号を用いて、画像データを立体視画像データを変換する。また、図15に示したように、微分信号のうちの空間周波数情報部分が右眼用画像と左眼用画像のずれ量(画素数)に相当する。そのため、この空間周波数情報部分が被写体距離(奥行値)と見なされ得る。画像変換部160は、画像データが視差量の少ない立体視画像データの場合には、右眼用画像または左眼用画像から視差のついた左眼用画像および右眼用画像を生成する。
【0100】
図16は、本開示の第3の実施形態に係る表示システムの動作の流れを示すフローチャートである。図16を参照しながら、本開示の第3の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明する。なお、本開示の第1の実施形態および第2実施形態と同様に、水平方向に隣接する右眼用画素と左眼用画素を「L/R画素」と表記する場合がある。
【0101】
まず、奥行き情報は、例えば、上記したような手法により生成され、奥行き情報判定部150により読み出され得る(ステップS31)。上記したように、奥行き情報は、各画素に関する奥行値の集合である。奥行き情報判定部150は、奥行き情報があるか否かを判定する(ステップS32)。奥行き情報判定部150により奥行き情報がないと判定された場合には(ステップS32で「No」)、ステップS41に移行される。一方、奥行き情報判定部150により奥行き情報があると判定された場合には(ステップS32で「Yes」)、その奥行き情報が検出部110Bにより検出され、検出結果として周期判定部120Bに出力され、ステップS33に移行される。
【0102】
周期判定部120Bは、奥行値があらかじめ設定された奥行比較値よりも大きいか否かを判定し(ステップS33)、奥行値が奥行比較値よりも大きい場合には(ステップS33で「Yes」)、出現頻度をカウントする(ステップS34)。なお、ステップS34が実行される度にカウント値が累積されることにより出現頻度が算出される。一方、周期判定部120Bは、奥行値が奥行比較値以下の場合には(ステップS33で「No」)、ステップS35に移行される。
【0103】
周期判定部120Bは、表示フレーム分についてのステップS31〜ステップS34が終了していない場合には(ステップS35で「No」)、ステップS31に戻って、次の画素データ(例えば、「R0」に関する処理の次には「R1」に関する処理)についてのステップS31〜ステップS34を実行する。一方、周期判定部120Bは、表示フレーム分についてのステップS31〜ステップS34が終了した場合には(ステップS35で「Yes」)、ステップS36に移行される。
【0104】
検出部110Bにより奥行き情報が検出されるタイミングも特に限定されないが、例えば、奥行き情報は定期的に検出されてもよいし(例えば、特定のフレームを検出したら奥行き情報を読み出すようにする。)、撮像装置により再生される画像の切り替わり時(画像送り時、画像戻し時)、再生スタート時、ストップ時、録画スタート時、ストップ時、ズーム操作時などのように、状態が遷移するタイミングで検出されてもよい。
【0105】
出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値よりも大きい場合には(ステップS36で「Yes」)、周期判定部120Bは、出現頻度に応じて周期を判定し、表示制御部130は、周期でL画素とR画素との間の入れ替えを制御し、視差バリア制御部140は、視差バリア40のバリア41の位置変更を制御する。表示装置20は、表示制御部130による制御に基づいてL画素とR画素との間の入れ替えを行い、視差バリア40は、視差バリア制御部140による制御に基づいて視差バリア40のバリア41の位置を変更する(ステップS37)。その後、検出部110による検出は終了する。
【0106】
一方、出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値以下の場合には(ステップS36で「No」)、ステップS41に移行される。
【0107】
奥行き情報判定部150により奥行き情報がないと判定された場合には(ステップS32で「No」)、画像変換部160は、画像データを立体視画像データに変換する(ステップS41)。このときに生成される奥行き情報が検出部110Bにより検出され、検出結果として周期判定部120Bに出力される。
【0108】
周期判定部120Bは、奥行値があらかじめ設定された奥行比較値よりも大きいか否かを判定し、奥行値が奥行比較値よりも大きい場合には、出現頻度をカウントする(ステップS42)。なお、ステップS42が実行される度にカウント値が累積されることにより出現頻度が算出される。一方、周期判定部120Bは、奥行値が奥行比較値以下の場合には、ステップS44に移行される。
【0109】
周期判定部120Bは、表示フレーム分についてのステップS42〜ステップS43が終了していない場合には(ステップS44で「No」)、ステップS42に戻って、次の画素データ(例えば、「R0」に関する処理の次には「R1」に関する処理)についてのステップS42〜ステップS43を実行する。一方、周期判定部120Bは、表示フレーム分についてのステップS42〜ステップS43が終了した場合には(ステップS44で「Yes」)、ステップS45に移行される。
【0110】
出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値よりも大きい場合には(ステップS45で「Yes」)、周期判定部120Bは、出現頻度に応じて周期を判定し、表示制御部130は、周期でL画素とR画素との間の入れ替えを制御し、視差バリア制御部140は、視差バリア40のバリア41の位置変更を制御する。表示装置20は、表示制御部130による制御に基づいてL画素とR画素との間の入れ替えを行い、視差バリア40は、視差バリア制御部140による制御に基づいて視差バリア40のバリア41の位置を変更する(ステップS47)。その後、検出部110による検出は終了する。
【0111】
一方、出現頻度があらかじめ設定された頻度比較値以下の場合には(ステップS45で「No」)、L/R画素の入れ替えと視差バリア40のバリア41の位置変更とを周期的に行うことはせず、現在の状態を継続する(ステップS46)。その後、検出部110による検出は終了する。
【0112】
以上、本開示の第3の実施形態に係る表示システムの動作の流れについて説明した。以上に説明したように、本開示の第3の実施形態に係る表示システムは、本開示の第2の実施形態に係る表示システムが有する機能と同様の機能を有しており、本開示の第2の実施形態に係る表示システムと同様の効果を奏する。さらに、本開示の第3の実施形態によれば、奥行き情報が存在しない場合、あるいは奥行き情報があっても視差量が少ない場合に、画像データを立体視画像データに変換することにより、奥行き情報を取得することができる。
【0113】
<<3.むすび>>
以上説明したように、本開示の第1の実施形態ないし第3の実施形態によれば、画像データが立体視画像データである場合には、平面画像データである場合と同様に、無駄な切り替え動作がなされてしまう可能性を低減することができ、切り替えにより生じる消費電力が大きくなることを防止することができる。したがって、かかる構成によれば、効率的に焼き付きを軽減することが可能となるという格別な効果を奏する。また、本開示の第1の実施形態ないし第3の実施形態によれば、画素の入れ替えと視差バリアのバリア位置変更を合わせて制御することで、正常な立体視表示を行うことができる。
【0114】
参考までに、立体視表示を行う技術に関する公知技術について説明する。立体視表示を行う技術に関する公知技術としては、例えば、視差バリア方式による立体視表示(3D表示)をする場合に、左眼用画像と右眼用画像との表示位置を所定周期で切り替えながら、切り替えと同時に視差バリア40のバリア41の位置を変更する技術が開示されている(例えば、特開2005−10303号公報参照)。
【0115】
しかし、立体視画像は視差量によって左眼用画像と右眼用画像との表示のずれに違いがあり、視差量が少ない場合には、左眼用画像と右眼用画像との画像の違いが少なく、左眼用画像と右眼用画像の位置を切り替えても同一位置に表示されるデータの差分は少ない。同一位置に表示されるデータの差分が少なければ、同じ位置に同じ画像が表示されている場合と変わらなくなってしまうため、表示位置を切り替えても焼き付き軽減は図れず、無駄に切り替え動作を行うことになる。また、どのような画像であっても同じ周期で切り替えを行うため、切り替えによる消費電力が大きくなり易い。
【0116】
本開示の第1の実施形態ないし第3の実施形態に係る表示制御装置10は、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データ間の差分を検出し、検出結果に基づいて隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えを制御する。また、表示制御装置10は、検出結果に基づいて視差バリアのバリア位置の変更を制御する。したがって、本開示の第1の実施形態ないし第3の実施形態によれば、効率的に焼き付きを軽減することが可能となるという格別な効果を奏する。
【0117】
さらに、本開示の第3の実施形態に係る表示システムは、本開示の第2の実施形態に係る表示システムと同様の効果を奏する。さらに、本開示の第3の実施形態によれば、奥行き情報が存在しない場合、あるいは奥行き情報があっても視差量が少ない場合に、画像データを立体視画像データに変換することにより、奥行き情報を取得することができる。
【0118】
なお、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0119】
例えば、上記では、画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する機能、検出結果に応じた周期を判定する機能などを、表示制御装置10が有する例を主に説明したが、かかる機能は、表示制御装置10の代わりにサーバが有していてもよい。例えば、表示制御装置10が画像データをサーバに送信した場合、サーバは表示制御装置10の代わりに画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出してもよい。また、例えば、サーバは表示制御装置10の代わりに周期を判定してもよい。このように、本開示の技術は、クラウドコンピューティングにも適用することが可能である。
【0120】
また、本明細書の表示制御装置10の動作における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、表示制御装置10の動作における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0121】
また、表示制御装置10に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した表示制御装置10の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0122】
また、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部と、
を備える、表示制御装置。
(2)
前記画像データは複数の左眼用画素データおよび複数の右眼用画素データからなる立体視画像データであり、
前記検出部は、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データ間の差分を検出し、
前記表示制御部は、前記検出部の検出結果に基づいて前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えを制御し、
前記表示制御装置は、
前記検出部の検出結果に基づいて視差バリアのバリア位置の変更を制御する視差バリア制御部をさらに備える、前記(1)に記載の表示制御装置。
(3)
前記表示制御装置は、
前記検出部の検出結果に応じた周期を判定する周期判定部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記周期判定部により判定された周期に従って前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えを制御し、
前記視差バリア制御部は、前記周期判定部により判定された周期に従って前記視差バリアのバリア位置の変更を制御する、前記(2)に記載の表示制御装置。
(4)
前記検出部は、前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの輝度成分の差分を検出する、前記(3)に記載の表示制御装置。
(5)
前記周期判定部は、前記検出部により検出された差分が差分比較値を上回る隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの組の出現頻度に応じて前記周期を判定する、前記(4)に記載の表示制御装置。
(6)
前記周期判定部は、前記検出部により検出された差分の大きさに応じてカウント値の重み付けを行い、重み付けされたカウント値に基づいて前記出現頻度を算出する、前記(5)に記載の表示制御装置。
(7)
前記周期判定部は、前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの各組に関して前記検出部により検出された差分の合計値に応じて前記周期を判定する、前記(4)に記載の表示制御装置。
(8)
前記検出部は、前記左眼用画素データまたは前記右眼用画素データの各々の奥行値を前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの差分として検出する、前記(2)または(3)に記載の表示制御装置。
(9)
前記周期判定部は、前記検出部により検出された前記奥行値が奥行比較値を上回る左眼用画素データまたは右眼用画素データの出現頻度に応じて前記周期を判定する、前記(8)に記載の表示制御装置。
(10)
前記周期判定部は、前記検出部により検出された奥行値の大きさに応じてカウント値の重み付けを行い、重み付けされたカウント値に基づいて前記出現頻度を算出する、前記(9)に記載の表示制御装置。
(11)
前記周期判定部は、前記検出部により検出された奥行値の合計値に応じて前記周期を判定する、前記(8)に記載の表示制御装置。
(12)
前記周期判定部は、前記出現頻度が高いほど短い周期を判定する、前記(5)または(9)に記載の表示制御装置。
(13)
前記周期判定部は、前記出現頻度が頻度比較値を下回る場合には、前記表示制御部による入れ替え制御、および前記視差バリア制御部による変更制御を行わないと判定する、前記(5)または(9)に記載の表示制御装置。
(14)
前記表示制御装置は、
奥行き情報が存在するか否かを判定する奥行き情報判定部と、
前記奥行き情報判定部により前記奥行き情報が存在しないと判定された場合に、前記画像データを前記立体視画像データに変換する画像変換部と、
をさらに備える、前記(8)〜(11)のいずれか一項に記載の表示制御装置。
(15)
前記画像変換部は、
前記奥行き情報判定部により前記奥行き情報が存在すると判定され、かつ、前記奥行値が奥行比較値を上回る左眼用画素データまたは右眼用画素データの出現頻度が頻度比較値を下回る場合に、前記画像データを前記立体視画像データに変換する、前記(14)に記載の表示制御装置。
(16)
前記検出部は、1フレームの画像データ中の一部の範囲を対象に前記差分を検出する、前記(1)〜(15)のいずれか一項に記載の表示制御装置。
(17)
前記検出部は、今回の検出結果に応じた時間の経過後に次回の検出を行う、前記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の表示制御装置。
(18)
前記検出部は、前記画像データの連続表示時間に応じた時間間隔で前記差分の検出を行う、前記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の表示制御装置。
(19)
画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出することと、
前記差分の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御することと、
を含む、表示制御方法。
(20)
コンピュータを、
画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部と、
を備える表示制御装置として機能させるための、プログラム。
【符号の説明】
【0123】
10(10A,10B,10C) 表示制御装置
20 表示装置
30 視差バリア駆動装置
40 視差バリア
41 バリア
42 開口部
110(110A,110B) 検出部
120(120A,120B) 周期判定部
130 表示制御部
140 視差バリア制御部
150 情報判定部
160 画像変換部
211 左眼用画像
212 右眼用画像
L0〜L8 左眼用画素データ
R0〜R8 右眼用画素データ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部と、
を備える、表示制御装置。
【請求項2】
前記画像データは複数の左眼用画素データおよび複数の右眼用画素データからなる立体視画像データであり、
前記検出部は、隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データ間の差分を検出し、
前記表示制御部は、前記検出部の検出結果に基づいて前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えを制御し、
前記表示制御装置は、
前記検出部の検出結果に基づいて視差バリアのバリア位置の変更を制御する視差バリア制御部をさらに備える、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御装置は、
前記検出部の検出結果に応じた周期を判定する周期判定部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記周期判定部により判定された周期に従って前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの入れ替えを制御し、
前記視差バリア制御部は、前記周期判定部により判定された周期に従って前記視差バリアのバリア位置の変更を制御する、請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの輝度成分の差分を検出する、請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記周期判定部は、前記検出部により検出された差分が差分比較値を上回る隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの組の出現頻度に応じて前記周期を判定する、請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記周期判定部は、前記検出部により検出された差分の大きさに応じてカウント値の重み付けを行い、重み付けされたカウント値に基づいて前記出現頻度を算出する、請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記周期判定部は、前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの各組に関して前記検出部により検出された差分の合計値に応じて前記周期を判定する、請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記検出部は、前記左眼用画素データまたは前記右眼用画素データの各々の奥行値を前記隣接する左眼用画素データおよび右眼用画素データの差分として検出する、請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記周期判定部は、前記検出部により検出された前記奥行値が奥行比較値を上回る左眼用画素データまたは右眼用画素データの出現頻度に応じて前記周期を判定する、請求項8に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記周期判定部は、前記検出部により検出された奥行値の大きさに応じてカウント値の重み付けを行い、重み付けされたカウント値に基づいて前記出現頻度を算出する、請求項9に記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記周期判定部は、前記検出部により検出された奥行値の合計値に応じて前記周期を判定する、請求項8に記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記周期判定部は、前記出現頻度が高いほど短い周期を判定する、請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項13】
前記周期判定部は、前記出現頻度が頻度比較値を下回る場合には、前記表示制御部による入れ替え制御、および前記視差バリア制御部による変更制御を行わないと判定する、請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項14】
前記表示制御装置は、
奥行き情報が存在するか否かを判定する奥行き情報判定部と、
前記奥行き情報判定部により前記奥行き情報が存在しないと判定された場合に、前記画像データを前記立体視画像データに変換する画像変換部と、
をさらに備える、請求項8に記載の表示制御装置。
【請求項15】
前記画像変換部は、
前記奥行き情報判定部により前記奥行き情報が存在すると判定され、かつ、前記奥行値が奥行比較値を上回る左眼用画素データまたは右眼用画素データの出現頻度が頻度比較値を下回る場合に、前記画像データを前記立体視画像データに変換する、請求項14に記載の表示制御装置。
【請求項16】
前記検出部は、1フレームの画像データ中の一部の範囲を対象に前記差分を検出する、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項17】
前記検出部は、今回の検出結果に応じた時間の経過後に次回の検出を行う、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項18】
前記検出部は、前記画像データの連続表示時間に応じた時間間隔で前記差分の検出を行う、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項19】
画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出することと、
前記差分の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御することと、
を含む、表示制御方法。
【請求項20】
コンピュータを、
画像データを構成する複数の画素データ間の差分を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づき、前記複数の画素データの入れ替えを制御する表示制御部と、
を備える表示制御装置として機能させるための、プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−54238(P2013−54238A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193027(P2011−193027)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】