説明

表示装置、コンテンツサーバ装置およびコンピュータプログラム

【課題】本の雰囲気を提供して、さらなる販促効果を高め、本の内容を忘れないよう日常的に接することができる表示装置、コンテンツサーバ装置又はコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】本表紙像表示手段と、本内容出力手段と、利用者による入力がない場合に前記本表紙像表示手段および前記本内容出力手段を活性化させる自動活性手段と、を有する表示装置。画面を分割したいずれかの領域に表紙と本内容をそれぞれ表示する。本内容は、構成タグ、穴埋め問題、対話問題などとして提供する。本文の文字をモチーフの形に表示したり、ばらばらに表示したものを本文への問題やヒントとしたりする。MACアドレスをスクランブルした値を管理サーバに送信することによりライセンスキーの重複利用を防止する。また、広告効果の測定を容易にする通信を管理サーバに対して行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、コンテンツサーバ装置およびコンピュータプログラム、特に、利用者による入力がない場合に活性化されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
本の内容の検索なども行われるようになったが、本の雰囲気を提供することができないため、さらなる販促方法が求められていた。また、よい本でも読んでしばらくすると内容を忘れてしまうことが多く、知識提供スクリーンセーバーが発明者らにより開発されたが、従来の知識提供スクリーンセーバーでは内容の出所を一瞬で把握することができず、内容への信用度が十分ではなく、しかも、デザイン的にあまり洗練されていなかったので学習効果を阻害する部分があった。また、文の内容を構成する文字の利用者注目吸引力や文字による利用者脳内連想形成の可能性を十分に引き出していなかった。一方、デジタル書籍コンテンツそのものの販売モデルは、コピーされやすくビジネスとして成立しにくい部分があり、広告モデルの書籍コンテンツは広告効果が把握しにくかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする問題点は、かかる事情に鑑み、本の雰囲気を提供して、さらなる販促効果を高め、本の内容を忘れないよう日常的に接することができ、内容の出所を一瞬で把握できて内容を信用しやすく、文の内容を構成する文字の利用者注目吸引力や文字による利用者脳内連想形成の可能性を引き出すようにし、デザイン的に洗練されているため学習効果も高く、コピーされにくく、広告効果の測定しやすい、又はこれらの一部の効果を実現する、表示装置、コンテンツサーバ装置又はコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、請求項1にて、かかる課題を解決するため、本の表紙の像を記憶する本表紙像記憶手段と、
本の内容の一部又は全部を記憶する本内容記憶手段と、
本表示像記憶手段に含まれる本表紙像をコンピュータに表示させる本表紙像表示手段と、
本内容記憶手段に含まれる本内容をコンピュータに出力させる本内容出力手段と、
利用者による入力がない場合に前記本表紙像表示手段および前記本内容出力手段を活性化させ、もしくはそれらの活性状態を維持する自動活性手段と、
を少なくとも有する表示装置を提供する。
ここで、利用者による入力がない場合に前記本表紙像表示手段および前記本内容出力手段を活性化させ、もしくはそれらの活性状態を維持する自動活性手段とは、一般的にはスクリーンセーバーの実現機構であり、例えばマイクロソフト社のVisualC++開発環境のスクリーンセーバーライブラリにより当業者が容易に実現可能なものである。
本の表紙の像とは、背表紙、表表紙、裏表紙、それらのに販促用の色付カバー等を付したもの、さらには本の各章、節、段落の始まりを表示する紙を含むものであり、これらは光学スキャナやデジタルカメラで撮影して、スクリーンセーバーのリソースイメージとして当業者が配布スクリーンセーバーパッケージ等に含めることができる。
本の内容とは、文字、図形、絵(、以下マルチメディア本の場合で、音、匂い、振動、動作)などであり、これらは対応する出力手段(画面、スピーカ(、匂い発生装置、バイブレータ、ステッピングモータ))などにより出力される。
【0005】
又、請求項2にて、前記本表紙像表示手段は、画面を縦横に4等分してできる4つの画面領域のいずれかに前記本表紙像をランダムに又は規則的に表示することを繰り返すことが有利である。
これは、画面の矩形領域をXY座標的に4等分したり表示カウンターを4で割った余りを求めたりする公知の算術演算や、公知の乱数ライブラリなどを駆使して当業者が容易に実現することができる。
【0006】
又、請求項3にて、前記本内容出力手段が、画面を縦横に4等分してできる4つの画面領域のいずれかのうち、本表紙像の表示されていない画面領域に、本内容を表示することが有利である。
これは、前記像を表示した領域を変数で記憶しておき、その値と異なる値がでるまで乱数を取得し、その異なる値に対応する4等分した領域に本内容を出力する等といった手法で当業者が容易にプログラムすることができる。
【0007】
又、請求項4にて、前記本内容出力手段が、本の章、節、見出し、頁など本の構成タグとなる情報を出力する先又は後のフェーズと、本文(以下、挿絵などの画像も含めて本文と呼ぶ)の情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すことが有利である。
ここで、構成タグとなる情報を出力する先のフェーズとは、例えば「第一章 日本一のもの」と自動的に表示するフェーズであり、本文の情報を出力する後のフェーズとは、画面の同じ位置に「日本一高い山は富士山。」と自動的に表示するフェーズである。この二つのフェーズから1つのサイクルを構成し、その後自動的に遷移する別のサイクルでは、別の構成タグを表示した後、別の本文を表示することになる。このフェーズの前後を逆にするモードでも学習することが可能になり、この場合本文から構成タグを当てさせることにより、本全文内での位置付けを学習する効果等を図ることができる。
これは、構成タグと本文(の部分)の組の集合を二次元配列等としてRAMに記憶しておき、順番に組(対応)を呼び出して1サイクルごとに表示していくことなどにより、当業者が容易にプログラミング可能である(前記環境のカスタムリソースとしてCSVファイルを登録しておくなど)。また、任意のサイクルが、タイマー割り込みとその割り込み回数のカウンタなど公知の技術で実現可能である。
【0008】
又、請求項5にて、前記本内容出力手段が、一部の欠けた本文の情報を出力する先又は後のフェーズと、欠けた部分を補完する情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すことが有利である。
ここで、一部の欠けた本文の情報を出力する先のフェーズとは、例えば、「日本一○○山は富士山である」という本内容を表示するフェーズであり、書けた部分を補完する情報を出力する後のフェーズとは、例えば、「日本一高い山は富士山である」という本内容を表示するフェーズである。また「○○=高い」という補完情報であってもよい。フェーズの先後が逆になるモードでは、見たばかりのテキスト等の一部を隠すことにより、後々まで記憶しているかではなく、今きちんと把握したか/今きちんと記憶したかを意識的にテストすることができる。
実装は、上記の構成タグと本文の組の場合と同様に実現できる。
【0009】
又、請求項6にて、前記本内容出力手段が、本文に関する問いを含む情報を出力する先又は後のフェーズと、問いに対する答えを含む情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すことが有利である。
ここで、本文に関する問いを含む情報を出力する先のフェーズとは、例えば「日本一高い山は?」と自動的に表示するフェーズであり、問いに対する答えを含む後のフェーズとは、画面の同じ位置に「富士山」と自動的に表示するフェーズである。この二つのフェーズから1つのサイクルを構成し、その後自動的に遷移する別のサイクルでは、別の問題を表示した後、別の答えを表示することになる。このフェーズの前後を逆にするモードでも学習することが可能になり、この場合答えから問題を当てさせることにより、別の学習効果などを図ることができる。
実装は、上記の構成タグと本文の組の場合と同様に実現できる。
【0010】
又、請求項7にて、前記本内容出力手段が、本文から切り出した内容を画面上で連続的に微小距離づつ動かして表示することが有利である。
これは、複数の移動パターンをあらかじめ定義してRAMなどに記憶しておき、サイクルごとにパターンを決めることなどにより当業者が容易に実現可能である。
【0011】
又、請求項8にて、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文の画面表示上の色彩を連続的に変化させて表示することが有利である。
これは、色彩の変化パターンをあらかじめ定義してRAMなどに記憶しておき、サイクルごとあるいはフェーズごとにパターンを決めるよう当業者が容易にプログラミング可能である。
また、請求項9にて、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を所定のモチーフ(例えばハート)を描くように別途決定した座標系列に沿って所定の色(例えばハートに合う赤色)で画面上に配置して、前記本文、前記問い、該問いのヒント、および又は前記答えとして表示することが有利である。
これは、適当な文字数を示すデータと関連づけられたモチーフオブジェクト(X座標、Y座標、色の三つ組の配列をメンバとする)を定義しておくことにより本発明の開示があれば、当業者が容易に実現可能である。
また、請求項10にて、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を、より元の並びがわかりにくくなるよう(例えばランダム)に座標を移動させて前記問いおよび又は該問いのヒントとして表示することが有利である
これは、公知の乱数ライブラリから得た値に対して対象画面幅や対象画面高さで余りをとって座標候補とし、しかも同じフォントサイズの文字どおしが互いに衝突しないような座標を動的に決定していくことなどにより、本発明の開示があれば、当業者が容易に実装可能である。
また、請求項11にて、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を、画面上で互いに重なるようなフォントサイズで前記問いおよび又は該問いのヒントとして表示することが有利である。
これは前記請求項10の実装から、表示フォントを十分大きくし、衝突回避を行わなくするだけで実装できる
また、請求項12にて、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字間で前記フォントサイズを異なることがあるように表示することが有利である。
これも、各文字のフォントサイズをランダムに決定することなどにより当業者が実装可能である。
【0012】
又、請求項13にて、前記本の表紙のかわりに人物の外見を採用し、前記本の内容のかわりに該人物の語録、所信および自己紹介の少なくともいずれかを採用したものであることもできる。
人物の外見(顔や全体写真)を示すことにより、本と同様の信用を、本文(語録など)に与えることが可能となる。
像としてはデジタルカメラで撮影したものを採用することができ、本文としては書籍の原稿、ブログ、RSSやアンケートのテキストや絵などを採用することができる。
【0013】
又、請求項14にて、前記本の表紙のかわりに本以外のものの外見を採用し、前記本の内容のかわりに該本以外のもののの属性を採用したものであることもできる。
ここで、本以外のものの外見とは、国の衛星写真、国旗、地方自治体の地図、シンボルマーク、会社の建物、社章、動物の写真等であり、属性とは、その対象のデータや性質、ネットで更新することも可能な最新情報である。
こういったものも、人物の場合と同様に当業者が容易にプログラミングすることができる。
【0014】
本発明の表示装置はまた、請求項15にて、表示装置のMACアドレスを他の表示装置のMACアドレスと重複しないようにスクランブルした情報など、表示装置を識別できる情報を、どの本の種類を対象にしているか識別できる態様で所定の管理サーバ装置に送信する表示装置識別情報送信手段を、さらに含むことが有利である。
ここで、「表示装置のMACアドレスを他の表示装置のMACアドレスと重複しないようにスクランブルした情報など」とは、容易に変更したり、他人のものと合わせたり違わせたりすることが不可能なその表示装置に固有の情報(ただしセキュリティ面を考慮してスクランブルされていてもよい)であり、例えばMACアドレスであれば当業者が容易に参照可能であり、公知のハッシュ技術等によりスクランブルも可能である。
また、「どの本の種類を対象にしているか識別できる態様で所定の管理サーバ装置に送信する」とは、コンテンツ(本など)識別コードを付加して送ったり、コンテンツ毎に別の管理サーバ装置を用いることを指す。
【0015】
又、請求項16にて、前記表示装置識別送信手段が、利用者の入力した認証情報と関連づけて前記表示装置識別情報を前記管理サーバ装置に送信すること、
該管理サーバ装置が、該認証情報と該表示装置識別情報とからなる組の受信履歴から認証情報の複数表示装置に亘る重複利用を検出して、重複利用の場合に、関連する少なくとも一つの表示装置が表示不能の結果となるように動作すること、
が有利である。
ここで、「該認証情報と該表示装置識別情報とからなる組の受信履歴から認証情報の複数表示装置に亘る重複利用を検出し」とは、たとえば、MACアドレスの異なる複数の表示装置が同時に又は24時間以内に同じID(認証情報)を用いていることが受信履歴(RDB、CSV等)からSQL問い合わせ等で判断できた場合に重複利用であると検出することができる。
また、「関連する少なくとも一つの表示装置が表示不能の結果となるように動作する」とは、例えば24時間内で後にネットワーク認証してきた表示装置にNGコードを返信したり、コンテンツを全くあたえなかったり、更新コンテンツを与えなかったりすることである。
【0016】
又、請求項17にて、前記表示装置識別送信手段が、当該本の種類について表示した時間を計算できる情報を又は計算できる態様で前記表示装置識別情報を送信することが有利である。ここで、計算できる態様とは3分間に一度送信するようプログラミングする等である。
表示した時間の送信は、スクリーンセーバーの終了時、あるいは日に一度、週に一度、月に一度等でもよく、明らかに容易に実装可能である。
受信したサーバ装置では、この情報により広告効果を容易に推定することができる。
【0017】
本発明はまた、請求項18にて、前記本の広告担当者、前記本以外のものの広報担当者又はその代理人が、前記像と前記本文とを関連づけて入力する素材入力手段と、
該入力された像及び本文から、請求項1から13の表示装置又は請求項11から13の管理サーバ装置としてコンピュータを動作させるためのコンテンツ(スクリーンセーバー等)の生成の一部又は全部を自動的に行う自動コンテンツ生成手段と、
該生成したコンテンツの配布又は引渡しの一部又は全部を自動的に行う自動配布手段と、
を少なくとも備えたコンテンツサーバ装置(分散環境も含む)を提供する。
コンテンツの自動生成とは、リソースファイルの生成、コンパイル、リンクなどでもよい。
配布又は引渡しとは、当業者に明らかに実装可能なWEB配信、メール配信、FTP送信などを含む。
【0018】
本発明はまた、請求項19にて、前記表示装置、前記管理サーバ装置、又は前記コンテンツサーバ装置としてコンピュータを動作させるためのコンピュータプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
請求項1では、本の表紙の像を記憶する本表紙像記憶手段と、本の内容の一部又は全部を記憶する本内容記憶手段と、本表示像記憶手段に含まれる本表紙像をコンピュータに表示させる本表紙像表示手段と、本内容記憶手段に含まれる本内容をコンピュータに出力させる本内容出力手段と、利用者による入力がない場合に前記本表紙像表示手段および前記本内容出力手段を活性化させ、もしくはそれらの活性状態を維持する自動活性手段と、を少なくとも有するため、本の雰囲気を提供して、さらなる販促効果を高め、本の内容を忘れないよう日常的に接することができ、内容の出所を一瞬で把握できて内容を信用しやすく、デザイン的に洗練されているため学習効果も高くすることができる。
又、請求項2では、前記本表紙像表示手段は、画面を縦横に4等分してできる4つの画面領域のいずれかに前記本表紙像をランダムに又は規則的に表示することを繰り返すため、本の雰囲気を常に提供して、内容の出所を一瞬で把握できて内容を信用しやすく、デザイン的にさらに洗練されているため学習効果も高く、広告効果の測定しやすいものとなる。
又、請求項3では、前記本内容出力手段が、画面を縦横に4等分してできる4つの画面領域のいずれかのうち、本表紙像の表示されていない画面領域に、本内容を表示するため、本の立体的な雰囲気を提供して、さらなる販促効果を高め、本の内容を忘れないようしかもより飽きないよう日常的に接することができ、また、内容の出所を一瞬で把握できて内容を信用しやすく、デザイン的に洗練されているため学習効果も高く、広告効果の測定しやすいものとなっている。
又、請求項4では、前記本内容出力手段が、本の章、節、見出し、頁など本の構成タグとなる情報を出力する先又は後のフェーズと、本文(以下、挿絵などの画像も含めて本文と呼ぶ)の情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すため、本の全体構成や本での位置付けを考えさせながら、内容を思い出させるように、することができ、デザイン的に洗練されているため学習効果も高いものとなり、広告効果も測定しやすいものとなる。
又、請求項5では、前記本内容出力手段が、一部の欠けた本文の情報を出力する先又は後のフェーズと、欠けた部分を補完する情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すため、欠けた部分を埋めるための頭の働きを自動的に呼び起こすため、自分や周囲の関心をひきやすく、本の内容を忘れないよう日常的に接することができ、デザイン的に洗練されているため学習効果も高いものとなり、また、広告効果も測定しやすくなる。
又、請求項6では、前記本内容出力手段が、本文に関する問いを含む情報を出力する先又は後のフェーズと、問いに対する答えを含む情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すため、本の雰囲気を提供して、さらなる販促効果を高め、問いと答えのポイントを明確にすることにより、本の内容を忘れないよう日常的に接することができ、内容の出所を一瞬で把握できて内容を信用しやすく、デザイン的に洗練されているため学習効果も高く、広告効果の測定もしやすいものとなる。
又、請求項7では、前記本内容出力手段が、本文から切り出した内容を画面上で連続的に微小距離づつ動かして表示するため、デザイン的に洗練されているため学習効果や注目効果も高く、広告効果の測定もしやすいものとなる。
又、請求項8では、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文の画面表示上の色彩を連続的に変化させて表示するため、デザイン的に洗練されているため学習効果や注目効果も高く、広告効果の測定もしやすいものとなる。
又、請求項9では、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を所定のモチーフ(例えばハート)を描くように別途決定した座標系列に沿って所定の色(例えばハートに合う赤色)で画面上に配置して、前記本文、前記問い、該問いのヒント、および又は前記答えとして表示するため、表示が楽しく期待感をもたせるものとなり、利用者注目吸引力が大きくなり、学習効果が大きくなる。
又、請求項10では、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を、より元の並びがわかりにくくなるよう(例えばランダム)に座標を移動させて前記問いおよび又は該問いのヒントとして表示するため、文字による利用者脳内連想形成の可能性を引き出すことが可能になる。
又、請求項11では、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を、画面上で互いに重なるようなフォントサイズで前記問いおよび又は該問いのヒントとして表示するため、インパクトのあるより大きな文字を使用することが可能になり、利用者注目吸引力が大きくなり、漢字のフォントの重なりによりできる接続の多い特徴的な形により利用者の脳内の連想形成が容易になる。
又、請求項12では、前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字間で前記フォントサイズを異なることがあるように表示するため、表示する文字数が多い場合でも背景と文字面積とのバランスを保つことが可能になり、前記利用者注目吸引力や上記連想形成を容易にする。
又、請求項13では、前記本の表紙のかわりに人物の外見を採用し、前記本の内容のかわりに該人物の語録、所信および自己紹介の少なくともいずれかを採用したものであるため、注目したい人物の語録やマーケティングデータを忘れないよう日常的に接することができ、デザイン的に洗練されているため学習効果も高く、広告効果の測定もしやすいものとなる。
又、請求項14では、前記本の表紙のかわりに本以外のものの外見を採用し、前記本の内容のかわりに該本以外のもののの属性を採用したものであるため、注目したいものの属性を忘れないよう日常的に接することができ、デザイン的に洗練されているため学習効果も高く、広告効果の測定しやすい。
又、請求項15では、表示装置のMACアドレスを他の表示装置のMACアドレスと重複しないようにスクランブルした情報など、表示装置を識別できる情報を、どの本の種類を対象にしているか識別できる態様で所定の管理サーバ装置に送信する表示装置識別情報送信手段を、さらに含むため、広告効果の測定がしやすいものとなる。特に無償で配信し、コピーフリーとしているときは効果的である。
又、請求項16では、前記表示装置識別送信手段が、利用者の入力した認証情報と関連づけて前記表示装置識別情報を前記管理サーバ装置に送信し、該管理サーバ装置が、該認証情報と該表示装置識別情報とからなる組の受信履歴から認証情報の複数表示装置に亘る重複利用を検出して、重複利用の場合に、関連する少なくとも一つの表示装置が表示不能の結果となるように動作するため、コピーされにくいものとなる。特に本の内容全体を記憶したコンテンツの場合には効果的である。
又、請求項17では、前記表示装置識別送信手段が、当該本の種類について表示した時間を計算できる情報を又は計算できる態様で前記表示装置識別情報を送信するため、広告効果の測定もしやすくなる。「計算できる情報」は特に広告効果測定のトラヒックを節約したい場合には効果的である。
また、請求項18では、前記本の広告担当者、前記本以外のものの広報担当者又はその代理人が、前記像と前記本文とを関連づけて入力する素材入力手段と、該入力された像及び本文から、請求項1から17の表示装置又は請求項15から17の管理サーバ装置としてコンピュータを動作させるためのコンテンツ(スクリーンセーバー等)の生成の一部又は全部を自動的に行う自動コンテンツ生成手段と、該生成したコンテンツの配布又は引渡しの一部又は全部を自動的に行う自動配布手段と、を少なくとも備えるため、本の雰囲気を提供して、さらなる販促効果を高め、本の内容を忘れないよう日常的に接することができ、内容の出所を一瞬で把握できて内容を信用しやすく、デザイン的に洗練されているため学習効果も高く、コピーされにくく、広告効果の測定しやすいコンテンツをすばやく生成してすばやく提供することを可能し、世の本の販促、世の本の内容の日常的な活用に大幅に貢献する。
また、請求項19では、前記表示装置、前記管理サーバ装置、又は前記コンテンツサーバ装置としてコンピュータを動作させるためのコンピュータプログラムを提供するため、これらの効果をいろんなハードウエアで実現可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明を、読んでも時間がたつと忘れやすい啓発書の見開き表紙および本文内容を画面を4等分した領域のいずれかにそれぞれ表示するスクリーンセーバーとして実現した。また、シェアウエアのライセンスキー認証を行う際、中央の管理(コンテンツ)サーバにMACアドレスをスクランブルしたものを送信し、これによりライセンスキーの重複利用をチェックするとともに、スクリーンセーバー終了時に自動で動作時間を送信するようにして広告効果(表示時間)を中央で測定可能なように実現した。また、この啓発書コンテンツの生成は、管理サーバに表紙データと本文テキストをWeb投稿(HTTPのPOST)することで自動生成かつ広告担当者に自動メールされるようにプログラムするとともに管理サーバの自動更新Webページから一般にダウンロード可能(しかもダウンロード数も広告効果としてカウント可能)なようにした。また、別の実施例では、啓発書の表表紙を画面を2等分した領域のいずれかに表示し、もう一方の領域に本文を表示する態様を実現した。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の上記実施形態の全体構成図である。
利用者PC等1は、表示画面12など一般的なPCとしての構成のほか不揮発記憶装置11中に本発明のプログラム111や、本の内容を前回のスクリーンセーバー起動(活性化)でどこまで表示したかを覚えており次回の活性化でその箇所の次の文章から表示したり、利用者のレベルや嗜好や範囲を複数の活性化にわたって記憶するための本発明によるデータ(INIファイル等)を記憶している。また、入出力制御ICはLANポートを備え、そのMACアドレスがPC1のOSおよびアプリケーションから参照可能になっている。発明のプログラム111は、本の見開き表紙を光学スキャンしたデータをBMPイメージリソースaとして内臓するほか、本の内容をCSVテキスト形式のカスタムリソースbとして記憶している。これらのデータは、本発明による認証、設定、表示を制御するプログラムcにより後述する図2の流れに沿ってRAMやバスや表示ICを介して表示画面12に図3のような遷移で表示される。
管理サーバ2は、当該本のスクリーンセーバーコンテンツ(シェアウエア)の生成、配布、認証、ライセンスキー重複使用チェック、広告効果測定を行う中央管理サーバであり、そのHDD21には、当該本のスクリーンセーバーコンテンツのほか、コンテンツ配布、ライセンスキー配布、認証、ライセンスキーの重複チェック、広告効果測定などのための、配布/動作実績データ、利用者識別データや、配布/動作(認証、広告)実績記録のためのプログラム、通信のためのプログラムを備える。
【0022】
図2は、上記実施形態のプログラムのフローチャートである。
利用者入力が1分間なくステップS0で本発明のスクリーンセーバーが開始されると、ステップS1では、MACアドレスのスクランブル値とあらかじめ配布した認証情報(例:ID=KEIHATSU00323/PASS=KEIKEI)とが管理サーバに送られる。
管理サーバではステップS21で認証情報がアカウントDBを参照して正当、かつ、認証情報とスクランブル値とからなる情報組が所定の受信履歴期間(24H)で一意の場合OKを返す。そうでない場合、認証情報が不当又は認証情報の二重使用としてNGを返す。
ついで、ステップS2では、管理サーバからの認証結果を受信し、ステップS3ではNGの場合にスクリーンセーバーを終了(ステップSE)し、OKの場合にはステップS4に進む。
ついで、ステップS4では、表示履歴及び利用者設定(範囲、嗜好、レベル)に応じて本の表紙画像および本文電文の一部(別実施形態では全部)を、章節頁/見出しによる本文主旨推測形式及びその穴埋め問題形式にて順次出題後、解も表示するようにしている。
ついで、ステップS5では、利用者によるマウス、キーボードによる入力を検出し、入力がない場合にはステップS4に戻る。入力がある場合にはステップS6で表示履歴(別実施形態では次回表示すべき内容)及び利用者設定(範囲、嗜好、レベル)を保存して次回の起動(今回表示した最後の箇所以降の表示)に備え、ステップS7では、シェアウエアとしての広告効果測定のためスクリーンセーバーの認証情報、動作時間(月/日次、使用毎)、及びMACアドレスをスクランブルした値を管理サーバに送信し、ステップS22では管理サーバが、スクリーンセーバーの認証情報から本の種類を同定し、動作時間及びMACアドレススクランブル値等とひもづけて記録し、利用者/本の種類/機器毎の使用実績を計算し、広告主への報告や課金を可能にする。
ついでステップSEにて終了する。
なお、管理サーバのステップS20は、複数の表示装置に対し公知のマルチプロセス処理により認証、重複チェックや広告効果測定を可能にしている。
【0023】
図3は、上記実施形態で表示される画面遷移の例である。
(1)はスクリーンセーバーの最初の起動(ただし、第1章一節を範囲とする設定やライセンスキー(パスワード)の入力は別の構成ダイアログで行われている)であり、実線に沿って画面が自動的に1サイクル半分遷移した後、2行目の中央の画面で利用者による入力があり中断している。
(2)は、中断後の起動であり、中断したサイクルのはじめのフェーズから表示が開始されている。
図からわかるとおり、画面が縦横に4等分されており、表紙の画像と本文の内容(構成タグ>穴埋め>解答文)とがそのいずれかの領域にそれぞれ重ならないようにランダムに表示されていっている。
【実施例2】
【0024】
実施例2では2分割している。図4は、本文(内容の出展:「ちょっとした社内作法」成川豊彦著)を通常の穴埋め問題として表示したものであり、図5は、その答えを表示した例である。
【0025】
図6は、同じ問題又は答えの表示の際にモチーフの座標に沿って表示する例である。読みにくい座標系列のモチーフは問題用に利用することができる。
【0026】
図7は、小さいフォントサイズでそろえて、本文の文字をランダムに散布して表示した例である。かさならない処理もおこなっている。
【0027】
図8は、大きいフォントサイズでそろえて、本文の文字をランダムに散布して表示した例である。背景面積とのバランスが悪いが、ヒントとしての情報を有している。図9は、フォントサイズを文字ごとに変えることにより、背景面積とのバランスをよくしている。図10では、表示が十分少ない文字数であることをコンピュータプログラムが判断して大きいフォントサイズのまま表示している様子を示している。
【0028】
本明細書では、啓発書のスクリーンセーバーを自動的に生成する例について、以上説明してきたが、本発明の範囲は、この例に限られず、特許請求の範囲によってのみ定められる。
【0029】
例えば、シェアウエアでなく(認証のない)フリーウェアや(広告効果測定が必要でない)ダウンロードウェアであってもよい。また、広告効果測定は3分に1回の認証から計算するようにしてもよく、終了時ではなく週等ごとにまとめて送信するようにしてもよい。また、構成タグ表示フェーズのないサイクルでもよく、表示フェーズが逆順でもよく、サイクルは問い&解答形式でもよい。また、本内容の出力には音声を単独で用いてもよく、画面表示と同期させること等もできる。MACアドレスのかわりにIPv6のグローバルアドレスなどを用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、広くオフィスでの啓発、顧客管理ツール、販促ツール、広報ツール、知育、ボケ防止等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態の全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態のプログラムのフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態で表示される画面遷移の例である。
【図4】本発明の一実施形態で表示される問題画面の例である。
【図5】本発明の一実施形態で表示される解答画面の例である。
【図6】本発明の一実施形態で表示される問題画面の例である。
【図7】本発明の一実施形態で表示される問題画面の例である。
【図8】本発明の一実施形態で表示される問題画面の例である。
【図9】本発明の一実施形態で表示される問題画面の例である。
【図10】本発明の一実施形態で表示される問題画面の例である。
【符号の説明】
【0032】
1 利用者PC等
11 不揮発記憶装置(HDD)
111 発明のプログラムパッケージの静的構成
111a 画像データ
111b 問題データ
111c 本発明に特有の、認証&設定&表示制御部
12 表示画面
2 管理サーバ
21 管理サーバの記憶装置(HDD)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本の表紙の像を記憶する本表紙像記憶手段と、
本の内容の一部又は全部を記憶する本内容記憶手段と、
本表示像記憶手段に含まれる本表紙像をコンピュータに表示させる本表紙像表示手段と、
本内容記憶手段に含まれる本内容をコンピュータに出力させる本内容出力手段と、
利用者による入力がない場合に前記本表紙像表示手段および前記本内容出力手段を活性化させ、もしくはそれらの活性状態を維持する自動活性手段と、
を少なくとも有する表示装置。
【請求項2】
前記本表紙像表示手段が、画面を縦横に4等分してできる4つの画面領域のいずれかに前記本表紙像をランダムに又は規則的に表示することを繰り返すことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記本内容出力手段が、画面を縦横に4等分してできる4つの画面領域のいずれかのうち、本表紙像の表示されていない画面領域に、本内容を表示することを特徴とする、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記本内容出力手段が、本の章、節、見出し、頁など本の構成タグとなる情報を出力する先又は後のフェーズと、本文(以下、挿絵などの画像も含めて本文と呼ぶ)の情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記本内容出力手段が、一部の欠けた本文の情報を出力する先又は後のフェーズと、欠けた部分を補完する情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記本内容出力手段が、本文に関する問いを含む情報を出力する先又は後のフェーズと、問いに対する答えを含む情報を出力する後又は先のフェーズとを少なくとも含むサイクルを繰り返すことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記本内容出力手段が、本文から切り出した内容を画面上で連続的に微小距離づつ動かして表示することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記本内容出力手段が、本文から切り出した文の画面表示上の色彩を連続的に変化させて表示することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を所定のモチーフ(例えばハート)を描くように別途決定した座標系列に沿って所定の色(例えばハートに合う赤色)で画面上に配置して、前記本文、前記問い、該問いのヒント、および又は前記答えとして表示することを特徴とする、請求国1から8のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を、より元の並びがわかりにくくなるよう(例えばランダム)に座標を移動させて前記問いおよび又は該問いのヒントとして表示することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字を、画面上で互いに重なるようなフォントサイズで前記問いおよび又は該問いのヒントとして表示することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記本内容出力手段が、本文から切り出した文中の各文字間で前記フォントサイズを異なることがあるように表示することを特徴とする、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記本の表紙のかわりに人物の外見を採用し、前記本の内容のかわりに該人物の語録、所信および自己紹介の少なくともいずれかを採用したものである請求項1から12のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記本の表紙のかわりに本以外のものの外見を採用し、前記本の内容のかわりに該本以外のもののの属性を採用したものである請求項1から12のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項15】
表示装置のMACアドレスを他の表示装置のMACアドレスと重複しないようにスクランブルした情報など、表示装置を識別できる情報を、どの本の種類を対象にしているか識別できる態様で所定の管理サーバ装置に送信する表示装置識別情報送信手段を、さらに含む請求項1から14のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項16】
前記表示装置識別送信手段が、利用者の入力した認証情報と関連づけて前記表示装置識別情報を前記管理サーバ装置に送信すること、
該管理サーバ装置が、該認証情報と該表示装置識別情報とからなる組の受信履歴から認証情報の複数表示装置に亘る重複利用を検出して、重複利用の場合に、関連する少なくとも一つの表示装置が表示不能の結果となるように動作すること、
を特徴とする請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記表示装置識別送信手段が、当該本の種類について表示した時間を計算できる情報を又は計算できる態様で前記表示装置識別情報を送信することを特徴とする、請求項15又は16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記本の広告担当者、前記本以外のものの広報担当者又はその代理人が、前記像と前記本文とを関連づけて入力する素材入力手段と、
該入力された像及び本文から、請求項1から17の表示装置又は請求項15から17の管理サーバ装置としてコンピュータを動作させるためのコンテンツ(スクリーンセーバー等)の生成の一部又は全部を自動的に行う自動コンテンツ生成手段と、
該生成したコンテンツの配布又は引渡しの一部又は全部を自動的に行う自動配布手段と、
を少なくとも備えたコンテンツサーバ装置(分散環境も含む)。
【請求項19】
請求項1から17の前記表示装置、請求項15から17の前記管理サーバ装置、又は請求項18のコンテンツサーバ装置としてコンピュータを動作させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−40438(P2008−40438A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−219060(P2006−219060)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(301062798)ナレルシステム有限会社 (9)
【Fターム(参考)】