説明

誘電体磁器組成物

【課題】高誘電率、高品質係数、絶対値の小さい温度係数、低焼結温度および内部導体材料との非反応性を有する電体磁器組成物の提供。
【解決手段】一般式、xZnO・xNb・yCaTiO・zCaO(式中、37≦x≦50、10≦y≦60、3≦z≦40、x+y+z=100である)で表される主成分と、前記主成分に対して副成分としてB酸化物をB換算にて0.3〜3.0重量部含有する、誘電体磁器組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘電体磁器組成物に関し、特に、高い比誘電率と高い品質係数を有し、共振周波数の温度係数の絶対値が小さく、低温焼結性を有する、誘電体磁器組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動通信等の情報通信機器の開発によって、マイクロ波用誘電セラミックの高性能化への期待が高まっている。このようなセラミック組成物には、その用途にもよるが一般的に、デバイスの小型化を図るため高誘電率が、減衰を抑制するため高品質係数が、温度安定性を図るため共振周波数の温度係数の絶対値を小さくすることが、内部導体と同時焼成を行うため低焼結温度と内部導体材料との非反応性、といった特性が求められている。
【0003】
このような状況の下、従来、ZnO−Nb系の組成物(特開平7−37429号公報:特許文献1、米国特許第5,756,412号明細書:特許文献4)や、ZnO−Nb系の組成物にCuO、VおよびBiを加えた組成物(特開平7−169330号公報:特許文献2)が開発され、また、ZnO−Nb−TiO系組成物や(特開2000−44341号公報:特許文献3)やZnO−Nb−CaTiOの組成物(Journal of the European Ceramic Society 23(2003)2479-2483:非特許文献1)が開発されている。
【0004】
しかしながら、これらの組成物は、上記の特性を全て満たすものではなかった。例えば、温度係数の絶対値が大きかったり、高誘電率、高品質係数、絶対値の低い温度係数のものであっても、焼成温度が高かったり、あるいは焼成温度が低くても、内部導体材料として想定される銀と反応するものであったりした。しかも、これらの特性は相互に関連しており、ある特性を高めると他の特性が低下するという関係があるため、特性を全て満たすものの製造は困難であった。
【0005】
例えば、上述の非特許文献1の低温焼成材料は、ZnO−Nb−CaTiOを主成分とするものであり、これに焼成助剤として数種の副成分を添加する形で低温焼結化を可能としている。しかしながら、この材料は銀と反応するため、銀を内部導体として用いるような低温焼成積層基板用の材料としては使用することができないという問題がある。この理由は主成分のCaTiOが高温でZnO、Nbと反応し、分離されたTiOが内部導体電極と反応してしまったからと考えられる。
【特許文献1】特開平7−37429号公報
【特許文献2】特開平7−169330号公報
【特許文献3】特開2000−44341号公報
【特許文献4】米国特許第5,756,412号明細書
【非特許文献1】Journal of the European Ceramic Society 23(2003)2479-2483
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、高誘電率、高品質係数、絶対値の小さい温度係数、低焼結温度および内部導体材料との非反応性を有する誘電体磁器組成物を提供すること、具体的に好ましくは、比誘電率が19.1≦ε≦25.2で、品質係数が1680〜10515GHz、共振周波数の温度係数(Tcf)が−31.9〜+32.1ppm/℃であり、Ag−Pd系合金、Ag−Pt系合金、Ag−Au系合金、Ag−Cu系合金、または、Ag、Cu、Auの単体等からなる内部導体の融点以下の温度で焼結でき、かつこれらの内部導体と反応しない、マイクロ波用誘電体磁器組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明の誘電体磁器組成物は、一般式、xZnO・xNb・yCaTiO・zCaO(式中、37≦x≦50、10≦y≦60、3≦z≦40、x+y+z=100である)で表される主成分と、前記主成分に対して副成分としてB酸化物をB換算にて0.3〜3.0重量部含有することを特徴とするものとする。
【0008】
本発明の好適態様としては、前記誘電体磁器組成物であって、副成分として、さらにCu酸化物をCuO換算にて0.05〜5.0重量部含有するものとする。
【0009】
本発明の他の好適態様としては、前記誘電体磁器組成物であって、TiOのX線回折ピークが現れないものとする。
【発明の効果】
【0010】
このような本発明による誘電体磁器組成物により、必要な比誘電率、品質係数、温度係数を満たし、内部導体の材料として想定されるAg、CuもしくはAu、または、AgやCu、Auを主成分とする合金の融点以下での低温焼成が可能となり、且つCaOの添加によりTiO結晶の析出を抑えられ、内部導体とTiOとの化学反応による内部導体への悪影響が生じない誘電体磁器組成物が提供できる。
【0011】
また、本発明の誘電体磁器組成物は、簡易な製造方法により製造できるという効果もある。具体的には、主成分と副成分は一体仮焼を行うことができるので、先に仮焼した主成分に副成分を加えて二次仮焼する従来のプロセスに比べて生産工程が簡略化でき、誘電体磁器組成物の回収率を向上させ、コストを低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
(誘電体磁器組成物)
本発明の誘電体磁器組成物は、一般式xZnO・xNb・yCaTiO・zCaOで表される主成分に対して、副成分としてB酸化物および好ましくはCu酸化物を含有するものである。そして、上記の主成分は、x、y、zが37≦x≦50、10≦y≦60、3≦z≦40、x+y+z=100の関係を有する。また、主成分100重量部に対して含有させる各副成分の含有量は、B酸化物をB換算にて0.3〜3.0重量部、好ましくはさらにCu酸化物をCuO換算にて0.05〜5.0重量部とする。
【0014】
(要求特性)
本発明の誘電体磁器組成物に求められる主な特性は以下の通りである。
【0015】
本発明の誘電体磁器組成物の主な用途としては、Ag−Pd系合金、Ag−Pt系合金、Ag−Au系合金、Ag−Cu系合金、または、Ag、CuもしくはAuの単体を内部導体とする電子デバイスを想定しており、好ましくは例えば、アンテナ、積層フィルター、バラン、デュプレクサおよび積層基板などが挙げられる。また、用途によっては、比誘電率の低い組成物と組み合わせて用いてもよい。
【0016】
上述のような内部導体を有する電子デバイスを製造するにあたっては、内部導体と誘電体磁器組成物を同時焼成することが効率的であるので、誘電体磁器組成物が内部導体の融点以下の低温で焼結することは重要な特性である。具体的には焼結温度は920℃以下、好ましくは900℃以下、より好ましくは880℃以下が望ましい。
【0017】
一般に、比誘電率(ε)が高いほど電子デバイスの小型化が可能となるので好ましい。例えば、本発明の誘電体磁器組成物が高周波用の誘電体フィルターに用いられた場合、フィルターの波長は比誘電率の大きさに依存するので、フィルターの小型化を図るためには比誘電率が大きい方が有利である。もっとも、比誘電率が上昇すると通常は品質係数が低下するため、その意味で必ずしも比誘電率が高ければよいというものではない。本発明の誘電体磁器組成物では比誘電率の値は19.1以上、好ましくは25.2以下、より好ましくは20以上、25以下が望ましい。
【0018】
品質係数(f・Q特性)の低下は電子デバイスの損失が大きくなることを意味するので、ある程度以上の品質係数値が必要となる。本発明の誘電体磁器組成物では品質係数は1680GHz以上、好ましくは1800GHz以上、より好ましくは4000GHz以上が望ましい。
【0019】
共振周波数の温度係数(Tcfまたはτf、単に温度係数と言うこともある)は、温度変化に伴う共振周波数の変化の度合いを意味するので、この絶対値が小さいほど温度安定性が高いものといえる。本発明の誘電体磁器組成物では温度係数は−31.9〜+32.1ppm/℃、好ましくは−30〜+30ppm/℃、より好ましくは−20〜+20ppm/℃、さらに好ましくは−10〜+10ppm/℃が望ましい。
【0020】
なお、本明細書内においては、温度係数(ppm/℃)は下記の式から算出される。
Tcf=[(f85℃‐f25℃)/f25℃]×1000000/60
(ここで、Tcf:25℃〜85℃の誘電率の温度係数、f85℃ :85℃での共振周波数、f25℃ :25℃での共振周波数である)
【0021】
上述のように、本発明の誘電体磁器組成物の主な用途は、Ag、CuとAuを主成分とする合金を内部導体とする電子デバイス等に用いることにある。そのため、焼結時などに内部導体材料と誘電体磁器組成物の相互作用による悪影響が生じないことが望まれる(内部導体との焼結相性)。また、上述のように、誘電体磁器組成物内にTiO結晶が存在すると内部導体材料と相互作用を起こし、焼結によって内部導体材料が消失する(導体材料が誘電体磁器組成物と反応するまたは拡散する)という悪影響が生じる。そこで、内部導体材料と誘電体磁器組成物の相互作用防止は、換言すれば、TiO結晶の析出防止と言うこともできる。
【0022】
図1は従来の組成物であるZnO−Nb−CaTiO系組成物のX線回折パターンである。図中(a)は誘電体焼成体のX線回折パターン、(b)は誘電体と導体(銀)との共同焼成体のX線回折パターンである。27°付近では誘電体焼成体(a)のTiOのX線回折ピークが出現し、TiO結晶が析出したことが確認された。他方、この誘電体と銀の共焼成体(b)のX線回折パターンではTiOのX線回折ピークの強度が消えるほど弱く現れている。これは主成分CaTiOから一部TiOが分離されること、このTiOは銀導体と反応してその量が減少することを示唆している。
【0023】
図2は本発明の組成物であるZnO−Nb−CaTiO−CaO系組成物のX線回折パターンである。図中(a)は誘電体焼成体のX線回折パターン、(b)は誘電体と導体(銀)との共同焼成体のX線回折パターンである。27°付近では誘電体(a)のTiOのX線回折ピークが出現せず、TiO結晶の析出がないことが確認できた。さらにこの誘電体と銀の共焼成体(b)のX線回折ピークにもTiOの回折ピークが出現しなかった。本発明の誘電体磁器組成物では、一定の量のCaOを添加し、銀導体と反応すると思われるTiO結晶の析出を抑えることが実現できた。
【0024】
図3は従来の組成物であるZnO−Nb−CaTiO系組成物上に銀導体を形成し、870℃で2時間保持する共同焼成を行った後の写真である。銀導体が誘電体磁器組成物と反応し、あるいは拡散し、銀導体が部分的に消滅していることがわかる。
【0025】
図4は本発明の組成物であるZnO−Nb−CaTiO−CaO系組成物上に銀導体を形成し、870℃で2時間保持する共同焼成を行った後の写真である。銀導体が誘電体磁器組成物と反応せず、銀導体がほぼ完全な状態で残っていることがわかる。
【0026】
(組成範囲)
上述の低温燒結性、比誘電率、品質係数、温度係数、および内部導体との相性等の特性は、誘電体磁器組成物の主成分組成により大きく影響されるので、以下の組成範囲とすることが望まれる。
【0027】
まず、z、即ちCaOは、添加によってTiO結晶の析出を抑制して内部導体との相性を向上させ、電極との反応及び電極の誘電体内の拡散を抑える作用を有する。そこで、z、即ちCaOの割合が3モル%未満であると、温度係数がマイナス方向に減少するとともに、TiOのX線回折ピークが現れ、TiOの結晶が析出して導体電極と反応し、Ag、Cu及びAuを主成分とする合金を内部導体とする電子デバイスには適さないものとなる。他方、CaOが40モル%を超えると、温度係数が大きくプラス側にシフトするとともに、品質係数が低下する。品質係数の低下は、電子デバイスの損失増大を意味し、好ましくないため、品質係数の確保が可能な範囲にCaO量を限定した。したがって、zは、3〜40モル%とし、7〜30モル%、さらには15〜25モル%とすることができる。
【0028】
次に、x、即ちZnOとNbの割合が37モル%未満の場合、温度係数の増加が生じるので、温度係数の確保が可能な範囲にZnOとNbの量を限定した。一方、ZnOとNbの割合が50モル%を超えると、TiOのX線回折ピークが現れTiOの結晶が析出して導体電極と反応し、Ag、Cu及びAuを主成分とする合金を内部導体とする電子デバイスには適さないものとなる。また、温度係数が大きくマイナスにシフトするので好ましくない。したがって、xは、37〜50モル%とし、40〜48モル%さらには42〜47モル%とすることができる。
【0029】
また、y、即ちCaTiOの割合が10モル%未満の場合、温度係数がマイナス側に大きくなるので好ましくない。一方、CaTiOの割合が60モル%を超えると、温度係数がプラス側に大きくシフトするとともにTiOの結晶が析出し、内部導体と反応するので、好ましくない。このため、小さな絶対値の温度係数の確保が可能な範囲にCaTiO量を限定した。したがって、yは、10〜60モル%とし、20〜50モル%、さらには30〜40モル%とすることができる。
【0030】
本発明の誘電体磁器組成物における副成分組成は、以下の組成範囲とすることが望まれる。
【0031】
まず、B酸化物の割合が、主成分に対してB換算にて0.3重量部未満であると、B酸化物による低温燒結効果が不充分なものとなる。また、3.0重量部を超えると品質係数の低下等の誘電特性の劣化を引き起こすことになり好ましくない。したがって、B酸化物の割合は、主成分に対してB換算にて、0.3〜3.0重量部とし、0.5〜2.0重量部、さらには0.6〜1.6重量部とすることができる。
【0032】
次に、Cuは製品外観の向上などのために添加することができるが、Cu酸化物の割合が、主成分に対してCuO換算にて5.0重量部を超えると、品質係数が低下して好ましくない。したがって、Cu酸化物の割合は、主成分に対してCuO換算にて、好ましくは0.05〜5.0重量部とし、0.5〜4.0重量部、さらには1.0〜3.0重量部とすることができる。
【0033】
(製造方法)
次に、本発明の誘電体磁器組成物の製造方法について説明する。
【0034】
まず、主成分であるニオブ、亜鉛とカルシウムの酸化物及びチタン酸カルシウム(ただし、元原料としてはチタン酸カルシウムのかわりにカルシウムとチタンの酸化物を用いても良い)と副成分であるB酸化物、所望によりCu酸化物を用意し、所定量を秤量し混合して、仮焼を行う。なお、主成分及び副成分原料としては、酸化物である必要はなく、例えば、炭酸塩、水酸化物、硫化物、窒化物等のように大気中などでの熱処理により酸化物となるものを使用しても、酸化物を使用した場合と同等の誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0035】
上記の原料の混合は、例えば、水等を用いた湿式混合等により行うことができる。仮焼は、特に行わなくともよく、焼成により本発明の誘電体磁器組成物を得ることができる。もっとも、組成の均質性を保証するなどのためには仮焼を行なうことが好ましい。また、原料に炭酸塩や水酸化物を用いた場合にも仮焼を行なう方が好ましい。この場合、例えば700℃〜900℃程度で数時間という一般的な条件でよい。
【0036】
仮焼した場合は、粒度が粗くなるため所定の粒径まで粉砕して粒度分布の狭い粉体を得ることが好ましい。この粉砕により材料の焼結性を向上させることもできる。
【0037】
得られた粉末は、従来公知の方法、例えばドクターブレード法や押し出し法などによってシート化することができる。内部導体を同時焼成する場合には、前記シートに従来公知の導体ペーストを印刷し、積層プレスなどで一体化後、焼成することができる。焼成は、空気中のような酸素含有雰囲気にて行うことが望ましい。焼成温度は850〜920℃の範囲で設定することができる。焼成時間は0.5〜10時間程度が望ましい。前記焼成温度および焼成時間とすることにより、Ag、CuもしくはAu、または、AgやCu、Auを主成分とする合金の融点以下での低温焼成が可能となる。このため、低抵抗であるAgやCu、Auのような融点の低い金属を内部導体として電子部品を構成することが可能となる。
【0038】
また、本発明においては主成分と副成分は一体仮焼を行なってもよい。先に仮焼した主成分に副成分を加えて二次仮焼する従来のプロセスに比べて生産工程が簡略化でき、誘電体磁器組成物の回収率を向上させ、コストを低減させることができる。
【0039】
本発明の誘電体磁器組成物では、PbO、Cr、Bi等の環境汚染物質を含有していないので、環境に優しい低温焼成誘電体材料を提供することが可能である。
【実施例】
【0040】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
【0041】
主成分原料として、ZnO、Nb、CaCOおよびCaTiO、副成分原料としてCuO、Bを用いて、焼成後のZnO、Nb、CaCO、CaTiO、CuO及びBの混合比が下記の表1の主成分組成の欄に示されるものとなるように秤量し、スラリー濃度30%となるように純水を加え、ボールミルにて5時間湿式混合し、その後、乾燥した。この乾燥した粉末を空気中にて表1に記載した温度で2時間仮焼を行った。
【0042】
得られた粉末をスラリー濃度30%となるように純水を加えボールミルにて24時間湿式粉砕した後、乾燥して誘電体混合物を得た。
【0043】
次いで、上記のようにして得られた各誘電体混合物100重量部に対して、バインダーとしてポリビニルアルコールを1重量部加えた。得られた混合物を乾燥した後、目開き150μのメッシュを通し、造粒した。
【0044】
得られた造粒粉体を、プレス成形機を用いて、面圧:1t/cmにて成形し、直径17mmφ×厚さ8mmtの円柱状の試験片を得た。次いで、この試験片を空気中にて表1に記載した温度で2時間焼成することにより、誘電体磁器組成物のサンプルを作製した。
【0045】
このサンプルを13.5mmφ×6.5mmtの大きさの円柱状に研磨し、その誘電体特性を測定した。比誘電率(ε)と無負荷Qは、空洞型誘電体共振器法によって測定した。測定周波数は、4〜6GHzである。測定結果を、表1に示す。
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来の組成物であるZnO−Nb−CaTiO系組成物のX線回折パターンである。
【図2】本発明の組成物であるZnO−Nb−CaTiO−CaO系組成物のX線回折パターンである。
【図3】従来の組成物であるZnO−Nb−CaTiO系組成物上に銀導体を形成し、共同焼成体した後の基板上に形成された微細なパターンの写真である。
【図4】本発明の組成物であるZnO−Nb−CaTiO−CaO系組成物上に銀導体を形成し、共同焼成体した後の基板上に形成された微細なパターンの写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式、xZnO・xNb・yCaTiO・zCaO
(式中、37≦x≦50、10≦y≦60、3≦z≦40、x+y+z=100である)
で表される主成分と、
前記主成分に対して副成分としてB酸化物をB換算にて0.3〜3.0重量部含有することを特徴とする、誘電体磁器組成物。
【請求項2】
副成分として、さらにCu酸化物をCuO換算にて0.05〜5.0重量部含有する請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
【請求項3】
TiOのX線回折ピークが現れない、請求項1記載の誘電体磁器組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−246340(P2007−246340A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−72440(P2006−72440)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(000006758)株式会社ヨコオ (158)
【Fターム(参考)】