説明

講演システム及びこの講演システムに用いられる表示装置

【課題】講演者の端末と聴講者の端末とが通信可能に接続された講演システムにおいて、講演の進行を妨害しないスムーズ且つ適切な質疑応答の実施を可能とする。
【解決手段】講演用の端末と、この講演用の端末と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用の端末とで構成される講演システムにおいて、前記質問用の端末は、自身の識別情報を前記講演用の端末に送信する識別情報送信手段を備え、前記講演用の端末は、講演に用いる画像データを表示する表示手段と、前記識別情報送信手段により送信された識別情報を前記表示手段において表示中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示する識別情報表示手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、講演システム及びこの講演システムに用いられる表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、教育現場や会社における講演者が多数の聴講者に向けて講演を行う場において、様々な講演の形態が存在している。例えば、特開2001−100716号公報(特許文献1)には、講演の内容を共有化するために、聴講者各々にパーソナルコンピュータ等の端末を与え、これらの端末と講演者の端末とを通信接続することで講演者の端末から聴講者の端末に資料を送信するシステムが開示されている。さらに、特開2005−202754号公報(特許文献2)には、講演者の端末であるパーソナルコンピュータで作成された資料を直接スクリーンに拡大表示するプロジェクタを接続するプレゼンテーションシステムが提案されている。
【0003】
以上のように構成されたシステムを用いた講演を行う際の質疑応答に関しては、通常、一連の講演が行われた後にまとめて質疑応答の時間をとることが多い。このような場合、聴講者から質問が行われると、その都度講演者は講演に使用した資料の中からその質問に対応する資料を探さなければならず、スムーズに質疑応答が始まらないという問題があった。
【0004】
この問題を解決する発明として、例えば、特開2002−351434号公報(特許文献3)では、聴講者各々に自身の識別情報を発信することのできる簡易的な端末を配置し、講演者の端末においてこの識別情報を受信すると、そのときに表示されていた画像情報をこの識別情報と関連付けて記憶する画像表示システムが提案されている。
【0005】
この発明によれば、講演者が複数の画像を順次表示させながら講演を行っている間に聴講者が識別情報を送信すると、講演終了後の質疑応答時に識別情報が送信されたときに表示されていた画像を再表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−100716号公報
【特許文献2】特開2005−202754号公報
【特許文献3】特開2002−351434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような質疑応答の講演システムを使用した場合、講演者は講演中においてどのような質問がどの画像に関して何件くらいきているのかなどの情報を全く知ることができず、講演終了後の質疑応答時になって初めて質問の内容を把握することになる。そのため講演者は、例えば、質問数に応じて質疑応答の時間配分を調整したり、質問が多くなされた画像に関してはその場で説明を補足したりするといった臨機応変な対応を講演中にすることができず、結果としてこのことが講演の進行を妨げる要因になってしまうという問題があった。
【0008】
また、質問する聴講者にとっても、特に講演が長時間に及んだり、複数の質問を行ったりする場合には、質疑応答が執り行われるまで自身の行った質問の内容を一々覚えておくことが負担となって講演に集中できない恐れがあった。
【0009】
したがって、従来の講演における質疑応答の方法では、講演者と聴講者の利害が十分に図れているとは言えず、結果として講演を適切に進行させることのできないものになってしまっていた。
【0010】
本発明は、以上のような従来の問題点を鑑みてなされたものであり、講演中になされる聴講者の質問を、その場で適宜講演者が把握することのできる講演システムを提供し、この講演システムを用いて適切な質疑応答を行うことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の講演システムは、講演用の端末と、この講演用の端末と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用の端末とで構成され、前記質問用の端末は、自身の識別情報を前記講演用の端末に送信する識別情報送信手段を備え、前記講演用の端末は、講演に用いる画像データを表示する表示手段と、前記識別情報送信手段により送信された識別情報を前記表示手段において表示中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示する識別情報表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
そして、本発明の講演システムにおいて、前記識別情報表示手段は、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示中の画像データと共に当該表示手段に表示することが好ましい。
【0013】
また、本発明の講演システムにおいて、前記識別情報表示手段は、前記表示手段で表示中のスライド画像に対応した識別情報のみを表示することができる。
【0014】
さらに、本発明の講演システムにおいて、前記講演用の端末は、前記識別情報記憶手段で記憶する識別情報に対応している画像データを所定のタイミングで再度表示する再表示手段を備えることもある。
【0015】
そして、本発明の講演システムにおいて、前記講演用の端末は、前記識別情報送信手段から送られた識別情報の合計数をカウントする識別情報カウント手段を備えることが望ましい。
【0016】
また、本発明の講演システムにおいて、前記識別情報カウント手段は、画像データ毎に識別情報の合計数をカウントすることができる。
【0017】
さらに、本発明の講演システムにおいて、前記識別情報表示手段は、前記識別情報カウント手段によりカウントされた識別情報の合計数を前記画像データと共に前記表示手段に表示することもある。
【0018】
そして、本発明の講演システムにおいて、前記再表示手段は、前記識別情報カウント手段によりカウントされた画像データ毎の識別情報の合計数に基づいて画像データの再表示を行うことが好ましい。
【0019】
また、本発明の講演システムにおいて、前記質問用の端末は、前記講演用の端末から送信される画像データを表示する第2の表示手段をさらに備え、前記識別情報送信手段は、前記第2の表示手段で表示中の画像データに対応付けて識別情報を送信することができる。
【0020】
さらに、本発明の講演システムにおいて、前記講演用の端末は、前記質問用の端末に前記画像データを送信する画像送信手段を備えることもある。
【0021】
そして、本発明の講演システムにおいて、前記講演用の端末はパーソナルコンピュータであることが望ましい。
【0022】
また、本発明の表示装置は、講演用の表示装置と、この表示装置と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用の端末とで構成される講演システムにおける表示装置において、講演に用いる画像データを表示する表示手段と、前記質問用の端末から送信される識別情報を受信する識別情報受信手段と、前記識別情報受信手段により受信された識別情報を前記表示手段において表示中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示する識別情報表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明の講演システムは、講演用端末と、この講演用端末と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用端末と、前記講演用端末から送られてくる画像データを投影する投影装置と、で構成される講演システムにおいて、前記質問用端末は、自身の識別情報を前記講演用端末に送信する識別情報送信手段を備え、前記講演用端末は、前記投影装置に画像データを送信する画像送信手段と、前記識別情報送信手段により送信された識別情報を、前記投影装置において投影中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を表示させる表示手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、講演者及び聴講者にとってスムーズな質疑応答を行うことのできる講演システムを提供することができる
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施の形態における講演システムの構成を示す概念図。
【図2】本実施の形態における講演用端末100の回路構成を示すブロック図。
【図3】質問テーブルT10の一例を示す概念図。
【図4】講演用端末100の表示部に表示される画像の概念図。
【図5】本実施の形態における質問用端末200の回路構成を示すブロック図。
【図6】質問用端末200の表示部に表示される画像の概念図。
【図7】本実施の形態における質問用端末200の動作を説明するためのフローチャート。
【図8】本実施の形態における講演用端末100の動作を説明するためのフローチャート。
【図9】本実施の形態における質疑応答時に講演用端末100の表示部に表示される画像の概念図。
【図10】本講演システムの変形例を示す概念図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下本発明を、講演者が操作する講演者用の端末装置(以下、講演用端末と呼称する)と、聴講者が操作する聴講者用の複数の端末(以下、質問用端末と呼称する)とが相互に無線接続された講演システムに適用した場合の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態における、講演システムの構成を示すブロック図である。この講演システムは、例えば教室や会議室などの講演会場内に配置された、講演用端末100と、この講演用端末100に無線接続された複数の質問用端末200(200−A、200−B、200−C・・・)から構成されている。講演用端末100は講演者によって操作され、各質問用端末200は聴講者A、聴講者B、聴講者C・・・それぞれが所有しているものか、或いは貸与されているものであり、各聴講者によって操作される。そして、講演用端末100から送信される講演用のスライド画像を各質問用端末200で受信、表示することにより講演用のスライド画像を共有し、講演が進行されるものとする。
【0028】
図1に示すように、講演用端末100には、他の機器との間で電波による通信が可能な無線通信部101が設けられ、また、質問用端末200にも他の機器との間で電波による通信が可能な無線通信部201が設けられていて、講演用端末100と質問用端末200との間で無線による相互通信が可能となっている。そして、本実施の形態の講演システムにおいては、このように講演用端末100に複数の質問用端末200が無線による通信が可能な状態で接続されることにより、講演用端末100及び複数の質問用端末200が相互にネットワーク化されているものである。
【0029】
図2は、講演用端末100の電気的構成の概略を示すブロック図である。図2に示すように、講演用端末100は、質問用端末200と無線通信を可能とする無線通信部101と、制御部102と、HDD(Hard Disk)103と、RAM(Random Access Memory)104と、音声処理部105と、映像処理部106と、表示部107と、DVD/CD−ROMドライブ108と、インターフェイス部109とを備え、各々がバス110を介して互いに接続されている。
【0030】
無線通信部101には、無線通信処理部111が接続されている。そして、前記質問用端末200からの無線信号は無線通信部101で受信され、無線通信処理部111で復調されて制御部102に送られる。また、質問用端末200への無線信号は、制御部102から無線通信処理部111に送られて変調された後、無線通信部101から送信される。
【0031】
制御部102は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)等で構成され、ROMに記憶されているブートプログラムやOS(Operating System)等の基本プログラムに基づき、RAM104に記憶されたプログラムを順次実行して、各種処理等を行うとともに、講演用端末100本体内の各部の動作を制御する。
【0032】
さらに、制御部102は、後述する質問用端末200から送られてくる質問用端末200自身の識別情報を表示中のスライド画像番号と対応付け、RAM104に記憶させる識別情報記憶部102Aと、この識別情報記憶部102Aで記憶された識別情報の数をスライド画像毎にカウントする識別情報カウント部102Bを具備している。そして、HDD103には各種プログラムを実行して作成された講演用のスライド画像や、外部から取り込んだ画像のデータ等が記憶される。
【0033】
RAM104は、メインメモリとして使用されるもので、DVD/CD−ROMから転送されたプログラムやデータを記憶しているとともに、プログラム実行時におけるワークエリアとしても使用される。また、RAM104は、上述の質問情報記憶部102Aで対応付けられた識別情報とスライド画像番号とを記憶し、さらに、識別情報カウント部102Bでカウントされたスライド画像毎に質問用端末200から送られてきた識別情報の合計数をスライド画像番号と対応付けて表示する質問テーブルT10を記憶しており、これらの情報は制御部102の指示に従い適宜読み出されるものである。
【0034】
質問テーブルT10は、表示中のスライド画像に対して聴講者からどのくらいの質問数がきているのかを講演者がリアルタイムで把握するためのテーブルで、この質問テーブルT10は、講演開始時には何も記憶されていない空欄状態であるが、講演が進行するにつれて聴講者が操作する質問用端末200から無線通信を介して識別情報が送られてくるようになると、識別情報記憶部102Aで記憶され、識別情報カウント部102Bでカウントされたスライド画像番号に対応した識別情報の合計数を順次更新することで作成され、後述する表示部107で表示される。
【0035】
図3は、例えば本発明の講演システムを利用したある講演においてスライド画像番号12を表示中に作成された質問テーブルT10を例示したものである。この質問テーブルT10によれば、スライド画像番号2に対して2つの質問が、スライド画像番号5に対して1つの質問が、スライド画像番号6に対して3つの質問が、スライド画像番号9に対して7つの質問が、そして現在表示中のスライド画像番号12に対して4つの質問がそれぞれ聴講者から寄せられ、また、スライド画像番号1、3、4、7、8、10、11には質問が来ていないことを示している。この質問テーブルT10を後述する表示部107で表示することにより、講演者は、質問テーブルT10上で随時更新されるスライド画像番号に対応した質問の合計数の状況を確認しながらプレゼンテーションを進行させることができる。
【0036】
音声処理部105は、制御部102からの指示に従って、音声データを再生するための処理を行い、音声信号として出力するとともに、この音声信号を再生する図示しないスピーカを含む。
【0037】
映像処理部106は、制御部102からの指示に従って各種画像データを生成し、また、生成した画像データに所定の同期信号を付加して、ビデオ信号として表示部107に出力するとともに、無線通信部101を介して後述する質問用端末200にも送信する。
【0038】
表示部107は、映像処理部106からのビデオ信号に対応する画像を表示する液晶パネル等からなる表示画面を備えている。
【0039】
DVD/CD−ROMドライブ108は、制御部102からの指示に従って、講演用端末100にセットされたDVD/CD−ROMを駆動し、DVD/CD−ROMに格納されているプログラムやデータを、バス110を介してRAM104に転送する。
【0040】
インターフェイス部109には、キーボード112とマウス113とが接続される。このインターフェイス部109では、キーボード112及びマウス113と制御部102やRAM104との間のデータの授受を制御する。HDD103は、各種プログラムや後述するフローチャートに示すプログラムや各種データを格納している。
【0041】
また、上述の映像処理部106は、制御部102の指示によりHDD103から読み出された講演用のスライド画像信号が送られてくると、該スライド画像信号を調整した上で無線通信処理部111を介して無線通信部101より各質問用端末200に送る。
【0042】
さらに、映像処理部106は、制御部102の指示によりRAM104から送られてくるスライド画像信号と上述の質問テーブルT10が表示部107上に同時に表示されるように画像信号を調整して表示部107に送る。
【0043】
具体的には、映像処理部106は、図4に示すように、講演用端末100における表示部107上の映像表示可能領域において、スライド画像と質問テーブルT10が重ならずに表示できるようサイズが調整された画像信号を作成し、表示部107に送る。このとき、図4に示したように、スライド画像と質問テーブルT10はお互いが重ならず、且つ互いの領域が予め決められた縦横比に基づいて表示部107の映像表示可能領域の中で最大となるように調整されている。
【0044】
つまり、映像処理部106は、講演の進行に伴い順次更新作成される上述のテーブルT10の画像信号が送られてくると、図4に示すように、表示部107上の映像表示可能領域内にスライド画像とテーブルT10の両方を同時に表示するように各々の画像信号を上述のように調整して、表示部107に送る。なお、表示部107のサイズによっては、スライド画像とテーブルT10を重畳表示させ、講演者の選択操作によって表示を切り替えることとした方がより大きいサイズで表示できる。
【0045】
図5は、質問用端末200の電気的構成の概略を示すブロック図である。図5に示すように、質問用端末200は、講演用端末100と無線通信を可能とする無線通信部201と、制御部202と、HDD(Hard Disk)203と、RAM(Random Access Memory)204と、映像処理部205と、表示部206と、インターフェイス部207とを備え、各々がバス208を介して互いに接続されている。
【0046】
制御部202は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)等で構成され、ROMに記憶されているブートプログラムやOS(Operating System)等の基本プログラムに基づき、RAM204に記憶されたプログラムを順次実行して、各種処理等を行うとともに、質問用端末200本体内の各部の動作を制御する。HDD203には、無線通信部201を介して外部から取り込んだ画像データ等が記憶される。
【0047】
RAM204は、メインメモリとして使用されるもので、質問用端末200の自身の識別情報や、各種プログラムやデータを格納している。この識別情報は、予め付与された質問用端末200を識別する固有の番号や、事前に入力された聴講者の氏名などの個別情報である。また、RAM204は、プログラム実行時におけるワークエリアとしても使用される。
【0048】
無線通信部201には、無線通信処理部209が接続されている。そして、講演用端末100からの無線信号は無線通信部201で受信され、無線通信処理部209で復調されて制御部202に送られる。また、質問用端末200への無線信号は、制御部202から無線通信処理部209に送られて変調された後、無線通信部201から送信される。
【0049】
映像処理部205は、制御部202からの指示に従って各種画像データを生成し、また、生成した画像データに所定の同期信号を付加して、ビデオ信号として表示部206に出力する。
【0050】
具体的には、映像処理部205は、制御部202の指示により、無線通信部201を介して受信し、HDD203に格納されるスライド画像信号が送られてくると、図6に示すように、スライド画像を聴講者が視認するのに邪魔にならない所定領域(例えば、右下端領域)に「質問ボタン」を配置した画像信号を作成し、表示部206に送る。
【0051】
インターフェイス部207には、キーボード210とマウス211とが接続される。このインターフェイス部207では、キーボード210及びマウス211と制御部202やRAM204との間のデータの授受を制御する。HDD203は、各種プログラムや後述するフローチャートに示すプログラムや各種データを格納している。表示部206は、映像処理部205からのビデオ信号に対応する画像を表示する液晶パネル等からなる表示画面を備えている。
【0052】
以上の構成より、講演用端末100の制御部102は、本講演において用いるスライド画像を講演者の操作に応じてHDD103から読み出し、映像処理部106を介して上述のようにビデオ信号を生成させて表示部107に送るとともに、当該スライド画像信号を無線通信部101を介して各質問用端末200にも送る。
【0053】
そして、無線通信部201を介してスライド画像信号を受信した質問用端末200の制御部202は、当該スライド画像信号を映像処理部205に送り、所定位置に「質問ボタン」を配置したビデオ信号を生成し、表示部206で表示させる。
【0054】
したがって、本実施の形態においては、講演用端末100で表示されるスライド画像と同じスライド画像を複数の質問用端末200においても同時に表示することができる。そして、講演者は表示中のスライド画像に基づいて講演を行い、一方で、聴講者は自身の質問用端末200に表示されるスライド画像を見ながら講演を受けることができる。
【0055】
本実施形態の講演システムにおける質問用端末200の制御部202は、前記RAM204に記憶されたプログラムに基づき、図7のフローチャートに示すように処理を実行する。すなわち、講演用端末100からスライド画像信号が送られてきたか否かを常時監視する(ステップSA1)。スライド画像信号を受信すると(ステップSA1/Y)、受信したスライド画像を上述の映像処理部205に送り、スライド画像とともに所定の位置に質問ボタンを配置した画像信号を生成させる(ステップSA2)。続いて生成した画像信号を表示部206へ送り、表示画面上に表示する(ステップSA3)。
【0056】
したがって、質問用端末200において表示されるスライド画像には、図6に示したように常にスライド画像とともに表示画面右下端領域に「質問ボタン」が配置されることになる。また、このように講演用端末100において表示されるスライド画像と同じスライド画像を質問用端末200でも表示することから、聴講者は、講演中において自分の質問用端末200に表示されるスライド画像を見ながら講演者の説明を受けることができる。
【0057】
続いて、制御部202は、講演の最中に聴講者によって「質問ボタン」が押されたか否か監視する(ステップSA4)。「質問ボタン」が押されると(ステップSA4/Y)、制御部202は、RAM204から自身の端末の識別情報を読み出して無線通信部201を介して講演用端末100へ送信する(ステップSA5)。すなわち、聴講者は、質問を行う際に、自身の質問用端末200に表示されている画面右下端領域に配置される「質問ボタン」をマウス等を用いて選択するだけで、講演の進行を妨げることなく簡易に質問の意思を講演者に伝えることができる。
【0058】
また、制御部202は、前動作のステップSA1において、スライド画像信号を受信しない場合は(ステップSA1/N)、ステップSA4に進み、「質問ボタン」が選択されたかどうかを判断し、「質問ボタン」が選択されない場合は(ステップSA4/N)、再びステップSA1にもどり、スライド画像信号を受信したか否かの監視を行う。つまり、制御部202は、講演が行われている間は、ステップSA1でスライド画像信号の受信があってもなくても、常に「質問ボタン」が押されたか否かを監視する。このようにすることで、質問用端末200を操作する聴講者は、講演中の任意のタイミングで上述の手順で質問情報を講演用端末100に送信することができる。
【0059】
講演用端末100の制御部102は、ROMに記憶されたプログラムに基づき、図8のフローチャートに示すように処理を実行する。すなわち、制御部102はまず講演に使用されるスライド画像を読み出す(ステップSB1)。次に読み出されたスライド画像信号を質問用端末200へ一斉送信する(ステップSB2)。続いて、質問用端末200から識別情報が送られてきたか否かを判定し(ステップSB3)、識別情報を受信した場合には(ステップSB3/Y)、上述の識別情報記憶部102Aにより識別情報と表示中のスライド画像番号を対応付けてRAM104に記憶する(ステップSB4)。そして、識別情報カウント部102Bにて送られてきた識別情報の合計数をスライド画像毎にカウントし(ステップSB5)、RAM104に格納されている質問テーブルT10の情報を更新する(ステップSB6)。
【0060】
さらに、映像処理部106に、スライド画像及び質問テーブルT10を表示部107上に同時に表示するよう画像信号を調整させ、図4に示したようにスライド画像及び質問テーブルT10を表示部107上に同時表示させる(ステップSB7)。一方で、上記ステップSB3で識別情報の受信なしと判断された場合には(ステップSB3/N)、そのままステップSB7へと進み、更新されていない質問テーブルT10をスライド画像と同時表示させる。
【0061】
したがって、講演用端末100は、講演開始後に聴講者の操作する質問用端末200から識別情報が送られてくるまでの間は質問テーブルT10は空欄のままであるが、講演が進行するにつれて、質問用端末200から識別情報が送られてくるとステップSB3の判断がYESとなり、ステップSB5でカウントされる識別情報の合計数に基づいてRAM104に格納される質問テーブルT10の内容を更新してスライド画像と同時に表示部107上に表示する。
【0062】
続いて、制御部102は、講演者によって表示中のスライド画像の切り替え操作が行われたか否かを監視する(ステップSB8)。スライド画像の切り替え操作が行われなければ(ステップSB8/N)、ステップSB3に戻り、再び質問用端末200から識別情報が送られてくるか否かを監視する。スライド画像の切り替え操作が行われると(ステップSB8/Y)、切り替えるスライド画像が残っているか否か、換言すると、全てのスライド画像の読み出しが終了したか否かを判定する(ステップSB9)。
【0063】
ステップSB9で全てのスライド画像の読み出しが終了していなければ(ステップSB9/N)、ステップSB1に戻り次のスライド画像を読み出し、再びステップSB2以降の処理を繰り返す。したがって、講演者は、講演中は表示部107上に表示されるスライド画像及び質問テーブルT10を見ながら講演を行うことができる。聴講者の操作する質問用端末200から上述の手順で識別情報を受信した際には、質問テーブルT10に表示される識別情報の合計数の数がリアルタイムで上書き更新されるため、即時に質問の状況を把握することができる。
【0064】
その結果、講演者は、質問テーブルT10を視認しながら講演を行うことで、例えば、質問の多いスライド画像に対しては補足説明を行うことや、全体の質問数に応じて、講演を通して全体の質問数が多い場合は講演を短めにして質疑応答にかける時間を長くとり、逆に質問数が少ない場合は講演を長めにして質疑応答にかける時間を短くするなど、講演中に質問状況に応じた即時且つ臨機応変な対応が可能となる。
【0065】
一方で全てのスライド画像の読み出しが終了していれば(ステップSB9/Y)、引き続いて質疑応答の処理に移ることになる。すなわち、ステップSB10においては、上述のステップSB5においてカウントされたスライド画像毎の識別情報の合計数に基づいて、識別情報の合計数が多い順に、すなわち質問の数が多い順にスライド画像を順次読み出していく。図3の質問テーブルT10に示した質問状況においては、最も質問数が多いスライド画像7から、スライド画像12、スライド画像6、スライド画像2、スライド画像5の順でスライド画像が再度表示されることになる。この質疑応答時に再度読み出されたスライド画像を表示部107にて表示する際には、図9に示すように、スライド画像に加えて該当するスライド画像に対して識別情報を送信した質問端末200の識別情報(端末番号や質問者の氏名等)も表示される。
【0066】
したがって、講演者は、自ら探さなくとも質問に対応したスライド画像を見つけることができ、且つ、そのスライド画像と同時に表示される識別情報に基づいて質問を行った聴講者を容易に特定することができ、スムーズな質疑応答を実施することができる。
【0067】
質疑応答のために再度読み出されたスライド画像信号は質問用端末200にも再度送信される(ステップSB11)。このようにすることで、質問用端末200においても質問に対応したスライド画像を自動的に表示することができる。そして、講演者の質疑応答時のスライド画像の切り替え操作に対応して、質問テーブルT10に格納されている全てのスライド画像の再表示が終了するまで、順次識別情報の合計数が多い順にスライド画像を表示していき(ステップSB12/N)、質問に対応した全てのスライド画像の再表示が終了すると(ステップSB12/Y)、質疑応答を含めた全講演が終了となる。
【0068】
以上のように、講演者は講演中にリアルタイムで更新される質問テーブルT10に表示される質問の状況に基づいて質問の多いスライド画像に対しては説明を強化するなどの対応を行うことができ、さらに、講演の進行度合、残り時間などを考慮して適切なタイミングで質疑応答に移ることができる。また、仮に残り時間等の問題で質問のあった全てのスライド画像に対して質疑応答を行うことができない場合であっても、質問合計数が多いスライド画像から順に表示することにより、最大限聴講者のニーズに合った質疑応答を提供することができるものである。
【0069】
なお、本実施の形態においては、質問用端末200から識別情報が送られてきた際には、その識別情報と表示中のスライド画像番号を対応付けて記憶し、さらにスライド画像毎に識別情報の合計数をカウントする構成としたが、識別情報の合計数は必ずしもカウントする必要はない。すなわち、質問テーブルT10には識別情報記憶部102Aで記憶された識別情報をスライド画像番号と対応付けた形で表示する構成としてもよい。或いは、表示中のスライド画像に対して送信された識別情報のみを表示する構成としてもよい。いずれの構成にしても、講演者は質問の状況を講演中にリアルタイムで把握することが可能となる。
【0070】
さらに、本実施の形態においては、質問用端末200から識別情報が送られてきた際に、識別情報記憶部102Aはその識別情報を表示中のスライド画像と対応付けて記憶することとしたが、表示中のスライド画像だけでなく、その前後数枚のスライド画像番号も対応付けて記憶する構成としてもよい。
【0071】
また、本実施の形態においては、質問時に聴講者は質問用端末200を操作して自身の識別情報を講演者用端末100に送信する構成としたが、これに加えて質問の内容をキーボードを用いたテキスト入力やタッチペン入力等で入力し、送信できる構成としてもよい。このようにすることで、講演者はより詳細に質問内容を把握することができる。さらに、聴講者は自身の行った質問内容を質問用端末200で入力しておくことで、質疑応答時に質問の内容を忘れてしまう事態を避けることができる。
【0072】
また、最初のスライド画像が表示されている間は、質問テーブルT10を表示しない構成としてもよい。これは、多くの講演の場合、最初のスライド画像にはタイトルやプロフィール等の情報が記載されているため、聴講者に質問が生じる機会がほぼ無いと判断されるためである。
【0073】
また、講演用端末100において質問テーブルT10に記載される各スライド画像毎の合計質問数をさらに合算し、全質問数として表示してもよい。このようにすることで講演者は全体の質問数から講演の進行を調整することができる。
【0074】
さらに、1つの質問に対して質疑応答に要する時間を、例えば「2分」と予め設定しておくことで、全体の質問に対して質疑応答に要する時間を概算することができ、講演者はより正確に講演の進行を調整することが可能となる。
【0075】
加えて、識別情報送信時に当該質問の重要度を選択できる構成としてもよい。このようにすることで、質問を受け付けた講演者は回答する質問に優先順位をつけることができ、より重要度の高い質問から答えていくことで限られた講演の時間を有効に使うことができる。一方で聴講者は、どうしても回答して欲しい質問は重要度を高く設定すればよいし、あまり重要でない質問であっても、重要度を低く設定することで気軽に質問することができる。
【0076】
また、質問用端末200は、一度識別情報を送信した後に、ユーザーの操作に応じて送信済みの識別情報の削除を講演用端末100へ依頼する信号を送信することができることとしてもよい。講演用端末100は、この削除信号に応じてRAM104に記憶されている該当識別情報を削除することができる。
【0077】
また、本実施の形態によれば、講演者の操作する講演用端末100と、聴講者の質問用端末200とを無線を介して接続することで、遠隔地にいる参加者も講演に参加することが可能である。
【0078】
また、本実施の形態においては、講演用端末100と質問用端末200は無線通信を介して接続されているものとしたが、これ限らず、例えばLAN回線などによって有線接続されているものとしてもよい。
【0079】
また、本実施の形態においては、質問情報を搭載した質問テーブルT10は講演用端末100の表示部107上に表示される構成としたが、それに限らず、当該質問テーブルT10を無線通信を介して質問用端末200に送信し、質問用端末200においても表示可能な構成としてもよい。
【0080】
また、本実施の形態におけるプレゼンテーションシステムにおいては、表示手段として表示画面を備える講演用端末100及び質問用端末200からなる構成としたが、これに限らず、例えば図10に示すように講演用端末100にプロジェクタ300が接続されている構成としてもよい。この場合、講演用端末100は、スライド画像をプロジェクタ300を介して壁面等に投影することでスライド画像を講演者及び聴講者の間で共有することができ、聴講者の質問用端末200はスライド画像を表示する必要は必ずしもない。このような構成にすることで、聴講者の使用する質問用端末200はより簡易な端末にすることができるものである。
【0081】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
〔付記〕
請求項1に記載の発明は、講演用の端末と、この講演用の端末と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用の端末とで構成される講演システムにおいて、前記質問用の端末は、自身の識別情報を前記講演用の端末に送信する識別情報送信手段を備え、前記講演用の端末は、講演に用いる画像データを表示する表示手段と、前記識別情報送信手段により送信された識別情報を前記表示手段において表示中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示する識別情報表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0082】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、前記識別情報表示手段は、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示中の画像データと共に当該表示手段に表示することを特徴とする。
【0083】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または上記請求項2に記載の発明において、前記識別情報表示手段は、前記表示手段で表示中のスライド画像に対応した識別情報のみを表示することを特徴とする。
【0084】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1から上記請求項3の何れか一項に記載の発明において、前記講演用の端末は、前記識別情報記憶手段で記憶する識別情報に対応している画像データを所定のタイミングで再度表示する再表示手段をさらに備えることを特徴とする。
【0085】
請求項5に記載の発明は、上記請求項1から上記請求項4の何れか一項に記載の発明において、前記講演用の端末は、前記識別情報送信手段から送られた識別情報の合計数をカウントする識別情報カウント手段を備えることを特徴とする。
【0086】
請求項6に記載の発明は、上記請求項5に記載の発明において、前記識別情報カウント手段は、画像データ毎に識別情報の合計数をカウントすることを特徴とする。
【0087】
請求項7に記載の発明は、上記請求項5または上記請求項6に記載の発明において、前記識別情報表示手段は、前記識別情報カウント手段によりカウントされた識別情報の合計数を前記画像データと共に前記表示手段に表示することを特徴とする。
【0088】
請求項8に記載の発明は、上記請求項6または上記請求項7に記載の発明において、前記再表示手段は、前記識別情報カウント手段によりカウントされた画像データ毎の識別情報の合計数に基づいて画像データの再表示を行うことを特徴とする。
【0089】
請求項9に記載の発明は、上記請求項1から上記請求項8に記載の発明において、前記質問用の端末は、前記講演用の端末から送信される画像データを表示する第2の表示手段をさらに備え、前記識別情報送信手段は、前記第2の表示手段で表示中の画像データに対応付けて識別情報を送信することを特徴とする。
【0090】
請求項10に記載の発明は、上記請求項9に記載の発明において、前記講演用の端末は、前記質問用の端末に前記画像データを送信する画像送信手段をさらに備えることを特徴とする。
【0091】
請求項11に記載の発明は、上記請求項1から上記請求項10の何れか一項に記載の発明において、前記講演用の端末はパーソナルコンピュータであることを特徴とする。
【0092】
請求項12に記載の発明は、講演用の表示装置と、この表示装置と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用の端末とで構成される講演システムにおける表示装置において、講演に用いる画像データを表示する表示手段と、前記質問用の端末から送信される識別情報を受信する識別情報受信手段と、前記識別情報受信手段により受信された識別情報を前記表示手段において表示中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示する識別情報表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0093】
請求項13に記載の発明は、講演用端末と、この講演用端末と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用端末と、前記講演用端末から送られてくる画像データを投影する投影装置と、で構成される講演システムにおいて、前記質問用端末は、自身の識別情報を前記講演用端末に送信する識別情報送信手段を備え、前記講演用端末は、前記投影装置に画像データを送信する画像送信手段と、前記識別情報送信手段により送信された識別情報を、前記投影装置において投影中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を表示させる表示手段と、を備えることを特徴とする。
【符号の説明】
【0094】
100 講演用端末
101 無線通信部
102 制御部
103 HDD
104 RAM
105 音声処理部
106 映像処理部
107 表示部
108 DVD/CD−ROMドライブ
109 インターフェイス
110 システムバス
111 無線通信処理部
112 キーボード
113 マウス
200 質問用端末
201 無線通信部
202 制御部
203 HDD
204 RAM
205 映像処理部
206 表示部
207 インターフェイス
208 システムバス
209 無線通信処理部
210 キーボード
211 マウス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
講演用の端末と、この講演用の端末と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用の端末とで構成される講演システムにおいて、
前記質問用の端末は、
自身の識別情報を前記講演用の端末に送信する識別情報送信手段を備え、
前記講演用の端末は、
講演に用いる画像データを表示する表示手段と、
前記識別情報送信手段により送信された識別情報を前記表示手段において表示中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、
前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示する識別情報表示手段と、
を備えることを特徴とする講演システム。
【請求項2】
前記識別情報表示手段は、前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示中の画像データと共に当該表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の講演システム。
【請求項3】
前記識別情報表示手段は、前記表示手段で表示中のスライド画像に対応した識別情報のみを表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の講演システム。
【請求項4】
前記講演用の端末は、
前記識別情報記憶手段で記憶する識別情報に対応している画像データを所定のタイミングで再度表示する再表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の講演システム。
【請求項5】
前記講演用の端末は、
前記識別情報送信手段から送られた識別情報の合計数をカウントする識別情報カウント手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の講演システム。
【請求項6】
前記識別情報カウント手段は、画像データ毎に識別情報の合計数をカウントすることを特徴とする請求項5に記載の講演システム。
【請求項7】
前記識別情報表示手段は、前記識別情報カウント手段によりカウントされた識別情報の合計数を前記画像データと共に前記表示手段に表示することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の講演システム。
【請求項8】
前記再表示手段は、前記識別情報カウント手段によりカウントされた画像データ毎の識別情報の合計数に基づいて画像データの再表示を行うことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の講演システム。
【請求項9】
前記質問用の端末は、前記講演用の端末から送信される画像データを表示する第2の表示手段をさらに備え、
前記識別情報送信手段は、前記第2の表示手段で表示中の画像データに対応付けて識別情報を送信することを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の講演システム。
【請求項10】
前記講演用の端末は、
前記質問用の端末に前記画像データを送信する画像送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の講演システム。
【請求項11】
前記講演用の端末はパーソナルコンピュータであることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか一項に記載の講演システム。
【請求項12】
講演用の表示装置と、この表示装置と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用の端末とで構成される講演システムにおける表示装置において、
講演に用いる画像データを表示する表示手段と、
前記質問用の端末から送信される識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記識別情報受信手段により受信された識別情報を前記表示手段において表示中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、
前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を前記表示手段に表示する識別情報表示手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
講演用端末と、この講演用端末と通信可能に接続された少なくとも一台の質問用端末と、前記講演用端末から送られてくる画像データを投影する投影装置と、で構成される講演システムにおいて、
前記質問用端末は、
自身の識別情報を前記講演用端末に送信する識別情報送信手段を備え、
前記講演用端末は、
前記投影装置に画像データを送信する画像送信手段と、
前記識別情報送信手段により送信された識別情報を、前記投影装置において投影中の画像データと対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、
前記識別情報記憶手段で記憶された識別情報を表示させる表示手段と、
を備えることを特徴とする講演システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate