農作業車の機器制御入力装置
【課題】農作業車の安定した運転操作を確保しつつ、作業状況に応じて種々の農作業機器の迅速且つ適切な稼動制御が可能となる農作業車の機器制御入力装置を提供する。
【解決手段】農作業車の機器制御入力装置は、農作業車の変速機構及び旋回機構を含む農作業機器の稼動制御をオペレータの手指操作によって入力するための変速操作具q及び旋回操作具pを含む機器操作具から構成され、上記機器操作具は、変速機構及び旋回機構を除く農作業機器の機器制御設定のための複数の候補項目をメニュー表示する表示器uと、この表示器uにより表示された候補項目4…についてサーチ操作と指定操作を入力するための入力器2とによるメニュー項目指示手段を設け、かつ、その入力器2を上記変速操作具q及び旋回操作具pのいずれか一方に配置したものである。
【解決手段】農作業車の機器制御入力装置は、農作業車の変速機構及び旋回機構を含む農作業機器の稼動制御をオペレータの手指操作によって入力するための変速操作具q及び旋回操作具pを含む機器操作具から構成され、上記機器操作具は、変速機構及び旋回機構を除く農作業機器の機器制御設定のための複数の候補項目をメニュー表示する表示器uと、この表示器uにより表示された候補項目4…についてサーチ操作と指定操作を入力するための入力器2とによるメニュー項目指示手段を設け、かつ、その入力器2を上記変速操作具q及び旋回操作具pのいずれか一方に配置したものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバイン等の農作業車に備える変速機構及び旋回機構を含む農作業機器を手動操作するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す農作業車は変速機構及び旋回機構を備え、圃場における農作業の際の農作業車の運転操作のために、オペレータの手指操作によって入力するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置を備え、かつ、作業機器の個別の制御設定の変更調節により、圃場条件に合わせて能率良く農作業を進めることができる。
【0003】
具体的には、機体の進行速度を調節するための変速操作具、圃場の畝に沿って機体の幅方向を条合わせるための旋回操作具、刈取り高さ位置等の作業高さ位置調節のための高さ操作具が主として使用され、その旋回操作具と高さ操作具をワンレバーで左右操作と上下操作を可能に一体化した操作具として所謂パワステレバーを適用することにより、農作業車の運転操作をオペレータの両手操作によって可能とし、かつ、個々の作業機器について設定に沿った自動制御動作を可能としている。
【0004】
しかし、農作業車の運転操作は、圃場条件の変動に対応するべく、変速操作具及び旋回操作具の操作のためにオペレータが両手を使用して手動対応を要する状況下で、さらに各種の機器設定を新たな条件に合わせるべく、その変更操作のために一時的な作業の中断等を招き作業能率の低下を余儀なくされるという問題があった。
【特許文献1】特開2004−275142号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、農作業車の安定した運転操作を確保しつつ、作業状況に応じて種々の農作業機器の迅速かつ適切な稼動制御が可能となる農作業車の機器制御入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、農作業車の変速機構及び旋回機構を含む農作業機器の稼動制御をオペレータの手指操作によって入力するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置において、上記機器操作具は、変速機構及び旋回機構を除く農作業機器の機器制御設定のための複数の候補項目をメニュー表示する表示器と、この表示器により表示された候補項目についてサーチ操作と指定操作を入力するための入力器とによるメニュー項目指示手段を設け、かつ、その入力器を上記変速操作具及び旋回操作具のいずれか一方に配置したことを特徴とする。
【0007】
上記変速操作具及び上記旋回操作具のいずれか一方に配置されているメニュー項目指示手段の入力器から、表示器に表示された制御設定のための候補項目のサーチおよび指定の操作が入力されて制御設定される。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記メニュー項目指示手段の入力器は、機械振動を発生する起振機構を備え、この起振機構の機械振動は、サーチした複数の候補項目のそれぞれに対応する振動パターンによることを特徴とする。上記メニュー項目指示手段の入力器は、サーチ動作と対応して複数の候補項目のそれぞれについて固有の振動パターンで機械振動を発生する。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1の構成において、前記メニュー項目指示手段による制御設定の候補項目は、左右の機体偏向信号により走行方向を修正する方向自動制御の採否設定、圃場面高さ信号により刈刃高さを所定の基準高さに調節する刈高自動制御の採否設定、および刈高自動制御の基準高さ設定を変更するための刈高設定の全て又はその一部としたことを特徴とする。これにより、方向自動制御の採否設定、刈高自動制御の採否設定、刈高さ設定の少なくともいずれかがメニュー指示可能となる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の構成により、変速操作具及び旋回操作具を介してオペレータの手指操作により農作業車の変速機構及び旋回機構の稼動制御が入力され、また、合わせて設けられたメニュー項目指示手段により、変速操作具及び旋回操作具のいずれか一方に配置されている入力器から、表示器に表示された制御設定のための候補項目のサーチおよび指定の操作が入力されて制御設定される。したがって、変速操作具及び旋回操作具の同時操作によりオペレータの両手が塞がっている場合においても、両手操作の中断を要することなく、農作業車の安定した運転操作を確保しつつ、迅速な制御設定変更ができるので、作業状況に応じた適切な作業機の稼動が可能となる。
【0011】
請求項2の構成により、メニュー項目指示手段の入力器は、サーチ動作と対応して複数の候補項目のそれぞれについて固有の振動パターンで機械振動を発生する。したがって、複数の候補項目のそれぞれと対応する個別の振動パターンによりメニュー操作中のオペレータの手を介してサーチ項目を特定することができるので、入力器の操作に際して表示器への視線移動を要することなく、農作業機の運転操作を確保しつつ、迅速適切な制御設定の切替操作が可能となる。
【0012】
請求項3の構成により、方向自動制御の採否設定、刈高自動制御の採否設定、刈高さ設定の少なくともいずれかがメニュー指示可能となる。したがって、農作業機の運転操作の中断を要することなく、メニュー指示によって刈取りの作業状況に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態について、以下に図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の機器制御入力装置を備えるコンバインの左側面図である。
コンバインは、穀稈を案内しつつ刈取る分草杆と切刃を備えて昇降調節可能な刈取部a、この刈取部aから搬送コンベア介して受けた穀稈を脱穀する脱穀部b、脱穀により分離された籾を一時貯留する収納部c、貯留された籾を機外に排出する搬出部d等の作業機器、走行用の左右のクローラe,e、機体の前部で作業機および機体の走行を運転操作するための運転操作部f等を備える。また、変速伝動部(不図示)を左右のクローラe,eの間に搭載し、左右のクローラe,eの回動速度を無段階に調節する変速機構と旋回走行のために左右のクローラe,eの回動速度を左右個別に調節する旋回機構を内設する。
【0014】
図2は、運転操作部fの操作盤の機器配置俯瞰図である。
運転操作部fは、図2に示すように、オペレータの前方Fに配置した操作パネルに構成される。操作パネルには機体旋回操作用に左右の傾倒動作が可能な旋回操作具と刈取昇降操作用に前後の傾倒動作が可能な昇降操作具とを一体化してワンレバーで操作できるいわゆるパワステレバーpを備え、オペレ―タの側方には、変速操作具として前後方向の操作によって傾倒保持される前後進無段変速用のHSTレバーq、緩・標準・急の旋回パターン切替用の旋回モード切替レバーr、刈取脱穀用の刈脱レバーs、速度レンジ設定用の副変速レバーt等を中心に、各種レバー・スイッチ類、モニタ表示部u等を配置することにより、制御装置を介して機体走行と作業機の操作を一人のオペレータ操作によって可能とする。
【0015】
上記HSTレバーqまたはパワステレバーpのいずれかにはメニュー項目指示手段を構成するメニュー操作用の入力器を取付ける。例えば、HSTレバーqの場合は図3の斜視図に示すように、また、パワステレバーpの場合は図4の斜視図に示すように、それぞれのグリップ部の近傍にメニュー操作用の4方向スイッチ2を配置する。この4方向スイッチ2は、その4方向のサーチ操作および指定操作をする複数のスイッチを一体的に配置して構成する。
【0016】
モニタ表示部uは、液晶パネル等により走行速度、籾貯留量等を表示するほか、図5の表示例に示すように、メニュー項目指示手段を構成する表示器として機器制御設定のための自動制御選択メニュー3を表示するべく構成する。自動制御選択メニュー3において表示する制御項目4…は、例えば、「方向制御」、「刈高さ制御」、「刈高さ設定」その他を設定項目とする。方向制御は、左右の機体偏向信号により走行方向を修正する方向自動制御の採否設定メニューであり、刈高さ制御は、圃場面からの高さ位置信号により刈刃高さを所定の基準高さに調節する刈高自動制御の採否設定メニューであり、刈高さ設定は、刈高自動制御の基準高さの設定を変更するための刈高設定メニューである。
【0017】
メニュー項目指示手段は、上記HSTレバーqまたはパワステレバーpに配置したメニュー操作スイッチ2および自動制御選択メニュー3を表示した上記モニタ表示部uとによって構成される。
メニュー項目指示手段のシステム構成は、図6の入出力制御系統図に示すように、制御処理部11は、センサ・スイッチ類12を接続して検出信号を入力し、制御出力する制御弁・リレー類13を介して条件に応じて各種機器を稼動制御するとともに、メニュー操作スイッチ2を接続して操作検出信号を入力し、モニタ表示部uを表示装置として自動制御選択メニュー3を制御出力する。
【0018】
上述の如く構成したメニュー項目指示手段3,uは、HSTレバーqおよびパワステレバーpを介してオペレータの手指操作により農作業車の変速機構及び旋回機構を稼動制御する際に、HSTレバーqまたはパワステレバーpに配置されているメニュー操作スイッチ2から、モニタ表示部uの自動制御選択メニュー3に表示された複数の候補項目4…のサーチおよび指定操作が入力されることにより目的の制御項目が設定される。
【0019】
例えば、「方向制御」については、自動制御選択メニュー3におけるサーチ操作によりカーソルを移動し、「方向制御」の項目を指定操作あうることによって方向自動制御の採否設定をトグル式に切替え、また、「刈高さ設定」については、サーチ操作に続く指定操作によってそのサブメニューに移行し、これをサーチ操作および指定操作することによってサブメニューに沿って設定を変更することができる。したがって、HSTレバーqおよびパワステレバーpの同時操作によりオペレータの両手が塞がっている場合においても、両手操作の中断を要することなく、農作業車の安定した運転操作を確保しつつ、迅速な制御設定変更ができるので、農作業車の作業状況に応じた適切な稼動が可能となる。
【0020】
この場合において、メニュー操作スイッチ2に機械振動を発生する起振機構を内蔵し、この起振機構が複数の候補項目のそれぞれにモールス符号の如くの振動パターンで振動する構成とすることにより、メニュー操作中のオペレータの手を介してサーチ項目を特定することができるので、入力器2の操作に際して表示器uへの視線移動を要することなく、農作業車の運転操作を確保しつつ、迅速適切な制御設定の切替操作が可能となる。
【0021】
上記構成のメニュー項目指示手段3,uによる具体例として、メニュー構成を「作業」「操作」「自動」「点検」「設定」の5区分とする例により説明する。
モニタ表示部uにおいて、画面上端部に「作業」「操作」「自動」「点検」「設定」の5区分のメニュー項目を共通表示として画面構成する。この共通表示による5区分のメニュー項目の中から「作業」の項目を入力器2のサーチ操作によるカーソル移動と指示操作とによって指示した場合は、図7(a)の画面例(1)に示すように、通常作業画面を表示する。この通常作業画面により、籾量、車速、負荷等を知ることができる。また、表示選択により、シーブ位置やウインド位置等を表示する。
【0022】
「操作」の項目を指示した場合は、図7(b)の画面例(2)に示すように、手動操作画面を表示する。この手動操作画面により、籾量表示と並べてパワステ等の機器の手動操作が可能となる。この画面例では、サーチ操作によるカーソル移動によってこぎ深さ設定が可能な状態を示す。
【0023】
「自動」の項目を指示した場合は、図8(a)の画面例(3)に示すように、自動画面を表示する。この自動画面により、籾量表示と並べて方向制御等の自動のオン・オフを切替えることができる。この画面上では、刈高制御と車体水平が自動制御オンであり、刈高さ設定が可能な状態を示す。
【0024】
「点検」の項目を指示した場合は、図8(b)の画面例(4)に示すように、点検画面を表示する。この点検画面により、異常情報、入力チェック、出力チェック、トラブルシュートの各項目に応じた処理が行われる。異常情報は検出した異常情報を表示する。入力チェックは入力系の情報、具体的には、各センサの情報を表示する。出力チェックは、アクチュエータの出力チェックを行う。トラブルシュートはトラブルシュートおよび、その結果に応じた対策の指示を行う。
【0025】
「設定」の項目を指示した場合は、図8(c)の画面例(5)に示すように、設定画面を表示する。この設定画面により、画面設定、基準値設定、制御定数設定の各項目に応じた設定をすることができる。画面設定は画面の表示内容またはレイアウトを変更することができる。基準値設定はセンサ基準値を変更する。制御定数設定は制御に使用している定数を変更する。
【0026】
次に、農作業車の異常表示処理について説明する。
農作業車の異常表示処理は、その入出力制御系統図を図9に示すように、制御コントローラ21に各種センサ情報22を入力するほか、表示制御用スイッチ・センサとして、表示停止スイッチ23、センサチェックスイッチ24、表示切替スイッチ25、車速26等の信号を入力し、比例バルブ出力手段27を接続して条件に応じた機器制御をする。
【0027】
制御コントローラ21は、各種センサ情報22を受ける異常検出手段31およびモニタ表示部uに表示データを送出する通信手段32を備えるほか、表示制御用スイッチ・センサの信号を受けて表示選別する表示選別手段33、時間管理用の時間カウント手段34および異常情報記憶領域31mを備える。
【0028】
制御コントローラ21による具体的な処理内容は、異常発生に応じてその異常情報を表示し、表示停止スイッチ23の操作信号によって表示を停止するように構成する。
このように構成することにより、オペレータが異常を認知したと判断して表示を停止することにより、視界に入るちらつきをなくすことができるので、オペレータが異常を認識した後に、異常解除や自動モードスイッチオフ等による異常システム無効の操作を行うまでの間、表示のちらつきが継続されるという煩わしさを解消することができる。
この場合、ホーン停止スイッチまたは表示切替スイッチ25を表示停止スイッチ23として構成することによっても同様の効果を得ることができる。
【0029】
上記構成において、不揮発メモリによって異常情報記憶領域31mを形成し、異常情報を記憶させるとともに当情報を取得して再表示するための所定の手段を設けることにより、表示停止後も異常内容を確認することができる。また、時間カウント手段34により、表示停止操作後の所定時間の経過を待って表示を停止することにより、オペレータに再度認知を促して誤操作による表示停止に対応することができる。
【0030】
次に、表示停止操作後の別の異常発生の表示について説明する。
表示停止操作後に別の異常が発生した時は、再度の停止操作までその異常情報を表示するべく構成することにより、表示停止に際しても新規異常の発生に対応することができる。
【0031】
この場合において、停止操作した前回の異常内容が新規異常の表示の時に未だ解除されていないことを検出した場合は、図10の表示停止後の別の表示処理のフローチャートに示すように、異常表示データのセットのチェック(S1)によりデータが未セットの時に新規異常情報検出をチェック(S1a)し、異常が検出されれば異常情報記憶31mに応じて異常情報を読み込み(S3,S3a)、前回の異常内容を同時に表示(S4,S5)することにより、一旦停止した表示を再表示することによって確認することができる。また、表示停止操作に応じて異常表示データをクリアする(S2,S2a)ことにより、停止操作した前回の内容の再表示を回避して表示上の煩わしさを解消することができる。
【0032】
次に、表示停止後の再表示処理の具体例について説明する。
表示停止後の再表示処理は、図11のフローチャートに示すように、異常表示の解除後において、そのときの車速に基づき(S11)、走行停止まで表示記憶領域をクリア(S11a)する。一方、停車を検出した時は、異常情報の記憶が有ればそれを表示記憶領域にセット(S12,S12a)し、このとき、表示記憶領域データ(S13)が有る時は、異常情報の解除に対応して異常記憶領域31mをクリアするとともに異常内容の解除を知らせるためにブザー吹鳴出力開始とブザー吹鳴タイマのセット(S14〜S14b)をし、次いで、表示切替操作(S15)がされた時は再度表示記憶領域データ(S13)により次のデータについて同様に繰り返す。
【0033】
表示切替操作(S15)が無い時は、表示記憶領域より異常表示データのセット(S16a)とモニタ通信起動(S16b)とによって再表示を行い、この再表示の際もブザー吹鳴タイマのカウント中であればブザー吹鳴出力(S17,S17a)を行う。
【0034】
これら一連の処理に基づき、停車時に異常情報を再表示することにより、作業や走行に支障を来さない条件で、一旦停止した表示を確認することができる。また、上記停車検出に代えてセンサチェックスイッチ24等の診断モードスイッチの操作を条件とすることにより、メンテナンス等の再表示が必要な際に、一旦停止した表示を確認することができる。
【0035】
上記において複数の異常が同時記憶されている場合は、表示切替スイッチ25の操作毎に異常表示が切替えられるので、複数の異常情報を見易くすることができる。また、記憶された異常内容が解除された後に上記のようにして再表示された時に記憶内容を消去することにより、異常発生履歴を確認することができる。この場合、記憶内容の消去後も他の記憶領域に一旦記憶し、上記の再表示条件の成立の間は表示を継続し、再表示条件の解除によって表示を停止することにより、異常発生履歴を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の機器制御入力装置を備える汎用コンバインの左側面図である。
【図2】運転操作部の操作盤の機器配置俯瞰図である。
【図3】HSTレバーの斜視図である。
【図4】パワステレバーの斜視図である。
【図5】機器制御操作のためのメニュー表示の表示例である。
【図6】メニュー項目指示手段のシステム構成の入出力制御系統図である。
【図7】(a)(b)はメニュー操作画面例(1)(2)である。
【図8】(a)(b)(c)はメニュー操作画面例(3)(4)(5)である。
【図9】異常表示処理の入出力制御系統図である。
【図10】表示停止後の別の表示処理のフローチャートである。
【図11】表示停止後の再表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
2 入力器(メニュー項目指示手段)
3 自動制御選択メニュー
4 候補項目(制御項目)
11 制御処理部
12 センサ・スイッチ類
13 制御弁・リレー類
a 刈取部
e クローラ
f 運転操作部
p パワステレバー(旋回操作具)
q HSTレバー(変速操作具)
u 表示器(メニュー項目指示手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバイン等の農作業車に備える変速機構及び旋回機構を含む農作業機器を手動操作するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す農作業車は変速機構及び旋回機構を備え、圃場における農作業の際の農作業車の運転操作のために、オペレータの手指操作によって入力するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置を備え、かつ、作業機器の個別の制御設定の変更調節により、圃場条件に合わせて能率良く農作業を進めることができる。
【0003】
具体的には、機体の進行速度を調節するための変速操作具、圃場の畝に沿って機体の幅方向を条合わせるための旋回操作具、刈取り高さ位置等の作業高さ位置調節のための高さ操作具が主として使用され、その旋回操作具と高さ操作具をワンレバーで左右操作と上下操作を可能に一体化した操作具として所謂パワステレバーを適用することにより、農作業車の運転操作をオペレータの両手操作によって可能とし、かつ、個々の作業機器について設定に沿った自動制御動作を可能としている。
【0004】
しかし、農作業車の運転操作は、圃場条件の変動に対応するべく、変速操作具及び旋回操作具の操作のためにオペレータが両手を使用して手動対応を要する状況下で、さらに各種の機器設定を新たな条件に合わせるべく、その変更操作のために一時的な作業の中断等を招き作業能率の低下を余儀なくされるという問題があった。
【特許文献1】特開2004−275142号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、農作業車の安定した運転操作を確保しつつ、作業状況に応じて種々の農作業機器の迅速かつ適切な稼動制御が可能となる農作業車の機器制御入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、農作業車の変速機構及び旋回機構を含む農作業機器の稼動制御をオペレータの手指操作によって入力するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置において、上記機器操作具は、変速機構及び旋回機構を除く農作業機器の機器制御設定のための複数の候補項目をメニュー表示する表示器と、この表示器により表示された候補項目についてサーチ操作と指定操作を入力するための入力器とによるメニュー項目指示手段を設け、かつ、その入力器を上記変速操作具及び旋回操作具のいずれか一方に配置したことを特徴とする。
【0007】
上記変速操作具及び上記旋回操作具のいずれか一方に配置されているメニュー項目指示手段の入力器から、表示器に表示された制御設定のための候補項目のサーチおよび指定の操作が入力されて制御設定される。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記メニュー項目指示手段の入力器は、機械振動を発生する起振機構を備え、この起振機構の機械振動は、サーチした複数の候補項目のそれぞれに対応する振動パターンによることを特徴とする。上記メニュー項目指示手段の入力器は、サーチ動作と対応して複数の候補項目のそれぞれについて固有の振動パターンで機械振動を発生する。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1の構成において、前記メニュー項目指示手段による制御設定の候補項目は、左右の機体偏向信号により走行方向を修正する方向自動制御の採否設定、圃場面高さ信号により刈刃高さを所定の基準高さに調節する刈高自動制御の採否設定、および刈高自動制御の基準高さ設定を変更するための刈高設定の全て又はその一部としたことを特徴とする。これにより、方向自動制御の採否設定、刈高自動制御の採否設定、刈高さ設定の少なくともいずれかがメニュー指示可能となる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の構成により、変速操作具及び旋回操作具を介してオペレータの手指操作により農作業車の変速機構及び旋回機構の稼動制御が入力され、また、合わせて設けられたメニュー項目指示手段により、変速操作具及び旋回操作具のいずれか一方に配置されている入力器から、表示器に表示された制御設定のための候補項目のサーチおよび指定の操作が入力されて制御設定される。したがって、変速操作具及び旋回操作具の同時操作によりオペレータの両手が塞がっている場合においても、両手操作の中断を要することなく、農作業車の安定した運転操作を確保しつつ、迅速な制御設定変更ができるので、作業状況に応じた適切な作業機の稼動が可能となる。
【0011】
請求項2の構成により、メニュー項目指示手段の入力器は、サーチ動作と対応して複数の候補項目のそれぞれについて固有の振動パターンで機械振動を発生する。したがって、複数の候補項目のそれぞれと対応する個別の振動パターンによりメニュー操作中のオペレータの手を介してサーチ項目を特定することができるので、入力器の操作に際して表示器への視線移動を要することなく、農作業機の運転操作を確保しつつ、迅速適切な制御設定の切替操作が可能となる。
【0012】
請求項3の構成により、方向自動制御の採否設定、刈高自動制御の採否設定、刈高さ設定の少なくともいずれかがメニュー指示可能となる。したがって、農作業機の運転操作の中断を要することなく、メニュー指示によって刈取りの作業状況に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態について、以下に図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の機器制御入力装置を備えるコンバインの左側面図である。
コンバインは、穀稈を案内しつつ刈取る分草杆と切刃を備えて昇降調節可能な刈取部a、この刈取部aから搬送コンベア介して受けた穀稈を脱穀する脱穀部b、脱穀により分離された籾を一時貯留する収納部c、貯留された籾を機外に排出する搬出部d等の作業機器、走行用の左右のクローラe,e、機体の前部で作業機および機体の走行を運転操作するための運転操作部f等を備える。また、変速伝動部(不図示)を左右のクローラe,eの間に搭載し、左右のクローラe,eの回動速度を無段階に調節する変速機構と旋回走行のために左右のクローラe,eの回動速度を左右個別に調節する旋回機構を内設する。
【0014】
図2は、運転操作部fの操作盤の機器配置俯瞰図である。
運転操作部fは、図2に示すように、オペレータの前方Fに配置した操作パネルに構成される。操作パネルには機体旋回操作用に左右の傾倒動作が可能な旋回操作具と刈取昇降操作用に前後の傾倒動作が可能な昇降操作具とを一体化してワンレバーで操作できるいわゆるパワステレバーpを備え、オペレ―タの側方には、変速操作具として前後方向の操作によって傾倒保持される前後進無段変速用のHSTレバーq、緩・標準・急の旋回パターン切替用の旋回モード切替レバーr、刈取脱穀用の刈脱レバーs、速度レンジ設定用の副変速レバーt等を中心に、各種レバー・スイッチ類、モニタ表示部u等を配置することにより、制御装置を介して機体走行と作業機の操作を一人のオペレータ操作によって可能とする。
【0015】
上記HSTレバーqまたはパワステレバーpのいずれかにはメニュー項目指示手段を構成するメニュー操作用の入力器を取付ける。例えば、HSTレバーqの場合は図3の斜視図に示すように、また、パワステレバーpの場合は図4の斜視図に示すように、それぞれのグリップ部の近傍にメニュー操作用の4方向スイッチ2を配置する。この4方向スイッチ2は、その4方向のサーチ操作および指定操作をする複数のスイッチを一体的に配置して構成する。
【0016】
モニタ表示部uは、液晶パネル等により走行速度、籾貯留量等を表示するほか、図5の表示例に示すように、メニュー項目指示手段を構成する表示器として機器制御設定のための自動制御選択メニュー3を表示するべく構成する。自動制御選択メニュー3において表示する制御項目4…は、例えば、「方向制御」、「刈高さ制御」、「刈高さ設定」その他を設定項目とする。方向制御は、左右の機体偏向信号により走行方向を修正する方向自動制御の採否設定メニューであり、刈高さ制御は、圃場面からの高さ位置信号により刈刃高さを所定の基準高さに調節する刈高自動制御の採否設定メニューであり、刈高さ設定は、刈高自動制御の基準高さの設定を変更するための刈高設定メニューである。
【0017】
メニュー項目指示手段は、上記HSTレバーqまたはパワステレバーpに配置したメニュー操作スイッチ2および自動制御選択メニュー3を表示した上記モニタ表示部uとによって構成される。
メニュー項目指示手段のシステム構成は、図6の入出力制御系統図に示すように、制御処理部11は、センサ・スイッチ類12を接続して検出信号を入力し、制御出力する制御弁・リレー類13を介して条件に応じて各種機器を稼動制御するとともに、メニュー操作スイッチ2を接続して操作検出信号を入力し、モニタ表示部uを表示装置として自動制御選択メニュー3を制御出力する。
【0018】
上述の如く構成したメニュー項目指示手段3,uは、HSTレバーqおよびパワステレバーpを介してオペレータの手指操作により農作業車の変速機構及び旋回機構を稼動制御する際に、HSTレバーqまたはパワステレバーpに配置されているメニュー操作スイッチ2から、モニタ表示部uの自動制御選択メニュー3に表示された複数の候補項目4…のサーチおよび指定操作が入力されることにより目的の制御項目が設定される。
【0019】
例えば、「方向制御」については、自動制御選択メニュー3におけるサーチ操作によりカーソルを移動し、「方向制御」の項目を指定操作あうることによって方向自動制御の採否設定をトグル式に切替え、また、「刈高さ設定」については、サーチ操作に続く指定操作によってそのサブメニューに移行し、これをサーチ操作および指定操作することによってサブメニューに沿って設定を変更することができる。したがって、HSTレバーqおよびパワステレバーpの同時操作によりオペレータの両手が塞がっている場合においても、両手操作の中断を要することなく、農作業車の安定した運転操作を確保しつつ、迅速な制御設定変更ができるので、農作業車の作業状況に応じた適切な稼動が可能となる。
【0020】
この場合において、メニュー操作スイッチ2に機械振動を発生する起振機構を内蔵し、この起振機構が複数の候補項目のそれぞれにモールス符号の如くの振動パターンで振動する構成とすることにより、メニュー操作中のオペレータの手を介してサーチ項目を特定することができるので、入力器2の操作に際して表示器uへの視線移動を要することなく、農作業車の運転操作を確保しつつ、迅速適切な制御設定の切替操作が可能となる。
【0021】
上記構成のメニュー項目指示手段3,uによる具体例として、メニュー構成を「作業」「操作」「自動」「点検」「設定」の5区分とする例により説明する。
モニタ表示部uにおいて、画面上端部に「作業」「操作」「自動」「点検」「設定」の5区分のメニュー項目を共通表示として画面構成する。この共通表示による5区分のメニュー項目の中から「作業」の項目を入力器2のサーチ操作によるカーソル移動と指示操作とによって指示した場合は、図7(a)の画面例(1)に示すように、通常作業画面を表示する。この通常作業画面により、籾量、車速、負荷等を知ることができる。また、表示選択により、シーブ位置やウインド位置等を表示する。
【0022】
「操作」の項目を指示した場合は、図7(b)の画面例(2)に示すように、手動操作画面を表示する。この手動操作画面により、籾量表示と並べてパワステ等の機器の手動操作が可能となる。この画面例では、サーチ操作によるカーソル移動によってこぎ深さ設定が可能な状態を示す。
【0023】
「自動」の項目を指示した場合は、図8(a)の画面例(3)に示すように、自動画面を表示する。この自動画面により、籾量表示と並べて方向制御等の自動のオン・オフを切替えることができる。この画面上では、刈高制御と車体水平が自動制御オンであり、刈高さ設定が可能な状態を示す。
【0024】
「点検」の項目を指示した場合は、図8(b)の画面例(4)に示すように、点検画面を表示する。この点検画面により、異常情報、入力チェック、出力チェック、トラブルシュートの各項目に応じた処理が行われる。異常情報は検出した異常情報を表示する。入力チェックは入力系の情報、具体的には、各センサの情報を表示する。出力チェックは、アクチュエータの出力チェックを行う。トラブルシュートはトラブルシュートおよび、その結果に応じた対策の指示を行う。
【0025】
「設定」の項目を指示した場合は、図8(c)の画面例(5)に示すように、設定画面を表示する。この設定画面により、画面設定、基準値設定、制御定数設定の各項目に応じた設定をすることができる。画面設定は画面の表示内容またはレイアウトを変更することができる。基準値設定はセンサ基準値を変更する。制御定数設定は制御に使用している定数を変更する。
【0026】
次に、農作業車の異常表示処理について説明する。
農作業車の異常表示処理は、その入出力制御系統図を図9に示すように、制御コントローラ21に各種センサ情報22を入力するほか、表示制御用スイッチ・センサとして、表示停止スイッチ23、センサチェックスイッチ24、表示切替スイッチ25、車速26等の信号を入力し、比例バルブ出力手段27を接続して条件に応じた機器制御をする。
【0027】
制御コントローラ21は、各種センサ情報22を受ける異常検出手段31およびモニタ表示部uに表示データを送出する通信手段32を備えるほか、表示制御用スイッチ・センサの信号を受けて表示選別する表示選別手段33、時間管理用の時間カウント手段34および異常情報記憶領域31mを備える。
【0028】
制御コントローラ21による具体的な処理内容は、異常発生に応じてその異常情報を表示し、表示停止スイッチ23の操作信号によって表示を停止するように構成する。
このように構成することにより、オペレータが異常を認知したと判断して表示を停止することにより、視界に入るちらつきをなくすことができるので、オペレータが異常を認識した後に、異常解除や自動モードスイッチオフ等による異常システム無効の操作を行うまでの間、表示のちらつきが継続されるという煩わしさを解消することができる。
この場合、ホーン停止スイッチまたは表示切替スイッチ25を表示停止スイッチ23として構成することによっても同様の効果を得ることができる。
【0029】
上記構成において、不揮発メモリによって異常情報記憶領域31mを形成し、異常情報を記憶させるとともに当情報を取得して再表示するための所定の手段を設けることにより、表示停止後も異常内容を確認することができる。また、時間カウント手段34により、表示停止操作後の所定時間の経過を待って表示を停止することにより、オペレータに再度認知を促して誤操作による表示停止に対応することができる。
【0030】
次に、表示停止操作後の別の異常発生の表示について説明する。
表示停止操作後に別の異常が発生した時は、再度の停止操作までその異常情報を表示するべく構成することにより、表示停止に際しても新規異常の発生に対応することができる。
【0031】
この場合において、停止操作した前回の異常内容が新規異常の表示の時に未だ解除されていないことを検出した場合は、図10の表示停止後の別の表示処理のフローチャートに示すように、異常表示データのセットのチェック(S1)によりデータが未セットの時に新規異常情報検出をチェック(S1a)し、異常が検出されれば異常情報記憶31mに応じて異常情報を読み込み(S3,S3a)、前回の異常内容を同時に表示(S4,S5)することにより、一旦停止した表示を再表示することによって確認することができる。また、表示停止操作に応じて異常表示データをクリアする(S2,S2a)ことにより、停止操作した前回の内容の再表示を回避して表示上の煩わしさを解消することができる。
【0032】
次に、表示停止後の再表示処理の具体例について説明する。
表示停止後の再表示処理は、図11のフローチャートに示すように、異常表示の解除後において、そのときの車速に基づき(S11)、走行停止まで表示記憶領域をクリア(S11a)する。一方、停車を検出した時は、異常情報の記憶が有ればそれを表示記憶領域にセット(S12,S12a)し、このとき、表示記憶領域データ(S13)が有る時は、異常情報の解除に対応して異常記憶領域31mをクリアするとともに異常内容の解除を知らせるためにブザー吹鳴出力開始とブザー吹鳴タイマのセット(S14〜S14b)をし、次いで、表示切替操作(S15)がされた時は再度表示記憶領域データ(S13)により次のデータについて同様に繰り返す。
【0033】
表示切替操作(S15)が無い時は、表示記憶領域より異常表示データのセット(S16a)とモニタ通信起動(S16b)とによって再表示を行い、この再表示の際もブザー吹鳴タイマのカウント中であればブザー吹鳴出力(S17,S17a)を行う。
【0034】
これら一連の処理に基づき、停車時に異常情報を再表示することにより、作業や走行に支障を来さない条件で、一旦停止した表示を確認することができる。また、上記停車検出に代えてセンサチェックスイッチ24等の診断モードスイッチの操作を条件とすることにより、メンテナンス等の再表示が必要な際に、一旦停止した表示を確認することができる。
【0035】
上記において複数の異常が同時記憶されている場合は、表示切替スイッチ25の操作毎に異常表示が切替えられるので、複数の異常情報を見易くすることができる。また、記憶された異常内容が解除された後に上記のようにして再表示された時に記憶内容を消去することにより、異常発生履歴を確認することができる。この場合、記憶内容の消去後も他の記憶領域に一旦記憶し、上記の再表示条件の成立の間は表示を継続し、再表示条件の解除によって表示を停止することにより、異常発生履歴を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の機器制御入力装置を備える汎用コンバインの左側面図である。
【図2】運転操作部の操作盤の機器配置俯瞰図である。
【図3】HSTレバーの斜視図である。
【図4】パワステレバーの斜視図である。
【図5】機器制御操作のためのメニュー表示の表示例である。
【図6】メニュー項目指示手段のシステム構成の入出力制御系統図である。
【図7】(a)(b)はメニュー操作画面例(1)(2)である。
【図8】(a)(b)(c)はメニュー操作画面例(3)(4)(5)である。
【図9】異常表示処理の入出力制御系統図である。
【図10】表示停止後の別の表示処理のフローチャートである。
【図11】表示停止後の再表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
2 入力器(メニュー項目指示手段)
3 自動制御選択メニュー
4 候補項目(制御項目)
11 制御処理部
12 センサ・スイッチ類
13 制御弁・リレー類
a 刈取部
e クローラ
f 運転操作部
p パワステレバー(旋回操作具)
q HSTレバー(変速操作具)
u 表示器(メニュー項目指示手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
農作業車の変速機構及び旋回機構を含む農作業機器の稼動制御をオペレータの手指操作によって入力するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置において、
上記機器操作具は、変速機構及び旋回機構を除く農作業機器の機器制御設定のための複数の候補項目をメニュー表示する表示器と、この表示器により表示された候補項目についてサーチ操作と指定操作を入力するための入力器とによるメニュー項目指示手段を設け、かつ、その入力器を上記変速操作具及び旋回操作具のいずれか一方に配置したことを特徴とする農作業車の機器制御入力装置。
【請求項2】
前記メニュー項目指示手段の入力器は、機械振動を発生する起振機構を備え、この起振機構の機械振動は、サーチした複数の候補項目のそれぞれに対応する振動パターンによることを特徴とする請求項1記載の農作業車の機器制御入力装置。
【請求項3】
前記メニュー項目指示手段による制御設定の候補項目は、左右の機体偏向信号により走行方向を修正する方向自動制御の採否設定、圃場面高さ信号により刈刃高さを所定の基準高さに調節する刈高自動制御の採否設定、および刈高自動制御の基準高さ設定を変更するための刈高設定の全て又はその一部としたことを特徴とする請求項1記載の農作業車の機器制御入力装置。
【請求項1】
農作業車の変速機構及び旋回機構を含む農作業機器の稼動制御をオペレータの手指操作によって入力するための変速操作具及び旋回操作具を含む機器操作具からなる農作業車の機器制御入力装置において、
上記機器操作具は、変速機構及び旋回機構を除く農作業機器の機器制御設定のための複数の候補項目をメニュー表示する表示器と、この表示器により表示された候補項目についてサーチ操作と指定操作を入力するための入力器とによるメニュー項目指示手段を設け、かつ、その入力器を上記変速操作具及び旋回操作具のいずれか一方に配置したことを特徴とする農作業車の機器制御入力装置。
【請求項2】
前記メニュー項目指示手段の入力器は、機械振動を発生する起振機構を備え、この起振機構の機械振動は、サーチした複数の候補項目のそれぞれに対応する振動パターンによることを特徴とする請求項1記載の農作業車の機器制御入力装置。
【請求項3】
前記メニュー項目指示手段による制御設定の候補項目は、左右の機体偏向信号により走行方向を修正する方向自動制御の採否設定、圃場面高さ信号により刈刃高さを所定の基準高さに調節する刈高自動制御の採否設定、および刈高自動制御の基準高さ設定を変更するための刈高設定の全て又はその一部としたことを特徴とする請求項1記載の農作業車の機器制御入力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−204245(P2006−204245A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−23340(P2005−23340)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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