農業用複合作業機
【課題】バランスウェイトを不要とし、前後方向の長さを半分程度に折り畳めるようにした、小型、軽量、俊敏、安価な農業用複合作業機を提供する。
【解決手段】本発明による複合作業機は、耕耘、穴あきフィルムの被覆、覆土、鎮圧など一連の作業を行う複合作業機において、跳ね上げ機構が設けられて、作業機の一部である前記押え車と前記土掛け円板が地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げられる第１の折り畳み機構と、作業機の左右端に、耕耘機の張り出しフレームに２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられて、作業機の全体が耕耘機の後方の地上面に接する位置から、耕耘機の耕耘ロータリの上部に、上下関係を保持して移動できるように構成した第２の折り畳み機構とが装備される。
【解決手段】本発明による複合作業機は、耕耘、穴あきフィルムの被覆、覆土、鎮圧など一連の作業を行う複合作業機において、跳ね上げ機構が設けられて、作業機の一部である前記押え車と前記土掛け円板が地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げられる第１の折り畳み機構と、作業機の左右端に、耕耘機の張り出しフレームに２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられて、作業機の全体が耕耘機の後方の地上面に接する位置から、耕耘機の耕耘ロータリの上部に、上下関係を保持して移動できるように構成した第２の折り畳み機構とが装備される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、畑の耕耘、ウネの形成、播種、穴あきフィルムの被覆などを同時に行う農業用複合作業機に関する。
【背景技術】
【０００２】
農作業の省力化を目的として、耕耘機に各種作業機を取り付けた複合作業機が開発されている。その典型にシーダーマルチと呼ばれる複合作業機がある。この複合作業機シーダーマルチは、穴あきフィルムをウネに被覆して、穴あきフィルムの穴の中に種をまく一連の複数の作業を行う機械である。穴あきフィルムは、雑草防止、肥効持続、保温効果のため、ウネに被覆する穴のあいた樹脂製のフィルムである。通常、穴あきフィルムは、厚さが０．０２ｍｍ、幅が９５ｃｍ〜１５０ｃｍ、長さが２００ｍ、重さが５ｋｇ〜１０ｋｇで、ロール状に巻かれた形のものである。作業機には、色々な変形タイプがあるが、穴あきフィルムの被覆を行わず、耕耘、播種、覆土のみ行う作業機もある。
【０００３】
複合作業機シーダーマルチは、（１）畑の耕耘（２）ウネの形成（３）播種と覆土（４）穴あきフィルムの被覆と固定（５）鎮圧、の一連の作業を一行程一人で行う。種は、複合作業機シーダーマルチに搭載された播種機から、穴あきフィルムの穴が位置する場所に一致するように播かれる。複合作業機シーダーマルチは、その構造上、前後に寸法が長く、ゆっくりとした直進運動に限られている。（特許文献１参照）
【０００４】
図６は、従来の複合作業機シーダーマルチの側面図である。図６に示すように複合作業機シーダーマルチ１００は、耕耘機２０と作業機３０からなる。複合作業機シーダーマルチ１００は、耕耘機２０の後方に作業機３０が取り付けられた構造である。耕耘機２０は、車輪２と、車輪２の後方に耕耘ロータリ３が設けられる。耕耘ロータリ３の上部と後方の周囲にはウネ成形板４が設けられる。エンジン１３は、車輪２と耕耘ロータリ３を駆動する。バッテリ１４は１２Ｖで、播種機６の制御回路の電源として使用される。複合作業機シーダーマルチ１００は、図６の矢印で示す左側方向に進行し、ハンドル１８を持って後ずさりしながらの作業となる。バランスウェイト１は、作業機３０の重量にバランスするように設けられる。複合作業機シーダーマルチ１００をウネからウネに方向転換するような場合、作業機をウネから離す必要があるが、バランスウェイト１の重量に加えて、ハンドル１８に体重を掛けて上から下に押すことによって、車輪２を支点として作業機３０を持ち上げることができる。
【０００５】
作業機３０は、ベースフレーム１５に、各種装置が搭載されたものである。ベースフレーム１５は、耕耘機２０の張り出しフレーム１２に連結されている。高さ調節尾輪５は、移動時に耕耘ロータリ３より下げられて、車輪２と合わせて４輪車として動作する。溝きり板１９は、ウネの左右に溝を掘るものである。ウネの高さは溝きり板１９の位置を上下に移動して調節することができる。
【０００６】
播種機６は、種が詰め込まれた箱の底部から一回に播く所定量を取り出して、して、管に送り出す装置である。種を播く深さは、種が通る管を土中に差し込む量で調節することができる。播種機６は、内部に仕切られた部屋があり、底部には一回に播く適量を取り出す可動プレートがある。穴あきフィルムの穴が、穴感知機１０で検知されるタイミングで播種機６から種が投下され、種が落下した位置に丁度穴あきフィルムの穴が来る仕掛けとなっている。
【０００７】
ベースフレーム１５から鉛直に伸びた架１６の先端に、フィルムロール１１が取り付けられ、巻き戻されて穴あきフィルム１７が供給される。穴あきフィルム１７は、穴検知機を経由して、鎮圧ローラ７の下を潜ってウネを覆う。鎮圧ローラは、ウネの幅分を有するローラで、ウネ全体を押圧する。作業機３０の左右端には、フィルム押え車８とフィルム固定土掛け円板９が設けられる。フィルム押え車８が、穴あきフィルム１７の端を押えると共に、フィルム固定土掛け円板９が、穴あきフィルム１７の端に土を掛けてこれを固定する。
【０００８】
このような構成の複合作業機シーダーマルチ１００は、バランスウェイト１の重量が、例えば３０ｋｇ以上にもなるから、これを支持する構造物を頑丈に作る必要がある。従って、複合作業機シーダーマルチ１００の重量の増加を招く。重量が増えると、太くて大きいタイヤが必要になり、その結果大型のエンジンが必要になり、さらなる重量増加となる。このため、複合作業機シーダーマルチ１００が大型化して、体力のある男性しか運転できないものとなっている。これは農業の高齢化にとっても不安材料の１つである。また、複合作業機シーダーマルチ１００の重量が増加すると、全体としては畑の土を踏み固めてしまうので、野菜の生育には好ましくない。特に、大根の場合は地面が硬いと変形生育するから生産農家としては大きな問題である。
【特許文献１】特開平０１−１８７０１９号公報
【特許文献２】実開平０４−６８６５５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明は上記問題点を解決するものであり、その目的は、バランスウェイトを不要とし、前後方向の長さを半分程度に折り畳めるようにした、小型、軽量、俊敏、安価な農業用複合作業機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明による農業用複合作業機は、耕耘ロータリを有する耕耘機の後方に作業機が取り付けられ、畑の耕耘、ウネの形成、播種と覆土、穴あきフィルムの被覆と固定、鎮圧の一連の作業を行う複合作業機において、前記穴あきフィルムを地面に押える押え車と土掛け円板とを連結するブラケットと、前記ブラケットの中央部分を節として前記作業機のベースフレームに連結される連結ロッドと、前記連結ロッドの一端に跳ね上げ機構とが設けられて、前記押え車と前記土掛け円板が、地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げられる第１の折り畳み機構と、前記作業機の左右端に、前記耕耘機の張り出しフレームに２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられて、前記作業機の全体が、前記耕耘機の後方の地上面に接する位置から、前記耕耘機の耕耘ロータリの上部に、上下関係を保持して回動される第２の折り畳み機構とが装備されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
本発明による農業用複合作業機は、（１）第１の折り畳み機構と第２の折り畳み機構を有する複数段の折り畳みにより、複合作業機の重心をハンドル側に移動できるから、バランスウェイトが不要とできる。（２）そのため、大きなタイヤや頑丈なフレーム構造も不要となって、軽量で、馬力も少なくて済み、省エネルギーで、取り扱いが容易な機械とできる。（３）耕耘機の重心が容易にハンドル側に移動できるから、折り畳んだ状態では、ハンドルを下方に押す力が小さくても、容易に複合作業機の後部を持ち上げることができ、複合作業機の方向転換や畑のあぜ道を乗り越えるなどの動作が容易である。
【００１２】
さらに、（４）コンパクトな折り畳みにより本来の長さの約半分にできるから、収納スペースが少なくて済む。（５）作業機は回動されるのではなく、上下関係を保って折り畳まれるから、播種機の種収容箱が、横倒しあるいは上下反転することがない。このため、播種機の内部の仕切り部屋に分けられて取り出された一回に播く種の適量が保持できる。また、播種機の箱にふたがない場合でも種がこぼれ出ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
本発明による農業用複合作業機を、具体的には、複合作業機シーダーマルチを実施例として、図面によって詳細に説明する。
【実施例１】
【００１４】
本発明による複合作業機シーダーマルチの側面図を図１に示す。図１に示すように、複合作業機シーダーマルチ２００は、耕耘、播種、被覆、鎮圧などを行う複合作業機シーダーマルチ１００に本発明を適用したものである。従って、図６に示す従来型の複合作業機シーダーマルチ１００と同じ構成要素には、同一符号を付与している。なお、複合作業機シーダーマルチ２００の前方は図面の左側方向を、その後方は図面右側方向を指すものとする。
【００１５】
複合作業機シーダーマルチ２００は、第１の折り畳み機構と第２の折り畳み機構の、複数段の折り畳み機構を備える。第１の折り畳み機構は、穴あきフィルム１７を地面に押える押え車８と土掛け円板９とを連結するブラケット３４と、ブラケット３４の中央部分と作業機のベースフレーム１５とをつなぐ連結ロッド３３と、連結ロッド３３の一端に跳ね上げ機構が設けられたものである。跳ね上げ機構は、具体的には、連結ロッドの動く角度を決める２つのストッパ（図示せず）とバネ４７で構成され、金具でベースフレーム１５と連結ロッド３３に取り付けられたものである。これにより、作業機の一部である押え車８と前記土掛け円板９を、地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げることができる。
【００１６】
第２の折り畳み機構は、ベースフレーム１５と、その一端に設けられた第１フレーム３１と、他端に設けられた第２フレーム３２とが設けられ、これら３つのフレームが４つの節４１、４２、４３、４４に回動可能に連結されたものである。節４１と節４３は、耕耘機２０の張り出しフレーム１２に連結される固定節である。これらにより４節のリンク機構を形成している。
【００１７】
すなわち、作業機３０の左右端に、張り出しフレーム１２に２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられ、このリンク機構を前後方向に回動させて、作業機３０の全体が、耕耘機２０の後方の地上面に接する位置から、耕耘機２０の上部で、耕耘機２０の車輪２の駆動軸と耕耘ロータリ３の軸との中間位置に、上下関係を保持して移動できるように構成している。
【００１８】
図２は、複合作業機シーダーマルチ２００が、第１の折り畳み機構により、押え車８と土掛け円板９を跳ね上げられた場合の側面図である。跳ね上げ機構は、連結ロッドの動く角度を決める２つのストッパとバネ４７で構成され、ベースフレーム１５と連結ロッド３３の間に設けられるから、押え車８と土掛け円板９を容易に上方向に跳ね上げることができる。バネ４７は、１個しか図示していないが、連結ロッドの両側に設けられて、所定の２つの角度方向にのみ安定して引っ張り連結ロッド３３を固定している。
【００１９】
図３は、複合作業機シーダーマルチ２００が、第２の折り畳み機構により、作業機３０の全体が折り畳まれた場合の側面図である。図３に示すように、第２の折り畳み機構は、第１フレーム３１、第２フレーム３２、ベースフレーム１５と、４つの節４１、４２、４３、４４からなるリンク機構で構成される。第２の折り畳み機構は、このリンク機構を複合作業機シーダーマルチの後方から、前方の上側に人の力で回動することによって折り畳むものである。図３に示すようにベースフレーム１５には、作業機３０の各種機器が搭載されているが、播種機６を含めて上下関係が保たれて移動される。
【００２０】
第１フレーム３１は、節４１を中心にして約１５０度回転される。リンク機構の回動を容易とするため、図示はしていないが、第１フレーム３１の節４１の周囲にストッパとバネによる跳ね上げ機構が設けられて、この回動を容易にしている。同様の機構は、節４３の周りにも設けられる。
【００２１】
図４は、複合作業機シーダーマルチ２００の耕耘ロータリ側が、段差のあるあぜ道あるいはトラックの荷台への渡し板に、乗りかかる場合の側面図である。作業機３０は、耕耘機２０の上部の、車輪２と耕耘ロータリ３の中間位置に折り畳まれているから、ハンドル１８に矢印の方向に体重をかけると、容易に複合作業機シーダーマルチ２００の耕耘ロータリ３側を容易に持ち上げることができる。そのため、ウネ成形板４や高さ調節尾輪５が、あぜ道の側壁や渡し板にぶつけることなく乗り越えられる。車輪２を前進の低速モードで進めながら、この乗せかけ動作を行うことで、スムーズに複合作業機シーダーマルチ２００を進行させることができる。
【００２２】
図５は、複合作業機シーダーマルチ２００のフレーム構造を示す斜視図である。図５に示すように、耕耘機２０のハンドル１８、車輪２、ウネ成形板４などが複合作業機シーダーマルチ２００の前方にあり、後方に作業機３０が設けられる。各フレームは太い実線で示す。灰色の実線で、作業機３０に搭載される各種機器を示す。
ここでは穴あきフィルムは、２列の穴が空けられていると想定した。これに対応して、高さ調節尾輪５、５ａと、播種機６、６ａと、穴検知機１０、１０ａとがそれぞれ２組み用意されている。例えば、大根は列（条と呼ぶ）の間隔が広いが、にんじんでは約８ｃｍと狭い。条の数に応じて、これらの機器が作業機３０に搭載される。
【００２３】
作業機３０の中央部分には、穴あきフィルムをロール状にしたフィルムローラ１１とウネを押えて平坦にする鎮圧ローラ７が設けられる。最後尾には、フィルム押え車８、８ａとフィルム固定土掛け円板９、９ａが、左右の両側に設けられる。なお、図１〜図４は、図５の左側から見た側面図となっている。
【００２４】
複合作業機シーダーマルチ２００は、左右の両側に４節のリンク機構を有する。４節とは、節４１、４２、４３、４４、または節４１ａ、４２ａ、４３ａ、４４ａの４つである。節４１、４２、または節４１ａ、４２ａが、張り出しフレーム１２に連結される固定節となっている。節４１、４２、または節４１ａ、４２ａは、回動するが前後に動くことはない。なお、節の部分は、２つの矢印で表示した。
【００２５】
４節リンク機構を構成するフレームは、左端側で言うと、第１フレーム３１とベースフレーム１５と第２フレーム３２の３つである。右端側で言うと、第１フレーム３１ａとベースフレーム１５と第２フレーム３２ａの３つである。第１フレーム３１、３１ａは、ウネ成形板４の外形に合わせて湾曲した形状を有する。また、第１フレーム３１、３１ａ間は、リンク機構が回動した時、耕耘機２０のエンジンにぶつからないように間隔が設けてある。これにより、作業機３０を、耕耘機２０の耕耘ロータリ３の上方に、移動させることができる。作業機３０を折り畳む場合、作業機３０の左右どちらかの側に立って、ベースフレーム１５を握り、作業機３０を上方に持ち上げるようにして耕耘機２０側に回動する。
【００２６】
ベースフレーム１５には、作業機３０に搭載される各種機器が搭載される。ベースフレーム１５は、複合作業機シーダーマルチ２００の左右端において、前後方向に伸びる縦フレームに、播種機６、６ａが搭載される横フレームと、節４２、４２ａのある横フレームが連結された構造となっている。高さ調節尾輪５、５ａは、張り出しフレーム１２の下部の節４３、４３ａのある横フレームに取り付けられ、折り畳んだ状態では複合作業機シーダーマルチ２００の後輪となる。
【００２７】
複合作業機シーダーマルチ２００の後方左右端のフィルム押え車８、８ａとフィルム固定土掛け円板９、９ａは、それぞれブラケット３４、３４ａで連結される。ブラケット３４、３４ａの中央部には、節４６、４６ａが設けられ、連結ロッド３３、３３ａが連結される。連結ロッド３３、３３ａの他端は、ベースフレーム１５に、節４５、４５ａを介して連結される。フィルム押え車８、８ａとフィルム固定土掛け円板９、９ａは、跳ね上げ機構（図５では省略、図１参照）のバネにより、上方に跳ね上げることができる。
【００２８】
畑の耕耘、播種、覆土、鎮圧を含め穴あきフィルムが被覆できる複合作業機シーダーマルチは、大根、にんじん、サツマイモ、ジャガイモなど各種の作物に使用される。生産農家は、毎日出荷される量に合わせて、これら一連の作業を毎日ずらして行う。従って、一人作業が増えつつある現在、複合作業機の重量を軽減し、軽くて扱い安いものとすることは、生産農家の要望にも合致する。
【産業上の利用可能性】
【００２９】
本発明は、農業用複合作業機を複数段に折り畳むものであるから、実施例に示した複合作業機シーダーマルチには限定されず、各種の農作業機械に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】本発明による複合作業機シーダーマルチの側面図である。（実施例１）
【図２】図１の複合作業機シーダーマルチの側面図で、第１の折り畳み機構により、押え車と土掛け円板が跳ね上げられた場合の側面図である。
【図３】図１の複合作業機シーダーマルチの側面図で、第２の折り畳み機構により、作業機全体が耕耘機の後方上部に折り畳まれた場合の側面図である。
【図４】図１の複合作業機シーダーマルチの側面図で、折り畳まれた状態で、耕耘ロータリ側が持ち上げられた場合の側面図である。
【図５】図１の複合作業機シーダーマルチのフレーム構造を示す斜視図である。
【図６】従来の複合作業機シーダーマルチの側面図である。
【符号の説明】
【００３１】
１ バランスウェイト
２ 車輪
３ 耕耘ロータリ
４ ウネ成形板
５、５ａ 高さ調節尾輪
６、６ａ 播種機
７ 鎮圧ローラ
８、８ａ フィルム押え車
９、９ａ フィルム固定土掛け円板
１０、１０ａ 穴感知機
１１ フィルムロール
１２ 張り出しフレーム
１３ エンジン
１４ バッテリ
１５ ベースフレーム
１６ 架
１７ 穴あきフィルム
１８ ハンドル
１９、１９ａ 溝きり板
２０ 耕耘機
３０ 作業機
３１、３１ａ 第１フレーム
３２、３２ａ 第２フレーム
３３、３３ａ 連結ロッド
３４、３４ａ ブラケット
４１、４２、４３、４４ リンク機構の節（左側）
４１ａ、４２ａ、４３ａ、４４ａ リンク機構の節（右側）
４５、４６ 節（左側）
４５ａ、４６ａ 節（右側）
４７ 跳ね上げ機構のバネ
１００、２００ 複合作業機シーダーマルチ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、畑の耕耘、ウネの形成、播種、穴あきフィルムの被覆などを同時に行う農業用複合作業機に関する。
【背景技術】
【０００２】
農作業の省力化を目的として、耕耘機に各種作業機を取り付けた複合作業機が開発されている。その典型にシーダーマルチと呼ばれる複合作業機がある。この複合作業機シーダーマルチは、穴あきフィルムをウネに被覆して、穴あきフィルムの穴の中に種をまく一連の複数の作業を行う機械である。穴あきフィルムは、雑草防止、肥効持続、保温効果のため、ウネに被覆する穴のあいた樹脂製のフィルムである。通常、穴あきフィルムは、厚さが０．０２ｍｍ、幅が９５ｃｍ〜１５０ｃｍ、長さが２００ｍ、重さが５ｋｇ〜１０ｋｇで、ロール状に巻かれた形のものである。作業機には、色々な変形タイプがあるが、穴あきフィルムの被覆を行わず、耕耘、播種、覆土のみ行う作業機もある。
【０００３】
複合作業機シーダーマルチは、（１）畑の耕耘（２）ウネの形成（３）播種と覆土（４）穴あきフィルムの被覆と固定（５）鎮圧、の一連の作業を一行程一人で行う。種は、複合作業機シーダーマルチに搭載された播種機から、穴あきフィルムの穴が位置する場所に一致するように播かれる。複合作業機シーダーマルチは、その構造上、前後に寸法が長く、ゆっくりとした直進運動に限られている。（特許文献１参照）
【０００４】
図６は、従来の複合作業機シーダーマルチの側面図である。図６に示すように複合作業機シーダーマルチ１００は、耕耘機２０と作業機３０からなる。複合作業機シーダーマルチ１００は、耕耘機２０の後方に作業機３０が取り付けられた構造である。耕耘機２０は、車輪２と、車輪２の後方に耕耘ロータリ３が設けられる。耕耘ロータリ３の上部と後方の周囲にはウネ成形板４が設けられる。エンジン１３は、車輪２と耕耘ロータリ３を駆動する。バッテリ１４は１２Ｖで、播種機６の制御回路の電源として使用される。複合作業機シーダーマルチ１００は、図６の矢印で示す左側方向に進行し、ハンドル１８を持って後ずさりしながらの作業となる。バランスウェイト１は、作業機３０の重量にバランスするように設けられる。複合作業機シーダーマルチ１００をウネからウネに方向転換するような場合、作業機をウネから離す必要があるが、バランスウェイト１の重量に加えて、ハンドル１８に体重を掛けて上から下に押すことによって、車輪２を支点として作業機３０を持ち上げることができる。
【０００５】
作業機３０は、ベースフレーム１５に、各種装置が搭載されたものである。ベースフレーム１５は、耕耘機２０の張り出しフレーム１２に連結されている。高さ調節尾輪５は、移動時に耕耘ロータリ３より下げられて、車輪２と合わせて４輪車として動作する。溝きり板１９は、ウネの左右に溝を掘るものである。ウネの高さは溝きり板１９の位置を上下に移動して調節することができる。
【０００６】
播種機６は、種が詰め込まれた箱の底部から一回に播く所定量を取り出して、して、管に送り出す装置である。種を播く深さは、種が通る管を土中に差し込む量で調節することができる。播種機６は、内部に仕切られた部屋があり、底部には一回に播く適量を取り出す可動プレートがある。穴あきフィルムの穴が、穴感知機１０で検知されるタイミングで播種機６から種が投下され、種が落下した位置に丁度穴あきフィルムの穴が来る仕掛けとなっている。
【０００７】
ベースフレーム１５から鉛直に伸びた架１６の先端に、フィルムロール１１が取り付けられ、巻き戻されて穴あきフィルム１７が供給される。穴あきフィルム１７は、穴検知機を経由して、鎮圧ローラ７の下を潜ってウネを覆う。鎮圧ローラは、ウネの幅分を有するローラで、ウネ全体を押圧する。作業機３０の左右端には、フィルム押え車８とフィルム固定土掛け円板９が設けられる。フィルム押え車８が、穴あきフィルム１７の端を押えると共に、フィルム固定土掛け円板９が、穴あきフィルム１７の端に土を掛けてこれを固定する。
【０００８】
このような構成の複合作業機シーダーマルチ１００は、バランスウェイト１の重量が、例えば３０ｋｇ以上にもなるから、これを支持する構造物を頑丈に作る必要がある。従って、複合作業機シーダーマルチ１００の重量の増加を招く。重量が増えると、太くて大きいタイヤが必要になり、その結果大型のエンジンが必要になり、さらなる重量増加となる。このため、複合作業機シーダーマルチ１００が大型化して、体力のある男性しか運転できないものとなっている。これは農業の高齢化にとっても不安材料の１つである。また、複合作業機シーダーマルチ１００の重量が増加すると、全体としては畑の土を踏み固めてしまうので、野菜の生育には好ましくない。特に、大根の場合は地面が硬いと変形生育するから生産農家としては大きな問題である。
【特許文献１】特開平０１−１８７０１９号公報
【特許文献２】実開平０４−６８６５５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明は上記問題点を解決するものであり、その目的は、バランスウェイトを不要とし、前後方向の長さを半分程度に折り畳めるようにした、小型、軽量、俊敏、安価な農業用複合作業機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
本発明による農業用複合作業機は、耕耘ロータリを有する耕耘機の後方に作業機が取り付けられ、畑の耕耘、ウネの形成、播種と覆土、穴あきフィルムの被覆と固定、鎮圧の一連の作業を行う複合作業機において、前記穴あきフィルムを地面に押える押え車と土掛け円板とを連結するブラケットと、前記ブラケットの中央部分を節として前記作業機のベースフレームに連結される連結ロッドと、前記連結ロッドの一端に跳ね上げ機構とが設けられて、前記押え車と前記土掛け円板が、地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げられる第１の折り畳み機構と、前記作業機の左右端に、前記耕耘機の張り出しフレームに２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられて、前記作業機の全体が、前記耕耘機の後方の地上面に接する位置から、前記耕耘機の耕耘ロータリの上部に、上下関係を保持して回動される第２の折り畳み機構とが装備されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
本発明による農業用複合作業機は、（１）第１の折り畳み機構と第２の折り畳み機構を有する複数段の折り畳みにより、複合作業機の重心をハンドル側に移動できるから、バランスウェイトが不要とできる。（２）そのため、大きなタイヤや頑丈なフレーム構造も不要となって、軽量で、馬力も少なくて済み、省エネルギーで、取り扱いが容易な機械とできる。（３）耕耘機の重心が容易にハンドル側に移動できるから、折り畳んだ状態では、ハンドルを下方に押す力が小さくても、容易に複合作業機の後部を持ち上げることができ、複合作業機の方向転換や畑のあぜ道を乗り越えるなどの動作が容易である。
【００１２】
さらに、（４）コンパクトな折り畳みにより本来の長さの約半分にできるから、収納スペースが少なくて済む。（５）作業機は回動されるのではなく、上下関係を保って折り畳まれるから、播種機の種収容箱が、横倒しあるいは上下反転することがない。このため、播種機の内部の仕切り部屋に分けられて取り出された一回に播く種の適量が保持できる。また、播種機の箱にふたがない場合でも種がこぼれ出ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
本発明による農業用複合作業機を、具体的には、複合作業機シーダーマルチを実施例として、図面によって詳細に説明する。
【実施例１】
【００１４】
本発明による複合作業機シーダーマルチの側面図を図１に示す。図１に示すように、複合作業機シーダーマルチ２００は、耕耘、播種、被覆、鎮圧などを行う複合作業機シーダーマルチ１００に本発明を適用したものである。従って、図６に示す従来型の複合作業機シーダーマルチ１００と同じ構成要素には、同一符号を付与している。なお、複合作業機シーダーマルチ２００の前方は図面の左側方向を、その後方は図面右側方向を指すものとする。
【００１５】
複合作業機シーダーマルチ２００は、第１の折り畳み機構と第２の折り畳み機構の、複数段の折り畳み機構を備える。第１の折り畳み機構は、穴あきフィルム１７を地面に押える押え車８と土掛け円板９とを連結するブラケット３４と、ブラケット３４の中央部分と作業機のベースフレーム１５とをつなぐ連結ロッド３３と、連結ロッド３３の一端に跳ね上げ機構が設けられたものである。跳ね上げ機構は、具体的には、連結ロッドの動く角度を決める２つのストッパ（図示せず）とバネ４７で構成され、金具でベースフレーム１５と連結ロッド３３に取り付けられたものである。これにより、作業機の一部である押え車８と前記土掛け円板９を、地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げることができる。
【００１６】
第２の折り畳み機構は、ベースフレーム１５と、その一端に設けられた第１フレーム３１と、他端に設けられた第２フレーム３２とが設けられ、これら３つのフレームが４つの節４１、４２、４３、４４に回動可能に連結されたものである。節４１と節４３は、耕耘機２０の張り出しフレーム１２に連結される固定節である。これらにより４節のリンク機構を形成している。
【００１７】
すなわち、作業機３０の左右端に、張り出しフレーム１２に２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられ、このリンク機構を前後方向に回動させて、作業機３０の全体が、耕耘機２０の後方の地上面に接する位置から、耕耘機２０の上部で、耕耘機２０の車輪２の駆動軸と耕耘ロータリ３の軸との中間位置に、上下関係を保持して移動できるように構成している。
【００１８】
図２は、複合作業機シーダーマルチ２００が、第１の折り畳み機構により、押え車８と土掛け円板９を跳ね上げられた場合の側面図である。跳ね上げ機構は、連結ロッドの動く角度を決める２つのストッパとバネ４７で構成され、ベースフレーム１５と連結ロッド３３の間に設けられるから、押え車８と土掛け円板９を容易に上方向に跳ね上げることができる。バネ４７は、１個しか図示していないが、連結ロッドの両側に設けられて、所定の２つの角度方向にのみ安定して引っ張り連結ロッド３３を固定している。
【００１９】
図３は、複合作業機シーダーマルチ２００が、第２の折り畳み機構により、作業機３０の全体が折り畳まれた場合の側面図である。図３に示すように、第２の折り畳み機構は、第１フレーム３１、第２フレーム３２、ベースフレーム１５と、４つの節４１、４２、４３、４４からなるリンク機構で構成される。第２の折り畳み機構は、このリンク機構を複合作業機シーダーマルチの後方から、前方の上側に人の力で回動することによって折り畳むものである。図３に示すようにベースフレーム１５には、作業機３０の各種機器が搭載されているが、播種機６を含めて上下関係が保たれて移動される。
【００２０】
第１フレーム３１は、節４１を中心にして約１５０度回転される。リンク機構の回動を容易とするため、図示はしていないが、第１フレーム３１の節４１の周囲にストッパとバネによる跳ね上げ機構が設けられて、この回動を容易にしている。同様の機構は、節４３の周りにも設けられる。
【００２１】
図４は、複合作業機シーダーマルチ２００の耕耘ロータリ側が、段差のあるあぜ道あるいはトラックの荷台への渡し板に、乗りかかる場合の側面図である。作業機３０は、耕耘機２０の上部の、車輪２と耕耘ロータリ３の中間位置に折り畳まれているから、ハンドル１８に矢印の方向に体重をかけると、容易に複合作業機シーダーマルチ２００の耕耘ロータリ３側を容易に持ち上げることができる。そのため、ウネ成形板４や高さ調節尾輪５が、あぜ道の側壁や渡し板にぶつけることなく乗り越えられる。車輪２を前進の低速モードで進めながら、この乗せかけ動作を行うことで、スムーズに複合作業機シーダーマルチ２００を進行させることができる。
【００２２】
図５は、複合作業機シーダーマルチ２００のフレーム構造を示す斜視図である。図５に示すように、耕耘機２０のハンドル１８、車輪２、ウネ成形板４などが複合作業機シーダーマルチ２００の前方にあり、後方に作業機３０が設けられる。各フレームは太い実線で示す。灰色の実線で、作業機３０に搭載される各種機器を示す。
ここでは穴あきフィルムは、２列の穴が空けられていると想定した。これに対応して、高さ調節尾輪５、５ａと、播種機６、６ａと、穴検知機１０、１０ａとがそれぞれ２組み用意されている。例えば、大根は列（条と呼ぶ）の間隔が広いが、にんじんでは約８ｃｍと狭い。条の数に応じて、これらの機器が作業機３０に搭載される。
【００２３】
作業機３０の中央部分には、穴あきフィルムをロール状にしたフィルムローラ１１とウネを押えて平坦にする鎮圧ローラ７が設けられる。最後尾には、フィルム押え車８、８ａとフィルム固定土掛け円板９、９ａが、左右の両側に設けられる。なお、図１〜図４は、図５の左側から見た側面図となっている。
【００２４】
複合作業機シーダーマルチ２００は、左右の両側に４節のリンク機構を有する。４節とは、節４１、４２、４３、４４、または節４１ａ、４２ａ、４３ａ、４４ａの４つである。節４１、４２、または節４１ａ、４２ａが、張り出しフレーム１２に連結される固定節となっている。節４１、４２、または節４１ａ、４２ａは、回動するが前後に動くことはない。なお、節の部分は、２つの矢印で表示した。
【００２５】
４節リンク機構を構成するフレームは、左端側で言うと、第１フレーム３１とベースフレーム１５と第２フレーム３２の３つである。右端側で言うと、第１フレーム３１ａとベースフレーム１５と第２フレーム３２ａの３つである。第１フレーム３１、３１ａは、ウネ成形板４の外形に合わせて湾曲した形状を有する。また、第１フレーム３１、３１ａ間は、リンク機構が回動した時、耕耘機２０のエンジンにぶつからないように間隔が設けてある。これにより、作業機３０を、耕耘機２０の耕耘ロータリ３の上方に、移動させることができる。作業機３０を折り畳む場合、作業機３０の左右どちらかの側に立って、ベースフレーム１５を握り、作業機３０を上方に持ち上げるようにして耕耘機２０側に回動する。
【００２６】
ベースフレーム１５には、作業機３０に搭載される各種機器が搭載される。ベースフレーム１５は、複合作業機シーダーマルチ２００の左右端において、前後方向に伸びる縦フレームに、播種機６、６ａが搭載される横フレームと、節４２、４２ａのある横フレームが連結された構造となっている。高さ調節尾輪５、５ａは、張り出しフレーム１２の下部の節４３、４３ａのある横フレームに取り付けられ、折り畳んだ状態では複合作業機シーダーマルチ２００の後輪となる。
【００２７】
複合作業機シーダーマルチ２００の後方左右端のフィルム押え車８、８ａとフィルム固定土掛け円板９、９ａは、それぞれブラケット３４、３４ａで連結される。ブラケット３４、３４ａの中央部には、節４６、４６ａが設けられ、連結ロッド３３、３３ａが連結される。連結ロッド３３、３３ａの他端は、ベースフレーム１５に、節４５、４５ａを介して連結される。フィルム押え車８、８ａとフィルム固定土掛け円板９、９ａは、跳ね上げ機構（図５では省略、図１参照）のバネにより、上方に跳ね上げることができる。
【００２８】
畑の耕耘、播種、覆土、鎮圧を含め穴あきフィルムが被覆できる複合作業機シーダーマルチは、大根、にんじん、サツマイモ、ジャガイモなど各種の作物に使用される。生産農家は、毎日出荷される量に合わせて、これら一連の作業を毎日ずらして行う。従って、一人作業が増えつつある現在、複合作業機の重量を軽減し、軽くて扱い安いものとすることは、生産農家の要望にも合致する。
【産業上の利用可能性】
【００２９】
本発明は、農業用複合作業機を複数段に折り畳むものであるから、実施例に示した複合作業機シーダーマルチには限定されず、各種の農作業機械に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】本発明による複合作業機シーダーマルチの側面図である。（実施例１）
【図２】図１の複合作業機シーダーマルチの側面図で、第１の折り畳み機構により、押え車と土掛け円板が跳ね上げられた場合の側面図である。
【図３】図１の複合作業機シーダーマルチの側面図で、第２の折り畳み機構により、作業機全体が耕耘機の後方上部に折り畳まれた場合の側面図である。
【図４】図１の複合作業機シーダーマルチの側面図で、折り畳まれた状態で、耕耘ロータリ側が持ち上げられた場合の側面図である。
【図５】図１の複合作業機シーダーマルチのフレーム構造を示す斜視図である。
【図６】従来の複合作業機シーダーマルチの側面図である。
【符号の説明】
【００３１】
１ バランスウェイト
２ 車輪
３ 耕耘ロータリ
４ ウネ成形板
５、５ａ 高さ調節尾輪
６、６ａ 播種機
７ 鎮圧ローラ
８、８ａ フィルム押え車
９、９ａ フィルム固定土掛け円板
１０、１０ａ 穴感知機
１１ フィルムロール
１２ 張り出しフレーム
１３ エンジン
１４ バッテリ
１５ ベースフレーム
１６ 架
１７ 穴あきフィルム
１８ ハンドル
１９、１９ａ 溝きり板
２０ 耕耘機
３０ 作業機
３１、３１ａ 第１フレーム
３２、３２ａ 第２フレーム
３３、３３ａ 連結ロッド
３４、３４ａ ブラケット
４１、４２、４３、４４ リンク機構の節（左側）
４１ａ、４２ａ、４３ａ、４４ａ リンク機構の節（右側）
４５、４６ 節（左側）
４５ａ、４６ａ 節（右側）
４７ 跳ね上げ機構のバネ
１００、２００ 複合作業機シーダーマルチ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
耕耘ロータリを有する耕耘機の後方に作業機が取り付けられ、畑の耕耘、ウネの形成、播種と覆土、穴あきフィルムの被覆と固定、鎮圧の一連の作業を行う複合作業機において、
前記穴あきフィルムを地面に押える押え車と土掛け円板とを連結するブラケットと、前記ブラケットの中央部分を節として前記作業機のベースフレームに連結される連結ロッドと、前記連結ロッドの一端に跳ね上げ機構とが設けられて、前記押え車と前記土掛け円板が、地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げられる第１の折り畳み機構と、
前記作業機の左右端に、前記耕耘機の張り出しフレームに２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられて、前記作業機の全体が、前記耕耘機の後方の地上面に接する位置から、前記耕耘機の耕耘ロータリの上部に、上下関係を保持して回動される第２の折り畳み機構とが装備されたことを特徴とする農業用複合作業機。
【請求項１】
耕耘ロータリを有する耕耘機の後方に作業機が取り付けられ、畑の耕耘、ウネの形成、播種と覆土、穴あきフィルムの被覆と固定、鎮圧の一連の作業を行う複合作業機において、
前記穴あきフィルムを地面に押える押え車と土掛け円板とを連結するブラケットと、前記ブラケットの中央部分を節として前記作業機のベースフレームに連結される連結ロッドと、前記連結ロッドの一端に跳ね上げ機構とが設けられて、前記押え車と前記土掛け円板が、地上面に接する水平位置から略直角方向に跳ね上げられる第１の折り畳み機構と、
前記作業機の左右端に、前記耕耘機の張り出しフレームに２つの固定節を有する４節のリンク機構が設けられて、前記作業機の全体が、前記耕耘機の後方の地上面に接する位置から、前記耕耘機の耕耘ロータリの上部に、上下関係を保持して回動される第２の折り畳み機構とが装備されたことを特徴とする農業用複合作業機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００６−６７８９２（Ｐ２００６−６７８９２Ａ）
【公開日】平成１８年３月１６日（２００６．３．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２５４９１５（Ｐ２００４−２５４９１５）
【出願日】平成１６年９月１日（２００４．９．１）
【出願人】（５９６０００５２３）総和工業株式会社 (3)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年３月１６日（２００６．３．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年９月１日（２００４．９．１）
【出願人】（５９６０００５２３）総和工業株式会社 (3)
【Ｆターム（参考）】
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