説明

部品の支持構造

【課題】 締結に緩みが生じた場合でも、部品ががたつくなどして異音などが発生するのを抑制することができる部品の支持構造を提供すること。
【解決手段】 燃料ポンプ4の外周を締め付けるポンプホルダ6のホルダ部65の両端から外方に延びる一対の締結片651,652に係合手段7を備え、この係合手段7は、差込側締結片651に設けた係止部材71と、受側締結片652に形成した係止部材挿通穴73と、ボルト66に係合可能なロックプレート72と、を備え、ロックプレート72は、係止部材71を挿通可能なキー穴74を備え、このキー穴74は、ロック部材72をボルト66に係合したロック位置に配置したときには抜け止め部71bを通過できない形状に形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品の支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
部品の支持構造として、燃料ポンプの支持構造を例にとって説明する。
【0003】
従来、燃料ポンプの外周にポンプホルダを装着し、このポンプホルダを締結手段であるボルトとナットで締め付け、さらに、ポンプホルダを支持する取付用部材をボルトとナットとにより車体に取り付けるようにした燃料ポンプ支持構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実公平8−5347号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この従来の燃料ポンプ支持構造では、ポンプホルダの装着および取付用部材の車体への取り付けにボルトとナットを用いているため、走行振動などでボルトが緩んだ場合、燃料ポンプががたつくなどして異音が生じるおそれがある。
【0005】
また、この点は、燃料ポンプに限らず、部品の支持構造においても同様である。
【0006】
そこで、本発明は、締結に緩みが生じた場合でも、部品ががたつくなどして異音などが発生するのを抑制することができる部品の支持構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、部品の外周の少なくとも一部を囲むホルダ部と、このホルダ部の両端からホルダ部の外方に延びる一対の締結片と、を備え、前記一対の締結片を締結手段で締結し、前記ホルダ部を縮小させて前記部品を支持する部品の支持構造において、前記一対の締結片を係合して前記ホルダ部を縮小させた状態に維持可能な係合手段を設け、前記締結手段による前記一対の締結片の締結が解かれた際に、前記係合手段により前記ホルダ部を縮小させた状態に維持して前記部品を支持することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、部品組付時には、ホルダ部を部品の外周に装着し、ホルダ部の両端から外方に延びる一対の締結片を締結手段で締結し、ホルダ部を縮小させて部品を支持する。さらに、この一対の締結片を係合手段で係合してホルダ部が縮小した状態に維持される。
【0009】
したがって、万一、締結手段による締結が緩んだ場合でも、係合手段が一対の締結片に係合し、ホルダ部を縮小させた状態に維持される。
【0010】
このため、ホルダ部による部品の保持状態を維持でき、部品ががたつくなどして異音が発生するのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
この実施の形態の部品の支持構造は、部品としての燃料ポンプ(4)の外周の少なくとも一部を囲むホルダ部(65)と、このホルダ部(65)の両端からホルダ部(65)の外方に延びる一対の締結片(651,652)と、を備え、前記一対の締結片(651,652)を締結手段(66,651)で締結し、前記ホルダ部(65)を縮小させて前記燃料ポンプ(4)を支持する部品の支持構造において、前記一対の締結片(651,652)を係合して前記ホルダ部(65)を縮小させた状態に維持可能な係合手段(7)を設け、前記締結手段(66,651)による前記一対の締結片(651,652)の締結が解かれた際に、前記係合手段(7)により前記ホルダ部(65)を縮小させた状態に維持して前記燃料ポンプ(4)を支持する構造である。
【実施例1】
【0013】
図1〜図7は、この発明の最良の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造を示している。
【0014】
まず、全体の概略の構成を説明する。
【0015】
図2の全体図に示すように、自動車の車体1の下面に燃料タンク2が取り付けられている。また、燃料タンク2から図示を省略したエンジンへ燃料を導く燃料配管3が車体1の下面に設けられている。さらに、燃料配管3の途中に略円柱形状の燃料ポンプ4が設けられている。
【0016】
図1に示すように、車体1の下面左右には、中空角柱状のサイドフレーム11が車両前後方向に延設されている。なお、図1では車体1の右側に設けられたサイドフレーム11を示しており、図において矢印FRが車両前方を示し、矢印UPが車両上方を示し、矢印LSが車両左方向を示している。
【0017】
このサイドフレーム11の車両中央側を向いた側面11aには、部品としての燃料ポンプ4が、ポンプホルダ6および支持ブラケット5を介して支持されている。
【0018】
すなわち、燃料ポンプ4は、この燃料ポンプ4に装着したポンプホルダ6を、車体1に固定された支持ブラケット5に取り付けることで、車体1に支持されている。
支持ブラケット5は、略直角の角度を成すL字断面形状の金属板材で形成され、サイドフレーム11の側面11aに3本のボルト51,51,51で固定され車両上下方向に延びる取付板52と、この取付板52の下端から車両内側方向に延設され、燃料ポンプ4を支持する略水平の支持板53と、を備えている。なお、前記ボルト51,51,51は、前記サイドフレーム11に溶接されたウエルドナット13,13,13に締結されている。
【0019】
一方、ポンプホルダ6は、金属板材より形成され、図3に示すように、ゴムなどの弾性材61を介在して燃料ポンプ4を保持する本体62と、この本体62を支持し、前記支持ブラケット5の支持板53に取り付けられる台座部63と、を備えている。
【0020】
この台座部63は、支持板53に重ねて取り付けられる基板63aと、この基板63aの両側から立ち上げられた連結板63b,63bと、を有し、略コの字断面形状に形成され、基板63aには、ボルト挿通用の取付穴63c,63cが複数個所に形成されている。そして、台座部63は、取付穴63c,63cに挿通したボルト63d,63dを、支持ブラケット5の支持板53の下面に設けられたナット53a,53aに締結することで支持ブラケット5に取り付けられている。
【0021】
本体62は、図1に示すように、燃料ポンプ4の下面および側面を支える支持部64と、この支持部64の車両前後方向両端部から略円弧形状に延在されて燃料ポンプ4の外側面の略全周を囲む一対のホルダ部65,65と、を有し、断面略逆Ω字形状に形成されている。
【0022】
なお、支持部64は、台座部63の連結板63b,63bに溶接などにより結合され、この支持部64には、台座部63の取付穴63c,63cと同軸に、ボルト締結作業用の作業穴64a,64aが形成されている。
【0023】
さらに、ホルダ部65,65は、上端部が開かれており、この開き部分に、車両上方に立ち上げられた一対の締結片である差込側締結片651と受側締結片652とが対面して形成されている。各締結片651,652には、図3に示すように、ボルト66を挿通するボルト挿通穴651a,652aが対向して形成され、さらに、差込側締結片651のボルト挿通穴651aには、ウエルドナット651bが同軸に設けられている。
【0024】
すなわち、ホルダ部65は、受側締結片652側から両ボルト挿通穴651a,652aに挿通したボルト66をウエルドナット651bに締結し、両締結片651,652の間隔を狭めることにより、ホルダ部65を縮径させて、燃料ポンプ4を締め付けて保持する。
【0025】
ここで、本実施例では、ボルト66は、図4に示すように、頭部66aの外周全周に亘り係合溝66bが形成され、この係合溝66bに、ゴムなどの金属よりも摩擦抵抗が大きな滑り止め部材67が装着されている。
【0026】
また、ホルダ部65の両締結片651,652には、ホルダ部65を燃料ポンプ保持状態に維持する係合手段7が設けられている。
【0027】
この係合手段7は、係止部材71、ロック部材としてのロックプレート72、係止部材挿通穴(係止部材挿通部)73、キー穴74を備えている。
【0028】
係止部材71は、差込側締結片651の先端部を延設して形成され、図5に示すように、受側締結片652に向かって延びた挿通部71aと、この挿通部71aの先端に車両前後方向に延びて設けられた抜け止め部71bと、を有し、平面視で略T字状に形成されている。
【0029】
係止部材挿通穴73は、受側締結片652において、ボルト挿通穴652aの車両上方位置で車両前後方向に長く形成した穴であり、係止部材71の抜け止め部71bおよび挿通部71aを挿通可能に形成されている。
【0030】
ロックプレート72は、略長方形の金属板であり、キー穴74および切欠部75を備えている。
【0031】
キー穴74は、円形の挿通部用穴74aと、この挿通部用穴74aから対称に外径方向に伸びる一対の抜け止め部用穴74bとを備えている。すなわち、キー穴74は、図7(a)に示すように、ロックプレート72をその長手方向が略水平方向に延在する状態で、差込側締結片651の挿通部71aおよび抜け止め部71bを挿通させることのできる形状および大きさに形成されている。さらに、挿通部用穴74aは、挿通部71aを挿通させた状態で、図7の(a)(b)に示すように、挿通部71a回りにロックプレート72を回動させることができる内径に形成されている。
【0032】
また、切欠部75は、ロックプレート72のキー穴74の下方に形成され、図7(a)に示す状態から、挿通部71a回りにロックプレート72を車両下方に回動させたときに、図7(b)に示すようにボルト66の頭部66aの溝部66bに係合するよう、すなわち、滑り止め部材67の部分を上下から挟むことのできる位置および寸法にされている。また、本実施例1では、切欠部75の内径は、ロックプレート72をロック位置に配置したときに、切欠部75によりボルト66の頭部66aに設けられた滑り止め部材67が、車両上下方向に圧縮変形されるような寸法に形成されている。
【0033】
図7(b)に示すように、ロックプレート72の長手方向が鉛直方向に沿うように配置された位置が、ロックプレート72のロック位置である。ロック位置では、抜け止め部用穴74bが、係止部材71の抜け止め部71bの延在方向(車両前後方向)に直交する方向である車両上下方向に延在され、抜け止め部71bはキー穴74を通過不能となる。
【0034】
また、ロックプレート72のキー穴74は、図5および図7(b)に示すロック位置で切欠部75をボルト66に係合させた状態としたときに、切欠部75の車両上方位置に配置されるよう形成されている。さらに、キー穴74は、ロック位置で挿通部用穴74aがロックプレート72の重心位置よりも車両上方位置に配置されるよう形成されている。
【0035】
次に、実施例1の燃料ポンプ支持構造の作用について説明する。
【0036】
まず、組付手順について説明する。
【0037】
ポンプホルダ6を燃料ポンプ4の外周に装着するにあたり、ポンプホルダ6のホルダ部65,65の両締結片651,652では、係合手段7の係止部材71を係止部材挿通穴73に挿通させる。
【0038】
そして、両締結片651,652において、ボルト66をボルト挿通穴651a,652aに挿通させてウエルドナット651bに締結し、ホルダ部65,65で燃料ポンプ4をしっかりと締め付ける。すなわち、このボルト66を締結し、両締結片651,652の間隔を狭めることにより、金属製のホルダ部65を内側に絞るように弾性変形させ、ポンプホルダ6で燃料ポンプ4を保持している。
【0039】
次に、ロックプレート72を取り付ける。この場合、まず、図7(a)に示すように、ロックプレート72の長手方向を略水平方向に向けて、係止部材71にキー穴74を挿通させる。
【0040】
次に、ロックプレート72を、時計回りに係止部材71回りに車両下方に回動させて図7(b)に示すロック位置に配置させる。このロック位置で、切欠部75がボルト66の頭部66aの滑り止め部材67を圧縮しながら係合溝66bに係合する。
【0041】
以上で、組付けを終える。
【0042】
次に、走行時には、燃料ポンプ4の振動、あるいは路面からの入力が、ボルト66に対してその締結を緩める方向に作用することがある。
【0043】
しかし、本実施例1では、ボルト66の頭部66aを、ロックプレート72の切欠部75により上下から挟んでおり、ボルト66が緩むのが防止される。
【0044】
加えて、本実施例1では、ボルト66の頭部66aに係合溝66bを形成し、この係合溝66bにロックプレート72の切欠部75を係合させたため、ボルト66が緩んで抜けるのがより確実に抑制される。
【0045】
さらに、本実施例1では、ボルト66の溝部66に、ゴムなどの摩擦抵抗の大きな滑り止め部材67を装着し、ロックプレート72の切欠部75との間に介在させたため、ボルト66が緩むのがさらに防止される。
【0046】
また、万一、ボルト66が緩んでしまった場合、本実施例1では、差込側締結片651に設けた係止部材71の抜け止め部71bは、ロック位置に配置されたロックプレート72のキー穴74を通過できないので、係止部材71の抜け止めが成される。よって、両締結片651,652は、間隔を狭めた状態に維持され、ホルダ部65は燃料ポンプ4を締め付けた状態に維持され、ポンプホルダ6は、燃料ポンプ4の保持状態を維持することができる。
【0047】
したがって、燃料ポンプ4がポンプホルダ6に対してがたつくなどして異音などが発生するのを抑制できる。
【0048】
また、ロックプレート72のキー穴74は、組付状態では、ボルト66に対して車両上方に位置するようにしてあるので、万一、ボルト66が緩んだ場合でも、ボルト66を挟み込む切欠部75が重力の作用によりキー穴74よりも下方に位置する状態に保持される。したがって、係止部材71からロックプレート72を抜くことができる図7(a)に示す位置まで回動し難く、ロックプレート72は、係止部材71が係止部材挿通穴73から抜けてしまうのを防止するストッパとして機能する。
【0049】
しかも、キー穴74の挿通部用穴74aを、ロックプレート72の重心位置よりも車両上方位置に配置した。よって、万一、ボルト66が緩んだ場合、ロックプレート72は、自身の重量によりロック位置を保とうとし、これによっても、係止部材71が係止部材挿通穴73から抜けてしまうのを防止するストッパとして機能することをより確実なものにできる。
【実施例2】
【0050】
図8〜図10は、この発明の実施の形態の実施例2の燃料ポンプ支持構造を説明するものである。なお、前記実施例1と同一ないし均等な部分については、同一符号を付して説明を省略し、実施例1と相違する部分を中心として説明する。
【0051】
この実施例2における実施例1との相違点は、ロックプレート272が、図8および図10に示すように、実施例1の切欠部75に代えてボルト66を挿通する円形の開口275を備えている点である。
【0052】
このロックプレート272は、組付時には、まず、図10(a)に示すように、係止部材挿通穴73に係止部材71を挿通させる。その後、ロックプレート272を、図10(b)に示すロック位置へ回動させ、開口275と受側締結片652のボルト挿通穴652aとの位置を一致させ、ボルト66をウエルドナット651bに締結させる。これにより、ロックプレート272を、ボルト66と係合状態とし、かつ、図8および図9に示すように、ボルト66の頭部66aと受側締結片652との間に挟持する。
【0053】
本実施例2では、ボルト66が緩んでもロックプレート272が係止部材71の抜け止めを行うため、係止部材71が受側締結片652の係止部材挿通穴73から抜けることがなく、ポンプホルダ6は、燃料ポンプ4の保持状態を維持できる。
【0054】
したがって、燃料ポンプ4がポンプホルダ6に対してがたつくなどして異音などが発生するのを抑制できる。
【0055】
他の構成及び作用効果については、前記実施例1と同一ないし均等であるので、説明を省略する。
【0056】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および各実施例1,2を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び各実施例1,2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0057】
係止部材71は、プレート状のものに限らず、棒状など他の形状のものを用いることができる。さらに、抜け止め部71bは、球状など、他の形状のものを用いることができる。例えば、図11に示す、係止部材400は、棒状の挿通部400aと球状の抜け止め部400bを備えている。また、ロックプレート472は、係止部材挿通穴474が抜け止め部400bを挿通できる円形の穴を有している。このような形状の係止部材400とロックプレート472により実施例1,2と同様の作用効果を得ることができる。なお、ロックプレート472は、挿通部400aを、係止部材挿通穴474の長穴部分の図中上端に配置して実施例1と同様に車両下方に回動させたときに切欠部475が図外のボルト66に係合するものとする。
【0058】
また、実施例1および実施例2では、ロック部材として、プレート状のロックプレート72,272を示したが、キー穴を有し、ボルトに装着可能であれば、その形状はプレート状に限らない。例えば、図12に示すロック部材572のように、係止部材71を挿通可能なキー穴574を有したリング状部572aと、ボルト66の頭部66aに係合する係合部575を有したC状部572bとを有した形状でもよい。
【0059】
また、実施例1では、滑り止め部材67をボルト66の頭部66aに設けたが、ボルト66とロック部材の間に介在されてボルト66が緩む抵抗になるものであれば、これに限定されない。例えば、滑り止め部材を切欠部75の内周に設けてもよいし、あるいは、ボルト66の頭部66aと切欠部75の内周との両方に設けてもよい。さらに、実施例2では、滑り止め部材を設けない例を示したが、ボルト66の頭部66aの端面とロックプレート72との間に滑り止め部材を介在させたり、あるいは、開口275の内周に設けたりしても、ボルト66の緩みを抑制することができる。
【0060】
なお、以上の説明では、燃料ポンプの支持構造について説明してきたが、本発明ではこれに限定されるものではなく、燃料ポンプ以外の支持構造に適用可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造を適用した車両の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造のボルト66を示す一部を断面で示した説明図である。
【図5】本発明の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造の要部を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造の要部を示す図3のS6−S6線で切った横断面図である。
【図7】本発明の実施の形態の実施例1の燃料ポンプ支持構造の組付作業手順を示す説明図であり、(a)はロックプレート72の組付時を示し、(b)はロックプレート72をロック位置に配置したロック状態を示している。
【図8】本発明の実施の形態の実施例2の燃料ポンプ支持構造を示す縦断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の実施例2の燃料ポンプ支持構造の要部を示す図8のS9−S9線で切った横断面図である。
【図10】本発明の実施の形態の実施例2の燃料ポンプ支持構造の組付作業手順を示す説明図であり、(a)はロックプレート272の組付位置に配置した状態を示し、(b)はロックプレート272をロック位置に配置した状態を示している。
【図11】本発明の実施の形態の他の例の要部を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態の他の例の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
1 車体
4 燃料ポンプ(部品)
5 支持ブラケット
6 ポンプホルダ
7 係合手段
65 ホルダ部
66 ボルト
66a 頭部
66b 係合溝
67 滑り止め部材
71 係止部材
71b 抜け止め部
72 ロックプレート(ロック部材)
73 係止部材挿通穴
74 キー穴
75 切欠部
272 ロックプレート(ロック部材)
275 開口
651 差込側締結片
652 受側締結片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品の外周の少なくとも一部を囲むホルダ部と、このホルダ部の両端からホルダ部の外方に延びる一対の締結片と、を備え、
前記一対の締結片を締結手段で締結し、前記ホルダ部を縮小させて前記部品を支持する部品の支持構造において、
前記一対の締結片を係合して前記ホルダ部を縮小させた状態に維持可能な係合手段を設け、
前記締結手段による前記一対の締結片の締結が解かれた際に、前記係合手段により前記ホルダ部を縮小させた状態に維持して前記部品を支持することを特徴とする部品の支持構造。
【請求項2】
前記係合手段は、一方の締結片から、他方の締結片に向かって延設された係止部材と、他方の締結片に前記係止部材を挿通可能に設けられた係止部材挿通部と、この係止部材挿通部に挿通された前記係止部材を抜け止めするロック部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の部品の支持構造。
【請求項3】
前記係止部材は、その先端部に抜け止め部を備え、
前記ロック部材は、前記係止部材を挿通可能なキー穴を備え、
このキー穴は、前記ロック部材をロック位置に配置したときには前記抜け止め部を通過できない形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部品の支持構造。
【請求項4】
前記ロック部材は、前記締結手段としてのボルトを挿通可能な開口を有し、この開口に前記ボルトを挿通させてボルトに係合させたことを特徴とする請求項3に記載の部品の支持構造。
【請求項5】
前記ロック部材は、前記キー穴に係止部材を差し込み、この係止部材近傍を中心に回動させたときに、前記ボルトの頭部に係合する切欠部を有していることを特徴とする請求項3に記載の部品の支持構造。
【請求項6】
前記ボルトの頭部に、前記切欠部が係合する係合溝を形成したことを特徴とする請求項5に記載の部品の支持構造。
【請求項7】
前記ボルトの係合溝と前記切欠部との少なくとも一方に、係合時に両者の間に介在されて、前記ボルトが回動する抵抗となる滑り止め部材を設けたことを特徴とする請求項6に記載の部品の支持構造。
【請求項8】
前記ロック部材は、前記ロック位置でボルトに係合させた状態で、前記キー穴がボルト係合箇所よりも車両上方に配置されるようにしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の部品の支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−2811(P2007−2811A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−186816(P2005−186816)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】