説明

野菜苗移植機

【課題】苗植付体に苗だけでなく、肥料、薬剤、土及び水等の移植用の副資材を確実に供給でき、また苗植付体から圃場に確実に苗の植え付けと副資材の投入を行うことができる野菜移植機を提供すること。
【解決手段】苗供給装置4の苗供給位置の下方に、苗を圃場に植え付ける嘴状の苗植付体30の供給口を形成し、該苗植付体30の供給口の一部は前記苗供給装置4の外側に突出して設け、突出した供給口の上方は開放状態にして、移植用副資材を供給する副資材供給装置50からの副資材を受け取れるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、畑用の野菜移植機の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
昇降駆動するリンク機構と連結して昇降動作する開閉可能なくちばし状の苗植植付体と走行装置と操縦ハンドルとを備えた歩行型の苗移植機が知られている。前記歩行型の苗移植機の中には、複数の苗供給筒が周回する苗供給装置の下方に苗植付体を備え、畝上を走行する間に苗植付体内の苗と肥料を共に圃場に植え付ける構成を備えた苗移植機がある。
【特許文献1】特開2002-125411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術の野菜移植機では、苗植付体の内部にホースを通して肥料を投入するので、ホースの下端部が苗植付体の内部で、苗の落下通路に入り込んだ状態になるので、ホースが苗のスムーズな圃場への供給を妨げることがある。また、ホースが苗供給装置の下方に入り込むように配置されるので、ホースに大きな曲がりが生じ、また前記ホースは長いものを使用するので、その分ホース内で肥料の詰まりが生じやすい。
【0004】
本発明の課題は、苗植付体に苗だけでなく、肥料、薬剤、土及び水等の移植用の副資材を確実に供給でき、また苗植付体から圃場に確実に苗の植え付けと副資材の投入を行うことができる野菜移植機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記課題は、次の解決手段により解決される。
請求項1記載の発明は、苗を圃場に植え付ける嘴状の苗植付体30と、該苗植付体30に苗を供給する苗供給装置4とを設けた野菜苗移植機において、前記苗供給装置4の苗供給位置の下方には前記苗植付体30の供給口を形成し、該苗植付体30の供給口の一部は前記苗供給装置4の外側に突出して設け、該突出した供給口の上方は開放状態にした野菜苗移植機である。
【0006】
請求項2記載の発明は、前記苗植付体30の突出したくちばし部30Rの上方に、苗と共に苗植付体30により圃場に移植する移植用副資材を供給する副資材供給装置50を設け、該副資材供給装置50の副資材排出口50bと前記苗植付体30の突出したくちばし部30Rの上方に設けた供給口30Raとが対向配置された請求項1記載の野菜苗移植機である。
【0007】
請求項3記載の発明は、前記苗植付体30の内部を機体上下方向に仕切る仕切板30cを設け、該仕切板30cにより苗を供給する苗供給空間と、前記移植用副資材を供給する移植用副資材空間とを設けた請求項1又は請求項2記載の野菜苗移植機である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、苗供給装置4から苗植付体30への苗のスムーズな供給を妨げることなく、また肥料、薬剤等の移植用副資材を苗供給装置4の上方外側から人手によっても苗植付体30の外側に突出した供給口から苗と共に容易に供給できる。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、副資材供給装置50の副資材排出口50bと前記苗植付体30の突出したくちばし部30Rの供給口30Raとを対向配置したことで、移植用副資材を副資材供給装置50によって適確、かつ能率良く供給できる。また、副資材の供給時の詰まりも生じ難くすることができる。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、請求項1ないし2のいずれかに記載の発明の効果に加えて、苗と移植用副資材との苗植付体30への供給タイミングにずれが生じても、苗の植付位置に対する副資材の散布位置が設定した通りの位置で圃場に供給されるため、苗と移植用副資材とを適正な状態で圃場に供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施例を図面とともに説明する。
本実施例の苗移植機は、走行装置1と操縦ハンドル2を備えた機体に昇降駆動するリンク機構3と連結して昇降動作する開閉可能なくちばし状の苗植付体30を備えた構成としている。なお、以下の各実施例についての説明では苗移植機の前進方向に向かって前側と後側をそれぞれ前と後といい、前進方向に向かって右と左をそれぞれ右と左という。
【0012】
図1、図2及び図3に本発明の実施例1の苗移植機の側面図、平面図及びくちばし状の苗植付体30の斜視図(図3(a))と背面図(図3(b))を示す。
苗移植機は、走行装置1と操縦ハンドル2を備えた機体に昇降駆動するリンク機構3と連結して昇降動作する開閉可能なくちばし状の苗植付体30を備えているが、走行装置1は、転動自在に支持した左右一対の前輪6,6とエンジン5の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の後輪7,7とを備えたものとしている。
【0013】
エンジン5の後部には、ミッションケース8を配置し、そのミッションケース8は、その左側部からエンジン5の左側方に延びるケース部分を有し、これがエンジン5の左側部と連結している。このケース部分にエンジン5の出力軸が入り込んでミッションケース8内の伝動機構に動力が伝達する構成となっている。ミッションケース8の左右両側部に伝動ケース9,9を回動自在に取り付け、この伝動ケース9,9の回動中心にミッションケース8から左右両外側方に延出させた車輪駆動軸9Aの先端が入り込んで伝動ケース9,9内の伝動機構に走行用の動力を伝達している。そして、走行用の動力は伝動ケース9,9内の伝動機構を介して、機体後方側に延びてその後端側側方に突出する車軸10,10に伝動し、後輪7,7が駆動回転するようになっている。
【0014】
左右水平用油圧シリンダ15が機体の左側に設けられ、該左右水平用油圧シリンダ15のピストンロッド先端に上下軸心周りに回動自在に天秤杆13が取り付られている。また、天秤杆13の連結部の右側はロッド23に連結し、左側は伸縮作動可能な左右水平制御用油圧シリンダ15で連結している。
【0015】
昇降用油圧シリンダ12が畝高さ検知センサ(図示せず)の検出結果に基づいて、そのピストンロッド12aが機体後方に突出すると、ロッド23や左右水平制御用油圧シリンダ15も動作し、前記ロッド23と左右水平制御用油圧シリンダ15にそれぞれ連結しているアーム11,11が機体側面視で後方に回動し、これに伴い左右の伝動ケース9,9が下方に回動して機体が上昇する。反対に、昇降用油圧シリンダ12のピストンロッド12aが機体前方に引っ込むと、左右の前記アーム11,11は前方に回動し、これに伴い伝動ケース9,9が上方に回動して、機体が下降する。
また、操縦ハンドル2近傍に配置した操作具の人為操作によって機体を上昇或は下降させるよう作動する構成ともしている。
【0016】
また、前記左右水平制御用油圧シリンダ15が伸縮作動すると、前記天秤杆13が、その左右中央部の昇降用油圧シリンダ12のピストンロッド先端と連結する上下軸心周りに回動して左右の伝動ケース9,9を互い違いに上下動させ機体を左右に傾斜させる。この左右水平制御用油圧シリンダ15は、左右水平に対する機体の左右傾斜を検出するセンサ(図示せず)の検出結果に基づいて機体を左右水平になるように作動する構成にしている。
【0017】
一対の前輪6,6は、エンジン5の下方の左右中央位置で前後方向の軸心周りに回動自在に取り付けた前輪支持フレーム16の左右両側部の下方に延びるアーム部分の下端部側方に固定した車軸17に回転自在に取り付けている。
【0018】
操縦ハンドル2は、ミッションケース8に前端部を固定した機体フレーム14の後端部に取り付けられている。機体フレーム14は、機体の左右中央から右側に偏った位置に配置されて後方に延び、また、前後中間部から斜め後上方に延びている。操縦ハンドル2は、機体フレーム14の後端部から左右に後方に延びてその各後端部を操縦ハンドル2のグリップ部2a,2aとしている。操縦ハンドル2の左右のグリップ部2a,2aは、作業者がそのグリップ部2a,2aを楽に手で握れるように適宜高さに設定する。なお、図例ではグリップ部2a,2aを左右に分かれた構成としているが、操縦ハンドル2の左右の後端部を互いに左右に連結してその連結部分をグリップ部2a,2aとしても良い。
【0019】
リンク機構3は、ミッションケース8内から苗植付け具駆動用の動力を受けて伝動する伝動機構を内装する植付け伝動ケース18に装着している。図例のように植付け伝動ケース18は、その前部がミッションケース8の後部に連結し、そこから後斜め上方に延びる第一ケース部18aと、この第一ケース部18aの上部左側部に固定され、左側方に延びる第二ケース部18bと、その第二ケース部18bの左端部に固定され、後斜め下方に伸びる第三ケース部18cと、その第三ケース部18cの下端部外側部に固定され、左側方に伸びる第四ケース部18dと、その第四ケース部18dの左端部に固定され後方水平状に伸びる第五ケース部18eを有するものとしている。これら第一ケース部18a〜第五ケース部18e内にリンク機構3を昇降駆動するための動力を伝達する伝動機構を内装している。
【0020】
なお、第一ケース部18a内に内装した伝動機構には、リンク機構3及び苗植付体30をその昇降動最上位の位置で、又はその近傍位置で設定時間停止させる間欠駆動機構と、リンク機構3及び苗植付体30の昇降動を停止させるクラッチ機構とを備えている。間欠駆動機構によって停止する時間は、該間欠駆動機構が備える変速機構によって調節され、この調節によって苗植付体30による苗植付株間が変更調節されるようになっている。
【0021】
そして、リンク機構3は、苗植付体30の前側に設けた左右方向の軸19の左右中間部に回動自在に連結する第一昇降アーム20と、苗植付体30の後側に設けた左右方向の軸21の左側部に回動自在に連結する第二昇降アーム22とを備える。
【0022】
詳細は省略するが、第一昇降アーム20と第二昇降アーム22とが揺動しながら昇降動し、その結果、苗植付体30の下端部が側面視で上下に長い略楕円形状の軌跡TとT’(図1)でそれぞれ昇降動する。
【0023】
苗供給装置4はスプロケット34,34の一方の回転軸34aと第三ケース部18cとを自在継ぎ手53a及び伝動軸53bを介して連結することでエンジン5からの動力を伝動して左右のスプロケット34,34を回転駆動させて苗供給カップ40を周回移動させる構成としている。またスプロケット34,34は図示しないラチェットアームなどの回動規制部材により、第一ケース部18a内の駆動機構から前記伝動軸53bを介して間欠的に駆動制御され、順次苗供給カップ40をスプロケット34,34により回動する。
【0024】
多数の苗供給カップ40は等間隔で連結され、苗供給カップ40の周回移動軌跡に沿う移動を案内するガイド体35,35を苗供給カップ40…の周回移動軌跡の内側と外側とにそれぞれ設けている。これにより、苗供給カップ40…の周回移動が適確且つ円滑に行われる。
【0025】
また、苗供給装置4に搬入する苗を置くための苗置部45が走行装置1の上方に設けられている。
【0026】
苗植付体30には、下方に向かって伸びる左側の苗植付用のくちばし部30Lと右側の副資材植付用のくちばし部30Rを設けている。また、副資材植付用のくちばし部30Rと苗植付用のくちばし部30Lの間を仕切る仕切板30c(図3(b)参照)が設けられている。
【0027】
苗供給装置4から落下した苗を収納した苗植付体30はリンク機構3によって、側面視で上下に長い略楕円形状の軌跡T、T’に従って下降しながら左右のくちばし部30L、30Rが開くと、仕切板30cとくちばし部30L、30Rの間に空間ができ、圃場内に挿入され、左側くちばし部30Lからは苗が、右側のくちばし部30Rからは肥料などの副資材がそれぞれ圃場に植え付けられ、その後に苗植付体30が上昇しながら左右のくちばし部30L、30Rが閉じる。
【0028】
苗植付用のくちばし部30Lと副資材植付用のくちばし部30Rの下端部が左側方から見て反時計回りに略楕円形状の軌跡T、T’でそれぞれ昇降回動する。従って、作業走行しながら苗植付体30が上記回転方向で前記軌跡T、T’を描くように昇降回動すると、軌跡T、T’の下端部での苗植付用のくちばし部30Lと副資材植付用のくちばし部30Rの下端部が圃場の畝Uの土壌中に突入し、くちばし部30L、30Rは、機体左右方向に開いて苗植付体30内の苗と肥料などを畝Uの土壌に放出する。そして、放出後は鎮圧輪38で植え付けた苗の根元の側を鎮圧する。
【0029】
また、苗植付体30に苗を供給する苗供給装置4の苗供給位置の下方には右側くちばし部30Rと左側のくちばし部30Lに対応した供給口30Ra、30Laがそれぞれ形成され、右側の供給口30Raは苗供給装置4の外側に突出して設けてあり、その突出した供給口30Raの上方は開放状態にしている。また、前記供給口30Raの上方に移植用副資材である薬剤、肥料、土、水等を供給する副資材供給装置50を設けてある。そして該副資材供給装置50の副資材排出口50bと苗植付体30の突出した供給口30Raとが対向配置される構成になっている。
【0030】
そのため、苗供給装置4から苗植付体30への苗のスムーズな供給を妨げることなく肥料、薬剤等の移植用副資材を苗と共に一つの苗植付体30に供給できる。しかも副資材供給装置50の副資材排出口50bと苗植付体30の突出した供給口30Raとが対向位置に配置されているので、人手による苗植付体30への苗の供給と副資材供給装置50への副資材の供給が互いに干渉されることなく、適確、かつ能率良く行える。
【0031】
また、苗植付体30よりも上方に苗供給装置4と副資材供給装置50があるため、自然落下で苗と肥料等の副資材をそれぞれ苗植付体30内に落とすことができる。
【0032】
また、副資材供給装置50の副資材排出口50bから苗植付体30への副資材の供給手段として従来技術のようにホースを用いていないので、ホース内で副資材が詰まるおそれもない。
【0033】
苗植付体30の内部は図3(b)に示すように機体上下方向に仕切板30cで仕切られ、それぞれ苗を供給する苗供給空間であるくちばし部30Lと、移植用副資材を供給する移植用副資材空間であるくちばし部30Rとが設けられている。
【0034】
苗と移植用副資材との苗植付体30への供給タイミングに、万一ずれが生じても、苗と移植用副資材の供給すべき空間が仕切られているので、苗の畝Uでの植付位置に対して、畝Uに対する副資材の散布位置が設定した通りに供給される。そのため、苗と移植用副資材とを適正な状態で畝Uに供給することができる。
【0035】
副資材供給装置50は図4の斜視図に示すように肥料ホッパ51と肥料繰出装置52等が設けられている。副資材供給装置50は一番上側に肥料ホッパ51の副資材開口50aがあり、該肥料ホッパ51の下にロール53を備えた繰出し装置52、肥料などを一定量ためるためのチャンバ54、シャッター56が順に配置されている。
【0036】
副資材供給装置50の副資材排出口50bは肥料ホッパ51及び肥料繰出装置52が苗植付体30よりも上方にあり、平面視で苗供給カップ40の周回移動軌跡の外側にあるので、苗供給カップ40に邪魔されることなく、副資材を副資材排出口50bから苗植付体30へ供給できる利点がある。
【0037】
また、肥料繰出装置52は自然落下式であるが、ロール53を備えているので肥料などの副資材をスムーズに下方に供給できる。ロール53は伝動ケース18に取り付けている常時駆動するロール駆動軸25により常時回転しており、少しずつ副資材をチャンバー54に供給する。そして苗植付体30が上死点まで上昇すると、苗植付体30がシャッター56を閉状態に付勢しているスプリング57の付勢力に抗して、シャッター56の基端側に設けた耳56aを押して、シャッター56を開放する。シャッター56の開放で、チャンバー54内の副資材が苗植付体30内に落下する。このためシャッター56を開放するための駆動力機構を新たに設ける必要がない。
【0038】
このように常時駆動するロール53により繰出装置52を間欠駆動させることなく、連続駆動のままで、シャッター56の開放を間欠的に行い苗植付体30に肥料などを供給することができる。
【0039】
苗植付体30の苗供給用のくちばし部30Lと副資材供給用くちばし部30Rを畝Uに挿入することで同時に苗植付と局所施肥を行うことができる。しかも施肥を苗の植付領域に点播状に施肥ができ、さらに畝に対する苗の植付位置と施肥位置とが必ず一定になる利点がある。
【0040】
また、従来の施肥技術では副資材を畝面に全層施肥又は筋状施肥としていたが、使用量が多い割には施肥効果が少なく、また副資材の無駄が多くなるが、本実施例では苗の植付領域に効果的に点播状に施肥ができるので施肥効果が比較的高く、かつ経済的である。
【0041】
苗植付用のくちばし部30Lは副資材植付用のくちばし部30Rより長さDだけ短くなっているので、苗供給を比較的浅く、肥料等の副資材は比較的深く畝U内に挿入でき、苗の根と肥料等が畝U内で直接接することなく、苗の根が肥料焼けするおそれがない。
【0042】
また、従来の側条施肥機(田植機用)では作溝・覆土が必要なため、マルチフィルムを張った畝Uに対応できないが、本実施例の苗植付体30はくちばし部30Lとくちばし部30Rを有するので、マルチフィルムを張った畝Uにも対応可能である。
【0043】
また、畝Uへの挿入時に苗植付体30のくちばし部30Lとくちばし部30Rの側面が仕切板30cに接しているので、畝Uに挿入時にできる穴が比較的小さくて済み、特にマルチフィルムを張った畝Uにくちばし部30L、30Rを差し込むことが容易となり、マルチフィルムに必要以上の大きな穴をあけることがない。
【0044】
なお、本実施の形態では苗植付け体30をくちばし部30Rと30Lとに分割形成し、副資材を供給するくちばし部30Rの供給口30Raを機体平面視で苗供給装置4の外側に突出して設けているが、別実施例として、苗植付け体30を分割形成せず、供給口の一部を機体平面視で苗供給装置4の外側に突出して設け、副資材と苗を同じくちばし部内に供給する構成にしても良い。
【0045】
また、特に副資材供給装置50を設けることなく、苗供給装置4の外側に突出する供給口の上方を開放状態とし、作業者が直接供給口に副資材を供給する構成にしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の苗移植機は、野菜苗に限らず、その他の苗を植え付ける苗移植機として利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施例の苗移植機の側面図である。
【図2】図1の苗移植機の平面図である。
【図3】図1の苗移植機の苗植付体の斜視図(図3(a))と背面図(図3(b))である。
【図4】図1の苗移植機の副資材供給装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1 走行装置 2 操縦ハンドル
3 リンク機構 4 苗供給装置
5 エンジン 6 前輪
7 後輪 8 ミッションケース
9 伝動ケース 10 車軸
11 アーム 12 昇降用油圧シリンダ
12a ピストンロッド 13 天秤杆
14 機体フレーム 15 左右水平制御用油圧シリンダ
16 前輪支持フレーム 17 車軸
18 植付け伝動ケース 19、21 軸
20 第一昇降アーム 22 第二昇降アーム
23 ロッド 25 ロール駆動軸
30 苗植付体 30L 苗植付用のくちばし部
30R 副資材植付用のくちばし部
30c 仕切板 30La,30Ra 供給口
34 スプロケット 34a 回転軸
35 苗ガイド体 38 鎮圧輪
40 苗供給カップ 45 苗置部
50 副資材供給装置 50a 副資材開口
50b 副資材排出口 51 肥料ホッパ
52 肥料繰出装置 53 ロール
53a 自在継ぎ手 53b 伝動軸
54 チャンバ 56 シャッター
56a 耳 57 スプリング
U 畝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
苗を圃場に植え付ける嘴状の苗植付体30と、該苗植付体30に苗を供給する苗供給装置4とを設けた野菜苗移植機において、
前記苗供給装置4の苗供給位置の下方には前記苗植付体30の供給口を形成し、該苗植付体30の供給口の一部は前記苗供給装置4の外側に突出して設け、該突出した供給口の上方は開放状態にしたことを特徴とする野菜苗移植機。
【請求項2】
前記苗植付体30の突出したくちばし部30Rの上方に、苗と共に苗植付体30により圃場に移植する移植用副資材を供給する副資材供給装置50を設け、該副資材供給装置50の副資材排出口50bと前記苗植付体30の突出したくちばし部30Rの上方に設けた供給口30Raとが対向配置されたことを特徴とする請求項1記載の野菜苗移植機。
【請求項3】
前記苗植付体30の内部を機体上下方向に仕切る仕切板30cを設け、該仕切板30cにより苗を供給する苗供給空間と、前記移植用副資材を供給する移植用副資材空間とを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の野菜苗移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−14662(P2006−14662A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−195870(P2004−195870)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】