説明

電子機器装置

【課題】電源供給端子を有するインターフェースコネクタを経由して供給される電力と電源供給装置から電源コネクタを経由して供給される電力とが同時に供給されることを容易かつ確実に防止すること。
【解決手段】筐体101に設けられた第1の開口部202と、第1の開口部202に対向して設けられ、電源供給装置から電源を供給するプラグが着脱可能な電源コネクタ201を備えた電子機器装置100において、筐体101には第2の開口部204が設けられ、第2の開口部204には、外部装置と通信するための複数種類のインターフェースコネクタのうち少なくとも一つのインターフェースコネクタ104が支持部材106を介して取り付け可能に構成され、複数種類のインターフェースコネクタのうち電源供給端子を有するインターフェースコネクタ104を取り付ける場合に、支持部材106が電源コネクタ201を覆い隠すようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の電力供給系統が存在する電子機器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、AC電源などの電源供給装置から供給される電力(電源)によって動作する電子機器装置があった。このような電子機器装置は、電源供給装置と電子機器装置との間を接続するための電源ケーブルに設けられた電源供給用プラグが取り付けられる電源コネクタを備えている。
【0003】
電源コネクタを備えた電子機器装置においては、従来、ホストコンピュータ装置などの外部装置との間におけるデータの送受信に用いるインターフェースを介して、外部装置から供給される電力によって動作するものがあった。このような電子機器装置におけるインターフェースは、たとえば、汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタによって実現されていた。
【0004】
外部装置から供給される電力によって動作する電子機器装置には、電源コネクタを標準装備し、電源供給端子を有するインターフェースコネクタをオプションとして後付けできるものがあった。このような電子機器装置は、電源コネクタに加えて、電源供給端子を有するインターフェースコネクタが設けられる。
【0005】
また、従来、たとえば、主基板に第1のインターフェースコネクタを設け、副基板に主基板とはデータ受信方式の異なる第2のインターフェースコネクタおよび副基板を主基板に電気的に接続した状態で第1のインターフェースコネクタの端子部を覆う部材を設けた技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
【0006】
また、従来、たとえば、電子機器装置の筐体の複数の面に複数の開口部を設け、それぞれの開口部に対向する位置に端子を設け、複数の開口部のうち一つの開口部を開口させ他の開口部を遮蔽部によって遮蔽するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実公平3−15319号公報
【特許文献2】特開2009−224088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来の技術は、電源コネクタに加えて電源供給端子を有するインターフェースコネクタが設けられ、かつ、当該電源コネクタに対する電源供給用プラグの接続が可能な状態が維持されるため、電源供給端子を有するインターフェースコネクタに対して当該インターフェースコネクタに対応するプラグを接続した状態で、電源コネクタに電源供給用プラグが接続されてしまうという状況が発生しうる。
【0009】
このような状況において、たとえば、電源コネクタから供給される電力の大きさが、電源供給端子を有するインターフェースコネクタを介して供給される電力の大きさよりも大きくなった場合、インターフェースコネクタを介して接続された外部装置に対して過剰分の電力が逆流し、外部装置や当該外部装置に接続された装置あるいは当該装置が記憶するデータを破損しかねない。
【0010】
また、上述した特許文献1に記載された技術では、第1のインターフェースコネクタの端子部を覆う部材を、別途、副基板に設けているため、部品点数が増加するという問題があった。また、上述した特許文献2に記載された技術では、遮蔽部が独立した別部品であるため部品点数が増加するという問題があり、さらに、当該遮蔽部が可動する構造であるため、遮蔽部が可動するためのスペースを確保しなくてはならず、電子機器装置が大型化してしまうという問題があった。
【0011】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、電源供給端子を有するインターフェースコネクタを経由して供給される電力と電源供給装置から電源コネクタを経由して供給される電力とが同時に供給されることを、容易かつ確実に防止することができる電子機器装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる電子機器装置は、筐体に設けられた第1の開口部と、前記第1の開口部に対向して設けられ、電源供給装置から電源を供給するプラグが着脱可能な電源コネクタを備えた電子機器装置において、前記筐体には第2の開口部が設けられ、前記第2の開口部には、外部装置と通信するための複数種類のインターフェースコネクタのうち少なくとも一つのインターフェースコネクタが支持部材を介して取り付け可能に構成され、前記複数種類のインターフェースコネクタのうち電源供給端子を有するインターフェースコネクタを取り付ける場合に、前記支持部材が前記電源コネクタを覆い隠すことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、電源供給端子を有するインターフェースコネクタを電子機器装置に装着することによって電源コネクタに対する電源供給用プラグの接続を防止することができる。
【0014】
また、この発明にかかる電子機器装置は、上記の発明において、前記電源供給端子を有するインターフェースコネクタが、パワードUSB規格に準じたコネクタであることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、電気機器が外部装置に接続されたシステムにおいて、電源の供給のみをおこなうための電源コードを用いることなく、供給電力に余裕があるパワードUSBケーブルを通じて当該外部機器から電気機器に給電することができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明にかかる電子機器装置によれば、電子機器装置に対してインターフェースコネクタを経由した電源と電源供給装置からの電源とが同時に供給されることを、容易かつ確実に防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明にかかる実施の形態の電子機器装置の構成を示す説明図(その1)である。
【図2】この発明にかかる実施の形態の電子機器装置の構成を示す説明図(その2)である。
【図3】この発明にかかる実施の形態の電子機器装置の構成を示す説明図(その3)である。
【図4】従来の電子機器装置の構成を示す説明図(その1)である。
【図5】従来の電子機器装置の構成を示す説明図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子機器装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
まず、この発明にかかる実施の形態の電子機器装置の構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の電子機器装置の構成を示す説明図である。図1においては、この発明にかかる実施の形態の電子機器装置の下方側からの斜視状態を示している。
【0020】
図1において、この発明にかかる実施の形態の電子機器装置100は、筐体101を備えている。筐体101は、前後左右および上下に6つの面を備えた略長方体(直方体)形状をなしている。筐体101の内側には、電子機器装置本体(図示を省略する)が設けられている。
【0021】
電子機器装置本体は、電子機器装置100が備える各部を制御する制御部を備えている。制御部は、CPUおよびROMやRAMなどのメモリなどによって構成されるマイクロコンピュータによって実現することができる。CPUやメモリなどによって構成されるマイクロコンピュータおよび当該マイクロコンピュータによる電子機器装置100の制御については、公知の各種の技術を用いて容易に実現可能であるため説明を省略する。
【0022】
また、電子機器装置本体は、外部装置(図示を省略する)との間でコマンドやデータの送受信をおこなう通信用のインターフェースコネクタ(通信用コネクタ)102(102a、102b)を備えている。筐体101には、各通信用のインターフェースコネクタ102(102a、102b)に応じた位置に、それぞれ開口部103(103a、103b)が設けられている。各通信用のインターフェースコネクタ102(102a、102b)に対するプラグの着脱は、それぞれに対応する開口部103(103a、103b)を介しておこなうことが可能とされている。
【0023】
電子機器装置本体が備えるCPUは、通信用のインターフェースコネクタ102(102a、102b)を介して受信したコマンドやデータに基づいて、RAMをワークエリアとして利用しながら、ROMに格納された各種のプログラムを実行することにより、電子機器装置100が備える各部を制御する。また、電子機器装置本体が備えるCPUは、各種のプログラムを実行した結果得られた所定のデータを、通信用のインターフェースコネクタ102(102a、102b)を介して外部装置に出力することができる。
【0024】
電子機器装置100は、電源コネクタ(図2における符号201を参照)を備えている。電源コネクタ201に対しては、電源供給装置から電源(電力)を供給する電源供給用プラグ(図示を省略する)が取り外し可能に取り付けられる。電源コネクタに対する電源供給用プラグの着脱は、筐体101に設けられた第1の開口部(図2における符号202を参照)を介しておこなうことが可能とされている。電源コネクタは、第1の開口部に対向して設けられている。電子機器装置100は、電源コネクタに取り付けられた電源供給用プラグを介して電源供給装置(図示を省略する)から供給される電力によって動作することにより、セルフパワードデバイスとして動作する。
【0025】
また、電子機器装置100は、インターフェースコネクタ104を備えている。インターフェースコネクタ104は、外部装置と通信する際に用いられる。電子機器装置100が備えるインターフェースコネクタ104としては、公知の各種のインターフェースコネクタを用いることが可能であり、たとえば、電源供給端子を有するインターフェースコネクタを用いることができる。インターフェースコネクタ104は、支持部材106によって支持されている。
【0026】
インターフェースコネクタ104は、たとえば、電子機器装置100をバスパワードデバイスとし、当該電子機器装置100のバスパワー動作を可能とするインターフェースコネクタによって実現することができる。具体的には、インターフェースコネクタ104は、たとえば、パワードUSB規格に準じたコネクタによって実現することができる。
【0027】
インターフェースコネクタ104をパワードUSB規格に準じたコネクタによって実現することにより、汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタを介して電子機器装置100に電力を供給するよりも、電子機器装置100に対して高い電力(たとえば、12V、24Vなど)を供給することができる。
【0028】
バスパワー動作するバスパワードデバイスは配線を簡素化することができるというメリットがある一方で、汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタを介して供給できる電力は限られているというデメリットがあった。たとえば、電子機器装置100が、POS(Point of Sales)端末装置をホストコンピュータとして当該ホストコンピュータに接続されているプリンタ装置である場合、レシートおよびジャーナルを並行してプリントする際など一時的に高い電力を必要とする状況が想定される。
【0029】
電子機器装置100が、汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタを介して供給される電力によって動作する環境にある場合、上記のような状況においては、電力機器装置が電力不足で動作しなくなる不具合が想定される。これに対し、インターフェースコネクタ104をパワードUSB規格に準じたコネクタによって実現することにより、電力不足による電力機器装置の不動作を生じさせることなく、配線を簡素化することができる。
【0030】
図2および図3は、この発明にかかる実施の形態の電子機器装置100の構成を示す説明図である。図2および図3においては、この発明にかかる実施の形態の電子機器装置100の下方側からの斜視状態を示している。さらに、図2および図3は、この発明にかかる実施の形態の電子機器装置100における、電子機器装置本体からインターフェースコネクタ104を取り外した状態を示している。
【0031】
図2および図3において、インターフェースコネクタ104は、電子機器装置本体に対して着脱可能に設けられている。インターフェースコネクタ104は、たとえば、電子機器装置100が接続されるホストコンピュータ装置などの外部装置が、汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタを介して供給される電力よりも大きな電力を供給する能力を備えている場合に電子機器装置本体に取り付けられる。
【0032】
インターフェースコネクタ104は、インターフェースボード203や、支持部材106などとともにユニットを構成している。電子機器装置100においては、電子機器装置本体が備える拡張バスにインターフェースボード203を接続することによって、インターフェースコネクタ104を介した電力の供給が可能となる。
【0033】
支持部材106は、鉄やアルミニウム製の板状部材によって実現することができる。インターフェースコネクタ104は、筐体101に設けられた第2の開口部204を介してインターフェースボード203が筐体101内に挿入された状態で、かつ、インターフェースコネクタ104および支持部材106によって第2の開口部204を塞ぐようにして電子機器装置本体に取り付けられる。具体的には、支持部材106は、たとえば支持部材106を介して筐体101にネジを螺合することによって電子機器装置本体に取り付けられる。インターフェースコネクタ104は、支持部材106を筐体101に取り付けることによって、電子機器装置本体に取り付けられる。
【0034】
支持部材106は、筐体101に取り付けられた状態において、第2の開口部204を塞ぐとともに電源コネクタ201を覆い隠すように、インターフェースコネクタ104から電源コネクタ201側に延出した形状をなしている。これによって、支持部材106を筐体101に取り付けることによって電源コネクタ201を覆い隠し、インターフェースコネクタ104を取り付けた状態における、電源供給用プラグの電源コネクタ201に対する接続を防止することができる。
【0035】
また、支持部材106は、筐体101に取り付けられた状態において、各通信用のインターフェースコネクタ102(102a、102b)に対するプラグの着脱を可能とする形状をなしている。具体的には、支持部材106は、電源コネクタ201とインターフェースコネクタ104との間に位置する通信用のインターフェースコネクタ102(102a)に対するプラグの着脱を可能とする開口部205を備えている。これによって、電源供給端子を有するインターフェースコネクタ104を電子機器装置100に装着した場合にも、通信用のインターフェースコネクタ102(102a)に対して、当該通信用のインターフェースコネクタ102(102a)に対応するプラグを接続することができる。
【0036】
また、具体的には、支持部材106において、インターフェースコネクタ104から電源コネクタ201側に延出する部分(カバー部)の当該延出方向における寸法は、電源コネクタ201よりもインターフェースコネクタ104から離間する位置に位置する通信用のインターフェースコネクタ102(102b)をカバー部によって覆い隠さないような寸法となるように設定されている。これによって、電源供給端子を有するインターフェースコネクタ104を電子機器装置100に装着した場合にも、通信用のインターフェースコネクタ102(102b)に対して、当該通信用のインターフェースコネクタ102(102b)に対応するプラグを接続することができる。
【0037】
支持部材106は、カバー部の延出方向における寸法の設定によって、通信用のインターフェースコネクタ102(102b)に対するプラグの着脱を可能とするものに限らない。支持部材106は、たとえば、カバー部の延出方向における寸法を、電源コネクタ201よりもインターフェースコネクタ104から離間する位置に位置する通信用のインターフェースコネクタ102(102b)をカバー部によって覆い隠す寸法とするとともに、電源コネクタ201とインターフェースコネクタ104との間に位置する通信用のインターフェースコネクタ102(102a)に対するプラグの着脱を可能とする開口部205および当該開口部205と同様の開口部(図示を省略する)を設けた形状としてもよい。
【0038】
支持部材106には、支持部材106が筐体101に取り付けられた状態において、通信用のインターフェースコネクタ102を識別する標記を設けてもよい。標記は、図示を省略するが、たとえば、各通信用のインターフェースに接続する各種のプラグの種類を識別する情報とすることができる。あるいは、標記は、たとえば、各通信用のインターフェースに接続される外部装置の名称であってもよい。
【0039】
標記は、図形やマークであってもよいし、文字などであってもよい。支持部材106に標記を設けることによって、支持部材106によって通信用のインターフェース102(102a、102b)の周囲を覆い隠した場合にも、電子機器装置100の機能を阻害することを抑制し、各通信用のインターフェース(102a、102b)に対して該当するプラグを容易かつ確実に接続することができる。
【0040】
図4および図5は、従来の電子機器装置の構成を示す説明図である。図4および図5においては、従来の電子機器装置400の下方側からの斜視状態を示しており、電子機器装置100と同一部分については同一符号を用いて説明する。また、図4および図5においては、電子機器装置本体に対して着脱可能なインターフェースコネクタ(汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタ)を備えた従来の電子機器装置を示している。
【0041】
汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタは、パワードUSB規格に準じたインターフェースコネクタ104に代えることが可能であるため、図4および図5においては、汎用的なUSBやIEEE1394規格に準じたコネクタが取り付けられた従来の電子機器装置を例にして説明する。
【0042】
図4および図5において、従来の電子機器装置400が備えるインターフェースコネクタ401は、支持部材402によって支持されている。支持部材402は、第2の開口部204と同等の大きさの板状部材からなる。これにより、支持部材402を筐体101に取り付け、インターフェースコネクタ401を電子機器装置本体に取り付けることによって、第2の開口部204を支持部材402によって覆い隠すことができる。
【0043】
従来の電子機器装置400では、支持部材402を筐体101に取り付け、インターフェースコネクタ401を電子機器装置本体に取り付けた状態において、第2の開口部204の周囲に配置されている通信用のインターフェースコネクタ102(102a、102b)や電源コネクタ201は、インターフェースコネクタ401を取り付ける前と同様に、それぞれ該当するプラグを接続することが可能な状態とされている。
【0044】
このため、従来の電子機器装置400においては、インターフェースコネクタ401に対して当該インターフェースコネクタ401に対応するプラグを接続した状態で、電源コネクタ201に電源供給用プラグを接続することが可能となっていた。インターフェースコネクタ401は、パワードUSB規格に準じたインターフェースコネクタ104に代えることが可能であるため、従来の電子機器装置400の構造を採用した場合、インターフェースコネクタ104に対して当該インターフェースコネクタ104に対応するプラグを接続した状態で、電源コネクタ201に電源供給用プラグを接続することが可能となっていた。
【0045】
このため、従来の電子機器装置400では、パワードUSB規格に準じたインターフェースコネクタ104に対して当該インターフェースコネクタ104に対応するプラグを接続した状態で、電源コネクタ201に電源供給用プラグを接続すると、電子機器装置100に対して2系統で電力の供給がおこなわれる。電子機器装置100に対して2系統で電力の供給がおこなわれている状況において、電源コネクタ201を介して供給される電力とインターフェースコネクタ104を介して供給される電力との大きさが異なった場合、いずれか一方の系統における電力の供給方向が逆転しかねない。
【0046】
また、電子機器装置100に対して2系統で電力の供給がおこなわれている状況において、インターフェースコネクタ104を介する系統における電力の供給方向が逆転した場合、インターフェースコネクタ104を介して接続された外部装置に対して過剰分の電力が逆流し、外部装置や当該外部装置に接続された装置あるいは当該装置が記憶するデータが破損しかねない。
【0047】
これに対し、この実施の形態の電子機器装置100は、インターフェースコネクタ104を電子機器装置100に装着した状態においては、電源コネクタ201が支持部材106によって覆い隠された状態とされる。この状態においては、電源コネクタ201に対する電源供給用プラグの接続が不可能となるため、電子機器装置100に対してインターフェースコネクタ104を経由した電源と電源供給装置からの電源とが同時に供給されることを防止することができる。
【0048】
また、この実施の形態の電子機器装置100は、インターフェースコネクタ104を電子機器装置100に装着することによって、支持部材106によって電源コネクタ201を覆い隠すことができる。これによって、電子機器装置100に対してインターフェースコネクタ104を経由した電源と電源供給装置からの電源とが同時に供給されることを容易に防止することができる。
【0049】
また、この実施の形態の電子機器装置100は、電源コネクタ201を覆い隠すカバー部を支持部材106が一体的に備えるため、インターフェースコネクタ104を電子機器装置100に装着することによって、支持部材106によって電源コネクタ201を確実に覆い隠すことができる。これによって、電子機器装置100に対してインターフェースコネクタ104を経由した電力(電源)と電源供給装置からの電力(電源)とが同時に供給されることを確実に防止することができる。
【0050】
以上説明したように、この実施の形態の電子機器装置100は、筐体101に設けられた第1の開口部202と、第1の開口部202に対向して設けられ、電源供給装置から電源を供給するプラグが着脱可能な電源コネクタ201を備えた電子機器装置100において、筐体101には第2の開口部204が設けられ、第2の開口部204には、外部装置と通信するための複数種類のインターフェースコネクタのうち少なくとも一つのインターフェースコネクタ104が支持部材106を介して取り付け可能に構成され、複数種類のインターフェースコネクタのうち電源供給端子を有するインターフェースコネクタ104を取り付ける場合に、支持部材106が電源コネクタ201を覆い隠すことを特徴としている。
【0051】
この実施の形態の電子機器装置100によれば、電源供給端子を有するインターフェースコネクタ104を電子機器装置100に装着することによって、支持部材106によって電源コネクタ201を覆い隠すことができる。これにより、電源供給端子を有するインターフェースコネクタ104を電子機器装置100に装着した状態においては、電源コネクタ201に対する電源供給用プラグの接続を防止することができる。これによって、インターフェースコネクタ104を経由して供給される電力と電源供給装置を介して供給される電力とが、電子機器装置100に対して同時に供給されることを、容易かつ確実に防止することができる。
【0052】
また、この実施の形態の電子機器装置100によれば、電源供給端子を有するインターフェースコネクタ104が、パワードUSB規格に準じたコネクタであることを特徴としている。この実施の形態の電子機器装置100によれば、電気機器が外部装置に接続されたシステムにおいて、電源の供給のみをおこなうための電源コードを用いることなく、供給電力に余裕があるパワードUSBケーブルを通じて当該外部機器から電気機器に給電することができる。これによって、電力不足を生じることなく電源コードを不要とし、電気機器の設置の自由度の向上を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
以上のように、この発明にかかる電子機器装置は、複数の電力供給系統が存在する電子機器装置に有用であり、特に、2系統目以降の電力供給系統を任意に追加可能な電子機器装置に適している。
【符号の説明】
【0054】
100 電子機器装置
101 筐体
104 インターフェースコネクタ
106 支持部材
201 電源コネクタ
202 第1の開口部
204 第2の開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に設けられた第1の開口部と、
前記開口部に対向して設けられ、電源供給装置から電源を供給するプラグが着脱可能な電源コネクタを備えた電子機器装置において、
前記筐体には第2の開口部が設けられ、
前記第2の開口部には、外部装置と通信するための複数種類のインターフェースコネクタのうち少なくとも一つのインターフェースコネクタが支持部材を介して取り付け可能に構成され、
前記複数種類のインターフェースコネクタのうち電源供給端子を有するインターフェースコネクタを取り付ける場合に、前記支持部材が前記電源コネクタを覆い隠すことを特徴とする電子機器装置。
【請求項2】
前記電源供給端子を有するインターフェースコネクタは、パワードUSB規格に準じたコネクタであることを特徴とする請求項1に記載の電子機器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−142057(P2011−142057A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3375(P2010−3375)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【出願人】(000001960)シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【出願人】(507351883)シチズン・システムズ株式会社 (82)
【Fターム(参考)】