説明

電子部品の実装構造

【課題】実装時における位置ズレが生じる従来の電子部品の実装構造に対して、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことが要求される電子部品の取り付け角度の精度を高められる電子部品の実装構造を目的とする。
【解決手段】電子部品の実装構造において、電子部品が略直方体形状の基体の側面から複数のリード端子を延出しており、複数のリード端子が基体の四隅の内少なくとも2個所に設けられたアライメント用リード端子とアライメント用リード端子を除く電気的に基体内の電子回路に接続される電極リード端子とからなり、アライメント用リード端子が電極リード端子より長く延出されており、複数の接続ランドがアライメント用リード端子と半田付けされるアライメント用接続ランドと電極リード端子と半田付けされる電極用接続ランドとからなり、アライメント用接続ランドの長さが電極用接続ランドの長さよりも長いことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実装の際に角度ずれが小さいことが要求される電子部品の実装構造に関し、特に電流センサや加速度センサ等のセンシング軸を有した電子部品の実装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型・軽量化に伴い、電子機器に実装される回路基板、および回路基板上に実装される電子部品が小型・軽量化されてきている。さらに、電子機器の高機能化に伴い、チップ抵抗やチップコンデンサに代表されるチップ部品の他に、トランジスタやICに代表されるリード端子を有した電子部品も数多く使用されるようになってきている。このため、これら電子部品が回路基板へ実装される際に、電子部品の実装位置精度の要求が高まってきている。
【0003】
この実装位置精度を高めるために、特許文献1では、図10に示すように、空き電極711を備えた電子部品710を回路基板に実装する実装方法が提案されている。図10(a)に示す電子部品710は、電子部品710の本体715内の電子演算回路にそれぞれ接続されるリード721と電子演算回路には接続されていない空き電極(711a、711b)とが、電子部品710の本体715から8本導出されている8ピンIC(Integrated Circuit)である。また、図10(b)に示す回路基板上に形成されたパッドは、リード721に対応した接続用パッド722と空き電極711に対応した位置調整用パッド712とから構成されている。そして、図10(c)に示すように、位置調整用パッド712a及び位置調整用パッド712bの幅方向の長さが、対応する空き電極711a及び空き電極711bの幅方向の長さと一致しているとともに、位置調整用パッド712a及び位置調整用パッド712bの導出方向の長さが、対応する空き電極711a及び空き電極711bの導出方向の長さと一致している。つまり、空き電極711a及び空き電極711bと位置調整用パッド712a及び位置調整用パッド712bの大きさが完全に一致している。
【0004】
これにより、電子部品710を回路基板上の所定位置に載置し実装する際に、リード721が対応する接続用パッド722からずれた位置に置かれたとしても、空き電極711(711a、711b)と対応する位置調整用パッド712(712a、712b)の間の半田の表面張力によって、空き電極711(711a、711b)の幅方向及び導出方向が、位置調整用パッド712(712a、712b)の幅方向及び導出方向に揃うように力が作用する。所謂、半田によるセルフアライメント効果が生じる。このことにより、リード721と接続用パッド722の位置が揃うようになり、電子部品710の位置ずれが解消するとしている。
【0005】
また、実装位置精度を高めるための他の方法として、特許文献2では、図11に示すように、セルフアライメント用の補助電極となるリード805を備えた車両用運動センサ800の実装構造が提案されている。図11に示す車両用運動センサ800は、上面形状が長方形状でモールド樹脂等によるパッケージ部803内にセンサ素子が収容され、パッケージ部803のうち対向する二辺(長辺側)には、複数のリード804が並べられて配置されており、短辺側には1つずつ実装時のセルフアライメント用の補助電極となるリード805が配置されている。複数のリード804は、センサ素子の所望箇所と電気的に接続される端子とされ、2つのリード805は、センサ素子と電気的に接続されないダミー端子とされている。一方、実装基板には、車両用運動センサ800が実装される位置において、車両用運動センサ800に備えられた各種リード804及びリード805と対応する位置にランド814及びランド815が備えられている。複数のリード804に対応するランド814は、各リード804のうちはんだに接続される部分の面積よりも大きな面積となっており、2つのリード805に対応するランド815は、リード805のうちはんだに接続される部分の面積とほぼ同一面積となっている。
【0006】
一般的に、ランドの面積がリードのうちはんだ接続される部分の面積よりも大きい場合、リードのランドへの接続信頼性を高くすることが可能となる反面、ランドとリードとの位置ズレも大きくなる可能性がある。そこで、図11に示すように、車両用運動センサ800が実装基板上にずれてマウントされた際に、実装時における半田によるセルフアライメント効果により、リード805のうちはんだに接続される部分がほぼ同一面積のランド815に重なるようになり、理想的な位置に修正され位置ズレが解消するようになる。このことにより、電気的な接続信頼性を確保しつつ、車両用運動センサ800を実装基板に実装する際の位置ズレが抑制できるとしている。特に、角速度センサや加速度センサ等の車両用運動センサ800は、センシング軸を有しているので、車両用運動センサ800が実装基板に対して位置ズレ(角度ズレ)して実装された場合、車両用運動センサ800のセンシング軸が位置ズレ(角度ズレ)してしまい、車両用運動センサ800の出力が理論値からずれてしまうと言う大きな問題となり、位置ズレの抑制は重要なこととされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−258178号公報
【特許文献2】特開2009−231775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1、特許文献2ともに、実装時における半田によるセルフアライメント効果により、ある程度の位置ズレの修正は行われるが、より精度の高い実装位置精度が得られなかった。特に、特許文献2のようなセンシング軸を有する電子部品の場合、より正確な位置精度が求められ、特許文献2のような車両用運動センサ800では、位置合わせのためのリード805とランド815が短いので、僅かな位置ズレ(角度ズレ)が生じて、大きな問題となっていた。
【0009】
そこで、この位置ズレ(角度ズレ)をより小さく抑えるためには、図12(a)及び図12(b)に示すように、電子部品900の各リード901を長くし、そのリード901に対応した実装基板上のランド902も長くすると良い。しかしながら、リード901及びランド902を長くすると、図12(c)に示すように、電子部品900が実装基板上にずれてマウントされた際、リード901が隣のランド902に重なり、実装時においてリード901の端子間で半田ブリッジが発生してしまう。例えば、幅3mmのパッケージ部903から延出したリード901の長さを3mm、リード901の幅を1mmとし、ランド902の長さを3mm、ランド902の幅を1.5mm、ランド902のギャップを0.2mmとした場合、パッケージ部903の中心9Cを軸に回転してマウントされたとすると、僅か4℃傾いただけで、リード901が隣のランド902に重なってしまう。このようにして、実装時において端子間で半田ブリッジが発生する可能性が高まり、実装の信頼性が低下すると言う課題があった。
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するもので、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことが要求される電子部品の取り付け角度の精度を高められる電子部品の実装構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題を解決するために、本発明の電子部品の実装構造は、複数の接続ランドが設けられた基板上に、前記接続ランドと半田付けされる金属製のリード端子を複数有した電子部品を実装する電子部品の実装構造において、前記電子部品が、略直方体形状の基体の側面から複数の前記リード端子を延出しており、複数の前記リード端子が、前記基体の四隅の内少なくとも2個所に設けられたアライメント用リード端子と、前記アライメント用リード端子を除く電気的に前記基体内の電子回路に接続される電極リード端子とからなり、前記アライメント用リード端子が、前記電極リード端子より長く延出されており、複数の前記接続ランドが、前記アライメント用リード端子と半田付けされるアライメント用接続ランドと、前記電極リード端子と半田付けされる電極用接続ランドとからなり、前記アライメント用接続ランドの長さが、前記電極用接続ランドの長さよりも長いことを特徴としている。
【0012】
本発明によれば、本発明の電子部品の実装構造は、基板上の接続ランドに半田ペーストを塗布してから電子部品を戴置し、半田リフロー炉を通すことにより半田付けが行われて、電子部品が基板上に実装される際に、多少角度がずれて電子部品が戴置されたとしても、電極リード端子より長いアライメント用リード端子と電極用接続ランドの長さよりも長いアライメント用接続ランドとにより、セルフアライメント効果がより強まり、取り付け角度の精度を高めることができる。しかも、アライメント用リード端子は、基体の四隅の内少なくとも2個所に設けられているので、長さが短い電極リード端子間の半田ブリッジの発生を抑えることができる。このことにより、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことを要求される電子部品の取り付け角度の精度を高めることができる。特に、センシング軸を有した電子部品に好適に用いることができる。
【0013】
また、本発明の電子部品の実装構造は、前記アライメント用リード端子の長さと前記アライメント用接続ランドの長さが等しいことを特徴としている。
【0014】
本発明によれば、本発明の電子部品の実装構造は、半田付けされるアライメント用リード端子の長さとアライメント用接続ランドの長さが等しいので、アライメント用リード端子とアライメント用接続ランドが対向して重なる位置で、セルフアライメントされる。このことにより、リード端子の長手方向の位置精度も高めることができる。
【0015】
また、本発明の電子部品の実装構造は、前記アライメント用リード端子の幅と前記アライメント用接続ランドの幅が等しいことを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、本発明の電子部品の実装構造は、半田付けされるアライメント用リード端子の幅とアライメント用接続ランドの幅が等しいので、アライメント用リード端子とアライメント用接続ランドが対向して重なる位置で、セルフアライメントされる。このことにより、リード端子の幅方向の位置精度も高めることができ、セルフアライメント効果がより強まり、取り付け角度の精度をより高めることができる。
【0017】
また、本発明の電子部品の実装構造は、前記アライメント用リード端子は、前記基体の1つの長辺の両端に設けられていることを特徴としている。
【0018】
本発明によれば、本発明の電子部品の実装構造は、アライメント用リード端子が基体の1つの長辺の両端に設けられているので、アライメント用リード端子の長さとアライメント用リード端子間の配置距離とが長くなり、セルフアライメント効果がより強まることとなる。このことにより、取り付け角度の精度をより一層高めることができる。
【0019】
また、本発明の電子部品の実装構造は、前記アライメント用リード端子は、前記基体の対角に設けられていることを特徴としている。
【0020】
本発明によれば、本発明の電子部品の実装構造は、アライメント用リード端子が基体の対角に設けられているので、アライメント用リード端子の長さとアライメント用リード端子間の配置距離がより長くなり、セルフアライメント効果がより強まることとなる。このことにより、取り付け角度の精度をより一層高めることができる。
【0021】
また、本発明の電子部品の実装構造は、前記アライメント用リード端子は、前記基体の四隅に設けられていることを特徴としている。
【0022】
本発明によれば、本発明の電子部品の実装構造は、アライメント用リード端子が基体の四隅に設けられているので、アライメント用リード端子間の配置距離がより長くなり、しかも4箇所でバランス良く配置されるようになる。このことにより、セルフアライメント効果がより一層強まり、取り付け角度の精度をより一層、格段に高めることができる。
【0023】
また、本発明の電子部品の実装構造は、前記アライメント用リード端子は、電気的に電子部品内の電子回路に接続されないノンコネクト端子であることを特徴としている。
【0024】
本発明によれば、本発明の電子部品の実装構造は、アライメント用リード端子が電気的に電子部品内の電子回路に接続されないノンコネクト端子なので、電気的な接続を考慮した設計をしなくても良く、例えばアライメント用リード端子及びアライメント用接続ランドを極端に細長くしたりすることもできる。このことにより、セルフアライメント効果がより一層強まるような設計を行うことができ、取り付け角度の精度をより一層高めることができる。
【発明の効果】
【0025】
したがって、本発明の電子部品の実装構造は、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことを要求される電子部品の取り付け角度の精度が高められる電子部品の実装構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施形態の電子部品の実装構造を説明する図であって、図1(a)は、電子部品の上面図であり、図1(b)は、接続ランドの上面図であり、図1(c)は、接続ランドに電子部品を重ね合わせた上面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の電子部品の実装構造を説明する図であって、電子部品が基板上に実装された状態を示す側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の電子部品の実装構造を用いて、電子部品を基板上に実装する様子を説明する図であって、図3(a)は、基板上の接続ランドに半田ペーストが塗布された状態を示す平面図であり、図3(b)は、電子部品がマウントされた状態を示す平面図であり、図3(c)は、電子部品が実装された状態を示す平面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の電子部品の実装構造を説明する図であって、図4(a)は、電子部品の上面図であり、図4(b)は、接続ランドの上面図であり、図4(c)は、接続ランドに電子部品を重ね合わせた上面図である。
【図5】本発明の第2実施形態の電子部品の実装構造を説明する図であって、電子部品が基板上に実装された状態を示す側面図である。
【図6】本発明の第2実施形態の電子部品の実装構造を用いて、電子部品を基板上に実装する様子を説明する図であって、図6(a)は、基板上の接続ランドに半田ペーストが塗布された状態を示す平面図であり、図6(b)は、電子部品がマウントされた状態を示す平面図であり、図6(c)は、電子部品が実装された状態を示す平面図である。
【図7】本発明の第1実施形態の電子部品の実装構造の変形例を説明する図であって、図7(a)は、図1(c)に示すアライメント用接続ランドの形状を変えた変形例1の平面図であって、図7(b)は、図1(c)に示す電極用接続ランドの形状を変えた変形例2の平面図であって、図7(c)は、図2に示すアライメント用接続ランドの形状を変えた変形例3の側面図である。
【図8】本発明の第2実施形態の電子部品の実装構造の変形例を説明する図であって、図8(a)は、図4(a)に示すアライメント用リード端子の配置を変えた変形例4の平面図であって、図8(b)は、図4(a)に示すアライメント用リード端子を3個設けた変形例5の平面図であって、図8(c)は、図4(a)に示すアライメント用リード端子を基体の四隅に設けた変形例6の平面図である。
【図9】本発明の実施形態の電子部品の実装構造の変形例を説明する図であって、図9(a)は、変形例7の電子部品の平面図であって、図9(b)は、変形例7のアライメント用リード端子を基体の四隅に設けた変形例8の電子部品の平面図である。
【図10】従来例1における電子部品の実装方法を説明する図であって、図10(a)は、電子部品の平面図であり、図10(b)は、回路基板上に形成されたパッドの平面図であり、図10(c)は、電子部品がパッドにマウントされた状態を示した平面図である。
【図11】従来例2における車両用運動センサの実装中の様子を示した平面図である。
【図12】比較例における電子部品の実装方法を説明する図であって、図12(a)は、電子部品の平面図であり、図12(b)は、回路基板上に形成されたランドの平面図であり、図12(c)は、電子部品がランドにマウントされた状態を示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の電子部品15の実装構造を説明する図であって、図1(a)は、電子部品15の上面図であり、図1(b)は、接続ランド2の上面図であり、図1(c)は、接続ランド2に電子部品15を重ね合わせた上面図である。図2は、本発明の第1実施形態の電子部品15の実装構造を説明する図であって、電子部品15が基板9上に実装された状態を示す側面図である。
【0029】
本発明の第1実施形態の電子部品15の実装構造は、図1または図2に示すように、基板9上に設けられた複数の接続ランド2と、リード端子1を複数有した電子部品15とを備えて構成される。
【0030】
電子部品15は、電流センサであり、図1または図2に示すように、複数のリード端子1と、複数のリード端子1の一部及び磁気センサ素子を含む電子回路(図示していない)をパッケージングして略直方体形状に形成された基体14とから構成されている。この電流センサは、被測定電流路に電流が流れたときに発生する磁気を検出する磁気センサ素子、例えば巨大磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗素子(GMR(Giant Magneto Resistive)素子と言う)を基体14内に内蔵しているので、図1(a)に示すセンシング軸KDを有している。このセンシング軸KDが、複数のリード端子1の延出方向と平行になるように、磁気センサ素子(GMR素子)を配置している。そして、被測定電流路の電流を検知するために、基板9上に実装された電流センサを被測定電流路に配置した際に、被測定電流路の電流が流れたときに発生する磁気の方向と接続ランド2の辺方向が平行になるようにしている。このため、複数のリード端子1の延出方向と接続ランド2の辺方向が平行になれば、被測定電流路の電流が流れたときに発生する磁気の方向と磁気センサ素子のセンシング軸KDとが一致するようになり、電流センサの測定精度が向上する。
【0031】
複数のリード端子1は、図2に示すように、基体14の側面から延出しており、基板9上に設けられた複数の接続ランド2に実装された際には、複数の接続ランド2と半田8により接続される。また、リード端子1は、導電性を有した金属製の金属板に折り曲げ加工及び抜き加工等を施して作製される。金属板には、銅を主成分とした合金等の材質を用い、リード端子1には、リード端子1が接続ランド2に半田付けされた後の電気的接続性を上げるため、表面にニッケルや銀等のめっきが施してある。なお、本発明の第1実施形態のような磁気センサ素子を含む電子部品15の場合、リード端子1は、非磁性の材質を使用するのが望ましい。また、基体14には、熱硬化性の合成樹脂材料を用い、トランスファー成形により作製される。
【0032】
また、複数のリード端子1は、図1(a)に示すように、基体14の1つの長辺の両端に設けられたアライメント用リード端子11と、アライメント用リード端子11を除く電気的に基体14内の電子回路に接続される電極リード端子21とから構成されている。また、アライメント用リード端子11は、電極リード端子21より長く延出されており、本発明の第1実施形態の電子部品15のアライメント用リード端子11は、電気的に電子部品15内の電子回路に接続されないノンコネクト端子である。
【0033】
接続ランド2は、基板9上に設けられ、図1(b)に示すように、アライメント用リード端子11と半田付けされるアライメント用接続ランド12と、電極リード端子21と半田付けされる電極用接続ランド22とから構成されている。また、アライメント用接続ランド12の長さは、電極用接続ランド22の長さよりも長くなっている。基板9は、図示はしていないが、ガラス入りのエポキシ樹脂からなる絶縁基板上に、銅(Cu)等の金属箔をパターニングして配線パターン及び接続ランド2を形成した、所謂一般に広く知られているプリント配線板(PCB)を用いている。
【0034】
また、接続ランド2に電子部品15を重ね合わせた際には、図1(c)に示すように、アライメント用リード端子11の延出方向の長さとアライメント用接続ランド12の長さが等しいとともに、アライメント用リード端子11の幅とアライメント用接続ランド12の幅が等しくなっている。一方、電極用接続ランド22の長さ及び幅は、電極リード端子21の長さ及び幅より大きくなっている。
【0035】
このように構成された電子部品15の実装構造を用いて、電子部品15を基板9上に実装する様子を図3に示す。図3は、本発明の第1実施形態の電子部品15の実装構造を用いて、電子部品15を基板9上に実装する様子を説明する図であって、図3(a)は、基板9上の接続ランド2に半田ペースト8pが塗布された状態を示す平面図であり、図3(b)は、電子部品15がマウントされた状態を示す平面図であり、図3(c)は、電子部品15が実装された状態を示す平面図である。
【0036】
先ず、Sn−Ag−Cu系の半田ペースト8pを用い、メタルマスクを用いた印刷機で、図3(a)に示すように、半田ペースト8pを接続ランド2に塗布する。次に、マウンター(表面実装機)で、電子部品15を接続ランド2の基板9上にマウントする。その際に、リード端子1と接続ランド2との位置が左右前後にずれたり、図3(b)に示すように、回転方向に角度ずれが生じたりする。例えば、図12(a)の電子部品900と同じようなサイズで比較すると、基体14の幅を3mm、アライメント用リード端子11(アライメント用接続ランド12)の長さを3mmと幅を1mmとし、電極リード端子21の長さを1.4mmと幅を1.4mmとし、電極用接続ランド22の長さを1.5mmと幅を1.5mmとギャップを0.2mmとした場合、基体14の中心14Cを軸に回転して8℃傾いてマウントされたとしても、アライメント用リード端子11或いは電極リード端子21が隣の電極用接続ランド22に重なることは生じない。このことは、比較例の電子部品900と比べて、本発明の電子部品15の方が、半田ブリッジの発生が抑制されていると言える。
【0037】
最後に、この状態の電子部品15及び基板9を半田リフロー炉に通すことにより、リード端子1と接続ランド2とが半田付けされる。この際、半田8によるセルフアライメント効果により、図3(c)に示すように、複数のリード端子1の延出方向と接続ランド2の辺方向が平行になる。特に、本発明の第1実施形態の電子部品15の実装構造は、電極リード端子21より長いアライメント用リード端子11と電極用接続ランド22の長さよりも長いアライメント用接続ランド12とにより、セルフアライメント効果がより強まり、複数のリード端子1の延出方向と接続ランド2の辺方向との平行度をより高めることができる。このことにより、電子部品15の取り付け角度の精度を高めることができる。
【0038】
また、アライメント用リード端子11が基体14の四隅の2個所、言い換えれば基体14の1つの長辺の両端に設けられているので、多少角度がずれて電子部品15が戴置されたとしても、アライメント用リード端子11の長さとアライメント用リード端子11間の配置距離とが長くなり、セルフアライメント効果がより強まるとともに、長さが短い電極リード端子21間の半田ブリッジの発生を抑えることができる。特に、実装の際に角度ずれが小さいことを要求されるセンシング軸KDを有した電子部品15に好適に用いることができる。
【0039】
また、半田付けされるアライメント用リード端子11の長さ及び幅とアライメント用接続ランド12の長さ及び幅が等しいので、アライメント用リード端子11とアライメント用接続ランド12が対向して重なる位置で、セルフアライメントされる。このことにより、リード端子1の長手方向及び幅方向の位置精度も高めることができる。
【0040】
また、アライメント用リード端子11が電気的に電子部品15内の電子回路に接続されないノンコネクト端子なので、電気的な接続を考慮した設計をしなくても良く、例えばアライメント用リード端子11及びアライメント用接続ランド12を極端に細長くしたりすることもできる。このことにより、セルフアライメント効果がより一層強まるような設計を行うことができ、取り付け角度の精度をより一層高めることができる。
【0041】
以上により、本発明の電子部品15の実装構造は、基板9上の接続ランド2に半田ペースト8pを塗布してから電子部品15を戴置し、半田リフロー炉を通すことにより半田付けが行われて、電子部品15が基板9上に実装される際に、多少角度がずれて電子部品15が戴置されたとしても、電極リード端子21より長いアライメント用リード端子11と電極用接続ランド22の長さよりも長いアライメント用接続ランド12とにより、セルフアライメント効果がより強まり、取り付け角度の精度を高めることができる。しかも、アライメント用リード端子11は、基体14の四隅の2個所に設けられているので、長さが短い電極リード端子21間の半田ブリッジの発生を抑えることができる。このことにより、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことを要求される電子部品15の取り付け角度の精度を高めることができる。特に、センシング軸KDを有した電子部品15に好適に用いることができる。したがって、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことを要求される電子部品15の取り付け角度の精度が高められる電子部品15の実装構造を提供できる。
【0042】
また、半田付けされるアライメント用リード端子11の長さとアライメント用接続ランド12の長さが等しいので、アライメント用リード端子11とアライメント用接続ランド12が対向して重なる位置で、セルフアライメントされる。このことにより、リード端子1の長手方向の位置精度も高めることができる。
【0043】
また、半田付けされるアライメント用リード端子11の幅とアライメント用接続ランド12の幅が等しいので、アライメント用リード端子11とアライメント用接続ランド12が対向して重なる位置で、セルフアライメントされる。このことにより、リード端子1の幅方向の位置精度も高めることができ、セルフアライメント効果がより強まり、取り付け角度の精度をより高めることができる。
【0044】
また、アライメント用リード端子11が基体14の1つの長辺の両端に設けられているので、アライメント用リード端子11の長さとアライメント用リード端子11間の配置距離とが長くなり、セルフアライメント効果がより強まることとなる。このことにより、取り付け角度の精度をより一層高めることができる。
【0045】
また、アライメント用リード端子11が電気的に電子部品15内の電子回路に接続されないノンコネクト端子なので、電気的な接続を考慮した設計をしなくても良く、例えばアライメント用リード端子11及びアライメント用接続ランド12を極端に細長くしたりすることもできる。このことにより、セルフアライメント効果がより一層強まるような設計を行うことができ、取り付け角度の精度をより一層高めることができる。
【0046】
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態の電子部品25の実装構造を説明する図であって、図4(a)は、電子部品25の上面図であり、図4(b)は、接続ランド2の上面図であり、図4(c)は、接続ランド2に電子部品25を重ね合わせた上面図である。図5は、本発明の第2実施形態の電子部品25の実装構造を説明する図であって、電子部品25が基板9上に実装された状態を示す側面図である。図6は、本発明の第2実施形態の電子部品25の実装構造を用いて、電子部品25を基板9上に実装する様子を説明する図であって、図6(a)は、基板9上の接続ランド2に半田ペースト8pが塗布された状態を示す平面図であり、図6(b)は、電子部品25がマウントされた状態を示す平面図であり、図6(c)は、電子部品25が実装された状態を示す平面図である。第2実施形態の電子部品25の実装構造は、第1実施形態に対し、アライメント用リード端子31及びアライメント用接続ランド32配置位置が異なる。なお、第1実施形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0047】
本発明の第2実施形態の電子部品25の実装構造は、基板9上に設けられた複数の接続ランド2と、リード端子1を複数有した電子部品25とを備えて構成される。
【0048】
電子部品25は、加速度センサであり、図4または図5に示すように、複数のリード端子1と、複数のリード端子1の一部及び加速度センサ素子を含む電子回路(図示していない)をパッケージングして略直方体形状に形成された基体24とから構成されている。この加速度センサは、加速度センサに対して慣性力を受けたときに静電容量の変化を検知する静電容量型半導体素子を基体24内に2個内蔵しているので、図4(a)に示すセンシング軸KD1及びセンシング軸KD2を有している。このセンシング軸KD1が、複数のリード端子1の延出方向と平行になるように、1つの静電容量型半導体素子を配置し、このセンシング軸KD2が、複数のリード端子1の幅方向と平行、言い換えればセンシング軸KD1と垂直になるように、もう1つの静電容量型半導体素子を配置している。そして、基板9上に実装された加速度センサが製品に搭載された際に、加速度を検知したい1つの方向と接続ランド2の長辺方向が平行になるようにするとともに、加速度を検知したいもう1つの方向と接続ランド2の短辺方向が平行になるようにしている。このため、複数のリード端子1の延出方向と接続ランド2の長辺方向が平行になれば、加速度を検知したい1つの方向と静電容量型半導体素子のセンシング軸KD1とが一致するようになるとともに、複数のリード端子1の幅方向と接続ランド2の短辺方向が平行になれば、加速度を検知したいもう1つの方向と静電容量型半導体素子のセンシング軸KD1とが一致するようになり、加速度センサの測定精度が向上する。
【0049】
複数のリード端子1は、図5に示すように、基体24の側面から延出しており、基板9上に設けられた複数の接続ランド2に実装された際には、複数の接続ランド2と半田8により接続される。また、リード端子1は、本発明の第1実施形態の電子部品15と同様に、導電性を有した金属製の金属板に折り曲げ加工及び抜き加工等を施してして作製される。金属板には、銅や鉄もしくはそれらを主成分とした合金等の材質を用い、リード端子1には、リード端子1が接続ランド2に半田付けされた後の電気的接続性を上げるため、表面にニッケルや銀等のめっきが施してある。また、基体24には、熱硬化性の合成樹脂材料を用い、トランスファー成形により作製される。
【0050】
また、複数のリード端子1は、図4(a)に示すように、基体24の対角に設けられたアライメント用リード端子31と、アライメント用リード端子31を除く電気的に基体24内の電子回路に接続される電極リード端子41とから構成されている。また、アライメント用リード端子31は、電極リード端子41より長く延出されている。なお、本発明の第2実施形態の電子部品25のアライメント用リード端子31は、基体24内の電子回路の接地電極に接続されるグランド端子である。
【0051】
接続ランド2は、基板9上に設けられ、図4(b)に示すように、アライメント用リード端子31と半田付けされるアライメント用接続ランド32と、電極リード端子41と半田付けされる電極用接続ランド42とから構成されている。また、アライメント用接続ランド32の長さは、電極用接続ランド42の長さよりも長くなっている。また、接続ランド2に電子部品25を重ね合わせた際には、図4(c)に示すように、アライメント用リード端子31の長さとアライメント用接続ランド32の長さが等しくなっている。一方、電極用接続ランド42の長さ及び幅は、電極リード端子41の長さ及び幅より大きくなっている。
【0052】
このように構成された電子部品25の実装構造を用いて、本発明の第1実施形態の電子部品15の実装方法と同様な方法で実装を行う。先ず、Sn−Ag−Cu系の半田ペースト8pを用い、メタルマスクを用いた印刷機で、図6(a)に示すように、半田ペースト8pを接続ランド2に塗布する。次に、マウンター(表面実装機)で、電子部品25を接続ランド2の基板9上にマウントする。その際に、図6(b)に示すように、リード端子1と接続ランド2との位置が左右前後にずれたり、回転方向に角度ずれが生じたりする。最後に、この状態の電子部品25及び基板9を半田リフロー炉に通すことにより、リード端子1と接続ランド2とが半田付けされる。この際、半田8によるセルフアライメント効果により、図6(c)に示すように、複数のリード端子1の延出方向と接続ランド2の辺方向が平行になる。特に、本発明の第2実施形態の電子部品25の実装構造は、電極リード端子41より長いアライメント用リード端子31と電極用接続ランド42の長さよりも長いアライメント用接続ランド32とにより、セルフアライメント効果がより強まり、複数のリード端子1の延出方向と接続ランド2の長辺方向との平行度をより高めることができるとともに、複数のリード端子1の幅方向と接続ランド2の短辺方向との平行度もより高めることができる。このことにより、電子部品25の取り付け角度の精度を高めることができる。
【0053】
また、アライメント用リード端子31が基体24の四隅の2個所、言い換えれば基体24の対角に設けられているので、多少角度がずれて電子部品25が戴置されたとしても、アライメント用リード端子31の長さとアライメント用リード端子31間の配置距離とが長くなり、セルフアライメント効果がより強まるとともに、長さが短い電極リード端子21間の半田ブリッジの発生を抑えることができる。特に、実装の際に角度ずれが小さいことを要求されるセンシング軸(KD1、KD2)を有した電子部品25に好適に用いることができる。
【0054】
また、半田付けされるアライメント用リード端子31の長さとアライメント用接続ランド32の長さが等しいので、アライメント用リード端子31とアライメント用接続ランド32が対向して重なる位置で、セルフアライメントされる。このことにより、リード端子1の長手方向の位置精度も高めることができる。
【0055】
以上により、本発明の電子部品25の実装構造は、基板9上の接続ランド2に半田ペースト8pを塗布してから電子部品25を戴置し、半田リフロー炉を通すことにより半田付けが行われて、電子部品25が基板9上に実装される際に、多少角度がずれて電子部品25が戴置されたとしても、電極リード端子41より長いアライメント用リード端子31と電極用接続ランド42の長さよりも長いアライメント用接続ランド32とにより、セルフアライメント効果がより強まり、取り付け角度の精度を高めることができる。しかも、アライメント用リード端子31は、基体24の四隅の2個所に設けられているので、長さが短い電極リード端子41間の半田ブリッジの発生を抑えることができる。このことにより、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことを要求される電子部品25の取り付け角度の精度を高めることができる。特に、センシング軸(KD1、KD2)を有した電子部品25に好適に用いることができる。したがって、半田ブリッジの発生を防止しつつ、実装の際に角度ずれが小さいことを要求される電子部品25の取り付け角度の精度が高められる電子部品25の実装構造を提供できる。
【0056】
また、半田付けされるアライメント用リード端子31の長さとアライメント用接続ランド32の長さが等しいので、アライメント用リード端子31とアライメント用接続ランド32が対向して重なる位置で、セルフアライメントされる。このことにより、リード端子1の長手方向の位置精度も高めることができ、セルフアライメント効果がより強まり、取り付け角度の精度をより高めることができる。
【0057】
また、アライメント用リード端子31が基体24の対角に設けられているので、アライメント用リード端子31の長さとアライメント用リード端子31間の配置距離とがより長くなり、セルフアライメント効果がより強まることとなる。このことにより、取り付け角度の精度をより一層高めることができる。
【0058】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
【0059】
図7は、本発明の第1実施形態の電子部品15の実装構造の変形例を説明する図であって、図7(a)は、図1(c)に示すアライメント用接続ランド12の形状を変えた変形例1の平面図であって、図7(b)は、図1(c)に示す電極用接続ランド22の形状を変えた変形例2の平面図であって、図7(c)は、図2に示すアライメント用接続ランド12の形状を変えた変形例3の側面図である。図8は、本発明の第2実施形態の電子部品25の実装構造の変形例を説明する図であって、図8(a)は、図4(a)に示すアライメント用リード端子31の配置を変えた変形例4の平面図であって、図8(b)は、図4(a)に示すアライメント用リード端子31を3個設けた変形例5の平面図であって、図8(c)は、図4(a)に示すアライメント用リード端子31を基体24の四隅に設けた変形例6の平面図である。図9は、本発明の実施形態の電子部品(15、25)の実装構造の変形例を説明する図であって、図9(a)は、変形例7の電子部品C75の平面図であって、図9(b)は、変形例7のアライメント用リード端子C71を基体C74の四隅に設けた変形例8の電子部品C85の平面図である。
【0060】
<変形例1>
上記第1実施形態では、アライメント用リード端子11の長さ及び幅とアライメント用接続ランド12の長さ及び幅が等しい構成であったが、図7(a)に示すように、アライメント用接続ランドC12の長さ及び幅がアライメント用リード端子11の長さ及び幅より大きくても良い。
【0061】
<変形例2>
上記第1実施形態では、電極用接続ランド22の長さ及び幅が、電極リード端子21の長さ及び幅より大きくなっている構成であったが、図7(b)に示すように、電極リード端子21の長さ及び幅と電極用接続ランドC22の長さ及び幅とが等しく、すべてのリード端子1と接続ランド2が一致するようにしても良い。また、長さあるいは幅のどちらか一方のみを等しくしても良い。
【0062】
<変形例3>
上記第1実施形態では、アライメント用リード端子11の延出された部分の長さとアライメント用接続ランド12の長手方向の長さが同じであったが、アライメント用リード端子11の延出方向の長さとアライメント用接続ランド12の長さが等しいことが好ましく、図7(c)に示すように、アライメント用リード端子11の半田付けされる部分とアライメント用接続ランドC32の長手方向の長さが同じであっても良い。
【0063】
<変形例4>
上記第2実施形態では、図4(a)に示すアライメント用リード端子31が基体24の長辺側の対角に設けられた構成であったが、図8(a)に示すように、アライメント用リード端子31が基体24の短辺側の対角に設けられた電子部品C45であっても良い。なお、電子部品C45に合わせて、アライメント用接続ランド32及び電極用接続ランド42の配置を変更している。
【0064】
<変形例5>
上記第2実施形態では、図4(a)に示すアライメント用リード端子31が基体24の対角の2箇所に設けられた構成であったが、図8(b)に示すように、アライメント用リード端子31が基体24の3箇所に設けられた電子部品C55であっても良い。なお、電子部品C55に合わせて、アライメント用接続ランド32及び電極用接続ランド42の配置を変更している。
【0065】
<変形例6>
上記第2実施形態では、図4(a)に示すアライメント用リード端子31が基体24の対角の2箇所に設けられた構成であったが、図8(c)に示すように、アライメント用リード端子31が、基体24の四隅に設けられている構成がより好ましい。このため、アライメント用リード端子31間の配置距離がより長くなり、しかも4箇所でバランス良く配置されるようになる。このことにより、セルフアライメント効果がより一層強まり、取り付け角度の精度をより一層、格段に高めることができる。なお、電子部品C65に合わせて、アライメント用接続ランド32及び電極用接続ランド42の配置を変更している。
【0066】
<変形例7>
上記実施形態では、SOP(Small Outline Package)タイプのパッケージである電子部品(15、25)に適用したが、図9(a)に示すように、QFP(Quad Flat Package)タイプのパッケージである電子部品C75に適用し、アライメント用リード端子C71が基体C74の対角の2箇所に設けられた構成としても良い。また、接続ランドと半田付けされる金属製のリード端子を複数有した電子部品であれば良く、SOJ(Small Outline J-leaded)タイプのパッケージやPLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)タイプのパッケージ等の電子部品でも良い。
【0067】
<変形例8>
変形例7では、図9(a)に示すアライメント用リード端子C71が基体C74の対角の2箇所に設けられた構成であったが、図9(b)に示すように、アライメント用リード端子C71が、基体C74の四隅に設けられている構成がより好ましい。
【0068】
本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 リード端子
2 接続ランド
8 半田
9 基板
11、31、C71 アライメント用リード端子
12、32、C12、C32 アライメント用接続ランド
14、24、C74 基体
15、25、C45、C55、C65、C75、C85 電子部品
21、41 電極リード端子
22、42、C22 電極用接続ランド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の接続ランドが設けられた基板上に、前記接続ランドと半田付けされる金属製のリード端子を複数有した電子部品を実装する電子部品の実装構造において、
前記電子部品は、略直方体形状の基体の側面から複数の前記リード端子を延出しており、
複数の前記リード端子は、前記基体の四隅の内少なくとも2個所に設けられたアライメント用リード端子と、前記アライメント用リード端子を除く電気的に前記基体内の電子回路に接続される電極リード端子とからなり、前記アライメント用リード端子は、前記電極リード端子より長く延出されており、
複数の前記接続ランドは、前記アライメント用リード端子と半田付けされるアライメント用接続ランドと、前記電極リード端子と半田付けされる電極用接続ランドとからなり、前記アライメント用接続ランドの長さは、前記電極用接続ランドの長さよりも長いことを特徴とする電子部品の実装構造。
【請求項2】
前記アライメント用リード端子の長さと前記アライメント用接続ランドの長さが等しいことを特徴とする請求項1に記載の電子部品の実装構造。
【請求項3】
前記アライメント用リード端子の幅と前記アライメント用接続ランドの幅が等しいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品の実装構造。
【請求項4】
前記アライメント用リード端子は、前記基体の1つの長辺の両端に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
【請求項5】
前記アライメント用リード端子は、前記基体の対角に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
【請求項6】
前記アライメント用リード端子は、前記基体の四隅に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品の実装構造。
【請求項7】
前記アライメント用リード端子は、電気的に電子部品内の電子回路に接続されないノンコネクト端子であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品の実装構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−62351(P2013−62351A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199346(P2011−199346)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(310014322)アルプス・グリーンデバイス株式会社 (47)
【Fターム(参考)】