説明

電気二重層キャパシタ

【課題】外装ケースが金属薄板等の可塑性素材で形成された電気二重層キャパシタにおいて、積層された電極を挿入し易く、しかも、挿入後の電極間の距離を所望の距離まで小さく圧縮することができる電気二重層キャパシタを提供する。
【解決手段】正電極と負電極と絶縁セパレータを交互に複数枚積層した積層体15と、積層体を収容する絶縁性でかつ可塑性の容器28と、該容器の開口を封止する封口体21と、を有し、封口体21の幅Sが、積層体の各電極間の距離を所望の距離になるように圧縮したときの幅d0より小さく、容器の幅D1が、積層体15の圧縮前の幅d1より大きく、積層体15を容器28に収納した後、容器28を幅方向に圧縮して積層体の各電極間の距離を所望の距離に圧縮し、容器28の開口を封口体21の幅に圧縮した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属などの可塑性の収納ケース内に、複数の板状電極を積層した積層体を収容した電気二重層キャパシタに関し、特に、収納ケースへの積層体の挿入が容易で、かつ、収納後の積層体における電極間の距離を所望の小さい間隔にすることができる電気二重層キャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気二重層キャパシタとしては、特許文献1(特開平3−203311)に記載されたものが知られている。この電気二重層キャパシタは、以下のようにして製造される。
【0003】
板状導電体の一方の面又は両方の面に活性炭層を圧接固定したものを正電極と負電極にし、各電極間に絶縁性のセパレータを配置して積層体を形成する。この積層体を、可撓性収納袋に入れ、電解液を充填して電気二重層キャパシタのユニットとする。このユニットを複数個、積層方向に並べ、剛性のケース内に入れて電気的に接続し、電気二重層キャパシタとなる。
【0004】
このような電気二重層キャパシタに求められる性能の一つに、大きな静電容量を有するものであることが挙げられる。静電容量を大きくするには、積層体における電極層間の距離、すなわち、積層体の積層方向の距離(ここではこの方向を「幅」ということにする)を小さくすることが重要である。また、電極間の距離が大きくなると、内部抵抗が増加する。これらの理由からも、電極間の距離を小さくしたい。
【0005】
しかし、収納ケースの幅を、電極間の距離が小さい積層体の大きさに合わせて形成すると、積層体を挿入するのが困難になる。
【0006】
そこで、特許文献1では、可撓性容器を、積層体が入りやすいように幅を大きく作っておき、積層体を収容した後、幅方向の寸法を所定の寸法になるように弾性体で押圧する構成にしている。
【0007】
すなわち、上記の電気二重層キャパシタでは、積層方向に複数個配置したユニットを、剛性のケースに入れ、剛性のケースの一端に可撓性の押圧袋を設け、この押圧袋の圧力を上げることで、複数のユニットの全体が押圧されて電極間の距離が小さくなるようにしている。
【0008】
また、特許文献2(特開2005−142416)では、複数の非水系蓄電素子を合成樹脂層と金属箔層からなる柔軟な外装体内に収容し、外装体の一方の正面部に接した板バネからなる押圧手段により電極間の距離を小さくなるようにしている。
【0009】
特許文献1及び2に記載の電気二重層キャパシタは、いずれも電極を柔軟な袋に収容しているが、容器を剛性の高い、薄板の金属板で製造する電子二重層キャパシタも知られている。このような構成にすることで、強度の高い電気二重層キャパシタを得ることができる。また、容器の剛性が高いので、1つのユニットを1つの独立した電気二重層キャパシタとして使用することも可能となる。また、破損などにも強くなる。
【0010】
積層状態の電極を金属製の筐体に収容するものとしては、特許文献3(特開2000−124086)がある。これは、金属箔の上に活性炭層を形成したものを巻回し、円筒形をした外装ケース内に収容し、蓋体で蓋をしたものである。外装ケースは、アルミニウム等の金属の薄板製で、剛性を上げるために環状の凹部を複数箇所に形成している。
【0011】
そこで特許文献1に記載の可撓性収納袋を、特許文献3に記載の外装ケースのようなアルミニウム等の金属製にすると、電気二重層キャパシタのユニット複数を1つの蓄電装置に組み込む際に、キャパシタユニットを剛性の外装ケースなどに入れる必要がなくなる。
【0012】
しかし、特許文献3に記載のものは、電極をコイル状に巻回しており、外装ケース内に積層した電極を挿入するために外装ケースと電極との間に隙間が必要である。電極間の距離が望ましい状態(狭い間隔)になるように外装ケースの大きさを形成すると、巻回して積層した電極を入れにくくなる。積層した電極を入れやすい大きさにすると、挿入した後、電極間の距離が大きくなってしまう。
【0013】
さらに、特許文献1に記載の可撓性収納袋を、特許文献3に記載の外装ケースのような金属製にして、特許文献1、2のように外装ケースを外側から圧縮しようとしても、外装ケースが円筒形であることや、その側面に設けられた環状の凹部で外装ケースの剛性が上がっていることから、横に並べた複数のキャパシタユニットを同時に均一に圧縮できない。仮に、円筒形でなく直方体で、かつ、剛性を上げる凹部もなかったとしても、外装ケースの開口に電極組立体の厚みと同等の大きさの封口部材があることから、封口部材の幅以下には圧縮できないか、できたとしても電極組立体全体を均一に圧縮できないことになる。
【特許文献1】特開平3−203311
【特許文献2】特開2005−142416
【特許文献3】特開2000−124086
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、このような問題を解決するためのもので、外装ケースが金属薄板等の可塑性素材で形成された電気二重層キャパシタにおいて、積層された電極を挿入し易く、しかも、挿入後の電極間の距離を所望の距離まで小さく圧縮することができる電気二重層キャパシタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために本発明の電気二重層キャパシタは、平板状の正電極と平板状の負電極とを絶縁性セパレータを挟んで交互に複数枚積層した積層体と、該積層体を収容する可塑性の収納ケースと、該収納ケースの開口を封止する封口体と、を有し、前記積層体の積層方向を幅方向としたとき、前記封口体の前記幅方向の寸法が、前記積層体の各電極間の距離を所望の距離になるように圧縮したときの前記積層体の幅より小さく、前記収納ケースの幅方向の寸法が、前記積層体の圧縮前の幅より大きく、前記積層体を前記収納ケースに収納した後、前記収納ケースを幅方向に圧縮して前記積層体の各電極間の距離を前記所望の距離に圧縮し、前記収納ケースの開口を前記封口体の幅に圧縮したことを特徴としている。
【0016】
前記可塑性の収納ケースが金属製で、前記積層体を絶縁性で柔軟な袋体に収容した状態で、前記収納ケースに収容し、前記積層体の幅方向の寸法に、前記柔軟な袋体の厚さが含まれる構成にしたり、前記積層体を圧縮したとき、前記収納ケースの各側面及び底面のそれぞれが、ほぼ平面となるように構成したり、前記容器の前記封口体の下側に封口体を支持する段差を形成し、封口体の上部では容器の端部を封口体側に折り畳んだ構成としたりすることができる。
【発明の効果】
【0017】
平板状の正電極と平板状の負電極とを絶縁性セパレータを挟んで交互に複数枚積層した積層体は、電気二重層キャパシタとして使用する状態よりも電極間が離れており、幅方向には拡がった状態となっている。この積層体を収納ケースに入れ、収納してから収納ケースを幅方向に圧縮し、内部にある積層体を圧縮する。収納ケースの口を封止する封口体の幅を小さくしているので、圧縮する際に封口体が邪魔することなく、電極間の距離を所望の適正な距離にすることができる。収容ケースは可塑性があるので、圧縮力が除かれても元の形状に戻ることはない。
【0018】
すなわち、収納ケースの幅を、圧縮される前の積層体の幅より大きく作っておくことで、積層体を収納ケースに容易に挿入することができる。挿入後は、封口体の幅が小さいので、所望の電極間距離になるまで収納ケースの外側から積層体を圧縮することができる。
さらには、電気二重層キャパシタを複数積層してその全体に押圧をかけたときも、同様に封口体が邪魔することなく、全ての積層体を均一に圧縮して、電極間の距離を所望の適正な距離にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明の実施例を、図面を用いて説明する。
【0020】
図1は積層体15の分解斜視図で、図2は積層体15の斜視図である。これらの図1及び図2に示すように、本発明の電気二重層キャパシタは、正電極11と負電極12と、これらの間の絶縁をする絶縁セパレータ13とを積層し、両側から別の絶縁シート14で挟んで、形成した積層体15を有している。この積層体15の正のリード端子11aは1つに纏められ、負のリード端子12aも1つに纏められる。
【0021】
正電極11と負電極12とは同じ構成で、厚さ15〜100mのアルミ箔からなる集電体に、活性炭、導電剤、バインダー、溶剤等を混合してスラリー状にしたものを電極となるリード端子11a,12a以外の部分の片面或いは両面に塗布して乾燥したものである。正電極11と負電極12とを交互に、かつ、ほぼ垂直方向に配置して、水平方向に複数枚積層している。絶縁セパレータ13は、各電極11,12が直接接触しないように絶縁するもので、紙、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ガラス繊維などの絶縁性素材を使用した不織布や多孔性フィルムを使用している。
【0022】
なお、積層体15は、積層した正電極11、負電極12、絶縁セパレータ13を両側から挟む絶縁シート14を省略してもよい。
【0023】
図3は、電気二重層キャパシタ30を構成する封口体アッセンブリー20の斜視図で、図4は、電気二重層キャパシタ30の分解状態を示す縦断面図である。
【0024】
図2に示す積層体15は、図4に示すように、複数の正のリード端子11aを纏めて正のリードプレート11Aとし、複数の負のリード端子12aを纏めて負のリードプレート12Aとする。こうしてできた積層体15を、袋体31に挿入する。袋体31を構成するフィルムとしては、電解液に対して液密で、電気的に絶縁性で柔軟性があり、かつ、熱融着が可能なものであれば材質は問わない。たとえば、厚さ10〜200μm程度のポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートあるいはこれらの積層フィルムを使用することができる。
【0025】
封口体21は、金属製の長方形の板で、中央の両側に細長い貫通孔があって、これらに電極端子23、24が貫通しており、ガスケット25によって周囲を液密・気密に接続している。ガスケット25は、電気的に絶縁性の素材からなり、インサート成形して液密・気密構造にしている。封口体21の図の下面には、袋体31と同じ素材の絶縁性フィルム26が取り付けられている。封口体21の中央部に貫通した開口21aに当接する絶縁性フィルム26の部位には孔が開けられ、絶縁性フィルム26は、開口21aの内周全体に貼着した袋体31と同じ素材と一体化されている。絶縁性フィルム26は、電極端子23、24を貫通させた状態で、電極端子23の周囲で封口体21と液密・気密に接着している。接着方法としては、接着剤を使用する他に、熱融着する方法もある。封口体21の中央の開口21aには、圧力調整弁27が取り付けられる。
【0026】
封口体21に使用することができる金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、鉄、SUSなどが挙げられる。中でも良好な成形性、溶接のしやすさの点を考慮すると、アルミニウムまたはアルミニウム合金が好ましい。
【0027】
ガスケット25をインサート成形する場合に用いる素材は、絶縁性の樹脂組成物からなるものであれば熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでもよい。熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、硬化性シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミノビスマレイミド、ポリビスアミドトリアゾールなどが挙げられる。また、熱可塑性樹脂としてはポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、エチレン/α−オレフィン共重合体、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、アクリロニトリル−スチレン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂の中でも良好な成形性、耐熱性、耐薬品性を考慮すると、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミドまたはポリエーテルエーテルケトンが好ましい。
【0028】
なお、封口体21に電極端子23、24を接続するにあたり、上記のガスケット25をインサート成形する方法以外の方法を用いてもよい。そのような方法としては、封口体21の貫通孔周縁部に、リブを貫通孔の方向に立て、このリブを電極端子に電気的に導通しないように電極端子に固着したガスケット25にかしめる方法、あるいは電極端子にリブを設け、このリブを封口体21に電気的に導通しないように封口体の貫通孔内周に固着したガスケット25にかしめる方法などを挙げることができる。
【0029】
上記のようなかしめ加工をする場合にガスケット25に用いることができる絶縁性の樹脂組成物としては、前記熱可塑性樹脂の他にパーフルオロアルコキシアルカン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系樹脂が挙げられる。これらの中でも良好な成形性、耐熱性、耐薬品性を考慮するとパーフルオロアルコキシアルカン樹脂が好ましい。
【0030】
図4に示すように、封口体21、電極端子23、24及び絶縁性フィルム26が一体となったものを封口体アッセンブリー20とし、予め作製しておく。そして、封口体アッセンブリー20を袋体31に収容された積層体15に近接させ、封口体21の電極端子23とリードプレート11Aを超音波溶接やレーザ溶接などによって接続し、電極端子24とリードプレート12Aを同様に接続する。このとき、袋体31の入口縁部31aを拡げるなどによって、リードプレート11A、12Aを袋体31から外部に突出させておくことで、リードプレート11A、12Aが短くても、この接続作業を容易に行うことができる。
【0031】
電極端子23、24とリードプレート11A、12Aを接続したら、この後、袋体31の入口縁部31aと、絶縁性フィルム26の縁部26aを加熱溶融させて融着させる。これによって、積層体15は、絶縁性の袋体31と、絶縁性フィルム26とで外部から液密・気密に遮断された状態となる。
【0032】
図5は、積層体15を可塑性の容器28に収容する工程を説明する図で、図4の側方から見た断面図である。(a)は容器28の断面図、(b)は容器28内に積層体15を収容した状態、(c)は容器28に、図の左右両側と下方向から押圧力を加えて変形させ、積層体15の電極間の距離を所望の距離にした状態を示す図、(d)は(c)に続いて封口体の部分をさらに押圧して変形した状態を示す図、(e)は、容器28の開口の縁部を折り曲げて封口体を容器28に固定した状態を示す図である。
【0033】
図5(a)に示す可塑性の容器28は、アルミニウム板を深絞り加工して形成することができる。板厚は、0.2〜2.0mmである。0.2mm未満では、深絞り加工で破れて孔ができる可能性があり、2.0mmを越えると、厚すぎて深絞り加工が困難になるからである。より好ましくは、0.2〜0.5mmである。深絞り加工が容易になるように、容器底面の周縁にR2〜5mm程度のR面を形成している。底面全体にわたってRを有する面を形成してもよい。
【0034】
容器28の幅D1は、積層体15の幅d1より1〜5mm大きく、容器28の長辺方向の長さW1は、積層体15の長さw1より5〜10mm大きく、容器28の深さは積層体15と封口体21をあわせた高さよりも大きくしている。積層体15の幅d1には、袋体31のフィルムの厚さが含まれている。
【0035】
図5(b)に示すように、袋体31に収容された積層体15を、容器28内に挿入する。封口体21の幅Sは、容器の幅D1より小さく、両側に隙間ができている。その後、図5(c)に示すように、容器28はプレス機などによって、図の左右両側と、下方から圧縮され、底面は、Rが小さくなり縁が角張った平面となる。このときの積層体15の幅d0は、圧縮される前の積層体15の幅d1より小さく、容器28の幅D0は、積層体15の幅d0と等しくなる。圧縮後の積層体15の幅d0は、各電極間の距離が電気二重層キャパシタ30として設計された所望の距離になっている。
【0036】
次に、図5(d)に示すように、容器28の封口体21の部分を圧縮する。容器28の開口は封口体21の幅Sと同じになる。また、封口体21の下部には、封口体21を支持する段差28aを形成するとよい。その後、図5(e)に示すように、容器28の封口体21より上に突出している端部を封口体側(内側)に折り曲げる。あるいは、封口体21より上に突出している端部を切り落とし、封口体21と容器28との内接線部をレーザーなどで封口溶接してもよい。
最後に封口体21の開口21aから電解液が注入され、開口21aを圧力調整弁27で閉止して、電気二重層キャパシタ30が完成する。
【0037】
以上により、本発明の電気二重奏キャパシタ30は、金属製の容器内に積層体15を入れて形成されているが、積層体15を容器28内に容易に挿入でき、挿入後には、積層体15の幅寸法を、所望の寸法に圧縮することができるという格別の効果を奏するものである。
【0038】
また、上記実施例では、容器28及び封口体21を金属製としたが、可塑性があって図5(b)の状態から(c)のように容器28の幅を小さくすることができる素材であれば、金属製であることに限定されない。液密性・機密性で非導電性の素材から形成すると、絶縁性の袋体31が不要となり、構造を簡単にすることができる。また、金属製の場合であっても、アルミニウムに限定されず、銅、鋼鉄、ステンレス鋼、各種合金などその他の金属でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】積層体の分解斜視図である。
【図2】積層体の斜視図である。
【図3】電気二重層キャパシタを構成する封口体アッセンブリーの斜視図である。
【図4】電気二重層キャパシタの分解状態を示す縦断面図である。
【図5】積層体を可塑性の容器に収容する工程を説明する図で、図4の側方から見た断面図で、(a)は容器の断面図、(b)は容器内に積層体を収容した状態、(c)は容器に、図の左右両側と下方向から押圧力を加えて積層体の電極間の距離を所望の距離にした状態を示す図、(d)は(c)に続いて封口体の部分をさらに押圧した状態を示す図、(e)は、容器の開口の縁部を折り曲げて封口体を容器に固定した状態を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
11 正電極
11A リードプレート
11a,12a リード端子
12 負電極
12A リードプレート
13 絶縁セパレータ
14 絶縁シート
15 積層体
20 封口体アッセンブリー
21 封口体
23 電極端子
24 電極端子
25 ガスケット
26 絶縁性フィルム
27 圧力調整弁
28 容器
28a 段差
30 電気二重層キャパシタ
31 袋体
31a 入口縁部
D0 圧縮後の収納ケースの幅
d0 積層体の所望の幅
D1 圧縮前の収納ケースの幅
d1 圧縮前の積層体の幅
S 封口体の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の正電極と平板状の負電極とを絶縁性セパレータを挟んで交互に複数枚積層した積層体と、該積層体を収容する可塑性の収納ケースと、該収納ケースの開口を封止する封口体と、を有し、前記積層体の積層方向を幅方向としたとき、前記封口体の前記幅方向の寸法が、前記積層体の各電極間の距離を所望の距離になるように圧縮したときの前記積層体の幅より小さく、前記収納ケースの幅方向の寸法が、前記積層体の圧縮前の幅より大きく、前記積層体を前記収納ケースに収納した後、前記収納ケースを幅方向に圧縮して前記積層体の各電極間の距離を前記所望の距離に圧縮し、前記収納ケースの開口を前記封口体の幅に圧縮したことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【請求項2】
前記可塑性の収納ケースが金属製で、前記積層体を絶縁性で柔軟な袋体に収容した状態で、前記収納ケースに収容し、前記積層体の幅方向の寸法に、前記柔軟な袋体の厚さが含まれることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項3】
前記積層体を圧縮したとき、前記収納ケースの各側面及び底面のそれぞれが、ほぼ平面となるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項4】
前記容器の前記封口体の下側に封口体を支持する段差を形成し、封口体の上部では容器の端部を封口体側に折り畳んだことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−26998(P2009−26998A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189357(P2007−189357)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(000004374)日清紡績株式会社 (370)
【Fターム(参考)】