説明

電気式床暖房フロア用の配線ケーブルとそれを用いた電気式床暖房フロアの施工方法

【課題】コンクリートスラブ面に裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを直貼りした電気式床暖房フロアにおいて、ヒーターパネルと外部商用電源との接続作業を容易化する。
【解決手段】ヒーターパネルAと外部商用電源とを接続する配線ケーブル1の一部を、長尺状の基材シート5,10によって、配線パネルB1の裏面に形成した凹溝のパターンと同じ配線パターンにあらかじめ位置決めしておく。例えば、上基材シート10に配線パターンに従った凸溝11を一体成形し、その中に電源線3とコネクタ4を収容した後、2枚の基材シート5,10を一体に積層する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱体として線状ヒーターあるいはPTCヒーターのような面状ヒーターを備えたヒーターパネルを用いて電気式床暖房フロアを施工するときに用いる配線ケーブルと、それを用いた電気式床暖房フロアの施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
木質基材の裏面側に線状ヒーターや面状ヒーターを組み込んだヒーターパネルを用い、それをコンクリートスラブのような床下地面に直貼りして電気式床暖房フロアとすることが行われている。直貼り式の電気式床暖房フロアでは、商用電源からヒーターパネルに電気を供給するのに格別の工夫を必要とする。その一例が特許文献1あるいは特許文献2に記載されており、そこでは、ヒーターパネルに取り付けたコネクタを商用電源に接続するために特別の配線ケーブルを用いている。施工に当たって、配線ケーブルの一端側をヒーターパネルのコネクタに接続しながら、配線ケーブルをコンクリートスラブである床下地面上に走らせ、その上から、裏面に凹溝を有する周辺パネル(配線パネル)を、当該凹溝内に配線した配線ケーブルを収容しながらコンクリートスラブに貼り付けるようにしている。
【0003】
図7は、そこで用いられる配線ケーブル40であり、図7(a)に示すように、電源線41と複数個のコネクタ42から構成される。最先端のコネクタ42aを除き、他のコネクタ42は枝分かれした分岐線41aの先端に取り付けられている。電源線41の他方端は、図7(a)には示されない壁面に取り付けたコントローラ等を介して商用電源に接続され、各コネクタ42は直貼りしたヒーターパネルのコネクタに接続される。通常、配線ケーブル40は、図7(b)に示すように巻き込んだ状態で梱包されて施工現場に持ち込まれ、そこで、図7(a)に示すように広げた状態とされる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−106301号公報
【特許文献2】特開2006−83568号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図7に示したような配線ケーブルを用いることにより、コンクリートスラブのような床下地面上に直貼りしたヒーターパネルを商用電源に電気的に接続する作業を容易に行うことができる。しかし、床下地面上に配線した配線ケーブルの上から、裏面に凹溝を有する配線パネルを、その凹溝内に配線ケーブルを収容しながら確実に配置していくためには、床下地面上での配線ケーブルの位置決め作業を慎重にかつ精度よく行う必要がある。そのために、配線予定位置に墨打ちを行う作業、墨打ち線に沿って仮配線した配線ケーブルをテープで固定する作業等を必要としている。
【0006】
そのような作業を省略すると、配線ケーブルの位置決めが不正確となり、配線パネルの配線溝(凹溝)から配線ケーブルがはみ出てしまい、段差や踏感不都合が発生する恐れがある。このことは、長い電源線に多数個のコネクタを取り付けた配線ケーブルでは特に起こりやすい。さらに、配線ケーブルは巻き込んだ状態で梱包されて施工現場に持ち込まれることから、施工時に、施工現場で開梱したときに、長い電源線に残っている巻き癖を取り去ることは容易でない。それらのことから、施工現場での配線ケーブルの配線作業には、慎重かつ長時間の作業を要しているのが現状である。
【0007】
配線作業を容易かつ迅速化するための手段として、前記特許文献2には、別部材である配線ケーブルの位置決め用治具を用いることが提案されているが、それぞれの施工現場に応じて、この種の治具を準備することが必要となる。
【0008】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、コンクリートスラブのような床下地面上に、裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを直貼りして電気式床暖房フロアを構築する作業を、より容易にかつ迅速に行いうるようにした、さらに改良された配線ケーブル、およびそれを用いた電気式床暖房フロアの施工方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による配線ケーブルは、木質基材の裏面側に線状ヒーターあるいは面状ヒーターである電気発熱体と電気的接続用のコネクタを少なくとも備えた電気式床暖房フロア用のヒーターパネルと共に用いる配線ケーブルであって、前記配線ケーブルは長尺状の基材シートに対して所定の配線パターンに位置決めされている部分を有していることを特徴とする。
【0010】
また、本発明による電気式床暖房フロアの施工方法は、床下地面に裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを直貼り施工する電気式床暖房フロアの施工方法であって、床下地面上に直貼りされたヒーターパネル群の一方の側辺に沿って、上記した配線ケーブルを、その基材シートがヒーターパネルの側辺と平行な方向となるようにして、床下地上に配置する工程と、配置した配線ケーブルの前記位置決めされた配線パターンに対応した形状の凹溝を裏面に有する配線パネルをその凹溝内に配線ケーブルを収容するようにして基材シートの上に配置し固定する工程と、を少なくとも備えることを特徴とする。
【0011】
上記本発明による配線ケーブルでは、施工時に床下地上で所定パターンに位置決めしながら配線しなければならない部分は、あらかじめ基材シートに対してその所定のパターンに沿って位置決めされ固定されている。従って、施工現場では、基材シートを床下地上の所要の場所に展開していくことにより、容易にかつ短時間で、配線ケーブルの配設作業を終えることができる。
【0012】
上記本発明による電気式床暖房フロアの施工方法では、上記した配線ケーブルを用いるので、床下地上への配線ケーブルの配置作業を容易にかつ短時間で行うことができる。さらに、配線パネルとして、配置した配線ケーブルの前記位置決めされた配線パターンに対応した形状の凹溝を裏面に有する配線パネルを用いるので、配線パネルの配置作業も容易である。従って、電気式床暖房フロアの施工全体を所期どおりにかつ短時間で終えることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明による配線ケーブルを用いることにより、床下地面に裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを直貼りして電気式床暖房フロアを施工する作業における、配線パネルを直貼りする作業を、より容易にかつ迅速に行うことができる。結果として、電気式床暖房フロアの施工全体を迅速化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明による配線ケーブルの一実施の形態を分解して示す図、図2と図3は図1に示す配線ケーブルの平面図と正面図、図4は本発明による配線ケーブルの使用態様を説明する図、図5は本発明による配線ケーブルを用いて施工した電気式床暖房フロアとその施工方法の一例を説明するための図、図6は本発明による配線ケーブルと共に用いるヒーターパネルの一例を説明する図である。
【0015】
本発明による配線ケーブル1は、配線ケーブル本体2と、基材シート5,10で構成される。図1に示す例では、配線ケーブル1は、配線ケーブル本体2と下基材シート5と上基材シート10とからなる。配線ケーブル本体2は、電源線3と所定間隔で配置する複数個のコネクタ4を有し、各コネクタ4は後記するヒーターパネルAのコネクタ25に接続する。電源線3の他端側3aは、コントローラを介して商用電源に接続する。
【0016】
下基材シート5および上基材シート10は、厚さ0.2〜0.5mm程度の長尺状の樹脂フィルムであり、2枚のシート5,10を積層したときに対向する箇所には、多数の貫通孔6が形成されている。樹脂フィルムの種類は、床暖房時の熱に対する耐性を備えることを条件に制限はないが、例として、塩化ビニル系の樹脂フィルム、ポリプロピレン系の樹脂フィルム等を挙げることができる。下基材シート5は平坦なシート状である。上基材シート10も平坦なシート状であるが、一部に上記した配線ケーブル本体2の電源線3およびコネクタ4を収容するための凸溝11が成形されている。図示の例で、前記凸溝11は、コネクタ4を収容する複数個の箱形凸溝12と、そこから縦方向に走る複数本の第1の直線状凸溝13と、第1の直線状凸溝13の後端から90度に折れ曲って横方向に走る1本の第2の直線状凸溝14とからなる。複数個の箱形凸溝12は、前記配線ケーブル本体2に取り付けたコネクタ4を所定の配線パターンとしたとき間隔と同じ間隔で形成されている。また、この例で、複数本の第1の直線状凸溝13は互いに平行であり、1本の第2の直線状凸溝14の一方端は開放端15となっている。図示しないが、前記したコネクタ4を収容する複数個の箱形凸溝12を切除した形態の上基材シート10を用いることもできる。
【0017】
配線ケーブル1の製造に当たっては、上基材シート10に一体成形した前記凸溝11内に配線ケーブル本体2の電源線3と各コネクタ4を収容した状態とし、その上から、下基材シート5を、双方に形成した貫通孔6が一致するようにして、接着剤等を用いて一体に積層する。その際に、前記電源線3の他端側3aは、第2の直線状凸溝14に形成した開放端15から外側に引き出しておく。
【0018】
上記のようにして製造した配線ケーブル1の平面図が図2に、前記箱形凸溝12側から見た正面図が図3に示される。図に示すように、配線ケーブル1は、長尺状の基材シート5,10、特に上基材シート10に一体成形した凸溝11のパターンに従って所定の配線パターンに位置決めされた部分を有するようになり、電源線3の他端側3aは基材シートの外側に延出している。なお、前記した箱形凸溝12を切除した形態の上基材シート10を用いる場合には、各コネクタ4は上基材シート10から露出した状態となる。
【0019】
この配線ケーブル1を使用するときの一態様を図4に基づき説明する。図4(a)において、電気式床暖房フロアにおいて用いられる同形態である3個のヒーターパネルAa,Ab,AcがコンクリートスラブC上で横方向に配列している。最初に、施工現場に搬入した前記配線ケーブル1を、コネクタ4側がヒーターパネルAa〜Ac側となるようにして、床下地面であるコンクリートスラブCの上に、ヒーターパネルAa〜Acに沿って配置する。
【0020】
次に、ヒーターパネルAa〜Acの各コネクタ25と配線ケーブル1側の各コネクタ4とを接続し、電源線3の他方端3aを、図4には示されない商用電源のコネクタ等に接続する。前記した箱形凸溝12を切除した形態の上基材シート10を用いる場合には、各コネクタ4は上基材シート10から露出した状態となっており、ヒーターパネルAa〜Acの各コネクタ25との接続作業がし易くなる。
【0021】
配線ケーブル1をコンクリートスラブC上に配線した後、図4(b)に示す配線パネルB1、すなわち、配線ケーブル1の基材シートに一体成形した前記凸溝11を収容することができるように、凸溝11と同じパターンに裏面に凹溝31を形成した配線パネルB1を、配線ケーブル1の上から貼り付ける。
【0022】
この例において、配線パネルB1の裏面には、緩衝性のあるバッカー材32が貼り付けてあり、前記凹溝31はバッカー材32を通過して形成される。また、貼り付けに当たっては、例えば、前記バッカー材32の裏面に接着剤を塗布した後、配線ケーブル1の上から圧接する。塗布された接着剤は、基材シートに形成した貫通孔6を通過して、コンクリートスラブCの表面に達することができる。それにより、床下地面であるコンクリートスラブCに対する配線ケーブル1の固定と、配線パネルB1の固定を同時に行うことができる。
【0023】
なお、実際の施工では、ヒーターパネルAの横寸法とそのコネクタの位置が先行して定められているのが普通であり、それに応じて、施工現場で用いる配線ケーブル1の配線ケーブル本体2を構成する電源線3の長さや各コネクタ4の個数と位置が設定され、また、コンクリートスラブ上での配線パターンが決定される。従って、前記基材シート5,10を作成に当たっては、そのようにして設定された配線パターンに応じて、凸溝11の位置や形状、および貫通孔6の位置や形状が定められる。
【0024】
上記のように、本発明による配線ケーブル1を用いることにより、従来のように、床下地面上で所定の箇所に位置決めしながら配線ケーブル本体2を配線していく作業が不要となり、施工現場では作業はきわめて容易となる。
【0025】
なお、本発明による配線ケーブル1において、基材シート5,10に貫通孔6を形成することを省略することもできる。その場合には、下基材シート5の裏面に両面粘着テープを貼り合わせるかまたは接着剤を塗布した後、床下地面上の所要位置に基材シートを配置し、その後、裏面に両面粘着テープを貼り合わせるかまたは接着剤を塗布した配線パネルB1を基材シートの上に貼り付ける。また、下基材シート5には、樹脂フィルムでなく不織布のようなシートを用いることもできる。図示しないが、下基材シート5の上に、印刷等により所要の配線パターンを予め書き込んでおき、それに従って、電源線3およびコネクタ4を配線してクリップやテープ等で仮止めすることによって、長尺状の基材シートに対する配線ケーブルの位置決めを行ってもよい。その際には、上基材シート10を省略することもできる。
【0026】
次に、本発明による電気式床暖房フロアの施工方法の一実施の形態をより詳細に説明する。図6は、そこで使用するヒーターパネルAの一例を示す。図6(a)はバッカー材などを取り除いた状態の背面図、図6(b)は断面図を示している。この例で、ヒーターパネルAは、合板などである木質基材21の裏面に一定パターンに線状ヒーター用の凹溝22が形成され、そこにヒーター線23が埋め込まれると共に、ヒーター線23に電気的に接続する雄コネクタ24、雌コネクタ25がやはり木質基板21の裏面に形成した切り込み部26内に配置されている。また、サーモスタット27が配置され、安全性を確保している。木質基材21の裏面にはアルミ箔などからなる均熱層28が形成され、かつ、バッカー材29が積層される。均熱層28は設けなくてもよい。前記配線パネルB1に積層したバッカー材32とヒーターパネルAに積層したバッカー材29は、同じものであるとが望ましい。
【0027】
各バッカー材は所要の緩衝性を有する材料で作ることができるが、不織布層と樹脂発泡体層との2層構成とされたバッカー材を前記不織布層が木質基材の裏面側に面するようにして貼り付け積層することは、特に好ましい。この場合、緩衝性能および遮音性能は主に柔らか不織布層により担保され、樹脂発泡体層はもっぱら断熱材としての機能を果たす。不織布層の一例としてポリエチレン繊維製の不織布が挙げられ、樹脂発泡体層の一例としてPETの発泡体が挙げられる。
【0028】
電気式床暖房フロアを施工するに当たっては、図5(a)に示すように、床下地面である例えばコンクリートスラブCの上に、貼り出し用ヒーターパネルA1とヒーターパネルA、および周辺パネルBを直貼りする。なお、貼り出し用ヒーターパネルA1は、図6に示したヒーターパネルAから一方のコネクタを除去したものであり、周辺パネルBは、ヒーター線23を有しないパネルである。より具体的には、一方の壁面の周辺パネルBを貼り、次に、貼り出し用ヒーターパネルA1を取り付け、以下、必要枚数のヒーターパネルAを多段に貼り付ける。その両辺にも周辺パネルBを貼り付ける。なお、この例では、伝熱面は2つの区分に分けられており、最下段、すなわち電気式床暖房フロアの一方の側辺には、2つのヒーターパネルAa、Abが各伝熱区分への電流取り入れ部として配置してある。このヒーターパネルAa、Abが、図4に基づき説明したヒーターパネルAa,Abに相当する。
【0029】
2つのヒーターパネルAa、Abに商用電源から電気を供給するために、図1〜図3に示した配線ケーブル1を用いる。この例では、電気式床暖房フロアの一方の側辺に位置するヒーターパネルはヒーターパネルAa、Abの2個であり、従って、3個でなく2個のコネクタ4を備えた配線ケーブル1を用いる。
【0030】
図4においても説明したように、ヒーターパネルAa、Abに沿って、配線ケーブル1の基材シートの部分を床下地面(コンクリートスラブC)の上に置き、ヒーターパネルAaおよびヒーターパネルAbに取り付けたコネクタ15a,15bと配線ケーブル1のコネクタ4,4を接続する。その状態で、図5(b)に示すように、電源線3の他端側3aを、コントロールボックス34が位置する壁まで案内し、壁裏面を通してリレーボックス35に接続する(図5(a)参照)。
【0031】
次に、前記したようにして、配線パネルB1を、その裏面に形成した凹溝31内に、配線ケーブル1の前記上基材シート10に形成した凸溝11を収容するようにして、配線ケーブル1の上から貼り付ける。それにより、現場での施工は終了し、図5(a)に示す電気式床暖房フロアが完成する。上記のように、本発明による配線ケーブル1では、基材シートにより、配線ケーブル本体2を構成する電源線3およびコネクタ4の位置決めは確実に行われており、配線パネルB1の貼り付け作業はきわめて容易である。なお、図5では、ヒーターパネルAや配線パネルB1等を矩形状のものとしているが、これは図示を簡素化するためであり、図4に示すような、雁木状とされたヒーターパネルAや配線パネルB1等を用いる場合も、施工作業は同じである。
【0032】
なお、上記の説明では、最下段のヒーターパネルAa、Abに対向する配線パネルB1にのみ裏面に凹溝31を形成したが、他の箇所の周辺パネルBにも裏面に凹溝31を形成しておいてもよい。それにより、施工現場で突然コントロールボックス34やリレーボックス35の取り付け位置が変更されるような場合、あるいは、ヒーターパネルAの貼り付け方向を変更するような場合、などにおいて、配線ケーブル1の走る方向がその場で変更することとなるが、それに対する対処も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による配線ケーブルの一実施の形態を分解して示す図。
【図2】図1に示す配線ケーブルの平面図。
【図3】図1に示す配線ケーブルの正面図。
【図4】本発明による配線ケーブルの使用態様を説明する図。
【図5】本発明による配線ケーブルを用いて施工した電気式床暖房フロアとその施工方法の一例を説明するための図。
【図6】本発明による配線ケーブルと共に用いるパネルヒータの一例を説明する図。
【図7】従来の配線ケーブルの一例を示す図。
【符号の説明】
【0034】
A…ヒータパネル、A1…貼り出し用ヒーターパネル、Aa、Ab…電気式床暖房フロアの一方の側辺に位置するヒーターパネル、B…周辺パネル、B1…配線パネル、1…配線ケーブル、2…配線ケーブル本体、3…電源線、3a…電源線の他端側、4…コネクタ、5…下基材シート,6…貫通孔、10…上基材シート、11…上基材シートに成形した凸溝、12…箱形凸溝、13…第1の直線状凸溝、14…第2の直線状凸溝、15……第2の直線状凸溝の開放端、21…木質基材、22…線ヒーター用の凹溝、23…線ヒーター、24…雄コネクタ、25…雌コネクタ、26…切り込み部、27…サーモスタット、29…バッカー材、31…配線パネルの裏面に形成した凹溝、32…配線パネルのバッカー材、34…コントロールボックス、35…リレーボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木質基材の裏面側に線状ヒーターあるいは面状ヒーターである電気発熱体と電気的接続用のコネクタを少なくとも備えた電気式床暖房フロア用のヒーターパネルと共に用いる配線ケーブルであって、
前記配線ケーブルは長尺状の基材シートに対して所定の配線パターンに位置決めされている部分を有していることを特徴とする配線ケーブル。
【請求項2】
基材シートは2枚の積層されたシートからなり、一方のシートには配線パターンに対応したケーブル収容溝が形成されており、配線ケーブルは前記2枚の積層されたシートの間に挟持されてかつ前記ケーブル収容溝に収容されることによって、所定の配線パターンに位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の配線ケーブル。
【請求項3】
基材シートは多数の貫通孔を有することを特徴とする請求項1または2に記載の配線ケーブル。
【請求項4】
床下地面に裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを直貼り施工する電気式床暖房フロアの施工方法であって、
床下地面上に直貼りされたヒーターパネル群の一方の側辺に沿って、請求項1〜3のいずれか1項に記載の配線ケーブルを、その基材シートがヒーターパネルの側辺と平行な方向となるようにして、床下地上に配置する工程と、
配置した配線ケーブルの前記位置決めされた配線パターンに対応した形状の凹溝を裏面に有する配線パネルをその凹溝内に配線ケーブルを収容するようにして基材シートの上に配置し固定する工程と、
を少なくとも備えることを特徴とする電気式床暖房フロアの施工方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−275361(P2009−275361A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125030(P2008−125030)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(000000413)永大産業株式会社 (243)
【Fターム(参考)】