電気車制御装置
【課題】 回生負荷不足分のエネルギーと吸収エネルギーのバランスをとって電力貯蔵装置へ効果的に吸収することが可能な電気車制御装置を提供する。
【解決手段】 本願発明の一態様によれば、電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有する電気車制御装置において、前記インバータは前記電動機の電力値を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された電力値を前記コンバータに送信する送信手段とを備え、前記コンバータは前記送信手段によって送信された電力値を受信し、受信した電力値に基づいて、吸収電流を算出する算出手段と、この算出手段によって算出された吸収電流に基づいて、前記貯蔵手段の制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【解決手段】 本願発明の一態様によれば、電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有する電気車制御装置において、前記インバータは前記電動機の電力値を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された電力値を前記コンバータに送信する送信手段とを備え、前記コンバータは前記送信手段によって送信された電力値を受信し、受信した電力値に基づいて、吸収電流を算出する算出手段と、この算出手段によって算出された吸収電流に基づいて、前記貯蔵手段の制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術では、VVVFインバータは回生ブレーキ中に架線側の回生エネルギーを吸収する負荷が不足する軽負荷回生状態において、架線電圧が上昇を、VVVFインバータのコンデンサ電圧の上昇により検知し、コンデンサ電圧値に応じて回生ブレーキ力を絞り込んで架線電圧の上昇を抑える、いわゆる回生リミッタ制御を行っている。回生ブレーキ力を絞ると不足したブレーキ力は機械ブレーキにより補足される。
【0003】
さらに、電力貯蔵装置の充電制御を行うDC/DCコンバータは、ブレーキ中にDC/DCコンバータのコンデンサ電圧の上昇により、軽負荷回生状態を検知し、コンデンサ電圧の上昇を抑えるように、電力貯蔵装置への充電電流を制御している。DC/DCコンバータ装置による電力貯蔵装置への電力吸収量とVVVFの回生リミッタ制御による回生ブレーキ力の絞込み制御量はそれぞれのフィルタコンデンサ電圧で決まり、直接的にはやり取りをしていない。
【0004】
また、VVVFの入力電流とDC/DCコンバータの入力電流が等しくなるように制御する、または、架線への入力電流がゼロとなるように制御している(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−18702号公報。
【非特許文献1】平成15年電気学会産業応用部門大会 3−32 「鉄道車両における電気二重層キャパシタ直列接続の検討」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した技術であると、
電力貯蔵装置の充電制御を行うDC/DCコンバータは、ブレーキ中にDC/DCコンバータのコンデンサ電圧の上昇により、軽負荷回生状態を検知し、コンデンサ電圧の上昇を抑えるように、電力貯蔵装置への充電電流を制御している。このとき、DC/DCコンバータ装置による電力貯蔵装置への電力吸収量とVVVFの回生リミッタ制御による回生ブレーキ力の絞込み制御量はそれぞれのフィルタコンデンサ電圧で決まり、直接的にはやり取りをしていない。このため、それぞれのコンデンサ電圧の検出誤差、電圧の違いにより、吸収エネルギーが回生負荷不足分のエネルギーに対して、不足したり過大となったりして、効果的に吸収できない場合がある。
【0006】
また、VVVFの入力電流とDC/DCコンバータの入力電流が等しくなるように制御する、または、架線への入力電流がゼロとなるように制御しているが、この方法では、架線側の負荷状態の判別が困難であり、架線側へ返せる回生エネルギーもDC/DCコンバータを通して電力貯蔵装置で吸収してしまう場合が懸念される。
【0007】
回生負荷不足分のエネルギーに対し吸収エネルギーが不足すると架線電圧が上昇しVVVFの回生リミッタ制御が動作し回生ブレーキ力を絞ってしまい機械ブレーキの補足が入ってしまう。逆に吸収エネルギーが過大となると本来架線側へ返せるエネルギーも電力貯蔵装置で吸収してしまい、電力貯蔵装置の吸収容量が限られているため、吸収を継続することが出来ない。
【0008】
上述したどちらの場合もVVVF電力貯蔵装置の容量を最大限利用することが出来ずに、効果的な吸収ができないこととなる。
【0009】
以上の点を鑑み本発明の目的は、回生負荷不足分のエネルギーと吸収エネルギーのバランスをとって電力貯蔵装置へ効果的に吸収することが可能な電気車制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本願発明の一態様によれば、電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有し、前記インバータは前記電動機の電力値を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された電力値を前記コンバータに送信する送信手段とを備え、前記コンバータは前記送信手段によって送信された電力値を受信し、受信した電力値に基づいて、吸収電流を算出する算出手段と、この算出手段によって算出された吸収電流に基づいて、前記貯蔵手段の制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする電気車制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、回生負荷不足分のエネルギーと吸収エネルギーのバランスをとって電力貯蔵装置へ効果的に吸収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気車制御装置を備えたで電気車を示した外観図である。
【0014】
図1に示すように、電気車10は、架線21からパンタグラフ1を介して電気を取り込む。取り込まれた電気は、電気車制御装置20に入る。
【0015】
図2は、電気車制御装置20の構成を示したブロック図である。
【0016】
電気車制御装置20は、パンタグラフ1、接触器2、フィルタリアクトル3、VVVFインバータ4、DC/DCコンバータ6、電動機7、リアクトル8、車輪9、電力貯蔵装置11により構成されている。また、VVVFインバータ4、DC/DCコンバータ6、電力貯蔵装置11のそれぞれの電圧を、VF、VD、VEとし、DC/DCコンバータ6から電力貯蔵装置11に流れる電流をIEとする。
【0017】
このように構成された電気車制御装置20において、電気車制御装置20の動作について説明する。
【0018】
図3は、VVVFインバータ4およびDC/DCコンバータ6の構成と信号の処理を示したブロック図である。
【0019】
VVVFインバータ4は、検出・制御装置4aを備えている。検出・制御装置4aには、VVVFインバータフィルタコンデンサ電圧値100、電気車の速度情報、モータのトルク情報、回生ブレーキ指令105等が入力される。検出・制御装置4aは、入力された情報から回生ブレーキ絞り量情報103を算出し、回生ブレーキ指令105から回生ブレーキ絞り量情報103を減算した値を電動機トルク指令として電動機7に出力し、電動機7を制御する。
【0020】
また、検出・制御装置4aは、入力された情報から、例えば、図4に示すように、以下の式を用いて、電力Pを算出する。
【0021】
(モータのトルク)*(電気車の速度)=電力P
検出・制御装置4aは、電力P情報102としてをDC/DCコンバータ6が備える検出・制御装置6aに出力する。また、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101が検出・制御装置6aに入力される。さらに、電力貯蔵装置11から電力貯蔵装置11の充電電圧値110が入力される。
【0022】
検出・制御装置6aは、入力された情報から、例えば、図5に示すように、以下の式を用いて、吸収電流Iを算出する。
【0023】
(電力P)/(電力貯蔵装置の充電電圧)=吸収電流I
吸収電流Iを算出した検出・制御装置6aは、吸収電流Iを吸収電流指令104として、電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0024】
以上より、VVVFインバータにより検出された各種情報に対応して、DC/DCコンバータを動作させることにより、回生負荷不足分のエネルギーと吸収エネルギーのバランスをとって電力貯蔵装置へ効果的に吸収することがができる
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電気車制御装置について図6〜図8を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成箇所は、同符号を付し、詳細な説明は前述に譲る。
【0025】
第2の実施形態の第1の実施形態との相違点は、VVVFインバータ4の検出・制御装置4aからDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに情報が出力されることはなく、フィルタコンデンサ電圧値100の動作開始電圧設定値(回生リミッタ開始電圧値)V1と、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101の電力貯蔵装置11への吸収開始電圧値V3として、V1と同じ値になるように予め設定しておく点である。
【0026】
VVVFインバータ4の検出・制御装置4aでは、回生ブレーキ絞り量αとフィルタコンデンサ電圧値100の動作開始電圧設定値(回生リミッタ開始電圧値)V1との関係は、図7に示すようになる。また、第1実施形態と同様に、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101が検出・制御装置6aに入力される。
【0027】
一方、DC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aは、図8に示すように、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101の電力貯蔵装置11への吸収開始電圧値V3として、V1と同じ値になるように設定する。そして、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101に基づいて、吸収電流Iを算出し、吸収電流指令104として電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0028】
以上より、VVVFインバータの回生エネルギーとDC/DCコンバータによる吸収電力がバランスし協調をとることができ、吸収エネルギーの不足、過大といった問題を解決することができる。
【0029】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る電気車制御装置について図9、図10を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成箇所は、同符号を付し、詳細な説明は前述に譲る。
【0030】
第3の実施形態の第1の実施形態との相違点は、VVVFインバータ4の検出・制御装置4aからDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力される情報が、回生ブレーキ絞り量情報103となる点である。
【0031】
DC/DCコンバータ6は、所定値検知部6bをさらに備えている。所定値検知部6bは、入力された回生ブレーキ絞り量情報103に基づいて、吸収開始電圧値V3をV3’に補正する補正指令をDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する(図10参照)。所定値検知部6bには、例えば、α>0(回生ブレーキ絞り量α)となった場合に、補正指令をDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力するように設定する。
【0032】
VVVFインバータ4の検出・制御装置4aは、回生ブレーキ絞り量αを回生ブレーキ絞り量情報103としてDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する。また、同時に動作開始電圧設定値V1もDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する。また、第1実施形態と同様に、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101が検出・制御装置6aに入力される。
【0033】
DC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aは、図10に示すように、入力された回生ブレーキ絞り量情報103、動作開始電圧設定値V1、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101に基づいて、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101の電力貯蔵装置11への吸収開始電圧値V3として、V1と同じ値になるように設定、制御する。また、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101に基づいて、吸収電流Iを算出し、吸収電流指令112として電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0034】
以上の状態で、所定値検知部6bに入力された回生ブレーキ絞り量情報103に基づいて、所定値検知部6bは、例えば、α>0(回生ブレーキ絞り量α)となったと判別すると、吸収開始電圧値V3をV3’に補正する補正指令をDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する。補正指令が入力されたDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aは、図10に示すように、吸収開始電圧値V3からV3’に補正する。
【0035】
すなわち、VVVFインバータ4のコンデンサ電圧が上昇して回生リミッタ制御が開始されると、VVVFインバータ4は、回生ブレーキ絞り量情報103をDC/DCコンバータ6へ出力する。DC/DCコンバータ6は、回生ブレーキ絞り量の値が所定値を超えると、吸収開始電圧V3をV3’に低下するように補正する。すると、DC/DCコンバータ6のコンデンサ電圧を下回り、DC/DCコンバータ6が動作を開始し、電力貯蔵装置11への吸収が開始される。
【0036】
以上より、VVVFインバータのコンデンサ電圧がDC/DCコンバータのコンデンサ電圧より高かった場合に、VVVFの回生リミッタ制御のみ動作しDC/DCコンバータによる電力吸収が行われないことを防止することができ、VVVFインバータの回生リミッタ制御動作と、DC/DCコンバータの電力吸収制御動作を同期させて電力吸収の不足をなくすことができる。
【0037】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る電気車制御装置について図11、図12を参照して説明する。なお、第3の実施形態と同様の構成箇所は、同符号を付し、詳細な説明は前述に譲る。
【0038】
第4の実施形態の第3の実施形態との相違点は、VVVFインバータ4の検出・制御装置4aからDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力される回生ブレーキ絞り量情報103がデジタル信号となる点である。
【0039】
このため、DC/DCコンバータ6は、所定値検知部6bは備えておらす、逆に、VVVFインバータ4に、所定値検知部4bを備えている。
【0040】
以上のような構成により、VVVFインバータ4からDC/DCコンバータ6へ、デジタル信号として動作指令120を送信することとなる。
【0041】
すなわち、VVVFインバータ4のコンデンサ電圧が上昇して回生リミッタ制御が開始されると、VVVFインバータ4は、DC/DCコンバータ6へ所定値検知部4bを介してデジタル信号として動作指令120を送信する。DC/DCコンバータ6は、動作指令120を受けると、図12に示すように、吸収電流I2を算出し、吸収電流指令114として電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0042】
以上より、VVVFインバータ4の回生リミッタ制御の開始と、DC/DCコンバータ6による電力吸収の開始の同期をとることができ、電力吸収の不足を防止することができる。また、動作指令120をデジタル信号とすることで、DC/DCコンバータ6の構成を簡易なものとすることができる。
【0043】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る電気車制御装置について図13を参照して説明する。
【0044】
第5の実施形態では、図13に示すように、第1の実施形態の吸収電流指令104および第4の実施形態の吸収電流指令114の両方の指令を用いるものである。
【0045】
吸収電流指令104および吸収電流指令114は、切り換え器116を用いて切り換えて出力吸収電流指令130として出力することができる。例えば、切り換え器116により、吸収電流指令104に切り換えられた場合には、出力吸収電流指令130は力行指令となり、切り換え器116により、吸収電流指令114に切り換えられた場合には、出力吸収電流指令130は回生指令となる。そして、出力吸収電流指令130を電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0046】
以上より、第1、第5の実施形態の効果に加えて、力行と回生との実施形態を切り換えて電力貯蔵装置を制御することができる。
【0047】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る電気車制御装置について図14を参照して説明する。
【0048】
第6の実施形態では、図14に示すように、第1の実施形態の吸収電流指令104および第2の実施形態の吸収電流指令112の両方の指令を用いるものである。
【0049】
吸収電流指令104および吸収電流指令112は、加算器118を用いて加算処理して出力吸収電流指令140として出力する。そして、出力吸収電流指令140を電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0050】
以上より、第1、第2の実施形態の効果に加えて、第1、第2の実施形態の吸収電流指令に基づいて電力貯蔵装置を制御することができる。
【0051】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気車制御装置を備えたで電気車を示した外観図。
【図2】電気車制御装置の構成を示したブロック図。
【図3】VVVFインバータおよびDC/DCコンバータの構成と信号の処理を示したブロック図。
【図4】電気車のモータトルク、速度、電力の関係を示した模式図。
【図5】吸収電流と電力との関係を示した模式図。
【図6】本発明の第2実施形態に係る電気車制御装置のVVVFインバータとDC/DCコンバータとの構成を示したブロック図。
【図7】回生ブレーキ絞り量αとフィルタコンデンサ電圧値の動作開始電圧設定値(回生リミッタ開始電圧値)V1との関係を示した模式図。
【図8】吸収電流とVVVFインバータコンデンサ電圧との関係を示した模式図。
【図9】本発明の第3実施形態に係る電気車制御装置のVVVFインバータとDC/DCコンバータとの構成を示したブロック図。
【図10】吸収電流とDC/DCコンバータコンデンサ電圧との関係を示した模式図。
【図11】本発明の第4実施形態に係る電気車制御装置のVVVFインバータとDC/DCコンバータとの構成を示したブロック図。
【図12】吸収電流とDC/DCコンバータコンデンサ電圧との関係を示した模式図。
【図13】本発明の第5実施形態に係る電気車制御装置の構成を示した模式図。
【図14】本発明の第6実施形態に係る電気車制御装置の構成を示した模式図。
【符号の説明】
【0053】
1…パンタグラフ、2…接触器、3…フィルタリアクトル、4…VVVFインバータ、4a…検出・制御装置、4b…所定値検知部、6…DCコンバータ、6a…検出・制御装置、6b…所定値検知部、7…電動機、8…リアクトル、9…車輪、10…電気車、11…電力貯蔵装置、20…電気車制御装置、21…架線、100…VVVFインバータフィルタコンデンサ電圧値、101…DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値、102…P情報、103…回生ブレーキ絞り量情報、104…吸収電流指令、105…回生ブレーキ指令、110…充電電圧値、112…吸収電流指令、114…吸収電流指令、116…器、118…加算器、120…動作指令、130…出力吸収電流指令、140…出力吸収電流指令。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術では、VVVFインバータは回生ブレーキ中に架線側の回生エネルギーを吸収する負荷が不足する軽負荷回生状態において、架線電圧が上昇を、VVVFインバータのコンデンサ電圧の上昇により検知し、コンデンサ電圧値に応じて回生ブレーキ力を絞り込んで架線電圧の上昇を抑える、いわゆる回生リミッタ制御を行っている。回生ブレーキ力を絞ると不足したブレーキ力は機械ブレーキにより補足される。
【0003】
さらに、電力貯蔵装置の充電制御を行うDC/DCコンバータは、ブレーキ中にDC/DCコンバータのコンデンサ電圧の上昇により、軽負荷回生状態を検知し、コンデンサ電圧の上昇を抑えるように、電力貯蔵装置への充電電流を制御している。DC/DCコンバータ装置による電力貯蔵装置への電力吸収量とVVVFの回生リミッタ制御による回生ブレーキ力の絞込み制御量はそれぞれのフィルタコンデンサ電圧で決まり、直接的にはやり取りをしていない。
【0004】
また、VVVFの入力電流とDC/DCコンバータの入力電流が等しくなるように制御する、または、架線への入力電流がゼロとなるように制御している(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−18702号公報。
【非特許文献1】平成15年電気学会産業応用部門大会 3−32 「鉄道車両における電気二重層キャパシタ直列接続の検討」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した技術であると、
電力貯蔵装置の充電制御を行うDC/DCコンバータは、ブレーキ中にDC/DCコンバータのコンデンサ電圧の上昇により、軽負荷回生状態を検知し、コンデンサ電圧の上昇を抑えるように、電力貯蔵装置への充電電流を制御している。このとき、DC/DCコンバータ装置による電力貯蔵装置への電力吸収量とVVVFの回生リミッタ制御による回生ブレーキ力の絞込み制御量はそれぞれのフィルタコンデンサ電圧で決まり、直接的にはやり取りをしていない。このため、それぞれのコンデンサ電圧の検出誤差、電圧の違いにより、吸収エネルギーが回生負荷不足分のエネルギーに対して、不足したり過大となったりして、効果的に吸収できない場合がある。
【0006】
また、VVVFの入力電流とDC/DCコンバータの入力電流が等しくなるように制御する、または、架線への入力電流がゼロとなるように制御しているが、この方法では、架線側の負荷状態の判別が困難であり、架線側へ返せる回生エネルギーもDC/DCコンバータを通して電力貯蔵装置で吸収してしまう場合が懸念される。
【0007】
回生負荷不足分のエネルギーに対し吸収エネルギーが不足すると架線電圧が上昇しVVVFの回生リミッタ制御が動作し回生ブレーキ力を絞ってしまい機械ブレーキの補足が入ってしまう。逆に吸収エネルギーが過大となると本来架線側へ返せるエネルギーも電力貯蔵装置で吸収してしまい、電力貯蔵装置の吸収容量が限られているため、吸収を継続することが出来ない。
【0008】
上述したどちらの場合もVVVF電力貯蔵装置の容量を最大限利用することが出来ずに、効果的な吸収ができないこととなる。
【0009】
以上の点を鑑み本発明の目的は、回生負荷不足分のエネルギーと吸収エネルギーのバランスをとって電力貯蔵装置へ効果的に吸収することが可能な電気車制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本願発明の一態様によれば、電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有し、前記インバータは前記電動機の電力値を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された電力値を前記コンバータに送信する送信手段とを備え、前記コンバータは前記送信手段によって送信された電力値を受信し、受信した電力値に基づいて、吸収電流を算出する算出手段と、この算出手段によって算出された吸収電流に基づいて、前記貯蔵手段の制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする電気車制御装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、回生負荷不足分のエネルギーと吸収エネルギーのバランスをとって電力貯蔵装置へ効果的に吸収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気車制御装置を備えたで電気車を示した外観図である。
【0014】
図1に示すように、電気車10は、架線21からパンタグラフ1を介して電気を取り込む。取り込まれた電気は、電気車制御装置20に入る。
【0015】
図2は、電気車制御装置20の構成を示したブロック図である。
【0016】
電気車制御装置20は、パンタグラフ1、接触器2、フィルタリアクトル3、VVVFインバータ4、DC/DCコンバータ6、電動機7、リアクトル8、車輪9、電力貯蔵装置11により構成されている。また、VVVFインバータ4、DC/DCコンバータ6、電力貯蔵装置11のそれぞれの電圧を、VF、VD、VEとし、DC/DCコンバータ6から電力貯蔵装置11に流れる電流をIEとする。
【0017】
このように構成された電気車制御装置20において、電気車制御装置20の動作について説明する。
【0018】
図3は、VVVFインバータ4およびDC/DCコンバータ6の構成と信号の処理を示したブロック図である。
【0019】
VVVFインバータ4は、検出・制御装置4aを備えている。検出・制御装置4aには、VVVFインバータフィルタコンデンサ電圧値100、電気車の速度情報、モータのトルク情報、回生ブレーキ指令105等が入力される。検出・制御装置4aは、入力された情報から回生ブレーキ絞り量情報103を算出し、回生ブレーキ指令105から回生ブレーキ絞り量情報103を減算した値を電動機トルク指令として電動機7に出力し、電動機7を制御する。
【0020】
また、検出・制御装置4aは、入力された情報から、例えば、図4に示すように、以下の式を用いて、電力Pを算出する。
【0021】
(モータのトルク)*(電気車の速度)=電力P
検出・制御装置4aは、電力P情報102としてをDC/DCコンバータ6が備える検出・制御装置6aに出力する。また、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101が検出・制御装置6aに入力される。さらに、電力貯蔵装置11から電力貯蔵装置11の充電電圧値110が入力される。
【0022】
検出・制御装置6aは、入力された情報から、例えば、図5に示すように、以下の式を用いて、吸収電流Iを算出する。
【0023】
(電力P)/(電力貯蔵装置の充電電圧)=吸収電流I
吸収電流Iを算出した検出・制御装置6aは、吸収電流Iを吸収電流指令104として、電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0024】
以上より、VVVFインバータにより検出された各種情報に対応して、DC/DCコンバータを動作させることにより、回生負荷不足分のエネルギーと吸収エネルギーのバランスをとって電力貯蔵装置へ効果的に吸収することがができる
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電気車制御装置について図6〜図8を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成箇所は、同符号を付し、詳細な説明は前述に譲る。
【0025】
第2の実施形態の第1の実施形態との相違点は、VVVFインバータ4の検出・制御装置4aからDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに情報が出力されることはなく、フィルタコンデンサ電圧値100の動作開始電圧設定値(回生リミッタ開始電圧値)V1と、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101の電力貯蔵装置11への吸収開始電圧値V3として、V1と同じ値になるように予め設定しておく点である。
【0026】
VVVFインバータ4の検出・制御装置4aでは、回生ブレーキ絞り量αとフィルタコンデンサ電圧値100の動作開始電圧設定値(回生リミッタ開始電圧値)V1との関係は、図7に示すようになる。また、第1実施形態と同様に、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101が検出・制御装置6aに入力される。
【0027】
一方、DC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aは、図8に示すように、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101の電力貯蔵装置11への吸収開始電圧値V3として、V1と同じ値になるように設定する。そして、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101に基づいて、吸収電流Iを算出し、吸収電流指令104として電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0028】
以上より、VVVFインバータの回生エネルギーとDC/DCコンバータによる吸収電力がバランスし協調をとることができ、吸収エネルギーの不足、過大といった問題を解決することができる。
【0029】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る電気車制御装置について図9、図10を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成箇所は、同符号を付し、詳細な説明は前述に譲る。
【0030】
第3の実施形態の第1の実施形態との相違点は、VVVFインバータ4の検出・制御装置4aからDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力される情報が、回生ブレーキ絞り量情報103となる点である。
【0031】
DC/DCコンバータ6は、所定値検知部6bをさらに備えている。所定値検知部6bは、入力された回生ブレーキ絞り量情報103に基づいて、吸収開始電圧値V3をV3’に補正する補正指令をDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する(図10参照)。所定値検知部6bには、例えば、α>0(回生ブレーキ絞り量α)となった場合に、補正指令をDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力するように設定する。
【0032】
VVVFインバータ4の検出・制御装置4aは、回生ブレーキ絞り量αを回生ブレーキ絞り量情報103としてDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する。また、同時に動作開始電圧設定値V1もDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する。また、第1実施形態と同様に、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101が検出・制御装置6aに入力される。
【0033】
DC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aは、図10に示すように、入力された回生ブレーキ絞り量情報103、動作開始電圧設定値V1、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101に基づいて、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101の電力貯蔵装置11への吸収開始電圧値V3として、V1と同じ値になるように設定、制御する。また、DC/DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値101に基づいて、吸収電流Iを算出し、吸収電流指令112として電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0034】
以上の状態で、所定値検知部6bに入力された回生ブレーキ絞り量情報103に基づいて、所定値検知部6bは、例えば、α>0(回生ブレーキ絞り量α)となったと判別すると、吸収開始電圧値V3をV3’に補正する補正指令をDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力する。補正指令が入力されたDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aは、図10に示すように、吸収開始電圧値V3からV3’に補正する。
【0035】
すなわち、VVVFインバータ4のコンデンサ電圧が上昇して回生リミッタ制御が開始されると、VVVFインバータ4は、回生ブレーキ絞り量情報103をDC/DCコンバータ6へ出力する。DC/DCコンバータ6は、回生ブレーキ絞り量の値が所定値を超えると、吸収開始電圧V3をV3’に低下するように補正する。すると、DC/DCコンバータ6のコンデンサ電圧を下回り、DC/DCコンバータ6が動作を開始し、電力貯蔵装置11への吸収が開始される。
【0036】
以上より、VVVFインバータのコンデンサ電圧がDC/DCコンバータのコンデンサ電圧より高かった場合に、VVVFの回生リミッタ制御のみ動作しDC/DCコンバータによる電力吸収が行われないことを防止することができ、VVVFインバータの回生リミッタ制御動作と、DC/DCコンバータの電力吸収制御動作を同期させて電力吸収の不足をなくすことができる。
【0037】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る電気車制御装置について図11、図12を参照して説明する。なお、第3の実施形態と同様の構成箇所は、同符号を付し、詳細な説明は前述に譲る。
【0038】
第4の実施形態の第3の実施形態との相違点は、VVVFインバータ4の検出・制御装置4aからDC/DCコンバータ6の検出・制御装置6aに出力される回生ブレーキ絞り量情報103がデジタル信号となる点である。
【0039】
このため、DC/DCコンバータ6は、所定値検知部6bは備えておらす、逆に、VVVFインバータ4に、所定値検知部4bを備えている。
【0040】
以上のような構成により、VVVFインバータ4からDC/DCコンバータ6へ、デジタル信号として動作指令120を送信することとなる。
【0041】
すなわち、VVVFインバータ4のコンデンサ電圧が上昇して回生リミッタ制御が開始されると、VVVFインバータ4は、DC/DCコンバータ6へ所定値検知部4bを介してデジタル信号として動作指令120を送信する。DC/DCコンバータ6は、動作指令120を受けると、図12に示すように、吸収電流I2を算出し、吸収電流指令114として電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0042】
以上より、VVVFインバータ4の回生リミッタ制御の開始と、DC/DCコンバータ6による電力吸収の開始の同期をとることができ、電力吸収の不足を防止することができる。また、動作指令120をデジタル信号とすることで、DC/DCコンバータ6の構成を簡易なものとすることができる。
【0043】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る電気車制御装置について図13を参照して説明する。
【0044】
第5の実施形態では、図13に示すように、第1の実施形態の吸収電流指令104および第4の実施形態の吸収電流指令114の両方の指令を用いるものである。
【0045】
吸収電流指令104および吸収電流指令114は、切り換え器116を用いて切り換えて出力吸収電流指令130として出力することができる。例えば、切り換え器116により、吸収電流指令104に切り換えられた場合には、出力吸収電流指令130は力行指令となり、切り換え器116により、吸収電流指令114に切り換えられた場合には、出力吸収電流指令130は回生指令となる。そして、出力吸収電流指令130を電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0046】
以上より、第1、第5の実施形態の効果に加えて、力行と回生との実施形態を切り換えて電力貯蔵装置を制御することができる。
【0047】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る電気車制御装置について図14を参照して説明する。
【0048】
第6の実施形態では、図14に示すように、第1の実施形態の吸収電流指令104および第2の実施形態の吸収電流指令112の両方の指令を用いるものである。
【0049】
吸収電流指令104および吸収電流指令112は、加算器118を用いて加算処理して出力吸収電流指令140として出力する。そして、出力吸収電流指令140を電力貯蔵装置11に出力し、電力貯蔵装置11の制御を行う。
【0050】
以上より、第1、第2の実施形態の効果に加えて、第1、第2の実施形態の吸収電流指令に基づいて電力貯蔵装置を制御することができる。
【0051】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気車制御装置を備えたで電気車を示した外観図。
【図2】電気車制御装置の構成を示したブロック図。
【図3】VVVFインバータおよびDC/DCコンバータの構成と信号の処理を示したブロック図。
【図4】電気車のモータトルク、速度、電力の関係を示した模式図。
【図5】吸収電流と電力との関係を示した模式図。
【図6】本発明の第2実施形態に係る電気車制御装置のVVVFインバータとDC/DCコンバータとの構成を示したブロック図。
【図7】回生ブレーキ絞り量αとフィルタコンデンサ電圧値の動作開始電圧設定値(回生リミッタ開始電圧値)V1との関係を示した模式図。
【図8】吸収電流とVVVFインバータコンデンサ電圧との関係を示した模式図。
【図9】本発明の第3実施形態に係る電気車制御装置のVVVFインバータとDC/DCコンバータとの構成を示したブロック図。
【図10】吸収電流とDC/DCコンバータコンデンサ電圧との関係を示した模式図。
【図11】本発明の第4実施形態に係る電気車制御装置のVVVFインバータとDC/DCコンバータとの構成を示したブロック図。
【図12】吸収電流とDC/DCコンバータコンデンサ電圧との関係を示した模式図。
【図13】本発明の第5実施形態に係る電気車制御装置の構成を示した模式図。
【図14】本発明の第6実施形態に係る電気車制御装置の構成を示した模式図。
【符号の説明】
【0053】
1…パンタグラフ、2…接触器、3…フィルタリアクトル、4…VVVFインバータ、4a…検出・制御装置、4b…所定値検知部、6…DCコンバータ、6a…検出・制御装置、6b…所定値検知部、7…電動機、8…リアクトル、9…車輪、10…電気車、11…電力貯蔵装置、20…電気車制御装置、21…架線、100…VVVFインバータフィルタコンデンサ電圧値、101…DCコンバータフィルタコンデンサ電圧値、102…P情報、103…回生ブレーキ絞り量情報、104…吸収電流指令、105…回生ブレーキ指令、110…充電電圧値、112…吸収電流指令、114…吸収電流指令、116…器、118…加算器、120…動作指令、130…出力吸収電流指令、140…出力吸収電流指令。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有し、
前記インバータは前記電動機の電力値を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された電力値を前記コンバータに送信する送信手段とを備え、
前記コンバータは前記送信手段によって送信された電力値を受信し、受信した電力値に基づいて、吸収電流を算出する算出手段と、この算出手段によって算出された吸収電流に基づいて、前記貯蔵手段の制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする電気車制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電気車制御装置において、
前記検出手段は、前記電気車の速度情報と、前記電動機のモータトルク情報と、前記貯蔵手段の充電電圧とから前記電動機の電力値を検出することを特徴とする電気車制御装置。
【請求項3】
電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有し、
前記コンバータは、前記インバータの回生リミッタ制御時のフィルタコンデンサ電圧の動作開始電圧設定値を、当該コンバータのフィルタコンデンサ電圧の動作開始電圧設定値に一致させる制御を行うことを特徴とする電気車制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電気車制御装置において、
前記コンバータは、前記インバータからの指令に基づいて貯蔵手段の制御を行うことを特徴とする電気車制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電気車制御装置において、
前記指令は、インバータからの回生ブレーキ力絞り量情報であり、この回生ブレーキ力絞り量情報に基づいて、前記コンバータは、前記フィルタコンデンサ電圧の動作開始電圧設定値を補正することを特徴とする電気車制御装置。
【請求項6】
請求項4に記載の電気車制御装置において、
前記指令は、回生ブレーキ力絞り量情報に基づくインバータからの動作指令であり、この動作指令に基づいて、前記コンバータは、出力する吸収電流を算出し、算出された吸収電流によって前記貯蔵手段の制御を行うことを特徴とする電気車制御装置。
【請求項1】
電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有し、
前記インバータは前記電動機の電力値を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された電力値を前記コンバータに送信する送信手段とを備え、
前記コンバータは前記送信手段によって送信された電力値を受信し、受信した電力値に基づいて、吸収電流を算出する算出手段と、この算出手段によって算出された吸収電流に基づいて、前記貯蔵手段の制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする電気車制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電気車制御装置において、
前記検出手段は、前記電気車の速度情報と、前記電動機のモータトルク情報と、前記貯蔵手段の充電電圧とから前記電動機の電力値を検出することを特徴とする電気車制御装置。
【請求項3】
電気車の電動機を駆動するインバータと、電動機のエネルギーを蓄積するための貯蔵手段と、この貯蔵手段に接続されたコンバータとを有し、
前記コンバータは、前記インバータの回生リミッタ制御時のフィルタコンデンサ電圧の動作開始電圧設定値を、当該コンバータのフィルタコンデンサ電圧の動作開始電圧設定値に一致させる制御を行うことを特徴とする電気車制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電気車制御装置において、
前記コンバータは、前記インバータからの指令に基づいて貯蔵手段の制御を行うことを特徴とする電気車制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電気車制御装置において、
前記指令は、インバータからの回生ブレーキ力絞り量情報であり、この回生ブレーキ力絞り量情報に基づいて、前記コンバータは、前記フィルタコンデンサ電圧の動作開始電圧設定値を補正することを特徴とする電気車制御装置。
【請求項6】
請求項4に記載の電気車制御装置において、
前記指令は、回生ブレーキ力絞り量情報に基づくインバータからの動作指令であり、この動作指令に基づいて、前記コンバータは、出力する吸収電流を算出し、算出された吸収電流によって前記貯蔵手段の制御を行うことを特徴とする電気車制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−314182(P2006−314182A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−136670(P2005−136670)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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