説明

電源装置

【課題】周囲温度が変化した場合でも、安定した出力直流電圧を得る。
【解決手段】 出力直流電圧の第1の検出結果と第1の基準電圧発生素子13からの第1の基準電圧との比較によって出力直流電圧の電圧値をフィードバック制御するための信号を出力する第1の比較手段を備えた電圧発生回路12と、第1の電圧検出部(R2,R3)からの第1の検出結果を第1の比較手段A1にフィードバックする第1のフィードバックループと、出力直流電圧の第2の検出結果を発生する第2の電圧検出部(R4,R5)と、第1の基準電圧よりも温度変動が少ない第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生素子15からの第2の基準電圧と第2の検出結果とを比較する第2の比較手段A3と、第2の比較手段の比較結果に基づいて第1の比較手段を制御して、出力直流電圧を第2の基準電圧に基づく電圧値にフィードバック制御する第2のフィードバックループとを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ等に好適な電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、FAX、プリンタ、複写機等のOA機器、紫外−可視光分光光度計、高速液体クロマトグラフ等の分析機器や各種計測機器等の電源として、スイッチング電源が採用されることがある。スイッチング電源は、スイッチングトランジスタによって、入力された直流電圧を高周波の交流に変換し、更に整流平滑回路によって直流電圧に変換する。スイッチング電源は、スイッチングトランジスタのオンデューティを制御することで、安定的な直流電圧を得るようになっている。
【0003】
安定した出力を得るためのオンデューティは、例えば、出力電圧をフィードバックして、基準となる電圧と比較するフィードバック制御によって得られる。一般的なレギュレータ用ICにおいては、比較に用いる基準電圧を発生する基準電圧発生部も内蔵されている。
【0004】
ところが、ICに内蔵されている基準電圧発生部は、周囲温度が変化すると、基準電圧が変動しやすいという欠点がある。このため、周囲の温度が変化すると、基準電圧の変動によって、出力電圧/電流が変動してしまう。
【0005】
そこで、周囲温度をサーミスタ等で検出し、検出結果に基づいて出力電圧を補正する補正回路が採用されることがある。例えば、特許文献1においては、温度センサーの出力に基づいて電圧を補正する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−144990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のように、温度の検出結果に基づいて出力を補正する手法では、温度検出の誤差、温度と補正量との関係のずれ等に起因して、必ずしも高精度に温度補正することができないという問題点があった。
【0007】
本発明は、温度変動が少ない基準電圧素子を用いることで、温度を検出することなく高精度のドリフト特性を得ることができる電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る電源装置は、所定の出力直流電圧を発生する電圧発生回路であって、前記出力直流電圧の第1の検出結果が与えられ、該第1の検出結果と第1の基準電圧発生素子からの第1の基準電圧との比較によって前記出力直流電圧の電圧値をフィードバック制御するための信号を出力する第1の比較手段を備えた電圧発生回路と、前記第1の検出結果を発生する第1の電圧検出部を備えて、前記第1の検出結果を前記第1の比較手段にフィードバックする第1のフィードバックループと、前記出力直流電圧の第2の検出結果を発生する第2の電圧検出部と、前記第1の基準電圧よりも温度変動が少ない第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生素子からの前記第2の基準電圧と前記第2の検出結果とを比較する第2の比較手段と、前記第2の比較手段の比較結果に基づいて前記第1の比較手段を制御して、前記出力直流電圧を前記第2の基準電圧に基づく電圧値にフィードバック制御する第2のフィードバックループとを具備したことを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、電圧発生回路の出力直流電圧は、第1の電圧検出部によって第1の検出結果として検出される。第1のフィードバックループでは、第1の検出結果と第1の基準電圧発生素子からの第1の基準電圧との比較が行われ、比較結果によって出力直流電圧の電圧値がフィードバック制御される。また、前記出力直流電圧は、第2の電圧検出部によって第2の検出結果として検出される。第2の検出結果は、第2の比較手段によって、第1の基準電圧よりも温度変動が少ない第2の基準電圧と比較される。この比較結果に基づいて、第2のフィードバックループにより、第1の比較手段が制御される。即ち、第2のフィードバックループによる制御が第1のフィードバックループによる制御に優先され、出力直流電圧は温度変動が少ない第2の基準電圧に基づく電圧値に制御される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、温度変動が少ない基準電圧素子を用いることで、温度を検出することなく高精度のドリフト特性を得ることができるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る電源装置を示す回路図である。
【0012】
図1において、直流電圧源11は所定の直流電圧を発生する。例えば、直流電圧源11は直流12Vを発生する。この直流電圧はスイッチS1を介してスイッチングレギュレータ回路12の電源入力端に供給される。なお、スイッチングレギュレータ回路12としてはIC化されたものを採用することができる。
【0013】
スイッチングレギュレータ回路12の電源入力端は、スイッチングトランジスタQ1を介して正極性出力端に接続される。スイッチングトランジスタQ1は、後述するオペアンプA2によってオン,オフ駆動されて、電源入力端に供給された直流電圧を、正極性出力端に供給する。スイッチングトランジスタQ1がオン,オフすることで、正極性出力端には高周波の交流電圧が発生する。
【0014】
スイッチングレギュレータ回路12の電源出力端には、ダイオードD1、コイルL1及びコンデンサC2によって構成される整流平滑回路が接続されている。なお、ダイオードD1はトランジスタQ1オフ時に基準電位点に発生するノイズを除去し、コイルL1は出力電流のリップル分を抑制し、コンデンサC2は出力電圧を安定化させる機能を有する。この整流平滑回路は、スイッチングレギュレータ回路12の正極性出力端に発生した交流電圧を直流に変換する。この直流電圧は、スイッチングトランジスタQ1のオンデューティに応じた実効電圧を有する。コンデンサC2の両端には、例えば5Vの直流電圧が現れる。コンデンサC2の両端に現れる直流電圧が出力直流電圧としてランプ16等の所定の負荷に供給される。
【0015】
本実施の形態においては、出力直流電圧を安定した所望の電圧値に制御するために、第1のフィードバックループと第2のフィードバックループとが構成されている。第1のフィードバックループは、抵抗R2,R3及びオペアンプA1,A2によって構成される。なお、第1のフィードバックループは、一般的なスイッチングレギュレータ回路に採用されるものと同様のものである。
【0016】
スイッチングレギュレータ回路12の出力が現れるコンデンサC2の正極性端と基準電位点との間には、出力電圧検出用の抵抗R2,R3の直列回路が接続される。抵抗R2,R3の接続点はオペアンプA1の負極性入力端に接続される。オペアンプA1の正極性入力端には、基準電圧発生素子13から基準電圧Vref1が供給される。
【0017】
オペアンプA1は、2入力の差に基づくレベルの出力をオペアンプA2の負極性入力端に出力する。オペアンプA2の正極性入力端には発振器14の出力が与えられる。発振器14は、抵抗R1,C1の値に応じた周波数で発振し、発振出力として三角波を出力する。オペアンプA2は、2入力を比較して、比較結果をスイッチングトランジスタQ1のゲートに供給する。
【0018】
オペアンプA2は、三角波のレベルとオペアンプA1の出力レベルとを比較して、比較結果に応じたデューティのパルスを出力する。即ち、オペアンプA2の出力パルスのデューティは、オペアンプA1の出力レベルが負側に大きい程小さくなり、正側に大きいほど程大きくなる。オペアンプA2の出力パルスのデューティが大きいほど、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧のレベルは大きくなり、オペアンプA2の出力パルスのデューティが小さいほど、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧のレベルは小さくなる。
【0019】
第1のフィードバックループでは、抵抗R2,R3によって出力直流電圧を分圧し、抵抗R3の両端電圧をオペアンプA1にフィードバックする。従って、第1のフィードバックループのみによれば、抵抗R3の両端電圧と基準電圧発生素子13の基準電圧Vref1とが一致するように、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧のレベルが制御される。
【0020】
一方、第2のフィードバックループは、オペアンプA3、基準電圧発生素子15、抵抗R4,R5,R6、及びトランジスタQ2,Q3によって構成される。スイッチングレギュレータ回路12の出力が現れるコンデンサC2の正極性端と基準電位点との間には、出力電圧検出用の抵抗R4,R5が直列接続されている。抵抗R4,R5の接続点はオペアンプA3の正極性入力端に接続される。オペアンプA3の負極性入力端には、基準電圧発生素子15から基準電圧Vref2が供給される。
【0021】
本実施の形態においては、基準電圧発生素子15は、基準電圧発生素子13に比べて、温度特性が極めて良好な素子であって、周囲温度が変化した場合でも、変動が極めて少ない基準電圧Vref2を安定的に発生することができる。
【0022】
オペアンプA3の出力端はトランジスタQ3のベースに接続される。トランジスタQ3のエミッタは、基準電位点に接続され、コレクタは抵抗R6を介してトランジスタQ2のベースに接続される。トランジスタQ2のエミッタはコンデンサC2の正極性端に接続され、コレクタはオペアンプA1の負極性入力端に接続される。
【0023】
オペアンプA3は、抵抗R5の両端電圧と基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2とを比較し、比較結果によってトランジスタQ3を制御する。即ち、オペアンプA3は、抵抗R5の両端電圧が基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2よりも高い場合には、トランジスタQ3をオンにする比較結果を出力し、抵抗R5の両端電圧が基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2以下の場合には、トランジスタQ3をオフにする比較結果を出力する。
【0024】
トランジスタQ3がオンになると、トランジスタQ2もオンとなり、コンデンサC2の正極性端に現れる直流電圧がオペアンプA1の負極性入力端に供給される。即ち、この場合には、オペアンプA2はオンデューティを低下させ、出力直流電圧は低くなる。なお、トランジスタQ3がオフの場合には、トランジスタQ2もオフとなる。
【0025】
即ち、第2のフィードバックループは、抵抗R5の両端電圧が基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2よりも高い場合に、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧を低下させて、抵抗R5の両端電圧を基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2に一致させるように作用する。なお、第2のフィードバックループは、抵抗R5の両端電圧が基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2以下の場合には、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧を変化させる機能は有していない。
【0026】
第2のフィードバックループのフィードバック信号は、第1のフィードバックループのフィードバック信号に加算されるようになっており、第2のフィードバックループによる制御の方が、第1のフィードバックループの制御に優先されることになる。
【0027】
本実施の形態においては、高精度の基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2及び抵抗R4,R5の抵抗値は、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧を所望の値(以下、規定電圧という)にするように設定される。これに対し、第1のフィードバックループのみによる制御を考慮した場合における基準電圧発生素子13の基準電圧Vref1及び抵抗R2,R3の抵抗値は、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧が規定電圧よりも第1の電圧だけ高くなるように設定する。この第1の電圧は、基準電圧発生素子13の基準電圧Vref1に生じる温度ドリフトによってコンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧の低下分よりも大きな値に設定する。
【0028】
次に、このように構成された実施の形態の作用について説明する。
【0029】
基準電圧発生素子13の基準電圧Vref1は、スイッチングレギュレータ回路12がIC化されている場合には、予め定められた固定値に設定されている。抵抗R2,R3は、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧を規定電圧よりも第1の電圧だけ高くするような値に設定する。いま、例えば、基準電圧発生素子13,15の基準電圧Vref1,Vref2として2.5Vが設定されているものとし、規定電圧を5V、第1の電圧を0.5Vであるものとして説明する。
【0030】
即ち、第1のフィードバックループは、基準電圧発生素子13の基準電圧Vref1に変動がない場合には、出力直流電圧として5.5Vが発生するように、フィードバック制御する。上述したように、第1の電圧は、温度ドリフトによる出力直流電圧の低下分よりも大きな値に設定しているので、基準電圧発生素子13の基準電圧Vref1が周囲温度によって増減した場合でも、第1のフィードバックループのみの制御による出力直流電圧は、規定電圧5Vよりも必ず大きくなる。
【0031】
一方、第2のフィードバックループは、出力直流電圧が規定電圧の場合に、抵抗R5の両端電圧が基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2に一致するように設定されている。第1のフィードバックループのみによる制御では、出力直流電圧は、規定電圧5Vよりも大きくなろうとするので、抵抗R5の両端電圧は基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2よりも大きくなろうとする。そうすると、オペアンプA3は、トランジスタQ3をオンにする比較結果を出力する。これにより、トランジスタQ3がオンとなり、トランジスタQ2もオンとなる。そうすると、出力直流電圧がオペアンプA1の負極性入力端に供給されて、オペアンプA2のデューティを小さくするように作用する。こうして、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧が低下する。
【0032】
出力直流電圧が規定電圧まで低下すると、抵抗R5の両端電圧と基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2とが一致し、オペアンプA3の出力はローレベル(以下、Lレベルという)となって、トランジスタQ3,Q2はオフする。即ち、第2のフィードバックループによる制御は、第1のフィードバックループによる制御に優先し、出力直流電圧が規定電圧に到達すると終了する。
【0033】
本実施の形態においては、基準電圧発生素子15は基準電圧発生素子13に比べて温度特性に優れており、基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2は周囲温度が変化しても、殆ど変化しない。第2のフィードバックループは、基準電圧発生素子15の基準電圧Vref2に基づくフィードバック制御を行っており、温度特性が優れた素子によって安定した規定電圧を得ることができる。
【0034】
このように、本実施の形態においては、内蔵された基準電圧素子によるフィードバック制御に優先させて、温度特性に優れた基準電圧素子を用いたフィードバック制御を採用しており、周囲温度の変化に拘わらず、常に安定した出力直流電圧を得ることができる。
【0035】
図2は本発明の第2の実施の形態に係る電源装置を示す回路図である。図2において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
本実施の形態においては、抵抗R4〜R6、トランジスタQ2,Q3が省略されると共に、オペアンプA3に代えてオペアンプA4が採用される。本実施の形態のスイッチングレギュレータ回路12’は、第1の実施の形態のスイッチングレギュレータ回路12と同様の構成であり、直流電圧源11からの直流電圧が端子T1を介して入力され、スイッチングトランジスタQ1のスイッチングによって、端子T2から高周波交流電圧を発生する。なお、この高周波交流電圧の周波数は、端子T5を介して発振器14に接続された抵抗R1、コンデンサC1の値によって決定される。
【0037】
本実施の形態においては、スイッチングレギュレータ回路12’のオペアンプA1の負極性入力端には、端子T2を介して電源電圧が印加されるようになっている。また、オペアンプA2の負極性入力端には、端子T4を介してオペアンプA4の出力が与えられる。
【0038】
本実施の形態においては、抵抗R2,R3の接続点に発生する電圧は、オペアンプA4の負極性入力端に供給され、オペアンプA4の正極性入力端には、基準電圧素子15から基準電圧Vref2が供給される。なお、オペアンプA4の負極性入力端と出力端との間には、位相補正用のコンデンサC3及び抵抗R7が直列接続されている。
【0039】
このように構成された実施の形態においては、オペアンプA1の負極性入力端に電源電圧が供給されており、オペアンプA1の出力はLレベルで固定される。一方、オペアンプA4の負極性入力端には抵抗R3の両端電圧が供給されており、オペアンプA4は、コンデンサC2の両端に現れる出力直流電圧のレベルと基準電圧Vref2との比較結果に応じた出力を出力する。
【0040】
即ち、本実施の形態においては、オペアンプA2の出力のオンデューティのフィードバック制御には、オペアンプA1に代えてオペアンプA4が用いられる。オペアンプA4は、基準電圧素子15の基準電圧Vref2と抵抗R3の両端電圧とを比較している。オペアンプA4によるフィードバックループによって、抵抗R3の両端電圧が基準電圧Vref2に一致するように、コンデンサC2の両端電圧が規定される。基準電圧発生素子15は温度特性に優れており、周囲温度が変化しても基準電圧Vref2は殆ど変化しないので、周囲温度の変化に拘わらず、安定した出力直流電圧を得ることができる。
【0041】
このように、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0042】
図3は横軸に時間をとり、縦軸に周囲温度及びランプ電圧変動率をとって、第1及び第2の実施の形態における回路による効果を実験結果によって示すグラフである。図3において、破線は周囲温度の変化を示し、一点鎖線は従来例における特性を示し、実線は図1又は図2の回路による特性を示している。なお、図3は負荷抵抗が5KΩの例を示している。
【0043】
図3の破線に示すように、周囲温度が時間と共に変動した場合において、従来回路では、一点鎖線に示すように、ランプ電圧は比較的大きく変動する。これに対し、図1又は図2の回路では、周囲温度が時間と共に変動しても、実線にて示すように、ランプ電圧の変動は極めて小さい。
【0044】
図3の実験結果から明らかなように、上記各実施の形態によれば、周囲温度の変動に拘わらず、極めて安定した出力直流電圧を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電源装置を示す回路図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る電源装置を示す回路図。
【図3】第1及び第2の実施の形態における回路による効果を実験結果によって示すグラフ。
【符号の説明】
【0046】
10…第1の電源部、11…交流電源、12,14…整流回路、20…第2の電源部、Q1〜Q3…トランジスタ、C1〜C6…コンデンサ、D1〜D7…ダイオード、L1〜L3…コイル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の出力直流電圧を発生する電圧発生回路であって、前記出力直流電圧の第1の検出結果が与えられ、該第1の検出結果と第1の基準電圧発生素子からの第1の基準電圧との比較によって前記出力直流電圧の電圧値をフィードバック制御するための信号を出力する第1の比較手段を備えた電圧発生回路と、
前記第1の検出結果を発生する第1の電圧検出部を備えて、前記第1の検出結果を前記第1の比較手段にフィードバックする第1のフィードバックループと、
前記出力直流電圧の第2の検出結果を発生する第2の電圧検出部と、前記第1の基準電圧よりも温度変動が少ない第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生素子からの前記第2の基準電圧と前記第2の検出結果とを比較する第2の比較手段と、前記第2の比較手段の比較結果に基づいて前記第1の比較手段を制御して、前記出力直流電圧を前記第2の基準電圧に基づく電圧値にフィードバック制御する第2のフィードバックループとを具備したことを特徴とする電源装置。
【請求項2】
所定の出力直流電圧を発生する電圧発生回路であって、前記出力直流電圧の第1の検出結果が与えられ、該第1の検出結果と第1の基準電圧発生素子からの第1の基準電圧との比較によって前記出力直流電圧の電圧値をフィードバック制御するための信号を出力する第1の比較手段を備えた電圧発生回路と、
前記第1の検出結果を発生する第1の電圧検出部を備えて、前記第1の検出結果を前記第1の比較手段にフィードバックする第1のフィードバックループと、
前記第1の比較手段の動作を無効にする手段と、
前記第1の基準電圧よりも温度変動が少ない第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生素子からの前記第2の基準電圧と前記第1の検出結果とを比較する第2の比較手段と、
前記第2の比較手段の比較結果に基づいて、前記出力直流電圧を前記第2の基準電圧に基づく電圧値にフィードバック制御する手段とを具備したことを特徴とする電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−225542(P2009−225542A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66315(P2008−66315)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】