説明

露光装置、露光装置ユニット及び被露光部材とマスクとのアライメント方法

【課題】被露光部材とマスクとのアライメントを行うための位置調整を単純化することによって効率的なアライメントを可能とする。
【解決手段】被露光部材20の位置を調整する被露光部材位置調整装置100と、被露光部材20に形成すべき所定のパターン象が描かれているマスク30の位置を調整するマスク位置調整装置200とを備える露光装置10であって、直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、被露光部材位置調整装置100は、被露光部材20をX軸及びY軸を含むXY平面上におけるX軸に沿った方向及びY軸に沿った方向に移動可能に構成され、マスク位置調整装置200は、マスク30をXY平面に直交するZ軸に沿った軸を中心に回転可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光装置、露光装置ユニット及び被露光部材とマスクとのアライメント方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マスクを被露光部材に対向配置した状態として、当該マスクを介して被露光部材に光を照射することにより、被露光部材の表面に所定のパターン像を形成する露光装置は、従来から種々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図4は、従来の露光装置900を説明するために示す図である。従来の露光装置900は、図4に示すように、被露光部材910を保持する被露光部材保持装置920と、マスク930を保持するマスク保持装置940と、マスク保持装置940に保持されているマスク930に光を照射する照明光学系950と、マスク930に描かれているパターン(回路パターン)を被露光部材910上に投影する投影光学系960とを有している。
【0004】
被露光部材保持装置920は、被露光部材910を保持する被露光部材テーブル921を有し、被露光部材テーブル921によって、被露光部材910を保持した状態で当該被露光部材テーブル921をX軸に沿った方向、Y軸に沿った方向及びZ軸に沿った方向に往復動可能とするとともに、X軸に沿った軸、Y軸の沿った軸及びZ軸に沿った軸を中心に回転可能としている。被露光部材テーブル921の駆動は、被露光部材テーブル駆動装置970によって行われる。
【0005】
マスク保持装置940は、マスク930を保持するマスクテーブル941を有し、マスクテーブル941によって、マスク930を保持した状態で当該マスクテーブル941をX軸に沿った方向及びY軸に沿った方向に往復動可能とするとともに、Z軸に沿った軸を中心に回転可能としている。なお、マスクテーブル941の駆動は、マスクテーブル駆動装置980によって行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−123332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の露光装置900においては、被露光部材910とマスク930との位置の対応付け(アライメントともいう。)を行う際の被露光部材テーブル921の位置調整は、被露光部材テーブル921をX軸に沿った方向、Y軸に沿った方向及びZ軸に沿った方向に所定量だけ移動させるとともに、X軸に沿った軸、Y軸の沿った軸及びZ軸に沿った軸を中心に所定の回転角度だけ回転させることによりを行う。一方、マスクテーブル941における位置調整は、マスクテーブル941をX軸に沿った方向及びY軸に沿った方向に所定量だけ移動させるとともに、Z軸に沿った軸を中心に所定の回転角度だけ回転させることにより行うようにしている。
【0008】
このように、従来の露光装置900においては、被露光部材保持装置920における位置調整は、被露光部材テーブル921を3軸(X軸、Y軸及びZ軸)に沿った方向に移動させる制御と、3軸(X軸、Y軸及びZ軸)に沿った軸を中心として回転させる制御が必要となる。また、マスク保持装置940における位置調整は、マスクテーブル941を2軸(X軸及びY軸)に沿った方向に移動させる制御と、1軸(Z軸)に沿った軸を中心として回転させる制御が必要となる。
【0009】
このため、従来の露光装置900においては、被露光部材テーブル921を駆動するための駆動機構及びマスクテーブル941を駆動するための駆動機構は、それぞれ複雑な機構となる。また、被露光部材910とマスク930とのアライメントを行うための被露光部材テーブル921の位置調整及びマスクテーブル941の位置調整も複雑なものとなり、被露光部材910とマスク930とのアライメントが完了するまでに両者を複雑に位置調整しなければならない場合もある。このため、被露光部材910とマスク930とのアライメントが完了するまでに多くの時間を要する場合もあるといった課題がある。
【0010】
また、従来の露光装置900は、マスクテーブル941側だけでなく被露光部材テーブル921側においても、回転を伴う位置制御を行うような構造となっている。このため、被露光部材910が長尺シートである場合には、被露光部材テーブル921が回転する動作を行うと、被露光部材910に捻じれが生じてしまい、高精度なアライメントが行えないといった問題が生じる。
【0011】
そこで本発明は、被露光部材とマスクとのアライメントを行うための位置調整を単純化することによって効率的なアライメントを可能とする露光装置、露光装置ユニット及び被露光部材とマスクとのアライメント方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
[1]本発明の露光装置は、被露光部材の位置を調整する被露光部材位置調整装置と、前記被露光部材に形成すべき所定のパターン像が描かれているマスクの位置を調整するマスク位置調整装置とを備える露光装置であって、直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、前記被露光部材位置調整装置は、前記被露光部材を前記X軸及び前記Y軸を含むXY平面上における前記X軸に沿った方向及び前記Y軸に沿った方向に移動可能に構成され、前記マスク位置調整装置は、前記マスクを前記XY平面に直交するZ軸に沿った軸を中心に回転可能に構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の露光装置によれば、被露光部材の位置調整を行う際は、被露光部材位置調整装置によって、被露光部材をX軸に沿った方向及び/又はY軸に沿った方向に移動させるだけよく、また、マスクの位置調整は、マスク位置調整装置によって、マスクをZ軸周りに回転させるだけでよい。このため、本発明の露光装置によれば、被露光部材とマスクとのアライメントを行うための位置調整を単純化することができ、効率的なアライメントが可能となる。
また、被露光部材の位置調整は、被露光部材を回転させる動作を含まず、被露光部材を直線上に移動させる動作のみで行うため、被露光部材が長尺シートである場合には、被露光部材に捻じれが生じるのを防止することができ、それによって、高精度な位置調整が可能となる。
【0014】
[2]本発明の露光装置においては、請求項1に記載の露光装置において、前記被露光部材位置調整装置は、前記X軸に沿った方向に移動可能なX軸テーブル及び当該X軸テーブルを駆動するX軸テーブル駆動機構と、前記Y軸に沿った方向に移動可能なY軸テーブル及び当該Y軸テーブルを前記Y軸に沿った方向に移動させるためのY軸テーブル駆動機構とを備え、前記マスク位置調整装置は、前記Z軸に沿った軸を中心に回転可能なマスクテーブル及び当該マスクテーブルを所定範囲内の任意の角度で回転させるためのマスクテーブル駆動機構を備えていることが好ましい。
【0015】
このような構成とすることにより、被露光部材とマスクとのアライメントを行うための位置調整を単純な機構によって実現することができる。
【0016】
[3]本発明の露光装置においては、前記マスクテーブル駆動機構は、前記被露光部材よりも前記Z軸に沿った下側の位置に設けられていることが好ましい。
【0017】
このような構成とすることにより、マスク位置調整装置のマスクテーブル駆動機構が動作する際に発生する塵埃やマスクテーブル駆動機構の動作を円滑にするために塗布されている潤滑剤などが落下して、被露光部材の表面(感光層が形成されている面)に付着することを防止することができる。これにより、被露光部材の表面に付着した塵埃や潤滑剤などがパターン像の形成に悪影響を及ぼすことがなくなり、それによって、正確なパターン像を形成することができる。なお、「Z軸に沿った下側の位置」というのは「重力に沿った方向の下側の位置」を意味している。
【0018】
[4]本発明の露光装置ユニットは、直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、長尺シート状の被露光部材を前記X軸及び前記Y軸を含むXY平面上における前記X軸に沿った方向に搬送させる搬送機構と、前記搬送機構によって搬送されてくる被露光部材に所定のパターン像を形成する露光装置とを有する露光装置ユニットであって、前記露光装置は、[1]〜[3]のいずれかに記載の露光装置であることを特徴とする。
【0019】
本発明の露光装置ユニットは、露光装置として前記[1]〜[3]のいずれかに記載の露光装置を用いていることにより、[1]〜[3]に記載したと同様の効果が得られる。特に、被露光部材が長尺シート状である場合においては、当該被露光部材の位置調整を行うと、被露光部材に捻じれが生じてしまう場合があるが、本発明の露光装置ユニットによれば、被露光部材の位置調整は、被露光部材を回転させる動作を含まず、被露光部材を直線上に移動させる動作のみで行うため、被露光部材に捻じれが生じるのを防止することができ、それによって、高精度な位置調整が可能となる。
【0020】
[5]本発明の露光装置ユニットにおいては、前記被露光部材の搬送方向における前記露光装置の入口側及び出口側において前記被路後部材をクランプ可能とする入り口側クランパー及び出口側クランパーをさらに備えることが好ましい。
【0021】
このような構成とすることにより、長尺シート状の被露光部材を露光装置内において適切な状態で保持することができる。
【0022】
[6]本発明の露光装置ユニットにおいては、前記Y軸に沿った方向のうちの一方の方向を第1Y軸方向とし、当該第1Y軸方向とは反対方向を第2Y軸方向としたとき、前記入口側クランパー及び出口側クランパーは、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第1Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材をクランプした状態で前記第1Y軸方向に移動し、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第2Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、記被露光部材をクランプした状態で前記第2Y軸方向に移動するように構成されていることが好ましい。
【0023】
このような構成とすることにより、被露光部材をY軸に沿った方向(第1Y軸方向又は第2Y軸方向)に移動させる際に、被露光部材に捻じれが生じるのを防止することができ、被露光部材を確実にY軸に沿った方向(第1Y軸方向又は第2Y軸方向)に移動させることができる。
【0024】
[7]本発明の露光装置ユニットにおいては、前記X軸に沿った方向のうちの一方の方向を第1X軸方向とし、当該第1X軸方向とは反対方向を第2X軸方向としたとき、前記入口側クランパー及び出口側クランパーは、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第1X軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材をクランプした状態で前記第1X軸方向に移動し、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第2X軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材をクランプした状態で前記第2X軸方向に移動するように構成されていることが好ましい。
【0025】
このような構成とすることにより、被露光部材をX軸に沿った方向(第1X軸方向又は第2X軸方向)に移動させる際に、被露光部材に弛みが生じることなく、被露光部材を確実にX軸に沿った方向(第1X軸方向又は第2X軸方向)に移動させることができる。
【0026】
[8]本発明の露光装置ユニットにおいては、前記露光装置よりも前記被露光部材の搬送方向後方側に設けられ、前記被露光部材の前記Y軸に沿った方向の位置を調整可能なY軸位置調整装置をさらに備えることが好ましい。
【0027】
このような構成とすることにより、被露光部材のY軸に沿った方向の位置を入口側クランパーよりもさらに搬送方向後方側において、適切な位置に調整することができる。このため、被露光部材のY軸に沿った方向の位置が適切に保持された状態で、当該被露光部材をX軸に沿った方向に搬送させることができ、それによって、露光装置において行う被露光部材の位置調整を効率よく行うことができる。
【0028】
[9]本発明の露光装置ユニットにおいては、前記Y軸に沿った方向のうちの一方の方向を第1Y軸方向とし、当該第1Y軸方向とは反対方向を第2Y軸方向としたとき、前記Y軸位置調整装置は、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第1Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して前記被露光部材を前記第1Y軸方向に移動させ、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第2Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して前記被露光部材を前記第2Y軸方向に移動させることが好ましい。
【0029】
このように、Y軸テーブルをY軸に沿った方向に移動させる際には、Y軸位置調整装置も、Y軸テーブルに連動してY軸テーブルと同方向に移動するため、被露光部材が局所的ではなく、長い区間においてY軸に沿った方向に移動することとなり、被露光部材の露光装置への搬送をより円滑にすることができる。
【0030】
[10]本発明の露光装置ユニットにおいては、被露光部材の位置調整を行う被露光部材位置調整装置と、前記被露光部材に形成すべき所定のパターンが描かれているマスクの位置調整を行うマスク位置調整装置とを備える露光装置において、前記被露光部材と前記マスクとのアライメントを行う被露光部材とマスクとのアライメント方法であって、前記マスク及び前記被露光部材のそれぞれ対応する位置にアライメント用マークを設定し、直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、前記被露光部材を前記X軸及び前記Y軸を含むXY平面上における前記X軸に沿った方向に移動させる工程、前記被露光部材を前記Y軸に沿った方向に移動させる工程、前記マスクを前記XY平面に直交するZ軸に沿った軸を中心に回転させる工程のうち少なくとも1つの工程を行うことにより、前記マスク及び前記被露光部材のそれぞれに設定されているアライメント用マークを対応付けることを特徴とする。
【0031】
このような工程によって被露光部材とマスクとのアライメントを行うことにより、効率的、かつ適切なアライメントを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態に係る露光装置10を説明するために示す図である。
【図2】被露光部材20とマスク30とのアライメントを行う際の手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】実施形態に係る露光装置ユニット50を説明するために示す図である。
【図4】従来の露光装置900を説明するために示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る露光装置10を説明するために示す図である。実施形態に係る露光装置10において露光対象となる被露光部材20は、長尺シート状のベースフィルムに銅箔層が形成されているとともに当該銅箔層の表面に感光層が形成されているものであるとする。また、当該被露光部材20は、直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、当該X軸及びY軸を含むXY平面上をX軸に沿って矢印X方向に搬送されるものとする。なお、露光装置10を基準として考えた場合、露光装置10よりも図1において右方向を搬送方向前方側とし、露光装置10よりも図1において左方向を搬送方向後方側とする。
【0034】
図1(a)は露光装置10をY軸に沿った方向に見た場合の内部構成を模式的に示す図であり、一部の構成要素を除いて断面図として示している。また、図1(b)は露光装置10を被露光部材20の搬送方向前方側から見た場合の内部構成を模式的に示す図であり、一部の構成要素を除いて断面図として示している。
【0035】
実施形態に係る露光装置10は、図1に示すように、被露光部材20の位置調整を行う被露光部材位置調整装置100と、マスク30の位置調整を行うマスク位置調整装置200と、光源及びレンズを含む照明光学系300とを有している。なお、露光装置10としては、図示されている構成要素以外にも種々の構成要素が存在するが、実施形態1に係る露光装置10を説明する上で特に必要のない構成要素は図示が省略されている。
【0036】
被露光部材位置調整装置100は、被露光部材20を載置した状態でX軸に沿って、所定範囲内における任意の移動量で往復動可能なX軸テーブル110と、当該X軸テーブル110を駆動するX軸テーブル駆動機構120と、Y軸に沿って所定範囲内における任意の移動量で往復動可能なY軸テーブル130と、Y軸テーブル130を駆動するY軸テーブル駆動機構140と、X軸テーブル110及びY軸テーブル130を設置するテーブル設置台150とを有している。
【0037】
X軸テーブル駆動機構120は、Y軸テーブル130の上面に、被露光部材20の搬送方向(X軸に沿った方向)に沿って敷設されているX軸ガイドレール121と、X軸テーブル110を往復動させるための駆動力を与えるX軸テーブル駆動装置122とを有している。これによって、X軸テーブル110は、Y軸テーブル130の上面に敷設されたX軸ガイドレール121のガイドによりX軸に沿った方向に往復動可能となっている。
【0038】
Y軸テーブル駆動機構140は、テーブル設置台150の上面に、被露光部材20の搬送方向(X軸に沿った方向)に直交する方向(Y軸に沿った方向)に沿って敷設されているY軸ガイドレール141と、Y軸テーブル130を往復動させるための駆動力を与えるY軸テーブル駆動装置142とを有している。これによって、Y軸テーブル130は、テーブル設置台150の上面に敷設されたY軸ガイドレール141のガイドによりY軸に沿った方向に往復動可能となっている。
【0039】
このように、X軸テーブル110とY軸テーブル130とは重なった状態となっており、かつ、X軸テーブル130をガイドするためのX軸ガイドレール121は、Y軸テーブル130の上面に敷設されている。このため、X軸テーブル110はY軸テーブル130とともに移動するようになっている。すなわち、X軸テーブル110はY軸テーブル130がY軸に沿った方向に往復動することにより、Y軸テーブル130の移動に伴ってY軸に沿って往復動するようになっている。
【0040】
マスク位置調整装置200は、マスク30を保持するマスクテーブル210と、マスクテーブル210をXY平面上で、時計方向及び反時計方向に所定範囲内の任意の角度だけ回転させるためのマスクテーブル駆動機構220を有している。
【0041】
マスクテーブル駆動機構220は、マスクテーブル210を回転させるための回転台221と、露光装置設置台40上に敷設され、回転台221の回転をガイドする環状ガイドレール222と、マスクテーブル210に回転駆動力を与える回転駆動装置223とを有している。回転台221の下面(裏面)の中心にはZ軸方向に沿った方向に回転軸224が延出しているとともに、当該回転軸224を中心として円を描くような環状の凹溝225が設けられている。当該環状の凹溝225は環状ガイドレール222に対応するものであり、凹溝225には環状ガイドレール222が入り込むようになっている。
【0042】
マスクテーブル駆動機構220がこのような構成となっているため、回転台221を環状ガイドレール222のガイドにより、XY平面上において、時計方向又は反時計方向に所定範囲内の任意の角度だけ回転させるようにすることができる。
【0043】
また、回転台221にはマスクテーブル220を支える複数本(例えば4本)の支柱226がそれぞれ離間した位置に立設されており、マスクテーブル210は当該複数本の支柱226によって支持されている。このため、マスクテーブル210は回転台221に対して所定の間隔を隔てた位置に設けられており、スクテーブル210と回転台221との間には上記した被露光部材位置調整装置100が設けられている。なお、被露光部材位置調整装置100のX軸テーブル110及びY軸テーブル130は、各支柱226に接触することなく、移動可能となっている。また、マスクテーブル220は、X軸テーブル110及びY軸テーブル130に接触することなく、回転可能となっている。
【0044】
ところで、実施形態に係る露光装置10においては、マスク位置調整装置200のマスクテーブル駆動機構220は、被露光部材20よりもZ軸に沿った方向の下側(重力に沿った方向の下側)に設けられている。
【0045】
このように構成された露光装置10は、被露光部材20とマスク30との位置の対応付け(アライメント)を行った状態で、被露光部材20の所定範囲(パターン像を形成するパターン像形成範囲)をマスク30に対向させた状態で、照明光学系300によってマスク30に光を照射すると、被露光部材20のパターン像形成範囲に所定のパターン像を形成することができる。
【0046】
被露光部材20とマスク30とのアライメントは、例えば、図示しない撮像装置(カメラ)によってマスク30の所定位置と被露光部材20の所定位置とを撮像し、その撮像データに基づいて行うことができる。
【0047】
図2は、被露光部材20とマスク30とのアライメント方法を説明するためのフローチャートである。被露光部材20とマスク30とのアライメントを行う際は、X軸テーブル110をX軸に沿った方向(図1(a)における矢印X方向又は矢印X’方向)に移動させるとともにY軸テーブル130をY軸に沿った方向(図1(b)における矢印Y方向又は矢印Y’方向)に移動させるとともに、マスクテーブル210をZ軸に沿った軸を中心に回転(時計方向への回転又は反時計方向への回転)させる(ステップS1,S2)。なお、矢印X方向を第1X軸方向、矢印X’方向を第2X軸方向ともいう。また、矢印Y方向を第1Y軸方向、矢印Y’方向を第2Y軸方向ともいう。
【0048】
上記ステップS1及びステップS2を行うことにより、被露光部材20とマスク30とに設定されたアライメント用マークを対応付ける(ステップS3)。このような工程を行うことによって、被露光部材20とマスク30とのアライメントを行うことができる。
【0049】
なお、ステップSS3は、具体的には、マスク30側に例えば複数箇所にアライメント用マーク(マスク側アライメントマークという。)を設けるとともに、被露光部材20側にもマスク側アライメントマークに対応するアライメント用マーク(被露光部材側アライメントマークという。)を設け、図示しない撮像装置によって、マスク側アライメントマークと被露光部材側アライメント用マークとを撮像し、その撮像画像データに基づき、マスク側アライメント用マークと被露光部材側アライメント用マークとが一致するように被露光部材テーブル(X軸テーブル110及びY軸テーブル130)とマスクテーブル210とをそれぞれ位置調整する。
【0050】
なお、図2においては、アライメントの順序として、X軸テーブル110及びY軸テーブル130を移動(ステップS1)させてから、マスクテーブル210を回転させる(ステップS2)といった順序が示されているが、ステップS1とステップS2とは逆であってもよい。また、マスクテーブル210、X軸テーブル110及びY軸テーブル130は、これらすべてをそれぞれ位置調整させる必要がある場合もあるが、マスクテーブル210、X軸テーブル110及びY軸テーブル130を必要に応じて選択的に位置調整させるだけで被露光部材20とマスク30とのアライメントが可能となる場合もある。
【0051】
このように、実施形態に係る露光装置10においては、被露光部材20とマスク30との位置の対応付け(アライメント)を行う際には、マスク30側における位置調整は、マスクテーブル210をZ軸周りに回転させればよく、被露光部材20側においては、X軸テーブル110をX軸に沿った方向に移動させるとともにY軸テーブル130をY軸に沿った方向に移動させればよい。
【0052】
すなわち、実施形態に係る露光装置10においては、被露光部材20側の位置調整は、被露光部材20を回転させる動作を含まず、被露光部材20を直線上に移動させる動作のみで行うため、被露光部材20に捻じれが生じるのを防止することができ、それによって、高精度な位置調整が可能となる。
【0053】
また、被露光部材位置調整装置100においてはX軸テーブル110をX軸に沿った方向に移動させるとともにY軸テーブル130をY軸に沿った方向に移動させるだけよく、マスク位置調整装置200においてはマスクテーブル210をZ軸周りに回転させるだけでよいため、被露光部材位置調整装置100の駆動機構(X軸テーブル及びY軸テーブルを駆動させるための駆動機構)及びマスク位置調整装置200を駆動させるための駆動機構(マスクテーブル駆動機構220)をそれぞれ単純な機構とすることができ、また、これらの駆動機構の制御も単純なものとすることができる。
【0054】
また、実施形態に係る露光装置10においては、マスク位置調整装置200のマスクテーブル駆動機構220が被露光部材20よりもZ軸に沿った方向において下側に位置するような構造としている。このような構造としたのは、マスクテーブル駆動機構220の動作を円滑にするために塗布されている潤滑剤などが落下して、被露光部材20の表面(感光層が形成されている面)に付着することを防止するためである。具体的には、回転台221が回転する際の擦れなどにより発生する塵埃や回転台221の動作を円滑にするために塗布されている潤滑剤などが落下して、被露光部材20の表面(感光層が形成されている面)に付着することを防止するためである。
【0055】
すなわち、仮に、マスク位置調整装置200のマスクテーブル駆動機構220が被露光部材20よりもZ軸に沿った方向において上側に位置していると、塵埃や潤滑剤などが落下して、被露光部材20の表面に付着してしまうといった可能性があり、被露光部材20の表面に塵埃や潤滑剤などが付着した状態で、光が照射されると、パターン像の形成に悪影響を及ぼし、正確なパターン像が形成されないといった不具合が生じる可能性がある。
【0056】
そこで、実施形態に係る露光装置10においては、マスク位置調整装置200を駆動するためのマスクテーブル駆動機構220を被露光部材20よりも下側に配置している。これにより、上記したような不具合の発生を防止することができる。
【0057】
図3は、実施形態に係る露光装置ユニット50を説明するために示す図である。なお、図3(a)は露光装置ユニット50をZ軸に沿って上方から見下ろした場合の構成を模式的に示す図であり、図3(b)は露光装置ユニット50をY軸に沿った方向に見た場合の構成を模式的に示す図である。
【0058】
露光装置ユニット50は、図3に示すように、長尺シート状の被露光部材20をX軸に沿った方向(矢印X方向)に搬送させる搬送機構510としての供給ローラー511及び巻き取りローラー512と、当該搬送機構510によって搬送されてくる被露光部材20にパターン像を形成する露光装置10と、当該露光装置10の入口側に設けられている入口側クランパー520と、露光装置10の出口側に設けられている出口側クランパー530と、入口側クランパー520と供給ローラー511との間に設けられ、被露光部材20のゴミや埃を除去する動作(クリーニング動作という。)を行うクリーンローラー540と、当該クリーンローラー540と入口側クランパー520との間に設けられ、被露光部材20のY軸に沿った方向の位置を微調整するY軸位置調整装置550とを有している。
【0059】
なお、搬送機構510としては、供給ローラー511及び巻き取りローラー512以外にも例えばテンションローラーなど種々の構成要素が存在するが、実施形態1に係る露光装置ユニット50を説明する上で特に必要のない構成要素は図示が省略されている。また、露光装置ユニット50全体の構成要素も、図示されている構成要素以外に種々の構成要素が存在するが、実施形態1に係る露光装置ユニット50を説明する上で特に必要のない構成要素は図示が省略されている。
【0060】
入口側クランパー520は、被露光部材20を露光装置10の入口側においてクランプ又はクランプ解除の動作を行い、出口側クランパー530は、被露光部材20を露光装置10の出口側においてクランプ又はクランプ解除の動作を行うものである。これら入口側クランパー520及び出口側クランパー530は、露光装置10内において被露光部材20に対し、適度なテンションをかけた状態とする機能を有する。
【0061】
また、これら入口側クランパー520及び出口側クランパー530は、被露光部材20をクランプした状態となっている場合には、X軸テーブル110及びY軸テーブル130と連動する。
【0062】
例えば、X軸テーブル110が矢印X方向(第1X軸方向)にΔX1だけ移動する動作を行う場合には、入口側クランパー520及び出口側クランパー530は、被露光部材20をクランプした状態でそれぞれ矢印X方向にΔX1だけ移動する。また、X軸テーブル110が矢印X’方向(第2X軸方向)にΔX’1だけ移動する動作を行う場合には、入口側クランパー520及び出口側クランパー530は、被露光部材20をクランプした状態でそれぞれ矢印X’方向にΔX’1だけ移動する。
【0063】
一方、Y軸テーブル130が矢印Y方向(第1Y軸方向)にΔY1だけ移動する場合には、入口側クランパー520及び出口側クランパー530は、被露光部材20をクランプした状態でそれぞれ矢印Y方向にΔY1だけ移動する。また、Y軸テーブル130が矢印Y’方向(第2Y軸方向)にΔY’1だけ移動する動作を行う場合には、入口側クランパー520及び出口側クランパー530は、被露光部材20をクランプした状態でそれぞれ矢印Y’方向にΔY’1だけ移動する。
【0064】
Y軸位置調整装置550は、被露光部材20のエッジ(被露光部材20の幅方向の端部)のうち、X軸に沿った所定位置(例えば、位置Xpとする。)のY軸方向に沿った位置(Ypとする。)をエッジセンサー551で検出し、当該エッジセンサー551で検出したエッジ位置情報に基づいて、被露光部材20のY軸に沿った方向の位置を微調整する機能を有する。具体的には、エッジセンサー551によって検出した被露光部材20のエッジ位置情報に基づいて、被露光部材20の当該エッジ位置が基準位置に一致するように被露光部材20のY軸に沿った方向の位置を微調整する機能を有する。
【0065】
このように、被露光部材20を露光装置100の手前側(搬送方向後方側)において、Y軸方向の位置を調整するのは、クリーンローラ540が被露光部材20に対してクリーニング動作を行う際に、被路後部材20におけるY軸方向の位置がずれる場合があり、被路後部材20のY軸方向の位置ずれを補正する必要があるからである。
【0066】
また、Y軸位置調整装置550は、Y軸テーブル130がY軸方向(矢印Y方向又は矢印Y’方向)に移動する動作を行う際、当該Y軸テーブル130に連動して、被露光部材20を矢印Y方向又は矢印Y’方向に移動させる機能も有する。なお、Y軸位置調整装置550は、被露光部材20のエッジの位置を数100μm以下(例えば200μm程度)の精度で位置調整が可能である。
【0067】
露光装置ユニット50がこのように構成されているため、被露光部材20とマスク30とのアライメントを行うに先立って、Y軸位置調整装置550により、被露光部材20のY軸に沿った方向の位置を基準位置に一致するように微調整した状態で、被露光部材20とマスク30とのアライメントを行うことができる。被露光部材20とマスク30とのアライメントは、図示しない撮像装置によって撮像された撮像画像データに基づいて、マスクテーブル210、被露光部材位置調整装置100のX軸テーブル110及びY軸テーブル130のうちの少なくとも1つを駆動させることによって行う。
【0068】
なお、アライメントを行う際に、例えば、X軸テーブル110を矢印X方向にΔX1だけ移動させる場合には、入口側クランパー520及び出口側クランパー530もX軸テーブル110の移動に連動させて矢印X方向にΔX1だけ移動させる。また、例えば、Y軸テーブル130を矢印Y方向にΔY1だけ移動させる場合には、入口側クランパー520及び出口側クランパー530もY軸テーブル130の移動に連動させて、矢印Y方向にΔY1だけ移動させる。
【0069】
このように、マスクテーブル210、X軸テーブル110及びY軸テーブル130をそれぞれ必要に応じて位置調整することにより、被露光部材20とマスク30とのアライメントを行うことができる。なお、マスクテーブル210、X軸テーブル110及びY軸テーブル130のすべてを位置調整しなくても被露光部材20とマスク30とを高精度に対応付けできる場合もある。例えば、X軸テーブル110のみを位置調整するだけで被露光部材20とマスク30とを高精度に対応付けできる場合には、X軸テーブル110のみの位置調整を行えばよい。また、Y軸テーブル130のみを位置調整するだけで被露光部材20とマスク30とを高精度に対応付けできる場合には、Y軸テーブル130のみの位置調整を行えばよい。また、マスクテーブル210のみを位置調整するだけで被露光部材20とマスク30とを高精度に対応付けできる場合には、マスクテーブル210のみの位置調整を行えばよい。
【0070】
このように、実施形態に係る露光装置ユニット50においては、被露光部材20側の位置調整は、X軸テーブル110及びY軸テーブル130をX軸に沿った方向及びY軸に沿った方向に所定量だけ移動させることにより行い、マスク30側の位置調整はマスクステーブル210を回転させることによって行うようにしている。すなわち、被露光部材20側の位置調整は、直線的な移動でのみで行うため、被露光部材20に捻じれが生じるのを防止することができ、それによって、高精度な位置調整が可能となる。
【0071】
また、X軸テーブル110を例えば矢印X方向にΔX1だけ移動させる際又はY軸テーブル130を例えば矢印Y方向にΔY1だけ移動させる際には、入口側クランパー520及び出口側クランパー530もX軸テーブル110又はY軸テーブル130の移動に連動させて、X軸又はY軸に沿った方向にΔX1及びΔY1だけ移動させるようにしている。これにより、被露光部材20は、X軸テーブル110及びY軸テーブル130に連動する入口側クランパー520及び出口側クランパー530によって確実にXY平面上をX軸又はY軸に沿った方向に移動する動作を行うため、これによっても、被露光部材20に捻じれが生じるのを防止することができ、それによって、高精度な位置調整が可能となる。
【0072】
また、Y軸テーブル130をY軸に沿った方向に移動させる際には、Y軸位置調整装置550も、Y軸テーブル130に連動してY軸テーブル130と同方向に移動するため、被露光部材20を局所的ではなく、供給ローラー511から露光装置10までの間において長い区間がY軸に沿った方向に移動することとなり、被露光部材20の露光装置10への搬送をより円滑にすることができる。
【0073】
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、下記に示すような変形実施も可能である。
【0074】
(1)上記実施形態に係る露光装置の構成として示した図1は一例であって、必ずしも図1に示すような構成に限られるものではなく、種々の変形が可能である。同様に、上記実施形態に係る露光装置ユニットの構成として示した図3も一例であって、必ずしも図3に示すような構成に限られるものではなく、種々の変形が可能である。
【0075】
(2)上記実施形態においては、被露光部材は、ベースフィルムに銅箔層が形成され、さらに、当該銅箔層の表面に感光層が形成されたものであるとして説明したが、被露光部材としては、露光装置とマスクとを用いて当該マスクに描かれているパターン像を形成するように構成されている被露光部材であれば、上記実施形態において示したような構成のものに限られるものではない。
【0076】
(3)上記実施形態においては、被露光部材が長尺シート状の被露光部材である場合を例示したが、被露光部材は長尺シート状であることに限定されるものではなく、例えば、個々に切り離された状態となっている短尺の被露光部材であってもよい。このような短尺の被露光部材の場合には、図3に示すような搬送機構510、すなわち、供給ローラー511と巻き取りローラー512とを有する搬送機構510によって被露光部材を搬送させながら露光装置10で露光を行うといった構成ではなく、個々の被露光部材を露光装置10に供給するような構成とする。
【符号の説明】
【0077】
10・・・露光装置、20・・・被露光部材、30・・・マスク、50・・・露光装置ユニット、100・・・被露光部材位置調整装置、110・・・X軸テーブル、120・・・X軸テーブル駆動機構、121・・・X軸ガイドレール、130・・・Y軸テーブル、140・・・Y軸テーブル駆動機構、141・・・Y軸ガイドレール、200・・・マスク位置調整装置、210・・・マスクテーブル、220・・・マスクテーブル駆動機構、221・・・回転台、222・・・環状ガイドレール、223・・・回転第駆動装置、224・・・回転軸、300・・・照明光学系、510・・・搬送機構、511・・・供給ローラー、512・・・巻き取りローラー、520・・・入口側クランパー、530・・・出口側クランパー、540・・・クリーンローラー、550・・・Y軸位置調整装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被露光部材の位置を調整する被露光部材位置調整装置と、前記被露光部材に形成すべき所定のパターン象が描かれているマスクの位置を調整するマスク位置調整装置とを備える露光装置であって、
直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、
前記被露光部材位置調整装置は、前記被露光部材を前記X軸及び前記Y軸を含むXY平面上における前記X軸に沿った方向及び前記Y軸に沿った方向に移動可能に構成され、
前記マスク位置調整装置は、前記マスクを前記XY平面に直交するZ軸に沿った軸を中心に回転可能に構成されていることを特徴とする露光装置。
【請求項2】
請求項1に記載の露光装置において、
前記被露光部材位置調整装置は、前記X軸に沿った方向に移動可能なX軸テーブル及び当該X軸テーブルを駆動するX軸テーブル駆動機構と、前記Y軸に沿った方向に移動可能なY軸テーブル及び当該Y軸テーブルを前記Y軸に沿った方向に移動させるためのY軸テーブル駆動機構とを備え、
前記マスク位置調整装置は、前記Z軸に沿った軸を中心に回転可能なマスクテーブル及び当該マスクテーブルを所定範囲内の任意の角度で回転させるためのマスクテーブル駆動機構を備えていることを特徴とする露光装置。
【請求項3】
請求項2に記載の露光装置において、
前記マスクテーブル駆動機構は、前記被露光部材よりも前記Z軸に沿った下側の位置に設けられていることを特徴とする露光装置。
【請求項4】
直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、長尺シート状の被露光部材を前記X軸及び前記Y軸を含むXY平面上における前記X軸に沿った方向に搬送させる搬送機構と、
前記搬送機構によって搬送されてくる被露光部材に所定のパターン象を形成する露光装置と、
を有する露光装置ユニットであって、
前記露光装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の露光装置であることを特徴とする露光装置ユニット。
【請求項5】
請求項4に記載の露光装置ユニットにおいて、
前記被露光部材の搬送方向における前記露光装置の入口側及び出口側において前記被路後部材をクランプ可能とする入り口側クランパー及び出口側クランパーをさらに備えることを特徴とする露光装置ユニット。
【請求項6】
請求項5に記載の露光装置ユニットにおいて、
前記Y軸に沿った方向のうちの一方の方向を第1Y軸方向とし、当該第1Y軸方向とは反対方向を第2Y軸方向としたとき、
前記入口側クランパー及び出口側クランパーは、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第1Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材をクランプした状態で前記第1Y軸方向に移動し、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第2Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材をクランプした状態で前記第2Y軸方向に移動するように構成されていることを特徴とする露光装置ユニット。
【請求項7】
請求項4又は5に記載の露光装置ユニットにおいて、
前記X軸に沿った方向のうちの一方の方向を第1X軸方向とし、当該第1X軸方向とは反対方向を第2X軸方向としたとき、
前記入口側クランパー及び出口側クランパーは、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第1X軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材をクランプした状態で前記第1X軸方向に移動し、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第2X軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材をクランプした状態で前記第2X軸方向に移動するように構成されていることを特徴とする露光装置ユニット。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれかに記載の露光装置ユニットにおいて、
前記露光装置よりも前記被露光部材の搬送方向後方側に設けられ、前記被露光部材の前記Y軸に沿った方向の位置を調整可能なY軸位置調整装置をさらに備えることを特徴とする露光装置ユニット。
【請求項9】
請求項8に記載の露光装置ユニットにおいて、
前記Y軸に沿った方向のうちの一方の方向を第1Y軸方向とし、当該第1Y軸方向とは反対方向を第2Y軸方向としたとき、
前記Y軸位置調整装置は、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第1Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材を前記第1Y軸方向に移動させ、前記被露光部材位置調整装置が前記被露光部材を前記第2Y軸方向に所定の移動量だけ移動させる動作を行う際には、前記被露光部材位置調整装置に連動して、前記被露光部材を前記第2Y軸方向に移動させることを特徴とする露光装置ユニット。
【請求項10】
被露光部材の位置調整を行う被露光部材位置調整装置と、前記被露光部材に形成すべき所定のパターンが描かれているマスクの位置調整を行うマスク位置調整装置とを備える露光装置において、前記被露光部材と前記マスクとのアライメントを行う被露光部材とマスクとのアライメント方法であって、
前記マスク及び前記被露光部材のそれぞれ対応する位置にアライメント用マークを設定し、
直交する2軸の一方の軸をX軸とし、他方の軸をY軸としたとき、前記被露光部材を前記X軸及び前記Y軸を含むXY平面上における前記X軸に沿った方向に移動させる工程、前記被露光部材を前記Y軸に沿った方向に移動させる工程、前記マスクを前記XY平面に直交するZ軸に沿った軸を中心に回転させる工程のうち少なくとも1つの工程を行うことにより、前記マスク及び前記被露光部材のそれぞれに設定されているアライメント用マークを対応付けることを特徴とする被露光部材とマスクとのアライメント方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−115332(P2013−115332A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262033(P2011−262033)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り [博覧会名] JPCA Show 2011(第41回国際電子回路産業展) [主催者名] 社団法人日本電子回路工業会 [開催日] 平成23年6月1日〜6月3日
【出願人】(503210810)株式会社 ベアック (11)
【Fターム(参考)】