説明

飲料冷却装置

【課題】水質を検出するセンサを新たに設けることなく冷却水の電気伝導度が低下したことを報知する。
【解決手段】飲料冷却装置10は、一対の電極20a,20bが氷層Iに覆われて一対の電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上となると冷凍装置15の作動を停止させ、一対の電極20a,20bが氷層Iに覆われることなく一対の電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下となると冷凍装置15を作動させるように制御し、一対の電極間20a,20bの電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、水槽12内の冷却水の温度を検出する温度センサ22により所定温度以上を検出したときに、水槽12内の冷却水の電気伝導度が一対の電極20a,20b間の電気抵抗値により氷厚を検出するのに適した基準値より低い状態であることを報知する報知手段23を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水槽内に立設させたコイル状の蒸発管の周囲に氷を形成させることにより飲料を冷却する飲料冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、冷却水を貯えた水槽と、この水槽内に配置された蒸発管と、蒸発管に接続してこれに冷媒を循環供給する冷凍装置とを備え、冷凍装置の運転により水槽内の冷却水を蒸発管の周りに氷結するようにした飲料ディスペンサが開示されている。この飲料ディスペンサは、水槽内の冷却水に常時浸漬されたアース電極と、水槽内の冷却水に浸漬されて蒸発管の周囲にて氷を検出するための3つの氷検出電極と、アース電極と3つの氷検出電極の夫々に接続された制御手段とを備えている。3つの氷検出電極は、電位基準となる基準電極と、蒸発管の周りに氷結した氷厚の最大値を検出する満氷電極と、蒸発管の周りに氷結した氷厚の最小値を検出する氷残量電極とからなり、制御手段は満氷電極及び基準電極間の電位と、氷残量電極及び基準電極間の電位とを、対応する満氷電極及び氷残量電極が氷で覆われた状態における電位と比較して冷凍装置をオンオフ制御して、蒸発管の周囲に所定の厚みの氷層を形成させている。また、この飲料ディスペンサにおいては、制御手段には冷却水として許容しうる電気伝導度の上限値と下限値とが予め設定されており、各氷検出電極に所定電圧を印可したときの各氷検出電極とアース電極との間の電位に基づく冷却水の電気伝導度が、設定された冷却水の電気伝導度の範囲内か否かを判定している。冷却水の電気伝導度が上限値または下限値を超えると判定した場合には、冷凍装置の運転を停止させ、水質調整表示部に上限異常または下限異常に対応するランプを点灯させている。
【0003】
特許文献2には、冷却用水の貯留された冷水タンク内に冷凍装置と接続された冷却器が装備され、貯氷センサによる氷の有無の検知に基づいて冷凍装置の駆動を制御して冷却器の周りに所定厚さの氷層を形成しつつ冷却用水を冷却し、冷却用水中に浸漬された注出管に飲料を流通させることにより冷飲料を供給するようにした冷飲料供給装置が開示されている。この冷飲料供給装置においては、貯氷センサは冷却器の内側に設けられた一対の電極よりなり、冷却器の周囲に形成される氷層がこれらの電極を覆って、両電極間の抵抗値が上基準値に上がると、冷凍装置の圧縮機を停止させ、冷却器の周囲に形成される氷層が融けてこれらの電極が露出して、両電極間の抵抗値が下基準値に下がると、冷凍装置の圧縮機の運転を再開させるように制御されている。この冷飲料供給装置においては、冷凍装置の圧縮機を駆動と停止させる基準となる基準値は、通常の水用の第1基準値と、導電物質の含有量の多い水用の第2基準値との2パターンが記憶部に格納されており、冷却用水の水質に応じて何れかの基準値を選択可能となっている。
【0004】
この冷飲料供給装置の第2実施形態においては、冷却用水の水質等を検知し、それに応じて冷凍装置の圧縮機の駆動と停止とを制御する基準となる基準値を自動的に選択できるようにしている。この冷飲料供給装置の制御手段には、冷却用水の水温を検知するサーミスタと貯氷センサとを入力側に備えた水質検知手段が設けられており、製氷前にサーミスタにより検知された水温と、貯氷センサによる水の抵抗値との組み合わせによって、冷却用水が通常の水か導電物質の含有量の多い水かが判別される。冷却用水の判別結果に基づいて記憶手段に格納された第1基準値または第2基準値の何れかのパターンが比較回路に取り込まれ、この取り込まれた基準値に基づいて冷凍装置の圧縮機の駆動と停止とが制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−215731号公報
【特許文献2】特開2003−176970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1の飲料ディスペンサにおいては、水槽内の冷却水の電気伝導度を測定するために、3つの氷検出電極と1つのアース電極とを用いているので、部品点数が多くてコストが高くなる問題があった。また、特許文献2に記載の冷飲料供給装置においては、冷却用水の水温を検知するサーミスタと、貯氷センサにおける一対の電極間の電気抵抗値との組み合わせによって、冷却用水が通常の水か導電物質の含有量の多い水かを判別しているが、水温と水の抵抗値から通常の水か導電物質の含有量が多い水か否かを判断するデータを予め格納しておく必要があり、コストが高くなる問題があった。本発明はこのような問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するため、冷却水を貯えた水槽と、この水槽内に立設したコイル状の飲料冷却管と、水槽内の飲料冷却管の周囲にてこれに離間した位置で立設した冷凍装置を構成するコイル状の蒸発管と、水槽内の冷却水に浸漬されて冷却水の温度を検出する温度センサと、水槽内の冷却水に浸漬されて少なくとも一方が蒸発管の周囲にて所定の厚みの氷層が形成される位置に設けられた一対の電極とを備え、少なくとも一方の電極が氷層に覆われて一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上となると冷凍装置の作動を停止させ、一対の電極が氷層に覆われることなく一対の電極間の電気抵抗値が下限設定値以下となると冷凍装置を作動させるように制御して蒸発管の周囲に所定の厚みの氷層を形成するようにした飲料冷却装置において、一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、温度センサにより所定温度以上を検出したときに、水槽内の冷却水の電気伝導度が一対の電極間の電気抵抗値により氷厚を検出するのに適した基準値より低い状態であることを報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする飲料冷却装置を提供するものである。
【0008】
上記のように構成した飲料冷却装置においては、水槽内の冷却水が後発的な要因で純水化して、冷却水の電気伝導度が一対の電極間の電気抵抗値により氷厚を検出するのに適した基準値より低い状態となると、一対の電極間の電気抵抗値は下限設定値以下に下がらなくなって冷凍装置が作動しなくなり、水槽内の冷却水の水温は徐々に上昇する。しかし、この飲料冷却装置においては、一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、温度センサにより所定温度以上を検出したときに、水槽内の冷却水の電気伝導度が一対の電極間の電気抵抗値により氷厚を検出するのに適した基準値より低い状態であることを報知する報知手段をさらに備えたので、報知手段による報知によって冷却水の入れ替えや電解質の添加を促すことができ、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態に起因して冷凍装置が作動せずに飲料が冷却できない時間を短くすることができる。また、氷厚を検出する一対の電極と冷却水の温度を検出する温度センサを用いただけであるのでコストアップとならない。
【0009】
上記のように構成した飲料冷却装置のおいては、一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、温度センサにより所定温度以上を検出したときに、冷凍装置を作動させるように制御するのが好ましく、このようにしたときには、報知手段によって冷却水の入れ替えや電解質の添加を促している間に冷凍装置を作動させているので、冷凍装置が作動せずに飲料を十分に冷却できない時間を短くすることができる。
【0010】
本発明は上記課題を解決するための他の実施形態においては、冷却水を貯えた水槽と、この水槽内に立設したコイル状の飲料冷却管と、水槽内の飲料冷却管の周囲にてこれに離間した位置にて立設してその周囲に所定の厚みの氷層を形成させる冷凍装置を構成するコイル状の蒸発管と、水槽内の冷却水に浸漬されて冷却水の温度を検出する温度センサと、水槽内の冷却水に浸漬されて少なくとも一方が蒸発管の周囲の所定の厚みの氷層が形成される位置に設けられた一対の電極とを備え、少なくとも一方の電極が氷層に覆われて一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上となると冷凍装置の作動を停止させ、一対の電極が氷層に覆われることなく下限設定値以下となると冷凍装置を作動させるように制御して蒸発管の周囲に所定の厚みの氷層を形成するようにした飲料冷却装置において、水槽内に電解質を供給する電解質供給手段をさらに備え、一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、温度センサにより所定温度以上を検出したときに、電解質供給手段により水槽内に電解質を供給するように制御したことを特徴とする飲料供給装置を提供するものである。
【0011】
上記のように構成した飲料冷却装置においては、水槽内の冷却水が後発的な要因で純水化して、冷却水の電気伝導度が一対の電極間の電気抵抗値により氷厚を検出するのに適した基準値より低い状態となると、一対の電極間の電気抵抗値は下限設定以下に下がらなくなって冷凍装置が作動しなくなり、水槽内の冷却水の水温は徐々に上昇する。しかし、この飲料冷却装置においては、水槽内に電解質を供給する電解質供給手段をさらに備え、一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、温度センサにより所定温度以上を検出したときに、電解質供給手段により水槽内に電解質を供給するように制御したので、水槽内の冷却水は後発的な要因による電気伝導度の低下により一時的に温度が上昇することがあるが、冷却水は供給された電解質によって再びその電気伝導度が基準値以上に上がるようになり、冷凍装置を一対の電極間の電気抵抗値により適切に作動させることができるようになって、冷却水は再び適切に冷却されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による第1実施形態の飲料冷却装置の概略図である。
【図2】第1実施形態の制御装置のブロック図である。
【図3】第1実施形態のプログラムを示すフローチャートである。
【図4】第2実施形態のプログラムを示すフローチャートである。
【図5】本発明による第3実施形態の飲料冷却装置の概略図である。
【図6】第3実施形態の制御装置のブロック図である。
【図7】第3実施形態のプログラムを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明による飲料冷却装置の各実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明による第1実施形態の飲料冷却装置10はハウジング11内に冷却水を貯える水槽12を備えており、この水槽12内にはコイル状の飲料冷却管13が冷却水に浸漬された状態で立設している。飲料冷却管13は導入端側に図示しないビア樽等の飲料供給源に接続され、導出端側にハウジング11の前面上部に固定された注出コック14が接続されており、飲料供給源の飲料は飲料冷却管13を通過する際に冷却水により冷却されてから注出コック14からグラスなどの容器に注出される。また、水槽12の内周壁には飲料冷却管13を囲むようにして冷凍装置15の蒸発管16がコイル状に巻回されている。冷凍装置15を作動させると、圧縮機により圧縮された冷媒ガスが凝縮器により冷却されて液化され、この液化冷媒はキャピラリーチューブを通して水槽12内の蒸発管16に導かれて水槽12内の冷却水と熱交換されて気化してから再び圧縮機に還流する。この冷凍装置15の作動により、水槽12内の冷却水は蒸発管16で気化する冷媒によって冷却されて蒸発管16の周囲で凍結して所定の厚みの氷層Iとなる。
【0014】
水槽12の上部には撹拌モータ17が設けられており、コイル状の飲料冷却管13の内周側に延出した撹拌モータ17の出力軸18の先端には冷却水を撹拌する撹拌羽根19が固定されている。撹拌モータ17により撹拌羽根19を回転させて冷却水を撹拌させると、飲料冷却管13を通過する飲料は効率よく冷却され、蒸発管16の周囲に形成される氷層Iはその厚みが均一となる。
【0015】
水槽12内には蒸発管16の周囲に形成される氷厚を検出する氷厚センサ20が設けられている。この氷厚センサ20は蒸発管16の周囲の所定の厚みの氷層Iが形成される範囲にブラケット21により固定されている。この氷厚センサ20は蒸発管16の内周側に配置された一対の電極20a,20bを備えており、これらの電極20a,20b間の電気抵抗値により蒸発管16の周囲の氷厚を検出するものである。これらの電極20a,20bはコイル状の蒸発管16の中心側に突出しており、一方の電極20aは他方の電極20bより長く、長い方の第1電極20aは蒸発管16の周囲に形成される氷層Iが最も厚く形成されたときに先端部が氷層Iに覆われる長さとなっており、短い方の第2電極20bは蒸発管16の周囲に形成される氷層Iが最も薄く形成されたときに先端部が冷却水に露出する長さとなっている。冷却水の電気伝導度が基準値以上であるときにおいて、第1及び第2電極20a,20bの両方が冷却水に露出したときの第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値は下限設定値以下となり、第2電極20bとともに第1電極20aの先端部まで氷層Iに覆われたときの第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値は上限設定値以上となる。
【0016】
水槽12内には冷却水の温度を検出する温度センサ22が設けられている。この温度センサ22、蒸発管16の周囲の所定の厚みの氷層Iが形成される範囲の上側に氷厚センサ20を固定するブラケット21により固定されている。
【0017】
ハウジング11の前面には表示パネル(報知手段)23が設けられており、この表示パネル23には水槽12内の冷却水の電気伝導度が氷厚センサ20により氷厚を検出するのに適した基準値より低い状態であることを表示する表示ランプ(図示しない)が設けられている。また、表示パネル23は表示ランプにより冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態であるのを報知させているが、これに限られるものでなく、表示ランプに代えてまたは表示ランプとともに警告音により冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態であるのを報知させてもよい。
【0018】
飲料冷却装置10は制御装置30を備えており、図2に示すように、この制御装置30は冷凍装置15、氷厚センサ20、温度センサ22及び表示パネル23に接続されている。制御装置30はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続されたCPU、RAM、ROM及びタイマ(いずれも図示省略)を備えている。制御装置30は、氷厚センサ20、温度センサ22の各検出に基づいて冷凍装置15及び表示パネル23の作動を制御して、図3に示す冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態となると表示パネル23に表示する以下のプログラムを実行する。
【0019】
先ず、飲料冷却装置10の電源をオンにすると、図3に示すように、制御装置30は、ステップ101において、冷凍装置15を作動させる。冷凍装置15の作動により、水槽12内の冷却水は蒸発管16で気化する冷媒によって冷却されて蒸発管16の周囲で徐々に凍結する。制御装置30は、ステップ102において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇したか否かを判定する。蒸発管16の周囲の氷層Iが第1電極20aの全体を覆う範囲に形成されていなければ、電気抵抗値が上限設定値以上とならないので、制御装置30は、ステップ102において「NO」と判定して、ステップ101に戻す。蒸発管16の周囲の氷は短い方の第2電極20bを覆う範囲に形成されてからさらに長い方の第1電極20aの全体を覆う範囲に形成され、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇すると、制御装置30はステップ102において「YES」と判定して、ステップ103に進める。制御装置30は、ステップ103において、冷凍装置15の作動を停止させる。
【0020】
飲料冷却管13に飲料を通過させると、蒸発管16の周囲の氷層Iは溶けてすぐにその厚みが薄くなる。そのときには、第2電極20bの先端部が冷却水に露出して第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下する。これに対し、飲料冷却管13に飲料を通過させていなくても、蒸発管16の周囲の氷層Iは徐々に溶けていく。この実施形態の飲料冷却装置10においては、飲料冷却管13に飲料を通過させなくても40〜50分程度で蒸発管16の周囲の氷層Iは第2電極20bの先端部が冷却水に露出する程度に溶ける。そこで、制御装置30は、ステップ104において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が一定時間毎に正常に低下していることを確認するために、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上を所定時間として例えば上記の40〜50分より長い60分以上連続しているか否を判定し、60分以上連続していなければ「NO」と判定してステップ105に進める。
【0021】
次に、制御装置30は、ステップ105において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下したか否かを判定する。第2電極20bの先端部が蒸発管16の周囲の氷層Iに覆われたままであれば、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に下がらないので、制御装置30は、ステップ105において「NO」と判定してステップ103に戻す。制御装置30はステップ103〜105の処理を繰り返し実行しているなかで、例えば飲料冷却管13に飲料を通過させることによって飲料を冷却させると、蒸発管16の周囲の氷層Iが徐々に溶け、第2電極20bの先端部が冷却水に露出して第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下し、制御装置30はステップ105において「YES」と判定してステップ101に戻す。これにより、飲料冷却管13に飲料を通過させたときに蒸発管16の周囲の氷層Iは溶けその厚みが薄くなるが、蒸発管16の周囲の氷層Iは所定の厚みとなるように制御される。
【0022】
蒸発管16の周囲に所定の厚みの氷層Iを形成させるように、ステップ101〜105の処理を繰り返し実行しているときに、水槽12内の冷却水は後発的な要因により純水化することがある。水槽12内の冷却水が純水化してその電気伝導度が基準値より低くなると、第2電極20bの先端部が冷却水に露出しても、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下しなくなる。第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下しなくなると、冷凍装置15の作動が停止したままとなり、水槽12内の冷却水の温度が徐々に上昇する。
【0023】
そこで、制御装置30は、ステップ103により冷凍装置15の作動を停止させた後に、冷却水が純水化したことに起因して、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上を所定時間として60分以上連続したか否かを判定し、60分以上連続していれば、ステップ104において「YES」と判定して、ステップ106に進める。制御装置30は、ステップ106において、温度センサ22により所定温度として10℃以上を所定時間として10分以上連続して検出したか否かを判定し、10分以上連続して検出していなければステップ105に戻す。冷却水が後発的な要因で純水化し、冷凍装置15の作動が停止した状態が続くと、冷却水の温度が徐々に上昇する。
【0024】
制御装置30は、ステップ104、106及び105の処理をこの順に繰り返し実行しているなかで、温度センサ22により10℃以上を10分以上連続して検出すると、ステップ106において「YES」と判定してステップ107に進める。制御装置30は、ステップ107において、表示パネル23の表示ランプを点灯させて、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態であるのを報知させる。ステップ107の処理後、制御装置30は、再びステップ105に戻す。
【0025】
このように、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態となって、一対の電極20a,20b間の電気抵抗値により氷厚を検出することができずに、冷凍装置15を作動させることができないようになっても、冷却水の入れ替えや重曹等の電解質の添加を促すことができ、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態であることに起因して冷凍装置15が作動せずに飲料が冷却できない時間を短くすることができる。また、氷厚センサ20を構成する一対の電極20a,20bと冷却水の温度を検出する温度センサ22を用いただけであるので、水質を検出する水質センサを追加して設ける必要がなくてコストアップとならない。なお、この実施形態においては、ステップ106において、温度センサ22により所定温度として10℃以上を所定時間として10分以上連続して検出したか否かを判定しているが、これに限られるものでなく、温度センサ22により所定温度として10℃以上を検出したか否かを判定してもよく、このようにしたときにも上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
【0026】
(第2実施形態)
次に第2実施形態の飲料冷却装置10について説明する。第2実施形態の飲料冷却装置10は、第1実施形態の飲料冷却装置10と同様の構成をしたものであり、第1実施形態の図3に示すフローチャートのプログラムに代えて図4に示すプログラムを実行するものである。
【0027】
先ず、飲料冷却装置10の電源をオンにすると、図4に示すように、制御装置30は、ステップ201において、冷凍装置15を作動させる。冷凍装置15の作動により、水槽12内の冷却水は蒸発管16で気化する冷媒によって冷却されて蒸発管16の周囲で徐々に凍結する。制御装置30は、ステップ202において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇したか否かを判定する。蒸発管16の周囲の氷層Iが第1電極20aの全体を覆う範囲に形成されていなければ、電気抵抗値が上限設定値以上とならないので、制御装置30は、ステップ202において「NO」と判定して、ステップ201に戻す。
【0028】
蒸発管16の周囲の氷は短い方の第2電極20bを覆う範囲に形成されてからさらに長い方の第1電極20aの全体を覆う範囲に形成され、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇すると、制御装置30はステップ202において「YES」と判定して、ステップ203に進める。次に、制御装置30は、ステップ203において、温度センサ22による検出温度が5℃以上であるか否かを判定する。冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態となり、蒸発管16の周囲の氷層Iが第1電極20aの全体を覆う範囲に形成されていなくても、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇することがある。そのときには、冷却水は十分に冷却されずにその温度は5℃以下にならないので、制御装置30は、ステップ103において「NO」と判定してステップ201に戻す。これに対し、冷却水の電気伝導度が基準値以上であれば、蒸発管16の周囲の氷層Iが第1電極20aの全体を覆う範囲に形成されて、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇したときの冷却水の温度は十分に冷却されて5℃以下になるので、制御装置30は、ステップ203において「YES」と判定してステップ204に進める。制御装置30は、ステップ204において、冷凍装置15の作動を停止させる。
【0029】
飲料冷却管13に飲料を通過させると、蒸発管16の周囲の氷層Iは溶けてすぐにその厚みが薄くなる。そのときには、第2電極20bの先端部が冷却水に露出して第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下する。これに対し、飲料冷却管13に飲料を通過させていなくても、蒸発管16の周囲の氷層Iは徐々に溶けていく。この実施形態の飲料冷却装置10においては、飲料冷却管13に飲料を通過させなくても40〜50分程度で蒸発管16の周囲の氷層Iは第2電極20bの先端部が冷却水に露出する程度に溶ける。そこで、制御装置30は、ステップ205において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が一定時間毎に正常に低下していることを確認するために、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上を所定時間として例えば上記の40〜50分より長い60分以上連続しているか否を判定し、60分以上連続していなければ「NO」と判定してステップ206に進める。
【0030】
次に、制御装置30は、ステップ206において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下したか否かを判定する。第2電極20bの先端部が蒸発管16の周囲の氷層Iに覆われたままであれば、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に下がらないので、制御装置30は、ステップ206において「NO」と判定してステップ204に戻す。蒸発管16の周囲の氷層Iが徐々に溶け、第2電極20bの先端部が冷却水に露出して第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下すると、制御装置30はステップ206において「YES」と判定してステップ201に戻す。これにより、蒸発管16の周囲の氷層Iは所定の厚みとなるように制御される。
【0031】
蒸発管16の周囲に所定の厚みの氷層Iを形成させるように、ステップ201〜206の処理を繰り返し実行しているときに、水槽12内の冷却水は後発的な要因により純水化することがある。水槽12内の冷却水が純水化してその電気伝導度が基準値より低くなると、第2電極20bの先端部が冷却水に露出しても、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下しなくなる。第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下しなくなると、冷凍装置15の作動が停止したままとなり、水槽12内の冷却水の温度が徐々に上昇する。
【0032】
そこで、制御装置30は、ステップ204により冷凍装置15の作動を停止させた後に、冷却水が純水化したことに起因して、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上を所定時間として60分以上連続したか否かを判定し、60分以上連続していれば、ステップ205において「YES」と判定して、ステップ207に進める。制御装置30は、ステップ207において、温度センサ22によって所定温度として5℃以上を所定時間として10分以上連続して検出したか否かを判定し、10分以上経過していなければステップ206に戻す。冷却水が後発的な要因で純水化し、冷凍装置15の作動が停止した状態が続くと、冷却水の温度が徐々に上昇する。
【0033】
制御装置30は、ステップ205、207及び206の処理をこの順に繰り返し実行しているなかで、温度センサ22により5℃以上を10分以上連続して検出すると、ステップ207において「YES」と判定してステップ208に進める。制御装置30は、ステップ208において、表示パネル23の表示ランプを点灯させて、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態であるのを報知させる。このステップ208による処理後に、制御装置30はステップ201に戻して、再び冷凍装置15を作動させる。このように、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態となって、一対の電極20a,20b間の電気抵抗値により氷厚を検出することができずに、冷凍装置15を作動させることができないようになっても、冷却水の入れ替えや重曹等の電解質の添加を促すことができ、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態であることに起因して冷凍装置15が作動せずに飲料が冷却できない時間を短くすることができる。また、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下しなくなっても、表示パネル23の表示ランプにより報知させたあとで、冷凍装置15を再び作動させることができ、冷却水の入れ替えや重曹等の電解質の添加により、冷却水の電気伝導度が基準値以上になって氷厚センサ20により適切に氷厚の制御がされるまで、冷凍装置15が作動せずに飲料を十分に冷却できない時間を短くすることができる。また、氷厚センサ20を構成する一対の電極20a,20bと冷却水の温度を検出する温度センサ22を用いただけであるので、水質を検出する水質センサを追加して設ける必要がなくてコストアップとならない。なお、この実施形態においては、ステップ207において、温度センサ22により所定温度として5℃以上を所定時間として10分以上連続して検出したか否かを判定しているが、これに限られるものでなく、温度センサ22により所定温度として5℃以上を検出したか否かを判定してもよく、このようにしたときにも上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
【0034】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の飲料冷却装置10Aについて説明する。図5に示すように、第3実施形態の飲料冷却装置10Aは、第1実施形態の飲料冷却装置10に電解質供給手段としての電解質供給装置40をさらに備えたものである。電解質供給装置40は、電解質として重曹を溶かした重曹水溶液を貯えるタンク41と、タンク41内の重曹水溶液を水槽12内に導出するチューブ42と、チューブ42に介装されてタンク41内の重曹水溶液を水槽12に送り出すためのチューブポンプ43よりなる。チューブポンプ43を作動させることにより、タンク41内の重曹水溶液は水槽12内に供給される。図6に示すように、この飲料冷却装置10Aの制御装置30Aは、上述した第1実施形態と同様に、冷凍装置15、氷厚センサ20、温度センサ22及び表示パネル23に加えさらにチューブポンプ43に接続されている。制御装置30Aは、氷厚センサ20、温度センサ22の各検出に基づいて冷凍装置15、表示パネル23及びチューブポンプ43の作動を制御して、図7に示す冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態となると電解質供給装置40を作動させる以下のプログラムを実行する。
【0035】
先ず、飲料冷却装置10Aの電源をオンにすると、図7に示すように、制御装置30Aは、ステップ301において、冷凍装置15を作動させる。冷凍装置15の作動により、水槽12内の冷却水は蒸発管16で気化する冷媒によって冷却されて蒸発管16の周囲で徐々に凍結する。制御装置30は、ステップ302において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇したか否かを判定する。蒸発管16の周囲の氷層Iが第1電極20aの全体を覆う範囲に形成されていなければ、電気抵抗値が上限設定値以上とならないので、制御装置30は、ステップ302において「NO」と判定して、ステップ301に戻す。蒸発管16の周囲の氷は短い方の第2電極20bを覆う範囲に形成されてからさらに長い方の第1電極20aの全体を覆う範囲に形成され、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上に上昇すると、制御装置30はステップ302において「YES」と判定してステップ303に進める。制御装置30は、ステップ303において、冷凍装置15の作動を停止させる。
【0036】
飲料冷却管13に飲料を通過させると、蒸発管16の周囲の氷層Iは溶けてすぐにその厚みが薄くなる。そのときには、第2電極20bの先端部が冷却水に露出して第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下する。これに対し、飲料冷却管13に飲料を通過させていなくても、蒸発管16の周囲の氷層Iは徐々に溶けていく。この実施形態の飲料冷却装置10においては、飲料冷却管13に飲料を通過させなくても40〜50分程度で蒸発管16の周囲の氷層Iは第2電極20bの先端部が冷却水に露出する程度に溶ける。そこで、制御装置30は、ステップ304において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が一定時間毎に正常に低下していることを確認するために、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上を所定時間として例えば上記の40〜50分より長い60分以上連続しているか否を判定し、60分以上連続していなければ「NO」と判定してステップ305に進める。
【0037】
次に、制御装置30は、ステップ305において、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下したか否かを判定する。第2電極20bの先端部が蒸発管16の周囲の氷層Iに覆われたままであれば、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に下がらないので、制御装置30は、ステップ305において「NO」と判定してステップ303に戻す。制御装置30はステップ303〜305の処理を繰り返し実行しているなかで、蒸発管16の周囲の氷層Iが徐々に溶け、第2電極20bの先端部が冷却水に露出して第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下すると、制御装置30はステップ305において「YES」と判定してステップ301に戻す。これにより、蒸発管16の周囲の氷層Iは所定の厚みとなるように制御される。
【0038】
蒸発管16の周囲に所定の厚みの氷層Iを形成させるように、ステップ301〜305の処理を繰り返し実行しているときに、水槽12内の冷却水は後発的な要因により純水化することがある。水槽12内の冷却水が純水化してその電気伝導度が基準値より低くなると、第2電極20bの先端部が冷却水に露出しても、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下しなくなる。第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が下限設定値以下に低下しなくなると、冷凍装置15の作動が停止したままとなり、水槽12内の冷却水の温度が徐々に上昇する。
【0039】
そこで、制御装置30は、ステップ303により冷凍装置15の作動を停止させた後に、冷却水が純水化したことに起因して、第1及び第2電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上を所定時間として60分以上連続したか否かを判定し、60分以上連続していれば、ステップ304において「YES」と判定して、ステップ306に進める。制御装置30は、ステップ306において、温度センサ22により所定温度として10℃以上を所定時間として10分以上連続して検出したか否かを判定し、10分以上経過して検出していなければステップ305に戻す。冷却水が後発的な要因で純水化し、冷凍装置15の作動が停止した状態が続くと、冷却水の温度が徐々に上昇する。
【0040】
制御装置30は、ステップ304、306及び305の処理をこの順に繰り返し実行しているなかで、温度センサ22により10℃以上を10分以上連続して検出すると、ステップ306において「YES」と判定してステップ307に進める。制御装置30は、ステップ307において、チューブポンプ43を所定時間として10秒間作動させて、水槽12内に電解質として重曹水溶液を供給させる。ステップ307の処理後、制御装置30は再びステップ305に戻す。このように、冷却水の電気伝導度が基準値より低い状態となって、一対の電極20a,20b間の電気抵抗値により氷厚を検出することができずに、冷凍装置15を作動させることができないようになり、水槽12内の冷却水は一時的に冷却されなくて温度が上昇するが、冷却水は供給された電解質によって再びその電気伝導度が基準値以上に上がるようになり、冷凍装置15を一対の電極20a,20b間の電気抵抗値により適切に作動させることができるようになって、冷却水は再び適切に冷却されるようになる。なお、この実施形態においては、ステップ306において、温度センサ22により所定温度として10℃以上を所定時間として10分以上連続して検出したか否かを判定しているが、これに限られるものでなく、温度センサ22により所定温度として10℃以上を検出したか否かを判定してもよく、このようにしたときにも上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
【0041】
上述した各実施形態においては、一対の電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態として、一対の電極20a,20b間の電気抵抗値が上限設定値以上で所定時間として60分以上連続した状態としたが、本発明はこれに限られるものでなく、この飲料冷却装置の冷却能力等に応じてこれより短くまたは長くしても同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0042】
10,10A…飲料冷却装置、12…水槽、13…飲料冷却管、15…冷凍装置、16…蒸発管、20a,20b…電極、22…温度センサ、23…報知手段(表示パネル)、40…電解質供給手段(電解質供給装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却水を貯えた水槽と、この水槽内に立設したコイル状の飲料冷却管と、前記水槽内の前記飲料冷却管の周囲にてこれに離間した位置で立設した冷凍装置を構成するコイル状の蒸発管と、前記水槽内の冷却水に浸漬されて冷却水の温度を検出する温度センサと、前記水槽内の冷却水に浸漬されて少なくとも一方が前記蒸発管の周囲にて所定の厚みの氷層が形成される位置に設けられた一対の電極とを備え、前記少なくとも一方の電極が氷層に覆われて前記一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上となると前記冷凍装置の作動を停止させ、前記一対の電極が氷層に覆われることなく前記一対の電極間の電気抵抗値が下限設定値以下となると前記冷凍装置を作動させるように制御して前記蒸発管の周囲に所定の厚みの氷層を形成するようにした飲料冷却装置において、
前記一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、前記温度センサにより所定温度以上を検出したときに、前記水槽内の冷却水の電気伝導度が前記一対の電極間の電気抵抗値により氷厚を検出するのに適した基準値より低い状態であることを報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする飲料冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の飲料冷却装置において、
前記一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、前記温度センサにより所定温度以上を検出したときに、前記冷凍装置を作動させるように制御したことを特徴とする飲料冷却装置。
【請求項3】
冷却水を貯えた水槽と、この水槽内に立設したコイル状の飲料冷却管と、前記水槽内の前記飲料冷却管の周囲にてこれに離間した位置にて立設してその周囲に所定の厚みの氷層を形成させる冷凍装置を構成するコイル状の蒸発管と、前記水槽内の冷却水に浸漬されて冷却水の温度を検出する温度センサと、前記水槽内の冷却水に浸漬されて少なくとも一方が前記蒸発管の周囲の所定の厚みの氷層が形成される位置に設けられた一対の電極とを備え、前記少なくとも一方の電極が氷層に覆われて前記一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上となると前記冷凍装置の作動を停止させ、前記一対の電極が氷層に覆われることなく下限設定値以下となると前記冷凍装置を作動させるように制御して前記蒸発管の周囲に所定の厚みの氷層を形成するようにした飲料冷却装置において、
前記水槽内に電解質を供給する電解質供給手段をさらに備え、前記一対の電極間の電気抵抗値が上限設定値以上で連続した状態で、前記温度センサにより所定温度以上を検出したときに、前記電解質供給手段により前記水槽内に電解質を供給するように制御したことを特徴とする飲料供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−87994(P2013−87994A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227181(P2011−227181)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000194893)ホシザキ電機株式会社 (989)
【Fターム(参考)】