説明

飼料組成物

【課題】 チーズの飼料化および新規仔ウシ用スターターの開発。
【解決手段】 賦形材(マメ科牧草又はイネ科牧草の乾燥物)の細切物又は粉末を、エクストルーダーを用いて、細切チーズに加温、加圧で練り込み、チーズ含有飼料組成物を製造し、そのまま、あるいは、常用される飼料原料と混合して飼料を製造する。また、このチーズ含有飼料組成物は、嗜好性が良く、摂取量を高め、且つ増体量の良好な仔ウシ用スターターとしても利用することができ、仔ウシの生産性を高めるのに有利である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飼料組成物に関するものであり、更に詳細には、本発明は、チーズを飼料化するのに成功したものであって、本飼料組成物は、各種飼料として有効に利用できることはもとより、嗜好性がよく、摂取量を高め、且つ増体量を良くする仔ウシその他仔畜用の飼料としても有効に利用できるという効果、特徴を有するものである。
【背景技術】
【0002】
チーズの製造工程おいて、以下に例示するようなチーズ屑その他のチーズ廃棄物が多量に発生している:チーズミール(チーズ上皮ともいわれ、ナチュラルチーズからプロセスチーズを作る際に生ずるチーズの切り屑のうち脂肪を除去したもの)や、チーズの製造過程で発生する屑チーズ(プロセスチーズの製造工程において機械に残留するチーズ屑、スライスチーズの製造工程で発生するスライス屑、粉末チーズの製造工程で発生するチーズダストなどの他、人間の食用に適しない屑チーズを含む。)など。
【0003】
これらのチーズ廃棄物は、現在のところ格別の有効利用の途がなく、焼却処分されているのが現状である。チーズ廃棄物は、飼料原料として有効利用する途が考えられるが、一般にチーズには水分や脂肪分が多いため、変質が早く、変質したチーズを家畜などに給与した場合に悪影響を生ずるおそれがあること、および配合飼料として必須の物性である粉末状、顆粒状又は流動状になりにくいこと、またチーズには付着性があるために、粉砕しにくい上、他の原料と混合しにくく、しかも配合飼料の製造ラインを流れにくいなどの難点を有するため、チーズの飼料化に完全に成功した例は未だ報告されていない。
【0004】
近年になって、粒状チーズの表面を付着抑制材で被覆したり、あるいは、これを更に、乾燥処理する方法が提案されているが(例えば、特許文献1、2参照)、チーズの表面は付着抑制材で被覆されているため、チーズの表面の物性は制御しているが、チーズ内部の物性は制御していない。したがって、製造工程や流通過程で生ずる摩擦・衝撃などにより、付着抑制材を被覆したチーズが破損・破懐すると不安定な物性となり、欠陥商品となったり、あるいは、乾燥工程を必須とすることでコストの上昇やデリケートな操作を必要とする等、未だ完全にチーズの飼料化に成功したものとはいい難い。
【0005】
一方、チーズには良質な乳蛋白質が含まれていることから、代用乳への利用も考えられるが、チーズは、代用乳の製造に利用されている脱脂粉乳やホエー粉とは異なり、溶解性が劣るため、代用乳の製造に利用することもできない。
【0006】
以上のように、チーズ廃棄物はその有効な処理が求められているにもかかわらず、最も有効な利用方法のひとつとして考えられる飼料への有効利用ができないのが技術の現状である。
【0007】
また、仔ウシ等の仔畜において、分娩直後から離乳までの、液状飼料を哺乳している期間、つまり哺乳期の離乳用固形飼料としてスターター(離乳用濃厚飼料、人工乳:仔ウシの場合はカーフスターターとも称される)が給与されている(例えば、非特許文献1)、カーフスターター等スターターとしては、各種製品が市販されているが、それらは大豆粕を主成分とするものであって、チーズを使用したものは市販されていない。
【特許文献1】特開平11−318346号公報
【特許文献2】特開2000−201630号公報
【非特許文献1】「日本飼養標準 乳牛(1999年版)第40〜41頁、(社)中央畜産会発表
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、チーズの飼料化を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、各方面から検討の結果、チーズは、水分や脂肪分が多いので、付着性が強く、他の原料との混合が難しい点に着目し、この性状を改善するために、チーズ組成物の原料配合および製造方法について鋭意研究し、その結果、油分がしみでず、付着性のない物性にするためには、次のような製造方法を採るのが最適であることを見出した。
【0010】
すなわち本発明は、賦形材をチーズに練り込むことを特徴とする飼料の製造方法を基本的技術思想とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
(1)賦形材
本発明においては、賦形材をチーズに練り込むのであるが、賦形材としては、乾牧草類の細切片〜粉体の何れかの大きさに砕いたものを使用する。
【0012】
穀類の粉砕物、ふすま等の糟糠類、油粕類などの一般に配合飼料に使用されている原料を賦形材とすると、チーズ組成物の表面に脂肪分がむきだしとなり流動性が失われる。乾牧草類の細切片や粉体を賦形材を使用すると、繊維同志が絡み合い流動性が保持できることを見出し、本発明を完成させることができた。細切チーズと均一に混和するための賦形材の大きさは50mm以下、好ましくは30mm以下が良好である。この大きさに調製するためには、シュレッダーやグラインダーなどが使用できる。また、アルファルファなどのヘイキューブを粗砕した時に生じる粉体も用いることができる。
【0013】
乾牧草類とは、アルファルファ、アカクローバ、シロクローバなどのマメ科牧草およびチモシー、イタリアンライグラス、ベレニアルライグラス、トールフェスク、メドーフェスク、スムーズロームグラス、ダリグラス、バヒァグラスなどのイネ科牧草を乾燥させたものの中から選択される。
【0014】
(2)賦形材の使用
30mm以下にした賦形材を細切したチーズ(チーズ工場から排出される屑チーズ)に対し、30%、40%、50%、60%、70%の量をそれぞれ混和させ、この加工物をキッチンペーパーの上に乗せて恒温器の中で静置して、表面の油脂のしみだしの程度を観察した。その結果は、次の通りである(表1)。
【0015】
[表1]
――――――――――――――――――――――――――――――――――
賦形材の添加量(%) 30 40 50 60 70
――――――――――――――――――――――――――――――――――
油脂のしみ出し防止効果 × ○ ○ ○ ◎
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0016】
表中、×は賦形材(乾燥アルファルファ)による油脂のしみ出し効果なし、○は防止効果あり、◎は顕著な防止効果ありを示す。
【0017】
上記結果から明らかなように、賦形材を35%以上、好ましくは40%以上混和することにより、油脂がしみ出ず、好ましい状態を保つことができる。したがって、賦形材の使用量は、35%以上、好ましくは40%以上であって、98%以下、好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下である。
【0018】
(3)チーズ
チーズとしては、各種チーズが適宜使用可能であって、具体的には、パルメザン、エメンタール、グルイエール、チェダー、エダム、ゴーダ、プロボローネ、サムソー、ブリー、チルジット、リンブルガー、ロックホール、ゴルゴンゾラ、スチルトン、カマンベール、カッテージ等のナチュラルチーズ、又はプロセスチーズの一般的なもののほか、前述した各種チーズ廃棄物の一種又は二種以上が使用可能である。
【0019】
本発明では、チーズは細切して使用する。チーズを細切する方法としては、少量生産の場合は手動カッターなどで適宜に細切して差し支えないが、工場などで量産化する場合は、サイレントカッター、フードカッター、チーズシュレッダー、各種の粉砕機、ミートチョッパーなどの機械を適宜使用すればよい。すなわち本発明においては、チーズを細切するといっても、チーズを細かく破砕した状態にすればよく、その大きさや形状は不揃いのままで差し支えない。したがって、本発明において細切チーズという意味には、略球状や略円柱状のチーズばかりでなく、破砕によって不揃いの大きさや不定形状となったチーズを含む。したがって、工場などから排出される屑チーズの場合は、その大きさによっては、あらためて破砕したりする処置をしなくても、そのまま使用できるものもある。
【0020】
(4)エクストルーダー処理
本発明においては、賦形材をチーズに練り込むが、その場合、加温および加圧下でこの処理を行うのがよく、例えば、圧力および熱がかけられるエクストルーダーに細切〜粉末化した賦形材と細切チーズとを供給して、エクストルーダーでマッシュ状もしくはペレット状に混合、成型すればよい。
【0021】
エクストルーダーの機種は、1軸、2軸のいずれも使用できる。ペレットタイプに成形するには、2軸を使用し、マッシュ状に成形するときは、1軸でよい。
【0022】
細切したチーズに、40%以上の乾牧草粉(アルファルファ粉など)を混合ミキサーで混合したものを、スクリューフィーダー等の輸送機を使用してエクストルーダーの入り口に供給する。エクストルーダー処理し、エクストルーダー内でチーズおよび賦形材が加圧、加温された状態からダイ通過後、加圧状態から開放されることにより、賦形材の内面にチーズ由来の油脂が浸透し、表面に油脂がしみでず、付着性のない成型物が得られる。
【0023】
エクストルーダーの加温が低温であると、賦形材にチーズを均一に混合することができない。逆に高温であると栄養成分が損なわれるため、加工温度条件は、50〜70℃が好ましい。
エクストルーダーのスクリュー回転数は、500〜900ppmで運転する。
ダイ径は、物性に合わせて4〜20mmとする。
【0024】
尚、細切チーズと乾牧草類を混合する時に、通常、スターターに原料として使用されているとうもろこし、マイロ、ライ麦、大麦、エン麦などの穀類、莱種粕、大豆粕等の油粕類、ふすま、生糟、グルテンフィード、ホミニーフィード等の糟糠類、切り干し大根、ビートパルプ粉砕物、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等のミネラル類等を適量添加することも可能である。
また、細切チーズと乾牧草の混合物は、通常、飼料の製造に使用されている各種原料を適宜添加することももちろん可能である。なお、これらの場合、細切チーズと乾牧草類の混合物は0.1〜35%、好ましくは1〜10%使用する。
【0025】
また、エクストルーダーの代りに、品温を調節してダイの中をロールで押し出すペレットマシンのほか、原料を加温、加圧下で混合し、必要あれば更に成型できる装置であればすべてのタイプのものが使用可能である。
【0026】
上記成型物は、約30%の水分を含むそのままの状態で、飼料として使用できるほか、飼料原料に混合して、各種飼料とすることも可能である。
【0027】
このようにして、本発明によれば、チーズの飼料化(換言すれば、飼料用チーズの製造)が可能となり、エクストルーダー処理によって得られた製品(上記成型物)あるいは未成型物は、飼料組成物として、そのまま飼料に使用したりあるいは他の飼料原料と混合して飼料とすることができ、仔ウシや仔ブタのほか、成牛、成豚、鶏に給与することができるばかりでなく、犬、猫といったペット類にも給与することができる。
【0028】
しかも更に、本発明に係る飼料組成物は、各方面からの試験、研究の結果、通常の飼料としての用途のほかにスターターとしての用途に使用できることをはじめて見出した。スターター、例えば仔ウシ用スターターは、既述したように、哺育期の離乳用濃厚飼料であって、栄養素の不足分をカバーするものである。
【0029】
仔ウシにスターターを使用する主目的は、ルーメンの成熟化を促し、順調に成育を図ることである。ルーメンの発達が顕著になるのは3週齢頃であるが、実際には、スターターの給与は、生後3日目くらいから行われる。
実際には、代用乳で摂るべき栄養素の一部をスターターの使用で補填する場合が多く、スターターの栄養素はできるだけ良質のものが望まれている。もし、嗜好性が悪く、低品質のスターターであると、摂取量を低下させ、仔ウシの成長率を低下させる。特に3週齢までには、栄養を重視したスターターが望まれるが、このようなスターターに関する知見は従来存在せず、このようにすぐれた新規スターターを開発するのに成功したのは本発明がはじめてであり、本発明によって奏される著効は、実際に仔ウシを用いて行ったインビボ試験によって実証されている(実施例)。
【0030】
したがって、本発明によれば、嗜好性が良く、摂取量を高め、且つ増体量を良くする仔ウシ用スターター(離乳用濃厚飼料)が提供される。そして、本発明に係るスターターを給与しながら、次のタイミングにて離乳すれば、離乳が順調に行われ、仔ウシを健康に生育させることができる。
【0031】
離乳のタイミング:
(1)離乳は6週齢より前にはしないこと。仔ウシが、少なくとも1日700gのスターターを3日間にわたって採食したら離乳できる。
(2)スターターを1kg/day以上食べる日が連続して2日以上続いた場合には離乳が可能となる。
【0032】
上記によって製造した飼料用チーズ(成型物あるいは未成型物)は、そのままスターターとして使用できるが、通常は、上記成型物をとうもろこし、大麦などの穀類、大豆粕・莱種粕等の油粕類、ふすま、グルテンフィードなどの糟糠類等の仔ウシ用スタークー原料用に5〜35%配合し、リボンミキサー、パドルミキサー等の撹拌機を使用して混合する。これをペレットマシン等の成型加工機でペレット状に成型したり、あるいは、そのままの形態で仔ウシ用スターターとする。
【発明の効果】
【0033】
本発明によってチーズの飼料化が可能となり、栄養豊富なチーズを飼料として動物に給与することにより、健康に動物の飼養が行われ、本発明は畜産業界において多大な貢献をなすとともに、従来、処理することが非常に困難であったチーズ廃棄物を有効に利用することが可能となり、廃棄物処理の面でも多大な貢献をなすものである。
【0034】
更にまた、本発明のチーズ組成物含有スターターは、仔ウシの出生直後から給与するスターターとして栄養的、生理的に効果を発揮し、従来にも増して仔ウシの成長を順調にし、生産性を上げることができる、という著効も奏するものである。
【実施例】
【0035】
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0036】
(実施例1)
チーズ工場から排出された屑チーズと乾燥アルファルファ粉(1:1)を混合ミキサーで混合し、混合物(5%)を穀類、油粕類、糠類とともに、スクリューフィーダーを使用して二軸エクストルーダーの入り口に供給した。
【0037】
エクストルーダー内は、ジャケット内の流体の温度を調節することにより、加工温度を50〜70℃に保持し、加工処理した。その際、エクストルーダーのスクリュー回転数は500〜900rpm、エクストルーダーのダイ径は4〜20mmとした。
【0038】
このようにして、チーズ組成物含有飼料(チーズ:乾燥アルファルファ=1:1)を5%使用したペレット状スターター(チーズP)およびペレットとフレークを含むスターター(チーズPF)を製造した。
【0039】
(実施例2)
チーズ組成物含有飼料の嗜好性に関する試験を次のようにして行った。
【0040】
(1)対象動物
ET和牛仔ウシ(離乳後の仔ウシ):2頭×10ペン
【0041】
(2)試験飼料
i)試験区(チーズ給与区)
チーズ組成物含有飼料(チーズ:乾燥アルファルファ粉=1:1)を5%使用したペレット状のスターター・・・「チーズP」
なお、使用したチーズの組成は、水分45.5%、蛋白質21.6%、脂質26.5%である。
ii)対照区
チーズおよび乾燥アルファルファ粉を含まないメイスターターP(既存製品)・・・「P」(明治飼糧社製品)
iii)基準飼料(通常給与している飼料)
メイスターターPF・・・「PF」(明治飼糧社製品)
【0042】
(3)試験方法
i)制限給与であること、および離乳ウシではスターターに対する嗜好性が比較的安定してることから、飼料切り替えによる摂取量の変動を測定して、嗜好性の良し悪しを判定した。
ii)通常の給与飼料(PF)からチーズPに切り替えた時、また、一度PFに戻してからPに切り替えた時の残餌量を測定した。なお、気候変動・個体差などを考慮し、このサイクルを2回実施した。
iii)毎朝新鮮なスターターを2頭(1ペン)あたり3〜7kg給与し、翌朝に残餌量を測定した。(ただし、試験開始前に、完食していた量を基準に、ペン毎に給与量を設定した)
【0043】
(4)結果
i)「PF→チーズP→PF→P」の給与を2サイクル実施した時の、完食までにかかった時間を比較すると次ぎの通りであった。
・チーズPの方がPよりも完食時間が短かったペン・・・4ペン(チーズP>P 40%)
・チーズPとPで完食時間に差がなかったペン・・・5ペン(チーズP=P 50%)
・チーズPの方がPよりも完食時間が長かったペン・・・1ペン(チーズP<P 10%)
ii)上記結果より、チーズ組成物含有飼料はチーズを含まない対照飼料と同等以上の嗜好性があると判断された。
【0044】
(実施例3)
チーズ組成物含有飼料の給与効果に関する試験を次のようにして行った。
【0045】
(1)対象動物
ホルスタイン種雄仔ウシ(出生後、早期に導入し、スターターの給与試験開始)。
試験区及び対照区各3頭。
【0046】
(2)試験飼料
i)試験区(チーズ給与区)
チーズ組成物含有飼料(チーズ:乾燥アルファルファ粉=1:1)を5%使用したスターター・・・「チーズPF」
ii)対照区
メイスターターPF・・・「PF」
*「チーズPF」と「PF」の成分含量は同等になるように調製した。(成分組成は、粗蛋自質19%、粗脂肪3%)
【0047】
(3)試験方法
i)ミルクの給与方法
市販代用乳(メイラック(明治飼糧社商品名);CP(粗蛋白質)24%、CF(粗脂肪)20%、TDN(可消化養分総量)110%)250gを7倍量の温湯で溶解したミルクを1日に2回給与した。
ii)スターターの給与方法
300gまでは50g単位、300g以上は100g単位で、完食する毎に給与量を増やした。1,200gを完食できるようになった日を離乳日とし、ミルクの給与を終了した。
その後のスターターの給与は、200g単位に増やした。
スターターの摂取量、増体量(DG)、離乳日数を測定し、効果を判定した。
【0048】
(4)結果
i)スターターの摂取量は、給与21日までは試験区の方が多い傾向があったが、それ以降は差がみられなかった(図1、表2)。
ii)増体量(DG)は、給与28日目、42日目および50日目のいずれにおいても試験区の方が大きく、特にその傾向は28目目が強かった(図2、表3)。
iii)離乳日数(平均)は、試験区35.7日、対照区34.5日で、ほぼ同じであった。
iv)以上の結果から、チーズ組成物含有飼料は、嗜好性、摂取量、増体量から見て、生後3〜4週齢までの仔ウシにとって、特に有用であると判断された。
【0049】
【表2】

【0050】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】スターターの摂取曲線である。
【図2】増体量の比較図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
賦形材をチーズに練り込むこと、を特徴とする飼料組成物の製造方法。
【請求項2】
細切ないし粉末化した賦形材を細切チーズに加温及び加圧下において練り込むこと、を特徴とする飼料組成物の製造方法。
【請求項3】
1軸又は2軸のエクストルーダー、あるいは、ペレットマシンにて上記練り込みを行うこと、を特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
賦形材が乾牧草であること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
乾牧草がマメ科牧草又はイネ科牧草の乾牧草であること、を特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法で製造してなる飼料組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の飼料組成物それ自体からなるか、あるいは、この飼料組成物に常用される飼料用基材を添加混合するか、あるいは、更に加工成型してなること、を特徴とする飼料。
【請求項8】
飼料がスターターであること、を特徴とする請求項7に記載の飼料。
【請求項9】
仔畜の摂取量が高く、増体量も高いものであること、を特徴とする請求項7又は8に記載の飼料。
【請求項10】
出生直後から仔牛に給与すること、を特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の飼料の給与方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−320284(P2006−320284A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−148315(P2005−148315)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【出願人】(592172574)明治飼糧株式会社 (15)
【Fターム(参考)】