説明

高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置及び判別方法

【課題】高圧ケーブルの銅テープ等である遮蔽導体の腐蝕等による劣化を作業性良く簡単に且つ精度良く確実に検査する。
【解決手段】高圧ケーブル2の外周のシース12の内側に位置する遮蔽導体11の劣化を判別するために、遮蔽導体11に電磁界とこれによる渦電流を発生させるコイル13と、渦電流により生じた第二の電磁界を検出するために、高圧ケーブルの外周側に等ピッチで環状に配置される複数の磁気センサ3と、各磁気センサの出力差を確認する演算部14とを備える高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置1を採用する。複数の磁気センサ3を分割式の環状のコア4に固定し、コアを開いてコア内に高圧ケーブルを挿通させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧電気ケーブルのシースの内側に配置される銅テープ等の電磁遮蔽導体の腐蝕等の劣化を検査するための高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置及び判別方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図4(a)は、送電用の高圧ケーブルの端末部の一形態を示すものである。
【0003】
この高圧ケーブル2は、中心導体9と、中心導体9を覆う各絶縁体10と、絶縁体10を覆う遮蔽導体である銅テープ11と、銅テープ11を覆う最外層のシース12とで構成されている。高圧ケーブル2はCVケーブルとも呼称される(Cは制御用、Vはビニルの略である)。銅テープ11はケーブル2の電磁遮蔽と接地を目的としたものである。
【0004】
この高圧ケーブル2の絶縁破壊要因の一つに銅テープ11の破断による放電が挙げられる。銅テープ11が、水の浸入による腐蝕や、シース12の収縮・膨張の繰り返しによる歪みや、誘導により誘起された電圧による放電現象(シュリンクバック)等で破断するものである。
【0005】
これらを防止するために、破断が特に発生しやすい箇所であるケーブル端末付近の目視点検や、銅テープ11を閉ループの一部とした回路31を構成して、電流を測定して異常を判断する手法が従来なされている。目視による検査は外観のみであり、ケーブル内部の銅テープ11の劣化状況を正確に把握することはできない。
【0006】
図5に、閉ループ回路を用いた高圧ケーブルの検査方法の一形態を示す。
【0007】
高圧ケーブルとしては三相(三本)のケーブル32を用いている。そのうちの二本を選択して高圧ケーブル32の一端側の銅テープ11cを回路33で短絡させ、他端側の銅テープ11dをテスターの各端子回路34に接続してテスターで導通を調べる。
【0008】
図6は、従来の電力ケーブルの放電検査装置及び放電検査方法の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
【0009】
この検査装置41は、電力ケーブル42の中心導体43から絶縁体44を通ってシース46の内側の外側導体45に至る部分放電47を検出するためのものであり、ケーブル42のシース46の外側に磁気センサ48を四つ等配に設置し、各磁気センサ48をリード線で部分放電検出用増幅器49に接続し、部分放電検出用増幅器49を記録装置50に接続している。
【0010】
また、シース46の外側に一つの充電電流検出用磁気センサ51を設置し、充電電流検出用磁気センサ51をリード線で充電電流検出用増幅器52を経て部分放電検出用増幅器49に接続して、充電電流検出信号で部分放電電流信号を補正し、補正後の部分放電電流信号を記録装置50に入力する。
【0011】
磁気センサ48としてはジョセフソン効果を利用したSQUID(超伝導量子干渉素子)の磁気センサが使用されている。これら以外にも、磁気センサとして、微弱な磁界検出用の半導体磁気抵抗素子や、汎用性のある半導体ホール素子や、微弱な磁界検出用で且つ温度特性のよい磁性薄膜磁気抵抗素子や、交流磁界の検出に向く最も汎用性の高い磁気ヘッドや、特殊用途で電磁誘導など電気を嫌う所に好適な光ファイバ磁気センサ等を用いることが文献公知である。
【0012】
部分放電47が発生すると、磁場が発生し、その磁場はシース46により殆ど減衰を受けることなく外界に伝搬する。このシース46の外側に現れた磁場が磁気センサ48で検出される。部分放電47に伴って発生する磁場の強度は、発生位置からの距離の二乗に反比例するので、磁気センサ48と電力ケーブル42とを相対的に移動させることで、部分放電発生位置が高い位置分解能で検出される。
【0013】
磁気センサ48をケーブル周方向に四つ配置したことで、部分放電47により発生した磁場が最も近くに位置する磁気センサ481で検出される。
【0014】
図7は、従来の高圧ケーブルの遮蔽用銅テープ検査回路の一形態(従来例)を示すものである(特許文献2参照)。
【0015】
この遮蔽用銅テープ検査回路55は、R・S・T相からなる三本の高圧ケーブルの各銅テープ56の一端をコンデンサ59で共通接地し、各銅テープ56の他端において、各相間ごとに銅テープ56より発生する交流成分を除去するL−C1直列回路を切り替え接続しながら、コンデンサC1の両端にテスタ60を接続し、銅テープ56の抵抗値を計測して銅テープ56の破断を検査するものである。
【0016】
コンデンサC1の両端にテスタ60のリード線を接続すると、コイルLより銅テープ56の直列体に電流が流れ、その電流値を基に銅テープ56の抵抗値が測定される。銅テープ56の経年変化の腐蝕で断面積が小さくなったり、伸びて長さが変わり抵抗値R1が変化したり、絶縁抵抗Rが小さくならない限り、銅テープ56の抵抗値はコイルLの直流抵抗値を含む一定の値となる。
【特許文献1】特開平9−257867号公報(図1)
【特許文献2】特開2002−214273号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、上記図4〜図5に示す高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法にあっては、図4(a)のように銅テープ11に何の異常もない場合や、図4(c)のように銅テープ11が完全に破断している場合(末期状態)は、検査回路31の導通の有無で正確に判断がつくが、図4(b)のように銅テープ11の腐蝕等(劣化)が進んでいるに係わらず、銅テープ11の一部が破断(11a)している場合には、通電があるために、異常の検出が困難であるという問題があった。
【0018】
また、上記図6に示す電力ケーブルの放電検査装置及び放電検査方法にあっては、電力ケーブル42の中心導体43から中間の絶縁体44を通って外側導体45に至る放電電流47の確認はできても、外側導体45の腐蝕等による劣化を診断することはできなかった。また、複数の磁気センサ48を電力ケーブル42の周囲に配置するのに多くの手間がかかるという懸念があった。
【0019】
また、上記図7に示す高圧ケーブルの遮蔽用銅テープ検査回路にあっては、高圧ケーブルの銅テープ56の長手方向両端部に回路61を接続したりするのに多くの手間を要すると共に、銅テープ56の腐蝕等の劣化の多い部位であるケーブル端末部を重点的に検査することができないという問題があった。
【0020】
本発明は、上記した点に鑑み、高圧ケーブルの銅テープ等である遮蔽導体の腐蝕等による劣化を作業性良く簡単に且つ精度良く確実に検査することのできる高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置及び判別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置は、高圧ケーブルの外周のシースの内側に位置する遮蔽導体の劣化を判別する高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置であって、該遮蔽導体に電磁界と該電磁界による渦電流を発生させるコイルと、該渦電流により生じた第二の電磁界を検出するために、該高圧ケーブルの外周側に等ピッチで環状に配置される複数の磁気センサと、各磁気センサの出力差を確認する演算部とを備えることを特徴とする。
【0022】
請求項2に係る高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置は、請求項1記載の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置において、前記複数の磁気センサが分割式の環状のコアに固定され、該コアを開いて該コア内に前記高圧ケーブルを挿通可能であることを特徴とする。
【0023】
請求項3に係る高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法は、高圧ケーブルの外周のシースの内側に位置する遮蔽導体の劣化を判別する高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法であって、コイルを用いて該遮蔽導体に電磁界と該電磁界による渦電流を発生させ、該高圧ケーブルの外周側に等ピッチで環状に配置した複数の磁気センサで、該渦電流により生じた第二の電磁界を検出し、演算部で各磁気センサの出力差を確認することを特徴とする。
【0024】
請求項4に係る高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法は、請求項3記載の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法において、前記複数の磁気センサを分割式のコア又はシート状のコアに固定した状態で前記高圧ケーブルの外周側に該分割式のコア又は該シート状のコアを環状に配置することを特徴とする。
【0025】
請求項5に係る高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法は、請求項4記載の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法において、前記複数の磁気センサを前記分割式のコア又は前記シート状のコアごとケーブル長手方向に移動させながら前記第二の電磁界を検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
請求項1記載の発明によれば、高圧ケーブルの外側からコイルで遮蔽導体に電磁界を発生させ、遮蔽導体の渦電流による第二の電磁界を、複数の環状に配置された磁気センサで検出することで、従来における遮蔽導体への回路接続の手間を解消しつつ、遮蔽導体の腐蝕等による劣化を精度良く確実に且つ簡単に検査することができる。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、コアの開閉動作で高圧ケーブルの外周側に複数の磁気センサを簡単に配置することができるから、遮蔽導体の検査を作業性良くスピーディに行うことができる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、高圧ケーブルの外側からコイルで遮蔽導体に電磁界を発生させ、遮蔽導体の渦電流による第二の電磁界を、複数の環状に配置された磁気センサで検出することで、従来における遮蔽導体への回路接続の手間を解消しつつ、遮蔽導体の腐蝕等による劣化を精度良く確実に且つ簡単に検査することができる。
【0029】
請求項4記載の発明によれば、分割式のコアを開いて高圧ケーブルを挿通し、あるいはシート状のコアを高圧ケーブルの外周側に巻くことで、高圧ケーブルの外周側に複数の磁気センサを簡単に配置することができるから、遮蔽導体の検査を作業性良くスピーディに行うことができる。
【0030】
請求項5記載の発明によれば、高圧ケーブルの遮蔽導体を広い範囲に渡ってスムーズ且つ確実に検査することができ、遮蔽導体の劣化を一層確実に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1〜図3は、本発明に係る高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置及び判別方法の一実施形態を示すものである。
【0032】
図1の如く、この遮蔽導体劣化判別装置1は、高圧ケーブル2の周囲に環状に配置される複数(多数)の磁気センサ3を備えたものであり、図2(a)の如く、各磁気センサ3は絶縁性のリング状のコア4に固定されて、磁気センサ組立体5を構成している。
【0033】
図2(b)の如く、リング状のコア4はヒンジ部6を一側の支点に開閉式に分割可能に形成されている。図1,図2(b)では、分割した(開いた)状態の磁気センサ組立体5を高圧ケーブル2の外周側に配置する状態を示している。コア4の他側の開口7の開き寸法は高圧ケーブル2の外径よりも充分大きく設定されている。
【0034】
リング状のコア4は合成樹脂で板状に形成されている。各磁気センサ3はコア4に等間隔で相互に隙間なくないしほぼ隙間なく配置され、各磁気センサ3の検出部3aすなわち検出方向は矢印Bの如くケーブル中心を向いて、ケーブル外周面から等しいないしほぼ等しい距離で配置される。
【0035】
磁気センサ3の形状は平面部を有する例えば略短円柱状等である。磁気センサ3は例えばその平面部が接着材等でコア4の平面部に固定されることが好ましい。コア4は半円形に分割され、各分割コア4aのヒンジ6とは反対側の分割面8が接合した状態で例えば係止爪と係合孔等の係止手段(図示せず)で相互に固定される。
【0036】
リング状のコア4には例えば取っ手(図示せず)を設け、検査員が取っ手を持って、図1の矢印Aの如く磁気センサ組立体5をケーブル長手方向に移動させながら遮蔽導体である銅テープ(図4の符号11参照)の劣化を検査できるようにすることが好ましい。
【0037】
取っ手に代えて、あるいは取っ手と同時に、コア4の内周側に複数の同径の車輪(ローラ)や回動ボール等といった移動手段(図示せず)を等配に設け、移動手段を高圧ケーブル2の外周面に摺接させて、外周面と各磁気センサ3の検出部3aとの距離を一定に保ったまま磁気センサ組立体5をケーブル長手方向に移動させることも可能である。
【0038】
図3のブロック図の如く、高圧ケーブル2の銅テープ11(図4)の検査は、先ず、コイル13を用いて高圧ケーブル2のシース12上から電磁界を発生させ、この電磁界により、シース内側の銅テープ11で渦電流を発生させ、この渦電流により生じた第二の電磁界を、磁気回路を有するセンサすなわち磁気センサ3で検出(測定)して、導電率を測定する。
【0039】
コイル13(図3)は例えば環状に形成して高圧ケーブル2をコイル13の内側に挿通させ、その状態でコイル13に交流電源を接続して電流を流すようにすることが好ましい。例えば従来の図7の例のように、コイルとコンデンサを用いた回路を銅テープ11に接続して銅テープ11に電流を流すことに較べて作業が極めて容易である。
【0040】
そして、演算部14(図3)で、ケーブル外周上の各磁気センサ3から検出された第二の電磁界のデータを解析させ、各磁気センサ3の出力(電流又は電圧)の差分を確認することにより、銅テープ11の異常部すなわち劣化部分の検出を感度良く行うことができる。各データを比較した値の差を基に表示部15において銅テープ11の異常の有無を表示させる。
【0041】
銅テープ11に異常がない場合は、各磁気センサ3の出力に大きな差は生じない。図4(b)の如く銅テープ11が腐蝕を開始した箇所11bは、未劣化の銅テープ11(図4(a))と比較して電磁界が変化するため、導電率に変化が生じる。また、図4(c)の如く完全に腐蝕した箇所11bは銅テープ11の酸化・劣化により全く異なる値を示す。
【0042】
このように、導電率の変化を調査・管理することにより、銅テープ11の腐蝕状況や破断状況を正確に判断することができる。表示部15(図3)に銅テープ11の異常箇所すなわち導電率の低い箇所を図的に表示させることもできる。
【0043】
測定したデータは信号ケーブル等を介して例えばPDA(proportional derivative action)のような機器に出力させ、銅テープ11の腐蝕状況が確実に判断できるシステムとすることが好ましい。
【0044】
計測に際しては、磁気センサ組立体5を図1の矢印Aの如くケーブル長手方向にゆっくり移動させながら計測を行うことで、ケーブル端末箇所の判定を容易に且つ確実に行うことができる。
【0045】
磁気センサ3としては従来技術で説明した既存のセンサを適宜選択して用いることができる。図3のコイル13と各磁気センサ3と演算部14と表示部15とで高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置1が構成される。表示部15はランプやブザー等であってもよい。磁気センサ組立体5は遮蔽導体劣化判別器とも呼称される。
【0046】
なお、上記実施形態においては、磁気センサ組立体5を分割式としたが、例えば硬質のリング状のコア4(図2)に代えてシート状の可撓性の屈曲自在なコア(図示せず)を用い、シート状のコアの内面に各磁気センサ3の平面を接着固定して各磁気センサ3を互いに近接して等配に一列ないし複数列に設け、シート状のコアを高圧ケーブル2の外周側に巻いてセットすることも可能である。この場合も各磁気センサ3の検出部3aはケーブル中心を向いて配置されることは勿論である。
【0047】
シート状のコアの場合はリンク状のコア4よりも磁気センサ3の数を多く設定でき、高圧ケーブル2の測定面積を稼ぐことができる。これは磁気センサ組立体5をケーブル長手方向に移動させることにより一層顕著となる。リンク状のコア4を二つないしそれ以上の数で板厚方向に並列に連結して使用することも可能である。
【0048】
また、上記実施形態においては、遮蔽導体として銅テープ11を用いた例で説明したが、銅テープ11に代えて金属製の編組線やアルミテープ等を用いた場合においても上記構成を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置及び劣化判別方法の概要を示す斜視図である。
【図2】同じく高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置の要部を示す、(a)はセット状態の正面図、(b)はセット途中の状態の正面図である。
【図3】高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置及び劣化判別方法の一実施形態を示すブロック図である。
【図4】従来の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法の一形態を示す、(a)は正常ケーブルの側面図、(b)は高圧ケーブルの銅テープが一部破損した状態の側面図、(c)は銅テープが完全に破断した状態の側面図である。
【図5】従来の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法の類似形態を示す平面図である。
【図6】従来の電力ケーブルの放電検査装置及び放電検査方法の一形態を示す斜視図である。
【図7】従来の高圧ケーブルの遮蔽用銅テープ検査回路の一形態を示す回路説明図である。
【符号の説明】
【0050】
1 遮蔽導体劣化判別装置
2 高圧ケーブル
3 磁気センサ
4 コア
11 銅テープ(遮蔽導体)
12 シース
13 コイル
14 演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧ケーブルの外周のシースの内側に位置する遮蔽導体の劣化を判別する高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置であって、該遮蔽導体に電磁界と該電磁界による渦電流を発生させるコイルと、該渦電流により生じた第二の電磁界を検出するために、該高圧ケーブルの外周側に等ピッチで環状に配置される複数の磁気センサと、各磁気センサの出力差を確認する演算部とを備えることを特徴とする高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置。
【請求項2】
前記複数の磁気センサが分割式の環状のコアに固定され、該コアを開いて該コア内に前記高圧ケーブルを挿通可能であることを特徴とする請求項1記載の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別装置。
【請求項3】
高圧ケーブルの外周のシースの内側に位置する遮蔽導体の劣化を判別する高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法であって、コイルを用いて該遮蔽導体に電磁界と該電磁界による渦電流を発生させ、該高圧ケーブルの外周側に等ピッチで環状に配置した複数の磁気センサで、該渦電流により生じた第二の電磁界を検出し、演算部で各磁気センサの出力差を確認することを特徴とする高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法。
【請求項4】
前記複数の磁気センサを分割式のコア又はシート状のコアに固定した状態で前記高圧ケーブルの外周側に該分割式のコア又は該シート状のコアを環状に配置することを特徴とする請求項3記載の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法。
【請求項5】
前記複数の磁気センサを前記分割式のコア又は前記シート状のコアごとケーブル長手方向に移動させながら前記第二の電磁界を検出することを特徴とする請求項4記載の高圧ケーブルの遮蔽導体劣化判別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−164393(P2008−164393A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−353352(P2006−353352)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】