説明

2本針ミシン及び2本針ミシンの縫い目形成方法

【課題】凸状曲線部を有する被縫製物を縫製する際、凸状曲線部にあっては一対の縫い目を近付けて強度を向上させる2本針ミシンを提供する。
【解決手段】2本針ミシン1は、ベッド部3と、脚柱部5と、アーム部6と、アーム部6の先部に設けられた針棒11と、針棒11に取り付けられる2本の縫い針13,14と、2本の縫い針13,14の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜15,16と、被縫製物をベッド部3と略直角の方向に送る送り部材21とを有する。2本針ミシン1は、脚柱部5から離れた位置に配置された縫い針13が脚柱部5に近い位置に配置された縫い針14より被縫製物の送り側に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2本の縫い針を往復動させて、布、皮革等の被縫製物に2本の縫い目を形成する2本針ミシンと2本針ミシンによる縫い目の形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2本針ミシンは、布、皮革等の被縫製物を載置するベッド部と、ベッド部の一方(右方)側から上方に立設された脚柱部と、脚柱部の上部からベッド部に略平行に設けられたアーム部とからなる。アーム部の先部(左部)には、図示しない駆動モータによって上下方向に往復動する針棒が設けられている。針棒には2本の縫い針が取り付けられている。ベッド部には、前記2本の縫い針の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜と、布、皮革等の被縫製物をベッド部と略直角の方向に送る送り部材とを有している。
【0003】
この従来の2本針ミシンは、2本の縫い針によって、2本の縫い目を密接して形成するものである。図26に示すように、2本の縫い針91,92は、強固な縫製を得ることを目的として、被縫製物30の送り方向Tに向かって所定間隔あけて配置され、縫い針91によって形成される縫い目95Aと縫い針92によって形成される縫い目96Aを密接させている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公昭52−10527号公報
【特許文献2】特許第4456846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した2本針ミシンは、被縫製物30を送り部材によって間欠的に前方に送っていくが、両手で被縫製物30を押さえながら縫製を行う。2本針ミシンは、被縫製物30を送り方向Tに向かって直線的に縫製する場合は、図26に示すように、2本の縫い目95A,96Aが密接して形成されるが、図27に示すように、形状に合わせて被縫製物30を送り部材の送り方向Tに対して回転させて縫製する場合は、2本の縫い目95B,96Bが離間して形成される。即ち、2本針ミシンは、被縫製物30を送り部材の送り方向Tに対して被縫製物30を回転させて曲線的に縫製を行うと、縫い方向P5と略直角の方向の一対の縫い針91,92の間隔が広くなり、離間した一対の縫い目95B,96Bを形成する。従って、従来の2本針ミシンは、曲線縫いの場合、一対の縫い目の幅が拡がってしまうので、一対の縫い目を密接させて強固な縫製を得る目的から外れることになるという問題点があった。
【0006】
図28に示すように、上記した従来の2本針ミシンによって、凸部46,48を有する被縫製物40を縫製する場合、直線部41,45は密接した一対の縫い目95A,96Aを形成するが、凸部46,48の曲線部42,44は離間した一対の縫い目95B,96Bを形成することになる。被縫製物40は、通常袋状に形成され、内部に詰め物が収容されるが、収容された場合、凸部46,48に加わる力が大きいので、本来直線部41,45より曲線部42,44の縫製を強固にすることが望まれる。しかし、上記した2本針ミシンによって曲線部42,44を縫製すると、縫い目95B,96Bが離間しているので、縫製の強度が不足しており、一対の縫い目95B,96Bが切れ易く、詰め物が飛び出してしまうことになる。従って、上記従来の2本針ミシンでは、凸部46,48を有する被縫製物40を縫製した場合、凸部46,48周縁を縫製する縫い目95B,96Bの幅が拡がって強度不足となっており、耐久性に乏しい被縫製物を形成するという問題点があった。特に、車の座席の皮革シートを縫製する場合、安全面、外観面から、強固な縫製が望まれるが、曲線的な縫製が多いため、一対の縫い目が離間して弱くなっている。車の座席の皮革シートに加わる力は、通常の椅子の皮革シートより格段大きく、そのため、一対の縫い目が切れたり拡がったりして、内部に詰められた発泡ウレタン等のパッドの一部が飛び出たり、はみ出たりして、安全面、外観面を損なうという問題点があった。
【0007】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、袋状の被縫製物を縫製する際、強度を必要とする凸状曲線部の縫製にあっては、一対の縫い目を近付けて強度を向上させることが可能な2本針ミシンと2本針ミシンの縫い目形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願請求項1記載の2本針ミシンは、上記目的を達成するため、被縫製物を載置するベッド部と、ベッド部の一方側から上方に立設された脚柱部と、脚柱部の上部からベッド部に略平行に設けられたアーム部と、アーム部の先部に設けられ、駆動モータによって上下方向に往復動する針棒と、針棒に取り付けられる2本の縫い針と、前記ベッド部に設けられ、前記2本の縫い針の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜と、前記被縫製物をベッド部と略直角の方向に送る送り部材とを有する2本針ミシンであって、被縫製物の送り方向と略直角方向の両側に縫い針が配置され、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられていることを特徴とする。
【0009】
本願請求項2記載の2本針ミシンの縫い目形成方法は、上記目的を達成するため、被縫製物を載置するベッド部と、ベッド部の一方側から上方に立設された脚柱部と、脚柱部の上部からベッド部に略平行に設けられたアーム部と、アーム部の先部に設けられ、駆動モータによって上下方向に往復動する針棒と、針棒に取り付けられる2本の縫い針と、前記ベッド部に設けられ、前記2本の縫い針の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜と、前記被縫製物をベッド部と略直角の方向に送る送り部材とを有し、被縫製物の送り方向と略直角方向の両側に縫い針が配置され、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられている2本針ミシンの縫い目形成方法であって、被縫製物を送り部材の送り方向に送ることにより一対の縫い針によって通常の縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成し、被縫製物を送り部材の送り方向に対して脚柱部から離れる方向に送ることにより一対の縫い針によって通常の縫い目幅より狭い縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成することを特徴とする。
【0010】
本願請求項3記載の2本針ミシンの縫い目形成方法は、上記目的を達成するため、被縫製物を載置するベッド部と、ベッド部の一方側から上方に立設された脚柱部と、脚柱部の上部からベッド部に略平行に設けられたアーム部と、アーム部の先部に設けられ、駆動モータによって上下方向に往復動する針棒と、針棒に取り付けられる2本の縫い針と、前記ベッド部に設けられ、前記2本の縫い針の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜と、前記被縫製物をベッド部と略直角の方向に送る送り部材とを有し、被縫製物の送り方向と略直角方向の両側に縫い針が配置され、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられている2本針ミシンによって凸部を備えた被縫製物の周縁に縫い目を形成する縫い目形成方法であって、被縫製物を送り部材の送り方向に送ることにより一対の縫い針によって通常の縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成し、被縫製物を送り部材の送り方向に対して脚柱部から離れる方向に送ることにより一対の縫い針によって凸部の周縁に通常の縫い目幅より狭い縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本願発明に係る2本針ミシン及び2本針ミシンの縫い目形成方法は、布、皮革等の被縫製物の縫製側端縁を脚柱部側に向けて、被縫製物をベッド部に載置するので、被縫製物が脚柱部に接触することなくスムーズに縫製を行うことができる。本願発明に係る2本針ミシン及び2本針ミシンの縫い目形成方法は、駆動すると針棒が上下動し、一対の縫い針が被縫製物を貫通して戻るときに形成される針糸のループを水平釜の剣先が引っ掛けて本縫いを行うと共に送り部材が送り方向に被縫製物を間欠的に送って一対の縫い目を形成する。本願発明に係る2本針ミシン及び2本針ミシンの縫い目形成方法は、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられているので、被縫製物を送り方向に略平行に送ると、被縫製物に通常の縫い目幅を有する一対の縫い目が形成されるが、被縫製物を送り方向に対して脚柱部から離れる方向に回転させていくと、縫製方向と略直角の方向の一対の縫い針の間隔が狭くなっていき、縫い目幅が限りなく0に近付いて一対の縫い目が密接して重なり合うようになる。このように、本願発明に係る2本針ミシン及び2本針ミシンの縫い目形成方法は、曲線縫いの時に一対の縫い目が近付いて縫い目の強度を向上させることができるという効果がある。従って、本願発明に係る2本針ミシン及び2本針ミシンの縫い目形成方法は、袋状の被縫製物を縫製する際、強度を必要とする凸状曲線部にあっては縫い目を近付けて強度を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本願発明に係る2本針ミシンの一つの実施の形態を示す全体斜視図である。
【図2】図1の2本針ミシンの要部説明図である。
【図3】図1の2本針ミシンの通常の縫い目形成方法を示す説明図である。
【図4】図1の2本針ミシンの傾けた縫い目形成方法を示す説明図である。
【図5】図1の2本針ミシンの傾けた縫い目形成方法を示す説明図である。
【図6】図1の2本針ミシンの傾けた縫い目形成方法を示す説明図である。
【図7】図1の2本針ミシンによって縫製された被縫製物の説明図である。
【図8】図1の2本針ミシンによって縫製された被縫製物の斜視図である。
【図9】図7の被縫製物を裏返した説明図である。
【図10】図9の被縫製物の要部説明図であって、(a)はa−a断面図、(b)はb−b断面図、(c)はc−c断面図である。
【図11】図1の2本針ミシンによる第1の縫製手順を示す斜視図である。
【図12】図1の2本針ミシンによる第2の縫製手順を示す斜視図である。
【図13】図1の2本針ミシンによる第3の縫製手順を示す斜視図である。
【図14】図1の2本針ミシンによる第4の縫製手順を示す斜視図である。
【図15】図1の2本針ミシンによる第5の縫製手順を示す斜視図である。
【図16】図1の2本針ミシンによる第6の縫製手順を示す斜視図である。
【図17】被縫製物の具体例を示す斜視図である。
【図18】図17の要部d−d断面図である。
【図19】2本針ミシンの他の形態を示す全体斜視図である。
【図20】図19の2本針ミシンの要部説明図である。
【図21】図19の2本針ミシンの通常の縫い目形成方法を示す説明図である。
【図22】図19の2本針ミシンの傾けた縫い目形成方法を示す説明図である。
【図23】図19の2本針ミシンの傾けた縫い目形成方法を示す説明図である。
【図24】図19の2本針ミシンの傾けた縫い目形成方法を示す説明図である。
【図25】図19の2本針ミシンによって縫製された被縫製物の説明図である。
【図26】従来の2本針ミシンの通常の縫い目形成方法を示す説明図である。
【図27】従来の2本針ミシンの傾けた縫い目形成方法を示す説明図である。
【図28】従来の2本針ミシンによって縫製された被縫製物の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
2本針ミシン1は、図1に示すように、被縫製物を載置するベッド部3と、ベッド部3の一方側から上方に立設された脚柱部5と、脚柱部5の上部からベッド部3に略平行に設けられたアーム部6と、アーム部6の先部に設けられ、駆動モータによって上下方向に往復動する針棒11と、針棒11に取り付けられる2本の縫い針13,14と、前記ベッド部3に設けられ、前記2本の縫い針13,14の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜15,16と、被縫製物をベッド部3と略直角の方向に送る送り部材21とを有する。2本針ミシン1は、被縫製物の送り方向Tと略直角方向の両側に縫い針13,14が配置され、脚柱部5から離れた位置に配置された縫い針13が脚柱部5に近い位置に配置された縫い針14より被縫製物の送り側に設けられている。
【0014】
上記した2本針ミシン1の縫い目形成方法は、図3に示すように、被縫製物30を送り部材21の送り方向Tに送ることにより一対の縫い針13,14によって通常の縫い目幅D1を備えた一対の縫い目31A,32Aを形成する。また、図6に示すように、被縫製物30を送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5から離れる方向に送ることにより一対の縫い針13,14によって通常の縫い目幅D1より狭い縫い目幅D4を備えた一対の縫い目31D,32Dを形成する。
【0015】
上記した2本針ミシン1の縫い目形成方法は、図7,8に示すように、凸部46,48を備えた袋状の被縫製物40の周縁に縫い目を形成する縫い目形成方法であって、被縫製物40を送り部材21の送り方向に送ることにより一対の縫い針13,14によって通常の縫い目幅D1を備えた一対の縫い目31A,32Aを形成する。また、被縫製物40を送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5から離れる方向に送ることにより一対の縫い針13,14によって凸部46,48の周縁に通常の縫い目幅D1より狭い縫い目幅D4を備えた一対の縫い目31D,32Dを形成する。
【0016】
2本針ミシン1は、図11に示すように、布、皮革等の被縫製物40の縫製側端縁(右直線部41)を脚柱部5側に向けて、被縫製物40をベッド部3に載置するので、被縫製物40が脚柱部5に接触することなくスムーズに縫製を行うことができる。2本針ミシン1は、駆動すると針棒11が上下動し、一対の縫い針13,14が被縫製物40を貫通して戻るときに形成される針糸のループを水平釜15,16の剣先が引っ掛けて本縫いを行うと共に送り部材21が送り方向Tに被縫製物40を間欠的に送って一対の縫い目31,32を形成する。2本針ミシン1は、脚柱部5から離れた位置に配置された縫い針13が脚柱部5に近い位置に配置された縫い針14より被縫製物40の送り側に設けられているので、被縫製物40を送り方向Tに略平行に送ると、図12に示すように、被縫製物40に通常の縫い目幅D1を有する一対の縫い目31A,32Aが形成される。また、図13に示すように、被縫製物40を送り方向Tに対して脚柱部5から離れる方向(左方向L)に回転させていくと、縫製方向Pと略直角の方向の一対の縫い針13,14の間隔が狭くなっていき、縫い目幅が限りなく0に近付いて一対の縫い目31D,32Dが密接して重なり合うようになる。このように、2本針ミシン1は、曲線縫いの時に一対の縫い目31,32が近付いて縫い目の強度を向上させることができる。従って、2本針ミシン1は、凸部46,48を有する袋状の被縫製物40を縫製する際、強度を必要とする凸状曲線部42,44にあっては縫い目を密接に近付けて強度を向上させることができる。
【0017】
さらに、2本針ミシンについて詳細に説明する。図1に示すように、2本針ミシン1のミシン本体2は、布、皮革等の被縫製物を載置するベッド部3と、ベッド部3の一方(右方)側から上方に立設された脚柱部5と、脚柱部5の上部からベッド部3に略平行に設けられたアーム部6とで構成されている。
【0018】
アーム部6の先部(左部)には、図示しない駆動モータによって上下方向に往復動する針棒11が設けられている。針棒11の下端には、2本の縫い針13,14が取り付けられた針留部材12が固定されている。また、ベッド部3内には、針棒11の往復動に同期して回転する2個の水平釜15,16が設けられている。一方(右方)に位置する水平釜16は、縫い針14の針糸のループを引っ掛けて掬い、他方(左方)に位置する水平釜15は、縫い針13の針糸のループを引っ掛けて掬うようになっている。
【0019】
また、ベッド部3内には、水平釜15,16の間に位置して下送り部材21が設けられている。下送り部材21は、前記針棒11の往復動と同期しており、皮革、布等の被縫製物をベッド部3と略直角の方向(前方、図1に示すT方向)に間欠的に送るように構成されている。
【0020】
当該2本針ミシン1は、縫い針13,14によって、2本の縫い目を略平行に形成するものである。縫い針13,14は、縫い針自体の外径及び水平釜の配置の関係等から、約3mm程度以上離れており、縫い目の幅を約0.3mm程度にするため、一方の縫い針13と他方の縫い針14の位置をずらしてしている。この約0.3mm程度の縫い目の幅は、縫い針13によって形成される縫い目と、縫い針14によって形成される縫い目が互いに踏み合わないようにするための距離である。図2に示すように、2本針ミシン1は、被縫製物の送り方向Tと略直角方向の両側に縫い針13,14が配置され、脚柱部5から離れた位置(左側)に配置された縫い針13が前方(送り方向Tの前側)に位置し、脚柱部5に近い位置(右側)に配置された縫い針14が後方(送り方向Tの後側)に位置しており、縫い針13が縫い針14より被縫製物の送り側に設けられている。従って、図3に示すように、縫い針13と14の間隔は前述した通り離れているが、縫い方向P1と略直角の方向の縫い針13と14の間隔が狭くなっており、縫い目の幅を小さくしている。
【0021】
縫い針13によって形成される針糸のループを掬う水平釜15と、縫い針14によって形成される針糸のループを掬う水平釜16は、縫い針13,14を挟んで左右両側に配置されている。即ち、水平釜15と16は、被縫製物の送り方向Tと略直角方向の両側に配置され、脚柱部5から離れた位置(左側)に配置された水平釜15が前方(送り方向Tの前側)に位置し、脚柱部5に近い位置(右側)に配置された水平釜16が後方(送り方向Tの後側)に位置しており、水平釜15が水平釜16より被縫製物の送り側に設けられている。
【0022】
図3に示すように、2本針ミシン1は、皮革、布等の被縫製物30を下送り部材21の送り方向Tと略平行の縫い方向P1に送ることにより、一対の縫い針13,14によって通常の縫い目幅D1を備えた一対の縫い目31A,32Aを形成する。図4に示すように、2本針ミシン1は、被縫製物30を下送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5から離れる縫い方向P2(傾斜角約5度)に左回転させて送ることにより、縫い方向P2と略直角の方向の縫い針13と14の間隔がさらに狭くなり、一対の縫い針13,14によって通常の縫い目幅D1より狭い縫い目幅D2を備えた一対の縫い目31B,32Bを形成する。
【0023】
図5に示すように、2本針ミシン1は、被縫製物30を下送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5から離れる縫い方向P3(傾斜角約10度)に左回転させて送ることにより、縫い方向P3と略直角の方向の縫い針13と14の間隔が一層狭くなり、一対の縫い針13,14によって縫い目幅D2より狭い縫い目幅D3を備えた一対の縫い目31C,32Cを形成する。図6に示すように、2本針ミシン1は、被縫製物30を下送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5から離れる縫い方向P4(傾斜角約15度)に左回転させて送ることにより、縫い方向P4と略直角の方向の縫い針13と14の間隔がさらに狭くなり、一対の縫い針13,14によって縫い目幅D3より狭い縫い目幅D4を備えた一対の縫い目31D,32Dを形成する。縫い目31Dと32Dは、密接して略重なった状態となる。このように、2本針ミシン1は、被縫製物30の左回転角度を大きくするに従って、縫い目幅が狭くなっていくことになる。なお、2本針ミシン1は、被縫製物30の左回転角度をさらに大きくすると、左側の縫い目31が右側に移動し、右側の縫い目32が左側に移動する場合があるが、係る場合にあっても一対の縫い目31,32が密接しており強固な縫製を得ることができる。
【0024】
上記した2本針ミシン1によって、図7,8に示すように、袋状の被縫製物40の縫製を行う。被縫製物40は、一対の布、皮革等のシート部材40A,40Bからなる。シート部材40A,40Bは、湾曲した右凸部46、左凸部48と湾曲した中央凹部47を有する。シート部材40A,40Bは、略平行な右直線部41、左直線部45と、右直線部41から連続する略半円凸状の右曲線部42と、左直線部45から連続する略半円凸状の左曲線部44と、右曲線部42と左曲線部44に連続する略半円凹状の中央曲線部43とからなり、右曲線部42によって右凸部46が形成され、左曲線部44によって左凸部48が形成され、中央曲線部43によって中央凹部47が形成されている。
【0025】
図11に示すように、2本針ミシン1によって、一対のシート40A,40Bを重ねた被縫製物40の右直線部41に沿って略平行に縫製を行う。図12に示すように、2本針ミシン1は、被縫製物40を下送り部材21の送り方向Tと略平行の縫い方向P1に送るので、一対の縫い針13,14によって通常の縫い目幅D1を備えた一対の縫い目31A,32Aを形成する。図13に示すように、2本針ミシン1は、右曲線部42に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を下送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5から離れる方向(左方向L)に傾けながら送るので、一対の縫い針13,14によって形成される縫い目幅が狭くなって略0となり、一対の縫い目31D,32Dが密接して略重なった状態となる。
【0026】
図14に示すように、2本針ミシン1は、右曲線部42から中央曲線部43に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を下送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5に近付く方向(右方向R)に傾けながら送るので、一対の縫い針13,14によって形成される一対の縫い目31E,32Eの間隔が通常の縫い目幅D1より広い縫い目幅D5となる。図15に示すように、2本針ミシン1は、中央曲線部43から左曲線部44に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を下送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5から離れる方向(左方向L)に傾けながら送るので、前述したように、一対の縫い針13,14によって形成される一対の縫い目31D,32Dが密接して略重なった状態となる。図16に示すように、2本針ミシン1は、左曲線部44から左直線部45に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を下送り部材21の送り方向Tに対して脚柱部5に近付く方向(右方向R)に傾けながら送るので、一対の縫い針13,14によって形成される一対の縫い目31A,32Aの間隔が通常の縫い目幅D1となる(図7参照)。
【0027】
図7,8に示すように、被縫製物40は、右凸部46と左凸部48の周縁を縫製する縫い目31D、32Dが密接して重なり、中央凹部47の周縁を縫製する縫い目31E,32Eの間隔が拡がることになる。被縫製物40は、凸部46,48に加わる力が大きいが、縫い目31D、32Dが密接して重なっているので、強度が向上しており、縫い目31D、32Dが拡がり難く、切れ難いため、強固で丈夫である。一方、被縫製物40は、凹部47に加わる力が小さいので、縫い目31E,32Eの幅が拡がっていても特に問題を生じることがない。
【0028】
被縫製物40は、図9,10に示すように、裏返して使用され、縫い目31A〜31Eが外側縁に位置し、縫い目32A〜32Eが内側に位置し、右直線部41、右曲線部42、中央曲線部43、左曲線部44、左直線部45が内側に折り込まれる。右凸部46及び左凸部48は、縫い目31Dと32Dが密接して重なっているため、補強されて拡がり難く切れ難くなっており、詰め物等を収容しても切れることなく長期間使用することが可能となる。中央凹部47は、縫い目31Eと32Eの間隔が離れているため、右凸部46と左凸部47に比べて強度的には若干弱くなっているが、負荷が右凸部46及び左凸部48のようにかからないため、長期間使用することが可能である。また、右凸部46及び左凸部48は、右曲線部42と左曲線部44が内側に折り返されているが、縫い目31D,32Dが重なっているため、右曲線部42と左曲線部44の折返し量が少なく、そのため詰め物を内部に収容する際に右曲線部42と左曲線部44が障害になることが少なく、縫い目31D,32D近傍まで隙間なく詰め物を収容することができる。
【0029】
図17,18に基づいて、被縫製物が車の座席の皮革シートである場合について説明する。シートバック100は、正面シート101と、側面シート102,102と、背面シート103とからなり、内部に芯材105と発泡ウレタン等のパッド106が詰められている。正面シート101と側面シート102との縫製は、湾曲して縫製されているため、曲線縫いとなっており、縫い目107,108が密接して重なっているので、強固になっている。背面シート103と側面シート102との縫製は、真っ直ぐに縫製されているため、直線縫いとなっており、縫い目107,108が離間している。正面シート101は、運転者の動きを支えるため、かなり強い力が加わるが、周囲が縫い目の重ね縫いで補強されているため、縫い目が伸びたり切れたりする虞が少なく、安全面が確保され、さらに、パット106の一部が表出して外観を損なう虞も少ない。通常、袋状の被縫製物は、一般的に凸条曲線部だけで構成されているものが多く存在しており、ミシン1によってこの凸条曲線部に沿って曲線縫いを行えば、常に密接した一対の縫い目を得ることができ、強固な縫製を行うことができる。
【0030】
図19に示す2本針ミシン61について説明する。この2本針ミシン61は、被縫製物の送り方向Tと略直角方向の両側に縫い針71,72が配置され、脚柱部65から離れた位置(左側)に配置された縫い針72が後方(送り方向Tの後側)に位置し、脚柱部65に近い位置(右側)に配置された縫い針71が前方(送り方向Tの前側)に位置しており、縫い針71が縫い針72より被縫製物の送り側(前方)に設けられている。なお、図20に示すように、この2本針ミシン61は、縫い針71,72によって、2本の縫い目を略平行に形成するものである。
【0031】
2本針ミシン61は、図19に示すように、布、皮革等の被縫製物を載置するベッド部63と、ベッド部63の一方(右方)側から上方に立設された脚柱部65と、脚柱部65の上部からベッド部63に略平行に設けられたアーム部66とからなる。アーム部66の先部(左部)には、図示しない駆動モータによって上下方向に往復動する針棒67が設けられている。針棒67には2本の縫い針71,72が取り付けられている。ベッド部63には、前記2本の縫い針71,72の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜73,74と、被縫製物をベッド部63と略直角の方向に送る送り部材75とを有している。
【0032】
縫い針71,72は、縫い針自体の外径及び水平釜の配置の関係から、約3mm程度以上離れており、縫い目の幅を約0.3mm程度にするため、一方の縫い針71と他方の縫い針72の位置をずらしてしている。従って、縫い針71と72の間隔は前述した通り離れているが、縫い方向P1(図21参照)と略直角の方向の縫い針71と72の間隔が狭くなっており、縫い目の幅を狭くしている。
【0033】
上記した2本針ミシン61は、被縫製物を送り部材75によって間欠的に前方に送っていくが、被縫製物の縫い位置がずれて縫製不良を起こさないように、縫い針71,72の縫い位置を視覚で確認しつつ、両手で被縫製物を押さえながら縫製を行う。係る縫製は、縫い針71,72を中心として右側にアーム部66が存在するので、左側から縫製位置を確認しながら行う。被縫製物は、常に直線的に縫製を行うものではなく、形状に合わせて曲線的に縫製を行う場合がある。この曲線的に縫製を行う場合、被縫製物を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部65に近付くように右方向(R方向)回転させて行うと、アーム部66の存在により縫い目が見難くなり、縫製不良等を起こす場合がある。また、被縫製物を右方向(R方向)回転させると、被縫製物が脚柱部65に当接するため、作業者の思い通りに縫製を行うことが難しい。そのため、2本針ミシン61は、曲線的に縫製を行う場合、被縫製物を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部65から離れるように左方向(L方向)回転させて行う。
【0034】
図21に示すように、2本針ミシン61は、被縫製物30を送り部材75の送り方向Tと略平行の縫い方向P1に送ることにより、一対の縫い針71,72によって通常の縫い目幅d1を備えた一対の縫い目81A,82Aを形成する。図22に示すように、2本針ミシン61は、被縫製物30を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部65から離れる縫い方向P2(傾斜角約5度)に左回転させて送ることにより、縫い方向P2と略直角の方向の縫い針71と72の間隔がさらに広くなり、一対の縫い針71,72によって通常の縫い目幅d1より広い縫い目幅d2を備えた一対の縫い目81B,82Bを形成する。
【0035】
図23に示すように、2本針ミシン61は、被縫製物30を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部5から離れるP3方向(傾斜角約10度)に左回転させて送ることにより、縫い方向P3と略直角の方向の縫い針71と72の間隔が一層広くなり、一対の縫い針71,72によって縫い目幅d2より広い縫い目幅d3を備えた一対の縫い目81C,82Cを形成する。図24に示すように、2本針ミシン61は、被縫製物30を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部5から離れるP4方向(傾斜角約15度)に左回転させて送ることにより、縫い方向P4と略直角の方向の縫い針71と72の間隔がさらに広くなり、一対の縫い針71,72によって縫い目幅d3より広い縫い目幅d4を備えた一対の縫い目81D,82Dを形成する。このように、2本針ミシン61は、被縫製物30の左回転角度を大きくするに従って、縫い目幅が拡がっていくことになる。
【0036】
図25に示すように、上記した2本針ミシン61により前述の袋状の被縫製物40の縫製を行う。2本針ミシン61によって、一対のシート部材40A,40Aを重ねた被縫製物40の右直線部41に沿って略平行に縫製を行う。2本針ミシン61は、被縫製物40を送り部材75の送り方向Tと略平行のP1方向に送るので、一対の縫い針71,72によって通常の縫い目幅d1を備えた一対の縫い目81A,82Aを形成する。2本針ミシン61は、右曲線部42に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部65から離れる方向(左方向L)に傾けながら送るので、一対の縫い針71,72によって形成される縫い目幅d4が通常の縫い目幅d1より拡がった状態の縫い目81D,82Dを形成する。
【0037】
2本針ミシン61は、右曲線部42から中央曲線部43に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部65に近付く方向(右方向R)に傾けながら送るので、一対の縫い針71,72によって形成される縫い目幅d5が狭くなり重なった状態の縫い目81E,82Eを形成する。2本針ミシン61は、中央曲線部43から左曲線部44に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部65から離れる方向(左方向L)に傾けながら送るので、一対の縫い針71,72によって形成される縫い目幅d4が拡がった状態の縫い目81D,82Dを形成する。2本針ミシン61は、左曲線部44から左直線部45に沿って縫製を行う場合、被縫製物40を送り部材75の送り方向Tに対して脚柱部65から近付く方向に傾けながら送るので、一対の縫い針71,72によって通常の縫い目幅d1を備えた一対の縫い目81A,82Aを形成する。
【0038】
被縫製物40は、凸部46と48の周縁を縫製する縫い目81D,82Dの縫い目幅d4が拡がっており、凹部47の周縁を縫製する縫い目81E,82Eの縫い目幅d5が重なっていることになる。被縫製物40は、通常内部に詰め物を収容した場合、凸部46,48に加わる力が大きいので、縫い目81D,82Dの間隔が拡がっている分強度不足で、縫い目81D、82Dが切れ易くなっている。従って、2本針ミシン61では、凸部46,48を有する被縫製物40を縫製した場合、凸部46,48周縁を縫製する縫い目81D,82Dの幅d4が拡がって強度不足となっており、凸部46,48内に詰め物をした時に縫い目81D,82Dが拡がり易く切れ易いので、耐久性が乏しい。このように、2本針ミシン61は、2本針ミシン1と異なり、曲線縫いの時に縫い目の幅が拡がって強度不足になるので好ましい構成ではないことを理解することができる。従って、2本針ミシンは、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられていることが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本願発明は、被縫製物に2本の縫い目を形成する2本針ミシンに利用可能である。
【符号の説明】
【0040】
D1 縫い目幅
D2 縫い目幅
D3 縫い目幅
D4 縫い目幅
D5 縫い目幅
L 左方向
P 縫い方向(縫製方向)
P1 縫い方向
P2 縫い方向
P3 縫い方向
P4 縫い方向
P5 縫い方向
R 右方向
T 送り方向
1 2本針ミシン
2 ミシン本体
3 ベッド部
5 脚柱部
6 アーム部
11 針棒
12 針留部材
13 縫い針
14 縫い針
15 水平釜
16 水平釜
21 下送り部材
30 被縫製物
31 縫い目
31A〜31E 縫い目
32 縫い目
32A〜32E 縫い目
40 被縫製物
40A シート
40B シート
41 右直線部
42 右曲線部
43 中央曲線部
44 左曲線部
45 左直線部
46 右凸部
47 中央凹部
48 左凸部
61 2本針ミシン
63 ベッド部
65 脚柱部
66 アーム部
67 針棒
71 縫い針
72 縫い針
73 水平釜
74 水平釜
75 送り部材
81 縫い目
81A〜81E 縫い目
82 縫い目
82A〜82E 縫い目
91 縫い針
92 縫い針
93 水平釜
94 水平釜
95 縫い目
96 縫い目
100 シートバック
101 正面シート
102 側面シート
103 背面シート
105 芯材
106 パッド
107 縫い目
108 縫い目





【特許請求の範囲】
【請求項1】
被縫製物を載置するベッド部と、
ベッド部の一方側から上方に立設された脚柱部と、
脚柱部の上部からベッド部に略平行に設けられたアーム部と、
アーム部の先部に設けられ、駆動モータによって上下方向に往復動する針棒と、
針棒に取り付けられる2本の縫い針と、
前記ベッド部に設けられ、前記2本の縫い針の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜と、
前記被縫製物をベッド部と略直角の方向に送る送り部材とを有する2本針ミシンであって、
被縫製物の送り方向と略直角方向の両側に縫い針が配置され、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられていることを特徴とする2本針ミシン。
【請求項2】
被縫製物を載置するベッド部と、
ベッド部の一方側から上方に立設された脚柱部と、
脚柱部の上部からベッド部に略平行に設けられたアーム部と、
アーム部の先部に設けられ、駆動モータによって上下方向に往復動する針棒と、
針棒に取り付けられる2本の縫い針と、
前記ベッド部に設けられ、前記2本の縫い針の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜と、
前記被縫製物をベッド部と略直角の方向に送る送り部材とを有し、
被縫製物の送り方向と略直角方向の両側に縫い針が配置され、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられている2本針ミシンの縫い目形成方法であって、
被縫製物を送り部材の送り方向に送ることにより一対の縫い針によって通常の縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成し、
被縫製物を送り部材の送り方向に対して脚柱部から離れる方向に送ることにより一対の縫い針によって通常の縫い目幅より狭い縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成することを特徴とする2本針ミシンの縫い目形成方法。
【請求項3】
被縫製物を載置するベッド部と、
ベッド部の一方側から上方に立設された脚柱部と、
脚柱部の上部からベッド部に略平行に設けられたアーム部と、
アーム部の先部に設けられ、駆動モータによって上下方向に往復動する針棒と、
針棒に取り付けられる2本の縫い針と、
前記ベッド部に設けられ、前記2本の縫い針の針糸のループをそれぞれ引っ掛ける2個の水平釜と、
前記被縫製物をベッド部と略直角の方向に送る送り部材とを有し、
被縫製物の送り方向と略直角方向の両側に縫い針が配置され、脚柱部から離れた位置に配置された縫い針が脚柱部に近い位置に配置された縫い針より被縫製物の送り側に設けられている2本針ミシンによって凸部を備えた被縫製物の周縁に縫い目を形成する縫い目形成方法であって、
被縫製物を送り部材の送り方向に送ることにより一対の縫い針によって通常の縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成し、
被縫製物を送り部材の送り方向に対して脚柱部から離れる方向に送ることにより一対の縫い針によって凸部の周縁に通常の縫い目幅より狭い縫い目幅を備えた一対の縫い目を形成することを特徴とする2本針ミシンの縫い目形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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