説明

2,3,6−置換−4−ピリミドン誘導体

タウプロテインキナーゼ1の阻害活性を有する、下記式(I)で表されるピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【化1】


(式中、QはCH又は窒素原子を示し;Rは、C〜C12アルキル基を示し;
下記の環:
【化2】


はピペラジン環又はピペリジン環を示し;Xはそれぞれ独立して、C〜Cのアルキル基、一部が水素化されていてもよいC〜C10のアリール環、インダン環などを示し;mは1ないし3のいずれかの整数を示し;Yはそれぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C〜Cのアルキル基などを示し;nは0ないし8のいずれかの整数を示し;XとY、又は二つのY基が同じ炭素に結合している場合には、それらはそれぞれ結合してC〜Cのアルキレン基を形成してもよい。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、神経変性疾患(例えばアルツハイマー病)などの、タウプロテインキナーゼ1の異常亢進に主に起因する疾患の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用な化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
アルツハイマー病は進行性の老年期痴呆であり、神経細胞の変性及び神経細胞数の減少による脳の萎縮が顕著に認められる。病理学的には、脳内に多数の老人斑と神経原線維変化が認められる。患者数は、老齢人口の増加と共に増大し、該疾患は深刻な社会問題を起こしている。この疾患の原因については諸説あるものの未だ不明であり、早期の解明が望まれている。
【0003】
アルツハイマー病に特徴的な2つの病理変化の出現程度は、知的機能障害の程度とよく相関することが知られている。そこで、この2つの病理変化の構成成分に関する分子レベルの研究を通して、該疾患の病因を明らかにしようとする研究が1980年代前半より行われてきた。老人斑は細胞外に蓄積するもので、その主構成成分がアミロイドβ蛋白(本明細書において以下「Aβ」と略す)であることが解明されている(Biochem.Biophys.Res.Commun.,120,855(1984);EMBOJ,4,2757(1985);Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82,4245(1985))。また、もう1つの病理変化である神経原線維変化はペアード−ヘリカル−フィラメント(Paired Helical Filament:本明細書において以下「PHF」と略す)と呼ばれる二重螺旋状の線維状物質が細胞内に蓄積してくるものであり、その主構成成分は脳に特異的な微小管付随蛋白質の一種であるタウ蛋白質であることが明らかにされている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85,4506(1988);Neuron,1,827(1988))。
【0004】
さらに遺伝学的研究より、家族性アルツハイマー病の原因遺伝子としてプレセニリン1及び2が見つかり(Nature,375,754(1995);Science,269,973(1995);Nature.376,775(1995))、プレセニリン1及び2の変異体が存在するとAβの分泌が促進することが明らかとなった(Neuron,17,1005(1996);Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94,2025(1997))。これらの結果からアルツハイマー病は、何らかの原因でAβが異常に蓄積、凝集し、これがPHFの形成と連動して神経細胞の死を招くものと考えられている。また、虚血性脳血管障害に伴う神経細胞死の発生過程において、細胞外へのグルタミン酸流出、及びそれに応答するグルタミン酸受容体の活性化が重要な因子になると考えられる(最新医学,49,1506(1994))。
【0005】
グルタミン酸受容体の一種であるAMPA受容体を刺激するカイニン酸処置によってAβの前駆体であるアミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein:本明細書において以下「APP」と略す)のmRNAが増加すること(Society for Neuroscience Abstracts,17,1445(1991))、APPの代謝が亢進すること(The Journal of Neuroscience,10,2400(1990))が報告されており、Aβの蓄積が虚血性脳血管障害による細胞死に関与していることが強く示唆される。Aβが異常に蓄積、凝集する他の疾患としては、例えば、ダウン症候群、孤発性脳アミロイドアンギオパチーによる脳出血、及びレビー小体病等を挙げることができる(神経進歩,34,343(1990);蛋白質・核酸・酵素,41,1476(1996))。またPHF蓄積による神経原線維変化を示す疾患としては、進行性核上麻痺、亜急性硬化性全脳炎性パーキンソン症候群、脳炎後パーキンソン症候群、拳闘家脳症、グアム・パーキンソン痴呆複合症及びレビー小体病等を挙げることができる(蛋白質・核酸・酵素,36,2(1991);医学のあゆみ,158,511(1991);蛋白質・核酸・酵素,41,1476(1996))。
【0006】
タウ蛋白質は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分子量48−65KDaに数本のバンドを形成する一群の近縁蛋白質であり、微小管の形成を促進する。アルツハイマー病脳のPHF中に組み込まれたタウ蛋白質は通常のタウ蛋白質に比べて異常にリン酸化されていることが証明されてきている(J.Biochem.,99,1807(1986);Proc.Natl.Acad.Sci.USA,83,4913(1986))。この異常なリン酸化を触媒する酵素が単離され、タウプロテインキナーゼ1(本明細書において以下、「TPK1」と略す)と命名され、その理化学的性質が解明されている(生化学,64,308(1992);J.Biol.Chem.,267,10897(1992))。更に、TPK1の部分アミノ酸配列に基づいてラット大脳皮質cDNAライブラリーからラットTPK1のcDNAがクローニングされ、そのヌクレオチド配列が決定されると共にアミノ酸配列が推定された(特開平6−239893号公報)。その結果、このラットTPK1の1次構造がラットGSK−3β(グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β)として知られる酵素の1次構造と一致することが確認されている(FEBS Lett.,325,167(1993))。
【0007】
老人斑の主構成成分であるAβには神経毒性があることが報告されている(Science,250,279(1990))。しかしながら、なぜAβが細胞を死に至らしめるのかについては諸説あり、統一された見解は得られていない。高島らはラット胎児の海馬初代培養系にAβを処理すると細胞死が起こることを確認した後、Aβ処理によりTPK1活性が増加すること、及びAβによる細胞死をTPK1のアンチセンスが阻止することを発見した(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90,7789(1993);特開平6−329551号公報)。
【0008】
以上のことから、TPK1活性を阻害する化合物は、Aβの神経毒性及びPHFの形成を抑え、アルツハイマー病における神経細胞死を阻止し、病気の進行を阻止あるいは遅らせることができる可能性がある。また、同様にAβの細胞毒性を抑えることにより、虚血性脳血管障害、ダウン症候群、脳アミロイドアンギオパチー、レビー小体病による脳出血等の治療薬となる可能性がある。更に、進行性核上麻痺、亜急性硬化性全脳炎性パーキンソン症候群、脳炎後パーキンソン症候群、拳闘家脳症、グアム・パーキンソン痴呆複合症、レビー小体病、ピック病、皮質底部変性症、前頭側頭性痴呆、血管性痴呆、急性発作及び外傷性損傷、脳及び脊髄損傷、末梢性ニューロパシー、網膜症、及び緑内障などの神経変性疾患;インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病など)、肥満症、躁鬱病、精神分裂病、脱毛症、及び、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、T又はB細胞白血病、ウイルス誘導性腫瘍などの癌の治療薬となる可能性がある。
【0009】
後に記載する式(I)で表される本発明の化合物と構造的に類似する化合物として、以下の式(A):
【化4】

(式中、Rは2,6−ジクロロベンジル基、2−(2−クロロフェニル)エチルアミノ基、3−フェニルプロピルアミノ基、又は1−メチル−3−フェニルプロピルアミノ基を表す(国際公開WO98/24782号公報))で表される化合物が知られている。式(A)で表される化合物は、ピリミジン環の5位に4−フルオロフェニル基、4位に水酸基を有することを特徴としており、本発明の範囲に包含されない。さらに、式(A)で表される化合物の主たる薬理活性は抗炎症作用であるが、式(I)で表される本発明の化合物はTPK1阻害剤又は神経変性疾患の治療薬として有用であり、従って、それらの薬理活性は互いに全く異なっている。
【特許文献1】国際公開WO00/18758号公報
【特許文献2】国際公開WO01/70728号公報
【特許文献3】国際公開WO01/70729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、アルツハイマー病などの疾患の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用な化合物を提供することにある。より詳細には、本発明の課題は、TPK1活性を阻害することによりAβの神経毒性及びPHFの形成を抑え、また神経細胞死を阻止することにより、アルツハイマー病などの神経変性疾患に対して根本的な予防及び/又は治療を可能にする医薬の有効成分として有用な新規化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは上記課題を解決すべく、TPK1のリン酸化能に対する阻害作用を有する各種化合物のスクリーニングを行った。その結果、下記式(I)で表される化合物が所望の作用を有しており、上記の疾患の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用であること見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0012】
すなわち本発明は、下記式(I):
【化1】

{式中、QはCH又は窒素原子を示し;
Rは、置換されていてもよいC〜C12アルキル基を示し;
【0013】
【化2】

の環はピペラジン環又はピペリジン環を示し;
Xはそれぞれ独立して、
【0014】
−X−:
式中、Xはオキソ基;置換されていてもよいC〜Cアルキル基;置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基;一部が水素化されていてもよい置換されていてもよいC〜C10アリール環;置換されていてもよいインダン環;酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環;アラルキルオキシ基;又は
【0015】
−N(Ra)(Rb)で表される基:
式中、Ra及びRbは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素、置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、
置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、若しくは、
酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表し、
【0016】
又は、Ra及びRbは、隣接する窒素原子と一緒にさらに酸素原子、硫黄原子、N−Rc(Rcは水素原子、置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、
置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、
【0017】
置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、
又は酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表す)、カルボニル基、スルフィニル基若しくはスルホニル基から選ばれる1〜4個の基を環内に含んでいてもよい4〜7員のヘテロ環を構成しており、該4〜7員のヘテロ環は置換されていてもよいアリール基と任意に縮合していてもよい
を示し;
【0018】
は結合、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、酸素原子、硫黄原子、置換されていてもよいC〜Cアルキレン基、又は
N−Rd(Rdは水素原子、置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、
置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜CシクロアルキルーN’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、
又は酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表す)を表す:
を示し;
【0019】
mは1ないし3のいずれかの整数を示し;
【0020】
Yはそれぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、シアノ基、又は
−Y−:
式中、Yは置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、又は置換されていてもよいC〜C10のアリール環を示し;
はカルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、酸素原子、硫黄原子、置換されていてもよいC〜Cアルキレン基、又は
【0021】
N−Re(Reは水素原子、置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、
又は酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表す)を表す:
を示し;
【0022】
nは0ないし8のいずれかの整数を示し;
XとY、又は二つのY基が同じ炭素に結合している場合には、それらはそれぞれ互いに結合してC〜Cのアルキレン基を形成してもよく;また、
mが1、nが0、XがX−CO−のとき、
(1)Xは無置換の1−ピペラジニル基の3位に結合していないか、若しくは、4−アルキル−1−ピペラジニル基の3位に結合していない、又は
(2)Xは無置換の1−ピペリジニル基の3位若しくは4位に結合していない}で表される3−置換−4−ピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物を提供する。
【0023】
本発明の別の観点からは、式(I)で表される3−置換−4−ピリミドン誘導体及び生理学的に許容されるその塩、並びにそれらの溶媒和物及びそれらの水和物からなる群より選ばれる物質を有効成分として含む医薬が提供される。この医薬の好ましい態様としては、タウプロテインキナーゼ1の機能亢進に起因する疾患の予防及び/又は治療のための前記の医薬、及び神経変性疾患の予防及び/又は治療のための前記の医薬が提供される。
【0024】
本発明のさらに好ましい態様としては、該疾患が、アルツハイマー病、虚血性脳血管障害、ダウン症候群、脳アミロイドアンギオパチーによる脳出血、進行性核上麻痺、亜急性硬化性全脳炎性パーキンソン症候群、脳炎後パーキンソン症候群、拳闘家脳症、グアム・パーキンソン痴呆複合症、レビー小体病、ピック病、皮質底部変性症、前頭側頭性痴呆、血管性痴呆、急性発作及び外傷性損傷、脳及び脊髄損傷、末梢性ニューロパシー、網膜症、緑内障、インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病など)、肥満症、躁鬱病、精神分裂病、脱毛症、及び、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、T又はB細胞白血病、ウイルス誘導性腫瘍などの癌から成る群から選ばれる前記の医薬;及び有効成分として上記の物質を1又は2以上の製剤用添加物と共に含む医薬組成物の形態の前記の医薬が提供される。
本発明は、さらに、式(I)の3−置換−4−ピリミドン誘導体及びその塩、並びにそれらの溶媒和物及びそれらの水和物からなる群より選ばれる物質を有効成分として含むタウプロテインキナーゼ1の阻害剤を提供する。
【0025】
本発明のさらに別の観点からは、タウプロテインキナーゼ1の機能亢進に起因する疾患の予防及び/又は治療方法であって、式(I)の3−置換−4−ピリミドン誘導体及び生理学的に許容されるその塩、並びにそれらの溶媒和物及びそれらの水和物からなる群より選ばれる物質の予防及び/又は治療有効量を患者に投与する工程を含む方法;及び、上記医薬の製造のための式(I)の3−置換−4−ピリミドン誘導体及び生理学的に許容されるその塩、並びにそれらの溶媒和物及びそれらの水和物からなる群から選ばれる物質の使用が提供される。
【発明の効果】
【0026】
本発明の化合物はTPK1阻害活性を有しており、神経変性疾患(例えばアルツハイマー病)や上記他の疾患等のTPK1の異常亢進に起因する疾患の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本明細書において、各基は下記の意味を有する。
本発明に用いられるアルキル基は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよい。
Rで表されるC〜C12アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、直鎖状又は分枝鎖状のヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、又はドデシル基を挙げることができる。特に好ましいRはメチル基である。
本明細書において、官能基が、「置換されてもよい」又は「置換されることもある」と定義されている場合、置換基の数、ならびにその種類及び置換位置は限定されず、2又は3以上の置換基が存在する場合、それらは同じであっても異なっていてもよい。
【0028】
Rで示されるC〜C12アルキル基が、1又は2以上の置換基を有する場合、該アルキル基は、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのC〜Cシクロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基などのC〜Cアルコキシ基;C〜Cのアルキルアミノ基又はC〜Cのジアルキルアミノ基;フェニル基、1−ナフチル基、及び2−ナフチル基などのC〜C10のアリール基から成る群から選ばれる1又は2以上の置換基を有していてもよい。
【0029】
〜Cアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、又は直鎖状若しくは分枝鎖状のヘプチル基又はオクチル基であればよい。
【0030】
〜Cアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、又はtert−ブチル基であればよい。
【0031】
〜Cシクロアルキル基は、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基又はシクロオクチル基であればよい。
【0032】
一部が水素化されていてもよいC〜C10アリール環は、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、インダン環、又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン環であればよい。
【0033】
酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有するヘテロ環は、例えばフラン環、ジヒドロフラン環、テトラヒドロフラン環、ピラン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン環、ベンゾフラン環、ジヒドロベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾジオキソール環、クロメン環、クロマン環、イソクロマン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、2−オキソピロリジン環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、テトラゾール環、ピリジン環、ピリジンオキシド環、ピペリジン環、4−オキソピペリジン環、ピラジン環、ピペラジン環、ホモピペラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドール環、インドリン環、イソインドール環、イソインドリン環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、テトラヒドロイソキノリン環、ベンゾチアゾリノン環、ベンゾキサゾリノン環、プリン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、オキサゾール環、オキサゾリジン環、イソキサゾール環、イソキサゾリジン環、オキサジアゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、チアジリジン環、イソチアゾール環、イソチアゾリジン環、ベンゾジオキソール環、ジオキサン環、ベンゾジオキサン環、ジチアン環、モルホリン環、チオモルホリン環及びフタルイミド環であればよい。
【0034】
アラルキル基は、例えば、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、又は4−フェニルブチル基であればよい。
〜Cアルキレン基は、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、又はテトラメチレンであればよい。
さらに1〜4の基を含んでいてもよい4〜7員のヘテロ環は、例えば、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ホモピペラジン、2−オキソピロリジン、ピロール、イミダゾリン、イミダゾール、ピラゾール、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリジン、イミダゾロン、スクシイミド、又はグルタルイミドであればよい。
〜C10アリール環は、例えば、ベンゼン環、又はナフタレン環であればよく、アリール基又はC〜C10アリール基は、例えば、フェニル基、又はナフチル基であればよい。
【0035】
X又はXで示される環が、1又は2以上の置換基を有している場合は、該環は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基などのC〜Cのアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC〜Cシクロアルキル基;シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルなどのC〜Cシクロアルキル−C〜Cアルキル基;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルなどのC〜Cヒドロキシアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子などのハロゲン原子;トリフルオロメチル基などのC〜Cハロゲン化アルキル基;水酸基;シアノ基;ニトロ基;ホルミル基;置換されていてもよいベンゼン環;置換されていてもよいナフタレン環;酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環(上記と同様);アミノ基;N−シクロプロピル−N−メチルアミノメチル基及びN−シクロヘキシル−N−メチルアミノメチル基のようなN−C〜Cシクロアルキル−N−C〜Cアルキルアミノアルキル基であって該C〜Cアルキルは水酸基又はC〜Cアルコキシ基で置換されていてもよい基;メチルアミノメチル基、エチルアミノメチル基、プロピルアミノメチル基、イソプロピルアミノメチル基、ブチルアミノメチル基、イソブチルアミノメチル基、tert−ブチルアミノメチル基、ペンチルアミノメチル基、及びイソペンチルアミノメチル基などのC〜Cモノアルキルアミノメチル基;ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、エチルメチルアミノメチル基、及びメチルプロピルアミノメチル基などのC〜C10ジアルキルアミノメチル基;ピロリジニルメチル基;ピペリジニルメチル基;モルホリノメチル基;ピペラジニルメチル基;ピロリルメチル基;イミダゾリルメチル基;ピラゾリルメチル基;トリアゾリルメチル基;並びに式
【0036】
−E−Rf
(式中、EはO、S、SO、SO、CO、又はN(R)を表し、
RfはC〜Cアルキル基(上記と同様)、C〜Cシクロアルキル基(上記と同様)、C〜Cシクロアルキルアルキル基(上記と同様)、C〜Cヒドロキシアルキル基(上記と同様)、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいナフタレン環、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環(上記と同様)、N−C〜Cシクロアルキル−N−C〜Cアルキルアミノアルキル基(上記と同様)、C〜Cモノアルキルアミノアルキル基(上記と同様)、C〜C10ジアルキルアミノアルキル基(上記と同様)、
【0037】
ピロリジニルメチル基、ピペリジニルメチル基、モルホリノメチル基、ピペラジニルメチル基、ピロリルメチル基、イミダゾリルメチル基、ピラゾリルメチル基、トリアゾリルメチル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、
【0038】
アミノアルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、又は置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基を表し、
【0039】
は、水素原子、置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノアルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、又は置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、又は酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表す)で表される基から成る群から選ばれる1又は2以上の置換基を有していてもよい。
【0040】
で示されるC〜C10のアリール環が、1又は2以上の置換基を有している場合は、該環は、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基、C〜Cシクロアルキル基、C〜Cシクロアルキルオキシ基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cシクロアルキルアルコキシ基、C〜Cアルキルチオ基、C〜Cアルキルスルホニル基、C〜Cハロゲン化アルキル基、及びベンゼン環から成る群から選ばれる1又は2以上の置換基を有していてもよい。
【0041】
X、X又はYで示される環が、1又は2以上の置換基を有している場合は、該置換基はさらに、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基などのC〜Cアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC〜Cシクロアルキル基;シクロプロピロキシ基、シクロブチロキシ基、シクロペンチロキシ基、シクロヘキシロキシ基などのC〜Cシクロアルキロキシ基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基などのC〜Cヒドロキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチロキシ基、イソペンチロキシ基などのC〜Cアルコキシ基;シクロプロピルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基などのC〜Cシクロアルキルアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、及びペンチルチオ基などのC〜Cアルキルチオ基;メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、プロパンスルホニル基、ブタンスルホニル基、及びペンタンスルホニル基などのC〜Cアルキルスルホニル基;
【0042】
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子などのハロゲン原子;トリフルオロメチル基などのC〜Cハロゲン化アルキル基;トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基などのC〜Cハロゲン化アルコキシ基;水酸基;シアノ基;ニトロ基;ホルミル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、及びバレリル基などのC〜Cのアルキルカルボニル基;アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、及びイソペンチルアミノ基などのC〜Cモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、及びジイソプロピルアミノ基などのC〜C10ジアルキルアミノ基;ピロリジニル基、ピペリジノ基、モルホリノ基などの環状アミノ基;メチルアミノメチル基、エチルアミノメチル基、プロピルアミノメチル基、イソプロピルアミノメチル基、ブチルアミノメチル基、イソブチルアミノメチル基、tert−ブチルアミノメチル基、ペンチルアミノメチル基、イソペンチルアミノメチル基などのC〜C10モノアルキルアミノメチル基;ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、エチルメチルアミノメチル基、メチルプロピルアミノメチル基などのC〜C11ジアルキルアミノメチル基;フェニル基;ベンジルオキシ、2−フェニルエチルオキシ、3−フェニルプロピルオキシなどのアラルキルオキシ基;ベンジルオキシカルボニル、2−フェニルエトキシカルボニルなどのアラルキルオキシカルボニル;アセチルオキシメチル、2−アセチルオキシエチル、2−プロピオニルオキシエチルなどのC〜Cアルカノイルオキシ−C〜Cアルキル基;アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノなどのアルカノイルアミノ基;N−メチル−N−アセチルアミノ、N−エチル−N−アセチルアミノ、N−メチル−N−プロピオニルアミノ、N−メチル−N−ブチリルアミノなどのN−C〜Cアルキル−N−アルカノイルアミノ基;ピリジルアミノ、ピリミジニルアミノ、チエニルアミノ、フリルアミノなどのヘテロ環アミノ基;N−メチル−N−ピリジルアミノ、N−メチル−N−ピリミジニルアミノ、N−メチル−N−チエニルアミノ、N−メチル−N−フリルアミノなどのN−C〜Cアルキル−N−ヘテロ環アミノ基;ジピリジルアミノ、ジピリミジニルアミノ、ジチエニルアミノ、ジフリルアミノなどのジヘテロ環アミノ基などから成る群から選ばれる1又は2以上の置換基を有していてもよい。
【0043】
Rは好ましくはC〜Cアルキル基、より好ましくはメチル基又はエチル基である。アルキル基の置換基は好ましくはC〜Cアルキル基である。
【0044】
Xは、好ましくは置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいベンジル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよいベンゾフラン環、置換されていてもよいジヒドロベンゾフラン環、置換されていてもよいベンゾキサゾール環、置換されていてもよいベンゾイソキサゾール環、置換されていてもよいベンゾチオフェン環、置換されていてもよいベンゾチアゾール環、置換されていてもよいベンゾイソチアゾール環、置換されていてもよいベンゾピラゾール環、より好ましくは置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいベンジル基である。Xの置換基は、好ましくは、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、過ハロゲン化C〜Cアルキル基、カルボキシル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、C〜Cアルキルチオ基、C〜Cアルコキシスルホニル基、C〜Cアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよい環状アミノ基からなる群から選ばれる。
【0045】
前記の式(I)で表される化合物は塩を形成する場合がある。塩の例としては、酸性基が存在する場合には、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩;アンモニア、及びメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)ピペラジン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、エタノールアミン、N−メチルグルカミン、L−グルカミン等のアミンの塩;又はリジン、δ−ヒドロキシリジン、及びアルギニンなどの塩基性アミノ酸との塩が挙げられる。塩基性基が存在する場合には、例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸との塩;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、ケイ皮酸、乳酸、グリコール酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、サリチル酸等の有機酸との塩;又はアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸との塩が挙げられる。
【0046】
本発明の範囲には、前記式(I)で表される3−置換−4−ピリミドン誘導体及びその塩に加えて、それらの溶媒和物及び水和物も包含される。また、前記式(I)で表される3−置換−4−ピリミドン誘導体は1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、不斉炭素の立体化学についてはそれぞれ独立して(R)体又は(S)体のいずれかをとることができ、該ピリミドン誘導体は光学異性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体として存在することがある。純粋な形態の任意の立体異性体、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などは、いずれも本発明の範囲に包含される。
【0047】
本発明の好適な化合物は式(II):
【化5】

{式中、Q、R、X、Yは上記と同義であり;
pは0又は1であり;qは0又は1であり;rは0ないし6のいずれかの整数であり;p+qは1又は2であり;ZはN又はCZ(Zは水素原子又はYを示す。)を示す。}で表される。
【0048】
式(II)で表される化合物のより好適な種類の例としては:
(1)RがC〜Cシクロアルキル基で置換されていてもよいC〜Cアルキル基であるもの;
(2)Rがメチル基又はエチル基であり、Yがピペラジン環又はピペリジン環の3位、4位又は5位にあり、p+qが1であり、rが0ないし3のいずれかの整数である上記(1)の化合物;
(3)Xが置換されていてもよいC〜Cアルキル基、又は置換されていてもよいC〜C10アリール環であり、Yが置換されていてもよいC〜Cアルキル基であり、pが1であり、qが0であり、rが0ないし3のいずれかの整数であり、ZがN又はCHである上記(2)の化合物;
(4)Xが置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいベンジル基であり、Yが置換されていてもよいメチル基であり、ZがNであり、及びrが0又は1である上記(3)の化合物;
(5)Xが置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいベンジル基、置換されていてもよいベンゾイル基、置換されていてもよいベンゾイソチアゾール環であり、Yが置換されていてもよいメチル基であり、ZがNであり、pが0である上記(2)の化合物。
(6)Xが置換されていてもよいベンゼン環で置換されたC〜Cアルキル基、又は置換されていてもよいベンゼン環であり、Yが水酸基、シアノ基、又はY−CO−(YはC〜Cアルキル基である。)であり、ZがCH又はC−Yであり、及びrが0又は1である上記(2)の化合物;
(7)Xが置換されていてもよいベンジル基、又は置換されていてもよいベンゼン環であり、又は置換されていてもよいベンゼン環であり、Yが水酸基、シアノ基、又はアセチル基であり、ZがCH又はC−Yであり、rが0又は1である上記(6)の化合物。
が挙げられる。
【0049】
式(II)で表される化合物の特に好適な種類の例としては:
(1)Rがメチル基であり、YがCHO−CO−基又はCHCHO−CO−基であり、ZがNであり、pが0であり、qが1であり、rが0又は1であり、Yがピペラジン環の3位にあるもの;
(2)Rがメチル基であり、Yがメチル基、ベンジル基、又はアセチル基であり、ZがNであり、pが1であり、qが0であり、rが0又は1であり、及びYがピペラジン環の4位にあるもの;
(3)Rがメチル基であり、Yがメチル基であり、ZがNであり、pが1であり、qが0であり、rが1ないし3であり、及びYがピペラジン環の3位、4位又は5位にあるもの;
(4)Rがメチル基であり、Yが水酸基又はシアノ基であり、ZがCHであり、pが1であり、qが0であり、rが0又は1であり、及びXとYが同じ炭素に結合しているもの;
(5)Rがメチル基であり、Yが水酸基、シアノ基、又はアセチル基であり、ZがC−Yであり、pが0であり、qが1であり、rが1であるもの。
が挙げられる。
本発明の好適な化合物の例を以下の表に示すが、本発明の範囲は次の化合物に限定されない。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
【表3】

【0053】
【表4】

【0054】
【表5】

【0055】
【表6】

【0056】
【表7】

【0057】
【表8】

【0058】
【表9】

【0059】
【表10】

【0060】
【表11】

【0061】
【表12】

【0062】
【表13】

【0063】
【表14】

【0064】
【表15】

【0065】
【表16】

【0066】
【表17】

【0067】
【表18】

【0068】
【表19】

【0069】
【表20】

【0070】
【表21】

【0071】
【表22】

【0072】
【表23】

【0073】
【表24】

【0074】
【表25】

【0075】
【表26】

【0076】
【表27】

【0077】
【表28】

【0078】
【表29】

【0079】
【表30】

【0080】
【表31】

【0081】
【表32】

【0082】
【表33】

【0083】
【表34】

【0084】
【表35】

【0085】
【表36】

【0086】
【表37】

【0087】
【表38】

【0088】
【表39】

【0089】
【表40】

【0090】
【表41】

【0091】
【表42】

【0092】
【表43】

【0093】
【表44】

【0094】
【表45】

【0095】
【表46】

【0096】
【表47】

【0097】
【表48】

【0098】
【表49】

【0099】
【表50】

【0100】
【表51】

【0101】
【表52】

【0102】
【表53】

【0103】
【表54】

【0104】
【表55】

【0105】
【表56】

【0106】
【表57】

【0107】
【表58】

【0108】
【表59】

【0109】
【表60】

【0110】
【表61】

【0111】
【表62】

【0112】
【表63】

【0113】
【表64】

【0114】
【表65】

【0115】
【表66】

【0116】
【表67】

【0117】
【表68】

【0118】
【表69】

【0119】
【表70】

【0120】
【表71】

【0121】
【表72】

【0122】
【表73】

【0123】
【表74】

【0124】
【表75】

【0125】
【表76】

【0126】
【表77】

【0127】
【表78】

【0128】
【表79】

【0129】
【表80】

【0130】
【表81】

【0131】
【表82】

【0132】
【表83】

【0133】
【表84】

【0134】
【表85】

【0135】
【表86】

【0136】
【表87】

【0137】
【表88】

【0138】
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【表90】

【0140】
【表91】

【0141】
【表92】

【0142】
【表93】

【0143】
【表94】

【0142】
【表95】

【0143】
【表96】

【0144】
【表97】

【0145】
【表98】

【0146】
【表99】

【0147】
【表100】

【0148】
【表101】

【0149】
【表102】

【0150】
【表103】

【0151】
【表104】

【0152】
【表105】

【0153】
【表106】

【0154】
【表107】

【0155】
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【0156】
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【表110】

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【0189】
【表142】

【0200】
【表143】

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【0210】
【表153】

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【表154】

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【表158】

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【表160】

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【0219】
【表162】

【0220】
【表163】

【0221】
【表164】

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【表165】

【0223】
【表166】

【0224】
【表167】

【0225】
【表168】

【0226】
【表169】

【0227】
【表170】

【0228】
【表171】

【0229】
【表172】

【0300】
【表173】

【0301】
【表174】

【0302】
【表175】

【0303】
【表176】

【0304】
【表177】

【0305】
【表178】

【0306】
【表179】

【0307】
【表180】

【0308】
【表181】

【0309】
【表182】

【0310】
【表183】

【0311】
【表184】

【0312】
【表185】

【0313】
【表186】

【0314】
【表187】

【0315】
【表188】

【0316】
【表189】

【0317】
【表190】

【0318】
【表191】

【0319】
【表192】

【0320】
【表193】

【0321】
【表194】

【0322】
【表195】

【0323】
【表196】

【0324】
【表197】

【0325】
【表198】

【0326】
【表199】

【0327】
【表200】

【0328】
【表201】

【0329】
【表202】

【0330】
【表203】

【0331】
【表204】

【0332】
【表205】

【0333】
【表206】

【0334】
【表207】

【0335】
【表208】

【0336】
【表209】

【0337】
【表210】

【0338】
【表211】

【0339】
【表212】

【0340】
【表213】

【0341】
【表214】

【0342】
【表215】

【0343】
【表216】

【0344】
【表217】

【0345】
【表218】

【0346】
【表219】

【0347】
【表220】

【0348】
式(I)で表わされる本発明の化合物の特に好適な例として、
2−(3−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0349】
(R)−2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0350】
2−(3−(3−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0351】
2−(3−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−エトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0352】
2−(3−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−ブロモ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0353】
2−(3−(2,6−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,5−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0354】
2−(3−(2,4−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−シアノ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−シアノ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(1−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0355】
2−(3−(ベンゾフラン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(ベンゾフラン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−5−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0356】
2−(3−(4−(フェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−フルオロフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(2−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(モルホリン−4−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0357】
2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンゾイルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−メチル−3−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0358】
2−(4−アセチル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンジル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンジル−3−(エトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−メチル−3−(1−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(5,5−ジメチル−3−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0359】
2−(3−フェニルピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メトキシフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0360】
2−(3−(3−メトキシフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−((ピロリジン−1−イル)メチル)フェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−ヒドロキシ−3−フェニルピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0361】
2−(3−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0362】
2−(3−(2−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0363】
2−(3−(2−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−エトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(6−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0364】
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−ブロモ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0365】
2−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,5−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(1−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0366】
2−(3−(ベンゾフラン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−5−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0367】
2−(3−(4−(フェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−フルオロフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(2−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(モルホリン−4−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0368】
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−アセチル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0369】
2−(4−ベンジル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−シアノ−4−フェニルピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(6−フルオロベンゾフラン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(ベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
【0370】
(S)−2−(3−(ベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(ベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(6−フルオロベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(6−フルオロベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(5−メチルベンゾフラン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;及び
2−(4−(6−フルオロベンゾチオフェン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オンが挙げられる。上記の好ましい化合物の塩、又は上記の化合物又はその塩の溶媒和物若しくは水和物もまた好ましい。
【0371】
前記式(I)で表される3−置換−4−ピリミドン化合物は、例えば、下記に説明する方法に従って製造することができる。
【化6】

(上記スキームにおいて、Q、R、X、及びYの定義は上記と同義である。)
【0372】
上記式(III)で表される2−チオピリミドンは、EP354,179に記載の方法に修正を加えたものによって容易に製造される。反応は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセ−7−エンなどの塩基の存在下、窒素又はアルゴン雰囲気下又は通常の空気中、0℃〜200℃の範囲の好適な温度で、1〜100時間で行えばよく、目的化合物(III)を得る。反応の溶媒の例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール性溶媒;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒、水などが挙げられる。通常は、用いる塩基に適した単独の溶媒もしくは2種類以上の溶媒の混合物を使用すればよい。
【0373】
続いて、2−チオピリミドン誘導体(III)は塩素化試薬により2−クロロピリミドン(IV)に変換する。反応時間と温度は用いる塩素化試薬による。この反応の塩素化試薬の例としては塩化チオニル、塩化チオニルとジメチルホルムアミド、オキシ塩化リン、オキシ塩化リンとジメチルホルムアミド、塩化オキサリル、オキシ塩化リンとジメチルホルムアミド、及び五塩化リンが挙げられる。
【0374】
上記式(V)で示されるアミンは日本特許公開昭52−139085(1977)号公報に示された方法に修正を加えたものにより、又は当業者に周知の方法に従って製造することができる。
【0375】
その後、塩化物誘導体(IV)は、アミン(V)又はその塩と、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセ−7−エンなどの塩基の存在下、窒素又はアルゴン雰囲気下又は通常の空気中、0℃〜200℃の範囲の好適な温度で、0.1〜100時間、反応させ、目的化合物(II)を得る。
【0376】
反応の溶媒の例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール性溶媒;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒、水などが挙げられる。通常は、用いる塩基に適した単独の溶媒もしくは2種類以上の溶媒の混合物を使用すればよい。
【0377】
本発明の化合物はTPK1に対する阻害活性を有しており、アルツハイマー病などの神経変性疾患においてTPK1活性を阻害することにより、Aβの神経毒性及びPHFの形成を抑え、神経細胞死を阻止する。従って、本発明の化合物は、アルツハイマー病の予防及び/又は治療を根本的に可能にする医薬の有効成分として有用である。また、本発明の化合物は、虚血性脳血管障害、ダウン症候群、孤発性脳アミロイドアンギオパチーによる脳出血、進行性核上麻痺、亜急性硬化性全脳脳炎、脳炎後パーキンソン症候群、拳闘家脳症、グアム・パーキンソン痴呆複合症、レビー小体病、ピック病、皮質底部変性、前頭側頭性痴呆、血管性痴呆、急性発作及び外傷性損傷、脳及び脊髄損傷、末梢性ニューロパシー、網膜症、及び緑内障、インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病など)、肥満症、躁鬱病、精神分裂病、脱毛症、及び、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、T又はB細胞白血病、ウイルス誘導性腫瘍などの癌の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用である。
【0378】
本発明の医薬の有効成分としては、前記式(I)で表される化合物及び生理学的に許容されるその塩、並びにそれらの溶媒和物及びそれらの水和物からなる群より選ばれる物質を用いることができる。本発明の医薬としては、該物質自体を投与してもよいが、有効成分として前記の物質と1又は2以上の製剤用添加物とを含む医薬組成物の形態の医薬を投与することが望ましい。本発明の医薬の有効成分としては、上記の物質の2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記医薬組成物には、例えば、アルツハイマー病、血管性痴呆、急性発作及び外傷性損傷、脳及び脊髄損傷、末梢性ニューロパシー、網膜症、及び緑内障などの神経変性疾患;インスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病など)、肥満症、躁鬱病、精神分裂病、脱毛症、及び、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、T又はB細胞白血病、ウイルス誘導性腫瘍などの癌の治療のための他の医薬の有効成分を配合することも可能である。
【0379】
医薬組成物の種類は特に限定されず、経口又は非経口投与用の任意の製剤形態として提供される。例えば、医薬組成物は、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、液剤等の経口投与用医薬組成物の形態として、又は、静脈内投与用、筋肉内投与用、若しくは皮下投与用の注射剤、点滴剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、点鼻剤、吸入剤、坐剤等の非経口投与用医薬組成物の形態として調製することができる。注射剤や点滴剤は、凍結乾燥形態などの粉末状の製剤として調製し、使用直前に生理食塩水などの適宜の水性媒体に溶解して用いることもできる。また、高分子で被覆したものなどの徐放製剤を脳内に直接投与することも可能である。
【0380】
医薬組成物の製造に用いられる製剤用添加物の種類、有効成分に対する製剤用添加物の含量比、及び医薬組成物の製造方法は、当業者が適宜選択することが可能である。製剤用添加物としては無機又は有機物質、あるいは固体又は液体の物質を用いることができる。一般的には、製剤用添加物は有効成分質量に対して1質量%から90質量%の範囲の割合で配合することができる。
【0381】
固体の医薬組成物の製造に用いられる賦形剤の例としては、例えば、乳糖、蔗糖、デンプン、タルク、セルロース、デキストリン、カオリン、炭酸カルシウム等が挙げられる。経口投与のための液体組成物の製造には、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば水又は植物油等を用いることができる。この液体組成物には、不活性な希釈剤以外に、補助剤、例えば湿潤剤、懸濁補助剤、甘味剤、芳香剤、着色剤又は保存剤等などを配合してもよい。液体組成物をゼラチンのような吸収されうる物質のカプセル中に充填してもよい。非経口投与用の組成物、例えば注射剤や坐剤の製造に用いられる溶剤又は懸濁剤の例としては、水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、オレイン酸エチル、レシチン等が挙げられる。坐剤に用いられる基剤の例としては、例えばカカオ脂、乳化カカオ脂、ラウリン脂、ウィテップゾールが挙げられる。
【0382】
本発明の医薬の投与量及び投与回数は特に限定されず、予防及び/又は治療の目的、疾患の種類、患者の体重や年齢、疾患の重篤度などの条件に応じて、適宜選択することが可能である。一般的には、経口投与における成人一日あたりの投与量は0.01〜1000mg(有効成分質量)程度であり、一日1回又は数回に分けて、あるいは数日ごとに投与することができる。該医薬を注射剤として用いる場合には、成人に対して一日量0.001〜100mg(有効成分質量)を連続投与又は間欠投与することが望ましい。
【実施例】
【0383】
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。実施例中の化合物番号は、上記の表中の化合物番号に対応している。
【0384】
参考例1:2−メルカプト−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オンの合成
3−オキソ−3−(4−ピリジル)プロピオン酸エチル(29.0g,150mmol)、N−メチルチオ尿素(40.6g,450mmol)、及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(22.4mL,150mmol)の溶液を4時間還流し、氷水で冷却した後メタンスルホン酸(14.4g,150mmol)の水溶液(50mL)を加えた。析出物を水で洗浄し、ろ過、乾燥させて標記化合物を得た。(23.7g,72%).
H−NMR(DMSO−d)δ:3.58(s,3H),6.40(s,1H),7.72(dd,J=1.8,4.5Hz,2H),8.73(dd,J=1.5,4.8Hz,2H),12.92(brd,1H).
【0385】
参考例2:2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オンの合成
塩化ホスホリル(26.11g,170mmol)をジメチルホルミアミド(180mL)に加え20分間攪拌した。2−メルカプト−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(24.15g,110mmol)をこの溶液に加え、5分間攪拌し、その後、70℃で2時間攪拌した。酢酸エチル(630mL)を氷冷したこの溶液に加え、20分間攪拌した後、析出物をろ過で集めた。乾燥後、析出物を水(400mL)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pHを10に調整した。析出物を水で洗浄し、ろ過、乾燥させて標記化合物を得た。(18.82g,77%).
H−NMR(CDCl)δ:3.72(s,3H),6.90(s,1H),7.78(dd,J=1.7,4.5Hz,2H),8.75(dd,J=1.6,4.5Hz,2H).
【0386】
参考例3:2−メルカプト−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オンの合成
3−オキソ−3−(4−ピリジル)プロピオン酸エチル(34.1g,176mmol)、N−メチルチオ尿素(47.5g,527mmol)、及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(26.3mL,176mmol)のエタノール溶液(340mL)を2時間還流し、氷水で冷却した後、メタンスルホン酸(16.9g,176mmol)の水溶液(70mL)を加えた。析出物を水で洗浄し、ろ過、乾燥させて標記化合物(30.2g,78%)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δ:3.56(s,3H),6.88(s,1H),8.24(dd,J=1.2,5.4Hz,2H),9.05(dd,J=5.4Hz,1H),11.94(s,1H).
【0387】
参考例4:2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オンの合成
塩化ホスホリル(4.60g,30mmol)をジメチルホルミアミド(32mL)に加え、0℃で20分間攪拌した。2−メルカプト−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン(4.40g,20mmol)をこの溶液に加え、5分間攪拌し、その後、70℃で2時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、固体炭酸カリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して、標記化合物(1.20g,27%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:3.74(s,3H),7.56(s,1H),8.18(d,J=5.1Hz,1H),8.92(d,J=5.1Hz,1H),9.30(s,1H).
MS[M+H]:223.
【0388】
実施例1:2−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン 2塩酸塩(No.XA468)の合成
2−ブロモ−5−フルオロアニソール(11.8g,57.6mmol)のテトラヒドロフラン溶液(60mL)を少量の1,2−ジブロモエタンを含む還流テトラヒドロフラン(32mL)中のマグネシウム(1.40g,57.6mmol)に滴下し、15分還流した。テトラヒドロフラン(50mL)を添加後、この溶液を−78℃に冷却し、ジエチルエーテル(50mL)中のシュウ酸ジエチル(7.41g,50.7mmol)を滴下した。30分間、同じ温度で攪拌した後、この溶液を−10℃に温め、1N塩化水素(50mL)及び水を加えた。有機層をジエチルエーテルで抽出し、食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒除去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=5/2)で精製し、2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(6.80g,59%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.40(3H,t,J=7.1Hz),3.87(3H,s),4.89(2H,q,J=7.1Hz),6.68(1H,d,J=10.5Hz),6.77−6.81(1H,m),7.91−7.95(1H,m)
【0389】
エチレンジアミン(0.60g,10.0mmol)を2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(2.26g,10.0mmol)のエタノール溶液(30mL)に加え、4時間還流した。減圧下で溶媒除去後、残渣をエタノール−ジエチルエーテルで洗浄し、5,6−ジヒドロ−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピラジノン(1.76g,79%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:3.50−3.56(2H,m),3.81(3H,s),3.88−3.92(2H,m),6.65(1H,d,J=11.0Hz),6.70−6.76(1H,m),6.89(1H,bs),7.36−7.40(1H,m).
5,6−ジヒドロ−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピラジノンを水素化リチウムアルミニウム(0.46g,12mmol)のジエチルエーテル溶液(25mL)に加え、6時間還流した。水(0.48mL),15%水酸化ナトリウム溶液(0.48mL)、そして再び水(1.21mL)を氷冷した溶液に加え、析出物をろ過しジクロロメタンで洗浄した。有機層を合わせて溶媒を留去し、2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン(0.83g,99%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:2.02(2H,s),2.57−2.63(1H,m),2.80−2.89(1H,m),2.92−2.99(2H,m),3.06−3.12(2H,m),3.80(3H,s),4.06(1H,d,J=10.0Hz),6.56−6.65(2H,m),7.40(1H,t,J=7.8Hz)
【0390】
2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(222mg,1.0mmol)を、2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン(210mg,1.0mmol)、トリエチルアミン(0.15mL,1.1mmol)の氷冷したN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10mL)に加え、その温度で1時間攪拌し、その後、室温で2時間攪拌した。翌日、反応を氷水でクエンチし、析出物を水で洗浄し、乾燥させて、2−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(246mg,62%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:2.89−2.96(1H,m),3.19−3.31(3H,m),3.59(3H,s),3.62−3.74(2H,m),3.85(3H,s),4.39−4.44(1H,m),6.63−6.71(2H,m),6.67(1H,s),7.51−7.55(1H,m),7.81(2H,dd,J=1.7,4.6Hz),8.71(2H,dd,J=1.7,4.6Hz)
1,4−ジオキサン(0.4mL)中の4N塩化水素を、2−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(217mg,0.6mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)に加え15分攪拌した。ジエチルエーテルを加えた後、ろ過、ジエチルエーテルで洗浄、乾燥し、標記化合物を得た(260mg,定量的)。
【0391】
実施例2:2−(2−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン 2塩酸塩(No.XA393)の合成
4−メチロキシフェナシルブロミド(9.94g,43.4mmol)のジメチルスルホキシド溶液(50mL)、及び水(1.6mL,88.8mmol)を50℃で2.5時間攪拌した。水を加え、溶液を酢酸エチルで3回抽出し、食塩水で洗浄、その後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、4−メトキシフェニルグリオキサール(8.30g,定量的)を得た。
H−NMR(DMSO)δ:3.84(3H,s),6.60−6.69(1H,m),7.04(2H,d,J=8.8Hz),8.05(2H,d,J=9.1Hz).
【0392】
エチレンジアミン(3.74g,62.29mmol)のメタノール溶液(5mL)を氷冷した4−メトキシフェニルグリオキサール(8.30g,45.5mmol)のメタノール(100mL)とテトラヒドロフラン(50mL)溶液に加え、10分間攪拌した。0℃に冷却後、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(6.14g,162.2mmol)とさらにメタノール(50mL)を加え一晩攪拌した。溶媒を除去後、水酸化ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで3回抽出し、食塩水で洗浄、その後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/エタノール/ジエチルアミン=20/2/1)で精製し、2−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン(3.96g,45%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:2.69(1H,dd,J=10.3,11.9Hz),2.80−3.01(4H,m),3.07−3.11(1H,m),3.68−3.73(1H,m),3.79(3H,s),6.84−6.88(2H,m),7.27−7.32(2H,m)
【0393】
トリエチルアミン(697mg,6.9mmol),2−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン(430mg)、テトラヒドロフラン(10mL)の溶液を室温で30分間、50℃で3時間攪拌した。溶媒を減圧留去して、残渣に1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで3回抽出し、食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/エタノール=10/1)で精製し、2−(2−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(594mg,76%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:3.02(1H,dd,J=10.8,12.7Hz),3.18−3.25(3H,m),3.55(3H,s),3.57−3.67(2H,m),3..82(3H,s),3.98(1H,dd,J=2.7,10.8Hz),6.67(1H,s),6.92(2H,d,J=8.7Hz),7.37(2H,d,J=8.7Hz),7.80(2H,d,J=6.0Hz),8.71(2H,d,J=6.0Hz)
酢酸エチル中(5mL)の4N塩化水素を、2−(2−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(594mg,1.6mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に加え、1時間攪拌した。溶媒を除去後、酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて標記化合物を得た(683mg,96%)。
【0394】
実施例3:2−(2−(4−クロロフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン塩酸塩(No.XA371)の合成
(4−クロロフェニル)酢酸メチル(5.10g,27.6mmol)とN−ブロモスクシイミド(5.16g,29mmol)の四塩化炭素中の混合物をHgランプで処理した。ろ過後、減圧下で溶媒を除去し、残渣をメタノールに溶解した。エチレンジアミン(2.03mL,30.4mmol)、トリエチルアミン(2.06mL,14.8mmol)、及びジ−tertブチルジカーボネート(3.10mL,13.5mmol)を3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−2−オン(2.60g,12.3mmol)のジクロロメタン溶液(100mL)に加え、攪拌した。反応液は1N塩化水素水溶液、水、食塩水で洗い、その後乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−クロロフェニル)−ピペラジン−2−オンを得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.44(9H,s),3.21−3.32(2H,m),3.48(1H,m),4.04(1H,brs),5.66(1H,brs),7.10(1H,brs),7.30−7.38(4H,m)
【0395】
4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−クロロフェニル)−ピペラジン−2−オン(500mg,1.6mmol)と酢酸(929μl,16mmol)の溶液を還流水素化ホウ素ナトリウム(608mg,16mmol)1,4−ジオキサン溶液(5mL)に加え、還流を続けた。水により反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、食塩水で洗浄し、乾燥させた。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−クロロフェニル)ピペラジン(330mg,69%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.46(9H,s),2.76−2.99(3H,m),3.13(1H,dd,J=13.0Hz,4.3Hz),3.45−3.49(2H,m),3.92(1H,m),5.15(1H,s),7.27−7.33(4H,m)
4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−クロロフェニル)ピペラジン(330mg,1.1mmol),2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(246mg,1.1mmol)及びトリエチルアミン(170μl,1.22mmol)のテトラヒドロフラン溶液を還流した。通常の処理とシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、2−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(4−クロロフェニル)−ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(500mg,93%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.45(9H,s),3.09(1H,m),3,35(3H,s),3.40−3.63(4H,m),3.96−4.19(2H,m),5.43(1H,s),6.68(1H,s),7.23(2H,d,J=8.3Hz),7.32(2H,d,J=8.3Hz),7.78(2H,d,J=5.9Hz),8.72(2H,d,J=5.9Hz)
酢酸エチル中の4N塩化水素を2−(1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(4−クロロフェニル)−ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(500mg,1.0mmol)の酢酸エチル溶液に加え攪拌した。ろ過、続いて乾燥させて、標記化合物を得た(373mg,79%)。
【0396】
実施例4:3−メチル−2−(3−(4−((1−ピロジリジニル)メチル)フェニル)ピペリジン−1−イル)−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン フマル酸塩(No.XB43)の合成
テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0.65g,0.56mmol)、4−ホルミルフェニルホウ酸(2.81g,18.7mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(18.7mL,37.4mmol)及びエタノールを、3−ブロモピリジン(2.66g,16.8mmol)の窒素で飽和させたトルエン溶液に加え、窒素下8時間還流した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、水及び食塩水で洗浄してその後乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン/酢酸エチル==1/1.5)で精製し、4−(3−ピリジル)ベンズアルデヒド(0.78g,25%)を得た。
ヨウ化メチル(0.8mL,12.9mmol)を4−(3−ピリジル)ベンズアルデヒド(0.78g,4.3mmol)のジクロロメタン溶液に加え、二日間攪拌した。さらにヨウ化メチル(0.8mL,12.9mmol)を加え3時間攪拌した。溶媒を除去後、残渣にメタノールを加え、氷冷した。テトラヒドロホウ酸ナトリウム(6.4g,17.0mmol)をこの溶液に加え、室温まで温めて1.5時間攪拌した。水を加えた後、有機溶媒を減圧下で除き、酢酸エチルで抽出し、水、及び食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液 酢酸エチルからメタノール)で精製し、3−(4−ヒドロキシメチルフェニル)−1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン(0.63g,72%)を得た。
【0397】
トリエチルアミン(1.29mL,9.2mmol)、無水酢酸(0.35mL,3.7mmol)を、4−(ヒドロキシメチル)フェニル−1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン(0.63g,3.1mmol)のジクロロメタン溶液に加え、一晩攪拌した。水を加えた後、有機溶媒を減圧下で除き、酢酸エチルで抽出し、水、及び食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除いて、3−(4−アセトキシメチル−フェニル)−1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン(0.67g,89%)を得た。
3−(4−アセトキシメチル−フェニル)−1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン(0.67g,2.7mmol)とクロロギ酸1−クロロエチル(0.36mL,3.3mmol)のジクロロエタン溶液を2時間還流した。水を加えた後、有機溶媒を減圧下で除き、酢酸エチルで抽出し、水、及び食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除いた後、メタノールを加え、1.5時間還流した。減圧下で溶媒を除いた後、残渣にテトラヒドロフランと水を加え、トリエチルアミン(1.9mL,13.6mmol)とジ−tert−ブチルジカーボネート(0.66g,3.0mmol)を加え、攪拌した。水を加えた後、有機溶媒を減圧下で除き、酢酸エチルで抽出し、水、及び食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(4−アセトキシメチルフェニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン(0.71g,78%)を得た。
【0398】
3−(4−アセトキシメチルフェニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン(0.71g,2.1mmol)の酢酸エチル溶液にパラジウムチャコールを加え、水素雰囲気下で攪拌した。セライトでろ過し、減圧下で溶媒を除いた後、メタノールと1N水酸化ナトリウム水溶液を加え攪拌した。水を加えた後、有機溶媒を減圧下で除き、酢酸エチルで抽出し、水、及び食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン/酢酸エチル=3/1))で精製し、3−(4−ヒドロキシメチルフェニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン(0.39g,62%)を得た。
トリエチルアミン(0.47g,3.4mmol)とメタンスルホニルクロリド(0.12mL,1.6mmol)を氷冷した3−(4−ヒドロキシメチルフェニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン(0.39g,1.34mmol)のジクロロメタン溶液に加え、7.5時間攪拌した。ピロリジン(1.0mL,12mmol)をこの溶液に加え、一晩攪拌した。水を加えた後、有機溶媒を減圧下で除き、酢酸エチルで抽出し、水、及び食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチルから酢酸エチル/メタノール=1/1、その後メタノールのみ)で精製し、3−(4−(1−ピロリジニル)メチルフェニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン(0.26g,56%)を得た。
【0399】
酢酸エチル中の4N塩化水素を3−(4−(1−ピロリジニル)メチルフェニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン(0.26g,0.75mmol)に加え、一晩攪拌した。ろ過、乾燥後、トリエチルアミン(0.5mL,3.6mmol)、2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(0.14g,0.63mmol)、及びテトラヒドロフランを加え、70℃で攪拌した。水を加えた後、有機溶媒を減圧下で除き、酢酸エチルで抽出し、水、及び食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去後、残渣を酢酸エチルに溶解した。フマル酸(0.095g,0.82mmol)のアセトン溶液を加え、生じた析出物をろ過、乾燥させて標記化合物(0.29g,76%)を得た。
【0400】
実施例5:(R)−2−(2−(4−クロロフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(No.XA372)の合成
(S)−2−メチル−CBS−オキサアザボロリジン(27.6mL,1.0Mトルエン溶液、27.6mmol)をボラン−テトラヒドロフラン錯体(166mL,1.0Mテトラヒドロフラン溶液166mmol)に−40℃で加えた。得られた溶液に、4’−クロロフェナシルブロミド(32.25g,138.1mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液を滴下漏斗で1時間にわたって−40℃で加えた。0℃より低い温度で3時間攪拌した後、メタノール(ca.50mL)を滴下した。得られた溶液を室温でさらに30分攪拌した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチルに溶解し、1N塩酸で処理して得られた白い析出物をろ過で除いた。ろ液を分離して有機層を塩酸と食塩水で続いて洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣はさらに精製することなく次の反応に用いた。
残渣をエーテル(250mL)に溶解し、水(250mL)中の水酸化カリウム(15.5g,276mmol)とともに激しく攪拌した。出発物質が消費された後、層を分離した。有機層を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣はさらに精製することなく次の反応に用いた。
残渣はベンジルアミン(37.7mL,345mmol)と80℃で4.5時間加熱した。室温に冷却した後、生じた白い結晶をエーテル/ヘキサンで洗い、集めて(S)−2−ベンジルアミノ−1−(4−クロロフェニル)エタノール(23.8g,65.8%)を得た。ろ液中の過剰のベンジルアミンを減圧下、120℃で蒸留除去し、残渣からさらに(S)−2−ベンジルアミノ−1−(4−クロロフェニル)エタノール(2.41g、6.7%)を得た。
HNMR(CDCl)δ:2.68(1H,dd,J=12.3,8.9Hz),2.92(1H,dd,J=12.3,3.7Hz),3.80(1H,d,J=11.9Hz),3.86(1H,d,J=11.9Hz),4.68(1H,dd,J=8.9,3.7Hz),7.30(9H,m)
【0401】
(S)−2−ベンジルアミノ−1−(4−クロロフェニル)エタノール(15.76g,60.21mmol)とトリエチルアミン(33.6mL,241mmol)のジクロロメタン懸濁液(300mL)に、塩化チオニル(4.83mL,66.2mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)を−78℃で20分間に渡って加えた。得られた懸濁液を−78℃で20分間攪拌し、さらに0℃で20分間攪拌した。反応液をエーテルと水で分配し、有機層を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;10−20%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、(2RS,5S)−3−ベンジル−5(4−クロロフェニル)−1,2,3−オキサチアゾリジン2−オキシド(16.2g87.4%)を薄黄色の固体で得た。
得られた生成物はS−オキシドに基づく2つのジアステレオマーの混合物として得られた。
主異性体:HNMR(CDCl)δ:3.31(1H,dd,J=10.5,9.9Hz),3.55(1H,dd,J=9.0,6.3Hz),3.88(1H,d,J=13.2Hz),4.37(1H,d,J=13.2Hz),5.49(1H,dd,J=10.5,6.3Hz),7.22−7.43(9H,m)
副異性体:HNMR(CDCl)δ:3.21(1H,dd,J=13.5,4.5Hz),3.77(1H,dd,J=13.5,11.4Hz),4.05(1H,d,J=13.5Hz),4.38(1H,d,J=13.5Hz),5.99(1H,dd,J=11.4,4.5Hz),7.22−7.43(9H,m)
【0402】
(2RS,5S)−3−ベンジル−5(4−クロロフェニル)−1,2,3−オキサチアゾリジン2−オキシド(16.2g,52.6mmol)とアジ化ナトリウム(17.11g,263.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液を24時間70℃で加熱した。反応液をエーテルと水で分配し、有機層を水と食塩水で続けて洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、減圧下で濃縮した。、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;10−20%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、(R)−N−ベンジル−2−アジド−2−(4−クロロフェニル)エチルアミン(12.7g,83.8%)を黄色油状物として得た。
HNMR(CDCl)δ:2.81(1H,dd,J=12.5,5.1Hz),2.89(1H,dd,J=12.5,8.5Hz),3.82(2H,s),4.64(1H,dd,J=8.5,5.1Hz),7.23−7.36(9H,m)
【0403】
(R)−N−ベンジル−2−アジド−2−(4−クロロフェニル)エチルアミン(12.7g,44.1mmol)のテトラヒドロフラン(176mL)溶液を、室温で、トリフェニルホスフィン(13.9g,52.9mmol)で処理した。水(20mL)を加えた後、反応液を一時間60℃に加熱した。反応液を濃縮し、反応液をエーテルと1N塩酸で分配した。水層を、塩基性になるまで1N水酸化ナトリウム水溶液で処理した。得られた溶液をジクロロメタンで完全に抽出した。有機層は合わせて水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣はさらに精製することなく次の反応に用いた。
残渣は、シュウ酸ジエチル(18mL,132mmol)と120℃で1.5時間加熱した。生じた白い析出物をエーテルで洗い、集めて(R)−1−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジオキソピペラジン(11.4g,82.2%)を得た。
H NMR(CDCl)δ:3.46(1H,dd,J=12.9,8.1Hz),3.60(1H,dd,J=12.9,3.8Hz),4.48(1H,d,J=14.7Hz),4.79(1H,d,J=14.7Hz),4.80(1H,dd,J=8.9,3.8Hz),6.83(1H,s),7.13(4H,m),7.27(5H,m)
【0404】
(R)−1−ベンジル−5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジオキソピペラジン(11.4g,36.3mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(300mL)にボラン−テトラヒドロフラン錯体(181mL,1.0Mテトラヒドロフラン溶液、181mmol)を室温で加えた。24時間攪拌した後、反応混合液をメタノール(50mL)で、0℃でクエンチし、減圧下で濃縮した。残渣を10%水酸化ナトリウム水溶液(300mL)で処理し、2時間、100℃で加熱した。室温に冷却した後、混合液をジクロロメタンで完全に抽出した。有機層を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣はさらに精製することなく次の反応に用いた。
残渣及びトリエチルアミン(7.58mL,54.4mmol)のジクロロメタン溶液(150mL)に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(9.49g,43.5mmol)を室温で加えた。45分間攪拌した後、得られた混合物をジクロロメタンと水に分配し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:10−20%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、(R)−1−ベンジル−4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−クロロフェニル)ピペラジン(11.6g,82.8%)を油状物で得た。
H NMR(CDC1)δ:1.43(9H,s),2.16(1H,dt,J=4.4,11.7Hz),2.40(1H,dd,J=4.4,11.7Hz),2.78(1H,dd,J=4.4,11.7Hz),2.98(1H,dt,J=4.4,11.7Hz),3.20(1H,d,J=12.8Hz),3.42(1H,d,J=12.9Hz),3.57(1H,d,J=12.9Hz),3.89(1H,d,J=12.8Hz),5.17(1H,s),7.24−7.36(9H,m)
【0405】
(R)−1−ベンジル−4−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−クロロフェニル)ピペラジン(11.6g,30.1mmol)の1,2−ジクロロエタン溶液(80mL)にクロロギ酸1−クロロエチル(4.91mL,45.1mmol)を室温で加えた。出発物質が無くなったときに、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣はその後、メタノール(100mL)に溶解し、30分間還流した。生じた白い析出物をろ過し、メタノールで洗って(R)−2−(4−クロロフェニル)ピペラジン二塩酸塩を得、水酸化ナトリウム水溶液に遊離させ、ジクロロメタンで抽出して(R)−2−(4−クロロフェニル)ピペラジン(3.04g,51.4%)を白い固体で得た。
H NMR(CDCl)δ:2.65(1H,dd,J=12.0,10.5Hz),2.82−3.04(4H,m),3.09(1H,d,J=12.6Hz),3.73(1H,dd,J=10.1,2.7Hz),7.29(4H,m)
【0406】
ろ液を減圧下で濃縮し、エーテルと1N塩酸に分配した。水層を1N水酸化ナトリウム水溶液で中和して、ジクロロメタンで完全に抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣はBoc保護(BocO,EtN,CHCl)の後、精製し、(R)−1,4−ジ(tert−ブトキシカルボニル)−2−(4−クロロフェニル)ピペラジン(2.70g,22.6%)を淡黄色固体で得た。
H NMR(CDCl)δ:1.43(9H,s),1.46(9H,s),2.96(2H,m),3.32(1H,dd,J=13.8,4.2Hz),3.74(1H,m),3.94(1H,d,J=11.4Hz),4.40(1H,d,J=13.2Hz),5.23(1H,s),7.25(2H,m)
【0407】
(R)−2−(4−クロロフェニル)ピペラジン二塩酸塩(1.09g,4.05mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(24mL)にトリエチルアミン(2.82mL,20.3mmol)を加えた。15分間室温で攪拌した後、2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン(748mg,3.38mmol)を少しずつ加えた。クロロピリミドンが無くなったときに、反応混合液を減圧下で濃縮した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とジクロロメタンに分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して淡黄色固体を得、エタノールから再結晶して(R)−2−(2−(4−クロロフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(998mg,77.4%)を白い結晶で得た。エナンチオマー過剰率をHPLCで測定した(>99%ee)。結晶は二塩酸塩に変換させた。
H NMR(DMSO−d)δ:3.40(3H,m),3.46(3H,s),3.62(1H,dd,J=12.0,13.2Hz),3.72(1H,m),3.92(1H,t,J=15.5Hz),4.68(1H,t,J=10.1Hz),7.18(1H,s),7.58(2H,d,J=8.6Hz),7.83(2H,d,J=8.6Hz),8.57(2H,d,J=6.6Hz),9.01(2H,d,J=6.6Hz),10.20(1H,d,J=7.8Hz),10.76(1H,br s)
MS:382(M+H)
[α]24=+62.2°(c1.00,HO)
【0408】
実施例6:(S)−2−(2−(4−クロロフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(No.XA373)の合成
(S)異性体は(S)−2−メチル−CBS−オキサアザボロリジンの代わりに(R)−2−メチル−CBS−オキサアザボロリジンを用いて上記と同様に合成した。
H NMR(DMSO−d)δ:3.40(3H,m),3.45(3H,s),3.53−3.96(3H,m),4.68(1H,t,J=13.5Hz),7.10(1H,s),7.60(2H,d,J=8.3Hz),7.76(2H,d,J=8.3Hz),8.38(1H,br s),8.91(1H,d,J=4.8Hz),9.88(1H,br s),10.31(1H,br s)
MS:382(M+H)
[α]24=−63.3°(c1.00,HO)
【0409】
実施例7:2−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−ピリミジン−4−オン(No.YA0366)の合成
2−ブロモ−5−フルオロアニソール(11.8g,57.6mmol)のテトラヒドロフラン溶液(60mL)を少量の1,2−ジブロモエタンを含む還流テトラヒドロフラン(32mL)中のマグネシウム(1.40g,57.6mmol)に滴下し、15分還流した。テトラヒドロフラン(50mL)を添加後、この溶液を−78℃に冷却し、ジエチルエーテル(50mL)中のシュウ酸ジエチル(7.41g,50.7mmol)を滴下した。30分間同じ温度で攪拌した後、この溶液を−10℃に温め、1N塩化水素水溶液(50mL)及び水を加えた。有機層をジエチルエーテルで抽出し、食塩水で洗って硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=5/2)で精製し、2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(6.80g,59%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.40(3H,t,J=7.1Hz),3.87(3H,s),4.89(2H,q,J=7.1Hz),6.68(1H,d,J=10.5Hz),6.77−6.81(1H,m),7.91−7.95(1H,m)
【0410】
エチレンジアミン(0.60g,10.0mmol)を2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−オキソ酢酸エチル(2.26g,10.0mmol)のエタノール溶液(30mL)に加え、4時間還流した。減圧下で溶媒除去後、残渣をエタノール−ジエチルエーテルで洗い、5,6−ジヒドロ−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピラジノン(1.76g,79%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:3.50−3.56(2H,m),3.81(3H,s),3.88−3.92(2H,m),6.65(1H,d,J=11.0Hz),6.70−6.76(1H,m),6.89(1H,bs),7.36−7.40(1H,m)
【0411】
5,6−ジヒドロ−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピラジノンを水素化リチウムアルミニウム(0.46g,12mmol)のジエチルエーテル溶液(25mL)に加え、6時間還流した。水(0.48mL),15%水酸化ナトリウム溶液(0.48mL)、そして再び水(1.21mL)を氷冷した溶液に加え、析出物をろ過しジクロロメタンで洗浄した。有機層を合わせて溶媒を留去し、2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン(0.83g,99%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:2.02(2H,s),2.57−2.63(1H,m),2.80−2.89(1H,m),2.92−2.99(2H,m),3.06−3.12(2H,m),3.80(3H,s),4.06(1H,d,J=10.0Hz),6.56−6.65(2H,m),7.40(1H,t,J=7.8Hz)
【0412】
2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−ピリミジン−4−オン(223mg,1.0mmol)を、2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン(210mg,1.0mmol)、トリエチルアミン(0.15mL,1.1mmol)の氷冷したN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10mL)に加え、その温度で0.5時間攪拌し、その後、室温で3時間攪拌した。反応を氷水でクエンチし、析出物を水で洗い、乾燥させて2−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−ピリミジン−4−オン(262mg,66%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:2.89−2.98(1H,m),3.22−3.31(3H,m),3.60(3H,s),3.62−3.71(2H,m),3.86(3H,s),4.39−4.44(1H,m),6.43−6.73(2H,m),7.33(1H,s),7.52−7.56(1H,m),8.19(1H,d,J=5.1Hz),8.87(1H,d,J=5.2Hz),9.28(1H,d,J=1.2Hz).
1,4−ジオキサン(0.2mL)中の4N塩化水素を、2−(2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−ピリミジン−4−オン(238mg,0.6mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)に加え15分攪拌した。溶媒を除いた後、メタノールと酢酸エチルで洗い、乾燥させて、標記化合物を得た。(223mg,86%)
【0413】
実施例8:2−(2−(4−クロロフェニル)ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)ピリミジン−4−オン(No.YA0269)の合成
4−クロロフェナシルブロミド(11.11g,65.9mmol)と水(1.7mL)のジメチルスルホキシド(60mL)溶液を攪拌した。溶液を酢酸エチルで3回抽出し、水で2回その後食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去後、残渣をヘキサン−酢酸エチルで洗い、乾燥させて、4−クロロフェニルグリオキサール(4.43g,50%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:4.02−4.16(2H,m),5.90−5.95(1H,m),7.45−7.53(2H,m),8.05−8.11(2H,m).
エチレンジアミン(1.90g,31.6mmol)のメタノール(10mL)溶液を氷冷した4−クロロフェニルグリオキサール(4.43g,26.3mmol)のメタノール(100mL)及びテトラヒドロフラン(30mL)の溶液に加え、10分間攪拌した。テトラヒドロホウ酸ナトリウム(3.26g,86.3mmol)を加えた後、さらにメタノール(50mL)を加え一晩攪拌した。溶媒を除去後、希釈塩酸を加え、エーテルで2回抽出した。水酸化ナトリウムを加えた後、塩基性水層をジクロロメタンで3回抽出し、食塩水で洗浄、その後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過で溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/エタノール=10/1からジクロロメタン/エタノール/ジエチルアミン=20/2/1)で精製し、2−(4−クロロフェニル)−ピペラジン(0.43g,9%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:2.67(1H,dd,J=10.5,12.0Hz),2.87−3.03(4H,m),3.07−3.13(1H,m),3.77(1H,dd,J=2.7,10.2Hz),7.27−7.36(4H,m)
【0414】
トリエチルアミン(528mg,5.2mmol)を、4−(クロロフェニル)ピペラジン(216mg,1.1mmol)及び2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリミジル)ピリミジン−4−オンの溶液に加え、50℃で2時間攪拌した。溶媒を減圧下で除いて、残渣に1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をISOLUTE(登録商標)SI(International Sorvent Technology,UK)(溶出液:ジクロロメタン/エタノール=10/1)を用いて精製し、標記化合物(396mg,95%)を得た。
【0415】
実施例9:2−(2−(4−クロロフェニル)−6,6−ジメチル−ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オン二塩酸塩(No.XA1986)の合成
4’−クロロ−2−ブロモアセトフェノン(25.0g,107mmol)、水(1.92mL,107mmol)及び47%臭化水素酸(0.20mL)のジメチルスルホキシド溶液(160mL)を80℃で5時間攪拌した。反応混合物を水に注いだあと、析出物をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し乾燥させ、4’−クロロ−2,2−ジヒドロキシアセトフェノン(14.0g,70%)を得た。
H NMR(300MHz,CDCl),δ5.92(1H,s),7.45−7.52(2H,m),8.05−8.20(2H,m).
【0416】
2,2−ジメチル−エチレンジアミン(2.10mL,20.0mmol)を、4’−クロロ−2,2−ジヒドロキシアセトフェノン(3.70g,20.0mmol)のメタノール(120mL)及びテトラヒドロフラン(30mL)溶液に室温で加えた。2時間後、水素化ホウ素ナトリウム(1.50g,40.0mmol)を反応混合物に0℃で加えた。反応混合物を一晩攪拌し、1N塩酸でクエンチして真空留去した。この酸性溶液を酢酸エチルで抽出し、15%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH11とし、ジクロロメタンで抽出した。抽出物は硫酸ナトリウムで乾燥させ真空濃縮した。重炭酸ジ−t−ブチル(6.40mL,27.9mmol)を、残渣の1N水酸化ナトリウム水溶液(40mL)とテトラヒドロフラン(60mL)の溶液に加えた。得られた懸濁液を40℃で8時間加熱し、酢酸エチルと水で希釈した。有機層をさらに酢酸エチルで抽出し、乾燥させて真空で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して2−(4−クロロフェニル)−4−t−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−ピペラジン(1.69g,28%,2段階)を得た。
H NMR(300MHz,CDCl),δ 1.15(3H,s),1.21(3H,s),2.47−2.70(2H,m),3.72−4.16(3H,m),7.26−7.37(4H,m)
【0417】
酢酸エチル(5.0mL,20.0mmol)中の4M塩化水素を2−(4−クロロフェニル)−4−t−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−ピペラジン(1.69g、5.2mmol)の溶液に加えた。12時間後、溶媒を除き、析出物をろ過、酢酸エチルで洗浄して2−(4−クロロフェニル)−6,6−ジメチル−ピペラジン二塩酸塩(1.43g,95%)を得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d),δ1.40(3H,s),1.58(3H,s),3.24−3.99(4H,m),4.73(1H,m),7.69(2H,d,J=8.4Hz),7.79(2H,m),9.99−10.12(2H,m).
【0418】
2−(4−クロロフェニル)−6,6−ジメチル−ピペラジン二塩酸塩(155mg,0.52mmol)、2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(111mg,0.50mmol)及びトリエチルアミン(0.42mL,2.50mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)を室温で6時間攪拌した。全体を真空留去し残渣をジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し乾燥させ、真空濃縮した。残渣をメタノール(5mL)に溶解し、酢酸エチル(0.50mL,2.0mmol)中の4M塩化水素で20分間処理した。溶媒を除いた後、ろ過して析出物をエタノールで洗浄し、2−(2−(4−クロロフェニル)−6,6−ジメチル−ピペラジン−4−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オン二塩酸塩(235mg,97%)を得た。
【0419】
実施例10:2−(2S−(4−ブロモフェニル)−ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オン(No.XA2051)の合成
ベンジルクロロホルメート(2.40mL,15.0mmol)を2S−(4−ブロモフェニル)ピペラジン二塩酸塩の1N水酸化ナトリウム水溶液(30mL)とジクロロメタン(60mL)との溶液に加えた。得られた懸濁液を室温で1.5時間攪拌した。酢酸エチルとの間で分配した後、有機層をさらに酢酸エチルで抽出し、乾燥させて真空濃縮した。析出物をエーテルで洗浄し、2S−(4−ブロモフェニル)−4−ベンジルオキシカルボニル−ピペラジン(2.92g,57%)を得た。
H NMR(300MHz,CDCl),δ 2.87−3.01(2H,m),3.47(2H,m),3.93−3.97(1H,m),4.20(2H,m),5.16(2H,s),7.36(5H,m),7.42−7.61(4H,m)
【0420】
2S−(4−ブロモフェニル)−4−ベンジルオキシカルボニル−ピペラジン(788mg,2.10mmol)、2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−ピリミジン−4−オン(444mg,2.00mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.70mL,4.00mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶液を80℃で3時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、全体を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ、真空濃縮した。残渣をクロマトグラフィー精製し、2−(2S−(4−ブロモフェニル)−4−ベンジルオキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オン(601mg,54%)を得た。
H NMR(300MHz,CDCl),δ 3.05(1H,m),3.30−3.48(3H,m),3.64(3H,s),4.08−4.22(2H,m),4.68(1H,m),5.15(1H,d,J=12.3Hz),5.21(1H,d,J=12.6Hz),6.63(1H,s),7.21(2H,d,J=8.4Hz),7.28−7.39(7H,m),7.59(2H,d,J=6.3Hz),8.68(2H,d,J=6.3Hz)
水酸化カリウム(168mg,3.0mmol)を、2−(2S−(4−ブロモフェニル)−4−ベンジルオキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オンのエタノール溶液(2.0mL)に加えた。室温で8時間攪拌後、分取HPLCで精製し、2−(2S−(4−ブロモフェニル)−ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オン(40mg,26%)を得た。
【0421】
実施例11:(S)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−2−(3−(4−(3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−オン(No.XA2032)の合成
(S)−2−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン(1.33g,3.00mmol)、(R)−3−ピロリジノール(520mg,4.20mmol)、酢酸パラジウム(27mg,0.12mmol)、2−(ジ−t−ブチルフォスフィノ)ビフェニル(72mg,0.24mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(808mg,8.41mmol)のtert−ブタノール(20mL)懸濁液を90℃で3.5時間加熱した。酢酸エチルで希釈したのち、得られた混合物をセライトカラムに通した。ろ液を真空濃縮し、10−50%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(S)−1,4−ジ−(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−((R)−3−ヒドロキシピロリジノ)フェニル)ピペラジン(733mg,54.5%)を黄色い泡で得た。
【0422】
(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−((R)−3−ヒドロキシピロリジノ)フェニル)ピペラジン(733mg,1.64mmol)及びトリエチルアミン(0.34mL,2.46mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)にメタンスルホニルクロリド(0.152mL,1.97mmol)を0℃で加えた。20分間攪拌後、反応混合物を酢酸エチルと水に分配した。有機層を食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥させて真空濃縮し(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−((R)−3−(メタンスルホニルオキシ)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン(877mg,定量的)を褐色固体で得た。
【0423】
(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−((R)−3−(メタンスルホニルオキシ−ピロリジノ)フェニル)ピペラジン(877mg,1.64mmol)のトルエン溶液(10mL)にピロリジン(0.64mL,8.19mmol)を加え、得られた溶液を90℃で8時間加熱した。出発物質の消費をTLCで確認したのち、反応混合物を酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に分配した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を30−100%酢酸エチル−ヘキサン、ついで3−10%メタノール−酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−((S)−3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン(479mg,58%)を淡黄色粉末で得た。
【0424】
(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−((S)−3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン(479mg,0.957mmol)のジクロロメタン溶液(4mL)に4N塩化水素酢酸エチル溶液(4mL)を室温で加えた。3時間攪拌後、得られた析出物を集め、真空乾燥させて(S)−2−(4−((S)−3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン四塩酸塩(370mg,87%)を白色固体で得た。
【0425】
(S)−2−(4−((S)−3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン四塩酸塩(98mg,0.22mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(5mL)にトリエチルアミン(0.20mL,1.40mmol)及び2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン(44mg,0.20mmol)を室温で加えた。24時間攪拌後、反応混合物を真空濃縮した。残渣をジクロロメタンと重炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、この溶液をCHEM ELUT CE1010(バリアン製)に通した。ろ液を濃縮し得られた結晶をジイソプロピルエーテルとエタノールの混合液で洗浄し、(S)−2−(3−(4−(3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(80mg,82%)を淡黄色固体で得た。
【0426】
実施例12:(S)−3−メチル−6−(4−ピリミジニル)−2−(3−(4−(3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−オン(No.YA1577)の合成
(S)−2−(4−((S)−3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン四塩酸塩(99mg,0.22mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(5mL)にトリエチルアミン(0.20mL,1.40mmol)及び2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリミジニル)−3H−ピリミジン−4−オン(45mg,0.20mmol)を室温で加えた。24時間攪拌後、反応混合物を真空濃縮した。残渣をジクロロメタンと重炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、この溶液をCHEM ELUT CE1010(バリアン製)に通した。ろ液を濃縮し得られた結晶をジイソプロピルエーテルとエタノールの混合液で洗浄し、(S)−3−メチル−6−(4−ピリミジニル)−2−(3−(4−(3−(ピロリジン−1−イル)ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−オン(65mg,66%)を淡黄色固体で得た。
【0427】
実施例13:(S)−2−(3−(4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(No.XA1999)の合成
(S)−2−(4−(ブロモフェニル)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン(1.21g,2.75mmol)、N−メチルシクロヘキシルアミン(0.43mL,3.30mmol)、酢酸パラジウム(25mg,0.11mmol)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(66mg,0.22mmol)、及びナトリウムt−ブトキシド(370mg,3.85mmol)のt−ブタノール懸濁液(15mL)を80℃で8時間加熱した。得られた溶液を酢酸エチルと水に分配した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を10−15%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル)ピペラジン(917mg)を白色結晶で得た。
【0428】
(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル)ピペラジンのジクロロメタン溶液(4mL)に4N塩化水素酢酸エチル溶液(4mL)を加えた。40分間攪拌後、不純物を含む白色析出物を集めた。この混合物を0.05%TFAを含む水−アセトニトリルで溶出する逆相クロマトグラフィーで精製し、(S)−2−(4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル)ピペラジン(59mg2段階で8%)を透明油状物で得た。
【0429】
(S)−2−(4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル)ピペラジン(50mg,0.183mmol)及びトリエチルアミン(0.077mL,0.55mmol)の溶液に2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン(37mg,0.17mmol)を室温で加えた。4.5時間攪拌後反応混合物を真空濃縮した。残渣をジクロロメタンと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濃縮した。残渣を0.05%TFAを含む水−アセトニトリルで溶出する逆相クロマトグラフィーで精製し、(S)−2−(3−(4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(67mg,88%)を油状物で得たのち、これを酢酸エチルに溶解して4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理し、この三塩酸塩を得た。
【0430】
実施例14:(S)−2−(3−(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン三塩酸塩(No.XA2017)の合成
(S)−2−(4−ブロモフェニル)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン(1.14g,2.59mmol)、N,N−ジメチルアミン塩酸塩(422mg,5.17mmol)、酢酸パラジウム(23mg,0.10mmol)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(62mg,0.21mmol)、及びナトリウムt−ブトキシド(845mg,8.80mmol)のt−ブタノール(15mL)懸濁液を90℃で3時間加熱した。酢酸エチルで希釈したのち、得られた溶液をセライトカラムに通した。ろ液を濃縮し、残渣を10−20%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)ピペラジン(556mg,53%)を白色結晶で得た。
【0431】
(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)ピペラジン(556mg,1.37mmol)のジクロロメタン溶液(4mL)に4N塩化水素酢酸エチル溶液(4mL)を加えた。8.5時間攪拌後、白色析出物を集め、真空乾燥させ、(S)−2−(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)ピペラジン三塩酸塩(413mg,96%)を白色結晶で得た。
【0432】
(S)−2−(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)ピペラジン三塩酸塩(115mg,0.365mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(5mL)にトリエチルアミン(0.28mL,2.0mmol)、ついで2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン(74mg,0.33mmol)を室温で加えた。10時間攪拌後、得られた混合物を真空濃縮した。残渣をジクロロメタンと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、この溶液をCHEM ELUT CE1010(バリアン製)に通した。ろ液を真空濃縮して結晶を得た後、この結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄した。結晶を酢酸エチルに溶解したのち、溶液を4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理した。白い沈殿物を集め、真空乾燥させ、(S)−2−(3−(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン三塩酸塩(135mg,81%)を得た。
【0433】
実施例15:(S)−2−(3−(4−(メトキシビフェン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(No.XA1991)の合成
(S)−2−(4−(ブロモフェニル)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)ピペラジン(1.82g,4.11mmol)、4−メトキシフェニルボロン酸(937mg,6.17mmol)、炭酸ナトリウム(2.18g,20.6mmol)、及びテトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(O)(238mg,0.206mmol)をジメトキシエタン(20mL)及び水(20mL)に溶解し、得られた溶液を3時間還流した。室温まで冷却した後、混合物を酢酸エチルと水に分配した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄して(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4’−メトキシビフェン−4−イル)ピペラジン(1.46g,75.9%)を白色固体で得た。
【0434】
(S)−1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4’−メトキシビフェン−4−イル)−ピペラジン(1.46g,3.12mmol)のジクロロメタン溶液(8mL)に4N塩化水素酢酸エチル溶液(8mL)を室温で加えた。1時間攪拌後、析出物を集めて真空乾燥させ、(S)−2−(4’−メトキシビフェン−4−イル)ピペラジン二塩酸塩(1.00g,94%)を白色固体で得た。
(S)−2−(4’−メトキシビフェン−4−イル)ピペラジン二塩酸塩(237mg,0.694mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(5mL)にトリエチルアミン(0.40mL,2.9mmol)、ついで、2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン(128mg,0.579mmol)を室温で加えた。28時間攪拌後、得られた混合物を真空濃縮した。残渣をジクロロメタンと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に分配し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させたあと、真空濃縮した。得られた固体を温エタノールで洗浄し、(S)−2−(3−(4−(メトキシビフェン−4−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(252mg,96%)を得、これを4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理して二塩酸塩(252mg)を淡黄色結晶で得た。
【0435】
実施例16:(S)−2−(3−ベンジルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(No.XA2004)の合成
L−フェニルアラニンエチルエステル塩酸塩(3.875g,16.87mmol)、Boc−グリシン(2.815g,16.07mmol)のジクロロメタン溶液(100mL)にトリエチルアミン(2.35mL,16.87mmol)、ついで1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.23g,16.87mmol)を室温で加えた。得られた反応混合物を2.5時間攪拌し、酢酸エチルと水に分配した。有機層を1N塩酸、食塩水、ついで飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させたあと真空濃縮して Boc−グルシルフェニルアラニンエチルエステル(5.96g)を得た。
【0436】
Boc−グルシルフェニルアラニンエチルエステル(5.96g)のジクロロメタン溶液(20mL)にトリフルオロ酢酸(20mL)を室温で加えた。1.5時間攪拌後、得られた溶液を真空濃縮した。残渣を水に溶解し、これに重炭酸ナトリウムをpHが9になるまで加えた。溶液を数時間攪拌した後、得られた白色結晶を集め真空乾燥させ、(S)−3−ベンジル−2,5−ジオキソピペラジン(2.29g、2段階で70%)を白色粉末で得た。
(S)−3−ベンジル−2,5−ジオキソピペラジン(2.284g,11.18mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(20mL)にボラン−テトラヒドロフラン錯体(49mL,1.0M THF溶液,49mmol)を室温で加えた。得られた混合物を数時間還流したあと、0℃でメタノールでクエンチした。真空濃縮した後、残渣を10%水酸化ナトリウム水溶液で処理し、これをジクロロメタンで完全に抽出した。有機層を水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、白色結晶を得、エーテルで洗浄して(S)−2−ベンジルピペラジン(795mg,40.3%)を得た。
【0437】
(S)−2−ベンジルピペラジン(48mg,0.27mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)に、トリエチルアミン(0.10mL,0.74mmol)ついで2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン(55mg,0.248mmol)を室温で加えた。24時間還流後、得られた混合物を真空濃縮した。残渣をジクロロメタンと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に分配し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を0.05%TFAを含む水−アセトニトリルで溶出する逆相クロマトグラフィーで精製し、(S)−2−(3−ベンジルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(73mg81%)を得、これを4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理して二塩酸塩を黄色粉末で得た。
【0438】
実施例17:(S)−3−メチル−2−(3−(4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(No.XA2039)の合成
4−シアノアセトフェノン(11.32g,77.98mmol)のジクロロメタン溶液(200mL)に臭素を室温で滴下した。数分攪拌した後、反応混合液を水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥させて真空濃縮し、4−シアノフェナシルブロミド(17.73g)を白色固体で得た。
【0439】
4−シアノフェナシルブロミド(11.20g,49.99mmol)のジメチルスルホキシド溶液(83mL)を水(0.90mL,49.99mmol)で処理した。24時間室温で攪拌後、これを氷水に注ぎ、エーテルで抽出した。有機層を水、ついで食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を20−50%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−シアノフェニルグリオキサール(5.10g,64.1%)を黄色固体で得た。
【0440】
4−シアノフェニルグリオキサール(2.21g,12.5mmol)のメタノール(30mL)とテトラヒドロフラン(10mL)の溶液にエチレンジアミン(1.00mL,14.96mmol)を室温で加えた。混合物を室温で1時間攪拌した後、水素化ホウ素ナトリウム(943mg,24.92mmol)を0℃で加えた。溶液を室温まで温め、さらに2時間攪拌して1N塩酸でクエンチした。真空濃縮した後、混合物をエーテルと水に分配した。水層を水酸化ナトリウムでアルカリ化し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ真空濃縮して赤色油状物を得た。この油状物をジクロロメタン(30mL)に溶解し、この溶液にトリエチルアミン(3.82mL,27.41mmol)及びジ−tert−ブチルジカーボネート(5.98g,27.41mmol)を室温で加えた。反応混合物を数時間攪拌したあと、酢酸エチルと水に分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させたあと、真空濃縮した。残渣を5−20%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−シアノフェニル)ピペラジン(2.46g,50.9%)を白色結晶で得た。
【0441】
1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−シアノフェニル)ピペラジン(558mg,1.44mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(300mg,4.23mmol)、及び炭酸ナトリウム(763mg,7.20mmol)のエタノール(3mL)及と水(3mL)との溶液を80℃で2.5時間加熱した後、ジクロロメタンと水に分配した。水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥させ真空濃縮して白色の泡(680mg)を得、これをトルエン(5mL)に溶解してオルトぎ酸トリエチル(2.4mL,14.4mmol)及びp−トルエンスルホン酸(27mg,0.14mmol)で処理した。この溶液を90℃で1時間加熱した後、ジクロロメタンと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。得られた白色結晶を酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥させて、1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル)ピペラジン(464mg,2段階で75%)を得た。
【0442】
1,4−ジ(t−ブトキシカルボニル)−2−(4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル))ピペラジン(464mg,1.08mmol)のジクロロメタン溶液(2mL)に4N塩化水素酢酸エチル溶液(3mL)を室温で加えた。1.5時間攪拌後、析出物を集めて真空乾燥させ、2−(4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル))ピペラジン二塩酸塩(321mg,98%)を白色粉末で得た。
2−(4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル)ピペラジン二塩酸塩(102mg,0.34mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(6mL)にトリエチルアミン(0.23mL,1.65mmol)ついで2−クロロ−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン(73mg,0.33mmol)を室温で加えた。24時間攪拌後、得られた混合物を真空濃縮した。残渣をジクロロメタンと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、この溶液をCHEM ELUT CE1010(バリアン製)に通した。ろ液を真空濃縮し得られた結晶をジイソプロピルエーテルとエタノールで洗浄し、(S)−2−(3−(4−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)ピリミジン−4−オン(102mg,74%)を白色粉末で得た。
【0443】
実施例18:2−[4−(2−メトキシフェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル]−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(No.XB276)の合成
アニシジン(3.1g,25.2mmol)及び4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.0g,25.1mmol)のメタノール溶液(100mL)に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(13.4g,63.2mmol)を室温で加えた。6時間攪拌後、得られた懸濁液を酢酸エチルと1N水酸化ナトリウムに分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて真空濃縮した。残渣を10−20%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−(2−メトキシフェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.7g,8.8mmol,35%)を淡黄色油状物で得た。
【0444】
4−(2−メトキシフェニルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.7g,8.8mmol)のメタノール溶液(30mL)に酢酸エチル(20mL)中の4N塩酸を室温で加えた。1時間攪拌後、得られた懸濁液を真空濃縮した。残渣をクロロホルムと1N水酸化ナトリウムに分配した。水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて真空濃縮した。残渣を10−20%メタノール−クロロホルムで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−(2−メトキシフェニルアミノ)−ピペリジン(1.8g,8.7mmol,99%)を白色結晶で得た。
4−(2−メトキシフェニルアミノ)−ピペリジン(0.8g,3.87mmol)及びトリエチルアミン(1.3g,12.8mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20mL)に2−クロロ−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(0.8g,3.61mmol)を少しずつ加えた。12時間攪拌後、得られた懸濁液をクロロホルムと1N水酸化ナトリウムに分配した。水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を5−10%メタノール−クロロホルムで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2−(4−(2−メトキシフェニルアミノ)−ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(1.2g,3.07mmol,85%)を白色結晶で得た。
【0445】
実施例19:3−メチル−2−(3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−フェニル)−ピペリジン−1−イル)−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(No.XB278)の合成
(4−ブロモ−フェニル)−酢酸エチルエステル(2.31g,9.50mmol)のジメチルスルホキシド溶液(6mL)を水素化ナトリウム(407mg,油中60%,10.17mmol)の懸濁液に加え、3分間攪拌した。(3−ブロモ−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.03g,8.52mmol)のジメチルスルホキシド溶液(6mL)を上記の溶液に加え、50℃で30分間攪拌した。得られた溶液を酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム水溶液に分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて水と食塩水で洗浄し、セライトカラムを通して乾燥させ、真空濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン(4/1〜3/1、v/v)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3−(4−ブロモ−フェニル)−6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ヘキサン酸エチルエステル(2.43g,74%)を得た。
【0446】
3−(4−ブロモ−フェニル)−6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ヘキサン酸エチルエステル(2.43g,6.32mmol)の酢酸エチル溶液(3mL)に4N塩化水素酢酸エチル(6mL)を室温で加えた。30分攪拌後、真空で溶媒を除き、6−アミノ−3−(4−ブロモ−フェニル)−ヘキサン酸エチルエステル塩酸塩を得、精製なしで次の段階に用いた。
6−アミノ−3−(4−ブロモ−フェニル)−ヘキサン酸エチルエステル塩酸塩、炭酸カリウム(1039mg,7.52mmol)のエタノール溶液(50mL)を20時間還流した。希塩酸を加えたあと、溶媒を真空除去し、残渣に水を加えた。ろ過、水で洗浄、乾燥させて、3−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン−2−オン(1387mg,86%,2段階)を得た。
氷冷した3−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン−2−オン(37.97g,149mmol)のテトラヒドロフラン溶液(250mL)にボラン−テトラヒドロフラン錯体(335mL,1.0M THF溶液,335mmol)を加えた。溶液を一晩室温で攪拌し、10%塩酸水溶液を加えた後、1.5時間還流した。溶媒を真空除去し、残渣をジクロロメタンと1N水酸化ナトリウムに分配した。水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせて水と食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を水(100mL)と濃塩酸(100mL)に溶解し、3時間還流した。水素化ナトリウムを溶液に加え、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を水と食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空濃縮して3−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン(32 18g,90%)を得た。
【0447】
3−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン(25.2g,105mol)及びトリエチルアミン(13g,128mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(250mL)に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(25.2g,105mmol)を室温で加えた。1時間攪拌後、得られた懸濁液を酢酸エチルと1N水酸化ナトリウムに分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄し、3−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(35.7g,105mmol,100%)を白色結晶で得た。
3−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.0g,8.8mmol)、酢酸パラジウム(80mg,0.36mmol)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(210mg,0.70mmol)、及びナトリウムt−ブトキシド(1.2g,125mmol)のトルエン懸濁液(30mL)にN−メチルピペラジン(1.3g,13.0mmol)を室温で加えた。90℃で5時間加熱後、得られた懸濁液をセライトカラムに通した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を5−25%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.0g,5.56mmol,63%)を白色結晶で得た。
【0448】
3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.0g,5.56mmol)のメタノール溶液(20mL)に酢酸エチル中の4N塩酸(20mL)を室温で加えた。1時間攪拌後、得られた懸濁液を真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで洗浄して3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−フェニル)−ピペリジン三塩酸塩(1.84g,4.99mmol,90%)を白色結晶で得た。
3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−フェニル)−ピペリジン三塩酸塩(0.4g,1.08mmol)及びトリエチルアミン(0.6g,5.93mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に2−クロロ−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(0.22g,0.99mmol)を少しずつ加えた。12時間攪拌後、得られた懸濁液をクロロホルムと1N水酸化ナトリウムに分配した。水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を5−10%メタノール−クロロホルムで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3−メチル−2−(3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−フェニル)−ピペリジン−1−イル)−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(0.31g,0.70mmol,71%)を白色結晶で得た。
【0449】
実施例20:2−(3−(4−シクロヘキシルアミノフェニル)−ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(No.XB301)の合成
3−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(8.0g,23.5mmol)、酢酸パラジウム(210mg,0.94mmol)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(560mg,1.88mmol)、及びナトリウムt−ブトキシド(3.2g,33.3mmol)のトルエン懸濁液(80mL)にシクロヘキシルアミン(2.8g,28.2mmol)を室温で加えた。90℃で5時間加熱後、得られた懸濁液をセライトカラムに通した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を5−25%酢酸エチル−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3−(4−シクロヘキシルアミノフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6.74g,18.8mmol,80%)を白色結晶で得た。
【0450】
3−(4−シクロヘキシルアミノフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6.74g,18.8mmol)のメタノール溶液(50mL)に酢酸エチル中の4N塩酸(40mL)を室温で加えた。1時間攪拌後、得られた懸濁液を真空濃縮した。残渣を酢酸エチルで洗浄して、3−(4−シクロヘキシルアミノフェニル)−ピペリジン二塩酸塩(5.84g,17.6mmol,94%)を白色結晶で得た。
3−(4−シクロヘキシルアミノフェニル)−ピペリジン二塩酸塩(1.0g,3.02mmol)及びトリエチルアミン(1.5g,14.8mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20mL)に2−クロロ−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(0.64g,2.89mmol)を少しずつ加えた。12時間攪拌後、得られた懸濁液をクロロホルムと1N水酸化ナトリウムに分配した。水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。残渣を5−10%メタノール−クロロホルムで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2−(3−(4−シクロヘキシルアミノフェニル)−ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(1.23g,2.77mmol,96%)を白色結晶で得た。
【0451】
実施例21:2−(4−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オン(No.XB267)の合成
4−ブロモベンズアルデヒド(22.40g,121.1mmol)、マロン酸ジメチル(19.37g,146.6mmol)、触媒量の酢酸、及び触媒量のピペリジンのトルエン(100mL)中の混合物を共沸で水を除去しながら6時間還流した。得られた溶液を酢酸エチルと水に分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機溶媒を真空濃縮して、2−(4−ブロモ−ベンジリデン)マロン酸ジエチルエステルを油状物として得、さらに精製することなく次の段階に用いた。
マロン酸ジメチル(19.35g,146.5mmol)及びナトリウムメトキシド(30.12g、28%メタノール溶液,156.1mmol)の氷冷したメタノール溶液(300mL)に、2−(4−ブロモ−ベンジリデン)マロン酸ジエチルエステルのメタノール溶液(50mL)を加えた。3時間攪拌後、溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチルと希塩酸に分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を真空濃縮して3−(4−ブロモ−フェニル)−2,4−ビス−エトキシカルボニル−ペンタン二酸ジエチルエステルを油状物で得、さらに精製することなく次の段階に用いた。
【0452】
3−(4−ブロモ−フェニル)−2,4−ビス−エトキシカルボニル−ペンタン二酸ジエチルエステルの濃塩酸(100mL)及び酢酸(100mL)の溶液を8時間還流した。溶媒を真空除去して残渣をアセトニトリルで再結晶して、3−(4−ブロモ−フェニル)−ペンタン二酸(1度目の結晶で22.84g,65%,4−ブロモベンズアルデヒドからの2度目の結晶で3.84g,11.05%)を得た。
3−(4−ブロモ−フェニル)−ペンタン二酸(26.68g,92.9mmol)の無水酢酸溶液(100mL)を1.5時間還流した。溶媒を真空除去して残った溶媒をトルエンを用いて共沸除去した。テトラヒドロフラン(200mL)及びアンモニア水(28%,50mL)を残渣に加え、一晩攪拌した。溶媒を真空除去して無水酢酸(100mL)を加え、4時間還流した。溶媒を真空除去、続いてトルエンと共沸蒸留後、残渣をエチルエーテルと水に分配した。懸濁液をろ過して乾燥させ、4−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン−2,6−ジオン(12.53g,50%)を固体で得た。
【0453】
テトラヒドロホウ酸リチウム(4.13g,189.6mmol)の氷冷したテトラヒドロフラン溶液(200mL)にクロロトリメチルシラン(41.52g,382.2mmol)を加えた。5分間攪拌後、4−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン−2,6−ジオン(12.53g,46.7mmol)を加えて一晩攪拌した。得られた溶液を10%塩酸水溶液を加えた後、真空濃縮した。残渣を水酸化ナトリウム水溶液及びメタノールに溶解し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(11.45g,52.5mmol)のメタノール溶液(10mL)を加え、6時間攪拌した。溶媒を真空除去した後、濃塩酸を加え、一晩攪拌した。溶液をジエチルエーテルで抽出した後、水酸化ナトリウムを水層に加えて塩基性とし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を除いたあとのジエチルエーテルとジクロロメタンの残渣を混合してテトラヒドロフラン(200mL)に溶解した。ジ−tert−ブチルジカーボネート(7.45g,34.1mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)とトリエチルアミンを加えて、一晩攪拌した。得られた溶液を真空濃縮した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(5/1、v/v)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(14.4g,91%)を固体で得た。
【0454】
得られた4−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1114mg,3.27mmol)の酢酸エチル溶液(1mL)に4N塩化水素酢酸エチル(2mL)を室温で加えた。5時間攪拌後、溶媒を真空除去し、得られた固体を酢酸エチルで洗浄して真空乾燥させ、4−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン塩酸塩(884mg,98%)を白色固体で得た。
4−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン塩酸塩(279mg,1.01mmol)、トリエチルアミン(554mg,5.47mmol)、2−クロロ−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(206mg,0.929mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20mL)を3時間攪拌した。得られた溶液をテトラヒドロフランで希釈してろ過した。減圧下で溶媒を除去後、得られた残渣をジクロロメタン/エタノール(15/1, v/v)で溶出するCHEM ELUT CE1010(バリアン製)で精製し、酢酸エチルで洗浄して、2−(4−(4−ブロモ−フェニル)−ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−ピリジン−4−イル−3H−ピリミジン−4−オン(368mg,93%)を固体で得た。
【0455】
実施例22:3−メチル−6−ピリジン−4−イル−2−[4−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−ピペリジン−1−イル]−3H−ピリミジン−4−オン(No.XB269)の合成
4−(4−ブロモフェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.97g,5.79mmol)、酢酸パラジウム(54mg,0.24mmol)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(154mg,0.52mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(846mg,8.80mmol)、及びピロリジン(587mg,8.25mmol)のトルエン懸濁液(80mL)を90℃、窒素雰囲気下で3時間加熱した。得られた懸濁液をセライトカラムに通して、酢酸エチルと水に分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥させて、真空濃縮した。HPLCで残渣を精製して、4−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを固体で得て、さらに精製することなく次の段階に用いた。
【0456】
得られた4−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの酢酸エチル溶液(5mL)に室温で4N塩化水素酢酸エチル(10mL)を加えた。3時間攪拌後、溶媒を真空除去し、得られた固体をHPLCで精製した。水酸化ナトリウムを得られた分画に加え、水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、セライトを通した。溶媒を減圧下で除去し、4−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−ピペリジン(1.01g,76%)を得た。
【0457】
4−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−ピペリジン(215mg,0.933mmol)及びトリエチルアミン(391mg,3.86mmol)、2−クロロ−3−メチル−6−(ピリジン−4−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(187mg,0.844mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を5時間還流した。得られた溶液をテトラヒドロフランで希釈してろ過した。減圧下で溶媒を除去後、得られた残渣をジクロロメタン/エタノール(15/1, v/v)で溶出するCHEM ELUT CE1010(バリアン製)で精製し酢酸エチルで洗浄して、3−メチル−6−ピリジン−4−イル−2−(4−(4−ピロリジン−1−イル−フェニル)−ピペリジン−1−イル)−3H−ピリミジン−4−オン(284mg,81%)を固体で得た。
【0458】
実施例23:2−(4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−1H−[4,4’]ビピリミジニル−6−オン(No.YB253)の合成
2−(4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−1H−[4,4’]ビピリミジニル−6−オンの主要な中間体である4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン塩酸塩を、渡辺(J.Heterocyclic Chem.,30,445(1993))によって報告されている方法に従って調製した1−アセチルピペリジン−4−カルボン酸から合成した。
【0459】
1−ベンゾイルピペリジン−4−カルボン酸(66g,285mmol)のジクロロメタン溶液(160mL)を塩化チオニル(26mL,388mmol)に加えた。60℃で1時間攪拌後、混合物を、攪拌している2,4−ジフルオロベンゼン(45g,397mmol)及び無水塩化アルミニウム(88g,666mmol)のジクロロメタン懸濁液(245mL)に少しずつ加え、反応混合物を5時間還流した。反応混合物を氷及び濃塩酸の混合物に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。ヘキサンから再結晶させて、1−ベンゾイル−4−(2,4−ジフルオロベンゾイル)ピペリジン(46g,50%)を無色結晶で得た。
【0460】
1−ベンゾイル−4−(2,4−ジフルオロベンゾイル)ピペリジン(40g,120mmol)、及びチオグリコール酸メチル(12mL,130mmol)のジメチルホルムアミド溶液(500mL)を室温で12時間攪拌した。溶媒を真空留去し、残渣を水と酢酸エチルで処理した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をヘキサン/酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸(11.8g,26%)を油状物で得た。
3−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸(10g,26mmol)をキノリン(100mL)に懸濁させ、銅粉末(0.5g)を加えた。200℃で1時間攪拌後、混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと水に分配した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ留去した。得られた残渣をヘキサン/酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン−1−イル)フェニルメタノン(5.0g,48%)を黄色結晶で得た。
【0461】
4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン−1−イル)フェニルメタノン(6.5g,19mmol)の酢酸溶液(100mL)と濃塩酸(100mL)を90℃で10時間攪拌した。反応混合物の溶液に酢酸エチルを加えた。析出した結晶をろ過で集め、酢酸エチルで洗浄して、4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン塩酸塩(4.8g,89%)を黄色結晶で得た。
4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン塩酸塩(200mg,0.74mmol)及び2−クロロ−1−メチル−1H−[4,4’]ビピリミジニル−6−オン(160mg,0.70mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)にトリエチルアミン(212mg,2.1mmol)を加えた。混合物を90℃で6時間攪拌した。溶媒を真空留去して、残渣を水とクロロホルムで処理した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。酢酸エチルで再結晶させて、2−[4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペリジン−1−イル]−1−メチル−1H−[4,4’]ビピリミジニル−6−オン(220mg,96%)を無色結晶で得た。
【0462】
実施例24:2−(4−(ビフェニル−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1−メチル−1H−[4,4’]ビピリミジニル−6−オン(No.YA1552)の合成
1−ビフェニル−2−イル−ピペラジン二塩酸塩(311mg,1.0mmol)及び2−クロロ−1−メチル−1H−[4,4’]ビピリミジニル−6−オン(202mg,0.91mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20mL)にトリエチルアミン(404mg,4.0mmol)を加えた。混合物を90℃で4時間攪拌した。溶媒を真空留去して、残渣を水とクロロホルムで処理した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。酢酸エチルで再結晶させて、2−(4−(ビフェニル−2−イル)ピペラジン−1−イル)−1−メチル−1H−[4,4’]ビピリミジニル−6−オン(250mg,65%)を無色結晶で得た。
【0463】
下記表中の化合物を上記の方法と同様にして調製した。下記表中の化合物番号は、前記の好ましい化合物の表に示された番号に対応する。
【0464】
【表221】

【0465】
【表222】

【0466】
【表223】

【0467】
【表224】

【0468】
【表225】

【0469】
【表226】

【0470】
【表227】

【0471】
【表228】

【0472】
【表229】

【0473】
【表230】

【0474】
【表231】

【0475】
【表232】

【0476】
【表233】

【0477】
【表234】

【0478】
【表235】

【0479】
【表236】

【0480】
【表237】

【0481】
【表238】

【0482】
【表239】

【0483】
【表240】

【0484】
【表241】

【0485】
【表242】

【0486】
【表243】

【0487】
【表244】

【0488】
【表245】

【0489】
【表246】

【0490】
【表247】

【0491】
【表248】

【0492】
【表249】

【0493】
【表250】

【0494】
【表251】

【0495】
【表252】

【0496】
【表253】

【0497】
【表254】

【0498】
【表255】

【0499】
【表256】

【0500】
【表257】

【0501】
【表258】

【0502】
【表259】

【0503】
【表260】

【0504】
試験例:ウシ脳TPK1によるP−GS1リン酸化に対する本発明の医薬の阻害作用
反応系として、100mM MES−水酸化ナトリウム(pH6.5)、1mM酢酸マグネシウム、0.5mM EGTA、5mM β−メルカプトエタノール、0.02% ツイン20、10%グリセロール、12μg/mL P−GS1、41.7μM[γ−32P]ATP(68kBq/mL)、ウシ脳TPK1、及び表に記載された化合物(被検化合物の溶液を10%DMSOの存在下で調製したことにより、最終の混合物は1.7%DMSOを含む)を含む混合物を用いた。ATP添加によりリン酸化反応を開始し、25℃で2時間反応させた後、氷上で21%過塩素酸を添加して反応を停止した。反応液を12,000rpmで5分間遠心し、P81ペーパー(Whatmann)に吸着させ、その後ペーパーを75mMリン酸で4回、水で3回、アセトンで1回洗浄した。ペーパーを乾燥して、残留した放射能を液体シンチレーションカウンターで測定した。結果を下記表に示す。被検化合物はTPK1によるP−GS1リン酸化を顕著に阻害した。この結果は、本発明の医薬がTPK1活性を阻害することによってAβの神経毒性及びPHFの形成を抑制すること、及び本発明の医薬がアルツハイマー病や上記疾患の予防及び/又は治療に有効であることを強く示唆している。
【0505】
【表261】

【0506】
製剤例
(1)錠剤
下記の成分を常法に従って混合し、慣用の装置により打錠した。
実施例1の化合物 30mg
結晶セルロース 60mg
コーンスターチ 100mg
乳 糖 200mg
ステアリン酸マグネシウム 4mg
【0507】
(2)軟カプセル剤
下記の成分を常法に従って混合し、軟カプセルに充填した。
実施例1の化合物 30mg
オリーブ油 300mg
レシチン 20mg

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)で表されるピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【化1】

{式中、QはCH又は窒素原子を示し;
Rは、置換されていてもよいC〜C12アルキル基を示し;
【化2】

の環はピペラジン環又はピペリジン環を示し;
Xはそれぞれ独立して、
−X−:
式中、Xはオキソ基;置換されていてもよいC〜Cアルキル基;置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基;一部が水素化されていてもよい置換されていてもよいC〜C10アリール環;置換されていてもよいインダン環;酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環;アラルキルオキシ基;又は
−N(Ra)(Rb)で表される基:
式中、Ra及びRbは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素、置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、
置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、若しくは、
酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表し、
又は、Ra及びRbは、隣接する窒素原子と一緒にさらに酸素原子、硫黄原子、N−Rc(Rcは水素原子、置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、
置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、又は酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表す)、カルボニル基、スルフィニル基若しくはスルホニル基から選ばれる1〜4個の基を環内に含んでいてもよい4〜7員のヘテロ環を構成しており、該4〜7員のヘテロ環は置換されていてもよいアリール基と任意に縮合していてもよい
を示し;
は結合、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、酸素原子、硫黄原子、置換されていてもよいC〜Cアルキレン基、又は
N−Rd(Rdは水素原子、置換されていてもよいC〜Cのアルキル基、
置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、又は酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表す)を表す:
を示し;
mは1ないし3のいずれかの整数を示し;
Yはそれぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、シアノ基、又は
−Y−:
式中、Yは置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、又は置換されていてもよいC〜C10のアリール環を示し;
はカルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、酸素原子、硫黄原子、置換されていてもよいC〜Cアルキレン基、又は
N−Re(Reは水素原子、置換されていてもよいC〜Cアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいC〜Cアルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアラルキルスルホニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールスルホニル基、置換されていてもよいC〜Cアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル、置換されていてもよいN−C〜Cアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜Cシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜Cジシクロアルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−アラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−C〜Cシクロアルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−ジアラルキルアミノカルボニル基、置換されていてもよいN−アラルキル−N’−C〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいC〜C10アリールアミノカルボニル基、置換されていてもよいN,N’−C〜C10ジアリールアミノカルボニル基、又は酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子から成る群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有し、かつ全部で5〜10個の環構成原子を有する、置換されていることもあるヘテロ環を表す)を表す:
を示し;
nは0ないし8のいずれかの整数を示し;
XとY、又は二つのY基が同じ炭素に結合している場合には、それらはそれぞれ互いに結合してC〜Cのアルキレン基を形成してもよく;また、
mが1、nが0、XがX−CO−のとき、
(1)Xは無置換の1−ピペラジニル基の3位に結合していないか、若しくは、4−アルキル−1−ピペラジニル基の3位に結合していない、又は
(2)Xは無置換の1−ピペリジニル基の3位若しくは4位に結合していない}。
【請求項2】
下記式(II):
【化3】

{式中、Q、R、X、及びYは請求項1と同義であり;
pは0又は1であり;qは0又は1であり;rは0ないし6のいずれかの整数であり;p+qは1又は2であり;ZはN又はCZ(Zは水素原子又はYを示す。)を示す。}
を有する請求項1に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項3】
RがC〜Cシクロアルキル基で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である請求項2に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項4】
Rがメチル基又はエチル基であり;Yがピペラジン環又はピペリジン環の3位、4位、又は5位にあり;p+qが1であり;rが0ないし3のいずれかの整数である請求項3に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項5】
Xが置換されていてもよいC〜Cアルキル基又は置換されていてもよいC〜C10アリール環であり;Yが置換されていてもよいC〜Cアルキル基であり;pが1であり;qが0であり;rが0ないし3のいずれかの整数であり;ZがN又はCHである請求項4に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項6】
Xが置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいベンジル基であり;Yが置換されていてもよいメチル基であり;ZがNであり;及びrが0又は1である請求項5に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項7】
Xが置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいベンジル基、置換されていてもよいベンゾイル基、又は置換されていてもよいベンゾイソチアゾール環であり;Yが置換されていてもよいメチル基であり;ZがNであり、及びpが0である請求項4に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項8】
Xが置換されていてもよいベンゼン環で置換されたC〜Cアルキル基又は置換されていてもよいベンゼン環であり;Yが水酸基、シアノ基、又はY−CO−(YはC〜Cアルキル基である。)であり;ZがCH又はC−Yであり;rが0又は1である請求項4に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項9】
Xが置換されていてもよいベンジル基又は置換されていてもよいベンゼン環であり;Yが水酸基、シアノ基、又はアセチル基であり;ZがCH又はC−Yであり;rが0又は1である請求項8に記載のピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項10】
2−(3−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−エトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−ブロモ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,5−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−シアノ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−シアノ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(1−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(ベンゾフラン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(ベンゾフラン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−5−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(フェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−フルオロフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(2−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(モルホリン−4−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンゾイルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−メチル−3−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−アセチル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンジル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンジル−3−(エトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−メチル−3−(1−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(5,5−ジメチル−3−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−フェニルピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−ブロモフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メトキシフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−メトキシフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−((ピロリジン−1−イル)メチル)フェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−ヒドロキシ−3−フェニルピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−フェニルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ブロモフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−シアノフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−エトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(6−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(5−ブロモ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジクロロフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,5−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,6−ジメトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,4−ジフルオロ−6−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(1−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−ナフチル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(ベンゾフラン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル−メチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−4−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(2−メトキシ−5−(ピロリジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(フェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−フルオロフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(2−メトキシフェニル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(モルホリン−4−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−4−メチルピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−アセチル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−ベンジル−3−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(4−フルオロフェニル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−シアノ−4−フェニルピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(6−フルオロベンゾフラン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(ベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(S)−2−(3−(ベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
(R)−2−(3−(ベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(3−(6−フルオロベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(6−フルオロベンゾイソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;
2−(4−(5−メチルベンゾフラン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オン;及び2−(4−(6−フルオロベンゾチオフェン−3−イル)ピペリジン−1−イル)−3−メチル−6−(4−ピリミジル)−3H−ピリミジン−4−オンから成る群から選ばれるピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物。
【請求項11】
請求項1に記載の式(I)で表されるピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物から成る群より選ばれる物質を有効成分として含有する医薬。
【請求項12】
請求項1に記載の式(I)で表されるピリミドン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物若しくはそれらの水和物から成る群からより選ばれるタウプロテインキナーゼ1の阻害剤。
【請求項13】
タウプロテインキナーゼ1の機能亢進に起因する疾患の予防及び/又は治療に用いる、請求項11に記載の医薬。
【請求項14】
神経変性疾患の予防及び/又は治療のための、請求項11に記載の医薬。
【請求項15】
前記神経変性疾患が、アルツハイマー病、虚血性脳血管障害、ダウン症候群、脳アミロイドアンギオパチーによる脳出血、進行性核上麻痺、亜急性硬化性全脳炎性パーキンソン症候群、脳炎後パーキンソン症候群、拳闘家脳症、グアム・パーキンソン痴呆複合症、レビー小体病、ピック病、皮質底部変性症、前頭側頭性痴呆、血管性痴呆、外傷性損傷、脳及び脊髄損傷、末梢性ニューロパシー、網膜症、及び緑内障から成る群から選ばれる、請求項14に記載の医薬。
【請求項16】
前記疾患が、インスリン非依存性糖尿病、肥満症、躁鬱病、精神分裂病、脱毛症、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、T又はB細胞白血病、及びウイルス誘導性腫瘍から成る群から選ばれる、請求項11に記載の医薬。

【公表番号】特表2006−521370(P2006−521370A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507692(P2006−507692)
【出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【国際出願番号】PCT/JP2004/004320
【国際公開番号】WO2004/085408
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(000006725)三菱ウェルファーマ株式会社 (92)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【Fターム(参考)】