4IG−B7−H3およびその対応するNK細胞受容体を標的化する治療および診断方法ならびに組成物
本発明は、NK細胞上の4Ig−B7−H3受容体を介してNK細胞仲介溶解からの保護を付与する腫瘍関連分子としての4Ig−B7−H3タンパク質の同定に関する。本発明は、4Ig−B7−H3タンパク質とNK細胞細胞障害性を増強するために使用することができるその受容体との間の相互作用を妨害する化合物を提供する。それらを阻害または排除するように4Ig−B7−H3発現細胞に結合する化合物もまた提供される。化合物は、腫瘍、炎症症状、感染および移植の処置において特に有用である。4Ig−B7−H3タンパク質を検出することによって、疾患を診断するための方法もまた提供される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
腫瘍細胞を死滅させる方法であって、前記細胞を、細胞表面上の4Ig−B7−H3ポリペプチドに特異的に結合するリガンドに接触させることを含んでなり、ここで、リガンドは、それが結合する細胞の死を誘導することが可能である、方法。
【請求項2】
前記リガンドは、それが結合する細胞の溶解を仲介することが可能な抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
NK細胞活性化を増強する方法であって、NK細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドと4Ig−B7−H3受容体との間、または4Ig−B7−H3ポリペプチドとNK細胞との間の相互作用を阻止する組成物に接触させることを含んでなる、方法。
【請求項4】
前記組成物は、配列番号2の4Ig−B7−H3ポリペプチドと比較して、少なくとも1つのアミノ酸挿入、欠失または置換を含んでなる4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドは可溶性ポリペプチドである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドは免疫グロブリンタンパク質のFc部分に融合される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物は、4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなり、NK細胞に結合するが、NK細胞の活性化または細胞障害性を阻害しない、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
NK細胞活性化を阻害する方法であって、NK細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドに接触させることを含んでなる、方法。
【請求項9】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドは四量体形態である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
NK細胞を同定する方法であって、細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドに接触させ、前記ポリペプチドの前記NK細胞への結合を検出することを含んでなり、ここで、前記ポリペプチドが前記細胞に結合するという決定は、前記細胞がNK細胞であることを示す、方法。
【請求項11】
腫瘍細胞を同定する方法であって、細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドのリガンドに接触させ、前記リガンドの前記細胞への結合を検出することを含んでなり、ここで、前記リガンドが前記細胞に結合するという決定は、前記細胞が腫瘍細胞であることを示す、方法。
【請求項12】
樹状細胞を同定する方法であって、細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドのリガンドに接触させ、前記リガンドの前記細胞への結合を検出することを含んでなり、ここで、前記リガンドが前記細胞に結合するという決定は、前記細胞が樹状細胞であることを示す、方法。
【請求項13】
増殖性障害を伴う患者の処置のための医薬品の製造のための4Ig−B7−H3ポリペプチドに特異的に結合するリガンドの使用。
【請求項14】
前記リガンドは抗体であるか、もしくはそのフラグメントに結合する抗原を含んでなる、請求項1、11または12に記載の方法あるいは請求項13に記載の使用。
【請求項15】
前記抗体はモノクローナル抗体であるか、またはそのフラグメントに結合する抗原を含んでなる、請求項14に記載の使用。
【請求項16】
前記抗体はヒトIgG1またはIgG3Fc部分を有する、請求項14または15に記載の使用。
【請求項17】
個体においてNK細胞活性を増強するための医薬品の製造のための4Ig−B7−H3ポリペプチドと4Ig−B7−H3受容体との間の相互作用を阻止するリガンドの使用。
【請求項18】
前記リガンドは、配列番号2の4Ig−B7−H3ポリペプチドと比較して、少なくとも1つのアミノ酸挿入、欠失または置換を含んでなる4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなる、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなる前記リガンドは可溶性ポリペプチドである、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドはFc部分に融合される、請求項18に記載の使用。
【請求項21】
前記リガンドは、NK細胞に結合する4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなるが、NK細胞の活性化または細胞障害性を阻害しない、請求項17〜20のいずれか一項に記載の使用。
【請求項1】
腫瘍細胞を死滅させる方法であって、前記細胞を、細胞表面上の4Ig−B7−H3ポリペプチドに特異的に結合するリガンドに接触させることを含んでなり、ここで、リガンドは、それが結合する細胞の死を誘導することが可能である、方法。
【請求項2】
前記リガンドは、それが結合する細胞の溶解を仲介することが可能な抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
NK細胞活性化を増強する方法であって、NK細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドと4Ig−B7−H3受容体との間、または4Ig−B7−H3ポリペプチドとNK細胞との間の相互作用を阻止する組成物に接触させることを含んでなる、方法。
【請求項4】
前記組成物は、配列番号2の4Ig−B7−H3ポリペプチドと比較して、少なくとも1つのアミノ酸挿入、欠失または置換を含んでなる4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドは可溶性ポリペプチドである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドは免疫グロブリンタンパク質のFc部分に融合される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物は、4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなり、NK細胞に結合するが、NK細胞の活性化または細胞障害性を阻害しない、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
NK細胞活性化を阻害する方法であって、NK細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドに接触させることを含んでなる、方法。
【請求項9】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドは四量体形態である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
NK細胞を同定する方法であって、細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドに接触させ、前記ポリペプチドの前記NK細胞への結合を検出することを含んでなり、ここで、前記ポリペプチドが前記細胞に結合するという決定は、前記細胞がNK細胞であることを示す、方法。
【請求項11】
腫瘍細胞を同定する方法であって、細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドのリガンドに接触させ、前記リガンドの前記細胞への結合を検出することを含んでなり、ここで、前記リガンドが前記細胞に結合するという決定は、前記細胞が腫瘍細胞であることを示す、方法。
【請求項12】
樹状細胞を同定する方法であって、細胞を、4Ig−B7−H3ポリペプチドのリガンドに接触させ、前記リガンドの前記細胞への結合を検出することを含んでなり、ここで、前記リガンドが前記細胞に結合するという決定は、前記細胞が樹状細胞であることを示す、方法。
【請求項13】
増殖性障害を伴う患者の処置のための医薬品の製造のための4Ig−B7−H3ポリペプチドに特異的に結合するリガンドの使用。
【請求項14】
前記リガンドは抗体であるか、もしくはそのフラグメントに結合する抗原を含んでなる、請求項1、11または12に記載の方法あるいは請求項13に記載の使用。
【請求項15】
前記抗体はモノクローナル抗体であるか、またはそのフラグメントに結合する抗原を含んでなる、請求項14に記載の使用。
【請求項16】
前記抗体はヒトIgG1またはIgG3Fc部分を有する、請求項14または15に記載の使用。
【請求項17】
個体においてNK細胞活性を増強するための医薬品の製造のための4Ig−B7−H3ポリペプチドと4Ig−B7−H3受容体との間の相互作用を阻止するリガンドの使用。
【請求項18】
前記リガンドは、配列番号2の4Ig−B7−H3ポリペプチドと比較して、少なくとも1つのアミノ酸挿入、欠失または置換を含んでなる4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなる、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなる前記リガンドは可溶性ポリペプチドである、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
前記4Ig−B7−H3ポリペプチドはFc部分に融合される、請求項18に記載の使用。
【請求項21】
前記リガンドは、NK細胞に結合する4Ig−B7−H3ポリペプチドを含んでなるが、NK細胞の活性化または細胞障害性を阻害しない、請求項17〜20のいずれか一項に記載の使用。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2008−509130(P2008−509130A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524425(P2007−524425)
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【国際出願番号】PCT/IB2005/002688
【国際公開番号】WO2006/016276
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(506000184)イナート・ファルマ (15)
【氏名又は名称原語表記】INNATE PHARMA
【出願人】(502174302)ウニヴェルシタ ディ ジェノヴァ (7)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITA DI GENOVA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【国際出願番号】PCT/IB2005/002688
【国際公開番号】WO2006/016276
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(506000184)イナート・ファルマ (15)
【氏名又は名称原語表記】INNATE PHARMA
【出願人】(502174302)ウニヴェルシタ ディ ジェノヴァ (7)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITA DI GENOVA
【Fターム(参考)】
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