説明

LED照明装置

【課題】LEDユニットが交換自在なLED照明装置において、LEDユニットの放熱性を向上させると共に、装置を薄くコンパクトにする。
【解決手段】LED照明装置1は、LEDユニット2と、このLEDユニット2が装着されるユニット保持体3とを備えており、LEDユニット2は、LED等を収納する筐体20と、LEDに給電するためのコネクタ41aとを備え、ユニット保持体3は、LEDユニットの筐体20の一部が装置の外観を形成するようにLEDユニット2を着脱自在に保持するフロントカバー31及びアーム部32と、コネクタ41aに接続されると共に電源に接続されるコネクタ41bとを備える。LEDユニットの筐体20の一部が装置の外観の一部を形成するので、LEDユニット2を覆う部材点数等を削減して、装置を薄くコンパクトにすることができると共に、LEDユニットの筐体20の一部が直接、外気に触れるので放熱性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDユニットが交換自在なLED照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のLED照明装置の例を図15及び図16に示す。それぞれのLED照明装置101は、LEDユニット102と、このLEDユニット102が装着されるユニット保持体103とを備えている。図15は、LEDユニット102の光出射面120aを除くLEDユニット102の前面、側面及び背面が、ユニット保持体103となるフロントカバー103a及びバックカバー103bで覆われた例であり、図16は、LEDユニット102がユニット保持体103内に収容された例である。LEDユニット102は、LEDを実装する基板を収納する筐体120と、LEDに給電するための電気接続部141aとを備えており、この電気接続部141aがユニット保持体103側の電気接続部141bに接続された状態でユニット保持体103に装着される。図17には、LEDユニット102の他の例として、電気接続部141aとして口金を有するタイプを示している。
【0003】
このような従来のLED照明装置101では、LEDユニット102の装着時において、LEDユニット102の全ての面、又はLEDユニット102の光出射面120aを除くLEDユニット102の前面、側面及び背面が、カバー103a,103b等で覆われており、LEDユニット102の筐体120はLED照明装置101の外観に表れていなかった。
【0004】
なお、筒部と底部を一体にした形状を有し、筒部の内部にLEDを実装する基板が設置される装置本体を備えたLED照明装置において、LEDの前方に配置されるレンズユニットを保持するレンズユニット保持部を、装置本体の筒部の内側に設けることにより、LEDが発生する熱を効率よく外部に放熱することができるようにしたLED照明装置等も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−327138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した図15及び図16に示したようなLED照明装置101においては、LEDユニット102の装着時において、LEDユニット102の全ての面、又はLEDユニット102の光出射面120aを除くLEDユニット102の前面、側面及び背面がカバー103a,103b等で覆われていたため、LEDで発生した熱を効率よく放熱することができなかった。このため、LEDの温度が上昇し易くなり、LEDへの投入電力を高めることが難しかった。また、カバー等の部品点数も多くなり、装置を薄く、コンパクトにすることが難しかった。
【0007】
なお、特許文献1に記載の照明装置は、LEDユニットが装着されるユニット保持体の構造等については考慮されておらず、LEDユニットの放熱性に関して更なる改善の余地があった。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、LEDユニットの放熱性を向上させると共に、カバー等の部品点数を少なくして、装置を薄くコンパクトにすることができる、LEDユニットが交換自在なLED照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、LEDユニットと、該LEDユニットが装着されるユニット保持体とを備え、前記LEDユニットを交換自在としたLED照明装置において、前記LEDユニットは、LEDを実装する基板を収納する筐体と、前記LEDに給電するための第1の電気接続部とを備え、前記ユニット保持体は、前記LEDユニットの筐体の一部が装置の外観を形成するようにLEDユニットを着脱自在に保持する保持フレームと、前記第1の電気接続部に接続されると共に電源に接続される第2の電気接続部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載のLED照明装置において、前記第1の電気接続部は、前記LEDユニットの筐体に形成された接点であり、前記第2の電気接続部は、前記ユニット保持体に形成された接点であり、前記ユニット保持体の保持フレームは、前記LEDユニットの前記ユニット保持体への装着時に、該LEDユニットの筐体の一部に当接してLEDユニットをスライドさせつつLEDユニットの保持位置までガイドするガイド部を有し、該保持位置で、接点である前記第1の電気接続部及び前記第2の電気接続部を接触させることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、前記LEDに給電する複数本の配線及び該配線を覆う中空状の配線カバーを固定する配線固定部を備え、前記配線固定部は、円筒の側面に形成された雄ネジと、該円筒の軸方向に沿って形成された、前記配線及び前記配線カバーが挿通する第1の挿通孔とを有するネジ部材と、前記LEDユニットの筐体から突出形成され、前記ネジ部材と嵌合する凹部と、前記ネジ部材の雄ネジと対向する凹部の側面に形成された雌ネジと、前記凹部の底面に形成された、前記配線が挿通する第2の挿通孔とを有する突出部と、前記配線が挿通する第3の挿通孔を有し、前記突出部の凹部に挿入されるパッキンと、前記配線カバーの先端の外径が該配線カバーの他の部分の外径より大きくなるように、配線カバーの先端に形成された鍔部とを備え、前記突出部の凹部の底面側から、前記パッキン、前記鍔部、前記ネジ部材の順に配置し、前記ネジ部材を前記凹部に嵌合することにより、前記ネジ部材で前記パッキン及び前記鍔部を押圧して、パッキンを凹部の底面に圧接すると共に、鍔部をパッキンとネジ部材で挟持して前記配線カバーを固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明に係るLED照明装置によれば、LEDユニットの筐体の一部が、そのまま装置の外観の一部を形成するので、LEDユニットを覆う部材点数等を削減して、装置を薄くコンパクトにすることができる。
【0013】
また、LEDユニットの筐体の一部が直接、外気に触れるので放熱性が向上する。このため、発熱によるLEDの温度上昇を抑えつつLEDへの投入電力を高めることができるので、高い光出力を得ることできる。
【0014】
請求項2の発明に係るLED照明装置によれば、ユニット保持体の保持フレームは、LEDユニットの保持位置で、LEDユニットの筐体に形成された接点とユニット保持体に形成された接点とを直接、接触させるので、LEDユニットとユニット保持体の間の配線が不要となる。また、保持フレームのガイド部で、LEDユニットの保持位置まで、LEDユニットをガイドするのでLEDユニットとユニット保持体の電気的な接続が容易となる。
【0015】
請求項3の発明に係るLED照明装置によれば、鍔部をパッキンとネジ部材で挟持して中空状の配線カバーを固定するので、配線を保護する配線カバーを配線固定部で確実に固定することができる。また、中空状の配線カバーを用いるので、ゴム絶縁を施した配線を更にゴム等で被覆したキャブタイヤケーブル等のような太く硬い中実線を用いる場合と比べて、線全体(配線と配線カバーにより構成される線)を細く柔らかくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の第1の実施形態に係るLED照明装置について図1乃至図7を参照して説明する。まず、図1乃至図3を参照してLED照明装置1の全体構成を説明する。LED照明装置1は、LEDユニット2と、このLEDユニット2が装着されるユニット保持体3とを備えており、LEDユニット2を交換自在としている。
【0017】
LEDユニット2は、LED21を実装する基板22を収納する筐体20と、LED20に給電するためのコネクタ(第1の電気接続部)41aとを備えている。筐体20の背面には、配線W及び配線カバーHを固定する配線固定部5が形成されており、配線固定部5に固定された配線Wの他端にコネクタ41aが取り付けられている。このように、コネクタ41aがLEDユニット2の筐体20の外部にあるので筐体20をコンパクトにすることができる。なお、LEDユニット2の放熱性を向上させるために、絶縁性を有するシリコン樹脂にセラミック、鉄等の熱伝導性の高いフィラーを混ぜ合わせて熱伝導率を向上させた材料を、筐体20の内部に充填するようにしてもよい。このようにすることにより、LED20等で発生した熱を効率よく筐体20に伝導することができる。
【0018】
ユニット保持体3は、フロントカバー31、アーム部32、及びこれらが取り付けられるベース部34を備えており、フロントカバー31及びアーム部32によりLEDユニット2を保持する保持フレームが形成されている。図2に示されるように、フロントカバー31は、LEDユニット2の光出射面20aに対向する位置に形成された開口31aと、フロントカバー31の側方に形成されたボス31bと、LEDユニット2を固定するための固定部(図示せず)とを有しており、LEDユニット2は、筐体20に形成された孔20bを介してネジ等でフロントカバー31に固定される。アーム部32は、フロントカバー31のボス31bと嵌合して、フロントカバー31を回動自在に保持する保持部33を備えている。フロントカバー31及びアーム部32は、LEDユニット2の筐体20の一部が装置の外観を形成するようにLEDユニット2を着脱自在に保持する。
【0019】
ベース部34は、LEDユニット2のコネクタ41aに接続されると共に電源(図示せず)に接続されるコネクタ(第2の電気接続部)41bを、その内部に備えている。なお、以下おいては、LEDユニット2側のコネクタ41aとユニット保持体3側のコネクタ41bを併せてコネクタ41と示す。
【0020】
LED照明装置1は、LEDユニット2をフロントカバー31に固定し、LEDユニット2のコネクタ41aをユニット保持体3のコネクタ41bに接続した状態で使用され、LEDユニット2とユニット保持体3を組み合わせないと、装置の外観が成り立たないように構成されている。LEDユニット2の交換の際、LEDユニット2をフロントカバー31から外し、コネクタ41を外すことによりLEDユニット2を取り外すことができるので、LED照明装置1が天井等の交換作業のしづらい場所に設置された場合であっても、簡単に交換作業を行うことができる。
【0021】
本実施形態のLED照明装置1によれば、LEDユニット2の筐体20の一部が、そのまま装置の外観の一部を形成するので、LEDユニット2を覆う部材点数等を削減して、装置を薄くコンパクトにすることができる。また、LEDユニット2の筐体20の一部が直接、外気に触れるので放熱性が向上する。このため、発熱によるLED20の温度上昇を抑えつつLED20への投入電力を高めることができるので、高い光出力を得ることできる。
【0022】
次に、図4乃至図7を参照して配線固定部5について詳述する。図4に配線固定部5の全体構成を示し、図5乃至図7に各構成を示す。配線固定部5は、LEDに給電する複数本の配線W及びこの配線Wを覆う中空状の配線カバーHを固定するためのものであり、ネジ部材6、突出部7、パッキン8、及び鍔部9を備えている。なお、図4及び図7においては、後述する雄ネジ62、及び雌ネジ72を省略して示している。
【0023】
ネジ部材6は、円筒の側面61に形成された雄ネジ62と、円筒の軸Aの方向に沿って形成された、配線W及び配線カバーHが挿通する第1の挿通孔63とを有している。突出部7は、LEDユニット2の筐体20から突出形成され、ネジ部材6と嵌合する凹部71と、ネジ部材6の雄ネジ62と対向する凹部の側面71aに形成された雌ネジ72と、凹部の底面71bに形成された、配線Wが挿通する第2の挿通孔73とを有している。
【0024】
パッキン8は、配線Wが挿通する第3の挿通孔81を有し、突出部7の凹部71に挿入される。鍔部9は、配線カバーHの先端の外径D1が、この配線カバーHの他の部分の外径D2より大きくなるように、配線カバーHの先端に形成されている。本実施形態では、外径D2より大きな外径を有するリング状のスペーサ91を配線カバーHの先端に嵌め込むことにより、鍔部9を形成する。
【0025】
配線固定部5で配線W及び配線カバーHを固定する際、上述した部材を、突出部7の凹部71の底面71b側から、パッキン8、鍔部9、ネジ部材6の順に配置し、ネジ部材6を突出部7の凹部71に嵌合することにより、ネジ部材6でパッキン8及び鍔部9を押圧して、パッキン8を凹部71の底面71bに圧接すると共に、鍔部9をパッキン8とネジ部材6で挟持して配線カバーHを固定する。
【0026】
なお、図7に示されるように、配線カバーHの先端に鍔部9を一体的に成形、又は、配線カバーHの先端にリング状の部材を接着するなどして鍔部9を形成するようにしてもよい。配線カバーHの先端にリング状の部材を嵌入、又は、接着して鍔部9を形成する場合には、単純な構造の部材を用いて鍔部9を形成できるのでコスト的に有利である。また、鍔部9をネジ部材6に接着するようにしてもよい。鍔部9とネジ部材6に同じゴム系の材料等、同種の材料を用いることにより、鍔部9とネジ部材6を確実に接着することができる。
【0027】
このような配線固定部5を備えたLED照明装置1によれば、鍔部9をパッキン8とネジ部材6で挟持して中空状の配線カバーHを固定するので、配線Wを保護する配線カバーHを配線固定部5で確実に固定することができる。また、中空状の配線カバーHを用いるので、ゴム絶縁を施した配線を更にゴム等で被覆したキャブタイヤケーブル等のような太く硬い中実線を用いる場合と比べて、線全体(配線Wと配線カバーHにより構成される線)を細く柔らかくすることができる。
【0028】
次に、本発明の第2の実施形態に係るLED照明装置について図8を参照して説明する。本実施形態のLED照明装置1は、コネクタ42が、ユニット保持体3のベース部34の内部で接続されるのではなく、LEDユニット2の背面で接続される点で第1の実施形態と異なる。他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0029】
コネクタ(第1の電気接続部、第2の電気接続部)42の構造は特に限定されるものではないが、本実施形態ではコネクタ42が装置の外観に表れるのでLED照明装置1の使用環境やそのデザインに応じて適宜決定される。例えば、屋外で使用される場合には、防水性を有する構造が採用される。
【0030】
本実施形態のLED照明装置1によれば、第1の実施形態と同様に、LEDユニット2を覆う部材点数等を削減して、装置を薄くコンパクトにすることができると共に、LEDユニット2の放熱性が向上する。また、コネクタ42がベース部34の外部にあるのでベース部34をコンパクトにすることができる。
【0031】
次に、本発明の第3の実施形態に係るLED照明装置について説明する。図9にLEDユニット装着前のLED照明装置を、図10にLEDユニット装着時のLED照明装置を示す。本実施形態のLED照明装置1は、LEDユニット2及びユニット保持体3の電気接続部が接点43a,43bである点で上述した第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる。なお、図10において、LEDユニット2側の接点43aとユニット保持体3側の接点43bを併せて接点43として示している。
【0032】
図9に示されるように、LEDユニット2は、筐体20の側方に突出形成されたボス25を備えており、ボス25の先端には接点(第1の電気接続部)43aが形成されている。ユニット保持体3は、アーム部32、及びベース部34を備えており、アーム部32によりLEDユニット2を保持する保持フレームが形成されている。アーム部32は、LEDユニット2のボス25と嵌合して、LEDユニット2を回動自在に保持する保持部33を備えており、保持部33はバネ接点(第2の電気接続部)43bになっている(図10(b)参照)。アーム部32は、LEDユニット2の筐体20の一部が装置の外観を形成するようにLEDユニット2を着脱自在に保持する。
【0033】
また、アーム部32の内部には、バネ接点43bからベース部34に亘って配線W等が引かれており、ベース部34から電源に接続される。このようなアーム部32は、例えば、樹脂等を用いて、導体、配線W等をインサート成形等することにより作成される。また、アーム部32に金属を用いる場合には、ダイカスト等によりアーム部32に溝を形成し、この溝に配線Wを押し込むようにして、配線Wを見え難くするなどしてもよい。
【0034】
本実施形態のLED照明装置1によれば、LEDユニット2を覆う部材点数等を削減して、装置を薄くコンパクトにすることができると共に、LEDユニット2の放熱性が向上する。また、ユニット保持体3の保持フレームは、LEDユニット2の保持位置で、LEDユニット2の筐体20に形成された接点43aとユニット保持体3に形成された接点43bとを直接、接触させるので、LEDユニット2とユニット保持体3の間の配線が不要となる。
【0035】
なお、本実施形態、並びに、後述する第4の実施形態及び第5の実施形態のLED照明装置1は、LEDユニット2をユニット保持体3から外した時の安全性を考慮し、低電圧で使用する場合に特に有効である。少なくとも100V以上で使用される場合には、ユーザが感電しないように安全装置を付加するようにする。
【0036】
次に、本発明の第4の実施形態に係るLED照明装置について説明する。図11に本実施形態のLEDユニットを、図12にユニット保持体をそれぞれ示す。本実施形態のLED照明装置1は、ユニット保持体3の保持フレームが、LEDユニットの装着をガイドするガイド部を有する点で上記第3の実施形態と異なる。
【0037】
図11に示されるように、LEDユニット2は、筐体20の側方に形成された凹部26と、この凹部26内に取り付けられたバネ接点(第1の電気接続部)44aとを備えている。一方、図12に示されるように、ユニット保持体3は、フロントカバー31、アーム部32、及びベース部34を備えており、フロントカバー31及びアーム部32によりLEDユニット2を保持する保持フレームが形成されている。
【0038】
フロントカバー31の内壁面31cには、LEDユニット2のバネ接点44aに対応する位置に接点(第2の電気接続部)44bが形成されている。LEDユニット2は、バネ接点44aをフロントカバー31の接点44bに対して若干ずらした状態でフロントカバー31内に挿入し、バネ接点44aとフロントカバー31の接点44bが嵌合する位置までLEDユニット2をフロントカバー31の内壁面31cに沿って回転させることにより、フロントカバー31に装着される。このとき、フロントカバー31の内壁面31cはカイド部として機能し、内壁面31cがLEDユニット2の筐体20の外周面20cに当接し、LEDユニット2がこの内壁面31cに沿ってスライドされることによりLEDユニット2の保持位置までガイドされる。
【0039】
アーム部32は、フロントカバー31のボス31bと嵌合して、フロントカバー31を回動自在に保持する保持部33を備えており、これらフロントカバー31及びアーム部32は、LEDユニット2の筐体20の一部が装置の外観を形成するようにLEDユニット2を着脱自在に保持する。
【0040】
本実施形態のLED照明装置1によれば、第3の実施形態と同様の効果が得られるほか、フロントカバー31の内壁面31cで、LEDユニット2の保持位置までLEDユニット2をガイドするので、LEDユニット2とユニット保持体3の電気的な接続が容易となる。
【0041】
次に、本発明の第5の実施形態に係るLED照明装置について説明する。図13及び図14に本実施形態のLED照明装置を示す。本実施形態のLED照明装置1は、LEDユニット2が円形ではない点、ユニット保持体3への装着時にLEDユニット2が回動自在でない点、及びLEDユニット2をユニット保持体3に固定する部材が接点と別部材である点で上記第4の実施形態と異なる。なお、図14(a)において、LEDユニット2側の接点45aとユニット保持体3側の接点45bを併せて接点45として示している。
【0042】
LEDユニット2は直方体状の筐体20を備えており、筐体20は、両側面の上方側にボス25、下方側に楔形の凹部27を有している。また、筐体20の底面には接点(第1の電気接続部)45aが形成されている。一方、ユニット保持体3は、ベース部34と、このベース部34に立設された一対のアーム部32とを備えており、このアーム部32によりLEDユニット2を保持する保持フレームが形成されている。一対のアーム部32は、それぞれコの字状の断面を有しており、コの字の開いた部分が互いに対向するように配置されている。アーム部32の、LEDユニット2の楔形の凹部27に対応する位置には、LEDユニット2の装着時に、楔形の凹部27と嵌合してLEDユニット2を固定するバネ部材35が取り付けられている。また、ベース部34の、LEDユニット2の接点に対応する位置にはユニット保持体側の接点(第2の電気接続部)45bが設けられている。
【0043】
LEDユニット2は、ユニット保持体3の上方からアーム部32に挿入される。このとき、アーム部32の内壁面32aはガイド部として機能し、内壁面32aがLEDユニット2のボス25に当接し、LEDユニット2がこの内壁面32aに沿ってスライドされることによりLEDユニット2の保持位置までガイドされる。保持位置(図13(b)の状態)において、LEDユニット2側の接点45aはユニット保持体3側の接点45bに接続され、アーム部32のバネ部材35がLEDユニット2の楔形の凹部27に嵌合することにより、LEDユニット2がユニット保持体3に固定される。
【0044】
本実施形態のLED照明装置1によっても、第4の実施形態と同様の効果が得られる。
【0045】
本発明は上記各種実施形態の構成に限られることなく、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るLED照明装置のLEDユニット装着前の側面図。
【図2】同照明装置のフロントカバー及びLEDユニットの斜視図。
【図3】(a)は同照明装置のLEDユニット装着時の正面図、(b)は同側面図。
【図4】同LEDユニットの配線固定部の断面図。
【図5】(a)は同配線固定部のネジ部材の断面図、(b)は同配線固定部の突出部の断面図。
【図6】(a)は同配線固定部のパッキンの断面図、(b)は同配線固定部の鍔部の断面図。
【図7】同配線固定部の変形例を示す断面図。
【図8】(a)は本発明の第2の実施形態に係るLED照明装置の正面図、(b)は同照明装置の側面図。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るLED照明装置のLEDユニット装着前の正面図。
【図10】(a)は同照明装置のLEDユニット装着時の正面図、(b)は同側面図。
【図11】(a)は本発明の第4の実施形態に係るLED照明装置のLEDユニットの側面図、(b)は同正面図。
【図12】(a)同照明装置のユニット保持体の側面図、(b)は同ユニット保持体のフロントカバーの背面図。
【図13】本発明の第5の実施形態に係るLED照明装置のLEDユニット装着前の斜視図。
【図14】(a)は同照明装置のLEDユニット装着時の正面図、(b)は同LEDユニット装着前の正面図。
【図15】従来例に係るLED照明装置の分解斜視図。
【図16】従来例に係るLED照明装置の側面図。
【図17】(a)は従来例に係るLED照明装置のLEDユニットの側面図、(b)は同正面図。
【符号の説明】
【0047】
1 LED照明装置
2 LEDユニット
3 ユニット保持体
5 配線固定部
6 ネジ部材
7 突出部
8 パッキン
9 鍔部
20 筐体
31 フロントカバー(保持フレーム)
32 アーム部(保持フレーム)
31c,32a 内壁面(ガイド部)
41a,42 コネクタ(第1の電気接続部)
41b,42 コネクタ(第2の電気接続部)
43a,44a,45a 接点(第1の電気接続部)
43b,44b,45b 接点(第2の電気接続部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDユニットと、該LEDユニットが装着されるユニット保持体とを備え、前記LEDユニットを交換自在としたLED照明装置において、
前記LEDユニットは、LEDを実装する基板を収納する筐体と、前記LEDに給電するための第1の電気接続部とを備え、
前記ユニット保持体は、前記LEDユニットの筐体の一部が装置の外観を形成するようにLEDユニットを着脱自在に保持する保持フレームと、前記第1の電気接続部に接続されると共に電源に接続される第2の電気接続部とを備えたことを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
前記第1の電気接続部は、前記LEDユニットの筐体に形成された接点であり、
前記第2の電気接続部は、前記ユニット保持体に形成された接点であり、
前記ユニット保持体の保持フレームは、前記LEDユニットの前記ユニット保持体への装着時に、該LEDユニットの筐体の一部に当接してLEDユニットをスライドさせつつLEDユニットの保持位置までガイドするガイド部を有し、該保持位置で、接点である前記第1の電気接続部及び前記第2の電気接続部を接触させることを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。
【請求項3】
前記LEDユニットは、前記LEDに給電する複数本の配線及び該配線を覆う中空状の配線カバーを固定する配線固定部を備え、
前記配線固定部は、
円筒の側面に形成された雄ネジと、該円筒の軸方向に沿って形成された、前記配線及び前記配線カバーが挿通する第1の挿通孔とを有するネジ部材と、
前記LEDユニットの筐体から突出形成され、前記ネジ部材と嵌合する凹部と、前記ネジ部材の雄ネジと対向する凹部の側面に形成された雌ネジと、前記凹部の底面に形成された、前記配線が挿通する第2の挿通孔とを有する突出部と、
前記配線が挿通する第3の挿通孔を有し、前記突出部の凹部に挿入されるパッキンと、
前記配線カバーの先端の外径が該配線カバーの他の部分の外径より大きくなるように、配線カバーの先端に形成された鍔部と、
を備え、
前記突出部の凹部の底面側から、前記パッキン、前記鍔部、前記ネジ部材の順に配置し、
前記ネジ部材を前記凹部に嵌合することにより、前記ネジ部材で前記パッキン及び前記鍔部を押圧して、パッキンを凹部の底面に圧接すると共に、鍔部をパッキンとネジ部材で挟持して前記配線カバーを固定することを特徴とする請求項1に記載のLED照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−210040(P2006−210040A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−18046(P2005−18046)
【出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【出願人】(000001074)クロイ電機株式会社 (49)
【Fターム(参考)】