説明

Webサービス稼動監視システムおよびWebサービス稼動監視方法

【課題】サービスリクエスタの利便性を改善可能なWebサービス稼動監視システムを得ること。
【解決手段】サービスリクエスタ1がサービスプロバイダ5によって提供されるWebサービスを利用するWebサービスシステムにおいて、前記サービスプロバイダ5の状態を監視するWebサービス稼動監視システムであって、前記サービスプロバイダ5の状態を監視し、監視結果に基づいてSLAメッセージを生成するプロバイダ監視装置4と、前記SLAメッセージに基づいて自装置または前記サービスリクエスタ1が取るべき動作を決定するリクエスタ制御装置2と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Webサービスを提供するサービスプロバイダの状態を監視するWebサービス稼動監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、SOA(Service Oriented Architecture)に基づいて構成されたシステムにおいて、Web(World Wide Web)サービスが提供されている。Webサービスを行うシステムでは、Webサービスクライアント(サービスリクエスタ)がサービスの呼び出しを行い、Webサービスサーバ(サービスプロバイダ)が様々な機能を実行結果として返している。また、複数のWebサービスクライアントから同時にサービスの呼び出しがあった場合やWebサービスサーバに障害が発生した場合、Webサービスサーバは、Webサービスを提供することができない。そのため、Webサービスを行うシステムでは、監視装置等がWebサービスサーバの状態を監視している。このように、監視装置等を用いてWebサービスサーバの状態を監視する技術が、下記特許文献1〜3において開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−182641号公報
【特許文献2】特開2005−031736号公報
【特許文献3】特開2008−209994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術によれば、上記監視結果としてSLA(Service Level Agreement)やWebサービスサーバの状態をWebサービスクライアントへ通知する手段が、監視装置等において統一されていない。また、Webサービスクライアントが上記通知を受け取った場合であっても、SLAやWebサービスサーバの状態に応じてWebサービスクライアントがどのような動作をすべきかについては、明確に規定されていない。そのため、Webサービスクライアントは、Webサービスサーバの障害発生等によりWebサービスを受けることができない場合、個々にWebサービスサーバの状態を判断し、その後の動作を決定しなければならず、利便性が悪い、という問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、Webサービスクライアント(サービスリクエスタ)の利便性を改善可能なWebサービス稼動監視システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、サービスリクエスタがサービスプロバイダによって提供されるWeb(World Wide Web)サービスを利用するWebサービスシステムにおいて、前記サービスプロバイダの状態を監視するWebサービス稼動監視システムであって、前記サービスプロバイダの状態を監視し、監視結果に基づいてSLA(Service Level Agreement)メッセージを生成するプロバイダ監視装置と、前記SLAメッセージに基づいて自装置または前記サービスリクエスタが取るべき動作を決定するリクエスタ制御装置と、を備え、前記リクエスタ制御装置は、前記サービスリクエスタからリクエストを受信した場合に、当該リクエストを所定のネットワーク経由で前記プロバイダ監視装置へ転送し、前記プロバイダ監視装置は、受信したリクエストに対応したWebサービスを提供するサービスプロバイダの状態の監視結果および当該監視結果に対応した動作ルールを含むSLAメッセージを生成し、当該SLAメッセージを含むレスポンスを前記ネットワーク経由で前記リクエスタ制御装置へ送信し、前記リクエスタ制御装置は、受信したレスポンスに含まれるSLAメッセージを確認し、前記監視結果に基づいて、前記動作ルールに従った動作を行うかどうかを判断する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、Webサービスを受けることができない場合のWebサービスクライアントの利便性を改善できる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、Webサービスシステムの構成例を示す図である。
【図2】図2は、Webサービス稼動監視システムの監視および制御動作を示すフローチャートである。
【図3】図3は、Webサービス稼動監視システムの監視および制御動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、SLAメッセージに含まれるSLA情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明にかかるWebサービス稼動監視システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
実施の形態.
図1は、本実施の形態のWeb(World Wide Web)サービス稼動監視システムを搭載したWebサービスシステムの構成例を示す図である。Webサービスシステムは、サービスリクエスタ1と、リクエスタ制御装置2と、ネットワーク3と、プロバイダ監視装置4と、サービスプロバイダ5と、を備える。
【0011】
サービスリクエスタ1は、Webサービスを利用するにあたり、Webサービスを呼び出すためのリクエストメッセージを送信するクライアント側の端末である。
【0012】
リクエスタ制御装置2は、サービスリクエスタ1から受信したリクエストメッセージを、ネットワーク3を経由してプロバイダ監視装置4へ転送し、また、ネットワーク3を経由してプロバイダ監視装置4から受信したレスポンスメッセージに基づいて、自装置またはサービスリクエスタ1が取るべき動作を決定する。
【0013】
ネットワーク3は、サービスリクエスタ1およびリクエスタ制御装置2側と、プロバイダ監視装置4およびサービスプロバイダ5側とを結ぶネットワークであり、一例として、インターネットがあるがこれに限定するものではない。
【0014】
プロバイダ監視装置4は、ネットワーク3を経由して受信したリクエストメッセージに応じて、Webサービスを提供するサービスプロバイダ5の状態を監視してレスポンスメッセージを生成し、また、当該レスポンスメッセージを、ネットワーク3を経由してリクエスタ制御装置2へ送信する。
【0015】
サービスプロバイダ5は、Webサービスの呼び出し(リクエストメッセージ)に対応して、実際にWebサービスを提供するサーバである。
【0016】
つぎに、Webサービス稼動監視システムの構成について説明する。Webサービス稼動監視システムは、リクエスタ制御装置2およびプロバイダ監視装置4によって構成される。
【0017】
リクエスタ制御装置2は、アプリケーション制御部21と、リクエスタ側メッセージ制御部22と、SLA(Service Level Agreement)メッセージ解釈部23と、を備える。
【0018】
アプリケーション制御部21は、サービスリクエスタ1からリクエストメッセージを受信した場合に、リクエスタ側メッセージ制御部22へ転送し、また、SLAメッセージ解釈部23が決定した動作を実行する。リクエスタ側メッセージ制御部22は、リクエストメッセージをネットワーク3経由でプロバイダ監視装置4へ送信し、また、ネットワーク3経由でプロバイダ監視装置4からレスポンスメッセージを受信する。SLAメッセージ解釈部23は、レスポンスメッセージに含まれているSLAメッセージを取得し、当該SLAメッセージに基づいて、自装置またはサービスリクエスタ1が取るべき動作を決定し、リクエスタ側メッセージ制御部22へ引き渡す。
【0019】
プロバイダ監視装置4は、プロバイダ側メッセージ制御部41と、サービス制御部42と、状態監視部43と、SLAメッセージ生成部44と、を備える。
【0020】
プロバイダ側メッセージ制御部41は、ネットワーク3経由でリクエスタ制御装置2からリクエストメッセージを受信し、また、レスポンスメッセージをネットワーク3経由でリクエスタ制御装置2へ送信する。サービス制御部42は、サービスプロバイダ5の状態に基づいて、Webサービスの呼び出し等を行う。状態監視部43は、Webサービスを提供するサービスプロバイダ5の状態(以下、Webサービスを提供するサービスプロバイダ5の状態を「サービスの状態」とする)を監視する。SLAメッセージ生成部44は、サービスの状態、および当該サービスの状態に対応した動作ルールを含むSLAメッセージを生成する。
【0021】
つづいて、Webサービス稼動監視システムの監視および制御動作について説明する。図2、図3は、Webサービス稼動監視システムの監視および制御動作を示すフローチャートである。
【0022】
まず、サービスリクエスタ1がWebサービスを呼び出すためリクエストメッセージを送信すると、リクエスタ制御装置2のアプリケーション制御部21が、リクエストメッセージを受信する(ステップS1)。アプリケーション制御部21は、受信したリクエストメッセージをリクエスタ側メッセージ制御部22へ転送する(ステップS2)。そして、リクエスタ側メッセージ制御部22が、当該リクエストメッセージをプロバイダ監視装置4へ転送する(ステップS3)。
【0023】
プロバイダ監視装置4では、プロバイダ側メッセージ制御部41が、リクエスタ制御装置2から受信したリクエストメッセージを、サービス制御部42へ転送する(ステップS4)。サービス制御部42は、状態監視部43を呼び出し、Webサービスを提供するサービスプロバイダ5の状態(サービスの状態)の監視を依頼する(ステップS5)。状態監視部43は、サービスの状態を監視し、サービスの状態の監視結果をサービス制御部42へ送信する(ステップS6)。
【0024】
つぎに、サービス制御部42は、SLAメッセージ生成部44へ、サービスの状態の監視結果を送信する(ステップS7)。そして、SLAメッセージ生成部44は、サービスの状態に応じたSLA情報を含むSLAメッセージを生成し、当該SLAメッセージをサービス制御部42へ送信する(ステップS8)。
【0025】
図4は、SLAメッセージに含まれるSLA情報の一例を示す図である。ここでは、SLA情報として、サービスレベル、サービスの状態、動作ルールの3つの情報を示す。
【0026】
サービスレベルは、Webサービスシステムの管理者等が予め設定した項目の情報である。例えば、メンテナンス等でWebサービスを提供するサービスプロバイダ5の停止予定がある場合に、その停止期間の開始時刻および終了時刻の情報を、SLAメッセージ生成部44が生成するSLAメッセージに含ませるものである。また、応答時間やタイムアウト時間等の時間を規定し、その情報を含めることができる。
【0027】
サービスの状態は、リクエストメッセージに対応したWebサービスを提供するサービスプロバイダ5の現在の状態を示す。ここでは、サービスの状態の種別として、正常、負荷過多、不測の障害、停止等を示すが、これに限定するものではない。
【0028】
動作ルールは、上記サービスの状態の種別に応じて、サービスリクエスタ1等が取るべき動作の一覧を記載したものである。項目の大分類(負荷過多の場合の動作、不測の障害の場合の動作、停止している場合の動作)は、サービスの状態における正常の場合を除いた項目と対応している。大分類の下には、各サービスの状態における動作の候補を示している。例えば、サービスの状態が負荷過多の場合では、候補の動作として、「一旦処理を終了し、一定時間後にアプリケーション制御部よりリクエストメッセージの再送」を行う、または「一旦処理を終了して、一定時間後にサービスリクエスタよりリクエストメッセージの再送」を行う等がある。
【0029】
図3のフローチャートに替わって、サービス制御部42は、状態監視部43から受信したサービスの状態の確認結果を確認し(ステップS9)、サービスの状態が正常であり、Webサービスが通常利用できる場合には(ステップS9:Yes)、サービスプロバイダ5へリクエストメッセージを転送し、サービスプロバイダ5から、当該リクエストメッセージに対応したWebサービスを実行した処理結果を受け取る(ステップS10)。そして、サービス制御部42は、受け取った処理結果およびSLAメッセージを、プロバイダ側メッセージ制御部41へ転送する(ステップS11)。なお、サービス制御部42は、Webサービスが通常利用できる場合(ステップS9:Yes)であっても、正常に処理されなかった等、何らかの理由により所望の処理結果を得られない場合がある。前記処理結果には、この様な場合の結果も含むこととする。
【0030】
一方、サービス制御部42は、サービスの状態が停止等の正常以外であり、Webサービスが通常利用できない場合には(ステップS9:No)、SLAメッセージをプロバイダ側メッセージ制御部41へ転送する(ステップS12)。プロバイダ側メッセージ制御部41は、サービス制御部42からSLAメッセージのみを受信した場合には、エラーメッセージを生成する(ステップS13)。
【0031】
プロバイダ側メッセージ制御部41は、処理結果およびSLAメッセージを受信した場合には、これらに基づいてレスポンスメッセージを生成し、当該レスポンスメッセージをリクエスタ制御装置2へ送信する(ステップS14)。一方、SLAメッセージのみを受信した場合には、エラーメッセージを生成し、当該エラーメッセージと受信したSLAメッセージとに基づいてレスポンスメッセージを生成し、当該レスポンスメッセージをリクエスタ制御装置2へ送信する(ステップS14)。なお、プロバイダ側メッセージ制御部41は、SLAメッセージのみを受信した場合、エラーメッセージを生成することなく、処理結果やエラーメッセージに相当する情報を含まない形式でレスポンスメッセージを生成してもよい。
【0032】
リクエスタ制御装置2では、リクエスタ側メッセージ制御部22が、受信したレスポンスメッセージからSLAメッセージを抽出し、当該SLAメッセージをSLAメッセージ解釈部23へ転送する(ステップS15)。SLAメッセージ解釈部23では、SLAメッセージに含まれるSLA情報(サービスレベル、サービスの状態、動作ルール)を解釈し、サービスリクエスタ1等において取るべき動作を決定して、取るべき動作を示す動作情報をリクエスタ側メッセージ制御部22へ送信する(ステップS16)。
【0033】
具体的に、SLAメッセージ解釈部23は、図4に示すように、サービスの状態が「負荷過多」であった場合には、一旦処理を終了し、一定時間後にアプリケーション制御部21よりリクエストメッセージを再送する、または、一旦処理を終了し、一定時間後にサービスリクエスタ1よりリクエストメッセージを再送する、等の動作を取ることを決定する。また、SLAメッセージ解釈部23は、サービスの状態がメンテナンス等により「停止」の場合には、サービスレベルに示されている停止期間の終了時刻に達した後、アプリケーション制御部21よりリクエストメッセージを再送する、または、一旦処理を終了し、停止期間の終了時刻に達した後、サービスリクエスタ1よりリクエストメッセージを再送する、等の動作を取ることを決定する。なお、SLAメッセージ解釈部23は、サービスの状態が「正常」であった場合には、通常処理ができるとして、アプリケーション制御部21からサービスリクエスタ1へ処理結果を送信することを決定する。
【0034】
リクエスタ側メッセージ制御部22は、受信した情報(動作情報、およびレスポンスメッセージに含まれる処理結果またはエラーメッセージ)をアプリケーション制御部21へ転送する(ステップS17)。
【0035】
アプリケーション制御部21では、受信した動作情報に基づいて、通常処理が可能かどうかを確認する(ステップS18)。通常処理できる場合には(ステップS18:Yes)、前記動作情報に従ってサービスリクエスタ1へ処理結果を送信する(ステップS19)。一方、通常処理できない場合には(ステップS18:No)、前記動作情報で示される動作ルールに従った動作を実行する(ステップS20)。このとき、サービスリクエスタ1が動作ルールに従った動作を実行する場合には、アプリケーション制御部21は、その旨をサービスリクエスタ1に対して指示する。そして、サービスリクエスタ1が、動作ルールに従った動作を実行する。
【0036】
このように、リクエスタ制御装置2およびプロバイダ監視装置4によって構成されるWebサービス稼動監視システムは、Webサービスを提供するサービスプロバイダ5の状態を監視し、監視結果に基づいてリクエストメッセージを送信する側の動作を制御する。プロバイダ監視装置4は、サービスプロバイダ5の状態を監視しており、サービスリクエスタ1からのリクエストメッセージを受信した場合に、当該リクエストメッセージに対応したWebサービスを提供するサービスプロバイダ5の状態の確認結果および当該確認結果に対応した動作ルールを含むSLAメッセージを送信する。リクエスタ制御装置2は、受信したSLAメッセージを解釈し、動作ルールに応じて取るべき動作を決定する。そして、自装置またはサービスリクエスタ1が、決定に従った動作を実行する。このように、サービスリクエスタ1では、サービスプロバイダ5の状態に基づいて判断を行うことなく、動作ルールに基づいた動作を実行することができるため、利便性を改善できる。
【0037】
また、動作ルールに従った動作として、例えば、サービスリクエスタ1またはリクエスタ制御装置2のアプリケーション制御部21は、一定期間経過しなければリクエストメッセージを再送することができない。そのため、サービスプロバイダ5の負荷過多の場合に、サービスリクエスタ1、リクエスタ制御装置2側から、リクエストメッセージの再送を頻繁に送信する事態を回避することができる。これにより、システムを更なる過多の状態にする事態を回避できるため、システム全体としてみた場合に、不要な処理を減らすことができる。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態によれば、Webサービス稼動監視システムを構成するリクエスタ制御装置2およびプロバイダ監視装置4が、サービスリクエスタ1からのリクエストメッセージに応じて、Webサービスを提供するサービスプロバイダ5の状態を監視した結果、Webサービスを通常利用できない場合に、予め規定した動作ルールに基づいてサービスリクエスタ1またはリクエスタ制御装置2が取るべき動作を決定することとした。これにより、サービスリクエスタ1では、サービスプロバイダ5の状態に応じて取るべき対応を判断・考慮する必要がないため、Webサービスを通常利用できない場合のサービスクライアント1の利便性を改善することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上のように、本発明にかかるWebサービス稼動監視システムは、SOAに基づいて構成されたクライアント・サーバシステムに有用であり、特に、サーバがクライアントにWebサービスを提供するシステムに適している。
【符号の説明】
【0040】
1 サービスリクエスタ
2 リクエスタ制御装置
21 アプリケーション制御部
22 リクエスタ側メッセージ制御部
23 SLAメッセージ解釈部
3 ネットワーク
4 プロバイダ監視装置
41 プロバイダ側メッセージ制御部
42 サービス制御部
43 状態監視部
44 SLAメッセージ生成部
5 サービスプロバイダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスリクエスタがサービスプロバイダによって提供されるWeb(World Wide Web)サービスを利用するWebサービスシステムにおいて、前記サービスプロバイダの状態を監視するWebサービス稼動監視システムであって、
前記サービスプロバイダの状態を監視し、監視結果に基づいてSLA(Service Level Agreement)メッセージを生成するプロバイダ監視装置と、
前記SLAメッセージに基づいて自装置または前記サービスリクエスタが取るべき動作を決定するリクエスタ制御装置と、
を備え、
前記リクエスタ制御装置は、前記サービスリクエスタからリクエストを受信した場合に、当該リクエストを所定のネットワーク経由で前記プロバイダ監視装置へ転送し、
前記プロバイダ監視装置は、受信したリクエストに対応したWebサービスを提供するサービスプロバイダの状態の監視結果および当該監視結果に対応した動作ルールを含むSLAメッセージを生成し、当該SLAメッセージを含むレスポンスを前記ネットワーク経由で前記リクエスタ制御装置へ送信し、
前記リクエスタ制御装置は、受信したレスポンスに含まれるSLAメッセージを確認し、前記監視結果に基づいて、前記動作ルールに従った動作を行うかどうかを判断する、
ことを特徴とするWebサービス稼動監視システム。
【請求項2】
前記リクエスタ制御装置は、
前記リクエストの転送処理および前記レスポンスの受信処理を行うリクエスタ側メッセージ制御手段と、
前記SLAメッセージを確認し、自装置または前記サービスリクエスタが取るべき動作を決定するSLAメッセージ解釈手段と、
前記リクエストを前記リクエスタ側メッセージ制御手段に対して出力し、また、前記SLAメッセージ解釈手段が決定した動作を実行するアプリケーション制御手段と、
を備え、
前記リクエスタ側メッセージ制御手段は、受信したレスポンスに含まれるSLAメッセージを前記SLAメッセージ解釈手段に対して出力し、
前記SLAメッセージ解釈手段は、受け取ったSLAメッセージに含まれる監視結果が正常以外の場合に、自装置または前記サービスリクエスタが前記動作ルールに従った動作を行うことを決定し、その旨を前記リクエスタ側メッセージ制御手段経由で前記アプリケーション制御手段へ通知し、
前記アプリケーション制御手段は、前記SLAメッセージ解釈手段が決定した動作として、前記動作ルールに従った動作、または、前記サービスリクエスタに対して前記動作ルールに従った動作を実行させるための指示、を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のWebサービス稼動監視システム。
【請求項3】
前記プロバイダ監視装置は、
前記リクエストの受信処理および前記レスポンスの送信処理を行うプロバイダ側メッセージ制御手段と、
前記サービスプロバイダの状態を監視する状態監視手段と、
前記サービスプロバイダに対するリクエストの送信処理を制御するサービス制御手段と、
前記SLAメッセージを生成するSLAメッセージ生成手段と、
を備え、
前記サービス制御手段は、前記プロバイダ側メッセージ制御手段からリクエストを受け取った場合に、前記状態監視手段から、当該リクエストに対応したWebサービスを提供するサービスプロバイダの状態の監視結果を取得し、当該監視結果を前記SLAメッセージ生成手段に対して出力し、
前記監視結果を受け取ったSLAメッセージ生成手段は、前記SLAメッセージを前記サービス制御手段経由で前記プロバイダ側メッセージ制御手段に対して出力し、
前記プロバイダ側メッセージ制御手段は、前記SLAメッセージを含むレスポンスを生成し、当該レスポンスを前記リクエスタ制御装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のWebサービス稼動監視システム。
【請求項4】
前記リクエスタ制御装置が動作ルールに従った動作を行うと判断した場合、
前記リクエスタ制御装置は、Webサービス処理を終了し、所定の時間経過後に前記プロバイダ監視装置へ向けてリクエストを再送する、
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のWebサービス稼動監視システム。
【請求項5】
前記リクエスタ制御装置が動作ルールに従った動作を行うと判断した場合、
前記サービスリクエスタは、Webサービス処理を終了し、所定の時間経過後に前記リクエスタ制御装置へ向けてリクエストを再送する、
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のWebサービス稼動監視システム。
【請求項6】
サービスリクエスタがサービスプロバイダによって提供されるWeb(World Wide Web)サービスを利用するWebサービスシステムにおいて、プロバイダ監視装置およびリクエスタ制御装置を備えたWebサービス稼動監視システムが前記サービスプロバイダの状態を監視する場合のWebサービス稼動監視方法であって、
前記リクエスタ制御装置が、前記サービスリクエスタからリクエストを受信した場合に、当該リクエストを所定のネットワーク経由で前記プロバイダ監視装置へ転送するリクエスト転送ステップと、
前記プロバイダ監視装置が、受信したリクエストに対応したWebサービスを提供するサービスプロバイダの状態を監視する監視ステップと、
前記プロバイダ監視装置が、前記監視ステップによる監視結果および当該監視結果に対応した動作ルールを含むSLA(Service Level Agreement)メッセージを生成するメッセージ生成ステップと、
前記プロバイダ監視装置が、前記メッセージ生成ステップにて生成したSLAメッセージを含むレスポンスを前記ネットワーク経由で前記リクエスタ制御装置へ送信するレスポンス送信ステップと、
前記リクエスタ制御装置が、受信したレスポンスに含まれるSLAメッセージを確認し、前記監視結果が正常以外の場合に、自装置または前記サービスリクエスタが前記動作ルールに従った動作を行うことを決定し、当該決定に従い、当該動作ルールに従った動作、または、前記サービスリクエスタに対して当該動作ルールに従った動作を実行させるための指示、を行う動作判断ステップと、
を含むことを特徴とするWebサービス稼動監視方法。
【請求項7】
前記動作ルールに従った動作を行う場合、
前記リクエスタ制御装置は、Webサービス処理を終了し、所定の時間経過後に前記プロバイダ監視装置へ向けてリクエストを再送する、
ことを特徴とする請求項6に記載のWebサービス稼動監視方法。
【請求項8】
前記リクエスタ制御装置が前記サービスリクエスタに対して前記動作ルールに従った動作を実行させるための指示を行った場合、
前記サービスリクエスタは、Webサービス処理を終了し、所定の時間経過後に前記リクエスタ制御装置へ向けてリクエストを再送する、
ことを特徴とする請求項6に記載のWebサービス稼動監視方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−150654(P2011−150654A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−13422(P2010−13422)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】