ふろ給湯機のリモコン
【課題】 従来リモコンの操作性の良さを失うことなく、機能の異なる複数の機種に対応することができるふろ給湯機のリモコンを提供することを目的とする。
【解決手段】 ふろ給湯機の動作を命令する入力操作の応答を音で報知する機能又は視覚的に認知させるための表示機能を有するふろ給湯機のリモコンにおいて、浴槽に自動的にお湯はりをする機能、および沸き増し機能の異なるふろ給湯機の機種に対応して報知内容又は表示内容を選択するリモコン制御部3aを備えている。
【解決手段】 ふろ給湯機の動作を命令する入力操作の応答を音で報知する機能又は視覚的に認知させるための表示機能を有するふろ給湯機のリモコンにおいて、浴槽に自動的にお湯はりをする機能、および沸き増し機能の異なるふろ給湯機の機種に対応して報知内容又は表示内容を選択するリモコン制御部3aを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はふろ給湯機のリモコンに関し、特に機種によって機能が異なる複数の機種に対応可能なふろ給湯機のリモコンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接続された給湯器から送信される給湯器の識別情報を受信して、その機種情報と予め、リモコン装置に記憶された機種データと照合して、リモコン装置と給湯器との組合せが適正であるか否かを判断し、接続された給湯器が当該リモコン装置に対応していない場合は、その旨を表示器に表示するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−324561号公報(第4-5頁、図3−図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、浴槽に自動的にお湯はりをする機能を持った機種と持っていない機種や、温水器の湯量が不足した際に昼間の電力を使用してお湯をわき増す昼間わき増し機能(上部わき増し、深夜のみわき増し)に対して入力操作に応じた音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容や、スイッチ名称等に相違があるため、一方の機種にしか対応することができない1対1の専用リモコンを別々に生産していた。
このため、機種数が増加してしまうことによって、生産効率や物流効率およびサービス効率が悪化し、更には、購入の際に、ふろ給湯機とリモコンの組み合わせ選定の煩わしさが生じてしまい、発注時や据付時に、給湯機とリモコンとの機種違いが発生してしまうという問題点があった。
特許文献1の給湯器のリモコン装置は、上述した従来の問題点を解消するために提案されたものである。しかしながら、上記特許文献1に示された給湯器のリモコン装置は、接続されている給湯器の機種を自動判別して、未対応の機種が接続された場合に、その旨を報知することにより、未対応の機種が誤って接続されるのを防止したり、誤操作を抑制したりするだけで、リモコン装置を交換するまでの間の応急使用ができるだけであって、実使用にあたっては、複数の機種に対応できるようにはなっていなく、上記従来の問題点をすべて解消するには至っていない。
【0005】
本発明は、上記従来の課題をすべて解決するためになされたものであり、従来リモコンの操作性の良さを失うことなく、機能の異なる複数の機種に対応することができるふろ給湯機のリモコンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るふろ給湯機のリモコンは、ふろ給湯機の動作を命令する入力操作の応答を音で報知する機能又は視覚的に認知させるための表示機能を有するふろ給湯機のリモコンにおいて、機能の異なる複数の機種に対応して報知内容又は表示内容を選択する制御手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のふろ給湯機のリモコンは、多機種に対応することができる共通リモコンとなるため、1機種のみの生産となり、生産効率や物流効率およびサービス効率を改善することが可能であり、発注時や据付時の給湯機とリモコンとの機種違いも発生しなくなる。また、機種独自の音声、電子音等による報知機能又は視覚的に認知させるための独自の表示機能を無理に統一しなくてもよいため、従来のリモコンの操作性の良さを失うことのない、ふろ給湯機のリモコンを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示すふろ給湯機とリモコンの制御ブロック図である。
図1において、ふろ給湯機本体1には、通常、浴室内の壁面に設置され、設定温度、設定湯量等の設定値の変更やふろ給湯機能等の動作及び停止を命令する浴室リモコン2と、通常、台所や居間等の壁面に設置され、ふろ給湯機能等の動作および停止を命令するメインリモコン3とが接続されている。
【0009】
前記ふろ給湯機本体1は、電源部1b、浴室リモコン2及びメインリモコン3との通信信号の変換をおこなう通信回路1c、浴室リモコン2およびメインリモコン3との通信信号の解析及び送受信を行う制御部1dを備えている。
前記浴室リモコン2は、浴室リモコン制御部2a、電源部2b、前記ふろ給湯機本体1との通信信号の変換をおこなう通信回路2c、表示器2d、わき増し機能を動作又は停止させるわき増しスイッチ2e、音声変換部2f、アンプ2g、スピーカー2h等を備えている。
前記浴室リモコン制御部2aは、前記表示器2dへの出力命令や、音声変換部2fへの音声フレーズの発声および停止命令を行い、わき増し機能を動作又は停止させるスイッチ2eからの押下信号を解析し、昼間のわき増し機能が動作状態か、あるいは停止状態かを判断する。
【0010】
前記メインリモコン3は、メインリモコン制御部3a、電源部3b、ふろ給湯機本体1との通信信号の変換をおこなう通信回路3c、表示器3d、、わき増し機能を動作又は停止させるわき増しスイッチ3e、音声変換部3f、アンプ3g、スピーカー3h等を備えている。
前記メインリモコン制御部3dは、表示器3dへの出力命令や、音声変換部3fへの音声フレーズの発声および停止命令を行い、わき増し機能を動作又は停止させるスイッチ3eからの押下信号を解析し、わき増し機能が動作状態か、あるいは停止状態かを判断する。
【0011】
ここで、前記メインリモコン3には、ふろ給湯機本体1のリモコン操作に加え、床暖房機、浴室乾燥機、エアコン、照明機器等が複数接続(図示せず)されて、これらの住宅設備機器の統合操作も行えるホームネットワークリモコンも含まれる。
また、前記メインリモコン3には、インターネット接続が可能な端子(図示せず)が設けられ、これを利用したWEB機能やメール機能などの操作も行えるインターネットリモコンも含まれる。
【0012】
また、前記ふろ給湯機本体1は給湯機本体制御部1dを備えており、ここでは、タンク内の上部半分のお湯をわき増す昼間わき増し機能としての上部わき上げ機能を有する機種と、昼間のわき上げを一切停止させる深夜のみわき上げ機能を有する機種の2機種が存在して、その何れかが取り付けられるものとする。
【0013】
図2は実施の形態1のメインリモコン3の表示器3dの画面表示図である。
前記メインリモコン3に備えられたわき増し機能(上部わき増し、深夜のみわき増し、満タンわき増しの何れか2つの)のわき増しスイッチ3eは、通常、表示器3dの上に配置されたタッチパネルと表示器3dに描画されているボタンデザインにより構成されている。
図2の表示状態は、わき増し機能が停止している状態の表示で、図2の(a)はタンク内の上部半分のお湯をわき増す昼間わき増し機能としての上部わき上げ機能を有する機種の場合で、図2の(b)は昼間のわき上げを一切停止させる深夜のみわき上げ機能を有する機種の場合を示している。
【0014】
図3はメインリモコン3が昼間わき増し機能としての上部わき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器3dの表示状態を示す画面図である。
前記メインリモコン3の表示器3dは、昼間のわき増し機能である上部わき増しが動作している際に表示する、例えば、“上部わき増し 入 切 ”と表現された文字の表示部4aから構成される。
図3の表示状態は、上部わき増し機能は動作している状態の表示となっている。
【0015】
図4は図2のメインリモコン3が深夜のみわき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器3dの画面図である。
前記メインリモコン3の表示器3dは、深夜のみわき増しが動作している際に表示する例えば、“深夜のみわき増し 入 切”と表現された文字の表示部4bから構成される。
図4の表示器3dの表示状態は、深夜のみわき増し機能は動作している状態の表示となっている。
【0016】
図5はこの実施の形態1に係るふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートであり、このフローチャート及び図1〜図4を用いて、その制御動作の詳細を説明する。
ステップS1では、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dにて、昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有するか深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを識別させる通信信号を通信回路1cへ出力し、メインリモコン3の通信回路3cからの信号をメインリモコン制御部3aにて受信することにより、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有するか深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを判別する。
そして、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が上部わき増し機能を有する機種と判別した場合は、ステップS2へ、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が深夜のみわき増し機能を有する機種と判別した場合はステップS3へ分岐する。
【0017】
ステップS2では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が上部わき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(上部わき増し機種)をセットする。
ステップS3では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が深夜のみわき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(深夜のみわき増し)をセットする。
【0018】
ステップS4では、上記のステップS2,S3にて確定した昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有する機種か、それとも深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを判別している。上部わき増し機能を有する機種の場合はステップS5へ、深夜のみわき増し機能を有する機種の場合はステップS6へ分岐する。
【0019】
ステップS5では、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS7へ分岐し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS5へ戻り、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
ステップS6では,深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS8へ分岐し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS6へ戻り、深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0020】
ステップS7では、ふろ給湯機本体1が上部わき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ上部わき増し機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、上部わき増し機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに上部わき増し機能の動作開始の表示が出力される(図3参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに上部わき増し機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定されました」と発声し、上部わき増し機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS9に移行する。
【0021】
ステップS8では、ふろ給湯機本体1が深夜のみわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ深夜のみわき増し機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、深夜のみわき増し機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに深夜のみわき増し機能の動作開始の表示が出力される(図4参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに深夜のみわき増し機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定されました」と発声し、上部わき増し機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS9に移行する。
【0022】
ステップS9では、上記のステップS2,S3で確定した昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有する機種か、それとも深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを再度判別している。上部わき増し機能を有する機種の場合はステップS10へ、深夜のみわき増し機能を有する機種の場合はステップS11へ分岐する。
【0023】
ステップS10では、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS12へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS10へ戻り、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
ステップS11では深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS13へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS11へ戻り、深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0024】
ステップS12では、ふろ給湯機本体1が上部わき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ上部わき増し機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、上部わき増し機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに上部わき増し機能の動作停止の表示が出力される(図2(a)参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに上部わき増し機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「解除されました」と発声し、上部わき増し機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0025】
ステップS13では、ふろ給湯機本体1が深夜のみわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ深夜のみわき増し機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、深夜のみわき増し機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに深夜のみわき増し機能の動作停止の表示が出力される(図2(b)参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換回路3fに深夜のみわき増し機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「解除されました」と発声し、深夜のみわき増し機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0026】
上記のように、この実施の形態1においては、昼間のわき増し機能を有する有さない異なるふろ給湯機本体1に対して、何れの機種が接続されても、接続された機種の機能を自動的に認識しているので、例えば、切り替えスイッチによる切り替え操作等が不要になっており、使い勝手がよいものとなっている。
また、その接続された機種に対応して音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容を選択するようにしたので、従来の機種に対応した専用のリモコンの操作性の良さを失うことがない。
また、操作者が昼間のわき増しスイッチ3eの操作をするだけで、その機種に対応した制御動作が自動的になされることから、操作者にとって使い勝手のよいものとなっている。
【0027】
なお、この実施の形態1では、メインリモコン3に配置したわき増しスイッチ3eを例について説明したが、浴室リモコン2に配置したわき増しスイチ2eでも同様であり、その場合にも同様な効果が得られる。
また、図5のフローチャートについても、本発明はその制御方法に限定されるものではなく、適宜変更してもよいことはいうまでもない。
例えば、機種に応じた制御プログラムをそれぞれ用意しておいて、1度機種が確定すると、該当する制御プログラムを実行するようにしてもよい。
また、浴室リモコン2及びメインリモコン3が有線を介してふろ給湯機本体1と接続された場合ついて説明したが、無線により信号を授受するようにしてもよい。
実施の形態2.
【0028】
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
この実施の形態2においても、ふろ給湯機本体1、浴室リモコン2、及びメインリモコン3の各部の構成及び接続構成は図2に示した制御ブロック図とまったく同様なので、説明を省略する。
図6は本発明の実施の形態2を示すもので、メインリモコン3が昼間のわき増し機能である上部わき増し機能を有さない機種に接続され、所定時間以上上部わき増しスイッチ3eを押下したときの表示器3dの画面表示図である。
上部わき増し機能が使用できない内容が文章で記載されているポップアップウインドウ3iが表示され、操作者に注意喚起を促している。深夜のみわき増し機能を有さない機種に接続されたときも、同等な表示となることはいうまでもない。
【0029】
図7は本発明の実施の形態2の別の例を示すもので、メインリモコン3が昼間のわき増し機能である上部わき増し機能を有さない機種に接続されたときの表示器3dの画面表示図である。
昼間わき増し機能を有さない機種が接続されたときは、表示される昼間のわき増しスイッチ3eが全て表示されない。
【0030】
次に、本発明の実施の形態2について、図8のフローチャートを中心にその制御の詳細を説明する。
ステップS21においては、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dにて、昼間のわき増し機能を有するか有さない機種であるかを識別させる通信信号を通信回路1cへ出力し、メインリモコン3の通信回路3cからの信号をメインリモコン3のメインリモコン制御部3aにて受信することにより、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種か、有さない機種であるかを判別する。そして、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が昼間のわき増し機能を有する機種の場合はステップS22へ、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が昼間のわき増し機能を有さない機種の場合はステップS23へ分岐する。
【0031】
ステップS22では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1の昼間のわき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(昼間のわき増し機種)をセットする。
ステップS23では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(昼間のわき増し機種以外)をセットする。
【0032】
そして、ステップS24では、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS25へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS24へ戻り、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0033】
ステップS25では、上記ステップS22,S23にて確定した昼間のわき増し機能を有するか有さない機種であるかを再度判別している。昼間のわき増し機能を有する機種の場合はステップS26へ、昼間のわき増し機能を有さない機種の場合はステップS27へ分岐する。
【0034】
ステップS26では、ふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ昼間のわき増し機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、昼間のわき増し機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに昼間のわき増し機能の動作開始の表示が出力される(図3,図4参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに昼間のわき増し機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定されました。」と発声し、昼間のわき増し機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS28に移行する。
【0035】
ステップS7では、ふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有さない機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ昼間のわき増し機能の動作開始の通信信号を出力しない。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに昼間のわき増し機能の動作禁止の表示が出力される(図6参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに昼間のわき増し機能の動作を禁止する音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「設定できません」と発声し、音声によって機能が禁止されていることを操作者に認知させる。その後、ステップS28に移行する。
【0036】
ステップS28では、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS29へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS28へ戻り、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0037】
ステップS29では、上記のステップS22,S23にて確定した昼間のわき増し機能を有するか有さない機種かを再度判別している。昼間のわき増し機能を有する機種の場合はステップS30へ、昼間のわき増し機能を有さない機種の場合はステップS31へ分岐する。
【0038】
ステップS30では、ふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ昼間のわき増し機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、昼間のわき増し機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに昼間のわき増し機能の動作停止の表示が出力される(図2(a)参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに昼間のわき増し機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「解除されました。」と発声し、昼間のわき増し機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0039】
ステップS31では、ステップS27と同様の制御をおこなう。
【0040】
上記のように、この実施の形態2においても、昼間のわき増し機能を有するか有さない異なるふろ給湯機本体1に対して、何れの機種が接続されても、接続された機種の機能を自動的に認識しているので、例えば、切り替えスイッチによる切り替え操作等が不要になっており、使い勝手がよいものとなっている。
また、その接続された機種に対応して音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容を選択するようにしたので、従来の機種に対応した専用のリモコンの操作性の良さを失うことがない。
また、操作者がわき増しスイッチ3eの操作をするだけで、その機種に対応した制御動作が自動的になされることから、操作者にとって使い勝手のよいものとなっている。
【0041】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
この実施の形態3においても、ふろ給湯機本体1、浴室リモコン2、及びメインリモコン3の各部の構成及び接続構成は図2に示した制御ブロック図とまったく同様なので、説明を省略する。
図9は本発明の実施の形態3のメインリモコン3の表示器3dの画面表示図である。
【0042】
メインリモコン3は、ふろ自動スイッチ3jを備えている。メインリモコン3の表示器3dは、ふろ湯はり機能が動作している際に表示する、例えば“ふろ湯はり入 切”と表現された文字の表示部4cから構成される。
図9の表示器3dの表示状態は、自動ふろ給湯機能を停止している状態(切状態)の表示である。
【0043】
図10はメインリモコン3が自動ふろ給湯機能を有する機種に接続され、ふろ自動スイッチ3jを押下したときの表示器3dの画面表示図である。
図10の状態は、自動ふろ給湯機能が動作している状態(入状態)である。
【0044】
図11はメインリモコン3が自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続され、ふろ自動スイッチ3jを押下したときの表示器3dの画面表示図である。
図11の状態は、自動ふろ給湯機能が使用できない内容が文章で記載されているポップアップウインドウ3iが表示され、注意喚起を促している状態である。
【0045】
図12はメインリモコン3が自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続されたときの表示器3dの別の例を示した画面表示図であり、自動ふろ給湯機能を有さない機種のときは、表示されるふろ自動スイッチ3jが表示されていない。
【0046】
図13はこの実施の形態3おけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートであり、このフローチャートを中心にその制御動作の詳細を説明する。
ステップS41では、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dにて、自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種であるかを識別させる通信信号を通信回路1cへ出力し、メインリモコン3の通信回路3cからの信号をメインリモコン制御部3aにて受信することにより、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種であるかを判別する。ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が自動ふろ給湯機能を有する機種の場合はステップS42へ、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が自動ふろ給湯機能を有さない機種の場合はステップS43へ分岐する。
【0047】
ステップS42では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有する機種に接続されていることを確定する。
例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(自動ふろ給湯機種)をセットする。ステップS43では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続されていることを確定する。
例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(自動ふろ給湯機種以外)をセットする。
【0048】
そして、ステップS44では、ふろ自動スイッチ3jが押下されたかどうかを判別している。ふろ自動スイッチ3jが押下された場合にはステップS45へ移行し、押下されていない場合にはステップS44へ戻り、ふろ自動スイッチ3jが押下される状態まで待機する。
【0049】
ステップS45では、上記ステップS42,S43にて確定した自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種であるかを判別している。自動ふろ給湯機能を有する機種の場合はステップS46へ、自動ふろ給湯機能を有さない機種の場合はステップS47へ分岐する。
【0050】
ステップS46では、ふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有するであるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ自動ふろ給湯機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、自動ふろ給湯機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに自動ふろ給湯機能の動作開始の表示が出力される(図10参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに自動ふろ給湯機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「お湯はりをします。」と発声し、自動ふろ給湯機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS48に移行する。
【0051】
ステップS47では、ふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有さない機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ自動ふろ給湯機能の動作開始の通信信号を出力しない。また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに自動ふろ給湯機能の動作禁止の表示が出力される(図11参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに自動ふろ給湯機能の動作を禁止する音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定できません」と発声し、音声によって機能が禁止されていることを操作者に認知させる。その後、ステップS48に移行する。
【0052】
ステップS48では、ふろ自動スイッチ3jが再度押下されたかどうかを判別している。ふろ自動スイッチ3jが再度押下された場合にはステップS49へ移行し、ふろ自動スイッチ3jが押下されていない場合にはステップS48へ戻り、ふろ自動スイッチ3jが押下される状態まで待機する。
【0053】
ステップS49では、上記のステップS42,S43にて確定した自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種かを再度判別している。自動ふろ給湯機能を有する機種の場合はステップS50へ、自動ふろ給湯機能を有さない機種の場合はステップS51へ分岐する。
【0054】
ステップS50では、ふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ自動ふろ給湯機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、自動ふろ給湯機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに自動ふろ給湯機能の動作停止の表示が出力される(図9参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに自動ふろ給湯機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「お湯はりを中止します」と発声し、自動ふろ給湯機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0055】
ステップS51では、ステップS47と同様の制御をおこなう。
【0056】
上記のように、この実施の形態3においても、自動ふろ給湯機能を有するか有さない異なるふろ給湯機本体1に対して、何れの機種が接続されても、接続された機種の機能を自動的に認識しているので、例えば、切り替えスイッチによる切り替え操作等が不要になっており、使い勝手がよいものとなっている。
また、その接続された機種に対応して音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容を選択するようにしたので、従来の機種に対応した専用のリモコンの操作性の良さを失うことがない。
また、操作者がふろ自動スイッチ3jの操作をするだけで、その機種に対応した制御動作が自動的になされることから、操作者にとって使い勝手のよいものとなっている。
【0057】
また、この実施の形態3では、自動ふろ給湯機能を有さない機種にメインリモコン3が接続されたときの表示器2dにおいて、ふろ自動スイッチ3jを表示しているが、あえてスイッチ自体を表示させないこともできる(図12参照)。
また、例えば、ふろ自動スイッチは表示しているが、スイッチのデザインをグレーアウトとしスイッチ自体が押せない状態であることを認知させることもできる(図示せず)。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態1を示すふろ給湯機とメインリモコンと浴室リモコンの制御ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1のメインリモコンの表示器の画面表示図で、(a)は上部わき上げ機能を有する機種の場合で、(b)は深夜のみわき上げ機能を有する機種の場合を示している。
【図3】本発明の実施の形態1のメインリモコンが上部わき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器の画面表示図である。
【図4】本発明の実施の形態1のメインリモコンが深夜のみわき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器の画面表示図である。
【図5】上記の実施の形態1におけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2を示すメインリモコンが昼間わき増し機能を有さない機種に接続され、昼間わき増しスイッチが押下されたときの表示器の画面表示図である。
【図7】本発明の実施の形態2を示すメインリモコンが昼間わき増し機能を有さない機種に接続されたときの別の例を示す表示器の画面表示図である。
【図8】上記の実施の形態2におけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態3を示すメインリモコンの表示器の画面表示図である。
【図10】本発明の実施の形態3を示すメインリモコンが自動ふろ給湯機能を有する機種に接続され、自動ふろ給湯が動作しているときの表示器の画面表示図である。
【図11】本発明の実施の形態3を示すメインリモコンが自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続され、ふろ自動スイッチが押下されたときの表示器の概略図である
【図12】本発明の実施の形態3のメインリモコンが自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続されたときの別の例を示す表示器の画面表示図である。
【図13】上記の実施の形態3におけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
1 ふろ給湯機本体、1b 電源部、1c 通信回路、1d 給湯器本体制御部、2 浴室リモコン、2a 浴室リモコン制御部、2b 電源部、2c 通信回路、2d 表示器、2e スイッチ、2f 音声変換部、2g アンプ、2h スピーカー、3 メインリモコン、3a メインリモコン制御部、3b 電源部、3c 通信回路、3d 表示器、3e スイッチ、3f 音声変換部、3g アンプ、3h スピーカー、3i ポップアップウインドウ、3j ふろ自動スイッチ、4a,4b,4c 表示部。
【技術分野】
【0001】
本発明はふろ給湯機のリモコンに関し、特に機種によって機能が異なる複数の機種に対応可能なふろ給湯機のリモコンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接続された給湯器から送信される給湯器の識別情報を受信して、その機種情報と予め、リモコン装置に記憶された機種データと照合して、リモコン装置と給湯器との組合せが適正であるか否かを判断し、接続された給湯器が当該リモコン装置に対応していない場合は、その旨を表示器に表示するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−324561号公報(第4-5頁、図3−図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、浴槽に自動的にお湯はりをする機能を持った機種と持っていない機種や、温水器の湯量が不足した際に昼間の電力を使用してお湯をわき増す昼間わき増し機能(上部わき増し、深夜のみわき増し)に対して入力操作に応じた音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容や、スイッチ名称等に相違があるため、一方の機種にしか対応することができない1対1の専用リモコンを別々に生産していた。
このため、機種数が増加してしまうことによって、生産効率や物流効率およびサービス効率が悪化し、更には、購入の際に、ふろ給湯機とリモコンの組み合わせ選定の煩わしさが生じてしまい、発注時や据付時に、給湯機とリモコンとの機種違いが発生してしまうという問題点があった。
特許文献1の給湯器のリモコン装置は、上述した従来の問題点を解消するために提案されたものである。しかしながら、上記特許文献1に示された給湯器のリモコン装置は、接続されている給湯器の機種を自動判別して、未対応の機種が接続された場合に、その旨を報知することにより、未対応の機種が誤って接続されるのを防止したり、誤操作を抑制したりするだけで、リモコン装置を交換するまでの間の応急使用ができるだけであって、実使用にあたっては、複数の機種に対応できるようにはなっていなく、上記従来の問題点をすべて解消するには至っていない。
【0005】
本発明は、上記従来の課題をすべて解決するためになされたものであり、従来リモコンの操作性の良さを失うことなく、機能の異なる複数の機種に対応することができるふろ給湯機のリモコンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るふろ給湯機のリモコンは、ふろ給湯機の動作を命令する入力操作の応答を音で報知する機能又は視覚的に認知させるための表示機能を有するふろ給湯機のリモコンにおいて、機能の異なる複数の機種に対応して報知内容又は表示内容を選択する制御手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のふろ給湯機のリモコンは、多機種に対応することができる共通リモコンとなるため、1機種のみの生産となり、生産効率や物流効率およびサービス効率を改善することが可能であり、発注時や据付時の給湯機とリモコンとの機種違いも発生しなくなる。また、機種独自の音声、電子音等による報知機能又は視覚的に認知させるための独自の表示機能を無理に統一しなくてもよいため、従来のリモコンの操作性の良さを失うことのない、ふろ給湯機のリモコンを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示すふろ給湯機とリモコンの制御ブロック図である。
図1において、ふろ給湯機本体1には、通常、浴室内の壁面に設置され、設定温度、設定湯量等の設定値の変更やふろ給湯機能等の動作及び停止を命令する浴室リモコン2と、通常、台所や居間等の壁面に設置され、ふろ給湯機能等の動作および停止を命令するメインリモコン3とが接続されている。
【0009】
前記ふろ給湯機本体1は、電源部1b、浴室リモコン2及びメインリモコン3との通信信号の変換をおこなう通信回路1c、浴室リモコン2およびメインリモコン3との通信信号の解析及び送受信を行う制御部1dを備えている。
前記浴室リモコン2は、浴室リモコン制御部2a、電源部2b、前記ふろ給湯機本体1との通信信号の変換をおこなう通信回路2c、表示器2d、わき増し機能を動作又は停止させるわき増しスイッチ2e、音声変換部2f、アンプ2g、スピーカー2h等を備えている。
前記浴室リモコン制御部2aは、前記表示器2dへの出力命令や、音声変換部2fへの音声フレーズの発声および停止命令を行い、わき増し機能を動作又は停止させるスイッチ2eからの押下信号を解析し、昼間のわき増し機能が動作状態か、あるいは停止状態かを判断する。
【0010】
前記メインリモコン3は、メインリモコン制御部3a、電源部3b、ふろ給湯機本体1との通信信号の変換をおこなう通信回路3c、表示器3d、、わき増し機能を動作又は停止させるわき増しスイッチ3e、音声変換部3f、アンプ3g、スピーカー3h等を備えている。
前記メインリモコン制御部3dは、表示器3dへの出力命令や、音声変換部3fへの音声フレーズの発声および停止命令を行い、わき増し機能を動作又は停止させるスイッチ3eからの押下信号を解析し、わき増し機能が動作状態か、あるいは停止状態かを判断する。
【0011】
ここで、前記メインリモコン3には、ふろ給湯機本体1のリモコン操作に加え、床暖房機、浴室乾燥機、エアコン、照明機器等が複数接続(図示せず)されて、これらの住宅設備機器の統合操作も行えるホームネットワークリモコンも含まれる。
また、前記メインリモコン3には、インターネット接続が可能な端子(図示せず)が設けられ、これを利用したWEB機能やメール機能などの操作も行えるインターネットリモコンも含まれる。
【0012】
また、前記ふろ給湯機本体1は給湯機本体制御部1dを備えており、ここでは、タンク内の上部半分のお湯をわき増す昼間わき増し機能としての上部わき上げ機能を有する機種と、昼間のわき上げを一切停止させる深夜のみわき上げ機能を有する機種の2機種が存在して、その何れかが取り付けられるものとする。
【0013】
図2は実施の形態1のメインリモコン3の表示器3dの画面表示図である。
前記メインリモコン3に備えられたわき増し機能(上部わき増し、深夜のみわき増し、満タンわき増しの何れか2つの)のわき増しスイッチ3eは、通常、表示器3dの上に配置されたタッチパネルと表示器3dに描画されているボタンデザインにより構成されている。
図2の表示状態は、わき増し機能が停止している状態の表示で、図2の(a)はタンク内の上部半分のお湯をわき増す昼間わき増し機能としての上部わき上げ機能を有する機種の場合で、図2の(b)は昼間のわき上げを一切停止させる深夜のみわき上げ機能を有する機種の場合を示している。
【0014】
図3はメインリモコン3が昼間わき増し機能としての上部わき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器3dの表示状態を示す画面図である。
前記メインリモコン3の表示器3dは、昼間のわき増し機能である上部わき増しが動作している際に表示する、例えば、“上部わき増し 入 切 ”と表現された文字の表示部4aから構成される。
図3の表示状態は、上部わき増し機能は動作している状態の表示となっている。
【0015】
図4は図2のメインリモコン3が深夜のみわき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器3dの画面図である。
前記メインリモコン3の表示器3dは、深夜のみわき増しが動作している際に表示する例えば、“深夜のみわき増し 入 切”と表現された文字の表示部4bから構成される。
図4の表示器3dの表示状態は、深夜のみわき増し機能は動作している状態の表示となっている。
【0016】
図5はこの実施の形態1に係るふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートであり、このフローチャート及び図1〜図4を用いて、その制御動作の詳細を説明する。
ステップS1では、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dにて、昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有するか深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを識別させる通信信号を通信回路1cへ出力し、メインリモコン3の通信回路3cからの信号をメインリモコン制御部3aにて受信することにより、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有するか深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを判別する。
そして、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が上部わき増し機能を有する機種と判別した場合は、ステップS2へ、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が深夜のみわき増し機能を有する機種と判別した場合はステップS3へ分岐する。
【0017】
ステップS2では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が上部わき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(上部わき増し機種)をセットする。
ステップS3では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が深夜のみわき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(深夜のみわき増し)をセットする。
【0018】
ステップS4では、上記のステップS2,S3にて確定した昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有する機種か、それとも深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを判別している。上部わき増し機能を有する機種の場合はステップS5へ、深夜のみわき増し機能を有する機種の場合はステップS6へ分岐する。
【0019】
ステップS5では、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS7へ分岐し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS5へ戻り、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
ステップS6では,深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS8へ分岐し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS6へ戻り、深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0020】
ステップS7では、ふろ給湯機本体1が上部わき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ上部わき増し機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、上部わき増し機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに上部わき増し機能の動作開始の表示が出力される(図3参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに上部わき増し機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定されました」と発声し、上部わき増し機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS9に移行する。
【0021】
ステップS8では、ふろ給湯機本体1が深夜のみわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ深夜のみわき増し機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、深夜のみわき増し機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに深夜のみわき増し機能の動作開始の表示が出力される(図4参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに深夜のみわき増し機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定されました」と発声し、上部わき増し機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS9に移行する。
【0022】
ステップS9では、上記のステップS2,S3で確定した昼間わき増し機能として上部わき増し機能を有する機種か、それとも深夜のみわき増し機能を有する機種であるかを再度判別している。上部わき増し機能を有する機種の場合はステップS10へ、深夜のみわき増し機能を有する機種の場合はステップS11へ分岐する。
【0023】
ステップS10では、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS12へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS10へ戻り、上部わき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
ステップS11では深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS13へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS11へ戻り、深夜のみわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0024】
ステップS12では、ふろ給湯機本体1が上部わき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ上部わき増し機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、上部わき増し機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに上部わき増し機能の動作停止の表示が出力される(図2(a)参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに上部わき増し機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「解除されました」と発声し、上部わき増し機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0025】
ステップS13では、ふろ給湯機本体1が深夜のみわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ深夜のみわき増し機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、深夜のみわき増し機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに深夜のみわき増し機能の動作停止の表示が出力される(図2(b)参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換回路3fに深夜のみわき増し機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「解除されました」と発声し、深夜のみわき増し機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0026】
上記のように、この実施の形態1においては、昼間のわき増し機能を有する有さない異なるふろ給湯機本体1に対して、何れの機種が接続されても、接続された機種の機能を自動的に認識しているので、例えば、切り替えスイッチによる切り替え操作等が不要になっており、使い勝手がよいものとなっている。
また、その接続された機種に対応して音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容を選択するようにしたので、従来の機種に対応した専用のリモコンの操作性の良さを失うことがない。
また、操作者が昼間のわき増しスイッチ3eの操作をするだけで、その機種に対応した制御動作が自動的になされることから、操作者にとって使い勝手のよいものとなっている。
【0027】
なお、この実施の形態1では、メインリモコン3に配置したわき増しスイッチ3eを例について説明したが、浴室リモコン2に配置したわき増しスイチ2eでも同様であり、その場合にも同様な効果が得られる。
また、図5のフローチャートについても、本発明はその制御方法に限定されるものではなく、適宜変更してもよいことはいうまでもない。
例えば、機種に応じた制御プログラムをそれぞれ用意しておいて、1度機種が確定すると、該当する制御プログラムを実行するようにしてもよい。
また、浴室リモコン2及びメインリモコン3が有線を介してふろ給湯機本体1と接続された場合ついて説明したが、無線により信号を授受するようにしてもよい。
実施の形態2.
【0028】
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
この実施の形態2においても、ふろ給湯機本体1、浴室リモコン2、及びメインリモコン3の各部の構成及び接続構成は図2に示した制御ブロック図とまったく同様なので、説明を省略する。
図6は本発明の実施の形態2を示すもので、メインリモコン3が昼間のわき増し機能である上部わき増し機能を有さない機種に接続され、所定時間以上上部わき増しスイッチ3eを押下したときの表示器3dの画面表示図である。
上部わき増し機能が使用できない内容が文章で記載されているポップアップウインドウ3iが表示され、操作者に注意喚起を促している。深夜のみわき増し機能を有さない機種に接続されたときも、同等な表示となることはいうまでもない。
【0029】
図7は本発明の実施の形態2の別の例を示すもので、メインリモコン3が昼間のわき増し機能である上部わき増し機能を有さない機種に接続されたときの表示器3dの画面表示図である。
昼間わき増し機能を有さない機種が接続されたときは、表示される昼間のわき増しスイッチ3eが全て表示されない。
【0030】
次に、本発明の実施の形態2について、図8のフローチャートを中心にその制御の詳細を説明する。
ステップS21においては、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dにて、昼間のわき増し機能を有するか有さない機種であるかを識別させる通信信号を通信回路1cへ出力し、メインリモコン3の通信回路3cからの信号をメインリモコン3のメインリモコン制御部3aにて受信することにより、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種か、有さない機種であるかを判別する。そして、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が昼間のわき増し機能を有する機種の場合はステップS22へ、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が昼間のわき増し機能を有さない機種の場合はステップS23へ分岐する。
【0031】
ステップS22では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1の昼間のわき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(昼間のわき増し機種)をセットする。
ステップS23では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種に接続されていることを確定する。例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(昼間のわき増し機種以外)をセットする。
【0032】
そして、ステップS24では、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS25へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS24へ戻り、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0033】
ステップS25では、上記ステップS22,S23にて確定した昼間のわき増し機能を有するか有さない機種であるかを再度判別している。昼間のわき増し機能を有する機種の場合はステップS26へ、昼間のわき増し機能を有さない機種の場合はステップS27へ分岐する。
【0034】
ステップS26では、ふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ昼間のわき増し機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、昼間のわき増し機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに昼間のわき増し機能の動作開始の表示が出力される(図3,図4参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに昼間のわき増し機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定されました。」と発声し、昼間のわき増し機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS28に移行する。
【0035】
ステップS7では、ふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有さない機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ昼間のわき増し機能の動作開始の通信信号を出力しない。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに昼間のわき増し機能の動作禁止の表示が出力される(図6参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに昼間のわき増し機能の動作を禁止する音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「設定できません」と発声し、音声によって機能が禁止されていることを操作者に認知させる。その後、ステップS28に移行する。
【0036】
ステップS28では、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下されたかどうかを判別している。所定時間以上押下された場合にはステップS29へ移行し、所定時間以上押下されていない場合にはステップS28へ戻り、昼間のわき増しスイッチ3eが所定時間以上押下される状態まで待機する。
【0037】
ステップS29では、上記のステップS22,S23にて確定した昼間のわき増し機能を有するか有さない機種かを再度判別している。昼間のわき増し機能を有する機種の場合はステップS30へ、昼間のわき増し機能を有さない機種の場合はステップS31へ分岐する。
【0038】
ステップS30では、ふろ給湯機本体1が昼間のわき増し機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ昼間のわき増し機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、昼間のわき増し機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに昼間のわき増し機能の動作停止の表示が出力される(図2(a)参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに昼間のわき増し機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば「解除されました。」と発声し、昼間のわき増し機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0039】
ステップS31では、ステップS27と同様の制御をおこなう。
【0040】
上記のように、この実施の形態2においても、昼間のわき増し機能を有するか有さない異なるふろ給湯機本体1に対して、何れの機種が接続されても、接続された機種の機能を自動的に認識しているので、例えば、切り替えスイッチによる切り替え操作等が不要になっており、使い勝手がよいものとなっている。
また、その接続された機種に対応して音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容を選択するようにしたので、従来の機種に対応した専用のリモコンの操作性の良さを失うことがない。
また、操作者がわき増しスイッチ3eの操作をするだけで、その機種に対応した制御動作が自動的になされることから、操作者にとって使い勝手のよいものとなっている。
【0041】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
この実施の形態3においても、ふろ給湯機本体1、浴室リモコン2、及びメインリモコン3の各部の構成及び接続構成は図2に示した制御ブロック図とまったく同様なので、説明を省略する。
図9は本発明の実施の形態3のメインリモコン3の表示器3dの画面表示図である。
【0042】
メインリモコン3は、ふろ自動スイッチ3jを備えている。メインリモコン3の表示器3dは、ふろ湯はり機能が動作している際に表示する、例えば“ふろ湯はり入 切”と表現された文字の表示部4cから構成される。
図9の表示器3dの表示状態は、自動ふろ給湯機能を停止している状態(切状態)の表示である。
【0043】
図10はメインリモコン3が自動ふろ給湯機能を有する機種に接続され、ふろ自動スイッチ3jを押下したときの表示器3dの画面表示図である。
図10の状態は、自動ふろ給湯機能が動作している状態(入状態)である。
【0044】
図11はメインリモコン3が自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続され、ふろ自動スイッチ3jを押下したときの表示器3dの画面表示図である。
図11の状態は、自動ふろ給湯機能が使用できない内容が文章で記載されているポップアップウインドウ3iが表示され、注意喚起を促している状態である。
【0045】
図12はメインリモコン3が自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続されたときの表示器3dの別の例を示した画面表示図であり、自動ふろ給湯機能を有さない機種のときは、表示されるふろ自動スイッチ3jが表示されていない。
【0046】
図13はこの実施の形態3おけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートであり、このフローチャートを中心にその制御動作の詳細を説明する。
ステップS41では、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dにて、自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種であるかを識別させる通信信号を通信回路1cへ出力し、メインリモコン3の通信回路3cからの信号をメインリモコン制御部3aにて受信することにより、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種であるかを判別する。ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が自動ふろ給湯機能を有する機種の場合はステップS42へ、ふろ給湯機本体1から受信した通信信号が自動ふろ給湯機能を有さない機種の場合はステップS43へ分岐する。
【0047】
ステップS42では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有する機種に接続されていることを確定する。
例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(自動ふろ給湯機種)をセットする。ステップS43では、メインリモコン3がふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続されていることを確定する。
例えば、メインリモコン制御部3aに内蔵されているメモリにフラグ(自動ふろ給湯機種以外)をセットする。
【0048】
そして、ステップS44では、ふろ自動スイッチ3jが押下されたかどうかを判別している。ふろ自動スイッチ3jが押下された場合にはステップS45へ移行し、押下されていない場合にはステップS44へ戻り、ふろ自動スイッチ3jが押下される状態まで待機する。
【0049】
ステップS45では、上記ステップS42,S43にて確定した自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種であるかを判別している。自動ふろ給湯機能を有する機種の場合はステップS46へ、自動ふろ給湯機能を有さない機種の場合はステップS47へ分岐する。
【0050】
ステップS46では、ふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有するであるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ自動ふろ給湯機能の動作開始の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその信号を受信することにより、自動ふろ給湯機能の動作を開始させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに自動ふろ給湯機能の動作開始の表示が出力される(図10参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに自動ふろ給湯機能の動作を開始させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「お湯はりをします。」と発声し、自動ふろ給湯機能が動作し始めたことを音声によって操作者に認知させる。その後、ステップS48に移行する。
【0051】
ステップS47では、ふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有さない機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ自動ふろ給湯機能の動作開始の通信信号を出力しない。また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに自動ふろ給湯機能の動作禁止の表示が出力される(図11参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに自動ふろ給湯機能の動作を禁止する音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「設定できません」と発声し、音声によって機能が禁止されていることを操作者に認知させる。その後、ステップS48に移行する。
【0052】
ステップS48では、ふろ自動スイッチ3jが再度押下されたかどうかを判別している。ふろ自動スイッチ3jが再度押下された場合にはステップS49へ移行し、ふろ自動スイッチ3jが押下されていない場合にはステップS48へ戻り、ふろ自動スイッチ3jが押下される状態まで待機する。
【0053】
ステップS49では、上記のステップS42,S43にて確定した自動ふろ給湯機能を有するか有さない機種かを再度判別している。自動ふろ給湯機能を有する機種の場合はステップS50へ、自動ふろ給湯機能を有さない機種の場合はステップS51へ分岐する。
【0054】
ステップS50では、ふろ給湯機本体1が自動ふろ給湯機能を有する機種であるため、メインリモコン制御部3aから通信回路3cへ自動ふろ給湯機能の動作停止の通信信号を出力し、ふろ給湯機本体1の給湯機本体制御部1dは通信回路1cを介してその受信することにより、自動ふろ給湯機能の動作を停止させる。
また、メインリモコン制御部3aから表示器3dに自動ふろ給湯機能の動作停止の表示が出力される(図9参照)。
また、メインリモコン制御部3aから音声変換部3fに自動ふろ給湯機能の動作を停止させる音声フレーズの発声命令が出力され、アンプ3gを経由してスピーカー3hから、例えば、「お湯はりを中止します」と発声し、自動ふろ給湯機能が停止したことを音声によって操作者に認知させる。
【0055】
ステップS51では、ステップS47と同様の制御をおこなう。
【0056】
上記のように、この実施の形態3においても、自動ふろ給湯機能を有するか有さない異なるふろ給湯機本体1に対して、何れの機種が接続されても、接続された機種の機能を自動的に認識しているので、例えば、切り替えスイッチによる切り替え操作等が不要になっており、使い勝手がよいものとなっている。
また、その接続された機種に対応して音声、電子音等による報知内容や、視覚的に認知させるための表示内容を選択するようにしたので、従来の機種に対応した専用のリモコンの操作性の良さを失うことがない。
また、操作者がふろ自動スイッチ3jの操作をするだけで、その機種に対応した制御動作が自動的になされることから、操作者にとって使い勝手のよいものとなっている。
【0057】
また、この実施の形態3では、自動ふろ給湯機能を有さない機種にメインリモコン3が接続されたときの表示器2dにおいて、ふろ自動スイッチ3jを表示しているが、あえてスイッチ自体を表示させないこともできる(図12参照)。
また、例えば、ふろ自動スイッチは表示しているが、スイッチのデザインをグレーアウトとしスイッチ自体が押せない状態であることを認知させることもできる(図示せず)。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態1を示すふろ給湯機とメインリモコンと浴室リモコンの制御ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1のメインリモコンの表示器の画面表示図で、(a)は上部わき上げ機能を有する機種の場合で、(b)は深夜のみわき上げ機能を有する機種の場合を示している。
【図3】本発明の実施の形態1のメインリモコンが上部わき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器の画面表示図である。
【図4】本発明の実施の形態1のメインリモコンが深夜のみわき増し機能を有する機種に接続されたときの表示器の画面表示図である。
【図5】上記の実施の形態1におけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2を示すメインリモコンが昼間わき増し機能を有さない機種に接続され、昼間わき増しスイッチが押下されたときの表示器の画面表示図である。
【図7】本発明の実施の形態2を示すメインリモコンが昼間わき増し機能を有さない機種に接続されたときの別の例を示す表示器の画面表示図である。
【図8】上記の実施の形態2におけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態3を示すメインリモコンの表示器の画面表示図である。
【図10】本発明の実施の形態3を示すメインリモコンが自動ふろ給湯機能を有する機種に接続され、自動ふろ給湯が動作しているときの表示器の画面表示図である。
【図11】本発明の実施の形態3を示すメインリモコンが自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続され、ふろ自動スイッチが押下されたときの表示器の概略図である
【図12】本発明の実施の形態3のメインリモコンが自動ふろ給湯機能を有さない機種に接続されたときの別の例を示す表示器の画面表示図である。
【図13】上記の実施の形態3におけるふろ給湯機の制御処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
1 ふろ給湯機本体、1b 電源部、1c 通信回路、1d 給湯器本体制御部、2 浴室リモコン、2a 浴室リモコン制御部、2b 電源部、2c 通信回路、2d 表示器、2e スイッチ、2f 音声変換部、2g アンプ、2h スピーカー、3 メインリモコン、3a メインリモコン制御部、3b 電源部、3c 通信回路、3d 表示器、3e スイッチ、3f 音声変換部、3g アンプ、3h スピーカー、3i ポップアップウインドウ、3j ふろ自動スイッチ、4a,4b,4c 表示部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ふろ給湯機の動作を指令する入力操作の応答を音で報知する報知機能又は視覚的に認知させるための表示機能を有するふろ給湯機のリモコンにおいて、機能の異なるふろ給湯機の機種に対応して報知内容又は表示内容を自動的に選択するリモコン制御部を備えたことを特徴とする特徴とするふろ給湯機のリモコン。
【請求項2】
前記リモコン制御部は、前記ふろ給湯機の機種が昼間わき増し機能として上部わき増し機能なのか、深夜のみわき増し機能の何れであるかを自動的に判別して、その機種に対応した報知内容又は表示内容を自動的に選択することを特徴とする請求項1記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項3】
前記リモコン制御部は、前記ふろ給湯機の機種が昼間わき増し機能が有るか無いかの何れであるかを自動的に判別して、その機種に対応した報知内容又は表示内容を自動的に選択することを特徴とする請求項1記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項4】
前記リモコン制御部は、前記ふろ給湯機の機種が自動ふろ給湯機能が有るか無いかの何れであるかを自動的に判別して、その機種に対応した報知内容又は表示内容を自動的選択することを特徴とする請求項1記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項5】
ふろ給湯機の動作を指令する操作ボタンを備え、前記リモコン制御部は、前記操作ボタンによる指令があると、既に判別された給湯機の機種に対応した制御動作を行わせることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項6】
前記リモコン制御部は、前記操作ボタンによる指令があると、既に判別された給湯機の機種に対応して音声若しくは電子音の内容又は表示内容を選択することを特徴とする請求項5記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項1】
ふろ給湯機の動作を指令する入力操作の応答を音で報知する報知機能又は視覚的に認知させるための表示機能を有するふろ給湯機のリモコンにおいて、機能の異なるふろ給湯機の機種に対応して報知内容又は表示内容を自動的に選択するリモコン制御部を備えたことを特徴とする特徴とするふろ給湯機のリモコン。
【請求項2】
前記リモコン制御部は、前記ふろ給湯機の機種が昼間わき増し機能として上部わき増し機能なのか、深夜のみわき増し機能の何れであるかを自動的に判別して、その機種に対応した報知内容又は表示内容を自動的に選択することを特徴とする請求項1記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項3】
前記リモコン制御部は、前記ふろ給湯機の機種が昼間わき増し機能が有るか無いかの何れであるかを自動的に判別して、その機種に対応した報知内容又は表示内容を自動的に選択することを特徴とする請求項1記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項4】
前記リモコン制御部は、前記ふろ給湯機の機種が自動ふろ給湯機能が有るか無いかの何れであるかを自動的に判別して、その機種に対応した報知内容又は表示内容を自動的選択することを特徴とする請求項1記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項5】
ふろ給湯機の動作を指令する操作ボタンを備え、前記リモコン制御部は、前記操作ボタンによる指令があると、既に判別された給湯機の機種に対応した制御動作を行わせることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のふろ給湯機のリモコン。
【請求項6】
前記リモコン制御部は、前記操作ボタンによる指令があると、既に判別された給湯機の機種に対応して音声若しくは電子音の内容又は表示内容を選択することを特徴とする請求項5記載のふろ給湯機のリモコン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−292320(P2006−292320A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−116531(P2005−116531)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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