説明

アンテナ装置及びこれを用いた無線モジュール並びに無線通信機器

【課題】低周波側と高周波側の共振周波数の間隔が離れる場合であっても、低周波アンテナ素子の折り返し数を少なくし、これにより高周波の放射特性を向上させる。
【解決手段】プリント基板上に実装されるアンテナブロック10は、アンテナキャリア11の表面に形成された第1及び第2の放射電極12,13と、第1の放射電極12と第2の放射電極13の端部同士を電気的に接続する第1のスイッチとを備えている。第1及び第2の放射電極12,13は折り返し構造の帯状パターンからなり、特に、第1の放射電極12は高周波アンテナの共振波長の約1/4の長さを有する。アンテナ装置1は、第1のスイッチがオフのときに第1の放射電極12によって高周波アンテナ素子が構成され、第1のスイッチがオンのときに第1の放射電極12と第2の放射電極13との連結によって低周波アンテナ素子が構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置に関し、特に、高周波アンテナ素子及び低周波アンテナ素子の切り換え構造に関する。また、本発明は、そのようなアンテナ装置を用いた無線モジュール並びに無線通信機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の無線通信機器に内蔵されるアンテナの一つとして複共振アンテナが知られている(例えば特許文献1、2参照)。複共振アンテナは、複数の放射導体の給電点が共通且つ共振周波数が異なるように構成されたものであり、例えば2つの放射導体のうちの一方をUHFアンテナ、他方をVHFアンテナとして使用することができる。また、周波数帯域の一部分が重なり合うように2つの共振周波数をわずかにずらすことで共振周波数の広帯域化を図ることも可能である。
【0003】
図9は、従来の複共振アンテナの構造の一例を示す略斜視図である。
【0004】
図9に示すように、従来の複共振アンテナ100は、表面に放射電極パターンが形成されたアンテナブロック101と、アンテナブロック101が実装されたプリント基板104とを備えている。アンテナブロック101は、低周波アンテナ素子102及び高周波アンテナ素子103と備えており、低周波アンテナ素子102の一端は、プリント基板104上の給電ライン105の先端部に接続されている。
【0005】
低周波アンテナ素子102及び高周波アンテナ素子103は折り返し構造の導体パターンであり、特に低周波アンテナ素子102はミアンダ状に形成されているので、所定の電気長を確保することができ、VHF帯の周波数を送受信することが可能である。一方、高周波アンテナ素子103は、低周波アンテナ素子102の途中から分岐した構造となっており、その全長は低周波アンテナ素子102よりも短い。したがって、低周波アンテナ素子102よりも高いUHF帯で動作することができる。
【0006】
複共振アンテナに関する他の従来技術としては、例えば、複共振アンテナと共に第1及び第2の無給電素子を用いたものがある(特許文献1参照)。複共振アンテナで送受信する電波の周波数が第1の周波数帯に該当する場合には、当該第1の周波数帯域の電波に共振する第1の無給電素子を接地電位に接続し、第2の周波数帯に該当する場合には、当該第2の周波数帯域の電波に共振する第2の無給電素子を接地電位に接続することにより、周波数帯域毎に最適なアンテナ特性を得ることが可能である。
【0007】
また、特許文献2には、アンテナ長が短く、しかも他の共振周波数に影響を与えることなく所望の共振周波数のみを制御可能なアンテナが記載されている。このアンテナは、高周波のUHF帯で用いる放射電極と、低周波のVHF帯で用いる追加放射電極とを備え、追加放射電極は、インダクタを介して放射電極の途中から分岐されており、その先端部はリアクタンス可変回路を介して接地されている。アンテナが所定のUHF帯で送受信する際は、放射電極が当該UHF帯で共振する。このとき、インダクタはUHF帯以上の周波数に対して高インピーダンスとなるチョークコイルであるため、追加放射電極は当該UHFで共振しない。また、UHF帯よりも低いVHF帯では、インダクタが高インピーダンスにならないので、追加放射電極はこのVHF帯で共振することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−320520号公報
【特許文献2】特開2007−194995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図9に示した従来の複共振アンテナは、低周波側の共振周波数と高周波側の共振周波数の間隔が離れる場合において低周波アンテナ素子102を限られたスペース内に収めようとすると、放射電極を構成する帯状パターンの折り返し数が増加し、これにより不要な高次モードが発生して高周波の放射特性を劣化させるという問題がある。すなわち、上述した従来の複共振アンテナは、共振周波数が低いほうのアンテナ素子によって生成された高調波が、共振周波数が高いほうのアンテナ素子に重畳されると、ある一箇所でアンテナ利得が急激に落ち込むポイントが発生する。例えば、低周波側の共振周波数を約200MHz、高周波側の共振周波数を400〜800MHzとするとき、200MHzの約3倍の周波数、つまり600MHz付近の高調波が重畳されやすく、この周波数での利得が急激に低下する傾向が見られる。
【0010】
また、特許文献2に記載のアンテナは、アンテナとグランドとの間のリアクタンスを変化させることで低周波側の共振周波数をカバーするものであり、低周波側のアンテナの電気長を長くみせることが出来ないので、低周波側のアンテナ特性については十分でなく、さらなる向上が求められている。
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、低周波側の共振周波数と高周波側の共振周波数の間隔が離れる場合であっても、低周波アンテナ素子の折り返し数を少なくし、これにより高周波の放射特性を向上させることが可能なアンテナ装置を提供することにある。また、本発明の目的は、そのようなアンテナ装置を用いた高性能な無線モジュール並びに無線通信機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明によるアンテナ装置は、折り返し構造の帯状パターンからなる第1及び第2の放射電極と、前記第1の放射電極と前記第2の放射電極の端部同士を電気的に接続する第1のスイッチとを備え、前記第1のスイッチがオフのときに前記第1の放射電極によって高周波アンテナ素子が構成され、前記第1のスイッチがオンのときに前記第1の放射電極と前記第2の放射電極との連結によって低周波アンテナ素子が構成されることを特徴とする。
【0013】
本発明においては、高周波アンテナとして機能する第1の放射電極の先端部付近、つまり給電点から約1/4波長の位置にスイッチを配置し、低周波側付加エレメントの接続状態を切り替えることにより、低周波側に適したアンテナ、高周波側に適したアンテナを切り替えることができる。高周波アンテナとして動作させたい場合には、スイッチをオフ状態とし、低周波側付加エレメントを非接続とすることで、高周波側の周波数帯においてシンプルな1/4波長構造のモノポールアンテナとなるので、低周波側エレメントの高調波による悪影響を取り除き、高周波帯域において最大の放射特性を実現することができる。また、低周波アンテナとして動作させたい場合には、スイッチをオン状態とし、低周波側付加エレメントを接続することにより、低周波側エレメントの全長を出来る限り長くする構造とすることができる。
【0014】
本発明によるアンテナ装置は、前記高周波アンテナ素子のインピーダンスを調整する第1のマッチング回路部と、前記低周波アンテナ素子のインピーダンスを調整する第2のマッチング回路部と、前記第1のスイッチがオフのとき前記第1の放射電極に前記第1のマッチング回路部を接続し、前記第1のスイッチがオンのとき前記第1の放射電極に前記第2のマッチング回路部を接続する第2のスイッチをさらに備えることが好ましい。この構成によれば、第1のスイッチに連動して第2のスイッチを切り換えてアンテナ素子に適したマッチング回路を提供することができ、アンテナ特性の向上を図ることができる。
【0015】
本発明において、給電点から前記第1の放射電極の先端までの長さは前記高周波アンテナ素子の共振波長の1/4であることが好ましい。この構成によれば、第1のスイッチがオフのときに第1の放射電極を高周波アンテナ素子として確実に動作させることができ、マッチング回路による調整の負担を軽減することができる。なお、マッチング回路によって多少の調整が可能であることから、給電点から第1の放射電極の先端の長さは実質的に1/4波長であれば足りる。
【0016】
本発明によるアンテナ装置は、前記第1及び第2の放射電極を支持するアンテナキャリアと、前記第1及び第2の放射電極が実装されるプリント基板とをさらに備え、前記第1及び第2の放射電極は前記アンテナキャリアを介して前記プリント基板上に実装され、前記第1のスイッチは前記プリント基板上に設けられていることが好ましい。第1及び第2の放射電極はアンテナキャリアを介してプリント基板上に搭載されるので、各アンテナ素子をプリント基板上に容易且つ正確に実装することができる。
【0017】
本発明において、前記第1及び第2の放射電極はセラミック誘電体上に設けられていることが好ましい。一般的にセラミック誘電体は樹脂よりも誘電率が高いので、波長短縮効果が大きく、放射電極の長さをより短くすることが可能である。
【0018】
本発明によるアンテナ装置は、前記第1のスイッチと前記第2の放射電極との間に直列に挿入されたインダクタをさらに備えることが好ましい。第2の放射電極の基端部と第1のスイッチとの間にインダクタを配置した場合には、低周波アンテナ素子を構成する第2の放射電極の長さをさら短縮することが可能となる。
【0019】
また、上記課題を解決するため、本発明による無線モジュールは、上述した本発明によるアンテナ装置と、無線周波数信号を出力する無線回路部と、前記第1及び第2のスイッチを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記アンテナ装置を高周波側の周波数で動作させる場合に、前記第1のスイッチをオフにして前記第1の放射電極を単独で動作させると共に、前記第2のスイッチを切り換えて前記第1の放射電極に前記第1のマッチング回路部を接続し、前記アンテナ装置を低周波側の周波数で動作させる場合に、前記第1のスイッチをオンにして前記第1の放射電極と前記第2の放射電極とを連結すると共に、前記第2のスイッチを切り換えて前記第1の放射電極に前記第2のマッチング回路部を接続することを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明の上記目的は、上述した本発明による無線モジュールが組み込まれた無線通信機器によっても達成される。すなわち、本発明による無線通信機器は、上述した本発明による無線モジュールと、システム全体を制御するシステムコントローラと、システムコントローラによって処理されるデータを記憶するメモリと、入出力インターフェースとを少なくとも備え、前記システムコントローラは、前記無線モジュールに対して動作周波数を指示し、前記無線モジュールの制御部は、アンテナ装置を高周波アンテナとして動作させる場合には、スイッチをオフにして第1の放射電極を単独で動作させ、アンテナ装置を低周波アンテナとして動作させる場合には、スイッチをオンにして第1の放射電極と第2の放射電極とを連結して動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、低周波側の共振周波数と高周波側の共振周波数の間隔が離れる場合であっても、低周波アンテナ素子の折り返し数を少なくすることができ、これにより高周波の放射特性を向上させることが可能な複共振アンテナを提供することができる。また、本発明によれば、そのようなアンテナ装置を用いた高性能な無線モジュール並びに無線通信機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施の形態によるアンテナ装置の構成を示す略斜視図である。
【図2】図2は、アンテナブロックの構成を示す略斜視図であって、(a)は表面側、(b)は裏面側をそれぞれ示している。
【図3】図3は、プリント基板の構成を示す略斜視図である。
【図4】図4は、アンテナ装置の概略的な等価回路図である。
【図5】図5は、本実施形態によるアンテナ装置を用いた無線通信機器の構成を示す略ブロック図である。
【図6】図6は、アンテナ装置の低周波アンテナ素子の放射効率の周波数特性を示すグラフである。
【図7】図7は、アンテナ装置の高周波アンテナ素子の放射効率の周波数特性を示すグラフである。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態によるアンテナ装置の構成を示す模式図である。
【図9】図9は、従来の複共振アンテナの構造の一例を示す略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1の実施の形態によるアンテナ装置の構成を示す略斜視図である。
【0025】
図1に示すように、このアンテナ装置1は、表面に放射電極パターンが形成されたアンテナブロック10と、アンテナブロック10が実装されたプリント基板20とを備えている。アンテナブロック10は、プリント基板20の長手方向(Y方向)の一方の端部に設けられたアンテナ実装領域20A内に実装されている。アンテナ実装領域20Aはグランドパターンが排除された領域であり、アンテナ実装領域20Aの外側の領域は、高周波回路、コントローラ、インターフェース回路、ディスプレイ等、無線通信機器を構成するために必要な回路及び部品が実装された主回路領域20Bである。アンテナ実装領域20A内には給電ライン21が引き込まれており、給電ライン21の先端はアンテナブロック10に接続されている。また給電ライン21の基端は主回路領域20B内の給電点21Pとして機能する。
【0026】
図2は、アンテナブロック10の構成を示す略斜視図であって、(a)は表面側から見た図、(b)は裏面側から見た図である。
【0027】
図2に示すように、アンテナブロック10は、アンテナキャリア11と、アンテナキャリア11上に形成された第1及び第2の放射電極12,13とを備えている。第1及び第2の放射電極12,13は折り返し構造の帯状パターンからなり、アンテナキャリア11の表面に印刷されている。第1及び第2の放射電極12,13はアンテナキャリア11を介してプリント基板20上に搭載されるので、各アンテナ素子をプリント基板20上に容易且つ正確に実装することができる。
【0028】
アンテナキャリア11は、第1及び第2の放射電極12,13の支持する中空状の部材であり、外観形状は図2のX方向を長手方向とする略直方体である。アンテナキャリア11は、上面11A、X方向と平行な1つの側面11C、X方向と直交する2つの側面11E,11Fを有しているが、側面11Cと対向する側面と底面の外壁は除去されている。そのため、側面11Cと対向する面は、上面11Aを構成する外壁の肉厚部分の端面である側面11D,11Dである。
【0029】
本実施形態によるアンテナキャリア11は樹脂製であって、内部に空洞を有する中空ブロックであることが好ましい。樹脂を用いた場合は成形や加工が容易であり、上記のように完全な直方体ではない任意の形状を容易に成形することができる。また、中空状とした場合にはアンテナブロック10の軽量化及び材料コストの低減を図ることができる。
【0030】
アンテナキャリア11の材料は樹脂が好ましいが、樹脂に限定されるものではなく、目的とする周波数に応じて適宜選択すればよい。比誘電率εが大きくなるほど大きな波長短縮効果が得られるので、アンテナ素子の長さを短くできるが、放射効率が低下するため、必ずしも比誘電率εが大きければよいというわけではなく、適切な値が存在する。これによれば、十分な放射効率を確保しつつ、アンテナ素子の小型化を図ることができる。
【0031】
アンテナキャリア11の底面には段差が設けられており、高さが異なる第1〜第4の底面11B、11B、11B、11Bを有している。第1の底面11Bは、側面11C、11E、11Fの下端面であって、実装時にプリント基板と接する面である。第2、第3の底面11B、11Bは第1の底面11Bよりも高く、第1及び第2の放射電極12,13の接続端子の形成面として使用される。第4の底面11Bは第2、第3の底面11B、11Bよりもさらに高く、上面11Aの裏面を構成している。このように、アンテナキャリア11の第2の底面が適切な高さを有することにより、第1及び第2の放射電極12,13とプリント基板20との間の電気的な接続を容易且つ確実に取ることができる。
【0032】
第1の放射電極12と第2の放射電極13の端部同士を接続する位置にはアンテナキャリア11の切り欠き部11Gが設けられている。この切り欠き部11Gは、第1の放射電極12の先端をプリント基板20上のグランドからできるだけ遠ざけるために設けられている。切り欠き部11Gは、アンテナキャリア11の側面11Dと側面11Dとの段差によって形成されている。
【0033】
第1の放射電極12は、例えば400〜800MHzのUHF帯を送受信する高周波アンテナ素子として機能すると共に、第2の放射電極13と連結されて低周波アンテナ素子の一部として機能する。そのため、高周波アンテナの共振波長λに対して、第1の放射電極12の長さは、給電点21Pから給電ライン21を経由した第1の放射電極12の先端までの長さが約λ/4となるように設定されている。すなわち、給電ライン21及び第1の放射電極12の長さの合計が約λ/4である。
【0034】
第1の放射電極12はアンテナキャリア11の上面11Aであって当該上面11Aと側面11Cに共通エッジに沿って設けられている。これにより、アンテナブロック10をプリント基板20上に実装したとき、プリント基板20の外側、すなわち主回路領域20Bから見て第2の放射電極13よりも遠方に第1の放射電極12を配置することができる。低域側アンテナ素子に比べて周囲の影響を受けやすく、放射効率が低くなりやすい高周波アンテナ素子をプリント基板20の外側に配置することにより、高周波側アンテナ素子の所望の特性を確保することができる。
【0035】
第1の放射電極12は、第1〜第7の導体パターン12a〜12gの連結により形成されている。第1の導体パターン12aはアンテナキャリア11の底面11Bに形成された端子電極である。第2の導体パターン12bはアンテナキャリア11の側面11Dに形成されており、その一端は第1の導体パターン12aに接続されている。第2の導体パターン12bは上方に延びており、第3の導体パターン12cの一端に形成されている。
【0036】
第3の導体パターン12cは、アンテナキャリア11の側面11Cに向かってアンテナキャリア11の幅方向に延びる直線パターンであり、その他端は第4の導体パターン12dの一端に接続されている。第4の導体パターン12dは、アンテナキャリア11の側面11D,11Dに向かって当該アンテナキャリア11の長手方向に延びる直線パターンであり、その他端は第5の導体パターン12eに接続されている。第5の導体パターン12eは、アンテナキャリア11の幅方向に延びる直線パターンであり、その他端は第6の導体パターン12fの一端に接続されている。
【0037】
第6の導体パターン12fはアンテナキャリア11の側面11Dに形成されており、その一端は第5の導体パターン12eに接続されており、その他端は第7の導体パターン12gに接続されている。第7の導体パターン12gはアンテナキャリア11の底面11Bに形成された端子電極である。
【0038】
以上の構成により、第1の放射電極12の一端は、底面11Bから端面を経由して上面11Aに回り込み、上面11Aの外周に沿って略U字状又は略ループ状に引き回された後、端面を経由して底面11Bに再び回り込んでおり、第1の放射電極12の他端は当該底面11Bで終端されている。そして、第1の放射電極12の一端は、給電ライン21との接続端子として機能するものであり、第1の放射電極12の他端は、第2の放射電極13との接続端子として機能するものである。
【0039】
次に第2の放射電極13について説明する。
【0040】
第2の放射電極13は第1の放射電極12と接続されて使用される付加エレメントであり、例えば約200MHzのVHF帯を送受信する低周波アンテナ素子の一部として機能する。そのため、低周波アンテナの共振波長λに対して、第2の放射電極13の長さは、給電点21Pから給電ライン21及び第1の放射電極12を経由した第2の放射電極13の先端までの長さが約λ/4となるように設定されている。すなわち、給電ライン21、第1の放射電極12、後述する短絡パターン23及び第1の放射電極12の長さの合計が約λ/4である。
【0041】
第2の放射電極13はアンテナキャリア11の上面11Aであって幅方向の略中央よりも側面11D,11D寄りに設けられている。これにより、アンテナブロック10をプリント基板20上に実装したとき、プリント基板20の内側寄り、すなわち主回路領域20Bから見て第1の放射電極12よりも近くに第2の放射電極13を配置することができる。
【0042】
第2の放射電極13は、第1〜第6の導体パターン13a〜13fの連結により形成されている。第1の導体パターン13aはアンテナキャリア11の底面11Bに形成された端子電極である。第2の導体パターン13bはアンテナキャリア11の側面11Dに形成されており、その一端は第1の導体パターン13aに接続されている。第2の導体パターン13bの他端は上方に延びており、第3の導体パターン13cの一端に形成されている。
【0043】
第3の導体パターン13cは、アンテナキャリア11の側面11Cに向かってアンテナキャリア11の幅方向に延びる直線パターンであり、その他端は第4の導体パターン13dの一端に接続されている。第4の導体パターン13dは、アンテナキャリア11の側面11D,11Dに向かって当該アンテナキャリア11の長手方向に延びる直線パターンであり、その他端は第5の導体パターン13eに接続されている。第5の導体パターン13eは、アンテナキャリア11の幅方向に延びる直線パターンであり、その他端は第6の導体パターン13fの一端に接続されている。第6の導体パターン13fはアンテナキャリア11の長手方向に延びる直線パターンであり、その他端は開放端となっている。
【0044】
以上の構成により、第2の放射電極13の一端は、底面11Bから端面を経由して上面11Aに回り込み、第1の放射電極12の内側で略U字状又は略ループ状に引き回された後、底面11Bに再び回り込むことなく、第2の放射電極13の他端は当該上面11Aで終端されている。そして、第2の放射電極13の一端は、第1の放射電極12との接続端子として機能するものであり、第2の放射電極13の他端は、低周波アンテナ素子の先端となるものである。
【0045】
図3は、プリント基板20の構成を示す略斜視図である。
【0046】
図3に示すように、プリント基板20上には、アンテナ実装領域20A内に引き込まれた給電ライン21と、給電ライン21の一端に接続された第1の接続ピン(給電ピン)22Aと、第1の放射電極12の一端(導体パターン12g)と第2の放射電極13の他端(導体パターン13a)とを接続する短絡パターン23と、短絡パターン23上に設けられたスイッチ24及びチップインダクタ25と、短絡パターン23の両端部に接続された第2及び第3の接続ピン22B,22Cとを備えている。給電ライン21の他端は主回路領域20B内の高周波回路等の無線通信機器を構成するために必要な回路に接続されている。スイッチ24は第2の接続ピン22B寄りに実装されており、チップインダクタ25は第3の接続ピン22C寄りに実装されている。
【0047】
アンテナ実装領域20Aは、アンテナキャリア11の表面に形成された第1の放射電極12及び第2の放射電極13が実装されるプリント基板20上の領域であって、少なくともプリント基板20への第1及び第2の放射電極12,13の投影面の外縁に囲まれた領域と重なる領域として定義される。グランドパターンが排除されたグランドクリアランス領域である。グランドクリアランス領域は、プリント基板20の表面(アンテナ実装面)のみならず裏面にも設けられており、多層基板の場合には内層にも設けられている。アンテナ実装領域20Aをグランドクリアランス領域とすることで、アンテナ特性の安定化を図ることができ、各アンテナ素子12,13の放射効率を高めることができる。
【0048】
本実施形態によるアンテナ実装領域20Aは、プリント基板20の幅方向を長手方向とし、四辺がプリント基板20のエッジ20e又はグランドパターン26のエッジ26eに囲まれた略矩形状の領域である。特に、アンテナ実装領域20Aは、三辺がプリント基板20のエッジ20eに囲まれており、残りの一辺がプリント基板20上のグランドパターン26のエッジ26eに囲まれている。主回路領域20B内であってアンテナ実装領域20Aと主回路領域20Bとの境界付近にはグランドパターン26が設けられており、このグランドパターン26により、アンテナ実装領域20Aと主回路領域20Bとの境界が定義される。
【0049】
図示されていないが、プリント基板20の主回路領域20B内には、高周波回路、コントローラ、インターフェース回路、ディスプレイ等、無線通信機器を構成するために必要な回路及び部品が実装されている。特に、給電ライン21の他端(給電点)には、アンテナの入力インピーダンスを調整するためのマッチング回路が接続されている。
【0050】
スイッチ24は例えばスイッチング半導体素子であり、その制御信号は図示しない制御信号ラインを通ってスイッチ24の制御端子に供給される。制御信号ラインは、例えばプリント基板20の裏面に配線され、スルーホールを介してスイッチ24に接続される。或いは、多層基板の場合には内層に配線されていてもよい。
【0051】
図1に示したように、アンテナブロック10をプリント基板20上に実装したとき、第1の放射電極12の第1の導体パターン12aは、第1の接続ピン22Aを介して給電ライン21に接続され、第1の放射電極12の第7の導体パターン12gは第2の接続ピン22Bを介して短絡パターン23の一端に接続される。また、第2の放射電極13の第1の導体パターン13aは、第3の接続ピン22Cを介して短絡パターン23の他端に接続される。これにより、第1の放射電極12の他端と第2の放射電極13の他端はスイッチ24及びチップインダクタ25を経由して互いに接続された状態となることができ、その状態はスイッチ24によって制御される。
【0052】
以上の構成により、スイッチ24がオフのときに、第1の放射電極12によって高周波アンテナ素子(例えばUHFアンテナ)が構成される。また、スイッチ24がオンのときに、第1の放射電極12と第2の放射電極13との連結によって低周波アンテナ素子(例えばVHFアンテナ)が構成される。なお、ここにいう「高周波」及び「低周波」は、2つのアンテナ素子が有する共振周波数の相対関係を意味し、ある特定の周波数帯に限定されるものではない。
【0053】
図4は、マッチング回路30を含むアンテナ装置1の構成を示す等価回路図である。
【0054】
図4に示すように、アンテナ装置1のアンテナブロック10はマッチング回路30に接続されており、マッチング回路30はさらに無線回路等の信号源に接続されている。アンテナブロック10は、第1の放射電極12、スイッチ24、チップインダクタ25、第2の放射電極13を含み、スイッチ24がオフのときには第1の放射電極12のみが高周波アンテナとして動作する。また、スイッチ24がオンのときには第1及び第2の放射電極12,13がチップインダクタ25を介して接続され、これらが低周波アンテナとして動作する。このとき、チップインダクタ25はアンテナの長さを短縮させる機能を発揮する。
【0055】
マッチング回路30は、インダクタL1〜L3及びキャパシタC1を含む第1のマッチング回路部31と、インダクタL4,L5を含む第2のマッチング回路部32と、第1及び第2のスイッチ33,34,及びスイッチ35を備えている。特に限定されるものではないが、L1=4nH、L2=2.5nH、L3=25nH、L4=40nH、L5=29.5nH、C1=18pHとすることができる。
【0056】
アンテナ装置1を高周波アンテナ(UHFアンテナ)として動作させる場合、第1及び第2のスイッチ33,34が共に第1のマッチング回路部31側に接続され、これにより、アンテナブロック10は第1のマッチング回路部31を経由して信号源36に接続される。また、アンテナ装置1を低周波アンテナ(VHFアンテナ)として動作させる場合、第1及び第2のスイッチ33,34が共に第2のマッチング回路部32側に接続され、これにより、アンテナブロック10は第2のマッチング回路部32を経由して信号源36に接続される。さらに、第1のマッチング回路部31は、高周波アンテナの動作周波数に応じてスイッチ35を切り替えてインダクタL2,L3のどちらか一方を選択可能な構成となっている。これにより、アンテナの動作に合わせて適切な入力インピーダンスを設定することができる。
【0057】
図5は、本実施形態によるアンテナ装置1を用いた無線通信機器の構成の一例を示す略ブロック図である。
【0058】
図5に示すように、無線通信機器50は、無線モジュール40、システムコントローラ51、メモリ52、入出力インターフェース53、オーディオ部54、ディスプレイ55を備えている。そして、無線モジュール40は、アンテナブロック10と、マッチング回路30と、無線回路部41と、制御部42とを備えている。これらの構成要素はプリント基板20上に実装されている。
【0059】
無線モジュール40の制御部42は、アンテナ装置1を高周波アンテナとして動作させる場合には、スイッチ24をオフにして第1の放射電極12を単独で動作させると共に、図4に示したマッチング回路30の第1及び第2のスイッチ33,34を切り換えて第1のマッチング回路部31をアンテナブロック10に接続する。また、アンテナ装置1を低周波アンテナとして動作させる場合には、スイッチ24をオンにして第1の放射電極12と第2の放射電極13とを連結すると共に、図4に示したマッチング回路30の第1及び第2のスイッチ33,34を切り換えて第2のマッチング回路部32をアンテナブロック10に接続する。なお、無線モジュール40による動作周波数の制御は、無線通信機器50のシステム全体を制御するシステムコントローラ51からの指示に従って行われる。
【0060】
図6は、低周波アンテナ素子として動作するアンテナ装置1の放射効率の周波数特性を示すグラフである。なお、低周波アンテナ素子には図4に示した第2のマッチング回路部32を接続している。
【0061】
図6に示すように、低周波側の放射効率の周波数特性は、約210MHzをピークとして約200〜250MHzの周波数範囲内で−20dB以上の高い放射効率が得られていることが分かる。
【0062】
図7は、高周波アンテナ素子として動作するアンテナ装置1の放射効率の周波数特性を示すグラフである。なお、高周波アンテナ素子には図4に示した第1のマッチング回路部31を接続している。
【0063】
図7に示すように、高周波側の放射効率の周波数特性は、図4に示したスイッチ35によって選択されるインダクタの値(L2又はL3)によって多少異なるが、400〜800MHzの広い周波数範囲内で−20dB以上の非常に高い放射効率が得られていることが分かる。特に、実線(SW−L)で示すように、第1のマッチング回路部31内のスイッチ35をインダクタL2(=25nH)に接続した場合には、400〜600MHz帯での特性が良好となり、また破線(SW−H)で示すように、スイッチ35をインダクタL3(=2.5nH)に接続した場合には、600〜800MHz帯での特性が良好となることが分かる。
【0064】
以上説明したように、本実施形態によるアンテナ装置1は、単独で高周波アンテナ素子として機能する第1の放射電極12の先端部にスイッチ24を接続し、低周波側付加エレメントである第2の放射電極13の基端部と第1の放射電極12の先端部との接続をスイッチ24で切り換えるので、高周波帯で動作させたい場合にはシンプルな1/4波長構造のアンテナ素子を提供することができ、低周波アンテナ素子が発生する高調波の悪影響を取り除くことができる。したがって、高周波帯において最大の放射特性を実現することができる。また、低周波帯で動作させたい場合にはスイッチ24をオンにして第2の放射電極13を接続することにより、所定の長さのアンテナ長を確保することができ、低周波帯において最大の放射特性を実現することができる。さらに、本実施形態においては、スイッチ部分にチップインダクタを配置しているので、低周波アンテナ素子の一部を構成する第2の放射電極13の長さを短くすることができ、アンテナ装置1のさらなる小型化を図ることができる。
【0065】
図8は、本発明の第2の実施の形態によるアンテナ装置の構成を示す模式図である。
【0066】
図8に示すように、このアンテナ装置2は、第1及び第2の放射電極12,13が別々のセラミック誘電体ブロック60A,60B上にそれぞれ形成されていることを特徴としている。セラミック誘電体ブロック60A,60Bは樹脂製のアンテナキャリアよりも誘電率が高いので、波長短縮効果が大きく、放射電極の長さをより短くすることが可能である。また、第1及び第2の放射電極12,13を別々に用意することができ、アンテナ素子のチップの選択や変更が容易である。
【0067】
セラミック誘電体ブロック60A,60Bはプリント基板20上のアンテナ実装領域20A内に実装されており、第1の実施形態と同様、スイッチ24及びチップインダクタ25が実装された短絡パターン23を介して相互に接続されている。第1の実施形態と異なり、給電ライン21や短絡パターン23との接続には接続ピンが使用されず、プリント基板20上のパッドに半田実装される。その他の構成は第1の実施形態によるアンテナ装置と実質的に同一であるため詳細な説明を省略する。このように、本実施形態においても、高周波アンテナ素子を構成する第1の放射電極12と、低周波アンテナ素子の付加エレメントを構成する第2の放射電極13との接続がスイッチ24により切り換えられることから、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0069】
例えば、上記実施形態においては、2種類のアンテナを切り換えるように構成されているが、3種類以上のアンテナを切り換えるように構成されていてもよい。
【0070】
また、スイッチと共に短絡パターン上に挿入されたチップインダクタ25は必須ではなく、チップインダクタ25が省略された構成であってもよい。また、マッチング回路30は必ずしもスイッチで切り換える必要はなく、低周波アンテナ素子及び高周波アンテナ素子に共通する1つのマッチング回路を用いてアンテナインピーダンスを制御してもよい。
【0071】
上記実施形態においては、第1及び第2の放射電極が樹脂製のアンテナキャリア又はセラミック誘電体ブロック上に形成される場合を例に挙げたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、第1及び第2の放射電極12,13をプリント基板20上の印刷パターンとして形成してもよい。また、第1の実施形態で示した樹脂製のアンテナキャリア11については、第2の実施形態のように、第1及び第2の放射電極12,13に合わせて別々のアンテナキャリアに形成してもよく、また、第2の実施形態で示した誘電体ブロックについては、第1の実施形態のように、第1及び第2の放射電極12,13を共通の誘電体ブロック上に形成してもよい。さらに、第1及び第2の放射電極12,13のどちらか一方を樹脂製のアンテナキャリア、セラミック誘電体ブロック、プリント基板のいずれかに形成し、第1及び第2の放射電極の他方をこれとは異なる支持体上に形成することも可能である。
【符号の説明】
【0072】
1 アンテナ装置
10 アンテナブロック
11 アンテナキャリア
11A アンテナキャリアの上面
11B〜11B アンテナキャリアの底面
11C アンテナキャリアの側面
11D,11D アンテナキャリアの側面
11E,11F アンテナキャリアの側面
11G アンテナキャリアの切り欠き部
12 第1の放射電極
12a〜12g 導体パターン
13 第2の放射電極
13a〜13f 導体パターン
20 プリント基板
20A アンテナ実装領域
20B 主回路領域
21 給電ライン
21P 給電点
22A〜22C 接続ピン
23 短絡パターン
24 スイッチ
25 チップインダクタ
30 マッチング回路
31 第1のマッチング回路部
32 第2のマッチング回路部
33〜35 スイッチ
40 無線モジュール
41 無線回路部
42 制御部
50 無線通信機器
51 システムコントローラ
52 メモリ
53 入出力インターフェース
54 オーディオ部
55 ディスプレイ
60A,60B セラミック誘電体ブロック
100 複共振アンテナ
101 アンテナブロック
102 低周波アンテナ素子
103 高周波アンテナ素子
104 プリント基板
105 給電ライン
C1 キャパシタ
L1〜L5 インダクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り返し構造の帯状パターンからなる第1及び第2の放射電極と、
前記第1の放射電極と前記第2の放射電極の端部同士を電気的に接続する第1のスイッチとを備え、
前記第1のスイッチがオフのときに前記第1の放射電極によって高周波アンテナ素子が構成され、
前記第1のスイッチがオンのときに前記第1の放射電極と前記第2の放射電極との連結によって低周波アンテナ素子が構成されることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
前記高周波アンテナ素子のインピーダンスを調整する第1のマッチング回路部と、
前記低周波アンテナ素子のインピーダンスを調整する第2のマッチング回路部と、
前記第1のスイッチがオフのとき前記第1の放射電極に前記第1のマッチング回路部を接続し、前記第1のスイッチがオンのとき前記第1の放射電極に前記第2のマッチング回路部を接続する第2のスイッチをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
給電点から前記第1の放射電極の先端までの長さは前記高周波アンテナ素子の共振波長の1/4であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の放射電極を支持するアンテナキャリアと、
前記第1及び第2の放射電極が実装されるプリント基板とをさらに備え、
前記第1及び第2の放射電極は前記アンテナキャリアを介して前記プリント基板上に実装され、
前記第1のスイッチは前記プリント基板上に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記第1及び第2の放射電極はセラミック誘電体上に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記第1のスイッチと前記第2の放射電極との間に直列に挿入されたインダクタをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
請求項2乃至6のいずれか一項に記載のアンテナ装置と、無線周波数信号を出力する無線回路部と、前記第1及び第2のスイッチを制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記アンテナ装置を高周波側の周波数で動作させる場合に、前記第1のスイッチをオフにして前記第1の放射電極を単独で動作させると共に、前記第2のスイッチを切り換えて前記第1の放射電極に前記第1のマッチング回路部を接続し、
前記アンテナ装置を低周波側の周波数で動作させる場合に、前記第1のスイッチをオンにして前記第1の放射電極と前記第2の放射電極とを連結すると共に、前記第2のスイッチを切り換えて前記第1の放射電極に前記第2のマッチング回路部を接続することを特徴とする無線モジュール。
【請求項8】
請求項7に記載の無線モジュールが組み込まれていることを特徴とする無線通信機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−235422(P2012−235422A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104398(P2011−104398)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】