説明

インサート金具用の装着装置

【課題】 作業安全性と作業効率性を保持した上で、製品取り出し用ロボットアームに対する重量的な負担を軽減する。
【解決手段】 支持板5の移動に抵抗を与えた状態で、製品チャックA1をチャック解除状態として、当該製品チャックA1でスライド部8の後端を前方へ押動することによりスライド部8が前進してチャック本体6を開いてチャック解除し、前記製品チャックA1をスライド部8から離間させて当該スライド部8に対する押動を解除することにより、スライド部8が付勢手段の付勢力によって後退し、チャック本体6を閉じることによりインサート金具をチャックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイカスト鋳造により製品を成型する際に、インサート金具を装着するのに用いられるインサート金具用の装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイカスト鋳造により製品を成型する際に、インサート金具を装着するのに用いられるインサート金具用装着装置に関する先行技術文献情報として下記特許文献1が挙げられる。
このインサート金具用装着装置は、製品取り出し用ロボットアームの製品チャック部に金具挟持部が具備されてなり、インサート金具を装着する際には、前記金具挟持部でインサート金具をチャックして、製品取り出し用のロボットアームを作動させて、製品の所定位置に装着するものである。
前記金具挟持部は、2枚の弾性挟持板からなり、この両弾性挟持板でインサート金具を弾性的にチャックする構造にされている。
【特許文献1】特開2003−225753号公報(〔0008〕〜〔0015〕、〔図2〕〜〔図4〕)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、前記製品取り出し用ロボットアームは、当該1本の製品取り出し用ロボットアームによって、製品取り出し及びインサート金具装着が自動的に行えるため、作業安全性の向上と作業効率性の向上が見込まれるその一方、当該製品取り出し用ロボットアームは、製品取り出し用の製品チャックとインサート金具挟持用の金具挟持部が常時装備されているので、通常の製品取り出し用ロボットアームに対する重量的な負担よりもその負担が大きいものと思われ、この重量的な負担の軽減について改良の余地が残されている。
【0004】
そこで本発明は、作業安全性と作業効率性を保持した上で、製品取り出し用ロボットアームに対する重量的な負担を軽減することを課題とし、この課題を解決したインサート金具用装着装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前記目的を達成するため、下記の技術的手段を採用した。
その第1発明は、製品取り出し用のロボットアームにおける製品チャックでチャック及びチャック解除される挟持部と、インサート金具をチャック及びチャック解除するチャック部と、これら挟持部とチャック部を支持する支持板と、当該支持板の移動をロボットアームの移動力に抗して抵抗を与えるストッパーとを含み、
チャック部は、インサート金具の縁部をその外方から開閉動作してチャック及びチャック解除するチャック本体と、前記支持板に固定されてチャック本体を開閉動作可能に軸支する支持体と、前端が前記チャック本体に連結されて支持体の軸線に沿って前後スライドするスライド部と、当該スライド部とチャック本体とに亘ってスライド部の前後スライド動作をチャック本体の開閉動作に変換する変換手段と、前記スライド部に対しチャック本体を閉じる方向へスライドさせるように付勢する付勢手段を備え、
支持板の移動に抵抗を与えた状態で、前記製品チャックをチャック解除状態として、当該製品チャックで前記スライド部の後端を前方へ押動することによりスライド部が前進してチャック本体を開いてチャック解除し、前記製品チャックをスライド部から離間させて当該スライド部に対する押動を解除することにより、スライド部が前記付勢手段の付勢力によって後退し、チャック本体を閉じることによりインサート金具をチャックするインサート金具用の装着装置にしたことである。
【0006】
ここで、付勢手段とは、スライド部に対してチャック本体を閉方向に動作させる方向に付勢力を与えることが可能な手段であればよく、例えば、コイルばねや板ばね等の各種ばねが使用できる。
【0007】
前記チャック本体は、開閉動作してインサート金具をチャック及びチャック解除可能な構成を有するものであり、具体的には、例えば第2発明のように、インサート金具を囲むように、且つインサート金具の径方向に沿ってインサート金具の縁部に対して接近・離間する方向に開閉動作するように軸支された3枚以上のチャック板からなる構成が挙げられる。
【0008】
ここで、変換手段とは、スライド部の前後動をチャック本体の開閉動に変換可能な手段であればよく、例えば、カム機構やリンク機構等が使用できる。
【0009】
又、前記チャック本体のインサート金具に対するチャック状態の確実性を向上させるという観点から、例えば第3発明のように、付勢手段を2個配設し、その内の1個を前記チャック本体に対してそのチャック本体の閉じ方向の動作のみに付勢力を作用させるように配設することが好ましい。
【0010】
又、装着位置や形状、あるいは大きさ等が異なる複数のインサート金具を同時に装着するという観点から、第4発明のように、チャック部を複数個有して装着位置や形状、あるいは大きさ等が異なる複数のインサート金具をチャック可能にすることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、下記の優れた効果が期待できる。
第1発明によれば、装着装置は、インサート金具を装着する際にのみ、ロボットアームにおける製品チャックに挟持され、製品取り出しの際には、製品チャックの挟持が解除され、ロボットアームとは分離している。
装着装置が分離しているときには、装着装置をインサート金具にセットしておくことにより、インサート金具を装着する際に、製品チャックで挟持部を挟持すればインサート金具をそのまま装着位置まで移動させることができ、装着後は、装着装置をインサート金具位置まで戻すとともに、インサート金具にセットし、セット後に製品チャックの挟持部に対するチャックを解除する。
尚、装着装置をインサート金具にセットした後には、製品チャックを鋳造機付近に移動させておくことによって、製品の取り出しを迅速に行うことができる。
前記装着装置がインサート金具をチャックする動作は、ストッパーによってロボットアームによる支持板の移動に抵抗を与えて、製品チャックによる挟持部のチャックを解除し、この解除状態で製品チャックによりスライド部を付勢手段の付勢力に抗して押動して前進させることによってチャック本体が開く。
そして、製品チャックをスライド部から離間させてスライド部に対する押動を解除することにより、このスライド部が付勢手段の付勢力によって後退することによって、チャック本体が閉じてインサート金具をチャックするとともに、前記付勢手段の付勢力によってチャック本体のインサート金具に対するチャック状態が保持される。
したがって、作業安全性と作業効率性を保持した上で、製品取り出し用ロボットアームに対する重量的な負担を軽減することができる。
また、製品チャックによるスライド部に対する押動と、付勢手段による付勢力によってチャック本体がチャック及びチャック解除するようにしているものであり、エアシリンダや油圧シリンダ等の動力を発生させる付帯設備が不要なものであるため、簡易な構造でインサート金具をチャック及びチャック解除することができ、ひいては、メンテナンスも迅速、且つ容易に行うことができる。
【0012】
また、第2発明によれば、第1発明におけるチャック本体の構成を具体的に提供することができる。
また、第3発明によれば、前記チャック本体のインサート金具に対するチャック状態の確実性を向上させることができる。
また、第4発明によれば、装着位置や形状、あるいは大きさ等が異なる複数のインサート金具を同時に装着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の装着装置を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
尚、本形態で例示する装着装置は、2個のチャック部を備えた構成としているが、本願発明では、チャック部を1個又は3個以上としてもよい。
図中、符号1は装着装置、符号2は挟持部、符号3及び符号4はチャック部、符号Aはロボットアーム、符号A1は製品チャック、符号B1,B2はインサート金具である。
【0014】
装着装置1は、前記挟持部2とチャック部3,4及びこれら挟持部2とチャック部3,4支持する支持板5とから構成されている。
符号51は、ストッパーであり、支持板5の前面側に突設されている。
前記ストッパー51は、装着装置1がインサート金具B1,B2を金型(図示せず)に装着する場合及び装着装置1がインサート金具B1,B2をチャックする場合に、ストッパー51の前端側が金型(図示せず)に設けられた嵌合部(図示せず)、又はチャックされるインサート金具B1,B2が載置される載置場所(図示せず)に設けられた嵌合部(図示せず)に接触嵌合することによって、ロボットアームAの移動力に抵抗を与えるものである。
【0015】
前記挟持部2は、前記製品チャックA1で挟持される程度の径及び長さとする略円柱状のものであり、支持板5に対してその支持板5の略中央部に固定されている。
前記チャック部3,4は、インサート金具B1,B2をチャック及びチャック解除する方向に開閉動するチャック本体6と、当該チャック本体6を支持する支持体7と、前記チャック本体6のインサート金具B1,B2に対するチャック状態とチャック解除状態を切換え動作させる前後スライド可能なスライド部8と、当該スライド部8と前記チャック本体6を連結するカム機構Cと、前記チャック本体6をチャック解除方向へ動作させるように付勢する付勢手段であるコイルばねS1,S2とから構成されている。
又、チャック部3,4は、前記挟持部2中心に左右方向に振り分けられるように位置している。
【0016】
尚、例示する前記チャック部3,4の構成は、大きさやチャック位置が異なっているが、互いに同じ構成であるため、以下では、チャック部3の各構成のみを説明し、チャック部4の説明は同符号を付すことにより省略する。
又、チャック部3,4の位置は、図示例(図2参照)では、左右斜め方向に振り分けられているが、この振り分け位置は、インサート金具B1,B2の装着位置によって任意に決められるものである。
【0017】
前記チャック本体6は、略L型板状とする4枚のチャック板61から構成されている。
また、チャック板61は、そのL型状の長手側端部(以下「前端部」という)にインサート金具B1の縁部をチャックする掴み部62が、L型状の短手側端部(以下「後端部」という)に前記カム機構Cの一部を構成する凹部C1が夫々形成されている。
そして、前記チャック板61は、その後端部を前記支持体7の軸心方向に向けて、支持体7の前端縁に形成された嵌合凹部71に夫々嵌合されるとともに、当該嵌合凹部71内で放射方向に沿って回動可能に軸支されている。
前記嵌合凹部71は、支持体7の前端縁から後端縁方向に向かうように4ヶ所形成されるとともに、支持体7の前端縁の周方向に隣り合う嵌合凹部71間の角度が同角度になるように、且つ支持体7の軸心から放射方向に沿うように形成されている。
前記支持体7は、前記支持板5に対して固定され、その前端がインサート金具B1に接触可能な径にされている。
【0018】
スライド部8は、前記支持体7の軸線状上に形成されたガイド管72及び前記支持板5に前後スライド可能に貫通状に嵌合されている。
前記スライド部8の前端には、前記カム機構Cの一部を構成する凸部C2が前記凹部C1と嵌合するように設けられている。
又、スライド部8の後端には、前記挟持部2に対してスライド可能に嵌合するスライド管81が取り付けられている。
又、符号72は、スライド部8の前進を阻止する突出板であり、スライド部8が前進し、前記チャック本体6がインサート金具B1をチャックできる程度に開いた時点で、スライド管81が突出板73に接触してスライド部8のそれ以上の前進を阻止するようになっている。
【0019】
前記コイルばねS1は、前記支持板5から後方側に突出するスライド部8周りに、且つ支持板5とスライド管81との間に圧縮状に配設され、このコイルばねS1によってスライド部8を後退方向に付勢している。
前記コイルばねS2は、前記支持体7内に突出するスライド部8の前端に設けられた前記凸部C2の前端と、スライド部8の前端に突設されたガイドピン82の前端に設けられたストッパー部83との間に圧縮状に配設されている。
【0020】
カム機構Cは、前記したように凹部C1と凸部C2の嵌合により構成されるものであり、その動作は、前記スライド部8の前進に伴う凸部C2の前進により、凸部C2の前端が凹部C1の前端縁を前方へ押し、この押し動作によってチャック板61を軸支部Pを回動中心として開く方向(支持板7の外側)へ回動させる動作に変換して、チャック本体6におけるインサート金具B1に対するチャックを解除する。
また、前記スライド部8の後退に伴う凸部C2の後退により、凸部C2の後端が凹部C1後端縁を後方へ押し、この押し動作によってチャック板61を軸支部Pを回動中心として閉じる方向(支持板7の内側)へ回動させる動作に変換して、チャック本体6におけるインサート金具B1に対するチャックを行う。
また、前記凸部C2は、前記ガイドピン82に前後スライド可能に嵌合された押し体C3の前端縁に周設されている。
【0021】
すなわち、前記コイルばねS2の付勢力は、前記押し体C3をスライド部8に後方に押し付ける方向に作用しているので、その付勢力が押し体C3を後退させる力となり、前記凸部C2の後端が前記凹部C1の後端縁を後方へ押し付けようとする力となる。
そして、前記押し付けようとする力は、チャック板61を軸支部Pを回動中心として閉じる方向(支持板7の内側)へ回動させようとする力に変換され、その力はチャック本体6のインサート金具B1に対するチャック力となるため、当該チャック力が前記コイルばねS1によるチャック本体6のインサート金具B1に対するチャック力に加えられて、より確実なインサート金具B1のチャックが行える。
【0022】
また、前記コイルばねS1の付勢力は、前記ストッパー51に対する嵌合部の接触抵抗力よりも小さいものであって、製品チャックでスライド部8を前進させる際に、ストッパー51に対する接触抵抗により支持板7が停止し、スライド部8のみが前進してチャック本体6を開くようにしている。
すなわち、前記したように、ストッパー51に接触抵抗が作用すると、その接触抵抗によって支持板7が製品チャックA1によるスライド部8の押動に抗して不動状態が保持される一方、前記押動力でコイルばねS1の付勢力に抗してスライド部8を前進させることによってチャック本体6を開くようにしている。
また、前記したようにスライド部8の前進が阻止されると、支持板7がストッパー51に作用する接触抵抗に抗して前進し、チャック本体6をインサート金具B1をチャック可能な位置まで前進させることができる。
【0023】
以下、前記のように構成された装着装置1の動作を説明する。
(動作1)装着装置1は、挟持部2がロボットアームAにおける製品チャックA1によりチャックされることによって、ロボットアームAと一体化され、当該ロボットアームAの移動に伴って移動し、前記支持体7の移動にストッパー51が嵌合部に対する嵌合によって抵抗を与えるともに、支持体7がインサート金具B1,B2に対して同軸上にとなるように対面させる。
次に、前記製品チャックA1の挟持部2に対するチャックを解除し、このチャック解除状態における製品チャックA1でスライド管81の後端を前方へ押動することにより、スライド部8がコイルばねS1の付勢力に抗して前進し、このスライド部8の前進によりチャック本体がカム機構Cを介して開き、インサート金具B1,B2に対するチャックを解除する(図3の状態)。
続いて、製品チャック1をスライド管81の後端から離間させて前方へのスライド管81に対する押動を解除することにより、スライド部8が前記コイルばねS1の付勢力によって後退してチャック本体6が閉じてインサート金具B1,B2をチャックする(図1の状態)。
そして、前記インサート金具B1をチャックした状態で、再び挟持部2を製品チャックでチャックし、この装着装置1をロボットアームAによって金型へ移動させるとともに、インサート金具B1,B2を金型に装着する。
【0024】
(動作2)金型に対してインサート金具B1,B2を装着する状態では、インサート金具B1を目的の位置位置になるように装着した後、前記と同様に、製品チャックA1の挟持部2に対するチャックを解除し、このチャック解除状態における製品チャックA1でスライド管81の後端を前方へ押動することにより、スライド部8がコイルばねS1の付勢力に抗して前進し、このスライド部8の前進によりチャック本体6がカム機構Cを介して開き、インサート金具B1,B2に対するチャックを解除する。
次に、スライド部8を押動した位置において製品チャックA1で挟持部2を挟持してロボットアームAを動作させて、装着装置1を金型から離間させることによってインサート金具B1,B2を金型に残す。
続いて、装着装置1をロボットアームAによって、次のインサート金具B1の載置位置まで移動するとともに、チャック本体6がインサート金具B1,B2をチャック可能な位置まで、ストッパー51を嵌合部に押し込む。
そして、製品チャックA1の挟持部2に対するチャックを解除してスライド管81から離間させることにより、スライド部8が前記コイルばねS1の付勢力によって後退してチャック本体6が閉じてインサート金具B1,B2をチャックし、装着装置1がインサート金具B1,B2にセットされた状態となる。
このとき、製品チャックA1をロボットアームAの動作で金型付近に移動するとともに、待機させておくことによって、製品(図示せず)の取り出しを迅速に行うようにする。
【0025】
(動作3)鋳造された製品が製品チャックA1により取り出されて、ロボットアームAにより製品載置場所(図示せず)に載置された後、製品チャックA1をインサート金具B1,B2の載置位置に移動させるとともに、当該インサート金具B1,B2に装着された装着装置1の挟持部2を挟持して、そのまま、装着装置1を金型へ移動するとともに、装着装置1にチャックされたインサート金具B1,B2を前記(動作2)と同様に金型に装着する。
そして、インサート金具B1,B2を装着した後は、前記(動作2)における装着装置1を金型から離間させてインサート金具B1,B2を金型に残す動作から(動作3)を繰り返して行う。
【0026】
本形態の装着装置1によれば、ロボットアームAにおける製品チャックA1がチャックしてインサート金具B1,B2の装着動作をし、製品チャックA1がチャック解除することによって当該製品チャックA1から外されるので、製品取出し時においてロボットアームAに対する重量負担を軽減できる上に、種類の異なる2個のインサート金具B1,B2を金型に対して一回の装着動作で同時に装着できる。
【0027】
なお、本発明は、例示した実施の形態に限定するものでは無く、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る装着装置の図2における(1)-(1)線断面図であり、チャック状態を示す。
【図2】同、装着装置の正面図。
【図3】同、装着装置の断面図であり、チャック解除状態を示す。
【符号の説明】
【0029】
A:ロボットアーム
A1:製品チャック
B1:インサート金具
B2:インサート金具
S1:コイルばね(付勢手段)
S2:コイルばね(付勢手段)
C:カム機構(変換手段)
C1:凹部
C2:凸部
C3:押し体
1:装着装置
2:挟持部
3:チャック部
4:チャック部
5:支持板
6:チャック本体
7:支持体
8:スライド部
51:ストッパー
61:チャック板
71:嵌合凹部
72:突出板
82:ガイドピン
83:ストッパー部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品取り出し用のロボットアームにおける製品チャックでチャック及びチャック解除される挟持部と、インサート金具をチャック及びチャック解除するチャック部と、これら挟持部とチャック部を支持する支持板と、当該支持板の移動をロボットアームの移動力に抗して抵抗を与えるストッパーとを含み、
チャック部は、インサート金具の縁部をその外方から開閉動作してチャック及びチャック解除するチャック本体と、前記支持板に固定されてチャック本体を開閉動作可能に軸支する支持体と、前端が前記チャック本体に連結されて支持体の軸線に沿って前後スライドするスライド部と、当該スライド部とチャック本体とに亘ってスライド部の前後スライド動作をチャック本体の開閉動作に変換する変換手段と、前記スライド部に対しチャック本体を閉じる方向へスライドさせるように付勢する付勢手段を備え、
支持板の移動に抵抗を与えた状態で、前記製品チャックをチャック解除状態として、当該製品チャックで前記スライド部の後端を前方へ押動することによりスライド部が前進してチャック本体を開いてチャック解除し、前記製品チャックをスライド部から離間させて当該スライド部に対する押動を解除することにより、スライド部が前記付勢手段の付勢力によって後退し、チャック本体を閉じることによりインサート金具をチャックするインサート金具用の装着装置。
【請求項2】
チャック本体は、インサート金具を囲むように、且つインサート金具の径方向に沿ってインサート金具の縁部に対して接近・離間する方向に開閉動作するように軸支された3枚以上のチャック板からなる請求項1に記載のインサート金具用の装着装置。
【請求項3】
付勢手段を2個配設し、その内の1個が前記チャック本体に対してそのチャック本体の閉じ方向の動作のみに付勢力を作用させるように配設されている請求項1または請求項2に記載のインサート金具用の装着装置。
【請求項4】
チャック部を複数個有して装着位置や形状、あるいは大きさ等が異なる複数のインサート金具をチャック可能にしている請求項1乃至請求項3いずれか1項に記載のインサート金具用の装着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−111751(P2007−111751A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−307010(P2005−307010)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(000005256)株式会社アーレスティ (44)
【Fターム(参考)】