説明

エキスパンションジョイント手摺

【課題】 主として幅方向と上下方向の二方向に生じる小さい折曲による変形を抑えて円滑な伸縮動作を実現し、かつ摺接部の摩擦係数を小さくすることで伸縮動作をより一層の円滑にできるエキスパンションジョイント手摺を提供する。
【解決手段】 筒状一方の固定パネル23と、筒状の中間パネル24および筒状の他方の固定パネル25によって長手方向に伸縮するように構成したエキスパンションジョイント手摺20において、嵌挿側と被嵌挿側とが長手方向にのびる第1連結機構47と第2連結機構48とからなる連結手段46によって長手方向の相対移動を自在、かつ幅方向および上下方向の相対移動を不能に相互に連結するとともに、嵌挿側と被嵌挿側との底部の間のそれぞれに摩擦係数の小さい滑り材63を介在させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣接する2つの建物間に設けられる渡り通路の手摺として好適に実施することができるエキスパンションジョイント手摺に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は、従来のエキスパンションジョイント手摺1,1を示す平面図、図14は、従来のエキスパンションジョイント手摺1,1を示す正面図であり、このエキスパンションジョイント手摺1,1は、たとえば特許文献1に記載されている。すなわち、目地部2を介して建てられた左右の建物3,3の連絡通路4,4における通路壁5,5を接続して、通行者の転落および物体の落下を防ぐために、図13の左右の通行方向の前後両側部に設けられる。
【0003】
エキスパンションジョイント手摺1,1は、一方の通路壁5,5の目地部端の壁面5a,5aに先端部が水平方向に回動可能になるように後端部が一方側取付け金具6,6によって取付けられた筒状の一方側固定側壁7,7と、この一方側固定側壁7,7の先端部よりそれぞれ先端部が出没する筒状の摺動壁8,8と、この摺動壁8,8の先端部よりそれぞれ出没し、かつ先端部が水平方向に回動可能になるように、後端部が他方の通路壁5,5の目地部端の壁面5a,5aに他方側取付け金具9,9によって取付けられた筒状の他方側固定側壁10,10と、一端が一方側固定側壁7,7内に取付けられ、他端が他方側固定側壁10,10に取付けられた、摺動壁8,8を常時一方側固定側壁7,7と他方側固定側壁10,10とのほぼ中央部に位置させるパンタグラフ式のリンク機構11,11とで構成されている。なお、左右の建物3,3の連絡通路4,4の床面間には、一般に使用されている床用目地装置(図示省略)が設置される。
【0004】
前記構成のエキスパンションジョイント手摺1,1は、通常時には、図13および図14のように、一方側固定側壁7,7の先端部よりほぼ半分の長手方向寸法だけ摺動壁8,8が突出するとともに、他方側固定側壁10,10の先端部がほぼ半分の長手方向寸法だけ摺動壁8,8内に挿入された標準状態に維持されている。
【0005】
各建物3,3が急激な地震によって近接および離反する方向に相対変位して、目地部2が狭くなると、図15のように、一方側固定側壁7,7内に摺動壁8,8と他方側固定側壁10,10とがそれぞれ入り込んだ状態となって、各建物3,3の近接する方向への相対変位を吸収し、目地部2が広くなると、図16のように、一方側固定側壁7,7より摺動壁8,8と他方側固定側壁10,10とがそれぞれ突出した状態となって、各建物3,3の離反する方向への相対変位を吸収する。そして、摺動壁8,8と他方側固定側壁10,10とは、リンク機構11,11によって摺動壁8,8の突出量と他方側固定側壁10,10の突出量とがほぼ同じ寸法となるように設定されている。
【0006】
また、図13の左右の建物3,3が互いに異なる前後方向に相対変位した場合には、図17のように、一方側固定側壁7,7と他方側固定側壁10,10との先端部がそれぞれ水平方向に回動して、各建物3,3の互いに異なる前後方向への相対変位を吸収する。これにより、地震が生じても目地部2の前後両側が開放されないようにして、通行者の安全を確保している。
【0007】
【特許文献1】特許3328200号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この種のエキスパンションジョイント手摺は、一方側固定側壁と摺動壁および他方側固定側壁が、その幅方向と上下方向の二方向に折曲して変形することなく、投影平面上の一直線および投影立面上の水平線に沿って伸縮することにより円滑な伸縮運動を実現できる。ところが、前記特許文献1に記載のエキスパンションジョイント手摺は、一方側固定側壁と、摺動壁と、他方側固定側壁とを、単に、入れ子式に組み込んだ構造にしか過ぎない。そのため、一方側固定側壁と摺動壁との間および摺動壁と他方側固定側壁との間のそれぞれに、エキスパンションジョイント手摺の伸縮方向と該伸縮方向に水平面で直角な前後方向の二方向、つまりエキスパンションジョイント手摺の主として幅方向と上下方向の二方向に小さい折曲による変形が生じて、投影平面上の一直線および投影立面上の水平線に沿って伸縮する動作が妨げられ、エキスパンションジョイント手摺はガタツキながら伸縮することになる。このようにガタツキながら伸縮すると、一方側固定側壁と摺動壁との間または摺動壁と他方側固定側壁との間のそれぞれに噛み込みが生じて、円滑な伸縮動作が妨げられるので、円滑な伸縮動作を実現するための信頼性が低い問題がある。
【0009】
なお前記特許文献1に記載のエキスパンションジョイント手摺は、一端が一方側固定側壁内に取付けられ、他端が他方側固定側壁に取付けられて、摺動壁を常時一方側固定側壁と他方側固定側壁とのほぼ中央部に位置させるパンタグラフ式のリンク機構を備えている。しかし、このリンク機構によって、エキスパンションジョイント手摺の前記幅方向と前記上下方向の二方向に生じる小さい折曲による変形を抑えて、エキスパンションジョイント手摺を円滑に伸縮させることは期待できない。
【0010】
また前記特許文献1に記載のエキスパンションジョイント手摺は、一方側固定側壁の底部上に摺動壁の底部が載置されて摺接し、摺動壁の底部上に他方側固定側壁の底部が載置されて摺接するように構成されているので、摺接部の摩擦係数が比較的大きいといえる。これによっても、円滑な伸縮動作が期待できない難点をも有している。
【0011】
本発明は、このような問題を解決するものであって、その目的とするところは、主として幅方向と上下方向の二方向に生じる小さい折曲による変形を抑えることで、円滑な伸縮動作を実現できるばかりか、摺接部の摩擦係数を小さくすることによって、伸縮動作をより一層の円滑にすることができるエキスパンションジョイント手摺を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、筒状の一方の固定パネルと、この一方の固定パネルの先端部側から長手方向に出没するように該一方の固定パネルに嵌挿された筒状の中間パネルおよびこの中間パネルの先端部側から長手方向に出没するように該中間パネルに嵌挿された筒状の他方の固定パネルによって長手方向に伸縮する手摺ユニットが構成され、
この手摺ユニットの前記一方の固定パネルの基端部および他方の固定パネルの基端部が隣接し相対変位する構造物側にヒンジによって鉛直軸線まわりに回動自在に連結された前記構造物に跨がるエキスパンションジョイント手摺であって、
前記一方の固定パネルと中間パネルおよび他方の固定パネルは、嵌挿側と被嵌挿側とが長手方向にのびる連結手段によって長手方向の相対移動を自在、かつ幅方向および上下方向の相対移動を不能に相互に連結されるとともに、
前記嵌挿側と被嵌挿側との底部の間のそれぞれに滑り材を介在したことを特徴とするエキスパンションジョイント手摺である。
【0013】
また本発明は、前記連結手段は、前記嵌挿側と被嵌挿側の一方に形成された長手方向にのびるレール部と、このレール部がその長手方向に移動自在に嵌まり込むように嵌挿側と被嵌挿側の他方に形成された長手方向にのびる案内溝部とのペアによって構成されることを特徴とする。
【0014】
さらに本発明は、前記一方の固定パネルに設けたストッパー部に干渉して該一方の固定パネルの先端部から前記中間パネルが抜脱するのを防止する干渉体が中間パネルに設けられていることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記中間パネルと前記他方の固定パネルとは、該他方の固定パネルを中間パネル内へ嵌挿する方向に付勢するスプリングによって互いに連結されていることを特徴とする。
【0016】
さらに本発明は、前記中間パネルと前記他方の固定パネルとは、エキスパンションジョイント手摺が標準状態から縮小する場合に互いに係合して中間パネルと他方の固定パネルとの双方を縮小方向へ一体に移動させるとともに、前記固定パネルのストッパー部と前記中間パネルの干渉体との相互干渉後のエキスパンションジョイント手摺の伸長時には係合解除されて中間パネルと他方の固定パネルとの伸長方向へ相対移動を許容する係脱機構によって互いに連結されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、一方の固定パネルと中間パネルおよび他方の固定パネルは、嵌挿側と被嵌挿側とが長手方向にのびる連結手段によって長手方向の相対移動を自在、かつ幅方向および上下方向の相対移動を不能に相互に連結されているので、一方の固定パネルと中間パネルおよび他方の固定パネルのそれぞれに、主として幅方向および上下方向の二方向に生じる小さい折曲による変形が確実に抑えられる。そのため、エキスパンションジョイント手摺を投影平面上の一直線および投影立面上の水平線に沿ってガタツクことなく円滑に伸縮させることができる。また一方の固定パネルと中間パネルおよび他方の固定パネルにおいて、嵌挿側と被嵌挿側との底部の間のそれぞれに滑り材が介在していることにより、摺接部の摩擦係数が小さくなるので、より一層円滑な伸縮動作を実現できる。
【0018】
また本発明によれば、前記連結手段は、前記嵌挿側と被嵌挿側の一方に形成された長手方向にのびるレール部と、このレール部がその長手方向に移動自在に嵌まり込むように嵌挿側と被嵌挿側の他方に形成された長手方向にのびる案内溝部とのペアによって構成されるので、レール部および案内溝部は、ステンレス鋼製またはアルミニウム合金製の押し出し形材を使用できる。これにより、連結手段の生産性および組み立て性が向上するとともに、嵌挿側と被嵌挿側の連結力が高められ、これらの主として幅方向および上下方向の二方向に生じる小さい折曲による変形が確実に抑えれらる。
【0019】
さらに本発明によれば、前記一方の固定パネルに設けたストッパー部に干渉して該一方の固定パネルの先端部から前記中間パネルが抜脱するのを防止する干渉体が中間パネルに設けられているので、中間パネルが他方の固定パネルを嵌挿格納して一方の固定パネルの先端部から突出している標準状態で、各建物が急激な地震によって離反する方向に相対変位した場合に、一方の固定パネルの先端部から中間パネルが抜脱して、エキスパンションジョイント手摺が分解するのを防止し、前記各建物の離反する方向への相対変位に追従して中間パネルの先端部から他方の固定パネルを突出させて、エキスパンションジョイント手摺の伸長状態を維持することができる。
【0020】
また本発明によれば、前記中間パネルと前記他方の固定パネルとは、該他方の固定パネルを中間パネル内へ嵌挿する方向に付勢するスプリングによって互いに連結されているので、中間パネルが他方の固定パネルを嵌挿格納して一方の固定パネルの先端部から突出している標準状態において、中間パネルのみが一方の固定パネルに格納される方向に移動するのを防止して、中間パネルが他方の固定パネルを嵌挿格納して一方の固定パネルの先端部から突出している標準状態を維持することができる。また他方の固定パネルが中間パネルの先端部から突出しているエキスパンションジョイント手摺の伸長状態から、前記各建物が近接する方向へ相対変位するのに追従してエキスパンションジョイント手摺が標準状態に復帰する際には、スプリングの付勢によって他方の固定パネルを積極的に中間パネルに嵌挿格納して、エキスパンションジョイント手摺の標準状態への円滑な復帰に寄与することができる。
【0021】
さらに本発明によれば、中間パネルと前記他方の固定パネルとは、エキスパンションジョイント手摺が標準状態から縮小する場合に互いに係合して中間パネルと他方の固定パネルとの双方を縮小方向へ一体に移動させるとともに、前記固定パネルのストッパー部と前記中間パネルの干渉体との相互干渉後のエキスパンションジョイント手摺の伸長時には係合解除されて中間パネルと他方の固定パネルとの伸長方向へ相対移動を許容する係脱機構によって互いに連結されているので、中間パネルが他方の固定パネルを嵌挿格納して一方の固定パネルの先端部から突出している標準状態において、前記各建物の近接する方向への相対変位に追従してエキスパンションジョイント手摺が縮小される際には、係脱機構の係合により中間パネルに他方の固定パネルを嵌挿格納した状態で、これらを一体に縮小方向へ移動させて一方の固定パネルに嵌挿格納することができ、前記標準状態において、前記各建物が離反する方向へ相対変位するのに追従してエキスパンションジョイント手摺が伸長する際には、固定パネルのストッパー部と中間パネルの干渉体とが相互に干渉した直後に係脱機構の係合が解除されることで、中間パネルの先端部から他方の固定パネルを突出させて、エキスパンションジョイント手摺を伸長させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係るエキスパンションジョイント手摺の好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るエキスパンションジョイント手摺20が適用される渡り通路21の正面図、図2は図1の切断面線II−IIから見たエキスパンションジョイント手摺の平面図である。図1,図2において、隣接した2つの建物A,B間に、目地として空隙Cが存在し、この空隙Cを介して各建物A,Bの通路A1、B1間を通行可能とするために、各建物A,B間には渡り通路21が設けられる。各建物A,Bは、たとえばコンクリート構造物からなる。
【0023】
前記渡り通路21は、各建物A,Bが地震などによって相互に近接および離反する長手方向X(図1,図2において左右方向)と、前記近接および離反する方向Xに水平面上で直角な幅方向Y(図2において上下方向)とに生じる相対変位を許容するため、エキスパンションジョイントと称される伸縮継手構造が採用されている。
【0024】
このような渡り通路21は、各建物A,Bの通路A1、B1にわたって略水平に掛け渡される伸縮床構造体22と、伸縮床構造体22の幅方向Yの両側に立設される本発明に係るエキスパンションジョイント手摺20とによって構成される。
【0025】
エキスパンションジョイント手摺20は、渡り通路21の幅方向Yの両側に相互に対向して平行に立設される手摺ユニット20A,20Bを含み、これら手摺ユニット20A,20Bはそれぞれの長手方向X、つまり各建物A,Bが地震などによって相互に近接および離反する方向Xに伸縮する筒状の一方の固定パネル23と、この一方の固定パネル23の先端部側から長手方向Xに出没するように該一方の固定パネル23に嵌挿された筒状の中間パネル24およびこの中間パネル24の先端部側から長手方向Xに出没するように該中間パネル24に嵌挿された筒状の他方の固定パネル25とで構成される。
【0026】
一方の固定パネル23の基端部(図1,図2の右端部)は、他方の建物B側の支柱26に、上下一対のヒンジ27,28によって鉛直軸線まわりに回動自在に連結され、他方の固定パネル25の基端部(図1,図2の左端部)は、一方の建物A側の支柱29に、上下一対のヒンジ30,31によって鉛直軸線まわりに回動自在に連結される。
【0027】
各建物A,Bの通路A1、B1の床A1a,B1b間にわたって、前記伸縮床構造体22が設けられる。この伸縮床構造体22は、各床A1a,B1bの相互に近接および離反する長手方向Xと幅方向Yとに生じる相対変位を許容できるように設けられている。
【0028】
図3はエキスパンションジョイント手摺ユニット20Aの拡大正面図、図4は図3の切断面線IV−IVから見たエキスパンションジョイント手摺ユニット20Aの平面図、図5は一方の固定パネル23と中間パネル24との嵌挿状態および中間パネル24と他方の固定パネル25との嵌挿状態を拡大して示す縦断側面図である。図3,図4,図5において、一方の固定パネル23,中間パネル24および他方の固定パネル25は、それぞれステンレス鋼板またはアルミニウム合金製の板材からなる。
【0029】
一方の固定パネル23は、幅方向Y(図5において左右方向)で互いに対向する縦壁32,33と、図5の上下方向Zで互いに対向する天板34と底板35を有する断面が長方形の角筒状のもので、その先端部(図3,図4の左端部)は開口し、基端部(図3,図4の右端部)は閉塞板36によって閉塞されており、この閉塞板36に前記一対のヒンジ27,28それぞれの可動片が締結される。また開口している先端部の縦壁32,33には、図6のように、幅方向内側および長手方向基端部側に向けてフック状に折曲した折曲部32a,33aが形成されている。
【0030】
図3,図4,図5において、中間パネル24は、長手方向X(図4において左右方向)の移動を可能に一方の固定パネル23に嵌挿される断面が長方形の角筒状のもので、幅方向Y(図5において左右方向)で互いに対向する縦壁37,38と、図5の上下方向Zで互いに対向する天板39と底板40を有し、その先端部(図3,図4の左端部)と基端部(図3,図4の右端部)はそれぞれ開口しており、開口している先端部の縦壁37,38は、幅方向内側および長手方向基端部側に向けてフック状37a,38aに折曲され、開口している後端部の縦壁37,38は、図6のように、幅方向外側に向けて折曲してフランジ部37b,38bを形成している。
【0031】
図3図4,図5において、他方の固定パネル25は、長手方向X(図4において左右方向)の移動を可能に中間パネル24に嵌挿される断面が長方形の角筒状のもので、幅方向Y(図5において左右方向)で互いに対向する縦壁41,42と、図5の上下方向Zで互いに対向する天板43と底板44を有し、その基端部(図3,図4の左端部)は閉塞板45によって閉塞されており、この閉塞板45に前記一対のヒンジ30,31それぞれの可動片が締結される。また開口している先端部の縦壁41,42は、図6のように、幅方向外側に向けて折曲してフランジ部41a,42aを形成している。
【0032】
図3,図5,図6,図7において、一方の固定パネル23と中間パネル24および他方の固定パネル25は、嵌挿側と被嵌挿側とが長手方向X(図3,図6の左右方向)にのびる連結手段46によって長手方向Xの相対移動を自在、かつ幅方向Y(図5,図7の左右方向)および上下方向Z(図5,図7の上下方向)の相対移動を不能に相互に連結される。連結手段46は、第1連結機構47と第2連結機構48とを備え、第1連結機構47は、三つのレール部・案内溝部複合体49A,49B,49Cによって構成され、第2連結機構48は干渉体としての機能を有する長手方向の寸法が短い干渉レール部50と、長手方向の寸法が長い案内溝部材51とからなる。各レール部・案内溝部複合体49A,49B,49Cは、ステンレス鋼製またはアルミニウム合金の押し出し形材からなり、これらは等しい断面形状および断面積を備え、干渉レール部50および案内溝部材51もステンレス鋼製またはアルミニウム合金の押し出し形材からなる。
【0033】
第1連結機構47は、上下2位置に離反して一方の固定パネル23の外側の縦壁32と中間パネル24の外側の縦壁37とを相互に連結するとともに、中間パネル24の外側の縦壁37と他方の固定パネル25の外側の縦壁41と相互に連結する。該第1連結機構47を構成する各レール部・案内溝部複合体49A,49B,49Cのそれぞれは、T字状のレール部49aと、このレール部49aがその長手方向の移動自在に嵌まり込むように該レール部49aの基部側に一体に形成された案内溝部49bとを有し、該案内溝部49bの両側(図7では上下両側)にのびる平坦なベース部49cを備える。
【0034】
したがって、レール部・案内溝部複合体49Aのベース部49cを一方の固定パネル23の外側の縦壁32の内面にビス止めによって水平に固着し、そのレール部49aは中間パネル24の外側の縦壁37に長手方向へ水平にのびて形成されているスリット52を貫通した状態で中間パネル24の内部に臨ませ、該中間パネル24の外側の縦壁37の内面にスリット52を跨いでベース部49cをビス止めによって水平に固着したレール部・案内溝部複合体49Bの案内溝部49bに長手方向の移動自在に嵌め込むとともに、そのレール部49aは他方の固定パネル25の外側の縦壁41に長手方向へ水平にのびて形成されているスリット52を貫通した状態で他方の固定パネル25の内部に臨ませ、該他方の固定パネル25の外側の縦壁41の内面にスリット52を跨いでベース部49cをビス止めによって水平に固着したレール部・案内溝部複合体49Cの案内溝部49bに長手方向の移動自在に嵌め込むことによって、嵌挿側である一方の固定パネル23と被嵌挿側である中間パネル24とが、レール部・案内溝部複合体49A、49Bによって相互に連結され、嵌挿側である中間パネル24と被嵌挿側である他方の固定パネル25とが、レール部・案内溝部複合体49B、49Cによって相互に連結される。
【0035】
つまり、連結手段46の一方の構造体である第1連結機構47は、嵌挿側の一方の固定パネル23に形成されたレール部49aと、被嵌挿側の中間パネル24に形成された案内溝部49bとのペアおよび嵌挿側の中間パネル24に形成されレール部49aと、被嵌挿側の他方の固定パネル25に形成された案内溝部49bとのペアが上下2位置に離反して設けられることによって構成される。
【0036】
第2連結機構48は、上下3位置に離反して一方の固定パネル23の内側の縦壁33と中間パネル24の内側の縦壁38とを相互に連結する。該第2連結機構48の一方の構成部材である長手方向の寸法が短い干渉レール部50は、断面形状が略チャネル状のもので、前記上下3位置に離反して中間パネル24の内側の縦壁38の外面における後端部のフランジ部38bに近接してボルト締結により水平に固着される。また第2連結機構48の他方の構成部材である長手方向の寸法が長い案内溝部材51は、干渉レール部50が長手方向の移動自在に嵌まり込む角形C字状の断面形状を有し、干渉レール部50の固着位置に対応する上下3位置に離反して、一方の固定パネル23の内側の縦壁33の内面にスポット溶接などによって水平に固着される。すなわち、連結手段46の他方の構造体である第2連結機構47は、中間パネル24に固着された干渉レール部50と、一方の固定パネル23に固着された案内溝部材51とのペアが上下3位置に離反して設けられることによって構成される。
【0037】
図3,図4,図5,図6において、中間パネル24と他方の固定パネル25とは、他方の固定パネル25を中間パネル24内へ嵌挿する方向に付勢するスプリング53によって互いに連結される。スプリング53は上下2位置に離反して設けられ、それらは引きバネとして機能する第1コイルスプリング54と第2コイルスプリング55とからなり、それぞれの基端部は連結リング56によって互いに連結され、第1コイルスプリング54の先端部は、他方の固定パネル25の閉塞板45の内面にたとえばスポット溶接によって固着されているL形の取付坂57に係止され、第2コイルスプリング55の先端部は、中間パネル24の縦壁37,38における後端部のフランジ部37b,38b間に跨がって溶接により水平に固着された横架部材58の内面にたとえばスポット溶接によって固着されているL形の取付坂59に係止される。
【0038】
図3,図4において、中間パネル24と他方の固定パネル25とは、上下2位置に離反して設けられた係脱機構60によって互いに連結される。係脱機構60は、一方の係脱部材61と他方の係脱部材62とからなり、一方の係脱部材61は、中間パネル24の外側の縦壁37における後端部内面に固着されたベース部61aと、このベース部61aから他方の係脱部材62に向けて突没可能に常時は突出しているラッチ61bとを有し、他方の係脱部材62は、他方の固定パネル25の外側の縦壁41における先端部内面に固着されたベース部62aと、このベース部62aの一方の係脱部材61に対向する面に凹設されて該一方の係脱部材61のラッチ61bが係脱可能に係合する凹部62bとを有する。
【0039】
なお、第1連結機構47を構成しているレール部・案内溝部複合体49Aの干渉を避けるために、中間パネル24の外側の縦壁37後端部のフランジ部37bの一部および一方の固定パネル23の外側の縦壁32先端部のストッパー部32aの一部は切欠(図示省略)され、第2連結機構48を構成している長手方向の寸法の長い案内溝部材51の干渉を避けるために、中間パネル24の内側の縦壁38後端部のフランジ部38bの一部は切欠(図示省略)されているとともに、係脱機構60を構成している一方の係脱部材61の干渉を避けるために、他方の固定パネル25の外側の縦壁41先端部のフランジ部41aの一部は切欠(図示省略)されている。
【0040】
図5において、嵌挿側と被嵌挿側との底部の間のそれぞれに短冊状の滑り材63が介在されている。滑り材63は、摩擦係数の小さいフッ素樹脂材からなる。つまり、一方の固定パネル23の底板35の上面に長手方向にのびて接着した短冊状の滑り材63を一方の固定パネル23の底板35の上面と中間パネル24の底板40の下面の間に介在させるとともに、中間パネル24の底板40の上面に長手方向にのびて接着した短冊状の滑り材63を中間パネル24の底板40の上面と他方の固定パネル25の底板44の下面の間に介在させる。
【0041】
前記構成のエキスパンションジョイント手摺20は、通常時には、図1,図2.図3および図4のように、一方の固定パネル23の先端部より中間パネル24と該中間パネル24に嵌挿された他方の固定パネル25の長手方向寸法の大部分が突出した標準状態に維持されている。
【0042】
各建物A,Bが急激な地震によって近接および離反する方向に相対変位して、空隙Cが狭くなると、図8.図9のように、一方の固定パネル23内に他方の固定パネル25を嵌挿した中間パネル24が嵌挿された縮小状態となって、各建物A,Bの近接する方向への相対変位を吸収し、空隙Cが広くなると、図10.図11のように、一方の固定パネル23より中間パネル24が突出し、かつ中間パネル24より他方の固定パネル25が突出した伸長状態となって、各建物A,Bの離反する方向への相対変位を吸収する。
【0043】
また、図2の各建物A,Bが互いに異なる前後方向Yに相対変位した場合には、図12のように、ヒンジ27,28の鉛直軸線まわりに一方の固定パネル23の基端部が回動することと、ヒンジ30,31の鉛直軸線まわりに他方の固定パネル25の基端部が回動することとによって、各建物A,Bの互いに異なる前後方向への相対変位を吸収する。これにより、地震が生じても空隙Cの前後両側が開放されないようにして通行者の安全を確保する。
【0044】
本発明のエキスパンションジョイント手摺20によれば、一方の固定パネル23と中間パネル24および他方の固定パネル25は、連結手段46の一方の構造体である第1連結機構47によって、長手方向の相対移動を自在、かつ幅方向および上下方向の相対移動を不能に相互に連結され、一方の固定パネル23と中間パネル24は、連結手段46の他方の構造体である第2連結機構48によって、長手方向の相対移動を自在、かつ幅方向および上下方向の相対移動を不能に相互に連結されているので、一方の固定パネル23と中間パネル24および他方の固定パネル25のそれぞれに主として幅方向および上下方向の二方向に生じる小さい折曲による変形が確実に抑えられる。そのため、エキスパンションジョイント手摺20を投影平面上の一直線および投影立面上の水平線に沿ってガタツクことなく円滑に伸縮させることができる。また一方の固定パネル23の底板35の上面に長手方向にのびて接着した短冊状の滑り材63を一方の固定パネル23の底板35の上面と中間パネル24の底板40の下面の間に介在させるとともに、中間パネル24の底板40の上面に長手方向にのびて接着した短冊状の滑り材63を中間パネル24の底板40の上面と他方の固定パネル25の底板44の下面の間に介在させてあることにより、摺接部の摩擦係数が小さくなるので、より一層円滑な伸縮動作を実現できる。
【0045】
本発明の連結手段46を構成している第1連結機構47は、嵌挿側の一方の固定パネル23に形成されたレール部49aと、被嵌挿側の中間パネル24に形成された案内溝部49bとのペアおよび嵌挿側の中間パネル24に形成されレール部49aと、被嵌挿側の他方の固定パネル25に形成された案内溝部49bとのペアによって構成され、連結手段46を構成している第2連結機構48は、中間パネル24に固着された干渉レール部50と、一方の固定パネル23に固着された案内溝部51とのペアによって構成されているので、ステンレス鋼製またはアルミニウム合金製の押し出し形材を使用できる。これにより、連結手段46の生産性および組み立て性が向上するとともに、嵌挿側と被嵌挿側の連結力が高められ、これらの主として幅方向および上下方向の二方向に生じる小さい折曲による変形が確実に抑えれらる。
【0046】
各建物A,Bが急激な地震によって離反する方向に相対変位することで、標準状態が伸長状態に拡大する際には、まず中間パネル24の内側の縦壁38に固着されている第2連結機構48における長手方向の寸法が短い干渉レール部(干渉体)50が一方の固定パネル23の内側の縦壁33先端部のストッパー部として機能するフック状に折曲した折曲部33aに当接干渉して該一方の固定パネル23の先端部から中間パネル24が抜脱するのを防止する。そのため、各建物A,Bが急激な地震によって離反する方向に相対変位しても、離反する方向の相対変位量が設計時に想定される範囲内であれば、一方の固定パネル23の先端部から中間パネル24が抜脱して、エキスパンションジョイント手摺20が分解するのを防止し、各建物A,Bの離反する方向への相対変位に追従して中間パネル24の先端部から他方の固定パネル25を突出させて、エキスパンションジョイント手摺20の伸長状態を維持することができる。
【0047】
中間パネル24と他方の固定パネル25とは、他方の固定パネル25を中間パネル24内へ嵌挿する方向に付勢するスプリング53、つまり、上下2位置に離反して設けられ、それらは引きバネとして機能する第1コイルスプリング54と第2コイルスプリング55とからなるスプリング53によって互いに連結されているので、中間パネル24が他方の固定パネル25を嵌挿格納して一方の固定パネル23の先端部から突出している標準状態において、中間パネル24のみが一方の固定パネル23に格納される方向に移動するのを防止して、中間パネル24が他方の固定パネル25を嵌挿格納して一方の固定パネル23の先端部から突出している標準状態を維持することができる。また他方の固定パネル25が中間パネル24の先端部から突出しているエキスパンションジョイント手摺20の伸長状態から、各建物A,Bの近接する方向への相対変位に追従してエキスパンションジョイント手摺20が標準状態に復帰する際には、前記スプリング53の付勢によって他方の固定パネル25を積極的に中間パネル24に嵌挿格納して、エキスパンションジョイント手摺20の標準状態への円滑な復帰に寄与することができる。
【0048】
中間パネル24と他方の固定パネル25とは、上下2位置に離反して設けられた係脱機構60によって互いに連結されているので、エキスパンションジョイント手摺20が標準状態から縮小する際には、係脱機構60における一方の係脱部材61のラッチ61bと他方の係脱部材62の凹部62bとの係合状態が保持された中間パネル24に他方の固定パネル25を嵌挿格納した状態で、中間パネル24に他方の固定パネル25の双方を縮小方向へ一体に移動させて一方の固定パネル23に嵌挿格納することができ、前記標準状態において、各建物A,Bの離反する方向への相対変位に追従してエキスパンションジョイント手摺20が伸長する際には、一方の固定パネル23のストッパー部33aと干渉レール部(干渉体)50とが相互干渉した直後にラッチ61bと凹部62bとの係合状態が解除されることで、中間パネル24の先端部から他方の固定パネル25を突出させて、エキスパンションジョイント手摺20を伸長させることができる。
【0049】
前記実施形態では、一方の固定パネル23と他方の固定パネル25の間に一つの中間パネル24を配置した構成で説明しているが、一方の固定パネル23と他方の固定パネル25の間に配置される中間パネル24は複数でもよい。ただし、複数の中間パネル24を配置した構成では、一方の固定パネル23側の中間パネルから他方の固定パネル25側の中間パネルを長手方向の出没を可能に嵌挿する必要がある。
【0050】
連結手段46における第1連結機構47は上下2位置に離反して設け、連結手段46における第2連結機構48は上下3位置に離反して設けた実施形態で説明しているが、第1連結機構47を上下3位置以上に離反して設けた構成でも、第2連結機構48を上下2位置または上下4位置以上に離反して設けた構成でもよい。
【0051】
スプリング53は上下2位置に離反して設けた実施形態で説明しているが、1位置のみに設けた構成でも、あるいは上下3位置以上に離反して設けた構成でもよい。また前記各位置に設けられるスプリング53は、第1コイルスプリング54と第2コイルスプリング55とを連結リング56で連結した実施形態の構成のみに限定されるものではなく、引きバネとして機能する1本のコイルスプリングのみで構成してもよい。
【0052】
係脱機構60は上下2位置に離反して設けた実施形態で説明しているが、1位置のみに設けた構成でも、あるいは上下3位置以上に離反して設けた構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施形態が適用される渡り通路の正面図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た平面図である。
【図3】エキスパンションジョイント手摺の拡大正面図である。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見たエキスパンションジョイント手摺の平面図である。
【図5】一方の固定パネルと中間パネルとの嵌挿状態および中間パネルと他方の固定パネルとの嵌挿状態を拡大して示す縦断側面図である。
【図6】筒状の一方の固定パネルの先端部と筒状の中間パネルの基端部との関係を拡大して示す平面断面図である。
【図7】連結手段の一実施形態を拡大して示す縦断側面図である。
【図8】各建物の相互近接により空隙が最も縮小した時のエキスパンションジョイント手摺を示す正面図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】各建物の相互離反により空隙が最も拡大した時のエキスパンションジョイント手摺を示す正面図である。
【図11】図10の平面図である。
【図12】各建物が互いに異なる前後方向に相対変位した時のエキスパンションジョイント手摺を示す平面図である。
【図13】従来例の平面図である。
【図14】図13の正面図である。
【図15】従来例の目地部が最も縮小した時の平面図である。
【図16】従来例の目地部が最も拡大した時の平面図である。
【図17】従来例の各建物が互いに異なる前後方向に相対変位した時の平面図である。
【符号の説明】
【0054】
20 エキスパンションジョイント手摺
20A 手摺ユニット
20B 手摺ユニット
23 筒状の一方の固定パネル
24 筒状の中間パネル
25 筒状の他方の固定パネル
27 ヒンジ
28 ヒンジ
30 ヒンジ
31 ヒンジ
33a フック状の折曲部(ストッパー部)
46 連結手段
47 第1連結機構
48 第2連結機構
49A レール部・案内溝部複合体
49B レール部・案内溝部複合体
49C レール部・案内溝部複合体
49a レール部
49b 案内溝部
50 干渉レール部(干渉体)
51 案内溝部材
60 係脱機構
63 滑り材
A,B 建物
C 空隙
A1,B1 通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の一方の固定パネルと、この一方の固定パネルの先端部側から長手方向に出没するように該一方の固定パネルに嵌挿された筒状の中間パネルおよびこの中間パネルの先端部側から長手方向に出没するように該中間パネルに嵌挿された筒状の他方の固定パネルによって長手方向に伸縮する手摺ユニットが構成され、
この手摺ユニットの前記一方の固定パネルの基端部および他方の固定パネルの基端部が隣接し相対変位する構造物側にヒンジによって鉛直軸線まわりに回動自在に連結された前記構造物に跨がるエキスパンションジョイント手摺であって、
前記一方の固定パネルと中間パネルおよび他方の固定パネルは、嵌挿側と被嵌挿側とが長手方向にのびる連結手段によって長手方向の相対移動を自在、かつ幅方向および上下方向の相対移動を不能に相互に連結されるとともに、
前記嵌挿側と被嵌挿側との底部の間のそれぞれに滑り材を介在したことを特徴とするエキスパンションジョイント手摺。
【請求項2】
請求項1に記載のエキスパンションジョイント手摺において、
前記連結手段は、前記嵌挿側と被嵌挿側の一方に形成された長手方向にのびるレール部と、このレール部がその長手方向に移動自在に嵌まり込むように嵌挿側と被嵌挿側の他方に形成された長手方向にのびる案内溝部とのペアによって構成されることを特徴とするエキスパンションジョイント手摺。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のエキスパンションジョイント手摺において、
前記一方の固定パネルに設けたストッパー部に干渉して該一方の固定パネルの先端部から前記中間パネルが抜脱するのを防止する干渉体が中間パネルに設けられていることを特徴とするエキスパンションジョイント手摺。
【請求項4】
請求項1,請求項2または請求項3に記載のエキスパンションジョイント手摺において、
前記中間パネルと前記他方の固定パネルとは、該他方の固定パネルを中間パネル内へ嵌挿する方向に付勢するスプリングによって互いに連結されていることを特徴とするエキスパンションジョイント手摺。
【請求項5】
請求項1,請求項2,請求項3または請求項4に記載のエキスパンションジョイント手摺において、
前記中間パネルと前記他方の固定パネルとは、エキスパンションジョイント手摺が標準状態から縮小する場合に互いに係合して中間パネルと他方の固定パネルとの双方を縮小方向へ一体に移動させるとともに、前記固定パネルのストッパー部と前記中間パネルの干渉体との相互干渉後のエキスパンションジョイント手摺の伸長時には係合解除されて中間パネルと他方の固定パネルとの伸長方向へ相対移動を許容する係脱機構によって互いに連結されていることを特徴とするエキスパンションジョイント手摺。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−144373(P2008−144373A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−329442(P2006−329442)
【出願日】平成18年12月6日(2006.12.6)
【出願人】(000004732)株式会社日本アルミ (64)
【Fターム(参考)】