カメラシステム
【課題】ライブビュー時の照明の消費電カを抑えつつ、照明を照射した際のライブビュー時に観察される色と照明光を照射して光学ファインダで観察される色とが一致するカメラシステムを提供することである。
【解決手段】相互に連動可能なライブビューと光学ファインダとを選択的に切り替え可能なカメラ及び照明装置を有するカメラシステム1に於いて、照明ユニット100では、照明制御回路111によって、ライブビューを用いる際に適した第1の点灯状態と、光学ファインダを用いる際に適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態とに切り替えて補助光を点灯させる。カメラボディ10は、上記ライブビューと光学ファインダとの切り替えに連動して、上記補助光を、ボディ用制御回路31により、上記第1の点灯状態と第2の点灯状態に切り替えるように指示する。
【解決手段】相互に連動可能なライブビューと光学ファインダとを選択的に切り替え可能なカメラ及び照明装置を有するカメラシステム1に於いて、照明ユニット100では、照明制御回路111によって、ライブビューを用いる際に適した第1の点灯状態と、光学ファインダを用いる際に適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態とに切り替えて補助光を点灯させる。カメラボディ10は、上記ライブビューと光学ファインダとの切り替えに連動して、上記補助光を、ボディ用制御回路31により、上記第1の点灯状態と第2の点灯状態に切り替えるように指示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的に被写界を生成し、それを観察可能なライブビュー機能を備えたカメラと、ライブビュー時及び撮影時に被写体を照射可能な照明装置を有するカメラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像装置の補助照明で、撮影前の被写体観察時にも照明をする技術が知られている。
【0003】
しかし、被写体観察時の照明は電カ消費が大きくなるため、その電力を節約する技術が必須である。そして、被写体観察時の電力を節約する技術としては、下記特許文献1に記載の技術が公知である。この特許文献1に記載の方法では、デューティ(DUTY)駆動により照明用の発光ダイオード(LED)を駆動し、被写体観察時はこのデューティ比を低くすることによって電力を節約するようにしている。
【特許文献1】特開2006−145877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、発光ダイオード(LED)の性能が向上し、撮像装置の照明または補助照明として用いられるようになっている。デジタルスチルカメラの場合、色を忠実に再現する必要があるため、白色光を発することが可能なLEDを用いる必要がある。白色LEDを生成するには、青色LEDを用いて反射部に蛍光体を塗布し、青色LEDの色を赤色側にシフトさせて白色を生成する(TYPE1)方法や、青、緑、赤の3色等の複数の色成分の異なるLEDを用いて生成する(TYPE2)方法がある。
【0005】
例えば、LEDのような高効率連続点灯型の照明光源の場合、発熱が少なく、低消費電流での照明が可能であるので、低輝度時の被写体の観察や、撮影時の照明のモデリング等に好適である。
【0006】
一方、近年、一眼レフレックスカメラを含めてライブビュー機能と光学ファインダとを備えたカメラが開発されており、ユーザは目的やシーンによってこれを選択使用している。この場合、光学ファインダの分光透過率の影響や、撮像素子と人間の目との分光感度の差により、同じ色の光を投射しても、その照明光がライブビューの際の色と同じにならないことがある。このような場合、ユーザは観察画像について混乱を生じることがある。
【0007】
また、像の明るさについても、ライブビューに使用する撮像素子の画像の方が感度を上げることにより明るく観察することができる。しかしながら、光学ファインダは光学的に明るさが決まっているため、暗い場合はライブビューより見難くなる場合が多い。したがって、同じ明るさで照明しても、光学ファインダの方がライブビューより暗く、見難くなる傾向がある。
【0008】
更に、ライブビュー作動中は間欠的に画像を取り込んでいるので、その期間だけ照明すれば観察画像は良好に取得することができる。しかしながら、光学ファインダの場合は、間欠点灯にすると、周期によっては、ユーザがちらつきを感じて不快になる。一方で、ライブビュー中は撮像素子の駆動で消費電流が大きくなる。したがって、照明に使用する電流を抑えることが好ましいが、光学ファインダの場合は撮像素子を駆動する必要がないので、照明で使用できる電流は大きく取ることが可能である。
【0009】
したがって本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ライブビュー時の照明の消費電カを抑えつつ、照明を照射した際のライブビュー時に観察される色と照明光を照射して光学ファインダで観察される色とが一致するカメラシステムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、ライブビューと光学ファインダとで、観察画像の明るさの黍離を軽減することのできるカメラシステムを提供することを目的とする。
【0011】
更に本発明は、消費電流が多いライブビュー表示中の照明電力を低減することのできるカメラシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち請求項1に記載の発明は、相互に連動可能な、電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構と有し、該電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構とを選択的に切り替え可能なカメラ、及び被写体に対して補助光を照射する照明装置を有するカメラシステムであって、上記照明装置は、上記補助光を、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際に適した第1の点灯状態と、上記光学的観察機構を用いる際に適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯させる点灯制御手段と、を備え、上記カメラは、上記電子的ライブビュー表示機構と上記光学的観察機構との切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダ機能を選択的に切り替え可能なカメラに於いて、ライブビューと光学観察像による見え方の差異を少なくすることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、電子的ライブビューで見られる画像の色と、光学的観察機構で見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダの、照明による色の差異を軽減することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学的観察機構が有効な場合はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、ライブビュー時の電力効率を高くして消費電流が多いライブビュー時の照明を可能にし、また光学ファインダの場合に不快なちらつきを生じさせなくすることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際と上記光学的観察機構が有効な場合とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、ライブビュー時にも十分な明るさのライブビュー画像を得られ、また光学ファインダの場合にもライブビュー画像に近い明るさの照射画像が得られて、肉眼でも見やすくなる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明に於いて、上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項7に基発明に於いて、上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0028】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、撮影前に、撮影で得られる画像の正確なプレビューが、リアルタイムで可能である。
【0030】
請求項10に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学的観察機構が有効な場合には白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする。
【0031】
請求項10に記載の発明によれば、システム全体を小型・安価に実現することができる。
【0032】
請求項11に記載の発明は、撮影レンズと、上記撮影レンズを通過した被写体の像を観察する光学ファインダと、上記撮影レンズを通過した被写体の像を撮像する撮像素子と、上記撮像素子の出力に基づいて被写体像を表示する表示手段と、上記被写体に対して補助光を照射する照明装置と、上記撮像素子で上記被写体像を連続的に撮像して上記表示手段に表示するライブビューモードと、上記光学ファインダで上記被写体の像を観察する光学ファインダモードに於いて、上記照明装置を、上記ライブビューモードに適した第1の点灯状態と、上記光学ファインダモードに適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯制御する点灯制御手段と、上記ライブビューモードと上記光学ファインダモードとの切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、を具備することを特徴とする。
【0033】
請求項11に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダ機能を選択的に切り替え可能なカメラに於いて、ライブビューと光学観察像による見え方の差異を少なくすることができる。
【0034】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、ライブビューモードで見られる画像の色と、光学ファインダモードで見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする。
【0035】
請求項12に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダの、照明による色の差異を軽減することができる。
【0036】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学ファインダモード時はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする。
【0037】
請求項13に記載の発明によれば、ライブビュー時の電力効率を高くして消費電流が多いライブビュー時の照明を可能にし、また光学ファインダの場合に不快なちらつきを生じさせなくすることができる。
【0038】
請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時と上記光学ファインダモード時とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする。
【0039】
請求項14に記載の発明によれば、ライブビュー時にも十分な明るさのライブビュー画像を得られ、また光学ファインダの場合にもライブビュー画像に近い明るさの照射画像が得られて、肉眼でも見やすくなる。
【0040】
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする。
【0041】
請求項15に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0042】
請求項16に記載の発明は、請求項15に基発明に於いて、上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする。
【0043】
請求項16に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0044】
請求項17に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする。
【0045】
請求項17に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0046】
請求項18に記載の発明は、請求項17に基発明に於いて、上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする。
【0047】
請求項8に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0048】
請求項19に記載の発明は、請求項17に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする。
【0049】
請求項19に記載の発明によれば、撮影前に、撮影で得られる画像の正確なプレビューが、リアルタイムで可能である。
【0050】
請求項20に記載の発明は、請求項16に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学ファインダモードには白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする。
【0051】
請求項20に記載の発明によれば、システム全体を小型・安価に実現することができる。
【発明の効果】
【0052】
本発明によれば、ライブビュー時の照明の消費電カを抑えつつ、照明を照射した際のライブビュー時に観察される色と照明光を照射して光学ファインダで観察される色とが一致するカメラシステムを提供することができる。
【0053】
また、本発明によれば、ライブビューと光学ファインダとで、観察画像の明るさの黍離を軽減することのできるカメラシステムを提供することができる。
【0054】
更に本発明によれば、消費電流が多いライブビュー表示中の照明電力を低減することのできるカメラシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0056】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカメラシステムの外観を示すもので、(a)はカメラ前面側から見た斜視図、(b)は背面側から見た斜視図である。
【0057】
本実施形態に於けるカメラシステム1は一眼レフレックスタイプのデジタルスチルカメラを有してなるものであり、カメラボディ10と、このカメラボディ10に着脱可能なレンズユニット80で構成されている。また本実施形態では、照明装置としての照明ユニット100が、カメラボディ10の上部に着脱可能となっている。
【0058】
カメラボディ10には、その上面部に電源スイッチ11とレリーズスイッチ12とが設けられ、背面側にライブビュー切り替えスイッチ13と、十字釦14と、LCDパネル15と、が設けられている。また、カメラボディ10の背面側の上部には、接眼レンズ17が設けられている。更に、この接眼レンズ17の上方には、接点部としてのホットシュー18が設けられている。
【0059】
上記電源スイッチ11は、本カメラシステム1に於けるカメラの電源をオン、オフするためのスイッチである。また、レリーズスイッチ12は、撮影操作を開始するためのもので、第1レリーズスイッチと第2レリーズスイッチの2段式のスイッチで構成されている。第1レリーズスイッチがオンされて測光処理や測距処理等の撮影準備動作が実行され、第2レリーズスイッチがオンされて露光動作が実行される。
【0060】
ライブビュー(LV)切り替えスイッチ13は、後述するライブビュー時の被写界と光学ファインダ使用時の被写界を切り替えるためのスイッチであり、後述するボディ用制御回路31と共に切り替え指示手段を構成している。十字釦14は、図示されない決定スイッチと共に、このカメラの各種機能を操作するための選択スイッチである。また、LCDパネル15は、ライブビュー時の観察画像や撮影後の撮像画像を表示するための表示手段である。
【0061】
また、接眼レンズ17は、レンズユニット80内の撮影レンズ81を通過した光を結像させる一眼レフ光学ファインダとして構成される。この光学ファインダの上部に設けられたホットシュー18は、照明ユニット100を着脱可能に取り付けるための電気的接点部である。
【0062】
レンズユニット80内には、図示されない被写体からの光束を取り込んで後述する撮像素子に導くための撮影レンズ81が設けられている。
【0063】
照明ユニット100は、被写体観察時及び撮影時に被写体を照明するための照明装置である。
【0064】
照明ユニット100は、照明ヘッド105と、照明装置本体106とを有して構成される。
【0065】
照明ヘッド105は、通常はカメラの撮影方向と同一であるが、上下左右に向きを変えることも可能に構成されている。そして、この照明ヘッド105は、例えば、キセノン管を用いた閃光発光部101と、青色発光ダイオード(LED)の発光光を蛍光体に反射させて白色光を生成する、連続照明手段としての1チップ型白色発光ダイオード(LED)102と、青、緑、赤の3原色を混色することによって白色光を生成する、連続照明手段としての3チップLED103と、を備えている。
【0066】
照明装置本体106には、図示されない制御回路等が内蔵されている。また、この照明装置本体106の下部には、当該照明ユニット100をカメラボディ10に取り付ける際に、カメラ側のホットシュー18と係合可能な電気的接点部としてのシュー107が設けられている。このシュー107は底部に露出しており、カメラとの接続時にこれが接触して電気的な信号の授受が可能になる。
【0067】
図2は、本第1の実施形態に於けるカメラシステムの光学系を示す概念図である。
【0068】
図2に於いて、カメラボディ10内で撮影レンズ81の光軸上の後方には、図示矢印M方向に回動可能なクイックリターンミラー21が、そしてこのクイックリターンミラー21の後方には、例えばCCD等で構成される撮像素子22が設けられている。クイックリターンミラー21は、光学ファインダ使用時には図示実線で示されるように、撮影光路上に下がった位置になる。一方、撮影時及びライブビュー時は、図示二点鎖線で示されるように、撮影光路上より待避した位置に上昇される。
【0069】
このように、撮影レンズ81から得た被写体像を撮像素子22で連続的に撮像し、LCDパネル15にて表示するモードがライブビューモードであり、これら撮像素子22、LCDパネル15等で構成される機構を電子的ライブビュー表示機構とする。
【0070】
クイックリターンミラー21の上方には、ファインダスクリーン23及びペンタプリズム24が配置されている。ファインダスクリーン23は、撮影レンズ81を通過した光が結像する。ペンタプリズム24は、クイックリターンミラー21で反射された光線を上下左右反転させるためのものである。このペンタプリズム24の近傍には、アイピース25及び測光素子27が配置されている。アイピース25は、撮影レンズ81を透過してファインダスクリーン23上に結像された光を拡大して、観察者が被写体を見ることができるようにするものである。測光素子27は、ファインダスクリーン23の明るさを測るために設けられている。
【0071】
このように、クイックリターンミラー21、ファインダスクリーン23、ペンタプリズム24及びアイピース25等で構成されたものが、光学的観察機構である。この光学的観察機構により被写体を観察するモードを光学ファインダモードとする。
【0072】
上記のような構成のため、ライブビューでの被写界の観察と、光学ファインダによる被写界の観察は同時には行えず、何れかを選択することになる。また、光学ファインダ使用時は測光素子27での測光は可能であるが、ライブビュー使用時は測光素子27での測光は不能になる。そのため、ライブビュー使用時は、撮像素子22によって測光を行う。
【0073】
図3は、本第1の実施形態に於けるカメラシステムの電気回路の概略構成を示すブロック図である。
【0074】
カメラボディ10内には、各種演算制御を行うもので切り替え指示手段であるボディ用制御回路(以下、BCPUと記す)31が設けられており、カメラ内部の各部を制御すると共に、通信接点J1、J2を介してレンズユニット80や照明ユニット100を制御する。
【0075】
上記BCPU31には、測光素子32と、ミラー駆動回路33と、画像処理回路34と、撮像素子ドライバ37と、LCDドライバ39と、各種スイッチ42と、メモリ43とが接続されている。
【0076】
測光素子32は図2の測光素子27に相当する。ミラー駆動回路33は、クイックリターンミラー21を図2の矢印M方向に移動させるための駆動回路であり、電動制御によってミラーの上下動を行わせる。画像処理回路34は、画像信号の圧縮や伸長、色の調整やノイズの低減、データ形式の変換等、各種の画像処理を実施するためのものである。また、記録媒体35は、カメラ内の内蔵メモリや着脱式のメモリーカードで構成される。この記録媒体35には、画像処理回路34で処理された画像が書き込まれる。或いは、記録媒体35に書き込まれた記録画像が、画像処理回路34を介してBCPU31により読み出されて使用される。
【0077】
撮像素子ドライバ37は、撮像素子38を駆動して撮影画像の取得、ライブビュー画像の取得等を行う。尚、撮像素子38は、図2に示される撮像素子22に相当するものである。上記LCDドライバ39は、画像処理回路34で表示用に生成された画像をLCDパネル40(図1(b)のLCDパネル15に相当)に表示させる。
【0078】
各種スイッチ42は、図1(a)、(b)に示される電源スイッチ11、レリーズスイッチ12、ライブビュー切り替えスイッチ13、十字釦14に対応するスイッチ等を有して構成される。メモリ43は記憶手段であり、カメラボディ固有のデータ等が格納されている。これらのデータは、BCPU31によって書き込み、読み出しが可能である。
【0079】
レンズユニット80内には、レンズ制御回路(以下、LCPUと記す)91が設けられている。このLCPU91は、レンズユニット80内の各部の制御を行うと共に、カメラボディ10内のBCPU31と、電気接点J1を経由してデータ通信を行う。このLCPU91には記憶手段であるメモリ92が接続されている。このメモリ92にはレンズ固有のデータ等が格納されており、LCPU91を介して記憶データをカメラボディ10内のBCPU31に送信可能である。
【0080】
照明ユニット100には、カメラボディ10内のBCPU31と電気通信を行い、該BCPU31の指示に従って照明ユニット100の各部を制御するもので、点灯制御手段である照明制御回路(以下、FCPUと記す)111を有している。このFCPU111には、閃光発光駆動制御回路112と、LEDドライバ115及び119と、測色センサ処理回路124と、メモリ125が接続されている。
【0081】
上記閃光発光駆動制御回路112は、キセノン(Xe)フラッシュである閃光発光素子113(図1、図2の閃光発光部101に相当)を駆動する。この閃光発光駆動制御回路112には、上述した閃光発光素子113、青色LEDの発光光を蛍光体に反射させて白色光を生成する1チップ型白色LED116(図1、図2の1チップ型白色LED102に相当)、青、緑、赤の3原色を混色することによって白色光を生成する3チップLED120(図1、図2の3チップLED103に相当)が接続されている。
【0082】
LEDドライバ115は、白色LED116を駆動する。具体的には、白色LED116のオン、オフや、LEDチップの駆動電流を変更する構成になっている。LEDドライバ119は、3チップLED120を駆動するもので、当該LEDの3チップそれぞれを独立に電流値設定可能となっている。
【0083】
上記1チップ型白色LED116の近傍には測色センサ117が設けられており、1チップ型白色LED116の発光の色成分を検出可能としている。また、3チップLED120の近傍には測色センサ121が設けられており、白色光を生成する3チップLED120の合成色成分を検出可能としている。これら測色センサ117及び121の出カは、測色センサ処理回路124にてデジタル信号に変換され、FCPU111に出力される。このLEDの測色出力により、各LEDの初期状態の色成分を、FCPU111は把握可能であり、またそのデータは通信接点J2を介してBCPU31にも伝達される。
【0084】
メモリ125は記憶手段であり、上記各発光部(閃光発光素子113、1チップ型白色LED116、3チップLED120)の、それぞれの複数の駆動状態に対応した色成分が記憶されている。FCPU111を経由して、且つ、通信接点J2を介してBCPU31にデータを送ることが可能となっている。
【0085】
図4は、xy表示の色度図(xyカラーチャート)である。
【0086】
同図に於いて、周囲の実線L0 で示されるライン上は単色光を表している。曲線L1 は、黒体幅射で生じる色のラインを表している。例えば、本実施形態のキセノンフラッシュの発光は、5500Kの黒体幅射とほぼ同等の色であり、図4にXeと示した場所で表現される。ポイントP0 は、1チップ型白色LED116及び3チップLED120の白色の基準色であり、5200Kの黒体幅射に相当する。但し、このポイントP0 は狙いの色であり、LEDの駆動条件や温度及びチップや蛍光体の固体差等により、このポイントからずれが生じる場合がある。
【0087】
ポイントPR は、3チップLED120の中の赤色LEDの色を表している。同様にポイントPG は3チップLED120の緑色LEDの色、ポイントPB は3チップLEDの青色LEDの色を表している。3チップLED120は、上記3つのLEDの発光比率を変えることにより、図4に破線で示される三角形の内部の色を作ることができる。上記発光比率を変えるには、3チップLED120の各チップの駆動電流の比率を変更すればよい。それらを適切に組み合わせることにより、ポイントPO の色を作って白色とする。ポイントPO ′は後述する光学ファインダに対応した白色を表している。
【0088】
ポイントP1 は、1チップ型白色LED116の定格最大の駆動をした際の色を表している。このLEDの場合は、色に駆動電流依存性があり、やや赤方向にずれている。これは、主に駆動電流による温度上昇で、LEDの発光及び蛍光体の特性が赤方向にずれることによる。
【0089】
また、ポイントP2 は、3チップLED120の各チップを全て定格最大で駆動をした場合を表している。青色LEDは他の色に比べて駆動電流で制約が大きい場合が多く、本実施形態もそのようになっているため、最大光量を得たい場合には色が白色からずれてしまうことになる。
【0090】
次に、図5及び図6のフローチャートを参照して、第1の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明する。
【0091】
本シーケンスに於いて、ステップS1は撮影待機状態である。この撮影待機状態は、ライブビューの場合とライブビューではない場合とがあり、それ以前の設定によって何れかの状態になっている。この撮影待機状態であって、ステップS2に於いて、カメラの撮影時に照明を使用する条件か否かが判定される。これは、カメラの撮影モードや、照明の低輝度自動点灯/強制オン/強制オフ等の設定、及び被写界の明るさ等によって判定される。
【0092】
ここで、照明ユニット100を作動させる条件であると判定された場合は、ステップS3に移行し、そうでない場合は後述するステップS12に移行する。ステップS3では、現在の状態がライブビューモードであるか否かが判定される。その結果、ライブビューモードの場合はステップS4に移行し、そうでない(光学ファインダモード)場合はステップS11に移行する。
【0093】
ステップS4以降は、ライブビューの画像取り込みに連動してLEDの点灯消灯制御をする処理である。
【0094】
先ず、ステップS4では、LEDが、白色1(色ポイントPO に対応)の状態で点灯される。この白色1の状態は、明るさは少なく、LEDの消費電流も少ない状態である。ライブビューの際には、画像処理で、少ない明るさの画像であっても明るく表示させることが可能である。また、ライブビューの場合は、関連する回路の電カが大きくなるため、ライブビュー画像の積分のタイミングと同期した間欠点灯であり、且つ、駆動電流も少なくされている。
【0095】
ステップS5では、撮像素子38のライブビューの積分が開始される。次いで、ステップS6にて、適正な積分が行われて、撮像素子38に於ける積分が停止される。そして、積分が停止されると、ステップS7に於いてLEDが消灯される。その後、ステップS8にて、ライブビュー画像が読み出され、続くステップS9にてその画像データが処理されて表示用の画像が生成される。更に、ステップS10にて、その画像がLCDパネル40に表示されて、1フレーム分の画像更新が終了する。
【0096】
一方、上記ステップS3に於いて、ライブビューモードではないと判定されると、ステップS11にて、白色2(色ポイントPO ′に対応)に相当する状態で、LEDが連続点灯される。これは、光学ファインダを通して被写体を観察する場合は人間の目の感度が撮像素子より低いので、明るく点灯させる必要があるからである。そのため、ライブビューの場合よりも大きな電流で駆動される。また、ちらつき感が生じないように、連続点灯とされている。
【0097】
ステップS12では、スイッチの操作がなされているか否かが、BCPU31が各スイッチの状態を検出することによって確認される。ここでスイッチの操作がないと判定された場合は上記ステップS2に移行し、操作があると判定された場合はステップS13以降の処理動作に移行する。
【0098】
ステップS13では、操作されたスイッチがライブビュー切り替えスイッチ13であるか否かが判定される。ここで、ライブビュー切り替えスイッチ13である場合はステップS16に移行し、そうでない場合はステップS14に移行する。
【0099】
ステップS16では、現在の状態がライブビュー状態であるか否かが判定される。ここで、現在の状態がライブビュー状態でなはなく、ライブビュー切り替えスイッチ13が操作された場合は、ステップS17に移行する。このステップS17では、カメラはクイックリターンミラー21が上昇されて撮影光路より待避される。それと共に、撮像素子38の前方に位置する、図示さないフォーカルプレーンシャッタを開放状態にして、リアルタイムで画像の取り込みが可能な状態にされる。そして、ステップS18にて、画像関連の回路がライブビューに対応した作動状態に設定される。その後、上記ステップS1に移行する。
【0100】
一方、上記ステップS16に於いて、ライブビュー状態であってライブビュー切り替えスイッチ13が操作された場合は、ステップS19に移行して、関連回路のライブビュー状態での作動が停止される。そして、ステップS20にて、撮影光路より待避されていたクイックリターンミラー21が下降されると共に、それまで開放されていたフォーカルプレーンシャッタ(図示せず)が閉じられる。その後、上記ステップS1に移行する。
【0101】
ステップS14では、レリーズの操作がなされたか否かが判定される。ここで、レリーズ操作があった場合はステップS21に移行し、操作がなかった場合にはステップS15に移行する。
【0102】
ステップS21では、現在の状態がライブビュー状態であったか否かが判定される。ここで、ライブビューであった場合は、ステップS22に移行して、回路系のライブビュー動作が停止され、その後、ステップS23に移行して、クイックリターンミラー21が下降されて、図示されないフォーカルプレーンシャッタが閉じられる。また、上記ステップS21にて、ライブビュー状態ではないと判定された場合は、ステップS22及びS23がスキップされる。
【0103】
ステップS24では、LEDの撮影用点灯が開始され、続いて、ステップS25にて、撮影動作に移行する。このステップS25では、クイックリターンミラー21のミラーアップが行われ、撮像素子38が積分状態に設定されて、撮像素子38の前方に位置する、図示されないフォーカルプレーンシャッタが作動されて撮像が実施され、撮像された画像が画像処理されて記録媒体35に書き込まれる。そして、ステップS26に移行してLEDが消灯される。その後、上記ステップS1に移行する。
【0104】
ステップS15では、ライブビュー切り替えスイッチ13、レリーズスイッチ12以外のスイッチ(その他のスイッチ)が操作されたか否かが判定される。ここで、スイッチが操作されていた場合は、ステップS27に移行して、操作されたスイッチに対応した処理が実施される。例えば、十字釦14が操作された場合は、メニューが開かれたり設定が変更されたりする。
【0105】
上記ステップS27の処理実行後、及びステップS15でスイッチの操作がされなかった場合は、上記ステップS1に移行する。
【0106】
図7は、本第1の実施形態に於ける3チップLED120の駆動電流の例を示した図である。
【0107】
3チップLED120は、上述したように、R,G,Bの3チップによって構成されており、(a)、(b)、(c)は、その各チップの駆動電流を示している。
【0108】
図7(a)に示される駆動条件では白色1の色を生成するが、この白色1の状態の色は図4に示されるポイントPO に相当するものとなっている。同様に、図7(b)に示される駆動条件では白色2の色を生成するが、この白色2の状態の色は、図4に示されるポイントP0 ′に相当するものとなっている。更に、図7(c)に示される駆動条件ではフル発光状態であり、この状態の色は図4に示されるポイントP2 に相当するものとなっている。
【0109】
上述したように、図7(a)の駆動状態はライブビューのために、少ない電流で、且つライブビュー画像の積分に同期して間欠発光する。図7(b)の駆動状態は、光学ファインダに対応している。そのため、トータル電流は、図7(a)より多く、また色は、本実施形態の光学ファインダを通して見た照明光の色が、撮影画像の照明光の色と略同一の色になるように、色を若干シフトしている。また、肉眼で見るため、やや多めの電流値で照明する。
【0110】
図8は、撮影待機時のLEDの発光状態を説明するためのタイムチャートである。
【0111】
図8(a)に示されるように、ライブビューの場合は2フレームに1回の割合で、ライブビュー画像の積分の直前より照明を開始し、積分終了直後に照明を停止している。
【0112】
一方、図8(b)に示されるように、ライブビューでない場合は、図8(a)のライブビュー時よりも強い光で、連続して照明する。
【0113】
次に、図9を参照して、本第1の実施形態に於けるライブビューの画像の生成方法を説明する。本第1の実施形態では、隣接する照明ありと照明無しの2フレームの画像が使用されて、表示画像が生成される。
【0114】
図9(a)は、カメラ側からの照明無しで取り込まれたライブビュー画像の例を示した図である。同図に於いては、壁照明灯151があり、人物152、153は逆光になっており、暗くつぶれている。この画像に於けるA−A′線で示される部分の光強度をグラフで表すと、図9(b)に示されるようになる。
【0115】
図9(c)は、カメラ側からの照明が当てられながら取り込まれたライブビュー画像の例を示した図である。カメラ側からの照明により暗い部分はやや明るく照明されている。しかしながら、照明光が定常光よりも弱く、また撮影時の照明よりも弱いため、明るさは十分ではない。この画像に於けるA−A′線で示される部分の光強度をグラフで表すと、図9(d)に示されるようになる。上述した図9(b)に示されるグラフに対して、斜線で示される部分に光が追加されている。
【0116】
図9(e)は、上述した図9(a)、(c)の画像を基に生成した、ライブビュー表示画像の例を示した図であり、図9(f)は図9(e)の画像に於けるA−A′線で示される部分の光強度を示すグラフである。これは、ライブビュー時の照明と撮影時の照明の明るさの比率がXの場合、
(図9(a)の画像)−(図9(c)の画像)*X+(図9(a)の画像)
で表すことができる。
【0117】
このように、照明あり、無しの2フレームの画像から、撮影時に生成される画像の予測をしてリアルタイムで表示することにより、撮影時の画像の事前確認を正確に行うことができる。また、ライブビュー時の照明の消費電力が少なくなっている。
【0118】
図10は、本第1の実施形態のライブビュー合成を説明するためのタイムチャートである。これを図9に対応させると、フレーム2の取り込み画像が図9(a)の画像に相当し、フレーム3の取り込み画像が図9(c)の画像に相当する。
【0119】
図9で説明したように、撮影時の照明状態を再現できる画像の表示は、照明ありと無しの2つのフレーム画像から生成されるので、図10のフレーム1とフレーム2の画像から生成されたライブビュー表示画像が、フレーム3のタイミングで表示される。また、フレーム2とフレーム3の画像から生成されたライブビュー表示画像が、フレーム4のタイミングで表示される。
【0120】
このように、1フレーム毎に合成するライブビュー画像の照明ありと照明無しの順番が入れ替わるが、このようにすることで、2フレーム毎に1回しか表示を更新しない場合に比べて、被写体の動きなどが滑らかに表示される。
【0121】
次に、撮影画像の色の補正について説明する。
【0122】
図11は、上述した撮影画像の色をライブビューの際の色に合わせる処理を含む、図6のフローチャートのステップS25のサブルーチン“撮影動作”の詳細な処理動作について説明するためのフローチャートである。
【0123】
撮影時はなるべく光量をとるために、3チップLED120は各チップの最大許容電流で駆動しており、ライブビュー時の照明の色ポイントP0 からP2 の色までずれている。このデータは、照明ユニット100内のメモリ125に記憶されているので、カメラボディ100内のBCPU31は、このデータを基に画像の色の復元を実行する。また、メモリ125に記憶されている色は、後述するように、LEDの実際の発光色を時間経過に沿って複数測定、記憶したものであり、より正確な色の復元を可能にしている。
【0124】
本サブルーチンに入ると、先ず、ステップS31にて、画像のデータが撮像素子38から読み出される。すると、ステップS32にて、YC分離処理等が行われて、非圧縮の画像データが生成される。次に、ステップS33に於いて、この画像が照明ありで撮影されたものか否かが判定される。
【0125】
ここで、照明ありの場合は、ステップS34に移行して、照明ユニット100のメモリ125から読み出された照明の色ずれデータが取得される。そして、ステップS35にて、画像処理回路34で色のシフト復元処理が実施される。次いで、ステップS36にて、このデータの画像圧縮処理が実施され、更にステップS37にて、例えばJPEG等の形式で記録媒体35に書き込まれる。
【0126】
一方、上記ステップS33にて、照明無しの画像と判定された場合は、色の復元処理は実施されずにステップS36に移行する。そして、画像圧縮処理が実施された後、ステップS37にて記録媒体35に画像データが書き込まれる。
【0127】
ステップS37にて記録媒体35に書き込まれた後、色の補正処理が終了して、図6のフローチャートのステップS26に移行する。
【0128】
次に、図12のフローチャートを参照して、3チップLED120の撮影待機時の照明の色制御について説明する。
【0129】
3チップLED120は、3色合成タイプのため、製造のばらつきや環境条件によって、生成される白色の色が定まり難い。このため、発光を開始してから停止するまで、発光色をモニタすることによって、各チップの駆動電流を微小な範囲でフィードバック制御して一定化させる。また、前の駆動電流を記憶しておき、次回の駆動の際なるべく早く狙いの色に収束するようにする。
【0130】
本ルーチンに入ると、先ず、ステップS41にて、FCPU111により、メモリ125から前回の撮影待機時の照明の各LEDの駆動電流が読み出される。次に、ステップS42にて、その電流値でLED120の各チップの駆動が開始される。そして、ステップS43にて、測色センサ121によってLED120の発光色が測定される。
【0131】
次いで、ステップS44に於いて、そのデータが狙いの色の範囲か否かが判定される。ここで、色が許容範囲に入っていない場合には、ステップS45に移行して、各チップの駆動電流が変更される。一方、上記ステップS44にて、色が許容範囲に入っている場合は、ステップS45がスキップされる。
【0132】
次に、ステップS46に於いて、カメラボディ10からLEDの消灯指示が受信されたか否かが判定される。その結果、消灯でない場合は上記ステップS43に移行し、消灯の場合はステップS47に移行する。
【0133】
上記ステップS46で消灯指示がされた場合は、ステップS47にてLEDの駆動が停止される。そして、ステップS48にて、その直前のLED160の各チップの駆動電流がメモリ125に書き込まれる。その後、本ルーチンが終了する。
【0134】
次に、図13のフローチャートを参照して、撮影時の3チップLED120の点灯制御について、FCPU111の制御動作を説明する。
【0135】
本ルーチンに入ると、先ず、ステップS51にて、メモリ125より撮影時の駆動電流、すなわち3チップLED120の各チップに流すことのできる最大駆動電流が読み出される。そして、ステップS52にて、そのデータに基いてLEDの駆動が開始される。次に、ステップS54にてLEDの発光色が測色センサ121で測色され、続くステップS55にてその結果がメモリ125に書き込まれる。
【0136】
その後、ステップS56に於いて、カメラボディ10からのLED消灯指示が受信されたか否かが判定される。ここで、消灯指示がない場合はステップS53に移行する。このステップS53では、前回のLEDの発光色モニタから所定時間が経過したか否かが判定される。その結果、所定時間が経過していれば、ステップS54に移行して再度測色が実行され、所定時間が経過していなければステップS56に移行する。
【0137】
また、ステップS56にてLEDの消灯指示があれば、ステップS57に移行してLEDの駆動が停止される。その後、本ルーチンが終了する。
【0138】
以上、本発明の第1の実施形態によれば、撮影待機時の、ライブビューが作動しているか、光学ファインダでの観察状態になっているかによって、照明装置であるLEDの点灯の形態(間欠点灯か、連続点灯か)、発光色、発光の明るさを切り替えているため、ライブビュー中の照明に用いる電流を低減することができ、また、光学ファインダでは明るくちらつきのない観察像を得ることができ、効率的な消費電カで最適な照明が可能となる。
【0139】
また、撮影時はカラーバランスをくずしても、ライブビュー画像と同等の色になるように補正するため、照明光源がLEDであっても、撮影時に、より明るい照明を用いることができて手ぶれ等の影響を軽減することができ、また、ライブビューでモニタしている際の色と撮影時の色を略一致させることができる。更に、光学ファインダで観察した場合ともその差を軽減するようにしているため、撮影者が観察時に見た画像と同等の撮影画像を得ることができる。
【0140】
尚、ライブビューの場合、照明を1フレーム毎にオン、オフさせ、照明の成分を抽出して撮影時に予測される照明と定常光とのバランスを修正して表示しており、ライブビュー表示画像と撮影画像がよりよく一致し、且つ、照明光は撮影時より弱くてよいので、電力消費が少なく、長時間照明を使用してのライブビューも可能である。
【0141】
また、フレームの更新を1フレーム取得毎に、照明ありと無しの取得順番を入れ替えつつ更新しているので、2フレームに1回の更新よりも画像の動きが滑らかである。
【0142】
更に、LED照明の色成分を、ライブビューモニタの際にはモニタリングしてフィードバック修正し、最適な色(白色)を維持可能であり、且つ、撮影時も照明期間の色をリアルタイムで複数取得し、それを参照して撮影画像の色補正が可能であるので、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0143】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0144】
本第2の実施形態は、カメラシステムの構成は、上述した第1の実施形態と同様であるが、撮影時に閃光発光素子113を用いるところが異なっている。
【0145】
尚、以下に述べる第2の実施形態に於いては、カメラシステムの構成及び基本的な動作については、図1乃至図13に示される第1の実施形態のカメラシステムの構成及び動作と同じであるので、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略するものとし、異なる動作についてのみ説明する。
【0146】
図14及び図15は、本発明の第2の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【0147】
尚、本フローチャートに於いて、ステップS61〜S80及びステップS85の処理動作は、上述した図5及び図6のフローチャートのステップS1〜S20及びステップS27と同様の動作であるので、対応するステップ番号を参照してここでの説明は省略する。
【0148】
ステップS74にてレリーズ操作がなされて撮影状態になると、ステップS81に於いて、現在の状態がライブビューモードであるか否かが判定される。ここで、現在の状態がライブビューモードである場合は、ステップS82に移行してライブビュー動作が停止され、併せてLEDが消灯される
次いで、ステップS83にてクイックリターンミラー21のミラーダウンが行われ、更にステップS84にて撮影動作に移行する。この撮影動作の中で、シャッタの開放に同期してキセノンフラッシュである閃光発光素子113が発光される。これが、撮影時の照明光とされる。その後、ステップS61に移行する。
【0149】
図16は、図15のフローチャートのステップS84のサブルーチン“撮影動作”に於けるキセノンフラッシュの発光制御の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【0150】
本サブルーチンに入ると、先ず、ステップS91にて、照明ユニット100内のFCPU111では、カメラボディ10側からの通信による閃光発光素子(キセノンフラッシュ)113の発光量データが受信される。
【0151】
次に、ステップS92にて、シャッタの開放タイミングに合わせて閃光発光素子113による発光が開始される。すると、続くステップS93に於いて、発光量に対応した時間、発光が継続される。そして、上記受信した発光量に刻応した発光時間が経過すると、ステップS94に移行して閃光発光素子113の発光が停止される。
【0152】
こうして、キセノンフラッシュを使用した撮影動作のサブルーチンが終了する。
【0153】
本第2の実施形態での画像の色補正は、LEDの場合と同様に、メモリ125に記憶されたキセノンフラッシュの色データを基に、ライブビュー時の色と合わせるように色変換されて記録媒体に書き込まれる。
【0154】
尚、上記メモリ125内のキセノンフラッシュの色データは、キセノン管の特性上、条件によらずほぼ一定であるので、固定データを記憶しているが、発光条件が様々な場合で、より精密に色データを設定したい場合は、LEDと同様に色センサを設けて、撮影時のデータを取得して記憶手段に記憶させてもよい。
【0155】
以上のように、第2の実施形態によれば、撮影時に閃光発光するキセノンフラッシュを照明光源として使用しているので、瞬間光量を大きくすることができ、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。また、撮影時に使用する閃光発光光源の撮影画像と、照明光や、定常光と照明光とのバランスが同等のライブビュー画像が得られるため、撮影前に、撮影で得られる画像の正確なプレビューが、リアルタイムで可能である。
【0156】
また、閃光発光素子で撮影する場合は照射効果のモデリングをリアルタイムで確認することができるため、照明のセッティングが容易である。すなわち、照明の明るさが弱い連続発光光源を用いて、省電力で閃光発光素子による撮影時の照射画像を、ライブビューに於いても光学ファインダに於いても、的確に事前確認することができる。
【0157】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0158】
本第3の実施形態は、カメラシステムの構成は、上述した第1の実施形態と同様であるが、光学ファインダ使用時、及び撮影時には白色LED116を用いるところが異なっている。
【0159】
単一色のチップと蛍光体のリフレクタを有する白色LEDは、3色を合成して白色を生成するタイプに比べて制御による色の変動が小さく、高輝度、大型のものでも駆動回路を含めて小型、安価にすることができる。このため、より光量が必要な光学ファインダ使用時や、撮影時には、1チップ型白色LED116のようなタイプのLEDの方が小型、安価になる。
【0160】
本第3の実施形態では、ライブビュー時は撮像素子の感度でカバーできるため、3チップLED120を使用し、光学ファインダでの観察時と撮影時は1チップ型白色LED116を使用するようにしている。
【0161】
尚、以下に述べる第3の実施形態に於いては、カメラシステムの構成及び基本的な動作については、図1乃至図13に示される第1の実施形態のカメラシステムの構成及び動作と同じであるので、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略するものとし、異なる動作についてのみ説明する。
【0162】
図17及び図18は、本発明の第3の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【0163】
尚、本フローチャートに於いて、撮影待機時のステップS104、S110等のLED点灯制御に関する部分と、撮影時の動作のステップS124〜S126以外の、ステップS101〜S103、ステップS105〜S110、ステップS112〜S123及びステップS127の処理動作は、上述した図5及び図6のフローチャートのステップS1〜S3、ステップS5〜S10、ステップS12〜S23及びステップS27と同様の動作であるので、対応するステップ番号を参照してここでの説明は省略する。
【0164】
本第3の実施形態のカメラシステムは、ステップS103に於いてライブビューに移行する場合は、ステップS104に移行して3チップLED120を白色1(色がポイントPO )に相当する駆動電流で点灯される。一方、光学ファインダ使用時は、ステップS111に移行して、1チップ型白色LED116が点灯される。このLEDは、光学ファインダ使用時の駆動電流にて、ポイントP1 の色温度になるように製造されている。
【0165】
本実施形態の光学ファインダについては、上記白色LEDの照明に合わせるため、ガラス材の色が調整してあり、ポイントP1 の色で照明して肉眼で見た際に、ポイントPO の色で照明したライブビュー画像と同等になっている。
【0166】
また、撮影時には、ステップS124にて、1チップ型白色LED116が点灯される。この場合は、輝度を得るために大きな電流を流すが、このとき、光学ファインダ使用時の駆動電流よりも大きな電流のため、色成分が図4に示されるポイントP2 のレベルになる。
【0167】
こうして、ステップS124でLEDの撮影用点灯が開始されると、続くステップS125にて撮影動作が行われる。更に、ステップS126にて1チップ型白色LED116が消灯されると、その後ステップS101に移行する。
【0168】
本実施形態の撮影時に於いては、照明中の色成分を、色センサ117で検出してメモリ125に記憶させる。これは、上述した第1の実施形態の図13のフローチャートで説明した処理動作と同様である。
【0169】
本第3の実施形態では、色成分の制御はできないが、高輝度の白色を安価、容易な駆動方法で実現しやすい、青色LEDと蛍光体のリフレクタで構成されたLEDで、高輝度が必要な光学ファインダ使用時及び撮影時の照明を実施しているので、システム全体を小型・安価に実現することができる。
【0170】
尚、本第3の実施形態の変形例として、光学ファインダ使用時及び撮影時に、3色チップにより構成されたLED120も併せて点灯させ、且つ、色成分を1チップ型白色LED116と併せて発光させることにより、光学ファインダ使用時と撮影時の照明の明るさを大きくすることもできる。または、ライブビュー時、光学ファインダ使用時、撮影時に於いて、上記1チップ型白色LED、多色合成型の白色LEDを適宜切り替え、または組み合わせて使用してもよい。
【0171】
上述した第1乃至第3の実施形態に於いて、カメラボディと照明ユニットは別体のものでなく、ビルトインフラッシュ及びLED等の照明装置をカメラに備えていてもよい。また、レンズも着脱式でなくとも、カメラ一体型でもよい。更に、カメラボディと照明ユニットに別々にCPU等の制御回路を備えていなくてもよく、1つの演算制御回路がカメラ動作の制御及び照明制御を行うものであってもよい。
【0172】
閃光発光素子や連続発光素子は、それぞれ1つずつでなくともよく、複数個の組み合わせで構成してもよい。
【0173】
また、ライブビューについては、クイックリターンミラーを用いた一眼レフカメラでない場合、例えば、半透過の固定ミラーを使用する場合は、ミラーのアップダウンの動作は不要である。更に、一眼レフタイプのカメラでなくレンズシャッタタイプの力メラの場合もミラーのアップダウンは不要であるので、ライブビュー画像を表示している場合に、上述したライブビュー用の照明点灯をすればよい。
【0174】
加えて、LEDのような連続照明装置、または閃光発光装置の一部が別体で独立していてもよいし、照明装置が全てカメラから離れて設置されており、無線通信で連携して作動してもよい。
【0175】
光学ファインダについては、一眼レフカメラ以外のレンズシャッタカメラでもよい。その場合は、光学ファインダとライブビューは並行して動作可能であるが、ライブビューをオフにしている際に光学ファインダ用の照明モードに移行したり、またファインダの近くに目を持って行った場合に、これをアイセンサ等で検出して照明モードを切り替えてもよい。
【0176】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0177】
更に、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るカメラシステムの外観を示すもので、(a)はカメラ前面側から見た斜視図、(b)は背面側から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に於けるカメラシステムの光学系を示す概念図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に於けるカメラシステムの電気回路の概略構成を示すブロック図である。
【図4】xy表示の色度図(xyカラーチャート)である。
【図5】本発明の第1の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に於ける3チップLED120の駆動電流の例を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に於ける撮影待機時のLEDの発光状態を説明するためのタイムチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態に於けるライブビューの画像の生成方法を説明するための図である。
【図10】本発明の第1の実施形態のライブビュー合成を説明するためのタイムチャートである。
【図11】図6のフローチャートのステップS25のサブルーチン“撮影動作”の詳細な処理動作について説明するためのフローチャートである。
【図12】3チップLED120の撮影待機時の照明の色制御について説明するためのフローチャートである。
【図13】撮影時の3チップLED120の点灯制御について、FCPU111の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図16】図15のフローチャートのステップS84のサブルーチン“撮影動作”に於けるキセノンフラッシュの発光制御の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の第3の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0179】
10…カメラボディ、11…電源スイッチ、12…レリーズスイッチ、13…ライブビュー切り替えスイッチ、14…十字釦、15、40…LCDパネル、17…接眼レンズ、18…ホットシュー、21…クイックリターンミラー、22、38…撮像素子、23…ファインダスクリーン、24…ペンタプリズム、25…アイピース、27、32…測光素子、31…ボディ用制御回路(BCPU)、33…ミラー駆動回路、34…画像処理回路、35…記録媒体、37…撮像素子ドライバ、39…LCDドライバ、42…各種スイッチ、43、92、125…メモリ、80…レンズユニット、81…撮影レンズ、91…レンズ制御回路(LCPU)、100…照明ユニット、101…閃光発光部、102、116…1チップ型白色LED、103、120…3チップLED、105…照明ヘッド、106…照明装置本体、107…シュー、111…照明制御回路(FCPU)、112…閃光発光駆動制御回路、113…閃光発光素子、115、119…LEDドライバ、117、121…測色センサ、124…測色センサ処理回路、J1、J2…通信接点。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的に被写界を生成し、それを観察可能なライブビュー機能を備えたカメラと、ライブビュー時及び撮影時に被写体を照射可能な照明装置を有するカメラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像装置の補助照明で、撮影前の被写体観察時にも照明をする技術が知られている。
【0003】
しかし、被写体観察時の照明は電カ消費が大きくなるため、その電力を節約する技術が必須である。そして、被写体観察時の電力を節約する技術としては、下記特許文献1に記載の技術が公知である。この特許文献1に記載の方法では、デューティ(DUTY)駆動により照明用の発光ダイオード(LED)を駆動し、被写体観察時はこのデューティ比を低くすることによって電力を節約するようにしている。
【特許文献1】特開2006−145877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、発光ダイオード(LED)の性能が向上し、撮像装置の照明または補助照明として用いられるようになっている。デジタルスチルカメラの場合、色を忠実に再現する必要があるため、白色光を発することが可能なLEDを用いる必要がある。白色LEDを生成するには、青色LEDを用いて反射部に蛍光体を塗布し、青色LEDの色を赤色側にシフトさせて白色を生成する(TYPE1)方法や、青、緑、赤の3色等の複数の色成分の異なるLEDを用いて生成する(TYPE2)方法がある。
【0005】
例えば、LEDのような高効率連続点灯型の照明光源の場合、発熱が少なく、低消費電流での照明が可能であるので、低輝度時の被写体の観察や、撮影時の照明のモデリング等に好適である。
【0006】
一方、近年、一眼レフレックスカメラを含めてライブビュー機能と光学ファインダとを備えたカメラが開発されており、ユーザは目的やシーンによってこれを選択使用している。この場合、光学ファインダの分光透過率の影響や、撮像素子と人間の目との分光感度の差により、同じ色の光を投射しても、その照明光がライブビューの際の色と同じにならないことがある。このような場合、ユーザは観察画像について混乱を生じることがある。
【0007】
また、像の明るさについても、ライブビューに使用する撮像素子の画像の方が感度を上げることにより明るく観察することができる。しかしながら、光学ファインダは光学的に明るさが決まっているため、暗い場合はライブビューより見難くなる場合が多い。したがって、同じ明るさで照明しても、光学ファインダの方がライブビューより暗く、見難くなる傾向がある。
【0008】
更に、ライブビュー作動中は間欠的に画像を取り込んでいるので、その期間だけ照明すれば観察画像は良好に取得することができる。しかしながら、光学ファインダの場合は、間欠点灯にすると、周期によっては、ユーザがちらつきを感じて不快になる。一方で、ライブビュー中は撮像素子の駆動で消費電流が大きくなる。したがって、照明に使用する電流を抑えることが好ましいが、光学ファインダの場合は撮像素子を駆動する必要がないので、照明で使用できる電流は大きく取ることが可能である。
【0009】
したがって本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ライブビュー時の照明の消費電カを抑えつつ、照明を照射した際のライブビュー時に観察される色と照明光を照射して光学ファインダで観察される色とが一致するカメラシステムを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、ライブビューと光学ファインダとで、観察画像の明るさの黍離を軽減することのできるカメラシステムを提供することを目的とする。
【0011】
更に本発明は、消費電流が多いライブビュー表示中の照明電力を低減することのできるカメラシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち請求項1に記載の発明は、相互に連動可能な、電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構と有し、該電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構とを選択的に切り替え可能なカメラ、及び被写体に対して補助光を照射する照明装置を有するカメラシステムであって、上記照明装置は、上記補助光を、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際に適した第1の点灯状態と、上記光学的観察機構を用いる際に適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯させる点灯制御手段と、を備え、上記カメラは、上記電子的ライブビュー表示機構と上記光学的観察機構との切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダ機能を選択的に切り替え可能なカメラに於いて、ライブビューと光学観察像による見え方の差異を少なくすることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、電子的ライブビューで見られる画像の色と、光学的観察機構で見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダの、照明による色の差異を軽減することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学的観察機構が有効な場合はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、ライブビュー時の電力効率を高くして消費電流が多いライブビュー時の照明を可能にし、また光学ファインダの場合に不快なちらつきを生じさせなくすることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際と上記光学的観察機構が有効な場合とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、ライブビュー時にも十分な明るさのライブビュー画像を得られ、また光学ファインダの場合にもライブビュー画像に近い明るさの照射画像が得られて、肉眼でも見やすくなる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明に於いて、上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項7に基発明に於いて、上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0028】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、撮影前に、撮影で得られる画像の正確なプレビューが、リアルタイムで可能である。
【0030】
請求項10に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学的観察機構が有効な場合には白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする。
【0031】
請求項10に記載の発明によれば、システム全体を小型・安価に実現することができる。
【0032】
請求項11に記載の発明は、撮影レンズと、上記撮影レンズを通過した被写体の像を観察する光学ファインダと、上記撮影レンズを通過した被写体の像を撮像する撮像素子と、上記撮像素子の出力に基づいて被写体像を表示する表示手段と、上記被写体に対して補助光を照射する照明装置と、上記撮像素子で上記被写体像を連続的に撮像して上記表示手段に表示するライブビューモードと、上記光学ファインダで上記被写体の像を観察する光学ファインダモードに於いて、上記照明装置を、上記ライブビューモードに適した第1の点灯状態と、上記光学ファインダモードに適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯制御する点灯制御手段と、上記ライブビューモードと上記光学ファインダモードとの切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、を具備することを特徴とする。
【0033】
請求項11に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダ機能を選択的に切り替え可能なカメラに於いて、ライブビューと光学観察像による見え方の差異を少なくすることができる。
【0034】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、ライブビューモードで見られる画像の色と、光学ファインダモードで見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする。
【0035】
請求項12に記載の発明によれば、ライブビューと光学ファインダの、照明による色の差異を軽減することができる。
【0036】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学ファインダモード時はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする。
【0037】
請求項13に記載の発明によれば、ライブビュー時の電力効率を高くして消費電流が多いライブビュー時の照明を可能にし、また光学ファインダの場合に不快なちらつきを生じさせなくすることができる。
【0038】
請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時と上記光学ファインダモード時とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする。
【0039】
請求項14に記載の発明によれば、ライブビュー時にも十分な明るさのライブビュー画像を得られ、また光学ファインダの場合にもライブビュー画像に近い明るさの照射画像が得られて、肉眼でも見やすくなる。
【0040】
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする。
【0041】
請求項15に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0042】
請求項16に記載の発明は、請求項15に基発明に於いて、上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする。
【0043】
請求項16に記載の発明によれば、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0044】
請求項17に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする。
【0045】
請求項17に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0046】
請求項18に記載の発明は、請求項17に基発明に於いて、上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする。
【0047】
請求項8に記載の発明によれば、瞬間光量を大きくすることができるので、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。
【0048】
請求項19に記載の発明は、請求項17に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする。
【0049】
請求項19に記載の発明によれば、撮影前に、撮影で得られる画像の正確なプレビューが、リアルタイムで可能である。
【0050】
請求項20に記載の発明は、請求項16に記載の発明に於いて、上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学ファインダモードには白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする。
【0051】
請求項20に記載の発明によれば、システム全体を小型・安価に実現することができる。
【発明の効果】
【0052】
本発明によれば、ライブビュー時の照明の消費電カを抑えつつ、照明を照射した際のライブビュー時に観察される色と照明光を照射して光学ファインダで観察される色とが一致するカメラシステムを提供することができる。
【0053】
また、本発明によれば、ライブビューと光学ファインダとで、観察画像の明るさの黍離を軽減することのできるカメラシステムを提供することができる。
【0054】
更に本発明によれば、消費電流が多いライブビュー表示中の照明電力を低減することのできるカメラシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0056】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカメラシステムの外観を示すもので、(a)はカメラ前面側から見た斜視図、(b)は背面側から見た斜視図である。
【0057】
本実施形態に於けるカメラシステム1は一眼レフレックスタイプのデジタルスチルカメラを有してなるものであり、カメラボディ10と、このカメラボディ10に着脱可能なレンズユニット80で構成されている。また本実施形態では、照明装置としての照明ユニット100が、カメラボディ10の上部に着脱可能となっている。
【0058】
カメラボディ10には、その上面部に電源スイッチ11とレリーズスイッチ12とが設けられ、背面側にライブビュー切り替えスイッチ13と、十字釦14と、LCDパネル15と、が設けられている。また、カメラボディ10の背面側の上部には、接眼レンズ17が設けられている。更に、この接眼レンズ17の上方には、接点部としてのホットシュー18が設けられている。
【0059】
上記電源スイッチ11は、本カメラシステム1に於けるカメラの電源をオン、オフするためのスイッチである。また、レリーズスイッチ12は、撮影操作を開始するためのもので、第1レリーズスイッチと第2レリーズスイッチの2段式のスイッチで構成されている。第1レリーズスイッチがオンされて測光処理や測距処理等の撮影準備動作が実行され、第2レリーズスイッチがオンされて露光動作が実行される。
【0060】
ライブビュー(LV)切り替えスイッチ13は、後述するライブビュー時の被写界と光学ファインダ使用時の被写界を切り替えるためのスイッチであり、後述するボディ用制御回路31と共に切り替え指示手段を構成している。十字釦14は、図示されない決定スイッチと共に、このカメラの各種機能を操作するための選択スイッチである。また、LCDパネル15は、ライブビュー時の観察画像や撮影後の撮像画像を表示するための表示手段である。
【0061】
また、接眼レンズ17は、レンズユニット80内の撮影レンズ81を通過した光を結像させる一眼レフ光学ファインダとして構成される。この光学ファインダの上部に設けられたホットシュー18は、照明ユニット100を着脱可能に取り付けるための電気的接点部である。
【0062】
レンズユニット80内には、図示されない被写体からの光束を取り込んで後述する撮像素子に導くための撮影レンズ81が設けられている。
【0063】
照明ユニット100は、被写体観察時及び撮影時に被写体を照明するための照明装置である。
【0064】
照明ユニット100は、照明ヘッド105と、照明装置本体106とを有して構成される。
【0065】
照明ヘッド105は、通常はカメラの撮影方向と同一であるが、上下左右に向きを変えることも可能に構成されている。そして、この照明ヘッド105は、例えば、キセノン管を用いた閃光発光部101と、青色発光ダイオード(LED)の発光光を蛍光体に反射させて白色光を生成する、連続照明手段としての1チップ型白色発光ダイオード(LED)102と、青、緑、赤の3原色を混色することによって白色光を生成する、連続照明手段としての3チップLED103と、を備えている。
【0066】
照明装置本体106には、図示されない制御回路等が内蔵されている。また、この照明装置本体106の下部には、当該照明ユニット100をカメラボディ10に取り付ける際に、カメラ側のホットシュー18と係合可能な電気的接点部としてのシュー107が設けられている。このシュー107は底部に露出しており、カメラとの接続時にこれが接触して電気的な信号の授受が可能になる。
【0067】
図2は、本第1の実施形態に於けるカメラシステムの光学系を示す概念図である。
【0068】
図2に於いて、カメラボディ10内で撮影レンズ81の光軸上の後方には、図示矢印M方向に回動可能なクイックリターンミラー21が、そしてこのクイックリターンミラー21の後方には、例えばCCD等で構成される撮像素子22が設けられている。クイックリターンミラー21は、光学ファインダ使用時には図示実線で示されるように、撮影光路上に下がった位置になる。一方、撮影時及びライブビュー時は、図示二点鎖線で示されるように、撮影光路上より待避した位置に上昇される。
【0069】
このように、撮影レンズ81から得た被写体像を撮像素子22で連続的に撮像し、LCDパネル15にて表示するモードがライブビューモードであり、これら撮像素子22、LCDパネル15等で構成される機構を電子的ライブビュー表示機構とする。
【0070】
クイックリターンミラー21の上方には、ファインダスクリーン23及びペンタプリズム24が配置されている。ファインダスクリーン23は、撮影レンズ81を通過した光が結像する。ペンタプリズム24は、クイックリターンミラー21で反射された光線を上下左右反転させるためのものである。このペンタプリズム24の近傍には、アイピース25及び測光素子27が配置されている。アイピース25は、撮影レンズ81を透過してファインダスクリーン23上に結像された光を拡大して、観察者が被写体を見ることができるようにするものである。測光素子27は、ファインダスクリーン23の明るさを測るために設けられている。
【0071】
このように、クイックリターンミラー21、ファインダスクリーン23、ペンタプリズム24及びアイピース25等で構成されたものが、光学的観察機構である。この光学的観察機構により被写体を観察するモードを光学ファインダモードとする。
【0072】
上記のような構成のため、ライブビューでの被写界の観察と、光学ファインダによる被写界の観察は同時には行えず、何れかを選択することになる。また、光学ファインダ使用時は測光素子27での測光は可能であるが、ライブビュー使用時は測光素子27での測光は不能になる。そのため、ライブビュー使用時は、撮像素子22によって測光を行う。
【0073】
図3は、本第1の実施形態に於けるカメラシステムの電気回路の概略構成を示すブロック図である。
【0074】
カメラボディ10内には、各種演算制御を行うもので切り替え指示手段であるボディ用制御回路(以下、BCPUと記す)31が設けられており、カメラ内部の各部を制御すると共に、通信接点J1、J2を介してレンズユニット80や照明ユニット100を制御する。
【0075】
上記BCPU31には、測光素子32と、ミラー駆動回路33と、画像処理回路34と、撮像素子ドライバ37と、LCDドライバ39と、各種スイッチ42と、メモリ43とが接続されている。
【0076】
測光素子32は図2の測光素子27に相当する。ミラー駆動回路33は、クイックリターンミラー21を図2の矢印M方向に移動させるための駆動回路であり、電動制御によってミラーの上下動を行わせる。画像処理回路34は、画像信号の圧縮や伸長、色の調整やノイズの低減、データ形式の変換等、各種の画像処理を実施するためのものである。また、記録媒体35は、カメラ内の内蔵メモリや着脱式のメモリーカードで構成される。この記録媒体35には、画像処理回路34で処理された画像が書き込まれる。或いは、記録媒体35に書き込まれた記録画像が、画像処理回路34を介してBCPU31により読み出されて使用される。
【0077】
撮像素子ドライバ37は、撮像素子38を駆動して撮影画像の取得、ライブビュー画像の取得等を行う。尚、撮像素子38は、図2に示される撮像素子22に相当するものである。上記LCDドライバ39は、画像処理回路34で表示用に生成された画像をLCDパネル40(図1(b)のLCDパネル15に相当)に表示させる。
【0078】
各種スイッチ42は、図1(a)、(b)に示される電源スイッチ11、レリーズスイッチ12、ライブビュー切り替えスイッチ13、十字釦14に対応するスイッチ等を有して構成される。メモリ43は記憶手段であり、カメラボディ固有のデータ等が格納されている。これらのデータは、BCPU31によって書き込み、読み出しが可能である。
【0079】
レンズユニット80内には、レンズ制御回路(以下、LCPUと記す)91が設けられている。このLCPU91は、レンズユニット80内の各部の制御を行うと共に、カメラボディ10内のBCPU31と、電気接点J1を経由してデータ通信を行う。このLCPU91には記憶手段であるメモリ92が接続されている。このメモリ92にはレンズ固有のデータ等が格納されており、LCPU91を介して記憶データをカメラボディ10内のBCPU31に送信可能である。
【0080】
照明ユニット100には、カメラボディ10内のBCPU31と電気通信を行い、該BCPU31の指示に従って照明ユニット100の各部を制御するもので、点灯制御手段である照明制御回路(以下、FCPUと記す)111を有している。このFCPU111には、閃光発光駆動制御回路112と、LEDドライバ115及び119と、測色センサ処理回路124と、メモリ125が接続されている。
【0081】
上記閃光発光駆動制御回路112は、キセノン(Xe)フラッシュである閃光発光素子113(図1、図2の閃光発光部101に相当)を駆動する。この閃光発光駆動制御回路112には、上述した閃光発光素子113、青色LEDの発光光を蛍光体に反射させて白色光を生成する1チップ型白色LED116(図1、図2の1チップ型白色LED102に相当)、青、緑、赤の3原色を混色することによって白色光を生成する3チップLED120(図1、図2の3チップLED103に相当)が接続されている。
【0082】
LEDドライバ115は、白色LED116を駆動する。具体的には、白色LED116のオン、オフや、LEDチップの駆動電流を変更する構成になっている。LEDドライバ119は、3チップLED120を駆動するもので、当該LEDの3チップそれぞれを独立に電流値設定可能となっている。
【0083】
上記1チップ型白色LED116の近傍には測色センサ117が設けられており、1チップ型白色LED116の発光の色成分を検出可能としている。また、3チップLED120の近傍には測色センサ121が設けられており、白色光を生成する3チップLED120の合成色成分を検出可能としている。これら測色センサ117及び121の出カは、測色センサ処理回路124にてデジタル信号に変換され、FCPU111に出力される。このLEDの測色出力により、各LEDの初期状態の色成分を、FCPU111は把握可能であり、またそのデータは通信接点J2を介してBCPU31にも伝達される。
【0084】
メモリ125は記憶手段であり、上記各発光部(閃光発光素子113、1チップ型白色LED116、3チップLED120)の、それぞれの複数の駆動状態に対応した色成分が記憶されている。FCPU111を経由して、且つ、通信接点J2を介してBCPU31にデータを送ることが可能となっている。
【0085】
図4は、xy表示の色度図(xyカラーチャート)である。
【0086】
同図に於いて、周囲の実線L0 で示されるライン上は単色光を表している。曲線L1 は、黒体幅射で生じる色のラインを表している。例えば、本実施形態のキセノンフラッシュの発光は、5500Kの黒体幅射とほぼ同等の色であり、図4にXeと示した場所で表現される。ポイントP0 は、1チップ型白色LED116及び3チップLED120の白色の基準色であり、5200Kの黒体幅射に相当する。但し、このポイントP0 は狙いの色であり、LEDの駆動条件や温度及びチップや蛍光体の固体差等により、このポイントからずれが生じる場合がある。
【0087】
ポイントPR は、3チップLED120の中の赤色LEDの色を表している。同様にポイントPG は3チップLED120の緑色LEDの色、ポイントPB は3チップLEDの青色LEDの色を表している。3チップLED120は、上記3つのLEDの発光比率を変えることにより、図4に破線で示される三角形の内部の色を作ることができる。上記発光比率を変えるには、3チップLED120の各チップの駆動電流の比率を変更すればよい。それらを適切に組み合わせることにより、ポイントPO の色を作って白色とする。ポイントPO ′は後述する光学ファインダに対応した白色を表している。
【0088】
ポイントP1 は、1チップ型白色LED116の定格最大の駆動をした際の色を表している。このLEDの場合は、色に駆動電流依存性があり、やや赤方向にずれている。これは、主に駆動電流による温度上昇で、LEDの発光及び蛍光体の特性が赤方向にずれることによる。
【0089】
また、ポイントP2 は、3チップLED120の各チップを全て定格最大で駆動をした場合を表している。青色LEDは他の色に比べて駆動電流で制約が大きい場合が多く、本実施形態もそのようになっているため、最大光量を得たい場合には色が白色からずれてしまうことになる。
【0090】
次に、図5及び図6のフローチャートを参照して、第1の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明する。
【0091】
本シーケンスに於いて、ステップS1は撮影待機状態である。この撮影待機状態は、ライブビューの場合とライブビューではない場合とがあり、それ以前の設定によって何れかの状態になっている。この撮影待機状態であって、ステップS2に於いて、カメラの撮影時に照明を使用する条件か否かが判定される。これは、カメラの撮影モードや、照明の低輝度自動点灯/強制オン/強制オフ等の設定、及び被写界の明るさ等によって判定される。
【0092】
ここで、照明ユニット100を作動させる条件であると判定された場合は、ステップS3に移行し、そうでない場合は後述するステップS12に移行する。ステップS3では、現在の状態がライブビューモードであるか否かが判定される。その結果、ライブビューモードの場合はステップS4に移行し、そうでない(光学ファインダモード)場合はステップS11に移行する。
【0093】
ステップS4以降は、ライブビューの画像取り込みに連動してLEDの点灯消灯制御をする処理である。
【0094】
先ず、ステップS4では、LEDが、白色1(色ポイントPO に対応)の状態で点灯される。この白色1の状態は、明るさは少なく、LEDの消費電流も少ない状態である。ライブビューの際には、画像処理で、少ない明るさの画像であっても明るく表示させることが可能である。また、ライブビューの場合は、関連する回路の電カが大きくなるため、ライブビュー画像の積分のタイミングと同期した間欠点灯であり、且つ、駆動電流も少なくされている。
【0095】
ステップS5では、撮像素子38のライブビューの積分が開始される。次いで、ステップS6にて、適正な積分が行われて、撮像素子38に於ける積分が停止される。そして、積分が停止されると、ステップS7に於いてLEDが消灯される。その後、ステップS8にて、ライブビュー画像が読み出され、続くステップS9にてその画像データが処理されて表示用の画像が生成される。更に、ステップS10にて、その画像がLCDパネル40に表示されて、1フレーム分の画像更新が終了する。
【0096】
一方、上記ステップS3に於いて、ライブビューモードではないと判定されると、ステップS11にて、白色2(色ポイントPO ′に対応)に相当する状態で、LEDが連続点灯される。これは、光学ファインダを通して被写体を観察する場合は人間の目の感度が撮像素子より低いので、明るく点灯させる必要があるからである。そのため、ライブビューの場合よりも大きな電流で駆動される。また、ちらつき感が生じないように、連続点灯とされている。
【0097】
ステップS12では、スイッチの操作がなされているか否かが、BCPU31が各スイッチの状態を検出することによって確認される。ここでスイッチの操作がないと判定された場合は上記ステップS2に移行し、操作があると判定された場合はステップS13以降の処理動作に移行する。
【0098】
ステップS13では、操作されたスイッチがライブビュー切り替えスイッチ13であるか否かが判定される。ここで、ライブビュー切り替えスイッチ13である場合はステップS16に移行し、そうでない場合はステップS14に移行する。
【0099】
ステップS16では、現在の状態がライブビュー状態であるか否かが判定される。ここで、現在の状態がライブビュー状態でなはなく、ライブビュー切り替えスイッチ13が操作された場合は、ステップS17に移行する。このステップS17では、カメラはクイックリターンミラー21が上昇されて撮影光路より待避される。それと共に、撮像素子38の前方に位置する、図示さないフォーカルプレーンシャッタを開放状態にして、リアルタイムで画像の取り込みが可能な状態にされる。そして、ステップS18にて、画像関連の回路がライブビューに対応した作動状態に設定される。その後、上記ステップS1に移行する。
【0100】
一方、上記ステップS16に於いて、ライブビュー状態であってライブビュー切り替えスイッチ13が操作された場合は、ステップS19に移行して、関連回路のライブビュー状態での作動が停止される。そして、ステップS20にて、撮影光路より待避されていたクイックリターンミラー21が下降されると共に、それまで開放されていたフォーカルプレーンシャッタ(図示せず)が閉じられる。その後、上記ステップS1に移行する。
【0101】
ステップS14では、レリーズの操作がなされたか否かが判定される。ここで、レリーズ操作があった場合はステップS21に移行し、操作がなかった場合にはステップS15に移行する。
【0102】
ステップS21では、現在の状態がライブビュー状態であったか否かが判定される。ここで、ライブビューであった場合は、ステップS22に移行して、回路系のライブビュー動作が停止され、その後、ステップS23に移行して、クイックリターンミラー21が下降されて、図示されないフォーカルプレーンシャッタが閉じられる。また、上記ステップS21にて、ライブビュー状態ではないと判定された場合は、ステップS22及びS23がスキップされる。
【0103】
ステップS24では、LEDの撮影用点灯が開始され、続いて、ステップS25にて、撮影動作に移行する。このステップS25では、クイックリターンミラー21のミラーアップが行われ、撮像素子38が積分状態に設定されて、撮像素子38の前方に位置する、図示されないフォーカルプレーンシャッタが作動されて撮像が実施され、撮像された画像が画像処理されて記録媒体35に書き込まれる。そして、ステップS26に移行してLEDが消灯される。その後、上記ステップS1に移行する。
【0104】
ステップS15では、ライブビュー切り替えスイッチ13、レリーズスイッチ12以外のスイッチ(その他のスイッチ)が操作されたか否かが判定される。ここで、スイッチが操作されていた場合は、ステップS27に移行して、操作されたスイッチに対応した処理が実施される。例えば、十字釦14が操作された場合は、メニューが開かれたり設定が変更されたりする。
【0105】
上記ステップS27の処理実行後、及びステップS15でスイッチの操作がされなかった場合は、上記ステップS1に移行する。
【0106】
図7は、本第1の実施形態に於ける3チップLED120の駆動電流の例を示した図である。
【0107】
3チップLED120は、上述したように、R,G,Bの3チップによって構成されており、(a)、(b)、(c)は、その各チップの駆動電流を示している。
【0108】
図7(a)に示される駆動条件では白色1の色を生成するが、この白色1の状態の色は図4に示されるポイントPO に相当するものとなっている。同様に、図7(b)に示される駆動条件では白色2の色を生成するが、この白色2の状態の色は、図4に示されるポイントP0 ′に相当するものとなっている。更に、図7(c)に示される駆動条件ではフル発光状態であり、この状態の色は図4に示されるポイントP2 に相当するものとなっている。
【0109】
上述したように、図7(a)の駆動状態はライブビューのために、少ない電流で、且つライブビュー画像の積分に同期して間欠発光する。図7(b)の駆動状態は、光学ファインダに対応している。そのため、トータル電流は、図7(a)より多く、また色は、本実施形態の光学ファインダを通して見た照明光の色が、撮影画像の照明光の色と略同一の色になるように、色を若干シフトしている。また、肉眼で見るため、やや多めの電流値で照明する。
【0110】
図8は、撮影待機時のLEDの発光状態を説明するためのタイムチャートである。
【0111】
図8(a)に示されるように、ライブビューの場合は2フレームに1回の割合で、ライブビュー画像の積分の直前より照明を開始し、積分終了直後に照明を停止している。
【0112】
一方、図8(b)に示されるように、ライブビューでない場合は、図8(a)のライブビュー時よりも強い光で、連続して照明する。
【0113】
次に、図9を参照して、本第1の実施形態に於けるライブビューの画像の生成方法を説明する。本第1の実施形態では、隣接する照明ありと照明無しの2フレームの画像が使用されて、表示画像が生成される。
【0114】
図9(a)は、カメラ側からの照明無しで取り込まれたライブビュー画像の例を示した図である。同図に於いては、壁照明灯151があり、人物152、153は逆光になっており、暗くつぶれている。この画像に於けるA−A′線で示される部分の光強度をグラフで表すと、図9(b)に示されるようになる。
【0115】
図9(c)は、カメラ側からの照明が当てられながら取り込まれたライブビュー画像の例を示した図である。カメラ側からの照明により暗い部分はやや明るく照明されている。しかしながら、照明光が定常光よりも弱く、また撮影時の照明よりも弱いため、明るさは十分ではない。この画像に於けるA−A′線で示される部分の光強度をグラフで表すと、図9(d)に示されるようになる。上述した図9(b)に示されるグラフに対して、斜線で示される部分に光が追加されている。
【0116】
図9(e)は、上述した図9(a)、(c)の画像を基に生成した、ライブビュー表示画像の例を示した図であり、図9(f)は図9(e)の画像に於けるA−A′線で示される部分の光強度を示すグラフである。これは、ライブビュー時の照明と撮影時の照明の明るさの比率がXの場合、
(図9(a)の画像)−(図9(c)の画像)*X+(図9(a)の画像)
で表すことができる。
【0117】
このように、照明あり、無しの2フレームの画像から、撮影時に生成される画像の予測をしてリアルタイムで表示することにより、撮影時の画像の事前確認を正確に行うことができる。また、ライブビュー時の照明の消費電力が少なくなっている。
【0118】
図10は、本第1の実施形態のライブビュー合成を説明するためのタイムチャートである。これを図9に対応させると、フレーム2の取り込み画像が図9(a)の画像に相当し、フレーム3の取り込み画像が図9(c)の画像に相当する。
【0119】
図9で説明したように、撮影時の照明状態を再現できる画像の表示は、照明ありと無しの2つのフレーム画像から生成されるので、図10のフレーム1とフレーム2の画像から生成されたライブビュー表示画像が、フレーム3のタイミングで表示される。また、フレーム2とフレーム3の画像から生成されたライブビュー表示画像が、フレーム4のタイミングで表示される。
【0120】
このように、1フレーム毎に合成するライブビュー画像の照明ありと照明無しの順番が入れ替わるが、このようにすることで、2フレーム毎に1回しか表示を更新しない場合に比べて、被写体の動きなどが滑らかに表示される。
【0121】
次に、撮影画像の色の補正について説明する。
【0122】
図11は、上述した撮影画像の色をライブビューの際の色に合わせる処理を含む、図6のフローチャートのステップS25のサブルーチン“撮影動作”の詳細な処理動作について説明するためのフローチャートである。
【0123】
撮影時はなるべく光量をとるために、3チップLED120は各チップの最大許容電流で駆動しており、ライブビュー時の照明の色ポイントP0 からP2 の色までずれている。このデータは、照明ユニット100内のメモリ125に記憶されているので、カメラボディ100内のBCPU31は、このデータを基に画像の色の復元を実行する。また、メモリ125に記憶されている色は、後述するように、LEDの実際の発光色を時間経過に沿って複数測定、記憶したものであり、より正確な色の復元を可能にしている。
【0124】
本サブルーチンに入ると、先ず、ステップS31にて、画像のデータが撮像素子38から読み出される。すると、ステップS32にて、YC分離処理等が行われて、非圧縮の画像データが生成される。次に、ステップS33に於いて、この画像が照明ありで撮影されたものか否かが判定される。
【0125】
ここで、照明ありの場合は、ステップS34に移行して、照明ユニット100のメモリ125から読み出された照明の色ずれデータが取得される。そして、ステップS35にて、画像処理回路34で色のシフト復元処理が実施される。次いで、ステップS36にて、このデータの画像圧縮処理が実施され、更にステップS37にて、例えばJPEG等の形式で記録媒体35に書き込まれる。
【0126】
一方、上記ステップS33にて、照明無しの画像と判定された場合は、色の復元処理は実施されずにステップS36に移行する。そして、画像圧縮処理が実施された後、ステップS37にて記録媒体35に画像データが書き込まれる。
【0127】
ステップS37にて記録媒体35に書き込まれた後、色の補正処理が終了して、図6のフローチャートのステップS26に移行する。
【0128】
次に、図12のフローチャートを参照して、3チップLED120の撮影待機時の照明の色制御について説明する。
【0129】
3チップLED120は、3色合成タイプのため、製造のばらつきや環境条件によって、生成される白色の色が定まり難い。このため、発光を開始してから停止するまで、発光色をモニタすることによって、各チップの駆動電流を微小な範囲でフィードバック制御して一定化させる。また、前の駆動電流を記憶しておき、次回の駆動の際なるべく早く狙いの色に収束するようにする。
【0130】
本ルーチンに入ると、先ず、ステップS41にて、FCPU111により、メモリ125から前回の撮影待機時の照明の各LEDの駆動電流が読み出される。次に、ステップS42にて、その電流値でLED120の各チップの駆動が開始される。そして、ステップS43にて、測色センサ121によってLED120の発光色が測定される。
【0131】
次いで、ステップS44に於いて、そのデータが狙いの色の範囲か否かが判定される。ここで、色が許容範囲に入っていない場合には、ステップS45に移行して、各チップの駆動電流が変更される。一方、上記ステップS44にて、色が許容範囲に入っている場合は、ステップS45がスキップされる。
【0132】
次に、ステップS46に於いて、カメラボディ10からLEDの消灯指示が受信されたか否かが判定される。その結果、消灯でない場合は上記ステップS43に移行し、消灯の場合はステップS47に移行する。
【0133】
上記ステップS46で消灯指示がされた場合は、ステップS47にてLEDの駆動が停止される。そして、ステップS48にて、その直前のLED160の各チップの駆動電流がメモリ125に書き込まれる。その後、本ルーチンが終了する。
【0134】
次に、図13のフローチャートを参照して、撮影時の3チップLED120の点灯制御について、FCPU111の制御動作を説明する。
【0135】
本ルーチンに入ると、先ず、ステップS51にて、メモリ125より撮影時の駆動電流、すなわち3チップLED120の各チップに流すことのできる最大駆動電流が読み出される。そして、ステップS52にて、そのデータに基いてLEDの駆動が開始される。次に、ステップS54にてLEDの発光色が測色センサ121で測色され、続くステップS55にてその結果がメモリ125に書き込まれる。
【0136】
その後、ステップS56に於いて、カメラボディ10からのLED消灯指示が受信されたか否かが判定される。ここで、消灯指示がない場合はステップS53に移行する。このステップS53では、前回のLEDの発光色モニタから所定時間が経過したか否かが判定される。その結果、所定時間が経過していれば、ステップS54に移行して再度測色が実行され、所定時間が経過していなければステップS56に移行する。
【0137】
また、ステップS56にてLEDの消灯指示があれば、ステップS57に移行してLEDの駆動が停止される。その後、本ルーチンが終了する。
【0138】
以上、本発明の第1の実施形態によれば、撮影待機時の、ライブビューが作動しているか、光学ファインダでの観察状態になっているかによって、照明装置であるLEDの点灯の形態(間欠点灯か、連続点灯か)、発光色、発光の明るさを切り替えているため、ライブビュー中の照明に用いる電流を低減することができ、また、光学ファインダでは明るくちらつきのない観察像を得ることができ、効率的な消費電カで最適な照明が可能となる。
【0139】
また、撮影時はカラーバランスをくずしても、ライブビュー画像と同等の色になるように補正するため、照明光源がLEDであっても、撮影時に、より明るい照明を用いることができて手ぶれ等の影響を軽減することができ、また、ライブビューでモニタしている際の色と撮影時の色を略一致させることができる。更に、光学ファインダで観察した場合ともその差を軽減するようにしているため、撮影者が観察時に見た画像と同等の撮影画像を得ることができる。
【0140】
尚、ライブビューの場合、照明を1フレーム毎にオン、オフさせ、照明の成分を抽出して撮影時に予測される照明と定常光とのバランスを修正して表示しており、ライブビュー表示画像と撮影画像がよりよく一致し、且つ、照明光は撮影時より弱くてよいので、電力消費が少なく、長時間照明を使用してのライブビューも可能である。
【0141】
また、フレームの更新を1フレーム取得毎に、照明ありと無しの取得順番を入れ替えつつ更新しているので、2フレームに1回の更新よりも画像の動きが滑らかである。
【0142】
更に、LED照明の色成分を、ライブビューモニタの際にはモニタリングしてフィードバック修正し、最適な色(白色)を維持可能であり、且つ、撮影時も照明期間の色をリアルタイムで複数取得し、それを参照して撮影画像の色補正が可能であるので、照明、露光時間にかかわらず正確な撮影画像の色修正が可能である。
【0143】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0144】
本第2の実施形態は、カメラシステムの構成は、上述した第1の実施形態と同様であるが、撮影時に閃光発光素子113を用いるところが異なっている。
【0145】
尚、以下に述べる第2の実施形態に於いては、カメラシステムの構成及び基本的な動作については、図1乃至図13に示される第1の実施形態のカメラシステムの構成及び動作と同じであるので、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略するものとし、異なる動作についてのみ説明する。
【0146】
図14及び図15は、本発明の第2の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【0147】
尚、本フローチャートに於いて、ステップS61〜S80及びステップS85の処理動作は、上述した図5及び図6のフローチャートのステップS1〜S20及びステップS27と同様の動作であるので、対応するステップ番号を参照してここでの説明は省略する。
【0148】
ステップS74にてレリーズ操作がなされて撮影状態になると、ステップS81に於いて、現在の状態がライブビューモードであるか否かが判定される。ここで、現在の状態がライブビューモードである場合は、ステップS82に移行してライブビュー動作が停止され、併せてLEDが消灯される
次いで、ステップS83にてクイックリターンミラー21のミラーダウンが行われ、更にステップS84にて撮影動作に移行する。この撮影動作の中で、シャッタの開放に同期してキセノンフラッシュである閃光発光素子113が発光される。これが、撮影時の照明光とされる。その後、ステップS61に移行する。
【0149】
図16は、図15のフローチャートのステップS84のサブルーチン“撮影動作”に於けるキセノンフラッシュの発光制御の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【0150】
本サブルーチンに入ると、先ず、ステップS91にて、照明ユニット100内のFCPU111では、カメラボディ10側からの通信による閃光発光素子(キセノンフラッシュ)113の発光量データが受信される。
【0151】
次に、ステップS92にて、シャッタの開放タイミングに合わせて閃光発光素子113による発光が開始される。すると、続くステップS93に於いて、発光量に対応した時間、発光が継続される。そして、上記受信した発光量に刻応した発光時間が経過すると、ステップS94に移行して閃光発光素子113の発光が停止される。
【0152】
こうして、キセノンフラッシュを使用した撮影動作のサブルーチンが終了する。
【0153】
本第2の実施形態での画像の色補正は、LEDの場合と同様に、メモリ125に記憶されたキセノンフラッシュの色データを基に、ライブビュー時の色と合わせるように色変換されて記録媒体に書き込まれる。
【0154】
尚、上記メモリ125内のキセノンフラッシュの色データは、キセノン管の特性上、条件によらずほぼ一定であるので、固定データを記憶しているが、発光条件が様々な場合で、より精密に色データを設定したい場合は、LEDと同様に色センサを設けて、撮影時のデータを取得して記憶手段に記憶させてもよい。
【0155】
以上のように、第2の実施形態によれば、撮影時に閃光発光するキセノンフラッシュを照明光源として使用しているので、瞬間光量を大きくすることができ、遠距離の被写体でも撮影時の照明光量が到達する。また、撮影時に使用する閃光発光光源の撮影画像と、照明光や、定常光と照明光とのバランスが同等のライブビュー画像が得られるため、撮影前に、撮影で得られる画像の正確なプレビューが、リアルタイムで可能である。
【0156】
また、閃光発光素子で撮影する場合は照射効果のモデリングをリアルタイムで確認することができるため、照明のセッティングが容易である。すなわち、照明の明るさが弱い連続発光光源を用いて、省電力で閃光発光素子による撮影時の照射画像を、ライブビューに於いても光学ファインダに於いても、的確に事前確認することができる。
【0157】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0158】
本第3の実施形態は、カメラシステムの構成は、上述した第1の実施形態と同様であるが、光学ファインダ使用時、及び撮影時には白色LED116を用いるところが異なっている。
【0159】
単一色のチップと蛍光体のリフレクタを有する白色LEDは、3色を合成して白色を生成するタイプに比べて制御による色の変動が小さく、高輝度、大型のものでも駆動回路を含めて小型、安価にすることができる。このため、より光量が必要な光学ファインダ使用時や、撮影時には、1チップ型白色LED116のようなタイプのLEDの方が小型、安価になる。
【0160】
本第3の実施形態では、ライブビュー時は撮像素子の感度でカバーできるため、3チップLED120を使用し、光学ファインダでの観察時と撮影時は1チップ型白色LED116を使用するようにしている。
【0161】
尚、以下に述べる第3の実施形態に於いては、カメラシステムの構成及び基本的な動作については、図1乃至図13に示される第1の実施形態のカメラシステムの構成及び動作と同じであるので、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略するものとし、異なる動作についてのみ説明する。
【0162】
図17及び図18は、本発明の第3の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【0163】
尚、本フローチャートに於いて、撮影待機時のステップS104、S110等のLED点灯制御に関する部分と、撮影時の動作のステップS124〜S126以外の、ステップS101〜S103、ステップS105〜S110、ステップS112〜S123及びステップS127の処理動作は、上述した図5及び図6のフローチャートのステップS1〜S3、ステップS5〜S10、ステップS12〜S23及びステップS27と同様の動作であるので、対応するステップ番号を参照してここでの説明は省略する。
【0164】
本第3の実施形態のカメラシステムは、ステップS103に於いてライブビューに移行する場合は、ステップS104に移行して3チップLED120を白色1(色がポイントPO )に相当する駆動電流で点灯される。一方、光学ファインダ使用時は、ステップS111に移行して、1チップ型白色LED116が点灯される。このLEDは、光学ファインダ使用時の駆動電流にて、ポイントP1 の色温度になるように製造されている。
【0165】
本実施形態の光学ファインダについては、上記白色LEDの照明に合わせるため、ガラス材の色が調整してあり、ポイントP1 の色で照明して肉眼で見た際に、ポイントPO の色で照明したライブビュー画像と同等になっている。
【0166】
また、撮影時には、ステップS124にて、1チップ型白色LED116が点灯される。この場合は、輝度を得るために大きな電流を流すが、このとき、光学ファインダ使用時の駆動電流よりも大きな電流のため、色成分が図4に示されるポイントP2 のレベルになる。
【0167】
こうして、ステップS124でLEDの撮影用点灯が開始されると、続くステップS125にて撮影動作が行われる。更に、ステップS126にて1チップ型白色LED116が消灯されると、その後ステップS101に移行する。
【0168】
本実施形態の撮影時に於いては、照明中の色成分を、色センサ117で検出してメモリ125に記憶させる。これは、上述した第1の実施形態の図13のフローチャートで説明した処理動作と同様である。
【0169】
本第3の実施形態では、色成分の制御はできないが、高輝度の白色を安価、容易な駆動方法で実現しやすい、青色LEDと蛍光体のリフレクタで構成されたLEDで、高輝度が必要な光学ファインダ使用時及び撮影時の照明を実施しているので、システム全体を小型・安価に実現することができる。
【0170】
尚、本第3の実施形態の変形例として、光学ファインダ使用時及び撮影時に、3色チップにより構成されたLED120も併せて点灯させ、且つ、色成分を1チップ型白色LED116と併せて発光させることにより、光学ファインダ使用時と撮影時の照明の明るさを大きくすることもできる。または、ライブビュー時、光学ファインダ使用時、撮影時に於いて、上記1チップ型白色LED、多色合成型の白色LEDを適宜切り替え、または組み合わせて使用してもよい。
【0171】
上述した第1乃至第3の実施形態に於いて、カメラボディと照明ユニットは別体のものでなく、ビルトインフラッシュ及びLED等の照明装置をカメラに備えていてもよい。また、レンズも着脱式でなくとも、カメラ一体型でもよい。更に、カメラボディと照明ユニットに別々にCPU等の制御回路を備えていなくてもよく、1つの演算制御回路がカメラ動作の制御及び照明制御を行うものであってもよい。
【0172】
閃光発光素子や連続発光素子は、それぞれ1つずつでなくともよく、複数個の組み合わせで構成してもよい。
【0173】
また、ライブビューについては、クイックリターンミラーを用いた一眼レフカメラでない場合、例えば、半透過の固定ミラーを使用する場合は、ミラーのアップダウンの動作は不要である。更に、一眼レフタイプのカメラでなくレンズシャッタタイプの力メラの場合もミラーのアップダウンは不要であるので、ライブビュー画像を表示している場合に、上述したライブビュー用の照明点灯をすればよい。
【0174】
加えて、LEDのような連続照明装置、または閃光発光装置の一部が別体で独立していてもよいし、照明装置が全てカメラから離れて設置されており、無線通信で連携して作動してもよい。
【0175】
光学ファインダについては、一眼レフカメラ以外のレンズシャッタカメラでもよい。その場合は、光学ファインダとライブビューは並行して動作可能であるが、ライブビューをオフにしている際に光学ファインダ用の照明モードに移行したり、またファインダの近くに目を持って行った場合に、これをアイセンサ等で検出して照明モードを切り替えてもよい。
【0176】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0177】
更に、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るカメラシステムの外観を示すもので、(a)はカメラ前面側から見た斜視図、(b)は背面側から見た斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に於けるカメラシステムの光学系を示す概念図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に於けるカメラシステムの電気回路の概略構成を示すブロック図である。
【図4】xy表示の色度図(xyカラーチャート)である。
【図5】本発明の第1の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に於ける3チップLED120の駆動電流の例を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に於ける撮影待機時のLEDの発光状態を説明するためのタイムチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態に於けるライブビューの画像の生成方法を説明するための図である。
【図10】本発明の第1の実施形態のライブビュー合成を説明するためのタイムチャートである。
【図11】図6のフローチャートのステップS25のサブルーチン“撮影動作”の詳細な処理動作について説明するためのフローチャートである。
【図12】3チップLED120の撮影待機時の照明の色制御について説明するためのフローチャートである。
【図13】撮影時の3チップLED120の点灯制御について、FCPU111の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図16】図15のフローチャートのステップS84のサブルーチン“撮影動作”に於けるキセノンフラッシュの発光制御の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の第3の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施形態に於けるカメラの撮影時の動作について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0179】
10…カメラボディ、11…電源スイッチ、12…レリーズスイッチ、13…ライブビュー切り替えスイッチ、14…十字釦、15、40…LCDパネル、17…接眼レンズ、18…ホットシュー、21…クイックリターンミラー、22、38…撮像素子、23…ファインダスクリーン、24…ペンタプリズム、25…アイピース、27、32…測光素子、31…ボディ用制御回路(BCPU)、33…ミラー駆動回路、34…画像処理回路、35…記録媒体、37…撮像素子ドライバ、39…LCDドライバ、42…各種スイッチ、43、92、125…メモリ、80…レンズユニット、81…撮影レンズ、91…レンズ制御回路(LCPU)、100…照明ユニット、101…閃光発光部、102、116…1チップ型白色LED、103、120…3チップLED、105…照明ヘッド、106…照明装置本体、107…シュー、111…照明制御回路(FCPU)、112…閃光発光駆動制御回路、113…閃光発光素子、115、119…LEDドライバ、117、121…測色センサ、124…測色センサ処理回路、J1、J2…通信接点。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に連動可能な、電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構と有し、該電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構とを選択的に切り替え可能なカメラ、及び被写体に対して補助光を照射する照明装置を有するカメラシステムであって、
上記照明装置は、
上記補助光を、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際に適した第1の点灯状態と、上記光学的観察機構を用いる際に適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯させる点灯制御手段と、
を備え、
上記カメラは、
上記電子的ライブビュー表示機構と上記光学的観察機構との切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、
を備えている
ことを特徴とするカメラシステム。
【請求項2】
上記点灯制御手段は、電子的ライブビューで見られる画像の色と、光学的観察機構で見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項3】
上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学的観察機構が有効な場合はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項4】
上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際と上記光学的観察機構が有効な場合とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項5】
上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項6】
上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする請求項5に記載のカメラシステム。
【請求項7】
上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項8】
上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする請求項7に記載のカメラシステム。
【請求項9】
上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする請求項7に記載のカメラシステム。
【請求項10】
上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学的観察機構が有効な場合には白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする請求項6に記載のカメラシステム。
【請求項11】
撮影レンズと、
上記撮影レンズを通過した被写体の像を観察する光学ファインダと、
上記撮影レンズを通過した被写体の像を撮像する撮像素子と、
上記撮像素子の出力に基づいて被写体像を表示する表示手段と、
上記被写体に対して補助光を照射する照明装置と、
上記撮像素子で上記被写体像を連続的に撮像して上記表示手段に表示するライブビューモードと、上記光学ファインダで上記被写体の像を観察する光学ファインダモードに於いて、上記照明装置を、上記ライブビューモードに適した第1の点灯状態と、上記光学ファインダモードに適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯制御する点灯制御手段と、
上記ライブビューモードと上記光学ファインダモードとの切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、
を具備することを特徴とするカメラシステム。
【請求項12】
上記点灯制御手段は、ライブビューモードで見られる画像の色と、光学ファインダモードで見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項13】
上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学ファインダモード時はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項14】
上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時と上記光学ファインダモード時とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項15】
上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項16】
上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする請求項15に記載のカメラシステム。
【請求項17】
上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項18】
上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする請求項17に記載のカメラシステム。
【請求項19】
上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする請求項17に記載のカメラシステム。
【請求項20】
上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学ファインダモードには白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする請求項16に記載のカメラシステム。
【請求項1】
相互に連動可能な、電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構と有し、該電子的ライブビュー表示機構と光学的観察機構とを選択的に切り替え可能なカメラ、及び被写体に対して補助光を照射する照明装置を有するカメラシステムであって、
上記照明装置は、
上記補助光を、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際に適した第1の点灯状態と、上記光学的観察機構を用いる際に適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯させる点灯制御手段と、
を備え、
上記カメラは、
上記電子的ライブビュー表示機構と上記光学的観察機構との切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、
を備えている
ことを特徴とするカメラシステム。
【請求項2】
上記点灯制御手段は、電子的ライブビューで見られる画像の色と、光学的観察機構で見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項3】
上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学的観察機構が有効な場合はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項4】
上記点灯制御手段は、上記電子的ライブビュー表示機構を用いる際と上記光学的観察機構が有効な場合とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項5】
上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項6】
上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする請求項5に記載のカメラシステム。
【請求項7】
上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項8】
上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする請求項7に記載のカメラシステム。
【請求項9】
上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする請求項7に記載のカメラシステム。
【請求項10】
上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学的観察機構が有効な場合には白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする請求項6に記載のカメラシステム。
【請求項11】
撮影レンズと、
上記撮影レンズを通過した被写体の像を観察する光学ファインダと、
上記撮影レンズを通過した被写体の像を撮像する撮像素子と、
上記撮像素子の出力に基づいて被写体像を表示する表示手段と、
上記被写体に対して補助光を照射する照明装置と、
上記撮像素子で上記被写体像を連続的に撮像して上記表示手段に表示するライブビューモードと、上記光学ファインダで上記被写体の像を観察する光学ファインダモードに於いて、上記照明装置を、上記ライブビューモードに適した第1の点灯状態と、上記光学ファインダモードに適するもので上記第1の点灯状態とは色成分が異なる第2の点灯状態と、に切り替えて点灯制御する点灯制御手段と、
上記ライブビューモードと上記光学ファインダモードとの切り替えに連動して、上記照明装置の補助光を、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態に切り替えるように指示する切り替え指示手段と、
を具備することを特徴とするカメラシステム。
【請求項12】
上記点灯制御手段は、ライブビューモードで見られる画像の色と、光学ファインダモードで見られる色とを略同一に合わせるように、上記照明装置の補助光の色成分を変化させることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項13】
上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時には、画像光線の積分時間を含むタイミングで上記補助光を周期的に照射させ、上記光学ファインダモード時はちらつきを感じない条件で上記補助光を点灯させることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項14】
上記点灯制御手段は、上記ライブビューモード時と上記光学ファインダモード時とで、上記補助光の明るさを変更することを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項15】
上記照明装置は、少なくとも発光ダイオードを有して構成されることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項16】
上記発光ダイオードは白色光を生成することを特徴とする請求項15に記載のカメラシステム。
【請求項17】
上記照明装置は、少なくとも閃光発光素子を有して構成されることを特徴とする請求項11に記載のカメラシステム。
【請求項18】
上記閃光発光素子はキセノンフラッシュで構成されることを特徴とする請求項17に記載のカメラシステム。
【請求項19】
上記点灯制御手段は、撮影時には上記閃光発光素子を点灯させることを特徴とする請求項17に記載のカメラシステム。
【請求項20】
上記点灯制御手段は、撮影時及び上記光学ファインダモードには白色光を生成する発光ダイオードを点灯させることを特徴とする請求項16に記載のカメラシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2009−282138(P2009−282138A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−132110(P2008−132110)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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