説明

カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント

【課題】 カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを顕微鏡として使用することができるカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントを提供する。
【解決手段】カメラ付き携帯電話用アタッチメント1を、ディスプレイ41を外部から視認でき、かつカメラレンズが下向きに露出した状態で、カメラ付き携帯電話40を着脱自在に固定するベース10と、ベース10にカメラ付き携帯電話40が固定されたときに、ベース10から露出しているカメラ付き携帯電話40のカメラレンズとその光軸が一致する対物レンズおよび撮像対象物へ所定の照明光を照射する照明を有する拡大部20と、ベース10が光軸方向と平行に移動できるようにして、ベース10を支持するスタンド30と、を有するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに取り付けて用いられるカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯電話の普及には目を見張るものがある。その要因の一つとなっているのが、カメラ付き携帯電話の流行である。
【0003】
カメラ付き携帯電話は、文字通りカメラを備えた携帯電話である。かかるカメラ付き携帯電話のカメラは、一般的な携帯電話のケースに、通常であればCCD(charge coupled device)によって形成される撮像手段を内蔵させるとともに、上記ケースの所定の位置にケースから露出するような状態で上記撮像手段に像光を導くカメラレンズを設けた構成とされている。
カメラ付き携帯電話は、このような構成によって、写真撮影を行えるようになっている。
【0004】
カメラ付き携帯電話は、持ち歩かれる場合の多い携帯電話による手軽な写真の撮影を可能とする、という機能を備えている。カメラ付き携帯電話は、また、カメラ付き携帯電話で撮像した写真を、携帯電話が備えている電子メール機能によって実現される電子メールに添付して他者の携帯電話等に他の機器の力を借りずにそのまま送信できる、という一般のカメラにはない機能を備えている場合が多い。これらの特徴的な機能は、一般的なカメラが持たない新たな楽しさを提供するものである。
このような特徴的な機能を持つことで、カメラ付き携帯電話は、ユーザの遊び心を刺激することに成功し、写真を撮る機会の多い、特に若年層に広く普及するに至っている。
【0005】
このような現状を見れば、カメラ付き携帯電話の更なる普及を図ろうとするには、ユーザの遊び心を更に刺激する何かがあればいいということを理解できる。
このような点を考慮し、カメラ付き携帯電話に、ユーザの遊び心を更に刺激する機能を与えるための研究が行われている。
例えば、カメラ付き携帯電話で撮像できる画像は、以前は静止画だけだったが、現在では動画やコマ送りの画像も撮像できるようになってきている。また、カメラ付き携帯電話に内蔵したメモリに所定の画像を記憶させておき、これとカメラ付き携帯電話で撮像した画像を合成するという機能が、最近のカメラ付き携帯電話には与えられている。
【0006】
このように様々な機能を付加する試みは、さらなる普及を図るという同様の目的から、デジタルカメラにおいても行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上より、本願発明者は、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに、ユーザの遊び心を刺激する新たな機能を与えるための研究を行い、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに、以下のようなユーザの遊び心を刺激する新たな機能を与えることに想到するに至った。
すなわち、本願発明者が提案する発明は、以下のようなものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを、撮像対象物を拡大して撮像する、また顕微鏡として使用するために前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに取り付けて用いるカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントである。
なお、本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントが取付けられるカメラ付き携帯電話等は、特殊なものである必要はない。一般的なカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラでよい。例えば、ケースと、前記ケースに内蔵されており、撮像を行う対象となる撮像対象物からの像光を捉えて撮像を行う撮像手段と、少なくとも撮像を行う際に前記ケースから露出するものであり、前記像光がそれを通過して前記撮像手段に導かれるカメラレンズと、を有するカメラと、を備えており、前記ケースは、前記撮像手段によって撮像される画像が表示される表示画面が設けられている面と、前記カメラが設けられている面と、を有しているカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラでよい。また、本明細書における「携帯電話」には、PHSも含む。
そして、本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、前記表示画面が外部から視認でき、かつ前記カメラレンズが下向きに露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に固定する固定具と、この固定具に接続されており、前記撮像手段によって撮像される画像の倍率を上げる対物レンズであり、前記固定具に前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラが固定されたときに、前記固定具から露出している前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラのカメラレンズとその光軸が一致するものと、前記撮像対象物へ所定の照明光を照射する照明と、前記固定具が光軸方向と平行に移動できるようにして、前記固定具を支持する支持手段と、を有しているものとなっている。
【0009】
このカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントを用いれば、必要に応じて固定具にカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを取付けることで、そのカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラの表示画面に、対物レンズで倍率を上げた拡大画像を表示することができるようになると共に、そのカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを固定した状態で、顕微鏡として使用できるようになる。
このように、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを顕微鏡として使用する機能は今までの携帯電話等にない機能であるから、この機能によりユーザの遊び心を刺激できるようなものとなる。
【0010】
固定具は、前記表示画面が外部から視認でき、かつ前記カメラレンズが下向きに露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に固定できるようなものであれば、どのようなものであっても構わない。
固定具は、これには限られないが、例えば、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを配置することができる受け部と、受け部に配置されたカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを固定するための係止部とが一体成形された、受け部材としてもよい。
また、固定具は、例えばこの固定具を磁石または磁性体により構成し、磁性体または磁石からなる中間部材をカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに取り付け、この中間部材を介して固定具に吸着固定させるように構成してもよい。なお、中間部材および固定具は、磁力により互いに吸着固定されるように構成されていればよく、双方を磁石により構成してもよい。
このような中間部材は、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに取り付けることができると共に、固定具と吸着固定できるようなものであればどのようなものであってもよく、例えば、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラのカメラが設けられている面に取り付けることができる薄板、リング形状のものであってもよい。また、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラのカメラが設けられている面以外の面に取り付けて用いるようになっていてもよい。
【0011】
対物レンズは、前記固定具に接続されており、前記撮像手段によって撮像される画像の倍率を上げるためのレンズである。この対物レンズは、前記固定具に前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを固定したときに、前記固定具から露出している前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラのカメラレンズとその光軸が一致するものであればよい。
なお、使用する対物レンズの倍率は、撮像対象物の種類等、撮像の目的に応じて決定すればよく、例えば、10倍程度以上とすることができる。このような高倍率の拡大画像を見る機会は、一般ユーザにとって日常的なこととはいえないので、かかる高倍率を実現することで、本発明は、ユーザの遊び心を更に刺激するものとなる。また、その倍率が50倍程度あれば、顕微鏡として充分機能させることができる。
【0012】
照明は、前記撮像対象物へ所定の照明光を照射することができるものであればよい。照明としては、例えば、発光ダイオード(LED)を用いることができる。
【0013】
また、本発明の他のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、前記表示画面が外部から視認でき、かつ前記カメラレンズが露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に固定する固定具と、この固定具に接続されており、前記撮像手段によって撮像される画像の倍率を上げる対物レンズであり、前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントが前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに固定されたときに、前記固定具から露出している前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラのカメラレンズとその光軸が一致するものと、前記撮像対象物へ所定の照明光を照射する照明と、前記対物レンズに対して所定の位置に設けられており、その一部を前記撮像対象物に当接させることで、前記撮像対象物から前記対物レンズまでの光学距離を固定するものであり、前記一部を前記撮像対象物に当接させた場合における前記カメラレンズと前記対物レンズの組み合わせによるピント位置が、前記撮像手段の撮像可能位置に位置するようにされた位置決め補助手段と、を有していてもよい。
【0014】
このカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントを用いれば、必要に応じてこのカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントをカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに取付けることで、そのカメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラの表示画面に、対物レンズで倍率を上げた拡大画像を表示できるようになり、カメラ付き携帯電話等を、ハンディタイプの顕微鏡として使用できるようになる。このように、カメラ付き携帯電話等を顕微鏡として使用する機能は今までの携帯電話等にない機能であるから、この機能によりユーザの遊び心を刺激できるようなものとなる。
また、拡大画像を撮像する場合には撮像範囲が狭くなるため、手振れの問題が生じやすくなる。かかる手振れの問題は、ハンディタイプのカメラに顕著であるところ、本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントを取り付けたカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラは、拡大画像を撮像するハンディタイプのカメラにまさに相当するため、手振れを抑えるための機能があった方が好ましい。
本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントの位置決め補助手段は、手振れを抑える機能を有するものである。位置決め補助手段は、拡大画像の撮像を行う際に、その一部(例えば、先端)を撮像対象物に当接させて使用されるものである。このような位置決め補助手段があれば、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントが取り付けられたカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラのカメラによって拡大画像を撮像する際に、位置決め補助手段の一部を撮像対象物の撮像対象範囲外に当接させて、カメラ付き携帯電話等と撮像対象物の撮像対象範囲との相対的な位置関係を安定させられるようになる。
従って、位置決め補助手段があれば、拡大画像の撮像中に、手振れによって撮像対象物が撮像対象範囲外に出てしまうといった不具合が生じにくい。
なお、上述の位置決め補助手段は、位置決め補助手段の一部に焦点が合うようになっているため、焦点合わせを簡単に行えるようにするという機能をも併せ持つ。上述のごとき位置決め補助手段があれば、手振れを軽減することができるので焦点合わせについての困難さを軽減できるようになる。
【0015】
以上説明したこれらのカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントの前記対物レンズは、前記固定具と一体成形されているものであってもよいが、前記固定具に対して着脱自在に構成してもよい。
前記固定具に対して着脱自在に構成すれば、撮像対象物の種類等、撮像の目的に応じた倍率を有する対物レンズに付け替えることができ、顕微鏡としての利用価値をより高めることができる。
【0016】
また、本発明の他のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、前記固定具に対して着脱自在に構成されている、複数の異なる倍率の対物レンズを有しており、前記複数の対物レンズのいずれかの撮影に際して適切な照明を行うことができ、前記固定具に対して着脱自在に構成されている、複数の照明を有しているものであってもよい。
一般的に、拡大画像を撮る場合には、通常の撮像を行う場合よりも照明が重要になる。すなわち、拡大画像を撮る場合には撮像対象範囲が狭くなるため、高倍率であればあるほど、撮像対象範囲に届く光の量が少なくなり画像が暗くなる。
そのため、対物レンズの倍率に適切な明るさを有する照明があった方が好ましいが、このようなカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントによれば、前記固定具に対して、対物レンズだけでなく照明も着脱自在となっているため、使用する対物レンズに合わせて照明も付け替えることができ、適切な明るさで撮像対象物を照明することができる。
【0017】
また、前記対物レンズと、この対物レンズに適切な照明を行うことができる前記照明とが一体に構成されていてもよい。
このようなカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントによれば、使用する対物レンズに最適な照明はどれかについて迷うことなく、最適な組み合わせのものを簡単に取り付けることができる。また、取り付けたものを別の組み合わせのものに付け替える作業負担も軽減することができる。
【0018】
前記固定具は、前記支持手段と着脱自在に構成することもできる。
現在、カメラ付き携帯電話には、ケースをカメラの設けられた部分と、設けられていない部分とに分けると共に、両者をヒンジ等で接続した構成(二つ折りのタイプ)のものと、二つ折りのタイプではないものとが混在する。
また、それぞれのタイプの中であってもカメラで撮像された画像を表示する表示画面が設けられている位置が統一されておらず、また、形状や大きさも様々なものがある。このことは、デジタルカメラにも共通する。
このような事情のもと、本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントによれば、前記固定具が、前記支持手段と着脱自在に構成されているため、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントを取り付けようとしているカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに合わせた形状の固定具に付け替えることができ、複数のタイプのカメラ付き携帯電話等に対応することができるようになる。
【0019】
また、このようなカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、さらに、前記対物レンズに対して所定の位置に設けられており、前記支持手段から前記固定具を取り外して使用する際に、その一部を前記撮像対象物に当接させることで、前記撮像対象物から前記対物レンズまでの光学距離を固定するものであり、前記一部を前記撮像対象物に当接させた場合における前記カメラレンズと前記対物レンズの組み合わせによるピント位置が、前記撮像手段の撮像可能位置に位置するようにされた位置決め補助手段を備えており、この位置決め補助手段は、光軸方向と平行に所定の範囲で移動できるようになっており、前記支持手段に前記固定具を取り付けた状態で使用する際には、前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントの顕微鏡としての使用を妨げない位置に移動可能に構成してもよい。
こうすれば、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを顕微鏡として使用できると共に、ハンディタイプの顕微鏡として使用できるようになる。また、位置決め補助手段は、前記支持手段に前記固定具を取り付けた状態で使用、すなわち、カメラ付き携帯電話等を顕微鏡として使用する際には、邪魔にならない位置に移動させることができるようになっており、使いやすい。
【0020】
前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、さらに、対応する所定の形状の前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに対して着脱自在に取り付けることができる、それぞれ異なる形状を備える複数のホルダを有し、前記複数のホルダは、それぞれ対応する所定の形状の前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを取り付けた状態で、前記固定具に対して着脱自在に取り付けることができるものであってもよい。
このようなホルダを有する本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントによれば、前記固定具を前記支持手段から取り外す必要がなく、また、前記固定具を複数設ける必要がなく、複数のタイプのカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラにカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントを取り付けることができるようになる。
【0021】
また、前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントに取り付ける前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラが、さらに、前記撮像対象物へ照明光を照射するカメラ用照明を有する場合に、前記固定具は、前記カメラ用照明が露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に取り付けるようになっているものとすることもできる。
上述したように、拡大画像を撮る場合には、一般の撮像を行う場合よりも照明が重要になるが、このカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントでは、カメラ付き携帯電話等の照明からの照明光を、撮像を行う対象となる撮像対象物へ(より詳細には、撮像対象物の撮像対象範囲へ)と導く照明光光学系が設けられているので、拡大して撮像する際の撮像対象物(の撮像対象範囲)を照明するにあたり、カメラ用照明を使用することができるため、コストを軽減することができる。
なお、本発明において「カメラ用照明が露出した状態で」とは、光源自体が露出した状態であってもよいし、光源から光を導いて放出した状態であってもよい。後者の例としては、例えば光源から光ファイバを使用して光を導き、光ファイバの先端から導いた光を放出した状態があげられる。
【0022】
また、本発明のさらに他のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、ケースと、前記ケースに内蔵されており、撮像を行う対象となる撮像対象物からの像光を捉えて撮像を行う撮像手段と、少なくとも撮像を行う際に前記ケースから露出するものであり、前記像光がそれを通過して前記撮像手段に導かれるカメラレンズと、を有するカメラと、を備えており、前記ケースは、前記撮像手段によって撮像される画像が表示される表示画面が設けられている面と、前記カメラが設けられている面と、を有しているカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに取り付けて用いるカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントであって、前記表示画面を外部から視認でき、かつ前記カメラレンズが露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に固定する固定具と、この固定具に接続されており、前記撮像手段によって撮像される画像に対して何らかの効果を与える光学要素と、を有していてもよい。
このカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントを用いれば、必要に応じて固定具にカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを取り付けることで、光学要素によってそのカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラの表示画面に表示される画像に特殊な効果を与えることができるようになる。
このように、本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントによれば、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラの表示画面に表示される画像に特殊な効果を与えることができるため、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ単体では撮ることのできない画像を手軽に得られるようになる。このような機能は今までのカメラ付き携帯電話等にない機能であるから、この機能によってもユーザの遊び心をさらに刺激できるようなものとなる。
【0023】
光学要素は、カメラ付き携帯電話等の表示画面に表示される画像に特殊な効果を与えることができるようなものであれば、どのようなものでも構わない。
この光学要素は、例えば、偏光フィルタ、回折格子、セピア色などの色味を画像に与える有色フィルタであってもよいし、望遠レンズ、魚眼レンズ等のレンズなどであってもよい。
有色フィルタを光学要素として用いる場合には、表示画面に表示される画像に色味を与えることができる。また、望遠レンズを光学要素として用いる場合には、表示画面に、遠くの物を拡大して表示することができる。また、魚眼レンズを光学要素として用いる場合には、表示画面に、レンズの中央部に写るものを前に押し出したようにして表示することができる。
この光学要素は、固定具と一体成形されているものであってもよいが、固定具に対して着脱自在に構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントによれば、カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを使用するユーザに、新たな楽しみを提供できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明のカメラ付き携帯電話用アタッチメントをカメラ付き携帯電話に取り付けて使用する場合の、好ましい実施形態について説明する。
<第一実施形態>
本実施形態では、本発明のカメラ付き携帯電話用アタッチメントを用いて、カメラ付き携帯電話を顕微鏡として使用する場合の実施形態を説明する。
本実施形態におけるカメラ付き携帯電話用アタッチメント1は、カメラ付き携帯電話に取り付けて用いられる。この実施形態におけるカメラ付き携帯電話40は、図1(a)に示したように、ケースをカメラの設けられた部分40Aと、設けられていない部分40Bとに分けると共に、両者がユニバーサルジョイントにより接続された、二つ折りのタイプのものである。
このカメラ付き携帯電話40は、この実施形態では、マイクロフォンとスピーカとそれらを制御する回路によって実現されるごく一般的な電話機能に加えて、電子メールを送受信するためのメール機能を少なくとも備えている。これらの機能を実現するため、このカメラ付き携帯電話40は、ディスプレイ41及び図示しないアンテナを備え、CPU、ROM、RAM、インタフェイスなどを内蔵しているが、これらはこの種のカメラ付き携帯電話に限らず、携帯電話に一般的なものなので、その説明を省略する。
なお、ディスプレイ41は、カメラ付き携帯電話40を構成するケースの、カメラの設けられていない部分40Bの前面側(カメラ付き携帯電話40を閉じた際の外側)に設けられている。カメラの設けられた部分40Aとカメラの設けられていない部分40Bは、図1(b)に示すように、他方のケース40Bが、一方のケース40Aと接続された一端側を中心として回転できるように接続されており、カメラ付き携帯電話40を閉じた状態においても、ディスプレイ41を外部から視認できるようになっている。
カメラ付き携帯電話40は、また、カメラを備えている。カメラは、図示しない撮像素子と、図1(d)に示すようなカメラレンズ42とを備えている。
撮像素子は、カメラレンズ42を介して撮像対象物から導かれた像光による撮像を行うものであり、この実施形態では、CCDにより構成されている。カメラレンズ42は、複数のレンズの組み合わせによって構成されていても構わないが、この実施形態では、一つのレンズにより構成されている。このカメラ付き携帯電話40のカメラの撮像素子で撮像される画像は、カメラ付き携帯電話40単独で撮像が行われる場合には、縮小的画像となるようにされている。なお、ここでいう縮小的画像とは、撮像素子よりも大きなものを縮小して撮像素子へと写りこませるものをいう。
カメラレンズ42は、図1(d)に示すように、カメラ付き携帯電話40を構成する一方のケース40Aの背面側(カメラ付き携帯電話40を閉じた際の外側)に設けられている。このカメラレンズ42は、常に露出しているのではなく、図1(c)に示すように、カメラを使用しないときにはカメラレンズ42は露出しない状態となっているが、カメラレンズ蓋43をカメラ付き携帯電話40の長さ方向にスライドさせることにより、必要に応じて露出させることができるようになっている。また、カメラ付き携帯電話40は、カメラ照明44を備えている。このカメラ照明44は、カメラによる撮像を行う際、撮像対象物に適当な光を照射するためのものである。このカメラ照明44も、カメラレンズ42と同様に、一方のケース40Aの背面側に設けられており、必要に応じて露出させることができるようになっている。
このようなカメラ付き携帯電話としては、例えば、株式会社NTTドコモにより販売されている携帯電話である”ムーバSO505i”(商標)を用いることができる。
【0026】
このようなカメラ付き携帯電話40に取り付けて用いるカメラ付き携帯電話用アタッチメント1を、図2ないし図8に示す。
カメラ付き携帯電話用アタッチメント1は、これにカメラ付き携帯電話40を取り付けることにより、カメラ付き携帯電話40の撮像素子にて撮像される画像を拡大画像とするもの、すなわち、カメラ付き携帯電話を顕微鏡として使用するためのアタッチメントである。
【0027】
このカメラ付き携帯電話用アタッチメント1は、図2の斜視図に示すように、カメラ付き携帯電話40を着脱自在に固定するべース10と、撮像対象物を拡大する拡大部20と、べース10を支持するスタンド30と、を備えている。
このベース10と拡大部20、またはベース10とスタンド30は、一体成形されていても構わないが、本実施形態では、ベース10と拡大部20、およびベース10とスタンド30は、着脱自在に構成されている。
【0028】
図2(a)は、上述のカメラ付き携帯電話40を着脱することができるベース10を示している。
ベース10は、カメラ付き携帯電話40を閉じた状態で、カメラレンズ42が設けられている面を下向きにし、ディスプレイ41が設けられている面を上から視認できるような状態で、固定するためのものである。
このベース10は、本実施形態では、板状体を曲折して断面略L字状とするとともに、幅方向の両端部にリブを備えている。ベース10の幅は、カメラ付き携帯電話40の幅よりも若干広い程度となっている。
ベース10のうち最も面積が広い底面板10Aには、ベース10にカメラ付き携帯電話40を取付けた際にカメラレンズ42が対応する位置にカメラ孔11が、ベース10にカメラ付き携帯電話40を取付けた際に、カメラ付き携帯電話40が備える場合のあるカメラ照明44と対応する位置にライト孔12が設けられている。
これらカメラ孔11及びライト孔12はカメラ付き携帯電話40をベース10に取付けた際に、カメラレンズ42とカメラ照明44を底面板10Aから露出させるためのものである。本実施形態では、カメラ孔11に、後述する拡大部20の突出部28を嵌め込むことによって、拡大部20のベース10に対する着脱自在な取り付けが実現されるようになっている。
この実施形態におけるカメラ孔11は、略円形とされている孔11Aに、切り欠き部11Bが一定間隔をあけて三箇所に設けられた外歯車形状になっている。隣り合う切り欠き部11Bの間の、カメラ孔11の周縁部の長さは、切り欠き部11Bの一つが設けられているカメラ孔11の周縁部の長さの略2倍となっている。各切り欠き部11B間の略中央には、直方体形状の係止片16が孔11Aに接するようにして設けられている。
また、ライト孔12は、円形とされている。
【0029】
カメラ孔11の径はカメラレンズ42の視野を確保するに充分なものとされているが、カメラレンズ42の視野を確保でき、且つカメラ照明44の照明の蹴られが生じないのであれば、カメラ孔11はその大きさ、形状を自由に変更することができる。また、ライト孔12の径はカメラ照明44の視野を遮らなければどのように構成されていてもよく、ライト孔12の大きさ、形状は自由に変更することができる。
更にいえば、カメラ孔11とライト孔12は、一連の孔であっても構わない。
【0030】
ベース10の底面板10Aと連なる矩形の板状の部分である背面10Bの外側には、直方体形状の部材13が設けられており、そしてこの直方体部材13には、底面板10Aの長さ方向に沿う向きでカメラネジナット14が穿設されている。直方体部材13は、背面10Bの厚さを増してカメラネジナット14を設けることができるだけの厚みを作り出すためのものである。
なお、本願明細書において「カメラネジナット」の語は、一般的にカメラネジボルトと呼ばれているボルト、ナットのうちのナットを意味し、「カメラネジボルト」の語は、一般的にカメラネジボルトと呼ばれているボルト、ナットのうちのボルトを意味するものとする。カメラネジボルトは、一般的には、1/4インチネジ(1/4 20UNCの規格)である。
【0031】
また、ベース10の底面板10Aには、カメラ付き携帯電話40を着脱自在に固定するための2本の弾性片15が設けられている。弾性片15は、底面板10Aの幅方向の両端部に、底面板10Aの長さ方向での位置が一致するようにして設けられている。これには限られないが、弾性片15は、弾性を有する樹脂によって形成された細い板状体であり、底面板10Aから垂直な方向に延設され、且つその先端を相手側の弾性片15の方向に向けて曲折された形状となっている。
なお、この弾性片15は、ベース10の底面板10Aの周縁上に少なくとも一つ設けられていればよいが、係止力を上げるためには、複数設ける方が好ましい。
【0032】
この上側の弾性片15の間に、カメラ付き携帯電話40を、カメラレンズ42が設けられている面を下向きにして嵌め込むことによって、ディスプレイ41が外部から視認でき、かつカメラレンズ42が下向きに露出した状態で取り付けることができ、図7のように、ベース10のカメラ付き携帯電話40に対する着脱自在な状態での取り付けが実現される。
なお、ベース10は、上述のものに限られず、カメラ付き携帯電話40のディスプレイ41が外部から視認でき、かつカメラレンズ42が下向きに露出した状態で、カメラ付き携帯電話40を着脱自在に固定することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
例えば、図3のようなベース130を用いてもよい。このベース130は、図2に示すベース10の構造と基本的には共通するが、磁石により構成されていると共に弾性片15を有していない点において異なる。このようなベース130を用いる場合、粘着テープ150によって、カメラ付き携帯電話40のカメラレンズ42が設けられている面に図3(b)に示すような鉄製の薄板140を貼り付け、この薄板140を磁石製のベース130に吸着させることによって、カメラ付き携帯電話40を着脱自在に固定することができるようになる。なお、薄板140は、カメラレンズ42の視野を確保でき、且つカメラ照明44の照明の蹴られが生じないように、カメラ付き携帯電話40を構成するケースの、カメラの設けられた部分40Aに貼り付けられる。この薄板140とベース130は互いに吸着固定できるように構成されていればよく、いずれか一方を磁性体により構成し、他方を磁石により構成してもよいし、両方を磁石により構成してもよい。なお、この薄板140は、本発明の中間部材の一例となるものであり、カメラ付き携帯電話40に取り付けることができると共に、ベース130と吸着固定できるようなものであればどのようなものであってもよく、リング形状のものであってもよい。また、カメラ付き携帯電話40のカメラレンズ42が設けられている面以外の面に取り付けて用いるようになっていてもよい。
また、ベースとして、例えば図4のように、略コ字状に成形された底面板50Aを有するベース50を用いてもよい。このように成形されたベース50を用いれば、カメラレンズ42の設けられている位置は、カメラ付き携帯電話によって異なるところ、所定の他のタイプのカメラ付き携帯電話においても、そのカメラレンズ42を下向きに露出させることができるようになる。なお、図3のベース130のように、ベース50を磁石により構成し、薄板140を介してカメラ付き携帯電話40に取り付けるようにしてもよい。
【0033】
なお、本実施形態のカメラ付き携帯電話用アタッチメント1は、それぞれ異なる形状のベースを複数有している。
図5は、二つ折りタイプではないカメラ付き携帯電話60に対応するベースの一例を示したものである。このベース70は、基本的構成において上記に説明したベース10と変わらないが、その幅、カメラ孔11、ライト孔12の位置が、カメラ付き携帯電話60に適合するように構成されている。
本実施形態のカメラ付き携帯電話用アタッチメント1は、このような異なる形状のベースを複数有しているので、使用するカメラ付き携帯電話に合わせて対応するベースに付け替えることができ、複数のカメラ付き携帯電話に対応することができる。
【0034】
図2(b)と図6は、本実施形態におけるカメラ付き携帯電話用アタッチメント1の拡大部20を示している。
この拡大部20は、対物レンズ21と鏡筒22とを有するレンズ部23、撮像対象物へ所定の照明光を照射する照明24、照明電源25、これらを内包するレンズケース26、および当接部27を有している。
【0035】
レンズケース26は、上述のように、レンズ部23、照明24、および照明電源25を内包するものであり、本実施形態では、樹脂製である。
このレンズケース26は、その一端側が開口しており、略直方体とされた筒状体である。
このレンズケース26の側面には、照明電源25の電源スイッチ29が設けられており、この電源スイッチ29をユーザが切り換えることによって、照明電源25の点灯を制御できるようになっている。
【0036】
レンズ部23は、上述のように、対物レンズ21と鏡筒22とを有する。
対物レンズ21は、カメラ付き携帯電話40の撮像素子にて撮像される画像の倍率を上げるものである。この対物レンズ21は、鏡筒22の中に固定されている。
鏡筒22は、対物レンズ21を収納するためのものであり、両端を有する筒形形状をしている。この鏡筒22の内部には、対物レンズ21が隙間のない状態で固定されている。
このレンズ部23は、レンズケース26をベース10に取り付けた際に、ベース10から露出しているカメラレンズ42と対物レンズ21の光軸が一致するようにして、その一端側がレンズケース26の他端側に突出した状態で、レンズケース26内に固定されている。
このレンズ部23の突出している部分である突出部28の先端部分の周縁には、一定間隔をあけた三箇所に突起23Aが設けられており、外歯車形状になっている。突起23Aの厚みは、係止片16の高さと略等しい。
この突出部28の先端部分の輪郭形状は、カメラ孔11の輪郭形状と略同一となっており、その大きさはカメラ孔11よりも少し小さくされている。それ故、この突出部28の先端部分は、カメラ孔11に挿入できるようになっている。
なお、突出部28の、突起23Aまでの軸方向の長さは、ベース10の底面板10Aの厚みよりも少し長くなっている。
【0037】
拡大部20のベース10への取り付けは、この突出部28の先端部分を、カメラ孔11に挿入させた状態で、図2のA方向に突起23Aが係止片16に触れるまで拡大部20を回転させて行う。
【0038】
照明24は、撮像対象物に対して所定の照明光を照射するものであり、この実施形態では、LEDによって構成されている。この照明24は、対物レンズ21の他端側付近に位置するようにして、レンズケース26内に固定されている。
なお、この照明24は、照明電源25の電源スイッチ29によって点灯が制御されるようになっている。
照明電源25は、照明24の電源となるものであり、この実施形態では、乾電池が使用されている。この照明電源25は、本実施形態では、対物レンズ21と隣り合うようにして、レンズケース26内に固定されている。
【0039】
当接部27は、本発明の位置決め補助手段に相当する。この当接部27は、本実施形態では、円筒形状になっており、その一端の外周の径がレンズケース26の開口部分の内周の径と略等しいものであり、略隙間のない状態で、レンズケース26の内側にスライド可能に嵌められている。
この当接部27は、光軸方向と平行に所定の範囲で移動できるようになっており、この当接部27を、光軸方向と平行に下に移動させて、レンズケース26から露出させた際、その一部を撮像対象物に当接させることで、撮像対象物から対物レンズ21までの光学距離を固定でき、その一部を撮像対象物に当接させた場合におけるカメラレンズ42と対物レンズ21の組み合わせによりピント位置が、撮像可能位置に位置するように構成されている。
すなわち、当接部27をスライドさせてレンズケース26から露出させた際の撮像素子から当接部27の先端の孔部までの長さが、当接部27の先端の孔部を撮像対象物に当接させたときに、カメラレンズ42と対物レンズ21との組み合わせによるピント位置が、撮像対象物の撮像範囲に合う範囲内に保てるようにされている。
よって、当接部27をレンズケース26から露出させた状態で当接部27を撮像対象物に当接させれば、その撮像対象物に対してピントが自動的に合うようになっている。
【0040】
本実施形態のカメラ付き携帯電話用アタッチメント1を手持ちタイプの顕微鏡として使用する際には、後述するように、この当接部27の先端を撮像対象物に当接させる。
また、この当接部27を、光軸方向と平行に上に移動させてレンズケース26内部に収納することにより、カメラ付き携帯電話用アタッチメント1をスタンド30に取り付けて、顕微鏡として使用する際に邪魔にならないように構成されている。
【0041】
この実施形態のカメラ付き携帯電話用アタッチメント1は、それぞれ内包されている対物レンズ21の倍率と照明の照射量が異なる複数の拡大部20を有している。
これらの拡大部20は、それぞれ所定の倍率を備えた対物レンズ21と、この対物レンズ21に適切な照明を行える照明24とが内包されている。
このように、この実施形態のカメラ付き携帯電話用アタッチメント1では、拡大部20が、使用する対物レンズ21に最適な対物レンズ21が一体に構成されているので、使用する対物レンズ21に最適な照明はどれかについて迷うことなく、使用した対物レンズ21の倍率だけを決定するだけで、最適な組み合わせの対物レンズ21と照明に、簡単に付け替えることができる。また、取り付けたものを別の組み合わせのものに付け替える作業負担も軽減することができる。
【0042】
なお、拡大部20を複数用意するのではなく、拡大部20からレンズ部23を取り外せるようにして、他の異なる倍率を備えた対物レンズ21を有するレンズ部23に付け替えることができるように構成してもよい。すなわち、異なる倍率を備えた対物レンズ21を内包する複数の鏡筒22を有するようにしてもよい。
このように構成すれば、レンズ部23を付け替えることによって、撮像対象物の種類等、撮像の目的に応じた倍率を有する対物レンズ21に替えることができ、より使いやすいものとなる。
【0043】
また、拡大部20から、対物レンズ21および照明24を他の対物レンズ21および照明24に付け替えることができるように構成することもできる。すなわち、異なる倍率を備えた複数の対物レンズ21だけでなく、異なる照射量を有する複数の照明24を有するようにしてもよい。
このように構成すれば、ベース10に対して、対物レンズ21だけでなく照明24も着脱自在となるため、使用する対物レンズ21の倍率に合わせて照明24も付け替えることができ、その対物レンズ21に適切な照明を行うことができる。
【0044】
図2(c)は、本実施形態におけるカメラ付き携帯電話用アタッチメント1のスタンド30を示している。
このスタンド30は、ベース10を支持するものであり、伸縮アーム31と、脚台32と、カメラネジボルト33と、を有している。
脚台32は、地面等に当接させてカメラ付き携帯電話用アタッチメント全体を支えるものであり、本実施形態では、板状形状をしている。
伸縮アーム31は、薄板形状の内筒31Aと、内筒31Aを内包する薄板形状の外筒31Bと、アームネジ31Cと、を有し、これらはラック方式により、アームネジ31Cを回すことでスライド自在に上下に連結されている。
以上のような構成により、アームネジ31Cを一方向に回すと、伸縮アーム31が伸び、逆方向に回すと、伸縮アーム31が縮むようになっている。
この伸縮アーム31は、脚台32に対して略垂直になるように、内筒31Aの一端側が脚台32の所定の位置に固定されている。脚台32と反対側に位置する、外筒31Bの他端側には、図示しないカメラネジナットが穿設されている。
【0045】
スタンド30とベース10は、図8に示すカメラネジナット14に、カメラネジボルト33を螺合することにより、図7に示すように固定され、アームネジ31Cを回すことで、ベース10が上下方向、すなわち光軸方向と平行に移動できるようになっている。
【0046】
次に、このカメラ付き携帯電話用アタッチメント1の使用方法について説明する。まず、第1の使用方法は、図7に示すように、カメラ付き携帯電話40をカメラ付き携帯電話用アタッチメント1に取り付けて使用する。
具体的には、ベース10の弾性片15に、カメラ付き携帯電話40を閉じた状態で、カメラレンズ42が設けられている面を下向きにし、ディスプレイ41が設けられている面を上向きにした状態で、カメラ付き携帯電話40を押し込むことにより嵌め込んで固定する。
その状態で、カメラ付き携帯電話40が備えるカメラレンズ42を利用すると共に、ディスプレイ41に撮像対象物を拡大して表示し、カメラ付き携帯電話40を顕微鏡として利用する。
具体的には、スタンド30の脚台32の上に撮像対象物を置いた状態、もしくはユーザが手で把持して、脚台32と当接部27の間に位置するようにした状態で、アームネジ31Cを回すことにより、拡大部20と撮像対象物との間の距離を調節し、ピントを合わせて使用する。
ディスプレイ41には、対物レンズ21の存在により、撮像素子で撮像される画像が拡大された画像となって表示される。
この際、拡大部20の電源スイッチ29を操作して、照明24を点灯させ、照明24によって対物レンズ21に適切な照明を与えるようにする。
また、撮像対象物に応じて、適宜、他の拡大部20を付け替えることによって、撮像対象物を適切な倍率にすることができる。
また、カメラ付き携帯電話40のカメラ照明44をつけると、より充分な照明で撮像対象物を照射することができる。
なお、この際、当接部27を、光軸方向と平行に上に移動させてレンズケース26内部に収納することにより、顕微鏡として使用する際の妨げにならないようにして使用する。
【0047】
このようにして、カメラ付き携帯電話40を顕微鏡として利用することができる。また、カメラ付き携帯電話40が備えるカメラの機能をそのまま利用して撮像を行ってもよい。撮像により得られた画像についてのデータは、使用するカメラ付き携帯電話の機能にもよるが、カメラ付き携帯電話40が備える内部メモリに記録したり、カメラ付き携帯電話40から外部へ出力したり、或いはカメラ付き携帯電話40が備えるメール機能を用いて送信したりすることによって利用することができる。
カメラ付き携帯電話40を顕微鏡として利用する必要がなくなったら、カメラ付き携帯電話用アタッチメント1からカメラ付き携帯電話40を取り外す。
【0048】
次に、このカメラ付き携帯電話用アタッチメント1の第2の使用方法について説明する。
このカメラ付き携帯電話用アタッチメント1の第2の使用方法は、図8に示すように、カメラ付き携帯電話40および拡大部20を取り付けた状態のベース10を、手で把持して使用する。こうすれば、手持ちタイプの顕微鏡として使用することができる。
このように使用する場合には、ベース10の上側の弾性片15の間に、カメラ付き携帯電話40を、図8に示したように嵌め込む。このとき、カメラ付き携帯電話40の長さ方向の一端を、背面10Bに当接させるようにする。この状態で、カメラ付き携帯電話40のカメラレンズ42は、カメラ孔11を通して底面板10Aから露出することになる。
次いで、ベース10の下側の弾性片15の間に、拡大部20を、図7または図8に示したように嵌め込む。
そして、当接部27を拡大部20から露出させて、この当接部27の先端を撮像対象物に当接させて使用する。
こうすれば、当接部27の先端を撮像対象物に当接した状態で撮像を行えるので、手振れの問題が生じにくい。また、上述したように、当接部27を拡大部20から出した位置は、撮像対象物から対物レンズ21までの光学距離を固定した場合における前記カメラレンズ42と前記対物レンズ21の組み合わせによるピント位置が、撮像可能位置となるように構成されているため、孔部を撮像対象物に当接させれば、その孔部の中に位置する撮像対象物に対してピントが自動的に合わせることができる。
【0049】
次に、このカメラ付き携帯電話用アタッチメント1の第3の使用方法について説明する。
このカメラ付き携帯電話用アタッチメント1の第3の使用方法は、図9に示すように、カメラ付き携帯電話40を取り付けた状態のベース10を、スタンド30ではなく、三脚80に取り付けて使用する。この三脚80は、一般的な市販の三脚80と同様の構造をしており、地面等にそれらの先端を当接させて固定を行うための三本の脚81と、その上に所定のカメラを載置するカメラ台82と、カメラ台82から突出したカメラネジボルト83とを備えている。
このように三脚80にカメラ付き携帯電話用アタッチメント1を取り付けて使用する場合には、ベース10の弾性片15の間に、カメラ付き携帯電話40を、図9に示したように嵌め込む。このとき、カメラ付き携帯電話40の下端を、底面板10Aに当接させるようにする。この状態で、カメラ付き携帯電話40のカメラレンズ42は、カメラ孔11を通して底面板10Aから露出することになる。
次いで、カメラ付き携帯電話40との固定がなされたベース10のカメラネジナット14を、三脚80が備えるカメラネジボルト83と螺合させればよい。
こうすれば、カメラネジナットを備えていないカメラ付き携帯電話を三脚80に固定することができ、カメラ付き携帯電話40のセルフタイマーを用いた撮影を行う際、安定した撮影を行うことができるようになる。
【0050】
以上のように、このカメラ付き携帯電話用アタッチメントを用いれば、必要に応じてこのカメラ付き携帯電話用アタッチメントにカメラ付き携帯電話を取付けることで、そのカメラ付き携帯電話のディスプレイに、対物レンズで倍率を上げた拡大画像を表示でき、カメラ付き携帯電話を顕微鏡として使用できるようになる。また、拡大画像を撮像することができるようになる。
【0051】
このような本発明によるカメラ付き携帯電話用アタッチメント1は、以下に説明する変形例のように構成することができる。
[変形例]
図10に示すように、このカメラ付き携帯電話用アタッチメント2は、構成、使用方法とも、上述の実施形態で説明したカメラ付き携帯電話用アタッチメント1と基本的に変わらない。
但し、対応する所定の形状のカメラ付き携帯電話に対して着脱自在に取り付けることができる、それぞれ異なる形状を備える複数のホルダを有している点で異なる。
この複数のホルダは、それぞれ対応する所定の形状のカメラ付き携帯電話を取り付けた状態で、ベース50に対して着脱自在に取り付けることで、そのカメラ付き携帯電話を、ベース50に固定することができるようになっている。
【0052】
図10は、二つ折りでないタイプのカメラ付き携帯電話100を、ホルダ90を介してベース50に固定した状態を示す図である。
このホルダ90は、本変更例では、両面を有する薄いプラスチック板であり、その上面を、取り付けようとするカメラ付き携帯電話100のカメラレンズ42を有する面と接するようにして固定し、その下面を、ベース50と接するようにして固定するようになっている。
このホルダ90は、カメラ付き携帯電話100に対応する形状をしている。
ホルダ90は、第一実施形態のカメラ付き携帯電話の、カメラレンズ42を有している面と略同一の大きさをしているが、その形状は、断面略コ字状となっている。
ホルダ90の四隅には、ホルダ90をベース50に対して着脱自在に取り付けるための弾性片91が、下向きに設けられている。
また、ホルダ90の上面には、カメラ付き携帯電話100を着脱自在に取り付けるための弾性片92が、上向きに設けられている。
【0053】
なお、ホルダ90を使用する際、ベースは、そのカメラ孔11が大きく構成されているものか、図10のベース50のように、その底面板50Aがコ字状に成形されたものを使用することが好ましい。こうすれば、より多くの種類のカメラ付き携帯電話のカメラレンズ42を下向きに露出できるようになる。
【0054】
このようなホルダ90を有する本発明のカメラ付き携帯電話用アタッチメント2によれば、ベース50をスタンド30から取り外す必要がなく、また、ベース50を複数用意する必要がなく、複数のタイプのカメラ付き携帯電話にカメラ付き携帯電話用アタッチメントを取り付けることができるようになる。
【0055】
<第二実施形態>
本実施形態では、本発明のカメラ付き携帯電話用アタッチメント3を用いた場合の実施形態を説明する。
本実施形態におけるカメラ付き携帯電話用アタッチメント3は、上述の第一実施形態と同様に、カメラ付き携帯電話を取り付けて用いられる。このカメラ付き携帯電話用アタッチメント3を、図11に示す。
このカメラ付き携帯電話用アタッチメント3は、図11の斜視図に示すように、カメラ付き携帯電話40を着脱自在に固定するベース110と、カメラ付き携帯電話40の撮像手段によって撮像される画像に対して何らかの効果を与える効果フィルタ120と、を備えている。
このベース110と効果フィルタ120は、一体成形されていても構わないが、本実施形態では、ベース110と効果フィルタ120は、着脱自在に構成されている。
【0056】
ベース110は、カメラ付き携帯電話40を、そのディスプレイ41を外部から視認でき、かつカメラレンズ42が露出した状態で、固定するためのものである。このベース110は、第一実施形態のベース10と略同一の部材であり、略円形とされている孔111Aに、切り欠き部111Bが一定間隔をあけて三箇所に設けられた外歯車形状になっているカメラ孔111を有しているが、このカメラ孔111の周縁部には係止片が設けられていない点で、ベース10と異なっている。
【0057】
効果フィルタ120は、本体部120Aと、つまみ部120Bと、を備えて構成されている。
本体部120Aは、略円形の周縁上に、一定間隔をあけた三箇所に突出部120Cが設けられた外歯車形状になっている。この本体部120Aの輪郭形状は、カメラ孔111の輪郭形状と略同一となっており、その大きさはカメラ孔111よりも少し小さくされている。すなわち、この本体部120Aは、カメラ孔111に挿入できるようになっている。
つまみ部120Bは、効果フィルタ120をベース110に取り付ける際に把持するための把持部分であり、本体部120Aの略円形の周縁上から本体部120Aに対して垂直な方向に延設された部分である。
突出部120Cの、つまみ部120B側の面には、接着剤が塗布されている。この接着剤は、ベース110のカメラ孔111の周囲に、効果フィルタ120を着脱自在に貼り付けられるようなものとされている。
この効果フィルタ120は、カメラ付き携帯電話40で撮像される画像に何らかの効果を与えるものとされている。本実施形態の効果フィルタ120は、撮像した画像にセピア色の色味を加えるセピア色フィルタであるものとするが、この効果はどのようなものでも構わない。
例えば、撮像した画像にセピア色以外の色、例えば、赤、青等の色味を加える色フィルタ、写り込んだ光源から虹色の線分が放出された状態の画像を撮像させる回折格子、撮像した画像から乱反射光を取り除く偏光フィルタとしてもよい。
【0058】
この効果フィルタ120のベース110への取り付けは、つまみ部120Bを把持して本体部120Aをカメラ孔111に挿入し、図11のA方向に突出部120Cを回転させ、突出部120Cが切り欠き部111Bと重ならない位置で、効果フィルタ120をベース110に貼り付けることによって行う。
【0059】
以上のカメラ付き携帯電話用アタッチメント3をカメラ付き携帯電話40に取り付けて使用すると、ディスプレイ41に表示される画像にセピア色の色味を加えることができる。すなわち、撮像される画像に何らかの効果を付与することができ、カメラ付き携帯電話40単体では得られない画像を手軽に得ることができるようになるため、ユーザの遊び心をさらに刺激できるものとなる。
【0060】
なお、本実施形態では、カメラ付き携帯電話用アタッチメント3は効果フィルタを有するものとして説明したが、これに限られず、カメラ付き携帯電話用アタッチメント3は、カメラ付き携帯電話40の撮像手段によって撮像される画像に対して何らかの効果を与える光学要素を有していればよい。
例えば、望遠レンズ、魚眼レンズ等のレンズを効果フィルタの代わりに用いてもよい。
望遠レンズを用いる場合には、ディスプレイ41に、遠くの物を拡大して表示することができる。また、魚眼レンズを用いる場合には、ディスプレイ41に、レンズの中央部に写るものを前に押し出したようにして表示することができる。
【0061】
また、以上の実施形態におけるカメラ付き携帯電話用アタッチメントを、デジタルカメラに取り付けて使用するデジタルカメラ用アタッチメントとして構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1(a)】本発明のアタッチメントを取り付けるためのカメラ付き携帯電話を開いた状態を示す図。
【図1(b)】本発明のアタッチメントを取り付けるためのカメラ付き携帯電話の一方のケースの回転状態を示す図。
【図1(c)】本発明のアタッチメントを取り付けるためのカメラ付き携帯電話閉じた状態を示す図。
【図1(d)】本発明のアタッチメントを取り付けるためのカメラ付き携帯電話のカメラレンズを露出させた状態を示す図。
【図2】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントの各部を示す図。
【図3】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントのベースの一例を示す図。
【図4】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントのベースの一例を示す図。
【図5】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントのベースにカメラ付き携帯電話を取り付けた状態を示す図。
【図6】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントの拡大部を示す図である。
【図7】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントの顕微鏡としての使用状態を示す図。
【図8】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントのハンディタイプの顕微鏡としての使用状態を示す図。
【図9】本発明の第一実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントに三脚を取り付けた状態を示す図。
【図10】本発明の第一実施形態の変形例を示す図。
【図11】本発明の第二実施形態によるカメラ付き携帯電話用アタッチメントの各部を示す図。
【符号の説明】
【0063】
1,2,3 カメラ付き携帯電話用アタッチメント
10,50,70,110 ベース
10A,50A 底面板
10B 背面
11,111 カメラ孔
11A,111A 孔
11B,111B 切り欠き部
12 ライト孔
13 直方体部材
14 カメラネジナット
15,75,91,92 弾性片
16 係止片
20 拡大部
21 対物レンズ
22 鏡筒
23 レンズ部
23A 突起
24 照明
25 照明電源
26 レンズケース
27 当接部
28 突出部
29 電源スイッチ
30 スタンド
31 伸縮アーム
32 脚台
33,83 カメラネジボルト
40,60,100 カメラ付き携帯電話
41 ディスプレイ
42 カメラレンズ
43 カメラレンズ蓋
44 カメラ照明
80 三脚
81 脚
82 カメラ台
90 ホルダ
120A 本体部
120B つまみ部
120C 突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケースに内蔵されており、撮像を行う対象となる撮像対象物からの像光を捉えて撮像を行う撮像手段と、少なくとも撮像を行う際に前記ケースから露出するものであり、前記像光がそれを通過して前記撮像手段に導かれるカメラレンズと、を有するカメラと、
を備えており、前記ケースは、前記撮像手段によって撮像される画像が表示される表示画面が設けられている面と、前記カメラが設けられている面と、を有しているカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを、顕微鏡として使用するために前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに取り付けて用いるカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントであって、
前記表示画面を外部から視認でき、かつ前記カメラレンズが下向きに露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に固定する固定具と、
この固定具に接続されており、前記撮像手段によって撮像される画像の倍率を上げる対物レンズであり、前記固定具に前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラが固定されたときに、前記固定具から露出している前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラのカメラレンズとその光軸が一致するものと、
前記撮像対象物へ所定の照明光を照射する照明と、
前記固定具が光軸方向と平行に移動できるようにして、前記固定具を支持する支持手段と、
を有している、
カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項2】
ケースと、
前記ケースに内蔵されており、撮像を行う対象となる撮像対象物からの像光を捉えて撮像を行う撮像手段と、少なくとも撮像を行う際に前記ケースから露出するものであり、前記像光がそれを通過して前記撮像手段に導かれるカメラレンズと、を有するカメラと、
を備えており、前記ケースは、前記撮像手段によって撮像される画像が表示される表示画面が設けられている面と、前記カメラが設けられている面と、を有しているカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラを、顕微鏡として使用するために前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに取り付けて用いるカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントであって、
前記表示画面が外部から視認でき、かつ前記カメラレンズが露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に固定する固定具と、
この固定具に接続されており、前記撮像手段によって撮像される画像の倍率を上げる対物レンズであり、前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントが前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに固定されたときに、前記固定具から露出している前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラのカメラレンズとその光軸が一致するものと、
前記撮像対象物へ所定の照明光を照射する照明と、
前記対物レンズに対して所定の位置に設けられており、その一部を前記撮像対象物に当接させることで、前記撮像対象物から前記対物レンズまでの光学距離を固定するものであり、前記一部を前記撮像対象物に当接させた場合における前記カメラレンズと前記対物レンズの組み合わせによるピント位置が、前記撮像手段の撮像可能位置に位置するようにされた位置決め補助手段と、
を有している、
カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項3】
前記対物レンズは、前記固定具に対して着脱自在に構成されている、
請求項1または2記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項4】
前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、
前記固定具に対して着脱自在に構成されている、複数の異なる倍率の対物レンズを有しており、
前記複数の対物レンズのいずれかの撮影に際して適切な照明を行うことができ、前記固定具に対して着脱自在に構成されている、複数の照明を有している、
請求項1または2記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項5】
前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、
前記対物レンズと、この対物レンズに適切な照明を行うことができる前記照明とが一体に構成されている、
請求項4記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項6】
前記固定具は、前記支持手段と着脱自在に構成されている、
請求項1,3ないし5のいずれかの項記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項7】
前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、さらに、前記対物レンズに対して所定の位置に設けられており、前記支持手段から前記固定具を取り外して使用する際に、その一部を前記撮像対象物に当接させることで、前記撮像対象物から前記対物レンズまでの光学距離を固定するものであり、前記一部を前記撮像対象物に当接させた場合における前記カメラレンズと前記対物レンズの組み合わせによるピント位置が、前記撮像手段の撮像可能位置に位置するようにされた位置決め補助手段を備えており、
この位置決め補助手段は、光軸方向と平行に所定の範囲で移動できるようになっており、前記支持手段に前記固定具を取り付けた状態で使用する際には、前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントの顕微鏡としての使用を妨げない位置に移動可能にされた、
請求項6記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項8】
前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、さらに、
対応する所定の形状の前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに対して着脱自在に取り付けることができる、それぞれ異なる形状を備える複数のホルダを有し、
前記複数のホルダは、それぞれ対応する所定の形状の前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを取り付けた状態で、前記固定具に対して着脱自在に取り付けることで、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを、前記固定具に固定することができる、
請求項1ないし7のいずれかの項記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項9】
前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントに取り付ける前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラが、さらに、前記撮像対象物へ照明光を照射するカメラ用照明を有する場合に、前記固定具は、前記カメラ用照明が露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に取り付けるようになっている、
請求項1または2記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項10】
ケースと、
前記ケースに内蔵されており、撮像を行う対象となる撮像対象物からの像光を捉えて撮像を行う撮像手段と、少なくとも撮像を行う際に前記ケースから露出するものであり、前記像光がそれを通過して前記撮像手段に導かれるカメラレンズと、を有するカメラと、
を備えており、前記ケースは、前記撮像手段によって撮像される画像が表示される表示画面が設けられている面と、前記カメラが設けられている面と、を有しているカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラに取り付けて用いるカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントであって、
前記表示画面を外部から視認でき、かつ前記カメラレンズが露出した状態で、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを着脱自在に固定する固定具と、
この固定具に接続されており、前記撮像手段によって撮像される画像に対して何らかの効果を与える光学要素と、
を有している、
カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。
【請求項11】
前記カメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメントは、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに取り付けられる中間部材を有しており、
この中間部材および前記固定具は、互いに磁力により吸着固定されるように構成されており、
前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラに取り付けられた前記中間部材を前記固定具に吸着固定させることによって、前記カメラ付き携帯電話または前記デジタルカメラを前記固定具に固定する、
請求項1ないし請求項10のいずれかの項記載のカメラ付き携帯電話またはデジタルカメラ用アタッチメント。


【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図1(d)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−208857(P2006−208857A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−22215(P2005−22215)
【出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(300053553)スカラ株式会社 (41)
【Fターム(参考)】