キャップ付き筆記具
【課題】本発明は、キャップの紛失防止を図る上で構造の簡素化を可能にした筆記具を提供する。
【解決手段】キャップ付き筆記具1は、中芯2を保持する長尺状の本体部3と、本体部3の前端部に一端が軸支され、中芯2の前端部に他端が軸支されたアーム部7と、を備え、本体部3の前端部とアーム部7の一端とは、第1の軸部6によって回動自在に連結され、アーム部7の他端には、アーム部7の延在方向に沿って第1の長穴8が形成され、中芯2には、第1の長穴8内に挿入されて回動自在に軸支される第2の軸部9が形成され、アーム部7には、第1の長穴8の前端と第1の軸部6との間に位置して中芯2の先端部に対向してキャップ部10が固定され、第1の軸部6を中心に回動するアーム部7は、弾性体11により本体部3から離れる方向に付勢されている。
【解決手段】キャップ付き筆記具1は、中芯2を保持する長尺状の本体部3と、本体部3の前端部に一端が軸支され、中芯2の前端部に他端が軸支されたアーム部7と、を備え、本体部3の前端部とアーム部7の一端とは、第1の軸部6によって回動自在に連結され、アーム部7の他端には、アーム部7の延在方向に沿って第1の長穴8が形成され、中芯2には、第1の長穴8内に挿入されて回動自在に軸支される第2の軸部9が形成され、アーム部7には、第1の長穴8の前端と第1の軸部6との間に位置して中芯2の先端部に対向してキャップ部10が固定され、第1の軸部6を中心に回動するアーム部7は、弾性体11により本体部3から離れる方向に付勢されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップの紛失を防止するようにした筆記具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような分野の技術として、特開2007−203682号公報がある。この公報に記載された筆記具は、蛍光ペンであり、ノック機構によって中芯の出没を可能にしている。中芯の先端部には、軸線方向に移動自在なエアータイトスリーブが装着され、このエアータイトスリーブの前端には、ヒンジを介して開閉自在な蓋体が設けられている。この蓋体には、三角形状の係止部が設けられ、この係止部は、軸筒に形成されたストッパに当たることで、軸筒の窓部内に挿入可能である。このような筆記具にあっては、中芯がノック機構により前進させられると、中芯と一緒にエアータイトスリーブも前進し、エアータイトスリーブに設けられた蓋部の係止部がストッパに当たることで係止部が窓部内に入り込む。このとき、エアータイトスリーブの移動がストップさせられるが、中芯の前進は続いているので、蓋部が開放されながら中芯の先端が軸筒の先端から突出することになる。このような筆記具では、キャップを用いずに中芯のエアータイトを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−203682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した筆記具は、キャップの紛失を防止する構成にはなっているが、中芯を出没させるためのノック機構を必要とし、筆記具自体の構造を複雑化するといった問題点がある。
【0005】
本発明は、キャップの紛失防止を図る上で構造の簡素化を可能にした筆記具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、中芯を有する筆記具において、
中芯を保持する長尺状の本体部と、
本体部の前端部に一端が軸支され、中芯の前端部に他端が軸支されたアーム部と、を備え、
本体部の前端部とアーム部の一端とは、第1の軸部によって回動自在に連結され、
アーム部の他端には、アーム部の延在方向に沿って第1の長穴が形成され、中芯には、第1の長穴内に挿入されて回動自在に軸支される第2の軸部が形成され、
アーム部又は本体部には、本体部に沿って前進する中芯の先端部が挿入される中芯嵌合口を有するキャップ部が固定され、
第1の軸部を中心に回動するアーム部は、弾性体により本体部から離れる方向に付勢されていることを特徴とする。
【0007】
このキャップ付き筆記具においては、中芯を筆記状態にするにあたって、キャップ部から中芯を外すように中芯を指で後退させると、第2の軸部が第1の長穴に沿って移動する。そして、中芯の先端をキャップ部から外して、中芯から指を離すと、弾性力によってアーム部を第1の軸部を中心に自動的に回動させることができる。従って、中芯を筆記状態にする際に、筆記具の片手操作が極めて容易になる。この筆記具では、キャップ部がアーム部又は本体部に固定されているので、構造の簡素化を図りつつキャップ部の紛失を防止することができる。
【0008】
また、中芯の後端には、第3の軸部が設けられ、本体部には、本体部の延在方向に沿って第2の長穴が設けられていると好適である。
このような構成を採用すると、中芯の後端が本体部から外れることなく、中芯を本体部に沿ってスムーズに後退及び前進させることができる。そして、中芯がキャップ部から外れ、第1の軸部を中心にアーム部が回動する。
【0009】
また、第2の軸部の外周は、平行で対面する摺動面と、中芯の前後に位置する前面及び後面とを有する断面略長方形をなし、第1の長穴は、第2の軸部の厚みと略同じ幅で長手方向に延在するガイド穴と、第2の軸部の断面形状における対角線と略同じ長さの直径でガイド穴の後端に形成された回動穴と、からなると好適である。
このような構成を採用すると、第2の軸部がガイド穴に沿って移動している間は、アーム部の回動が規制され、回動穴内に第2の軸部が入り込むことで、アーム部の回動規制を解除させることができる。よって、中芯の先端がキャップ部から完全に外れた状態でアーム部を回動させることができ、中芯の先端がキャップ部に当たることが回避され、操作時にキャップ部によって中芯の先端が傷むことを防止できる。
【0010】
また、ガイド穴の前端側には、ガイド穴の縁部からガイド穴内に突出して、中芯の先端をキャップ部に嵌めた状態で、第2の軸部の後面に当接して第2の軸部を係止させる係止突起が形成されていると好適である。
このような構成を採用すると、中芯の先端をキャップ部に嵌めた状態を確実に維持させることができる。しかも、中芯の先端がキャップ部に完全に嵌ったときのクリック感を出すことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、キャップの紛失防止を図る上で構造が簡素化されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るキャップ付き筆記具の第1の実施形態を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【図2】中芯を後退させた状態を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【図3】筆記状態を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【図4】筆記状態の筆記具を前方から見た斜視図である。
【図5】第1の長穴及び第2の軸部を示す側面図である。
【図6】多芯筆記具の分解斜視図である。
【図7】多芯筆記具の組み立て途中を示す斜視図である。
【図8】多芯筆記具の組み立て後を示す斜視図である。
【図9】本発明に係るキャップ付き筆記具の第2の実施形態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係るキャップ付き筆記具の第3の実施形態を示す斜視図である。
【図11】図10に示されたキャップ付き筆記具の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るキャップ付き筆記具の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、ペン先側を「前方側」として以下説明する。
【0014】
図1〜図3に示されるように、キャップ付き筆記具1は、蛍光マーカーの中芯2を有し、この中芯2は、本体部3に格納させることができる。この本体部3は、長尺状で断面略コ字状をなす左右の側壁3aと底壁3bを有している。本体部3の底壁3bの前端には、左右一対の軸受片4が立設され、軸受片4を掛け渡すように第1の軸部6が固定されている。そして、この第1の軸部6には、アーム部7の基端が回動自在に軸支され、アーム部7には、互いに平行に延在する左右一対のアーム片7aが設けられている。そして、中芯2の格納状態において、軸線L方向で、軸受片4とアーム片7aと側壁3aとは一直線上に整列させられている。
【0015】
各アーム片7aには、アーム片7aの延在方向に沿って第1の長穴8が形成され、中芯2の中芯本体2aの前端側には、第1の長穴8に挿入される第2の軸部9が形成されている。左右のアーム片7aの間には、アーム部7の基端側に位置するキャップ部10が設けられ、キャップ部10には、後方に向けて開放された中芯嵌合口10aが設けられている(図4参照)。この中芯嵌合口10aによって中芯2のチップ部2bがシールされる。
【0016】
アーム部7は、弾性体の一例をなすねじりコイルばね11によって、本体部3の底壁3bから離れる方向に付勢されている。このねじりコイルばね11の巻き部11aは第1の軸部6に巻回され、ねじりコイルばね11の一端11bは、左右の軸受片4の間でアーム部7の基端側に形成された引掛け部7bに係止され、ねじりコイルばね11の他端11cは、本体部3の底壁3bに係止させられている。また、中芯2の中芯本体2aには、長手方向に延在する操作部12が設けられ、操作部12の前後には、中芯2の前進時や後退時に指の引っ掛けを可能にする山形の突起部12a,12bが形成されている。
【0017】
図5に示されるように、第2の軸部9は、平行で対面する摺動面9a,9bと、中芯2の前後に位置する前面9c及び後面9dと、を有する断面略長方形をなす。第1の長穴8は、第2の軸部9の厚みPと略同じ幅Wで長手方向に延在するガイド穴8aと、第2の軸部9の断面形状における対角線Rと略同じ長さの径Dでガイド穴8aの後端に形成された回動穴8bと、からなる。また、第2の軸部9の前面9c及び後面9dは、回動穴8bの縁に沿って第2の軸部9が回動し易くなるように円弧状に形成され、前面9c及び後面9dの曲率半径と回動穴8bの曲率半径とは略同じである。
【0018】
このような構成を採用すると、第2の軸部9の摺動面9a,9bがガイド穴8aの縁に沿って移動している間は、アーム部7の回動が規制され、回動穴8b内に第2の軸部9が入り込むことで、アーム部7の回動規制を解除させることができる。よって、中芯2の先端がキャップ部10から完全に外れた状態でアーム部7を回動させることができ、中芯2のチップ部2bの先端がキャップ部10に当たることが回避され、操作時にキャップ部10によって中芯2のチップ部2bの先端が傷むことを防止できる。
【0019】
更に、ガイド穴8aの前端側には、ガイド穴8aの縁部からガイド穴8a内に突出する係止突起14が形成され、上下一対の係止突起14は、中芯2の先端をキャップ部10に嵌めた状態で、第2の軸部9の後面9dに当接して第2の軸部9を係止させる。また、ガイド穴8aの後端側には、ガイド穴8aの縁部からガイド穴8a内に突出する上下一対の境界用突起15が形成されている。境界用突起15は、第2の軸部9が回動穴8bからガイド穴8a内に移行し難くして、第2の軸部9を回動穴8b内で確実に回動させることができる。
【0020】
係止突起14の採用により、第2の軸部9の後退を阻止し、中芯2の先端をキャップ部10に嵌めた状態を確実に維持させることができる。しかも、中芯2の先端がキャップ部10に完全に嵌ったときのクリック感を出すことができる。
【0021】
図1〜図3に示されるように、中芯2の後端には、中芯本体2aから突出する第3の軸部16が設けられ、本体部3の左右の側壁3aには、その延在方向に沿って第2の長穴17が形成されている。
【0022】
このような構成を採用すると、中芯2の後端が本体部3から外れることなく、中芯2を本体部3に沿ってスムーズに後退及び前進させることができる。そして、中芯2がキャップ部10から外れ、第1の軸部6を中心にアーム部7が回動し、図3に示されるように、キャップ部10が中芯2に当たることで、中芯2の飛び出し量が規制され、その規制位置で中芯2の筆記状態を維持させることができる。
【0023】
このキャップ付き筆記具1においては、アーム部7には、本体部3に沿って前進する中芯2のチップ部2bが挿入される中芯嵌合口10aを有するキャップ部10が固定されているので、構造の簡素化を図りつつキャップ部10の紛失を防止することができる。図2に示されるように、中芯2を筆記状態にするにあたって、キャップ部10から中芯2を外すように中芯2の操作部12を指で後退させると、第2の軸部9が第1の長穴8に沿って移動する。そして、図3に示されるように、中芯2の先端をキャップ部10から外した後、中芯2の操作部12から指を離すことで、ねじりコイルばね11によってアーム部7は、第1の軸部6を中心に自動的に回動する。
【0024】
従って、中芯2を筆記状態にする際に、筆記具1の片手操作が極めて容易になる。また、中芯2を格納状態にするには、中芯2の操作部12を指で一旦後退させ、中芯2が本体部3に格納された状態で、本体部3に沿って中芯2の操作部12を指で前進させて、中芯2の先端をキャップ部10に嵌め込む。このとき、第2の軸部9が係止突起14を通過した直後に、嵌め込み完了を感じるようなクリック感が得られる。
【0025】
次に、前述した筆記具1を利用した多芯筆記具20について説明する。
【0026】
図6に示されるように、多芯筆記具20に利用される単芯の筆記具1はそれぞれ異なる色のインクが充填されている以外は、同一の構造である。各筆記具1の本体部3の底壁3bは、120度の開き角度をもった断面略V字状の合わせ面Aを有している。
【0027】
さらに、この多芯筆記具20は、各単芯筆記具1を一体化させるための締結部材22,23を有している。前側に位置する締結部材22は、前端壁22aと、前端壁22aの外周から軸線L方向に延在して、隣接する筆記具1の側壁3a間に挿入され、側面3aに当接する断面略V字状の合わせ面Bを有する3本の爪部22bと、からなり、3本の爪部22bは、等間隔に配置されている。そして、前端壁22aは、爪部22bの間に切欠き部22cが形成されている。
【0028】
後側に位置する締結部材23は、後端壁23aと、後端壁23aの外周から軸線L方向に延在して、隣接する筆記具1の側壁3a間に挿入され、アーム片7a及び軸受片4に当接する断面略V字状の合わせ面Bを有する3本の爪部23bと、からなり、3本の爪部23bは、等間隔に配置されている。また、筆記具1の本体部3の後端壁3cには、軸線L方向に突出する差込部25が形成されている。
【0029】
この差込部25には、図1に示されるように、頭部25aが設けられ、差込部25は、スリットSにより2分割されてなる差込片25A,25Bにより形成され。差込片25A,25Bは、互いに離れる方向に弾性を備えている。これに対し、締結部材23の後端壁23aには、差込部25が挿入される開口部26が形成されている(図6参照)。
【0030】
多芯筆記具20を組み立てるにあたって、図7に示されるように、隣接する底壁3bの合わせ面A同士を突き合わせ、単芯筆記具1を一体化させる。その後、前後から締結部材22,23の各爪部22b,23bを、隣接する筆記具1の側壁3a間に差し入れ、合わせ面Bをアーム片7a、軸受片4、側壁3aに接触させながら、前端壁22a及び後端壁23aを筆記具1に突き当てる。そして、筆記具1の差込部25は、締結部材23の開口部26内に差し込まれる。このとき、差込部25の弾性力によって頭部25aが開口部26の縁に引っかかり、締結部材23の抜け止めが達成される。このようにして、図8に示されるような多芯筆記具20の組み立てが完了する。
【0031】
本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0032】
他の実施形態に係る変形例に係るキャップ付き筆記具30について、図9に基づいて説明する。なお、図1に示されるキャップ付き筆記具1と同等な構成部分については、同一の符合を付して、その説明は省略する。
【0033】
図9に示されるように、キャップ付き筆記具30は、本体部31の前端で一体に形成されたキャップ部32を有し、このキャップ部32には、左右一対の第1の軸部32bが形成されている。左右一対のアーム片33aからなるアーム部33の基端は、各第1の軸部32bにより回動自在に軸支されている。そして、本体部31に固定されたキャップ部32には、本体部31に沿って前進する中芯2のチップ部2bが挿入される中芯嵌合口32aが形成されている。
【0034】
アーム部33は、ねじりコイルばね35によって本体部31の底壁31bから離れる方向に付勢されている。このねじりコイルばね35の巻き部35aは第1の軸部32bの周囲に巻回され、ねじりコイルばね35の一端35bは、アーム片33aの基端側に引っ掛けられ、ねじりコイルばね35の他端35cは、本体部31の底壁31bに係止させられている。
【0035】
図10及び図11に示されるように、キャップ付き筆記具40のキャップ部42は、本体部41の前端に別体として固定され、中芯嵌合口42aを有するキャップ部42には、差込み片42bが形成され、この差込み片42bは、本体部41の底壁41bの前端に形成された差込み孔41aに圧入されて固定されている。本体部41とキャップ部42とを別部品にすることで、キャップ部42を柔軟性のある材質にすることで、中芯2とキャップ部42との密着嵌合性を向上させて、中芯2のチップ部2bを確実にシールすることができる。なお、他の構成は、図9に示されたキャップ付き筆記具30と同一である。
【0036】
前述したキャップ部10,32,40の他の変形例として、中芯嵌合口10a,32a,42a内に円筒状のシール部材を装填させてもよい。これによって、中芯2のチップ部2bを確実にシールすることができる。なお、シール部材を採用すると、シール部材に中芯嵌合口10a,32a,42aが配置されることになる。
【0037】
本発明に係る筆記具としては、例えば、乾燥し易いインクを有する油性マーカー、ボードマーカー、水性マーカー、水性ボールペンなどへの適用が可能である。
【符号の説明】
【0038】
1,30,40…キャップ付き筆記具、2…中芯、3,31,41…本体部、6,32b…第1の軸部、7,33…アーム部、8…第1の長穴、8a…ガイド穴、8b…回動穴、9…第2の軸部、9a,9b…摺動面、9c…前面、9d…後面、10a,32a,42a…中芯嵌合口、10,32,42…キャップ部、11,35…ねじりコイルばね(弾性体)、14…係止突起、16…第3の軸部、17…第2の長穴、20…多芯筆記具、L…軸線。
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップの紛失を防止するようにした筆記具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような分野の技術として、特開2007−203682号公報がある。この公報に記載された筆記具は、蛍光ペンであり、ノック機構によって中芯の出没を可能にしている。中芯の先端部には、軸線方向に移動自在なエアータイトスリーブが装着され、このエアータイトスリーブの前端には、ヒンジを介して開閉自在な蓋体が設けられている。この蓋体には、三角形状の係止部が設けられ、この係止部は、軸筒に形成されたストッパに当たることで、軸筒の窓部内に挿入可能である。このような筆記具にあっては、中芯がノック機構により前進させられると、中芯と一緒にエアータイトスリーブも前進し、エアータイトスリーブに設けられた蓋部の係止部がストッパに当たることで係止部が窓部内に入り込む。このとき、エアータイトスリーブの移動がストップさせられるが、中芯の前進は続いているので、蓋部が開放されながら中芯の先端が軸筒の先端から突出することになる。このような筆記具では、キャップを用いずに中芯のエアータイトを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−203682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した筆記具は、キャップの紛失を防止する構成にはなっているが、中芯を出没させるためのノック機構を必要とし、筆記具自体の構造を複雑化するといった問題点がある。
【0005】
本発明は、キャップの紛失防止を図る上で構造の簡素化を可能にした筆記具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、中芯を有する筆記具において、
中芯を保持する長尺状の本体部と、
本体部の前端部に一端が軸支され、中芯の前端部に他端が軸支されたアーム部と、を備え、
本体部の前端部とアーム部の一端とは、第1の軸部によって回動自在に連結され、
アーム部の他端には、アーム部の延在方向に沿って第1の長穴が形成され、中芯には、第1の長穴内に挿入されて回動自在に軸支される第2の軸部が形成され、
アーム部又は本体部には、本体部に沿って前進する中芯の先端部が挿入される中芯嵌合口を有するキャップ部が固定され、
第1の軸部を中心に回動するアーム部は、弾性体により本体部から離れる方向に付勢されていることを特徴とする。
【0007】
このキャップ付き筆記具においては、中芯を筆記状態にするにあたって、キャップ部から中芯を外すように中芯を指で後退させると、第2の軸部が第1の長穴に沿って移動する。そして、中芯の先端をキャップ部から外して、中芯から指を離すと、弾性力によってアーム部を第1の軸部を中心に自動的に回動させることができる。従って、中芯を筆記状態にする際に、筆記具の片手操作が極めて容易になる。この筆記具では、キャップ部がアーム部又は本体部に固定されているので、構造の簡素化を図りつつキャップ部の紛失を防止することができる。
【0008】
また、中芯の後端には、第3の軸部が設けられ、本体部には、本体部の延在方向に沿って第2の長穴が設けられていると好適である。
このような構成を採用すると、中芯の後端が本体部から外れることなく、中芯を本体部に沿ってスムーズに後退及び前進させることができる。そして、中芯がキャップ部から外れ、第1の軸部を中心にアーム部が回動する。
【0009】
また、第2の軸部の外周は、平行で対面する摺動面と、中芯の前後に位置する前面及び後面とを有する断面略長方形をなし、第1の長穴は、第2の軸部の厚みと略同じ幅で長手方向に延在するガイド穴と、第2の軸部の断面形状における対角線と略同じ長さの直径でガイド穴の後端に形成された回動穴と、からなると好適である。
このような構成を採用すると、第2の軸部がガイド穴に沿って移動している間は、アーム部の回動が規制され、回動穴内に第2の軸部が入り込むことで、アーム部の回動規制を解除させることができる。よって、中芯の先端がキャップ部から完全に外れた状態でアーム部を回動させることができ、中芯の先端がキャップ部に当たることが回避され、操作時にキャップ部によって中芯の先端が傷むことを防止できる。
【0010】
また、ガイド穴の前端側には、ガイド穴の縁部からガイド穴内に突出して、中芯の先端をキャップ部に嵌めた状態で、第2の軸部の後面に当接して第2の軸部を係止させる係止突起が形成されていると好適である。
このような構成を採用すると、中芯の先端をキャップ部に嵌めた状態を確実に維持させることができる。しかも、中芯の先端がキャップ部に完全に嵌ったときのクリック感を出すことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、キャップの紛失防止を図る上で構造が簡素化されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るキャップ付き筆記具の第1の実施形態を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【図2】中芯を後退させた状態を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【図3】筆記状態を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【図4】筆記状態の筆記具を前方から見た斜視図である。
【図5】第1の長穴及び第2の軸部を示す側面図である。
【図6】多芯筆記具の分解斜視図である。
【図7】多芯筆記具の組み立て途中を示す斜視図である。
【図8】多芯筆記具の組み立て後を示す斜視図である。
【図9】本発明に係るキャップ付き筆記具の第2の実施形態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係るキャップ付き筆記具の第3の実施形態を示す斜視図である。
【図11】図10に示されたキャップ付き筆記具の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るキャップ付き筆記具の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、ペン先側を「前方側」として以下説明する。
【0014】
図1〜図3に示されるように、キャップ付き筆記具1は、蛍光マーカーの中芯2を有し、この中芯2は、本体部3に格納させることができる。この本体部3は、長尺状で断面略コ字状をなす左右の側壁3aと底壁3bを有している。本体部3の底壁3bの前端には、左右一対の軸受片4が立設され、軸受片4を掛け渡すように第1の軸部6が固定されている。そして、この第1の軸部6には、アーム部7の基端が回動自在に軸支され、アーム部7には、互いに平行に延在する左右一対のアーム片7aが設けられている。そして、中芯2の格納状態において、軸線L方向で、軸受片4とアーム片7aと側壁3aとは一直線上に整列させられている。
【0015】
各アーム片7aには、アーム片7aの延在方向に沿って第1の長穴8が形成され、中芯2の中芯本体2aの前端側には、第1の長穴8に挿入される第2の軸部9が形成されている。左右のアーム片7aの間には、アーム部7の基端側に位置するキャップ部10が設けられ、キャップ部10には、後方に向けて開放された中芯嵌合口10aが設けられている(図4参照)。この中芯嵌合口10aによって中芯2のチップ部2bがシールされる。
【0016】
アーム部7は、弾性体の一例をなすねじりコイルばね11によって、本体部3の底壁3bから離れる方向に付勢されている。このねじりコイルばね11の巻き部11aは第1の軸部6に巻回され、ねじりコイルばね11の一端11bは、左右の軸受片4の間でアーム部7の基端側に形成された引掛け部7bに係止され、ねじりコイルばね11の他端11cは、本体部3の底壁3bに係止させられている。また、中芯2の中芯本体2aには、長手方向に延在する操作部12が設けられ、操作部12の前後には、中芯2の前進時や後退時に指の引っ掛けを可能にする山形の突起部12a,12bが形成されている。
【0017】
図5に示されるように、第2の軸部9は、平行で対面する摺動面9a,9bと、中芯2の前後に位置する前面9c及び後面9dと、を有する断面略長方形をなす。第1の長穴8は、第2の軸部9の厚みPと略同じ幅Wで長手方向に延在するガイド穴8aと、第2の軸部9の断面形状における対角線Rと略同じ長さの径Dでガイド穴8aの後端に形成された回動穴8bと、からなる。また、第2の軸部9の前面9c及び後面9dは、回動穴8bの縁に沿って第2の軸部9が回動し易くなるように円弧状に形成され、前面9c及び後面9dの曲率半径と回動穴8bの曲率半径とは略同じである。
【0018】
このような構成を採用すると、第2の軸部9の摺動面9a,9bがガイド穴8aの縁に沿って移動している間は、アーム部7の回動が規制され、回動穴8b内に第2の軸部9が入り込むことで、アーム部7の回動規制を解除させることができる。よって、中芯2の先端がキャップ部10から完全に外れた状態でアーム部7を回動させることができ、中芯2のチップ部2bの先端がキャップ部10に当たることが回避され、操作時にキャップ部10によって中芯2のチップ部2bの先端が傷むことを防止できる。
【0019】
更に、ガイド穴8aの前端側には、ガイド穴8aの縁部からガイド穴8a内に突出する係止突起14が形成され、上下一対の係止突起14は、中芯2の先端をキャップ部10に嵌めた状態で、第2の軸部9の後面9dに当接して第2の軸部9を係止させる。また、ガイド穴8aの後端側には、ガイド穴8aの縁部からガイド穴8a内に突出する上下一対の境界用突起15が形成されている。境界用突起15は、第2の軸部9が回動穴8bからガイド穴8a内に移行し難くして、第2の軸部9を回動穴8b内で確実に回動させることができる。
【0020】
係止突起14の採用により、第2の軸部9の後退を阻止し、中芯2の先端をキャップ部10に嵌めた状態を確実に維持させることができる。しかも、中芯2の先端がキャップ部10に完全に嵌ったときのクリック感を出すことができる。
【0021】
図1〜図3に示されるように、中芯2の後端には、中芯本体2aから突出する第3の軸部16が設けられ、本体部3の左右の側壁3aには、その延在方向に沿って第2の長穴17が形成されている。
【0022】
このような構成を採用すると、中芯2の後端が本体部3から外れることなく、中芯2を本体部3に沿ってスムーズに後退及び前進させることができる。そして、中芯2がキャップ部10から外れ、第1の軸部6を中心にアーム部7が回動し、図3に示されるように、キャップ部10が中芯2に当たることで、中芯2の飛び出し量が規制され、その規制位置で中芯2の筆記状態を維持させることができる。
【0023】
このキャップ付き筆記具1においては、アーム部7には、本体部3に沿って前進する中芯2のチップ部2bが挿入される中芯嵌合口10aを有するキャップ部10が固定されているので、構造の簡素化を図りつつキャップ部10の紛失を防止することができる。図2に示されるように、中芯2を筆記状態にするにあたって、キャップ部10から中芯2を外すように中芯2の操作部12を指で後退させると、第2の軸部9が第1の長穴8に沿って移動する。そして、図3に示されるように、中芯2の先端をキャップ部10から外した後、中芯2の操作部12から指を離すことで、ねじりコイルばね11によってアーム部7は、第1の軸部6を中心に自動的に回動する。
【0024】
従って、中芯2を筆記状態にする際に、筆記具1の片手操作が極めて容易になる。また、中芯2を格納状態にするには、中芯2の操作部12を指で一旦後退させ、中芯2が本体部3に格納された状態で、本体部3に沿って中芯2の操作部12を指で前進させて、中芯2の先端をキャップ部10に嵌め込む。このとき、第2の軸部9が係止突起14を通過した直後に、嵌め込み完了を感じるようなクリック感が得られる。
【0025】
次に、前述した筆記具1を利用した多芯筆記具20について説明する。
【0026】
図6に示されるように、多芯筆記具20に利用される単芯の筆記具1はそれぞれ異なる色のインクが充填されている以外は、同一の構造である。各筆記具1の本体部3の底壁3bは、120度の開き角度をもった断面略V字状の合わせ面Aを有している。
【0027】
さらに、この多芯筆記具20は、各単芯筆記具1を一体化させるための締結部材22,23を有している。前側に位置する締結部材22は、前端壁22aと、前端壁22aの外周から軸線L方向に延在して、隣接する筆記具1の側壁3a間に挿入され、側面3aに当接する断面略V字状の合わせ面Bを有する3本の爪部22bと、からなり、3本の爪部22bは、等間隔に配置されている。そして、前端壁22aは、爪部22bの間に切欠き部22cが形成されている。
【0028】
後側に位置する締結部材23は、後端壁23aと、後端壁23aの外周から軸線L方向に延在して、隣接する筆記具1の側壁3a間に挿入され、アーム片7a及び軸受片4に当接する断面略V字状の合わせ面Bを有する3本の爪部23bと、からなり、3本の爪部23bは、等間隔に配置されている。また、筆記具1の本体部3の後端壁3cには、軸線L方向に突出する差込部25が形成されている。
【0029】
この差込部25には、図1に示されるように、頭部25aが設けられ、差込部25は、スリットSにより2分割されてなる差込片25A,25Bにより形成され。差込片25A,25Bは、互いに離れる方向に弾性を備えている。これに対し、締結部材23の後端壁23aには、差込部25が挿入される開口部26が形成されている(図6参照)。
【0030】
多芯筆記具20を組み立てるにあたって、図7に示されるように、隣接する底壁3bの合わせ面A同士を突き合わせ、単芯筆記具1を一体化させる。その後、前後から締結部材22,23の各爪部22b,23bを、隣接する筆記具1の側壁3a間に差し入れ、合わせ面Bをアーム片7a、軸受片4、側壁3aに接触させながら、前端壁22a及び後端壁23aを筆記具1に突き当てる。そして、筆記具1の差込部25は、締結部材23の開口部26内に差し込まれる。このとき、差込部25の弾性力によって頭部25aが開口部26の縁に引っかかり、締結部材23の抜け止めが達成される。このようにして、図8に示されるような多芯筆記具20の組み立てが完了する。
【0031】
本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0032】
他の実施形態に係る変形例に係るキャップ付き筆記具30について、図9に基づいて説明する。なお、図1に示されるキャップ付き筆記具1と同等な構成部分については、同一の符合を付して、その説明は省略する。
【0033】
図9に示されるように、キャップ付き筆記具30は、本体部31の前端で一体に形成されたキャップ部32を有し、このキャップ部32には、左右一対の第1の軸部32bが形成されている。左右一対のアーム片33aからなるアーム部33の基端は、各第1の軸部32bにより回動自在に軸支されている。そして、本体部31に固定されたキャップ部32には、本体部31に沿って前進する中芯2のチップ部2bが挿入される中芯嵌合口32aが形成されている。
【0034】
アーム部33は、ねじりコイルばね35によって本体部31の底壁31bから離れる方向に付勢されている。このねじりコイルばね35の巻き部35aは第1の軸部32bの周囲に巻回され、ねじりコイルばね35の一端35bは、アーム片33aの基端側に引っ掛けられ、ねじりコイルばね35の他端35cは、本体部31の底壁31bに係止させられている。
【0035】
図10及び図11に示されるように、キャップ付き筆記具40のキャップ部42は、本体部41の前端に別体として固定され、中芯嵌合口42aを有するキャップ部42には、差込み片42bが形成され、この差込み片42bは、本体部41の底壁41bの前端に形成された差込み孔41aに圧入されて固定されている。本体部41とキャップ部42とを別部品にすることで、キャップ部42を柔軟性のある材質にすることで、中芯2とキャップ部42との密着嵌合性を向上させて、中芯2のチップ部2bを確実にシールすることができる。なお、他の構成は、図9に示されたキャップ付き筆記具30と同一である。
【0036】
前述したキャップ部10,32,40の他の変形例として、中芯嵌合口10a,32a,42a内に円筒状のシール部材を装填させてもよい。これによって、中芯2のチップ部2bを確実にシールすることができる。なお、シール部材を採用すると、シール部材に中芯嵌合口10a,32a,42aが配置されることになる。
【0037】
本発明に係る筆記具としては、例えば、乾燥し易いインクを有する油性マーカー、ボードマーカー、水性マーカー、水性ボールペンなどへの適用が可能である。
【符号の説明】
【0038】
1,30,40…キャップ付き筆記具、2…中芯、3,31,41…本体部、6,32b…第1の軸部、7,33…アーム部、8…第1の長穴、8a…ガイド穴、8b…回動穴、9…第2の軸部、9a,9b…摺動面、9c…前面、9d…後面、10a,32a,42a…中芯嵌合口、10,32,42…キャップ部、11,35…ねじりコイルばね(弾性体)、14…係止突起、16…第3の軸部、17…第2の長穴、20…多芯筆記具、L…軸線。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中芯を有する筆記具において、
前記中芯を保持する長尺状の本体部と、
前記本体部の前端部に一端が軸支され、前記中芯の前端部に他端が軸支されたアーム部と、を備え、
前記本体部の前記前端部と前記アーム部の前記一端とは、第1の軸部によって回動自在に連結され、
前記アーム部の前記他端には、前記アーム部の延在方向に沿って第1の長穴が形成され、前記中芯には、前記第1の長穴内に挿入されて回動自在に軸支される第2の軸部が形成され、
前記アーム部又は前記本体部には、前記本体部に沿って前進する前記中芯の先端部が挿入される中芯嵌合口を有するキャップ部が固定され、
前記第1の軸部を中心に回動する前記アーム部は、弾性体により前記本体部から離れる方向に付勢されていることを特徴とするキャップ付き筆記具。
【請求項2】
前記中芯の後端には、第3の軸部が設けられ、前記本体部には、前記本体部の延在方向に沿って第2の長穴が設けられていることを特徴とする請求項1記載のキャップ付き筆記具。
【請求項3】
前記第2の軸部の外周は、平行で対面する摺動面と、中芯の前後に位置する前面及び後面とを有する断面略長方形をなし、前記第1の長穴は、第2の軸部の厚みと略同じ幅で長手方向に延在するガイド穴と、前記第2の軸部の断面形状における対角線と略同じ長さの直径で前記ガイド穴の後端に形成された回動穴と、からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャップ付き筆記具。
【請求項4】
前記ガイド穴の前端側には、前記ガイド穴の縁部から前記ガイド穴内に突出して、前記中芯の先端をキャップ部に嵌めた状態で、前記第2の軸部の前記後面に当接して前記第2の軸部を係止させる係止突起が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のキャップ付き筆記具。
【請求項1】
中芯を有する筆記具において、
前記中芯を保持する長尺状の本体部と、
前記本体部の前端部に一端が軸支され、前記中芯の前端部に他端が軸支されたアーム部と、を備え、
前記本体部の前記前端部と前記アーム部の前記一端とは、第1の軸部によって回動自在に連結され、
前記アーム部の前記他端には、前記アーム部の延在方向に沿って第1の長穴が形成され、前記中芯には、前記第1の長穴内に挿入されて回動自在に軸支される第2の軸部が形成され、
前記アーム部又は前記本体部には、前記本体部に沿って前進する前記中芯の先端部が挿入される中芯嵌合口を有するキャップ部が固定され、
前記第1の軸部を中心に回動する前記アーム部は、弾性体により前記本体部から離れる方向に付勢されていることを特徴とするキャップ付き筆記具。
【請求項2】
前記中芯の後端には、第3の軸部が設けられ、前記本体部には、前記本体部の延在方向に沿って第2の長穴が設けられていることを特徴とする請求項1記載のキャップ付き筆記具。
【請求項3】
前記第2の軸部の外周は、平行で対面する摺動面と、中芯の前後に位置する前面及び後面とを有する断面略長方形をなし、前記第1の長穴は、第2の軸部の厚みと略同じ幅で長手方向に延在するガイド穴と、前記第2の軸部の断面形状における対角線と略同じ長さの直径で前記ガイド穴の後端に形成された回動穴と、からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャップ付き筆記具。
【請求項4】
前記ガイド穴の前端側には、前記ガイド穴の縁部から前記ガイド穴内に突出して、前記中芯の先端をキャップ部に嵌めた状態で、前記第2の軸部の前記後面に当接して前記第2の軸部を係止させる係止突起が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のキャップ付き筆記具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−18129(P2013−18129A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150980(P2011−150980)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(000108328)ゼブラ株式会社 (172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(000108328)ゼブラ株式会社 (172)
【Fターム(参考)】
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