説明

コアを有するシート・モールディング・コンパウンド

第1の材料で作られた第1の層(12)、第2の材料で作られた第2の層(14)、及び第1の層で作られた第3の層(16)を有する、少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品である。3つの層はシートを形成し、シートは製造する部品によって種々の形に成形される。シートは、風車羽根、自動車のバンパー、自動車のドア・パネル、ポンツーン・ボートのポンツーンなどの浮力装置等を製造するために成形することができる。第1の層(12)及び第3の層(16)はSMCであり、第2の層、即ち「コア」は、第1の層と第3の層との間に配置され、第1の層及び第3の層のみを有しコアを有しないシートと比較して、より効率的に第1の層及び第3の層の強度を用いることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モールド成形された一体型の部品の強度を増して重量を減らすためのコアを含むシート・モールディング・コンパウンドに関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年12月18日に出願された米国特許仮出願第61/284,446号に基づく優先権を主張するものである。上記の特許出願の開示内容は、引用により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
種々の可塑性材料のモールド成形は、種々の用途の部品を作るために用いられる一般的な方法である。このやり方で部品を製造する1つの特定の方法は、シート・モールディング・コンパウンド(SMC)の利用によるものである。SMC成形法のいくつかの例として、長繊維射出(LFI)、構造材用反応射出成形(SRIM)、強化反応射出成形(RRIM)、又は真空樹脂含浸成形(VARTM)がある。
【0003】
LFIを用いて部品を作る方法は、成形された部品の強度を増すために、樹脂と混合された、長いストランド即ち繊維に裁断されたガラス繊維を用いることを必要とする。SRIM成形は典型的な射出成型と類似するが、熱硬化高分子が使用され、高分子の2つの部分が混合され鋳型の中に高圧で射出され、次いで硬化させられる点で異なる。強度の改善のため、ガラス充填剤のような強化剤が混合物に使用される。RRIMは、別のタイプのSRIMであり、強化剤として繊維メッシュが用いられる。繊維メッシュは鋳型内に配置され、次いで高分子混合物がその上に射出成形される。VARTMは、繊維の層即ちプリフォームを含む鋳型に樹脂を挿入するプロセスであり、樹脂の流れは鋳型の中の真空によって促進される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
完全に中実ではなく、SMCの層間に、ある種のインサートを有する部品を生成することへの需要が高まりつつある。完全に中実ではない部品は、SMCの強度をより効果的に用いながらも、費用が安く、典型的には重量もより軽い。
【0005】
上述のそれぞれの方法は、例えば異なる種類の樹脂を使用することができるなどの、異なる利点がある一方、上述のそれぞれのプロセスは、付加的な製造工程、ツールの増加、及び組立の困難の増大を伴うという点で、種々の欠点がある。さらに、軽量のインサートはモールド成形の過程で潰れてしまうため、必要なSMCの量を減らすためにインサートを用いながら上述の製造プロセスの1つを組み込むことは、重いインサートの使用を必要とする。
【0006】
従って、重量比に対して高い強度を保ちながら、軽量で、モールド形成の種々の圧力及び温度に耐えることができるインサート即ちコア上でSMCをモールド成形することにより部品を製造する方法への必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1の材料で作られた第1の層、第2の材料で作られた第2の層、及び第1の材料で作られた第3の層を有する、少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品に向けられる。第2の層は、第1の層及び第3の層が第2の層に結合するように、第1の層と第3の層との間に配置される。
【0008】
3つの層はシートを形成し、シートは生成される部品によって種々の形に成形される。シートを成形して、自動車のバンパー、自動車のドア・パネル、ポンツーン・ボートのポンツーンのような浮力装置、サーフ・ボード、バスケットボールのリングのバックボード、冷蔵庫又は冷凍庫などの家電製品の本体パネル、自動車のステップ、風車の羽根等を製造することができる。
【0009】
第1の層及び第3の層はSMCであり、第2の層、即ち「コア」は、第1の層と第3の層との間に配置され、第1の層及び第3の層のみを有しコアを有しないシートと比較して、より効率的に第1の層及び第3の層の強度を利用することを可能にする。
【0010】
本発明の用途の更なる領域は、以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明及び特定の実施例は、発明の好ましい実施形態を示しているが、例示のみの目的を意図したものであり、本発明の範囲を限定する意図ではないことを理解されたい。
【0011】
本発明は、詳細な説明及び添付の図面から、より完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による、コアの周りのシート・モールディング・コンパウンド(SMC)の側断面図である。
【図2】本発明による、SMC及びコアで作られた材料のシートの強度対撓み特性を示すグラフの第1の例である。
【図3】本発明による、SMC及びコアで作られた材料のシートの強度対撓み特性を示すグラフの第2の例である。
【図4】本発明による、コアのないSMCで作られた材料のシートの強度対撓み特性を示すグラフの例である。
【図5】本発明による、SMCを用いて作られた一体型風車羽根の第1の透視図である。
【図6】本発明による、SMCを用いて作られた一体型風車羽根の第2の透視図である。
【図7】本発明による、図6の7−7の線に沿って取られた断面図である。
【図8】本発明による、SMCを用いて作られた一体型風車羽根の分解図である。
【図9】本発明による、鋳型に挿入される前の、SMCを用いて作られた一体型風車羽根の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
好ましい実施形態の以下の記載は、本質的に単に例示的なものであり、いかなる方法においても、本発明、その用途、又は使用を制限することを意図するものではない。
【0014】
本発明に基づくシート・モールディング・コンパウンド(SMC)のプロセスを用いて作られた材料のシートの断面が、図1の10に全体的に示される。SMC材料は、熱硬化材料、(ポリエステル又はビニルエステルなどの)高分子、不活性充填剤、繊維補強材、触媒、顔料及び安定剤、剥離剤、及び増粘剤で構成できるが、これらに限定されるものではない。シート10は、第1の構造層、即ち上層12、空間支持層又は「コア」とも呼ばれる第2の即ち中間支持層14、及び第3の構造層即ち下層16を含む。代替的な実施形態において、構造層12及び構造層16は、SMCの代わりに、ガラスマット熱可塑性材(GMT)、ケブラー、Eガラス、炭素繊維材、又は任意の他の予備含浸複合繊維材などの、別のタイプの予備含浸即ち「プレプレグ」材料である。
【0015】
この実施形態において、上層12及び下層16は、一般的に、約1.0ミリメートル乃至約5.0ミリメートル、典型的には約1.0ミリメートル乃至約2.0ミリメートル、及び好ましくは約1.3ミリメートル乃至約1.7ミリメートルの、第1の厚さ18であり、好ましい実施形態においては、上層12及び下層16はそれぞれ約1.5ミリメートルの厚さである。
【0016】
中間の支持層14は、一般的に、約1.0ミリメートル乃至約50.8ミリメートル、典型的には約1.0ミリメートル乃至約25.4ミリメートル、及び好ましくは約1.0ミリメートル乃至約5.0ミリメートルの、第2の厚さ20である。好ましい実施形態においては、コア14は約3.0ミリメートルの厚さである。コア14は第1の側22及び第2の側24を有し、上層12は第1の側22に接続され、下層16は第2の側24に接続されるが、その機能については後述する。
【0017】
コア14は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、又はスチレン・アクリロニトリル樹脂(SAN)などの、多種の材料のうちの1つ又はそれ以上から作られるが、これらに限定されるものではない。用途及び所望の強度によっては、他の種類の材料も好適とすることができる。これらの材料から作られる軽量、低密度発泡材が使用されることが好ましい。好ましく選択された材料は、モールド成形の間にSMC材料と化学的に結合する。1つの実施形態において、コア14は任意の好適な高分子で作られる高分子コアである。
【0018】
上層12及び下層16のそれぞれは、SMC材料で作られる。所望の部品を作るため、コア14がSMC材料の上層12と下層16との間に配置され、その組立体の全体が、鋳型などの加熱されたモールド成形ツールに配置される。部品の成形を促進するため、上層12及び下層16は、上層12及び下層16が鋳型に配置されると、いくらか湾曲させることが可能なくらい柔軟である。鋳型は、任意の形状とすることができ、代替的な実施形態においては、上層12及び下層16はコア14の周りに巻かれて鋳型に配置される。また、上層12及び下層16は、鋳型が加熱される際は流動性であり、このことは完成部品の成形を更に促進する。もし上層12及び下層16が完成部品を製造するのに十分な材料を与えない場合は、必要であれば追加の装入材料を鋳型に圧入して、所望の形状を与えることができる。コア14も圧縮性であり、予め完成部品の形状に部分的に成形することが可能であり、このことも鋳型の中での部品の成形を促進する。代替的な実施形態において、コア14は、増加した強度が最も必要となる、シート10のある一定の領域のみで、上層12と下層16との間に空間を作るために使用される。
【0019】
ツールは所望の温度と圧力のもとで閉じられて、部品は硬化する。部品は一体型の部品としてツールから取り外される。本実施形態において、組立体は、一般的に華氏約200度乃至400度、典型的には華氏約250度乃至約350度、及び好ましくは華氏約280度乃至320度の範囲の温度で硬化する。好ましい実施形態において、硬化温度は華氏約300度であるが、用途並びに上層12、下層16及びコア14に対して選択した材料によって硬化温度が華氏300度を上回り又は下回ることができることも、本発明の範囲内にある。
【0020】
本プロセスを用いて、最大の構造特性を要する部品(例えば、自動車の床板、又はセミトレーラの床板)、又は準構造部品(例えば、ポンツーン・ボートのポンツーンなどの、浮力のために用いる装置)などの、様々な種類の部品を生成する。上述のプロセスは、自動車のドア・パネル又はバンパーなど、高光沢仕上げを有する部品に必要な「A級」表面などの、高品質仕上げを有する部品を製造するためにも用いられる。上述の方法を用いて、サーフ・ボード、バスケットボールのリングのバックボード、冷蔵庫若しくは冷凍庫などの家電製品の本体パネル、暖炉若しくはエアコンなどの他の機器、自動車のステップ、又は自動車若しくはオートバイ等を輸送するために使うトレーラ用の床板などの他の部品を作ることもできる。
【0021】
図5から図9までを参照すると、本発明の1つの実施形態が一体型風車羽根26として示され、層12、層14及び層16は、風車羽根26が完成部品となったときに、風車羽根26が、国際電気標準会議(IEC)により規定される強度要件に合格するだけの強度を有するような材料から作られる。図9に最も良く示されるように、製造工程において、上層12及び下層16は、異なる寸法の、いくつかの個別に裁断されたシート46である。図9にさらに示すように、風車羽根26の所望の形状に応じて、風車羽根26の異なる領域に沿って追加のシート46を用いて、異なる輪郭及び厚みを与える。さらに、シート46をより多く又は少なく使用し、かつ異なる寸法に裁断して、風車羽根26を異なる寸法又は形状に成形するのを促進し、或いは層12及び層16を異なる厚さにすることができる。風車羽根26の一端に配置された一般的に48で示すロール形状の追加シート46を用いて、図6及び図8に示す接続部50を形成することができる。図9に示す風車羽根26は鋳型に配置され、鋳型は加熱され、シート46は溶解して風車羽根26の形を形成する。
【0022】
層12、層14及び層16の厚さに関して、上層12及び下層14は、より大きい又は小さい厚さとすることができることは、本発明の範囲内であることに留意されたい。上層12と下層14とを異なる厚さとすることができることも、本発明の範囲内である。さらに、コア14は、用途及びコア14を作成するのに用いる材料の種類に応じて、より大きい又は小さい厚さとすることができる。
【0023】
図2及び図3を参照すると、本発明により製造された、いくつかのシート10を試験(3点曲げ試験)して生成された、強度対撓み曲線の例が示される。図2においては、試験に用いられたシート10は、厚さ1.5ミリメートルの上層12及び下層16を含み、コア14は厚さ3.0ミリメートルであった。図2は、3つの異なるシートについて行われた3つの異なる試験を表す、第1の撓み曲線28、第2の撓み曲線30、及び第3の撓み曲線32を含む。図3において、試験に用いられたシート10は、厚さ1.5ミリメートルの上層12及び下層16並びに厚さ12.0ミリメートルのコア4を含む。図3は、3つの異なるシートについて行われた3つの異なる試験を表す、第4の撓み曲線34、第5の撓み曲線36、及び第6の撓み曲線38を含む。図2及び図3におけるこれらの例は両方とも、図4に示すコアを用いずに試験されたシート10に対して改善を示している。図4は、3つの強度対撓み曲線を示す。より具体的には、図4は、厚さ1.5ミリメートルの2つの層を組み合わせた厚さに等しい、各シートの全体の厚さが3.0ミリメートルである(かつコア14が無い)、3つの異なるシート10に対する3つの異なる試験を表す、第7の撓み曲線40、第8の撓み曲線42、及び第9の撓み曲線44を示す。
【0024】
本発明の記述は本質的に単に例示的なものであり、従って、本発明の本質から逸脱しない変形は本発明の範囲内であることが意図される。そうした変形は、本発明の精神及び範囲から逸脱すると考えられるべきではない。
【符号の説明】
【0025】
10:シートの断面
12:上層
14:コア
16:下層
18:第1の厚さ
20:第2の厚さ
26:風車羽根
28:第1の撓み曲線
30:第2の撓み曲線
32:第3の撓み曲線
34:第4の撓み曲線
36:第5の撓み曲線
38:第6の撓み曲線
40:第7の撓み曲線
42:第8の撓み曲線
44:第9の撓み曲線
46:シート
50:接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品であって、
第1の材料で作られた第1の構造層と、
第2の材料で作られた空間支持層と、
前記第1の構造層との間に前記空間支持層が配置された、前記第1の材料で作られた第3の構造層と、
を備え、前記第1の構造層、前記空間層、及び前記第3の構造層は鋳型に配置され、前記前記第1の構造層及び前記第3の構造層が前記空間支持層と化学的に結合するように、前記鋳型が加熱されることを特徴とする部品。
【請求項2】
前記第1の構造層及び前記第3の構造層のそれぞれは、熱成形可能な予備含浸されたシート・モールディング・コンパウンド(SMC)をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品。
【請求項3】
前記熱成形可能な予備含浸されたSMCは、熱硬化材料、高分子樹脂、不活性充填剤、繊維補強材、触媒、顔料及び安定剤、剥離剤、増粘剤、及びこれらの組み合わせをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の少なくとも1つの熱形成可能な材料で作られた部品。
【請求項4】
前記第1の構造層及び前記第3の構造層のそれぞれは、予備含浸された材料をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品。
【請求項5】
前記予備含浸された材料は、ガラスマット熱可塑性材(GMT)、ケブラー、Eガラス、炭素繊維材、複合繊維材、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される1つであることを特徴とする、請求項4に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品。
【請求項6】
前記空間支持層は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレン・アクリロニトリル樹脂(SAN)、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される1つの材料から作られることを特徴とする、請求項1に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品。
【請求項7】
前記第1の構造層及び前記第3の構造層は実質的に同じ厚さであることを特徴とする、請求項1に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品。
【請求項8】
前記第1の構成層及び前記第3の構造層は異なる厚さであることを特徴とする、請求項1に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品。
【請求項9】
前記空間支持層は、前記第1の構造層及び前記第3の構造層と比較して、より大きな厚さであることを特徴とする、請求項1に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた部品。
【請求項10】
少なくとも1つの熱成形可能な材料の部品を作る方法であって、
第1の予備含浸された材料で作られる第1の層を準備するステップと、
高分子材料で作られる第2の層を準備するステップと、
前記第1の予備含浸された材料で作られる第3の層を準備するステップと、
前記第1の層、前記第2の層、及び前記第3の層を鋳型の中に配置して、前記第2の層が前記第1の層と前記第3の層との間に配置されてシートを形成するようにするステップと、
前記第1の層が前記第2の層に結合され、前記第3の層が前記第2の層に結合されるように、前記鋳型を所望の硬化温度に加熱することにより前記鋳型内の前記シートを硬化させるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
一般的には華氏約200度乃至華氏約400度の範囲、典型的には華氏約250度乃至華氏約350度の範囲、好ましくは華氏約280度乃至華氏約320度の範囲内であるように、前記所望の硬化温度をもたらすステップをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料の部品を作る方法。
【請求項12】
ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレン・アクリロニトリル樹脂(SAN)、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されるものとなるように、前記高分子材料を準備するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料の部品を作る方法。
【請求項13】
シート・モールディング・コンパウンド(SMC)、ガラスマット熱可塑性材(GMT)、ケブラー、Eガラス、炭素繊維材、複合繊維材、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されるもの1つとなるように、前記第1の予備含浸された材料を選択するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料の部品を作る方法。
【請求項14】
一般的には約1.0ミリメートル乃至約5.0ミリメートル、典型的には約1.0ミリメートル乃至約2.0ミリメートル、及び好ましくは約1.3ミリメートル乃至約1.7ミリメートルの厚さであるように、前記第1の層及び前記第3の層を準備するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料の部品を作る方法。
【請求項15】
一般的には約1.0ミリメートル乃至約50.8ミリメートル、典型的には約1.0ミリメートル乃至約25.4ミリメートル、及び好ましくは約1.0ミリメートル乃至約5.0ミリメートルの厚さになるように、前記中間層を準備するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料の部品を作る方法。
【請求項16】
少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根であって、
シート・モールディング・コンパウンドで作られた上部構造層と、
第1の側及び第2の側を有する、高分子材料で作られた中間支持層と、
前記シート・モールディング・コンパウンドで作られた下部構造層と、
を備え、前記上部構造層は前記中間支持層の前記第1の側に結合され、前記下部構造層は前記中間支持層の前記第2の側に結合され、シートを形成することを特徴とする、風車羽根。
【請求項17】
前記高分子は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレン・アクリロニトリル樹脂(SAN)、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されるものであることを特徴とする、請求項16に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根。
【請求項18】
前記シート・モールディング・コンパウンドは、熱硬化材料、高分子樹脂、不活性充填剤、繊維補強材、触媒、顔料及び安定剤、剥離剤、増粘剤、及びこれらの組み合わせをさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根。
【請求項19】
前記上部構造層及び前記下部構造層は第1の厚さであることを特徴とする、請求項16に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根。
【請求項20】
前記第1の厚さは、一般的には約1.0ミリメートル乃至約5.0ミリメートル、典型的には約1.0ミリメートル乃至約2.0ミリメートル、及び好ましくは約1.3ミリメートル乃至1.7ミリメートルであることを特徴とする、請求項16に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根。
【請求項21】
前記中間支持層は、一般的には約1.0ミリメートル乃至約50.8ミリメートル、典型的には約1.0ミリメートル乃至約25.4ミリメートル、及び好ましくは約1.0ミリメートル乃至約5.0ミリメートルの厚さであることを特徴とする、請求項16に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根。
【請求項22】
前記シートは、鋳型に配置され、硬化されて、前記上部構造層を前記中間支持層に結合し、かつ、前記下部構造層を前記中間支持層に結合することを特徴とする、請求項16に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根。
【請求項23】
前記シートは、一般的には華氏約200度乃至華氏約400度の範囲、典型的には華氏約250度乃至華氏約350度の範囲、及び好ましくは華氏約280度乃至華氏約320度の範囲の温度で硬化されることを特徴とする、請求項16に記載の少なくとも1つの熱成形可能な材料で作られた風車羽根。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−514208(P2013−514208A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544482(P2012−544482)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/003219
【国際公開番号】WO2011/075176
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(501241575)マグナ インターナショナル インコーポレイテッド (28)
【Fターム(参考)】