説明

コンバインの制御装置

【課題】コンバインの機能に異常が生じた場合に従来より安全性の高い、分かり易い異常表示方式を提供することである。
【解決手段】コンバインの各種機能の入り切り操作スイッチ(30〜32等)と、その操作状態を表示する各スイッチランプ(30a〜32a等)と、各入り切り操作スイッチ(30〜32等)による操作状態に基づき各スイッチランプ(30a〜32a等)により操作状態を表示させる制御を行うCPU50と、各機能の作動を制御する機能制御コントローラ(30b、31b等)と、CPU50と機能制御コントローラ(30b、31b等)との間に送受信回線とを設けており、CPU50は、機能制御コントローラ(30b等)から各機能の異常情報を受信すると、該異常が発生している機能の操作状態に関わらず、スイッチランプ(30a〜32a等)により異常が発生している機能の表示をさせる制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植立穀稈を収穫するコンバインの各種機能に異常が発生した場合の異常表示を行う制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインなどの作業車両はクローラを構成する無限履帯の接地面積を広くし、水田など軟弱な圃場でも自由に走行して刈取作業などの農作業を可能としている。
そして、一連の農作業を効率よく行うために、一台のコンバインに多くの機能が搭載されており、それぞれの機能を達成するための操作スイッチ類が設けられ、コンバインの操縦席のある運転台には、前記各種機能を達成するための操作スイッチ類及び作業内容、車速などを表示する表示装置等が配置されている。
【0003】
そして、ある機能に異常が発生した場合はランプが点灯するなど、表示装置による表示により、コンバインを操縦するオペレータに知らしめる構成である。通常のコンバインでは、各操作スイッチの近傍に各操作状態を示すランプがそれぞれ設けられているが、異常表示ランプは、これら各操作状態を示すランプとは別に設けられている。したがって異常表示ランプが点灯しても、操作スイッチ等とは位置が離れているため、オペレータは異常に気が付きにくく、対応に遅れるという問題があった。
そこで、オペレータがすぐに異常を感知できるように、各操作状態を示すランプ(作業表示ランプ)を異常表示ランプと兼用した構成が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開昭60−142436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成によれば、マイクロコンピュータを搭載し、各種作業機の作業を自動化した農作業機において、マイクロコンピュータが暴走した場合に作業機のアクチュエータの作動を強制的に停止し、作業機の作業表示ランプを同時に点滅させて異常を表示する異常表示方式が採用されている。
上記構成によって、オペレータは作業機の作業表示ランプにより異常を感知できるため、当該異常に対して即座に対応可能である。
【0005】
しかし、近年、コンバインの構成が複雑化し、それに伴って各作業の機能も多岐に亘り、どの機能に異常が発生しているのか分かりづらい場合や、また、作動させている機能とは全く別の機能に異常が発生している場合などもあり、どの機能に異常が発生しているのかを明確化することによって、より安全性を高めた、そして分かり易い異常表示機能が求められる。
【0006】
本発明の課題は、作業車両などの機能に異常が生じた場合に従来より安全性の高い、分かり易い異常表示方式を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、穀稈の刈り取り高さや車体の傾きを含む作業機の各種機能の操作の入り切りを行うための入り切り操作手段(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)と、前記各入り切り操作手段(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)による操作状態をそれぞれ表示する表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)と、前記各入り切り操作手段(30〜36、38〜41、43〜46)による操作状態の情報に基づいて前記各表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により前記操作状態を表示させる制御を行う操作処理装置(50)と、前記各種機能の作動を制御する機能制御装置(30b、31b、…)と、前記操作処理装置(50)と前記各種機能の作動を制御する機能制御装置(30b、31b、…)との間で前記各入り切り操作手段(30〜36、38〜41、43〜46)による操作状態の情報及び前記各機能制御装置(30b、31b、…)による各種機能の制御情報を互いに送受信可能な送受信回線とを設けたコンバインの制御装置において、前記操作処理装置(50)は、前記各機能制御装置(30b、31b、…)から各種機能の異常情報を受信すると、該異常が発生している機能の入り切り操作手段(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)による操作状態に関わらず、前記表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により異常が発生している機能の表示をさせる制御を行うコンバインの制御装置である。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記各機能制御装置(30b、31b、…)は、各種機能の制御用センサ(30c、31c、…)との間にそれぞれ受信回線を備え、前記異常が発生している機能が正常になり、前記異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出すると、該正常情報は前記異常が発生していた機能の機能制御装置(30b、31b、…)に送信され、更に該機能制御装置(30b、31b、…)から前記正常情報が前記操作処理装置(50)に送信されることで、該操作処理装置(50)は、前記表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により前記異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出する前とは変化した表示をさせる制御を行う請求項1記載のコンバインの制御装置である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、異常が発生している入り切り操作手段(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の入り、切り状態に関わらず、当該機能の表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により表示を行うことで、オペレータにとってどの機能に異常が発生しているのか分かりやすく、作業機を操作する上でより安全性が高まる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の上記効果に加えて、異常が発生している機能の制御状態の変化が、表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)による表示状態を変化させることで容易に把握でき、システム構成部位の正常、異常の判断が容易にできる。例えば異常が発生している機能が正常に戻った場合に、すなわち異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出すると、当該機能が正常に戻ったことを表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により容易に確認できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
本発明の一実施形態の制御装置を設けたコンバイン1の右側面図を図1に、正面図を図2に示す。なお、本明細書では、幅方向又は左側及び右側とはコンバイン1が前進する方向に向いたときの方向を言う。
【0012】
図1および図2に示すように、コンバイン1の車体2の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行装置(以下、走行クローラと称す。)3を有する走行装置本体4を配設し、車体2の前端側に分草杆6を備えた刈取装置7が設けられている。刈取装置7の後方には操縦席8を備えた運転台10があり、また車体2の上方には刈取装置7から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送して脱穀、選別する脱穀装置(図示せず)が運転台10の左後方に設けられ、該脱穀装置で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク11が脱穀装置の右側に配置されている。グレンタンク11の後部にオーガ12を連接して、グレンタンク11内の穀粒をコンバイン1の外部に排出する構成としている。また、運転台10の左側には防塵カバー13で覆われた作業用ライト9が設けられており、刈取装置7の右前方には前照灯18を備えている。
【0013】
上記コンバイン1はオペレータが操縦席8に着座してHST主変速レバー14および副変速レバー15(図3参照)を操作し、エンジン(図示せず)の動力を図示しない走行トランスミッションケース内の主変速機を介して変速し、左右の走行クローラ3、3に伝動して任意の速度で走行する。また、オペレータが操向レバー16を左右に傾倒操作することにより各種旋回走行をすることができる。すなわち、操向レバー16をコンバイン1を旋回させようとする方向に傾倒操作することにより、左右の走行クローラ3、3に速度差が与えられて走行方向の変更が行われる構成としている。
【0014】
上記コンバイン1の運転台10の平面図を図3に示し、運転台10の左側面図を図4に示す。
図3に示すステップ17と操縦席8を備えた運転台10は、フロント側壁面である前壁部19と左サイド側壁部20を備え、運転台10の右側面はオペレータの乗降用の空間が設けられ、フロント側の前壁部19の右寄り部分にはパワステレバーと略称される操向レバー16と、その後方に近接する位置に操向レバー16を操作する時に操作腕や操作手を置くための受台(ハンドレスト)21と該受台21を支持し、かつオペレータが乗降する時の支えバーとなるアーム22aが車体2上に設けられている。また受台21の左側には走行速度、グレンタンク11内の穀粒の貯留量などを表示するモニタパネル24が設けられ、受台21とモニタパネル24は車体2と一体化した前記アーム22a、22b、22cにより構成されるブリッジと一体的に合成樹脂で成形され、支持されている。
【0015】
またモニタパネル24の左側であってフロント側の前壁部19の左寄り部分には刈取装置7や走行用の機器を操縦するための操作パネル25が設けられている。これら受台21、アーム22、モニタパネル24及びスイッチ操作用の操作パネル25は一体成形した合成樹脂で成形しても良い。
【0016】
また、左サイド側壁部20には主変速レバー14、副変速レバー15、刈取レバー26、脱穀レバー27及びアクセルレバー28とこれらのレバーを前後左右に操作するためのレバーガイドを備えたガイド板29が設けられている。また、運転台10の後部には操縦席8が設けられている。前記操縦席8はオペレータの乗降用の空間より後部側に位置し、かつ操縦席8の右側部位には取っ手23(図1)が設けられていて、取っ手23は前記受台支えアーム22aと共にオペレータがコンバイン1に乗降する際の把持部となる。
前壁部19にはモニタパネル24などが装着されているが、モニタパネル24の下方に開放空間を有し、アーム22と左サイド側壁部20側をブリッジ型に一体成形した構成からなる。
【0017】
また、図3に示すように、操向レバー16の左側にモニタパネル24を配置しており、モニタパネル24の中央部に液晶表示画面24aを配し、その下方にエンジン回転計24b、右側に右側のウィンカを点滅させる右ウィンカスイッチ24cとその下方に前照灯スイッチ24e及びホーン24g、左側に左側のウィンカを点滅させる左ウィンカスイッチ24dとその下方に作業用ライトスイッチ24f及び表示切換スイッチ24hがそれぞれ配置されている。なお、通常時はグレンタンク11内の籾の量を表示する液晶表示画面24aが表示切換スイッチ24hを切り換えると、コンバイン1に設けられる各種センサのチェックができる表示画面となる。
さらに操向レバー16のグリップ高さとモニタパネル24の上面とをほぼ同じ高さとすることで、操向レバー16の操作中に、モニタパネル24の上面に配置した前記スイッチ類の操作がし易くなる。
【0018】
さらに、図4に示すように左サイド側壁部20に設けた主変速レバー14のグリップとモニタパネル24の上面とをほぼ同じ高さとしている。これらの配置により主変速レバー14を回動支点14aを中心として前進方向に倒した時の右横にモニタパネル24があることになり、主変速レバー14の操作中に、モニタパネル24の上面のスイッチ操作がし易くなる。
【0019】
上記配置により、刈取作業時の操向レバー16の位置と前進方向に倒した時の主変速レバー14の間にモニタパネル24がほぼ真横に並ぶことになり、主変速レバー14と操向レバー16が操作し易い位置に操縦席8のシートを合わせてオペレータが座ることで、モニタパネル24の表示画面を楽な姿勢で見ることが出来る。
【0020】
また、主変速レバー14の前側にスイッチ操作用の操作パネル25があるので、図4に示すように、作業中に主変速レバー14の最高速位置で、該レバー14をオペレータが握った状態で、指を伸ばすと操作パネル25のスイッチを指で操作できる状態となる。
【0021】
このとき、主変速レバー14の最高速位置で、主変速レバー14を握ったオペレータの指が操作パネル25の操作頻度の高いスイッチを操作できるようにする。図5には操作パネル25のスイッチ群とダイヤル群を示すが、上方に注油スイッチ30、方向スイッチ31、扱ぎ深さスイッチ32などの操作頻度の高いスイッチを配置している。
【0022】
注油スイッチ30は油タンク(図示せず)からフィードチェン(図示せず)、刈取装置7の搬送チェンなどに注油をするためのスイッチであり、方向スイッチ31は分草杆6に設けた方向センサ31c(図6)のオン・オフによって機体を真っ直ぐに走行させるための制御スイッチであり、扱ぎ深さスイッチ32は脱穀装置での穀稈の扱ぎ深さを調整するスイッチである。
【0023】
次に、図5に示す操作パネル25に配置されたその他のスイッチ群とダイヤル群について説明する。
刈高スイッチ33は左の刈高調整ダイヤル36で設定した高さに刈取装置7を自動保持するための制御を行うスイッチであり、刈高調整ダイヤル36は前記刈高スイッチ33が「入り」の時に作用する。刈取装置自動上昇スイッチ34は刈取装置7の内部に設けた穀稈センサ(図示せず)が穀稈を検出しなくなり、さらに所定距離走行すると刈取装置7を所定高さまで上昇させるための制御を行うスイッチであり、自動で刈取装置7を上昇させることができる。畦際スイッチ35は畦際で刈り取った穀稈を搬送するためのスイッチであり、コンバイン1が畦際に来て刈取装置7を所定高さに上げると主変速レバー14を前進側にしても走行せず、刈取装置7と脱穀装置を作動させるスイッチである。なお、刈取装置自動上昇スイッチ34と畦際スイッチ35は刈高調整ダイヤル36とは関連していない。
【0024】
知能スイッチ38は主変速レバー14を中立にするとエンジンがアイドリング状態となり、主変速レバー14を中立位置から前、後方向に動かすと、それぞれエンジンが定格回転まで上がる操作をし、さらに籾排出レバーを「入り」にするとエンジン回転を定格にするスイッチである。知能スイッチ38がオンの時は自動でエンジン回転数を調整できるが、知能スイッチ38がオフの時は手動でアクセルレバー28を操作してエンジン回転数を調整する。主変速レバー14が中立位置でない場合に繰向レバー16を操作する時は、エンジン回転数は所定回転数で維持される。
【0025】
緩旋回スイッチ39は左右のクローラ3、3の前進回転数に差異を設けて行う緩旋回を行うための制御を行うスイッチであり、標準スイッチ40は左右のクローラ3、3の内の一方のみの回転を停止して旋回するための制御を行うスイッチである。これら緩旋回スイッチ39と標準スイッチ40は、いずれか一方のスイッチが常時オンの状態であり、標準スイッチ40がオンの時に繰向レバー16を操作すると、標準旋回となる。そして緩旋回スイッチ39をオンにし、更にHSTレバースイッチ(図示せず)をオンにして繰向レバー16を操作すると、緩旋回となる。また標準スイッチ40をオンにし、更にHSTレバースイッチをオンにして繰向レバー16を操作すると、急旋回となる。
【0026】
また、知能スイッチ38の調整ダイヤル41は前記知能スイッチ38が「入り」の時に作用し、該スイッチ38の前記した機能に加えて、刈取走行作業中にはエンジン回転を定格値に保持する制御を行うものである。例えば、エンジン回転を最少2600rpmから最大3000rpmの範囲で適宜選択可能であり、前記定格値を2800rpmとする。 知能調整ダイヤル41は、知能スイッチ38がオフの時に事前に設定しても良いし、知能スイッチ38がオンの時、すなわちエンジン回転数を定格値に変更中の時や、エンジン回転数を定格値に維持中の時でも、いつでも調整可能である。
【0027】
また車体2の左右スイッチ43、前後スイッチ44はそれぞれ自動で車体2の左右方向の水平(ローリング制御)と前後方向の水平(ピッチング制御)を保つためのスイッチである。左右スイッチ43をオンにすると、車体2の絶対水平基準に制御するが、傾き調整ダイヤル46を操作すると、この水平基準を変更できる。すなわち、傾き調整ダイヤル46は左右ローリング制御の基準値を、水平に対して左右方向に変更するものである。
【0028】
湿田スイッチ45は湿田での作業時に車両の前進を一旦止めて後進する際において、車体2の前上げ(ピッチングシリンダを利用)を行い、さらに刈取装置7を最上昇させるスイッチである。なお、前後スイッチ44と湿田スイッチ45は傾き調整ダイヤル46とは関連していない。
【0029】
そして、注油スイッチ30、方向スイッチ31、扱ぎ深さスイッチ32、刈高スイッチ33、刈取装置自動上昇スイッチ34、畦際スイッチ35、知能スイッチ38、緩旋回スイッチ39、標準スイッチ40、車体2の左右スイッチ43、前後スイッチ44、湿田スイッチ45は、各操作の入り切りを行うための入り切りスイッチであり、押すと入りの状態になって、離すと切りの状態になる常開接点式のスイッチである。また、各入り切りスイッチが入り状態のときに点灯し、切り状態の時には消灯して、各入り切りスイッチの入り状態を表示するスイッチランプ30a、31a、32a…を各スイッチ類の上に設けている。そして、操作パネル25は、操作パネル25の下側に設けられたコネクタ59によりコンバイン1に接続されている。
【0030】
図6には本発明の一実施形態による制御装置の構成図を示し、図5のコンバインの操作パネル25のコントローラ60のシステム構成図を示している。
そして、本実施形態によれば入り切りスイッチ(30〜35、38〜40、43〜45)による操作状態の情報が入力されると、操作パネルコントローラ60のCPU50が該入力信号を受信して、演算処理を行い、該操作状態の情報に基づいてスイッチランプ(LED1〜12)(30a、31a、32a…)を点灯又は消灯させる出力を行う。更に図6に示すように、操作パネル25に配置されたスイッチ、ダイヤル類の各機能制御用の機能制御コントローラ(30b、31b、…)がコンバイン1に設けられている。
更に各機能制御コントローラ(30b、31b、…)は、機能制御のセンサ値を検出する各機能制御用センサ(30c、31c、…)との間に受信回線を備えている。
【0031】
CPU50は、受信した操作状態の情報を出力信号に変換してCAN通信ユニット55を介して各機能の作動を制御する機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送信し、また機能制御コントローラ(30b、31b、…)から各機能の作動状態情報の出力信号を受信する。図6には、機能制御コントローラの例として、方向制御コントローラ31bと刈高制御コントローラ33bを示しており、更に方向制御コントローラ31bとの間で通信を行う方向制御用センサ(方向センサという場合がある)31cと刈高制御コントローラ33bとの間で通信を行う刈取装置上下制御用センサ(刈取センサという場合がある)33cを示している。
【0032】
そして、CPU50が機能制御コントローラ(30b、31b、…)から各機能の異常情報を受信すると、異常が発生している機能のスイッチランプ(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)を一定間隔で点滅させる出力を行う。
【0033】
コンバインに液晶等の表示器(モニタパネルなど)を有する場合に、どの機能に異常が発生しているのかという情報を表示することができるが、そのような装備を備えていないコンバインの場合は、異常の有無が判断できない。また、このような異常情報の表示が、各機能の操作スイッチ類等と離れた場所にあると、異常の発生がオペレータに分かりにくい場合がある。
【0034】
しかし、本構成を採用することにより、各機能の操作スイッチ類の上に各スイッチ類の入り状態を表示するスイッチランプ30a、31a、32a…を設けており、これらスイッチランプ30a、31a、32a…によって異常情報の表示が行われるので、オペレータにも分かり易く、すぐに異常の有無を感知できる。
【0035】
そして本実施形態によれば、更に、各機能の入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)に関わる異常が発生している場合は、異常が発生している入り切りスイッチの入り、切り状態に関わらず、当該機能のスイッチランプ(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)を点滅させる構成である。
【0036】
各機能制御用センサ(30c、31c、…)がセンサ値の異常を検出すると、機能制御コントローラ(30b、31b、…)にその異常情報が送信されて、更にCPU50が機能制御コントローラ(30b、31b、…)から異常情報を受信する。すなわち、各機能制御コントローラ(30b、31b、…)が、各機能制御用センサ(30c、31c、…)のセンサ値の変化状態により、異常または正常を判定する。
【0037】
したがって、CPU50は、入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)が入り又は切りであっても、その状態に関係なく、異常が発生している機能のスイッチランプ(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)を点滅させる出力を行うことができる。
【0038】
近年、コンバインの構成が複雑化し、それに伴って各作業の機能も多岐に亘り、どの機能に異常が発生しているのか分かりづらい場合や、また、作動させている機能とは全く別の機能に異常が発生している場合などもあり、より安全性を高めた、分かり易い異常表示機能が求められる。
【0039】
しかし、異常が発生している入り切りスイッチの入り、切り状態に関わらず、当該機能のスイッチランプを点滅させることで、オペレータにとってどの機能に異常が発生しているのか分かりやすく、作業機を操作する上で、より安全性が高まる。
【0040】
そして、各機能制御コントローラ(30b、31b、…)は、各機能の制御用センサ(30c、31c、…)との間にそれぞれ受信回線を備えているので、各機能の制御用センサ(30c、31c、…)がセンサ値の変化を検出した場合は、その変化情報を各機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送る。
【0041】
そして、異常が発生している機能の制御用センサ(30c、31c、…)が異常発生前と比べて所定の変化を検出すると、その変化情報は異常が発生している機能の機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送信され、更に当該機能制御コントローラ(30b、31b、…)からCPU50に送信されて、CPU50は異常表示の点滅スイッチランプ(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)を点灯させる制御を行う。
【0042】
例えば、異常が発生している機能が正常になった場合に、異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出すると、正常な信号の検出情報は異常が発生していた機能の機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送信され、更に機能制御コントローラ(30b、31b、…)からCPU50に送信されて、CPU50は、異常が発生していた機能のスイッチランプ(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)を点滅から点灯に変える制御を行う。
【0043】
このように、異常が発生しているスイッチに関わる制御状態の変化が、当該スイッチランプの表示状態を変化させることで容易に把握でき、システム構成部位の正常、異常の判断が容易にできる。そして、異常が発生している機能が正常に戻った場合に、すなわち異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出することで、機能が正常に戻ったことをスイッチランプが点滅から点灯に変えるという表示状態の変化により、容易に確認できる。
【0044】
図7には本発明の一実施形態による制御装置の操作パネルコントローラ60の異常発生時のプログラム処理例として、方向制御に異常がある場合のプログラム処理例のフローを示している。まず、コンバイン1の電源(メイン電源)を入れたり、エンジンを始動すると、通常はCPU50と機能制御コントローラ(30b、31b、…)との間の通信処理が成立する。すなわちCPU50からの特定の信号を機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送信して機能制御コントローラ(30b、31b、…)はCPU50からの信号を受け取ると、特定の信号をCPU50に送信(返信)する。
【0045】
このように通信処理が成立すると、各機能の入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の操作状態に関わらず、全てのスイッチの制御異常を各機能制御コントローラ(30b、31b、…)が監視する。そして、例えば方向制御に異常があることを方向制御コントローラ31bが検出すると、方向制御コントローラ31bから当該異常情報をCPU50に送信し、CPU50は方向スイッチランプ(LED)31aを点滅させる出力を行う。
【0046】
そして、方向制御用センサ31cが、制御出力に対して所定の変化を検出した場合は、点滅していた方向スイッチランプ(LED)31aは点灯表示に変化する。このように方向スイッチランプ31aが点灯することで、センサ値が変化したことが確認できる。方向制御に異常があった場合でも、方向制御用センサ31cから方向制御コントローラ31bに送信している信号が正常に戻る場合もあり、また方向制御用センサ31cから方向制御コントローラ31bに信号を送信していなくても方向制御が正常に戻る場合もある。メイン電源が入りの状態なので、常に方向制御用センサ31cから方向制御コントローラ31bへ送信される信号をチェックしている。
【0047】
例えば、異常が発生している機能が正常になった場合は、異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出すると、異常が発生していた機能のスイッチランプ(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)の点滅表示が点灯表示に変化する。このように、点滅していた方向スイッチランプ31aが点灯することで、方向制御が正常に戻ったことが確認できる。
なお、方向センサ31cがセンサ値の変化を検出しない場合は制御フローをリターンする。
【0048】
一方、例えば断線などの異常がある場合はCPU50と機能制御コントローラ(30b、31b、…)との間の通信が成立せず、CPU50は全てのスイッチランプ(30a、31a、…)を点滅させる出力を行い、制御フローをリターンする。
【0049】
また、方向制御に異常がない場合は、Noに進み、全ての入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の現段階における入り切り状態を読み込む(ステップA)。そして、例えばステップAにおいて方向スイッチ31が入りであるとの記憶であった場合にオペレータが方向スイッチ31を操作して切りにすると(ステップB)、Yesに進み、ステップAにおける入り切り状態の方向制御が有効か否かを判断する。この場合、ステップAでは、方向スイッチ31が入りの記憶状態であるので、すなわち方向制御が有効の状態である。しかし、ステップBで、方向スイッチ31を切りに操作したことから、有効である方向制御を無効にする必要がある。したがって、この場合はステップCに進み、方向制御が有効の(入りの)記憶状態から方向制御を無効にして、スイッチランプ31bを消灯させる。
【0050】
一方、例えばステップAにおいて方向スイッチ31が切りの記憶状態であった場合に、オペレータが方向スイッチ31を操作して入りにすると(ステップB)、Yesに進み、ステップAにおける入り切り状態の方向制御が有効か否かを判断する。ステップAでは、方向スイッチ31が切りの記憶状態であるので、すなわち方向制御が無効の状態である。しかし、ステップBで、オペレータは方向スイッチ31を入りに操作したことから、無効である方向制御を有効にする必要がある。したがって、この場合はステップDに進み方向制御が無効の状態から方向制御を有効にして、スイッチランプ31bを点灯させる。
【0051】
そして、方向スイッチランプ31aが消灯又は点灯しているときの方向スイッチ31の操作状態をCPU50のメモリー(図示せず)とEEPROM56(図6)に記憶させる(ステップE)。更に、方向制御コントローラ31bにも当該方向スイッチ31の操作状態を記憶させ、制御フローをリターンする。
【0052】
なお、ステップBにおいて方向スイッチ31の操作をしない場合、すなわち方向スイッチ31がステップAにおける切り又は入りの記憶状態のままである場合はNoに進み、制御フローをリターンする。
図7のフローは方向制御に異常がある場合のものであり、その他の機能に異常がある場合も同様である。
【0053】
また、各入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の操作状態を、何らかの操作がある毎にEEPROM56などの不揮発メモリ等に記憶させる構成とし、かつこの記憶情報を通信にてそれぞれの機能制御コントローラ(30b、31b、…)にも送信し、記憶させる構成としても良い。
【0054】
また、操作パネルコントローラ60の起動時に、EEPROM56の記憶情報が所定の初期状態であれば、CPU50は各機能制御コントローラ(30b、31b、…)から受信した記憶情報を採用して操作パネルコントローラ60のEEPROM56などの不揮発メモリ等に記憶させる構成としても良い。
【0055】
本構成を採用することにより、操作パネルコントローラ60が故障等により交換する必要がある場合でも、最終の入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の操作状態の記憶情報が当該機能の機能制御コントローラ(30b、31b、…)に記憶されるため、新たに交換する操作パネルコントローラ60に新しく情報を入力することなく、当該機能の機能制御コントローラから新しい操作パネルコントローラ60に記憶情報を送信すれば足りる。したがって、記憶情報を共有に使用するための手段として用いることができる。
【0056】
そして、操作パネルコントローラ60のEEPROM56に記憶された情報が、機能制御コントローラ(30b、31b、…)から受信した情報と不一致である場合は、EEPROM56に記憶された情報を採用し、かつ情報が不一致である機能制御コントローラ(30b、31b、…)にその情報の記憶を更新させるべく、CPU50からEEPROM56に記憶された情報を機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送信しても良い。
【0057】
本構成を採用することにより、操作パネルコントローラ60が故障等により交換する場合でも、最終の入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の操作状態の記憶情報を機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送信するので、記憶情報を共有に使用するための手段とすることができる。
【0058】
また、CPU50にタイマーを設けると、一定時間以上、各機能制御コントローラ(30b、31b、…)からの通信情報が受信できなくなった場合に、操作パネルコントローラ60のCPU50が制御しうる全てのスイッチランプ(30a、31a、…)を一定間隔で点滅させる出力を行うこともできる。本構成を採用することにより、通信回線の異常をオペレータに報知させることができる。
【0059】
図8には図7の制御装置の他の制御例として、操作パネルコントローラ60の操作スイッチの操作状態情報の記憶と他の機能制御コントローラ(30b、31b、…)との通信プログラム処理例のフローを示す。なお、このフローは操作パネルコントローラ60と、ある一つの機能制御コントローラ(例えば方向制御コントローラ31b)との間のプログラム処理例であって、他の機能制御コントローラ(例えば刈高制御コントローラ33b)との間でも同じ処理が行われる。
CPU50と機能制御コントローラ(30b、31b、…)との間の通信処理が成立すると、CPU50は機能制御コントローラ(30b、31b、…)のメモリー情報(記憶情報)を読み込む。
【0060】
次にCPU50はEEPROM56に記憶している入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の操作状態のメモリ情報を読み込む。そして、CPU50はEEPROM56から読み込んだメモリ情報を確認して、EEPROM56に記憶されているメモリ情報が所定の初期状態か否かを判定する(ステップG)。そして、EEPROM56に記憶されているメモリ情報が所定の初期状態であれば、機能制御コントローラ(30b、31b、…)に記憶されているメモリ情報を採用して、当該メモリ情報をEEPROM56に記憶させる。そして、各機能の入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の入り切り状態に合わせてスイッチランプ(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)を点灯させる。
【0061】
一方、ステップGにおいて、EEPROM56から読み込んだ、入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の操作状態のメモリ情報が初期状態でない場合は、記憶情報と受信情報を比較する(ステップH)。記憶情報とは、CPU50が読み込んだEEPROM56のメモリ情報であり、受信情報とは、CPU50が読み込んでいる各機能制御コントローラ(30b、31b、…)のメモリ情報である。
そして、ステップHにおいて、記憶情報が受信情報と違う場合は、CPU50が読み込んだEEPROM56のメモリ情報(記憶情報)を各機能制御コントローラ(30b、31b、…)に更新させるべく送信して記憶させる。
【0062】
また、ステップHにおいて、入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)の操作状態の記憶情報が受信情報と同じである場合は情報を更新する必要がないため、EEPROM56の記憶情報を各機能制御コントローラ(30b、31b、…)に送信することもない。そして、その後、各機能の入り切りスイッチ(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)を操作すると、この操作状態がCPU50から各機能制御コントローラ(30b、31b、…)にも送信されて各機能制御コントローラ(30b、31b、…)のメモリに記憶され、フロー制御をリターンする。
【0063】
一方、CPU50と機能制御コントローラ(30b、31b、…)との間の通信処理が成立しない場合は、CPU50はEEPROM56のメモリ情報を読み込む。CPU50と機能制御コントローラ(30b、31b、…)との間の通信が回復しない限り、CPU50は各機能の制御用センサ(30c、31c、…)からの信号を受信できないので、機能制御を行うことはできない。そのためフロー制御をリターンする。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は植立穀稈を収穫するコンバインに限らず、その他の農作業機や工業用作業車両にも利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の一実施形態による制御装置を設けたコンバインの右側面図である。
【図2】図1のコンバインの正面図である。
【図3】図1のコンバインの運転台の平面図である。
【図4】図1のコンバインの運転台の左側面図である。
【図5】図1のコンバインの操作パネル部分の平面図である。
【図6】本発明の一実施形態による制御装置の構成図である。
【図7】本発明の一実施形態による制御装置の操作パネルコントローラの異常発生時のプログラム処理例のフローである。
【図8】図7の制御装置の他の制御例の操作パネルコントローラの操作スイッチの操作状態情報の記憶と他の機能制御コントローラとの通信プログラム処理例のフローである。
【符号の説明】
【0066】
1 コンバイン 2 車体
3 走行装置(走行クローラ) 4 走行装置本体
6 分草杆 7 刈取装置
8 操縦席 9 作業用ライト
10 運転台 11 グレンタンク
12 オーガ 13 防塵カバー
14 主変速レバー 14a 主変速レバー回動支点
15 副変速レバー 16 操向レバー
17 ステップ 18 前照灯
19 前壁部 20 側壁部
21 受台 22、22a、22b、22c アーム
23 取っ手 24 モニタパネル
24a 液晶表示画面 24b エンジン回転計
24c 右ウィンカスイッチ 24d 左ウィンカスイッチ
24e 前照灯スイッチ 24f 作業用ライトスイッチ
24g ホーン 24h 表示切換スイッチ
25 操作パネル 26 刈取レバー
27 脱穀レバー 28 アクセルレバー
29 ガイド板 30 注油スイッチ
30a 注油スイッチランプ 31 方向スイッチ
31a 方向スイッチランプ 31b 方向制御コントローラ
31c 方向制御用センサ 32 扱ぎ深さスイッチ
32a 扱ぎ深さスイッチランプ 33 刈高スイッチ
33a 刈高スイッチランプ 33b 刈高制御コントローラ
33c 刈取装置上下制御用センサ 34 刈取装置自動上昇スイッチ
34a 刈取装置自動上昇スイッチランプ
35 畦際スイッチ 35a 畦際スイッチランプ
36 刈高調整ダイヤル 38 知能スイッチ
38a 知能スイッチランプ 39 緩旋回スイッチ
39a 緩旋回ランプ 40 標準スイッチ
40a 標準スイッチランプ 41 知能スイッチの調整ダイヤル
43 左右スイッチ 43a 左右スイッチランプ
44 前後スイッチ 44a 前後スイッチランプ
45 湿田スイッチ 45a 湿田スイッチランプ
46 傾き調整ダイヤル 50 CPU
55 CAN通信ユニット 56 EEPROM
59 コネクタ 60 操作パネルコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀稈の刈り取り高さや車体の傾きを含む作業機の各種機能の操作の入り切りを行うための入り切り操作手段(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)と、
前記各入り切り操作手段(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)による操作状態をそれぞれ表示する表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)と、
前記各入り切り操作手段(30〜36、38〜41、43〜46)による操作状態の情報に基づいて前記各表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により前記操作状態を表示させる制御を行う操作処理装置(50)と、
前記各種機能の作動を制御する機能制御装置(30b、31b、…)と、
前記操作処理装置(50)と前記各種機能の作動を制御する機能制御装置(30b、31b、…)との間で前記各入り切り操作手段(30〜36、38〜41、43〜46)による操作状態の情報及び前記各機能制御装置(30b、31b、…)による各種機能の制御情報を互いに送受信可能な送受信回線と
を設けたコンバインの制御装置において、
前記操作処理装置(50)は、前記各機能制御装置(30b、31b、…)から各種機能の異常情報を受信すると、該異常が発生している機能の入り切り操作手段(30〜32、33〜35、38〜40、43〜45)による操作状態に関わらず、前記表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により異常が発生している機能の表示をさせる制御を行うことを特徴とするコンバインの制御装置。
【請求項2】
前記各機能制御装置(30b、31b、…)は、各種機能の制御用センサ(30c、31c、…)との間にそれぞれ受信回線を備え、
前記異常が発生している機能が正常になり、前記異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出すると、該正常情報は前記異常が発生していた機能の機能制御装置(30b、31b、…)に送信され、更に該機能制御装置(30b、31b、…)から前記正常情報が前記操作処理装置(50)に送信されることで、
該操作処理装置(50)は、前記表示手段(30a〜32a、33a〜35a、38a〜40a、43a〜45a)により前記異常が発生していた機能の制御用センサ(30c、31c、…)が正常な信号を検出する前とは変化した表示をさせる制御を行うことを特徴とする請求項1記載のコンバインの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−79542(P2008−79542A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−263385(P2006−263385)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】