コンバイン
【課題】湿田や軟弱地での操向性能を向上させると共に、条合せ時などの旋回方向の微調節を行う場合に、操向方向の微調整を容易に可能とさせることができるコンバインを提供する。
【解決手段】走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作を可能に構成した。
【解決手段】走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作を可能に構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は刈取部で刈取った穀稈を脱穀部で脱穀処理するようにしたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、左右のサイドクラッチを切動作することによって、機体の自動操向や操向方向の微調整を行うようにしたコンバインがあった(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平3−175904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような左右一方のサイドクラッチの切動作で操向操作を行う場合、旋回する側の走行部の駆動力がなく、片側の駆動力のみによる旋回が行われるため、湿田や軟弱地では正確な旋回動作が行われ難いという不都合があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明では、走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作を可能に構成したことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明では、走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作を可能に構成したため、湿田や軟弱地での操向性能を向上させると共に、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作行うことによって、条合せ時などの旋回方向の微調節を行う場合に、操向方向の微調整を容易に可能とさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は操向操作部の説明図、図2は全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行部である走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧昇降シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は操向レバー(19)及び運転席(20)などを備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(18)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0007】
また、図4に示す如く、前記走行クローラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、1対の油圧変速ポンプ(23)及び油圧変速モータ(24)からなる走行用の油圧式無段変速機構(25)と、1対の油圧操向ポンプ(26)及び油圧操向モータ(27)からなる旋回用の油圧式無段変速機構(28)とを備え、前記エンジン(21)の出力軸(21a)の駆動力を変速及び操向ポンプ(23)(26)の入力軸(29)にカウンタケース(30)を介してベルト伝動させ、各ポンプ(23)(26)を駆動するように構成している。
【0008】
そして、前記変速モータ(24)の出力軸(31)に、副変速機構(32)及び強制差動機構(33)を介し、左右走行クローラ(2)(2)の駆動輪(34)(34)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有し、該遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ(37)…と、各プラネタリギヤ(37)…に噛合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0009】
さらに、前記各プラネタリギヤ(37)…は、サンギヤ軸(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は、各プラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有し、サンギヤ軸(39)と同一軸芯上のキャリヤ軸(40)に回転自在に支持させている。
【0010】
またさらに、走行用の油圧式無段変速機構(25)は、変速ポンプ(23)の回転斜板(23a)の角度変更調節により変速モータ(24)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、変速モータ(24)の回転出力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)から、各ギヤ(43)(44)(45)及び副変速機構(32)を介し、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成している。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(45)を有する副変速軸(47)と、前記センタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する駐車ブレーキ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とブレーキ軸(49)間に、低速用ギヤ(50)(48)及び中速用ギヤ(51)(52)及び高速用ギヤ(53)(54)を設け、中央位置の副変速切換用ギヤ(51)のスライダ(51a)の摺動操作によって副変速の低速と中速と高速の切換を行うように構成している。なお、低速と中速の間及び中速と高速の間には中立ゾーンを有する。また前記駐車ブレーキ軸(49)に車速検出ギヤ(55)と、該ギヤ(55)の回転数によって車速を検出する車速センサ(56)を設けると共に、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取PTO軸(57)のPTO入力ギヤ(58)に、前記出力軸(31)の伝達ギヤ(42)を噛合連結させている。
【0011】
そして、前記センタギヤ(46)を介しサンギヤ軸(39)に伝達された変速モータ(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)(35)を介して左右キャリヤ軸(40)(40)に伝達させると共に、各キャリヤ軸(40)(40)に伝達された回転出力を左右1対2組の減速ギヤ(60)(61)・(60)(61)を介して左右の駆動輪(34)(34)の車軸(34a)(34a)にそれぞれ伝えるように構成している。
【0012】
また、旋回用の油圧式無段変速機構(28)は、操向ポンプ(26)の回転斜板(26a)の角度変更調節により操向モータ(27)の正逆回転切換と回転数の制御を行うもので、操向モータ(27)の出力軸(62)の出力ギヤからギヤ伝達機構(63)を介し最終出力軸である旋回軸(64)の旋回ギヤ(65a)(65b)に回転出力を伝達し、右側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に対して右旋回ギヤ(65a)を噛合させ、また左側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に逆転軸(66)の逆転ギヤ(67)を介して左旋回ギヤ(65b)を連結させ、操向モータ(27)の正転時に左右のリングギヤ(38)(38)を左右同一回転数で回転させ、かつ左リングギヤ(38)を正転させ、右リングギヤ(38)を逆転させるように構成している。
【0013】
而して、旋回用の操向モータ(27)の駆動を停止させ、かつ左右リングギヤ(38)を静止固定させた状態で、走行用の変速モータ(24)を駆動させると、変速モータ(24)からの回転出力はセンタギヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ(37)及びキャリヤ(41)及び減速ギヤ(60)(61)を介して左右の車軸(34a)(34a)に左右同一回転方向でかつ同一回転数で伝達され、機体の前後直進走行が行われる。一方、走行用の変速モータ(24)を停止させ、かつ左右のサンギヤ(36)(36)を静止固定させた状態で、旋回用の操向モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ機構(35)が正或いは逆回転し、また右側の遊星ギヤ機構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ(2)(2)の一方を前進回転させかつもう一方を後進回転させ、機体を左或いは右にその場でスピンターン(心地旋回)させ、圃場枕地での方向転換などを行うように構成している。
【0014】
また、走行用の変速モータ(24)を駆動させながら、旋回用の操向モータ(27)を駆動すると、左右走行クローラ(2)(2)の駆動速度に差が生じて機体を左右に旋回させ、旋回半径の大きい旋回によって走行方向が修正され、また前記旋回半径は左右走行クローラ(2)(2)の速度差に応じて決定されるように構成している。
【0015】
図5乃至図12に示す如く、前記走行用の油圧式無段変速機構(25)に連結する主変速レバー(68)と、旋回用の油圧式無段変速機構(28)に連結する操向レバー(19)とを、変速及び旋回連動機構(69)に連動連結させると共に、該連動機構(69)を走行変速及び操向リンクであるリンク機構(70)(71)介し走行及び旋回用の無段変速機構(25)(28)のコントロールレバー(72)(73)に連動連結させている。
【0016】
前記連動機構(69)は、主変速レバー(68)の基端折曲部(68a)を筒軸(74)に左右揺動自在に支持する回動板(75)と、機体側の本機フレーム(76)に固設して前記回動板(75)を左右方向の第1枢軸(77)を介し前後回動自在に支持する固定取付板(78)と、前記枢軸(77)と直交する前後方向の第2枢軸(79)を介して回動板(75)に連結させて該軸(79)回りに回動自在に設ける変速操作部材(80)と、前記第2枢軸(79)の軸回りに回動自在に連結させる操向操作部材(81)とを備え、変速及び操向操作部材(80)(81)の第2枢軸(79)とは偏心位置の各操作出力部(80a)(81a)を変速及び操向リンク機構(70)(71)に連動連結させている。
【0017】
前記変速及び操向リンク機構(70)(71)は、連動機構(69)後方位置で本機フレーム(76)側に揺動軸(82)外側の揺動筒軸(83)を介し支持する変速アーム(84)と、前記揺動軸(82)に基端を固設する操向アーム(85)と、前記出力部(80a)(81a)の各操作出力軸(86)(87)と各アーム(84)(85)間を連結する自在継手軸(88)(89)と、前記揺動軸(82)の右端に固設する操向出力アーム(90)と、前記運転キャビン(18)の回動支点軸(92)の支点軸受(93)に取付ける中間軸(94)に回転自在に設ける変速及び操向用第1揺動アーム(95)(96)と、前記アーム(84)(90)と第1揺動アーム(95)(96)の各先端間をそれぞれ連結する変速及び操向用自在継手形第1ロッド(97)(98)と、前記中間軸(94)に設けて第1揺動アーム(95)(96)に一体連結する変速及び操向用第2揺動アーム(99)(100)と、前記ミッションケース(22)上部の軸受板(101)に取付ける支軸(102)に回動自在に支持させる変速及び操向用筒軸(103)(104)と、該筒軸(103)(104)に基端を固設する第1揺動アーム(105)(106)と前記第2揺動アーム(99)(100)の各先端間を連結する変速及び操向用自在継手形第2ロッド(107)(108)と、前記筒軸(103)(104)に基端を固設する第2揺動アーム(109)(110)と前記コントロールレバー(72)(73)の各先端間を連結させる変速及び操向用自在継手形第3ロッド(111)(112)とを備え、前記第1枢軸(77)を中心とした変速操作部材(80)の回動によって走行用のコントロールレバー(72)を、また走行中の第2枢軸(79)を中心とした操向操作部材(81)の回動によって操向用のコントロールレバー(73)を操作して変速及び操向制御を行うように構成している。
【0018】
一方、前記操向レバー(19)下端の旋回操作軸(113)にギヤ(114)を設け、この後方の回転軸(115)に取付けるセクタギヤ(116)に前記ギヤ(114)を噛合せると共に、前記主変速レバー(68)位置下方に配設する操向軸(117)の第1揺動アーム(118)先端と、前記回転軸(115)に備える出力アーム機構(119)との間を自在継手形操向第1ロッド(120)を介して連結させ、操向軸(117)の第1揺動アーム(118)と一体の第2揺動アーム(121)を、前記自在継手軸(89)の前端に自在継手形操向第2ロッド(122)を介して連結させ、前記レバー(19)の左右傾動操作によって前記第2枢軸(79)を中心として操向操作部材(81)を回動するように構成している。
【0019】
また、前記旋回操作軸(113)のギヤ(114)下方に中立位置決め板(123)を設け、該位置決め板(123)下面の突出軸(124)に操向検出リンク(125)の一端を連結させ、前記回転軸(115)の右側に配設する減速アーム軸(126)の第1揺動アーム(127)と前記検出リンク(125)他端の長孔(125a)とを軸(128)を介し連結させると共に、前記操向軸(117)の減速アーム(129)と減速アーム軸(126)の第2揺動アーム(130)の各先端間を自在継手形第1減速ロッド(131)で連結させ、前記変速操作部材(80)の最右端の減速伝達軸(132)と第2揺動アーム(130)の他端間を自在継手形第2減速ロッド(133)で連結させ、走行状態で前記レバー(19)の操向操作量を大きくする程第2減速ロッド(133)を下方に引張り、操向操作量に比例させて走行速度を減速させるように構成している。
【0020】
而して、図12に示す如く、前記変速及び操向操作部材(80)(81)を軸回りに回動支持させる第2枢軸(79)と、操向アーム(85)に連結させる継手軸(89)の自在継手部(89a)とを前後方向の水平ライン(L1)上に位置させ、また前記操作出力軸(86)(87)に連結させる自在継手軸(88)(89)の自在継手部(88b)(89b)と、第1枢軸(77)とを前記ライン(L1)に直交させる左右水平ライン(L2)上に位置させ、さらに前記変速アーム(84)に連結させる継手軸(88)との自在継手部(88a)と前記継手部(89a)を前記ライン(L2)と平行な左右水平ライン(L3)上に位置させ、且つ継手部(89a)に継手部(88a)を可及的に接近(最大限近い位置)させて配置させ、主変速レバー(68)及び操向レバー(19)を中立位置に支持しているとき、前記レバー(68)または(19)の何れか一方が操作されても、各操作部材(80)(81)を第1及び第2枢軸(77)(79)回りに回動させるだけで、継手軸(88)(89)にまで前記レバー(68)または(19)の操作力が及ばないように構成している。
【0021】
そして、図9、図12に示す如く、主変速レバー(68)を前後進操作し、第1枢軸(77)を中心として操作部材(80)を前後に角度(α1)(α2)傾けるとき、前記継手軸(88)を引張り或いは押して変速アーム(84)を動作させ、走行速度の前後進切換を行うと共に、図10に示す如く主変速レバー(68)が中立以外の位置に操作されている状態で、操向レバー(19)を傾動操作し、第2枢軸(79)を中心として操作部材(81)を上下に角度(β1)(β2)傾けるとき、継手軸(89)を引張り或いは押して操向アーム(85)を動作させ、機体を左及び右旋回させる操向動作を行わせるもので、主変速レバー(68)の中立時に旋回操作を行っても、継手部(89a)を支点として継手軸(89)はライン(L1)を中心とした円錐面上で回転移動し、ライン(L1)と軸(77)の交点を中心とする同一円周上を継手部(89b)が移動し、継手部(89b)とライン(L3)の距離が略一定に保たれ、したがって操向アーム(85)は動作しない。そして主変速レバー(68)が中立位置以外のときにレバー(19)の旋回操作が行われると、操向アーム(85)は動作するもので、前後進に切換わるとき操向アーム(85)は前後逆方向に動作し、操向モータ(27)を前進時と後進時では逆方向に回転させるように構成したものである。
【0022】
例えば、走行用の変速モータ(24)の正回転時を前進時とすると、逆回転時の後進時には旋回用の操向モータ(27)による遊星ギヤ機構(35)の作用は前進時と後進時では逆となるもので、前進時と後進時のレバー(19)操作による機体の旋回方向を一致させるため、変速モータ(24)の逆回転(後進)時には操向ポンプ(26)の斜板角度を逆方向に切換え、操向モータ(27)を前進時と後進時では逆方向に回転させるように構成している。
【0023】
また、前進操作時の操作部材(80)が中立より前方の角度(α1)側に傾き、レバー(19)の右傾動操作によって第2ロッド(122)を引張り操作部材(81)を下方向の角度(β2)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操向アーム(85)側に近づけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)より遠ざける方向(図6中反時計方向)に回転させ、前記第1及び第2ロッド(98)(108)などを介しコントロールレバー(73)を下方向に回転させ、旋回用の操向モータ(27)を正回転させる。即ち、機体を前進で右旋回(走行クローラ(2)の速度を左側が大、右側が小)させるように構成している。
【0024】
さらに、主変速レバー(68)を前方に倒す前進操作時、レバー(19)の左傾動操作によって第2ロッド(122)を押し上げ、操作部材(81)を上方向の角度(β1)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操作アーム(85)側より遠ざけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)側に近づける方向(図6中時計方向)に回転させ、前記コントロールレバー(73)を上方向に回転させ、前記操向モータ(27)を逆回転させる。即ち、機体を前進で左旋回(走行クローラ(2)の速度を右側が大、左側が小)させるように構成している。
【0025】
さらに、主変速レバー(68)を後方に倒す後進操作によって操作部材(80)が中立より後方の角度(α2)側に傾き、レバー(19)の右傾動操作によって第2ロッド(122)を引張り操作部材(81)を下方向の角度(β2)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操向アーム(85)側より遠ざけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)側に近づける方向(図6中時計方向)に回転させ、前記コントロールレバー(73)を上方向に回転させ、前記操向モータ(27)を逆回転させる。即ち、機体を後進で右旋回(走行クローラ(2)の速度を左側が大、右側が小)させるように構成している。
【0026】
また、主変速レバー(68)後進操作時で、レバー(19)の左傾動操作によって、操作部材(81)を上方向の角度(β1)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操作部材(81)側に近づけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)より遠ざける方向(図6中反時計方向)に回転させ、前記コントロールレバー(73)を下方向に回転させ、前記操向モータ(27)を正回転させる。即ち、機体を後進で左旋回(走行クローラ(2)の速度を右側が大、左側が小)させるように構成している。
【0027】
このように前進及び後進時の旋回操作において、操向アーム(85)を逆方向に回転させ、前後進の何れにおいても操向レバー(19)の傾動操作方向と機体の旋回方向とを一致させるように構成している。
【0028】
図13にも示す如く、前記操向レバー(19)は左右方向の傾動操作によって機体の左右旋回を行う一方、前後方向の傾動操作によって刈取部(8)の昇降を行うもので、前記操作軸(113)に一対のベベルギヤ(134)(135)を介し左右揺動軸(136)を、また該揺動軸(136)にスイッチ台(137)・前後揺動軸(138)・レバー台(139)を介して操向レバー(19)を前後及び左右揺動自在に連結させている。
【0029】
前記左右揺動軸(136)は操作軸(113)を内挿する操向コラム(140)上端の側面L形状の取付板(141)に回転自在に枢支させ、略半円形の大径ベベルギヤ(135)と平面視L形状のスイッチ台(137)を揺動軸(136)に固定すると共に、スイッチ台(137)に回転自在に取付ける前後揺動軸(138)にレバー台(139)を固定させている。そして前記昇降シリンダ(11)の昇降用バルブを操作する下降及び上昇用スイッチ(142)(143)を前記スイッチ台(137)の外側面に固設すると共に、前記スイッチ(142)(143)をオン・オフ動作するスイッチ操作板(144)を前後揺動軸(138)に固定させて、操向レバー(19)の前或いは後傾動によってスイッチ(142)(143)をオン・オフして刈取部(8)を上げ或いは下げ動作させ、またレバー(19)の左或いは右傾動によって操作軸(113)を正逆回動して機体を左或いは右旋回させるように構成している。また前記レバー(19)のノブ部(19a)には旋回方向微調節用のフィットステアリング(145)を設けて、指先による左右傾動操作で条合せ時などの旋回方向の微調節を行うように構成している。
【0030】
図1、図14乃至図16に示す如く、前記出力アーム機構(119)は、前記セクタギヤ(116)の回転軸(115)下端に基端を固設する出力体である出力アーム(146)と、出力アーム(146)に固設する左右1対の自動操向用左右旋回シリンダ(147)(148)を有するシリンダ体(149)と、シリンダ体(149)先端中央の回動自在な枢支軸(150)に固設する略T字形の旋回アーム(151)と、前記枢支軸(149)の下端外周に嵌合する手動用連動バネである捩りコイル式の鋏形中央復帰バネ(152)と、前記旋回アーム(151)に上端を嵌合させてバネ(152)の両脚部(152a)間に中間を挿通させ下端に前記第1ロッド(120)を連結させる旋回軸(153)と、前記シリンダ体(149)に嵌設してバネ(152)の両脚部(152a)先端に下端を当接させてバネ力による両脚部(152a)の復元を阻止して位置規制するバネ規制軸(154)とを備え、前記旋回アーム(151)の両翼部(151a)を旋回シリンダ(147)(148)のピストン(147a)(148a)先端に臨ませて、フィットステアリング(145)中立の左右ピストン(147a)(148a)退入時には、前記バネ(152)の中立復帰力で旋回アーム(151)の中立を維持させて第1ロッド(120)も動作させず、操向レバー(19)によって図15仮想線に示す如く回転軸(115)と一体にシリンダ体(149)が左右に回動するときにのみ、第1ロッド(20)を動作させて機体を旋回するように構成している。そして操向レバー(19)による機体の旋回操作時或いは中立時の何れにおいても、図16に示す如く前記フィットステアリング(145)が操作され左右旋回シリンダ(147)(148)の何れか一方のピストン(147a)(148a)が伸長し(ピストン(147a)(148a)の伸長力>バネ(152)の中立復帰力)、前記バネ(152)に抗し旋回アーム(151)が回動するとき、操向レバー(19)位置に関係なく左右一定のストローク位置まで第1ロッド(120)を動作させて、機体を緩やかに旋回するように構成している。
【0031】
図17に示す如く前記旋回シリンダ(147)(148)に油圧を送給する油圧ポンプ(155)と、シリンダ(147)(148)間に左右旋回ソレノイド(156a)(156b)で操作される自動旋回バルブ(156)を介設して、ソレノイド(156a)(156b)でもって左右何れか一方のシリンダ(147)(148)のピストン(147a)(148a)のみを伸長させて機体の旋回を行うように構成している。
【0032】
図18に示す如く、未刈り穀稈を引起す引起タイン(157)…を備えた6条分の引起ケース(158)…と、未刈り穀稈列(159)…を分草する6条分の分草板(160)…を設けると共に、右走行クローラ(2)前方に最右側の引起ケース(158)を配置させ、各引起ケース(158)…下端側で前方に引起分草フレーム(161)…を延設させ、各フレーム(161)…前端部に前記各分草板(160)…を取付け、最右側から2番目の分草板(160)後側の刈取分草フレーム(161)にリミットスイッチ形左右操向センサ(162)(163)を設け、未刈り穀稈列(159)に対する本機の走行位置を前記操向センサ(162)(163)によって検出させるもので、前記右から2番目の分草板(160)左側及び右側の各未刈り穀稈列(159)(159)に当接させる左右操向用センサアーム(164)(165)を設け、未刈り穀稈列(159)(159)にセンサアーム(164)(165)が当接して後退したときに操向センサ(162)(163)がオンになるように構成している。
【0033】
また、図19に示す如く、前記旋回バルブ(156)制御によって進路を修正する自動操向動作を行わせる自動操向スイッチ(166)と、前記操向センサ(162)(163)と、前記フィットステアリング(145)の左右微小旋回検出スイッチ(145a)(145b)と、旋回用無段変速機構(28)の旋回操作量を検出する旋回量センサ(167)とを操向コントローラ(168)に接続させると共に、前記旋回ソレノイド(156a)(156b)にコントローラ(168)を接続させている。
【0034】
而して図20に示す如く、左右操向センサ(162)(163)の検出値に基づく自動操向制御にあっては、左右操向センサ(162)(163)が共にオン或いはオフのときには機体を直進走行させ、また左操向センサ(162)がオンで右操向センサ(163)がオフのときには左旋回ソレノイド(156a)の動作によって機体を左旋回させ、さらに左旋回センサ(162)がオフで右操向センサ(163)がオンのときには右旋回ソレノイド(156b)の動作によって機体を右旋回させるものである。
【0035】
また、手動操向制御中などにあって前記フィットステアリング(145)の左右傾動操作を左右検出スイッチ(145a)(145b)が検出するときには、操向レバー(19)の操作位置に関係なく、左右旋回ソレノイド(156a)(156b)によって、旋回シリンダ(147)(148)を動作させ第1ロッド(120)を所定の微小旋回位置まで移動させて、微小の旋回量で機体を緩やかに旋回するものである。
【0036】
このように、本実施例の場合旋回用の油圧式無段変速機構(28)にサーボ機構を有しない構造においても、前記旋回シリンダ(147)(148)を有する出力アーム機構(119)でもって自動操向や微小旋回制御が可能となるものである。
【0037】
また図21に示す如く、前記操向レバー(19)は丸形操向ハンドル(169)と交換自在に形成するもので、丸形操向ハンドル(169)の右側部にフィットステアリング(145)を設けて、丸形操向ハンドル(169)を手で握った状態で指先によるフィットステアリング(145)の操作を可能に構成するものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】出力アーム機構部の説明図である。
【図2】コンバインの全体側面図である。
【図3】コンバインの全体平面図である。
【図4】ミッション駆動系の説明図である。
【図5】主変速レバー及び操向レバーの操作系の斜視説明図である。
【図6】走行変速及び操向操作部の側面説明図である。
【図7】操作部の正面説明図である。
【図8】操作部の平面説明図である。
【図9】操作部材の側面説明図である。
【図10】操作部材の正面説明図である。
【図11】操作部材の平面説明図である。
【図12】旋回操作軸部の平面説明図である。
【図13】リンク機構部の平面説明図である。
【図14】出力アーム機構部の側面説明図である。
【図15】出力アーム機構部の作動状態を示す説明図である。
【図16】出力アーム機構部の作動状態を示す説明図である。
【図17】油圧回路図である。
【図18】操向センサ部の取付説明図である。
【図19】制御回路図である。
【図20】フローチャートである。
【図21】操向ハンドルの設置説明図である。
【符号の説明】
【0039】
(2) 走行クローラ(走行部)
(19) 操向レバー(操向部材)
(25) 走行用油圧式無段変速機構
(28) 操向用油圧無段変速機構
(33) 差動機構
(71) 操向リンク機構(操向リンク)
(145) フィットステアリング
(146) 出力アーム(出力体)
(147)(148) 旋回シリンダ
(152) バネ
(169) 操向ハンドル
【技術分野】
【0001】
本発明は刈取部で刈取った穀稈を脱穀部で脱穀処理するようにしたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、左右のサイドクラッチを切動作することによって、機体の自動操向や操向方向の微調整を行うようにしたコンバインがあった(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平3−175904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような左右一方のサイドクラッチの切動作で操向操作を行う場合、旋回する側の走行部の駆動力がなく、片側の駆動力のみによる旋回が行われるため、湿田や軟弱地では正確な旋回動作が行われ難いという不都合があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで、本発明では、走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作を可能に構成したことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明では、走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作を可能に構成したため、湿田や軟弱地での操向性能を向上させると共に、操向ハンドルを手で握った状態で指先によるフィットステアリングの操作行うことによって、条合せ時などの旋回方向の微調節を行う場合に、操向方向の微調整を容易に可能とさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は操向操作部の説明図、図2は全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行部である走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧昇降シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は操向レバー(19)及び運転席(20)などを備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(18)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0007】
また、図4に示す如く、前記走行クローラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、1対の油圧変速ポンプ(23)及び油圧変速モータ(24)からなる走行用の油圧式無段変速機構(25)と、1対の油圧操向ポンプ(26)及び油圧操向モータ(27)からなる旋回用の油圧式無段変速機構(28)とを備え、前記エンジン(21)の出力軸(21a)の駆動力を変速及び操向ポンプ(23)(26)の入力軸(29)にカウンタケース(30)を介してベルト伝動させ、各ポンプ(23)(26)を駆動するように構成している。
【0008】
そして、前記変速モータ(24)の出力軸(31)に、副変速機構(32)及び強制差動機構(33)を介し、左右走行クローラ(2)(2)の駆動輪(34)(34)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有し、該遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ(37)…と、各プラネタリギヤ(37)…に噛合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0009】
さらに、前記各プラネタリギヤ(37)…は、サンギヤ軸(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は、各プラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有し、サンギヤ軸(39)と同一軸芯上のキャリヤ軸(40)に回転自在に支持させている。
【0010】
またさらに、走行用の油圧式無段変速機構(25)は、変速ポンプ(23)の回転斜板(23a)の角度変更調節により変速モータ(24)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、変速モータ(24)の回転出力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)から、各ギヤ(43)(44)(45)及び副変速機構(32)を介し、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成している。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(45)を有する副変速軸(47)と、前記センタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する駐車ブレーキ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とブレーキ軸(49)間に、低速用ギヤ(50)(48)及び中速用ギヤ(51)(52)及び高速用ギヤ(53)(54)を設け、中央位置の副変速切換用ギヤ(51)のスライダ(51a)の摺動操作によって副変速の低速と中速と高速の切換を行うように構成している。なお、低速と中速の間及び中速と高速の間には中立ゾーンを有する。また前記駐車ブレーキ軸(49)に車速検出ギヤ(55)と、該ギヤ(55)の回転数によって車速を検出する車速センサ(56)を設けると共に、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取PTO軸(57)のPTO入力ギヤ(58)に、前記出力軸(31)の伝達ギヤ(42)を噛合連結させている。
【0011】
そして、前記センタギヤ(46)を介しサンギヤ軸(39)に伝達された変速モータ(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)(35)を介して左右キャリヤ軸(40)(40)に伝達させると共に、各キャリヤ軸(40)(40)に伝達された回転出力を左右1対2組の減速ギヤ(60)(61)・(60)(61)を介して左右の駆動輪(34)(34)の車軸(34a)(34a)にそれぞれ伝えるように構成している。
【0012】
また、旋回用の油圧式無段変速機構(28)は、操向ポンプ(26)の回転斜板(26a)の角度変更調節により操向モータ(27)の正逆回転切換と回転数の制御を行うもので、操向モータ(27)の出力軸(62)の出力ギヤからギヤ伝達機構(63)を介し最終出力軸である旋回軸(64)の旋回ギヤ(65a)(65b)に回転出力を伝達し、右側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に対して右旋回ギヤ(65a)を噛合させ、また左側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に逆転軸(66)の逆転ギヤ(67)を介して左旋回ギヤ(65b)を連結させ、操向モータ(27)の正転時に左右のリングギヤ(38)(38)を左右同一回転数で回転させ、かつ左リングギヤ(38)を正転させ、右リングギヤ(38)を逆転させるように構成している。
【0013】
而して、旋回用の操向モータ(27)の駆動を停止させ、かつ左右リングギヤ(38)を静止固定させた状態で、走行用の変速モータ(24)を駆動させると、変速モータ(24)からの回転出力はセンタギヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ(37)及びキャリヤ(41)及び減速ギヤ(60)(61)を介して左右の車軸(34a)(34a)に左右同一回転方向でかつ同一回転数で伝達され、機体の前後直進走行が行われる。一方、走行用の変速モータ(24)を停止させ、かつ左右のサンギヤ(36)(36)を静止固定させた状態で、旋回用の操向モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ機構(35)が正或いは逆回転し、また右側の遊星ギヤ機構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ(2)(2)の一方を前進回転させかつもう一方を後進回転させ、機体を左或いは右にその場でスピンターン(心地旋回)させ、圃場枕地での方向転換などを行うように構成している。
【0014】
また、走行用の変速モータ(24)を駆動させながら、旋回用の操向モータ(27)を駆動すると、左右走行クローラ(2)(2)の駆動速度に差が生じて機体を左右に旋回させ、旋回半径の大きい旋回によって走行方向が修正され、また前記旋回半径は左右走行クローラ(2)(2)の速度差に応じて決定されるように構成している。
【0015】
図5乃至図12に示す如く、前記走行用の油圧式無段変速機構(25)に連結する主変速レバー(68)と、旋回用の油圧式無段変速機構(28)に連結する操向レバー(19)とを、変速及び旋回連動機構(69)に連動連結させると共に、該連動機構(69)を走行変速及び操向リンクであるリンク機構(70)(71)介し走行及び旋回用の無段変速機構(25)(28)のコントロールレバー(72)(73)に連動連結させている。
【0016】
前記連動機構(69)は、主変速レバー(68)の基端折曲部(68a)を筒軸(74)に左右揺動自在に支持する回動板(75)と、機体側の本機フレーム(76)に固設して前記回動板(75)を左右方向の第1枢軸(77)を介し前後回動自在に支持する固定取付板(78)と、前記枢軸(77)と直交する前後方向の第2枢軸(79)を介して回動板(75)に連結させて該軸(79)回りに回動自在に設ける変速操作部材(80)と、前記第2枢軸(79)の軸回りに回動自在に連結させる操向操作部材(81)とを備え、変速及び操向操作部材(80)(81)の第2枢軸(79)とは偏心位置の各操作出力部(80a)(81a)を変速及び操向リンク機構(70)(71)に連動連結させている。
【0017】
前記変速及び操向リンク機構(70)(71)は、連動機構(69)後方位置で本機フレーム(76)側に揺動軸(82)外側の揺動筒軸(83)を介し支持する変速アーム(84)と、前記揺動軸(82)に基端を固設する操向アーム(85)と、前記出力部(80a)(81a)の各操作出力軸(86)(87)と各アーム(84)(85)間を連結する自在継手軸(88)(89)と、前記揺動軸(82)の右端に固設する操向出力アーム(90)と、前記運転キャビン(18)の回動支点軸(92)の支点軸受(93)に取付ける中間軸(94)に回転自在に設ける変速及び操向用第1揺動アーム(95)(96)と、前記アーム(84)(90)と第1揺動アーム(95)(96)の各先端間をそれぞれ連結する変速及び操向用自在継手形第1ロッド(97)(98)と、前記中間軸(94)に設けて第1揺動アーム(95)(96)に一体連結する変速及び操向用第2揺動アーム(99)(100)と、前記ミッションケース(22)上部の軸受板(101)に取付ける支軸(102)に回動自在に支持させる変速及び操向用筒軸(103)(104)と、該筒軸(103)(104)に基端を固設する第1揺動アーム(105)(106)と前記第2揺動アーム(99)(100)の各先端間を連結する変速及び操向用自在継手形第2ロッド(107)(108)と、前記筒軸(103)(104)に基端を固設する第2揺動アーム(109)(110)と前記コントロールレバー(72)(73)の各先端間を連結させる変速及び操向用自在継手形第3ロッド(111)(112)とを備え、前記第1枢軸(77)を中心とした変速操作部材(80)の回動によって走行用のコントロールレバー(72)を、また走行中の第2枢軸(79)を中心とした操向操作部材(81)の回動によって操向用のコントロールレバー(73)を操作して変速及び操向制御を行うように構成している。
【0018】
一方、前記操向レバー(19)下端の旋回操作軸(113)にギヤ(114)を設け、この後方の回転軸(115)に取付けるセクタギヤ(116)に前記ギヤ(114)を噛合せると共に、前記主変速レバー(68)位置下方に配設する操向軸(117)の第1揺動アーム(118)先端と、前記回転軸(115)に備える出力アーム機構(119)との間を自在継手形操向第1ロッド(120)を介して連結させ、操向軸(117)の第1揺動アーム(118)と一体の第2揺動アーム(121)を、前記自在継手軸(89)の前端に自在継手形操向第2ロッド(122)を介して連結させ、前記レバー(19)の左右傾動操作によって前記第2枢軸(79)を中心として操向操作部材(81)を回動するように構成している。
【0019】
また、前記旋回操作軸(113)のギヤ(114)下方に中立位置決め板(123)を設け、該位置決め板(123)下面の突出軸(124)に操向検出リンク(125)の一端を連結させ、前記回転軸(115)の右側に配設する減速アーム軸(126)の第1揺動アーム(127)と前記検出リンク(125)他端の長孔(125a)とを軸(128)を介し連結させると共に、前記操向軸(117)の減速アーム(129)と減速アーム軸(126)の第2揺動アーム(130)の各先端間を自在継手形第1減速ロッド(131)で連結させ、前記変速操作部材(80)の最右端の減速伝達軸(132)と第2揺動アーム(130)の他端間を自在継手形第2減速ロッド(133)で連結させ、走行状態で前記レバー(19)の操向操作量を大きくする程第2減速ロッド(133)を下方に引張り、操向操作量に比例させて走行速度を減速させるように構成している。
【0020】
而して、図12に示す如く、前記変速及び操向操作部材(80)(81)を軸回りに回動支持させる第2枢軸(79)と、操向アーム(85)に連結させる継手軸(89)の自在継手部(89a)とを前後方向の水平ライン(L1)上に位置させ、また前記操作出力軸(86)(87)に連結させる自在継手軸(88)(89)の自在継手部(88b)(89b)と、第1枢軸(77)とを前記ライン(L1)に直交させる左右水平ライン(L2)上に位置させ、さらに前記変速アーム(84)に連結させる継手軸(88)との自在継手部(88a)と前記継手部(89a)を前記ライン(L2)と平行な左右水平ライン(L3)上に位置させ、且つ継手部(89a)に継手部(88a)を可及的に接近(最大限近い位置)させて配置させ、主変速レバー(68)及び操向レバー(19)を中立位置に支持しているとき、前記レバー(68)または(19)の何れか一方が操作されても、各操作部材(80)(81)を第1及び第2枢軸(77)(79)回りに回動させるだけで、継手軸(88)(89)にまで前記レバー(68)または(19)の操作力が及ばないように構成している。
【0021】
そして、図9、図12に示す如く、主変速レバー(68)を前後進操作し、第1枢軸(77)を中心として操作部材(80)を前後に角度(α1)(α2)傾けるとき、前記継手軸(88)を引張り或いは押して変速アーム(84)を動作させ、走行速度の前後進切換を行うと共に、図10に示す如く主変速レバー(68)が中立以外の位置に操作されている状態で、操向レバー(19)を傾動操作し、第2枢軸(79)を中心として操作部材(81)を上下に角度(β1)(β2)傾けるとき、継手軸(89)を引張り或いは押して操向アーム(85)を動作させ、機体を左及び右旋回させる操向動作を行わせるもので、主変速レバー(68)の中立時に旋回操作を行っても、継手部(89a)を支点として継手軸(89)はライン(L1)を中心とした円錐面上で回転移動し、ライン(L1)と軸(77)の交点を中心とする同一円周上を継手部(89b)が移動し、継手部(89b)とライン(L3)の距離が略一定に保たれ、したがって操向アーム(85)は動作しない。そして主変速レバー(68)が中立位置以外のときにレバー(19)の旋回操作が行われると、操向アーム(85)は動作するもので、前後進に切換わるとき操向アーム(85)は前後逆方向に動作し、操向モータ(27)を前進時と後進時では逆方向に回転させるように構成したものである。
【0022】
例えば、走行用の変速モータ(24)の正回転時を前進時とすると、逆回転時の後進時には旋回用の操向モータ(27)による遊星ギヤ機構(35)の作用は前進時と後進時では逆となるもので、前進時と後進時のレバー(19)操作による機体の旋回方向を一致させるため、変速モータ(24)の逆回転(後進)時には操向ポンプ(26)の斜板角度を逆方向に切換え、操向モータ(27)を前進時と後進時では逆方向に回転させるように構成している。
【0023】
また、前進操作時の操作部材(80)が中立より前方の角度(α1)側に傾き、レバー(19)の右傾動操作によって第2ロッド(122)を引張り操作部材(81)を下方向の角度(β2)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操向アーム(85)側に近づけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)より遠ざける方向(図6中反時計方向)に回転させ、前記第1及び第2ロッド(98)(108)などを介しコントロールレバー(73)を下方向に回転させ、旋回用の操向モータ(27)を正回転させる。即ち、機体を前進で右旋回(走行クローラ(2)の速度を左側が大、右側が小)させるように構成している。
【0024】
さらに、主変速レバー(68)を前方に倒す前進操作時、レバー(19)の左傾動操作によって第2ロッド(122)を押し上げ、操作部材(81)を上方向の角度(β1)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操作アーム(85)側より遠ざけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)側に近づける方向(図6中時計方向)に回転させ、前記コントロールレバー(73)を上方向に回転させ、前記操向モータ(27)を逆回転させる。即ち、機体を前進で左旋回(走行クローラ(2)の速度を右側が大、左側が小)させるように構成している。
【0025】
さらに、主変速レバー(68)を後方に倒す後進操作によって操作部材(80)が中立より後方の角度(α2)側に傾き、レバー(19)の右傾動操作によって第2ロッド(122)を引張り操作部材(81)を下方向の角度(β2)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操向アーム(85)側より遠ざけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)側に近づける方向(図6中時計方向)に回転させ、前記コントロールレバー(73)を上方向に回転させ、前記操向モータ(27)を逆回転させる。即ち、機体を後進で右旋回(走行クローラ(2)の速度を左側が大、右側が小)させるように構成している。
【0026】
また、主変速レバー(68)後進操作時で、レバー(19)の左傾動操作によって、操作部材(81)を上方向の角度(β1)側に傾けることにより、操作部材(81)の出力部(81a)を操作部材(81)側に近づけ、揺動軸(82)を中心として操向アーム(85)を操作部材(81)より遠ざける方向(図6中反時計方向)に回転させ、前記コントロールレバー(73)を下方向に回転させ、前記操向モータ(27)を正回転させる。即ち、機体を後進で左旋回(走行クローラ(2)の速度を右側が大、左側が小)させるように構成している。
【0027】
このように前進及び後進時の旋回操作において、操向アーム(85)を逆方向に回転させ、前後進の何れにおいても操向レバー(19)の傾動操作方向と機体の旋回方向とを一致させるように構成している。
【0028】
図13にも示す如く、前記操向レバー(19)は左右方向の傾動操作によって機体の左右旋回を行う一方、前後方向の傾動操作によって刈取部(8)の昇降を行うもので、前記操作軸(113)に一対のベベルギヤ(134)(135)を介し左右揺動軸(136)を、また該揺動軸(136)にスイッチ台(137)・前後揺動軸(138)・レバー台(139)を介して操向レバー(19)を前後及び左右揺動自在に連結させている。
【0029】
前記左右揺動軸(136)は操作軸(113)を内挿する操向コラム(140)上端の側面L形状の取付板(141)に回転自在に枢支させ、略半円形の大径ベベルギヤ(135)と平面視L形状のスイッチ台(137)を揺動軸(136)に固定すると共に、スイッチ台(137)に回転自在に取付ける前後揺動軸(138)にレバー台(139)を固定させている。そして前記昇降シリンダ(11)の昇降用バルブを操作する下降及び上昇用スイッチ(142)(143)を前記スイッチ台(137)の外側面に固設すると共に、前記スイッチ(142)(143)をオン・オフ動作するスイッチ操作板(144)を前後揺動軸(138)に固定させて、操向レバー(19)の前或いは後傾動によってスイッチ(142)(143)をオン・オフして刈取部(8)を上げ或いは下げ動作させ、またレバー(19)の左或いは右傾動によって操作軸(113)を正逆回動して機体を左或いは右旋回させるように構成している。また前記レバー(19)のノブ部(19a)には旋回方向微調節用のフィットステアリング(145)を設けて、指先による左右傾動操作で条合せ時などの旋回方向の微調節を行うように構成している。
【0030】
図1、図14乃至図16に示す如く、前記出力アーム機構(119)は、前記セクタギヤ(116)の回転軸(115)下端に基端を固設する出力体である出力アーム(146)と、出力アーム(146)に固設する左右1対の自動操向用左右旋回シリンダ(147)(148)を有するシリンダ体(149)と、シリンダ体(149)先端中央の回動自在な枢支軸(150)に固設する略T字形の旋回アーム(151)と、前記枢支軸(149)の下端外周に嵌合する手動用連動バネである捩りコイル式の鋏形中央復帰バネ(152)と、前記旋回アーム(151)に上端を嵌合させてバネ(152)の両脚部(152a)間に中間を挿通させ下端に前記第1ロッド(120)を連結させる旋回軸(153)と、前記シリンダ体(149)に嵌設してバネ(152)の両脚部(152a)先端に下端を当接させてバネ力による両脚部(152a)の復元を阻止して位置規制するバネ規制軸(154)とを備え、前記旋回アーム(151)の両翼部(151a)を旋回シリンダ(147)(148)のピストン(147a)(148a)先端に臨ませて、フィットステアリング(145)中立の左右ピストン(147a)(148a)退入時には、前記バネ(152)の中立復帰力で旋回アーム(151)の中立を維持させて第1ロッド(120)も動作させず、操向レバー(19)によって図15仮想線に示す如く回転軸(115)と一体にシリンダ体(149)が左右に回動するときにのみ、第1ロッド(20)を動作させて機体を旋回するように構成している。そして操向レバー(19)による機体の旋回操作時或いは中立時の何れにおいても、図16に示す如く前記フィットステアリング(145)が操作され左右旋回シリンダ(147)(148)の何れか一方のピストン(147a)(148a)が伸長し(ピストン(147a)(148a)の伸長力>バネ(152)の中立復帰力)、前記バネ(152)に抗し旋回アーム(151)が回動するとき、操向レバー(19)位置に関係なく左右一定のストローク位置まで第1ロッド(120)を動作させて、機体を緩やかに旋回するように構成している。
【0031】
図17に示す如く前記旋回シリンダ(147)(148)に油圧を送給する油圧ポンプ(155)と、シリンダ(147)(148)間に左右旋回ソレノイド(156a)(156b)で操作される自動旋回バルブ(156)を介設して、ソレノイド(156a)(156b)でもって左右何れか一方のシリンダ(147)(148)のピストン(147a)(148a)のみを伸長させて機体の旋回を行うように構成している。
【0032】
図18に示す如く、未刈り穀稈を引起す引起タイン(157)…を備えた6条分の引起ケース(158)…と、未刈り穀稈列(159)…を分草する6条分の分草板(160)…を設けると共に、右走行クローラ(2)前方に最右側の引起ケース(158)を配置させ、各引起ケース(158)…下端側で前方に引起分草フレーム(161)…を延設させ、各フレーム(161)…前端部に前記各分草板(160)…を取付け、最右側から2番目の分草板(160)後側の刈取分草フレーム(161)にリミットスイッチ形左右操向センサ(162)(163)を設け、未刈り穀稈列(159)に対する本機の走行位置を前記操向センサ(162)(163)によって検出させるもので、前記右から2番目の分草板(160)左側及び右側の各未刈り穀稈列(159)(159)に当接させる左右操向用センサアーム(164)(165)を設け、未刈り穀稈列(159)(159)にセンサアーム(164)(165)が当接して後退したときに操向センサ(162)(163)がオンになるように構成している。
【0033】
また、図19に示す如く、前記旋回バルブ(156)制御によって進路を修正する自動操向動作を行わせる自動操向スイッチ(166)と、前記操向センサ(162)(163)と、前記フィットステアリング(145)の左右微小旋回検出スイッチ(145a)(145b)と、旋回用無段変速機構(28)の旋回操作量を検出する旋回量センサ(167)とを操向コントローラ(168)に接続させると共に、前記旋回ソレノイド(156a)(156b)にコントローラ(168)を接続させている。
【0034】
而して図20に示す如く、左右操向センサ(162)(163)の検出値に基づく自動操向制御にあっては、左右操向センサ(162)(163)が共にオン或いはオフのときには機体を直進走行させ、また左操向センサ(162)がオンで右操向センサ(163)がオフのときには左旋回ソレノイド(156a)の動作によって機体を左旋回させ、さらに左旋回センサ(162)がオフで右操向センサ(163)がオンのときには右旋回ソレノイド(156b)の動作によって機体を右旋回させるものである。
【0035】
また、手動操向制御中などにあって前記フィットステアリング(145)の左右傾動操作を左右検出スイッチ(145a)(145b)が検出するときには、操向レバー(19)の操作位置に関係なく、左右旋回ソレノイド(156a)(156b)によって、旋回シリンダ(147)(148)を動作させ第1ロッド(120)を所定の微小旋回位置まで移動させて、微小の旋回量で機体を緩やかに旋回するものである。
【0036】
このように、本実施例の場合旋回用の油圧式無段変速機構(28)にサーボ機構を有しない構造においても、前記旋回シリンダ(147)(148)を有する出力アーム機構(119)でもって自動操向や微小旋回制御が可能となるものである。
【0037】
また図21に示す如く、前記操向レバー(19)は丸形操向ハンドル(169)と交換自在に形成するもので、丸形操向ハンドル(169)の右側部にフィットステアリング(145)を設けて、丸形操向ハンドル(169)を手で握った状態で指先によるフィットステアリング(145)の操作を可能に構成するものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】出力アーム機構部の説明図である。
【図2】コンバインの全体側面図である。
【図3】コンバインの全体平面図である。
【図4】ミッション駆動系の説明図である。
【図5】主変速レバー及び操向レバーの操作系の斜視説明図である。
【図6】走行変速及び操向操作部の側面説明図である。
【図7】操作部の正面説明図である。
【図8】操作部の平面説明図である。
【図9】操作部材の側面説明図である。
【図10】操作部材の正面説明図である。
【図11】操作部材の平面説明図である。
【図12】旋回操作軸部の平面説明図である。
【図13】リンク機構部の平面説明図である。
【図14】出力アーム機構部の側面説明図である。
【図15】出力アーム機構部の作動状態を示す説明図である。
【図16】出力アーム機構部の作動状態を示す説明図である。
【図17】油圧回路図である。
【図18】操向センサ部の取付説明図である。
【図19】制御回路図である。
【図20】フローチャートである。
【図21】操向ハンドルの設置説明図である。
【符号の説明】
【0039】
(2) 走行クローラ(走行部)
(19) 操向レバー(操向部材)
(25) 走行用油圧式無段変速機構
(28) 操向用油圧無段変速機構
(33) 差動機構
(71) 操向リンク機構(操向リンク)
(145) フィットステアリング
(146) 出力アーム(出力体)
(147)(148) 旋回シリンダ
(152) バネ
(169) 操向ハンドル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、
前記旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、前記操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、前記操向ハンドルを手で握った状態で指先による前記フィットステアリングの操作を可能に構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項1】
走行用油圧式無段変速機構と旋回用油圧式無段変速機構とを差動機構を介し走行部に連結させて、機体の走行変速及び旋回を行うようにしたコンバインにおいて、
前記旋回用油圧式無段変速機構を操作する操向ハンドルを設けると共に、前記操向ハンドルの右側部に、旋回方向微調整用のフィットステアリングを設け、前記操向ハンドルを手で握った状態で指先による前記フィットステアリングの操作を可能に構成したことを特徴とするコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2006−199289(P2006−199289A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105982(P2006−105982)
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【分割の表示】特願平9−219859の分割
【原出願日】平成9年7月30日(1997.7.30)
【出願人】(000006851)ヤンマー農機株式会社 (132)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【分割の表示】特願平9−219859の分割
【原出願日】平成9年7月30日(1997.7.30)
【出願人】(000006851)ヤンマー農機株式会社 (132)
【Fターム(参考)】
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