コンバイン
【課題】本発明では、蓄圧式の燃料噴射装置を有するエンジンを搭載したコンバインの機体上に、燃料フィルタを配置するにあたって、機体内に納まりよく、またフィルタの掃除を行い易くすることを本発明の課題とする。
【解決手段】脱穀装置の側壁1とグレンタンク21の傾斜側壁2との間に引き出し可能に取付フレーム3を設け、この取付フレーム3上に燃料フィルタ4,5を配置した。この燃料フィルタ4,5によって燃料を濾過してから、エンジンの燃料噴射装置の蓄圧室にこの燃料を供給する。また、前記燃料フィルタ5には、燃料を圧送できるポンプを備え、エンスト時にこのポンプを作動して燃料中のエアーを抜くように構成する。
【解決手段】脱穀装置の側壁1とグレンタンク21の傾斜側壁2との間に引き出し可能に取付フレーム3を設け、この取付フレーム3上に燃料フィルタ4,5を配置した。この燃料フィルタ4,5によって燃料を濾過してから、エンジンの燃料噴射装置の蓄圧室にこの燃料を供給する。また、前記燃料フィルタ5には、燃料を圧送できるポンプを備え、エンスト時にこのポンプを作動して燃料中のエアーを抜くように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインのエンジンへの燃料供給構成として、燃料タンクの取り付け構造が特許第3750181号公報や特開平11−243753号公報に記載されているが、燃料タンクからエンジンへの配管経路に設けた燃料フィルタの配置については、明確に記載されていない。
【特許文献1】特許第3750181号公報
【特許文献2】特開平11−243753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンバインのエンジンとして、燃料噴射を高圧で行うことで燃焼効率を高め、騒音を低下し排気ガス浄化作用を向上させたコモンレール式ディゼルエンジンが近年採用されてきた。
【0004】
このコモンレール式ディゼルエンジンは、燃料内の不純物を取り除いて特に浄化する必要があって、燃料フィルタが大型で複数必要になる。このために、コンバインの機体上に燃料フィルタを配置するにあたって機体内に納まりよく、またフィルタの掃除を行い易くすることを本発明の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上述の如き課題を解決するために、以下のような技術的手段を講じる。すなわち、請求項1記載の発明は、脱穀装置(19)の側壁(1)とグレンタンク(21)の底部の傾斜側壁(2)との間に形成される空間部に取付フレーム(3)を後方へ引き出し可能に設け、この取付フレーム(3)に燃料フィルタ(4,5)を支持したことを特徴とするコンバインとした。
【0006】
これにより、グレンタンク21の底部は穀粒を移送ラセンへ滑落させるために下り傾斜させていて、コンバインの機体背面視において脱穀装置19の側壁1との間に三角状の空間部があり、この空間部に燃料フィルタ4,5を配置することが考えられるが、そのまま配置したのでは燃料フィルタ4,5が入り組んだ機体内部となってメンテナンスが困難になる。そこで、この空間部に後方へ引き出し可能な取付フレーム3を設けて、この取付フレーム3に燃料フィルタ4,5を支持することで、取付フレーム3を後方へ引き出してフィルタ4,5の掃除や交換などが容易に行えるようになる。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、前記燃料フィルタ(4,5)を介してエンジン(23)の燃料噴射用の蓄圧室へ燃料を供給するように構成し、該燃料フィルタ(4,5)を互いに濾過目合いの異なるフィルタに形成すると共に、該濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ(5)にポンプによる燃料圧送機能を備えたことを特徴とする請求項1記載のコンバインとした。
【0008】
これにより、例えば燃料切れによってエンジン23が停止した後、燃料を補給してエンジン23を再始動する場合には、エンジン23の燃料供給経路にエアーが入り、このエアーが蓄圧室にまで至って燃料噴射に支障を来たすが、燃料フィルタ4,5のうち濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ5即ち蓄圧室に近い側の燃料フィルタにポンプによる圧送機能を備えているため、このポンプを作動させて燃料を圧送することで、燃料供給経路中のエアーが排除される。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によると、コンバインの機体背面視において脱穀装置19の側壁1との間の空間部を利用して燃料フィルタ4,5を配置できると共に、取付フレーム3を後方へ引き出してフィルタ4,5の掃除や交換などが容易に行え、コンバインの作業能率を向上させることができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明によると、例えば燃料切れによってエンジン23が停止した後、燃料を補給してエンジン23を再始動する場合には、濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ5即ち蓄圧室に近い側の燃料フィルタに備えたポンプを作動させて燃料を圧送することで、燃料供給経路中のエアーを排除して、適切な燃料噴射状態が得られ、エンジン23の再始動を良好に行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明を具現化したコンバインが示されている。
走行装置10を有する車台11の前方には、刈取装置12が設けられている。この刈取装置12には、植立穀稈を分草する複数の分草具13と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置14と、植立穀稈を刈り取る刈刃15と、該刈刃15にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置16が設けられている。この搬送装置16は刈刃15後方の株元搬送装置17と該株元搬送装置17から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置19に供給する供給搬送装置18とから構成されている。
【0012】
車台11の上方には、前記供給搬送装置18から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン20を有する脱穀装置19と、該脱穀装置19の右側方であって、この脱穀装置19で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク21と、該グレンタンク21の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部22が載置されている。また、車台11の前部には走行装置10を駆動するエンジン23が設けられている。
【0013】
脱穀装置19の後方には、前記フィードチェン20から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン24と、該排稈チェン24の終端部下方には排稈を切断するカッター装置25が設けられている。また、この実施例のカッター装置25の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着する場合もある。
【0014】
前記グレンタンク21内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒26と穀粒排出オーガ27から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒26は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ27は油圧シリンダ(図示せず)にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ27は揚穀筒26の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒26が旋回すると、穀粒排出オーガ27も一緒に旋回する構成となっている。
【0015】
また、コンバインは操作部22に設ける副変速レバー28を操作して走行伝動装置内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー29を操作してエンジン23からの動力を油圧無段変速装置74及び走行伝動装置を介して走行装置10の左右のクローラ30,30に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー29の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー29の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
【0016】
また、コンバインは操作部22に設ける前記操向レバー31を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー31の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
【0017】
エンジンの回転は、走行負荷や旋回負荷によって自動的に昇降制御されるようにしているが、この自動制御はON・OFF出来るようにしている。自動制御をOFFした場合にはスロットルレバーで所望のエンジン回転数に変更するが、始動制御から手動制御に切り換えた場合にスロットルレバーの設定回転数にいきなり上昇すると危険であるため、1、2秒をかけて徐々に設定回転数になるようにしている。なお、手動制御でエンジン回転数を変更するにスロットルレバーをUP・DOWNレバーやスイッチにすれば変更制御がやり易くなる。
【0018】
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具13にて分草され、その後、引起装置14にて引き起こされて刈刃15にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置17にて後方へ搬送され、供給搬送装置18へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置18に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置19のフィードチェン20へと引継ぎ搬送され、フィードチェン20で後方へ搬送されながら脱穀装置19にて脱穀し選別されてグレンタンク21に貯留される。
【0019】
図2と図3は、脱穀装置19の右後部を示し、この部分には、脱穀装置19の側壁1とグレンタンク21の下り傾斜側壁2と車台11で囲まれた空間内に、前後方向へスライド固定可能にしたパイプ状の取付フレーム3を設け、この取付フレーム3へ前後に並べて第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を取り付けている。この構成では、第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5の掃除や点検及びカートリッジの交換作業は、取付フレーム3を機体の後方へ引き出して行う。
【0020】
図4は、燃料供給経路の上手側(燃料タンク側)に設けられた濾過目合いの大きい第一燃料フィルタ4と、燃料供給経路の下手側に設けられた濾過目合いの小さい第二燃料フィルタ5を、それぞれ起倒可能にした別々の取付フレーム6,7に取り付けた実施例で、脱穀装置19の二番ラセン50の後側で、車台フレーム11に起立したブラケット7へピン8で取付フレーム7を起倒可能に設けて、この取付フレーム7に第一燃料フィルタ4を取り付けている。尚、前記第二燃料フィルタ5には、ポンプによる圧送機能を備えており、このポンプを作動させて燃料を圧送することで、燃料供給経路中のエアーが排除される。また、二番ラセン50の前側において車台フレーム11に起立したブラケット34へピン35で取付フレーム33を起倒可能に設けて、この取付フレーム33に第二燃料フィルタ5を取り付けている。この取付フレーム33は倒した状態で使用し、二番ラセン50のメンテナンスを行う場合に、起立状態にして二番ラセン50を脱穀装置側壁1から引き抜けるようにする。
【0021】
51は脱穀穀粒を二番処理胴へ送り揚げる二番揚穀筒で、49が一番ラセンでその端部から一番揚穀筒32で穀粒をグレンタンク21へ送り揚げている。9は、燃料タンクを示している。
【0022】
この図4の実施例では、第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5の掃除や点検及びカートリッジの交換作業を、グレンタンク21を側方へ移動した状態で行うため、グレンタンク21が空の場合に作業を行う。
【0023】
図5、図6、図7は、第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を起倒可能にした1つの取付フレーム36に取り付けた実施例で、脱穀装置19の側壁1に沿って前後に車台フレーム11へ立設したブラケット37へ側面視で門型の取付フレーム36をピン38で起倒可能に設けて、この取付フレーム36へ吊り下げた状態で第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を取り付けて、グレンタンク21を側方へ移動した状態でメンテナンスを行う。
【0024】
図8と図9に示す実施例は、機体の後側部に車体フレーム11から取付フレーム39を立設してこの取付フレーム39に第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を吊り下げた構成で、後側をU字状のガード杆84で囲い、全体をカバー(図示省略)で覆っている。
【0025】
図10は、エアー抜きポンプを備えた第一燃料フィルタ4のみを起倒可能な取付フレーム40に取り付けた実施例で、ガス欠で配管のエアー抜きを行う必要時に後カバー41を開き、取付フレーム40を倒して第一燃料フィルタ4の側面に有るポンプボタン85を押して配管のエアー抜きを行う。
【0026】
図11、図19、図20は、操作部22の下部で車体フレーム11上に搭載するエンジン23の側部にエンジン冷却用ファン48の吸引風を利用して冷却するラジエータ43等の取り付け状態を示している。
【0027】
機枠52に取り付けた内側のヒンジ45にシュラウド42とラジエータ43を取り付け、外側のヒンジ46にオイルクーラ・インタークーラ44と全体のラジエータカバー47を取り付けて、それぞれを外側へ大きく開いてメンテナンスを行い易くしている。53はエンジン23の後側カバーで、ラジエータ43を外へ開くと同時にロックが外れて開けるようになっている。なお、シュラウド42とラジエータ43を重ねることなく、横に並べて設けても良く、そうすると厚みを薄く出来る。尚、図19、図20において、Sは座席、Aはエアークリーナである。
【0028】
図12は、ラジエータカバー47を示している。ラジエータカバー47は多孔板や網などでゴミを吸い込まないようにしているが、コンバインでは多くの藁屑等が吸い付いて目詰まりを生じて吸引できなくなる。そこで、張り付いたゴミを落下させるために上下の網部58,59の内側に吸引を部分的に妨げる遮蔽板55,56をゆっくりと回転させて、この遮蔽板55,56が通過する間に張り付いたゴミが落下するようにしている。図に示す構成では電動モータ54によって回転するプーリ60,61で遮蔽板55,56を駆動しているが、上下のプーリ60,61をベルト57で連動し、上側遮蔽板55を下側遮蔽板56よりもゆっくり回転するようにしている。この構成で、エンジン冷却用ファン48側に位置して多くのゴミが付着する下側網部59と少ない上側網部58のゴミ付着量がバランスして掃除のタイミングを同じに出来る。
【0029】
上下の網部58,59の掃除タイミングを合わせる手段としては、下側遮蔽板56の回転外周径を上側遮蔽板55の回転外周径よりも大きくしてゴミ除去面積を広げても良い。この時は上下の遮蔽板55,56の回転数は同一でも良い。
【0030】
なお、上下の遮蔽板55,56は、一部がラップして回転するようにすれば、ゴミ除去面積が広くなる。
図13は、ラジエータカバー47に設ける遮蔽板55,56の駆動方法の別実施例を示している。遮蔽板55,56の軸にギア63,64を設け、両ギア63,64に噛み合わせた小ギア62を中間位置に配置して電動モータ54で駆動している。
【0031】
図14は、遮蔽板55の支持構成を示している。回転中心軸66に直交して設けた支軸67に遮蔽板55の中心側を取り付け、先端側にローラ65を設けてカバー枠68のガイド板86上を転動するようにして、遮蔽板55が網部58へ極接近して回転するようにしている。
【0032】
図15と図16は、ラジエータカバー47に対して一枚の遮蔽板69を設けた構成で、網部87の外側に円形の通風孔72を形成した外カバー70を設けて、外周へ移動するゴミを外カバー70内に案内し、下側に設ける開口部71からゴミを落下させる。
【0033】
図17は、エンジン冷却用ファン48の駆動経路で、エンジン23の動力がベルト伝動機構82で入力軸83から油圧変速装置74へ伝動し、変速された回転が出力軸81で刈取装置や走行装置へ伝動される。さらに、油圧変速装置74から入力軸83の回転が出力軸75で遊星変速機構を内蔵したファン駆動ギアケース73へ入力すると共に変速出力軸81の回転が出力軸76でファン駆動ギアケース73へ入力する。ファン駆動ギアケース73の出力軸77の回転がプーリ78,79とベルト80でエンジン冷却用ファン48の軸を回転する。この構成で、エンジン冷却用ファン48をエンジン出力に対応して正逆転できる。
【0034】
コンバインを走行させて穀稈を刈り取ると、前記の如く、株元搬送装置17と供給搬送装置18で構成された搬送装置16でフィードチェン20に引き継がれて脱穀装置19で脱穀されるが、多量の穀稈を処理するために、搬送装置16とフィードチェン20が高・低の移送速度に切り替えられるようにしている。その制御を図18のフローチャートで説明する。
【0035】
まず、ステップS1で刈取クラッチが入で、ステップS2で脱穀クラッチが入で、ステップS3で引起し変更がNOであれば、ステップS5の副変速が倒伏かのステップに移行し、それ以外はステップS9でフィードチェン20を高速移送に切換える。
【0036】
ステップS4で副変速が倒伏であればステップS5の走行変速用HSTレバーが70%以下かの判定に移行し、NOであればステップS9のフィードチェン20を高速移送に切換え、YESであればステップS7の前に移行する。
【0037】
ステップS4で副変速が倒伏でなければステップS6の走行変速用HSTレバーが35%以下かの判定に移行し、NOであればステップS9のフィードチェン20を高速移送に切換え、YESであればステップS7の穀稈センサ感知後一定時間経過の判定に移行する。
【0038】
ステップS7の判定がNOであればステップS9のフィードチェン20を高速移送に切換え、YESであればステップS8のフィードチェン20を低速移送に切換える。このステップS7の判定は穀稈の引継ぎをスムースにするためである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】コンバインの部分正断面図
【図3】コンバインの部分背面図
【図4】コンバインの部分側面図
【図5】別実施例の部分側面図
【図6】別実施例の部分背面図
【図7】同別実施例の部分背面図
【図8】別実施例の部分平面図
【図9】別実施例の部分側面図
【図10】別実施例の部分平面図
【図11】コンバインの部分平面図
【図12】コンバインの部分拡大側面図
【図13】別実施例の部分拡大側面図
【図14】部分拡大側断面図
【図15】コンバインの別実施例部分拡大側面図
【図16】別実施例の部分拡大側面図
【図17】動力伝動線図
【図18】制御フローチャート図
【図19】図11の側面図
【図20】図11の正面図
【符号の説明】
【0040】
21 グレンタンク
1 脱穀装置の側壁
2 傾斜側壁
3 取付フレーム
4 第一燃料フィルタ
5 第二燃料フィルタ
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインのエンジンへの燃料供給構成として、燃料タンクの取り付け構造が特許第3750181号公報や特開平11−243753号公報に記載されているが、燃料タンクからエンジンへの配管経路に設けた燃料フィルタの配置については、明確に記載されていない。
【特許文献1】特許第3750181号公報
【特許文献2】特開平11−243753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンバインのエンジンとして、燃料噴射を高圧で行うことで燃焼効率を高め、騒音を低下し排気ガス浄化作用を向上させたコモンレール式ディゼルエンジンが近年採用されてきた。
【0004】
このコモンレール式ディゼルエンジンは、燃料内の不純物を取り除いて特に浄化する必要があって、燃料フィルタが大型で複数必要になる。このために、コンバインの機体上に燃料フィルタを配置するにあたって機体内に納まりよく、またフィルタの掃除を行い易くすることを本発明の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上述の如き課題を解決するために、以下のような技術的手段を講じる。すなわち、請求項1記載の発明は、脱穀装置(19)の側壁(1)とグレンタンク(21)の底部の傾斜側壁(2)との間に形成される空間部に取付フレーム(3)を後方へ引き出し可能に設け、この取付フレーム(3)に燃料フィルタ(4,5)を支持したことを特徴とするコンバインとした。
【0006】
これにより、グレンタンク21の底部は穀粒を移送ラセンへ滑落させるために下り傾斜させていて、コンバインの機体背面視において脱穀装置19の側壁1との間に三角状の空間部があり、この空間部に燃料フィルタ4,5を配置することが考えられるが、そのまま配置したのでは燃料フィルタ4,5が入り組んだ機体内部となってメンテナンスが困難になる。そこで、この空間部に後方へ引き出し可能な取付フレーム3を設けて、この取付フレーム3に燃料フィルタ4,5を支持することで、取付フレーム3を後方へ引き出してフィルタ4,5の掃除や交換などが容易に行えるようになる。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、前記燃料フィルタ(4,5)を介してエンジン(23)の燃料噴射用の蓄圧室へ燃料を供給するように構成し、該燃料フィルタ(4,5)を互いに濾過目合いの異なるフィルタに形成すると共に、該濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ(5)にポンプによる燃料圧送機能を備えたことを特徴とする請求項1記載のコンバインとした。
【0008】
これにより、例えば燃料切れによってエンジン23が停止した後、燃料を補給してエンジン23を再始動する場合には、エンジン23の燃料供給経路にエアーが入り、このエアーが蓄圧室にまで至って燃料噴射に支障を来たすが、燃料フィルタ4,5のうち濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ5即ち蓄圧室に近い側の燃料フィルタにポンプによる圧送機能を備えているため、このポンプを作動させて燃料を圧送することで、燃料供給経路中のエアーが排除される。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によると、コンバインの機体背面視において脱穀装置19の側壁1との間の空間部を利用して燃料フィルタ4,5を配置できると共に、取付フレーム3を後方へ引き出してフィルタ4,5の掃除や交換などが容易に行え、コンバインの作業能率を向上させることができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明によると、例えば燃料切れによってエンジン23が停止した後、燃料を補給してエンジン23を再始動する場合には、濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ5即ち蓄圧室に近い側の燃料フィルタに備えたポンプを作動させて燃料を圧送することで、燃料供給経路中のエアーを排除して、適切な燃料噴射状態が得られ、エンジン23の再始動を良好に行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明を具現化したコンバインが示されている。
走行装置10を有する車台11の前方には、刈取装置12が設けられている。この刈取装置12には、植立穀稈を分草する複数の分草具13と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置14と、植立穀稈を刈り取る刈刃15と、該刈刃15にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置16が設けられている。この搬送装置16は刈刃15後方の株元搬送装置17と該株元搬送装置17から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置19に供給する供給搬送装置18とから構成されている。
【0012】
車台11の上方には、前記供給搬送装置18から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン20を有する脱穀装置19と、該脱穀装置19の右側方であって、この脱穀装置19で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク21と、該グレンタンク21の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部22が載置されている。また、車台11の前部には走行装置10を駆動するエンジン23が設けられている。
【0013】
脱穀装置19の後方には、前記フィードチェン20から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン24と、該排稈チェン24の終端部下方には排稈を切断するカッター装置25が設けられている。また、この実施例のカッター装置25の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着する場合もある。
【0014】
前記グレンタンク21内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒26と穀粒排出オーガ27から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒26は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ27は油圧シリンダ(図示せず)にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ27は揚穀筒26の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒26が旋回すると、穀粒排出オーガ27も一緒に旋回する構成となっている。
【0015】
また、コンバインは操作部22に設ける副変速レバー28を操作して走行伝動装置内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー29を操作してエンジン23からの動力を油圧無段変速装置74及び走行伝動装置を介して走行装置10の左右のクローラ30,30に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー29の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー29の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
【0016】
また、コンバインは操作部22に設ける前記操向レバー31を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー31の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
【0017】
エンジンの回転は、走行負荷や旋回負荷によって自動的に昇降制御されるようにしているが、この自動制御はON・OFF出来るようにしている。自動制御をOFFした場合にはスロットルレバーで所望のエンジン回転数に変更するが、始動制御から手動制御に切り換えた場合にスロットルレバーの設定回転数にいきなり上昇すると危険であるため、1、2秒をかけて徐々に設定回転数になるようにしている。なお、手動制御でエンジン回転数を変更するにスロットルレバーをUP・DOWNレバーやスイッチにすれば変更制御がやり易くなる。
【0018】
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具13にて分草され、その後、引起装置14にて引き起こされて刈刃15にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置17にて後方へ搬送され、供給搬送装置18へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置18に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置19のフィードチェン20へと引継ぎ搬送され、フィードチェン20で後方へ搬送されながら脱穀装置19にて脱穀し選別されてグレンタンク21に貯留される。
【0019】
図2と図3は、脱穀装置19の右後部を示し、この部分には、脱穀装置19の側壁1とグレンタンク21の下り傾斜側壁2と車台11で囲まれた空間内に、前後方向へスライド固定可能にしたパイプ状の取付フレーム3を設け、この取付フレーム3へ前後に並べて第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を取り付けている。この構成では、第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5の掃除や点検及びカートリッジの交換作業は、取付フレーム3を機体の後方へ引き出して行う。
【0020】
図4は、燃料供給経路の上手側(燃料タンク側)に設けられた濾過目合いの大きい第一燃料フィルタ4と、燃料供給経路の下手側に設けられた濾過目合いの小さい第二燃料フィルタ5を、それぞれ起倒可能にした別々の取付フレーム6,7に取り付けた実施例で、脱穀装置19の二番ラセン50の後側で、車台フレーム11に起立したブラケット7へピン8で取付フレーム7を起倒可能に設けて、この取付フレーム7に第一燃料フィルタ4を取り付けている。尚、前記第二燃料フィルタ5には、ポンプによる圧送機能を備えており、このポンプを作動させて燃料を圧送することで、燃料供給経路中のエアーが排除される。また、二番ラセン50の前側において車台フレーム11に起立したブラケット34へピン35で取付フレーム33を起倒可能に設けて、この取付フレーム33に第二燃料フィルタ5を取り付けている。この取付フレーム33は倒した状態で使用し、二番ラセン50のメンテナンスを行う場合に、起立状態にして二番ラセン50を脱穀装置側壁1から引き抜けるようにする。
【0021】
51は脱穀穀粒を二番処理胴へ送り揚げる二番揚穀筒で、49が一番ラセンでその端部から一番揚穀筒32で穀粒をグレンタンク21へ送り揚げている。9は、燃料タンクを示している。
【0022】
この図4の実施例では、第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5の掃除や点検及びカートリッジの交換作業を、グレンタンク21を側方へ移動した状態で行うため、グレンタンク21が空の場合に作業を行う。
【0023】
図5、図6、図7は、第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を起倒可能にした1つの取付フレーム36に取り付けた実施例で、脱穀装置19の側壁1に沿って前後に車台フレーム11へ立設したブラケット37へ側面視で門型の取付フレーム36をピン38で起倒可能に設けて、この取付フレーム36へ吊り下げた状態で第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を取り付けて、グレンタンク21を側方へ移動した状態でメンテナンスを行う。
【0024】
図8と図9に示す実施例は、機体の後側部に車体フレーム11から取付フレーム39を立設してこの取付フレーム39に第一燃料フィルタ4と第二燃料フィルタ5を吊り下げた構成で、後側をU字状のガード杆84で囲い、全体をカバー(図示省略)で覆っている。
【0025】
図10は、エアー抜きポンプを備えた第一燃料フィルタ4のみを起倒可能な取付フレーム40に取り付けた実施例で、ガス欠で配管のエアー抜きを行う必要時に後カバー41を開き、取付フレーム40を倒して第一燃料フィルタ4の側面に有るポンプボタン85を押して配管のエアー抜きを行う。
【0026】
図11、図19、図20は、操作部22の下部で車体フレーム11上に搭載するエンジン23の側部にエンジン冷却用ファン48の吸引風を利用して冷却するラジエータ43等の取り付け状態を示している。
【0027】
機枠52に取り付けた内側のヒンジ45にシュラウド42とラジエータ43を取り付け、外側のヒンジ46にオイルクーラ・インタークーラ44と全体のラジエータカバー47を取り付けて、それぞれを外側へ大きく開いてメンテナンスを行い易くしている。53はエンジン23の後側カバーで、ラジエータ43を外へ開くと同時にロックが外れて開けるようになっている。なお、シュラウド42とラジエータ43を重ねることなく、横に並べて設けても良く、そうすると厚みを薄く出来る。尚、図19、図20において、Sは座席、Aはエアークリーナである。
【0028】
図12は、ラジエータカバー47を示している。ラジエータカバー47は多孔板や網などでゴミを吸い込まないようにしているが、コンバインでは多くの藁屑等が吸い付いて目詰まりを生じて吸引できなくなる。そこで、張り付いたゴミを落下させるために上下の網部58,59の内側に吸引を部分的に妨げる遮蔽板55,56をゆっくりと回転させて、この遮蔽板55,56が通過する間に張り付いたゴミが落下するようにしている。図に示す構成では電動モータ54によって回転するプーリ60,61で遮蔽板55,56を駆動しているが、上下のプーリ60,61をベルト57で連動し、上側遮蔽板55を下側遮蔽板56よりもゆっくり回転するようにしている。この構成で、エンジン冷却用ファン48側に位置して多くのゴミが付着する下側網部59と少ない上側網部58のゴミ付着量がバランスして掃除のタイミングを同じに出来る。
【0029】
上下の網部58,59の掃除タイミングを合わせる手段としては、下側遮蔽板56の回転外周径を上側遮蔽板55の回転外周径よりも大きくしてゴミ除去面積を広げても良い。この時は上下の遮蔽板55,56の回転数は同一でも良い。
【0030】
なお、上下の遮蔽板55,56は、一部がラップして回転するようにすれば、ゴミ除去面積が広くなる。
図13は、ラジエータカバー47に設ける遮蔽板55,56の駆動方法の別実施例を示している。遮蔽板55,56の軸にギア63,64を設け、両ギア63,64に噛み合わせた小ギア62を中間位置に配置して電動モータ54で駆動している。
【0031】
図14は、遮蔽板55の支持構成を示している。回転中心軸66に直交して設けた支軸67に遮蔽板55の中心側を取り付け、先端側にローラ65を設けてカバー枠68のガイド板86上を転動するようにして、遮蔽板55が網部58へ極接近して回転するようにしている。
【0032】
図15と図16は、ラジエータカバー47に対して一枚の遮蔽板69を設けた構成で、網部87の外側に円形の通風孔72を形成した外カバー70を設けて、外周へ移動するゴミを外カバー70内に案内し、下側に設ける開口部71からゴミを落下させる。
【0033】
図17は、エンジン冷却用ファン48の駆動経路で、エンジン23の動力がベルト伝動機構82で入力軸83から油圧変速装置74へ伝動し、変速された回転が出力軸81で刈取装置や走行装置へ伝動される。さらに、油圧変速装置74から入力軸83の回転が出力軸75で遊星変速機構を内蔵したファン駆動ギアケース73へ入力すると共に変速出力軸81の回転が出力軸76でファン駆動ギアケース73へ入力する。ファン駆動ギアケース73の出力軸77の回転がプーリ78,79とベルト80でエンジン冷却用ファン48の軸を回転する。この構成で、エンジン冷却用ファン48をエンジン出力に対応して正逆転できる。
【0034】
コンバインを走行させて穀稈を刈り取ると、前記の如く、株元搬送装置17と供給搬送装置18で構成された搬送装置16でフィードチェン20に引き継がれて脱穀装置19で脱穀されるが、多量の穀稈を処理するために、搬送装置16とフィードチェン20が高・低の移送速度に切り替えられるようにしている。その制御を図18のフローチャートで説明する。
【0035】
まず、ステップS1で刈取クラッチが入で、ステップS2で脱穀クラッチが入で、ステップS3で引起し変更がNOであれば、ステップS5の副変速が倒伏かのステップに移行し、それ以外はステップS9でフィードチェン20を高速移送に切換える。
【0036】
ステップS4で副変速が倒伏であればステップS5の走行変速用HSTレバーが70%以下かの判定に移行し、NOであればステップS9のフィードチェン20を高速移送に切換え、YESであればステップS7の前に移行する。
【0037】
ステップS4で副変速が倒伏でなければステップS6の走行変速用HSTレバーが35%以下かの判定に移行し、NOであればステップS9のフィードチェン20を高速移送に切換え、YESであればステップS7の穀稈センサ感知後一定時間経過の判定に移行する。
【0038】
ステップS7の判定がNOであればステップS9のフィードチェン20を高速移送に切換え、YESであればステップS8のフィードチェン20を低速移送に切換える。このステップS7の判定は穀稈の引継ぎをスムースにするためである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】コンバインの部分正断面図
【図3】コンバインの部分背面図
【図4】コンバインの部分側面図
【図5】別実施例の部分側面図
【図6】別実施例の部分背面図
【図7】同別実施例の部分背面図
【図8】別実施例の部分平面図
【図9】別実施例の部分側面図
【図10】別実施例の部分平面図
【図11】コンバインの部分平面図
【図12】コンバインの部分拡大側面図
【図13】別実施例の部分拡大側面図
【図14】部分拡大側断面図
【図15】コンバインの別実施例部分拡大側面図
【図16】別実施例の部分拡大側面図
【図17】動力伝動線図
【図18】制御フローチャート図
【図19】図11の側面図
【図20】図11の正面図
【符号の説明】
【0040】
21 グレンタンク
1 脱穀装置の側壁
2 傾斜側壁
3 取付フレーム
4 第一燃料フィルタ
5 第二燃料フィルタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱穀装置(19)の側壁(1)とグレンタンク(21)の底部の傾斜側壁(2)との間に形成される空間部に取付フレーム(3)を後方へ引き出し可能に設け、この取付フレーム(3)に燃料フィルタ(4,5)を支持したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記燃料フィルタ(4,5)を介してエンジン(23)の燃料噴射用の蓄圧室へ燃料を供給するように構成し、該燃料フィルタ(4,5)を互いに濾過目合いの異なるフィルタに形成すると共に、該濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ(5)にポンプによる燃料圧送機能を備えたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項1】
脱穀装置(19)の側壁(1)とグレンタンク(21)の底部の傾斜側壁(2)との間に形成される空間部に取付フレーム(3)を後方へ引き出し可能に設け、この取付フレーム(3)に燃料フィルタ(4,5)を支持したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記燃料フィルタ(4,5)を介してエンジン(23)の燃料噴射用の蓄圧室へ燃料を供給するように構成し、該燃料フィルタ(4,5)を互いに濾過目合いの異なるフィルタに形成すると共に、該濾過目合いの小さい方の燃料フィルタ(5)にポンプによる燃料圧送機能を備えたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2008−136375(P2008−136375A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−323519(P2006−323519)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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