説明

コンバイン

【課題】開口幅が可変とされたチャフシーブを備えたコンバインであって、前記チャフシーブの開口幅制御をより適切に行える構造簡単なコンバイを提供する。
【解決手段】揺動選別部350と、チャフ用アクチュエータ422と、シーブセンサ440と、グレンタンク13と、重量センサ32と、制御装置100aとを備えたコンバイン201において、制御装置100aは、シーブセンサ440の検出値に基づき算出した制御量に対して重量センサ32の検出値に基づく補正値を加えた補正後制御量で、チャフ用アクチュエータ422を作動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記開口幅を変化させる為のチャフ用アクチュエータと、前記チャフシーブ上の処理物量を検出するシーブセンサとを備え、前記シーブセンサの検出値に基づき前記チャフシーブの開口幅を制御することは、従来から公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
斯かる構成を備えたコンバインにおいては、前記チャフシーブ上の処理物量が多い場合には前記開口幅を大きくすることにより、一番穀粒の漏下率を上げて選別効率の向上を図りつつ、これとは逆に、前記チャフシーブ上の処理物量が少ない場合には前記開口幅を小さくすることにより、切れ藁や藁屑等の不要物の漏下防止を図っている。
【0003】
しかしながら、前記従来の構成においては、前記シーブセンサの検出値のみに基づいて前記チャフシーブの開口幅制御を行っており、実際の収穫穀物量に応じた適切な開口幅制御とは言えない。
【0004】
詳しくは、前記シーブセンサは、前記チャフシーブ上の処理物の層厚(高さ)を検出するように構成されている。
そして、前記従来のコンバインにおいては、前記処理物の層厚が大きい場合には該処理物に含有されている穀粒が多いであろうと推定して、前記開口幅が大きくなるように制御されているが、処理物の全体量に対する含有穀粒量は、収穫対象である穀稈の品種や水分含有量等の性状によって異なる。
従って、前記シーブセンサの検出値のみに基づいて前記チャフシーブの開口幅制御を行う構成では不十分である。
【特許文献1】特開平11−46568号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、開口幅が可変とされたチャフシーブを備えたコンバインであって、前記チャフシーブの開口幅制御をより適切に行える構造簡単なコンバインの提供を、一の目的とする。
又、本発明は、開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記揺動選別部によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンクとを備えたコンバインであって、前記チャフシーブから前記グレンタンクへ至る一番穀粒搬送経路中に生じた詰まり等の不都合を早期に発見し得る構造簡単なコンバインの提供を、他の目的とする。
又、本発明は、チャフシーブの開口幅制御を安価に行えるコンバインの提供を、さらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するために、次の第1から第3態様のコンバインを提供する。
(1)第1態様のコンバイン
開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記開口幅を変化させる為のチャフ用アクチュエータと、前記チャフシーブ上の処理物量を検出するシーブセンサと、前記揺動選別部によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンクと、前記グレンタンクの重量を検出する重量センサと、前記重量センサの検出値に基づき穀粒量を算出すると共に、前記チャフ用アクチュエータの作動制御を司る制御装置とを備えたコンバインであって、前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した制御量に対して前記重量センサの検出値に基づく補正値を加えた補正後制御量で、前記チャフ用アクチュエータを作動させる補正モードを有していることを特徴とするコンバイン。
【0007】
本発明に係る第1態様のコンバインにおいて、好ましくは、前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した前記制御量で前記チャフ用アクチュエータを作動させる標準モードをさらに有し、人為入力信号に応じて前記補正モード及び前記標準モードが切り替え可能とされ得る。
【0008】
(2)第2態様のコンバイン
開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記開口幅を変化させる為のチャフ用アクチュエータと、前記チャフシーブ上の処理物量を検出するシーブセンサと、前記揺動選別部によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンクと、前記グレンタンクの重量を検出する重量センサと、前記重量センサの検出値に基づき穀粒量を算出すると共に、前記チャフ用アクチュエータの作動制御を司る制御装置とを備えたコンバインであって、前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した処理物量に対して、前記重量センサの検出値に基づき算出した穀粒増加量が所定の適正範囲から逸脱していると判断した場合には、警報を発するように構成されていることを特徴とするコンバイン。
【0009】
本発明に係る第2態様のコンバインにおいて、前記警報には、警報表示を行うモニタ等の表示装置による警報、警報音を発する警報ベルや警報光を発する警報灯等による警報が含まれる。
【0010】
(3)第3態様のコンバイン
開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記開口幅を変化させる為のチャフ用アクチュエータと、前記揺動選別部によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンクと、前記グレンタンクの重量を検出する重量センサと、前記重量センサの検出値に基づき穀粒量を算出する制御装置とを備えたコンバインであって、前記制御装置は、前記重量センサの検出値に基づき算出した穀粒増加量を用いて、前記チャフ用アクチュエータの制御量を算出するように構成されていることを特徴とするコンバイン。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る第1態様のコンバインによれば、前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した制御量に対して前記重量センサの検出値に基づく補正値を加えた補正後制御量で、前記チャフ用アクチュエータを作動させる補正モードを有しているので、より適切な前記チャフシーブの開口幅制御が可能になる。
【0012】
本発明に係る第2態様のコンバインによれば、前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した処理物量に対して、前記重量センサの検出値に基づき算出した穀粒増加量が所定の適正範囲から逸脱していると判断した場合には、警報を発するように構成されているので、前記チャフシーブから前記グレンタンクへ至る一番穀粒搬送経路中に生じた詰まり等の不都合の早期発見が可能になる。
【0013】
本発明に係る第3態様のコンバインによれば、前記制御装置は、前記重量センサの検出値に基づき算出した穀粒増加量を用いて、前記チャフ用アクチュエータの制御量を算出するように構成されているので、従来のコンバインで使用されていたようなシーブセンサが不要となり、それだけ前記チャフシーブの開口幅制御を安価に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図4は、それぞれ、本実施の形態に係るコンバイン201の左側面図、平面図、右側面図及び正面図である。
【0015】
本実施の形態に係るコンバイン201は、図1乃至図4に示すように、クローラ式走行装置1上に機体フレーム2が載置され、該機体フレーム2前方に引起こし・刈取部3が昇降可能に配設されている。そして、前記引起こし・刈取部3において、穀稈が前方に突出した分草板4により分草されて、該分草板4の後方に立設された引起こしケース5から突出されたタイン6により引き起こされ、該引起こしケース5の後方に配設された刈刃7にて株元側から刈り取られるようになっている。
【0016】
前記コンバイン201は、さらに、前記引起こし・刈取部3の後方に脱穀部310が配置され、前記引起こし・刈取部3と前記脱穀部310との間に穀稈の刈取・搬送装置8が配設され、該刈取・搬送装置8の後方であって、該脱穀部310の側方にはフィードチェーン装置9が後方に延設されている。そして、前記引起こし・刈取部3で刈り取られた穀稈が前記刈取・搬送装置8における縦搬送装置8aから前記フィードチェーン装置9に受け継がれ、該フィードチェーン装置9によって株元側が後方に搬送され、これにより、穀稈の穂先側が前記脱穀部310内に搬送されて、該脱穀部310にて穀稈の脱穀が行われるようになっている。
【0017】
前記コンバイン201は、さらに、前記刈取・搬送装置8と前記フィードチェーン装置9との間の搬送経路上において、前記フィードチェーン装置9に到来する穀稈を該フィードチェーン装置9に導くように押さえつける縦挟扼杆10が配設されていると共に、前記フィードチェーン装置9にて搬送される穀稈を該フィードチェーン装置9に向けて押さえつけるワラ押さえ部材11が配設されている。
【0018】
前記コンバイン201は、さらに、前記フィードチェーン装置9後端に排藁チェーン18が配設され、該排藁チェーン18後部下方に排藁カッター装置、拡散コンベア(図示せず)などを備えた排藁処理部19が配設されている。そして、前記脱穀部310で脱穀された後の穀稈(排藁)が、前記フィードチェーン装置9から前記排藁チェーン18に搬送されて、そのまま圃場に放出、或いは前記排藁処理部19にて藁片に切断された後に拡散されながら放出されるようになっている。
【0019】
前記コンバイン201は、さらに、前記脱穀部310下方に揺動選別部350が配設され、前記揺動選別部350によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンク13が該脱穀部350の側方に配設されている。そして、前記揺動選別部350にて前記脱穀部310から流下した穀粒や藁屑などから穀粒が選別され、穀粒や藁屑などのうち、選別後の穀粒が、前記グレンタンク13に搬送され、藁屑などが機外に排出されるようになっている。
又、前記グレンタンク13には、穀粒供給口13a(後述する図7参照)が形成され、該穀粒供給口13aと前記揺動選別部350との間には揚穀コンベア80(図7参照)が介設されている。即ち、前記コンバイン201は、穀粒収穫作業の際に、前記揺動選別部350における一番樋510(後述する図5参照)において集約された一番穀粒が、一番搬送コンベア530(図5参照)及び前記揚穀コンベア80を介して、前記穀粒供給口13aから前記グレンタンク13内に供給されて貯留されるようになっている。
なお、前記グレンタンク13の前方には、運転室14が配設されている。
【0020】
図5に、前記脱穀部310及び前記揺動選別部350の模式断面図を示し、図6に、前記脱穀部310及び前記揺動選別部350の模式背面図を示す。
前記脱穀部310は、前記フィードチェーン装置9によって後方へ搬送される穀稈に対して脱穀処理を行うものである。又、前記揺動選別部350は、前記脱穀部310の下方に配設され、該脱穀部310によって脱穀され且つ流下する被脱穀物から穀粒を選別するものである。
【0021】
図5及び図6に示すように、前記脱穀部310は、脱穀機枠321によって画される扱室320と、該扱室320内において機体前後方向に沿った回転軸回りに回転駆動される扱胴330と、該扱胴330の下方に配設された扱胴受網340とを備えている。
前記扱胴330は外周面に立設された扱歯331を有しており、該扱歯331によって、前記フィードチェーン装置9を介して搬送される穀稈の穂先に対して脱穀処理を行えるようになっている。
前記扱胴受網340は、前記扱胴330によって脱穀された前記被脱穀物のうち,所定外径以下のものだけを下方の前記揺動選別部350に流下させるように構成されている。
さらに、該扱胴受網340は、後端部近傍に送塵口341を有しており、該送塵口341から大径の被脱穀物がチャフシーブ420へ落下するように構成されている。
【0022】
前記揺動選別部350は、駆動機構(図示せず)によって揺動されることで比重選別を行う揺動選別機構350Aと、前記揺動選別機構350Aに対して選別風を送出し且つ該選別風を機外に排出する風選別機構350Bとを有している。
【0023】
前記揺動選別機構350Aは、前記脱穀部310から流下される被脱穀物を揺動選別するものであって、前記脱穀部310から流下される被脱穀物を受け止めるように該脱穀部310の下方に配設されたフィードパン410と、前記脱穀部310及び前記フィードパン410からの被脱穀物を受け、該被脱穀物から穀粒を選別する前記チャフシーブ420と、該チャフシーブ420の後方に配設されたストローラック430とを備えている。
なお、前記フィードパン410,前記チャフシーブ420及び前記ストローラック430は、機体長手方向に延びる一対の揺動側板351(図6参照)の間に配設されている。
【0024】
前記フィードパン410は、前記脱穀部310から流下される被脱穀物を前記チャフシーブ420へ搬送するように構成されている。
具体的には、該フィードパン410は、被脱穀物を後方へ搬送する為に、上面が波状に形成された板体とされている。
【0025】
前記チャフシーブ420は、前記脱穀部310及び前記フィードパン410からの被脱穀物を比重選別し得るように構成されている。
具体的には、前記チャフシーブ420は、一対の揺動側板の間において機体幅方向に延びる複数のフィン421であって、間隔を存しつつ機体長手方向に並設された複数のフィン421を有しており、比重選別される穀粒が前記間隔を通って、下方に配置される前記一番樋510へ落下するようになっている。
【0026】
又、前記複数のフィン421は、それぞれの上端部回りに一体的に揺動可能とされており、チャフ用アクチュエータとして作用する開度調整機構422(図5及び図6では図示せず、図10乃至図12参照)によって、傾斜角が変更されることで、前記間隔の開口幅が調整可能とされている。
なお、前記開度調整機構422は、後述する制御装置100から作動信号が入力されるように、該制御装置100の出力系に電気的に接続されている。
【0027】
前記ストローラック430は、前記チャフシーブ420から送られてくる被脱穀物のうち排藁等の大きな不要物を機体後方へ搬送すると共に、穀粒を含む小さな被脱穀物は下方に配置される二番樋520へ落下させ得るように構成されている。
具体的には、前記ストローラック430は、機体長手方向に延びる複数の板状部材431であって、間隔を存しつつ機体幅方向に並設された複数の板状部材431を有しており、前記間隔を介して穀粒等の小さな被脱穀物が前記二番樋520へ落下するようになっている。
なお、前記複数の板状部材431は、それぞれ、上面が波状に形成されており、これにより、排藁等の大きな不要物の後方への搬送を促進させている。
【0028】
前記一番樋510は、前記脱穀機枠の両側板322(図6参照)の間に延びる前方側の傾斜板515及び後方側の第1流穀板511によって側面視凹状に形成されており、前記チャフシーブ420から落下した一番穀粒を凹状部に集約させ得るように構成されている。
該一番樋510の凹状部には機体幅方向に沿って前記一番コンベア530が配設されている。
該一番コンベア530の搬送下流端部は前記揚穀コンベア80に接続されており、既述したように、前記一番樋510の凹状部に集約された穀粒は、該一番コンベア330及び前記揚穀コンベア80によって前記グレンタンク13内に搬入されるようになっている。
【0029】
前記二番樋520は、前記一番樋510の後方に連設されている。
具体的には、該二番樋520は、前記脱穀機枠の両側板322(図6参照)の間に延びる前方側の傾斜板525及び後方側の第2流穀板521によって側面視凹状に形成されており、前記ストローラック430から落下した二番穀粒を凹状部に集約させ得るように構成されている。
該二番樋520の凹状部には機体幅方向に沿って二番コンベア540が配設されている。
該二番コンベア540の搬送下流端部は二番還元コンベア(図示せず)に接続されており、該二番コンベア540及び二番還元コンベアによって、前記二番樋520の凹状部に集約された二番穀粒が、前記フィードパン410上に戻されるようになっている。
【0030】
前記風選別機構350Bは、前記揺動選別機構350Aに対して選別風を送出するように構成されており、選別風によって該揺動選別機構350Aによる穀粒の選別を促進させ得るようになっている。
具体的には、該風選別機構350Bは、前記揺動選別機構350Aに対して下方から上方へ抜ける選別風を送出する唐箕ファン610を備えている。
【0031】
前記唐箕ファン610は、前記チャフシーブ420の前方且つ下方において、機体幅方向に沿った回転軸回りに回転駆動されるように構成されている。
具体的には、該唐箕ファン610は、前記脱穀機枠の両側板322(図6参照)と、後方が開口とされた唐箕ファンケース620とによって画される空間内に配設されており、後方且つ上方へ向けて選別風を送出し得るようになっている。
より詳しくは、該唐箕ファンケース620は、前記唐箕ファン610を囲繞する唐箕フアンケース本体621と、前端部が該唐箕ファンケース本体621に流体接続され且つ後端部が斜め後方へ向けて開口された中空の風路ケース622とを有している。
なお、前記脱穀機枠の側板322には、前記唐箕ファン610へ吸気させる吸入口が設けられている。
【0032】
本実施の形態においては、前記風選別機構350Bは、さらに、前記唐箕ファン610からの選別風を吸引して機外Qに排出させる吸引ファン650を備えている。
具体的には、該吸引ファン650は、前記揺動選別機構350Aの上方において、機体幅方向に沿った回転軸回りに回転駆動されるように構成されている。
より詳しくは、該吸引ファン650は、前記揺動選別機構350Aを向く前方開口661と、機外Qに連通された後方開口662とを有する吸引ファンカバー660に覆われており、前記選別風を前記前方開口661を介して吸引し、前記後方開口662から排出するようになっている。
なお、該吸引ファン650の両側方は、前記脱穀機枠の側壁322によって閉塞されている。
【0033】
図1乃至図4に示すように、前記コンバイン201は、さらに、前記グレンタンク13後方及び上方に穀粒排出装置15が配設されており、前記グレンタンク13内の穀粒が前記穀粒排出装置15に搬送された後、外部に排出されるようになっている。
本実施の形態では、前記コンバイン201は、前記グレンタンク13の内側下部にスクリュー式の排出コンベア16が車輌前後方向(図中X方向)に配設され、該排出コンベア16の一端が前記穀物排出装置15に連設されている。そして、前記グレンタンク13内の穀物が前記排出コンベア16により前記グレンタンク13から前記穀物排出装置15に搬送された後、後述する縦排出オーガ15a及び横排出オーガ15bを経て該横排出オーガ15bの先端部から外部に排出されるようになっている。
【0034】
図7に、前記グレンタンク13及び前記穀粒排出装置15の右側面図を示す。
本実施の形態においては、前記グレンタンク13は、前記機体フレーム2に支持されている。
詳しくは、前記グレンタンク13は、前端側又は後端側の一方側(図示の形態では前端側)が前記機体フレーム2上に位置する閉塞位置と該一方側(図示の形態では前端側)が前記機体フレーム2の外側方に位置する開放位置とをとり得るように、前端側又は後端側の他方側(図示の形態では後端側)が前記機体フレーム2に上下方向(図中Z方向)に沿った軸線回り揺動自在に支持されている。
【0035】
好ましくは、前記グレンタンク13は、前端側又は後端側の他方側(図示の形態では後端側)が前記機体フレーム2に車輌幅方向(図中Y方向)に沿った軸線回り上下揺動自在に支持され得る。
【0036】
詳しくは、前記穀粒排出装置15は、縦排出オーガ15aと横排出オーガ15bとを備えている。前記縦排出オーガ15aは、前記グレンタンク13後方で前記機体フレーム2上に立設されている。
前記グレンタンク13は、前記縦排出オーガ15aを中心にして側方へ回動可能とされると共に、前記縦排出オーガ15aとの許容部59(後述する図8参照)によって、車輌幅方向Yに沿った軸線回り上下揺動可能とされている。
【0037】
又、前記グレンタンク13には、該グレンタンク13の前記上下揺動を固定する上下揺動固定機構60と、該上下揺動固定機構60を操作するための操作部70と、前記縦排出オーガ15aに上下方向Zに沿った軸線回り回動可能に接続される接続ケース135とが配設されている。
本実施の形態においては、前記上下揺動固定機構60は、メンテナンス等で前記グレンタンク13が前記縦排出オーガ15aを中心にして側方へ回動される際に前記操作部70が操作されることで、前記縦排出オーガ15aとの前記許容部59の許容を解消して該縦排出オーガ15aに対する前記グレンタンク13の前記上下揺動を固定するように構成されている。
【0038】
前記上下揺動固定機構60は、前記グレンタンク13の前端側又は後端側の他方側(図示の形態では後端側)に前記縦排出オーガ15aの上部位置に位置するように設けられている。
前記操作部70は、前記グレンタンク13の外側面下部に、ワイヤ等の連結部材64を介して前記上下揺動固定機構60に連動連結されている。
【0039】
図8に、前記上下揺動固定機構60を説明するための図を示す。
図8に示すように、前記上下揺動固定機構60は、前記縦排出オーガ15aを挿通するガイド板61が前記グレンタンク13に設けられている。
本実施の形態においては、前記ガイド板61は、平面視略U字状のものであり、閉塞側内面の湾曲部に対して前記縦排出オーガ15aを狭持するように形成された平面視略M字状の受体62が開放側の両内面に跨がって固設されている。
即ち、前記縦排出オーガ15aは、前記ガイド板61と前記受体62との間に形成される空間に配置されている。
【0040】
さらに、前記ガイド板61の湾曲部と前記縦排出オーガ15aの間には、上下揺動固定用の締付けバンド63が配設されており、前記グレンタンク13は、前記締付けバンド63と前記受体62との空間内において前記縦排出オーガ15aに対して車輌幅方向Yに沿った軸線回り上下揺動可能とされている。
つまり、前記締付けバンド63と前記縦排出オーガ15a間及び前記受体62と前記縦排出オーガ15aの間に隙間が形成され、該隙間が前記許容部59とされている。
前記グレンタンク13は、重量センサ32にて前記グレンタンク13内の穀粒の重量を検出する際に、前記許容部59により、前記グレンタンク13が少なくとも空の状態から満タンの状態の間で車輌幅方向Yに沿った軸線回り上下揺動可能とされている。
【0041】
そして、前記上下揺動固定機構60は、前記締付けバンド63が前記受体62側に引っ張られ締め付けられることによって隙間となる許容部59の許容がなくなり、該縦排出オーガ15aに対して前記グレンタンク13の前記上下揺動が固定されるようになっている。即ち、前記上下揺動固定機構60は、前記グレンタンク13が前記上下揺動の固定状態で前記縦搬出オーガ15aに対して摺動されつつ前記縦排出オーガ15aを中心にして側方へ回動されるようになっている。
【0042】
前記締付けバンド63は、上下方向Zに関し所定の幅を有すると共に、前記縦排出オーガ15aの外周の略半分より長い長さを有し、弾性を有する板体で構成されている。
又、前記締付けバンド63は、一端部が前記ガイド板61の車輌幅方向Y一方側に設けられた枢支軸65に枢結され、且つ、他端部が固定部材66を介して前記操作部70を構成する前記連結部材64の一端部に固定されている。
又、前記締付けバンド63は、バネ等の付勢部材68によって前記縦排出オーガ15aから離間する方向に付勢されている。
【0043】
斯かる構成を備えることにより、前記上下揺動固定機構60は、前記締付けバンド63が前記付勢部材68の付勢力により前記縦排出オーガ15aから離間する方向、つまり、前記受体62の該縦排出オーガ15a側への締め付けを緩める方向に付勢されることで、前記許容部59の隙間が大きくされ、穀粒重量を正確に測定できるようになっている。
詳しくは、前記付勢部材68は、前記締付けバンド63が前記縦排出オーガ15aから離間方向に付勢されるように、一端部が前記締付けバンド63に設けられたバンド側係止部67aに係止され、且つ、他端部が前記ガイド板61に設けられたガイド板側係止部67bに係止されている。
【0044】
一方、前記ガイド板61は、ワイヤ受69を有している。
本実施の形態においては、前記ワイヤ受69は、開放側端部の外側面に一体的に設けられ、前記連結部材64による引っ張り方向が前記縦排出オーガ15aの外周の略接線方向となるように該連結部材64におけるアウタ64aの一端部を支持している。
【0045】
前記連結部材64は、図7に示すように、他端が前記操作部70に連結されており、前記連結部材64及び前記締付けバンド63を介して前記受体62を前記縦排出オーガ15a側へ締付ける締付け位置と前記締付けを解除する解除位置とをとり得るように構成されたグレンタンク固定用操作部材71と、該グレンタンク固定用操作部材71を前記締付け位置でロックするロック操作部材72とを備えている。
そして、前記上下揺動固定機構60は、前記操作部70が前記締付け位置に位置することで、前記受体62が前記縦排出オーガ15a側へ締付けられ、前記グレンタンク13の前記上下揺動が固定されるようになっている。
本実施の形態では、前記操作部70は、前記グレンタンク13の前部の下側部に配置されており、前記グレンタンク固定用操作部材71及び前記ロック操作部材72が何れもレバー部材とされている。
【0046】
本実施の形態においては、前記上下揺動固定機構60は、前記操作部70における前記グレンタンク固定用レバー71が外側方へ回動されることにより、前記連結部材64が前方へ引っ張られ、該連結部材64に連動して、前記締付けバンド63の一端部が引っ張られ、さらに、前記受体62が前記縦排出オーガ15a側へ締付けられ、前記許容部59の許容がなくなることで、前記グレンタンク13が前記縦排出オーガ15aに締付け固定されるようになっている。そして、この締付け状態は、前記ロックレバー72のフック部72aが前記レバー71の係止部71bに係止されることで維持されるようになっている。
【0047】
前記接続ケース135は、前記グレンタンク13に設けられており、前記縦排出オーガ15aに対する該グレンタンク13の前記上下揺動を許容するように、該縦排出オーガ15aに上下方向Zに沿った軸線回り回動可能に接続される。又、前記接続ケース135は、前記排出オーガ15a,15b内にそれぞれ配設される図示しない搬送コンベア及び前記排出コンベア16の駆動機構(図示省略)を収容している。
【0048】
図1乃至図4及び図7に示すように、前記穀粒排出装置15において、前記横排出オーガ15bは、前記縦排出オーガ15aの部上に備えられた回動支点により上下方向に回動可能とされていると共に、前記縦排出オーガ15aを中心にして側方へ回動可能とされている。
【0049】
本実施の形態においては、前記穀粒排出装置15は、昇降用アクチュエータによって、前記横排出オーガ15bが上下方向に回動されるようになっている。
【0050】
詳しくは、前記横排出オーガ15bは、基端部が前記縦排出オーガ15aの上端部に上下回動可能に枢着されている。
前記昇降用アクチュエータとして作用するオーガ昇降シリンダ130は、油圧制御バルブの切換により伸縮されるように構成されており、一端部が前記縦排出オーガ15a側面より突設されたブラケット131に回動可能に枢着され、且つ、他端部が前記横排出オーガ15b側面より突設されたブラケット132に回動可能に枢着されている。
なお、本実施の形態では、前記オーガ昇降シリンダ130は、油圧式のシリンダとされている。但し、それに限定されるものではなく、その他の電気式または油圧式のモータであってもよい。
【0051】
本実施の形態においては、前記穀粒排出装置15は、旋回用アクチュエータによって、前記縦排出オーガ15aと前記横排出オーガ15bとが一体的に旋回されるようになっている。
【0052】
詳しくは、前記縦排出オーガ15aは、下端部が軸線方向に延設された延設部151aを有しており、該延設部151aが前記機体フレーム2に設けられた嵌入部2aに上下方向Zに沿った軸線回り回動自在に嵌入されている。
前記縦排出オーガ15aの中途部にはギア133aが外嵌固定され、該ギア133aに前記旋回用アクチュエータとして作用するオーガ旋回モータ134であって、前記機体フレーム2に支持されたオーガ旋回モータ134の回転軸134aに嵌設されたギア133bが噛合されている。
なお、本実施の形態では、前記オーガ旋回モータ134は、電気式のモータとされている。但し、それに限定されるものではなく、油圧式のモータであってもよいし、その他の油圧シリンダでもよい。
【0053】
図1乃至図4に示すように、前記横排出オーガ15bの先端に排出ケース136が設けられている。前記排出ケース136内には、図示しない横搬送コンベアを軸支するためにボールベアリングなどからなる軸受け部が形成されている。
前記排出ケース136の下面は開口されており、該開口部の縁に沿って筒形状のスリーブ137が取り付けられている。前記スリーブ137は可撓性の樹脂などで構成され、前記スリーブ137の下端が穀粒排出口138とされている。
斯かる構成を備えることにより、前記穀粒排出装置15は、前記排出ケース136の下面から落下した穀粒を周囲に飛散させず、前記穀粒排出口138の直下近傍に集中して排出できるようになっている。
【0054】
前記重量センサ32は、本実施の形態においては、前記グレンタンク13からの荷重を検出するロードセル型のものであり、該グレンタンク13の前部下方且つ前記機体フレーム2上に配置されている。
そして、前記重量センサ32は、グレンタンク重量に関する検出信号(情報)が前記制御装置100に送信されるように、該制御装置100の入力系に電気的に接続されている(図10乃至図12参照)。
【0055】
なお、前記グレンタンク13は、既述したように、前記重量センサ32にて前記グレンタンク13内の穀粒の重量を検出する際に、前記許容部59により、前記グレンタンク13が少なくとも空の状態から満タンの状態の間で車輌幅方向に沿った軸線回り上下揺動可能とされているので、前記重量センサ32は、前記縦排出オーガ15bが該重量測定に殆ど関与しない状態で前記グレンタンク13内の穀粒重量を測定することができる。
【0056】
図9に、前記運転室14における運転操作部を平面から視た図を示す。
図9に示すように、フロントコラム30の操向ハンドル31中央部分には表示装置24が、該表示装置24の近傍には各種スイッチ類が設けられている。
前記表示装置24は、前記制御装置100から表示出力情報が入力されるように、該制御装置100の出力系に電気的に接続されている(図10及び図11参照)。
【0057】
次に、前記コンバイン201における前記制御装置100の第1から第3実施形態の制御例について図10乃至図15を参照しながら説明する。
図10は、第1実施形態に係る制御装置100(100a)の制御系の概略構成を示すブロック図である。図11は、第2実施形態に係る制御装置100(100b)の制御系の概略構成を示すブロック図である。又、図12は、第3実施形態に係る制御装置100(100c)の制御系の概略構成を示すブロック図である。
なお、図10乃至図12に示す制御装置100a〜100cにおいて、実質的に同じ構成作用を有する部材には同じ参照符号を付してある。
前記制御装置100a〜100cは、それぞれ、制御部101及び記憶部102a,102b,102cを備えている。前記記憶部102a〜102cには、それぞれ、制御プログラムや必要な関数が記憶されており、例えば、ROM102a’,102b’,102c’及びRAM102”を含んでいる。
【0058】
詳しくは、前記制御部101は、中央処理装置(以下、CPUという)からなり、各種演算処理を実行する制御演算手段を含んでいる。
前記ROM102a’〜102c’は、それぞれ、前記コンバイン201全体を制御するための制御プログラムを格納したり、後述する演算式又はルックアップテーブルに関する所定のデータを記憶するように構成されている。前記CPU101は、前記ROM102a’〜102c’に格納された前記制御プログラムを必要に応じて前記RAM102”にロードして実行し、前記コンバイン201を作動させるように構成されている。又、前記RAM102”は、前記CPU101による前記制御プログラムの実行の際に生成されるデータを一時的に保持するように構成されている。なお、前記CPU101は、時計用のタイマを内蔵している。
【0059】
第1実施形態の制御例においては、前記ROM102a’に、後述する所定の第1制御量換算用演算式、シーブセンサ検出穀粒重量換算用演算式、重量センサ検出穀粒重量換算用演算式、適正範囲及び補正値換算用演算式が予め記憶されている。
第2実施形態の制御例においては、前記ROM102b’に、後述する所定の第1制御量換算用演算式、シーブセンサ検出穀粒重量換算用演算式、重量センサ検出穀粒重量換算用演算式及び適正範囲が予め記憶されている。
第3実施形態の制御例においては、前記ROM102c’に、後述する所定の第2制御量換算用演算式が予め記憶されている。
【0060】
以下、第1から第3実施形態の制御例について順次説明する。
(第1実施形態の制御例)
第1実施形態の制御例を実行するコンバイン201は、開口幅が可変とされた前記チャフシーブ420を含む前記揺動選別部350と、前記開口幅を変化させる為の前記チャフ用アクチュエータ422と、前記揺動選別部350によって選別された一番穀粒を貯留する前記グレンタンク13と、前記グレンタンク13の重量を検出する前記重量センサ32と、前記重量センサ32の検出値に基づき穀粒量を算出すると共に、前記チャフ用アクチュエータ422の作動制御を司る前記制御装置100aとを備えている。
【0061】
ここで、本第1実施形態及び後述する第2実施形態の作動制御については、前記コンバイン201は、さらに、前記チャフシーブ420上の処理物(即ち被脱穀物)量を検出するシーブセンサ440(図5中破線で示す)を備える。
前記シーブセンサ440は、上端部回りに揺動可能とされた検出体441と、前記検出体441の揺動角度を検出する角度センサ442とを備える。
【0062】
詳しくは、前記検出体441は、基端部441aが前記角度センサ442に車輌幅方向Yに沿った軸線回り回動自在に支持され、且つ、先端部441bが自重によって前記基端部441aから下方に位置する初期姿勢をとり得るように構成される。又、前記角度センサ442は、例えば、ポテンショセンサとされ、前記検出体441の前記初期姿勢からの揺動に基づいて被脱穀物の高さに応じた揺動角度を検出し得るようにコンバイン本機(ここでは扱胴受網340)に支持されている。
前記シーブセンサ440は、被脱穀物量(ここでは被脱穀物の高さ)に関する検出信号(情報)が前記制御装置100aに送信されるように、該制御装置100aの入力系に電気的に接続される(図10参照)。
【0063】
そして、前記制御装置100aは、前記シーブセンサ440の検出値に基づき算出した制御量に対して前記重量センサ32の検出値に基づく補正値を加えた補正後制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422を作動させる補正モードを有している。
斯かる構成を備えた前記コンバイン201よれば、前記シーブセンサ440の検出値に基づき算出した制御量に対して前記補正値を加えた補正後制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422を作動させるので、より適切な前記チャフシーブ420の開口幅制御が可能になる。
【0064】
本第1実施形態においては、前記制御装置100aは、前記補正モードに加えて、前記シーブセンサ440の検出値に基づき算出した前記制御量で前記チャフ用アクチュエータ422を作動させる標準モードをさらに有し、人為入力信号に応じて前記補正モード及び前記標準モードが切り替え可能とされている。
【0065】
さらに説明すると、前記制御装置100aは、前記補正モード及び前記標準モードのうち何れかのモードを選択可能に構成されている。
具体的には、前記制御装置100aは、前記補正モード及び標準モードについて、前記表示装置24に選択可能に表示出力し、人為操作可能なモード切替手段103により選択し得るように構成されている。
前記モード切替手段103は、人為入力信号が前記制御装置100aに送信されるように、該制御装置100の入力系に電気的に接続されている(図10参照)。
【0066】
前記制御装置100aは、さらに、所定のタイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量が算出されて該制御量が前記記憶部102aに順次記憶されるように構成されている。
前記制御装置100aは、さらに、所定のタイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき穀粒量(ここでは穀粒重量)が算出されて該穀粒量が前記記憶部102aに順次記憶されるように構成されている。
【0067】
前記制御装置100aは、さらに、所定のタイミング毎に前記重量センサ32の検出値に基づき穀粒増加量(ここでは穀粒増加重量)が算出されて該穀粒増加量が前記記憶部102aに順次記憶されるように構成されている。
前記制御装置100aは、さらに、前記シーブセンサ440によって得られる穀粒量と前記重量センサ32によって得られる穀粒増加量との差異に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量を補正する補正値が算出されるように構成されている。
【0068】
前記制御装置100aは、さらに、前記シーブセンサ440の検出値に基づき算出した前記制御量に対して前記シーブセンサ440によって得られる穀粒量と前記重量センサ32によって得られる穀粒増加量との差異に基づく前記補正値が加えられるように構成されている。
詳しくは、前記制御装置100aは、前記差異が前記所定適正範囲を逸脱している場合に、該差異に基づく前記補正値が加えられるように構成されている。
【0069】
前記制御装置100aは、さらに、前記シーブセンサ440に基づき算出した前記制御量に対して前記補正値が加えられた補正後制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422が作動されるように構成されている。
前記制御装置100aは、さらに、前記シーブセンサ440に基づき算出した前記制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422が作動されるように構成されている。
【0070】
次に、図13のフローチャートを参照しながら第1実施形態の制御例を以下に詳述する。図13は、第1実施形態の制御例の流れを示すフローチャートである。
【0071】
この第1実施形態の制御例では、前記チャフ用アクチュエータ422を作動させるにあたり、先ず、前記補正モードと前記標準モードとのうち何れかのモードが選択される(ステップS101)。
【0072】
次いで、前記補正モードであるか否かを判断する(ステップS102)。
具体的には、前記補正モードでないと判断した場合には、ステップS103に移行する一方、前記補正モードであると判断した場合には、ステップS104に移行する。
【0073】
前記ステップS102で前記補正モードでないと判断した場合、前記標準モードであるか否かを判断する(ステップS103)。
具体的には、前記標準モードでないと判断した場合には、ステップS101に移行する一方、前記標準モードであると判断した場合には、ステップS111に移行する。
【0074】
前記ステップS102で前記補正モードであると判断した場合、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量を算出して該制御量を前記記憶部102aに記憶する(ステップS104)。
具体的には、前記ROM102a’に記憶された前記第1制御量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440から送られてくる被脱穀物量(ここでは被脱穀物の高さ)に関する情報(信号)を前記開度調整機構422の制御量値に換算して該制御量値を前記RAM102”に記憶し、ステップS105に移行する。
ここで、前記第1制御量換算用演算式は、前記シーブセンサ440の検出値とこれに対応する前記開度調整機構422の制御量値とが関連づけらたものであり、好ましくは、穀粒の品種毎に複数用意され得る。前記シーブセンサ440の検出値に対応する制御量値は、例えば、予め実験等により設定され得る。後述する第2実施形態において用いる場合も同様である。
なお、前記制御量値は、前記第1制御量換算用演算式を用いて換算されるが、該第1制御量換算用演算式に対応するLUT(ルックアップテーブル)を前記記憶部102aに予め記憶しておき、該LUTを用いて換算されてもよい。後述する第2実施形態において用いる場合も同様である。
【0075】
ステップS105では、所定のタイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき穀粒量(ここでは穀粒重量)を算出して該穀粒量を前記記憶部102aに記憶する。
具体的には、前記ROM102a’に記憶された前記シーブセンサ検出穀粒重量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440から送られてくる被脱穀物量に関する情報(信号)を穀粒重量値に換算して該穀粒重量値を前記RAM102”に記憶し、ステップS106に移行する。
ここで、前記シーブセンサ検出穀粒重量換算用演算式は、前記シーブセンサ440の検出値とこれに対応する穀粒重量値とが関連づけらたものであり、好ましくは、穀粒の品種毎に複数用意され得る。前記シーブセンサ440の検出値に対応する穀粒重量値は、例えば、予め実験等により設定され得る。後述する第2実施形態において用いる場合も同様である。
なお、前記シーブセンサ440によって得られる穀粒重量値は、前記シーブセンサ検出穀粒重量換算用演算式を用いて換算されるが、該シーブセンサ検出穀粒重量換算用演算式に対応するLUT(ルックアップテーブル)を前記ROM102a’に予め記憶しておき、該LUTを用いて換算されてもよい。後述する第2実施形態において用いる場合も同様である。
【0076】
ステップS106では、所定のタイミング毎に前記重量センサ32の検出値に基づき穀粒増加量(ここでは穀粒増加重量)を算出して該穀粒増加量を前記記憶部102aに記憶する。
具体的には、前記ROM102a’に記憶された前記重量センサ検出穀粒重量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記重量センサ32から送られてくる穀粒重量に関する情報(信号)を穀粒重量値に換算して該穀粒重量値を前記RAM102”に記憶すると共に、該穀粒重量値から該RAM102”に記憶されている前回タイミングにおける穀粒重量値を差し引いた穀粒重量値を穀粒増加重量値として該RAM102”に記憶し、ステップS107に移行する。
ここで、前記重量センサ検出穀粒重量換算用演算式は、前記重量センサ32の検出値とこれに対応する穀粒重量値とが関連づけらたものであり、好ましくは、穀粒の品種毎に複数用意され得る。前記重量センサ32の検出値に対応する穀粒重量値は、例えば、予め実験等により設定され得る。後述する第2実施形態において用いる場合も同様である。
なお、前記重量センサ32によって得られる穀粒重量値は、前記重量センサ検出穀粒重量換算用演算式を用いて換算されるが、該重量センサ検出穀粒重量換算用演算式に対応するLUT(ルックアップテーブル)を前記ROM102a’に予め記憶しておき、該LUTを用いて換算されてもよい。後述する第2実施形態において用いる場合も同様である。
【0077】
ステップS107では、前記シーブセンサ440によって得られた穀粒量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加量との差異が前記所定適正範囲から逸脱しているか否かを判断する。
具体的には、前記シーブセンサ440によって得られた穀粒重量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加重量との差異が前記ROM102a’に記憶された前記適正範囲を超えていると判断した場合には、ステップS108に移行する一方、前記差異が前記適正範囲内にあると判断した場合には、ステップS112に移行する。
【0078】
ステップS108では、前記シーブセンサ440によって得られた穀粒量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加量との差異に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量を補正する補正値を算出する。
具体的には、前記ROM102a’に記憶された前記補正値換算用演算式を用いて、前記シーブセンサ440によって得られた穀粒重量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加重量との差異を補正値に変換して該補正値を前記RAM102”に記憶し、ステップS109に移行する。
なお、前記差異を算出する場合においては、前記シーブセンサ440によって得られる穀粒重量と前記重量センサ32によって得られる穀粒増加重量の検出時間差を考慮して、前記チャフシーブセンサ440の検出位置から前記グレンタンク13へ移動する一番穀粒の移動時間を前記記憶部102aに予め記憶しておき、前記シーブセンサ440によって得られる穀粒重量を、前記記憶部102aに記憶された穀粒重量のうち前記重量センサ32によって得られる穀粒増加重量が算出された時点から前記移動時間を遡った時点のものとしてもよい。
【0079】
ここで、前記補正値換算用演算式は、前記差異と補正値とが関連づけられたものである。斯かる補正値は、例えば、前記重量センサ32によって得られる穀粒増加重量が前記シーブセンサ440によって得られる穀粒重量より小さい場合には、前記差異に応じて前記チャフシーブ420の開口幅が補正前の開口幅より大きくなるように設定されてもよいし、前記重量センサ32によって得られる穀粒増加重量が前記シーブセンサ440によって得られる穀粒重量より大きい場合には、前記差異に応じて前記チャフシーブ420の開口幅が補正前の開口幅より小さくなるように設定されてもよい。
好ましくは、前記補正値換算用演算式は、穀粒の品種毎に複数用意され得る。前記差異に対応する補正値は、例えば、予め実験等により設定され得る。
なお、前記補正値は、前記補正値換算用演算式を用いて換算されるが、該補正値換算用演算式に対応するLUT(ルックアップテーブル)を前記ROM102a’に予め記憶しておき、該LUTを用いて換算されてもよい。
【0080】
ステップS109では、前記シーブセンサ440の検出値に基づき算出した前記制御量に対して前記シーブセンサ440によって得られた穀粒量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加量との差異に基づく前記補正値を加える。
具体的には、前記シーブセンサ440の検出値に基づき算出した前記制御量に、前記補正値を加算し、ステップS110に移行する。
【0081】
ステップS110では、前記シーブセンサ440に基づき算出した前記制御量に対して前記補正値が加えられた補正後制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422を作動させ、ステップS113に移行する。
【0082】
一方、前記ステップS103で前記標準モードであると判断した場合、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量を算出して該制御量を前記記憶部102aに記憶する(ステップS111)。
具体的には、前記ROM102a’に記憶された前記第1制御量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440から送られてくる被脱穀物量に関する情報(信号)を前記開度調整機構422の制御量値に換算して該制御量値を前記RAM102”に記憶し、ステップS112に移行する。
【0083】
ステップS112では、前記シーブセンサ440に基づき算出した前記制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422を作動させ、ステップS113に移行する。
【0084】
ステップS113では、穀粒収穫作業が終了か否かを判断し、収穫作業が終了していないと判断した場合には、前記ステップS102〜S113の処理を実行する一方、収穫作業が終了したと判断した場合には、処理を終了する。
【0085】
このように第1実施形態の制御例によると、前記標準モードでは、前記チャフシーブ420の開口幅が前記シーブセンサ440の検出値に基づく開口幅になるように、前記チャフ用アクチュエータ440を作動制御するところ、前記補正モードでは、前記シーブセンサ440によって得られた穀粒量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加量との差異が前記適正範囲から逸脱している場合において、例えば、前記重量センサ32の検出値に基づく穀粒増加重量が前記シーブセンサ410の検出値に基づく穀粒重量より小さいと、前記チャフシーブ420の開口幅が補正前の開口幅より大きくなるように前記チャフ用アクチュエータ422を作動制御することができる。
従って、より適切な前記チャフシーブ420の開口幅制御が可能になる。
【0086】
(第2実施形態)
第2実施形態の制御例を実行するコンバイン201は、前記揺動選別部350と、前記チャフ用アクチュエータ422と、前記シーブセンサ440と、前記グレンタンク13と、前記重量センサ32と、前記制御装置100bとを備えている。
そして、前記制御装置100bは、前記シーブセンサ440の検出値に基づき算出した制御量に対して、前記重量センサ32の検出値に基づき算出した穀粒増加量が所定の適正範囲から逸脱していると判断した場合には、警報を発するように構成されている。
斯かる構成を備えた前記コンバイン201よれば、例えば、前記チャフシーブ420から前記グレンタンク13へ至る一番穀粒搬送経路中に生じた詰まり等の不都合の早期発見が可能になる。
【0087】
さらに説明すると、前記制御装置100bは、所定のタイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量が算出されて該制御量が前記記憶部102bに順次記憶されるように構成されている。
前記制御装置100bは、さらに、所定のタイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき穀粒量(ここでは穀粒重量)が算出されて該穀粒量が前記記憶部102bに順次記憶されるように構成されている。
【0088】
前記制御装置100bは、さらに、所定のタイミング毎に前記重量センサ32の検出値に基づき穀粒増加量(ここでは穀粒増加重量)が算出されて該穀粒増加量が前記記憶部102bに順次記憶されるように構成されている。
前記制御装置100bは、さらに、前記シーブセンサ440によって得られる穀粒量と前記重量センサ32によって得られる穀粒増加量との差異が前記所定適正範囲から逸脱していると判断した場合に警報を発するように構成されている。
【0089】
前記制御装置100bは、さらに、前記シーブセンサ440に基づき算出した前記制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422が作動されるように構成されている。
【0090】
次に、図14のフローチャートを参照しながら第2実施形態の制御例を以下に詳述する。図14は、第2実施形態の制御例の流れを示すフローチャートである。
【0091】
この第2実施形態の制御例では、先ず、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量を算出して該制御量を前記記憶部102bに記憶する(ステップS201)。
具体的には、前記ROM102b’に記憶された前記第1制御量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440から送られてくる被脱穀物量(ここでは被脱穀物の高さ)に関する情報(信号)を前記開度調整機構422の制御量値に換算して該制御量値を前記RAM102”に記憶し、ステップS202に移行する。
【0092】
次いで、所定のタイミング毎に前記シーブセンサ440の検出値に基づき穀粒量(ここでは穀粒重量)を算出して該穀粒量を前記記憶部102bに記憶する(ステップS202)。
具体的には、前記ROM102b’に記憶された前記シーブセンサ検出穀粒重量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記シーブセンサ440から送られてくる被脱穀物量に関する情報(信号)を穀粒重量値に換算して該穀粒重量値を前記RAM102”に記憶し、ステップS203に移行する。
【0093】
ステップS203では、所定のタイミング毎に前記重量センサ32の検出値に基づき穀粒増加量(ここでは穀粒増加重量)を算出して該穀粒増加量を前記記憶部102bに記憶する。
具体的には、前記ROM102b’に記憶された前記重量センサ検出穀粒重量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記重量センサ32から送られてくる穀粒重量に関する情報(信号)を穀粒重量値に換算して該穀粒重量値を前記RAM102”に記憶すると共に、該穀粒重量値から該RAM102”に記憶されている前回タイミングにおける穀粒重量値を差し引いた穀粒重量値を穀粒増加重量値として該RAM102”に記憶し、ステップS204に移行する。
【0094】
ステップS204では、前記シーブセンサ440によって得られた穀粒量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加量との差異が前記所定適正範囲から逸脱しているか否かを判断する。
具体的には、前記シーブセンサ440によって得られた穀粒重量と前記重量センサ32によって得られた穀粒増加重量との差異が前記ROM102b’に記憶された前記適正範囲を超えていると判断した場合には、ステップS205に移行する一方、前記差異が前記適正範囲内にあると判断した場合には、ステップS206に移行する。
【0095】
前記ステップS204で前記差異が前記適正範囲を超えていると判断した場合に警報を発する(ステップS205)。
具体的には、前記差異が前記適正範囲を超えていると判断した場合に、前記表示装置24に警報表示情報を送信して該表示装置24にて警報表示を行い、ステップS206に移行する。
なお、ここでは、前記表示装置24にて警報表示を行うが、警報ベルや警報灯にて警報音や警報光を発してもよい。
【0096】
ステップS206では、前記シーブセンサ440に基づき算出した前記制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422を作動させ、ステップS207に移行する。
【0097】
ステップS207では、穀粒収穫作業が終了か否かを判断し、収穫作業が終了していないと判断した場合には、前記ステップS201〜S207の処理を実行する一方、収穫作業が終了したと判断した場合には、処理を終了する。
【0098】
このように第2実施形態の制御例によると、前記シーブセンサ440の検出値に基づく前記チャフシーブ420上の被脱穀物量に対して、前記重量センサ32の検出値に基づく穀粒の重量増加量が前記適正範囲から逸脱している場合に、警報を発することで、作業者は、穀粒が前記チャフシーブ420から前記グレンタンク13へ至る一番穀粒搬送経路中において詰まっている等の不都合が生じていると推測でき、従って、斯かる不都合を早期に発見できる。これにより、収穫作業の効率化を図ることができる。
【0099】
(第3実施形態)
第3実施形態の制御例を実行するコンバイン201は、前記揺動選別部350と、前記チャフ用アクチュエータ422と、前記グレンタンク13と、前記重量センサ32と、前記制御装置100cとを備えている。
そして、前記制御装置100cは、前記重量センサ32の検出値に基づき算出した穀粒増加量を用いて、前記チャフ用アクチュエータ422の制御量を算出するように構成されている。
斯かる構成を備えた前記コンバイン201よれば、従来のコンバインで使用されていたようなシーブセンサが不要となり、それだけ前記チャフシーブ420の開口幅制御を安価に行うことができる。
【0100】
本第3実施形態においては、前記制御装置100cは、所定のタイミング毎に前記重量センサ32の検出値に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量が算出されて該制御量が前記記憶部102cに順次記憶されるように構成されている。
前記制御装置100bは、さらに、前記重量センサ32に基づき算出した前記制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422が作動されるように構成されている。
【0101】
次に、図15のフローチャートを参照しながら第3実施形態の制御例を以下に詳述する。図15は、第3実施形態の制御例の流れを示すフローチャートである。
【0102】
この第3実施形態の制御例では、先ず、前記所定タイミング毎に前記重量センサ32の検出値に基づき前記チャフ用アクチュエータ422の制御量を算出して該制御量を前記記憶部102cに記憶する(ステップS301)。
具体的には、前記ROM102c’に記憶された前記第2制御量換算用演算式を用いて、前記所定タイミング毎に前記重量センサ32から送られてくる被脱穀物量(ここでは被脱穀物の高さ)に関する情報(信号)を前記開度調整機構422の制御量値に換算して該制御量値を前記RAM102”に記憶し、ステップS302に移行する。
ここで、前記第2制御量換算用演算式は、前記重量センサ32の検出値とこれに対応する前記開度調整機構422の制御量値とが関連づけらたものであり、好ましくは、穀粒の品種毎に複数用意され得る。前記重量センサ32の検出値に対応する制御量値は、例えば、予め実験等により設定され得る。
なお、前記制御量値は、前記第2制御量換算用演算式を用いて換算されるが、該第2制御量換算用演算式に対応するLUT(ルックアップテーブル)を前記記憶部102cに予め記憶しておき、該LUTを用いて換算されてもよい。
【0103】
次いで、前記重量センサ32に基づき算出した前記制御量で、前記チャフ用アクチュエータ422を作動させ(ステップS302)、ステップS303に移行する。
【0104】
ステップS303では、穀粒収穫作業が終了か否かを判断し、収穫作業が終了していないと判断した場合には、前記ステップS301〜S303の処理を実行する一方、収穫作業が終了したと判断した場合には、処理を終了する。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】図1は、本実施の形態に係るコンバインの左側面図である。
【図2】図2は、本実施の形態に係るコンバインの平面図である。
【図3】図3は、本実施の形態に係るコンバインの右側面図である。
【図4】図4は、本実施の形態に係るコンバインの正面図である。
【図5】図5は、脱穀部及び揺動選別部の模式断面図である。
【図6】図6は、脱穀部及び揺動選別部の模式背面図である。
【図7】図7は、グレンタンク及び穀粒排出装置の右側面図である。
【図8】図8に、上下揺動固定機構を説明するための図を示す。
【図9】図9は、運転室における運転操作部を平面から視た図である。
【図10】図10は、第1実施形態に係る制御装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、第2実施形態に係る制御装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図12】図12は、第3実施形態に係る制御装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図13】図13は、第1実施形態の制御例の流れを示すフローチャートである。
【図14】図14は、第2実施形態の制御例の流れを示すフローチャートである。
【図15】図15は、第3実施形態の制御例の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0106】
13…グレンタンク 32…重量センサ 100…制御装置 201…コンバイン
350…揺動選別部 420…チャフシーブ420 422…チャフ用アクチュエータ
440…シーブセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記開口幅を変化させる為のチャフ用アクチュエータと、前記チャフシーブ上の処理物量を検出するシーブセンサと、前記揺動選別部によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンクと、前記グレンタンクの重量を検出する重量センサと、前記重量センサの検出値に基づき穀粒量を算出すると共に、前記チャフ用アクチュエータの作動制御を司る制御装置とを備えたコンバインであって、
前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した制御量に対して前記重量センサの検出値に基づく補正値を加えた補正後制御量で、前記チャフ用アクチュエータを作動させる補正モードを有していることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した前記制御量で前記チャフ用アクチュエータを作動させる標準モードをさらに有し、人為入力信号に応じて前記補正モード及び前記標準モードが切り替え可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記開口幅を変化させる為のチャフ用アクチュエータと、前記チャフシーブ上の処理物量を検出するシーブセンサと、前記揺動選別部によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンクと、前記グレンタンクの重量を検出する重量センサと、前記重量センサの検出値に基づき穀粒量を算出すると共に、前記チャフ用アクチュエータの作動制御を司る制御装置とを備えたコンバインであって、
前記制御装置は、前記シーブセンサの検出値に基づき算出した処理物量に対して、前記重量センサの検出値に基づき算出した穀粒増加量が所定の適正範囲から逸脱していると判断した場合には、警報を発するように構成されていることを特徴とするコンバイン。
【請求項4】
開口幅が可変とされたチャフシーブを含む揺動選別部と、前記開口幅を変化させる為のチャフ用アクチュエータと、前記揺動選別部によって選別された一番穀粒を貯留するグレンタンクと、前記グレンタンクの重量を検出する重量センサと、前記重量センサの検出値に基づき穀粒量を算出する制御装置とを備えたコンバインであって、
前記制御装置は、前記重量センサの検出値に基づき算出した穀粒増加量を用いて、前記チャフ用アクチュエータの制御量を算出するように構成されていることを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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