説明

ダンパ

【課題】一方側の部材に対して回動可能な他方側の部材との間にトルクを作用させて、これら両部材を相対的に回動させるときでも、これら両部材における回動位置に応じて回動速度を減衰させることができるダンパを提供すること。
【解決手段】ダンパ4は、一方側の部材44と、この一方側の部材44に対して相対的に回動可能な他方側の部材40とを備えている。一方側の部材44には、外周面に突起50aを有するカム体50が組み付けられ、他方側の部材40には、カム体50の突起50aが摺接可能な周面42dを有する弾性体42が組み付けられている。弾性体42の周面42dは、一方側の部材44と他方側の部材40とを相対的に回動させると、カム体50の突起50aとの間に生ずる摩擦力が変化するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダンパに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一方側の部材と、この一方側の部材に対して回動可能な他方側の部材との間にトルクを作用させて、これら両部材を相対的に回動させるとき、この回動速度を減衰させるためのダンパが既に知られている。ここで、下記特許文献1には、シートクッションに対するシートバックの回動速度を減衰させるためのダンパが開示されている。これにより、シートバックを後倒れ状態から通常の起立状態に戻すとき、シートバックの急激な戻りを防止できるため、シートクッションに着座した乗員に衝撃を与えることを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−296683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、皿ばねによって摩擦板を押し付けることでシートバックの回動速度を減衰させる構造となっている。そのため、シートバックの傾き角度(回動角度)に応じて回動速度を減衰させることが困難であった。すなわち、例えば、シートバックが後傾姿勢位置となる傾き角度やシートバックが前傾姿勢位置となる傾き角度ではシートバックの回動速度を遅くすること、逆に、シートバックが通常使用位置となる傾き角度ではシートバックの回動速度を速くすることが困難であった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、一方側の部材に対して回動可能な他方側の部材との間にトルクを作用させて、これら両部材を相対的に回動させるときでも、これら両部材における傾き位置に応じて回動速度を減衰させることができるダンパを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、一方側の部材と、この一方側の部材に対して相対的に回動可能な他方側の部材とを備え、一方側の部材には、外周面に突起を有するカム体が組み付けられ、他方側の部材には、カム体の突起が摺接可能な周面を有する弾性体が組み付けられ、弾性体の周面は、一方側の部材と他方側の部材とを相対的に回動させると、カム体の突起との間に生ずる摩擦力が変化するように構成されているダンパである。
この構成によれば、ダンパをスパイラルスプリングの付勢力によって、リクライニングさせた後傾姿勢位置から、通常使用位置を介して前傾姿勢位置までのシートバックの戻しに適用するとき、シートバックの姿勢位置に対応させて(シートバックの傾き角度に対応させて)、カム体の突起とばね体の周面との摺接による摩擦力を、例えば、大きい状態から、小さい状態を介して大きい状態へと切り替えることができる。そのため、シートバックの回動速度も遅い状態から、速い状態を介して遅い状態へと切り替えることができる。すなわち、後傾姿勢位置の近辺および前傾姿勢位置の近辺でシートバック3の回動速度を遅くすることができ、逆に、通常使用位置の近辺でシートバック3の回動速度を速くできる。したがって、回動速度を減衰させながらシートバックを戻すことができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のダンパであって、弾性体は、略C字状に形成されていると共に、この略C字の基端側が他方側の部材に固着される格好で組み付けられ、弾性体の周面とカムの突起との間に生ずる摩擦力は、この略C字の基端側で大きくなるように設定されていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、この設定とは逆に、この摺接による摩擦力が両自由端側より基端側で大きくなるように設定されている場合でも、この摺接による摩擦力が大きくなり過ぎても、一方側の部材と他方側の部材との相対的な回動の動作不良が生ずる恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の実施例に係るダンパを組み付けた助手席の概略構成を示す全体斜視図である。
【図2】図2は、図1のダンパの組み付け構造を示す分解斜視図である。
【図3】図3は、図1のIII−III線断面図である。
【図4】図4は、図1のシートバックの傾き状態とダンパの状態とを対応付けて示す模式図であり、(A)は、助手席が前倒れ状態のときを示しており、(B)は、助手席が通常状態のときを示しており、(C)は、助手席が後倒れ状態のときを示している。
【図5】図5は、図4に示すシートバックの傾き状態とシートバックの回転速度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜5を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、助手席1を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。また、上述した各図では、助手席の内部構造を見易くするために、そのクッションパッドおよび表皮を省略して、その骨格を成すフレームのみを示している。
【0010】
まず、図1を参照して、本発明の実施例に係る助手席1の構成を説明する。この助手席1は、主として、シートクッション2とシートバック3とから構成されている。
【0011】
シートクッション2は、その骨格を成すクッションフレーム10と、このクッションフレーム10に包着状に組み付けられるクッションパッド(図示しない)と、このクッションパッドの表面をカバーリングするシートカバー(図示しない)とから構成されている。このクッションフレーム10は、左右一対のサイドフレーム12、14と、この両サイドフレーム12、14の前端を橋渡すフロントパネル16と、この両サイドフレーム12、14の後端を橋渡すリアロッド18とから略矩形枠状に構成されている。
【0012】
一方、シートバック3も、その骨格を成すバックフレーム20と、このバックフレーム20に包着状に組み付けられるクッションパッド(図示しない)と、このクッションパッドの表面をカバーリングするシートカバー(図示しない)とから構成されている。このバックフレーム20は、左右一対のサイドフレーム22、24と、この両サイドフレーム22、24の上端を橋渡すアッパフレーム26と、この両サイドフレーム22、24の下端を橋渡すロアロッド28とから略矩形枠状に構成されている。
【0013】
そして、クッションフレーム10における両サイドフレーム12、14の後側の両内面と、バックフレーム20における両サイドフレーム22、24の下側の両外面とは、リクライニング部材30、32を介してそれぞれ組み付けられている。これにより、シートクッション2に対して所望する傾き角度にシートバック3を切り替えることができ、その切り替えた角度でシートバック3をロックすることができる。
【0014】
そのため、前傾姿勢位置から、通常使用位置を介してリクライニングさせた後傾姿勢位置までの範囲でシートバック3を所望する傾き角度に切り替えることができ、その切り替えた傾き角度でシートバック3をロックすることができる(図4参照)。
【0015】
この両リクライニング部材30、32は、その一方側の左リクライニング部材30の動きを他方側の右リクライニング部材32へと伝達するための伝達ロッド34によって連結されている。これにより、両リクライニング部材30、32の動きを同期させることができるため、一方側のリクライニング部材30を操作するのみで、他方側のリクライニング部材32も動かすことができる。
【0016】
また、クッションフレーム10における右サイドフレーム14の後側の外面には、この右サイドフレーム14を境に右リクライニング部材32と対称を成すようにスパイラルスプリング(図示しない)が組み付けられている。すなわち、このスパイラルスプリングは、その軸心が右リクライニング部材32の軸心と一致するように、クッションフレーム10における右サイドフレーム14の後側の外面に組み付けられている。
【0017】
このスパイラルスプリングの一端(内側の端)は、クッションフレーム10における右サイドフレーム14に掛け留められ、同他端(外側の端)は、バックフレーム20における右サイドフレーム24に掛け留められている。これにより、常時、前倒れする方向にシートバック3をシートクッション2に対して付勢させることができる。
【0018】
そのため、このスパイラルスプリングの付勢力によって、リクライニングさせた後傾姿勢位置から、通常使用位置を介して前傾姿勢位置までシートバック3を戻すことができる。もちろん、逆に、このスパイラルスプリングの付勢力に抗して、前傾姿勢位置から、通常使用位置を介してリクライニングさせた後傾姿勢位置までシートバック3を倒すこともできる。
【0019】
また、クッションフレーム10における左サイドフレーム12の後側の外面には、この左サイドフレーム12を境に左リクライニング部材30と対称を成すようにダンパ4が組み付けられている。すなわち、このダンパ4は、その軸心が左リクライニング部材30の軸心と一致するように、クッションフレーム10における左サイドフレーム12の後側の外面に組み付けられている。
【0020】
ここで、ダンパ4について詳述すると、ダンパ4は、図2に示すように、主として、ケース40と、ばね42と、Oリング44と、カム50と、カバー52とから構成されている。以下に、これらダンパ4の構成部材40、42、44、50、52を個別に説明していく。
【0021】
はじめに、ケース40から説明していく。ケース40は、貫通孔40aを有する略円筒状に形成されている。このケース40の貫通孔40aの内周面には、その軸方向に沿って切欠40bが形成されている。これにより、後述する5枚のばね42の各係合部42cをそれぞれ嵌め込むことができるため、このケース40の内部に5枚のばね42を組み付けることができる。
【0022】
また、このケース40の外周面には、差込孔40dを有する取付部40cが形成されている。これにより、バックフレーム20における左サイドフレーム22の下側の外面に溶接によって接合されているブラケット22aに形成されているピン22bを差し込むことができる。このケース40が、特許請求の範囲に記載の「他方側の部材」に相当する。
【0023】
次に、ばね42を説明する。ばね42は、略C字状に形成されている金属製の部材である。この略C字状の基端42bには、上述したケース40の切欠40bに嵌め込み可能な係合部42cが形成されている。このダンパ4には、5枚のばね42が重ね合わせられる格好で設けられている。
【0024】
このばね42は、後述するOリング44の一対の弾性片44a、44aに係合させた後述するカム50を内部に配置させたとき、その内周面42dがカム50の突起50aに摺接可能となるように形成されている。この内周面42dは、この摺接による摩擦力が両自由端42a、42a側より基端42b側で小さくなるように設定されている。そのため、このばね42は、その両自由端42a、42aが内側に向けて曲げられた状態となるように形成されている。なお、このばね42が、特許請求の範囲に記載の「弾性体」に相当する。
【0025】
次に、Oリング44を説明する。Oリング44は、ケース40の貫通孔40aの一方側の開口(ケース40をクッションフレーム10における左サイドフレーム12に組み付けるとき、左サイドフレーム12側の開口)を塞ぐ蓋部材である。そのため、このOリング44は、円盤状に構成されている。このOリング44の内面には、後述するカム50を係合させる一対の弾性片44a、44aが形成されている。このOリング44が、特許請求の範囲に記載の「一方側の部材」に相当する。
【0026】
次に、カム50を説明する。カム50は、上述した5枚のばね42の内部に配置可能な略円柱状に形成されている。このカム50には、その軸方向に沿って貫通する差込孔50bが形成されている。これにより、カム50を上述したOリング44の一対の弾性片44a、44aに係合させることができる。
【0027】
また、このカム50の外周面には、突起50aが形成されている。これにより、上述したOリング44の一対の弾性片44a、44aをカム50の差込孔50bに係合させてカム50を5枚のばね42の内部に配置させたとき、この突起50aを5枚のばね42の内周面42dに摺接させることができる。
【0028】
なお、カム50は、シートバック3が後述する通常使用位置にあるとき、ばね42の内周面42dに対する摺接による摩擦力が小さくなるように、逆に、シートバック3が後述する前傾姿勢位置および後傾姿勢位置にあるとき、ばね42の内周面42dに対する摺接による摩擦力が大きくなるように、上述したOリング44の一対の弾性片44a、44aに係合されている。このカム50が、特許請求の範囲に記載の「カム体」に相当する。
【0029】
次に、カバー52を説明する。カバー52は、ケース40の貫通孔40aの他方側の開口(ケース40をクッションフレーム10における左サイドフレーム12に組み付けるとき、左サイドフレーム12側に対して反対側の開口)を塞ぐ蓋部材である。そのため、このカバー52は、円盤状に構成されている。
【0030】
続いて、上述したケース40と、ばね42と、Oリング44と、カム50と、カバー52とから構成されているダンパ4の組み立ての手順を説明する。まず、Oリング44をケース40の貫通孔40aの一方側の開口を塞ぐように組み付ける作業を行う。この組み付け状態では、ケース40とOリング44とは相対的に回動可能となっている。次に、ケース40の切欠40bに5枚のばね42の各係合部42cを嵌め込ませて、ケース40の内部に5枚のばね42を配置させる作業を行う。これにより、5枚のばね42をケース40に一体に組み付けることができる。
【0031】
次に、Oリング44の一対の弾性片44a、44aをカム50の差込孔50bに差し込み、この差し込んだ一対の弾性片44a、44aを差込孔50bの縁に係合させて、5枚のばね42の内部にカム50を配置させる作業を行う。これにより、カム50をOリング44に一体に組み付けることができる。
【0032】
最後に、ケース40の内部にグリス(図示しない)を充填させて、カバー52をケース40の貫通孔40aの他方側の開口を塞ぐように組み付ける(カシメ接合する)作業を行う。このグリスにより、5枚のばね42の内周面42dとカム50の突起50aとが摺接しても、この摺接に伴う異音の発生を防止できる。また、上述したカシメ接合により、充填したグリス切れを防止することができる。ダンパ4は、このようにして組み立てられている。
【0033】
そして、このダンパ4のケース40の差込孔40dにバックフレーム20における左サイドフレーム22のブラケット22aのピン22bを差し込む作業を行う。この差し込み状態のままで、Oリング44の外面を、その軸心が左リクライニング部材30の軸心と一致するように、クッションフレーム10における左サイドフレーム12の後側の外面に組み付ける(溶接する)作業を行う。ダンパ4は、このようにしてクッションフレーム10における左サイドフレーム12の後側の外面に組み付けられている。
【0034】
助手席1は、上述したダンパ4が組み付けられたクッションフレーム10を有するシートクッション2と、シートバック3とから構成されている。
【0035】
続いて、上述した構成から成る助手席1の作用を説明する。この助手席1は、既に説明したように、前傾姿勢位置から、通常使用位置を介してリクライニングさせた後傾姿勢位置までの範囲でシートバック3を所望する傾き角度に切り替えることができ、その切り替えた傾き角度でシートバック3をロックすることができるように構成されている。
【0036】
また、この助手席1は、スパイラルスプリングの付勢力によって、リクライニングさせた後傾姿勢位置から、通常使用位置を介して前傾姿勢位置までシートバック3を戻すことができるように構成されている。また、この助手席1は、シートバック3の戻しに対応させて、カム50の突起50aとばね42の内周面42dとの摺接による摩擦力を大きい状態から、小さい状態を介して大きい状態へと切り替えることができるように構成されている。
【0037】
本発明の実施例に係るダンパ4は上述したように構成されている。この構成によれば、上述したように、スパイラルスプリングの付勢力によって、リクライニングさせた後傾姿勢位置から、通常使用位置を介して前傾姿勢位置までシートバック3を戻すことができる。このとき、シートバック3の姿勢位置に対応させて(シートバック3の傾き角度に対応させて)、カム50の突起50aとばね42の内周面42dとの摺接による摩擦力を大きい状態から(図4(C)参照)、小さい状態(図4(B)参照)を介して大きい状態(図4(A)参照)へと切り替えることができる。そのため、シートバック3の回動速度も遅い状態から、速い状態を介して遅い状態へと切り替えることができる(図5参照)。すなわち、後傾姿勢位置の近辺および前傾姿勢位置の近辺でシートバック3の回動速度を遅くすることができ、逆に、通常使用位置の近辺(図5において、常用域)でシートバック3の回動速度を速くできる。したがって、回動速度を減衰させながらシートバック3を戻すことができる。
【0038】
また、この構成によれば、ばね42の内周面42dは、カム50の突起50aに対する摺接による摩擦力が両自由端42a、42a側より基端42b側(ばね42を組み付けている固定側)で小さくなるように設定されている。そのため、この設定とは逆に、この摺接による摩擦力が両自由端42a、42a側より基端42b側で大きくなるように設定されている場合でも、この摺接による摩擦力が大きくなり過ぎても、シートバック3の回動の動作不良が生ずる恐れがない。
【0039】
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、「弾性体」は「金属製の部材」から構成されている例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、「弾性体」は「ゴム部材」から構成されていても構わない。
【0040】
また、実施例では、「弾性体」は「略C字状」に形成されている例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、「弾性体」は「略O字状」に形成されていても構わない。
【0041】
また、実施例では、「ばね42の枚数」は「5枚」である例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、「ばね42の枚数」は「何枚」であっても構わない。この「ばね42の枚数」を変更することによって、シートバック3の回動速度を容易に調整することができる。また、「ばね42の板厚」を変更することによっても、「ばね42の枚数」を変更することと同様に、シートバック3の回動速度を容易に調整することができる。
【0042】
また、実施例では、「ばね42の内周面42dは、カム50の突起50aに対する摺接による摩擦力が両自由端42a、42a側より基端42b側で小さくなるように設定されている」構成を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、これとは逆に、「ばね42の内周面42dは、カム50の突起50aに対する摺接による摩擦力が基端42b側より両自由端42a側で小さくなるように設定されている」構成でも構わない。その場合、上述したように、ばね42の両自由端42a、42aを内側に向けて曲げ状態にする必要がないため、ばね42の内周面42dを容易に設定することができる。
【0043】
また、実施例では、ダンパ4をシートバック3の戻しの回動速度を減衰させるために適用した例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、戻しの回動速度を減衰させるためであれば、どのようなもの(オットマン、各種のリンク機構等)に適用しても構わない。
【符号の説明】
【0044】
42 ばね(弾性体)
42b 基端
42d 内周面(周面)
40 ケース(他方側の部材)
44 Oリング(一方側の部材)
50 カム(カム体)
50a 突起


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方側の部材と、
この一方側の部材に対して相対的に回動可能な他方側の部材とを備え、
一方側の部材には、外周面に突起を有するカム体が組み付けられ、
他方側の部材には、カム体の突起が摺接可能な周面を有する弾性体が組み付けられ、
弾性体の周面は、一方側の部材と他方側の部材とを相対的に回動させると、カム体の突起との間に生ずる摩擦力が変化するように構成されているダンパ。
【請求項2】
請求項1に記載のダンパであって、
弾性体は、略C字状に形成されていると共に、この略C字の基端側が他方側の部材に固着される格好で組み付けられ、
弾性体の周面とカムの突起との間に生ずる摩擦力は、この略C字の基端側で大きくなるように設定されているダンパ。










【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−220505(P2011−220505A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−93108(P2010−93108)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】