説明

テイラード・レーザーパルス組の発生方法

マスターオシレータ増幅器において、ダイオードレーザー(202)の駆動回路(208)を特別に制御して2つ以上の注入レーザーパルスの組を発生し、これらのパルス組を非飽和状態で動作する増幅器(204)に注入して、これらの注入レーザーパルスの時間的なパワー特性を複製したレーザーパルス(52)の組(50)を発生して、メモリーまたは他のICチップ内の導電リンク22及び/またはその上にあるパシベーション層(44)を除去する。各組(50)は、少なくとも1つの特別に整形したパルス(52)及び/または異なる時間的なパワー特性を有する2つ以上のパルス(50)を含む。組(50)の持続時間は十分小さく、通常の位置決めシステム(380)によって単一の「パルス」として扱われ、オン・ザ・フライのリンク除去が停止なしに実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、米国特許暫定出願60/496,631、2003年8月19日出願に基づいて優先権を主張する。
【0002】
(著作権情報)
(c)2004 Electro Scientific Industries, Inc.。本特許明細書の開示の一部は、著作権保護を受ける資料を含む。著作権の所有者は、本特許明細書が米国特許庁の特許ファイルまたは記録で見られるうちは、何人による特許明細書または特許開示のファクシミリ複写にも異議を唱えないが、さもなければ、いずれにせよすべての著作権を留保する。37CFR§1.71(d)。
【0003】
(技術分野)
本発明は、メモリーチップ上、あるいは他の集積回路(IC)上の導電リンクのレーザー処理に関するものであり、特に、マスターオシレータ増幅器(主レーザー光増幅器)(MOPA)を用いて、こうしたリンクをより良好な品質でオン・ザ・フライで(随時)切断するための少なくとも2つのレーザーパルスの組を発生する方法及びシステムに関するものである。
【0004】
(発明の背景)
ICデバイスの製造プロセスにおける歩留まりの低下は、基板層またはパターンどうしの不整合(ミスアライメント)によって、あるいはパーティクル(小粒子)封じ込めによって生じる欠陥から生じることが多い。図1、2A、及び2Bに、ICデバイスまたは加工品の反復的な電子回路10を示し、これらの電子回路は通常、行または列の形に製造され、メモリー20の予備の行16及び列18のような冗長回路素子14の複数の反復を含む。図1、2A、及び2Bに示すように、回路10は、電気接点24の間にレーザーで切断可能な導電リンク22を含むように設計され、例えば、導電リンク22を除去して欠陥のあるメモリーセル20を切り離し、DRAM、SRAM、あるいはメモリー混載のようなメモリーデバイス内の置換冗長セル26に代替することができる。同様の技術は、リンク22を切断して、CCD撮像デバイス、あるいはプログラムロジック製品、ゲートアレイ、またはASICを修復するためにも用いられている。
【0005】
リンク構造36内のリンク22は、約0.3ミクロン(μm)〜2μmの厚さであり、通常の、約0.4μm〜2.5μmのリンク幅28、隣接する電気接点24間のリンク長30、及び隣接する回路構造または素子34から約2μm〜8μmの素子間ピッチ(中心間隔)32で設計されている。最も一般的に用いられているリンク材料はポリシリコン、ポリサイド、及び類似の組成であるが、メモリー製造は近年、より導電性の高い種々の金属リンク材料を採用しており、これらは、アルミニウム、クロミド、銅、金、ニッケル、クロム化ニッケル、タンタル、タングステン、プラチナ、並びに他の金属、合金、窒化チタニウムまたは窒化タンタルのような窒化金属、二珪化物、珪化タングステンのような珪化金属(金属シリサイド)、あるいは他の金属状の材料を含むことができるが、これらに限定されない。
【0006】
電子回路10、回路素子14、またはメモリーセル20は欠陥をテストされ、欠陥の箇所はデータベースまたはプログラム中に位置記録(マップ)することができる。旧来の1.047μmまたは1.064μmの赤外(IR)レーザー波長が20年以上にわたって、導電リンク22を瞬間的に除去するために用いられてきた。従来のメモリーリンク処理システムは、選択したリンク22に、約4ナノ秒(ns)〜30nsのパルス幅を有する単一のレーザー出力パルス37を集束させる。図2A及び2Bに、リンク構造36に当たるスポットサイズ(面積または径)40のレーザースポット38を示し、リンク構造36は、シリコン基板42上に、かつ一般に500Å〜1000Åの厚さの上部パシベーション層44(図2Aに示す)及び下部パシベーション層46を含むパシベーション層の積層(スタック)の構成要素である層間に配置されたポリシリコンまたは金属リンク22から成る。図2Cに、中間パシベーション層48によって分離されて隣接する2つのリンク22を示す。リンク22の各々は、公称リンク幅28を規定する距離だけ分離されて対向する表面52を有し、レーザースポット38は公称リンク幅28を覆ってリンク22を切断する。シリコン基板42はIRレーザー放射量の比較的小さい割合を吸収し、従来のパシベーション層44、46、及び48、例えば二酸化シリコンまたは窒化シリコンはIRレーザー放射に対して比較的透過性である。リンク22は一般に「オン・ザ・フライ」で処理され、このため、選択したリンク22においてレーザーパルスを発射する際にビーム位置決めシステムの移動を停止させる必要はなく、選択した各リンク22は単一のレーザーパルスによって処理される。このオン・ザ・フライの処理は、例えば1秒当たり何万個ものリンク22を処理する非常に高いリンク処理性能を助長する。
【0007】
図2D1及び図2D2は、従来技術のレーザーパルスによるリンク22の除去後の、図2Bのリンク構造の部分断面図である。図2D2は、パシベーション層44、46、及び48の一部分を通り抜けて、除去されたリンク22が前に占めていた開放領域を囲む不規則な曲率の曲線76を示す。曲線76はパシベーション構造に対する代表的な損傷を表わし、特に、前にリンクが占めていた領域から特定量、例えば約0.5ミクロンに及ぶ、あるいは、顕微鏡ではっきり見えるようになる損傷を表わす。代表的な損傷は、パシベーション構造中のクラック(亀裂)も含み、これは図面には示していない。
【0008】
【特許文献1】米国特許5,265,114
【特許文献2】米国特許5,473,624
【0009】
金属または非金属のリンク22を処理するのに十分なレーザーエネルギーを維持しつつ、基板42に対する損傷を回避するために、Sun他は米国特許5,265,114及び米国特許5,473,624中に、単一の9ns〜25nsのレーザーパルスをより長い波長、例えば1.3μmで用いて、シリコンウェハー上のメモリーリンク22を処理することを記載している。1.3μmの波長では、リンク材料22とシリコン基板42とのレーザーエネルギー吸収の対比(コントラスト)は、旧来の1μmのレーザー波長における対比よりずっと大きい。この技術によってもたらされるずっと広い処理窓およびより良好な処理品質は、約5年にわたって産業において用いられ、大きな成功を収めている。
【0010】
【特許文献3】米国特許6,057,180
【0011】
Sun他の米国特許6,057,180は、紫外(UV)レーザー出力を用いてリンクを切断する方法を記載している。より短いレーザー波長を用いてより小さいレーザービームのスポットサイズを送達し、限りなく縮まるリンク寸法及びリンク間ピッチのサイズを提供する。これらのより短いレーザー波長は、目標のリンク材料内へのレーザーエネルギーのより良好な結合を提供して、プロセスを促進する。しかし、こうしたUVレーザーパルスによるリンクの除去自体は、下にあるパシベーション及びシリコンウェハーをUVレーザーパルスによる損傷から保護するために、下にあるパシベーション構造及び材料に対する慎重な配慮を必要とする。
【0012】
【特許文献4】米国特許6,281,471
【特許文献5】米国特許6,340,806
【0013】
図3Aは、リンク処理に使用される1μm及び1.3μmの波長の旧来のレーザーパルス37aの代表的な時間的形状を示す。レーザーエネルギーをより有効に利用するために、Smart他は米国特許6,281,471及び米国特許6,340,806中で、マスターオシレータ増幅器(MOPA:Master Oscillator Power Amplifier)レーザーパルスを用いて、図3Bに示す時間的形状の、略矩形の時間的パワー密度分布を有するMOPAレーザーパルス37bを供給してリンクを処理することを提案している。
【0014】
MOPAレーザーは一般に、CWポンピングされ、ドーピングされ、そして格子化されたファイバーレーザー媒質であり、高く均一な反復度、例えば30kHzの注入レーザーによって活性化される。カリフォルニア州FremontにあるIMRA, America, Inc.(登録商標)製のMOPA構成のレーザーは、5〜20nsの調整可能なパルス幅を有する略矩形のパルス37bを提供する。
【0015】
Smart他によれば、レーザーパルスの立上り時間は1nsより短くなければならず、方形波上部の平坦性(フラットネス)は10%以上でなければならず、そして立下り時間は十分短くなければならない。図3Bに示す時間的形状を有するレーザーパルスを用いることについて言われている利点は、レーザーパルスの急峻な立上り時間が、酸化物の上部層に熱衝撃(熱的ショック)を与え、これにより、リンク吹き飛ばし(瞬間除去)プロセスを促進する、ということであった。これに加えて、高いパワー密度では、速い立上り、短い持続時間のパルスによって、リンクによるレーザーエネルギーの反射率が低下する。しかし、上部パシベーション層に送達される熱衝撃波の助けを借りて、レーザーパルスの急峻な立上り時間によって上部パシベーション層をより早く破壊することが真にプロセスを促進するならば、上部パシベーション層なしにリンク構造を処理することは技術的挑戦ではなかった。産業上の実践はそうでないことを示した。
【0016】
リンク構造36、例えば上部パシベーション層44の厚さ、リンク22自体の厚さ、幅、及び側壁の傾斜、及び下部パシベーション層46の厚さの不可避の変動により、リンク22を処理するために用いるレーザーパルス・エネルギーにいくらかの上限余裕がある必要性が存在する。一般に、リンク材料は、レーザーパルスが終了する前に完全かつ良好に除去される。使用される代表的なレーザーパルスについては、平均的なリンク22用のリンク材料は、図3Aに示すように時刻t1までに完全に除去される。リンクの変動を吸収するために、時刻t1後にいくらか尾を引くことが望ましく、リンク22を完全に切断するためにはパルスエネルギーを少し多く必要とする。同様に、図3Bの時刻t1は、代表的なリンク材料が完全に除去される時点を表わす。当業者には明らかなように、両方の場合について、時刻t1後のレーザーパルス・エネルギーは、一部のリンク22、特に時刻t1より十分前に完全に処理されたリンク22のあるシリコン基板42を損傷させる恐れをもたらす、というのは、基板42をレーザーエネルギーの露光から遮蔽すべく残っているリンク材料がないからである。時刻t1後のレーザーパルス・エネルギーは、リンク22に隣接する構造34も損傷させる恐れも大いにもたらす。不都合なことに、旧来のレーザーパルス37aについては、レーザーパルス37aの時間的形状に対する制御が時刻t1後には存在しない。時間的に略矩形のレーザーパルス37bについては、時刻t1の直後に、レーザーパルス37bはそのピーク強度にしばらく留まり、基板42または隣接する構造34に対する損傷のさらに大きな恐れが生じる、という点でなお悪い。
【0017】
図4に、離間したリンク22のそれぞれを切断するために使用する連続的なレーザーパルス37間の好適な代表的間隔80を示す。こうした時間間隔は一般に、使用するレーザーに依存せず、そして古典的には、位置決めシステムの臨界速度及び精度によって決まる。リンクを処理して品質及び歩留まりを共に改善するより良い方法は未だに望まれるが、このように望まれる改善は、通常のビーム位置決めシステムによって課せられる制約を考慮に入れるべきである。
【0018】
(発明の概要)
本発明の目的は、基板上に製造された導電リンク材料及び上部パシベーション構造材料の除去の処理品質を改善する方法及び装置を提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、こうしたリンクを一組の低エネルギーのレーザーパルスで処理することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、こうした一組のレーザーパルスを用いて、リンクをオン・ザ・フライで処理することにある。
【0021】
リンク製造における現在の1つの傾向は、比較的厚い(約1μmより大きい厚さから約2μm、あるいはこれより大きい厚さまでの)リンクを金属材料から作製し、こうしたリンクはリンク切断プロセスをさらに複雑化する。こうしたリンクを従来のレーザー出力の単一パルスで、十分な性能で、周囲の材料に許容外の損傷を生じさせることなしに完全に除去することは特に困難であることが判明している。1つの解決法は、不所望な損傷を生じさせるには不十分なエネルギーの単一レーザーパルスによる第1撃を切断すべき各リンクに与え、次に、同様またはより弱いパルスによる第2撃を各リンクに与えて、周囲の材料の損傷の恐れなしにあらゆる残留物を取り去ることである。不都合なことに、このことの実行は、各リンク上での長い停止時間、あるいは選択した各リンクにおける再位置決め及び再発射を別個に繰り返す走査的な通過のいずれかを必要とし、性能を大幅に、2分の1またはそれ以下に低下させる。
【0022】
【特許文献6】米国特許6,574,250
【0023】
米国特許6,574,250では、Sun他が、レーザー出力パルスの発生とビーム位置決め装置によって与えられる相対移動とを調和させて、時間的に変位した2つ以上のレーザー出力パルスの組を、通常のビーム位置決め装置が単一の通常のレーザーパルスを送達するために用いるのと同じ時間窓内に、各リンク構造に送達する方法を開示している。パルスを組にした送達は、各レーザー出力パルスのスポット領域がリンク幅を覆うほど速く、そしてこの方法は、高性能で高品質のリンク除去を、近接したパシベーション層または基板の損傷の恐れなしに提供する。
【0024】
【特許文献7】米国特許公開2003/0151053米国特許公開2003/0151053では、Sun他が、ビーム位置決め時間窓内に前記パルス組を発生する新規の方法を開示している。1つの好適例は、連続波(CW:Continuous Wave)モードにロックされたレーザーを高いレーザーパルス反復度で用い、光ゲート及び増幅器がこれに続き、他の好適例はQ−スイッチ法によるCWモードにロックされたレーザーを用いる。追加的な好適例は、ステップ制御の音響−光学(A−O:Acousto-Optic)のQ−スイッチ法によるレーザー系を用い、このレーザー系は、ビームスプリッタ及び光遅延径路を有し、そして同期しているが時間的にずれ、光路の一部を共用する2つ以上のレーザーを有する。これらの好適例の各々がそれぞれの利点を有するが、全般的な欠点は、追加的コスト、追加的空間、または追加的な光学またはアライメント(位置合わせ)構成部品である。
【0025】
米国特許6,574,250及び
【0026】
【特許文献8】米国特許公開2002/0167581
【0027】
米国特許公開2002/0167581では、Cordingley他が、Sun他によって開示された発明と類似のプロセスを提案しているが、Cordingley他の業績は、Sun他による記載のビーム位置決め時間窓内でパルスを送達することに固有の、レーザーと加工品との熱的相互作用に焦点を置いているように見える。
【0028】
【特許文献9】米国特許6,727,458
【0029】
米国特許6,727,458では、Smartが、種となるレーザーダイオード及び光増幅器からの、2つの同一の、近接した矩形またはのこぎり波形のパルスの使用を提案している。
【0030】
本発明の一般的な好適例は、マスターオシレータ増幅器(MOPA)を使用し、ここでレーザーダイオードから放出されるレーザー出力は増幅器に注入される。ダイオードレーザーのドライバ(駆動装置)は特別に制御されて、処理すべきリンク構造毎に2つ以上のパルスの時間的パワー特性を生成する。前記増幅器は非飽和状態で動作して、注入されたレーザー出力の時間的パワー特性をほぼ複製した、増幅されたレーザー出力を供給して、従来のリンク処理システムにおける単一レーザーパルスを用いる代わりに、2つ以上の動作レーザーパルスの組を処理すべき各リンクに送達する。
【0031】
前記パルス組の全体の持続時間は約1000nsより短いので、このパルス組は、旧来のリンク切断レーザー位置決めシステムによる「単一パルス」であると考えられる。従って、このことの実行は、性能を2分の1またはそれ以下に大幅に低下させる、選択した各リンク22における長い停止時間も再位置決め及び再発射も必要としない。
【0032】
前記パルス組内の各動作レーザーパルスは、リンク構造36を支持する(シリコン)基板42の損傷しきい値未満のパルス当りのエネルギーまたはピークパワーを有する。前記パルス組内の動作レーザーパルスの数は、最終パルスがリンク22の底部を取り去り、かつ下部パシベーション層46及び基板42が無損傷、完全無欠で残るように制御される。
【0033】
一部の好適例では、前記パルス組内の少なくとも1つの動作レーザーパルスも個別に整形して、パルス持続時間中の任意時点にスパイク(針状歪み)を設け、このことは、特定のリンク構造を処理するために有利である。各パルスの時間的パワー特性を変調する他の技術を用いることができ、例えば、異なるリンク構造に基づいて、複数のスパイクピークを採用するか、あるいはピークパワー振幅を振動させることである。一部の好適例では、前記パルス組内の少なくとも1つのレーザーパルスが、この組内の他の少なくとも1つのパルスとは異なる時間的パワー特性を有する。例えば、前記パルス組内の最初の動作パルスに後続する動作パルスは、低下した振幅及び/または低下した持続時間を有する。
【0034】
本発明の追加的な目的及び利点は、以下の図面を参照した実施例の詳細な説明より明らかになる。
【0035】
(好適な実施例の詳細な説明)
図6Aは、MOPAレーザー200、及びレーザー処理制御システムと協働してリンク22を処理するビーム送達兼材料位置決めシステム380(位置決めシステム380)で実現した好適なレーザー系300の実施例の略式図であり、一部は図式的に示す。図6Aに示すように、MOPAレーザー200は、増幅器204を従えた注入レーザー202を含む。注入レーザー202は、速い応答時間を有し、増幅器204のゲイン(利得)スペクトルと一致するレーザー波長のレーザー出力210を送達するダイオードレーザーとすることができる。こうしたダイオードレーザーは、集積分布帰還または分布型ブラッグ・リフレクタ(反射器)を用いた単一周波数のレーザーとすることができ、あるいは、こうしたダイオードレーザーは共振器外(エクストラキャビティ)構成要素で調整することができる。こうしたダイオードレーザーはマルチモード・ダイオードレーザーとすることもできる。
【0036】
増幅器204は、通常のファイバーレーザー媒質材料を具えたファイバー増幅器であることが好ましく、そして通常の連続波(CW)ポンピング源220によってポンピングすることが好ましい。増幅器204の1つの好適な具体例はレーザーファイバー増幅器である。イットリウムでドーピングしたファイバーレーザー媒質が一般的であり、商業的に入手可能である。ポンピング源220はダイオードレーザーであり、注入レーザー202の波長とは異なる波長を放出可能であることも好ましい。
【0037】
前記ファイバーの長さ、レーザー・ドーパントの種類、ドーピングレベル、及びポンピングレベルは、所望の増幅ゲインを実現すべく調整することができる。好適なレーザー200は、IMRA, America, Inc.(登録商標)及びマサチューセッツ州オックスフォードにあるIPG Photonics Corp.(登録商標)製のファイバーレーザーの変形とすることができる。IMRA及びIPGは共に、ファイバー増幅器を従えた注入レーザーとして動作する高速レーザーダイオードを含むレーザーデバイスを製造している。このレーザー波長は、1.06μm〜1.1μmの範囲内で調整可能である。
【0038】
図5に、有用なMOPAパルス37c1、37c2、37c3、及び37c4を示し、これらは25nsから10nsまでの間に4つの異なるプログラム可能なパルス幅を有し、IPGのMOPAレーザーから約20〜30kHzのレーザーパルス反復度、0.1μJ〜10μJのレーザーエネルギーで導出される。これらのレーザーパルス形状は略矩形ではなく、(ノイズ限界内で)概ね単調または着実に減少する形状である。高速ダイオードレーザーへの駆動電流供給の調整により、レーザーパルスのパワー特性を本明細書に記載のように調整することができる。カナダのINO, Quebec(登録商標)製の他の好適なファイバーレーザーは、注入レーザーパルスをファイバー自体から得て、このファイバーを用いてこの注入パルスを増幅する特殊な技術を実現する。その現在入手可能なバージョンはレーザー波長1.57μmで動作する。INO社によれば、1.06μm〜1.1μmで動作する同様のレーザーを自社が製作することは困難ではない。
【0039】
【非特許文献1】V.G. Dmitriev他, Handbook of Nonlinear Optical Crystals
【0040】
好適なレーザー波長は、約150nmから約2000nmまでのスペクトル範囲であり、そして、これらに限定されないが1.54, 1.3, 1.1〜1.06, 1.05, 1.047, 1.03〜0.75μmを、増幅器204がこれらの波長、あるいはその2次、3次、4次、または5次高調波を利用可能であるか、利用可能になる程度に含む。好適な高調波の波長は、これらに限定されないが約0.75, 0.65, 0.532, 0.5, 0.43, 0.355, 及び0.266μmを含む。十分なパワーを有するこれらの高調波のいずれも、周知の適切な高調波変換技術を用いて特定種類のリンク22及び/またはパシベーション層44を処理するために使用することができることは当業者にとって明らかである。高調波変換プロセスは、V.G. Dmitriev他, Handbook of Nonlinear Optical Crystals, 138〜141ページ, ニューヨークのSpringer-Verlegが1991年に出版, ISBN3-540-53547-0に記載されている。
【0041】
図6B1及び6B2(まとめて図6B)に、2つ以上のパルス521及び522の組50をMOPAレーザー200から発生して、増幅器204を飽和させずにリンク22を処理して、レーザーパルスのパワー特性が注入レーザー202に送達される駆動電流のパワー特性に対応できることを可能にする方法を示す。図6B1を参照すれば、好適な注入レーザー出力パルス特性210a、例えば最大値の「頂点平坦型」の特性をレーザー増幅器204に注入して、飽和によって生じる特性の歪みなしに、注入特性210aに対応する増幅されたレーザー出力パルス212を生成することができる。
【0042】
図6B2を参照すれば、2つ以上の注入パルス2101及び2102を、位置決めシステム380がオン・ザ・フライで連続的に移動する間に位置決めシステム380がリンク22の所に位置決め可能な時間間隔内に増幅器204に注入することができる。注入パルス2101及び2102が注入パルス210aの特性のエンベロープ(包絡線)内に収まり、これにより、対応するレーザー出力パルス521及び522がレーザー出力パルス212の特性内に収まり、かつ飽和によって生じる歪みなしにパルス2101及び2102の形状に対応して、パルス2101及び2102を生成した駆動電流206の特性を忠実に再現することが好ましい。
【0043】
図7A、7B、及び7C(まとめて図7)に、レーザーパルス52a1及び52a2、52b1及び52b2、及び52c1及び52c2(まとめてレーザーパルス52)の好適な組50a, 50b, 及び50c(まとめて組50)のパワー対時間のグラフを示す。各組50は単一のリンク22を切断することが好ましい。好適な組50は2〜50個のパルス52を含む。各組50の持続時間は約1000nsより短いことが好ましく、500nsより短いことがより好ましく、約5ns〜300nsの範囲内にあることが最も好ましい。組50はプログラム可能な時間間隔だけ時間的に変位され、この時間間隔は一般に0.5ミリ秒より短く、0.1ミリ秒より短いことが多く、通常は25〜50マイクロ秒の範囲内にあり、位置決めシステム380の速度、及び処理すべきリンク22との間の距離の関数とすることができる。前記組の持続時間全体が1000nsより短いので、前記組は、旧来のリンク切断位置決めシステム380による「単一パルス」であると考えられる。
【0044】
組50内の各レーザーパルスのパルス幅は、約30ns〜約100fs(フェムト秒)またはそれより短い範囲内にある。一部の実施例では、各組50は2〜10個のパルス52を含むことが好ましく、これらのパルスは約0.1ps〜約30nsの範囲内にあることが好ましく、約25psから30nsの範囲内にあるか、あるいは例えば約100psから10nsまでの間の範囲か、5nsから20nsまでの間の範囲内にあることがより好ましい。一部の好適な実施例では、第1パルスの立下りエッジと第2パルスの第2パルスの立上りエッジとの間を、約0から約500nsまでにすることができる。パルス間の時間間隔は、パルスと目標との相互作用を最適化すべく、あるいは毛のようなものまたは塵埃との相互作用を最小化すべく調整することができる。パルス52どうしの間隔、組50どうしの間隔、及びパルス52のパルス幅は、図面では一定寸法比で描いていないことは当業者にとって明らかである。
【0045】
集束させたレーザーのスポット径は約0.5μm〜約3μmであり、リンク22の幅より40%〜100%大きいことが好ましく、これらはリンク幅28、リンクのピッチサイズ32、リンク材料、及び他のリンク構造及びプロセスの考慮事項に依存する。パルス組内の各動作パルスのレーザースポットはリンク幅28を覆い、各動作パルスのレーザースポット38間の変位は、一般的な位置決めシステム380の位置決め精度より小さく、一般に±0.05〜0.2μmである。従って、レーザー系はまだリンク22をオン・ザ・フライで処理することができ、即ち、位置決めシステムは、選択した各リンク22において動作レーザーパルスの組を発射する際に移動を停止する必要はない。
【0046】
レーザーパルス52の組50のうちでは、各レーザーパルス52は、リンク22を完全に切断するか、あるいはその下にある基板42を損傷させるには熱、エネルギー、またはピークパワーが不十分であり、使用するレーザー波長が1.3μmより短く、可視範囲であるか、あるいはUV範囲内であっても、リンク22及び/またはあらゆる上部パシベーション層44の一部しか除去しない。約150nmから約2000nmまでの好適な波長では、レーザーパルス52の集束したスポットサイズ40の好適なアブレーション(瞬間的除去)パラメータは、次のものを含む:1Hzより大きい周波数、好適には10kHz〜50kHzまたはそれ以上における各レーザーパルスのレーザーエネルギー約0.005μJ〜約10μJ(中間的なエネルギーは0.01μJ〜約0.1μJの範囲をとる)、及び各組のレーザーエネルギー0.01μJ〜約10μJ。
【0047】
レーザーパルス52の各組50のエネルギー密度またはパワー特性は、従来の単一の何ナノ秒かのレーザーパルスのエネルギー特性よりも良好に制御することができ、そしてほとんどすべての所定形状を有することができる。レーザー出力の波長及びリンク材料の特性に応じて、リンク22に当てるパルス52の切断深度は、各パルス52のエネルギー及び各組50内のレーザーパルスの数を、あらゆる所定のリンク22の底部を取り去り下部パシベーション層46を比較的不変または動作上無損傷で残し、かつ基板42を比較的不変または無損傷で残すべく選定することによって精密に制御することができる。従って、UV範囲内のレーザー波長を用いる場合でも、シリコン基板42に対する動作上の損傷の恐れがほぼ解消される。
【0048】
図7Aを参照すれば、各組50a内のパルス52a1と52a2(まとめて52a)とはほぼ同一であり、各組50aはほぼ同一である。各組50a内で随意的に後続するパルス52a(52a3, 52a4,...)(図示せず)は、ほぼ同一のパワー特性を有することも異なるパワー特性を有することもできる。
【0049】
図7Bを参照すれば、パルス52b2のパワー特性は、パルス52b1のパワー特性より振幅が小さい。各組内で随意的に後続するパルス52b(図示せず)は、それぞれの組内のパルス52b2より小さい振幅を有することが好ましい。組50bにおけるこうしたエネルギー密度特性は、特定の敏感な加工品に対する損傷の恐れなしにリンクの底部を取り去るために有用である。
【0050】
図7Cを参照すれば、各組50c内では、パルス52C2のパワー特性は、それぞれの組のパルス52c1と振幅はほぼ同様であるが、パルス幅はより短い。各組内で随意的に後続するパルス52c(図示せず)は、それぞれの組内のパルス52c2より小さいパルス幅を有することが好ましい。しかし、パルス52c2及びこれに続くパルス52cは、それぞれの直前のパルスより小さい振幅及びより小さいパルス幅を共に有することができることは当業者にとって明らかである。また、図7に示す各パルス52は次第に減少する振幅を有するが、「頂点平坦型」または「ベル形」のパワー特性のような他のパワー特性を用いることができることも当業者にとって明らかである。
【0051】
図8A〜8F(まとめて図8)は、1つ以上の組50d1〜50d3(まとめて組50d)内の1つ以上のレーザーパルス52d1として実現可能な、特別に整形された差動レーザーパルス52の形成を表わす。図6及び図8を参照すれば、図8Aは、駆動電子回路208から送達される特別に整形された駆動電流パルス206を示し、図8Bは、注入レーザー202から伝播する注入レーザー出力パルス210が、注入レーザー202の高速応答能力の結果として駆動電流パルス206の特性を複製することを示す。注入レーザー出力パルス210はレーザー増幅器204へ送達され、増幅器204は非飽和状態で動作して注入レーザー出力210を増幅し、図8Cに示すように、整形されたレーザーパルスのパワー特性に大きな歪みを導入することなしに動作レーザーパルス52d1を送達する。動作レーザーパルス52d1は、レーザーパルスの時間的パワー特性におけるパワースパイク62の発生後で立下りエッジ前には比較的平坦である。駆動電流パルス206の特性は、あらゆる好適な特性に容易にプログラムすることができることは当業者にとって明らかである。また、増幅器204のゲイン(利得)要求は、注入レーザー202から利用可能なレーザーパルスのパワー及び動作レーザーパルス52d1のパワーに依存することも当業者にとって明らかである。
【0052】
再び図8Cを参照すれば、レーザーパルス52d1の特別に整形されたレーザーパルス52d1のパワー特性は、レーザーパルスの先頭に出現する大きなスパイク62を提供する。スパイク62のピークパワーはPmaxであり、レーザーパルス52d1の平均パワーはPminである。スパイク62の振幅はPmax−Pminとして定義される。スパイク62の幅Δtsは、PmaxとPminとの間のパワー中点PSにおける全体持続時間として定義される。スパイク62のピークパワーPmaxは、レーザーパルス52d1の平均パワーPminを約10%〜約50%上回ることが好ましい。スパイク62の幅Δtsは、レーザーパルス52d1の持続時間の10%〜50%であることが好ましい。スパイク62の立上り時間は一般に約5nsより短く、約2nsより短いことが好ましい。パワースパイク62の好適なタイミングは、レーザーパルスのパワー特性の立上りエッジからレーザーパルスのパワー特性の持続時間の70%まで測定した時間間隔内である。便宜上の目的で、本明細書の以降では「スパイク」とは、そのレーザーパルス中の発生時点にかかわらず、レーザーパワーにおける過渡的な大きい増加を表わすために用いる。組50d内の1つ、一部、あるいはすべてのパルスが、特別に整形されたレーザーパルス特性を有することができる。
【0053】
図8D〜8Fは、一般的な位置決めシステムの時間間隔内にリンク22を切断するための、図8Cに示す特別に整形されたレーザーパルスのパワー特性を有する少なくとも1つのレーザーパルス52d1を有する好適な組50dのパワー対時間のグラフを示す。特に、図8Dに、好適なほぼ同一の組50d1を示し、各組は2つ以上のほぼ同一の特別に整形されたパルス52d1を用いて、位置決めシステム380がオン・ザ・フライでの処理中にリンク22の範囲内にある時間間隔内にリンク22を切断する。
【0054】
図8Eに、代案の好適なほぼ同一の組50d2を示し、各組は2つ以上の特別に整形されたパルス52d1及び52d2を用いて、位置決めシステム380がオン・ザ・フライでの処理中にリンク22の範囲内にある時間間隔内にリンク22を切断する。特別に整形されたパルス52d2は、パルス52d1のレーザーパルスのパワー特性に対応するが、特性の大部分を通して、パルス52d1に比例する小さい強度を有する。
【0055】
図8Fに、代案の好適なほぼ同一の組50d3を示し、各組は2つ以上の特別に整形されたパルス52d1及び52d3を用いて、位置決めシステム380がオン・ザ・フライでの処理中にリンク22の範囲内にある時間間隔内にリンク22を切断する。特別に整形されたパルス52d1には1つ以上のパルス52d3が後続し、パルス52d3は実質的にスパイクのないパワー特性を有する。図8C〜8Fに関しては、組50d1〜50d3は同一である必要はなく、またそれぞれが同数のパルスを有する必要はなく、そしてそれぞれが同じパワー特性を有するパルスを有する必要はないことは当業者にとって明らかである。
【0056】
図9Aに、スパイク64がレーザーパルス52e1の先頭には出現しないが中間に出現するパワー特性を用いる他の実施例を示す。スパイク64は、時刻t1より前の時刻teで終了し、時刻t1は、パルス組50e内の最終パルスのレーザーエネルギーが平均特性のリンク22からリンク材料を完全に除去する時点である。
【0057】
図9Aを参照すれば、パルススパイク64の前後ではパワーレベルは比較的平坦であるが、レーザーパルスのパワー特性はパルススパイク64の前後にパワーレベルの変化を有することができる。このようにレーザーパルスのパワー特性を整形すれば、リンク材料の満足な除去を促進するのに十分なレーザーのピークパワー及びエネルギーを有するパルス中間スパイクが提供され、リンク材料が完全に除去された際には、シリコン基板及び当該リンクに隣接する構造を損傷させる恐れのないことを保証するずっと低いレーザーパルスのパワーが提供される。その結果、こうしたレーザーパルスの特別な調整は、すっと良好な処理結果及びより広い処理窓をもたらし、シリコン基板及びリンクに隣接する構造に対する損傷の恐れを低減する。組50内の1つ、一部、あるいはすべてのパルス52が、こうした特別に整形されたレーザーパルス特性を有することができる。
【0058】
図9B〜9Cに、少なくとも1つのレーザーパルス52e1を含む好適な組50e1及び50e2(まとめて組50e)のパワー対時間のグラフを示し、レーザーパルス52e1は、図9Aに示す特別に整形されたレーザーパルス特性を有して一般的な位置決めシステムの時間間隔内にリンク22を切断する。
【0059】
特に、図9Bは、好適なほぼ同一の組50e1を示し、各組は2つ以上のほぼ同一の特別に整形されたパルス52e1を用いて、位置決めシステム380がオン・ザ・フライの処理中にリンク22の範囲内にある時間間隔内にリンク22を切断する。
【0060】
図9Cに、代案の好適なほぼ同一の組50e2を示し、各組は2つ以上の特別に整形されたパルス52e1及び52e2を用いて、位置決めシステム380がオン・ザ・フライの処理中にリンク22の範囲内にある時間間隔内にリンク22を切断する。特別に整形されたパルス52e2は、パルス52d1のパルスパワー特性に相当するパルスパワー特性を有する。図9Dに、代案の好適なほぼ同一の組50e3を示し、各組は2つ以上のほぼ同一の特別に整形されたパルス52e1及び52e2を、図9Cに示す順序とは逆の順序で用いる。
【0061】
図10A及び10Bにそれぞれ、駆動電流特性214、及びこれが複製された、他の実施例の異なる実現により生成したレーザーパルス52dのレーザーパルスのパワー特性を示す。駆動電流特性214は、時間的に変位した3つの電流スパイク218、220、及び222を有するパルスから成り、これらのスパイクの値は、それぞれの時刻ta, tb, tcの順に減少する。電流スパイク218、220、及び222は、レーザーパルスのパワー特性に、対応するパワースパイク224、226、及び228を生成する。パワースパイク224は、レーザーパルスのパワー特性の立上りエッジにおいて発生し、これに続くパワースパイク226及び228はレーザーパルス52fの期間中に発生するが、目標のリンク材料が組50f内の最終パルス52fによって完全に除去される前に発生する。パワースパイク224、226、及び228は一緒に、レーザー出力パルスの平均パワーの約10%のパワー変動を有する振動波の形の複合パワースパイクを形成する。駆動電流は例えば振動波を含んで、こうしたスパイクの一部または全部の伝播を促進することができる。例えば、前記レーザーパルスのパワー特性の持続時間内に、約半サイクルから3サイクルまでの持続時間を注入レーザーに与えることができる。この振動サイクルの周期は、約5ns〜約1nsまたはより短い時間であることが好ましい。組50f内の1つ、一部、またはすべてのパルス52fがこうした特別に調整されたレーザーパルス特性を有することができる。
【0062】
図10C〜10Dに、好適な組50fのパワー対時間のグラフを示し、各組は、図10Bに示す特別に整形されたレーザーパルスのパワー特性を有して、一般的な位置決めシステムの時間間隔内にリンクを切断するレーザーパルス52fを含む。特に、図10Cは好適なほぼ同一の組50f1を示し、各組は2つ以上のほぼ同一の特別に整形されたパルス52f1を用いて、位置決めシステム380がオン・ザ・フライでの処理中にリンク22の範囲内にある時間間隔内にリンク22を切断する。
【0063】
図10Dに、代案の好適なほぼ同一の組50f2を示し、各組は2つ以上の特別に整形されたパルス52f1及び52f2を用いて、位置決めシステム380がオン・ザ・フライでの処理中にリンク22の範囲内にある時間間隔内にリンク22を切断する。特別に整形されたパルス52f2は、レーザーパルス52d1のパワー特性に相当するレーザーパルスのパワー特性を有する。
【0064】
図9D及び10Cに示すパルス組50は、チッ化チタニウム反射防止表面層、アルミニウムのボディ、及び窒化チタニウム及びチタニウム分路層を有するリンクスタック(積層)のような、比較的厚いリンク22及び/または複合リンク22を処理するのに特に有用である。遅延したスパイクは、アルミニウムを覆うより高融点のリンク構成要素を処理するのに有用である。パルス52の特定形状、特に振幅及びスパイクに対する遅延は、あらゆる所定のリンク22における特定材料及びその厚さに適応すべく調整することができる。
【0065】
本明細書に開示するすべての好適な実施例については、特に、異なる特性(異なる材料及び/または異なる寸法)を有するリンク22及び/またはパシベーション層44を処理する場合には、連続する各組50は異なるピークパワー及びエネルギー密度の特性を有することができることは当業者にとって明らかである。また、連続する各組50は互いに異なる時間間隔で生成することができることは、当業者にとって明らかである。
【0066】
図6を参照すれば、レーザー系300のレーザー200は、レーザーパルス52の組50のレーザー出力334をビーム経路(パス)320に沿って伝播させ、ビーム径路320は随意的に、通常の種々の光学素子352及び354によって接続されている。構成要素352及び354は、例えば、レーザー出力350をコリメート(視準)して、有用な伝播特性を有するビームを生成するための、ビームエキスパンダ(ビーム拡大器)または他のレーザー光学素子を含むことができる。所望のレーザー波長では反射性が高いが、未使用の波長では透過性の高い1つ以上のビーム反射ミラー(鏡)358、360、362、及び364を随意的に用いて、所望のレーザー波長のみがリンク構造36に到達するようにする。集束レンズ366は、コリメートされたパルスレーザー系の出力368を集束させて集束したスポットサイズ40(図2B)を生成する単素子または多素子のレンズ系であることが好ましく、スポットサイズ40はリンク幅28より大きく、これによりリンク幅28を覆い、そしてスポットサイズ40はその径が2μm未満であるか、リンク幅28及びレーザー波長次第ではより小さいことが好ましい。
【0067】
【特許文献10】米国特許4,532,402
【特許文献11】米国特許5,751,585
【特許文献12】米国特許6,430,465 B2
【特許文献13】米国特許公開2002-0117481 A1
【0068】
好適な位置決めシステム380は、Overbeckの米国特許4,532,402、発明の名称”Method and Apparatus for Positioning a Focused Beam on an Integrated Circuit”に記載されている。あるいはまた、位置決めシステム380は、Cutler他の米国特許5,751,585、Cutlerの米国特許6,430,465 B2、及び/または米国特許公開2002-0117481 A1に記載され、これらの特許は本願の譲受人に権利譲渡されている。他の固定ヘッドシステム、検流計制御ミラー、圧電制御ミラー、またはボイスコイル制御ミラーのような高速位置決めヘッドシステム、あるいはリニアモータ駆動の通常の位置決めシステム、あるいはオレゴン州ポートランドにあるElectro Scientific Industries, Inc.(ESI)(登録商標)製の5300、9300、または9000型シリーズに採用されている位置決めシステムも用いることができる。
【0069】
位置決めシステム380はレーザーコントローラ382を用いることが好ましく、レーザーコントローラ382は、少なくとも2つのプラットフォームまたはステージ(積層または分割軸)370を制御し、反射ミラー358、360、362及び364、及び他の光学素子と協働して、レーザー系の出力368をICデバイスまたは加工品12上の選択した導電リンク22に向けて集束させる。位置決めシステム380は、加工品12上のリンク22間の迅速な移動を可能にし、提供されたテストまたは設計データに基づいてオン・ザ・フライでの一意的なリンク切断動作を実行する。
【0070】
これらの位置データは、集束したレーザースポット38(図2B)を加工ピース(片)12上で、レーザー系の出力368のレーザーパルス52の一組50をリンク構造36に指向させて、リンク22を除去するものであることが好ましい。レーザー系300は、各リンク22をレーザーパルス52の単一組50で、オン・ザ・フライで、どのリンク22上でも位置決めシステム380を停止させずに切断して、高い性能を維持することが好ましい。組50は約1000ns未満であるので、位置決めシステム380の走査速度次第では、各組50は位置決めシステム380によって単一パルスのように扱われる。例えば、位置決めシステム380が1秒当たり約200mmの高い速度を有する場合には、連続する2つのレーザースポット38間の代表的な変位は、これらのスポット間の時間間隔1000nsで一般に0.2μm未満であり、組50の好適な時間間隔300ns中に変位0.06μm未満であることが好ましく、従って連続する2つ以上のスポット38は実質的にオーバーラップ(重複)し、スポット38の各々はリンク幅28を完全にカバーする。反復度の制御に加えて、組50内の複数パルス52の開始間の時間オフセットは一般に1000ns未満であり、約5ns〜500nsであることが好ましい。
【0071】
【特許文献14】米国特許5,453,594
【0072】
レーザーコントローラ382には、選択したリンクの適正な処理に関する命令が提供される。レーザーコントローラ382は、レーザー系300の発射をプラットフォームの動きに同期させるタイミングデータによって影響され、このことは例えばKonecnyの米国特許5,453,594、発明の名称”Radiation Beam Position and Emission Coordination System”に記載されている。
【0073】
組50どうしは互いに異なる時間間隔で生成することができるが、ことは当業者にとって明らかであり、安定性及びレーザーに対する他の配慮から、パルス52が目標リンク22に当たる動作パルスとして用いられているか否かにかかわらず、組50をほぼ一定の反復度で発生することが好ましいことは当業者にとって明らかである。こうした実施例では、システムコントローラ382は、「ゲーティング(ゲート処理)オン」のゲーティング信号を随意的なレーザーパルス・ゲーティングデバイス340に送る前に、位置決めシステム380の目標を目標位置に向けて移動するよう位置決めシステム380に命令する。目標位置でのリンク22の処理が完了すると、システムコントローラ382が「ゲーティング・オフ」のゲーティング信号をレーザーパルス・ゲーティングデバイス340に送る間に、走査ヘッドは次の目標位置への移動を続ける。レーザー200は所望の反復度で動作したままであり、従って、どの波長変換器でも熱負荷の変動は存在せず、このため熱的に誘導される高調波パルスのエネルギードリフト(ゆらぎ)は解消される。
【0074】
【特許文献15】米国特許6,172,325
【特許文献16】米国特許出願10/611,798
【0075】
好適なレーザーパルス・ゲーティングデバイスは、高速電子−光学(EO:Electro-Optic)デバイスまたは音響−光学(A−O:Acousto-Optic)デバイスであり、例えばフロリダ州メルボルンにあるNEOS Technologies(登録商標)製のN30085-05またはその修正版である。レーザーパルス・ゲーティングデバイス340のオンデマンド(要求に応じた)トリガ起動に関するさらなる詳細は、Baird他の米国特許6,172,325、及びSun他の米国特許出願10/611,798に見出すことができ、これらの特許は参考文献として本明細書に含める。
【0076】
米国特許出願10/611,798に記載の無線周波数(RF:Radio Frequency)ローディング制御技術を追加的に用いて、位置決めシステム380が目標位置に向かう際には(換言すれば、動作レーザー・マシニング(機械加工)出力が要求される際には)、RFパルスを組50のパルス52と一致させてA−Oゲーティングデバイス340に供給することによって、そして位置決めシステム380が中間的位置に向かう際には(換言すれば、動作レーザー・マシニング出力は要求されない際には)、RFパルスを同じRFエネルギーでA−Oゲーティングデバイス340に供給するが、組50のパルス52とは一致させずに供給することによって、ほぼ一定の熱負荷をA−Oレーザーパルス・ゲーティングデバイス340に提供することができる。こうしたA−Oゲーティングデバイス340に対するほぼ一定の熱ローディング(熱負荷をかけること)により、A−Oゲーティングデバイス340による動作レーザー・マシニング出力の品質及び位置決め精度に対する逆効果が最小になることは、当業者にとって明らかである。
【0077】
以上の観点から、レーザーパルス52の組50によるリンク処理は、性能を犠牲にすることなしに、従来のリンク処理よりも広い処理窓及び優れた品質を提供する。組50内のパルス52の多用性は、特定のリンク特性への整形を可能にする。レーザーパルス組50内の各レーザーパルス52はより少ないレーザーエネルギーを有するので、隣接するパシベーション層及びシリコン基板42を損傷させる恐れはより小さい。従来のリンク吹き飛ばし(瞬間除去)IRレーザー波長に加えて、IRより短いレーザー波長は、より短い波長におけるシリコンウェハーの吸収が従来のIR波長より高くても、より小さいビームスポットサイズという追加的な利点と共にプロセスに用いることもできる。従って、より狭くより高密度のリンクの処理が促進される。こうしたより良好なリンク分解能は、リンク22を互いにより接近させて配置して回路密度を増加させることを可能にする。リンク構造36は通常のサイズにすることができるが、リンク幅28は、例えば、約0.5μm以下にすることができる。
【0078】
同様に、レーザーパルスのパワー特性のより良好な整形の多用性は、異なるパシベーション特性に対応するに当たり、より良好な柔軟性(フレキシビリティ)を提供する。図2A〜2Cを参照すると、リンク22の上のパシベーション層44及びリンク22の下のパシベーション層46は、旧来の材料以外の材料で作製することができ、あるいは、一般的な高さ以外の方が望ましければ修正することができる。新たな材料または寸法を用いることができる、というのは、組50、及びこれらの組内のレーザーパルス52を整形して、これにより、下にある、あるいは隣接するパシベーション層に対する損傷の恐れを低減することができるからである。これに加えて、約1.06μmよりずっと短い波長を用いて約2μmより小さい臨界的なスポット径40を生成することができるので、レーザーパルス52の組50によって処理されるリンク22間の中心間ピッチは、従来の単一IRレーザービーム切断パルスによって吹き飛ばされるリンク22間のピッチよりも大幅に小さくすることができる。リンク22は、他のリンク22、あるいは隣接する回路構造から、例えば2.0μmまたはそれ以下の距離内におくことができる。
【0079】
上部パシベーション層44は、あらゆる通常のパシベーション材料、例えば二酸化シリコン(SiO2)、オキシ窒化シリコン(SiON)、及び窒化シリコン(Si34)を含むことができる。下部パシベーション層は、上部パシベーション層と同じパシベーション材料を含むことも異なるパシベーション材料を含むこともできる。特に、目標構造36内の下部パシベーション層46は、脆性材料から形成することができ、例えば次のものを含むがこれらに限定されない:低K材料から形成された材料、低K絶縁材料、低K酸化物ベースの絶縁材料、オルト珪酸ガラス(OSG:Orthosilicate Glass)、フルオロ珪酸ガラス、有機珪酸ガラス、珪酸テトラエチルベースの酸化物(TEOS(Tetraethylorthosilicate)ベースの酸化物)、メチルトリエトキシオルト珪酸(MTEOS:Methyltriethoxyorthosilicate)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA:Propylene Glycol Monomethyl Ether Acetate)、珪酸エステル、水素シルセスキオキサン(HSQ:Hydrogen Silsequioxane)、メチルシルセスキオキサン(MSQ:Methyl Silsequioxane)、ポリエチレンエーテル、ベンゾシクロブテン(BCB:Benzocyclobutene)、SiCOHまたはSiCOH誘導のフィルム(例えばApplied Materials, Inc.が販売する”Black Diamond(登録商標)”)、またはスピンオンベースの低K絶縁ポリマー(例えばDow Chemical Company(登録商標)が販売する”SiLK”)。これらの材料の一部から作製される下部パシベーション層46は、その(上にある)目標リンク22が通常の単一レーザーパルスのリンク除去操作によって吹き飛ばされるかあるいはアブレートされた際に、よりクラックが生じやすい。SiO2、SiON、Si34、低K材料、低K絶縁材料、低K酸化物ベースの絶縁材料、OSG、フルオロ珪酸ガラス、有機珪酸ガラス、HSQ、MSQ、BCB、SiLK(登録商標)、及び”Black Diamond(登録商標)”は実際の層材料であり、TEOS、MTEOS、及びポリアリルエーテルは半導体凝縮物前駆物質(プリカーサー)材料であることは、当業者にとって明らかである。
【0080】
図11に、レーザーパルス52の組50によってリンク22を除去した後のパシベーション層の状態を示す。リンク22の上面70上にあるパシベーション層44は開口72を有し、開口72はリンク22の幅28を比較的小量、例えばおよそ上部パシベーション層44の厚さ分だけ上回る大きさに広がる。リンク22の側面に隣接して配置された中間パシベーション層48の材料、リンク22の底面74の下にあるパシベーション層46、及び基板42は、図に示すように、より狭くより均一なクレーター(すりばち状の孔)壁78によって、その衝撃は無視できる程度であり、そして操作上の損傷の恐れは全くない。従って、パシベーション構造内に及ぶ一般的な損傷よりもずっと小さい損傷しか存在せず、パシベーション構造内の一般的なクラックは完全に解消されなくとも減少する。このリスクが大幅に小さいリンク処理方法はリンク22を処理するために特に有用であり、特に、例えば繊細な低Kまたは他の材料上にある厚い、あるいは複合のリンク22をUV波長で処理するために有用である。
【0081】
以上説明した実施例の細部に、これらの実施例の下にある本発明の原理から逸脱することなしに多くの変更を加え得ることは、当業者にとって明らかである。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲のみによって限定されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】従来技術のDRAMの一部分を図式的に示す図であり、一般的な回路セルの別個の行の冗長なレイアウト、及び別個の行内のプログラマブル・リンクを示す。
【図2A】従来技術のパルス・パラメータによって特徴付けられる、従来の大きな半導体リンク構造の部分側断面図である。
【図2B】図2Aのリンク構造及びレーザーパルスの部分上面図を、隣接する回路構造と共に示す図である。
【図2C】図2Bのリンク構造の端部の部分断面図であり、隣接する2つのリンクの幅寸法、及びこれらのリンクに関連するパシベーション層スタックを示す。
【図2D】図2D1及び図2D2は、従来技術のレーザーパルスの照射によるリンク除去後の、図2Bのリンク構造の部分断面図である。
【図3】図3A及び3Bはそれぞれ、通常及び略矩形のレーザーパルスのパワーの時間特性を示す図である。
【図4】離間したリンクを切断するために使用する連続的なレーザーパルス間の好適な代表的間隔を示すパワー対時間のグラフである。
【図5】4つの異なるパルス幅を有する有用なMOPAパルスのパワー対時間のグラフである。
【図6A】MOPAレーザー、及びリンクを処理するためのレーザー処理制御システムと協働する加工品位置決め器で実現した好適なレーザー系の実施例の略式図であり、一部は図式的に示す。
【図6B】増幅器を従えた注入レーザーが非飽和状態で動作して、注入レーザーパルスを歪みなしに所望のエネルギーレベルに増幅することを可能にする好適な方法を示す簡略化した図である。
【図7】図7A、7B及び7Cは、一般的な位置決めシステムにより一連の離間したリンク間の間隔でリンクを切断するために用いる好適なレーザーパルスの組を示すパワー対時間のグラフである。
【図8】図8A、8B、8Cは、好適な特別に整形された注入レーザーの、それぞれ駆動装置の電流特性、結果的な注入レーザーパルスのパワー特性、及び注入レーザーパルスのパワー特性を複製する増幅されたレーザーパルスのパワー特性を示す図であり、図8D〜8Fは、一般的な位置決めシステム内のリンクを切断するための図8Cの特別に整形されたレーザーパルスを含む好適な組のパワー対時間のグラフである。
【図9】図9Aは、代案の増幅されたレーザーパルスのパワー特性を示す図であり、図9B、9C及び9Dは、図9Aの特別に整形されたレーザーパルスを含む好適な組のパワー対時間のグラフである。
【図10】図10A及び10Bは、代案の注入レーザーの、それぞれ駆動装置の電流特性及び増幅されたレーザーパルスのパワー特性を示す図であり、図10C及び図10Dは、一般的な位置決めシステム内のリンクを切断するための図10Bの特別に整形されたレーザーパルスを含む好適な組のパワー対時間のグラフである。
【図11】リンクを切断すべく整形された少なくとも2つのレーザーパルスの組の照射によってリンク除去した後の、図2Cのリンク構造の部分断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のポンピングレベルにおいて飽和パワー特性を有するレーザーファイバー増幅器の増幅器出力を制御する方法であって、前記飽和パワー特性が、前記注入レーザー出力と前記増幅器出力との間の特性の相関関係を歪ませることなしに前記レーザーファイバー増幅器内に結合可能な注入レーザー出力の量を制限するレーザーファイバー増幅器出力の制御方法において、この方法が、
ビーム位置決め装置に、関連するリンク構造を有する選択した導電性の冗長メモリーまたは集積回路リンクの1つ以上の位置を表わすビーム位置決めデータを提供するステップであって、前記リンクの各々は、リンク幅を有し、基板上、あるいは前記導電リンクと前記基板との間に配置された随意的な下部パシベーション層上のいずれかに製造された回路内の関連する一対の導電接点間に配置され、前記リンク構造に関連する前記基板及び前記随意的なパシベーション層は、それぞれのレーザー損傷しきい値によって特徴付けられ、前記位置決め装置は、前記ビーム位置決めデータに応答して、レーザースポット位置の前記基板に対する相対移動を行うステップと;
前記レーザーファイバー増幅器を随意的に、所定のポンピングレベルにポンピングして、前記レーザーファイバー増幅器内に注入される前記注入レーザー出力に与えられるゲインを制御するステップと;
それぞれが第1及び第2駆動電流特性を有する少なくとも第1及び第2駆動電流パルスの組を注入レーザーに与えて、それぞれが前記第1及び第2駆動電流特性に関連するそれぞれ第1及び第2注入レーザー出力特性を有する少なくとも第1及び第2注入レーザーパルスの注入レーザー組を発生するステップであって、前記第2駆動電流特性が前記第1駆動電流特性とは異なる特性を有するステップと;
前記第1注入レーザーパルスを前記レーザーファイバー増幅器内に結合させて、前記第1駆動電流特性に関連する第1増幅器出力特性を有する第1増幅器出力パルスを供給し、前記第1駆動電流特性は、前記レーザーファイバー増幅器の飽和パワー特性以下のパワー特性を有する第1注入レーザーパルスの発生を行わせ、これにより、前記レーザーファイバー増幅器は、前記第2注入レーザーパルスの前記レーザーファイバー増幅器内への結合に応答して、前記第2駆動電流パルスの前記第2駆動電流特性に関連する第2増幅器出力特性を有する少なくとも第2増幅器出力パルスを供給するステップと;
前記レーザー増幅器出力パルスの各々を、レーザースポット位置におけるスポットサイズ及びエネルギー特性を有するそれぞれのスポットサイズによって特徴付けられるレーザー系出力パルスのレーザー系出力組に変換するステップであって、前記スポットサイズが前記リンクのリンク幅より大きく、前記エネルギー特性が、前記下部パシベーション層及び前記基板のそれぞれのレーザー損傷しきい値未満であるステップと;
前記レーザー系出力パルスと前記ビーム位置決め装置によって与えられる前記相対移動とを、前記レーザー系出力組内の前記レーザー系出力パルスが選択した前記リンク構造に連続的に当たる間に前記相対移動がほぼ連続的であるように協働させて、これにより、前記レーザー系出力組内の各レーザー出力パルスのスポットが前記リンク幅を覆い、前記レーザー系出力組が、前記下部パシベーション層及び前記基板に操作上の損傷を生じさせる恐れを低減して、前記関連する一対の導電接点間にある前記導電リンクを切断するステップと
を具えていることを特徴とするレーザーファイバー増幅器出力の制御方法。
【請求項2】
前記レーザー出力パルスの少なくとも1つが、立上り及び立下りエッジ、平均パワー、及びパルス持続時間を有するレーザーパルスの時間的パワー特性、及びパワースパイクによって特徴付けられ、前記パワースパイクが、前記パルス持続時間より実質的に短いパワースパイク持続時間、前記レーザー出力パルスの平均パワーより大きい最大パワー、及び前記立上りエッジと前記立下りエッジとの間の発生時刻を有し、前記パワースパイクの前記最大パワー、前記スパイク持続時間、及び前記発生時刻が協働して、前記レーザー出力パルスに特別に整形されたパワー特性を確立させ、前記特別に整形されたパワー特性は、前記基板またはこれに隣接するパシベーション構造材料に対する操作上の損傷のない選択したリンク構造の切断に寄与することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パワースパイクが、前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記立上りエッジと一致し、前記レーザー出力パルスの平均パワーを約10%上回るパワーピーク値を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記パワースパイクが、約5nsより短い立上り時間を有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記立上り時間が約2nsより短いことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記スパイク持続時間が、約1nsから前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記パルス持続時間の約50%までであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記パワースパイクの発生後の前記レーザーパルスの時間的パワー特性が、前記立下りエッジの前に時間と共にほぼ直線的に減少するように整形されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記パワースパイクの発生後のパワーの減少全体が、前記レーザー出力パルスの平均パワーの約10%以上であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記パワースパイクの発生後の前記レーザーパルスの時間的パワー特性が、前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記立下りエッジの前に比較的平坦であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記レーザーパルスの時間的パワー特性が、前記立上りエッジと一致する第1パワースパイクと、前記第1パワースパイク後に発生する追加的パワースパイクとを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記追加的パワースパイクが、前記平均パワーの5%以上のパワー値、及び約1nsから前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記パルス持続時間の約30%までのスパイク持続時間を有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項12】
前記パワースパイクが、前記レーザー出力パルスの平均パワーの約10%以上のパワー変動を有する振動波の形態であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記振動波が、前記レーザーパルスの時間的パワー特性のパルス期間内に、振動の半サイクルから3サイクルまで継続し、前記振動のサイクルの周期が約1ns〜約15nsであることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記パワースパイクが、前記立上りエッジから前記レーザーパルスの時間的パワー特性におけるパルス持続時間の約70%まで測定した時間間隔内の時点で発生することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記パワースパイク前後の前記レーザーパルスの時間的パワー特性が比較的平坦であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記パワースパイク前後の前記レーザーパルスの時間的パワー特性が平坦でないことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記パワースパイクが、前記レーザー出力パルスの平均パワーを約10%上回るピークパワー値を有し、かつ1nsから前記レーザーパルスの時間的パワー特性の50%までのスパイク持続時間を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記隣接するパシベーション構造材料及び/または前記下部パシベーション層が、次の材料:SiO2、Si34、SiON、低K材料、低K絶縁材料、低K酸化物ベースの絶縁材料、オルト珪酸ガラス、フルオロ珪酸ガラス、有機珪酸ガラス、珪酸テトラエチルベースの酸化物、メチルトリエトキシオルト珪酸、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、珪酸エステル、水素シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン、ポリエチレンエーテル、ベンゾシクロブテン、SiCOHまたはSiCOH誘導のフィルム、またはスピンオンベースの低K絶縁ポリマー、の1つ以上から形成されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項19】
前記選択した導電リンク構造が、アルミニウム、クロミド、銅、ポリシリコン、二珪化物、金、ニッケル、クロム化ニッケル、プラチナ、ポリサイド、窒化タンタル、チタニウム、窒化チタニウム、タングステン、または珪化タングステンを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記レーザーパルスの各々が、約0.001マイクロジュール〜約10マイクロジュールのレーザーエネルギーを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記下部パシベーション層が、次の材料:SiO2、Si34、SiON、低K材料、低K絶縁材料、低K酸化物ベースの絶縁材料、オルト珪酸ガラス、フルオロ珪酸ガラス、有機珪酸ガラス、珪酸テトラエチルベースの酸化物、メチルトリエトキシオルト珪酸、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、珪酸エステル、水素シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン、ポリエチレンエーテル、ベンゾシクロブテン、SiCOHまたはSiCOH誘導のフィルム、またはスピンオンベースの低K絶縁ポリマー、の1つ以上から形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも2つの前記レーザー出力パルスを約10kHzより大きい反復度で発生して、選択した前記導電リンク構造のそれぞれ位置に位置合わせされた目標材料を除去することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
レーザーパルス・ゲーティングデバイスを、レーザーファイバー増幅器から前記基板上の前記レーザースポット位置までの経路に沿って配置し、前記レーザーパルス・ゲーティングデバイスが、制御コマンドに応答して、前記レーザー出力パルスの出力組が前記レーザースポット位置に向かって伝播することを可能にする出力透過状態、及び前記レーザー出力パルスの前記出力組が前記レーザースポット位置に向かって伝播することを阻止する出力ブロック状態を提供し、
さらに、
駆動パルスの駆動組をほぼ一定の反復度で発生するステップであって、互いに隣接する前記駆動組が、略均一の駆動間隔によって互いに分離され、これにより、レーザー増幅器出力パルスの増幅器組がほぼ一定の増幅器出力反復度で発生され、互いに隣接する前記増幅器組が、略均一の増幅器出力間隔によって互いに分離されるステップと;
前記増幅器組を選択的にゲート処理して、前記レーザースポット位置が選択した前記リンク構造の所にある際には常に、前記出力組の前記レーザースポット位置への透過を可能にする出力透過状態を提供し、前記レーザースポット位置が選択した前記リンク構造の所にない際には常に、前記レーザーパルス・ゲーティングデバイスが、前記出力組が前記ビーム経路に沿って伝播することを防止する比較的不透過の状態を提供するステップと
を具えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記レーザー系出力パルスが、次の波長付近または波長範囲内:1.54μm、1.3μm、1.1〜1.06μm、1.05μm、1.047μm、1.03〜0.75μm、0.65μm、0.53μm、0.5μm、0.43μm、0.35μmまたは0.27μm、のうちの1つの波長を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記リンクが1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記リンクが1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記レーザー系出力パルスが具える波長に対して、前記隣接するパシベーション構造材料、前記下部パシベーション層、及び/または前記基板が高度に吸収性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記波長がUV波長を含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記リンクが1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
所定のポンピグレベルにおいて飽和パワー特性を有するレーザーファイバー増幅器の増幅器出力を制御する方法であって、前記飽和パワー特性が、前記注入レーザー出力と前記増幅器出力との間の特性の相関関係を歪ませることなしに前記レーザーファイバー増幅器内に結合可能な注入レーザー出力の量を制限するレーザーファイバー増幅器出力の制御方法において、この方法が、
ビーム位置決め装置に、関連するリンク構造を有する選択した導電性の冗長メモリーまたは集積回路リンクの1つ以上の位置を表わすビーム位置決めデータを提供するステップであって、前記リンクの各々は、リンク幅を有し、基板上、あるいは前記導電リンクと前記基板との間に配置された随意的な下部パシベーション層上のいずれかに製造された回路内の関連する一対の導電接点間に配置され、前記リンク構造に関連する前記基板及び前記随意的なパシベーション層は、それぞれのレーザー損傷しきい値によって特徴付けられ、前記位置決め装置は、前記ビーム位置決めデータに応答して、レーザースポット位置の前記基板に対する相対移動を行うステップと;
前記レーザーファイバー増幅器を随意的に、所定のポンピングレベルにポンピングして、前記レーザーファイバー増幅器内に注入される前記注入レーザー出力に与えられるゲインを制御するステップと;
それぞれが第1及び第2駆動電流特性を有する少なくとも第1及び第2駆動電流パルスの組を注入レーザーに与えて、それぞれが前記第1及び第2駆動電流特性に関連するそれぞれ第1及び第2注入レーザー出力特性を有する少なくとも第1及び第2注入レーザーパルスの注入レーザー組を発生するステップであって、前記第1または第2駆動電流特性の少なくとも一方が立上り及び立下りエッジ、平均パワー、及びパルス持続時間を有し、パワースパイクによって特徴付けられ、前記パワースパイクが、前記パルス持続時間より実質的に短いパワースパイク持続時間、前記レーザー出力パルスの平均パワーより大きい最大パワー、及び前記立上りエッジと前記立下りエッジとの間の発生時刻を有するステップと;
前記第1注入レーザーパルスを前記レーザーファイバー増幅器内に結合させて、前記第1駆動電流特性に関連する第1増幅器出力特性を有する第1増幅器出力パルスを供給し、前記第1駆動電流特性は、前記レーザーファイバー増幅器の飽和パワー特性以下のパワー特性を有する第1注入レーザーパルスの発生を行わせ、これにより、前記レーザーファイバー増幅器は、前記第2注入レーザーパルスの前記レーザーファイバー増幅器内への結合に応答して、前記第2駆動電流パルスの前記第2駆動電流特性に関連する第2増幅器出力特性を有する少なくとも第2増幅器出力パルスを供給するステップと;
前記レーザー増幅器出力パルスの各々を、レーザースポット位置におけるスポットサイズ及びエネルギー特性を有するそれぞれのスポットサイズによって特徴付けられるレーザー系出力パルスのレーザー系出力組に変換するステップであって、前記スポットサイズが前記リンクのリンク幅より大きく、前記エネルギー特性が、前記下部パシベーション層及び前記基板のそれぞれのレーザー損傷しきい値未満であり、これにより、特別に整形された駆動電流波形が、関連する最大パワー、スパイク持続時間、及びパワースパイクの発生時刻を有する前記レーザー出力パルスの1つを生じさせ、前記最大パワー、前記スパイク持続時間、及び前記発生時刻は協働して、前記レーザー出力パルスに特別に整形されたパワー特性を確立させ、前記特別に整形されたパワー特性は、前記基板またはこれに隣接するパシベーション構造材料に対する操作上の損傷のない選択したリンク構造の切断に寄与するステップと;
前記レーザー系出力パルスと前記ビーム位置決め装置によって与えられる前記相対移動とを、前記レーザー系出力組内の前記レーザー系出力パルスが選択した前記リンク構造に連続的に当たる間に前記相対移動がほぼ連続的であるように協働させて、これにより、前記レーザー系出力組内の各レーザー出力パルスのスポットが前記リンク幅を覆い、前記レーザー系出力組が、前記下部パシベーション層及び前記基板に操作上の損傷を生じさせる恐れを低減して、前記関連する一対の導電接点間にある前記導電リンクを切断するステップと
を具えていることを特徴とするレーザーファイバー増幅器出力の制御方法。
【請求項30】
前記パワースパイクが、前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記立上りエッジと一致し、前記レーザー出力パルスの平均パワーを約10%上回るパワーピーク値を有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記パワースパイクが、約5nsより短い立上り時間を有することを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記立上り時間が約2nsより短いことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記スパイク持続時間が、約1nsから前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記パルス持続時間の約50%までであることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記パワースパイクの発生後のパワーの減少全体が、前記レーザー出力パルスの平均パワーの約10%以上であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記パワースパイクの発生後のパワーの減少全体が、前記レーザー出力パルスの平均パワーの約10%以上であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記パワースパイクの発生後の前記レーザーパルスの時間的パワー特性が、前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記立下りエッジの前に比較的平坦であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項37】
前記レーザーパルスの時間的パワー特性が、前記パワースパイク後に発生する追加的パワースパイクを含み、前記追加的パワースパイクの発生が、前記立下りエッジと一致することを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項38】
前記追加的パワースパイクが、前記平均パワーの5%以上のパワー値、及び約1nsから前記レーザーパルスの時間的パワー特性における前記パルス持続時間の約30%までのスパイク持続時間を有することを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記パワースパイクが、前記レーザー出力パルスの平均パワーの約10%以上のパワー変動を有する振動波の形態であることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項40】
前記振動波が、前記レーザーパルスの時間的パワー特性のパルス期間内に、振動の半サイクルから3サイクルまで継続し、前記振動のサイクルの周期が約1ns〜約15nsであることを特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記パワースパイクが、前記立上りエッジから前記レーザーパルスの時間的パワー特性におけるパルス持続時間の約70%まで測定した時間間隔内の時点で発生することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項42】
前記パワースパイク前後の前記レーザーパルスの時間的パワー特性が比較的平坦であることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記パワースパイク前後の前記レーザーパルスの時間的パワー特性が平坦でないことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記パワースパイクが、前記レーザー出力パルスの平均パワーを約10%上回るピークパワー値を有し、かつ1nsから前記レーザーパルスの時間的パワー特性の50%までのスパイク持続時間を有することを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記隣接するパシベーション構造材料及び/または前記下部パシベーション層が、次の材料:SiO2、Si34、SiON、低K材料、低K絶縁材料、低K酸化物ベースの絶縁材料、オルト珪酸ガラス、フルオロ珪酸ガラス、有機珪酸ガラス、珪酸テトラエチルベースの酸化物、メチルトリエトキシオルト珪酸、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、珪酸エステル、水素シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン、ポリエチレンエーテル、ベンゾシクロブテン、SiCOHまたはSiCOH誘導のフィルム、またはスピンオンベースの低K絶縁ポリマー、の1つ以上から形成されることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項46】
前記選択した導電リンク構造が、アルミニウム、クロミド、銅、ポリシリコン、二珪化物、金、ニッケル、クロム化ニッケル、プラチナ、ポリサイド、窒化タンタル、チタニウム、窒化チタニウム、タングステン、または珪化タングステンを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項47】
前記レーザーパルスの各々が、約0.001マイクロジュール〜約10マイクロジュールのレーザーエネルギーを有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項48】
少なくとも2つの前記レーザー出力パルスを約10kHzより大きい反復度で発生して、選択した前記導電リンク構造のそれぞれ位置に位置合わせされた目標材料を除去することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項49】
レーザーパルス・ゲーティングデバイスを、レーザーファイバー増幅器から前記基板上の前記レーザースポット位置までの経路に沿って配置し、前記レーザーパルス・ゲーティングデバイスが、制御コマンドに応答して、前記レーザー出力パルスの出力組が前記レーザースポット位置に向かって伝播することを可能にする出力透過状態、及び前記レーザー出力パルスの前記出力組が前記レーザースポット位置に向かって伝播することを阻止する出力ブロック状態を提供し、
さらに、
駆動パルスの駆動組をほぼ一定の反復度で発生するステップであって、互いに隣接する前記駆動組が、略均一の駆動間隔によって互いに分離され、これにより、レーザー増幅器出力パルスの増幅器組がほぼ一定の増幅器出力反復度で発生され、互いに隣接する前記増幅器組が、略均一の増幅器出力間隔によって互いに分離されるステップと;
前記増幅器組を選択的にゲート処理して、前記レーザースポット位置が選択した前記リンク構造の所にある際には常に、前記出力組の前記レーザースポット位置への透過を可能にする出力透過状態を提供し、前記レーザースポット位置が選択した前記リンク構造の所にない際には常に、前記レーザーパルス・ゲーティングデバイスが、前記出力組が前記ビーム経路に沿って伝播することを防止する比較的不透過の状態を提供するステップと
を具えていることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項50】
前記レーザー系出力パルスが、次の波長付近または波長範囲内:1.54μm、1.3μm、1.1〜1.06μm、1.05μm、1.047μm、1.03〜0.75μm、0.65μm、0.53μm、0.5μm、0.43μm、0.35μmまたは0.27μm、のうちの1つの波長を有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項51】
前記リンクが1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記リンクが1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項53】
前記レーザー系出力パルスが具える波長に対して、前記隣接するパシベーション構造材料、前記下部パシベーション層、及び/または前記基板が高度に吸収性であることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項54】
前記波長がUV波長を含むことを特徴とする請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記リンクが1μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項54に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D1】
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【図2D2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B1】
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【図6B2】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−503124(P2007−503124A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524039(P2006−524039)
【出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/026928
【国際公開番号】WO2005/018064
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(593141632)エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド (161)
【Fターム(参考)】