説明

パターン形成方法

【課題】量産性に優れ、微細パターンに欠陥が生じるのを抑制することのできるパターン形成方法を提供する。
【解決手段】本実施形態のパターン形成方法は、第1基板上に、凹凸パターンを有し第1被インプリント剤を含む材料からなるパターン膜を形成する工程と、第2基板上に、前記第1被インプリント剤よりもエッチングレートの高い第2被インプリント剤を含む材料膜を形成する工程と、前記パターン膜を前記材料膜に対向させて前記第1基板と前記第2基板間に圧力を印加するとともに、前記第2被インプリント剤を硬化させることにより前記パターン膜の前記凹凸パターンを、前記材料膜に転写する工程と、前記第1基板を前記パターン膜から剥離する工程と、前記材料膜をエッチングにより除去し、前記第2基板上に前記パターン膜を残す工程と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、パターン形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LSI(Large Scale Integration)やHDD(Hard Disk Drive)等は、超微細なパターンを作製するため、量産性に優れた10nmピッチレベルの微細加工技術が求められている。
【0003】
現在、基板の微細加工には、フォトリソグラフィによるPEP(Photo Engraving Process)法が多用されている。しかし、その解像度限界は35nm〜40nm程度であり、35nm未満の解像度で微細化することは、困難である。
【0004】
また、電子リソグラフィによるPEPは解像度限界が15nm〜20nmであるので、この解像度限界のピッチで微細化加工することは可能である。しかし、電子リソグラフィによるPEPを用いた場合でも、15nm未満の解像度で微細加工することは困難であり、かつ描画時間が長いため量産プロセスに向いていない。
【0005】
ナノインプリント法は、微細加工と量産性に優れた方法として注目され、数十nm〜数百nmレベルのパターン形成方法として昨今実用化されている。
【0006】
しかし、従来のナノインプリント法では、微細パターンの作製する場合に、インプリント工程におけるテンプレートの剥離時に転写不良が起きやすく、形成された微細パターンに欠陥が生じるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−108805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本実施形態は、量産性に優れ、微細パターンに欠陥が生じるのを抑制することのできるパターン形成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本実施形態のパターン形成方法は、第1基板上に、凹凸パターンを有し第1被インプリント剤を含む材料からなるパターン膜を形成する工程と、第2基板上に、前記第1被インプリント剤よりもエッチングレートの高い第2被インプリント剤を含む材料膜を形成する工程と、前記パターン膜を前記材料膜に対向させて前記第1基板と前記第2基板間に圧力を印加するとともに、前記第2被インプリント剤を硬化させることにより前記パターン膜の前記凹凸パターンを、前記材料膜に転写する工程と、前記第1基板を前記パターン膜から剥離する工程と、前記材料膜をエッチングにより除去し、前記第2基板上に前記パターン膜を残す工程と、を備えていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1(a)乃至1(d)は一実施形態によるパターン形成方法を示す断面図。
【図2】図2(a)乃至2(d)は比較例によるパターン形成方法を示す断面図。
【図3】被インプリント剤の特性を示す図。
【図4】実施例1によって製造される基板の断面図。
【図5A】実施例2乃至実施例10の製造条件を示す図。
【図5B】実施例2乃至実施例10の製造条件を示す図。
【図6】比較例1乃至比較例5の製造条件を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
【0012】
なお、本明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体” ”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、重量平均分子量が1,000以下の化合物をいう。本明細書中において、重合性化合物とは、重合性官能基を有する化合物のことをいい、具体的には重合反応に関与する基を有する化合物のことをいう。なお、本明細書でいう“インプリント”は、好ましくは、1nm〜10mmのサイズのパターン転写をいい、より好ましくは、およそ3nm〜100μmのサイズ(ナノインプリント)のパターン転写をいう。
【0013】
尚、本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
【0014】
(一実施形態)
一実施形態によるパターン形成方法について図1(a)乃至1(d)を参照して説明する。図1(a)乃至1(d)は、この実施形態のパターン形成方法を示す工程断面図である。この実施形態のパターン形成方法は、ナノインプリント法を用いる。
【0015】
まず、ダミー基板2上に、高エッチング耐性の被インプリント剤からなる凹凸パターンを有するパターン膜4が形成されたテンプレート6を用意する(図1(a))。続いて、被加工基板12上に、パターン膜4を構成する被インプリント剤よりもエッチング耐性の低い被インプリント剤14を接着する(図1(a))。このとき、被インプリント剤14は未硬化の状態である。
【0016】
次に、テンプレート6の凹凸パターンが被インプリント剤14に対向するように、テンプレート6を配置し、テンプレート6を被インプリント剤14に押圧し、被インプリント剤14を成型硬化させる(図1(b))。これにより、被インプリント剤14はパターン膜4とは凹凸が逆となるパターンが転写されたパターン膜14aとなる。
【0017】
次に、ダミー基板2をパターン膜4から剥離する(図1(c))。すると、被加工基板12上には、パターン膜4の凹凸とパターン膜14aの凹凸とが咬み合った状態でパターン膜4及びパターン膜14aが残る(図1(c))。このため、本実施形態で用いられるパターン膜4を構成する被インプリント剤としては、被インプリント剤14に対する接着性はダミー基板2よりも高い材料が用いることが好ましい。また、被インプリント剤14としては、接着性の高い材料を用いることが好ましい。
【0018】
続いて、パターン膜14aをエッチングする。このときパターン膜4はエッチング耐性が高く(エッチングレートが遅く)、パターン膜14aはエッチング耐性が低い(エッチングレートが速い)ので、パターン膜14aがエッチングされる。しかし、パターン膜4はあまりエッチングされず、エッチング後も、元の形状(凹凸パターン)を有するパターン4aとなる(図1(d))。なお、エッチング後には、パターン4aと被加工基板12との間には被インプリント剤14aが残ることになる(図1(d))。その後、必要に応じて、パターン4aをマスクとして被加工基板をエッチングし、被加工基板12にパターンを形成する。その後、パターン4aを削除する。なお、パターン4aをマスクとして被加工基板12にパターンを形成せずに、被加工基板12上にパターン4aを残しておいてもよい。
【0019】
(比較例)
次に、本実施形態の比較例によるパターン形成方法について図2(a)乃至2(d)を参照して説明する。
【0020】
まず、ダミー基板2上に、被インプリント剤からなる凹凸パターンを有するパターン膜5が形成されたテンプレート7を用意する(図2(a))。続いて、被加工基板12上に、被インプリント剤15を接着する(図2(a))。このとき、被インプリント剤15は未硬化の状態である。
【0021】
次に、テンプレート7の凹凸パターンが被インプリント剤15に対向するように、テンプレート7を配置し、テンプレート7を被インプリント剤15に押圧し、被インプリント剤15を成型硬化させる(図2(b))。これにより、被インプリント剤15はパターン膜5とは凹凸が逆となるパターンが転写されたパターン膜15aとなる。
【0022】
次に、テンプレート7をパターン膜15aから剥離する(図2(c))。このとき、パターン15a膜のパターンに転写不良が生じないためには、パターン膜15aを構成する被インプリント剤15としては、被加工基板12との密着性がよく、かつテンプレート7との剥離性の高い材料を用いることが好ましい。
【0023】
続いて、パターン膜15aの凹部の底部をエッチングにより除去し、凹部の底部に被加工基板12の表面を露出させる(図2(d))。その後、必要に応じて、パターン膜15aをマスクとして被加工基板をエッチングし、被加工基板12にパターンを形成する。
【0024】
以上説明したように、本実施形態のパターン形成方法によれば、比較例と異なり、テンプレートを硬化したインプリント剤14aから剥離する必要がないので、ドット抜けなどのパターン転写不良が生じにくい。また、エッチングレート差を利用して被加工基板上にパターン4aを形成するため、パターン4aとして微細なパターンを形成することができる。
【0025】
また、本実施形態のパターン形成方法に用いられる被インプリント剤4は、被インプリント剤14よりもエッチング耐性が高くかつダミー基板2との剥離性の高い材料であればよい。そして、被インプリント剤14は、被インプリント剤4との接着性が高い材料であればよい。このため、比較例と異なり、被加工基板12との密着性と、テンプレート6との剥離性の両立が必要でなくなる。このため、本実施形態の法が比較例に比べて被インプリント剤の選択肢が大幅に広がるという利点がある。
【0026】
また、本実施形態においては、パターン4aは被インプリント剤14に支えられてエッチングされるので、安定したエッチングを行うことができる。
【0027】
以下に、本実施形態で用いられる材料について詳細に説明する。
【0028】
(パターン膜4)
まず、本実施形態に用いられるパターン膜4について説明する。本実施形態のパターン形成方法では、パターン膜4は被加工基板2上に加工用レジストマスクとしてパターンを形成する。このため、被インプリント剤14に対してOガスやCFガスのドライエッチング、または有機溶媒やアルカリ現像液などのウェットエッチングに関するエッチング耐性があることが要求される。また、パターン膜4は、被加工基板12を加工するためのレジストマスクとして作用するために、ハロゲンガス、酸性ガス、アルゴンミリングなどによるドライエッチングに耐性があることが要求される。
【0029】
本実施形態のパターン膜4の作製方法としては、インプリント法、射出成型法、レジストを用いたPEP法、自己組織化材料を用いたセルフアッセンブリ法などが挙げられるが、量産性などを考慮するとインプリント法が望ましい。
【0030】
以下に、インプリント法によるパターン膜4の作製方法を説明する。本実施形態のパターン膜4は、インプリント用硬化性組成物を、ダミー基板2と、オリジナルの微細パターンを有するマスターテンプレートまたはそのレプリカテンプレートとの間に、パターン膜4を作製するための被インプリント剤を設置して、パターン形成層を形成し、このパターン形成層の表面にモールドを圧接する。その後、上記パターン形成層を硬化し、モールドを剥離することにより、微細な凹凸パターンを有するパターン膜4を作製することができる。
【0031】
具体的には、ダミー基板2上にパターン膜4を作製するための被インプリント剤からなるパターン形成層を形成する。そして、膜厚調整のために希釈溶媒等溶媒等を用いた場合には必要に応じて、パターン形成層を乾燥させて、パターン受容体(基板2上にパターン形成層が設けられたもの)を作製する。つづいて、当該パターン受容体のパターン形成層の表面にモールドを押接する。なお、モールドとしてはマスターテンプレートまたはそのレプリカテンプレートが用いられる。また、パターンを有するモールド上にインプリント剤を適用し、ダミー基板2を押接してもよい。モールドのパターンを転写し、微細な凹凸パターンを有するパターン形成層を熱硬化、光照射により硬化、室温硬化などによりパターン形成膜を固化させる。その後、モールドを剥離して、本実施形態のパターン膜4をダミー基板2上に作製する。
【0032】
モールドとしては、例えば、金属、シリコン、ガラス、石英ガラス、PMMA、ポリカーボネート樹脂、ゼオノアなどの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が用いられる。
【0033】
ダミー基板2としては、例えば、石英、ガラス、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、ポリカーボネート、ゼオノア、ポリイミド等の樹脂基板などが用いられる。
【0034】
インプリント法による本実施形態のパターン膜4の形成方法においては、まず、被インプリント剤の組成物をダミー基板2上に適用(好ましくは塗布)してパターン形成層を形成する。被インプリント剤を基板2上に適用する方法としては、一般によく知られた適用方法、通常は、塗布を採用できる。
【0035】
被インプリント剤4の基板2上への適用方法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法、あるいはインクジェット法などにより基板上に塗膜あるいは液滴を設置することができる。また、本実施形態において、被インプリント剤4の組成物からなるパターン形成層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、3nm〜30μm程度である。また、本実施形態において、被インプリント剤4の組成物を、多重塗布により塗布してもよい。インクジェット法などにより基板上に液滴を設置する方法において、液滴の量は1pl〜20pl程度が好ましい。
【0036】
次いで、本実施形態のパターン形成方法においては、パターン形成層にパターンを転写するために、パターン形成層の表面にモールドを押接する。これにより、モールドの押圧表面にあらかじめ形成された微細なパターンをパターン形成層に転写することができる。この微細な凹凸パターンを有するパターン形成層を熱硬化、光照射により硬化、室温硬化などによりパターン形成層を硬化させる。その後、モールドを剥離して、本実施形態のパターン膜4をダミー基板2上に作製する。
【0037】
微細パターン形成用のインプリント法には、熱可塑性樹脂を用いた熱ナノインプリント法、光重合性モノマーまたはオリゴマーを用いた光ナノインプリント法、SOG(Spin On Glass)やHSQ(Hydrogen Silsesquioxane)などの室温硬化材料を用いた室温ナノインプリント法がある。しかし、熱ナノインプリント法は熱可塑性樹脂が高粘度でモールドの微細パターン内に十分に充填されない、熱サイクルにより微細パターンが変形しやすい、高圧プレスが必要なため微細パターンがつぶれやすいなどの問題がある。このため、パターン膜4は光ナノインプリント法または室温ナノインプリント法で作製することが望ましい。
【0038】
以下に光ナノインプリント法を用いたパターン膜4の作製方法について説明する。
【0039】
パターン膜4を作製するための被インプリント剤としては、光硬化性の被インプリント剤を用いる。光硬化性の被インプリント剤は、重合性化合物に光重合開始剤を加え、必要に応じて有機溶媒で希釈した感光性組成物である。
【0040】
重合性化合物としては、例えば、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体、シリコン原子を有する重合性化合物、フッ素原子を有する重合性化合物、オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)、ビニルエーテル化合物、スチレン誘導体、プロペニルエーテルまたはブテニルエーテルなどが用いられる。
【0041】
エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)としては、例えば、2−アクリロイロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシ2−ヒドロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−アクリロイロキシプロピルフタレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸ダイマー、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性(以下「EO」という。)クレゾール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロヘンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン(以下「ECH」という)変性フェノキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、EO変性コハク酸(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリドデシル(メタ)アクリレート、p−イソプロペニルフェノール、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレングリコールアクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ヘキサヒドロフタル酸ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレンオキシド(以後「PO」という。)変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコール、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ECH変性プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルエチレン尿素、ジビニルプロピレン尿素、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、キシリレンジ(メタ)アクリレート、フェナントレニル(メタ)アクリレート、フェナントレニルメチル(メタ)アクリレート、9−(4−((メタ)アクリロイルオキシ)フェニル)−9−(4−メトキシフェニル)フルオレン、9−(4−((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)−9−(4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)フルオレンなどが挙げられる。
【0042】
エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)としては、芳香族炭化水素構造および/または脂環式炭化水素構造を有する(メタ)アクリレートがドライエッチング耐性を改善する観点から好ましく、具体例としては、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチルメチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチルメチル(メタ)アクリレート、キシリレンジ(メタ)アクリレート、フェナントレニル(メタ)アクリレート、フェナントレニルメチル(メタ)アクリレート、9−(4−((メタ)アクリロイルオキシ)フェニル)−9−(4−メトキシフェニル)フルオレン、9−(4−((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)−9−(4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)フルオレンなどが挙げられる。
【0043】
上記(メタ)アクリレート化合物のうち、アクリレート化合物の方が硬化性の観点から好ましい。
【0044】
また、上記シリコン原子を有する重合性化合物としては3−トリス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルエチル(メタ)アクリレート、ポリジメチルシロキサンで置換されたアルキル(メタ)アクリレート、ポリジメチルシロキサン構造を有するジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0045】
上記フッ素原子を有する重合性化合物としては、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチル−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する単官能重合性化合物などが挙げられる。
【0046】
上記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、例えば、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物およびエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらの化合物は、その一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を混合して使用することもできる。
【0047】
本実施形態に好ましく使用することのできる上記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに一種または二種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類などを挙げることができる。
【0048】
これらの中で特に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
【0049】
グリシジル基含有化合物として好適に使用できる市販品としては、UVR−6216(ユニオンカーバイド社製)、グリシドール、AOEX24、サイクロマーA200、(以上、ダイセル化学工業(株)製)、エピコート828、エピコート812、エピコート1031、エピコート872、エピコートCT508(以上、油化シェル(株)製)、KRM−2400、KRM−2410、KRM−2408、KRM−2490、KRM−2720、KRM−2750(以上、旭電化工業(株)製)などを挙げることができる。これらは、一種単独で、または二種以上組み合わせて用いることができる。
【0050】
また、重合性化合物として、ビニルエーテル化合物も採用できる。ビニルエーテル化合物は公知のものを適宜選択することができ、例えば、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、エチレングリコールジエチレンビニルエーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリエチレンビニルエーテル、トリメチロールプロパンジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールジエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリエチレンビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエチレンビニルエーテル、1,1,1−トリス〔4−(2−ビニロキシエトキシ)フェニル〕エタン、ビスフェノールAジビニロキシエチルエーテルなどが挙げられる。
【0051】
本実施形態で用いる重合性化合物としては、プロペニルエーテルおよびブテニルエーテルを用いることもできる。上記プロペニルエーテルまたはブテニルエーテルとしては、例えば1−ドデシル−1−プロペニルエーテル、1−ドデシル−1−ブテニルエーテル、1−ブテノキシメチル−2−ノルボルネン、1−4−ジ(1−ブテノキシ)ブタン、1,10−ジ(1−ブテノキシ)デカン、1,4−ジ(1−ブテノキシメチル)シクロヘキサン、ジエチレングリコールジ(1−ブテニル)エーテル、1,2,3−トリ(1−ブテノキシ)プロパン、プロペニルエーテルプロピレンカーボネート等が挙げられる。
【0052】
また、モールドとの剥離性や塗布性を向上させる目的で、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチル−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する化合物も併用することができる。
【0053】
これらの中で特に、硬化性やエッチング耐性などの観点から、パターン膜4を作製するための光硬化性の被インプリント剤に用いる重合性化合物としては、芳香族炭化水素構造および/または脂環式炭化水素構造を有する(メタ)アクリレート、シリコン原子を有する(メタ)アクリレート、フッ素原子を有する(メタ)アクリレートなどが特に好ましい。
【0054】
感光性の被インプリント剤に用いられる光重合開始剤としては、光照射により上述の重合性化合物を重合する活性種を発生する化合物であればいずれのものでも用いることができる。光重合開始剤としては、カチオン重合開始剤、ラジカル重合開始剤が好ましく、光重合開始剤は単一種または複数種を併用してもよい。
【0055】
光重合開始剤の含有量は、溶剤を除く全組成物中、例えば、0.01質量%〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%〜12質量%であり、さらに好ましくは0.2質量%〜7質量%である。2種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
【0056】
光重合開始剤の含有量が0.01質量%以上であると、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり好ましい。一方、光重合開始剤の含有量を15質量%以下とすると、光透過性、着色性、取り扱い性などが向上する傾向にあり、好ましい。これまで、染料および/または顔料を含むインクジェット用組成物や液晶ディスプレイカラーフィルタ用組成物においては、好ましい光重合開始剤および/または光酸発生剤の添加量が種々検討されてきた。しかし、ナノインプリント用等の硬化性組成物についての好ましい光重合開始剤および/または光酸発生剤の添加量については報告されていない。すなわち、染料および/または顔料を含む系では、これらがラジカルトラップ剤として働くことがあり、光重合性、感度に影響を及ぼす。その点を考慮して、これらの用途では、光重合開始剤の添加量が最適化される。
【0057】
一方で、本実施形態のインプリント硬化性組成物では、染料および/または顔料は必須成分でなく、光重合開始剤の最適範囲がインクジェット用組成物や液晶ディスプレイカラーフィルタ用組成物等の分野のものとは異なる場合がある。
【0058】
本実施形態で使用されるラジカル光重合開始剤としては、アシルホスフィンオキシド系化合物、オキシムエステル系化合物が硬化感度、吸収特性の観点から好ましい。カチオン重合開始剤としてはスルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物が好ましい。本実施形態で使用されるラジカル光重合開始剤は、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。これらの例としては、例えば、特開平2008−105414号公報の段落番号0091に記載のものを好ましく採用することができる。
【0059】
パターン膜4に用いられる被インプリント剤の硬化性組成物には、種々の必要に応じて、溶剤を用いることができる。ここで、本明細書中において、「溶剤」には、上記重合性単量体は含まれない。すなわち、本明細書中において、「溶剤」は、上記重合性官能基を有しない。特に膜厚500nm以下のパターンを形成する際には溶剤を含有していることが好ましい。好ましい溶剤としては常圧における沸点が80℃〜200℃の溶剤である。溶剤の種類としては組成物を溶解可能な溶剤であればいずれも用いることができるが、好ましくはエステル構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤である。具体的に、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルから選ばれる単独あるいは混合溶剤であり、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する溶剤が塗布均一性の観点で最も好ましい。
【0060】
上記硬化性組成物中における上記溶剤の含有量は、溶剤を除く成分の粘度、塗布性、目的とする膜厚によって最適に調整されるが、塗布性改善の観点から、全組成物中0質量%〜99質量%が好ましく、0質量%〜97質量%がさらに好ましい。特に膜厚500nm以下のパターンをスピン塗布などの方法で形成する際には20質量%〜99質量%が好ましく、40質量%〜99質量%がさらに好ましく、70質量%〜98質量%が特に好ましい。
【0061】
上記硬化性組成物では、架橋密度をさらに高める目的で、上記多官能の重合性化合物よりもさらに分子量の大きい多官能オリゴマーを、本実施形態の目的を達成する範囲で配合することもできる。光ラジカル重合性を有する多官能オリゴマーとしてはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート等の各種アクリレートオリゴマーが挙げられる。オリゴマー成分の添加量としては組成物の溶剤を除く成分に対し、0質量%〜30質量%が好ましく、より好ましくは0質量%〜20質量%、さらに好ましくは0質量%〜10質量%、最も好ましくは0質量%〜5質量%である。
【0062】
上記硬化性組成物は、ドライエッチング耐性、インプリント適性、硬化性等の改良を観点からも、さらにポリマー成分を含有していてもよい。上記ポリマー成分としては側鎖に重合性官能基を有するポリマーが好ましい。上記ポリマー成分の重量平均分子量としては、重合性化合物との相溶性の観点から、2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。ポリマー成分の添加量としては組成物の溶剤を除く成分に対し、0質量%〜30質量%が好ましく、より好ましくは0質量%〜20質量%、さらに好ましくは0質量%〜10質量%、最も好ましくは2質量%以下である。本実施形態の組成物において溶剤を除く成分中、分子量2000以上の化合物の含有量が30質量%以下であると、パターン形成性が向上することからは、該成分は、少ない方が好ましく、界面活性剤や微量の添加剤を除き、樹脂成分を含まないことが好ましい。
【0063】
上記硬化性組成物には上記成分の他に必要に応じて離型剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、熱重合開始剤、着色剤、エラストマー粒子、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基性化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
【0064】
上記硬化性組成物は、上述の各成分を混合して調製することができる。硬化性組成物の混合および溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。また、上記各成分を混合した後、例えば、孔径0.003μm〜5.0μmのフィルターで濾過することが好ましい。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用するフィルターの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂などのものが使用できるが特に限定されるものではない。
【0065】
上記硬化性組成物は、溶剤を除く全成分の混合液の粘度が100mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1mPa・s〜70mPa・s、さらに好ましくは2mPa・s〜50mPa・s、最も好ましくは3mPa・s〜30mPa・sである。
【0066】
なお、本実施形態において「光」には、紫外、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光や、電磁波だけでなく、放射線も含まれる。上記放射線には、例えばマイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルターを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。露光は、多重露光も可能であり、膜強度、エッチング耐性を高めるなどの目的でパターン形成した後、全面露光することも可能である。
【0067】
パターン膜4を光ナノインプリント法により作製する際には、モールド材および/またはダミー基板2の少なくとも一方に、光透過性の材料を選択する。本実施形態に適用される光インプリントリソグラフ法では、ダミー基板2の上に感光性インプリント剤組成物を適用してパターン形成層を形成し、この表面に光透過性のモールドを押接し、モールドの裏面から光を照射し、上記パターン形成層を硬化させる。また、光透過性のダミー基板2上に本実施形態の感光性被インプリント剤の組成物を適用し、モールドを押し当て、ダミー基板2の裏面から光を照射し、インプリント用硬化性組成物を硬化させることもできる。
【0068】
上記光照射は、モールドを付着させた状態で行ってもよいし、モールドの剥離後に行ってもよいが、微細パターン形成のために低粘度の感光性被インプリント剤の組成生物を用いる場合には、モールドを密着させた状態で行うのが好ましい。
【0069】
本実施形態で用いることのできるモールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが使われる。上記モールド上のパターンは、例えば、フォトリソグラフ法や電子線描画法やセルフアッセンブリ法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できる。しかし、本実施形態では、モールドパターンの形成方法は特に制限されない。
【0070】
光透明性モールドの材質としては、例えば、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂、ゼオノア樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜等が例示される。
【0071】
モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
【0072】
透明性のダミー基板2の材料としては、例えば、石英、ガラス、ポリカーボネートフィルム等のポリマー基板などが挙げられる。
【0073】
また、透明性のダミー基板2の材料としては、例えば、石英、ガラス、ポリカーボネート、ゼオノア、ポリイミド等の樹脂基板などが挙げられる。
【0074】
次の工程で、ダミー基板2上に作製したパターン膜4をテンプレート6として用い、インプリント法でパターン膜4を被加工基板12の被インプリント剤14に転写する際には(図1(c))、量産性などを考慮すると光インプリント法でパターン膜4を転写することが望ましく、そのためにはダミー基板2が光透明性であることが望ましい。その場合には、パターン膜4を作製するモールドは不透明であってもかまわない。
【0075】
パターン膜4を作製するためのモールドとしては、硬化性組成物とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコン系やフッソ系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC−1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。
【0076】
光ナノインプリント法を用いてパターン膜4の作製を行う場合、通常、モールド圧力を10気圧以下で行うのが好ましい。モールド圧力を10気圧以下とすることにより、モールドや基板が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にある。また、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にある点からも好ましい。モールド圧力は、モールド凸部の硬化性組成物の残膜が少なくなる範囲で、モールド転写の均一性が確保できる領域を選択することが好ましい。
【0077】
光ナノインプリント法を用いてパターン膜4の作製法中、上記パターン形成層に光を照射する工程における光照射の照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
【0078】
また、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと硬化性組成物との密着性向上に効果がある。このため、真空状態で光照射してもよい。また、パターン形成方法中、光照射時における好ましい真空度は、10−1Paから常圧の範囲である。
【0079】
光ナノインプリント法を用いてパターン膜4の作製を行う場合、感光性被インプリント剤の組成物を硬化させるために用いられる光は特に限定されず、例えば、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用される。しかし、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUV(Extreme Ultra-Violet)が含まれる。また、LED(Light Emitting Diode)、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や、193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本実施形態に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でもよい。
【0080】
露光に際しては、露光照度を1mW/cm〜50mW/cmの範囲にすることが望ましい。1mW/cm以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、50mW/cm以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5mJ/cm〜1000mJ/cmの範囲にすることが望ましい。5mJ/cm未満では、露光マージンが狭くなり、光硬化が不十分となりモールドへの未反応物の付着などの問題が発生しやすくなる。一方、1000mJ/cmを超えると組成物の分解による永久膜の劣化の恐れが生じる。
【0081】
さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御してもよい。
【0082】
また、光照射によりパターン形成層を硬化させた後、必要に応じて硬化させたパターンに熱を加えてさらに硬化させる工程を含んでいてもよい。
【0083】
モールドを剥離することにより、ダミー基板2上にインプリント法により高いエッチング特性を有するパターン膜4を作製できる。
【0084】
次に、室温ナノインプリント法による、パターン膜4の作製方法を説明する。
【0085】
パターン膜4を作製するための被インプリント剤として室温被インプリント剤を用い、室温においてプレスを行う室温インプリント法を採用する。ここで室温とは、0℃以上、50℃以下の温度であることを意味する。この室温インプリント用レジストとしては、ゾルまたはゲル系材料が用いられ、シロキサンを溶媒に溶かしたSOGが好ましく用いられる。SOGに用いられるシロキサンとしてはシリカガラス、アルキルシロキサンポリマー、アルキルシルセスキオキサンポリマー、水素化シルセスキオキサンポリマー、水素化アルキルシルセスキオキサンポリマーを挙げることができ、溶媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類、アセチルアセトンなどのケトン類、低級アルキルエステルなどのエステル類を挙げることができる。
【0086】
本実施形態に適用される室温インプリント法では、ダミー基板2の上に室温被インプリント剤を適用してパターン形成層を形成し、この表面にモールドを押接し、上記パターン形成層を硬化させる。また、モールド上に室温被インプリント剤を適用し、ダミー基板2を押し当て、上記パターン形成層を硬化させてもよい。
【0087】
上記パターン形成層の硬化は、モールドを付着させた状態で行う。モールドの押し付け圧力は一般的には1MPa〜数十MPa程度で、硬化時間は数分〜1時間程度である。硬化は室温程度で充分であるが、必要に応じてモールド付着時やモールド剥離後に、50〜150℃で加熱して、硬化を促進させても良い。
【0088】
本実施形態で用いることのできるモールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが使われる。上記モールド上のパターンは、例えば、フォトリソグラフ法や電子線描画法やセルフアッセンブリ法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できるが、本実施形態では、モールドパターン形成方法は特に制限されない。
【0089】
光透明性モールドの材質としては、例えば、ガラス、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂、ゼオノア樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、フッ素系樹脂やポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜等が例示される。
【0090】
モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
【0091】
室温インプリント法に用いられるダミー基板2の材料としては、例えば、石英、ガラス、ポリカーボネート、ゼオノア、ポリイミド等の樹脂基板などの光透過性の高い透明基板が望ましい。
【0092】
また、本実施形態のインプリント方法においては、プレス工程を減圧下で行うことが好ましい。プレス工程を減圧下で行うことは、プレス工程の前に減圧工程を設け、プレス工程の後に大気開放工程を設けることで達成できる。プレス時の気圧は10Pa〜5000Pa、より好ましくは100Pa〜1000Paとすることが好ましい。減圧にすることで溶媒を揮散させることができ、ボイド欠陥をなくすことができる。
【0093】
(パターン膜4の転写工程)
次に、インプリント法によるパターン膜4の転写工程について説明する。
【0094】
本実施形態では、ダミー基板2上にパターン膜4を作製したテンプレート・モールド6と、被加工基板12の間に、エッチング特性の低い未硬化の被インプリント剤14を設置して、接着層を形成する。そして、この接着層の表面にモールド6のパターン膜4の面を押接し、被インプリント剤14からなる接着層を硬化する。ダミー基板2をパターン膜4との接着面から剥離し、被加工基板12上に被インプリント剤14によりパターン膜4を接着転写した基板を作製することができる。
【0095】
具体的には、被加工基板12上に被インプリント剤14を設置し、膜厚調整のために希釈溶媒等溶媒等を用いた場合には必要に応じて乾燥させて、接着層を作製する。そして、ダミー基板2上にパターン膜4を作製したテンプレート・モールド6を押接し、被インプリント剤14を硬化させる。被インプリント剤14の硬化は、熱硬化、光照射による硬化、室温硬化などにより行う。また、モールド6のパターン膜4に被インプリント剤14を適用し、被加工基板12を押接し、被インプリント剤14を硬化させてもよい。被インプリント剤14を硬化させることにより固化させパターン膜4を被加工基板12上に接着する。その後、ダミー基板2をパターン膜4との接着面から剥離し、被加工基板12上に被インプリント剤14によりパターン膜4を接着転写した基板を作製する。
【0096】
被インプリント剤を基板上に適用する方法としては、一般によく知られた適用方法、通常は塗布を採用でき、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法、あるいはインクジェット法などにより基板上に塗膜あるいは液滴を設置することができる。また、本実施形態においては、被インプリント剤の組成物からなるパターン形成層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、1nm〜10μm程度である。
【0097】
また、本実施形態のパターン形成方法においては、パターン膜4を接着するために、パターン形成層の表面にモールド6を押接する。これにより、モールドの押圧表面に予め形成された微細なパターンをパターン形成層に転写することができる。この微細な凹凸パターンを有するパターン形成層を熱硬化、光照射により硬化、室温硬化などによりパターン形成層を固化させる。その後、モールド6を剥離して、パターン膜4をダミー基板2上に作製する。この際、被インプリント剤14がパターン膜4の微細な凹パターン部内まで完全に充填される必要はなく、凸パターンが被加工基板12に接着されているだけでもよい。これは下記のエッチング工程で、凸部のパターンはレジストマスクとしてパターンを残すことを必要とする部分であるが、凹部はエッチングで除去する部分のため、接着転写時に空孔ができていてもさほど影響しないためである。
【0098】
パターン膜接着転写用のインプリント法としては、光重合性モノマーまたはオリゴマーを用いた光ナノインプリント法、室温硬化の接着材を用いた室温インプリント法が望ましく、量産性の観点から光インプリント法で作製することが特に望ましい。
【0099】
光インプリント法でパターン膜4を接着転写する場合には、被インプリント剤14として光硬化性の被インプリント剤を用いる。光硬化性の被インプリント剤は、重合性化合物に光重合開始剤を加え、必要に応じて有機溶媒で希釈した感光性組成物である。
【0100】
重合性化合物としては、例えば、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体、オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)、イソシアネート化合物などが例示される。
【0101】
上記エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)としては、例えば、2−アクリロイロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシ2−ヒドロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−アクリロイロキシプロピルフタレート、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸ダイマー、ベンジル(メタ)アクリレート、1−または2−ナフチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性(以下「EO」という。)クレゾール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロヘンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン(以下「ECH」という)変性フェノキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、EO変性コハク酸(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリドデシル(メタ)アクリレート、p−イソプロペニルフェノール、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレングリコールアクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ヘキサヒドロフタル酸ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレンオキシド(以後「PO」という。)変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコール、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ECH変性プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シリコーンジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルエチレン尿素、ジビニルプロピレン尿素、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエトキシメチル)ホスフィンオキシド、テトラヒドロフラニルメチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−メチル−4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン、2,2−ペンタメチレン−4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン、3−エチル−3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシ)テトラヒドロフラン−2−オンなどが例示される。
【0102】
被インプリント剤14はエッチング時に速やかに除去されることが望ましく、エッチング耐性が低いことが望ましい。そのため、被インプリント剤14として用いるエチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)としては、芳香族炭化水素構造および/または脂環式炭化水素構造を有さない(メタ)アクリレートが好ましい。また、被加工基板12との接着性を向上させるために、テトラヒドロフラン環、1,3−ジオキソラン環、γ−ブチロラクトン(テトラヒドロフラン−2−オン)、オキセタンなどの含酸素複素環骨格やトリアルキルホスフィンオキシド骨格などを有していることが望ましい。
【0103】
被インプリント剤14に用いられる、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)としては、テトラヒドロフラニルメチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−メチル−4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン、2,2−ペンタメチレン−4−((メタ)アクリロイルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン、3−エチル−3−((メタ)アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−((メタ)アクリロイルオキシ)テトラヒドロフラン−2−オン、トリス((メタ)アクリロイルオキシエトキシメチル)ホスフィンオキシド、2−エチル−2−ブチルプロパンジオールアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどが好ましい。
【0104】
上記(メタ)アクリレート化合物のうち、アクリレート化合物の方が硬化性の観点から好ましい。
【0105】
上記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、例えば、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物およびエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらの化合物は、その一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を混合して使用することもできる。
【0106】
本実施形態に使用することのできるオキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに一種または二種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類などが挙げられる。
【0107】
感光性の被インプリント剤に用いられる光重合開始剤としては、光照射により上述の重合性化合物を重合する活性種を発生する化合物であればいずれのものでも用いることができる。光重合開始剤としては、カチオン重合開始剤、ラジカル重合開始剤が好ましく、光重合開始剤は単一種または複数種を併用してもよい。
【0108】
光重合開始剤の含有量は、溶剤を除く全組成物中、例えば、0.01質量%〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%〜12質量%であり、さらに好ましくは0.2質量%〜7質量%である。2種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
【0109】
本実施形態で使用されるラジカル光重合開始剤としては、アシルホスフィンオキシド系化合物、オキシムエステル系化合物が硬化感度、吸収特性の観点から好ましい。カチオン重合開始剤としてはスルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物が好ましい。本実施形態で使用されるラジカル光重合開始剤は、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。
【0110】
上記被インプリント剤14の硬化性組成物には、種々の必要に応じて、溶剤を用いることができる。ここで、本明細書中において、「溶剤」には、上記重合性単量体は含まれない。すなわち、本明細書中において、「溶剤」は、上記重合性官能基を有しない。特に膜厚500nm以下のパターンを形成する際には溶剤を含有していることが好ましい。好ましい溶剤としては常圧における沸点が80℃〜200℃の溶剤である。溶剤の種類としては組成物を溶解可能な溶剤であればいずれも用いることができるが、好ましくはエステル構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤である。具体的に、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルから選ばれる単独あるいは混合溶剤であり、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する溶剤が塗布均一性の観点で最も好ましい。
【0111】
本実施形態に用いられる被インプリント剤14の組成物中における溶剤の含有量は、溶剤を除く成分の粘度、塗布性、目的とする膜厚によって最適に調整されるが、塗布性改善の観点から、全組成物中0質量%〜99質量%が好ましく、0質量%〜97質量%がさらに好ましい。特に膜厚500nm以下のパターンをスピン塗布などの方法で形成する際には20質量%〜99質量%が好ましく、40質量%〜99質量%がさらに好ましく、70質量%〜98質量%が特に好ましい。
【0112】
被インプリント剤14の硬化性組成物では、架橋密度をさらに高める目的で、多官能の重合性化合物よりもさらに分子量の大きい多官能オリゴマーを、本実施形態の目的を達成する範囲で配合することもできる。光ラジカル重合性を有する多官能オリゴマーとしてはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート等の各種アクリレートオリゴマーが挙げられる。オリゴマー成分の添加量としては組成物の溶剤を除く成分に対し、0質量%〜30質量%が好ましく、より好ましくは0質量%〜20質量%、さらに好ましくは0質量%〜10質量%、最も好ましくは0質量%〜5質量%である。
【0113】
被インプリント剤14の硬化性組成物には上記成分の他に必要に応じてシランカップリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、熱重合開始剤、着色剤、エラストマー粒子、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基性化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
【0114】
被インプリント剤14の硬化性組成物は、上述の各成分を混合して調製することができる。硬化性組成物の混合または溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。また、前記各成分を混合した後、例えば、孔径0.003μm〜5.0μmのフィルターで濾過することが好ましい。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用するフィルターの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂などのものが使用できるが特に限定されるものではない。
【0115】
被インプリント剤14の硬化性組成物は溶剤を除く全成分の混合液の粘度が100mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1mPa・s〜70mPa・s、さらに好ましくは2mPa・s〜50mPa・s、最も好ましくは3mPa・s〜30mPa・sである。
【0116】
なお、本実施形態において「光」には、紫外、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光や、電磁波だけでなく、放射線も含まれる。放射線には、例えばマイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルターを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。露光は、多重露光も可能であり、膜強度、エッチング耐性を高めるなどの目的でパターン形成した後、全面露光することも可能である。
【0117】
本実施形態に適用される光インプリント法では、被加工基板12の上に被インプリント剤14を適用して接着層を形成し、この表面にダミー基板2上にパターン膜4を作製したテンプレート・モールド6を押接し、モールドの裏面から光を照射し、接着層を硬化させる。ここで接着力の強い被インプリント剤14によりパターン膜4は被加工基板12にしっかり接着され、接着力がさほど強くないパターン膜4とダミー基板2の接着面から、ダミー基板2を奇麗に剥離することができる。これにより、被加工基板12上にパターン膜4を接着転写した基板を作製できる。
【0118】
パターン膜4を作製するためのモールド6としては、硬化性組成物とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコン系やフッソ系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC−1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。
【0119】
光ナノインプリント法を用いてパターン膜4の作製を行う場合、通常、モールド圧力を10気圧以下で行うのが好ましい。モールド圧力を10気圧以下とすることにより、モールドや基板が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にある。また、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にある点からも好ましい。モールド圧力は、モールド凸部の硬化性組成物の残膜が少なくなる範囲で、モールド転写の均一性が確保できる領域を選択することが好ましい。
【0120】
光ナノインプリント法を用いてパターン膜4の作製法中、パターン形成層に光を照射する工程における光照射の照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
【0121】
また、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと硬化性組成物との密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。また、パターン形成方法中、光照射時における好ましい真空度は、10−1Paから常圧の範囲である。
【0122】
光ナノインプリント法を用いてパターン膜4の作製を行う場合、感光性の被インプリント剤の組成物を硬化させるために用いられる光は特に限定されず、例えば、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用される。しかし、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でもよい。
【0123】
露光に際しては、露光照度を1mW/cm〜50mW/cmの範囲にすることが望ましい。1mW/cm以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、50mW/cm以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5mJ/cm〜1000mJ/cmの範囲にすることが望ましい。5mJ/cm未満では、露光マージンが狭くなり、光硬化が不十分となりモールドへの未反応物の付着などの問題が発生しやすくなる。一方、1000mJ/cmを超えると組成物の分解による永久膜の劣化の恐れが生じる。
【0124】
さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御してもよい。
【0125】
また、光照射によりパターン形成層を硬化させた後、必要に応じて硬化させたパターンに熱を加えてさらに硬化させる工程を含んでいてもよい。
【0126】
モールドを剥離することにより、ダミー基板2上にインプリント法により高いエッチング特性を有するパターン膜4を作製できる。
【0127】
次に、被加工基板12上に接着転写したパターン膜4のパターン形成方法について説明する。本実施形態のパターン形成法では、パターン膜4と接着層である被インプリント剤14の硬化膜のエッチングレートの差を利用して、ドライエッチング法やウェットエッチング法により、パターン膜4の凸部のみ被インプリント剤14で接着したパターンとして残し、その外のパターン膜4の凹部及び被インプリント剤14を除去してパターンを形成する。
【0128】
被インプリント剤14の硬化膜とパターン膜4のエッチングレート(速度比)は、少なくとも被インプリント剤14の硬化膜がパターン膜4よりも1.5倍以上速いことが望ましい。忠実な転写を行うには、エッチング速度の比が大きければ大きいほど良い。従って、被インプリント剤14の硬化膜がパターン膜4よりも2倍以上速いことがより好ましい。
【0129】
ドライエッチング法としては、酸素,塩素系,及びフッ素系などの反応性ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)や、イオンミリングなど物理的ドライエッチングなどを用いることができる。RIEのプラズマソースは、低圧で高密度プラズマを生成可能なICP(Inductively Coupled Plasma)が好適であるが、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマや、一般的な並行平板型RIE装置を用いてもよい。
【0130】
また、エッチングガスとしては、Ar、H、N、O、CO、CO、CF、CHF、CH、C、C、C、NH、Cl、BCl、及びSFなどの、よく知られたドライエッチングに使用するガスを単独もしくは混合して用いることができる。
【0131】
ウェットエッチング法としては、有機溶媒系現像液を用いた有機溶媒エッチングや、アルカリ水溶液系現像液を用いたアルカリエッチングなどを用いることができる。
【0132】
有機溶媒現像液としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン、水、或いはアルコール類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、より具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。
【0133】
現像液として用いるアルカリ水溶液としては、苛性カリ、苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物の水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド、コリン等の水酸化四級アンモニウム、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン等のアミン水溶液が用いられる。
【0134】
現像エッチング後は必要に応じて水又は貧溶媒でリンスが行われる。例えば、リンス液としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、水等が用いられる。
【0135】
また、ウェットエッチング時において、パターン膜を現像する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、浸漬法、スプレー法およびパドル法等を挙げることができ、中でもパドル法が好ましい。
【0136】
パターン形成用のエッチング法としては、パターン形状やパターン剥がれ防止などの観点から、OやCFなどのプロセスガスを用いた、RIE(反応性イオンエッチング)が望ましい。
【0137】
次に、被加工基板12へのパターン転写および加工工程について説明する。
【0138】
本実施形態のパターン形成法では、図1(d)に示す工程で作製した、パターン膜4の接着転写パターン4aをマスクとして用い、ドライエッチング法やウェットエッチング法により、被加工基板12にパターン転写加工を施し、被加工基板12にパターンを形成する。なお、忠実な転写を行うには、被加工基板12と接着転写パターン4aのエッチング速度の比が大きければ大きいほど良いが、少なくとも1以上であることが望ましい。
【0139】
ドライエッチング法としては、酸素,塩素系,及びフッ素系などの反応性ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)や、イオンミリングなど物理的ドライエッチングなどを用いることができる。RIEのプラズマソースは、低圧で高密度プラズマを生成可能なICP(Inductively Coupled Plasma)が好適であるが、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマや、一般的な並行平板型RIE装置を用いてもよい。
【0140】
また、エッチングガスとしては、Ar、H、N、O、CO、CO、CF、CHF、CH、C、C、C、NH、Cl、BCl、及びSFなどの、よく知られたドライエッチングに使用するガスを単独もしくは混合して用いることができ、被加工基板12のパターン転写層の膜種により適宜選択して使用することが可能であり、それぞれの膜種に適合するエッチングガスが使用される。例えば、n型のアモルファスSiやs−Si用には四フッ化炭素(塩素)+酸素、四フッ化炭素(六フッ化硫黄)+塩化水素(塩素)、アモルファスSiNx用には四フッ化炭素+酸素、アモルファスSiOx用には四フッ化炭素+酸素、三フッ化炭素+酸素、Ta用には四フッ化炭素(六フッ化硫黄)+酸素、MoTa/MoW用には四フッ化炭素+酸素、Cr用には塩素+酸素、Al用には三塩化硼素+塩素、臭化水素、臭化水素+塩素、ヨウ化水素等が挙げられる。
【0141】
ウェットエッチング法を行う場合のエッチング液は特に限定されないが、被加工基板12のパターン転写層の膜種により適宜選択して使用することが可能であり、例えば、Cr用には硝酸セリウムアンモニウム溶液や、硝酸セリウムおよび過酸化水素水の混合液、Ti用には希釈フッ酸、弗酸および硝酸混合液、Ta用にはアンモニウム溶液と過酸化水素水の混合液、Mo用には過酸化水素水、アンモニア水および過酸化水素水の混合物、リン酸および硝酸の混合液、MoW、Alにはリン酸および硝酸混合液、弗酸および硝酸の混合液、リン酸、硝酸、および酢酸の混合液、ITO用には希釈王水、塩化第二鉄溶液、ヨウ化水素水、SiNxやSiOには緩衝フッ酸、フッ酸およびフッ化アンモニウム混合液、Si、ポリSiには弗酸、硝酸、および酢酸の混合液、Wにはアンモニア水および過酸化水素水の混合液、PSGには硝酸およびフッ酸の混合液、BSGにはフッ酸およびフッ化アンモニウム混合液などがそれぞれ使用される。
【0142】
ウェットエッチングの方式としては、スプレー方式でもディップ方式でもよく、エッチングレート、面内均一性、配線幅の精度は、処理温度に大きく依存するため、基板種、用途、線幅に応じて条件を最適化する必要がある。また、上記ウェットエッチングを行う場合は、エッチング液の浸透によるアンダーカットを防止するためにポストベークを行うことが望ましい。通常これらのポストベークは、90℃〜140℃程度で行うことができる。
【0143】
ドライエッチング法としては、酸素,塩素系,及びフッ素系などの反応性ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)や、イオンミリングなど物理的ドライエッチング
被加工基板12のパターン形成用のエッチング法としては、パターン形状や転写時の寸法精度などの観点から、RIE(反応性イオンエッチング)やイオンミリングなどのドライエッチング法が望ましい。
【0144】
最後に、必要に応じて基板12上に残存するレジスト(パターン4a)を除去するが、そのレジスト4aの除去方法としては特に制限はなく、公知のレジスト除去方法から適宜選択することができ、例えば、レジスト4aを溶解可能な溶液にて取り除く方法(ウエット剥離)、あるいは、減圧下での酸素ガスのプラズマ放電により酸化させてガス状にして取り除く方法(ドライ剥離/アッシング)、あるいはオゾンとUV光によって酸化させてガス状にして取り除く方法(ドライ剥離/UVアッシング)、基板を加熱して基板上に存在するレジストを分解除去する方法(加熱分解)など、公知の剥離方法によってレジスト膜の除去を行うことができる。
【0145】
以上説明したように、本実施形態によれば、量産性に優れ、微細パターンに欠陥が生じるのを抑制することができる。
【0146】
(実施例1)
次に、実施例について説明する。
【0147】
(第1工程)
図1(a)に示すように、石英ガラス基板(第1基板)2上に、図3に示したエッチング耐性の高いIMP−A1(第1被インプリント剤)を、スピンナーを用いて塗布し、膜厚約30nmのインプリント用組成物膜4を形成した。
【0148】
次に、室温(25℃)において、このインプリント用組成物膜4に対して凹型のモールド(図示せず)をプレス圧力5MPaで10秒間押し付けた。この際、モールドとしては、ホール径φ10nm×20nmピッチのニッケル製スタンパーを用いた。
【0149】
次いで、石英ガラス基板2の裏面側からUV露光を行ったのち、モールドを剥離し、第1基板2上に凸型のパターン膜を作製した。
【0150】
得られたパターン膜をAFM(Atomic Force Microscope)により観察したところ、基板2上にドット径φ10nm×20nmピッチのドットパターンのパターン膜が、ドット抜けなどの不良なく良好に作製できたことが確認できた。
【0151】
(第2工程)
図1(a)に示すように、シリコンウェハー(第2基板)12上に、図3に示したエッチング耐性の低く接着性の高いIMP−B1(第2被インプリント剤)を、スピンナーを用いて塗布し、膜厚約30nmのインプリント用組成物膜14を形成した。
【0152】
次に、図1(b)に示すように、インプリント用組成物膜14に対して、第1基板2上の凸型パターン膜4をプレス圧力5MPaで10秒間押し付けた。
【0153】
次いで、図1(c)に示すように、石英ガラス基板2の裏面側からUV露光を行ったのち、第1基板である石英ガラス基板2を剥離し、第2基板12上に凸型パターン膜を逆向きに接着転写した。この際、石英ガラス基板2はパターン膜4との接着面からきれいに剥離し、転写されたパターン膜4は転写不良なく第2基板12に接着できた。
【0154】
(第3工程)
図1(d)に示すように、パターン膜4を転写したシリコンウェハー(第2基板)12のパターン膜の接着面に、酸素ガスによるドライエッチング処理を施した。これにより、第1インプリント剤4の硬化膜の凸部のドット4aのみを残したドットパターンが作製できた。
【0155】
得られたドットパターンをAFMにより観察したところ、シリコンウェハー(第2基板)12上にドット径φ10nm×20nmピッチのドットパターンが、ドット抜けなどの不良なく良好に作製できたことが確認できた。
【0156】
(第4工程)
図4に示すように、インプリント剤の硬化膜のドットパターン4aが作製されたシリコンウェハー(第2基板)12に、SFガスによるドライエッチング処理を施した。インプリント剤硬化膜のドットパターンのエッチング耐性が高いためドットパターン4aがマスクとして働き、シリコンウェハー(第2基板)12表面に凸部のみを選択的に残した所望のドットパターンを有する基板12aを作製することができた。
【0157】
得られたドットパターンをAFMにより観察したところ、シリコンウェハー(第2基板)12a上にドット径φ10nm×20nmピッチのドットパターンが、ドット抜けなどの不良なく良好に作製できたことが確認できた。
【0158】
(実施例2乃至実施例10)
図5A、5Bに示した実施例2〜実施例10も実施例1と同様のプロセスにより加工し、シリコンウェハーや磁性膜基板にドット径φ10nm×20nmピッチのドットパターンを作製することができた。
【0159】
なお、図5A、5Bに示すように、実施例2は、実施例1とは、第1基板としてポリカーボネートを用いている以外は同じ構成となっている。実施例3は、実施例2とは、第1工程に用いられるモールドを石英スタンパ−用いた以外は同じ構成となっている。実施例4は実施例1とは、第2工程で用いる第2被インプリント剤としてIMP−B2を用いた以外は同じ構成となっている。実施例5は、実施例1とは、第2基板として磁性膜基板を用いかつ第4工程におけるエッチングとしてArガスミリングを用いた以外は同じ構成となっている。実施例6は、実施例1とは、第1被インプリント剤としてIMP−A2を用いた以外は同じ構成となっている。実施例7は、実施例1とは、第1被インプリント剤としてIMP−A3を用いた以外は同じ構成となっている。実施例8は、実施例1とは、第1被インプリント剤としてIMP−A4を用いた以外は同じ構成となっている。実施例9は、実施例1とは、第1被インプリント剤としてIMP−A5を用いた以外は同じ構成となっている。実施例10は、実施例9とは、第2基板として磁性膜基板を用いかつ第4工程におけるエッチングとしてArガスミリングを用いた以外は同じ構成となっている。
【0160】
(比較例1)
次に、比較例1について説明する。
【0161】
図2(a)に示すように、シリコンウェハー(第2基板)12上に、図3に記載したIMP−A1(第1被インプリント剤)を、スピンナーを用いて塗布し、膜厚約30nmのインプリント用組成物膜15を形成した。
【0162】
次に、室温(25℃)において、このインプリント用組成物膜15に対して凹型のモールド7をプレス圧力5MPaで10秒間押し付けた。この際、モールドとしては、ホール径φ10nm×20nmピッチの石英スタンパー7を用いた。
【0163】
次いで、石英スタンパー7の裏面側からUV露光を行ったのち、モールド7を剥離したところ、パターン膜がシリコンウェハーに接着せず、パターン膜がモールド側に付着して、パターン膜が作製できなかった(図6)。
【0164】
モールドの離型処理や、シリコンウェハーの密着性の向上のための表面処理などを行うと改善は認められたが、ドット抜けなどが多く、シリコンウェハー上に良好なパターン膜を作製することができなかった。
【0165】
図6に示した比較例2〜比較例4も比較例1と同様な結果であった。なお、比較例2は、比較例1とは基板12として磁性膜基板を用いた以外は同じ構成となっている。比較例3は、比較例1とは、被インプリント剤としてIMP−A2を用いた以外同じ構成となっている。比較例4は、比較例1とは、被インプリント剤としてIMP−A5を用いた以外同じ構成となっている。
【0166】
比較例5は、比較例1とは、被インプリント剤としてIMP−X1を用いるとともにエッチング加工工程でOドライエッチングを用いた以外は比較例1と同じ構成となっている。この比較例5はシリコンウェハー上にインプリント剤のパターン膜を作製することはできたが、エッチング耐性が低く、シリコンウェハーにドットパターンを作製することができなかった。
【0167】
以上説明したように、実施形態および実施例によれば、量産性に優れ、微細パターンに欠陥が生じるのを抑制することが可能なパターン形成方法を提供することができる。
【0168】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0169】
2 ダミー基板
4 パターン膜
4a パターン
6 テンプレート
12 被加工基板
14 被インプリント剤
14a パターン転写された被インプリント剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板上に、凹凸パターンを有し第1被インプリント剤を含む材料からなるパターン膜を形成する工程と、
第2基板上に、前記第1被インプリント剤よりもエッチングレートの高い第2被インプリント剤を含む材料膜を形成する工程と、
前記パターン膜を前記材料膜に対向させて前記第1基板と前記第2基板間に圧力を印加するとともに、前記第2被インプリント剤を硬化させることにより前記パターン膜の前記凹凸パターンを、前記材料膜に転写する工程と、
前記第1基板を前記パターン膜から剥離する工程と、
前記材料膜をエッチングにより除去し、前記第2基板上に前記パターン膜を残す工程と、
を備えていることを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記第2基板上に残った前記パターン膜をマスクとして前記第2基板を加工する工程を更に備えていることを特徴とする請求項1記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記第2被インプリント剤のエッチングレートは、前記第1被インプリント剤のエッチングレートの1.5倍以上であることを特徴とする請求項1または2記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記第1被インプリント剤は、前記第2被インプリント剤に対する接着性が前記第1基板に対する接着性よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のパターン形成方法。
【請求項5】
前記第1基板は光を透過する透明な材料で形成され、前記第2被インプリント剤は光硬化樹脂であり、前記第2被インプリント剤の硬化は前記第1基板側から光りを照射することにより行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のパターン形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−70004(P2013−70004A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209336(P2011−209336)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】