説明

ヒータ装置およびヒータ装置を備える車両用液晶表示装置

【課題】駆動回路の故障を精度良く判定することができるヒータ駆動装置を提供すること。
【解決手段】メータECU50から送信された電圧信号Vとヒータ30の分圧電圧Vbの電圧レベルとの関係を判断し、両者の関係が一致しているときには、正常であると判定し、両者の関係が不一致であるときには、故障であると判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保温対象物を保温するヒータを有するヒータ装置及びヒータ装置を備えた車両用液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のヒータ装置として、例えば特許文献1に記載されているものが公知である。これは、保温対象物である液晶表示素子の温度を温度センサで検出し、検出した温度に基づいてCPUがヒータの動作状態を切り替えるスイッチング回路(駆動回路)をスイッチング制御するものである。具体的には、検出温度が0℃以下であるときにヒータをオンし、検出温度が5℃以上であるときにはヒータをオフするようにスイッチング回路のスイッチング状態を制御する。
【0003】
ところで、何らかの原因によってスイッチング回路が故障した場合には、制御手段からの制御指令を無視してヒータをオンし続けることが考えられるため、スイッチング回路の故障を検出できる構成を付加する必要がある。
【0004】
そこで、温度センサによって得られる液晶表示素子の温度に基づいてスイッチング回路の故障を検出することが考えられる。この場合には、検出温度が所定温度以上とされているときに、スイッチング回路が故障であると判定することができる。
【特許文献1】特開2004−205771号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、温度センサにより得られる検出温度は液晶表示素子の周囲温度に影響されるため、周囲温度が低いときには、スイッチング回路が故障であるにもかかわらず、故障と判定できなかったり、逆に、周囲温度が高いときにはスイッチング回路が正常に動作していたとしても故障であると誤判定するという不具合が考えられる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ヒータの動作状態を切り替えるスイッチング回路の故障を精度良く判定することができるヒータ装置及びヒータ装置を備えた車両用液晶表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、保温対象物を保温する電気ヒータと、電気ヒータへの電源供給状態を切り替えるスイッチング回路と、スイッチング回路のスイッチング状態を切り替えるための制御信号を出力する制御手段と、電気ヒータの動作状態を検出する検出手段と、制御手段から出力されている制御信号と検出手段により検出された動作状態との関係を判断し、関係が不一致であると判断したときには、スイッチング回路が故障であると判定する故障判定手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明によれば、スイッチング回路が正常であるときは出力された制御信号と電気ヒータの動作状態との関係が一致しており、スイッチング回路が故障であるときには、送信した制御信号と電気ヒータの動作状態との関係が不一致となる。従って、両者の関係を判断することで、スイッチング回路の故障を検出できる。
【0009】
仮に、電気ヒータあるいは保温対象物の温度検出の結果に基づいてスイッチング回路の故障を判断する場合、ヒータの周囲温度が外乱要因となってヒータ自体の温度を検出することができないため、正確な故障判定が困難となる。これに対して、本構成では周囲状況によって制御信号と動作状態との関係が乱されることがないため正確な故障判定を行うことができる。
【0010】
請求項2の発明では、故障判定手段は、制御信号がスイッチング状態をオン状態とするためのオン信号であるときに動作状態が非通電状態とされていること、または、制御信号がスイッチング状態をオフ状態とするためのオフ信号であるときに動作状態が通電状態とされていることを条件として関係が不一致であると判断することを特徴としている。
【0011】
制御信号がオン信号であるときに動作状態がオフ状態とされているときには、スイッチング回路が開放故障しており、制御信号がオフ信号であるときに動作状態がオン状態であるときにはスイッチング回路は短絡故障であると考えられる。従って、これらの場合には、故障判定を行うことでスイッチング回路の故障を検出できる。
【0012】
請求項3の発明では、制御手段がオフ信号を送信しているときに、電気ヒータを電源に接続する接続部を備え、故障判定手段は、制御手段がオフ信号を送信しているときの動作状態が非通電状態とされているときには関係が不一致であると判断し、前記電気ヒータが故障であると判定することを特徴としている。
【0013】
電気ヒータが電源に接続されているにも拘らず非通電状態とされているときには、この電気ヒータの開放故障が考えられるため、本構成のようにすれば、電気ヒータの故障を考慮して故障判定を行うことができる。
【0014】
請求項4の発明では、検出手段は、電気ヒータの印加電圧を検出し、印加電圧に基づいて動作状態を判断することを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明のように、スイッチング回路及び電気ヒータの故障を検出するに際しては、電気ヒータの印加電圧を検出することで当該電気ヒータの動作状態を判断することができる。
【0016】
請求項5の発明では、制御手段は、起動時に制御信号を出力するようにしたことを特徴としている。このようにすれば、スイッチング回路または電気ヒータに故障が発生したときには、速やかにこれを検出できる。
【0017】
請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかのヒータ装置を備えた車両用液晶表示装置であって、保温対象物として車両情報を表示する液晶パネルを保温するようにしたことを特徴としている。これによれば、周囲温度が定温であっても液晶表示素子を安定動作させることができるため、常に良好な状態で車両情報を表示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
<第1の実施形態>
本発明に係るヒータ駆動装置を車両用計器に用いられる液晶表示装置に適用した実施形態について説明する。本実施形態は、各種車両情報を表示する液晶パネル10(保温対象物)の温度に基づいてヒータ30(電気ヒータ)の動作状態を切り替え、当該液晶パネル10を保温するものである。
【0019】
図1に液晶表示装置の全体構成を示す。液晶パネル10は、例えばメータパネルに取り付けられて運転者等に各種車両情報を表示する。この液晶パネル10は、例えばドットマトリクス方式のものであり、後方配置されたバックライト(図示せず)により透過照明されている。
【0020】
液晶駆動回路20は、後述するメータECU50からの制御指令に基づいて液晶パネル10を駆動するものである。具体的には、液晶パネル10の各画素のオン・オフ切替を行って、所定の車両情報を表示させると共に、液晶パネル10の照度を所定の照度とするためにバックライト出力を調整する。
【0021】
ヒータ30は、液晶パネル10を安定動作させるために保温するものである。このヒータ30は例えばPTCヒータにより構成されており、ヒータ駆動回路40によって電源供給状態が切り替えられる。
【0022】
ヒータ駆動回路40は、後述するメータECU50からの電圧信号V(制御信号)に基づいてヒータ30への電源供給状態を切り替えるとともに、ヒータ30の印加電圧Vaを検出し、この印加電圧Vaに対応する分圧電圧VbをメータECU50に出力する。
【0023】
メータECU50は、各種センサからのセンサ信号を直接あるいは他ECUとの通信によって受信し、このセンサ信号に基づいて液晶パネル10に所定の情報を表示させるべく液晶駆動回路20に対して制御指令を出力する。また、メータECU50は、液晶パネル10の温度(パネル温度Ta)を検出する温度センサ60からの検出信号を受信し、このパネル温度Taに応じた電圧信号Vをヒータ駆動回路40に出力する。
【0024】
図2は、ヒータ駆動回路40の具体的構成を示した回路図である。このヒータ駆動回路40はヒータ30への電源供給状態を切り替えるためのスイッチング回路410と、ヒータ30の印加電圧Vaを検出し、この印加電圧Vaに対応する分圧電圧VbをメータECU50に出力する検出回路420とから構成されている。スイッチング回路410は、主にメータECU50からの電圧信号Vを入力する入力トランジスタ411と、入力トランジスタ411のスイッチング状態に従ってヒータ30の電源供給状態を切り替える出力トランジスタ412とから構成されている。
【0025】
入力トランジスタ411は、NPN型のバイポーラトランジスタで構成されている。この入力トランジスタ411のコレクタ端子は直列接続された抵抗素子対413を介して第1の電源Vcc1に接続されており、ベース端子にはメータECU50からの電圧信号Vが入力されるようになっている。ベース端子に入力されている電圧信号Vがオン信号VHであるときには、当該トランジスタ411がオン状態となり、オフ信号VLであるときには、当該トランジスタ411がオフ状態となる。尚、信号VH,VLについては後述する。
【0026】
出力トランジスタ412は、Pチャネル型のMOSFETにより構成されている。この出力トランジスタ412のゲート端子は抵抗素子対413の中間接続点に接続されており、また、ソース端子は第1の電源Vcc1に接続され、ドレイン端子にはヒータ30が直列接続されている。
【0027】
従って、入力トランジスタ411がオン状態とされているときには、当該トランジスタ412もこれに従ってオン状態となり、第1の電源Vcc1からの電源供給を受けてヒータ30が通電状態となる。また、入力トランジスタ411がオフ状態とされているときには、当該トランジスタ412もこれに従ってオフ状態となり、電源供給が遮断されてヒータ30が非通電状態となる。
【0028】
検出回路420は、直列接続された2つの抵抗素子からなる分圧抵抗421,422を有しており、この分圧抵抗421,422が出力トランジスタ412のドレイン端子に接続されている。つまり、分圧抵抗421,422はヒータ30に対して並列接続の関係となる。そして、分圧抵抗421,422の中間接続点には電流制限抵抗423を介してメータECU50の入力端子が接続されている。従って、ヒータ30の印加電圧Vaがこの分圧抵抗421,422によって分圧され、その分圧電圧VbがメータECU50に入力される。
【0029】
また、ヒータ30は、抵抗素子511(接続部)を介して第1の電源Vcc1とは別系統の第2の電源Vcc2に接続されており、スイッチング回路410がオフ状態であっても、ヒータ30が通電状態とされるようになっている。また、第1の電源Vcc1からの電流の回りこみを防止するために、第2の電源Vcc2には逆流阻止ダイオード512が接続されている。
【0030】
メータECU50は、ヒータ駆動回路40に対して電圧信号Vを出力すると共に、検出回路420から出力された分圧電圧Vbを入力する。メータECU50がヒータ駆動回路40に対して送信する電圧信号Vは、ハイレベルの電圧信号VH(オン信号VH)及びロウレベルの電圧信号VL(オフ信号VL)の2状態の信号レベルであり、これらの信号VH,VLをパネル温度Taに基づいて選択的に出力する。また、入力した分圧電圧Vbを基準電圧Vthと比較し、当該基準電圧Vthを上回る分圧電圧Vbの電圧レベルをハイレベル(Hi)、基準電圧Vthを下回る分圧電圧Vbの電圧レベルをロウレベル(Low)として2値化する。
【0031】
本実施形態の構成は以上であり、続いてその動作について説明する。メータECU50は、例えば、イグニッションスイッチがオンされたとき、あるいは、他ECUとの通信が成立したときに、信号VH,VLを交互に切り替えてスイッチング回路410及びヒータ30の故障判定を行う。正常・故障の判定は図3に示す対応表に基づいて行う。この図3は、スイッチング回路410またはヒータ30の各状態について、電圧信号V(VH,VL)に対応する分圧電圧Vbの電圧レベルを示している。以下、各状態における作用・効果を説明する。
【0032】
「正常時」
メータECU50がオン信号VHを出力したときには、スイッチング回路410内のトランジスタ411,412がオン状態となり、ヒータ30の動作状態が通電状態となる。これにより、分圧電圧Vbは、基準電圧Vthを上回り、メータECU50では入力された分担電圧Vbの電圧レベルがハイレベル(Hi)であると判断する。
【0033】
一方、メータECU50がオフ信号VLを出力したときには、スイッチング回路410内のトランジスタ411,412がオフ状態となる。ここで、第1の電源Vcc1からの電源供給は絶たれるが第2の電源Vcc2からの電源供給を受けてヒータ30は通電状態となる。ただし、抵抗素子511の抵抗値はヒータ30の抵抗値に対して十分に高いため、ヒータ30の印加電圧Vaに対応する分圧電圧Vbは基準電圧Vthよりも低くなる。これにより、分圧電圧Vbは、基準電圧Vthを下回り、メータECU50では入力された分圧電圧Vbの電圧レベルがロウレベル(Low)であると判断する。
【0034】
従って、出力した電圧信号Vがオン信号VHであるときには、分圧電圧Vbがハイレベル(Hi)とされており、電圧信号Vがオフ信号VLであるときには、分圧電圧Vbがロウレベル(Low)とされている。図3に示すように、この関係をもって送信した電圧信号Vとヒータ30の動作状態との関係が一致していると判断し、スイッチング回路410、ヒータ30は共に正常であると判定する。
【0035】
「出力トランジスタ短絡故障」
メータECU50がオン信号VHまたはオフ信号VLのいずれを出力したときであっても、スイッチング回路410内の出力トランジスタ412は短絡状態となっているため、ヒータ30は通電状態とされる。これにより、信号VH,VLにかかわらず分圧電圧Vbは基準電圧Vthを上回り、メータECU50では入力された分圧電圧Vbの電圧レベルがハイレベル(Hi)であると判断する。
【0036】
出力した電圧信号Vがオフ信号VLであるときに、分圧電圧Vbがハイレベル(Hi)とされているときには、図3に示すように電圧信号Vとヒータ30の動作状態との関係が不一致であると判断し、故障と判定する。
【0037】
「出力トランジスタ開放故障」
メータECU50がオン信号VHまたはオフ信号VLのいずれを出力したときであっても、スイッチング回路410内の出力トランジスタ412は開放状態となっているため、ヒータ30は非通電状態とされる。これにより、信号VH,VLにかかわらず分圧電圧Vbは基準電圧Vthを下回り、メータECU50では入力された分圧電圧Vbの電圧レベルがロウレベル(Low)であると判断する。
【0038】
出力した電圧信号Vがオン信号VHであるときに、分圧電圧Vbがロウレベル(Low)とされているときには、図3に示すように、電圧信号Vとヒータ30の動作状態との関係が不一致であると判断し、故障と判定する。
「ヒータ開放故障」
メータECU50がオン信号VHを出力したときには、スイッチング回路410内のトランジスタ411,412がオン状態となるが、ヒータ30が開放故障しているため、非通電状態のままである。ただし、分圧抵抗421,422には第1の電源Vcc1の電圧が印加されているので、分圧電圧Vbは基準電圧Vthを上回り、メータECU50では入力された分圧電圧Vbの電圧レベルがハイレベル(Hi)であると判断する。
【0039】
一方、メータECU50がオフ信号VLを出力したときには、ヒータ30は第2の電源Vcc2の電源供給を受けて通電状態となるはずであるが、開放故障しているために非通電状態となる。ここで、分圧抵抗421,422の抵抗値は抵抗素子511の抵抗値よりも大きいため分圧電圧Vbが基準電圧Vthを上回るようになっている。このため、メータECU50では分圧電圧Vbの電圧レベルはハイレベル(Hi)であると判断する。
【0040】
そして、電圧信号Vとヒータ30との動作状態との関係は、トランジスタ412の短絡故障の場合と同様の関係となるため、故障であると判定する。
【0041】
尚、例えば、出力トランジスタ412の故障(短絡故障または開放故障)とヒータ30の開放故障とが同時に発生しているときには、オフ信号VLが送信されたときに分圧電圧Vbがハイレベル(Hi)となるため。これによって電圧信号Vとヒータ30の動作状態との関係が不一致となり、故障と判定する。
【0042】
尚、上記説明により、メータECU50が、請求項に記載の「制御手段」、「故障判定手段」の機能を有し、メータECU50及び検出回路420により「検出手段」の機能を有することは明らかである。
【0043】
本実施形態によれば、スイッチング回路410が正常であるときは出力された電圧信号Vとヒータ30の動作状態(分圧電圧Vbの電圧レベル)との関係が一致しており、スイッチング回路410が故障であるときには、送信した電圧信号Vとヒータ30の動作状態との関係が不一致となる。従って、両者の関係を判断することで、スイッチング回路410の故障を検出できる。
【0044】
仮に、パネル温度Taに基づいてスイッチング回路410の故障を判断する場合、液晶パネル10の周囲温度が外乱要因となって液晶パネル10自体の温度を検出することができないため、正確な故障判定が困難となる。これに対して、本構成では周囲状況によって電圧信号Vと分圧電圧Vbとの関係が乱されることがないため正確な故障判定を行うことができる。
【0045】
また、出力トランジスタ412が開放故障となっているときには、電圧信号Vがオン信号VHであるときに分圧電圧Vbがロウレベル(Low)となり、出力トランジスタ412が短絡故障となっているときには、電圧信号Vがオフ信号VLであるときに分圧電圧Vbがロウレベル(Low)となる。従って、これらの不具合を確実に検出することができる。
【0046】
また、オフ信号VLが出力されているときには、第2の電源Vcc2によりヒータ30に電源供給し、分圧電圧Vbを検出するようにしているため、ヒータの開放故障による故障をも判定することができる。
【0047】
また、メータECU50は、イグニッションスイッチがオンされたときに故障判定を行なうようにしているため、故障が発生したときには、速やかにこれを検出することができる。
【0048】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0049】
上記実施形態では、2系統の電源Vcc1,Vcc2を用いてヒータ30に電源供給を行う構成を示したが、これらを共通の電源で構成しても良い。
【0050】
また、上記実施形態では、ヒータ30の開放故障を検出するために、第2の電源Vcc2によってヒータ30を通電する抵抗素子511を設けた構成を示したが、ヒータ30の開放故障による故障判定を省略する場合には、第2の電源Vcc2、抵抗素子511、逆流阻止ダイオード512を省略することができる。
【0051】
また、トランジスタ411,412はバイポーラトランジスタ、FETのどちらで構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態を示す車両用表示装置の全体構成を示したブロック図である。
【図2】ヒータ駆動回路の具体的構成を示した回路図である。
【図3】スイッチング回路、ヒータの各状態において、出力された電圧信号に対応する分圧電圧の電圧レベルを示した対応表である
【符号の説明】
【0053】
11…液晶パネル(保温対象物)
30…ヒータ(電気ヒータ)
40…ヒータ駆動回路
50…メータECU(制御手段、検出手段、故障判定手段)
410…スイッチング回路
411…入力トランジスタ
412…出力トランジスタ
420…検出回路(検出手段)
421,422…分圧抵抗
511…抵抗素子(接続部)
V…電圧信号
VH…オン信号
VL…オフ信号
Va…印加電圧
Vb…分圧電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保温対象物を保温する電気ヒータと、
前記電気ヒータへの電源供給状態を切り替えるスイッチング回路と、
前記スイッチング回路のスイッチング状態を切り替える制御信号を出力する制御手段と、
前記電気ヒータの動作状態を検出する検出手段と、
前記制御手段から出力されている前記制御信号と前記検出手段により検出された前記動作状態との関係を判断し、前記関係が不一致であると判断したときに、前記スイッチング回路が故障であると判定する故障判定手段とを備えることを特徴とするヒータ装置。
【請求項2】
前記故障判定手段は、前記制御信号が前記スイッチング状態をオン状態とするためのオン信号であるときに前記動作状態が非通電状態とされていること、または、前記制御信号が前記スイッチング状態をオフ状態とするためのオフ信号であるときに前記動作状態が通電状態とされていることを条件として前記関係が不一致であると判断することを特徴とする請求項1に記載のヒータ装置。
【請求項3】
前記制御手段が前記オフ信号を送信しているときに、前記電気ヒータを電源に接続する接続部を備え、
前記故障判定手段は、前記制御手段が前記オフ信号を送信しているときの前記動作状態が前記非通電状態とされているときには前記関係が不一致であると判断し、前記電気ヒータが故障であると判定することを特徴とする請求項2に記載のヒータ装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記電気ヒータの印加電圧を検出し、前記印加電圧に基づいて前記動作状態を判断することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のヒータ装置。
【請求項5】
前記制御手段は、起動時に前記制御信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のヒータ装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかのヒータ装置を備えた車両用液晶表示装置であって、
前記保温対象物として車両情報を表示する液晶パネルを保温するようにしたことを特徴とする車両用液晶表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−34141(P2008−34141A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−203781(P2006−203781)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】