説明

ブレーキ装置

【課題】アクチュエータを小型化して、ブレーキ装置を車輪と台車間の限られたスペースに設けられるブレーキ装置を提供する。
【解決手段】制輪子がディスクに押しつけられて摩擦力を付与するブレーキ装置であって、駆動力を発生するアクチュエータ50と、このアクチュエータ50が発生する駆動力を倍力して制輪子に伝える倍力ユニット20とを備え、この倍力ユニット20はアクチュエータ50によって回転駆動される主歯車24と、この主歯車24と一体回転する副歯車25と、この副歯車25に噛み合うラック26を介して移動する出力ロッド21とを備え、この出力ロッド21の動作に連動して制輪子がディスクに押しつけられる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪の側部に形成されたディスクロータを挟んで摩擦力を付与するブレーキ装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、鉄道車両に搭載される油圧源を縮小、廃止するために、車輪を制動するブレーキ装置を油圧ブレーキから空気圧ブレーキにかえる傾向がある。
【0003】
特許文献1に開示された油圧ブレーキ装置は、油圧シリンダの駆動力を梃子の原理で倍力して制輪子に伝えるリンク機構を備えている。
【0004】
特許文献2に開示された空気圧ブレーキ装置は、空気圧シリンダの駆動力を梃子の原理で倍力して制輪子に伝えるリンク機構を備えている。
【特許文献1】特開昭50−13777号公報
【特許文献2】特開平4−54331号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の鉄道車両用ブレーキ装置において、空気圧シリンダをキャリパ本体に取付けると、装置が大型化し、車輪と車両間の限られたスペースに設けることが難しいという問題点があった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、アクチュエータを小型化して、ブレーキ装置を車輪と台車間の限られたスペースに設けられるブレーキ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、制輪子がディスクに押しつけられて摩擦力を付与するブレーキ装置であって、駆動力を発生するアクチュエータと、このアクチュエータが発生する駆動力を倍力して制輪子に伝える倍力ユニットとを備え、この倍力ユニットはアクチュエータによって回転駆動される主歯車と、この主歯車と一体回転する副歯車と、この副歯車に噛み合うラックを介して移動する出力ロッドとを備え、この出力ロッドの動作に連動して制輪子がディスクに押しつけられる構成としたことを特徴とするものとした。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、倍力ユニットがアクチュエータの駆動力を主歯車と副歯車のギヤ比に応じて倍力して出力ロッドに伝達することにより、アクチュエータに要求される駆動力を小さくし、アクチュエータを小型化して、ブレーキ装置を車輪と台車間の限られたスペースに設けることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
図1はブレーキ装置1の平面図であり、図2は正面図であり、図3は側面図である。ここで、互いに直交するX、Y、Zの3軸を設定し、X軸が水平横方向、Y軸が前後方向、Z軸が鉛直方向に延びるものとし、ブレーキ装置1の構成を説明する。
【0011】
図3において、5は鉄道車両の車輪、6は車輪5の側部に形成されたディスク、9は鉄道車両の台車(車体)である。ブレーキ装置1はこの台車9に取り付けられ、対の制輪子7の間に車輪5のディスク6を挟持し、車輪5の回転を制動するものである。
【0012】
ブレーキ装置1は、ディスク6に摩擦力を付与する左右の制輪子7と、この各制輪子7がディスク6を挟む動作に連動するリンク機構45と、駆動力を発生するアクチュエータ50と、このアクチュエータ50が発生する駆動力を倍力してリンク機構45に伝える倍力ユニット20とを備え、アクチュエータ50が倍力ユニット20とリンク機構45とを介して左右の制輪子7をディスク6に押し付けるようになっている。
【0013】
図1において、Oxは車輪5の回転中心線、Oyは車輪5の左右方向について等分する中心線であり、左右の制輪子7とリンク機構45とは中心線Oyについてそれぞれ対称的に配置される。
【0014】
リンク機構45は車輪5の左右に配置される対のテコリンク40を備える。左右のテコリンク40は、それぞれの先端部が制輪子7にピン61を介して枢支され、それぞれの基端部が倍力ユニット20の出力ロッド21にピン62を介して枢支され、それぞれの中程がコネクティングロッド65にピン63を介して枢支される。すなわち、ピン62がテコリンク40の力点となり、ピン63がテコリンク40の支点となり、ピン61がテコリンク40の作用点となる。倍力ユニット20が左右の出力ロッド21を突出させる作動をするのに伴って左右のテコリンク40が各ピン63を回動し、各ピン61によって左右の制輪子7をディスク6に押し付ける。
【0015】
図3に示すように、台車9に吊り部材10が複数本のボルト14を介して取り付けられ、左右の制輪子7がこの吊り部材10に左右の吊りロッド11を介して連結される。
【0016】
吊りロッド11はその一端部がピン12を介して吊り部材10に枢支され、その他端部がピン13を介して制輪子7に枢支される。車輪5の制動時に制輪子7に働く制動反力が吊り部材10と吊りロッド11によって支持される。
【0017】
図4、図5に示すように、アクチュエータ(空気圧シリンダ)50は、円筒状のシリンダチューブ51と、このシリンダチューブ51の内側に摺動可能に嵌合する円盤状のピストン52と、シリンダチューブ51の上端開口部を閉塞する円盤状のカバー55と、シリンダチューブ51とピストン52とカバー55との間に画成される圧力室53とを備える。ピストン52の外周部にはシール57が介装され、このシール57によってピストン52とシリンダチューブ51の間が密封される。
【0018】
シリンダチューブ51は円盤状の底部51bを有し、その底部51bとピストン52の間にコイル状のスプリング54が介装され、スプリング54のバネ力によってZ軸上方に付勢される。
【0019】
カバー55には圧力室53に加圧空気を導く通孔56が形成され、この通孔56が図示しない配管と切換弁とを介して車両に搭載される図示しない空気圧源に連通している。制動時に空気圧源からの加圧空気が切換弁を介して圧力室53に導かれると、ピストン52がスプリング54のバネ力に抗してZ軸下方に移動する。非制動時に大気圧が切換弁を介して圧力室53に導かれると、ピストン52がスプリング54のバネ力によってZ軸上方に移動する。
【0020】
図7に示すように、ピストン52はその中央部からZ軸下方に向けて突出する中央凸部52aを有し、この中央凸部52aに断面円形のガイド穴59が形成される。ピストン52の上面に対するガイド穴59の開口端部に樹脂製のブッシュ60が介装される。一方、カバー55にその中心部に突出する軸部55aが形成される。これらによってピストン52を平行移動させるように案内するピストンガイド手段が構成され、軸部55aがブッシュ60を介してガイド穴59に摺動可能に嵌合することにより、円盤状のピストン52がシリンダチューブ51に対して傾斜することが抑えられ、ピストン52が円滑に摺動する。
【0021】
なお、ピストン52を平行移動させるように案内するピストンガイド手段として、カバー55にガイド穴を形成し、ピストン52にこのガイド穴に摺動可能に嵌合する軸部を形成し、ピストン52がシリンダチューブ51に対して傾斜することが抑えられるようにしても良い。
【0022】
倍力ユニット20は、アクチュエータ50のピストン52がZ軸方向に移動する動きを倍力して左右の出力ロッド21がX軸方向に移動する動きに変換するものであり、この動作によって左右の出力ロッド21が左右のテコリンク40を回動させ、左右の制輪子7がディスク6に押し付けられる。
【0023】
図4〜7に示すように、倍力ユニット20はピストン52によってZ軸方向に駆動される入力ロッド22と、この入力ロッド22に設けられるラック23と噛み合いY軸まわりに回転する主歯車24と、この主歯車24と一体回転する副歯車25と、この副歯車25に噛み合うラック26を設けてX軸方向に移動する左右の出力ロッド21とを備える。制動時に空気圧によってピストン52が入力ロッド22と共にZ軸下方に移動すると、入力ロッド22のラック23と噛み合う主歯車24が副歯車25と共に図7において時計回り方向に回転し、副歯車25に噛み合うラック26を有する左右の出力ロッド21がそれぞれX軸方向に移動して突出する。左右の出力ロッド21はこの動作によって左右のテコリンク40を回動させ、左右の制輪子7をディスク6に押し付ける。
【0024】
なお、ピストン52やロッド21のストロークが小さい場合は歯車に設けられている歯は全周に設けられる必要は無く、使用する領域のみ部分的に設けても良い。また、歯車やラックにストッパを設けることでピストン52やロッド21のストロークを規制しても良い。
【0025】
図4に示すように、アクチュエータ50の下部に倍力ユニット20が設けられる。
【0026】
図5は図6のB−B線に沿う断面図であり、倍力ユニット20はケーシング31、32に収められる。このケーシング31、32どうしは複数のボルト35を介して締結される。ケーシング31、32は複数のボルト33、34を介してアクチュエータ50のシリンダチューブ51の下面に締結される。
【0027】
ケーシング31、32にシャフト36が取り付けられ、このシャフト36に主歯車24と副歯車25とがY軸まわりに回転可能に支持される。主歯車24と副歯車25とは、互いに別体に形成され、シャフト36に対して図示しないキーを介して回転不能に嵌合される。なお、これに限らず、主歯車24と副歯車25とを互いに一体形成し、シャフト36に対して回転可能に嵌合しても良い。
【0028】
図6に示すように、ケーシング31、32とシリンダチューブ51の左右端部にはカバー37、38が複数のボルト27、28を介して締結される。
【0029】
図7は図4のA−A線に沿う断面図であり、左右の出力ロッド21は、円柱状のシャフト部21aとラック26を有し、クランク状に曲折する。左右の出力ロッド21は各シャフト部21aが各軸受39を介してカバー37、38にそれぞれ摺動可能に支持される。
【0030】
図8は、左右の出力ロッド21が引き込まれた状態を示し、この状態から副歯車25が図中左方向に回転すると左右の出力ロッド21が各カバー37、38からそれぞれ突出する。
【0031】
図8に示すように、左右の出力ロッド21のシャフト部21aは同一の中心線Ox21上に配置され、この中心線Ox21はこの主歯車24と副歯車25との回転中心線Oy26と直交し、かつピストン52の中心線Oz52と直交している。
【0032】
図9に示すように、入力ロッド22はピストン52の外周端部からZ軸下方向に延び、入力ロッド22のラック23が主歯車24と噛み合う。
【0033】
入力ロッド22は、ピストン52に一体形成されているが、これに限らず、ピストン52と別体で形成しても良い。
【0034】
主歯車24のピッチ円P24の直径は、副歯車25のピッチ円P25の直径に対して所定の比率(ギヤ比)で大きく設定され、ピストン52の駆動力を倍力して左右の出力ロッド21に伝達する。
【0035】
図9はピストン52が最上部に位置した状態を示し、この状態から図10に矢印で示すように、ピストン52が下降すると、主歯車24と副歯車25が図中左方向に回転し、左右の出力ロッド21が突出方向に移動する。
【0036】
ブレーキ装置1は以上のように構成され、次にその動作について説明する。
【0037】
制動解除時に、圧力室53に導かれる空気圧が低く保たれ、スプリング54のバネ力によってピストン52が最上位置に保持される。これにより、図8、9に示すように、倍力ユニット20は左右の出力ロッド21を引き込み、左右のテコリンク40を介して制輪子7がディスク6から離れる。
【0038】
制動時には圧力室53に導かれる空気圧が上昇することにより、ピストン52が下降する。これにより、倍力ユニット20は、ピストン52の駆動力を倍力して左右の出力ロッド21がX軸方向に移動する動きに変換し、左右のテコリンク40を回動させ、左右の制輪子7をディスク6に押し付け、制輪子7がディスク6に摩擦力を付与し、車輪5を制動する。
【0039】
倍力ユニット20がピストン52の駆動力を主歯車24と副歯車25のギヤ比に応じて倍力して各出力ロッド21に伝達するとともに、テコリンク40が各出力ロッド21の駆動力を梃子の原理で梃子比(レバー比)に応じて倍力して制輪子7に伝達することにより、アクチュエータ50に要求される駆動力を小さくし、アクチュエータ50を車両に搭載される空気圧源から供給される空気圧(例えば0.7MPa程度)によって作動させることが可能となる。仮にテコリンク40の梃子比で十分な制動力に倍力できる場合、主歯車24と副歯車25のギヤ比を1としても良いし、主歯車24のピッチ円24の直径より副歯車25のピッチ円P25の直径を大きくしても良い。
【0040】
なお、図11に示すように、左右の出力ロッド21の組み付け位置を上下方向について変えることにより、図中矢印で示すように、主歯車24と副歯車25が図中左方向に回転すると、左右の出力ロッド21が引き込み方向に移動する。この場合、アクチュエータ50またはリンク機構45の構造を変更することにより、制輪子7を駆動することが可能となる。
【0041】
本実施の形態では、制輪子7がディスク6に押しつけられて摩擦力を付与するブレーキ装置1であって、駆動力を発生するアクチュエータ50と、このアクチュエータ50が発生する駆動力を倍力して制輪子7に伝える倍力ユニット20とを備え、この倍力ユニット20はアクチュエータ50によって回転駆動される主歯車24と、この主歯車24と一体回転する副歯車25と、この副歯車25に噛み合うラック26を介して移動する出力ロッド21とを備え、この出力ロッド21の動作に連動して制輪子7がディスク6に押しつけられる構成としたため、倍力ユニット20がアクチュエータ50の駆動力を主歯車24と副歯車25のギヤ比に応じて倍力して出力ロッド21に伝達することにより、アクチュエータ50に要求される駆動力を小さくし、アクチュエータ50を小型化して、ブレーキ装置1を車輪5と台車間の限られたスペースに設けることが可能となる。
【0042】
本実施の形態では、倍力ユニット20は副歯車25に噛み合うラック26を介して移動する対の出力ロッド21を備え、対の出力ロッド21の動きを制輪子7に伝達するリンク機構45を備え、このリンク機構45は対の出力ロッド21と対の制輪子7との間に回動可能に介装される対のテコリンク40を備え、出力ロッド21が互いに反対方向に移動することでテコリンク40が駆動力を梃子比に応じて倍力して制輪子7に伝達する構成としたため、アクチュエータ50に要求される駆動力を小さくし、アクチュエータ50を小型化して、ブレーキ装置1を車輪5と台車間の限られたスペースに設けることが可能となる。
【0043】
本実施の形態では、倍力ユニット20は副歯車25に噛み合うラック26を介して移動する対の出力ロッド21を備え、リンク機構45は対の出力ロッド21と対の制輪子7との間に回動可能に介装される対のテコリンク40を備え、各出力ロッド21が互いに反対方向に移動して対の制輪子7をディスク6に押しつける構成としたため、副歯車25の回転動作を各出力ロッド21の往復動作に効率良く変換し、円滑な作動が得られる。
【0044】
なお、他の実施の形態として、倍力ユニット20は副歯車25に噛み合うラック26を介して移動する単一の出力ロッド21を備え、リンク機構45この出力ロッド21と一方の制輪子7との間に回動可能に介装される単一のテコリンク40を備え、出力ロッド21が一方の制輪子7をディスク6に押しつける構成としても良い。
【0045】
また、他の実施の形態として、アクチュエータとして油圧モータ、あるいは電動モータを用い、倍力ユニット20は副歯車をウォームギヤとし、この副歯車に噛み合うネジ歯車を備え、このネジ歯車をアクチュエータによって回転駆動する構成としても良い。
【0046】
本実施の形態では、アクチュエータ50は、円盤状のピストン52と、このピストン52を摺動可能に嵌合させるシリンダチューブ51と、このシリンダチューブ51とピストン52との間に画成される圧力室53とを備え、ピストン52によって出力ロッド21を駆動する構成としたため、アクチュエータ50を空気圧によって作動させることによって、鉄道車両に搭載される油圧源を縮小、廃止することが可能となり、車両の軽量化がはかれる。
【0047】
なお、他の実施の形態として、アクチュエータとして油圧シリンダを用い、主歯車24のピッチ円24の直径より副歯車25のピッチ円P25の直径を大きくしても良い。
【0048】
本実施の形態では、ピストン52の中央部にシリンダチューブ51に対してピストン52を平行移動させるように案内するピストンガイド手段を備え、入力ロッド22をピストンガイド手段に対してオフセットして設けたため、図9に示すように、シリンダチューブ51及びピストン52の中心線Oz52を車輪5の左右方向について等分する中心線Oyと交差するように配置することが可能となり、ブレーキ装置1を車輪5と台車間の限られたスペースに設けられるとともに、ピストン52が入力ロッド22からの反力によってシリンダチューブ51に対して傾斜することが抑えられ、円滑な作動が得られる。
【0049】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態を示すブレーキ装置の平面図。
【図2】同じく正面図。
【図3】同じく側面図。
【図4】同じく側面図。
【図5】同じく図6のB−B線に沿う断面図。
【図6】同じく正面図。
【図7】同じく図4のA−A線に沿う断面図。
【図8】同じく倍力機構の横断面図。
【図9】同じくアクチュエータの縦断面図。
【図10】同じく倍力機構の動作方向を示す横断面図。
【図11】他の実施の形態として倍力機構の動作方向を示す横断面図。
【符号の説明】
【0051】
1 ブレーキ装置
6 ディスク
7 制輪子
20 倍力ユニット
21 出力ロッド
22 入力ロッド
24 主歯車
25 副歯車
26 ラック
40 テコリンク
45 リンク機構
50 アクチュエータ
51 シリンダチューブ
52 ピストン
53 圧力室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制輪子がディスクに押しつけられて摩擦力を付与するブレーキ装置であって、
駆動力を発生するアクチュエータと、
このアクチュエータが発生する駆動力を倍力して前記制輪子に伝える倍力ユニットとを備え、
この倍力ユニットは前記アクチュエータによって回転駆動される主歯車と、
この主歯車と一体回転する副歯車と、
この副歯車に噛み合うラックを介して移動する出力ロッドとを備え、
この出力ロッドの動作に連動して前記制輪子が前記ディスクに押しつけられる構成としたことを特徴とするブレーキ装置。
【請求項2】
前記倍力ユニットは前記副歯車に噛み合う前記ラックを介して移動する対の前記出力ロッドを備え、
対の前記出力ロッドの動きを前記制輪子に伝達するリンク機構を備え、
このリンク機構は対の前記出力ロッドと対の前記制輪子との間に回動可能に介装される対のテコリンクを備え、
前記出力ロッドが互いに反対方向に移動することで前記テコリンクが駆動力を梃子比に応じて倍力して前記制輪子7に伝達する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、
円盤状のピストンと、
このピストンを摺動可能に嵌合させるシリンダチューブと、
このシリンダチューブと前記ピストンとの間に画成される圧力室とを備え、
前記ピストンによって前記出力ロッドを駆動する構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ装置。
【請求項4】
前記ピストンの中央部に前記シリンダチューブに対して前記ピストンを平行移動させるように案内するピストンガイド手段を備え、
前記入力ロッドを前記ピストンガイド手段に対してオフセットして設けたことを特徴とする請求項3に記載のブレーキ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−180269(P2009−180269A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−19019(P2008−19019)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】