説明

ラック体

【課題】 本出願人の先出願の特願2006−299596記載ラック体において複連リングと連結具は製造に手間が掛かり、多くの工数とコスト増と組立作業煩雑さを招く。
【解決手段】 連結孔1bが穿設された連結板1aが周縁部に沿って衝立て状に一体形成された段板1と、一体に設けた連結凹部2aに透孔を穿設し、前記凹部2aを連結板1aに嵌めて段板1に交叉連結される段柱2と、透孔と連結孔1bとに挿通して段板1と段柱2とを縦に交叉連結し、又は付き合わせた段板1の連結板1aの連結孔1bに挿通して相異なる段板1を横に平面連結する位置決めピン3とを具備し、段板1を上下に整列させて段柱2で縦に交叉連結し、又は横に平面連結して所望のラック体を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本出願人による先出願(特願2006−299596「ラック体」、特願2008−285927「自在立体」及び特願2010−197113「本立て型ラック体」)中のDVD、テーブル及び本立て型各ラック体等の物品収納整理用ラック体の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人によるラック体に関する先出願(特願2006−299596、特願2008−285927及び特願2010−197113)を背景技術とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
先出願のラック体によれば、複連リングや連結具は製造に工数と手間が掛かってコスト増を招き、ラック組立作業も煩雑となる。本発明は、主として金属製の板と柱とを直接、連結固定し、製造の工数と手間を軽減してコストを低減して作業を簡略化し、且つ、金属製により十分な強度を確保したラック体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、所定数と径の連結孔が穿設された連結板が周縁部に沿って衝立て状に一体形成された所定形状と厚さの複数の段板と、所定位置に一体に設けた連結凹部の背面に連結用透孔を穿設し、前記凹部を連結板に嵌めて段板に交叉連結される所定長さと径の複数の段柱と、並んだ透孔と連結孔とに同時に挿通して段板と段柱とを縦に交叉連結して固定し、又は相異なる段板の連結板を付き合わせて重なった連結孔に同時に挿通して相異なる段板を横に平面連結する位置決めピンとを具備し、段板を上下に整列させて段柱で縦に交叉連結し、又は横に整列させて平面連結し、所望ラック体を形成したことを特徴とする。
【0005】
上記解決手段による作用を次に述べる。まず一対の段板を上下に整列配置し、上下に位置する各連結板に段柱の上下各連結凹部を嵌めて上下各位置で連結孔と連結用透孔とを同軸に並べる。位置決めピンのボルトを段柱側から両孔に同時挿通して段板連結板側でナット締めし、段板と段柱とを縦に交叉連結して固定する。同作業を連結孔の一つ置飛びに実施する。次に、段板上方に同寸法形状の他の段板を同様に整列配置し、段板の空き連結孔に段柱を嵌めて同様に段板と段柱とを交叉連結して固定する。以後、順次、同様に段板を段柱とを連結交叉して固定し、所望ラック体を形成する。又、横に整列させた段板の連結板同士を付き合わせ、重なった連結孔に位置決めピンを挿通して横に平面連結する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、従来の複連リングや連結具を用いずに段板を縦横に自在に配して連結固定して所望段数と大きさのラック体を形成でき、作業が簡略化し、部品点数も大幅に減って工数及びコストが低減する。又、金属板で形成し、強度も確保する。段柱を扁平にならして略直角三角形状に成形すると、電子書籍等の情報端末器の置き台を形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施の形態を図1〜図6を参照して以下に説明する。まず図1(a)(b)は本発明ラック体の要部である交叉連結部位の一部断面側面図と部分平面図、図1(c)(d)は交叉連結に係る本発明ラック体の平面図と側面図、図1(e)(f)は本発明ラック体の各概略斜視図である。図において(1)は段板、(2)は段柱、(3)は位置決めピンのボルトで、図1(e)〜(l)については後述する。段板(1)は、図2(a)(b)に示すように、外周に沿って連結板(1a)を一体形成した所定厚の方形金属平板(1’)からなり、連結板(1a)の所定位置に所定数と径の連結孔(1b)を穿設する。次に、図2(c)に示すように、連結板(1a)を下方に折曲成形し、図2(d)(e)に示すように、周縁部に連結板(1a)を衝立て状に一体形成した本発明の方形段板(1)を形成する。
【0008】
尚、方形段板(1)のコーナ部(1ac)(図2(d)参照)では連結板(1a)が一旦途切れて隙間が生じる。そこで、図2(f)に示す取付け孔(1ba)を有する金属製鉤形補強板(1aa)を内側からコーナ部(1ac)に付き当て隙間を塞いであてがう。コーナ近傍の連結孔(1b)に取付け孔(1ba)を重ねて連通させ、後述の位置決めピン(3)のボルトとナットとで補強板(1aa)を隣接の連結板(1a)に連結固定する。これにより段板(1a)のコーナ部(1ac)の隙間を塞いで途切れを解消し、強度向上を図る。図2(g)に示すように、連結孔(1b)をやや横長穴に形成しておき、位置決めピン(3)のボルトに対し遊びを設けておく。図2(h)に示す連結板(1ad)は予め折り返しを二重に重ねて板厚を増し、強度をより大きくしている。
【0009】
図2(i)(j)に示すように、外周に沿って連結板(1c)を一体形成した所定厚の円形金属平板(1d’)の各連結板(1c)に所定径の連結孔(1e)を穿設する。次に、上記同様、連結板(1c)を下方に折曲成形し、図2(k)(l)に示すように、周縁部に連結板(1c)を衝立て状に一体形成した本発明の円形段板(1d)を形成する。尚、図2(m)に示すように、連結孔(1e)は円形とし、位置決めピン(3)のボルトに対する遊びを設けない。又、連結板(1e)は外周に沿って一つ飛びや二つ飛び等、不連続的に一体形成しても良い。
【0010】
又、金属平板(1d’)において連結板(1c)の一体成形に工数を多く要する場合、図3(a)〜(c)に示すように、予め別体で鉤型に個別成形した連結板(1f)を所定数、形成しておく。その鉤型の正面と上面にそれぞれ連結孔(1fa)と取付け孔(1fb)とを穿設し、且つ、図3(d)に示すように、円形金属平板(1g)の周縁部近傍の所定位置に取付け穴(1ga)を穿設する。図3(e)〜(g)に示すように、金属平板(1g)の周縁部裏面側に下方から連結板(1f)上面側をあてがって両板(1f)(1g)の各取付け孔(1fb)(1ga)に取付け用ボルト(4)を同時に挿通し、下面側でナット(4a)締めする。この時、図3(e)に示すように、金属平板(1g)のボルト取付け位置の周縁部を除いてボルト高さと略同じ厚みの板材(5)を貼り付け、ボルト(4)による凸部をカバーしておくと、好適である。又、図3(h)に示すように、正面側に連結孔(1ha)を穿設した鉤型連結板(1h)において取付け孔(1fb)(1ga)に代えて連結板(1h)の上面(1hb)側を金属平板(1g)の取付け位置に溶接や接着剤等で直接、取付け固定しても良い。
【0011】
図3(i)〜(o)は各種寸法形状の段板(1i)〜(1o)を示し、段板(1i)(1j)は大小各方形板、段板(1k)(1l)は大小各円形板、段板(1m)(1n)は大小各正三角形板、段板(1o)は正六角形板をそれぞれ示す。各段板(1i)〜(1o)の各周縁部に沿って、即ち方形段板(1i)(1j)の四辺部、円形段板(1k)(1l)の円周部、正三角形段板(1m)(1n)の三辺部、正六角形板(1o)の六辺部にそれぞれ連結板(1ia)(1ja)(1ka)(1la)(1ma)(1na)(1oa)を一体形成する(但し、鎖線で一辺の連結板を示し、他辺はそれと同形とし、点線で示す)。上記各連結板(1ia)(1ja)(1ka)(1la)(1ma)(1na)(1oa)は段板と各一体成形する。又は特に円形、正三角形、正六角形において一体成形困難の場合、図3(p)(q)に示すように、予め別体で形成した鉤型連結板(1p)(1q)を上記同様、各段板(1i)〜(1o)に取付けても良い。
【0012】
尚、連結板(1ia)(1ja)(1ka)(1la)(1ma)(1na)(1oa)においてそれぞれ連結孔(1ib)(1jb)(1kb)(1lb)(1mb)(1nb)(1ob)を穿設する。図3(p)(q)に示すように、鉤型連結板(1p)の正面に連結孔(1pa)、連結板(1q)の正面と上面にそれぞれ連結孔(1qa)と取付け孔(1qb)を穿設する。鉤型連結板(1p)の上面(1pb)を貼り付け等の取付け面とし、取付け孔(1qb)は鉤型連結板(1q)の取付け部位である。図3(r)に示す段板(1r)は連結板(1ra)も含めて金属線材で網目を形成してなる網型段板で、連結板(1ra)の網目隙間を連結孔とする。この時、網目隙間が粗く、位置決めピン(3)のボルトが網目を通り抜ける場合、所定形状のワッシャ等を介して網目隙間にボルトを挿通させれば良い。図示例各段板の他、成形可能であれば、楕円形や半円形板、扇形板、四分円形や四分円環形板、直角二等辺三角形板、正五角形板、長二等辺三角形板等、各種幾何学形状の他、様々な形状を必要や好みに応じて任意に導入しても良く、各段板周縁部に連結孔を穿設した所定の連結板を一体形成し、又は別体で取付け固定する。
【0013】
次に、図4(a)(b)(c)に示すように、段柱(2)は側面上下各部に同一方向に開口した所定奥行と縦幅の一対の連結凹部(2a)が一体形成された所定長さと径の金属パイプ製丸棒体で、連結凹部(2a)を段板(1)の連結板(1a)に嵌めて段板(1)に縦に交叉連結する。上記連結凹部(2a)の縦幅(Do)は段板(1)の連結板(1a)の縦幅(Do)(図2(e)参照)に等しくする。図4(d)(e)に示すように、連結凹部(2a)の背面に段柱側面に貫通する連結用透孔(2b)を穿設し、後述のように、連結板(1a)の連結孔(1b)と透孔(2b)とに位置決めピン(3)を挿通し、交叉連結した段板(1)と段柱(2)とを位置決め固定する。段柱(2)は各種長さのものを長さ毎に所定数ずつ用意しておく。図4(f)に示すように、透孔(2b)を軸方向に長めに楕円状に形成して遊びを持たせ、同軸に並んだ連結孔(1b)とに位置決めピン(3)を確実容易に挿通させる。図4(g)(h)に示すように、段柱(2c)を金属製丸棒体で形成しても良く、又はプラスチック樹脂、木材等でも良く、上記同様、連結凹部(2ca)及びその背面の連結用透孔を設ける。
【0014】
図4(i)の段柱(2d)は側面に同一方向に開口した3個の連結凹部(2da)を一体形成し、図4(j)の段柱(2e)は側面上下各部に異方向に開口した一対の連結凹部(2ea)を一体形成する。図4(k)の段柱(2f)は短柱にして側面下部に1個の連結凹部(2fa)を一体形成し、後述のように主に収納物落下防止用とする。上記同様、各連結凹部(2da)(2ea)(2fa)の背面に連結用透孔をそれぞれ設ける。図4(l)(m)の段柱(2g)(2h)は書籍書見台の置き用及びページ押さえ用で、段柱(2g)は長めの金属パイプの下部に連結凹部(2ga)を形成し、その背面に連結用透孔を形成する。次に、同金属パイプの連結凹部(2ga)を除く他部位を部分的に圧潰して扁平にならして、ならし部位を略直角三角形に折曲成形して斜辺部を書籍置き部(2gb)とする。直角三角形の直角以外の角度(A)については読書に最適の傾斜角を設定する。図4(l)の図示鎖線に示すように、斜辺下側の角部を更に圧潰扁平にならして、ならし部位を先端を上向きに折り曲げ(折り返し)成形し、折り曲げ部を書籍受け部(2gc)としても良い。
【0015】
又、段柱(2h)は同様に長めの金属パイプの下部に連結凹部(2ha)を形成し、その背面に連結用透孔を形成する。次に、同金属パイプの連結凹部(2ha)を除く他部位を部分的に圧潰して扁平にならして、ならし部位先端部を所定長、部分的に連結凹部側に折曲成形する。その先端にプラスチック等の扁平で長めの板材を連続に接続固定し、ページ押さえ部(2hb)とする。先端部折曲角度(B)についてはページ押さえに最適角度を設定する。図4(n)(o)(p)の段柱(2i)は所定長の金属パイプの連結凹部(2a)の上部位を部分切除し、その背面に連結用透孔(2ia)を形成し、後述のように、横に平面連結した段板(1)の中間連結位置支持用とする。図4(q)の連結パイプ(6)は段柱(2i)の同軸連結用のもので、同図に示すように、図4(r)のパイプ(6a)内の中間位置に図4(s)のパイプ(6b)を挿入固定する。図4(t)(u)(v)(w)の(7)(7b)に示す部材は後述のように段柱(2)の交叉連結用である。
【0016】
位置決めピン(3)は所定のねじ径と長さのボルト及び対応するナットで、段板(1)と段柱(2)とを縦に交叉連結し、又は段板(1)同士を横に平面連結する。前者の場合、段柱(2)の連結凹部(2a)に段板(1)の連結板(1a)に嵌め込み、交叉連結する。同軸に並んだ連結孔(1b)と透孔(2a)とにボルトの位置決めピン(3)を挿通し、突き出たボルトにナット(3a)を締め付けて段板(1)と段柱(2)とを交叉連結して固定する。後者の場合、相異なる隣り合う連結板(1a)同士を付き合わせて重なった連結孔(1b)にボルトの位置決めピン(3)を挿通し、同様にナット(3a)を締め付けて段板(1)同士を横に平面連結して固定する。尚、連結孔(1b)の内側周面にねじ溝を刻んでおけば、ボルトの位置決めピン(3)を連結孔(1b)にねじ込むだけで位置決めでき、ナット不要となり、作業が簡略化する。
【0017】
上記構成に基づき本発明の動作(機能)を次に説明する。まず図1(a)(b)に示すように、段柱(2)の連結凹部(2a)を段板(1)の連結板(1a)に嵌め込み、交叉して連結する。次に、中心が同軸に並んだ透孔(2b)と連結孔(1b)とに位置決めピンのボルト(3)を同時に挿通し、連結板(1a)の内面側でボルト(3)にナット(3a)を螺合してナット締めし、段板(1)と段柱(2)とを縦に交叉連結して固定する。そこで、一本の段柱(2)の上下各連結凹部(2a)で2枚の上下に配した段板(1)を縦に交叉連結すると、段柱(2)の長さに応じたラック体が形成される。例えば、図1(c)(d)に示すように、上中下各段に位置する方形各段板(1x)(1y)(1z)により3段ラック体を形成する場合、上中各段板(1x)(1y)の各連結孔(1a)の一つ置きに段柱(2)を連結して上中各段板(1x)(1y)を縦連結する。次に、中下各段板(1y)(1z)の空き連結孔(1a)により中下各段板(1y)(1z)を縦連結すると、上中下3段ラック体(8)が形成される。同様に、他の段板(1)を上下任意に縦連結してラック段数を自在増減できる。
【0018】
図示例では、方形段板(1x)(1y)(1z)の3辺を交叉連結用とし、他の一辺を収納物出し入れ用として開放し、その辺に短めの段柱(2f)を収納物脱落防止用として連結しておく。又、異なる長さの段柱(2)を各段板(1)の空き連結孔(1a)に組付けて段板(1)に交叉連結し、段数を上下に適宜、延ばすと共に、所望段を必要な高さに設定して各種高さの収納物に対応できる。同様に、相異なる長さの各種段柱(2)を長さ毎に複数組、予め用意し、それらを選択的に用いて各段高さを収納物や設置場所等、好みに合わせて任意に調節できる。図1(e)(f)は本発明のラック体(9)(10)を例示し、段柱(2)は簡略に実線で示す。ラック体(9)はラック体(8)と同じ方形ラック体とする一方、ラック体(10)は円形段板(1d)を用い、従来にない見た目に柔らかく優美な外観の円形ラック体(10)を形成する。この場合、同様に収納物出入り側に収納物脱落防止用として短めの段柱(2f)を連結することが好ましい。
【0019】
次に、図1(g)(h)に示すように、隣り合った相異なる段板(1)の連結板(1a)同士を付き合わせて接触させる。重なった連結孔(1b)に位置決めピンのボルト(3)を同時に挿通し、ナット(3a)で締め付け固定して相異なる段板(1)を横に平面連結する。円形段板(1d)の場合も同様に連結板(1c)を付き合わせて位置決めピン(3)で連結固定し、相異なる円形段板(1d)同士、平面連結できる。図3(i)〜(o)に示す大小各方形や円形の他、三角形や六角形の各段板(1i)〜(1o)についても各連結板(1ia)〜(1oa)を付き合わせれば、上記同様、相異なる段板(1i)〜(1o)や寸法の異なる段板(1i)〜(1o)同士も平面連結できる。例えば、図5(a)(b)(c)に示すように、段板(1ic)は方形段板(1i)をL字形に組み合わせ、段板(1kc)は4枚の円形段板(1k)を整列させて組み合わせ、段板(1mc)は6枚の三角形段板(1m)を六角形にそれぞれ組み合わせてなる。
【0020】
図5(k)に示すように、隣接する方形段板(1i)を横にずらせて平面連結しても良い。上述のように、寸法の異なる段板(1i)〜(1o)同士も同様に平面連結できる。これにより段板(1)の大きさ形状を任意に設定できる。段板(1)の平面連結時、連結部位が段板中間に位置すると、図4(n)(o)(p)の段柱(2i)により段板中間の連結部位を支持し、その部位を安定に支持する。即ち、図1(i)に示すように、段板平面連結時に未使用の空き連結孔(1b)に段柱(2i)の透孔(2ia)を重ねて両孔(1b)(2ia)に位置決めピンのボルト(3)を同時に挿通してナット締めする。段柱(2i)の底端面を段板(1)の上面に載せて段板(1)の中間連結位置を支持する。
【0021】
図5(d)のラック体(11)は書籍、雑誌等の書見台を示し、所定の大きさの方形段板(1)と実線で示す段柱(2f)(2g)(2h)及び図5(e)の段柱(2j)を用いる。同図に示すように、ラック体(11)は方形段板(1)の一辺中央部に3本の段柱(2g)を並べて前記連結凹部により連結固定し、両隣に段柱(2h)をそれぞれ連結固定し、対向する辺に所定数の段柱(2f)を連結固定する。他の対向する2辺の各所定位置に段柱(2f)、他の所定位置には段柱(2j)を各連結固定する。段柱(2j)は長め金属パイプの連結凹部(2ja)を除く他部位を圧潰して扁平にならし、その部位を連結凹部(2ja)に略直角に折曲して書籍ずれ止め部(2jb)を延在させ、後述のように段板上に立て掛けた書籍下部に当接して位置決めし、書籍前方ずれを防止する。
【0022】
上記構成において読書時、段柱(2g)の斜辺の置き部(2gb)に書籍背面側を傾斜保持置きして開いた書籍を段板(1)上に立て掛ける。段柱(2h)先端部のページ押さえ部(2hb)により開きページを上方から押さえ、段柱(2j)の書籍ずれ止め部(2jb)を書籍下部に当接させて位置決めする。図示点線に示すように、段柱(2g)の対向辺側に段柱(2j)を連結して書籍前方から位置決めしても良い。又は、前述のように図4(l)の書籍受け部(2gc)で書籍を受けて段柱(2j)を省略しても良い。
【0023】
図5(f)の実線に示す段柱(2k)は段柱(2g)と略同構成で、異なる点は斜辺の置き部(2kb)の鉛直に対する傾斜角(C)を大きくして水平に近付け、斜辺下角部を圧潰扁平にならして上向きに折り返し(折り曲げ)成形し、受け部(2kc)を設ける。所定数の段柱(2k)を段柱(2g)に代えて段板(1)に連結固定し、近年、普及する電子書籍等のタブレット型情報端末器を斜辺置き部(2kb)に置き保持する。その下端部を受け部(2kc)で受け保持し、タブレット型情報端末器置き台を形成する。尚、段柱(2g)(2h)(2k)(2j)は各プラスチック樹脂成形しても良い。
【0024】
図5(g)のラック体(12)は机上置き用L型本立てで、図5(h)(i)の方形段板(1sa)と矩形段板(1sb)及び段柱(2)(2f)(2i)を用い、更に段柱(2k)も用いて実書籍及び電子書籍併用本立てを形成する。同図に示すように、3枚の矩形段板(1sb)を段柱(2)により各三辺で上中下3段に縦連結する。下段と中段の各段板(1sb)の長辺側にそれぞれ段板(1sa)をL型に平面連結する。次に、下段段板(1sa)の空き連結板側に段板(1sa)を平面連結して3本の段柱(2k)を連結固定して電子書籍等の情報端末器置き台とし、他の上中下各段板(1sa)(1sb)を実書籍収納段とする。図示しないが、机上で置き台の方形段板(1sa)を図5(k)のように前方にずらせて電子書籍等を読者側に近付けても良い。
【0025】
ここで、L型の中間連結位置に段柱(2i)を連結して支持置き強度を確保し、段柱(2f)も適宜、連結して収納書籍の脱落を防止する。図示点線に示すように、段板(1sa)(1sb)等を連続に平面連結して段板収納面積を適宜、増やし、縦に連結して上下段数も適宜、増やせる。又、中段の段板(1sa)の出入り側を除き段柱(2)を連結して同様に書籍脱落を防止する。又、机上面に応じて図5(j)に示す長矩形段板(1sc)を用いても良い。ラック体(12)はL型を机上の右前方コーナ部に合わせて設置し、前位置が情報端末器置き台、右及び前位置が実書籍収納段となる。机上左前方コーナ部には照明器具を設置する。
【0026】
図6右下の(a)のラック体(13)も机上に設置して実書籍や書類等を収納する机上置き用本立てで、筆記、事務用具等も収納整理できる。同図に示すように、ラック体(13)は各一対の矩形段板(1sb)を各L型に平面連結して中上各段とし、下段は段板(1sb)に短辺幅狭の段板(1sd)をL型に連結し、上中下各段をL型段板に形成する。ここで、机上面と接する下段板(1sd)は机上接地面を中上各段に対して右横側で幅狭とし、ラック体(13)の設置時の机上占有面積が接地右横側で幅狭となり、その分、机上面積が広くなって机上を効率的に使用できる。この時、下段が幅狭になって姿勢が不安定になるが、L型の組み合わせで、L型の前後左右でラック各段が互いにもたれ合ってラック体姿勢の安定化を図る。尚、段板(1sd)の端部付近に点線の段板(1se)を適宜、鉤型に平面連結して上中段板の傾きを支えて姿勢を安定させても良い。図示点線のように、上記同様、段板(1sa)(1sb)等を平面連結して段板収納面積を増やし、縦連結して上下段数も適宜、増やせる。ラック体(13)は机上の本立てに限らず、部屋隅のコーナー部等に設置して一般生活用品の収納整理に用いても良い。
【0027】
図6(b)(c)のラック体(14)(15)は植木鉢等の観賞台や商品の陳列台として好適な階段状ラックで、図示例では階段状に形成した上中下三段からなる。まずラック体(14)は長矩形段板(1sc)を用い、三枚の長矩形段板(1scx)を長辺側で平面連結して階段一段目の下段とする。次に、下段段板(1scx)の前から二列目段板(1scx)の真上に段板(1scy)を配し、段柱(2)により左右両外側辺側で縦連結して階段二段目の中段とする。その後方長辺側(下段三列目段板(1scx)の前方長辺側真上)に段柱(2i)を縦連結して支持強度を確保する。次に、下段の前から三列目段板(1scx)の真上に段板(1scz)を配し、図1(j)に示す延長段柱(2m)により左右両外側辺及び後方長辺の三辺で縦連結して階段三段目の上段とする。その前方長辺側(下段三列目段板(1scx)の真上)に図4(j)の段柱(2e)を縦連結して支持強度を確保する。
【0028】
ここで、上段(三段目)の段板(1scz)に三辺で縦連結する図1(j)の延長段柱(2m)は中段段板(1scy)を平面連結位置で支持する段柱(2i)を連結筒(2n)により二本同軸に連結して延長したもので、筒内中間にスペーサ柱(2p)を介在させて固定する。スペーサ柱(2p)の高さ(Dx)は次式より決まる。まず図4(c)に示すように、段柱(2)の凹部(2a)の高さ(Do)、上下凹部間距離(Ho)、図1(i)に示す連結板(1a)の連結孔(1b)の孔中心から下端及び上端までの各距離をそれぞれ(Ha)(Hb)、図1(j)に示す段柱(2i)の透孔中心から下端までの距離(Hx)とする。上記高さ(Dx)の算出に際し、段柱(2)による段板(1)の各段縦連結時の各段板連結孔(中心)間の距離(R)を基点に考察する。
【0029】
まず図1(d)に示すように、まず一段(下段)と二段(中段)の各連結孔間の距離(Ra)、二段と三段(上段)の同距離(Rb)、一段から三段までの同距離(Rc)とすると、次式が成り立つ。
Hx=Ho+Ha、Ra=Hb+Ho+Ha=Hb+Hx、
Rb=Hb+Ho+Ha=Hb+Hx、Rc=Ra+Rb=2(Hb+Hx)
一方、図1(j)に示すように、高さ(Dx)のスペーサ柱(2p)を介して2本の段柱(2i)を図示異方向に同軸連結した延長段柱(2m)を一段と三段の各段板(1)に縦連結した場合、段柱(2m)の上下各透孔間距離(Rd)は、Rd=2Hx+Dxとなる。Rc=Rdより2(Hb+Hx)=2Hx+Dxとなり、Dx=2Hbを得る。
【0030】
次に、一段と二段に連結する段柱(2)は同じ高さで、二段と三段に連結する段柱(2)の上下凹部間距離を(Ho)から(Hoa)に変えると、それに対応して段柱(2i)の距離(Hx)は(Hxa)に変わる。そこで、二段と三段の各連結孔間の距離を(Re)、相異なる距離(Ho)(Hoa)の各段柱(2)を段板(1)に縦連結した時、一段から三段までの各連結孔間距離を(Rf)とすると、次式が成り立つ。
Hxa=Hoa+Ha
Re=Hb+Hoa+Ha=Hb+Hxa
Rf=Ra+Re=(Hb+Hx)+(Hb+Hxa)=2Hb+(Hx+Hxa)
一方、段柱(2m)の上下各透孔間距離(Rg)は、Rg=Hx+Dx+Hxaとなる。
Rf=Rgより2Hb+(Hx+Hxa)=Hx+Dx+Hxaとなり、
Dx=2Hbを得る。
【0031】
図1(k)において段柱(2)の縦連結に図4(t)(u)の鉤型仲介板(7)を用いる。仲介板(7)は連結板(1a)の代替となって同一縦幅(Ha+Hb)とし、図4(w)の連結孔(1b)と同径の3個の孔(7a)を穿設する。図示例では、中央孔(7a)に段柱(2)の下部凹部(2a)を連結して上部凹部を三段目段板(1)に連結する。左右各孔(7a)に段柱(2)の上部凹部(2a)を連結して下部凹部を一段目段板(1)に連結する。図4(v)の仲介板(7b)のように、鉤型をコ字型にしても良い。
【0032】
次に、距離(Ho)の段柱(2)を上中下各段板(1)に縦連結した時、一段表面から二段連結孔(中心)までの距離を(Rh)(図1(i)参照)、二段連結孔(中心)から三段連結孔(中心)までの距離を(Ri)、一段表面から三段連結孔(中心)までの距離を(Rj)とすると、次式が成り立つ。
Rh=Hx=Ho+Ha、Ri=Hb+Rh=Hb+Hx、
Rj=Rh+Ri=Hx+Hb+Hx=2Hx+Hb、
次に、図1(1)に示すように、高さ(Dy)のスペーサ柱(2r)を介して2本の段柱(2i)を同軸連結した延長段柱(2q)を段板(1)に連結して段板表面上に支持した場合、段柱(2q)の最下端から最上透孔までの距離を(Rk)、段柱(2i)の透孔中心から上端面までの高さを(Hc)とすると、次式が成り立つ。
Rk=2Hx+Hc+Dy
Rj=Rkより2Hx+Hb=2Hx+Hc+Dyとなり、Dy=Hb−Hcを得る。
【0033】
次に、一段と二段に連結する段柱(2)の高さは同じとし、二段と三段に連結する段柱(2)の上下凹部間距離を(Ho)から(Hob)に変えると、それに対応して段柱(2i)の距離(Hx)は(Hxb)に変わる。一方、相異なる距離(Ho)と(Hob)の各段柱(2)を段板(1)に縦連結した時、一段表面から二段連結孔(中心)までの距離は(Rh)で、二段連結孔(中心)から三段連結孔(中心)までの距離を(R1)、一段表面から三段連結孔(中心)までの距離を(Rm)とすると、次式が成り立つ。
Hxb=Hob+Ha、Rh=Hx=Ho+Ha、R1=Hb+Hxb、
Rm=Rh+R1=Hx+Hb+Hxb
一方、図1(l)の段柱(2q)において段柱(2i)の各凹部間距離が(Ho)と(Hob)からなる場合、最下端から最上透孔までの距離を(Rn)とすると、
Rn=(Hx+Hc+Dy)+Hxbとなる。
Rm=RnよりHx+Hb+Hxb=Hx+Hc+Dy+Hxbとなり、
Dy=Hb−Hcを得る。
【0034】
上述よりスペーサ柱(2p)(2r)の各高さ(Dx)(Dy)は、Dx=2Hb、Dy=Hb−Hcで決まる。次に、段柱(2m)に段柱(2i)を増設して延長する場合、図5(l)に示すように、段柱(2m)に高さ(Dz)のスペーサ柱(2s)を介して凹部間距離(Ho)の段柱(2i)を同軸連結した段柱(2t)を用いる。この場合、ラック体の一段から三段までの連結孔間距離は(Rc)、段板(1)に凹部間距離(Ho)の段柱(2)を縦連結して三段に四段目を増設した場合、三段から四段までの連結孔間距離を(Ro)、一段から四段までの連結孔間距離を(Rp)とすると、次式が成り立つ。
Rc=Ra+Rb=2(Hb+Hx)、Ro=Hb+Hx、
Rp=Rc+Ro=3(Hb+Hx)
一方、段柱(2t)において最下透孔から最上透孔までの距離を(Rq)とすると、
Rq=Rd+Hc+Dz+Hx=2Hx+Dx+Hc+Dz+Hxとなる。
Rp=Rqより3(Hb+Hx)=2Hx+Dx+Hc+Dz+Hxとなり、
Dx=2Hbを代入すると、Dz=3Hb−Hc−Dx=Hb−Hc=Dyとなり、
Dz=Dyを得る。
【0035】
次に、三段と四段目に縦連結する段柱(2)において凹部間距離(Ho)が(Hoc)に変わると、それに対応して段柱(2i)の距離(Hx)は(Hxc)に変わる。この場合、まず一段から三段までの連結孔間距離は(Rc)、段板(1)に凹部間距離(Hoc)の段柱(2)を縦連結して三段に四段目を増設した場合、三段と四段の連結孔間距離を(Rr)、一段から四段までの連結孔間距離を(Rs)とすると、次式が成り立つ。
Hxc=Hoc+Ha、Rc=Ra+Rb=2(Hb+Hx)、Rr=Hb+Hxc、
Rs=Rc+Rr=2(Hb+Hx)+(Hb+Hxc)=3Hb+2Hx+Hxc、
一方、段柱(2t)において最上段柱(2i)の距離(Hx)が(Hxc)に変わった場合、最下透孔から最上透孔までの距離を(Rt)、スペーサ柱(2s)の高さを(Dza)とすると、
Rt=Rd+Hc+Dza+Hxc=2Hx+Dx+Hc+Dza+Hxcとなる。
Rs=Rtより3Hb+2Hx+Hxc=2Hx+Dx+Hc+Dza+Hxcとなり、Dx=2Hbを代入すると、Dza=3Hb−Dx−Hc=Hb−Hc=Dyとなり、
Dza=Dyを得る。
【0036】
次に、段板(1)に凹部間距離(Ho)の段柱(2)を連結して三段に四段目を増設した場合、図5(m)に示すように、段柱(2q)に高さ(Dv)のスペーサ柱(2u)を介して凹部間距離(Ho)の段柱(2)を同軸連結した延長段柱(2v)を用いる。段柱(2i)の透孔中心から上端面までの高さは(Hc)、一段表面から三段連結孔(中心)までの距離は(Rk)、一段から四段の各段板(1)に距離(Ho)の段柱(2)を連結した時、一段表面から四段連結孔までの距離を(Ru)とすると、次式が成り立つ。
Rk=Hx+Hb+Hx=2Hx+Hb、Ru=Rk+Hb+Hx=3Hx+2Hb、
一方、図5(m)の段柱(2v)の最下端から最上透孔までの距離を(Rv)とすると、Rv=Rk+Hc+Dv+Hx=3Hx+Hb+Hc+Dvとなる。
Ru=Rvより3Hx+2Hb=3Hx+Hb+Hc+Dvとなり、
Dv=Hb−Hc=Dyを得る。
【0037】
次に、三段と四段に縦連結する段柱(2)の凹部間距離を(Ho)から(Hod)に変えると、それに対応して段柱(2i)の距離(Hx)は(Hxd)に変わる。この場合、まず一段表面から三段までの連結孔間距離は(Rh)、段板(1)に凹部間距離(Hod)の段柱(2)のを縦連結して三段に四段目を増設した場合の段柱(2)の三段と四段の連結孔間距離を(Rw)とし、一段表面から四段目連結孔までの距離を(Rx)とすると、次式が成り立つ。
Hxd=Hod+Ha、Rh=Hx+Hb+Hx=2Hx+Hb、Rw=Hb+Hxd、Rx=Rh+Rw=2Hx+Hb+Hb+Hxd=2(Hb+Hx)+Hxd、
一方、段柱(2v)において最上段柱(2i)の距離(Hx)が(Hxd)に変わった場合、最下端から最上透孔までの距離を(Ry)、スペーサ柱(2u)の高さを(Dva)とすると、
Ry=Rk+Hc+Dva+Hxd=2Hx+Hb+Hc+Dva+Hxdとなる。
Rx=Ryより2(Hb+Hx)+Hxd=2Hx+Hb+Hc+Dva+Hxdとなり、Dva=Hb−Hc=Dyを得る。
【0038】
上述のように、複数本の既存の段柱(2i)を所定高さ(Dx)…のスペーサ柱(2p)…を介して同軸連結することにより多段ラック体に対応可能となる。そこで、図6(b)示す階段状ラック体(14)の外周辺の二段までは段柱(2)、三段目に延長段柱(2m)を用い、延長段柱(2q)も同ラック体(14)(15)の境界辺等、場所に応じて選択的に用いれば良い。四段目は延長段柱(2t)(2v)、それより上段は更に段柱(2i)を増設して同軸に延長させれば良い。
【0039】
又、図6(c)のラック体(15)は円形段板(1d)を稠密に組み合わせて正三角形状の一段目を形成すると共に、その上に二段及び三段目を部分的配置して階段状ラックを形成する。図6(d)はラック体(15)を真上から俯瞰した平面図で、同図最下列の三枚の段板(1da)は階段一段目、中間列の二枚の段板(1db)は一及び二段重なり図で階段二段目、最上列の一枚の段板(1dc)は一及び三段の重なり図で階段三段目をそれぞれ示す。目盛群(T)は円周に沿って中心角30°毎に配され、段柱(2)の段板(1d)との上下縦連結、及び隣接する段板(1d)同士の平面の各連結部位を示し、同各部位においてそれぞれ最適の段柱(2)を選択的に用いる。
【0040】
例えば、同図において段板(1da)の目盛(Ta)は落下防止用段柱(2f)の連結部位、目盛(Tb)(Tc)は隣接の一段目段板(1d)の平面連結部位を示す。目盛(Td)(Te)は隣接の一段目平面連結部位を示すと共に、目盛(Te)は一及び二段の重なり目盛を示し、二段目の段柱(2i)の連結が適合する。目盛(Tg)(Th)は一及び二段目の上下縦直結部位で、段柱(2)が適合する。目盛(Ti)(Tj)は中間列の一段目及び二段目のそれぞれの各平面連結部位を示す。目盛(Tk)は斜めに隣接する一段目段板(1d)の平面連結部位を示すと共に、一及び二段の重なり目盛を示し、段柱(2i)の連結が適合する。目盛(Tl)は斜めに隣接する一段目段板(1d)の平面連結部位を示すと共に、一及び三段目の重なり目盛を示し、目盛(Tk)とで図4(j)の段柱(2e)二及び三段目を段違いに上下縦連結する。目盛(Tm)は一及び三段の重なり目盛を示し、図(1j)の延長段柱(2m)の連結が適する。以下、各目盛に示す連結部位に応じて適宜、段柱(2)等を選択的に用いれば良い。
【0041】
図6(e)は段板(1sc)と段柱(2)(2i)(2f)とで形成した他の階段状ラック体(16)を示し、段板(1sc)を多列に平面連結して上下配置すると共に、最下段から上段に向かって順次、段板(1sc)を一列ずつ減らして最前列を階段状に形成し、各段毎に段板(1sc)を段柱(2)で縦連結して延長段柱(2m)等を用いない。
【0042】
図6(f)(g)(h)は本立て型ラック体(17)の正面図と平面図と側面図をそれぞれ示す。図において(18)は段板、(2)は段柱、(19)は底板、(20)は脚板である。段板(18)は、図6(h)に示すように、大円形段板(1k)の両肩部に一対の小円形段板(11)を平面連結したミッキーマウス(登録商標)形で、円周に沿った目盛群(T)は連結孔(1kb)の位置を示す。図示しないが、両肩部に小三角形段板を連結すると、猫型仕切り板、又、長めの半円形段板を連結すると、兎型仕切り板をそれぞれ形成する。段板(18)の大円形(1k)の表面にミッキーマウス(登録商標)やパンダ、又は猫、兎等の絵シールを貼り付けても良い。円形の他、五角形や六角形等の多角形、楕円形やハート型等の多様な曲率を持つ等、各種形状の段板(18)を用いて同様に各種ラック体を自在に形成しても良い。
【0043】
底板(19)は、図6(i)(j)(k)に示すように、所定寸法の方形板で、その下面所定位置に四本の支持脚(19a)を植設する。方形横幅(Va)はラック体組立時の仕切り板間長さに等しく、奥行幅(Vb)は段板(1k)の直径よりもやや短めにしている。但し、図6(g)では底板(19)を鎖線で示し、前側半分を図示する。脚板(20)は、図6(l)(m)(n)に示すように、所定寸法の矩形板(20a)の上面所定位置に一対のリング部(20b)を植設する。リング部(20b)は、図6(o)に示すように、所定径の金属線材を円環形に成形して端部を組付け端(20c)とし、組付け端(20c)を矩形板(20a)の上面所定位置に差し込んで固定する。その内径(Vc)を段柱(2)の外径(Hr)(図4(c)参照)に等しくして後述のように最下位置の隣り合う一対の段柱(2y)に外嵌し、ラック体の揺動を防止して姿勢を安定に維持する。図6(m)に示す横幅(Vd)はラック体の奥行方向になり、底板(19)の奥行(Vb)よりもやや短めにし、縦幅(Ve)は適宜長さとする。
【0044】
上記構成において、図6(f)(g)に示すように、図示例では横に整列させた仕切り板となる3枚の各段板(18)の大円形段板(1k)側に段柱(2)を位置決めピン(3)のボルトとナット(3a)とで交叉連結し、図1(f)のラック体(10)を横に寝かせた形で本立てを形成する。上記動作により仕切り板の段板(18)を横に増やし、漸次、ラック長を横に延長できる。しかも相異なる長さの各種段柱(2)を長さ毎に複数組、予め用意し、それらを適宜、選択的に用いて必要な各仕切り板間長さを及び仕切り数を任意に設定し、増減する収納物や設置場所等、好みに合わせて任意に対応できる。
【0045】
尚、一つ置きに連結した段柱(2)は仕切り板毎に位置がずれて同軸に連続しないが、書籍背面がもたれる背面段柱(2x)(図6(f)(g)参照)は仕切り板毎に同じ奥行に位置することを要する。そこで、図6(p)に示すように、図6(q)の金属又はプラスチック製等の連結用円筒体(21)を突き出た段柱(2x)の各端部に挿通する。且つ、同軸連結される図示右側の段柱(2xa)については連結端部となる左側の連結凹部(2a)を切除して筒体(21)に挿通し、背面段柱(2x)に仕切り板毎に同軸に連結する。又は、円筒体(21)に代えて粘着テープ等を巻き付けて各同段柱(2x)を同様に連結しても良い。同段柱(2x)には本荷重は加わらず、横向きに力が加わることもないため、使用時に外れることはない。図示しないが、段柱(2x)に円筒体(21)を介して他の段柱を同軸に連結すると、漸次、ラック体を更に延長できる。
【0046】
脚板(20)はリング部(20b)を最下位置の隣り合う一対の段柱(2y)に予め嵌めた状態で机上面上に配置し、ラック本体を支持する。そのため、背面段柱(2x)と同様に最下位置の段柱(2y)も又、仕切り板毎に同軸に続く必要がある。そこで、背面同様に最下位置の隣り合う一対の段柱(2y)も円筒体(21)を用いて脚板(20)のリング部(20b)を嵌めた状態で仕切り板毎に同軸に連結する。そして、図6(f)(g)(h)に示すように、底板(19)を支持脚(19a)が最下位置の一対の段柱(2y)の間に収まるように配して同段柱(2y)の真上に配し、支持脚(19a)により机上面等に支持する。
【0047】
上記の如く段柱(2)の長さに応じた仕切り間長さの本立て型ラック体(17)を形成する。ラック体(17)を机上等の設置面上に載せると、脚板(20)により同ラック体(17)が支持され、曲率を持った仕切り板(18)に対して前後揺動を防止してラック体(17)の姿勢を安定に維持する。脚板(20)の横幅(Vd)は揺動を防止するのに十分な長さを確保しておき、縦幅(Ve)も同様で、必要に応じ、脚板(20)の数を増やしても良い。ラック体(17)の設置面上に支持脚(19a)が接地して底板(19)を支持する。底板(19)上に本等を載せた際、その荷重は底板(19)から接地の支持脚(19a)を経て机等の設置面にて直接受けており、段柱(2)や脚板(20)等に本荷重による力は加わらない。背面段柱(2x)は他の段柱(2)よりもやや内側に位置し、収納本等の背面側が背面段柱(2x)に当接して本の奥行を位置規制する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】(a)(b)は本発明ラック体要部の部分断面側面図とその平面図、(c)(d)は本発明ラック体の平面図と側面図、(e)(f)は本発明ラック体の各概略斜視図、(g)(h)は本発明ラック体要部の部分断面側面図とその平面図、(i)は本発明ラック体の一部断面部分側面図、(j)は本発明ラック体の延長段柱の部分断面側面図、(k)は本発明ラック体の仲介板の正面図、(l)は本発明ラック体の延長段柱の部分断面側面図。
【図2】(a)(b)は本発明ラック体の段板となる金属平板の平面図と正面図、(c)は本発明ラック体段板の連結板の部分正面図、(d)(e)は本発明ラック体の段板の平面図と正面図、(f)は本発明ラック体段板の補強板の斜視図、(g)は本発明段板の連結板の連結孔の部分正面図、(h)は本発明ラック体段板の連結板の部分正面図、(i)(j)は本発明ラック体の他の段板となる金属平板の平面図と正面図、(k)(l)は本発明ラック体の他の段板の平面図と正面図、(m)は本発明連結孔の部分正面図。
【図3】(a)(b)(c)は本発明ラック体の鉤型連結板の側面図と正面図と平面図、(d)は本発明ラック体の金属平板の部分平面図、(e)(f)(g)は本発明ラック体の鉤型連結板を連結固定した金属平板の部分側面図と正面図と平面図、(h)は本発明ラック体の鉤型連結板の斜視図、(i)(j)(k)(l)(m)(n)(o)は本発明ラック体段板の各平面図、(p)(q)は本発明ラック体の鉤型連結板の部分斜視図、(r)は本発明ラック体の他の段板を示す網型段板の斜視図。
【図4】(a)(b)(c)(d)(e)は本発明ラック体段柱の斜視図と平面図と側面図と正面図と背面図、(f)は本発明段柱の透孔の正面図、(g)(h)は本発明ラック体の段柱の斜視図と平面図、(i)(j)(k)は本発明ラック体の段柱の各側面図、(l)(m)は本発明書籍書見台用段柱の各側面図、(n)(o)(p)は本発明段柱の側面図と正面図と平面図、(q)は本発明延長段柱の連結パイプの側断面図、(r)(s)はその部品の斜視図、(t)(u)(v)(w)は本発明段柱の仲介板の斜視図と各側面図と部分正面図。
【図5】(a)(b)(c)は本発明段板の各平面図、(d)は本発明書見台の概略斜視図、(e)は本発明書見台の書籍ずれ止め用段柱の側面図、(f)は本発明端末器置き台の置き受け用段柱の概略側面図、(g)は本発明実書籍及び電子書籍併用L字形本立てのラック体の概略斜視図、(h)(i)(j)は本発明の方形及び各矩形段板の各平面図、(k)は本発明の位置ずれ平面連結した段板の平面図、(l)(m)は本発明の延長段柱の各部分断面側面図。
【図6】(a)は本発明L字形本立てのラック体の概略斜視図、(b)(c)は本発明階段状ラック体の各概略斜視図、(d)は本発明の図6(c)のラック体のラック最下段の平面図、(e)は本発明階段状ラック体の概略側面図、(f)(g)(h)は本発明本立ての各概略正面図と平面図と側面図、(i)(j)(k)は図6(f)(g)(h)の本立ての底板の裏面図と正面図と側面図、(l)(m)(n)は図6(f)(g)(h)の本立ての脚板の側面図と平面図と正面図、(o)はそのリング部の正面図、(p)(q)は本発明段柱の連結用円筒体の斜視図と断面図。
【符号の説明】
【0049】
1 段板
1a 連結板
1b 連結孔
2 段柱
2a 連結凹部
3 位置決めピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定数と径の連結孔が穿設された連結板が周縁部に沿って衝立て状に一体形成された所定形状と厚さの複数の段板と、所定位置に一体に設けた連結凹部の背面に連結用透孔を穿設し、前記凹部を連結板に嵌めて段板に交叉連結される所定長さと径の複数の段柱と、並んだ前記透孔と連結孔とに同時に挿通して段板と段柱とを縦に交叉連結して固定し、又は相異なる段板の連結板を付き合わせて重なった連結孔に同時に挿通して相異なる段板を横に平面連結して固定する位置決めピンとを具備し、段板を上下に整列させて段柱で縦に交叉連結し、又は横に整列させて平面連結し、所望段数と大きさのラック体を形成したことを特徴とするラック体。
【請求項2】
段板は相異なる大きさ及び各種幾何学形状からなり、同一形状と大きさの一群からなる段板を一組とし、各種形状及び大きさ毎に複数組、揃えたことを特徴とする請求項1記載のラック体。
【請求項3】
段柱は相異なる各種長さからなり、同一長さの一群からなる段柱を一組とし、各種長さ毎に複数組揃えたことを特徴とする請求項1又は2記載のラック体。
【請求項4】
長めの段柱の連結凹部を除く部位を扁平にならし、ならし部位を所定角度の略直角三角形に成形して斜辺部を書籍置き部とした置き用段柱と、上記ならし部位先端部を連結凹部側に所定角度折り曲げたページ押さえ用段柱と、上記ならし部位を連結凹部に略直角に折り曲げた書籍ずれ止め用段柱とをそれぞれ有し、上記各段柱連結凹部を方形段板各所定辺に各連結して書籍書見台を形成したことを特徴とする請求項1記載のラック体。
【請求項5】
連結凹部を除く部位を扁平にならし、ならし部位を所定角度の略直角三角形状に成形して斜辺部を置き部とし、且つ、その斜辺下角部を扁平にならし、ならし部位を所定形状に上方に折り曲げ成形して受け部とする長めの段柱を有し、方形段板の所定辺の連結板に所定数の上記段柱の連結凹部を連結して斜辺部とその下角部とで情報端末器を置き受けする情報端末器置き台を形成したことを特徴とする請求項1記載のラック体。
【請求項6】
L字形に平面連結した方形又は矩形段板を所望段数、上下配置して段柱により縦に交叉連結して実書籍用本立てを形成し、最下段L字形段板の空き連結板に請求項5記載の置き台を平面連結して実書籍及び電子書籍併用のL字形本立てを形成したことを特徴とする請求項1記載のラック体。
【請求項7】
最下段の段板の所定の短辺を他の段板よりも幅狭に形成したことを特徴とする請求項6記載のラック体。
【請求項8】
所定数と形状の段板を多列に平面連結して所望段数、上下配置すると共に、上段に向かって段板を一列ずつ減らして最前列を階段状に形成し、各段段板を段柱により縦に交叉連結して階段状ラック体を形成したことを特徴とする請求項1記載のラック体。
【請求項9】
所定数と形状の段板を所定形状に平面連結してラック最下段を形成すると共に、最前列の段板のみを階段状に上下配置し、所定長さに設定した追加の延長段柱と段柱とで上記最前列の各段段板を最下段の段板に縦に交叉連結して階段状ラック体を形成したことを特徴とする請求項8記載のラック体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−78551(P2013−78551A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232243(P2011−232243)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(503052335)
【Fターム(参考)】