説明

ワーク搬送装置及び電子部品搬送装置

【課題】搬送テーブルの貫通孔に収納されて電子部品が搬送される電子部品搬送装置において、圧縮気体を用いて貫通孔から電子部品を速やかにかつ確実に取り出すことができるともに、圧縮空気の残圧による所望でない電子部品の飛び出し等が生じ難く、搬送効率を高め得る電子部品搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送テーブル4の第1の面4cに、搬送テーブル4が回転駆動された際に、噴出孔11に重なり合う位置から搬送方向と交差する方向に延び、かつ吸引用凹部に連通する圧力開放溝4fまたは大気開放を実現する圧力開放孔が設けられている、ワーク搬送装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ型電子部品などの多数の電子部品を搬送するためのワーク搬送装置に関し、より詳細には、ワークが収納される収納部としての貫通孔が設けられている搬送テーブルを搬送ステージ上で移動させることによりワークを搬送する形式のワーク搬送装置お電子部品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、チップ型電子部品の製造に際しては、チップ型電子部品を作製し、特性を検査した後、特性に応じて良品や不良品の選別が行われている。また、特性に応じて、得られたチップ型電子部品を複数のグループに分別することも行われている。これらの作業を自動化し、生産性を高めるために、様々な製造装置が提案されている。
【0003】
例えば下記の特許文献1には、この種の電子部品搬送装置の一例が開示されている。この電子部品搬送装置では、電子部品を搬送するために、テーブルベースの搬送面に接触するように、円板状の搬送テーブルが配置されている。円板状の搬送テーブルは、その中心軸まわりに回転し得るように、回転駆動源に連結されている。そして、ホッパーから順次供給される1個の電子部品が収納される貫通孔が搬送テーブルの周方向に沿って複数形成されている。この各貫通孔内に電子部品がホッパーから供給される。搬送テーブルがテーブルベースの搬送面上をスライドしつつ回転することにより、電子部品が搬送テーブルの周方向に搬送される。
【0004】
ここでは、電子部品を搬送テーブルの周方向に搬送する間に、電子部品の特性の測定が行われている。そして、測定結果に基づき、良品・不良品の選別をしたり、特性値に応じて分別するために、特性が測定された電子部品が、上記貫通孔から適宜の電子部品取り出し手段を用いて取り出される。
【0005】
なお、上記搬送に際し電子部品の姿勢を保持するために、上記搬送面には、上記貫通孔に連なる吸引用凹部が形成されており、該吸引用凹部が真空吸引源などに接続されている。
【0006】
他方、特性の測定を終えた電子部品の取り出しに際しては、図7に示す構造が用いられている。すなわち、図7に示すように、電子部品搬送装置101では、上記搬送テーブル102が、貫通孔102aを有する。貫通孔102aに、電子部品104が収納されている。なお、搬送テーブル102の一方面102bは、テーブルベース103の搬送面103aと当接されている。
【0007】
そして、テーブルベース103の搬送面103aにおいては、電子部品104の取り出し位置に、噴出孔103bが開口している。噴出孔103bは、搬送面103aから搬送面103aとは反対側の面103c側に向かって延ばされており、かつ圧縮空気供給ホース105に接続されている。圧縮空気供給ホース105は、コンプレッサーやボンベ等の圧縮空気供給源に接続されている。
【0008】
測定を終えた電子部品104が、搬送テーブル102の回転により電子部品取り出し位置にきたとき、貫通孔102aの一部に、貫通孔102aの開口部よりも小さな径の上記噴出孔103bが臨むことになる。そして、噴出孔103bから圧縮空気が噴射される。圧縮空気の圧力により、電子部品104が貫通孔102a外方に移動され、電子部品104が取り出される。
【0009】
この方法によれば、機械的な衝撃を与えることなく電子部品104を取り出し得るので、電子部品104の損傷が生じ難い。
【特許文献1】特開2004−226101号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、搬送テーブル102は、前述したように、テーブルベース103とは独立に、テーブルベース103の搬送面103a上をスライドしつつ移動する。従って、上記圧縮空気により電子部品104が取り出された後、搬送テーブル102がさらに回転される。その結果、上記噴出孔103bは、搬送テーブル102の一方面102bにより再度閉じられることになる。
【0011】
この場合、圧縮空気が完全に貫通孔102a内に排出されて電子部品104が取り出され、しかる後、圧縮空気の供給を停止した後に、噴出孔103bが搬送テーブル102の一方面102bで閉じられた場合には、問題は生じない。
【0012】
しかしながら、搬送速度を高めた場合には、圧縮空気が噴出孔103b内に残存した状態のまま、噴出孔103bの開口部が搬送テーブル102により閉じられることがあった。その場合には、噴出孔103b内に、圧縮空気が残存し、残圧が生じる。
【0013】
従って、搬送テーブル102がさらに回転し、上記電子部品取り出し位置では取り出してはいけない電子部品が収納されている次の貫通孔が上記噴出孔103b上に移動してくると、本来取り出すべきではない電子部品が残圧により取り出されることがあった。よって、従来の電子部品搬送装置では、電子部品104を取り出した後、搬送テーブル102を直ちに回転移動させず空気を完全に排出させるために、搬送テーブル102を所定時間待機させねばならなかった。すなわち、上記残圧を開放するために、待機時間が必要であり、電子部品搬送装置を高速稼働することができなかった。
【0014】
特に、電子部品のサイズが小さくなるにつれて、上記噴出孔103bの大きさも小さくする必要があった。そのため、噴出孔103bの大きさが小さくなると、空気噴出量が十分ではないため、より一層、残圧を除去するための待機時間を長くしなければならなかった。また、待機時間を長くしたとしても、残圧が十分に開放され難くなるという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願の第1の発明は、ワークが搬送される搬送面を有する搬送ステージと、前記搬送ステージの前記搬送面に対向するように配置された第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有し、第1,第2の面を貫通する貫通孔が備えられている搬送テーブルと、前記搬送テーブルの第1の面を前記搬送ステージの搬送面に対向させた状態で前記搬送テーブルを搬送面に対してスライドさせつつ移動させることを可能とするように、前記搬送テーブル及び/または前記搬送ステージに連結された駆動手段とを備え、前記搬送テーブルの前記貫通孔にワークを挿入した状態で、前記搬送テーブルが前記搬送面に対して移動されることにより前記ワークが搬送されるワーク搬送装置であって、前記搬送ステージの搬送面に、前記貫通孔に挿入されたワークを吸引して保持するために、前記ワークの搬送方向に沿って延びるように設けられた吸引用凹部と、前記貫通孔に挿入された前記ワークを取り出すために、前記貫通孔と重なり合い得るようにワーク取り出し位置に設けられており、圧縮気体を噴出させるための噴出孔とが設けられており、前記搬送テーブルの第1の面において、前記貫通孔に連なるように、かつワーク搬送方向と交差する方向に延ばされた吸引溝が設けられており、該吸引溝が前記搬送テーブルの搬送面に設けられた前記吸引用凹部に連通された状態で、前記搬送テーブルが、搬送ステージの搬送面に対してスライドしつつ移動されるように構成されており、前記吸引用凹部に連結された吸引装置と、前記噴出孔に連結された圧縮気体供給装置とをさらに備え、前記搬送テーブルの前記第1の面において、前記ワークが挿入される前記貫通孔の搬送方向下流側において、前記搬送テーブルが移動された際に、前記噴出孔に重なり合う位置から搬送方向と交差する方向に延び、かつ前記吸引用凹部に連通する圧力開放溝が設けられていることを特徴とする。
【0016】
第1の発明においては、好ましくは、前記圧力開放溝の前記搬送方向に沿う寸法である幅方向寸法は、前記貫通孔と、前記搬送方向上流側の次の貫通孔との間の距離の50%以上の大きさとされている。この場合には、圧力開放溝の搬送方向に沿う寸法である幅方向寸法が十分大きくされているので、圧縮気体を十分長い時間、噴出させて、圧力を確実に開放させることができる。
【0017】
また、第2の発明は、ワークが搬送される搬送面を有する搬送ステージと、前記搬送ステージの前記搬送面に対向するように配置された第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有し、第1,第2の面を貫通する貫通孔が備えられている搬送テーブルと、前記搬送テーブルの第1の面を前記搬送ステージの搬送面に対向させた状態で前記搬送テーブルを搬送面に対してスライドさせつつ移動させることを可能とするように、前記搬送テーブル及び/または前記搬送ステージに連結された駆動手段とを備え、前記搬送テーブルの前記貫通孔にワークを挿入した状態で、前記搬送テーブルが前記搬送面に対して移動されることにより前記ワークが搬送される電子部品搬送装置であって、前記搬送ステージの搬送面に、前記貫通孔に挿入されたワークを吸引して保持するために、前記ワークの搬送方向に沿って延びるように設けられた吸引用凹部と、前記貫通孔に挿入された前記ワークを取り出すために、前記貫通孔と重なり合い得るように前記ワーク取り出し位置に設けられており、圧縮気体を噴出させるための噴出孔とが設けられており、前記搬送テーブルの第1の面において、前記貫通孔に連なるように、かつワーク搬送方向と交差する方向に延ばされた吸引溝が設けられており、該吸引溝が前記搬送テーブルの搬送面に設けられた前記吸引用凹部に連通された状態で、前記搬送テーブルが、搬送ステージの搬送面に対してスライドしつつ移動されるように構成されており、前記吸引用凹部に連結された吸引用凹部と、前記吸引溝に連結された吸引装置と、前記噴出孔に連結された圧縮気体供給装置とをさらに備え、前記搬送テーブルの第1の面において、前記搬送テーブルが移動された際に、前記噴出孔に重なり合う位置であって、前記貫通孔の搬送方向下流側に配置されており、前記搬送テーブルの第1の面に開口しており、かつ大気に連通されている、圧力開放孔が設けられていることを特徴とする。
【0018】
すなわち、第1,第2の発明は、いずれも、吸引用凹部に連ねられており、噴出孔における残圧を開放するために、圧力開放手段が設けられている点において共通する。
【0019】
前記圧力開放孔は、長さ方向が前記搬送方向に延びる長孔であり、前記長孔の長さ方向寸法が、前記貫通孔と前記搬送方向上流側の次の貫通孔との間の距離の50%以上の寸法とされており、かつ前記長孔の長さ方向と直交する幅方向寸法は、前記ワークが該長孔に入り込み得ないように、ワークの外寸において最も小さな辺の長さよりも短くされている。この場合には、圧力開放孔が長孔であり、その長さ方向寸法は、上記のように十分大きくされているので、圧縮気体を長い時間噴出させて圧力を十分に開放することができる。加えて、圧力開放孔の幅方向寸法は、上記ワークが入り込み得ない大きさとされているので、誤ってワークが圧力開放孔に浸入することもない。
【0020】
好ましくは、前記圧力開放孔は、前記搬送テーブルの第1の面から第2の面に貫通するように設けられている。この場合には、圧力開放孔を搬送テーブルに容易に形成することができる。また、噴出孔から噴出された残存している圧縮気体が、圧力開放孔を経由して、搬送テーブルの第2の面から外側に速やかに逃がされることになる。
【0021】
好ましくは、前記搬送テーブルが、中心軸を有し、該搬送テーブルが該中心軸の周りに回転し得るように、前記搬送テーブルが、前記駆動手段で駆動され、それによって前記貫通孔が前記搬送テーブルの周方向に移動されて、前記ワークが搬送テーブルの周方向に搬送される。この場合には、搬送テーブルを円板状の形状とし、搬送テーブルを含む電子部品搬送に際しての搬送経路の設置スペースを小さくすることができ、電子部品搬送装置を含む設備の小型化を図ることができる。
【発明の効果】
【0022】
第1,第2の発明に係る電子部品搬送装置では、搬送ステージの搬送面に対向するように搬送テーブルが配置されており、搬送テーブルに設けられた貫通孔にワークが挿入された状態で、搬送テーブルが、搬送面に対して移動されることによりワークが搬送される。そして、この搬送面には、貫通孔に連ねられた吸引用凹部が設けられているため、吸引により、電子部品が適切な姿勢に保持される。
【0023】
しかも、第1の発明では、圧力開放溝が搬送テーブルの第1の面において、上記貫通孔の搬送方向下流側に配置されており、かつ搬送テーブルが移動された際に、噴出孔に重なり合う位置から、搬送方向と交差する方向に延び、かつ吸引用凹部に連通するように設けられている。従って、ある貫通孔に収納されているワークを、圧縮気体を噴出孔から噴出させ取り出した後、該噴出孔が搬送テーブルの移動により閉じられ、残圧が生じたとしても、閉じられている噴出孔に、次に、上記圧力開放溝が重なり合うと、圧力開放溝を経由して、吸引用凹部へ上記残圧が逃がされる。それによって、噴出孔内の圧力が開放されることになる。
【0024】
従って、残圧による次の電子部品の貫通孔からの所望でない飛び出しを防止することができるとともに、搬送装置において、搬送テーブルを待機させる余分な時間を短縮することができる。あるいは、待機時間を要することなく、搬送テーブルを搬送させることができる。よって、電子部品搬送装置における搬送効率を高めることができる。
【0025】
同様に、第2の発明では、第1の発明における圧力開放溝に代えて、搬送テーブルの第1の面に開口しており、大気開放されている圧力開放孔が設けられている。この圧力開放孔は、貫通孔の搬送方向下流側に配置されており、搬送テーブルが移動された際に、噴出孔に重なり合うように設けられている。従って、ある貫通孔に収納されていたワークが噴出孔からの圧縮気体により取り出された後、搬送テーブルが移動され、該噴出孔が閉じられ、残圧が発生したとしても、圧力開放孔が該噴出孔に重なり合う位置に移動されてきたときに、残圧が圧力開放孔から速やかに開放される。
【0026】
従って、第2の発明においても、残圧による所望でない電子部品の飛び出し等を抑圧でき、かつ電子部品搬送装置における搬送効率を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0028】
図3(a),(b)は、本発明の一実施形態に係る電子部品搬送装置を示す略図的正面図及び後述の搬送テーブルを除いた状態の略図的正面図である。
【0029】
電子部品搬送装置1は、ベースプレート2を有する。本実施形態では、ベースプレート2は、設置スペースにおいて上下方向に延びるように立設されている。もっとも、ベースプレート2は、上下方向から傾斜されていてもよく、またベースプレート2は、水平方向に延びるように配置されていてもよい。
【0030】
ベースプレート2の一方面2a上に、搬送ステージ3が配置されている。搬送ステージ3は、本実施形態では、円板状のプレートであるが、角板状等の他の形状を有していてもよい。搬送ステージ3は、ベースプレート2に対して固定されている。搬送プレート3は、ベースプレート2側とは反対側の面に搬送面3aを有する。
【0031】
搬送面3a上に、搬送テーブル4が配置されている。搬送テーブル4は、円板状の形状を有する。搬送テーブル4は、中心軸4aの周りに回転し得るように配置されており、該中心軸4aが、略図的に示す駆動装置5に連結されている。駆動装置5により、搬送テーブル4は、時計回りに回転移動されるように構成されている。
【0032】
なお、本実施形態では、搬送テーブル4が中心軸4aの周りに時計回りに回転されるが、搬送テーブル4が固定されており、搬送ステージ3が中心軸周りに回転されていてもよく、また搬送ステージ3と搬送テーブル4の双方が中心軸4aの周りに異なる速度で、あるいは逆方向に回転されてもよい。
【0033】
すなわち、搬送テーブル4が、相対的に搬送ステージ3の搬送面3aに対して移動されるように構成されておりさえすればよい。
【0034】
搬送テーブル4は、例えば金属もしくは合成樹脂などの硬質材料からなる。この搬送テーブル4の外周近傍には、複数の貫通孔4bが周方向に整列配置されている。貫通孔4bはワークとしての電子部品が収納される収納部を構成している。本実施形態では、この複数の貫通孔4bは、周方向に2列形成されている。
【0035】
もっとも、複数の貫通孔4bからなる列の数は特に限定されず、1列、あるいは3列以上の形態で、複数の貫通孔4bが配置されてもよい。
【0036】
図4に図3のA−A線に沿う部分を部分切欠断面図で示す。図4から明らかなように、搬送テーブル4は、搬送ステージ3の搬送面3a上に当接もしくは近接されている第1の面4cと、第1の面4cとは反対側の面である第2の面4dとを有する。貫通孔4bは、第1の面4cから第2の面4dに向かって貫通している。貫通孔4bの第2の面4dにおける開口部は、電子部品6が入り込み得る大きさとされている。
【0037】
本実施形態では、貫通孔4bは、第2の面4dにおいて円形の開口形状を有するように設けられている。
【0038】
図3(a)に戻り、電子部品は、上記貫通孔4bに、搬送テーブル4の第2の面4d側から、電子部品供給装置7により挿入される。この電子部品供給装置7としては、ホッパーや適宜の電子部品供給装置を用いることができ、特に限定されるものではない。
【0039】
また、上記搬送テーブル4が時計回りに回転されることにより、搬送テーブル4の第1の面4cが、搬送ステージ3の搬送面3a上をスライドするように、搬送テーブル4が移動する。その結果、貫通孔4bに収納された電子部品6が、搬送テーブル4の周方向に搬送されていくが、その搬送路の途中には、特性測定装置8が配置されている。特性測定装置8は、例えば電子部品の電極に当接される複数のプローブを有し、電子部品6の電気的特性を測定するために設けられている。この測定結果に応じて良品や不良品の判別が行われたり、あるいは特性値に応じて、搬送されてくる電子部品のグループ分けが行われる。
【0040】
上記測定装置8としては、測定される特性に応じて様々な電気的計測装置を用いることができる。
【0041】
他方、図3(b)において、上記搬送テーブル4を取り外し、搬送ステージ3の搬送面3aを露出させた状態を示すように、搬送面3aには、2本の吸引用凹部3b,3cが同心円上に設けられている。この吸引用凹部3b,3cは、搬送ステージ3上に配置されている搬送テーブル4の貫通孔4bの一部に後述の吸引溝を介して連ねられるように設けられている。同心円上に2本の吸引用凹部3b,3cが設けられているのは、複数の貫通孔が周方向に2列整列配置されていることによる。すなわち、一方の吸引用凹部3bは、複数の貫通孔4bからなる2列の内、外側の列の径方向外側に位置しており、吸引用凹部3cは、貫通孔4bの小さな径の列の径方向外側に位置されている。そして、外側の列の貫通孔4bに、後述の吸引溝を介して、吸引用凹部3bが接続されており、内側の列の貫通孔4bには、後述の吸引溝により、内側の吸引用凹部3cが接続される。吸引用凹部3b,3cは、図3(b)に示すように真空吸引源などの吸引源10に接続されている。
【0042】
図4に示すように、上記貫通孔4bは、第1の面4c側において、搬送テーブル4の径方向に延びる吸引溝4eに連ねられている。この吸引溝4eは、その一部が上記吸引用凹部3bまたは吸引用凹部3cに重なり合う位置に設けられている。
【0043】
従って、吸引用凹部3b,3cから吸引源10により吸引することにより、その負圧により電子部品は、貫通孔4b内において正しい位置に保持される。
【0044】
他方、電子部品取り出し装置9においては、図3(b)に示すように、複数の噴出孔11が搬送面3aに開口している。
【0045】
図1(a)及び(b)は、ワーク取り出し位置において、電子部品9を取り出す構造を説明するための部分切欠側面断面図及び模式図平面図である。
【0046】
図2(b)に示したように、搬送ステージ3の搬送面3a上には、上記円環状に設けられた吸引用凹部3b,3cの側方において、電子部品取り出し位置9に相当する位置に、複数の噴出孔11が周方向に延びるように配置されている。図1(a)は、この噴出孔11が設けられている部分の断面構造を示す。
【0047】
噴出孔11は、圧縮空気供給源Xに接続されており、噴出孔11の開口11aから圧縮空気を噴出させ得るように形成されている。
【0048】
また、上記噴出孔11は、搬送テーブル4が駆動装置5により回転駆動され、中心軸4aの周りに時計方向に回転されてきた際に、貫通孔4bが重なり合う位置に設けられている。図1(b)では、貫通孔4bがある噴出孔11に重なり合っている状態が図示されている。前述したように、貫通孔4bには、電子部品6が収納されている。図1(a)に示すように、貫通孔4bに連なるように、前述した吸引溝4eが設けられており、該吸引溝4eは貫通孔4bとは反対側の端部において、前述したように吸引用凹部3cに重なり合っている。従って、搬送されている間、電子部品6は、吸引によりその姿勢が保持されている。
【0049】
他方、図1(a)に示すように、貫通孔4bが、電子部品6を取り出す位置にきた際には、貫通孔4bは、噴出孔11に重なり合う。そして、噴出孔11から、圧縮空気を噴出することにより、電子部品6は、貫通孔4bから取り出される。
【0050】
他方、図1(b)に示すように、ある貫通孔4bの上流側においては、搬送テーブル4の第1の面4cに、圧力開放溝4fが設けられている。圧力開放溝4fは、図2(a)及び(b)に示すように、搬送テーブル4がさらに回転され、圧力開放溝4fが、前述した噴出孔11に重なり合う位置まで回転駆動された際に、噴出孔11の開口部11aと、吸引用凹部3cとを連通するように設けられている。言い換えれば、図1(b)及び図2(a)及び(b)に示されているように、上記圧力開放溝4fは、搬送テーブル3が回転駆動された際に、噴出孔11に重なり合うように、かつその状態において、吸引用凹部3cに重なり合うように、上記電子部品6の搬送方向と交差する方向に延ばされており、かつ吸引用凹部3cに連通するように設けられている。
【0051】
上記圧力開放溝4fは、図1(a)及び(b)において、電子部品6が収納されている貫通孔4bの上流側に設けられていたが、貫通孔4bの上流側であって、次の貫通孔の上流側にも、それぞれ、圧力開放溝4fが配置されている。すなわち、図2(b)に示すように、1つの貫通孔4bの上流側であって、次の貫通孔4bの下流側に、圧力開放溝4fが配置されている。圧力開放溝4fが設けられているため、後述の動作説明から明らかなように、貫通孔4bに噴出孔11から圧縮空気を噴出し電子部品6を取り出した後、噴出孔11が搬送テーブル4により閉じられたとしても、残圧が圧力開放溝4fから逃がされ、残圧による悪影響を防止することができる。
【0052】
好ましくは、上記圧力開放溝4fの上記搬送方向に沿う寸法である、圧力開放溝4fの幅方向寸法Wは、貫通孔4bと、貫通孔4bの搬送方向上流側に位置している次の貫通孔との間の距離の50%以上とすることとが望ましい。この場合には、圧力開放溝4fの幅方向寸法Wが十分に大きくなるので、圧縮空気を十分長く噴出させて、残圧による悪影響をより確実に防止することができる。
【0053】
なお、本実施形態では、複数の貫通孔4bが、搬送テーブル4の周方向に配列されているが、複数の貫通孔4bは、周方向に2列となるように配置されている。そして、一方の列の貫通孔4bの上流側に圧力開放溝4fが配置されていたが、他方の列の貫通孔4bの上流側にも、同様に、圧力開放溝が設けられており、この圧力開放溝は、吸引用凹部3dに重なり合う位置に至るように設けられる。
【0054】
そして、上記他方の列の貫通孔に対応して設けられた圧力開放溝によっても、残圧が吸引用凹部3dに逃がされることになるため、残圧による悪影響を防止することができる。
【0055】
次に、本実施形態の電子部品搬送装置の動作を説明する。
【0056】
図3(a)に示すように、電子部品搬送装置1を用いて特性を選別し、電子部品を搬送するにあたっては、電子部品供給装置7から、複数の電子部品を1個ずつ、上記搬送テーブル4の貫通孔4bに挿入する。そして、搬送テーブル4を駆動装置5を駆動することにより、時計方向に回転させる。その結果、貫通孔4bに収納されている電子部品6は、搬送テーブル4の周方向において時計周りに搬送されることになる。この場合、吸引用凹部3b,3cから吸引することにより、貫通孔4b内において電子部品6が正しい姿勢に保持されて搬送が行われる。
【0057】
そして、特性測定装置8において、搬送されてきた電子部品6の特性が測定され、特性結果に応じて、電子部品の分別が行われる。すなわち、電子部品取り出し装置9において電子部品を取り出すに際し、良品のみを特定の位置で取り出し、不良品を異なる位置で取り出したり、特性値に応じて、複数の異なる位置において電子部品を取り出すことが決定される。このように特性測定結果に応じて、電子部品取り出し装置9において特定の電子部品取り出し位置で電子部品が取り出されることになるが、このような制御は、電子部品搬送装置に制御手段を接続し、特性測定装置8から得られた測定結果に応じて、電子部品取り出し装置9を駆動すればよい。
【0058】
上記のようにして、電子部品取り出し位置が決定され、電子部品を取り出すべき位置の噴出孔11上に、搬送テーブル4の回転駆動により、取り出すべき電子部品6が到達したときに、噴出孔11から圧縮空気が噴出され、電子部品6が取り出される。
【0059】
他方、搬送テーブル4をさらに回転させると、貫通孔4bが通過した後、上記噴出孔11は、搬送テーブル4の第1の面4cにより閉じられることになる。この場合、噴出孔11内に圧縮空気が残存すると、流路に残圧が生じる。
【0060】
そして、従来の搬送装置では、この残圧により、次に搬送されてきた電子部品6を取り出すべき位置でないにも関わらず、残圧により取り出されるおそれがあった。これに対して、本実施形態のワーク搬送装置1では、このような残圧による悪影響が確実に防止される。
【0061】
すなわち、噴出孔11内において残圧が生じたとしても、次に圧力開放溝4fが残圧が生じている噴出孔11の上方に位置されることになる。この場合、図2(b)に示すように、噴出孔11が、圧力開放溝4fにより吸引用凹部3cに連通することになる。従って、噴出孔11内に残存していた圧力開放溝4fから吸引され、残圧がなくなることとなる。
【0062】
従って、次に、上記残圧が除去された噴出孔11上に、取り出すべきではない電子部品6が搬送テーブル4の回転駆動により到達しとしても、該電子部品6が飛び出すおそれがない。
【0063】
上記のように、本実施形態のワーク搬送装置1では、圧力開放溝4fが設けられているため、噴出孔11に残圧が生じたとしても、残圧により、所望でない電子部品の飛び出しを確実に防止することができる。
【0064】
よって、残圧を除去するために、搬送テーブル4の搬送を停止し、待機状態において圧縮空気を噴出孔11から除去するという煩雑な工程を必要としないため、ワーク搬送装置1において、搬送効率を飛躍的に高めることが可能となる。
【0065】
図5(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係るワーク搬送装置の要部を説明するための部分切欠側面断面図及び模式的正面断面図であり、図1(a)及び(b)に相当する図である。
【0066】
第2の実施形態では、残圧を開放するために、圧力開放溝4fが設けられていたが、この圧力開放溝4fに代えて、第2の実施形態では、圧力開放孔4gが搬送テーブル4に設けられている。すなわち、図6は、第2の実施形態のワーク搬送装置1において、圧力開放溝4fに代えて、圧力開放孔4gが設けられている部分を示す平面図である。その他の構造については、第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態の説明を援用することとする。
【0067】
圧力開放孔4gは、ワーク取り出し位置に設けられた噴出孔11の上流側であって、次の噴出孔11の下流側に設けられている。図5(a)に示す状態から、電子部品6が噴出孔11からの圧縮空気により取り出された後、搬送テーブル4が回転駆動される。その結果、図6に示すように、図5(b)において電子部品6が取り出された噴出孔11に、上記圧力開放孔4gが重なり合うことになる。圧力開放孔4gは、搬送テーブル4の第1の面の4cから第2の面4dに貫通している。すなわち、貫通孔としての圧力開放孔4gが設けられている。
【0068】
圧力開放孔4gは、上記のように、搬送テーブル4を貫通しているため、噴出孔11に、圧力開放孔4gが重なり合うと、噴出孔11内に残圧が生じていたとしても、噴出孔11が大気に開放されるので、残圧が速やかになくなることとなる。
【0069】
すなわち、第2の実施形態に示すように、圧力開放溝4fに代えて、噴出孔11を大気開放とするための圧力開放孔4gを設けてもよい。
【0070】
なお、第2の実施形態においても、圧力開放孔4gは、各貫通孔4bの上流側、すなわち川上側であって、次の貫通孔4bの下流側に位置されることとなる。
【0071】
好ましくは、圧力開放孔4gの開口面積は、上記噴出孔11の開口面積以上とすることが望ましい。それによって、噴出孔11を速やかに大気開放とすることができる。
【0072】
第2の実施形態の圧力開放孔4gは、搬送テーブル4に貫通孔を設けるだけで形成できるので、第1の実施形態の圧力開放溝4fに比べて容易に形成することができる。なお、圧力開放孔4gは、上記のような搬送テーブル4に貫通孔を設けた構造に限定されず、搬送テーブル4の第1の面4cに一端が開口しており、他端は搬送テーブル4の側面等に導かれ、側面等において大気に連通されていてもよい。
【0073】
また、第2の実施形態では、圧力開放孔4gは、丸孔のように図示されているが、図5(b)に一点鎖線で示すように、長孔状の圧力開放孔4hを形成してもよい。長孔状の圧力開放孔4hでは、好ましくは、その長さ方向寸法が、上記搬送方向とされており、該長さ方向寸法が、貫通孔4bと貫通孔4bの搬送方向上流側に位置する次の貫通孔との間の距離の50%以上の長さとされることが望ましい。この場合には、圧力開放孔4hの搬送方向に沿う寸法が十分長くされので、圧力を十分長い時間開放することができ、それによって残圧による悪影響をより確実に防止することができる。好ましくは、上記長孔状の4hの幅方向寸法、すなわち搬送方向と直交する方向の寸法は、ワーク6が入り込み得ない大きさとすることが、すなわちワークの外寸において最も小さい辺の長さよりも短くされていることが望ましい。それによって、ワーク6が圧力開放孔4hに入り込み、収納されるおそれがない。
【0074】
上記実施形態では、搬送テーブルは円板状の形状を有し、中心軸4aの周りに時計回りに回転駆動されていたが、搬送テーブルは、円板状の形状を有する必要は必ずしもない。また、搬送テーブルは、直線状等の他の方向に移動され、それによって、搬送テーブルに設けられた貫通孔を、周方向ではなく、他の方向に搬送させるように搬送路を構成してもよい。すなわち、本発明のワーク搬送装置は、円板状の搬送テーブルを搬送ステージの搬送面に対し回転させる行動に限定されるものではない。
【0075】
また、上記電子部品搬送装置では、ワークとしての電子部品が搬送されていたが、電子部品以外の他のワークを搬送する用途に用いられてもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、圧縮気体として圧縮空気を用いたが、窒素等の他の不活性な気体を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態のワーク搬送装置において、ワークとしての電子部品を圧縮空気により取り出す部分の構造を示す部分切欠側面断面図及び模式的平面図。
【図2】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態のワーク搬送装置において、噴出孔内の残圧を除去するための圧力開放溝が設けられている部分が吸引用凹部に連通された状態を示す部分切欠側面断面図及び模式的正面図。
【図3】(a)は、本発明の一実施形態の電子部品搬送装置の正面図であり、(b)は搬送面に設けられた吸引溝を説明するための正面図。
【図4】図3のA−A線に沿う部分を拡大して示す側面断面図。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係るワーク搬送装置において、ワーク取り出し位置においてワークとしての電子部品が取り出される構造を説明するための部分切欠断面図及び模式的平面図。
【図6】第2の実施形態において、圧力開放孔が噴出孔に重なり合った状態を示す部分切欠断面図。
【図7】従来の電子部品搬送装置において、電子部品が取り出される部分を説明するための模式的正面断面図。
【符号の説明】
【0078】
1…電子部品搬送装置
2…ベースプレート
3…搬送ステージ
3a…搬送面
3b,3c,3d…吸引用凹部
4…搬送テーブル
4a…中心軸
4b…貫通孔
4c…第1の面
4d…第2の面
4e…吸引溝
4f…圧力開放溝
4g…圧力開放孔
4h…圧力開放孔
5…駆動装置
6…電子部品
7…電子部品供給装置
8…特性測定装置
9…取り出し装置
10…吸引源
11…噴出孔
11a…開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが搬送される搬送面を有する搬送ステージと、
前記搬送ステージの前記搬送面に対向するように配置された第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有し、第1,第2の面を貫通する貫通孔が備えられている搬送テーブルと、
前記搬送テーブルの第1の面を前記搬送ステージの搬送面に対向させた状態で前記搬送テーブルを搬送面に対してスライドさせつつ移動させることを可能とするように、前記搬送テーブル及び/または前記搬送ステージに連結された駆動手段とを備え、
前記搬送テーブルの前記貫通孔にワークを挿入した状態で、前記搬送テーブルが前記搬送面に対して移動されることにより前記ワークが搬送されるワーク搬送装置であって、
前記搬送ステージの搬送面に、前記貫通孔に挿入されたワークを吸引して保持するために、前記ワークの搬送方向に沿って延びるように設けられた吸引用凹部と、前記貫通孔に挿入された前記ワークを取り出すために、前記貫通孔と重なり合い得るようにワーク取り出し位置に設けられており、圧縮気体を噴出させるための噴出孔とが設けられており、
前記搬送テーブルの第1の面において、前記貫通孔に連なるように、かつワーク搬送方向と交差する方向に延ばされた吸引溝が設けられており、該吸引溝が前記搬送テーブルの搬送面に設けられた前記吸引用凹部に連通された状態で、前記搬送テーブルが、搬送ステージの搬送面に対してスライドしつつ移動されるように構成されており、
前記吸引用凹部に連結された吸引装置と、
前記噴出孔に連結された圧縮気体供給装置とをさらに備え、
前記搬送テーブルの前記第1の面において、前記ワークが挿入される前記貫通孔の搬送方向下流側において、前記搬送テーブルが移動された際に、前記噴出孔に重なり合う位置から搬送方向と交差する方向に延び、かつ前記吸引用凹部に連通する圧力開放溝が設けられていることを特徴とする、ワーク搬送装置。
【請求項2】
前記圧力開放溝の前記搬送方向に沿う寸法である幅方向寸法は、前記貫通孔と、前記搬送方向上流側の次の貫通孔との間の距離の50%以上の大きさとされている、請求項1に記載のワーク搬送装置。
【請求項3】
ワークが搬送される搬送面を有する搬送ステージと、
前記搬送ステージの前記搬送面に対向するように配置された第1の面と、第1の面とは反対側の第2の面とを有し、第1,第2の面を貫通する貫通孔が備えられている搬送テーブルと、
前記搬送テーブルの第1の面を前記搬送ステージの搬送面に対向させた状態で前記搬送テーブルを搬送面に対してスライドさせつつ移動させることを可能とするように、前記搬送テーブル及び/または前記搬送ステージに連結された駆動手段とを備え、
前記搬送テーブルの前記貫通孔にワークを挿入した状態で、前記搬送テーブルが前記搬送面に対して移動されることにより前記ワークが搬送されるワーク搬送装置であって、
前記搬送ステージの搬送面に、前記貫通孔に挿入されたワークを吸引して保持するために、前記ワークの搬送方向に沿って延びるように設けられた吸引用凹部と、前記貫通孔に挿入された前記ワークを取り出すために、前記貫通孔と重なり合い得るように前記ワーク取り出し位置に設けられており、圧縮気体を噴出させるための噴出孔とが設けられており、
前記搬送テーブルの第1の面において、前記貫通孔に連なるように、かつワーク搬送方向と交差する方向に延ばされた吸引溝が設けられており、該吸引溝が前記搬送テーブルの搬送面に設けられた前記吸引用凹部に連通された状態で、前記搬送テーブルが、搬送ステージの搬送面に対してスライドしつつ移動されるように構成されており、
前記吸引用凹部に連結された吸引用凹部と、前記吸引溝に連結された吸引装置と、
前記噴出孔に連結された圧縮気体供給装置とをさらに備え、
前記搬送テーブルの第1の面において、前記搬送テーブルが移動された際に、前記噴出孔に重なり合う位置であって、前記貫通孔の搬送方向下流側に配置されており、前記搬送テーブルの第1の面に開口しており、かつ大気に連通されている、圧力開放孔が設けられていることを特徴とする、ワーク搬送装置。
【請求項4】
前記圧力開放孔は、長さ方向が前記搬送方向に延びる長孔であり、前記長孔の長さ方向寸法が、前記貫通孔と前記搬送方向上流側の次の貫通孔との間の距離の50%以上の寸法とされており、かつ前記長孔の長さ方向と直交する幅方向寸法は、前記ワークが該長孔に入り込み得ないように、ワークの外寸において最も小さな辺の長さよりも短くされている、請求項3に記載のワーク搬送装置。
【請求項5】
前記圧力開放孔は、噴出孔の開口部の開口面積と同一の開口面積を有する、請求項3または4に記載のワーク搬送装置。
【請求項6】
前記圧力開放孔は、前記搬送テーブルの第1の面から第2の面に貫通するように設けられている、請求項4または5に記載のワーク搬送装置。
【請求項7】
前記搬送テーブルが、中心軸を有し、該搬送テーブルが該中心軸の周りに回転し得るように、前記搬送テーブルが、前記駆動手段で駆動され、それによって前記貫通孔が前記搬送テーブルの周方向に移動されて、前記ワークが搬送テーブルの周方向に搬送される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
【請求項8】
前記ワークが電子部品である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−320732(P2007−320732A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154482(P2006−154482)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】