説明

乳児、幼児、及び就学前児童のためのトイレ訓練用、沐浴用、及びトイレ装置

開示される基本的なトイレ訓練装置の形態1は、図1Aに見られるような、年長の乳児及び幼児をトイレ訓練するのに適した携帯型の音が出る「おまる」である。形態2は、形態1に調節可能な脚部レスト(図1B)を取り付けて「乳児用おまる」にしたものである。この装置の第1の機能は、乳児(0〜10ヶ月)のトイレ訓練を目的とする。乳児のトイレ訓練は、生まれてすぐの極めて早い時期に行われる。乳児が成長して幼児(11〜18ヶ月)になると、乳児用おまるは、より大きな子供が使用するように変えることができ、調節可能な脚部レストを取り外すことによって「幼児用おまるの形態1」になる。このおまるは、1つは排便行為を、もう1つが排尿行為を促す音声/音楽を再生する2つの著作権のある音楽ディスク(図2A(12a及びb))を特別に備える。乳児用及び幼児用おまるは、図1Dで見られるような便受ポットと併せて使用すると、乳児及び幼児用の携帯型排便及び排尿装置として設計される。これは、平坦な場所に移動させて、堅固に取り付けることができる。また、吸盤付きの足により、大人用便座に堅固に取り付けることも可能である。これにより、図6Fに示すように、乳幼児が排便及び排尿用装置を大人用便器で直接に使用することができる。乳児用おまるはまた、図7Bに示すように、自分で座ることができない幼い乳児を沐浴させるための好適な装置として、第2の機能を果すことができる。トイレ訓練装置の形態3は、図9Aに示すように調節可能な脚部レストが、椅子にモールド成形された脚部レストに置き換えられて、もはや調節可能ではないことを除いて、形態2と同様の特徴を有する。このおまる装置は、様々な大きさの乳児に適応する幾つかの異なる大きさがあるように成形される。開示した基本的なトイレ訓練装置の形態4は、図10Aで見られるような携帯型「遊びおまる」であり、低いバックレストを有し、サイドガードはないが、ハンドルバー及びトイレットペーパーホルダとしても機能するように変更された小便跳ねよけを備える。これは、軟質ウレタン発泡の便座と、表面を強力に把持しトイレ訓練されて自立した年長の幼児及び就学前児童(1.5から2/3/4歳)の排便及び排尿の必要性を考慮するように設計された吸盤付きの足とを有する。装置2。また、大きくなっておまるが合わなくなった幼児のトイレの要求は、「成長した」幼児/就学前児童(1.5から4/6歳)用に設計された子供サイズの便座により対処することができる。幼児/就学前児童用便座と大人用便座とを組み合わせることにより、トイレ訓練された幼児/就学前児童が自宅だけでなく公衆トイレでも同様に使用することができる装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
出願人による予備調査では、幼い乳児(0〜1歳)が使用するように設計されたトイレ装置は現在市販されていないことを示している。おまるを含む、販売されているトイレ装置のほとんどは、既に座ったり、又は歩き回ることができる幼児及び就学前児童用に設計されている。
【0002】
多くの親は、生まれたときから乳児のトイレ訓練ができることに気づいてさえいない。事実、西洋社会では、多くの育児マニュアルが、子供は1歳から2歳になった後でトイレ訓練を行うことができると推奨している。オーストラリアのほとんどの託児所、保育園、幼稚園では、2歳以下の乳児及び幼児の大半が使い捨ておむつを着用している。かなりの数の三歳児及び少数の4歳児は、依然としておむつを着用している。
【0003】
トイレ訓練前の乳児及び幼児のおむつの使用は、保育者にとって最も費用のかかる予算品目である。使い捨てでないおむつの洗濯に使用する洗剤は、おむつかぶれ及び/又は環境問題を引き起こす可能性がある。布おむつを洗って乾燥させなければならない家事は、今日の多忙な多くの親には手間がかかりすぎると考えられる。多くの親は、大量の使い捨ておむつを使用し、尿及び便を含んだこれらのおむつを通常の家庭ごみと一緒に捨てることにしている。使い捨ておむつはまた、多くの保育施設及び他の介護者によっても大量に使用され、利用される廃棄処置は、潜在的に環境に有害な問題をますます引き起こす。また、尿で濡れたおむつは不快感をもたらし、多くの子供は軽度から重度のおむつかぶれの問題を経験し、高価な薬用軟膏を必要とするが、この軟膏には他の副作用がある場合もある。
【0004】
出願人の中国人の母親は、自分の子供及び後では孫に対して生まれたときからトイレ訓練をしたので、おむつを使用し交換する必要は大幅に削減され、子供の早い年齢で完全に必要では無くなった。生まれたときからのトイレ訓練は、一般的に共有される経験ではないと思われる。出願人による予備調査では、多くの他の中国人の母親もまた彼女らの乳児にトイレ訓練を行うが、生まれたときではなく、乳児が約6ヶ月以上になった後にこの訓練を開始していることを示している。しかしながら、それでもこれは、西洋社会においてトイレ訓練の開始に適切な年齢として一般に受け入れられているよりも非常に幼い年齢であり、西洋社会でのトイレ訓練は通常子供が1歳又は2歳よりも大きくなると開始する。
【0005】
出願人の母親が生まれたときから乳児にトイレ訓練を行うのに用いる方法は、きわめて独特であると思われる。出願人は生物学者であるので、出願人の生まれたばかりの乳児の息子Davidが、出願人の母親の合図で排尿及び排便するのを観察して驚いた。「あのような幼い年齢でどのようにして肛門と泌尿器の括約筋をコントロールすることができるのであろうか」と出願人は疑問に思った。
【0006】
しかも出願人の母親は、Davidに彼女の命令で尿及び便を放出するように仕向けることができるのである。母親は低い腰掛に座りながら、Davidの頭と背中を自分の体近くにもたせかけることによりこれを行っていた。母親は、Davidの下腿を両手でつかんでDavidの両脚を上げ、水が入ったたらいの上にDavidを位置付ける。次いで母親は、適切な促しの音を出すことによりDavidに排尿又は排便を促す。母親は、約95%の確率で成功し、Davidはほとんど清潔で乾燥していた。Davidは、1歳になる前に上手くトイレ訓練された。こうして、Davidがトイレ訓練される前に使用したおむつの数は、大幅に削減された。
【0007】
出願人は、母親の技術を世界中の保育者と共有したいと望むが、しゃがむ姿勢は、多くの西洋人の大人がどのような時間の長さの間も行い及び/又は維持することは困難であり、排尿及び排便を誘起するのに出す音はなじみのないものである。
【0008】
(トイレ装置の目的)
この装置は、新規の形態の子供用の携帯型便器、すなわち幼児用便器(「おまる」)である。この装置は、保育者が低い椅子に腰掛けたり、又はしゃがんだり、或いは排尿又は排便を誘起するための適切な音を出したりする必要がなく、出願人の母親が乳児のトイレ訓練を行う技術を用いることができるように設計されている。
【0009】
基本的な装置は、取り外し可能で調節可能な脚部レストが取り付けられて「乳児用おまる」になった、携帯型の音楽付き「おまる」である。この装置の第1の機能は、乳児(0〜10ヶ月)のトイレ訓練を目的とする。乳児のトイレ訓練は、生まれてすぐに非常に早い時期に行われる。乳児が成長して幼児(10〜20ヶ月)になると、乳児用おまるは、調節可能な脚部レストを取り外して、より大きい子供が使用するように変えて、「幼児用おまる」にすることができる。
【0010】
乳児用又は幼児用おまるは、便受ポットと併せて使用されると、それぞれ乳児用及び幼児用の排便及び排尿装置として設計されている。使用後は、便受ポットの内容物は、保育者がトイレに移さなければならない。
【0011】
おまるは移動可能であり、移動して、平坦で清潔な表面を有するあらゆる場所に吸盤付きの足で堅固に取り付けることができる。従って、保育者は、乳児のトイレ訓練を行うときにしゃがむ必要がなく、おまるを長椅子の上、シンク又はテーブルの上に置くことができる。
【0012】
また、吸盤付の足は、大人用の便座に堅固に取り付けることも可能である。これにより、乳幼児が排便及び排尿用の装置を大人用の便器に直接使用することが可能となり、使用済みの便受ポットを移す必要がない。
【0013】
このおまるは、具体的には、2枚の著作権保護された音楽ディスクを備え、1枚は排便行為を、もう1枚は排尿行為を促す音声/音楽を再生する。
【0014】
この「乳児用おまる」は、生まれたときから乳児(赤ん坊)にトイレ訓練を行うのに使用することができることから、新規な装置である。乳児が尿及び/又は便を放出するのにより効果的な姿勢である、両脚を上げた姿勢に乳児をすることができるように設計されている。
【0015】
朝の沐浴前に赤ん坊に排尿及び排便行為を促すという日課は、おまるにベルトで固定した後に乳児を沐浴させる利便性をもたらす。ここで乳児用おまるは、自分で座ることのできない乳児のための好適で有効な沐浴装置として第2の重要な機能を提供する。
【0016】
成長して取り外し可能の調節可能な脚部レストを備えた乳児用おまるが合わなくなった乳児は、「成長した」幼児として、脚部レストなしでおまるを直接使用することができる。トイレ訓練装置は、乳児が日常で定期的に利用する使い慣れた装置としてみなされるように設計されている。トイレ訓練装置を乳児のように早い年齢から使用することにより、幼児は、排泄を日常的で、楽にさせる、危険のない望ましい体験として見なすようになる。幼児は、この特別に設計されたおまるによって、幼いころから自主的に排尿及び排便するように促されることになる。
【0017】
おまるは、6つの足を有し、各足にはそれぞれ吸盤が付いている。これにより、おまるに大きなグリップ力及び安定性が加わり、浴室のタイルの上に置いた場合、幼児がそこに座わり、又はそこから立ち上がったときにおまるを倒して中身をこぼす恐れがなく使用することができる。
【0018】
また吸盤付の足は、おまるを大人用便器の便座に取り付けるための優れたグリップ力を与える。保育者は、この装置を携行し、世界中のどこでも大人用便器の上で幼い乳児をトイレ訓練することができるようになる。幼児は、世界中のどこでも大人用便器に安全且つ直接的に排便及び排尿をすることができるようになる。
【0019】
早期のトイレ訓練により、汚れて悪臭を放つ臀部を保育者が清潔にする必要性が軽減/排除される。保育者は、非生物分解性のプラスチックで作られている場合がある汚れたおむつを廃棄しなければならないといった環境に有害な問題に直面しない。早期のトイレ訓練により、親は最も出費がかさむ予算品目であるおむつのコストを節約できることになる。早期のトイレ訓練は、軽度から重度のおむつかぶれの問題及び他の副作用を有する可能性がある高価な薬用クリームを使用する必要性が軽減/排除される。早期のトイレ訓練により、子供の臀部が尿で濡れる又は便で汚れる不快感が取り除かれ、子供の早期の自立が促進される。
【0020】
乳児が生まれたときからトイレ訓練を行われ、幼児が1歳までにトイレ訓練された場合、世界で増え続けており、潜在的に有害な、おむつの使用によって起こる甚大な公害問題を少なくとも50%削減するであろう。出願人は、この製品が製造される場合には、この製品の販売に教育的な文書を添付することを希望する。
【0021】
(各図の簡単な説明)
1ページの説明図 おまる及びその付属品
図1Aは、トイレ訓練を行う間、陰部がおまる穴の上にくるようにして乳児の頭部及び胴部をもたせかけ、又は幼児を座らせるための基本的なトイレ装置、すなわちおまるの斜視図である。
【0022】
図1Bは、おまるにもたせかけている間、乳児の脚を持ち上げるのに使用する取り付け可能/取り外し可能及び調節可能な脚部レストの斜視図である。これにより、このおまるは、幼い乳児のトイレ訓練を行うために使用することが可能になる。
【0023】
図1Cは、おまるのバックレスト及び便座にゴム製のスタッドで取り付けられて、座った乳児又は幼児にとっておまるを柔らかく快適なものにすることができるセルフシールのU字形ポリウレタン軟質発泡性クッションの斜視図である。
【0024】
図1Dは、おまると共に使用されたときにおまるを乳児及び幼児用の携帯型移動可能排尿及び排便装置に変える、プラスチック製の便受ポットの斜視図である。
【0025】
図1Eは、沐浴装置として使用するときに、乳児が座るための乳児用おまる/沐浴椅子に好適に設計されたバスタブを示す。
【0026】
2ページの説明図 幼児用おまるの組立体
図2Aは、乳幼児にトイレ訓練を行うための基本的なトイレ装置、すなわちおまるの斜視図である。これは、乳児/幼児の臀部を保持する便座8を備え、ポリプロピレン製の射出成形プラスチック椅子からなる。便座の真ん中には、乳児/幼児の肛門、陰茎、又は陰部から出た尿及び便が通ることができる楕円形の開口5がある。穴の前端は、特に男の乳児又は幼児がこの装置を使用するときに尿がこぼれるのを防ぐように設計されたドーム形の小便跳ねよけ14で覆われている。
【0027】
このおまるは、扱いに注意を要する乳児の頭部及び背中を支持するために特に重要なバックレスト10を有する。バックレスト10及び便座8は、モールド成形された穴11を有する。この穴は、図2Bの防水性、セルフシールのU字形ポリウレタン軟質発泡性クッション17からの図2B1及び2B2のゴム製スタッド19を受け入れるように設計されている。おまるのバックレスト10及び便座8に取り付けられるとクッションは充填具として機能し、乳児/幼児に対する保護を提供し、おまるを温かく、柔らかい快適なものにする。バックレストはサイドガード7にまで延びて、乳児/幼児の臀部を所定位置に維保持し、乳児が横から落ちないようにする。各サイドに1つある、「乳児用シートベルト」を通すのに好適なスロット9は、バックレストの背下部に位置付けられている。シートベルトの詳細は、3ページに記載する。
【0028】
おまるは、例えば2、16のような6つの魅力的にデザインされたおまるの足の上に位置し、全てが、これらの足にモールド成形された穴2a、b及び16a、bを有する。この穴は、軟質の可塑化吸盤1の頭部を受け入れるように設計されている。吸盤の頭部1aは、いずれの穴も貫通して配置することができる。6つの吸盤の全てが所定位置にある場合、これら吸盤は、タイル、木材、コルク、寄せ木、ビニール、金属、ガラス、積層板、又はプラスチックなどの材料から作られた、何らかの平坦で清浄な床面又はベンチ/テーブル上面におまるを堅固に保持することになる。6つのおまるの足は、各々固有の吸盤を有し、おまるに大きなグリップ力及び安定性を与える。例えば、浴室のタイル上に配置された場合、幼児がおまるに座るか、又はおまるから立ち上がるときにおまるが倒れる恐れなく、幼児が使用することが可能である。これは、使用時に便受ポットがこぼれないようにするのに重要である。
【0029】
全てのおまるの足には、吸盤の頭部を受け入れる2つの穴がある。大人用便器は、長さと幅の両方がわずかに異なる場合がある。おまるの足の穴の異なる場所に対して6つの吸盤パッドを様々な位置に取り付けることができるため、様々な大きさの便座に適合するような柔軟性をおまるに与える。内側の穴は小さい便座に対して、外側の穴は大きい便座に対しておまるが適合するように使用される。
【0030】
おまるの足の上の壁領域は、強化するために厚くなっている16d(図2E参照)。プラスチック製の壁は、最も重い幼児の体重を足が広がることなく支持するのに十分な厚さにされている。おまるの足は、乳児/幼児の興味をより引きつけるように便座とは異なる色にすることができる。
【0031】
おまる便座の各側部には、2つのモールド成形された円筒形凹部3a及び4bがある。3aは、座っている乳児に近く、4aは少し遠くに配置されている。これらは、乳児用脚部レスト1Bをおまるに取り付けたときに、乳児用脚部レスト1Bの円筒形のモールド成形ヒンジ30(この機能については3及び4ページで説明する)を受け入れるように設計されている。各凹部の下の一対の穴3b及び3c、4b及び4cは、乳児用脚部レスト1B(これらの役割については3及び4ページで説明する)の円筒形の突出部「ペグ」を受け入れるように設計されている。
【0032】
図2Cは、セルフシールのU字形ポリウレタン軟質発泡クッションで作られ、幼児が使用する準備が整えられたおまるを示している。U字形クッションの解放端部により、おまる穴の周りを覆い、おまる便座の図2B(2)に詳細に示すように穴11にゴム製スタッド19で取り付けることができるようになる。該クッションがポイント18で凹部3a及び4aを覆うことにより、窪みがあることを赤ん坊が感じず、赤ん坊を不快にしないようにする。クッションの端部は、おまるの前壁上の穴11に嵌合するゴム製スタッド19により所定位置に保持される(穴11については図1A参照)。このクッションによって保護が与えられ、おまるが暖かく、柔らかく、心地よく、更に幼児が座りたいものとなる。クッションは、必要な場合に洗濯のため取り外すことができる。
【0033】
図2Dは、おまるの後方斜視図である。バックレストの壁の最上部にある一対の凹部13cには、一対の音声/音楽ディスク12a及び12bが挿入される。この位置は、おまるを沐浴として使用するときに水に浸漬されないことを保証する。(バスタブでのおまるの詳細については8ページを参照)。音楽ディスクを所定位置に置くと、これらはそれぞれ可撓性の透明な貼り付け式プラスチックカバー13a及び13bで覆われる。透明なカバーにより、保育者はディスクを識別し、指で押すだけで音楽をスタートすることができる。カバー13a及び13bは、おまるが沐浴用の椅子として使用されるときに、起こり得る水跳ねから音楽ディスク12a及び12bを確実に保護されるようにする。音楽ディスクは、一対の凹部13c及びプラスチック製カバー13a及び13bにより所定位置に保持される。従って、音楽ディスクは、保育者が数年後の将来に2番目の赤ん坊にこれを使用することを望む時までに磨耗していた場合には、取り外し可能及び取り替え可能である。
【0034】
音楽ディスク12a(「Wee」で表記される)には、独自に作成されて著作権のある、乳児に排尿を促す音声/音楽を保持し、12b(「Poo」で表記される)には、乳児に排便を促す音声/音楽を保持する。乳児が完全に訓練されると、これらのディスクを使用する必要はなくなる。
【0035】
スロット9から出たシートベルトは、スロット9dを通り、その長さは、おまるの後部の位置でプラスチック製調節クリップ9eを用いて調節される。シートベルトの詳細は、3ページで説明されている。
【0036】
おまるは、頑丈なポリプロピレンプラスチックで作られているので、製作に必要なプラスチックの量を最小限にすることが重要である。曲線状の断面部21によっておまるの強度を失い過ぎることなくこれを達成すると共に、おまるの可撓性及び審美性にも寄与する。断面部はまた、図2Eでも示されている。
【0037】
図2Eは、軟質発泡クッションを所定位置に備えたおまるの長手方向断面図である。軟質発泡クッションの厚さは、17に示されている。この図はまた、小便跳ねよけ14のドーム形ルーフと、下方傾斜と、おまる穴の周縁/リップ部6の厚さ(その役割の詳細については6ページを参照)を表している。またこの図は、おまるの足の上のおまるの壁16dの厚さを示している。
【0038】
3ページの説明図 乳児用おまるの組立体
図3Aは、取り外し可能、調節可能な乳児用脚部レストの斜視図である。これは、乳児/幼児の腿の下半分及び脛に適合するように設計された、2つの湾曲したモールド成形プラスチック製の脚部支持プラットフォーム24からなり、この2つの支持プラットフォームは中央連結プレート25で共に保持されている。脚部支持プラットフォーム24は、軟質発泡クッションのゴム製スタッドを受け入れるのに好適な穴27を有する(5ページで更に詳しく述べる)。脚部支持プラットフォーム24の外側縁部は、2つの外壁、すなわち側板26に取り付けられる。脚部支持プラットフォームは、外側上方に、次いで側板26を越えて下方に湾曲し(図3Cに更にわかりやすく示す)、脚部ウィング26aを形成する。これにより、幼児の様々な大きさの腿及び脛に適合するより大きい表面積が得られ、これらが快適に支持されることが確保され、乳児の脚が横から落ちないようにする。2組の一対の穴4b1及び4c1並びに3b1及び3c1が、脚部ウィング26aの下の側板26に穴開けされている。これらは、支持ロッド22bを受け入れるように設計されている。これらのそれぞれの機能についての詳細な説明は、以下の図3Cで与えられる。
【0039】
図3B1は、側板26の取り付け構造の詳細を示す。
【0040】
脚部支持プラットフォーム24は、乳児用脚部レストの後端に向かって円筒型成形ヒンジ30で終端する。またこの端部では、脚部ウィング26が脚部ウィング先端28で終端し、この脚部ウィング先端は、このポイントでわずかに外方に曲がることができる。円筒形の突出部である「位置決めペグ」29が、ヒンジ30と脚部ウィング先端28との間に位置する。
【0041】
図3B及び3B1は、脚部レストをおまるの所定位置に固定する方法を示している。
【0042】
2つの側板/脚部ウィングを外方に、次いで先端28で内方に曲げることにより、円筒型成形ヒンジ30は、軽い締まり嵌めを用いておまる便座上の円筒形凹部3a又は4aにクリップ留めすることができる。この締まり嵌めヒンジジョイントは、乳児用脚部レストを不必要に分解することがないように十分におまるに固定すると共に、必要なときには脚を取り外すことができる。分解を防ぐための追加の支持は、穴3b、3c、又は4b、4cに嵌合するように設計された位置決めペグ29によってもたらされる。
【0043】
締まり嵌め連結部は、脚部レストが位置決めペグ29の取り付けポイントに応じた2つの位置まで回転できるようにする。これは、4ページの図4A1及び4A2でより明確に示している。
【0044】
図3Cは、乳児用おまるの前方斜視図を示し、図3C1は、支持ロッド22bの先端へのフラワーナットの取り付け構造に関するねじの詳細を示す。
【0045】
乳児の脚の体重は、脚部レストの前方の支持されていない端部に対し下向きの圧力を加える。これは、強固な支持ロッド22bを使用することにより克服される。
【0046】
側板の4つの穴3b1、3c1、及び4b1、4c1は、支持ロッド22bが適切な穴を貫通して差し込まれたときに、脚部レストがプラットフォーム15上の正確な位置に固定されて支持されるように注意深く位置決めされる。
【0047】
図3Aは、フラワーナット22aを有する一方端部上で終端する支持ロッド22bが、脚部レストの側板の4b1位置の穴を通してどのように差し込まれるかを示している。次いで、フラワーナット23aは、23bの位置で支持ロッドの端部22cのねじ山にねじ留めされて支持ロッドを固定する。この位置は、ヒンジ30が4aの位置の円筒形凹部に固定され、位置決めペグ29が4bの位置にあるときに選択される。支持ロッドは、おまる便座の前端のプラットフォーム15上にあり(図3B参照)、脚部レストを下向きの力から均等に支持する。ペグ29が、4cの位置でおまるに固定されると、支持ロッドは、脚部レスト上の対応する4c1の位置に挿入される必要があり、その結果、プラットフォーム15により支持されるようになる。図3Bを参照する。この方法は、4ページの図4B及び5ページの5Aでも示されている。
【0048】
ヒンジ30が、四肢の短い小さな乳児の用に3aの位置で移動されて固定されると、位置決めペグ29がおまる上の3bの位置にある状態で、支持ロッドは脚部レスト上の3b1の位置に挿入されることになる。ペグが3cの位置で挿入される場合、支持ロッドは脚部レスト上の対応する3c1の位置に移動されるはずである。この場合、支持ロッドは、プラットフォーム15上で小便跳ねよけ14のベース部付近に位置することになる(4ページの図4A及び4A1でより明確に示す)。
【0049】
図3B2は、シートベルト及び音楽ディスクの位置付けを示す背面図である。
【0050】
最後に、幼い乳児を安全に、便利に、且つ確実におまるに固定するために、プラスチック製のシートベルトクリップ9bを備えた取り外し可能な防水可撓性プラスチックシートベルト9aが、スロット9及び9eを貫通してネジ留めされる。ストラップの長さは、おまるの後部でプラスチック製調節クリップ9dを用いて調節され、様々な大きさの乳児に適応させる。防水性軟質保護の可塑化発泡パッド9cが設けられ、シートベルトクリップ9bがクリップ留めされるときに皮膚の挟み込みを防ぐ。シートベルトは、より年長の乳児及び幼児に対してもはや必要ではなくなると取り外される。
【0051】
4ページの説明図 乳児用おまるの調節可能な脚部レスト
図4Aは、調節可能な脚部レストを3aの位置に取り付けたおまるの断面図である。
図4A1は、この断面図を拡大したものであり、調節可能な脚部レストが位置決めペグ29の位置付けにより2つの可能な位置まで回転することを示している。
図4A2は、凹部3aにある成形ヒンジ30の拡大図である。
図4Bは、調節可能な脚部レストを4aの位置に取り付けたおまるの断面図である。
【0052】
図4A1は、(上記3ページでも一部説明した)脚部レストを上下させるのに用いる機構の詳細図示す。2つの側板/脚部ウィングを外方に、次いで先端28を内方に曲げることにより、図4A2の拡大図に示すような円筒型成形ヒンジ30は、軽い締まり嵌めを用いておまる便座上の円筒形凹部3a又は4aにクリップ留めすることができる。この締まり嵌めされたヒンジジョイントは、乳児用脚部レストを不必要に分解することがないように十分におまるに固定すると共に、必要なときには脚を取り外すことができる。
【0053】
分解を防ぐための追加の支持は、穴3b、3c、又は4b、4cに嵌合するように設計された位置決めペグ29によってもたらされる(図4A1では穴3bに嵌合して示されている)。締まり嵌めジョイント部は、脚部レストが位置決めペグ29の取り付けポイントに応じた2つの位置まで回転することができるようする。
【0054】
位置決めペグ29が3b又は4bの穴の位置に取り付けられた場合、乳児用脚部レストはより低い(L)位置となり、ここではL3b2及びL4b2としてより明確に示されている。ペグが3c又は4cの穴位置に取り付けられた場合、ヒンジは回転し、乳児用脚部レストはより高い(R)位置となり、ここではR3c2及びR4c2としてより明確に示されている。これらの位置は、排便/排尿行為を促すのに最も好適であると共に、それぞれの乳児の脚に快適である角度に応じて、保育者により選択される(図4A及び4B参照)。
【0055】
脚部レストが3a及び3bもしくは3cの位置に取り付けられると、脚が短いより幼い乳児に使用されるのに好適である(図4A参照)。乳児の身長が伸びて、脚が長くなると、脚部レストを取り外し、4a及び4bもしくは4cの位置に再び取り付けることができる(図4B参照)。乳児が8ヶ月以上(各子供の成長に応じて)になるまでには、脚部レストはもはや必要ではなくなる可能性があり、完全に取り外すことができる。
【0056】
支持ロッド22bは、常にプラットフォーム15上にあって、プラットフォームにより支持されるように支持ロッドを配置される点に留意されたい。4ページの図4A、4A1、及び4B、並びに5ページの図5A及び5Bを参照すると、これをよりわかりやすく示している。
【0057】
5ページの説明図 完全に組み立てた乳児用おまる
図5Aは、4aの位置に取り付けた脚部レストを有する乳児用おまるの上面図を示す。
図5Bは、3aの位置に取り付けられた脚部レストを示す。
図5A1は、脚部レストの側板上の取り付け装置(ヒンジ30)の上面拡大図である。
【0058】
図5Bは、3aの位置に取り付けられた脚部レストを示す。支持ロッド22bは、側板26上の3b1又は3c1穴のいずれかを通り(3ページで説明)、ドーム形の小便跳ねよけ14のベース部付近でおまる便座プラットフォーム15上に支持されている。
【0059】
図5Aは、4aの位置に取り付けられた脚部レストを示す。支持ロッドの位置は変更されて、依然としてプラットフォーム15から最大の支持を受けるように側板26上の穴4b1又は4b2を通って(3ページで説明)いる。
【0060】
図5C、5C1、及び5C2は、2ページの説明図の図2B、2B1、及び2B2で説明したものと同じ軟質発泡クッションを示し、図5Dは、完全に組み立てた乳児用おまるを表す。
【0061】
脚部レストを有して組み立てられた乳児用おまるは、図5Cに示すようなU字形のポリウレタン軟質発泡クッションで裏打ちすることによってより快適になる。このクッションは、ゴム製スタッド19により、おまるのバックレスト及び便座上の穴11に取り付けられる。クッションの中央部分18は、おまる便座の上にかかり、凹部3a及び4aを覆って、窪みがあることを赤ん坊が感じず、赤ん坊を不快にしないようにする。自由端20は次に、脚部支持プラットフォーム24にかかり、乳児用脚部レスト上の穴27(図5A及び5Bに示す)に取り付けられたゴム製スタッド19により所定位置に保持される。クッションは、保護を与える防水パッドとして働き、更に組み立てたおまるを暖かく、柔らかく、乳児にとって非常に座り心地の良いものにする。クッションは、必要な場合に洗濯のため取り外すことができる。
【0062】
6ページの説明図 移動可能な乳幼児用おまる
図6Aは、便受ポットの側面斜視図を示す。これは、深く広いベース部31を有し、清浄にしやすい無孔の汚れが付きにくい表面のプラスチック材料で構成されている。便受ポットは、その内容物をトイレに廃棄するためにスプーン形状の注ぎ口32を有し、従って、漏出及び飛散が低減される。便受ポットは、男性及び女性の両方の保育者の指及び手で把持するのに好適な頑丈で、形の良い丸みのあるハンドル33を有する。
【0063】
図6Bは、便受ポットの口が、排尿及び排便の排泄物を受けるためどのようにおまる穴5の周縁6の真下の外側に置かれるかを示している。便受ポットの高さは、その周縁が、おまる便座の底面のすぐ下に位置するようになっており、これによって重い幼児が座ったときに便座及びおまるに追加の支持が与えられる。使用時には、便受ポットは、約5から6cmの水34で部分的に満たされた後に所定位置に置かれる。この水は、便が排出されたときに便を隠すものとして機能し、従って、その臭いを軽減すると同時に、便がおまるの壁にこびりつかないようにする。
【0064】
完全に組み立てた幼児又は乳児用のおまるは、携帯型便受ポットと併せて使用されると、排尿及び排便のための器具としてあらゆる場所でも使用することができる。
【0065】
図6Cは、乳児に使用するために脚部レストを取り付け、便受ポットを所定位置に備えて、保育者により長椅子の上に乳児用おまるを配置した図である。
【0066】
図6Dは、幼児が単独、又は大人の監視付で使用するために、便受ポットを所定位置に備えて浴室に幼児用おまるを配置した図である。
【0067】
図6Eは、便受ポットを使用せずに、乳児が大人の便器に直接排尿及び排便し、従って、使用した便受ポットを空にする必要がない状態で乳児用おまるを配置した図である。おまるを大人用便座に注意深く取り付けた後で初めて乳児をおまるにベルトで固定することができ、又は乳児を最初におまるにベルトで固定することができ、次に乳児を載せたおまるを吸盤付の足により便座に取り付ける。これは、乳児がどの程度活発であるか、及び保育者にとって何がより好都合であるかによって決まることになる。
【0068】
図6Fは、(便受ポットを使用せずに)幼児が大人の便器に直接排尿及び排便し、従って使用した便受ポットを空にする必要がないように幼児用おまるを配置した図である。保育者がおまるの吸盤付の足を大人用便座に注意深く取り付けた後、幼児をおまるに載せる。
【0069】
おまるの6つの吸盤は、大人用便座に対し良好なグリップ力を与えるが、大人は、たとえ1秒間でも乳児又は幼児をこの位置で付き添わずに放置してはならない点に留意されたい。
【0070】
従って、おまるには次のメッセージが付いている。
「おまるが便座に取り付けられているか、又は地面よりも高い位置にあるときには、1秒間でも乳児/幼児をおまるに放置してはいけません。」
【0071】
7ページの説明図 乳児用おまる/沐浴椅子及び沐浴タブ
朝の沐浴の前に赤ん坊による排尿及び排便行為を促す日課は乳児の沐浴の前には既におまるにベルトで固定されているという利便性をもたらす。ここではおまるは、自分で座ることのできない乳児のための優れた沐浴装置として第2の機能を果す。乳児用に設計された他の従来の沐浴椅子とは違って、乳児がおまるにベルトで固定されると、おまる穴5(2ページに示す)により、保育者が乳児の陰部及び臀部を洗浄するのが容易になる。
【0072】
沐浴装置としての使用時には、「乳児用おまる/沐浴椅子」は、あらゆる既存の浴槽、大型のシンク、又はあらゆる好適な大きさのプラスチックバスタブに配置することができる。乳児を沐浴させる場合、育児者は立った姿勢の方がしゃがんだ姿勢よりも快適であり、従って、大型のシンク又は長椅子の上に置いたバスタブにおまるを配置する方がより快適となる。
【0073】
図7Aに示す任意選択のプラスチック製のバスタブは、図7Bに示すように、乳児用おまるがそこに適合するように設計される。その高さは、おまる/沐浴椅子の先端10cmがバスタブから突出するようにされる。これにより、音楽ディスク12a及び12bが決して浸漬されないように確保し、その貼り付け式のプラスチックカバー13a及び13bはあらゆる潜在的な水跳ねからディスクを保護する。バスタブ中の湯は、おまるにベルトで固定された幼い乳児の肩の高さまで満たす。
【0074】
バスタブの周縁36は延伸し、2つの垂直方向で極めて頑丈で快適な丸みのあるハンドル37となり、男性及び女性の両方の保育者の指にも十分大きなフィンガーグリップスペース38を有する。これにより、バスタブを簡単に持ち上げることができ、乳児がこの中での沐浴を終えたときに水様の内容物を廃棄するのに好都合である。
【0075】
バスタブの周縁のすぐ下の内側スペース39は独自にデザインされ、魅力的に彩色したプラスチック成形の幾つかの海の生物の絵で設計することができる。これは、バスタブを乳児にとって魅力的で親しみやすいものにし、絵は保育者が乳児と会話をするための興味深い話題となるようにデザインされる。バスタブの設計にこれを含めることは、製造全体のコストによって決まる。
【0076】
収納中、バスタブは、おまるとその全ての付属品を入れておく第2の機能を果す。
【0077】
バスタブには、次のメッセージがある。
「たとえ1秒でも乳児をバスタブに放置してはいけません。」
【0078】
8ページの説明図 子供及び大人共同の便座
おまるを卒業した幼児のトイレ要求は、成長した幼児、すなわち就学前児童(2〜5歳)用に設計された子供サイズの便座で対処することができる。
【0079】
図8Aは、大人用プラスチック製便座4aの上にあり、便座カバー1が上がった位置にある子供サイズのプラスチック製便座5aの上面斜視図を示している。大人用便座5aは、便器の周縁の上にあり、該周縁により支持されている。図8Cは、便座とカバーとが、これらの取り付け部分から出ている円筒形突出部「ペグ」によりどのようにヒンジに取り付けられるかを示す断面図である。ヒンジ2a、3a、及び2b、3bは、機構上、ねじで便器にボルト締めされている。4aから出た2つのペグは、それぞれヒンジ2a及び3aに挿入され、一方4bから出たペグは、ヒンジ2b及び3bに挿入される。これらのヒンジにより、便座は連結部を中心に回転し、便座を上下に動かすことができる。
【0080】
子供用便座5aは、取り付け部分5から出る2つのペグがヒンジ2a及び3aに挿入される同様の機構を用いて、取り付け部分5により便器に取り付けられる。従って、子供用便座は、大人用便座の上にあって、大人用便座により支持されており、子供用便座を使用しないときには子供用便座を上げ、使用時には下げることができる。便器のカバーは、1cから出る単一のペグをヒンジ2b中に挿入し、1dから出る単一のペグをヒンジ2a中に挿入して取り付けられている。これにより、カバー1は、下りているときは両方の便座の上に折り重なり、図8Dに示すように便器を使用するときは上げられてタンクにもたせかけることができる。従って、大人と子供の両方の要求を満たす子供と大人併用の便座構造というものがある。
【0081】
子供用便座は、その中央便座穴5dが大人用便座の穴4dよりもずっと小さく、2歳から4、5歳までの就学前児童の小さい臀部に適合するように設計されている。平らで幅広の便座5aは、図8B2の断面図でも示す上向きの丸みのある周縁5b及び5cを有する。この便座には、中央便座穴の周辺近くに幾つかの小さいモールド成形穴5eがある。
【0082】
子供用便座をより快適にするために、図8Bで示したセルフシールのポリウレタン軟質発泡クッション6が、子供用便座の上に置かれるように設計されている。軟質発泡クッション6は、拡大した図8B1及び断面図8B2に示すように、ゴム製スタッド7により便座穴5eに取り付けられる。これは、上向きの周縁5b及び5cにより所定位置に保持される。クッション6は、便座を就学前児童にとって柔らかく、温かく、更に快適なものにする。防水クッションは、必要であれば洗濯のために取り外すことができ、長期間使用した後(数年後)に損傷した場合には取り替えることができる。
【0083】
図8Dは、持ち上げられて、タンクにもたせかけた便座カバーにもたせかけている子供用便座の側面斜視図を示しており、同時に子供用便座は、クッションを備えて所定位置に降ろされ、大人用便座の上にある。
【0084】
この図では、子供用便座は、プラスチック製の大人用便座の上に載っているだけである。しかしながら、子供用便座と設計が類似した軟質発泡クッションは、必要であれば大人用便座にも作ることもできる。これにより便座は、子供と大人の双方にとって極めて快適なものとなる。
【0085】
結論
各家庭又は公共施設のトイレに子供用便座があることにより、保育者はトイレ訓練を行う就学前児童のトイレの必要性に応じることが遙かに容易になるであろう。大人用便座は、就学前児童が座るのに適していない。発明者は、幼い子供が公衆トイレで用を足そうと、大人用便座の前端に座り、両手で周縁にしがみつき、大人用便器の大きい穴の中に落ちないかと怖がっているのを見たことがある。
【0086】
結局、乳児、幼児、及び就学前児童は、大人と同じようにトイレの必要性が満たされることが必要であると言える。彼らが話せるとしたら、おむつかぶれを起こす可能性のある尿で濡れたおむつを巻かれたくないと言うであろう。乳児は、長い間臀部に便がこびりつき、悪臭が鼻につくことによって不快になりたくないはずであろう。
【0087】
単に大人ではなく、乳児、幼児、及び就学前児童のトイレの必要性を与える設備及び装置を備えたトイレを最終的にはより多くの家庭が持つようになることが発明者の願いである。
【0088】
上述の装置の助けと、発明者の母親が行ったトイレ訓練術の効果的な促進により、生まれたときから又は早い年齢でのトイレ訓練の文化が、より多くの親及び保育者に採用されることを希望する。米国、カナダ、イギリス、ヨーロッパ、日本、アジア、及びオーストラリアなどの国々で、新米の母親及び保育施設の2分の1又は3分の1が早い年齢から乳児のトイレ訓練をすれば、おむつの世界の使用量は50%よりも大幅に削減されるであろう。
【0089】
9ページの説明図 モールド成形脚部レストを備えた携帯型乳児用おまるの装置1の形態3
図3B及び3Cにおけるような取り外し可能調節可能な隆起した脚部レストを備えた幼児用おまるは、図9Aに示すようにおまるにモールド成形された隆起した脚部レストに置き換えられ、その結果、脚部レストを調節可能にするのに必要とされる部分の必要性がなくなり、隆起した脚部プラットフォームが保持される。更に、乳児用おまるは、9A1で表記された小便跳ねよけと、9A2で表記された脚部支持プラットフォームと、9A3で表記された脚部ウィングと、仮出願図面の図1Cと同様のセルフシールのU字形ポリウレタン軟質発泡クッションのスタッドを受け入れるように設計された穴9A4とを有し、脚部支持プラットフォームは、9A5で表記された連結プレートで共に保持されている。
【0090】
モールド成形脚部レストを備えたおまるは、基本的に図3B及び3Cで示した乳児用おまるの形態2の他の特徴を全て有し、例えばバックレスト及びヘッドレスト、サイドガード、音楽ディスク、安全ベルト、おまる穴、おまるの足及び吸盤、小便跳ねよけ、並びにポリウレタン軟質発泡便座ライニングを受けるための穴などを有する。このおまるは、特に0〜12ヶ月の乳児をトイレ訓練するために設計されている。しかしながら、この脚部レストは、取り外しできないので、様々な大きさ及び脚の長さの乳児に適応させるように動かすことができず、従って、このおまる装置は、様々な大きさの乳児に適応するように成形される。
【0091】
ページ10の説明図 幼児/就学前児童用携帯型おまるの装置1の形態4
図1Aのような乳児用おまるは、より大きな幼児及び就学前児童のトイレ訓練される1.5から2/3/4歳に好適に形成することができ、この対象物を単独で使用することができる。この形態は、脚部レストも、音楽ディスクも、サイドガードも、シートベルトもなく低いバックレストと、ハンドルバーに延びた小便跳ねよけが備えられている。図10Aを参照する。小便跳ねよけ10A3のすぐ後部の上に配置されたハンドルバー10A5を設け、排尿又は排便の間に乗ることができる対象物にする場合には、おまるは、幼児/就学前児童にとって更に魅力的なものになる。またハンドルバーは、支えとして使用できる構造として、幼児がおまるに座り、おまるから立ち上がるのを容易にする。これらの幼児は頭及び側部の支持を必要としないので、バックレスト10A1はより低くされ、サイドガードはなく、軟質ウレタン発泡シートは保持されているが変更され(10A2参照)、柔らかく魅力的なクッション付きのトイレ装置を提供する。このトイレ装置は、便受ポット(10A4)と共に使用して浴室に置き、幼児又は就学前児童が単独で使用することができるようにする。トイレ装置は、少なくとも6つの吸盤付きの足を有し、幼児がそこから立ち上がり又はそこに座るときに構造物が動かないようにして、便受ポットの内容物がこぼれないようにする。これらの幼児は、既にトイレ訓練されているので、装置1の形態4、すなわち幼児/就学前児童用おまると呼ぶこの装置には音楽ディスクは必要ではない。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】おまるとその付属品。
【図2】幼児用おまるの組立部品。
【図3】乳児用おまるの組立部品。
【図4】乳児用おまるの調節可能な脚部レスト。
【図5】完全に組み立てた乳児用おまる。
【図6】移動可能な乳児用おまる及び幼児用おまる。
【図7】乳児用おまる/沐浴椅子及びバスタブ。
【図8】子供及び大人兼用便座。
【図9】モールド成形された脚部レストを有する乳児用おまる。
【図10】装置1の形態3、幼児/就学前児童用おまる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックレスト及びヘッドレストと、サイドガードと、前方小便跳ねよけを有するおまる穴と、おまる便座とを備えた、2ページの図面の図2A及び2Cに示すような、乳児(6〜12ヶ月)及び幼児(12〜18ヶ月)をトイレ訓練するのに好適な携帯型乳児/幼児用おまる。これは、おまるの形態1である。
【請求項2】
図3B及び3Cで見られるような、脚を高くし、乳児の膝を胸近くに引き寄せることができる脚部レストを備えた請求項1に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。脚は、取り外し可能調節可能な隆起した脚部プラットフォームによって持ち上げられ、該脚部プラットフォームの角度及び乳児の身体からの距離は、4ページの図面に示すように調節することができる。本おまるは、図示のように調節して、図3B及び図4A/4Bに示すような様々な大きさ及び脚の長さの乳児に適応させることができる。このおまるの形態2は、乳児(0〜10ヶ月)に使用される。
【請求項3】
図9Aに示すように、前記隆起した脚部レストが成形おまる構造体の一体化部分であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。(形態3)。
【請求項4】
適切な著作権のある音声及び音楽をディスク形式で図2Aの前記おまるに組み込み、又は別個のオーディオ機器として設けて、乳児に排尿及び/又は排便を促すのに必要な音の合図を与えるようにしたことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。
【請求項5】
乳児を固定するための安全ベルトを嵌合させるスロットを備えた請求項1、2又は3に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。
【請求項6】
図10Aのように前記脚部レストが取り外され、前記小便跳ねよけの後部にハンドルを備えたことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。前記おまるのこの形態4は、既にトイレ訓練された年長の幼児及び就学前児童が単独で前記おまるを使用することを可能にし促進するものである。
【請求項7】
使用中のおまるの前記便座に追加の支持を与える広いベース部及び頑丈な壁の便受ポットを備え、内容物を取り出し易くするための指及び手で握るハンドル及び注ぎ口を備えたことを特徴とする請求項1、2、3又は6に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。これにより、前記おまるはそのトイレ機能をあらゆる場所で使用することが可能になる。図6A、6B、6C、及び6D。
【請求項8】
図2A及び2Eのように、穴を有するおまるの足に調節可能な吸盤を付けて、前記おまるを木/ガラス製ベンチの上面、プラスチック、セラミック、金属のシンク及びタイルなどの種々の平坦で清浄な表面に取り付けることを可能にしたことを特徴とする請求項1、2、3又は6に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。前記吸盤付きの足は、大人用便器の様々な大きさの便座に適応する柔軟性を前記おまるに与えるように特別に設計され、これにより乳児又は幼児/就学前児童は自宅又は公衆トイレで大人用便器に直接排尿又は排便することが可能となり、従って、便受ポットを使用し且つ清浄にする必要性がなくなる。6ページのE及びFで説明する通りである。
【請求項9】
前記おまるのバックレスト及び便座に適合するように設計され、前記おまるを利用者にとって柔らかく、温かく、快適なものにする防水性セルフシールのU字形(例えば、ポリウレタンを使用)軟質発泡クッションを取り付ける様々な機構を備えたことを特徴とする請求項1、2、3又は6に記載の携帯型乳児/幼児用おまる。図2A、2B、2B1、及び2B2で使用された図示の機構は、前記ポリウレタン軟質発泡クッションからスタッドを受け入れるのに適切なポイントに好適な穴を有するおまるを含む。
【請求項10】
装置2の本発明を定義する前記請求項は、同様のセルフシールのポリウレタン軟質発泡クッションを備えた子供サイズの便座を、8ページの図8Aから図8Dに示すものと同じ便器上に大人用便座と共に取り付けて、自宅及び公衆トイレで子供並びに大人が同じ便器を使用できるようにしたものである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−523928(P2008−523928A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547082(P2007−547082)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【国際出願番号】PCT/AU2005/001914
【国際公開番号】WO2006/066316
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(507205391)
【Fターム(参考)】