説明

二酸化窒素生成装置、二酸化窒素生成方法、及び排ガス浄化装置

【課題】低温領域(例えば、酸化触媒が活性化されない200℃以下の温度域)で貴金属触媒を用いずにNOを生成し、排ガス中のNO濃度が容易に制御される二酸化窒素生成装置を提供する。
【解決手段】排ガス浄化装置100は、NOを吸着して保持するゼオライト12が配設され、NOをNOと反応させてNOを生成するNO生成装置10と、内燃機関であるディーゼルエンジンから排出された排ガス中のNOを酸化するオゾン供給装置20とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化窒素生成装置、二酸化窒素生成方法、及び排ガス浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、内燃機関等から排出される排ガスに含まれる窒素酸化物(NO)を浄化する方法として排ガス浄化触媒を用いた方法が広く実用化されている。
【0003】
例えば、ディーゼルなどリーン雰囲気でNOを浄化する方法として、NO吸蔵還元触媒(NSR)や、選択還元触媒(SCR)などを用いた技術が知られている。排出された排ガス中のNOは、内燃機関の燃焼室より排出される時点では、そのほとんどが一酸化窒素(NO)の状態である。そのため、NSRによる場合は、触媒にNOを吸蔵する過程でNOをNOに酸化する必要があり、またSCRによる場合は、NO/NO比を1/1にし、比1/1にすることで浄化率が高くなることが知られている。
【0004】
このように、排ガスの浄化にあたっては、ガス中のNOは二酸化窒素(NO)への酸化が必要とされている。NOをNOに酸化する技術として、酸化触媒が知られており、排ガス流通方向の上流側から酸化触媒、NSR又はSCRを配して、NSRやSCRに導入される前にNOをNOに酸化することが行なわれている。ところが,酸化触媒が働く温度域は、通常200℃以上であるため,200℃より低い温度域ではNOを酸化することができず、NSRやSCRを有効に機能させることができない。
【0005】
上記状況に関連する技術として、白金,パラジウムを担持した触媒を用いると、低温域において一酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO)に効率よく酸化できるとされている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、一酸化窒素(NO)を酸化する手法として、プラズマ放電やオゾンとの反応により二酸化窒素(NO)を生成する技術が広く知られている。例えば、NOを含む排ガスをプラズマリアクタに通過させることでNOを生成してNO吸着触媒層に吸着し、NO吸着触媒層に接触するNO選択還元触媒層でNOを還元浄化する排ガス浄化システムが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−155204号公報
【特許文献2】特開2004−290965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の技術のうち、白金,パラジウムを担持した触媒では、200℃における二酸化窒素(NO)への転化率が20%前後に過ぎず、200℃より低い温度域では、その活性はさらに低下して、NOを生成できない。また、貴金属を用いる点で、コスト的にも不利である。
【0009】
また、プラズマリアクタにより二酸化窒素(NO)を生成させる方法では、NO吸着触媒層にNOが吸着されるが、吸着層から吸着したNOを放出させるのは熱拡散と濃度勾配の原理を用いており、NO吸着量や温度の影響を強く受け、特に低温域において、NOの吸着−放出を制御するのは困難と考えられる。
【0010】
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、低温領域(例えば、酸化触媒が活性化されない200℃以下の温度域)において、貴金属触媒を用いずに、二酸化窒素(NO)を生成し、排ガス中のNO濃度が容易に制御される二酸化窒素生成装置及び二酸化窒素生成方法、並びに排ガス中のNO浄化能に優れた排ガス浄化装置を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、以下の知見を得て、該知見に基づいて達成されたものである。即ち、
一酸化窒素(以下、NOと略記することがある。)や二酸化窒素(以下、NOと略記することがある。)は、そのままでは低温域で吸着材料に吸着等させて保持し難い性質があるが、NOまで酸化されると吸着力が高くなるため、吸着材料に吸着等しやすくなり、しかもNOは低温域でもNOと反応しやすく、NOを生成、放出しやすい。
【0012】
本発明の第1の態様に係る排ガス浄化触媒は、一酸化窒素を二酸化窒素より高次の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、前記酸化により生成された前記高次の窒素酸化物を保持する高次窒素酸化物保持材を有し、一酸化窒素が供給されたときに、供給された一酸化窒素を、前記高次窒素酸化物保持材に保持されている前記高次の窒素酸化物と反応させて二酸化窒素を生成する二酸化窒素生成手段と、を設けて構成されたものである。
【0013】
NOを直接酸化させることでNOが生成されるが、第1の発明においては、高次窒素酸化物保持材にあらかじめ保持された、二酸化窒素より高次の窒素酸化物〔例えば、NO、HNO、N〕にNOを反応させることによって、温度環境に拘わらず、NOが容易に生成される。すなわち、
第1の発明においては、排ガス中に含まれるNOを二酸化窒素より高次の窒素酸化物に酸化するための酸化手段を有し、酸化されて生成した高次の窒素酸化物は高次窒素酸化物保持材に保持されると共に、既に高次窒素酸化物保持材に高次の窒素酸化物が保持された状態にあるときには、排ガス中に含まれたNOは、保持された状態にある高次の窒素酸化物と反応して、二酸化窒素(NO)となって外部に放出される。
【0014】
特に、高次窒素酸化物保持材に保持されている高次の窒素酸化物の保持量が少ないあるいは保持された状態にないときには、外部から供給された一酸化窒素は酸化手段により酸化されて二酸化窒素より高次の窒素酸化物(例えばNO)として高次窒素酸化物保持材に蓄えられ、逆に高次窒素酸化物保持材が保持量を充足しているときには、酸化手段を停止し、保持されている高次の窒素酸化物をNOに作用させて酸化し、NOをNOとして放出する。
【0015】
NOとNOとが反応してNOを生成する反応は、低温域で比較的容易に進行するため、排ガス中のNO成分の浄化を低温域で行なうことができる。例えば浄化触媒を設けて排ガスを浄化する排気系統において、触媒温度の高低に関わらず、安定的にNOの排出が抑えられ、NO浄化能を安定的に保つことができる。
【0016】
NOを酸化する酸化手段としては、オゾンを供給するオゾン供給装置を使用することができる。この場合、NOは、下記式に示すように、高次の窒素酸化物に酸化される。三酸化窒素は、イオンであってもよい。
NO +O → NO + O ・・・(1)
NO + O → NO+ O ・・・(2)
NO + 2O → NO + 2O ・・・(3)
【0017】
高次窒素酸化物保持材としては、ゼオライトが好ましく使用される。例えばNOで表わされる三酸化窒素は、ゼオライトに吸着されやすく、比較的多量のNOをゼオライト内に長期に亘って安定的に保持することができる。
【0018】
また、酸化手段でオゾンによりNOを酸化させる場合、一酸化窒素の量に対して2倍モル以上のオゾンを付与して一酸化窒素を酸化することが好ましい。オゾンによりNOを生成する場合、上記式(1)及び(2)に示されるように、1モルのNOから1モルのNOが生成され、生成NOからも等モルのNOが生成されるため、両式から式(3)が導き出されるように、一酸化窒素と等モルのNOが得られることになる。したがって、式(3)に示されるように、一酸化窒素の2倍モル以上のオゾンを与えることが、NOからのNOの生成性の点で好ましい。
【0019】
二酸化窒素生成手段は、一酸化窒素を、該一酸化窒素の2倍モル以上の高次の窒素酸化物と反応させて二酸化窒素を生成する態様が好ましい。ゼオライトなどの高次窒素酸化物保持材に保持された例えばNOは、気相でNOと反応して、下記の反応式
2NO + NO → 3NO+ O2−
で示されるように、1モルのNOに2モルのNO成分が反応し、NOに対して3倍モルのNOが生成される。このとき、NOは、NO成分に比べて吸着力が弱いため、NOはその生成と同時に放出されることになる。
【0020】
本発明の第1の態様に係る二酸化窒素生成装置は、一酸化窒素を検出する第1の検出手段と、前記高次の窒素酸化物を検出する第2の検出手段と、二酸化窒素生成手段から排出されたガス中の一酸化窒素又は前記高次の窒素酸化物の含有量が閾値以上であるか否かを判定する判定手段と、判定手段によりガス中の一酸化窒素含有量が閾値以上であると判定されたときには、酸化手段はオゾンを供給し、判定手段によりガス中の高次の窒素酸化物含有量が閾値以上であると判定されたときには、酸化手段によるオゾンの供給を停止する制御を行なう制御手段と、を更に設けて構成することができる。
【0021】
第1の態様においては、NOを検出する第1の検出手段と高次の窒素酸化物を検出する第2の検出手段とを設け、二酸化窒素生成手段を通過した排ガス中に閾値以上のNOが検出されたとき、すなわち酸化処理されないNO量が多いと判定されたときには、酸化手段からオゾンを供給して、NOを三酸化窒素等の高次の窒素酸化物に酸化して高次窒素酸化物保持材に蓄えるようにし、また二酸化窒素生成手段を通過した排ガス中に閾値以上の高次の窒素酸化物が検出されたとき、すなわち高次窒素酸化物保持材への高次の窒素酸化物の保持量が飽和に達していると判定されたときには、酸化手段によるオゾンの供給を停止し、NOは高次窒素酸化物保持材に保持されている高次の窒素酸化物により酸化され、NOとして放出される。このように、オゾンの供給量を排ガス中の組成に応じて調整することにより、NOの放出をコントロールすることができる。
【0022】
上記のように、オゾン等の供給により高次窒素酸化物保持材に蓄えられた二酸化窒素より高次の窒素酸化物は、NOを流通しなければNO等の高次の窒素酸化物の状態で保持され、NOをNOとして放出させたいときには、NOを保持された状態の高次の窒素酸化物と反応させることにより、低温域でもNOを放出することが可能である。
【0023】
本発明の第2の態様に係る排ガス浄化装置は、内燃機関から排出された排ガスが供給される前記第1の態様に係る二酸化窒素生成装置と、排ガスの流通方向における二酸化窒素生成装置の下流に配置された排ガス浄化触媒と、を設けて構成されたものである。
【0024】
第2の態様に係る排ガス浄化装置は、上記の第1の態様に係る二酸化窒素生成装置を設けて構成されているので、排ガス浄化触媒の温度がNO浄化が可能な温度に達していない運転状態にある場合であっても、内燃機関から排出された排ガス中のNOのNOへの酸化処理が行なわれ、排ガスが浄化されないまま排出されるのが防止される。
【0025】
次に、本発明の第3の態様に係る二酸化窒素生成方法は、一酸化窒素を二酸化窒素より高次の窒素酸化物に酸化する酸化工程と、酸化により生成された高次の窒素酸化物を高次窒素酸化物保持材に保持すると共に、一酸化窒素が供給されたときには、供給された一酸化窒素を、高次窒素酸化物保持材に保持されている高次の窒素酸化物と反応して二酸化窒素を生成する二酸化窒素生成工程と、を設けて構成されたものである。
【0026】
第3の発明においては、前記第1の発明に係る二酸化窒素生成装置における場合と同様に、排ガス中に含まれるNOを二酸化窒素より高次の窒素酸化物に酸化するための酸化処理が行なわれ、酸化されて生成した高次の窒素酸化物は高次窒素酸化物保持材に保持されると共に、既に高次窒素酸化物保持材に高次の窒素酸化物が保持された状態にあるときには、排ガス中に含まれたNOは、保持された状態にある高次の窒素酸化物と反応し、二酸化窒素(NO)となって外部に放出される。これにより、NOとNOとが反応してNOを生成する反応が低温域で比較的容易に進行するため、排ガス中のNO成分の浄化を低温域で行なうことができる。
【0027】
第3の態様に係る二酸化窒素生成方法において、二酸化窒素生成工程は、生成された二酸化窒素を含む二酸化窒素含有ガス中の一酸化窒素含有量が閾値以上であるときには、高次の窒素酸化物を高次窒素酸化物保持材に保持し、二酸化窒素含有ガス中の高次の窒素酸化物含有量が閾値以上であるときには、供給された一酸化窒素を、高次窒素酸化物保持材に保持されている高次の窒素酸化物と反応させるように構成された態様が好ましい。
【0028】
第3の態様に係る二酸化窒素生成方法においても、前記第1の態様における場合と同様に、高次窒素酸化物保持材を通過した排ガス中に閾値以上のNOが含まれるとき、すなわち酸化処理されないNO量が多いときには、例えばオゾンの供給により、NOを三酸化窒素等の高次の窒素酸化物に酸化して高次窒素酸化物保持材に蓄えるようにし、また高次窒素酸化物保持材を通過した排ガス中に閾値以上の高次の窒素酸化物が含まれるとき、すなわち高次窒素酸化物保持材への高次の窒素酸化物の保持量が飽和に達しているときには、例えばオゾンの供給を停止し、排ガス中のNOは高次窒素酸化物保持材に保持されている高次の窒素酸化物との反応により酸化され、NOとして放出される。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、低温領域(例えば、酸化触媒が活性化されない200℃以下の温度域)において、貴金属触媒を用いずに、二酸化窒素(NO)を生成し、排ガス中のNO濃度が容易に制御される二酸化窒素生成装置及び二酸化窒素生成方法を提供することができる。また、
本発明によれば、排ガス中のNO浄化能に優れた排ガス浄化装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態に係る排ガス浄化装置の全体構成を示す概略平面図である。
【図2】本実施形態に係る排ガス浄化装置の運転時に実行される制御ルーチンを示す流れ図である。
【図3】本実施例で使用したモデルガス実験系の構成を示す概略構成図である。
【図4】本実施例におけるブランク実験の結果を示すグラフである。
【図5】本実施例におけるNO吸着放出実験の結果を示すグラフである。
【図6】NO吸着材の温度とNO生成量との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して、本発明の二酸化窒素生成装置の実施形態について詳細に説明すると共に、該説明を通じて、本発明の二酸化窒素生成方法、及び前記二酸化窒素生成装置を備えた本発明の排ガス浄化装置の実施形態についても詳述する。なお、下記の実施形態において、排ガスを排出する内燃機関については、特に制限されるものではなく、一酸化窒素(NO)を含有する排ガスを排出する内燃機関であればよい。
【0032】
本発明の実施形態にかかる二酸化窒素生成装置及び二酸化窒素生成方法、並びにこれらを用いた排ガス浄化装置を図1〜図2を参照して説明する。本実施形態は、NOの酸化手段にオゾン供給装置を用意し、NOにオゾンを反応させて高次の窒素酸化物としてNOを生成し、NOを排ガス中のNOに作用させてNOを生成するように構成したものである。
【0033】
図1に示すように、本実施形態に係る排ガス浄化装置100は、NOからNOを生成するNO生成装置10と、内燃機関であるディーゼルエンジンから排出された排ガス中のNOを酸化する酸化手段であるオゾン供給装置20と、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒(NSR)を備えた浄化装置30と、制御装置(ECU)50とを備えている。図1は、本実施形態に係る排ガス浄化装置の全体構成を示す概略平面図である。
【0034】
NO生成装置10は、内燃機関であるディーゼルエンジンに一端で接続された排ガス配管40の他端と接続されており、ディーゼルエンジンから排出された排ガスが排ガス配管40を流通して供給されるようになっている。
【0035】
NO生成装置10は、内部に排ガス配管40から流入した排ガスが流通するガス流路(不図示)を有しており、そのガス流路の途中に高次窒素酸化物保持材の例として、NO吸着材として機能するゼオライト12がハニカム構造に配設されている。本実施形態では、ゼオライトは、三酸化窒素であるNO(高次の窒素酸化物)を吸着し、吸着されているNOを、排ガス配管40から流入する排ガス中のNOと反応させることでNOを生成し、排ガス中のNOはNOとして浄化装置30に送られるようになっている。
【0036】
本実施形態のゼオライト12は、銀(Ag)が担持されたβ型ゼオライト(Ag/BEA)の粉末をハニカムにウォッシュコートしたものである。NOを放出する原理については、下記のように推定される。すなわち、
排ガス中のNOが後述するようにオゾン酸化により三酸化状態(NO)まで酸化されると、酸化生成したNOはゼオライトに吸着し、NOが流入したときには、下記反応式に示されるようにNOを放出する。
2(NOad + NO ⇒ 3NO+ O2− ・・・(4)
このとき、ゼオライト12は、排ガス配管中を流通する排ガス中のNOを吸着しており、NOの状態はNOを濃縮して保持している状態と捉えられる。つまり、NOはNOの状態で吸着〔(NOad〕され、NOと反応してNOとして排出される場合、上記反応式に示すように、NOの3倍モルに相当する量のNOが排出される。
【0037】
また、上記反応式のNOが排出される右方向への反応は、比較的低温域で進行するため、例えば、ディーゼルエンジンから排出される排ガスの温度が比較的低く、従って浄化触媒の温度が浄化に必要な温度域に達しないために、浄化不充分な状態にある排ガスが排気系外に排出されるのが解消される。これにより、浄化触媒の温度に依らず、優れたガス浄化能が得られ、浄化効率も向上する。
【0038】
ゼオライトとしては、β型(BEA型)、ZSM−5型などを使用することができ、プロトン(H)などのほか、ナトリウム(Na)、セシウム(Ce)、銀(Ag)、鉄(Fe)などが担持されていてもよい。
【0039】
本実施形態で用いたゼオライトのほか、NO吸着材としては、NOなどの所望とする高次の窒素酸化物を吸着等して保持できるものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、多孔体(メソポーラスシリカ(FSM、MCM等)、酸性白土、活性炭など)、金属酸化物(活性アルミナ、酸化チタン、酸化バリウム、酸化カリウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化バナジウム、酸化コバルトなど)などが用いられる。
【0040】
ゼオライト等のNO吸着材(高次窒素酸化物保持材)は、ハニカム状、粉末状、顆粒状、ペレット状等のものを装填することにより設けられてもよい。
【0041】
ゼオライト等のNO吸着材の量は、流通する排ガス量や排ガス中の単位容積当たりのNO量などに応じて選択することができる。
【0042】
オゾン供給装置20は、図1に示すように、装置本体とオゾン流通管を介して接続されたオゾン供給弁22と、オゾンを噴射する噴射ノズル24とを備えており、ディーゼルエンジンから排出された排ガス中のNOを酸化する酸化手段として配設されている。また、オゾン供給装置20は、ECU50と電気的接続されており、ECUからの制御信号によりオゾン供給弁22等の動作が制御され、オゾンの供給タイミングや供給量がコントロールされている。
【0043】
オゾン供給装置は、排気ガス中にオゾンを供給できるものであれば、特に制限なく、公知の構成を有するものを適宜選択して使用することができる。公知の構成として、例えば、水電解法、プラズマ法などによりオゾンを生成する方法等を適用し、オゾンの供給を行なうことができる。
【0044】
NOから酸化生成される高次の窒素酸化物としては、NO又はその塩、N、HNOなどを挙げることができ、前記塩としては金属塩(例:AgNO、Fe(NO、NaNO、CsNOなど)が挙げられる。NOは、三酸化窒素に酸化されて高次の窒素酸化物として保持された態様が好ましい。三酸化窒素は、NOの酸化物であるNOに比べ、NO吸着材に吸着されやすく、吸着状態で安定的に保持することが可能である。
【0045】
浄化装置30は、NO生成装置10に一端で接続されたガス排出管14の他端が接続されており、NO生成装置10を通過した排ガスがガス排出管14を通じて流入するようになっている。
【0046】
浄化装置30は、排ガス浄化触媒の例として、NO吸蔵還元型の排ガス浄化触媒(NSR)を備えており、主として排ガス中の窒素酸化物の浄化を担う。本発明においては、排ガス流通方向における該浄化装置の上流側に、NO生成装置10が配置されているので、ディーゼルエンジンの駆動開始後の間もない時間帯など、触媒温度が浄化に必要な所定の温度(例えば200℃)に未だ到達していない場合でも、NOからNOを安定的に放出することが可能である。
【0047】
浄化装置30は、従来公知の構造や浄化形態に構成することができ、例えば、白金(Pt)やロジウム(Rh)等の貴金属、アルカリ金属やアルカリ土類金属などを触媒として含み、該触媒を含む層が一層又は二層構造に形成された排ガス浄化触媒などであってもよい。
【0048】
NO生成装置10と浄化装置30とを連通するガス排出管14には、NO生成装置10から排出された排ガス中のNO濃度を検出する第1の検出手段の例であるNO濃度検出センサ16と、該排ガス中のNO濃度を検出する第2の検出手段の例であるNO濃度検出センサ18とが、その管壁に取り付けられている。NO濃度検出センサ16及びNO濃度検出センサ18は、ECU50と電気的に接続されており、任意のタイミングで排ガス中のNO濃度、NO濃度を取り込めるようになっている。これらのNO濃度検出センサ16及びNO濃度検出センサ18によって、NO生成装置10におけるNO吸着材等の高次窒素酸化物保持材(本実施形態ではゼオライト)中に吸着されているNOの吸着量を把握することができる。
【0049】
すなわち、NO濃度検出センサ16及びNO濃度検出センサ18による検出により、NO生成装置10から送られた排ガス中のNO濃度が閾値以上に達しているときには、NO生成装置10のNO吸着材(本実施形態ではゼオライト)に吸着されているNOがなくなったか又は不足していることを示し、また排ガス中のNO濃度が閾値以上に達しているときには、NO吸着材(本実施形態ではゼオライト)でのNO吸着が飽和状態に達していることを示す。
【0050】
制御装置(ECU)50は、図1に示すように、オゾン供給装置20、NO濃度検出センサ16、及びNO濃度検出センサ18と電気的に接続されると共に、ディーゼルエンジンに備えられた各種センサと電気的に接続されている。これにより、所望のタイミングで所望量のオゾンが排ガス中に供給されると共に、排ガス中のNOに対するオゾン量を調節することができる。
ECU50は、エンジン制御、例えば排ガス中の成分組成や排出量等に関連する制御動作にあわせて、オゾン供給装置20のオゾン供給弁、NO濃度検出センサ16、及びNO濃度検出センサ18の動作が制御される構成にすることができる。
【0051】
本実施形態の排ガス浄化装置100は、エンジンと共に設置されている自動車のイグニッションスイッチ(IG)のオンにより起動し、NO生成装置10中のゼオライト12に吸着されたNOの吸着量が少ない状態にあるか、あるいはほぼ未吸着状態にあるときには、オゾン供給装置20からオゾンの供給を開始し、オゾン供給弁22より排ガス排管40ヘオゾンが供給されることで、内燃機関であるエンジンから排出された排ガス中に含まれるNO(NO、NO)は、三酸化窒素であるNOまで酸化される。酸化生成したNOは、NO吸着部であるゼオライト12に流入にして吸着される。ゼオライト12では、NOは安定的に保持されるため、オゾン供給を行なっている間はNOが下流に配置された浄化装置30に流入するのが抑えられている。そして、ゼオライト12におけるNOの吸着量が飽和状態あるいはそれに近い状態に達すると、オゾン供給装置20からのオゾンの供給が停止される。オゾンの供給を停止すると、排気ガス中のNO、NOの酸化は進行しなくなり、エンジンから排出された排ガス中のNO及びNOは、NO吸着部であるゼオライト12に流入する。NOが流入すると、ゼオライト12に吸着されているNOと反応してNOを生成し、NOは比較的吸着力が低いため、NO生成と共に脱離し、NOはNOの形態で下流の浄化装置30に流通する。
このように、NOは、NOと容易に反応してNOを生成するため、例えばエンジン始動時などの浄化装置30の触媒温度が暖まっていない低温状態でも、NOはNOに酸化した状態で浄化装置30に送られるので、排ガス浄化システム全体として、温度環境に依存せずに安定的に排ガス中のNOx浄化能を保つことが可能になる。
【0052】
以下、本実施形態に係る排ガス浄化装置100における制御ルーチンのうち、NO生成装置10のガス流通方向上流に配置されたオゾン供給装置20によるオゾンの供給タイミング等を制御する制御ルーチンを中心に、図2を参照して説明する。
【0053】
イグニッションスイッチ(IGスイッチ)のオンにより、制御装置50の電源がオンされてシステムが起動すると、図2に示す制御ルーチンが実行される。なお、システムの起動は、自動で行なう以外に手動で行なうようにしてもよい。
【0054】
本ルーチンが実行されると、まずステップ100において、内燃機関であるエンジンからのNO排出量及び浄化装置30の浄化触媒の温度等の内燃機関情報が取り込まれ、次のステップ120でNO吸着材であるゼオライト12中のNO量(ここではNO量)が算出される。なお、IGスイッチが入った直後の場合、ステップ120では、前回の内燃機関運転時の最後の値を内部メモリーより読み出す。
【0055】
次のステップ140において、ステップ100及び120で取り込まれた値を用いて、NO吸着放出運転が可能な運転領域か否かを、あらかじめECU50に記憶されているNO吸着放出運転可能条件のマップ値と比較することで判定し、NO吸着放出運転が可能であると判定されたときには、ステップ160に移行して、NO濃度検出センサ18の検出値が取り込まれる。
【0056】
ステップ180において、NO(ここではNO)の吸着が可能か否かが、ステップ100及び120で取り込まれた値を用いて、あらかじめECU50に記憶されているNO吸着可能量のマップ値と比較することでNO吸着可能量を算出し、NO吸着可能量が所定値Q以上であってNO吸着可能と判定されたときには、ステップ200においてNO吸着運転が選択され、次のステップ220においてオゾン供給装置20からオゾンの供給が開始される。そして、再びステップ100に戻り、同様の制御が継続されながら、ステップ180においてNOが吸着されないと判定されたときには、ステップ280に移行する。
【0057】
ステップ140において、NOの吸着放出運転域にないと判定されたときには、ステップ240でオゾン添加中であるか否かが判定される。ステップ240において、オゾン添加中と判定されたときには、ステップ260でオゾンの添加を停止した後、本ルーチンを終了する。また、オゾン添加を行なっていないと判定されたときには、そのまま本ルーチンを終了する。
【0058】
ステップ280に移行後は、NO放出運転に切り替えられ、次のステップ300でオゾン供給装置20からのオゾンの供給を停止し、本ルーチンを終了する。
また、IGスイッチがオフされたときには、次回の運転時にそなえて、現在のゼオライト12中のNO量が内部メモリーに記録される。
【0059】
上記の実施形態では、高次窒素酸化物保持材であるNO吸着材として、β型ゼオライトに銀(Ag)を担持した場合を中心に説明したが、Ag以外の鉄(Fe)等の他の金属を担持したβ型ゼオライトを用いた場合も同様の結果が得られた。また、β型ゼオライト以外にも、ZSM−5型などを用いた場合も同様の効果を奏することができる。

【実施例】
【0060】
以下、本発明について下記の試験を実施し、本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、その主旨を越えない限り、以下の試験に限定されるものではない。
【0061】
始めに、オゾンの供給量を制御することによるNOの吸着とNOの放出特性との関係を明らかにするため、モデルガスを用いた試験を行なった。図3は、本試験に用いたモデルガス実験系を示す図である。
【0062】
−モデルガス実験系−
このモデルガス実験系は、ガスボンベを備えたモデルガス調製装置と、オゾン発生器と、NO吸着部であるNO吸着材と、温度調節器が接続され、NO吸着材を温調するための電気炉と、ガス分析装置としてオゾン分析計及びガス成分を分析するガス分析計とを設けて構成されている。
【0063】
まず、モデルガス調製装置で下記の組成の模擬ガスを調製し、NO吸着材が充填された反応管(NO吸着部)へ模擬ガスを供給した。この反応管は、電気炉により温度を調整できるようになっている。反応管のNO吸着部の上流側には、オゾン発生器が設けられており、このオゾン発生器により生成されたオゾンを、模擬ガスが供給された反応管に供給した。反応管(NO吸着部)から流出したガスの一部は、ガス流通方向下流に配置されたオゾン分析計及びガス分析計で順次採取され、採取されなかった残ガスはそのまま排気した。
【0064】
前記模擬ガスのNO吸着材への供給は、下記の条件にて行なった。
<供給条件>
・NO吸着材:Ag/BEAゼオライト
・温度:100℃
・模擬ガス流量:5L/min
・ガス組成:
(1)NO=100ppm、HO=2%、O=20%、O=0ppm、Nバランス
(2)NO=100ppm、HO=2%、O=20%、O=300ppm、Nバランス
【0065】
NO量は、下記の式に基づいて、NO吸着材1g当たりのNO量[mol]として算出した。
NO量 = (ガス分析計測定値[ppm]×ガス流量[L/min]×試験時間[min]/NO吸着材の質量[g])/22.4[L/mol]
【0066】
−ブランク試験−
ここで、NO吸着材を充填していないブランクの反応管に室温で上記のガス組成(1)、ガス組成(2)をそれぞれ流通した場合について説明する。図4は、このブランク試験での結果を示す。
【0067】
初めに、NO吸着材が充填されていない反応管へガス組成(1)の混合ガスを流通し、1分後にオゾン供給を開始することで、ガス組成(2)に切り替え、6分後に再びオゾン供給を停止し、ガス組成(1)に切り替えた。図4に示すように、ガス組成(1)を流通した場合、NO=90ppm、NO=10ppmであり、NOは一部酸化されてNOとなっていた。ここで、オゾンの供給を開始すると、NO、NOは検出されず、NOが検出された。その後、オゾンの供給を停止し、再びガス組成(1)を流通したときには、停止直後はNOが検出されるが、約2分でほぼ定常値となり、再びNO量が増加した。このように、オゾンが共存することで、NOはNOまで酸化されることがわかる。
【0068】
−NO吸着放出試験−
次に、NO吸着材を100℃に保持して、ガス組成(1)、ガス組成(2)の模擬ガスを30分間隔で交互に流通した場合について説明する。図5は、NO吸着放出試験における出ロガス濃度を示している。
【0069】
NO吸着材が充填された反応管(NO吸着部)へガス組成(1)の模擬ガスの流通を開始すると、出ロガスの組成は、NO:95ppm、NO=5ppmとなり、NOはほとんど吸着されずにそのまま流出した。流通開始から30minでオゾン(O)を300ppm添加することで、ガス組成(2)の模擬ガスに切り替えると、出ロガスにNO、NOは検出されなくなり、オゾンの供給開始後のA分後からNOが検出され始めた。また、オゾンの供給開始からB分後にNOは100ppm近くに達した。オゾンの供給からC分後にオゾンの供給を停止し、再びガス組成(1)の模擬ガスを流通すると、オゾン停止直後からNO濃度が急激に増加し、D分間はNOが200ppm以上放出された(ガス分析装置のNO検出上限は200ppm)。その間、NOは、検出されなかった。その後、NO濃度が低下し始めると、NOが検出され始め、E分後にはNO=90ppm、NO=10ppmに達した。オゾン停止からF分後に再び、オゾンの供給を開始すると、1回目と同様に、NO、NOは検出されなくなり、オゾンの供給開始からG分後にNOが検出され始めた。但し、1回目のサイクルとは異なり、NO濃度が一定になるのは早く、オゾンの供給開始からH分後に100ppm近くで一定となった。オゾンの供給開始からJ分後にオゾン供給を再び停止し、ガス組成(1)の模擬ガスを流通すると、1回目と同様の挙動を示した。確認のため、前記同様のサイクルを再度繰り返し行なっても、2回目のサイクルとほぼ同様の結果を示した。
【0070】
上記の結果から次のように説明できる。
NOは、オゾンが共存することで、NOまで酸化された。NOは、NO吸着材に吸着され、B分の流通で飽和に達した。NOが吸着した状態でオゾンの供給を停止すると、NO吸着材へNOが流入し、NOが流入すると、NO吸着材に吸着されていたNOと直ちに反応してNOを生成し、放出された。
上記では、NO吸着材の温度を100℃という比較的低温に保った状態でNOからNOを安定的に生成し、放出することができた。これにより、例えば内燃機関の始動直後などガス浄化用の浄化触媒などが浄化可能な温度に到達していない状況下でも、内燃機関から排出されたNOをNOにして排出することが可能であり、温度依存しないNO浄化能を有する排ガス浄化システムを構築することができる。
【0071】
Ag/BEAゼオライトに吸着したNOは、NOを流通すると速やかに反応してNOを生成するが、NOが共存しないN雰囲気ではNOのまま一部は脱離するものの多くはNO吸着材に吸着されたまま保持することが可能である。NOを吸着させた状態でN中で昇温すると、100〜300℃でNOとして放出され、150〜500℃でNOに分解されて放出される。したがって、NO吸着材に保持されたNOを熱的に脱離させようとすると高温が必要であるが、吸着しているNOはNOと反応させると室温下でも速やかに反応し、NOとしてほぼ全量が放出することができる。
【0072】
また、図6に示すように、NOの生成量は、NO吸着材の温度が低いほど多くなる傾向にあり、上記試験では100℃での結果を示したが、さらに低い温度領域でもNOの生成を良好に行なうことができる。
【符号の説明】
【0073】
10・・・NO生成装置
12・・・ゼオライト(高次窒素酸化物保持材であるNO吸着材)
16・・・NO濃度検出センサ
18・・・NO濃度検出センサ
20・・・オゾン供給装置
22・・・オゾン供給弁
30・・・浄化装置
50・・・制御装置(ECU)
100・・・排ガス浄化装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一酸化窒素を二酸化窒素より高次の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、
前記酸化により生成された前記高次の窒素酸化物を保持する高次窒素酸化物保持材を有し、一酸化窒素が供給されたときに、供給された一酸化窒素を、前記高次窒素酸化物保持材に保持されている前記高次の窒素酸化物と反応させて二酸化窒素を生成する二酸化窒素生成手段と、
を備えた二酸化窒素生成装置。
【請求項2】
前記高次の窒素酸化物が、三酸化窒素である請求項1に記載の二酸化窒素生成装置。
【請求項3】
前記酸化手段は、一酸化窒素を酸化するオゾンを供給するオゾン供給装置である請求項1又は請求項2に記載の二酸化窒素生成装置。
【請求項4】
前記高次窒素酸化物保持材は、ゼオライトである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の二酸化窒素生成装置。
【請求項5】
前記酸化手段は、一酸化窒素の2倍モル以上のオゾンを供給して一酸化窒素を酸化する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の二酸化窒素生成装置。
【請求項6】
前記二酸化窒素生成手段は、一酸化窒素と該一酸化窒素の2倍モル以上の前記高次の窒素酸化物とを反応させて二酸化窒素を生成する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の二酸化窒素生成装置。
【請求項7】
一酸化窒素を検出する第1の検出手段と、
前記高次の窒素酸化物を検出する第2の検出手段と、
前記二酸化窒素生成手段から排出されたガス中の一酸化窒素又は前記高次の窒素酸化物の含有量が閾値以上であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりガス中の一酸化窒素含有量が閾値以上であると判定されたときには、前記酸化手段はオゾンを供給し、前記判定手段により前記ガス中の高次の窒素酸化物含有量が閾値以上であると判定されたときには、前記酸化手段によるオゾンの供給を停止する制御を行なう制御手段と、
を更に備えた請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の二酸化窒素生成装置。
【請求項8】
内燃機関から排出された排ガスが供給される請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の二酸化窒素生成装置と、
前記排ガスの流通方向における前記二酸化窒素生成装置の下流に配置された排ガス浄化触媒と、
を備えた排ガス浄化装置。
【請求項9】
一酸化窒素を二酸化窒素より高次の窒素酸化物に酸化する酸化工程と、
前記酸化により生成された前記高次の窒素酸化物を高次窒素酸化物保持材に保持すると共に、一酸化窒素が供給されたときには、供給された一酸化窒素を、前記高次窒素酸化物保持材に保持されている前記高次の窒素酸化物と反応させて二酸化窒素を生成する二酸化窒素生成工程と、
を有する二酸化窒素生成方法。
【請求項10】
前記二酸化窒素生成工程は、生成された二酸化窒素を含む二酸化窒素含有ガス中の一酸化窒素含有量が閾値以上であるときには、前記高次の窒素酸化物を高次窒素酸化物保持材に保持し、前記二酸化窒素含有ガス中の高次の窒素酸化物含有量が閾値以上であるときには、供給された一酸化窒素を、前記高次窒素酸化物保持材に保持されている前記高次の窒素酸化物と反応させる請求項9に記載の二酸化窒素生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−159029(P2012−159029A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18781(P2011−18781)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】