作業機
【課題】 稼働率を高めることができる作業機を提供する。
【解決手段】 作業機10は、機体11にエンジン12を備え、エンジン12の下方に動力伝達部13を備え、動力伝達部13にエンジン12を連結し、動力伝達部13の前部14に左右のロータリ部15,16を着脱自在に備え、動力伝達部13の後部18に左右の駆動輪22,23連結したものである。この作業機10は、左ロータリ部15と左オーガ部35とを交換可能に構成し、かつ、右ロータリ部16と右オーガ部36とを交換可能に構成し、交換した左右のオーガ部35,36を回転させて雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の外方に向けて送り出すものである。
【解決手段】 作業機10は、機体11にエンジン12を備え、エンジン12の下方に動力伝達部13を備え、動力伝達部13にエンジン12を連結し、動力伝達部13の前部14に左右のロータリ部15,16を着脱自在に備え、動力伝達部13の後部18に左右の駆動輪22,23連結したものである。この作業機10は、左ロータリ部15と左オーガ部35とを交換可能に構成し、かつ、右ロータリ部16と右オーガ部36とを交換可能に構成し、交換した左右のオーガ部35,36を回転させて雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の外方に向けて送り出すものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耕耘用のロータリ部を備え、ロータリ部を回転することで土壌を耕耘する作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
耕耘機のなかには、機体の略中央にエンジンを備え、このエンジンの下方から前方に向けて動力伝達部を延ばし、この動力伝達部の前端部から左右側にロータリ軸を延ばし、これらのロータリ軸に左右の耕耘爪を備え、これらの耕耘爪の後方に左右の走行車輪を備えるとともに、耕耘爪の前方に走行補助輪を備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平6−125603号公報
【0003】
特許文献1の耕耘機によれば、エンジンを駆動することにより、エンジンの回転を動力伝達部を介して左右のロータリ軸に伝えるとともに走行車輪に伝え、左右の耕耘爪および走行車輪を回転させる。
耕耘機を走行車輪で前進させながら左右の耕耘爪で土壌を耕耘する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、耕耘機による土壌の耕耘作業は、年間を通しておこなう作業ではなく、例えば春季などの一時期が作業時期になる。
そして、夏季〜冬季の閑散期において、耕耘機は未使用状態で保有されているので、耕耘機の稼働率は年間を通して比較的低い。
このため、耕耘機の稼働率を年間を通して高めることができる技術の実用化が望まれていた。
【0005】
本発明は、稼働率を高めることができる作業機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、機体に動力源を備え、この動力源に動力伝達部を連結するとともに、この動力伝達部を機体の幅方向中央に備え、この動力伝達部の左側部に耕耘用の左ロータリ部を備え、動力伝達部の右側部に耕耘用の右ロータリ部を備え、左右のロータリ部の後方に駆動輪を備え、前記動力源の回転力を動力伝達部を介して左右のロータリ部および駆動輪に伝える作業機において、前記左ロータリ部を、除雪用の左オーガ部と交換可能とし、前記右ロータリ部を、除雪用の右オーガ部と交換可能とし、交換した左右のオーガ部を回転させて雪を掻き取り、掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて送り出すことを特徴とする。
【0007】
左右のロータリ部を、それぞれ左右のオーガ部と交換可能とした。そして、交換した左右のオーガ部を回転させて雪を掻き取り、掻き取った雪を機体幅方向の外方に送り出すようにした。
左右のオーガ部で雪を外側に移動することで、左右のオーガ部で雪を除去することができる。
一方、左右のオーガ部に代えて、左右のロータリ部を取り付けた場合には、左右のロータリ部で土壌を耕耘することができる。
【0008】
このように、左右のロータリ部を取り付けることで耕耘作業をおこなうことができ、左右のオーガ部を取り付けることで除雪作業をおこなうことができる。
これにより、作業機を、春季には耕耘機として使用することができ、冬季には除雪機として使用することができる。
【0009】
請求項2は、前記左右のオーガ部の後方に、左右のオーガ部間の雪を機体幅方向の外方に向けて案内する除雪板を備えたことを特徴とする。
【0010】
ここで、左右のオーガ部で雪を外方に送り出すことができない場合が考えられる。
そこで、請求項2において、左右のオーガ部の後方に除雪板を設け、左右のオーガ部間の雪を除雪板で外方に案内するようにした。
よって、左右のオーガ部で外方に送り出すことができなかった雪を、除雪板で外方に確実に案内することができる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、春季には耕耘機として使用し、冬季には除雪機として使用することで、年間を通して作業機の稼働率を高めることができるという利点がある。
【0012】
請求項2に係る発明では、左右のオーガ部で外方に送り出すことができなかった雪を、除雪板で外方に確実に案内することで、除雪作業性を良好に保つことができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。
【0014】
図1は本発明に係る作業機(第1実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す斜視図である。
作業機10は、必要に応じて、土壌を耕耘する形態に切り替えることや、雪を除雪する形態に切り替えることが可能に構成されている。
以下、作業機10のうち、土壌を耕耘する形態を耕耘機10Aとし、雪を除雪する形態を除雪機10B(図3参照)として説明する。
【0015】
作業機10としての耕耘機10Aは、機体11にエンジン(動力源)12を備え、このエンジン12の下方に動力伝達部13を備え、この動力伝達部13にエンジン12を連結し、動力伝達部13の前部14に左右のロータリ部15,16を着脱自在に備え、動力伝達部13の後部18からハンドル19を機体後方に上り勾配で延ばし、動力伝達部13の後部18に左右の駆動輪22,23(右側の駆動輪23は図8参照)を駆動軸24を介して連結し、動力伝達部13の前部14に一対の取付ブラケット26,26を介して走行補助輪28を備える。
【0016】
動力伝達部13は、機体11の幅方向中央に配設され、機体11の前後方向に延びるケーシング31を備える。
動力伝達部13の前部14、具体的には、ケーシング31の前部14に左右のロータリ部15,16を備える。
左ロータリ部15は、前部14の左側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
右ロータリ部16は、前部14の右側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
【0017】
動力伝達部13の後部18、具体的には、ケーシング31の後部18に、左右の駆動輪22,23を連結する。
左右の駆動輪22,23は、左右のロータリ部15,16の後方に配設されている。
【0018】
耕耘機10Aによれば、エンジン12の回転力を動力伝達部13を介して左右のロータリ部15,16および左右の駆動輪22,23に伝え、左右のロータリ部15,16および左右の駆動輪22,23を回転させる。
耕耘機10Aを左右の駆動輪22,23で前進させながら、左右のロータリ部15,16で土壌を耕耘する。
【0019】
耕耘機10Aは、左ロータリ部15を、除雪用の左オーガ部35および左除雪タイン部38(図3参照)と交換とし、右ロータリ部16を、除雪用の右オーガ部36および右除雪タイン部39(図3参照)と交換することで除雪機10Bに切り換え可能に構成したものである。
除雪機10Bについては、図3〜図12で詳しく説明する。
【0020】
図2は第1実施の形態に係る作業機からロータリ部を分解した状態を示す斜視図である。
動力伝達部13は、その前部14に作業用伝達部33を備える。
作業用伝達部33は、前部14の左側部に左回転筒体41が回転自在に設けられ、前部14の右側部に右回転筒体42(図5参照)が回転自在に設けられ、左右の回転筒体41,42に左右のフランジ43,44(右フランジ44は、図5参照)がそれぞれ設けられ、動力伝達部13の前部14に回転軸45が回転自在に設けられている。
【0021】
回転軸45は、左半分の部位45aが左回転筒体41を通して端部から突出させ、右半分の部位45b(図5参照)を右回転筒体42を通して端部から突出させたものである。
以下、回転軸45の左半分の部位45aを左回転軸とし、回転軸45の右半分の部位45bを右回転軸として説明する。
【0022】
左フランジ43は、略矩形状に形成され、四隅に取付孔43a…(…は複数を示す)がそれぞれ形成されている。
右フランジ44は、左フランジ43と同様に、略矩形状に形成され、四隅に取付孔44a…(図5参照)がそれぞれ形成されている。
【0023】
作業用伝達部33によれば、左右の回転筒体41,42が矢印Aの如く正転(回転)し、左右の回転軸45a,45bが矢印Bの如く逆転(回転)する。
なお、作業用伝達部33については、図5で詳しく説明する。
【0024】
左ロータリ部15は、左フランジ43に内側ロータリ47を着脱自在に設け、左回転軸45aに外側ロータリ48を着脱自在に設けたものである。
内側ロータリ47は、矩形状のプレート51を備え、このプレート51の四隅に内側耕耘爪52…をそれぞれ取り付けるとともに、プレート51の四隅に取付孔51a…をそれぞれ形成し、プレート51の中央に開口部51bを形成したものである。
開口部51bは、左回転筒体41の外径より一回り大きく形成されている。
【0025】
プレート51の開口部51bを左回転筒体41に嵌め込み、プレート51の取付孔51a…と、左フランジ43の取付孔43a…にボルト54を差し込む。
左フランジ43の取付孔43a…から突出したボルト54にナット55…を締め付けることで、左フランジ43に内側ロータリ47を着脱自在に取り付ける。
【0026】
外側ロータリ48は、左回転軸45aに嵌め込み可能なチューブ状の外側耕耘軸56を備え、この外側耕耘軸56の外側端部に矩形状のプレート58を備え、このプレート58の四隅に外側耕耘爪62…をそれぞれ取り付け、外側耕耘軸56の内側端部に取付孔63を形成したものである。
【0027】
外側耕耘軸56の内端部を左回転軸45aに嵌め込み、外側耕耘軸56の取付孔63および左回転軸45aの取付孔64にボルト65を差し込む。
外側耕耘軸56の取付孔63から突出したボルト65にナット66を締め付けることで、左回転軸45aに外側ロータリ48を着脱自在に取り付ける。
【0028】
右ロータリ部16は、左ロータリ部15と左右対称の部材である。よって、右ロータリ部16の各構成部材に左ロータリ部15と同じ符号を付して、右ロータリ部16の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0029】
耕耘機10Aによれば、左右の内側ロータリ47,47を矢印Aの如く正転させ、左右の外側ロータリ48,48を矢印Bの如く逆転させることができる。
さらに、耕耘機10Aによれば、作業用伝達部33から左右のロータリ部15,16をそれぞれ取り外すことが可能である。
【0030】
ところで、動力伝達部13の前部14に走行補助輪28を備える。
すなわち、ケーシング31の前部14に、一対の取付ブラケット26,26を所定間隔をおいてボルト止めする。一対の取付ブラケット26,26の上辺に複数のロック溝26a…が形成されている。
【0031】
一対の取付ブラケット26,26間に、アーム71を支持軸72を軸にして上下方向にスイング自在に取り付ける。
アーム71を中間部位で下向きに折り曲げ、このアーム71を補強ロッド73で補強する。折り曲げた部位の先端部71aに支え部材74を介して走行補助輪28を回転自在に取り付ける。
【0032】
アーム71の途中に、ロック手段75を備える。
ロック手段75のロックピン75aを、ロック溝26a…にセットすることで、走行補助輪28の高さを変更する。
走行補助輪28の高さを変更することで、左右のロータリ部15,16の高さを調整する。
よって、作業時に、左右のロータリ部15,16による耕耘深さを調整し、走行時に、左右のロータリ部15,16を路面の上方に配置することが可能になる。
【0033】
図3は第1実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す斜視図である。
作業機10としての除雪機10Bは、動力伝達部13の前部14から左右のロータリ部15,16(図2参照)が取り外され、この状態で、動力伝達部13の前部14に左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39が取り付け可能に構成されている。
加えて、除雪機10Bは、動力伝達部13の中央下部、すなわちケーシング31の中央下部21(図7参照)に除雪板40が取り付け可能に構成されている。
【0034】
除雪機10Bに左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39を備えることで、エンジン12の回転力を動力伝達部13を介して左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39に伝える。
これにより、左右のオーガ部35,36を回転させるとともに、左右の除雪タイン部38,39を回転させて、左右のオーガ部35,36で雪を除去するとともに、左右の除雪タイン部38,39で雪を掻き取る。
また、除雪機10Bに除雪板40を備えることで、主に、左右の除雪タイン部38,39で掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて案内する。
【0035】
以上説明したように、作業機10のアタッチメントして、左右のロータリ部15,16(図2参照)、左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39、および除雪板40を用意した。
そして、左ロータリ部15と、左オーガ部35および左除雪タイン部38とを交換可能に構成し、かつ、右ロータリ部16と、右オーガ部36および右除雪タイン部39とを交換可能に構成した。
さらに、除雪板40を着脱自在に構成した。
【0036】
そして、作業機10に、図2に示す左右のロータリ部15,16を取り付けることで、耕耘機10Aの形態とし、耕耘作業を可能にした。
さらに、作業機10に、左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39および除雪板40を取り付けることで、除雪機10Bの形態とし、除雪作業を可能にした。
これにより、作業機10を、春季には耕耘機として使用することができ、冬季には除雪機として使用することができる。
【0037】
図4は第1実施の形態に係る作業機からオーガ部を分解した状態を示す斜視図である。
左除雪タイン部38は、矩形状のプレート81を備え、このプレート81の四隅に第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を取り付けるとともに、プレート81の四隅に取付孔81a…をそれぞれ形成し、プレート81の中央に開口部81bを形成したものである。
開口部81bは、左回転筒体41の外径より一回り大きく形成されている。
【0038】
プレート81の開口部81bを左回転筒体41に嵌め込み、プレート81の取付孔81a…と、左フランジ43の取付孔43a…にボルト84…を差し込む。
左フランジ43の取付孔43a…から突出したボルト84…にナット85…を締め付けることで、左フランジ43に左除雪タイン部38を着脱自在に取り付ける。
【0039】
右除雪タイン部39は、左除雪タイン部38と左右対称の部材である。よって、右除雪タイン部39の各構成部材に左除雪タイン部38と同じ符号を付して、右除雪タイン部39の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0040】
左オーガ部35は、左回転軸45aに嵌め込み可能なチューブ状のオーガ軸86を備え、このオーガ軸86にステー87…を介して第1、第2のオーガブレード88,88を備え、オーガ軸86の内側端部に取付孔89を形成したものである。
【0041】
オーガ軸86の内端部を左回転軸45aに嵌め込み、オーガ軸86の取付孔89および左回転軸45aの取付孔64にボルト91を差し込む。
オーガ軸86の取付孔89から突出したボルト91にナット92を締め付けることで、左回転軸45aに左オーガ部35を着脱自在に取り付ける。
【0042】
右オーガ部36は、左オーガ部35と左右対称の部材である。よって、右オーガ部36の各構成部材に35左オーガ部と同じ符号を付して、右オーガ部36の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0043】
除雪機10Bによれば、作業用伝達部33から左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39をそれぞれ取り外すことが可能である。
【0044】
図5は第1実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
前述した作業用伝達部33は、ケーシング31の前部14に左右の回転筒体41,42を回転自在に取り付け、左右の回転筒体41,42内に回転軸45を回転自在に取り付け、回転軸45の近傍に中間回転軸94を回転自在に備える。
【0045】
中間回転軸94に、第1、第2のスプロケット95,96をスプライン結合するとともに、左右の中間ギア97,98をスプライン結合する。
よって、第1、第2のスプロケット95,96および左右の中間ギア97,98は、中間回転軸94と一体に回転する。
【0046】
左回転筒体41を内筒体101と外筒体102とで構成し、内外の筒体101,102を一体的に連結する。内筒体101にギア103を形成し、このギア103を左中間ギア97に噛み合わせる。
【0047】
同様に、右回転筒体42を内筒体105と外筒体106とで構成し、内外の筒体105,106を一体的に連結する。内筒体105にギア107を形成し、このギア107を右中間ギア98に噛み合わせる。
【0048】
回転軸45に第3スプロケット108をスプライン結合する。第3スプロケット108と第2スプロケット96とを第2チェーン109で連結する。
第1スプロケット95を第1チェーン99を介してメインスプロケット(図示せず)に連結し、このメインスプロケットをエンジン12(図1参照)に連結する。
【0049】
除雪機10Bによれば、エンジン12を駆動することにより、エンジン12の回転をメインスプロケットに伝え、このメインスプロケットの回転を第1チェーン99を介して第1スプロケット95に伝える。
第1スプロケット95が回転して、中間回転軸94が第1スプロケット95と同様に回転する。
【0050】
中間回転軸94が回転することにより、第2スプロケット96および左右の中間ギア97,98が中間回転軸94と同様に回転する。
左右の中間ギア97,98の回転が左右のギア103,107に伝わり、左右の回転筒体41,42が矢印Aの如く正転する。これにより、左右の除雪タイン部38,39が矢印Aの如く正転する。
【0051】
一方、第2スプロケット96の回転が第2チェーン109を介して第3スプロケット108に伝わり、第3スプロケット108が回転する。
第3スプロケット108が回転して、回転軸45が矢印Bの如く逆転する。これにより、左右のオーガ部35,36が矢印Bの如く逆転する。
【0052】
図4に戻って、左オーガ部35の第1、第2のオーガブレード88、88は、オーガ軸86に対して螺旋状に形成され、かつ、左オーガ部35を矢印Bの如く逆転させた際に、掻き取った雪を機体幅方向の左側外方に向けて送り出すように形成されている。
【0053】
同様に、右オーガ部36の第1、第2のオーガブレード88,88は、オーガ軸86に対して螺旋状に形成され、かつ、右オーガ部36を矢印Bの如く逆転させた際に、掻き取った雪を機体幅方向の右側外方に向けて送り出すように形成されている。
【0054】
ここで、除雪用のオーガ部を備えた通常の除雪機は、オーガ部で雪を機体幅方向中央に掻き集め、掻き集めた雪をブロア部でシュータ部に跳ね上げ、跳ね上げた雪をシュータ部で所望位置に投雪するものである。
これに対して、除雪機10Bは、左右のオーガ部35,36で掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて送り出すことで、通常の除雪機のようにブロア部を用いて雪を投雪する必要がない。
よって、ブロア部を駆動するための出力を不要にできるので、エンジン12の出力を小さく抑えることができる。
【0055】
図6は第1実施の形態に係る作業機から除雪板を分解した状態を示す斜視図である。
除雪機10Bは、動力伝達部13の中央下部、すなわちケーシング31の中央下部21(図7も参照)に除雪板40を備える。
除雪板40は、ブレード本体111を平面視で略V字状に形成し、ブレード本体111に支持部112を備え、支持部112を中央下部21にボルト113,113およびナット114,114で固定する部材である。
【0056】
ブレード本体111は、左側部位115および右側部位116で略V字状に形成し、左側部位115と右側部位116とに亘って補強部材117が取り付けられている。
左側部位115は、中央の突出部40aから左端部115aに向けて徐々に後方に移動するように湾曲状に形成され、左端部115aの下部から左延出部121が斜め後方に向けて延ばされている。
右側部位116は、中央から右端部116aに向けて徐々に後方に移動するように湾曲状に形成され、右端部116の下部から右延出部122が斜め後方に向けて延ばされている。
【0057】
ブレード本体111は、左右の端部115a,116a間の距離がD2、左右の延出部121,122間の距離がD3になるように設定されている。
ここで、左右の駆動輪22,23間の距離はD1である。右駆動輪23は図8に示す。
距離D1、距離D2、距離D3の関係は、距離D2<距離D1<距離D3となる。
【0058】
距離D2<距離D1とすることで、ブレード本体111の左右の端部115a,116aを、左右の駆動輪22,23間に配置することが可能になる。
左右の駆動輪22,23間の空間を有効に利用して、ブレード本体111を取り付けることが可能になる。
【0059】
一方、距離D1<距離D3とすることで、ブレード本体111で雪を左右の駆動輪22,23の外側まで案内することが可能になる。
左右の駆動輪22,23の前方から雪を除去することで、左右の駆動輪22,23の前進走行を円滑におこなうことが可能になる。
【0060】
支持部112は、補強部材117に取り付けられ、上部に一対の支え片118,118を所定間隔をおいて設け、一対の支え片118,118に取付孔118a…を形成したものである。
【0061】
一対の支え片118,118をケーシング31の中央下部21に嵌め込み、中央下部21の取付孔21a,21aに支え片118,118の取付孔118a…を合わせる。
これらの取付孔21a,118aにボルト113,113を差し込み、取付孔118a,118aから突出したボルト113,113をナット114,114で締め付ける。
これにより、ケーシング31の中央下部21に除雪板40を着脱自在に取り付ける。
【0062】
図7は第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す側面図である。
除雪機10Bは、左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39の後方に、除雪板40を備える。
この除雪板40は、主に、左右のオーガ部35,36間の雪125を機体幅方向の外方に向けて案内するものである。
【0063】
ここで、除雪機10Bに左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39および除雪板40を備え、除雪作業をおこなう場合には、走行補助輪28を上方に移動して、除雪機10Bを除雪作業の姿勢に保つ。
すなわち、ロック手段75のロックピン75aを、最上位のロック溝26a…にセットすることで、走行補助輪28を上方に移動する。
走行補助輪28を上方に移動させることで、除雪板40を路面126に接地させ、かつ、左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39を路面126から僅かな距離Hだけ上昇させた状態を保つ。
【0064】
一方、この除雪機10Bを通常に走行させる場合には、走行補助輪28を下方に移動して走行の姿勢に保つ。
走行補助輪28を下方に移動させることで、左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39および除雪板40を路面126の上方に配置した状態を保つ。
【0065】
図8は第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
除雪板40は、左右の端部115a,116a間の距離がD2、左右の延出部121,122間の距離がD3になるように設定されている。
ここで、左右の駆動輪22,23間の距離をD1である。
距離D1、距離D2、距離D3の関係は、前述したように、距離D2<距離D1<距離D3となる。
【0066】
左オーガ部35と、ケーシング31の前部14との間に、左除雪タイン部38が設けられている。
右オーガ部36と、ケーシング31の前部14との間に、右除雪タイン部39が設けられている。
【0067】
左除雪タイン部38は、第1,第2の雪処理爪82,82,83,83を有する。
左除雪タイン部38の第1雪処理爪(左雪処理爪)82は、先端部82aを前部14の左側外周14aに重ね合わせるように湾曲状に延ばした爪である。
第2雪処理爪83は、先端部83aを左オーガ部35に向けて外側に湾曲状に延ばした爪である。
【0068】
右除雪タイン部39は、第1,第2の雪処理爪82,82,83,83を有する。
右除雪タイン部39の第1雪処理爪(右雪処理爪)82は、先端部82aを前部14の右側外周14bに重ね合わせるように湾曲状に延ばした爪である。
第2雪処理爪83は、先端部83aを右オーガ部36に向けて外側に湾曲状に延ばした爪である。
【0069】
左除雪タイン部38の左側に左オーガ部35を備える。左オーガ部35は、オーガ幅がWに設定され、内側端部35aが、第2雪処理爪83の先端部83aの近傍に配置され、外側端部35bが、左延出部121の外側に張り出したものである。
【0070】
同様に、右除雪タイン部39の右側に右オーガ部36を備える。右オーガ部36は、オーガ幅がWに設定され、内側端部36aが、第2雪処理爪83の先端部83aの近傍に配置され、外側端部36bが、右延出部122の外側に張り出したものである。
【0071】
図7に戻って、左右の除雪タイン部38,39を矢印Aの如く正転させて、左右のオーガ部35,36を矢印Bの如く逆転させる。
左除雪タイン部38を矢印Aの如く正転させることで、左側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
同様に、右除雪タイン部39を矢印Aの如く正転させることで、右側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
【0072】
次に、除雪機10Bで除雪作業をおこなう例を図9〜図12に基づいて説明する。
図9(a),(b)は第1実施の形態に係る作業機の除雪タイン部およびオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
(a)において、エンジン12を駆動することにより、左右の除雪タイン部38,39を矢印Aの如く正転するとともに、左右のオーガ部35,36を矢印Bの如く逆転する。
同時に、左右の駆動輪22,23を回転することで、除雪機10Bを矢印Cの如く前進させる。
左右の除雪タイン部38,39および左右のオーガ部35,36が、前方の雪125に当たる。
【0073】
左除雪タイン部38を矢印Aの如く正転させることで、左側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
同様に、右除雪タイン部39を矢印Aの如く正転させることで、右側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
【0074】
左右の雪処理爪82…,83…を雪125に対して上方から食い込ませた状態で、雪処理爪82…,83…の回転を継続することで、雪処理爪82…,83…の回転力を、除雪機10Bを前進させる牽引力として活用することが可能になる。
これにより、除雪機10Bを好適に前進させることができる。
【0075】
(b)において、左側の第1雪処理爪82,82の先端部82a,82aが、前部14の左側外周14aに重ね合わせられている。
同様に、右側の第1雪処理爪82,82の先端部82a,82aが、前部14の右側外周14bに重ね合わせられている。
【0076】
よって、左側の第1雪処理爪82,82や右側の第1雪処理爪82,82が矢印Aの如く正転することで、前部14の左右側の外周14a,14bに、堆積しようとする雪125を、左右側の第1雪処理爪82…で除去する。
【0077】
一方、左側の第2雪処理爪83,83の先端部83a,83aが、左オーガ部35の内側端部35a近傍まで外側に向けて延ばされている。
同様に、右側の第2雪処理爪83,83の先端部83a,83aが、右オーガ部36の内側端部36a近傍まで外側に向けて延ばされている。
【0078】
よって、左側の第2雪処理爪83,83が矢印Aの如く正転することで、左オーガ部35の内側端部35b近傍の雪125を掻き取る。
同様に、右側の第2雪処理爪83,83が正転することで、右オーガ部36の内側端部36a近傍の雪125を掻き取る。
【0079】
ここで、左側の第1、第2の雪処理爪82…,83…や、右側の第1、第2の雪処理爪82…,83…を、矢印Aの如く正転させて雪125に対して上方から食い込ませることで、硬い雪塊125や、凍った雪塊125を左右の雪処理爪82…,83…で破砕する。
よって、除雪機10Bの前方の硬い雪塊125や、凍った雪塊125を除去する。
【0080】
また、左オーガ部35が矢印Bの如く逆転することで、左側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の左側外方に向けて矢印Dの如く送り出す。
同様に、右オーガ部36が矢印Bの如く逆転することで、右側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の右側外方に向けて矢印Eの如く送り出す。
【0081】
このように、掻き取った雪125を、左右のオーガ部35,36で2分割して外方に送り出すことで、左右のオーガ部35,36による雪125の送出量をそれぞれ約半分に減らし、かつ、雪125の送出し距離を約半分に短くする。
よって、掻き取った雪125を、比較的短い時間で迅速に外方に送り出すことができる。これにより、左右のオーガ部35,36による雪125の掻き取り量を増すことが可能になり、左右のオーガ35,36、すなわち、除雪機10Bの前進速度を上げることができる。
【0082】
図10(a),(b)は第1実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
(a)において、左オーガ部35で雪125を、左オーガ部35の外側端部35bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、左駆動輪22および左延出部121の外側に位置する。
【0083】
同様に、右オーガ部36で雪125を、右オーガ部36の外側端部36bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、右駆動輪23および右延出部122の外側に位置する。
一方、左右の雪処理部38,39(図9(b)参照)で掻き取った雪125は、ケーシング31の前部14(図9(b)参照)下方で、かつ、除雪板40(詳しくは、突出部40a)の前方に残る。
【0084】
(b)において、除雪機10Bが矢印Cの如く継続して前進することで、下方に残った雪125に除雪板40の中央の突出部40aが当たる。
突出部40aが当たった雪125のうち、左側半分を、ブレード本体111の左側部位115で機体幅方向の左側外方に向けて矢印Fの如く案内する。
同様に、突出部40aが当たった雪125のうち、右側半分を、ブレード本体111の左側部位116(図6も参照)で機体幅方向の右側外方に向けて案内する。
【0085】
図11は第1実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
ブレード本体111の左側部位115で、左半分の雪125を矢印Fの如く案内することで、左半分の雪125が左延出部121の外側に除去される。
同様に、ブレード本体111の右側部位116で、右半分の雪125を矢印Gの如く案内することで、右半分の雪125が右延出部122の外側に除去される。
よって、左右のオーガ部35,36(図10(b)参照)で外方に送り出すことができなかった雪125を、除雪板40で外方に確実に除去することができる。
【0086】
ここで、ブレード本体111の左右の延出部121,122間の距離D3は、左右の駆動輪22,23間の距離D1より大きい。
よって、突出部40aが当たった雪125を、除雪板40で左右の駆動輪22,23の外側まで案内する。
これにより、左右の駆動輪22,23の前方から雪を除去することで、左右の駆動輪22,23の前進走行を円滑におこなうことが可能になる。
【0087】
以上説明したように、第1実施の形態の除雪機10Bによれば、機体11の両側に雪125を送り出すことが可能になり、雪を投雪する必要がない。
これにより、雪を投雪するスペースが確保できない狭い敷地や住宅地などでも、除雪作業を良好におこなうことができる。
【0088】
ここで、図12に基づいて、第1実施の形態の除雪機10Bを用いて、狭い敷地内を、人や自動車などが通行可能に除雪する際に、好ましい除雪作業例の手順を説明する。
【0089】
図12は第1実施の形態に係る作業機による除雪作業手順を説明する図である。
(a)において、先ず、除雪機10Bの左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39を回転させた状態で、狭い敷地127の中央エリア127aを矢印aの如く前進走行する。
【0090】
これにより、中央エリア127aの雪を、左右のオーガ部35,36および除雪板40で除雪機10Bの左右側のエリア127b,127cに除雪する。
中央エリア127aの除雪完了後、除雪機10Bを矢印bの如く左旋回させる。
【0091】
(b)において、除雪機10Bの右オーガ部36および右除雪タイン部39を、左側エリア127bに合わせる。
この状態で、除雪機10Bを矢印cの如く前進走行させて、左側エリア127bの雪を、右オーガ部36および除雪板40で除雪機10Bの左側エリア127bの外側のエリア127dに除雪する。
左側エリア127bの除雪完了後、除雪機10Bを矢印dの如く左旋回させる。
【0092】
(c)において、除雪機10Bの右オーガ部36および右除雪タイン部39を、右側エリア127cに合わせる。
この状態で、除雪機10Bを矢印eの如く前進走行させて、右側エリア127cの雪を、右オーガ部36および除雪板40で除雪機10Bの右側エリア127cの外側のエリア127eに除雪する。
【0093】
これにより、中央エリア127a、左側エリア127bおよび右側エリア127cを除雪することができ、例えば、狭い敷地127において、人や自動車などが通行するためのエリア128を除雪することができる。
なお、除雪エリア128をさらに広げたい場合には、上述した除雪作業手順を継続することで除雪エリア128を広げる。
【0094】
次に、第2実施の形態の作業機を図13〜図19に基づいて説明する。なお、第2実施の形態の作業機において、第1実施の形態と同一類似部材については同一符号を付して説明を省略する。
【0095】
図13は本発明に係る作業機(第2実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す分解斜視図である。
作業機130は、第1実施の形態の作業機10と同様に、必要に応じて、土壌を耕耘する形態に切り替えることや、雪を除雪する形態に切り替えることが可能に構成されている。
以下、作業機130のうち、土壌を耕耘する形態を耕耘機130Aとし、雪を除雪する形態を除雪機130B(図14参照)として説明する。
【0096】
作業機130としての耕耘機130Aは、動力伝達部131の前部132に、第1実施の形態の左右のロータリ部15,16に代えて左右のロータリ部135,136を着脱自在に備える。
左ロータリ部135は、前部132の左側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
右ロータリ部136は、前部132の右側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
【0097】
この耕耘機130Aは、左ロータリ部135を、除雪用の左オーガ部35(図4、図14参照)と交換可能とし、右ロータリ部136を、除雪用の右オーガ部36(図4、図14参照)と交換可能に構成したものである。
【0098】
動力伝達部131は、第1実施の形態の動力伝達部13(図2参照)と同様に、その前部132に作業用伝達部141を備える。
作業用伝達部141は、前部132に回転軸142が回転自在に設けられている。
【0099】
回転軸142は、左半分の部位142aを、前部132の左側部から突出させ、右半分の部位142b(図15参照)を、前部132の右側部から突出させたものである。
以下、回転軸142の左半分の部位142aを左回転軸とし、回転軸142の右半分の部位142bを右回転軸として説明する。
【0100】
作業用伝達部141によれば、左右の回転軸142a,142bが矢印Bの如く逆転(回転)する。
なお、作業用伝達部141については、図14で詳しく説明する。
【0101】
左ロータリ部135は、左回転軸142aに嵌め込み可能なチューブ状の耕耘軸145を備え、この耕耘軸145の略中央部に矩形状の内側プレート146を備え、この内側プレート146の四隅に内側耕耘爪147…をそれぞれ取り付け、左ロータリ部135は、耕耘軸145の外側端部に矩形状の外側プレート148を備え、この外側プレート148の四隅に外側耕耘爪149…をそれぞれ取り付け、耕耘軸145の内側端部に取付孔151を形成したものである。
【0102】
耕耘軸145の内端部を左回転軸142aに嵌め込み、耕耘軸145の取付孔151および左回転軸142aの取付孔152にボルト153を差し込む。
耕耘軸145の取付孔151から突出したボルト153にナット154を締め付けることで、左回転軸142aに左ロータリ部135を着脱自在に取り付ける。
【0103】
右ロータリ部136は、左ロータリ部135と左右対称の部材である。よって、右ロータリ部136の各構成部材に左ロータリ部135と同じ符号を付して、右ロータリ部136の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0104】
耕耘機130Aによれば、左右の回転軸142a,142bで左右のロータリ部135,136を矢印Bの如く逆転させることが可能である。
さらに、耕耘機130Aによれば、作業用伝達部141から左右のロータリ部135,136をそれぞれ取り外すことが可能である。
【0105】
図14は第2実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す分解斜視図である。
作業機130としての除雪機130Bは、除雪用の左右のオーガ部35,36を備える。
左オーガ部35は、オーガ軸86の内端部を左回転軸142aに嵌め込み、オーガ軸86の取付孔89および左回転軸142aの取付孔152にボルト156を差し込み、オーガ軸86の取付孔89から突出したボルト156にナット157を締め付けることで、左回転軸142aに着脱自在に取り付けるものである。
【0106】
右オーガ部36は、左オーガ部35と同様に、右回転軸142b(図15参照)に着脱自在に取り付けるものである。
【0107】
すなわち、除雪機130Bによれば、作業用伝達部141から左右のオーガ部35,36がそれぞれ取り外すことができる。
【0108】
図15は第2実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
前述した作業用伝達部141は、ケーシング161の前部132に回転軸142を回転自在に備える。
回転軸142にスプロケット162をスプライン結合する。スプロケット162をチェーン163を介してメインスプロケット(図示せず)に連結し、このメインスプロケットをエンジン12(図14参照)に連結する。
【0109】
除雪機130Bによれば、エンジン12を駆動することにより、エンジン12の回転をメインスプロケットに伝え、このメインスプロケットの回転をチェーン163を介してスプロケット162に伝える。
スプロケット162が回転して、回転軸142が矢印Bの如く逆転する。これにより、左右のオーガ部35,36が矢印Bの如く逆転する。
【0110】
図16は第2実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
前部132の左側に左オーガ部35を備える。左オーガ部35は、オーガ幅がWに設定され、内側端部35aが、前部132の左側部の近傍に配置され、外側端部35bが、左延出部121の外側に張り出したものである。
【0111】
同様に、前部132の右側に右オーガ部36を備える。右オーガ部36は、オーガ幅がWに設定され、内側端部36aが、前部132の右側部の近傍に配置され、外側端部36bが、右延出部122の外側に張り出したものである。
【0112】
以上説明したように、作業機130に、図13に示す左右のロータリ部135,136を取り付けることで、耕耘機130Aの形態とし、耕耘作業を可能にした。
さらに、作業機130に、図14に示す左右のオーガ部35,36および除雪板40を取り付けることで、除雪機130Bの形態とし、除雪作業を可能にした。
これにより、作業機130を、春季には耕耘機として使用することができ、冬季には除雪機として使用することができる。
【0113】
次に、除雪機130Bで除雪作業をおこなう例を図17〜図19に基づいて説明する。
図17(a),(b)は第2実施の形態に係る作業機のオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
(a)において、エンジン12を駆動することにより、左右のオーガ部35,36を矢印Bの如く逆転する。
同時に、左右の駆動輪22,23を回転することで、除雪機130Bを矢印Hの如く前進させる。左右のオーガ部35,36が雪に当たる。
【0114】
(b)において、左オーガ部35が矢印Bの如く逆転することで、左側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の左側外方に向けて矢印Iの如く送り出す。
右オーガ部36が矢印Bの如く逆転することで、右側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の右側外方に向けて矢印Jの如く送り出す。
【0115】
掻き取った雪125を、左右のオーガ部35,36で2分割して送り出すことで、左右のオーガ部35,36による雪125の送出量をそれぞれ約半分に減らし、かつ、雪125の送出し距離を約半分に短くする。
よって、掻き取った雪125を、比較的短い時間で迅速に外方に送り出すことができる。これにより、左右のオーガ部35,36による雪125の掻き取り量を増すことが可能になり、左右のオーガ35,36、すなわち除雪機130Bの前進速度を上げることができる。
【0116】
図18(a),(b)は第2実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
(a)において、左オーガ部35で雪125を、左オーガ部35の外側端部35bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、左駆動輪22および左延出部121の外側に位置する。
【0117】
同様に、右オーガ部36で雪125を、右オーガ部36の外側端部36bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、右駆動輪23および右延出部122の外側に位置する。
一方、左右のオーガ部35,36間の雪125は、ケーシング161の前部132(図16参照)下方に残る。
【0118】
(b)において、除雪機130Bが矢印Hの如く継続して前進することで、下方に残った雪125に除雪板40の中央の突出部40aが当たる。
突出部40aが当たった雪125のうち、左側半分を、ブレード本体111の左側部位115で機体幅方向の左側外方に向けて矢印Kの如く案内する。
同様に、突出部40aが当たった雪125のうち、右側半分を、ブレード本体111の左側部位116(図6参照)で機体幅方向の右側外方に向けて案内する。
【0119】
図19は第2実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
ブレード本体111の左側部位115で、左半分の雪125を矢印Kの如く案内することで、左半分の雪125が左延出部121の外側に除去される。
同様に、ブレード本体111の右側部位116で、右半分の雪125を矢印Lの如く案内することで、右半分の雪125が右延出部122の外側に除去される。
よって、左右のオーガ部35,36(図17(b)参照)で外方に送り出すことができなかった雪125を、除雪板40で外方に確実に除去することができる。
【0120】
ここで、ブレード本体111の左右の延出部121,122間の距離D3は、左右の駆動輪22,23間の距離D1より大きい。
よって、突出部40aが当たった雪125を、除雪板40で左右の駆動輪22,23の外側まで案内する。
これにより、左右の駆動輪22,23の前方から雪を除去することで、左右の駆動輪22,23の前進走行を円滑におこなうことが可能になる。
【0121】
以上説明したように、第2実施の形態の作業機130によれば、第1実施の形態の作業機10と同様の効果を得ることができる。
【0122】
なお、前記実施の形態では、除雪板40を平面視で略V字状に形成した例について説明したが、これに限らないで、除雪板40を平面視でストレートに形成することも可能である。
除雪板40を平面視でストレートに形成した場合、ストレートの除雪板40に到達した雪125のうち、左側の雪125を左オーガ部35で機体幅方向の左側外方に向けて送り出し、右側の雪125を右オーガ部36で機体幅方向の右側外方に向けて送り出す。
これにより、除雪板40を平面視でストレートに形成した場合でも、第1、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0123】
また、前記実施の形態では、作業機10,130を除雪機10B,130Bとして使用する際に、除雪板40を用いる構成としたが、これに限らないで、除雪板40を用いない構成にすることも可能である。
【0124】
さらに、前記実施の形態では、第1、第2のオーガブレード88として、左右のオーガ部35,36が逆転したとき、雪125を外方に送り出すものを例示したが、これに限らないで、第1、第2のオーガブレード88として、左右のオーガ部35,36が正転したとき、雪125を外方に送り出すものを用いることも可能である。
【0125】
また、前記実施の形態では、左右のオーガ部35,36で雪125を同時に除雪する例について説明したが、これに限らないで、左右のオーガ部35,36のいずれか一方のみを用いて雪125を除雪することも可能である。
【0126】
さらに、前記実施の形態では、本発明を車輪式の作業機10,130に適用させた例について説明したが、これに限らないで、例えば、クローラ式の作業機に適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明は、耕耘用のロータリ部を備え、ロータリ部を回転することで土壌を耕耘する作業機への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】本発明に係る作業機(第1実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す斜視図である。
【図2】第1実施の形態に係る作業機からロータリ部を分解した状態を示す斜視図である。
【図3】第1実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す斜視図である。
【図4】第1実施の形態に係る作業機からオーガ部を分解した状態を示す斜視図である。
【図5】第1実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
【図6】第1実施の形態に係る作業機から除雪板を分解した状態を示す斜視図である。
【図7】第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す側面図である。
【図8】第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
【図9】第1実施の形態に係る作業機の除雪タイン部およびオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
【図10】第1実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
【図11】第1実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
【図12】第1実施の形態に係る作業機による除雪作業手順を説明する図である。
【図13】本発明に係る作業機(第2実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す分解斜視図である。
【図14】第2実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す分解斜視図である。
【図15】第2実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
【図16】第2実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
【図17】第2実施の形態に係る作業機のオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
【図18】第2実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
【図19】第2実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
【符号の説明】
【0129】
10,130…作業機、10A,130A…耕耘機、10B,130B…除雪機、11…機体、12…エンジン(動力源)、13…動力伝達部、14…前部、14a…動力伝達部の左側外周、14b…動力伝達部の右側外周、15…左ロータリ部、16…右ロータリ部、22…左駆動輪(駆動輪)、23…右駆動輪(駆動輪)、35…左オーガ部、36…右オーガ部、40…除雪板、125…雪。
【技術分野】
【0001】
本発明は、耕耘用のロータリ部を備え、ロータリ部を回転することで土壌を耕耘する作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
耕耘機のなかには、機体の略中央にエンジンを備え、このエンジンの下方から前方に向けて動力伝達部を延ばし、この動力伝達部の前端部から左右側にロータリ軸を延ばし、これらのロータリ軸に左右の耕耘爪を備え、これらの耕耘爪の後方に左右の走行車輪を備えるとともに、耕耘爪の前方に走行補助輪を備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平6−125603号公報
【0003】
特許文献1の耕耘機によれば、エンジンを駆動することにより、エンジンの回転を動力伝達部を介して左右のロータリ軸に伝えるとともに走行車輪に伝え、左右の耕耘爪および走行車輪を回転させる。
耕耘機を走行車輪で前進させながら左右の耕耘爪で土壌を耕耘する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、耕耘機による土壌の耕耘作業は、年間を通しておこなう作業ではなく、例えば春季などの一時期が作業時期になる。
そして、夏季〜冬季の閑散期において、耕耘機は未使用状態で保有されているので、耕耘機の稼働率は年間を通して比較的低い。
このため、耕耘機の稼働率を年間を通して高めることができる技術の実用化が望まれていた。
【0005】
本発明は、稼働率を高めることができる作業機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、機体に動力源を備え、この動力源に動力伝達部を連結するとともに、この動力伝達部を機体の幅方向中央に備え、この動力伝達部の左側部に耕耘用の左ロータリ部を備え、動力伝達部の右側部に耕耘用の右ロータリ部を備え、左右のロータリ部の後方に駆動輪を備え、前記動力源の回転力を動力伝達部を介して左右のロータリ部および駆動輪に伝える作業機において、前記左ロータリ部を、除雪用の左オーガ部と交換可能とし、前記右ロータリ部を、除雪用の右オーガ部と交換可能とし、交換した左右のオーガ部を回転させて雪を掻き取り、掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて送り出すことを特徴とする。
【0007】
左右のロータリ部を、それぞれ左右のオーガ部と交換可能とした。そして、交換した左右のオーガ部を回転させて雪を掻き取り、掻き取った雪を機体幅方向の外方に送り出すようにした。
左右のオーガ部で雪を外側に移動することで、左右のオーガ部で雪を除去することができる。
一方、左右のオーガ部に代えて、左右のロータリ部を取り付けた場合には、左右のロータリ部で土壌を耕耘することができる。
【0008】
このように、左右のロータリ部を取り付けることで耕耘作業をおこなうことができ、左右のオーガ部を取り付けることで除雪作業をおこなうことができる。
これにより、作業機を、春季には耕耘機として使用することができ、冬季には除雪機として使用することができる。
【0009】
請求項2は、前記左右のオーガ部の後方に、左右のオーガ部間の雪を機体幅方向の外方に向けて案内する除雪板を備えたことを特徴とする。
【0010】
ここで、左右のオーガ部で雪を外方に送り出すことができない場合が考えられる。
そこで、請求項2において、左右のオーガ部の後方に除雪板を設け、左右のオーガ部間の雪を除雪板で外方に案内するようにした。
よって、左右のオーガ部で外方に送り出すことができなかった雪を、除雪板で外方に確実に案内することができる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、春季には耕耘機として使用し、冬季には除雪機として使用することで、年間を通して作業機の稼働率を高めることができるという利点がある。
【0012】
請求項2に係る発明では、左右のオーガ部で外方に送り出すことができなかった雪を、除雪板で外方に確実に案内することで、除雪作業性を良好に保つことができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。
【0014】
図1は本発明に係る作業機(第1実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す斜視図である。
作業機10は、必要に応じて、土壌を耕耘する形態に切り替えることや、雪を除雪する形態に切り替えることが可能に構成されている。
以下、作業機10のうち、土壌を耕耘する形態を耕耘機10Aとし、雪を除雪する形態を除雪機10B(図3参照)として説明する。
【0015】
作業機10としての耕耘機10Aは、機体11にエンジン(動力源)12を備え、このエンジン12の下方に動力伝達部13を備え、この動力伝達部13にエンジン12を連結し、動力伝達部13の前部14に左右のロータリ部15,16を着脱自在に備え、動力伝達部13の後部18からハンドル19を機体後方に上り勾配で延ばし、動力伝達部13の後部18に左右の駆動輪22,23(右側の駆動輪23は図8参照)を駆動軸24を介して連結し、動力伝達部13の前部14に一対の取付ブラケット26,26を介して走行補助輪28を備える。
【0016】
動力伝達部13は、機体11の幅方向中央に配設され、機体11の前後方向に延びるケーシング31を備える。
動力伝達部13の前部14、具体的には、ケーシング31の前部14に左右のロータリ部15,16を備える。
左ロータリ部15は、前部14の左側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
右ロータリ部16は、前部14の右側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
【0017】
動力伝達部13の後部18、具体的には、ケーシング31の後部18に、左右の駆動輪22,23を連結する。
左右の駆動輪22,23は、左右のロータリ部15,16の後方に配設されている。
【0018】
耕耘機10Aによれば、エンジン12の回転力を動力伝達部13を介して左右のロータリ部15,16および左右の駆動輪22,23に伝え、左右のロータリ部15,16および左右の駆動輪22,23を回転させる。
耕耘機10Aを左右の駆動輪22,23で前進させながら、左右のロータリ部15,16で土壌を耕耘する。
【0019】
耕耘機10Aは、左ロータリ部15を、除雪用の左オーガ部35および左除雪タイン部38(図3参照)と交換とし、右ロータリ部16を、除雪用の右オーガ部36および右除雪タイン部39(図3参照)と交換することで除雪機10Bに切り換え可能に構成したものである。
除雪機10Bについては、図3〜図12で詳しく説明する。
【0020】
図2は第1実施の形態に係る作業機からロータリ部を分解した状態を示す斜視図である。
動力伝達部13は、その前部14に作業用伝達部33を備える。
作業用伝達部33は、前部14の左側部に左回転筒体41が回転自在に設けられ、前部14の右側部に右回転筒体42(図5参照)が回転自在に設けられ、左右の回転筒体41,42に左右のフランジ43,44(右フランジ44は、図5参照)がそれぞれ設けられ、動力伝達部13の前部14に回転軸45が回転自在に設けられている。
【0021】
回転軸45は、左半分の部位45aが左回転筒体41を通して端部から突出させ、右半分の部位45b(図5参照)を右回転筒体42を通して端部から突出させたものである。
以下、回転軸45の左半分の部位45aを左回転軸とし、回転軸45の右半分の部位45bを右回転軸として説明する。
【0022】
左フランジ43は、略矩形状に形成され、四隅に取付孔43a…(…は複数を示す)がそれぞれ形成されている。
右フランジ44は、左フランジ43と同様に、略矩形状に形成され、四隅に取付孔44a…(図5参照)がそれぞれ形成されている。
【0023】
作業用伝達部33によれば、左右の回転筒体41,42が矢印Aの如く正転(回転)し、左右の回転軸45a,45bが矢印Bの如く逆転(回転)する。
なお、作業用伝達部33については、図5で詳しく説明する。
【0024】
左ロータリ部15は、左フランジ43に内側ロータリ47を着脱自在に設け、左回転軸45aに外側ロータリ48を着脱自在に設けたものである。
内側ロータリ47は、矩形状のプレート51を備え、このプレート51の四隅に内側耕耘爪52…をそれぞれ取り付けるとともに、プレート51の四隅に取付孔51a…をそれぞれ形成し、プレート51の中央に開口部51bを形成したものである。
開口部51bは、左回転筒体41の外径より一回り大きく形成されている。
【0025】
プレート51の開口部51bを左回転筒体41に嵌め込み、プレート51の取付孔51a…と、左フランジ43の取付孔43a…にボルト54を差し込む。
左フランジ43の取付孔43a…から突出したボルト54にナット55…を締め付けることで、左フランジ43に内側ロータリ47を着脱自在に取り付ける。
【0026】
外側ロータリ48は、左回転軸45aに嵌め込み可能なチューブ状の外側耕耘軸56を備え、この外側耕耘軸56の外側端部に矩形状のプレート58を備え、このプレート58の四隅に外側耕耘爪62…をそれぞれ取り付け、外側耕耘軸56の内側端部に取付孔63を形成したものである。
【0027】
外側耕耘軸56の内端部を左回転軸45aに嵌め込み、外側耕耘軸56の取付孔63および左回転軸45aの取付孔64にボルト65を差し込む。
外側耕耘軸56の取付孔63から突出したボルト65にナット66を締め付けることで、左回転軸45aに外側ロータリ48を着脱自在に取り付ける。
【0028】
右ロータリ部16は、左ロータリ部15と左右対称の部材である。よって、右ロータリ部16の各構成部材に左ロータリ部15と同じ符号を付して、右ロータリ部16の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0029】
耕耘機10Aによれば、左右の内側ロータリ47,47を矢印Aの如く正転させ、左右の外側ロータリ48,48を矢印Bの如く逆転させることができる。
さらに、耕耘機10Aによれば、作業用伝達部33から左右のロータリ部15,16をそれぞれ取り外すことが可能である。
【0030】
ところで、動力伝達部13の前部14に走行補助輪28を備える。
すなわち、ケーシング31の前部14に、一対の取付ブラケット26,26を所定間隔をおいてボルト止めする。一対の取付ブラケット26,26の上辺に複数のロック溝26a…が形成されている。
【0031】
一対の取付ブラケット26,26間に、アーム71を支持軸72を軸にして上下方向にスイング自在に取り付ける。
アーム71を中間部位で下向きに折り曲げ、このアーム71を補強ロッド73で補強する。折り曲げた部位の先端部71aに支え部材74を介して走行補助輪28を回転自在に取り付ける。
【0032】
アーム71の途中に、ロック手段75を備える。
ロック手段75のロックピン75aを、ロック溝26a…にセットすることで、走行補助輪28の高さを変更する。
走行補助輪28の高さを変更することで、左右のロータリ部15,16の高さを調整する。
よって、作業時に、左右のロータリ部15,16による耕耘深さを調整し、走行時に、左右のロータリ部15,16を路面の上方に配置することが可能になる。
【0033】
図3は第1実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す斜視図である。
作業機10としての除雪機10Bは、動力伝達部13の前部14から左右のロータリ部15,16(図2参照)が取り外され、この状態で、動力伝達部13の前部14に左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39が取り付け可能に構成されている。
加えて、除雪機10Bは、動力伝達部13の中央下部、すなわちケーシング31の中央下部21(図7参照)に除雪板40が取り付け可能に構成されている。
【0034】
除雪機10Bに左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39を備えることで、エンジン12の回転力を動力伝達部13を介して左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39に伝える。
これにより、左右のオーガ部35,36を回転させるとともに、左右の除雪タイン部38,39を回転させて、左右のオーガ部35,36で雪を除去するとともに、左右の除雪タイン部38,39で雪を掻き取る。
また、除雪機10Bに除雪板40を備えることで、主に、左右の除雪タイン部38,39で掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて案内する。
【0035】
以上説明したように、作業機10のアタッチメントして、左右のロータリ部15,16(図2参照)、左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39、および除雪板40を用意した。
そして、左ロータリ部15と、左オーガ部35および左除雪タイン部38とを交換可能に構成し、かつ、右ロータリ部16と、右オーガ部36および右除雪タイン部39とを交換可能に構成した。
さらに、除雪板40を着脱自在に構成した。
【0036】
そして、作業機10に、図2に示す左右のロータリ部15,16を取り付けることで、耕耘機10Aの形態とし、耕耘作業を可能にした。
さらに、作業機10に、左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39および除雪板40を取り付けることで、除雪機10Bの形態とし、除雪作業を可能にした。
これにより、作業機10を、春季には耕耘機として使用することができ、冬季には除雪機として使用することができる。
【0037】
図4は第1実施の形態に係る作業機からオーガ部を分解した状態を示す斜視図である。
左除雪タイン部38は、矩形状のプレート81を備え、このプレート81の四隅に第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を取り付けるとともに、プレート81の四隅に取付孔81a…をそれぞれ形成し、プレート81の中央に開口部81bを形成したものである。
開口部81bは、左回転筒体41の外径より一回り大きく形成されている。
【0038】
プレート81の開口部81bを左回転筒体41に嵌め込み、プレート81の取付孔81a…と、左フランジ43の取付孔43a…にボルト84…を差し込む。
左フランジ43の取付孔43a…から突出したボルト84…にナット85…を締め付けることで、左フランジ43に左除雪タイン部38を着脱自在に取り付ける。
【0039】
右除雪タイン部39は、左除雪タイン部38と左右対称の部材である。よって、右除雪タイン部39の各構成部材に左除雪タイン部38と同じ符号を付して、右除雪タイン部39の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0040】
左オーガ部35は、左回転軸45aに嵌め込み可能なチューブ状のオーガ軸86を備え、このオーガ軸86にステー87…を介して第1、第2のオーガブレード88,88を備え、オーガ軸86の内側端部に取付孔89を形成したものである。
【0041】
オーガ軸86の内端部を左回転軸45aに嵌め込み、オーガ軸86の取付孔89および左回転軸45aの取付孔64にボルト91を差し込む。
オーガ軸86の取付孔89から突出したボルト91にナット92を締め付けることで、左回転軸45aに左オーガ部35を着脱自在に取り付ける。
【0042】
右オーガ部36は、左オーガ部35と左右対称の部材である。よって、右オーガ部36の各構成部材に35左オーガ部と同じ符号を付して、右オーガ部36の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0043】
除雪機10Bによれば、作業用伝達部33から左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39をそれぞれ取り外すことが可能である。
【0044】
図5は第1実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
前述した作業用伝達部33は、ケーシング31の前部14に左右の回転筒体41,42を回転自在に取り付け、左右の回転筒体41,42内に回転軸45を回転自在に取り付け、回転軸45の近傍に中間回転軸94を回転自在に備える。
【0045】
中間回転軸94に、第1、第2のスプロケット95,96をスプライン結合するとともに、左右の中間ギア97,98をスプライン結合する。
よって、第1、第2のスプロケット95,96および左右の中間ギア97,98は、中間回転軸94と一体に回転する。
【0046】
左回転筒体41を内筒体101と外筒体102とで構成し、内外の筒体101,102を一体的に連結する。内筒体101にギア103を形成し、このギア103を左中間ギア97に噛み合わせる。
【0047】
同様に、右回転筒体42を内筒体105と外筒体106とで構成し、内外の筒体105,106を一体的に連結する。内筒体105にギア107を形成し、このギア107を右中間ギア98に噛み合わせる。
【0048】
回転軸45に第3スプロケット108をスプライン結合する。第3スプロケット108と第2スプロケット96とを第2チェーン109で連結する。
第1スプロケット95を第1チェーン99を介してメインスプロケット(図示せず)に連結し、このメインスプロケットをエンジン12(図1参照)に連結する。
【0049】
除雪機10Bによれば、エンジン12を駆動することにより、エンジン12の回転をメインスプロケットに伝え、このメインスプロケットの回転を第1チェーン99を介して第1スプロケット95に伝える。
第1スプロケット95が回転して、中間回転軸94が第1スプロケット95と同様に回転する。
【0050】
中間回転軸94が回転することにより、第2スプロケット96および左右の中間ギア97,98が中間回転軸94と同様に回転する。
左右の中間ギア97,98の回転が左右のギア103,107に伝わり、左右の回転筒体41,42が矢印Aの如く正転する。これにより、左右の除雪タイン部38,39が矢印Aの如く正転する。
【0051】
一方、第2スプロケット96の回転が第2チェーン109を介して第3スプロケット108に伝わり、第3スプロケット108が回転する。
第3スプロケット108が回転して、回転軸45が矢印Bの如く逆転する。これにより、左右のオーガ部35,36が矢印Bの如く逆転する。
【0052】
図4に戻って、左オーガ部35の第1、第2のオーガブレード88、88は、オーガ軸86に対して螺旋状に形成され、かつ、左オーガ部35を矢印Bの如く逆転させた際に、掻き取った雪を機体幅方向の左側外方に向けて送り出すように形成されている。
【0053】
同様に、右オーガ部36の第1、第2のオーガブレード88,88は、オーガ軸86に対して螺旋状に形成され、かつ、右オーガ部36を矢印Bの如く逆転させた際に、掻き取った雪を機体幅方向の右側外方に向けて送り出すように形成されている。
【0054】
ここで、除雪用のオーガ部を備えた通常の除雪機は、オーガ部で雪を機体幅方向中央に掻き集め、掻き集めた雪をブロア部でシュータ部に跳ね上げ、跳ね上げた雪をシュータ部で所望位置に投雪するものである。
これに対して、除雪機10Bは、左右のオーガ部35,36で掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて送り出すことで、通常の除雪機のようにブロア部を用いて雪を投雪する必要がない。
よって、ブロア部を駆動するための出力を不要にできるので、エンジン12の出力を小さく抑えることができる。
【0055】
図6は第1実施の形態に係る作業機から除雪板を分解した状態を示す斜視図である。
除雪機10Bは、動力伝達部13の中央下部、すなわちケーシング31の中央下部21(図7も参照)に除雪板40を備える。
除雪板40は、ブレード本体111を平面視で略V字状に形成し、ブレード本体111に支持部112を備え、支持部112を中央下部21にボルト113,113およびナット114,114で固定する部材である。
【0056】
ブレード本体111は、左側部位115および右側部位116で略V字状に形成し、左側部位115と右側部位116とに亘って補強部材117が取り付けられている。
左側部位115は、中央の突出部40aから左端部115aに向けて徐々に後方に移動するように湾曲状に形成され、左端部115aの下部から左延出部121が斜め後方に向けて延ばされている。
右側部位116は、中央から右端部116aに向けて徐々に後方に移動するように湾曲状に形成され、右端部116の下部から右延出部122が斜め後方に向けて延ばされている。
【0057】
ブレード本体111は、左右の端部115a,116a間の距離がD2、左右の延出部121,122間の距離がD3になるように設定されている。
ここで、左右の駆動輪22,23間の距離はD1である。右駆動輪23は図8に示す。
距離D1、距離D2、距離D3の関係は、距離D2<距離D1<距離D3となる。
【0058】
距離D2<距離D1とすることで、ブレード本体111の左右の端部115a,116aを、左右の駆動輪22,23間に配置することが可能になる。
左右の駆動輪22,23間の空間を有効に利用して、ブレード本体111を取り付けることが可能になる。
【0059】
一方、距離D1<距離D3とすることで、ブレード本体111で雪を左右の駆動輪22,23の外側まで案内することが可能になる。
左右の駆動輪22,23の前方から雪を除去することで、左右の駆動輪22,23の前進走行を円滑におこなうことが可能になる。
【0060】
支持部112は、補強部材117に取り付けられ、上部に一対の支え片118,118を所定間隔をおいて設け、一対の支え片118,118に取付孔118a…を形成したものである。
【0061】
一対の支え片118,118をケーシング31の中央下部21に嵌め込み、中央下部21の取付孔21a,21aに支え片118,118の取付孔118a…を合わせる。
これらの取付孔21a,118aにボルト113,113を差し込み、取付孔118a,118aから突出したボルト113,113をナット114,114で締め付ける。
これにより、ケーシング31の中央下部21に除雪板40を着脱自在に取り付ける。
【0062】
図7は第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す側面図である。
除雪機10Bは、左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39の後方に、除雪板40を備える。
この除雪板40は、主に、左右のオーガ部35,36間の雪125を機体幅方向の外方に向けて案内するものである。
【0063】
ここで、除雪機10Bに左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39および除雪板40を備え、除雪作業をおこなう場合には、走行補助輪28を上方に移動して、除雪機10Bを除雪作業の姿勢に保つ。
すなわち、ロック手段75のロックピン75aを、最上位のロック溝26a…にセットすることで、走行補助輪28を上方に移動する。
走行補助輪28を上方に移動させることで、除雪板40を路面126に接地させ、かつ、左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39を路面126から僅かな距離Hだけ上昇させた状態を保つ。
【0064】
一方、この除雪機10Bを通常に走行させる場合には、走行補助輪28を下方に移動して走行の姿勢に保つ。
走行補助輪28を下方に移動させることで、左右のオーガ部35,36、左右の除雪タイン部38,39および除雪板40を路面126の上方に配置した状態を保つ。
【0065】
図8は第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
除雪板40は、左右の端部115a,116a間の距離がD2、左右の延出部121,122間の距離がD3になるように設定されている。
ここで、左右の駆動輪22,23間の距離をD1である。
距離D1、距離D2、距離D3の関係は、前述したように、距離D2<距離D1<距離D3となる。
【0066】
左オーガ部35と、ケーシング31の前部14との間に、左除雪タイン部38が設けられている。
右オーガ部36と、ケーシング31の前部14との間に、右除雪タイン部39が設けられている。
【0067】
左除雪タイン部38は、第1,第2の雪処理爪82,82,83,83を有する。
左除雪タイン部38の第1雪処理爪(左雪処理爪)82は、先端部82aを前部14の左側外周14aに重ね合わせるように湾曲状に延ばした爪である。
第2雪処理爪83は、先端部83aを左オーガ部35に向けて外側に湾曲状に延ばした爪である。
【0068】
右除雪タイン部39は、第1,第2の雪処理爪82,82,83,83を有する。
右除雪タイン部39の第1雪処理爪(右雪処理爪)82は、先端部82aを前部14の右側外周14bに重ね合わせるように湾曲状に延ばした爪である。
第2雪処理爪83は、先端部83aを右オーガ部36に向けて外側に湾曲状に延ばした爪である。
【0069】
左除雪タイン部38の左側に左オーガ部35を備える。左オーガ部35は、オーガ幅がWに設定され、内側端部35aが、第2雪処理爪83の先端部83aの近傍に配置され、外側端部35bが、左延出部121の外側に張り出したものである。
【0070】
同様に、右除雪タイン部39の右側に右オーガ部36を備える。右オーガ部36は、オーガ幅がWに設定され、内側端部36aが、第2雪処理爪83の先端部83aの近傍に配置され、外側端部36bが、右延出部122の外側に張り出したものである。
【0071】
図7に戻って、左右の除雪タイン部38,39を矢印Aの如く正転させて、左右のオーガ部35,36を矢印Bの如く逆転させる。
左除雪タイン部38を矢印Aの如く正転させることで、左側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
同様に、右除雪タイン部39を矢印Aの如く正転させることで、右側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
【0072】
次に、除雪機10Bで除雪作業をおこなう例を図9〜図12に基づいて説明する。
図9(a),(b)は第1実施の形態に係る作業機の除雪タイン部およびオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
(a)において、エンジン12を駆動することにより、左右の除雪タイン部38,39を矢印Aの如く正転するとともに、左右のオーガ部35,36を矢印Bの如く逆転する。
同時に、左右の駆動輪22,23を回転することで、除雪機10Bを矢印Cの如く前進させる。
左右の除雪タイン部38,39および左右のオーガ部35,36が、前方の雪125に当たる。
【0073】
左除雪タイン部38を矢印Aの如く正転させることで、左側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
同様に、右除雪タイン部39を矢印Aの如く正転させることで、右側の第1、第2の雪処理爪82,82,83,83を、前方の雪125に対して上方から食い込ませる。
【0074】
左右の雪処理爪82…,83…を雪125に対して上方から食い込ませた状態で、雪処理爪82…,83…の回転を継続することで、雪処理爪82…,83…の回転力を、除雪機10Bを前進させる牽引力として活用することが可能になる。
これにより、除雪機10Bを好適に前進させることができる。
【0075】
(b)において、左側の第1雪処理爪82,82の先端部82a,82aが、前部14の左側外周14aに重ね合わせられている。
同様に、右側の第1雪処理爪82,82の先端部82a,82aが、前部14の右側外周14bに重ね合わせられている。
【0076】
よって、左側の第1雪処理爪82,82や右側の第1雪処理爪82,82が矢印Aの如く正転することで、前部14の左右側の外周14a,14bに、堆積しようとする雪125を、左右側の第1雪処理爪82…で除去する。
【0077】
一方、左側の第2雪処理爪83,83の先端部83a,83aが、左オーガ部35の内側端部35a近傍まで外側に向けて延ばされている。
同様に、右側の第2雪処理爪83,83の先端部83a,83aが、右オーガ部36の内側端部36a近傍まで外側に向けて延ばされている。
【0078】
よって、左側の第2雪処理爪83,83が矢印Aの如く正転することで、左オーガ部35の内側端部35b近傍の雪125を掻き取る。
同様に、右側の第2雪処理爪83,83が正転することで、右オーガ部36の内側端部36a近傍の雪125を掻き取る。
【0079】
ここで、左側の第1、第2の雪処理爪82…,83…や、右側の第1、第2の雪処理爪82…,83…を、矢印Aの如く正転させて雪125に対して上方から食い込ませることで、硬い雪塊125や、凍った雪塊125を左右の雪処理爪82…,83…で破砕する。
よって、除雪機10Bの前方の硬い雪塊125や、凍った雪塊125を除去する。
【0080】
また、左オーガ部35が矢印Bの如く逆転することで、左側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の左側外方に向けて矢印Dの如く送り出す。
同様に、右オーガ部36が矢印Bの如く逆転することで、右側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の右側外方に向けて矢印Eの如く送り出す。
【0081】
このように、掻き取った雪125を、左右のオーガ部35,36で2分割して外方に送り出すことで、左右のオーガ部35,36による雪125の送出量をそれぞれ約半分に減らし、かつ、雪125の送出し距離を約半分に短くする。
よって、掻き取った雪125を、比較的短い時間で迅速に外方に送り出すことができる。これにより、左右のオーガ部35,36による雪125の掻き取り量を増すことが可能になり、左右のオーガ35,36、すなわち、除雪機10Bの前進速度を上げることができる。
【0082】
図10(a),(b)は第1実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
(a)において、左オーガ部35で雪125を、左オーガ部35の外側端部35bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、左駆動輪22および左延出部121の外側に位置する。
【0083】
同様に、右オーガ部36で雪125を、右オーガ部36の外側端部36bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、右駆動輪23および右延出部122の外側に位置する。
一方、左右の雪処理部38,39(図9(b)参照)で掻き取った雪125は、ケーシング31の前部14(図9(b)参照)下方で、かつ、除雪板40(詳しくは、突出部40a)の前方に残る。
【0084】
(b)において、除雪機10Bが矢印Cの如く継続して前進することで、下方に残った雪125に除雪板40の中央の突出部40aが当たる。
突出部40aが当たった雪125のうち、左側半分を、ブレード本体111の左側部位115で機体幅方向の左側外方に向けて矢印Fの如く案内する。
同様に、突出部40aが当たった雪125のうち、右側半分を、ブレード本体111の左側部位116(図6も参照)で機体幅方向の右側外方に向けて案内する。
【0085】
図11は第1実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
ブレード本体111の左側部位115で、左半分の雪125を矢印Fの如く案内することで、左半分の雪125が左延出部121の外側に除去される。
同様に、ブレード本体111の右側部位116で、右半分の雪125を矢印Gの如く案内することで、右半分の雪125が右延出部122の外側に除去される。
よって、左右のオーガ部35,36(図10(b)参照)で外方に送り出すことができなかった雪125を、除雪板40で外方に確実に除去することができる。
【0086】
ここで、ブレード本体111の左右の延出部121,122間の距離D3は、左右の駆動輪22,23間の距離D1より大きい。
よって、突出部40aが当たった雪125を、除雪板40で左右の駆動輪22,23の外側まで案内する。
これにより、左右の駆動輪22,23の前方から雪を除去することで、左右の駆動輪22,23の前進走行を円滑におこなうことが可能になる。
【0087】
以上説明したように、第1実施の形態の除雪機10Bによれば、機体11の両側に雪125を送り出すことが可能になり、雪を投雪する必要がない。
これにより、雪を投雪するスペースが確保できない狭い敷地や住宅地などでも、除雪作業を良好におこなうことができる。
【0088】
ここで、図12に基づいて、第1実施の形態の除雪機10Bを用いて、狭い敷地内を、人や自動車などが通行可能に除雪する際に、好ましい除雪作業例の手順を説明する。
【0089】
図12は第1実施の形態に係る作業機による除雪作業手順を説明する図である。
(a)において、先ず、除雪機10Bの左右のオーガ部35,36および左右の除雪タイン部38,39を回転させた状態で、狭い敷地127の中央エリア127aを矢印aの如く前進走行する。
【0090】
これにより、中央エリア127aの雪を、左右のオーガ部35,36および除雪板40で除雪機10Bの左右側のエリア127b,127cに除雪する。
中央エリア127aの除雪完了後、除雪機10Bを矢印bの如く左旋回させる。
【0091】
(b)において、除雪機10Bの右オーガ部36および右除雪タイン部39を、左側エリア127bに合わせる。
この状態で、除雪機10Bを矢印cの如く前進走行させて、左側エリア127bの雪を、右オーガ部36および除雪板40で除雪機10Bの左側エリア127bの外側のエリア127dに除雪する。
左側エリア127bの除雪完了後、除雪機10Bを矢印dの如く左旋回させる。
【0092】
(c)において、除雪機10Bの右オーガ部36および右除雪タイン部39を、右側エリア127cに合わせる。
この状態で、除雪機10Bを矢印eの如く前進走行させて、右側エリア127cの雪を、右オーガ部36および除雪板40で除雪機10Bの右側エリア127cの外側のエリア127eに除雪する。
【0093】
これにより、中央エリア127a、左側エリア127bおよび右側エリア127cを除雪することができ、例えば、狭い敷地127において、人や自動車などが通行するためのエリア128を除雪することができる。
なお、除雪エリア128をさらに広げたい場合には、上述した除雪作業手順を継続することで除雪エリア128を広げる。
【0094】
次に、第2実施の形態の作業機を図13〜図19に基づいて説明する。なお、第2実施の形態の作業機において、第1実施の形態と同一類似部材については同一符号を付して説明を省略する。
【0095】
図13は本発明に係る作業機(第2実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す分解斜視図である。
作業機130は、第1実施の形態の作業機10と同様に、必要に応じて、土壌を耕耘する形態に切り替えることや、雪を除雪する形態に切り替えることが可能に構成されている。
以下、作業機130のうち、土壌を耕耘する形態を耕耘機130Aとし、雪を除雪する形態を除雪機130B(図14参照)として説明する。
【0096】
作業機130としての耕耘機130Aは、動力伝達部131の前部132に、第1実施の形態の左右のロータリ部15,16に代えて左右のロータリ部135,136を着脱自在に備える。
左ロータリ部135は、前部132の左側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
右ロータリ部136は、前部132の右側部に備えられる耕耘用のロータリ部である。
【0097】
この耕耘機130Aは、左ロータリ部135を、除雪用の左オーガ部35(図4、図14参照)と交換可能とし、右ロータリ部136を、除雪用の右オーガ部36(図4、図14参照)と交換可能に構成したものである。
【0098】
動力伝達部131は、第1実施の形態の動力伝達部13(図2参照)と同様に、その前部132に作業用伝達部141を備える。
作業用伝達部141は、前部132に回転軸142が回転自在に設けられている。
【0099】
回転軸142は、左半分の部位142aを、前部132の左側部から突出させ、右半分の部位142b(図15参照)を、前部132の右側部から突出させたものである。
以下、回転軸142の左半分の部位142aを左回転軸とし、回転軸142の右半分の部位142bを右回転軸として説明する。
【0100】
作業用伝達部141によれば、左右の回転軸142a,142bが矢印Bの如く逆転(回転)する。
なお、作業用伝達部141については、図14で詳しく説明する。
【0101】
左ロータリ部135は、左回転軸142aに嵌め込み可能なチューブ状の耕耘軸145を備え、この耕耘軸145の略中央部に矩形状の内側プレート146を備え、この内側プレート146の四隅に内側耕耘爪147…をそれぞれ取り付け、左ロータリ部135は、耕耘軸145の外側端部に矩形状の外側プレート148を備え、この外側プレート148の四隅に外側耕耘爪149…をそれぞれ取り付け、耕耘軸145の内側端部に取付孔151を形成したものである。
【0102】
耕耘軸145の内端部を左回転軸142aに嵌め込み、耕耘軸145の取付孔151および左回転軸142aの取付孔152にボルト153を差し込む。
耕耘軸145の取付孔151から突出したボルト153にナット154を締め付けることで、左回転軸142aに左ロータリ部135を着脱自在に取り付ける。
【0103】
右ロータリ部136は、左ロータリ部135と左右対称の部材である。よって、右ロータリ部136の各構成部材に左ロータリ部135と同じ符号を付して、右ロータリ部136の各構成部材についての詳しい説明を省略する。
【0104】
耕耘機130Aによれば、左右の回転軸142a,142bで左右のロータリ部135,136を矢印Bの如く逆転させることが可能である。
さらに、耕耘機130Aによれば、作業用伝達部141から左右のロータリ部135,136をそれぞれ取り外すことが可能である。
【0105】
図14は第2実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す分解斜視図である。
作業機130としての除雪機130Bは、除雪用の左右のオーガ部35,36を備える。
左オーガ部35は、オーガ軸86の内端部を左回転軸142aに嵌め込み、オーガ軸86の取付孔89および左回転軸142aの取付孔152にボルト156を差し込み、オーガ軸86の取付孔89から突出したボルト156にナット157を締め付けることで、左回転軸142aに着脱自在に取り付けるものである。
【0106】
右オーガ部36は、左オーガ部35と同様に、右回転軸142b(図15参照)に着脱自在に取り付けるものである。
【0107】
すなわち、除雪機130Bによれば、作業用伝達部141から左右のオーガ部35,36がそれぞれ取り外すことができる。
【0108】
図15は第2実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
前述した作業用伝達部141は、ケーシング161の前部132に回転軸142を回転自在に備える。
回転軸142にスプロケット162をスプライン結合する。スプロケット162をチェーン163を介してメインスプロケット(図示せず)に連結し、このメインスプロケットをエンジン12(図14参照)に連結する。
【0109】
除雪機130Bによれば、エンジン12を駆動することにより、エンジン12の回転をメインスプロケットに伝え、このメインスプロケットの回転をチェーン163を介してスプロケット162に伝える。
スプロケット162が回転して、回転軸142が矢印Bの如く逆転する。これにより、左右のオーガ部35,36が矢印Bの如く逆転する。
【0110】
図16は第2実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
前部132の左側に左オーガ部35を備える。左オーガ部35は、オーガ幅がWに設定され、内側端部35aが、前部132の左側部の近傍に配置され、外側端部35bが、左延出部121の外側に張り出したものである。
【0111】
同様に、前部132の右側に右オーガ部36を備える。右オーガ部36は、オーガ幅がWに設定され、内側端部36aが、前部132の右側部の近傍に配置され、外側端部36bが、右延出部122の外側に張り出したものである。
【0112】
以上説明したように、作業機130に、図13に示す左右のロータリ部135,136を取り付けることで、耕耘機130Aの形態とし、耕耘作業を可能にした。
さらに、作業機130に、図14に示す左右のオーガ部35,36および除雪板40を取り付けることで、除雪機130Bの形態とし、除雪作業を可能にした。
これにより、作業機130を、春季には耕耘機として使用することができ、冬季には除雪機として使用することができる。
【0113】
次に、除雪機130Bで除雪作業をおこなう例を図17〜図19に基づいて説明する。
図17(a),(b)は第2実施の形態に係る作業機のオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
(a)において、エンジン12を駆動することにより、左右のオーガ部35,36を矢印Bの如く逆転する。
同時に、左右の駆動輪22,23を回転することで、除雪機130Bを矢印Hの如く前進させる。左右のオーガ部35,36が雪に当たる。
【0114】
(b)において、左オーガ部35が矢印Bの如く逆転することで、左側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の左側外方に向けて矢印Iの如く送り出す。
右オーガ部36が矢印Bの如く逆転することで、右側のオーガブレード88、88で雪125を掻き取り、掻き取った雪125を機体幅方向の右側外方に向けて矢印Jの如く送り出す。
【0115】
掻き取った雪125を、左右のオーガ部35,36で2分割して送り出すことで、左右のオーガ部35,36による雪125の送出量をそれぞれ約半分に減らし、かつ、雪125の送出し距離を約半分に短くする。
よって、掻き取った雪125を、比較的短い時間で迅速に外方に送り出すことができる。これにより、左右のオーガ部35,36による雪125の掻き取り量を増すことが可能になり、左右のオーガ35,36、すなわち除雪機130Bの前進速度を上げることができる。
【0116】
図18(a),(b)は第2実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
(a)において、左オーガ部35で雪125を、左オーガ部35の外側端部35bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、左駆動輪22および左延出部121の外側に位置する。
【0117】
同様に、右オーガ部36で雪125を、右オーガ部36の外側端部36bの外方まで送り出す。送り出した雪125は、右駆動輪23および右延出部122の外側に位置する。
一方、左右のオーガ部35,36間の雪125は、ケーシング161の前部132(図16参照)下方に残る。
【0118】
(b)において、除雪機130Bが矢印Hの如く継続して前進することで、下方に残った雪125に除雪板40の中央の突出部40aが当たる。
突出部40aが当たった雪125のうち、左側半分を、ブレード本体111の左側部位115で機体幅方向の左側外方に向けて矢印Kの如く案内する。
同様に、突出部40aが当たった雪125のうち、右側半分を、ブレード本体111の左側部位116(図6参照)で機体幅方向の右側外方に向けて案内する。
【0119】
図19は第2実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
ブレード本体111の左側部位115で、左半分の雪125を矢印Kの如く案内することで、左半分の雪125が左延出部121の外側に除去される。
同様に、ブレード本体111の右側部位116で、右半分の雪125を矢印Lの如く案内することで、右半分の雪125が右延出部122の外側に除去される。
よって、左右のオーガ部35,36(図17(b)参照)で外方に送り出すことができなかった雪125を、除雪板40で外方に確実に除去することができる。
【0120】
ここで、ブレード本体111の左右の延出部121,122間の距離D3は、左右の駆動輪22,23間の距離D1より大きい。
よって、突出部40aが当たった雪125を、除雪板40で左右の駆動輪22,23の外側まで案内する。
これにより、左右の駆動輪22,23の前方から雪を除去することで、左右の駆動輪22,23の前進走行を円滑におこなうことが可能になる。
【0121】
以上説明したように、第2実施の形態の作業機130によれば、第1実施の形態の作業機10と同様の効果を得ることができる。
【0122】
なお、前記実施の形態では、除雪板40を平面視で略V字状に形成した例について説明したが、これに限らないで、除雪板40を平面視でストレートに形成することも可能である。
除雪板40を平面視でストレートに形成した場合、ストレートの除雪板40に到達した雪125のうち、左側の雪125を左オーガ部35で機体幅方向の左側外方に向けて送り出し、右側の雪125を右オーガ部36で機体幅方向の右側外方に向けて送り出す。
これにより、除雪板40を平面視でストレートに形成した場合でも、第1、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0123】
また、前記実施の形態では、作業機10,130を除雪機10B,130Bとして使用する際に、除雪板40を用いる構成としたが、これに限らないで、除雪板40を用いない構成にすることも可能である。
【0124】
さらに、前記実施の形態では、第1、第2のオーガブレード88として、左右のオーガ部35,36が逆転したとき、雪125を外方に送り出すものを例示したが、これに限らないで、第1、第2のオーガブレード88として、左右のオーガ部35,36が正転したとき、雪125を外方に送り出すものを用いることも可能である。
【0125】
また、前記実施の形態では、左右のオーガ部35,36で雪125を同時に除雪する例について説明したが、これに限らないで、左右のオーガ部35,36のいずれか一方のみを用いて雪125を除雪することも可能である。
【0126】
さらに、前記実施の形態では、本発明を車輪式の作業機10,130に適用させた例について説明したが、これに限らないで、例えば、クローラ式の作業機に適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明は、耕耘用のロータリ部を備え、ロータリ部を回転することで土壌を耕耘する作業機への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】本発明に係る作業機(第1実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す斜視図である。
【図2】第1実施の形態に係る作業機からロータリ部を分解した状態を示す斜視図である。
【図3】第1実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す斜視図である。
【図4】第1実施の形態に係る作業機からオーガ部を分解した状態を示す斜視図である。
【図5】第1実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
【図6】第1実施の形態に係る作業機から除雪板を分解した状態を示す斜視図である。
【図7】第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す側面図である。
【図8】第1実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
【図9】第1実施の形態に係る作業機の除雪タイン部およびオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
【図10】第1実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
【図11】第1実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
【図12】第1実施の形態に係る作業機による除雪作業手順を説明する図である。
【図13】本発明に係る作業機(第2実施の形態)にロータリ部を備えた耕耘機の形態を示す分解斜視図である。
【図14】第2実施の形態に係る作業機にオーガ部を備えた除雪機の形態を示す分解斜視図である。
【図15】第2実施の形態に係る作業機の作業用伝達部を示す断面図である。
【図16】第2実施の形態に係る作業機にオーガ部および除雪板を備えた状態を示す正面図である。
【図17】第2実施の形態に係る作業機のオーガ部で除雪をおこなう例を説明する図である。
【図18】第2実施の形態に係る作業機の除雪板で雪を案内する例を説明する図である。
【図19】第2実施の形態に係る作業機の除雪板で駆動輪の外側に雪を除去する例を説明する図である。
【符号の説明】
【0129】
10,130…作業機、10A,130A…耕耘機、10B,130B…除雪機、11…機体、12…エンジン(動力源)、13…動力伝達部、14…前部、14a…動力伝達部の左側外周、14b…動力伝達部の右側外周、15…左ロータリ部、16…右ロータリ部、22…左駆動輪(駆動輪)、23…右駆動輪(駆動輪)、35…左オーガ部、36…右オーガ部、40…除雪板、125…雪。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体に動力源を備え、この動力源に動力伝達部を連結するとともに、この動力伝達部を機体の幅方向中央に備え、この動力伝達部の左側部に耕耘用の左ロータリ部を備え、動力伝達部の右側部に耕耘用の右ロータリ部を備え、左右のロータリ部の後方に駆動輪を備え、前記動力源の回転力を動力伝達部を介して左右のロータリ部および駆動輪に伝える作業機において、
前記左ロータリ部を、除雪用の左オーガ部と交換可能とし、
前記右ロータリ部を、除雪用の右オーガ部と交換可能とし、
交換した左右のオーガ部を回転させて雪を掻き取り、掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて送り出すことを特徴とする作業機。
【請求項2】
前記左右のオーガ部の後方に、左右のオーガ部間の雪を機体幅方向の外方に向けて案内する除雪板を備えたことを特徴とする請求項1記載の作業機。
【請求項1】
機体に動力源を備え、この動力源に動力伝達部を連結するとともに、この動力伝達部を機体の幅方向中央に備え、この動力伝達部の左側部に耕耘用の左ロータリ部を備え、動力伝達部の右側部に耕耘用の右ロータリ部を備え、左右のロータリ部の後方に駆動輪を備え、前記動力源の回転力を動力伝達部を介して左右のロータリ部および駆動輪に伝える作業機において、
前記左ロータリ部を、除雪用の左オーガ部と交換可能とし、
前記右ロータリ部を、除雪用の右オーガ部と交換可能とし、
交換した左右のオーガ部を回転させて雪を掻き取り、掻き取った雪を機体幅方向の外方に向けて送り出すことを特徴とする作業機。
【請求項2】
前記左右のオーガ部の後方に、左右のオーガ部間の雪を機体幅方向の外方に向けて案内する除雪板を備えたことを特徴とする請求項1記載の作業機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−254808(P2006−254808A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−77889(P2005−77889)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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